(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-21
(45)【発行日】2023-07-31
(54)【発明の名称】表示装置用フレーム、表示装置、及び、その製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20230724BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20230724BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
B60K35/00 Z
G09F9/00 313
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020025236
(22)【出願日】2020-02-18
【審査請求日】2022-11-18
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】520058147
【氏名又は名称】フォーレシア アンテリュ アンドゥストリ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【氏名又は名称】高橋 正俊
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ フローシュ
(72)【発明者】
【氏名】モーリーン セーズ
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/079017(WO,A1)
【文献】特開平10-186333(JP,A)
【文献】特開2014-160218(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0199457(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0020470(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第102445774(CN,A)
【文献】特開平7-209635(JP,A)
【文献】特開2007-164154(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0070722(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104951130(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0000895(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K35/00-37/06
G02F1/133-1/1335
1/13363
1/1339-1/1341
1/1347
G09F9/00-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主平面(P)に延在する表示装置(10)用のフレーム(12)であって、以下を含む:
互いに結合された複数のセグメント(26)であって、光学接着剤の注入を可能にする少なくとも1つの注入オリフィス(36)を含む第1セグメント(34)を少なくとも含み、
その複数のセグメント(26)は、それらの間に各セグメント(26)に面する複数の内側縁(32)によって画定される開口部(30)を規定し、第1セグメント(34)の第1内側縁(44)を少なくとも含み、
第1セグメント(34)が、第1終端(40)と第2終端(42)を含む注入チャネル(38)を含み、第1終端(40)は注入オリフィス(36)と流体接続され、第2終端(42)は第1セグメント(34)の第1内側縁(44)を形成することで特徴付けられる。
【請求項2】
前記複数のセグメント(26)は、光学接着剤によって追い出される流体の排出を可能にする少なくとも1つの出口オリフィス(48)を含む第2セグメント(46)を少なくとも1つ含む、請求項1に記載のフレーム(12)。
【請求項3】
前記第2セグメント(46)は、前記第1セグメント(34)に平行である、請求項2に記載のフレーム(12)。
【請求項4】
前記複数のセグメント(26)は複数の角部(28)を規定し、少なくとも1つの出口オリフィス(48)が1つの角部(28)に配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載のフレーム(12)。
【請求項5】
前記第1セグメント(34)は2つの終端を含み、注入オリフィス(36)がその2つの終端から等距離に配置されている、請求項1~4のいずれか1項に記載のフレーム(12)。
【請求項6】
前記主平面(P)における前記注入チャネル(38)の投影が三角形である、請求項1~4のいずれか1項に記載のフレーム(12)。
【請求項7】
前記主平面(P)における前記注入オリフィス(36)の投影が、その三角形の頂点に一致し、第1内側縁(44)が三角形の底辺を形成する、請求項6に記載のフレーム(12)。
【請求項8】
第1光学表面(14)と第2光学表面(16)との間の一定の距離を維持するよう構成された少なくとも1つの間隔構成要素(50)を含み、その第1光学表面(14)と第2光学表面(16)は、フレーム(12)に取り付けられるよう構成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載のフレーム(12)。
【請求項9】
以下を含む表示装置(10):
-請求項1~8のいずれか1項に記載のフレーム(12)、
-そのフレーム(12)上に取り付けられる少なくとも第1光学表面(14)と第2光学表面(16)であって、前記フレーム(12)、前記第1光学表面(14)、及び、前記第2光学表面(16)は、内側容積(18)を画定し、前記注入チャネル(38)の第2終端(42)は、前記内側容積(18)と流体連通している少なくとも第1光学表面(14)と第2光学表面(16)、
-前記内側容積(18)に配置される光学接着剤(20)の層。
【請求項10】
請求項9に記載の表示装置(10)を製造するための方法であって、次の工程を含む:
-請求項1~8のいずれか1項に記載のフレーム(12)を用意する工程、
-第1光学表面(14)を前記フレーム(12)に取り付ける工程、
-第2光学表面(16)を前記フレーム(12)に取り付ける工程、
-注入オリフィス(36)と注入チャネル(38)を通じて内側容積(18)に光学接着剤を注入する工程。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主平面内に延在する表示装置用のフレームに関し、そのフレームは、互いに結合された複数のセグメントを含み、光学接着剤の注入を可能にする少なくとも1つの注入オリフィスを含む第1セグメントを少なくとも含み、その複数のセグメントは、それらの間に、各セグメントに面する複数の内側縁によって画定される開口部を規定し、第1セグメントの第1の内側縁を少なくとも含む。
【0002】
本発明は、また、そのようなフレームを含む表示装置、及び、そのような表示装置を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
そのような表示装置は、例えば、ダッシュボードカバー、ドアパネルなどの車両内装部品に一体化される。その表示装置は、典型的には、運転者、及び/又は、乗客にとって有用な情報、例えば、地理的位置ナビゲーション情報、アイコンなど、及び/又は、視聴覚コンテンツを表示するように構成される。
【0004】
この種の表示装置は、一般に、表示装置の画像を生成する第1の光学表面と、その生成された画像が表示される第2の光学表面とを少なくとも含み、その光学表面が、フレーム上に取り付けられる。光学接着剤は、例えば、反射を制限するか、又は、表示コントラストを改善することによって、光の透過とその表示の光学性能を改善するために、第1光学表面と第2光学表面の間に配置される。これは、明るさが車両の動きに伴って大きく変化する車両客室内で特に有利である。最後に、接着剤は、表示装置の耐久性と寿命を改善します。実際、接着剤層により、第1の光学表面は、衝撃や引掻き傷から保護され、実質的な温度差などの影響をより受け難い。
【0005】
従来、2つの光学表面を互いに取り付けるために、第1の光学表面の中心線に沿って、又は、対角線に沿って、大量の接着剤が堆積される。次いで、接着剤が2つの光学表面の間で均一に分配されることを確実にしつつ、第2の光学表面が第1の光学表面の上方に配置される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この方法には、接着剤層の内部、又は、接着剤と光学表面の界面に気泡が生じるという欠点がある。加えて、光学表面全体への接着剤の分配は、しばしば光学表面の周辺に流出を引き起こし、表示装置によって表示される画像の質を低下させることがある繊細な作業である。
【0007】
この文脈において、本発明の1つの目的は、これらの欠点に対処できる表示装置用フレームを提供すること、そして、接着剤を均一に分配して気泡の出現を抑制する表示装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのために、本発明は、前述のタイプの表示装置用フレームに関し、第1セグメントが、第1終端及び第2終端を含む注入チャネルを含み、第1終端は注入オリフィスに流体接続され、第2終端は第1セグメントの第1内側縁を形成する。
【0009】
このようにして、注入チャネルは、接着剤を2つの光学表面の間に層の形で注入することを可能にし、第1の縁から反対側の縁に向かって移動する接着剤の均一な前面を生成し、2つの光学表面の間の空間を徐々に均一に満たす。2つの光学表面の間に存在する空気は追い出され、挿入された層に気泡が出現することは回避される。
【0010】
様々な実施形態に応じて、本発明に係るフレームは、以下の特徴のうちの1つ又は複数を、個々に考慮されるか、又は、技術的に可能な組み合わせに従って、備える:
-複数のセグメントは、光学接着剤によって追い出される流体の排出を可能にする少なくとも1つの出口オリフィスを含む第2セグメントを少なくとも1つ含む;
-第2セグメントは、実質的に第1セグメントに平行である;
-複数のセグメントは複数の角部を規定し、フレームは、1つの角部に配置されている少なくとも1つの出口オリフィスを含む;
-第1セグメントは2つの終端を含み、注入オリフィスがその2つの終端から実質的に等距離に配置されている;
-主平面における注入チャネルの投影は三角形である;
-主平面における注入オリフィスの投影は、実質的にその三角形の頂点に一致し、第1内側縁が三角形の底辺を形成する;
-フレームは、第1光学表面と第2光学表面との間の一定の距離を維持するよう構成された少なくとも1つの間隔構成要素を含み、その第1光学表面と第2光学表面は、フレームに取り付けられるよう構成されている。
【0011】
本発明は、次を含む表示装置にも関する:
-上述のとおりのフレーム、
-前記フレーム上に取り付けられた少なくとも第1光学表面と第2光学表面であって、前記フレーム、前記第1光学表面、及び、前記第2光学表面は、内側容積(18)を画定し、前記注入チャネルの第2終端は、前記内側容積と流体連通している少なくとも第1光学表面と第2光学表面、
-前記内側容積に配置される光学接着剤の層。
【0012】
本発明は、次の工程を含む本発明に係る表示装置を製造するための方法にも関する:
-上記のとおりのフレームを用意する工程、
-第1光学表面を前記フレームに取り付ける工程、
-第2光学表面を前記フレームに取り付ける工程、
-注入オリフィスと注入チャネルを通じて内側容積に光学接着剤を注入する工程。
【0013】
本発明の他の特徴と有利な点は、添付の図面を参照して、情報のために、かつ、限定的ではなく、以下の詳細な記述から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】
図1の表示装置における、光学接着剤を注入中の接着剤の前面の進行を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の開示において、用語「半透明の」は、光を透過させる物質、すなわち、光透過率が5%~100%の物質についていうものである。
【0016】
用語「透明な」は、屈折によって光を伝え、それを通じて物体がはっきりと見える物質、すなわち、光透過率が95%より大きい、例えば、100%に近い光透過率の物質についていうものである。
【0017】
光は、可視光領域にある、すなわち、一般に380nm~780nmの波長の電磁波からなると考えられる。
【0018】
図1は、本発明に従った表示装置10の分解組み立て図である。表示装置10は、主として主平面Pとこれに実質的に平行な面内に延在する。表示装置10は、フレーム12と、少なくともそのフレーム12上に取り付けられる第1光学表面14と第2光学表面16を含む。
【0019】
表示装置10は、車両の乗客コンパートメントの内側、特に車両の装飾パネルに取り付けられるように構成された、例えば、ナビゲーション・アシスタント、及び/又は、視聴覚コンテンツを表示する画面である。
【0020】
第1光学表面14は、例えば、画像を生成する画面である。
【0021】
第2光学表面16は、例えば、第1光学表面14によって生成された画像がその外面に表示される保護要素又はレンズである。
【0022】
変形例においては、第1光学表面14、及び/又は、第2光学表面16は、例えば、それらをキャパシティブフィルムで覆うことによって、タッチにより作動させられる。タッチによる作動は、表示装置10と表示される情報に関するある機能が、第2光学表面との敏感な接触によって制御可能であることを意味する。
【0023】
フレーム12、第1光学表面14、及び、第2光学表面16は、内側容積18を画定する。
【0024】
表示装置10は、さらに、内側容積18を満たしている光学接着剤の層20(
図2)を含む。
【0025】
光学接着剤20は、例えば、その粘性が光学接着剤20の流動を可能にする液体、又は、ゲルである。
【0026】
接着剤20は透明、又は、半透明であるため、第1光学表面14によって放出される画像は、これらの画像の品質を低下させることなく第2光学表面16に伝達される。
【0027】
フレーム12は、ユーザーに向けられるように構成された上部表面22と、その上部表面22の反対側に位置し、実質的に上部表面22と平行に距離を置く下部表面24を含む。
第1光学表面14は、例えば、フレーム12の下部表面24に取り付けられる。第2光学表面16は、例えば、フレーム12の上部表面22に取り付けられる。
【0028】
第1光学表面14、及び、第2光学表面16のフレーム12への取り付けは、例えば、接着により行われる。
【0029】
図1の実施形態によれば、第1、及び、第2の光学表面14、16の取り付けは、気密、及び、液密である。
【0030】
変形例において、又は、追加的に、フレーム12は、例えば、スナップ留めによってフレーム12上に第1光学表面14を保持するための構成要素(図示せず)を含む。
【0031】
フレーム12は、互いに結合された複数のセグメント26を含み、複数の角部28を規定する。
【0032】
図1の例において、フレーム12は、4つの角部28を規定する4つのセグメント26を含む。
【0033】
セグメント26は、それらの間に、セグメント26の各々を横切る複数の内側縁32によって画定された開口部30を規定する。各角部28は、2つの連続する内側縁32の間で規定される。
【0034】
図1の例において、開口部30は実質的に長方形であり、すなわち、角部28は実質的に90°に等しい。
【0035】
フレーム12は、内側容積18に向けて光学接着剤の注入を可能にする注入オリフィス36を含む第1セグメント34を少なくとも複数のセグメント26の中に含む。したがって、注入オリフィス36は、一方で表示装置10の外側と、他方で内部容積18と流体連通している。
【0036】
例えば、注入オリフィス36は、第1セグメント34の2つの終端から実質的に等距離に配置される。
【0037】
注入オリフィス36は、例えば、光学接着剤を注入するように構成される光学接着剤供給装置と連通するように構成される。
【0038】
第1セグメント34は、第1終端40と第2終端42を含む注入チャネル38を含む。
【0039】
第1終端40は、注入オリフィス36と流体接続している。
【0040】
第2終端42は、対応する第1セグメント34の第1内側縁44を形成する。
【0041】
注入チャネル38の第2終端42は、フレーム12、第1光学表面、及び、第2光学表面16によって規定される内側容積18と流体連通している。言い換えれば、注入オリフィス36と内側容積18との間の流体連通は、注入チャネル38によって提供される。
【0042】
このようにして、注入チャネル38は、光学接着剤を、第1内側縁44に沿って均一に注入し、次いで、内側容積18に注入することを可能にする。
【0043】
有利には、主平面Pにおける注入チャネル38の投影は三角形である。主平面Pにおける注入オリフィス36の投影は、その三角形の頂点と実質的に一致する。第1内側縁44は、その三角形の底辺を形成する。
【0044】
注入チャネル38の三角形の形状は、光学接着剤の均一な流れの前面を生み出すことができる。接着剤は、三角形の頂点から注入チャネル38の2つの側縁に沿って、フレームの幅に相当する三角形の底辺全体を占めるに至るまで流れる。
【0045】
好ましくは、フレーム12の少なくとも1つの第2セグメント46は、接着剤によって追い出されて内側容積18に存在する流体の排出を可能にする少なくとも1つの出口オリフィス48を含む。
【0046】
流体は、例えば、空気、窒素、アルゴンである。流体は、大気圧であるか、又は、圧縮されている。
【0047】
出口オリフィス48は、内部容積18をフレーム12の外部と流体連通させる。出口オリフィス48は貫通オリフィスであり、例えば、フレーム12のより低い表面24上に現れる。
【0048】
変形例において、又は、追加的に、フレーム12は、フレーム12のセグメント26によって形成される角部28に配置される少なくとも1つの出口オリフィス48を含む。その出口オリフィス48は、また、貫通オリフィスであり、例えば、フレーム12の下部表面24上に出てくる。
【0049】
図1の例において、フレーム12は、注入オリフィス36を含む第1セグメント34と実質的に平行な第2セグメント46上に配置された第1出口オリフィス48を含む。
【0050】
出口オリフィス48は、好ましくは、複数のセグメント26のうちの、第1セグメント34と反対側の第2セグメント46上に配置される。
【0051】
図1のフレーム12は、第2セグメント46と、それぞれに隣接する2つのセグメント26とによって形成される角部28に配置される第2、及び、第3の出口オリフィス48をさらに含む。
【0052】
有利には、本発明によるフレーム12は、第1光学表面14と第2光学表面16との間に一定の距離を維持するように構成された少なくとも1つの間隔構成要素50を含む。
【0053】
第1光学表面14と第2光学表面16との間の距離は、例えば、0.5mm~2mm、例えば1mmである。
【0054】
図1の例において、フレーム12は、フレーム12の外に向かって突出する突起52によって形成される多数の間隔構成要素50を含む。
【0055】
その突起52は、例えば、各セグメント26に沿ってフレーム12の周囲に配置される。
【0056】
好ましくは、表示装置10は、フレーム12の周囲、より具体的には注入オリフィス36、出口オリフィス48、及び、突起52を隠すために、第2光学表面16上に配置されたスクリーン印刷層54を含む。したがって、第1光学表面14の中央部分のみがユーザーにより視認可能であり、これは表示装置10の外観を改善する。
【0057】
変形例において、表示装置10は、第2光学表面16上に配置された外側隠蔽フレーム(図示せず)を含み、上記で開示したスクリーン印刷層54と同じ機能を果たす。
【0058】
次に、本発明による表示装置10の製造方法について説明する。
【0059】
この方法は、まず、上記で開示したとおりの本発明によるフレーム12、第1光学表面14、及び、第2光学表面16を用意することを含む。
【0060】
第1光学表面14は、例えば、接着によって、最初にフレーム12上に取り付けられる。
【0061】
次に、第2光学表面16は、フレーム12上に、好ましくは、接着によって、フレーム12のより上部表面22上に取り付けられる。間隔構成要素50は、第1光学表面14と第2光学表面16との間に一定の距離が維持されることを保証する。
【0062】
次に、光学接着剤は、光学接着剤供給装置を使用して、注入オリフィス36を通して、フレーム12、第1光学表面14、及び、第2光学表面16によって規定される内側容積18に注入される。次いで、接着剤は、注入チャネル38を満たし、次いで、内側容積18に存在する空気を追い出すことにより、内側容積18を徐々に満たす。空気は、出口オリフィス48によって内側容積18から排出される。
【0063】
図2に示されるように、光学接着剤前面56は、内側容積18を完全に満たすまで、内側容積内を進む。
【0064】
光学接着剤の流速は、例えば、100ml/分~400ml/分である。
【0065】
好ましくは、スクリーン印刷層54は、フレームの周囲の少なくとも一部を隠すために、第2光学表面16上に印刷される。
【0066】
例えば、スクリーン印刷層54は、第1光学表面14の方向に向けられた面上に印刷される。
【0067】
変形例において、スクリーン印刷層は、フレーム12の外側に向けられるように構成された面上に印刷される。
【0068】
変形例においても、スクリーン印刷層に代えて、隠蔽フレーム(図示せず)が第2光学表面16上に配置される。
【0069】
好ましくは、光学接着剤を注入する工程は、フレーム12が水平位置にある状態で行われる。
【0070】
このように、本発明によって、第1光学表面14と第2光学表面16との間に光学接着剤を注入することが、より容易になり、層形式の注入が、内側容積18内の気泡の出現を抑制する。
【0071】
本発明の別の実施形態によれば、フレーム12は出口オリフィス48を含まない。第2光学表面16は、第2光学表面16とフレーム12との間の取り付けゾーンの少なくとも一部が空気を透過するようにフレーム12に取り付けられている。したがって、接着剤を注入する間、接着剤の前部が内側容積18を満たすのに従って、空気が前記取り付けゾーンで追い出される。好ましくは、前記取り付けゾーンは、第2光学表面16と第2セグメント46との間の取り付けゾーンに対応する、すなわち、注入オリフィス36を含む第1セグメント34の反対側に配置されたセグメントとの間の取り付けゾーンに対応する。