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特許7317786ビジュアル・アニメーション・スクリーンを備えるスマート・ウォッチ
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  • 特許-ビジュアル・アニメーション・スクリーンを備えるスマート・ウォッチ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-21
(45)【発行日】2023-07-31
(54)【発明の名称】ビジュアル・アニメーション・スクリーンを備えるスマート・ウォッチ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/048 20130101AFI20230724BHJP
   G04B 37/16 20060101ALI20230724BHJP
   G04G 9/00 20060101ALI20230724BHJP
   H04N 21/414 20110101ALI20230724BHJP
【FI】
G06F3/048
G04B37/16 B
G04G9/00 303D
H04N21/414
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020170303
(22)【出願日】2020-10-08
(65)【公開番号】P2021077355
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2020-10-08
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】19208048.9
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591260638
【氏名又は名称】チソット・エス アー
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100153006
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 勇三
(72)【発明者】
【氏名】エドアルド・フランツィ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-マルク・コレル
【合議体】
【審判長】▲吉▼田 耕一
【審判官】富澤 哲生
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0230895(US,A1)
【文献】特開2016-99347(JP,A)
【文献】米国特許第10175653(US,B1)
【文献】特開2017-28680(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0006744(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0009366(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048-3/0489
G04B 37/16
G04G 9/00
H04N 21/414
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマート・ウォッチ(2)であって、前記ウォッチ(2)によって提供される機能に関する情報を表示することに貢献する、前記ウォッチ(2)の第1のディスプレイ管理デバイス(6)と協働する第1のスクリーン(3)と、前記ウォッチ(2)が位置する環境内で生じるアニメーションに関するビジュアル・メッセージ(5)の全部または一部に関する情報の表示を作り出すことに貢献する、前記ウォッチ(2)の第2のディスプレイ管理デバイス(7)と協働する、前記第1のスクリーン(3)とは別個である第2のスクリーン(4)とを備え、前記情報は、前記ウォッチ(2)の前記第2のディスプレイ管理デバイス(7)を制御するディスプレイ制御サーバ(3)から送信されるように構成され
前記第2のディスプレイ管理デバイス(7)は、前記第2のスクリーン(4)の向きを測定するためのモジュール(12)および前記スマート・ウォッチ(2)の位置を獲得するためのモジュール(11)を備え、前記モジュール(11)は、その身近な環境内に配置されている、他の第2のスクリーンと共に提供された他のスマート・ウォッチを検出するのに適しており、
前記ビジュアル・メッセージ(5)の全部または一部に関する前記情報を表示するのに適した前記第2のスクリーン(4)が、前記向きおよび他の第2のスクリーン(4)に対する配置に応じて選択されるように構成されている
スマート・ウォッチ(2)。
【請求項2】
前記第2のディスプレイ管理デバイス(7)は、前記ビジュアル・メッセージ(5)に関する情報の表示のための管理データを前記ディスプレイ制御サーバ(3)と交換するように特化されている通信インターフェース(10)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のスマート・ウォッチ(2)。
【請求項3】
記モジュール(11)は、
- Bluetooth(商標)低エネルギー・タイプの技術、および、とりわけ、この技術のいわゆる方向探知機能性、ならびに/または、
- ウルトラ・ワイド・バンド・タイプの技術
を実装することを特徴とする、請求項に記載のスマート・ウォッチ(2)。
【請求項4】
前記第2のスクリーン(4)の前記向きを測定するための前記モジュール(12)は、加速度計、小型多軸レート・センサー、またはジャイロスコープ・タイプの1つまたは複数の慣性センサー、たとえば、加速度計および/またはジャイロスコープに関連する複数の軸線に沿って角速度および線形加速度を検出することができる、MEMS技術を使用して製造された多軸センサーなどを含むことを特徴とする、請求項に記載のスマート・ウォッチ(2)。
【請求項5】
前記第2のディスプレイ管理デバイス(7)は、前記通信インターフェース(10)と、前記モジュール(12)および前記モジュール(11)とを含むことを特徴とする、請求項に記載のスマート・ウォッチ(2)。
【請求項6】
前記第1のディスプレイ管理デバイス(6)は、入力インターフェース(9)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のスマート・ウォッチ(2)。
【請求項7】
前記第2のスクリーン(4)は、前記ウォッチ(2)のブレスレット(13)の中に含まれていることを特徴とする、請求項1に記載のスマート・ウォッチ(2)。
【請求項8】
請求項1~のいずれか一項に記載のスマート・ウォッチ(2)を管理するためのシステム(1)であって、前記システム(1)は、複数の前記スマート・ウォッチ(2)の前記第2のスクリーン(4)によって形成されるディスプレイ・インターフェース上にビジュアル・メッセージ(5)の表示を作り出すことを意図されており、このシステム(1)のそれぞれのウォッチ(2)は、第1および第2のスクリーン(4)を含み、前記第1のスクリーン(3)は、前記ウォッチ(2)によって提供される機能に関する情報を表示するために、前記ウォッチ(2)の第1のディスプレイ管理デバイス(6)と協働しており、前記第2のスクリーン(4)は、前記第1のスクリーン(3)とは別個であり、前記ウォッチ(2)が位置する環境内で生じるアニメーションに関するこのビジュアル・メッセージ(5)の全部または一部に関する情報の表示を作り出すために、前記ウォッチ(2)の第2のディスプレイ管理デバイス(7)と協働しており、前記情報は、前記ウォッチ(2)の前記第2のディスプレイ管理デバイス(7)を制御するこのシステム(1)のディスプレイ制御サーバ(3)から送信される、システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のスクリーンと、ビジュアル・アニメーション・スクリーンと称される第2のスクリーンとを備えるスマート・ウォッチに関し、第2のスクリーンは、第1のスクリーンとは別個であり、その目的は、前記ウォッチが位置する環境/場所内で生じる視覚的なおよび/または聴覚的なアニメーションに関するビジュアル・メッセージを放送することである。
【0002】
本発明は、ディスプレイ・インターフェースを共同で形成する、そのようなビジュアル・アニメーション・スクリーンを備える、このタイプの複数のスマート・ウォッチを管理するためのシステムにさらに関する。
【背景技術】
【0003】
コンサート・タイプのショーまたはさらにはスポーツ・イベントなどの視覚的なおよび/または聴覚的なアニメーションの間に、スマートフォン、ビデオ・カメラ、または写真デバイスなどの電子デバイスは、とりわけ、これらのショーの瞬間をキャプチャーするために、聴衆の人々によって振り回されることが多い。
【0004】
しかし、これらのショーの間のこれらのデバイスのそのような使用は、視覚的汚染を体系的に生成させ、したがって、その正しいパフォーマンスを邪魔するという主な欠点を有する。
【0005】
これらの条件の下で、先行技術のこれらの欠点を克服する解決策に対する真の必要性が存在することが理解される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的のうちの1つは、そのようなパフォーマンスによって提供される視覚的なショーに貢献するために、スマート・ウォッチなどの電子デバイスのスクリーンを活用するための方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のために、本発明は、スマート・ウォッチであって、前記ウォッチによって提供される機能に関する情報を放送することに貢献する、前記ウォッチの第1のディスプレイ管理デバイスと協働する第1のスクリーンと、前記ウォッチが位置する環境内で生じる視覚的なおよび/または聴覚的なアニメーションに関するビジュアル・メッセージの全部または一部に関する情報を放送することに貢献する、ウォッチの第2のディスプレイ管理デバイスと協働する、第1のスクリーンとは別個である第2のスクリーンとを備え、前記情報は、ウォッチの第2のディスプレイ管理デバイスを制御するディスプレイ制御サーバから送信される、スマート・ウォッチに関する。
【0008】
他の実施形態において、
- 第2のデバイスは、ビジュアル・メッセージに関する情報の表示のための管理データを制御サーバと交換するように特化されている通信インターフェースを含み;
- 第2のデバイスは、スマート・ウォッチの位置を獲得するためのモジュールを含み、前記モジュールは、その身近な環境内で配置されている同じ第2のスクリーンを提供された他のスマート・ウォッチを検出するのに適している;
- 位置獲得モジュールは、Bluetooth(商標)低エネルギー・タイプの技術、および、とりわけ、この技術のいわゆる方向探知機能性を実装する;
- 位置獲得モジュールは、ウルトラ・ワイド・バンド・タイプの技術を実装する;
- 第2のデバイスは、第2のスクリーンの向きを測定するためのモジュールを含む;
- 第2のスクリーンの向きを測定するためのモジュールは、加速度計、小型多軸レート・センサー、またはジャイロスコープ・タイプの1つまたは複数の慣性センサー、たとえば、加速度計および/またはジャイロスコープに関連する複数の軸線に沿って角速度および線形加速度を検出することができる、MEMS技術を使用して製造された多軸センサーなどを含む;
- 第2のデバイスは、通信インターフェースと、第2のスクリーンの向きを測定するためのモジュールおよびスマート・ウォッチの位置を獲得するためのモジュールとに接続されている処理ユニットを含む;
- 第1のデバイスは、処理ユニットと、入力インターフェースとを含む;
- 第2のスクリーンは、ウォッチのブレスレットの中に含まれている。
【0009】
本発明は、複数のスマート・ウォッチを管理するためのシステムであって、システムは、この複数のスマート・ウォッチの前記第2のスクリーンによって形成されるディスプレイ・インターフェース上にビジュアル・メッセージの表示を作り出すことを意図されており、このシステムのそれぞれのウォッチは、第1および第2のスクリーンを含み、第1のスクリーンは、前記ウォッチによって提供される機能に関する情報を放送するために、ウォッチの第1のディスプレイ管理デバイスと協働しており、第2のスクリーンは、第1のスクリーンとは別個であり、前記ウォッチが位置する環境内で生じる視覚的なおよび/または聴覚的なアニメーションに関するこのビジュアル・メッセージの全部または一部に関する情報を放送するために、ウォッチの第2のディスプレイ管理デバイスと協働しており、前記情報は、ウォッチの第2のディスプレイ管理デバイスを制御するこのシステムのディスプレイ制御サーバから送信される、システムにさらに関する。
【0010】
本発明は、添付の図面を使用して、より詳細に以下に説明され、添付の図面は、決して限定するものではない例として与えられている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の1つの実施形態による、複数のスマート・ウォッチの前記第2のスクリーンによって形成されるディスプレイ・インターフェース上にビジュアル・メッセージの表示を作り出すことを意図された複数のスマート・ウォッチを管理するためのシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、第1のアナログ・ディスプレイ・コンポーネントと、第2のデジタルおよび/または英数字ディスプレイ・コンポーネントとが設けられたハイブリッド・ディスプレイ・ダイアルを含む第1のスクリーン3を備えるスマート・ウォッチ2を示す。そのような第1のスクリーン3は、「機能スクリーン」とも称される。その理由は、それが、このウォッチによって実施される機能に関する情報、および、このウォッチ2のユーザ、この場合にはウォッチ2の着用者に宛てられた情報、または、このウォッチ2のユーザによって使用されることとなる情報を、このユーザとこのウォッチ2の入力インターフェース9との間の相互作用にしたがって放送するように特別に設計されているからである。これらの機能は、たとえば、時間またはアラーム情報の使用もしくは表示に関し、または、全地球測位または位置決定(コンパス)などについての情報の使用もしくは表示にも関する。
【0013】
このスマート・ウォッチ2は、「ビジュアル・アニメーション・スクリーン」と称される第2のスクリーン4を含み、「ビジュアル・アニメーション・スクリーン」は、機能スクリーン3とは別個である。このビジュアル・アニメーション・スクリーン4は、単に、同じ場所または環境に配置されているスマート・ウォッチの他の第2のスクリーンと同期されたまたは協調された様式で、ビジュアル・メッセージ5の全部または一部を放送することに貢献することを意図されている。より具体的には、これらの第2のスクリーン4は、同じビジュアル・メッセージ5、または、このビジュアル・メッセージ5の相補的な部分をそれぞれ放送することが可能であり、これらの第2のスクリーンのすべてが、これらの部分のすべての組み立てから結果として生じるビジュアル・メッセージを含むディスプレイ・インターフェースを共同で形成するようになっている。これらのビジュアル・メッセージ5は、とりわけウォッチ2によって実施される機能とは異なっている。その理由は、その放送が、ユーザによるウォッチ2のコンピューター・アプリケーションの以前の構成から結果として生じるのではなく、または、このウォッチ2の入力インターフェース9とユーザとの間の相互作用から結果として生じるのでもないからである。そのうえ、これらのビジュアル・メッセージ5は、アラームなどのようなウォッチの機能の場合にあり得るように、単に、ウォッチの着用者を対象としているのではない。この実施形態の文脈において、それぞれのビジュアル・メッセージ5は、前記ウォッチ2が位置する環境/場所/位置の中で生じる視覚的なおよび/または聴覚的なアニメーション(たとえば、スポーツ・イベント、文化イベント、ショー、コンサートなど)に関するものである。上記に述べられているように、このビジュアル・メッセージ5は、スマート・ウォッチ2に近い環境/場所/位置の中に配置されているスマート・ウォッチ2の複数の第2のスクリーンによって形成されるディスプレイ・インターフェースを対象としている。そのうえ、このビジュアル・メッセージ5は、たとえば、視覚的なおよび/または聴覚的なアニメーションへの視覚的貢献を提供することを目標としている。したがって、このビジュアル・メッセージ5の内容は、スマート・ウォッチ2が位置する環境の中で、したがって、ウォッチ2のユーザが位置する環境の中で生じる視覚的なおよび/または聴覚的なアニメーションに直接的に関係していることが理解される。そのような内容は、この視覚的なおよび/または聴覚的なアニメーションと同期または協調され得る。図示の目的のために、そのようなビジュアル・メッセージ5は、アニメーション化されたまたは静的なグラフィック表現を含む。非限定的なおよび非排他的な様式で、このメッセージ5は、イメージを含有するオブジェクトもしくは光パターンを含み、または、「顔文字」タイプの感情の象徴的な描画、グラフィックス・インターチェンジ・フォーマット(GIF)、ワード/用語、もしくはワード/用語のグループさえも含み、または、ビデオさえも含む。
【0014】
この第2のスクリーン4は、好ましくは、前記ウォッチ2のフレキシブルのまたはリジッドのブレスレット13の中に配置されている。そのような第2のスクリーン4は、アクティブ・マトリックス・タイプのものであり、光を送信する電極を含む。そのうえ、それは、変形可能および伸縮可能になっている。
【0015】
そのようなウォッチ2は、第1のディスプレイ管理デバイス6を含み、第1のディスプレイ管理デバイス6は、第1のスクリーン3に接続されている。この第1のデバイス6は、とりわけ、ウォッチ2とユーザとの間の相互作用の関数として、この第1のスクリーン3の表示を管理することを意図されている。この第1のデバイス6は、
- ハードウェア・リソースおよびソフトウェア・リソース、とりわけ、メモリー・エレメントと協働する少なくとも1つのプロセッサを含む処理ユニット8と、
- たとえば、プッシュ・ボタン、クラウン、キーパッドなどのような入力インターフェース9と、または、さらには、たとえば、視覚的情報を放送するためのインターフェースの中に含まれたタッチ・センサー式のインターフェースと
を実質的に含む。
【0016】
第1の管理デバイス6は、好ましくは、ウォッチ2のケースの中に配置されていることが留意されるべきである。
【0017】
ウォッチ2は、第2のディスプレイ管理デバイス7をさらに含み、第2のディスプレイ管理デバイス7は、第2のスクリーン4に接続されている。この第2のディスプレイ管理デバイス7は、以下を含む。
- 処理ユニット8;
- ビジュアル・メッセージ5に関する情報の表示のための管理データを、ウォッチ2の第2のディスプレイ管理デバイス7を管理/制御する制御サーバ3と交換するように特化されている通信インターフェース10であって、サーバ3は、好ましくは、リモート技術プラットフォームの中に含まれている、通信インターフェース10;
- このスマート・ウォッチ2の位置獲得モジュール11であって、位置獲得モジュール11は、(好ましくは、同様のタイプのものであり、同じ第2のスクリーンを提供されている)他のスマート・ウォッチを検出することができ、他のスマート・ウォッチは、その身近な環境内で配置されており、すなわち、それは、そのすぐ近くにあるかまたはその付近にある他のウォッチである、位置獲得モジュール11。そのうえ、スマート・ウォッチ2のこのモジュール11は、それを他のウォッチから分離する距離を決定することができ、また、それ自身の位置に関して/に対してすぐ近くにある他のウォッチのそれぞれの位置決めをすることができる。
- 第2のスクリーン4の向きを測定するためのモジュール12であって、そのモジュール12は、加速度計、小型多軸レート・センサー、またはジャイロスコープ・タイプの1つまたは複数の慣性センサー、たとえば、加速度計および/またはジャイロスコープに関連する複数の軸線に沿って角速度および線形加速度を検出することができる、MEMS技術を使用して製造された多軸センサーなどを含むモジュール12。
【0018】
第2の管理デバイス7は、好ましくは、ウォッチ2のケースの中に配置されていること、および、それは、第2のスクリーン4に接続されており、第2のスクリーン4は、好ましくは、ブレスレット13の中に含まれていることが留意されるべきである。
【0019】
この第2のデバイス7において、位置獲得モジュール11は、それを含むウォッチ2を他のウォッチから分離する距離を決定することができ、また、この前記ウォッチ2の位置に関して/に対して前記ウォッチ2のすぐ近くにある他のウォッチのそれぞれを位置決めすることができることが留意されるべきである。これを実現するために、そのようなモジュール11は、以下を実装することが可能である。
- Bluetooth(商標)低エネルギー(BLE)タイプの技術、および、とりわけ、この技術のいわゆる方向探知機能性、ならびに/または、
- ウルトラ・ワイド・バンド(UWB)タイプの技術。
【0020】
上記に述べられているように、このスマート・ウォッチ2のそのような第2のスクリーン5は、このスマート・ウォッチ2の環境内で配置されている他のスマート・ウォッチの他の第2のスクリーンとともに、ディスプレイ・インターフェースを形成することができ、スマート・ウォッチのすべては、同じ場所に位置するユーザによって着用されている。この文脈において、ウォッチ2は、したがって、互いに近くに位置し、このディスプレイ・インターフェースを形成する。換言すれば、そのようなディスプレイ・インターフェースは、したがって、このウォッチ2の第2のスクリーン4、および、すべて同じ会場/位置/場所の中に位置するユーザの他のスマート・ウォッチの第2のスクリーン4のすべてによって形成される。スマート・ウォッチ2を着用しているユーザのそれぞれは、同じコンサート・ホールの中で、または、同じアリーナの中で、または、同じスタジアムの中でも(そこで、たとえば、スポーツ・イベントまたは文化イベントが開催されることとなる)、一緒にグループ化され得ることが理解される。
【0021】
この文脈において、本発明は、複数のこれらのスマート・ウォッチ2を管理するためのシステム1に関し、前記システム1は、この複数のスマート・ウォッチ2の第2のスクリーン4によって形成されるディスプレイ・インターフェース上に、少なくとも1つのビジュアル・メッセージ5の表示を作り出すことを意図されている。このシステム1において、それぞれのスマート・ウォッチ2は、第1のスクリーン3および第2のスクリーン4を含み、第1のスクリーン3は、前記ウォッチ2によって実施される機能に関する情報を放送するためのウォッチ2の第1のディスプレイ管理デバイス6と協働しており、第2のスクリーン4は、第1のスクリーン3とは別個であり、第2のスクリーン4は、このビジュアル・メッセージ5の全部または一部に関する情報を放送するためのウォッチ2の第2のディスプレイ管理デバイス7と協働している。
【0022】
このシステム1は、ディスプレイ制御サーバ3をさらに含み、ディスプレイ制御サーバ3は、ウォッチ2の第2のディスプレイ管理デバイス7を制御または管理するように貢献する。そのようなサーバ3は、以下を含む。
- 処理ユニット14;
- ビジュアル・メッセージ5に関する情報の表示のための管理データを、通信ネットワークを介してそれぞれのスマート・ウォッチ2と交換するための通信インターフェース15;
- ビジュアル・メッセージ5を含むデータベース16;および、
- 処理ユニット14に接続されている入力インターフェース17であって、入力インターフェース17は、ビジュアル・メッセージ5が入力されることを可能にし、または、データベースの中にアーカイブされたメッセージ5さえも選択されることを可能にする、入力インターフェース17。
【0023】
このサーバ3は、ビジュアル・メッセージ5に関する情報の表示のための管理データを交換することができ、そのようなデータは、非限定的なおよび非排他的な様式で、以降に説明されることとなる測定データ、ビジュアル・メッセージ5および/またはこのビジュアル・メッセージ5の一部分に関するデータを含む。
【0024】
このシステム1において、スマート・ウォッチ2がサーバ3を検出するときには、スマート・ウォッチ2は、サーバ3との接続を確立し、それは、したがって、これらの第2のスクリーン4によるビジュアル・メッセージ5の放送を管理するために、これらのウォッチ2の第2のスクリーン4のそれぞれに関する測定データを必要とする。このデータは、それぞれの第2のスクリーン4の少なくとも1つの放送特徴の測定値を含む。放送特徴は、非限定的なおよび非排他的な様式で、以下に対応する。
- 他のスマート・ウォッチ2に対するそれぞれのウォッチ2の位置に関する特徴であって、その第2のスクリーンは、ディスプレイ・インターフェースを形成する、特徴、および/または、
- 前記スマート・ウォッチ2の第2のスクリーン4の向きに関する特徴。
【0025】
そのような特徴は、これらの第2のスクリーン4によって構成されるディスプレイ・インターフェースの放送パラメータを最適に構成するために、それぞれの第2のスクリーン4の放送特性を識別/評価することを意図されている。換言すれば、たとえば、第2のスクリーン4が有効化/無効化され得ること、すなわち、それは、その位置および/または向きの関数として、ビジュアル・メッセージ5の一部分を放送することができるか、または、放送しないことができることが理解される。
【0026】
この文脈において、それぞれのスマート・ウォッチ2の第2のディスプレイ管理デバイス7は、第2のスクリーン4の位置獲得モジュール11および/または向き測定モジュール12を使用してこの特徴の測定値をとることによって、それぞれの第2のスクリーン4の前記少なくとも1つの放送特徴を決定するように構成されている。
【0027】
このように測定された前記少なくとも1つの特徴は、測定データを構成することに貢献し、測定データは、次いで、これらの第2の管理デバイス7のそれぞれによって、これらのウォッチ2およびサーバ3の通信インターフェース10、15を介してサーバ3に送信される。
【0028】
このサーバ3において、処理ユニット14は、入力インターフェース17およびデータベース16に接続されており、処理ユニット14は、したがって、ビジュアル・メッセージ5を作り出すことおよびアーカイブすることに貢献し、ビジュアル・メッセージ5は、好ましくは、視覚的なおよび/または聴覚的なアニメーション(そこで、それが放送されることとなる)のテーマに沿って設計されている。
【0029】
そのうえ、この処理ユニット14は、それがディスプレイ・インターフェースを形成する第2のスクリーン4のすべての配置のマッピングを設計するように構成されている。この目的のために、この処理ユニット14は、作成されたビジュアル・メッセージ5を放送するのに最良に適している第2のスクリーン4を、その向き、それらを他の第2のスクリーン4から分離する距離、および、他の第2のスクリーン4に対するその配置に関して、選択またはソートすることに伴うオペレーションを実施する。そのようなオペレーションは、測定データに基づいて実施され、放送されることとなるビジュアル・メッセージ5の性質またはタイプの関数としても実施される。これに基づいて、処理ユニット14は、したがって、ビジュアル・メッセージ5がその上に表示されることとなるディスプレイ・インターフェースの仮想表現を構築し、前記表現は、ビジュアル・メッセージ5を放送するのに最良に適している第2のスクリーン4を含む。
【0030】
これらの条件の下で、サーバ3の処理ユニット14は、ディスプレイ・インターフェースを構成する第2のスクリーン4、すなわち、前記ビジュアル・メッセージ5を放送することができる第2のスクリーン4の配置のマッピングから識別する。その後に、この処理ユニット14は、ビジュアル・インターフェース上のビジュアル・メッセージ5の放送を確実にするために、第2のスクリーン4が存在するのと同じ程度の多くの部分へとビジュアル・メッセージを分離/分割するためのオペレーションを実施する。これらの部分は、次いで、サーバ3およびスマート・ウォッチ2の通信インターフェースを介して、対応するスマート・ウォッチ2に送信される。代替的に、処理ユニット14は、これらの第2のスクリーン4のすべてに同じビジュアル・メッセージ5を直接的に送ることが可能である。
【0031】
したがって、本発明において、それぞれのスマート・ウォッチ2の第2のスクリーン4の表示の管理は、第1のスクリーン3のものと比較して、とりわけ、第2の管理デバイス7とサーバ3との間で行われたデータ交換に基づいて、別個の自律的な様式で保証される。加えて、ビジュアル・メッセージ5の表示の管理は、測定データが第2のデバイス7によって最初に獲得されることを必要とすることが留意されるべきである。
【符号の説明】
【0032】
2 スマート・ウォッチ
3 第1のスクリーン、ディスプレイ制御サーバ
4 第2のスクリーン
5 ビジュアル・メッセージ
6 第1のディスプレイ管理デバイス
7 第2のディスプレイ管理デバイス
8 処理ユニット
9 入力インターフェース
10 通信インターフェース
11 位置獲得モジュール
12 向き測定モジュール
13 ブレスレット
14 処理ユニット
15 通信インターフェース
16 データベース
17 入力インターフェース
図1