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特許7317937インクジェット印刷ヘッドの非接触メンテナンス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-21
(45)【発行日】2023-07-31
(54)【発明の名称】インクジェット印刷ヘッドの非接触メンテナンス
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/165 20060101AFI20230724BHJP
【FI】
B41J2/165 201
B41J2/165 401
【請求項の数】 28
(21)【出願番号】P 2021502835
(86)(22)【出願日】2019-07-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-11
(86)【国際出願番号】 US2019042540
(87)【国際公開番号】W WO2020018876
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】62/701,037
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517151372
【氏名又は名称】ナノ ディメンション テクノロジーズ,リミテッド
【住所又は居所原語表記】2 Ilan Ramon St., 74036 Nes Ziona, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンベルグ,タル
(72)【発明者】
【氏名】コズロフスキ,ダン
(72)【発明者】
【氏名】セラ,ドタン
【審査官】加藤 昌伸
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-028758(JP,A)
【文献】特表2016-538167(JP,A)
【文献】特開2000-168095(JP,A)
【文献】特開2002-019132(JP,A)
【文献】米国特許第09878549(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01 - 2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッド用の非接触クリーニングシステムであって、
a.支持ブラケットと、
b.近位端および遠位端、頂端面、ならびに基底面を有する、プラットフォームであって、前記基底面の一部が、前記支持ブラケットに結合されている、プラットフォームと、
c.前記プラットフォームの前記頂端面に画定された集水桝と、
d.前記少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、長手方向軸を画定する細長い浴であって、前記インクジェット印刷ヘッドの各々のノズルプレートの長さと等しいかまたはより長い長さを有する、前記細長い浴と、
e.前記少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、前記細長い浴の遠位に配置された吸引ダクトであって、前記細長い浴の前記長手方向軸を横切る長手方向軸を画定する細長いスリットを伴って、前記集水桝から頂端に突出する先端を有する、前記吸引ダクトと、
f.前記少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、加圧液体源および真空源と連通する細長い洗浄ポートと、
g.少なくともクリーニングが必要な領域にまたがる長さを有する真空ブレードであって、前記洗浄ポートの遠位に配置されて前記真空源と連通している、前記真空ブレードと、を備える、非接触クリーニングシステム。
【請求項2】
各インクジェット印刷ヘッドが、
a.前記ノズルプレートの前記長手方向軸を横切るノズルプレート幅を有する長手方向軸に沿ったアパーチャのグリッドを有する前記ノズルプレートと、
b.前記ノズルプレートを露出するようにサイズ設定および構成された細長い四辺形ウィンドウを有するガードプレートであって、ガードプレート幅を有する、ガードプレートと、
c.インクを分配するように構成されてインクリザーバと流体連通している分配手段と、を備え、前記分配手段が、前記ノズルプレートを通してインク液滴を分配するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プラットフォームの前記頂端面が近接センサをさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記細長い浴の各々が、レセプタクルと流体連通するドレインをさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
各細長い浴が、前記ドレインに向かって傾斜している、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
各細長い浴が、前記ノズルプレートの幅と等しいかまたはより広い浴幅を有する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
各吸引ダクトが、前記印刷ヘッドの前記ノズルプレートと前記ガードプレートのうちの少なくとも1つに吸着された前記インクを捕捉および収集するように構成された専用の容器を通して、前記真空源と流体連通している、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記吸引ダクトの前記先端の前記細長いスリットの先端幅が、前記ノズルプレートの幅と等しいかまたはより広い、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記細長い洗浄ポートが、前記集水桝から頂端に突出して、該突出部が、前記細長い浴の前記長手方向軸を横切る軸と、前記少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドのノズルプレートの幅と等しいかまたはより大きい幅とで細長い開口を画定する、請求項2に記載のシステム。
【請求項10】
前記細長い洗浄ポートが、約0°~約180°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記洗浄液ファンの幅が、前記印刷ヘッドのノズルプレートの幅と等しいかまたはより大きい、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
第1および第2の印刷ヘッドを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
第1および第2の細長い浴をさらに備え、前記第1および第2の細長い浴の各々が、それぞれ第1および第2のレセプタクルと流体連通するドレインを備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のレセプタクルもまた、第1の吸引ダクトと流体連通している、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ブラケットが、専用のクリーニングゾーンに配置されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記洗浄ポートの長手方向軸とその横方向軸との間のアスペクト比が1~10である、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の印刷ヘッドに関連付けられた前記洗浄ポートから排出される前記洗浄液が、第2の洗浄ポートから排出される前記洗浄液とは異なる、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の印刷ヘッドに関連付けられた前記洗浄ポートに排出される前記洗浄液の形状が、前記第2の印刷ヘッドに関連付けられた前記洗浄ポートに排出される前記洗浄液の形状とは異なる、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記細長い洗浄ポートが、約0°~約120°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項20】
少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの非接触クリーニングのための方法であって、支持ブラケットと、近位端および遠位端、頂端面、ならびに基底面を有するプラットフォームであって、前記基底面の一部が、前記支持ブラケットに結合されている、プラットフォームと、前記プラットフォームの前記頂端面に画定された集水桝と、前記複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、長手方向軸を画定する細長い浴であって、前記インクジェット印刷ヘッドの各々のノズルプレートの長さと等しいかまたはより長い長さを有する、前記細長い浴と、前記複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、前記細長い浴の遠位に配置された吸引ダクトであって、前記細長い浴の前記長手方向軸を横切る長手方向軸を画定する細長いスリットを伴って、前記集水桝から頂端に突出する先端を有する、前記吸引ダクトと、前記複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、加圧液体源および真空源と連通する細長い洗浄ポートと、クリーニングが必要な領域にまたがる長さを有する真空ブレードであって、前記洗浄ポートの遠位に配置されて前記真空源と連通している、前記真空ブレードと、を備える、非接触クリーニングシステムにおいて実施することができ、前記1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの各々が、前記ノズルプレートの前記長手方向軸を横切るノズルプレート幅を有する長手方向軸に沿ったアパーチャのグリッドを有する前記ノズルプレートと、前記ノズルプレートを露出するようにサイズ設定および構成された細長い四辺形ウィンドウを有するガードプレートであって、ガードプレート幅を有する、前記ガードプレートと、インクを分配するように構成されてインクリザーバと流体連通している分配手段と、を備え、前記分配手段が、前記ノズルプレートを通してインク液滴を分配するように構成されており、前記方法が、
a.第1の所定のイベントにおいて、前記真空源を作動させることと、
b.前記少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドを前記ノズルプレートのアパーチャグリッドの前記長手方向軸に沿って前記真空ブレードの上方の近位距離に前進させ、それによって、前記ノズルプレートおよび前記少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドsの間およびその周囲の前記領域から余分なインクを除去することと、
c.前記ガードプレートの遠位端をきれいにした後、前記少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドを前記細長い浴および集水桝のうちの少なくとも1つにパージすることと、
d.前記少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドを前記ノズルプレートの前記アパーチャグリッドの前記長手方向軸に沿って前記吸引ダクトの上方の遠位方向に前進させ、それによって、パージされたインクを除去し、前記複数のノズルプレートおよびガードプレートをクリーニングすることと、を含む、方法。
【請求項21】
a.第2の所定のイベントにおいて、前記パージのステップの前に、前記少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドを前記ノズルプレートの前記アパーチャグリッドの前記長手方向軸に沿って前記洗浄ポートの上方に前進させることと、
b.前記ガードプレートおよびノズルプレートに洗浄液を噴霧することと、をさらに含み、前記細長い洗浄ポートが、前記集水桝から頂端に突出して、該突出部が、前記細長い浴の前記長手方向軸を横切る軸と前記印刷ヘッドのノズルプレートの前記幅と等しいかまたはより大きい幅とで細長い開口を画定し、前記細長い洗浄ポートが、約0°~約180°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記洗浄ポートの長手方向軸とその横方向軸との間のアスペクト比が、1~10である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記システムが、少なくとも1つおよび複数の細長い浴をさらに含み、前記少なくとも1つおよび複数の細長い浴の各々が、それぞれレセプタクルと流体連通するドレインを備える、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
各レセプタクルが、専用のリサイクルシステムと流体連通している、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記細長い洗浄ポートが、約0°~約180°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記洗浄ポートから排出される前記洗浄液が、各印刷ヘッドについて同じではない、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記排出された洗浄液の前記形状が、各印刷ヘッドについて同じではない、請求項25または26に記載の方法。
【請求項28】
前記細長い洗浄ポートが、約0°~約120°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに備える、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、インクジェット印刷ヘッドの非接触メンテナンスのためのデバイス、システム、および方法に関する。具体的には、本開示は、ノズルプレートを機械的手段と接触させることなく、インクジェット印刷ヘッドおよびそれらの周囲から、パージされたインクおよび破片を除去するためのデバイス、システム、および方法に関する。
【0002】
インクジェット印刷ヘッドでは、ノズルの堆積物(固形の沈殿物および破片)を除去し、気泡を除去し、溜まった液体を除去し、他の方法で印刷品質を維持するために、印刷ノズルを定期的にクリーニングする必要がある。印刷ヘッドのクリーニングは、インクジェット印刷プロセスの本質的な部分であり、例えば、一部の産業環境では、印刷ヘッドは2分ごとにクリーニングされる。クリーニングの頻度は、印刷ヘッドが使用されている特定の用途によって異なる。典型的には、クリーニングは、容易なアクセスのために、プリンタの片側にある印刷ヘッドを取り外し、手動またはワイパを使用してヘッドをクリーニングすることによっても実行することができる。これらの方法は、時間がかかり、かつ非効率的である。
【0003】
典型的には、オリフィス(ノズル)プレートに接触せずに堆積物を除去することは、真空を使用して行うことができ、ここで、真空の「ヘッド」は、オリフィスプレート全体にわたって移動される。真空ヘッドは、真空誘導吸引が、オリフィスプレート(ノズルプレートと交換可能)からインクおよび残留物を除去することを可能にするように、十分に近くで操作することができる。真空ヘッドは、オリフィスプレートに接触しないので、オリフィスプレートのクリーニング効率は低い。同様に、サービスステーション(プリンタハウジング内の専用ゾーンを指す)は、印刷ヘッドの表面を拭いてインクの残留物ならびにオリフィスプレートの表面に溜まった他の破片を除去するエラストマーワイパを有する。他のサービスステーションは、印刷ヘッドの領域をクリーニングするための補助ワイピング部材と、インク排出ノズルに隣接する保護ブラケットとを含んでいる。
【0004】
さらに、インクが揮発性成分を含む場合、ノズルのインクはそれらの成分を失う可能性があり、特定の状況下では、インクの残りの成分がノズルで半固体のスキンを形成する結果となる。半固体のスキン、または固体の沈殿物の堆積は、ノズルからのインクの噴射を妨害し、印刷品質を低下させるか、または、1つ以上のノズルからのインクの噴射を無効にする可能性がある。同様に、UV硬化インクを使用すると、堆積物が生じて最終的にノズルが詰まり、印刷品質を低下させる可能性がある。
【0005】
したがって、従来の技法よりも効率が高く、沈殿物の堆積を防止し、溜まった液体を除去すると同時に、オリフィスプレート自体に損傷を与えない、オリフィスプレートをクリーニングするためのシステムが必要である。
【発明の概要】
【0006】
様々な実施形態では、印刷ヘッドのノズルプレートを機械的手段と接触させることなく、インクジェット印刷ヘッドおよびその周囲から、パージされたインクおよび他の破片を除去するためのシステムおよび方法を開示する。
【0007】
一実施形態では、本明細書において、少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッド用の非接触クリーニングシステムであって、支持ブラケットと、近位端および遠位端、頂端面、ならびに基底面を有するプラットフォームであって、基底面の一部が支持ブラケットに結合されている、プラットフォームと、プラットフォームの頂端面に画定された集水桝と、少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、長手方向軸を画定する細長い浴であって、インクジェットの少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドの各々のノズルプレートの長さと等しいかまたはより長い長さを有する、細長い浴と、インクジェット印刷ヘッドの各々について、細長い浴の遠位に配置された吸引ダクトであって、細長い浴の長手方向軸を横切る長手方向軸を画定する細長いスリットを伴って、集水桝から頂端に突出する先端を有する、吸引ダクトと、複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、加圧液体源および真空源と連通する細長い洗浄ポートと、洗浄液の残留物および他の印刷の破片または凝縮物のためにクリーニングが必要な領域の断面にまたがるようにサイズ設定および構成された長さを有する真空ブレードであって、洗浄ポートの遠位に配置されて真空源と連通している、真空ブレードと、を備える、非接触クリーニングシステムが提供される。
【0008】
別の実施形態では、本明細書において、少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの非接触クリーニングのための方法であって、支持ブラケットと、近位端および遠位端、頂端面、ならびに基底面を有するプラットフォームであって、基底面の一部が支持ブラケットに結合されている、プラットフォームと、プラットフォームの頂端面に画定された集水桝と、複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、長手方向軸を画定する細長い浴であって、インクジェット印刷ヘッドの各々のノズルプレートの長さと等しいかまたはより長い長さを有する、細長い浴と、少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、細長い浴の遠位に配置された吸引ダクトであって、細長い浴の長手方向軸を横切る長手方向軸を画定する細長いスリットを伴って、集水桝から頂端に突出する先端を有する、吸引ダクトと、複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、加圧液体源および真空源と連通する細長い洗浄ポートと、洗浄液の残留物および他の印刷の破片または凝縮物のためにクリーニングが必要な領域の断面にまたがるようにサイズ設定および構成された長さを有する真空ブレードであって、洗浄ポートの遠位に配置されて真空源と連通している、真空ブレードと、を備える、非接触クリーニングシステムにおいて実施することができ、各印刷ヘッドが、ノズルプレートの長手方向軸を横切るノズルプレート幅を有する長手方向軸に沿ったアパーチャのグリッドを有するノズルプレートと、ノズルプレートを露出するようにサイズ設定および構成された細長い四辺形ウィンドウを有するガードプレートであって、ガードプレート幅を有する、ガードプレートと、インクを分配するように構成されてインクリザーバと流体連通している分配手段と、を備え、分配手段が、ノズルプレートを通してインク液滴を分配するように構成されており、方法が、第1の所定のイベントにおいて、真空源を作動させることと、複数の印刷ヘッドをノズルプレートのアパーチャグリッドの長手方向軸に沿って真空ブレードの上方の近位距離に前進させ、それによって、クリーニングが必要なノズルプレート領域から余分なインクを除去することと、ガードプレートの遠位端をきれいにした後、少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドを細長い浴および集水桝のうちの少なくとも1つにパージすることと、少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドをノズルプレートのアパーチャグリッドの長手方向軸に沿って吸引ダクトの上方の遠位方向に前進させ、それによって、パージされたインクを除去し、複数のノズルプレートおよびガードプレートをクリーニングすることと、を含む、方法が提供される。
【0009】
ノズルプレートを機械的手段と接触させることなく、インクジェット印刷ヘッドから、パージされたインクおよび他の破片を除去するための方法およびシステムのこれらおよび他の特徴は、例示的であり、限定的ではない以下の図および実施例と併せて読むと、以下の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に関して、ノズルプレートを機械的手段と接触させることなく、インクジェット印刷ヘッドから、パージされたインクおよび他の破片を除去するために開示されるクリーニングシステムおよび方法をよりよく理解するために、添付の例および以下の図を参照する。
【0011】
図1】クリーニングプラットフォームの斜視図を示す。
図2A図1に示す実施形態のA-AのX-Z断面を示す。
図2B】洗浄ポートのみのY-Z断面を示す。
図3】集水桝から突出する細長い浴の別の実施形態を示す。
図4図3の細長い浴を用いた洗浄サイクルの開始を示す。
図5A】ノズルプレートの加圧洗浄の第1の実施形態を示す。
図5B】ノズルプレートへの洗浄液のフラッディングおよび逆パージを示す。
図6A図3に示される細長い浴への印刷ヘッドのパージを示す。
図6B図3の細長い浴への印刷ヘッドのインクの「吐き出し」を示す。
図7】吸引ダクトを介したノズルプレートの乾燥または調整を示す。
図8図3に示す細長い浴の上方に位置するカバーキャップを示す。
図9A】単一の印刷ヘッド用のクリーニングステーションの実施形態を示す。
図9B】2つ以上(n)の印刷ヘッド用のクリーニングステーションを示す。
図9C】X-Y操作可能な単一のクリーニングステーションを用いた任意の数の印刷ヘッド用のクリーニングステーションを示す。
図10】非接触クリーニングの一連の動作の一実施形態を示す。
図11A】動作中の洗浄ポートの正面図の概略図を示す。
図11B】印刷ヘッドの底面斜視図の概略図を示す。
図12】近接(洗浄ポート)で噴霧するスプレーノズルを示す。下向きの黒い矢印は、液体スプレーがノズルと印刷ヘッドとの間の空間を介して出るのを防ぐ空気真空であり、図11Aの側面図である。
図13】細長い浴および吸引ダクトの上方の印刷ヘッドの側面図の概略図を示す。
図14図2の拡大断面Bにおける吸引ダクトの実施形態の概略断面X-Z図を示す。
図15】インクまたは洗浄液のリサイクルオプションのない単一の印刷ヘッドのシステムコンポーネント間の相互関係を示すシステムアーキテクチャの概略図である。
図16】インクおよび/または洗浄液のリサイクルオプションを有する単一の印刷ヘッドのシステムコンポーネント間の相互関係を示すシステムアーキテクチャの概略図である。
図17】インクまたは洗浄液のリサイクルオプションのない複数(2つ以上)の印刷ヘッドのシステムコンポーネント間の相互関係を示すシステムアーキテクチャの概略図である。
図18】インクおよび/または洗浄液のリサイクルオプションを有する複数(2つ以上)の印刷ヘッドのシステムコンポーネント間の相互関係を示すシステムのアーキテクチャの概略図である。
図19A】異なる洗浄ポート構成を有する、図1および3の細長い浴の組み合わせを有するクリーニングプラットフォームの実施形態である。
図19B】さらに別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において、ノズルプレートを機械的手段と接触させることなく、インクジェット印刷ヘッドからパージされたインクおよび他の破片を除去するためのシステムおよび方法の実施形態を提供する。
【0013】
本明細書に開示されるコンポーネント、プロセス、アセンブリ、およびデバイスのより完全な理解は、添付の図面を参照することによって得ることができる。これらの図(本明細書では「図」とも称される)は、本開示の利便性および実証の容易さに基づく単なる概略図(例えば、図解)であり、したがって、デバイスのまたはそのコンポーネントの相対的なサイズおよび寸法を示すこと、および/または例示的な実施形態の範囲を定義または制限することを意図するものではない。以下の説明では、わかりやすくするために特定の用語を使用しているが、これらの用語は、図面で説明するために選択した実施形態の特定の構造のみを指すことを意図しており、開示の範囲を定義または制限することを意図するものではない。以下の図面および以下の説明において、同様の数値指定は、同様の機能のコンポーネントを指すことを理解されたい。
【0014】
図1~14に目を向けると、そこに示されている非接触インクジェット印刷ヘッドクリーニングステーション10は、近位端102、遠位端103、頂端面104、ならびに基底面114を有するプラットフォーム100(追加の実施形態は図19Aおよび19Bに示される)を有する支持ブラケット101を含み、それにより、基底面114の一部が、例えば、結合/レベリングタブ112を使用して支持ブラケット101に動作可能に結合されて、印刷ヘッド500のノズルプレート(複数可)501からの正確な距離までの吸引ノズルの平面(108×2、109×2、110)の較正/調整を可能にする。また、図1、9A~9Cには、プラットフォーム100の頂端面104に画定された集水桝105が示されている。複数のインクジェット印刷ヘッド(例えば、図11A図11B図9Cを参照)各々には、長手方向軸線X106を画定する細長い浴106であって、インクジェット印刷ヘッド500の各々(例えば、図5を参照)のノズルプレート501(オリフィスプレートと交換可能であり、例えば、図4Aを参照)の長さl501と等しいかまたはそれよりも長い長さl106を有する細長いバス106がある。複数のインクジェット印刷ヘッド500の各々について、吸引ダクトが細長い浴の遠位に配置されており、吸引ダクトは、細長い浴106の長手方向軸X106を横切る長手方向軸X108を画定する細長いスリットを伴って、集水桝105から頂端に突出する先端108を有する。また、複数のインクジェット印刷ヘッド500の各々について、細長い洗浄ポート109が加圧液体源(例えば、210、図15参照)と連通している。特定の実施形態では、洗浄ポート109は、指定された領域への洗浄を含むようにサイズ設定および構成された、真空導管159(例えば、図2Bを参照)をさらに備え、いかなる結果として生じる過剰分も除去する。また、図1および図9A~9Cには、集水桝105の少なくとも片側にまたがる長さl110有する真空ブレード110であって、洗浄ポート109に遠位に配置されて真空源150と連通している、真空ブレード110が示されている。例えば、図15~18参照)。さらに、別の実施形態では、真空ブレード110は、印刷ヘッド500同士の間およびそれらの周囲を含む、少なくともノズルプレートを、すべての印刷ヘッド500の保護プレート505の幅までまたがるように構成されている。同様に、真空ブレード110は、印刷凝縮物、スプレー、プーリングなどに起因する破片から印刷ヘッド500のグループを拭き取ることが望まれる所ならどこにでも伸ばすことができる。
【0015】
例えば、図9Cに見られるように、集水桝105は、真空ブレード110の全長l110を収容することができ、廃棄物容器(例えば、図15の208参照)に排出するように構成することができる。図9A~9Cおよび19A~19Bに見られるように、真空ブレードは、単一の印刷ヘッド全体、隣接する印刷ヘッド間、およびその周辺部で(溜まった液体、破片、インクなどの液体をクリーニングすることが望まれる所はどこでも)、真空流体への流体連通を提供するように構成されたスリット171を有することができる。
【0016】
また、図1には、頂端面104に配置されたセンサ111が示されている。センサ111は、印刷ヘッド500の近位端503および/または印刷ヘッド500および/または印刷ヘッド500の支持ブラケット505の遠位端504もしくは指定されたエッジ(例えば、図11Aを参照)、またはその指定されたエッジの位置を感知して、開示された方法におけるクリーニングのためのプロセスまたはステップを作動または終了させるように構成することができる。追加のセンサ111’(図示せず)は、反対側のセンサ111としてプラットフォーム100上に配置することができ、各々異なる印刷ヘッド500、プラットフォーム支持ブラケット101、および/またはその指定されたエッジに機能的に結合することができ、様々なユニットの動作を作動させるように構成することができる。さらに、安全性または冗長性のためにセンサを追加することができる。別の実施形態では、センサのいくつかまたはすべては、位置の検証および妥当性確認のために、軸(例えば、X505)のエンコーダによって置き換えられるか、またはそれと並行して使用することができる。
【0017】
ノズル(オリフィス)プレート501は、印刷ヘッド500の印刷側(下面、または基底面)に配置することができ(図11Bも参照)、ノズルが印刷するためのアクセスを提供する。各ノズルから、パージされたインク600は、オリフィスグリッドを射出することができる。言い換えると、圧力によってインクをノズルから押し出すと、特定の状況下で、ノズルプレートへの付着によってインク滴600がぶら下がったままになり得る。同様の状況(言い換えると、インク滴600がノズルプレートへの付着によってぶら下がったままになる)は、実際にインク滴を排出せずにオリフィス(複数可)を満たすように構成されたパルス波形の形成を参照すると、依然としてインクがオリフィス(複数可)を部分的に塞ぐ表面現象と表面張力があるが、それでも一部のインクは排出されるというティックリング(tickling)プロセスによって引き起こすことができる。
【0018】
付着は、その後、吸着ノズル108によって真空引きすることができ、また、インクリサイクルシステムにリサイクルされてもよいし、されなくてもよい。パージ(またはティックリング)は、例えば、印刷ヘッドのダクトとノズルのインクをリフレッシュするために行われる。パージ後の定期的なクリーニングとティックリングのうちの少なくとも1つの間において、オリフィスの表面をクリーニングして、堆積物、パージされた液体を除去し、ノズルから(オリフィスを介して)印刷インクを適切に噴射できるようにする。印刷面と噴射されたインク(非湿潤性、または液滴形成特性)とオリフィス表面との間の滑らかさと高い界面張力を維持するために、クリーニングに影響を与える必要がある。
【0019】
「流体連通」または「液体連通」という用語は、少なくとも2つの流体保持領域、例えば、2つの領域を接続する管、ダクト、導管などの間の流体連通を可能にする任意の領域、構造、または連通を指す。1つ以上の流体連通は、例えば、真空駆動流、動電学的駆動流を提供し、流体連通通路の寸法、循環速度、または上記の1つ以上を含む組み合わせを変えることによって流体流れの速度およびタイミングを制御するように構成または適合させることができる。代替的に、別の実施形態では、「連通して」という用語は、ガス状連通を指すこともあり、すなわち、これらのボリュームが連通しているので、ガスをあるボリュームから別のボリュームに移動し得る。この用語は、ボリューム間のガス連通を中断するために使用され得るボリューム間のガスシャッタまたはバルブの存在を排除するものではない。
【0020】
細長い浴106iの追加の実施形態は、図3~8に示され、細長い浴106iは、近位端161および遠位端162を有し、周辺壁163は、集水桝105(例えば、図7を参照)の上に突出して、チャネル(図示せず)を有するリップ164を画定する壁163は、印刷ヘッド500のガードプレート505に当接するようにサイズ設定および構成されたガスケット(例えば、Oリング)を収容および係合するように構成され、したがって細長い浴を密閉する。また、内部空洞166および細長い浴床169も示されている。洗浄ポート167、168は、例えば、真空パイプ159を含む洗浄ポート109kと同じにすることができ(例えば、図2Bを参照)、図16および18に示されているようにリサイクルモジュールへの、または図15に示されているように廃棄物タンク228への同じ流体連通を有する。
【0021】
したがって、一実施形態では、図4~5Bに示されるように、クリーニングモジュールに到達する際に、印刷ヘッドを操作してガスケット165に当接するように下げるか、またはクリーニング段階20(例えば、図9Aを参照)を操作して、ガスケット165がガードプレート505に当接し、密閉されたタブを作成するようにすることができる。密閉されると、加圧洗浄液129を使用して、ガードプレート505およびノズルプレート501を、洗浄ポート167、168を使用して噴霧することができる(例えば、図5Aを参照)。追加的または代替的に、細長い浴106iは、洗浄液129がノズルプレート501を介して印刷ヘッド500に押し出され、その後、細長い浴106がドレイン107を介して排出されると再度吐き出されるように、充満することができる(例えば、図5Bを参照)。
【0022】
例えば、少なくともノズル領域などの洗浄が望まれる領域は、完全に、そして潜在的には気密にタブに封入することができる。この実施形態では、タブがキャッピングステーション(例えば、図5A、5Bを参照)および/またはパージ浴(例えば、図6A、6Bを参照)、ならびに洗浄ポート109として機能し、真空パージ(例えば、図6Aを参照)などの他の機能を可能にすることができ、それにより、ノズルパージの力が洗浄ポート内の制御された真空源150(例えば、図15を参照)、および/または逆ノズルパージ(例えば、図5Bを参照)から到来し、それにより、洗浄流体129が、例えば、詰まりを取り除くために、印刷ヘッド500のノズルプレート501を通して印刷ヘッド500に制御可能に押し出される。図6A、6Bに示されるように、上記方法の間または後に、洗浄ポートからの流体およびガスの制御された排出を含む、説明された方法の他の様々な組み合わせが可能である。
【0023】
別の実施形態では、図7、8に示されるように、細長い浴106の開口を、作動機構(図示せず)によって閉じられる閉鎖カバー700によって覆って、閉じられた際に、終了する洗浄液129の噴霧が細長い浴106を出て行かないようにし得る。カバー700は、洗浄時に印刷ヘッド500を使用するなど、指定された距離に外部カバーを必要とせずに、保護、含まれる自己洗浄機能、ならびにシステム診断のための手段をさらに追加することができる。
【0024】
ここで、図9A~9Cに目を向けると、図9Aに示されるような単一のモジュール、図9Bに示されるような複数の静的洗浄モジュールの一部、または複数の印刷ヘッド(例えば、図9Cを参照)のために提供されるXおよび/またはYおよび/またはZ軸上の操作可能な(言い換えれば、電動式および可動式の)ステージの一部とすることができる洗浄ステージ20が示されている。
【0025】
近位端503および遠位端504を有するインクジェット印刷ヘッド500の実施形態は、図11A~13に示され、以下を含むことができる:ノズル(またはアパーチャ)プレート501の長手方向軸X501を横切るノズルプレート幅W501を有する長手方向軸X501に沿った開口のグリッドを有するノズルプレート501(例えば、図11Bを参照)。印刷ヘッド500はまた、ノズルプレート501を露出するようにサイズ設定および構成された細長い四辺形ウィンドウ506を有するガードプレート505であって、ガードプレート幅W505を有するガードプレートと、インク600を分配するように構成されてインクリザーバ(図示せず)と流体連通している分配手段(例えば、図13を参照)であって、ノズルプレート501を通してインク600の液滴を分配するように構成された分配手段(例えば、ポンプ、圧電パルス、膜など)と、を有することができる。分配手段は、例えば、マイクロバルブ、圧電ディスペンサ、連続ジェット印刷ヘッド、沸騰(バブルジェット)ディスペンサ、およびディスペンサを流れる流体の温度および特性に影響を与える他の手段を含む、少量の液体を分配するための装置とすることができる。
【0026】
ここで図1および2A~2Bに目を向けると、細長い浴106の各々が第1のレセプタクル228(例えば、図15、17を参照)と流体連通しているドレイン107をさらに含む。図示のように、細長い浴106は、ノズルプレート501の幅W501と等しいかまたはより広い細長い浴の幅W106を有して、ドレイン107に向かって傾斜している。同様に、図2Aおよび12~14を示すように、集水桝105から頂端に突出する先端108を有する各吸入ダクトは、印刷ヘッド500のノズルプレート501とガードプレート505(例えば、図13を参照)のうちの少なくとも1つに吸着したインク600を捕捉および収集するように構成された専用の容器228(例えば、図15、17を参照)を通して、真空源150(例えば、図15~18を参照)と流体連通することができる。吸引ダクトの先端108内の細長いスリットの先端108の幅W108は、ノズルプレート501の幅W501と等しいかまたはより広くなるようにサイズ設定される。しかしながら、特定の実施形態では、吸引ダクトの先端108内の細長いスリットの幅W108は、ノズルプレート501の幅W501と等しくなるように正確にサイズ設定される。図19A、19Bに示すように、吸引ダクトの先端108は、他の形状およびサイズを有することができ、必ずしも細長くなくてもよく、それでもノズルプレート501の幅W501と等しいかまたはより広くなるようにサイズ設定することができる。
【0027】
図1、2、図5A図11Bおよび図19Aおよび図19Bに戻ると、細長い(特定の実施形態において、または他のアパーチャ形状で)洗浄ポートは、集水桝105の床から頂端に突出して、突出部109(例えば、図11Bを参照、19A、19Bを参照)が、細長い浴X106の長手方向軸を横切る(または平行な、例えば、図19Aを参照)軸X109と、印刷ヘッドのガードプレート(例えば、図11Bを参照)の幅W505と等しいかまたはより大きい幅W109とで細長い開口を画定する。さらに、細長い洗浄ポートは、約0°~約180°の角度θ(例えば、図5A、11Aを参照)、例えば、15°~65°でファン形の洗浄液体129を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズル119(例えば、図11Aを参照)をさらに備える。さらに、洗浄液ファン129の幅W129は、ノズルプレート501の幅W501と等しいかまたはより大きいが、印刷ヘッド500のガードプレート505の幅W505よりも小さくなるように構成およびサイズ設定され、したがって、印刷ヘッド500の基底面全体を洗浄するように構成されている。洗浄液は、例えば、少なくとも約1気圧、または約0.1気圧~約150気圧または約0.1気圧~6.0気圧まで加圧される。他の実施形態では、図5Aに示されるように、ファン形スプレーは、印刷ヘッド500の下側全体を覆うように構成され得、さらにはファン形スプレーがノズルプレート501の長手方向軸X501と平行となっている状態で2つ(またはそれ以上)の洗浄ポート167、168が使用される場合に重なる。本開示はファン形スプレーに言及しているが、所望の用途に応じて、他のスプレー形状、例えば、完全な円錐スプレー、中空円錐スプレー、完全なジェットブラスト、中空円形スプレー、フラットファン、およびそれらの組み合わせが企図される。例えば、図3~6Bに示される実施形態では、洗浄ポート167、168で使用される洗浄液129のスプレー形状は、同じであっても異なっていてもよく、例えば、洗浄ポート167は中空円錐で噴霧し、洗浄ポート168はフラットファンで噴霧する。さらに、各洗浄ポート167、168から吐き出される洗浄液は、異なっていても同じであってもよい。
【0028】
図15および17は、リサイクルオプションなしで、単一(図15)または複数(図17)の印刷ヘッド(複数可)に方向付けられた洗浄モジュールの実施形態を示す。図示のように、空気/液体セパレータ208(流体連通で示される、言い換えれば、真空ブレード110と油圧で結合される)および228は、同じまたは別個のユニットであり得、セパレータを同じまたは異なる状態に保つ決定は、印刷物(インク)とユーザのニーズに基づくことができる。図示のように、真空ブレード110を使用して、パージ後にクリーニングが求められる領域(例えば、図10を参照)から図5A、5Bに示すような集水桝105または細長い浴106iのいずれかへの液体および他の破片を乾燥または他の方法で拭き取ることができる。同様に、集水桝105、吸引ダクト108、および洗浄ポート109は、空気/液体セパレータ228と流体連通しつつ、洗浄ポート109kは、洗浄液129の送達システム210と流体連通することができる。図17に示されるように、アーキテクチャは、ステージ20(例えば、図9A、9Bを参照)、ならびにセパレータ228、228’に関して2つ以上の印刷ヘッドの両方について複製することができ、一方、真空ブレード110と流体連通している空気/液体セパレータ208は、単一のリザーバとすることができ、または図9Bおよび19Aに示されるように、真空ブレード110の各スリット171は、異なるリザーバ(セパレータ)、例えば、208’、208”などに方向付けられ得る。
【0029】
逆に、図16および18は、リサイクルオプションを有する、単一(図16)または複数(図18)の印刷ヘッド(複数可)に方向付けられた洗浄モジュールの実施形態を示す。図示されるように、空気/液体セパレータ208は、真空ブレード110と流体連通している一方、洗浄ポート109の細長い浴106は専用のセパレータ209と流体連通して、吸引ダクト108は専用のセパレータ207と流体連通している。各セパレータは、真空源150および圧縮機250とさらに連通することができ、収集された液体をさらにリサイクルすることができる。非リサイクルの実施形態と同様に、真空ブレード110を使用して、パージ後にクリーニングが求められる領域(例えば、図10を参照)から図5A、5Bに示すような集水桝105または細長い浴106のいずれかへの液体および他の破片を乾燥または他の方法で拭き取ることができる。同様に、集水桝105、吸引ダクト108は、パージされたインク(複数可)を収集し、収集したインクをリサイクルして印刷ヘッド500に戻すことができる空気/液体セパレータ207と流体連通するように適合させることができる。図18に示されるように、アーキテクチャは、ステージ20(例えば、図9A、9Bを参照)に関して2つ以上の印刷ヘッドの両方について複製することができる。各印刷ヘッドに使用されるインクに応じて特定の状況下で、ノズルプレート501と、1つの印刷ヘッド500(例えば、PH)に使用されるガードプレート505とを洗浄するために使用される液体洗浄129は、別の印刷ヘッド500(例えば、PH)のために使用される洗浄液129’とは異なるか、または同じ印刷ヘッド上で順次交換される。さらに、図3~6Bに示される実施形態では、洗浄ポート167から吐き出される洗浄液129は、洗浄ポート168から吐き出される洗浄液129’と同じまたは異なることが企図される。洗浄液129の選択は、例えば、使用されるインクのタイプ、所望のクリーニング、クリーニングの段階、溜まったインクまたはパージされたインクではなく破片が存在するかどうか、ノズルプレートに詰まりがあるかどうか、それらの組み合わせなどに依存し得る。各々が異なる印刷ヘッドに関連付けられている異なる洗浄液のリサイクルおよび再生も、専用の空気/液体セパレータ207、207’(例えば、図18を参照)を使用して行うことができるのは当然のことである。
【0030】
換言すれば、本明細書に開示された本方法は、同じ印刷ヘッド500の同じ洗浄ポート109を通して、一連の異なる洗浄溶液を利用して、ノズルプレート501およびその周囲(言い換えれば、隣接する印刷ヘッド500同士、例えば、図9CのPH、PH、およびPHの間、ならびに印刷ヘッドのグループ全体の周囲)をクリーニングするために提供され、最初のクリーニング溶液からの材料および/または残留物が、単一の溶液洗浄ステップによって除去することができない状況のために行うことができる。結果として、第2(または第3またはそれ以上)の溶液が前のステップから残った残留物、インク、または破片を除去するように処方および構成され、必要に応じて追加の洗浄ステップが適用できるように一連の溶液を使用することができる。別の実施形態では、最後のステップは、例えば、イソプロピルアルコール、アセトン(可能であれば)または脱イオン(DI)水などの速乾性溶液を含み、各々は、プリンタヘッド500のノズルのプレート501の材料と互換性がある限り利用される。
【0031】
一実施形態では、本明細書に記載の方法は、説明されたシステムを使用して実施される。したがって、本明細書では、複数のインクジェット印刷ヘッド500の非接触クリーニングのための方法であって、支持ブラケット101と、近位端102、遠位端103、頂端面104、および基底面114を有するプラットフォーム100であって、その一部が支持ブラケット101に結合されている、プラットフォーム100と、を備えるシステムで実施可能である、方法を提供する。プラットフォーム100はまた、プラットフォーム100の頂端面104で画定される集水桝105を備える。インクジェット印刷ヘッド500の複数の各々について、が存在し、長手方向軸X106を画定する細長い浴106であって、インクジェット印刷ヘッド500の各々のノズルプレート501の長さl501と等しいかまたはより長くなるようにサイズ設定および構成された長さl106を有する、細長い浴106が存在する。さらに、インクジェット印刷ヘッド500の複数の各々について、吸引ダクトが、細長い浴106に遠位に配置されており、吸引ダクトは、細長い浴106の長手方向軸X106を横切る長手方向軸X108を画定する細長いスリットを伴って、集水桝105に頂端に突出する先端108を有する。また、インクジェット印刷ヘッド500の複数の各々について、加圧液体源と洗浄スプレーを含むように構成された真空源159とに連通している細長い洗浄ポート109がある。主軸X109が長手方向軸X501を横切る細長い開口として示されているが、他の開口形状も企図される。
【0032】
さらに、プラットフォーム100は、真空ブレード110は、少なくとも集水桝105側をまたがる長さl110を有する真空ブレード110であって、洗浄ポート109に遠位に配置されて真空源と連通している、真空ブレード110を備え、各インクジェット印刷ヘッド500は、ノズルプレート501であって、ノズルプレート501の長手方向軸X501を横切るノズルプレート幅W501を有する長手方向軸X501に沿ったアパーチャのグリッドを備え、ノズルプレート501を露出させるようにサイズ設定および構成された細長い四角形ウィンドウ506を有するガードプレート505であって、ガードプレート幅W505を有する、ガードプレート505を有する、ノズルプレート501と、インク600を分配するように構成されてインクリザーバ(図示せず)と流体連通している分配手段と、を備え、分配手段は、ノズルプレート501を通してインク600の液滴を分配するように構成され、本方法は、第1の所定のイベント(例えば、パージ)において、印刷のタイプ、インク、および印刷条件に応じて、(任意選択的に自動的に)真空源150(例えば、図15~18を参照)を作動させることを含む。一実施形態では、第1の所定の時間イベントを使用して、パージプロセスのための回数および時間長を短縮する。
【0033】
所定のイベントは、例えば、設定された時間経過期間、生成された印刷の数、単一の印刷プロセスの時間長、1つまたはいくつかの印刷プロセス(複数可)にわたって使用されたインクの量、ユーザまたはセンサ(例えば、オリフィスプレートを検査するように構成されたカメラ)によって検出された残留物の堆積、とすることができる。例えば、印刷ヘッド同士の間および/または印刷材料同士の間で交互に印刷するときなどの印刷ジョブ中、印刷を開始する前、印刷出力上のセンサ(カメラ)による印刷の劣化を検出するとき、印刷ヘッドのドッキング、印刷ヘッドのキャッピング、ティックリング、印刷ヘッドの交換および/またはインクもしくはクリーニング溶液などの印刷ヘッドを通して循環する他の流体の交換、などの一連の他のアクションの前、後、および/またはそのアクションの一部として、の指定された時間でのものである。
【0034】
所定のイベントにおいて、複数の印刷ヘッド500すべてを、ノズルプレート501(例えば、図11Bを参照)のアパーチャグリッドの長手方向軸X501に沿って近位方向(言い換えれば、遠位端103から近位端102に向かって)に真空ブレード110の上方に同時に前進させ、それにより、各ノズルプレート501、ならびにガードプレート505、ならびに印刷ヘッド(複数可)500の間およびその周囲の他の領域から、過剰なインクおよび他の緩い破片および/または溜まった液体を除去する。センサ111によって実施の形態では、ガードプレート505の遠位端503をきれいにした後に(センサ111によって実施形態において検出される、細長い浴106と集水桝105とのうちの少なくとも1つに印刷ヘッド500をパージし、複数の印刷ヘッド500をノズルプレート501のアパーチャグリッドの長手方向軸X501に沿って吸引ダクト108の上方に遠位方向に前進させ、それにより、パージされたインクを除去し、非接触で、複数のノズルプレート501およびガードプレート505をクリーニングする。
【0035】
一実施形態では、本明細書に記載の非接触クリーナを利用するメンテナンス手順は、典型的には、「バーピング(burping)」とも呼ぶことができる、印刷ヘッドのアパーチャを通してインクをパージすることを含むことができる。例えば、図6A、6B、および13の印刷ヘッド500からインクをパージするために、印刷ヘッド500に動作可能に結合された開口または通気口を通して、圧力源(例えば、エアポンプ、または圧縮エアタンク)を用いて内蔵リザーバ(図示せず)内のインクにパージ圧を加えてもよい。一実施形態では、「パージ圧」という用語は、インクジェットエジェクタを通してリザーバからインクを押し出し、ノズルプレート501内の開口から放出するように構成された内蔵リザーバ内のインク600に加えられる空気(または他のガス)の圧力を指す。
【0036】
インクジェット印刷ヘッドの非接触クリーニングの方法は、第2の所定のイベント(例えば、約6時間~10時間、または印刷品質の急激な低下に気付いたとき、これらは両方とも自動的に決定できる)において、パージするステップの前に、複数の印刷ヘッド500をノズルプレート501内の開口グリッドの長手方向軸X501に沿って洗浄ポート109の上方に前進させることと、ガードプレート505およびノズルプレート501にクリーニング液129を噴霧すること(例えば、図5A、5B、11A、および12を参照)と、をさらに含むことができ、細長いまたは異なる形状(例えば、図19Bを参照)の洗浄ポート109は、集水舛105から頂端に突出しており、その突出部は、細長い浴106の長手方向軸X106を横切る軸X109と印刷ヘッド500のノズルプレート501の幅W501と等しいかまたはより大きい幅W109とで細長い開口を画定し、細長い洗浄ポート109は、約0°~約180°の角度θでファン形洗浄液129を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズル119をさらに含む。洗浄ポート109はさらに、過剰な洗浄液を真空にするように構成されて、液体洗浄流体129の洗浄ポートのスプレーを封入するために使用される、真空源(例えば、図2Bおよび12の159を参照)と結合されて、流体連通している。
【0037】
特定の実施形態では、ノズルプレート501からのインクの排出は、圧力を繰り返し印加および低減してインクを排出する圧電素子などの分配手段を使用することができ、キャビテーションまたはパージされた後の乱流によって微細な気泡を形成させることができる。
【0038】
本明細書に記載のシステムを使用して吸引されたインクおよび他の成分(例えば、堆積残留物、固形堆積物など)は、廃棄物再生システム(例えば、図16、18を参照)に輸送され、修正され、印刷ヘッド500のインクリザーバに戻すことができる。同様に、吸引ダクト109から吸引された洗浄液129は、使用可能な洗浄液に再循環させることができる。リサイクルサブシステムは、様々なコンポーネント、例えば、フィルタ、バルブ、吸着要素、マニホルド、様々な溶媒および添加剤の添加などを含み得る。一般に、「リサイクル」という用語は、例えば、吸引ダクト108(例えば、図6および7を参照)のインクなどのパージされた含有物を、実行される印刷動作でそれが効果的に使用され得る状態へと再処理するために使用されるサブシステムを指す。一例として、洗浄液129は、インクリサイクルシステムとは別のシステムでリサイクルすることができ、例えば、図16および18を参照されたい。
【0039】
本明細書で使用される場合、「第1」、「第2」などの用語は、順序、数量、または重要性を示すのではなく、一方の要素から別の要素を示すために使用される。本明細書の用語「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、量の制限を示すものではなく、本明細書で特に明記しない限り、または文脈により明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるものとする。本明細書で使用される「(複数可)」という接尾辞は、それが修飾する用語の単数形および複数形の両方を含み、それによってその用語の1つ以上を含むことを意図する(例えば、チャネル(複数可)は1つ以上のチャネルを含む)。明細書全体にわたる「一実施形態」、「別の実施形態」、「実施形態」などへの言及は、実施形態に関連して説明された特定の要素(例えば、特徴、構造、および/または特性)が本明細書で説明される少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味し、他の実施形態では存在してもしなくてもよい。加えて、説明された要素を、様々な実施形態において任意の好適な方式で組み合わせてもよいことを理解されたい。
【0040】
さらに、本開示の目的のために、「上(top)」、「頂端(apical)」、「基底(basal)」、「近位(proximal)」、「遠位(distal)」、「底(bottom)」、「上側(upper)」、「下側(lower)」、「側(side)」、「前(front)」、「正面(frontal)」、「前方(forward)」、「後(rear)」、「後方(rearward)」、「背面(back)」、「後縁(trailing)」、「上方(above)」、「下方(below)」、「左(left)」、「右(right)」、「径方向(radial)」、「垂直(vertical)」、「上向き(upward)」、「下向き(downward)」、「外側(outer)」、「内側(inner)」、「外部(exterior)」、「内部(interior)」、「中間(intermediate)」等などの方向または位置の用語は、本開示の様々な実施形態を説明する際の便宜のために単に使用される。
【0041】
「動作可能に結合」、「結合」または「結合可能」などのさまざまな形を含む「結合」という用語は、直接または間接の構造的結合、接続または取り付け、あるいはそのような直接または間接の構造的または動作的結合、接続または取り付けの適合または特性を指し、それらを含み、一体的に形成されたコンポーネント、および別のコンポーネントを介して、または別のコンポーネントを通じて、または形成プロセス(例えば、電磁界)によって、結合されるコンポーネントを含む。間接的な結合は、摩擦(例えば壁に対して)または物理的接続なしの別個の手段によるかどうかにかかわらず、中間部材または接着剤を介した結合、または当接およびそうでなければ静止することを含み得る。
【0042】
本明細書に記載の機械的または流体接触なしにパージされたインクを除去するためのシステムおよび方法で使用される非接触クリーナは、クリーニングプロセスとリサイクルプロセスの全体にわたって所定の圧力またはプログラム可能な圧力プロファイルを維持し、追加的にまたは代替的に、システムの問題を診断するように構成された少なくとも1つのセンサ(例えば、圧力センサ)およびプロセッサとさらに電気通信することができる。例えば、システムは、様々な場所にセンサアレイを備えることができ、温度および/または圧力および/または粘度データがプロセッサにフィードバックされ、次いで、様々なバルブを制御し、ガス流流体/スプレー圧力などに影響を与える。
【0043】
近接センサ111以外に、他のセンサ、例えば画像(視覚)センサ(例えば、インクの色、液滴の形状/体積、およびノズルの状態を監視するためのCMOS、CCD)、マイクロフロー(またはフロー)センサ(例えば、EMベース、共振フィードバックベース、Pitotベース)、粘度センサ、タイミングセンサ、導電率センサ、または前述の1つ以上を含むアレイ、をシステムに組み込むことができる。温度センサおよび/または湿度センサを含むセンサは、プロセッサにデータを提供することができ、そのプロセッサは、ドライバまたはドライバ群ならびに印刷ヘッドと電気通信するプロセッサが、クリーニングプラットフォームに対する印刷ヘッドの位置を自動的に(言い換えれば、ユーザの介入なしに)変更することを可能にする、実行可能命令のセットを有するコンピュータ可読媒体をその上に有するメモリを含む。プロセッサはまた、パージするインクが印刷ヘッドと流体連通してインクリザーバに再循環されるか、または廃棄容器に迂回されるかを決定し得る。
【0044】
プロセッサはさらに、本明細書に記載のクリーニングおよび/またはリサイクル方法を実行し、温度/圧力制御、タイミング、移動、真空フロー、噴霧圧力プロファイル(t、P、ファン角度)を提供し、連続またはパルススプレーなどを形成するように構成された一組の命令を含む、コンピュータ可読媒体が格納されたメモリモジュールをさらに有することができる。
【0045】
本明細書で使用される「含む(comprising)」という用語およびその派生語は、記載された特徴、要素、構成要素、群、整数、および/またはステップの存在を指定するが、他の記載されていない特徴、要素、構成要素、群、整数、および/またはステップの存在を除外しない、制約のない用語であることを意図している。前述のことは、用語「含む(including)」、「有する(having)」、およびそれらの派生語などの類似の意味を有する単語にも適用される。
【0046】
本明細書で開示されるすべての範囲は、端点を含み、端点は互いに独立して組み合わせることができる。さらに、本明細書の「第1」、「第2」などの用語は、任意の順序、量、または重要性を示すのではなく、一方の要素から別の要素を示すために使用される。
【0047】
同様に、「約(about)」という用語は、量、範囲、サイズ、配合、パラメータ、および他の量および特性が正確である必要はなく、正確である必要はないが、概算および/またはより大きいもしくはより小さい、必要に応じて、許容値、変換係数、四捨五入、測定誤差など、および当業者に知られている他の係数を反映してもよい。一般に、量、範囲、サイズ、配合、パラメータ、または他の量または特性は、そのように明示的に述べられているかどうかにかかわらず、「約」または「概算」であり、出願時に利用可能な機器に基づく特定の量の測定に関連する誤差の程度を含めることを意図している。例えば、「約(about)」には、与えられた値の+/-15%または10%または5%の範囲を含めることができる。
【0048】
前述の明細書においては、印刷ヘッドまたは印刷ヘッド群の位置を選択的に(言い換えれば、システム内の他のコンポーネントの動作に影響を与えることなく)交互にすることによって印刷ヘッドのCIPを可能にするシステムおよび方法(例えば、パージ、ティックリング、吸引、および洗浄)が、様々なクリーニングユニット操作の上で、特定の好ましい実施形態に関連して説明されており、説明の目的で多くの詳細が示されているが、印刷ヘッドのCIPを可能にするシステムおよび方法の開示が、追加の実施形態の影響を受けやすく、本明細書に記載され、以下の特許請求の範囲でより完全に描写される特定の詳細が、本開示の基本原則から逸脱することなく大幅に変えることができることは、当業者には明らかであろう。
【0049】
したがって、一実施形態では、本明細書において、少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッド用の非接触クリーニングシステムであって、支持ブラケットと、近位端および遠位端、頂端面、ならびに基底面を有するプラットフォームであって、基底面の一部が支持ブラケットに結合されている、プラットフォームと、プラットフォームの頂端面に画定された集水桝と、少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、長手方向軸を画定する細長い浴であって、印刷ヘッドの各々のノズルプレートの長さと等しいかまたはより長い長さを有する、細長い浴と、少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、細長い浴の遠位に配置された吸引ダクトであって、細長い浴の長手方向軸を横切る長手方向軸を画定する細長いスリットを伴って、集水桝から頂端に突出する先端を有する、吸引ダクトと、少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、加圧液体源および真空源と連通する細長い洗浄ポートと、少なくともクリーニングが必要な領域にまたがる長さを有する真空ブレードであって、洗浄ポートの遠位に配置されて真空源と連通している、真空ブレードと、を備え、(i)各インクジェット印刷ヘッドが、ノズルプレートの長手方向軸を横切るノズルプレート幅を有する長手方向軸に沿ったアパーチャのグリッドを有するノズルプレートと、ノズルプレートを露出するようにサイズ設定および構成された細長い四辺形ウィンドウを有するガードプレートであって、ガードプレート幅を有する、ガードプレートと、インクを分配するように構成されてインクリザーバと流体連通している分配手段と、を備え、分配手段が、ノズルプレートを通してインク液滴を分配するように構成されており、(ii)プラットフォームの頂端面が、近接センサをさらに備え、(iii)印刷ヘッド(複数可)の各々に対応する複数の細長い浴の各々が、レセプタクルと流体連通または液体連通するドレインをさらに含み、(iv)ドレインに向かって傾斜し、(v)ノズルプレートの幅と等しいかまたはより広い浴幅を有し、(vi)各吸引ダクトが、印刷ヘッドのノズルプレートとガードプレートのうちの少なくとも1つに吸着されたインクを捕捉および収集するように構成および適合されたサイズの専用容器を通して、真空源と流体(液体)連通しており、(vii)吸引ダクトの先端の細長いスリットの先端幅が、ノズルプレートの幅と等しいかまたはより広く、(viii)細長い洗浄ポートが、集水桝から頂端に突出して、該突出部が、細長い浴の長手方向軸を横切る主軸と、少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドのノズルプレートの幅と等しいかまたはより大きい幅とで細長い開口を画定し、(ix)洗浄ポートの長手方向軸とその横方向軸との間のアスペクト比が1~10であり、(x)細長い洗浄ポートが、約0°~約180°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに備え、(xi)洗浄液ファンの幅が、印刷ヘッドのノズルプレートの幅と等しいかまたはより大きく、システムが、(xii)第1および第2の印刷ヘッドと、(xiii)第1および第2の細長い浴と、を備え、第1および第2の細長い浴の各々が、第1および第2のレセプタクルとそれぞれ流体連通するドレインを備え、(xiv)第1のレセプタクルがまた、第1の吸引ダクトと流体連通し、(xv)ブラケットが専用のクリーニングゾーン(または洗浄ステーション)に配置され、(xvi)第1の印刷ヘッドに関連付けられた洗浄ポートから排出される洗浄液が、第2の洗浄ポートから排出される洗浄液とは異なり、(xvii)第1の印刷ヘッドに関連付けられた洗浄ポート内の排出された洗浄液の形状が、第2の印刷ヘッドに関連付けられた洗浄ポート内の排出される洗浄液の形状とは異なり、各々がユーザによって選択可能であるか、または印刷ヘッドのオリフィスプレートの検査に基づいて自動的に選択可能であり、(xviii)細長い洗浄ポートが、0°~約120°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに備える、非接触クリーニングシステムが提供される。
【0050】
別の実施形態では、本明細書において、少なくとも1つおよび複数のインクジェット印刷ヘッドの非接触クリーニングのための方法であって、近位端および遠位端、頂端面、ならびに基底面を有するプラットフォームであって、基底面の一部が支持ブラケットに結合されている、プラットフォームと、プラットフォームの頂端面に画定された集水桝と、複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、長手方向軸を画定する細長い浴であって、印刷ヘッドの各々のノズルプレートの長さと等しいかまたはより長い長さを有する、細長い浴と、複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、細長い浴の遠位に配置された吸引ダクトであって、細長い浴の長手方向軸を横切る長手方向軸を画定する細長いスリットを伴って、集水桝から頂端に突出する先端を有する、吸引ダクトと、複数のインクジェット印刷ヘッドの各々について、加圧液体源および真空源と連通する細長い洗浄ポートと、クリーニングが必要な領域にまたがる長さを有する真空ブレードであって、洗浄ポートの遠位に配置されて真空源と連通している、真空ブレードと、を備える、非接触クリーニングシステムにおいて実施することができ、少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドの各々が、ノズルプレートの長手方向軸を横切るノズルプレート幅を有する長手方向軸に沿ったアパーチャのグリッドを有するノズルプレートと、ノズルプレートを露出するようにサイズ設定および構成された細長い四辺形ウィンドウを有するガードプレートであって、ガードプレート幅を有する、ガードプレートと、インクを分配するように構成されてインクリザーバと流体連通している分配手段と、を備え、分配手段が、ノズルプレートを通してインク液滴を分配するように構成されており、方法が、第1の所定のイベントにおいて、真空源を作動させることと、少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドをノズルプレートのアパーチャグリッドの長手方向軸に沿って真空ブレードの上方の近位距離に前進させ、それによって、ノズルプレートおよび少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドsの間およびその周囲の領域から余分なインクを除去することと、ガードプレートの遠位端をきれいにした後、少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドを細長い浴および集水桝のうちの少なくとも1つにパージすることと、少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドをノズルプレートのアパーチャグリッドの長手方向軸に沿って吸引ダクトの上方の遠位方向に前進させ、それによって、パージされたインクを除去し、複数のノズルプレートおよびガードプレートをクリーニングすることと、を含み、(xix)第2の所定のイベントにおいて、パージのステップの前に、少なくとも1つおよび複数の印刷ヘッドをノズルプレートのアパーチャグリッドの長手方向軸に沿って洗浄ポートの上方に前進させることと、ガードプレートおよびノズルプレートに洗浄液を噴霧することと、をさらに含み、細長い洗浄ポートが、集水桝から頂端に突出して、該突出部が、細長い浴の長手方向軸を横切る軸と印刷ヘッドのノズルプレートの幅と等しいかまたはより大きい幅とで細長い開口を画定し、細長い洗浄ポートが、約0°~約180°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに備え、(xx)洗浄ポートの長手方向軸とその横方向軸との間のアスペクト比が、1~10であり、システムが、(xxi)少なくとも1つおよび複数の細長い浴をさらに備え、少なくとも1つおよび複数の細長い浴の各々が、それぞれレセプタクルと流体連通しているドレインを備え、(xxii)各レセプタクルが、専用のリサイクルシステムと流体連通しており、(xxiii)細長い洗浄ポートが、約0°~約180°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに備え、(xxiv)洗浄ポートから排出される洗浄液が、各印刷ヘッドについて同じではなく、(xxv)第1の印刷ヘッドに関連付けられた洗浄ポート内に排出された洗浄液の形状が、第2の印刷ヘッドに関連付けられた洗浄ポート内に排出された洗浄液の形状とは異なり、各々がユーザによって選択可能であるか、または印刷ヘッドのオリフィスプレートの検査に基づいて自動的に選択可能であり、(xxvi)細長い洗浄ポートが、0°~約120°の角度でファン形の洗浄液を排出するようにサイズ設定および構成された液体排出ノズルをさらに有する、方法が提供される。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B