(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-21
(45)【発行日】2023-07-31
(54)【発明の名称】グリッドアレイコネクタシステム
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20230724BHJP
H01R 12/73 20110101ALI20230724BHJP
H05K 7/00 20060101ALI20230724BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20230724BHJP
H05K 9/00 20060101ALI20230724BHJP
H01L 23/40 20060101ALI20230724BHJP
【FI】
H01L23/12 K
H01R12/73
H05K7/00 G
H05K7/20 B
H05K9/00 L
H01L23/40 E
(21)【出願番号】P 2022065530
(22)【出願日】2022-04-12
(62)【分割の表示】P 2020514203の分割
【原出願日】2018-09-17
【審査請求日】2022-04-12
(32)【優先日】2017-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン キース ロイド
(72)【発明者】
【氏名】ブルース リード
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー ワルツ
(72)【発明者】
【氏名】コルビー ワゲナー
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ チタオ
【審査官】高橋 優斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-119456(JP,A)
【文献】特開2013-232637(JP,A)
【文献】米国特許第07074050(US,B1)
【文献】特開2010-153321(JP,A)
【文献】国際公開第2014/160664(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L23/12-23/15
H01L23/40
H01R12/00-12/91
H01R24/00-24/86
H05K7/00
H05K7/20
H05K9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップパッケージに隣接して実装されたグリッドアレイコネクタシステムであって、
前記チップパッケージを支持する回路基板であって、該回路基板が前記チップパッケージの側面上にパッドの第1のアレイを有し、該パッドの第1のアレイが前記チップパッケージと通信する、回路基板と、
前記チップパッケージの1つの側面上に位置付けられ、かつ前記パッドの第1のアレイと位置合わせされたグリッドアレイコネク
タであって、
該グリッドアレイコネクタが、
実装面と、該実装面と反対側の接続面とを有する基板であって、複数の開口部が前記基板内に設けられており、該基板が、前記接続面上に複数の信号パッドを更に有する、基板と、
前記実装面に実装された複数の第1の台座と、該第1の台座に電気的に接続された複数の第2の台座と、複数のケーブルであって、各ケーブルが、絶縁層を取り囲むシールド層と、前記絶縁層内に位置付けられた一対の導体とを含み、前記複数のケーブルの各ケーブルのシールド層が、前記第2の台座のうちの1つに接続されており、前記導体のそれぞれが、前記複数の信号パッドのうちの1つに電気的に接続されている、複数のケーブルと、
前記基板上に位置付けられ、かつ複数の第1及び第2の台座を少なくとも部分的に覆うハウジングと、
前記回路基板と前記基板との間に位置付けられたインターポーザ部材であって、該インターポーザ部材が、基材上の信号パッドを前記回路基板上のパッドのアレイに接続する複数の接点を含む、インターポーザ部材と、を含む、グリッドアレイコネク
タと、
前記回路基板上に実装されたヒートシンクであって、該ヒートシンクが、前記チップパッケージに対して押圧し、前記グリッドアレイコネクタシステムをチップ基材に向かって付勢するように構成されている、ヒートシンクと、を備える、グリッドアレイコネクタシステム。
【請求項2】
前記ヒートシンクと前記グリッドアレイコネクタシステムとの間に位置付けられた圧縮部材を更に備え、該圧縮部材が、前記グリッドアレイコネクタシステムのハウジングに対して押圧するように構成されている、請求項1に記載のグリッドアレイコネクタシステム。
【請求項3】
前記ハウジングが、前記基板及びインターポーザ部材を通過して延在し、かつ前記回路基板内へと延在する、複数のペグを含む、請求項2に記載のグリッドアレイコネクタシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2017年9月15日に出願された米国特許仮出願第62/559,114号、及び2018年4月17日に出願された米国特許仮出願第62/658,820号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、コネクタシステムの分野に関し、より具体的には、高いデータレート用途での使用に適したコネクタシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
歴史的に、計算ボックスは、ボックスのフロントパネル上に何らかのプロセッサ(チップパッケージ内に提供される)及びコネクタを提供してきた。コネクタ及びプロセッサは、両方とも回路基板(多くの場合、マザーボードとして知られている)上に実装され、回路基板は、コネクタとプロセッサとの間で情報を提供することができるように、コネクタをプロセッサに接続するためのトレースを含んでいた。残念ながら、データレートの増加に伴い、この周知のシステム設計は、回路基板内での損失に起因して使用することが困難になってきた。
【0004】
バイパスコネクタシステムは、入力/出力(IO)コネクタと、これに限定するものではないが、チップパッケージ内に提供される特定用途向け集積回路(ASIC)などの集積回路との間の接続を提供することが知られている。1つの一般的な構成では、第1のコネクタ(典型的にはIOコネクタ)をボックスのフェイスパネルに有する一方で、回路基板(又は別のコネクタ)に嵌合する第2のコネクタをチップパッケージの近くに有し、第1及び第2のコネクタがケーブルを介して接続される。既知のように、ケーブルは、標準的な回路基板よりも損失がはるかに少なく、ケーブルの使用は、第1のコネクタと第2のコネクタとの間の損失を実質的に減少させる。そのような状況は、56Gbps用途、特に、パルス振幅レベル4(PAM4)符号化を使用する用途によく適しているが、データレートが112Gbpsに向かって増加するので(PAM4符号化を使用)、挿入損失を、有用なチャネル長をサポートするのに十分低く維持することがより困難になる。特定の選択肢は、良好な電気的性能を提供するが、組み立てが困難であり、そのため、アセンブリ(1Uサーバなど)を構築しようとするときにプロセスの問題を生じさせる。結果として、特定の個人は、低い損失を有するチップパッケージへの接続を可能にし、かつ依然として組み立ての容易さを可能にするコネクタシステムを理解するであろう。
【発明の概要】
【0005】
複数のケーブルからの導体が基板に直接終端されるグリッドアレイコネクタシステムが開示される。導体は、溶接操作を介して支持体に取り付けられ得、台座は、基板上にしっかりと実装されている。ケーブル内の導体は、基板の接続面内の信号パッドに接続されている。基板は、基板の接続面上のパッドをグリッド内のチップ基材上のパッドに接続するはんだ付け操作を介してチップ基材に取り付けられるように構成され得、グリッドアレイコネクタシステムは、接続面上のパッドの上にソルダーチャージを含むことができる。信号パッドは、差動対で配置され得、接地パッドによって部分的に取り囲まれ得る。基板内の信号パッドは、パッドが望ましいパターンで位置付けられることを可能にする短いトレースによって支持ビアに接続され得るか、又は支持ビア自体が信号パッドとして機能することができる。ハウジングは、ケーブル及び基板の少なくとも一部の上に直接形成されて、ケーブル用にストレインリリーフを提供し、かつ基板を支持するのに役立つ構造を提供することができる。
【0006】
別のグリッドアレイコネクタシステムは、上記のグリッドアレイコネクタシステムと同様の内部設計を有するが、チップパッケージを基板又はインターポーザ(インターポーザが使用される場合)に直接実装することができるようにソケットとして構成されている。
【0007】
グリッドアレイコネクタシステムの実施形態は、ケーブルのグリッドの上に実装されるハウジングを含み、基板を含む。第1の台座は、基板に実装される。ケーブルは第2の台座に接続され、第2の台座は、基板に取り付けられている第1の台座に挿入されて、基板上に台座のアレイを形成する。台座及び対応するケーブルのアレイは、基板上にポッティングされ得る。導体は基板内の接続面内の信号パッドに接続されるが、それらは短いトレースの使用によって接続面内でシフトされることができるので、導体のパターンは、信号パッドとは異なっていてもよい。台座は、互いに電気的に接続され、また、実装面上の接地平面にも電気的に接続されており、この接地平面は、接続面内の1つ以上の接地パッドに接続されている。基板は、チップパッケージを支持するチップ基材に直接はんだ付けされ得る。基板はまた、インターポーザを介してチップ基材に接続されてもよい。インターポーザは、基板上のパッドの第1のアレイとチップ基材上のパッドの第2のアレイとの間に延在する接点を含むことができる。
【0008】
一実施形態では、インターポーザは、基板にはんだ付けされ、基材(又は回路基板)へのはんだ接続を有するか、又は回路基板若しくは基材上に設けられ得る他のパッドに係合することができる偏向接点を有するかのいずれかであり得る。
【0009】
一実施形態では、グリッドアレイコネクタシステムは、チップパッケージを含むチップ基材の嵌合面上のパッドに係合するように構成されている偏向可能な接点を有するインターポーザを含むように構成されており、第1のグリッドアレイコネクタが、チップパッケージの第1の側面上に位置付けられている。圧縮部材が、第1のグリッドアレイコネクタシステムのハウジングの押圧側面上に位置付けられ得る。第2のグリッドアレイコネクタシステムが、チップパッケージの第2の側面上に位置付けられ得る。ヒートシンクがチップパッケージ上に実装され得、個々のグリッドアレイコネクタシステムの圧縮部材は、ヒートシンクとチップパッケージとの間の境界面が相対的な垂直位置又はz軸位置を制御することを可能にしながら、嵌合面上のパッドとの電気的接続を行うために、グリッドアレイコネクタシステムがヒートシンクによって押し下げられることを確実にする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本出願は、例として図示されるが、添付図面に限定されるものではなく、また図中、同様の参照番号は同様の要素を示す。
【0011】
【
図1】基板に終端されたケーブルの一実施形態の斜視図を示す。
【
図2】
図1に示される実施形態の部分分解斜視図を示す。
【
図3】互いに接続され得るケーブル及び台座の一実施形態の分解簡略斜視図を示す。
【
図8】グリッドアレイコネクタシステムの一実施形態の斜視図を示す。
【
図9】
図8に示される実施形態の別の斜視図を示す。
【
図11】グリッドアレイコネクタシステムの部分断面の斜視図を示す。
【
図12】チップパッケージの下方に位置付けられたコネクタに接続されたチップパッケージと嵌合するように構成されたグリッドアレイコネクタシステムの立側面図を示す。
【
図13】コネクタが嵌合状態にある、
図12に示される実施形態の立側面を示す。
【
図14】システム内に位置付けられたグリッドアレイコネクタシステムの一実施形態の概略図を示す。
【
図15】ケーブルセットによって接続されている2つのグリッドアレイコネクタシステムの概略図を示す。
【
図16】チップソケットを含むように構成されたグリッドアレイコネクタシステムの一実施形態の概略図を示す。
【
図17】回路基板上に実装されたグリッドアレイコネクタシステムの別の実施形態の斜視図を示す。
【
図18】
図17に示されるグリッドアレイコネクタの簡略斜視図を示す。
【
図20】
図18に示される実施形態で使用され得るグリッドアレイコネクタシステムの内部設計の一実施形態の斜視図を示す。
【
図21】グリッドアレイコネクタシステムの内部設計の一実施形態の部分的に切り取られた部分斜視図を示す。
【
図22】
図18に示される実施形態で使用され得るグリッドアレイコネクタシステムの内部設計の一実施形態の斜視図を示す。
【
図26】グリッドアレイコネクタシステムがインターポーザを含む、回路基板上に実装されたグリッドアレイ接続システムの一実施形態の立側面図を示す。
【
図27A】インターポーザ内での使用に適した接点の一実施形態を示す。
【
図27B】インターポーザ内での使用に適した接点の別の実施形態を示す。
【
図27C】インターポーザ内での使用に適した接点の別の実施形態を示す。
【
図28】ヒートシンクと共に使用され得るグリッドアレイコネクタシステムの別の実施形態の斜視図を示す。
【
図31】ヒートシンクと共に使用され得るグリッドアレイコネクタシステムの一実施形態の立側面図を示す。
【
図32】チップパッケージ及び複数のグリッドアレイコネクタシステムの一実施形態の簡略平面図を示す。
【
図33】チップパッケージ及び複数のグリッドアレイコネクタシステムの一実施形態の斜視図を示す。
【
図34】
図33に示されるグリッドアレイコネクタシステムの斜視図を示す。
【
図36】
図33に示される実施形態と共に使用され得る回路基板上に実装されたチップパッケージの一実施形態の平面図を示す。
【
図37】代替のインターポーザ構成を示す、グリッドアレイコネクタシステムの一実施形態の部分立側面図を示す。
【
図38】チップ基材上に実装されたグリッドアレイコネクタシステムの概略図を示す。
【
図39】インターポーザとの基板接続の一実施形態の概略図を示す。
【
図40】嵌合コネクタを介して回路基板と嵌合することができるグリッドアレイコネクタシステムの一実施形態の部分分解斜視図を示す。
【
図41】
図40に示されるグリッドアレイコネクタシステムの斜視図を示す。
【
図43】グリッドアレイコネクタシステムの一実施形態の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態を説明し、開示される特徴は、明示的に開示された組み合わせに限定されることを意図するものではない。したがって、特に明記しない限り、本明細書で開示される特徴は、簡潔にするために別様に示されていない追加の組み合わせを形成するために、一緒に組み合わされてもよい。
【0013】
図1~
図7から理解され得るように、ケーブル20を基板50に直接終端させることを可能にする一実施形態の特徴が開示され、基板50は、従来の回路基板、又は、これに限定するものではないが、セラミック及び/若しくはプラスチック金属複合構造体などの任意の他の望ましい基材であり得る。基板50は、実装面51a及び接続面5lbを含み、1つ以上の接続通路52が、実装面51aと接続面5lbとの間に延在する。1本のケーブルからの1つ又は2つの導体を基材に終端させることは、幅広い方法で達成することができるが、特に、望ましい製造加工の柔軟性を提供すると同時に良好な電気的性能が所望される場合、より多くのケーブルをコンパクトなアレイで終端させようとすると、複雑さが増す。図示される実施形態は、差動対として機能することができる一対の信号導体21を有するケーブル20を含む。信号導体21は絶縁層23によって取り囲まれており、次いで、絶縁層はシールド層28によって覆われており、次いで、シールド層は外被26によって覆われている。ドレイン線は、ほとんどの用途において所望されないが、所望される場合は含めることができ、含める場合は台座に接続されることが予想される。
【0014】
基板50内の信号層内に設けられている信号パッドに導体21を接続するために、導体21はそれぞれ、溶接部24によって(又は、所望により、はんだ又は他の既知の取り付け接続部を介して)、基板50内に設けられた支持ビア53に取り付けられ得る。
図7は、支持ビア53の構成の一実施形態の断面を示す。導体21はそれぞれ、基板50内の開口部43に挿入することができ、この開口部は、導体21の挿入を容易にするためにテーパ部55aを任意選択的に含み得るアパーチャ55と位置合わせされている。好ましくは、開口部43は、導体21の端部が支持ビアの前側に隣接して位置付けられるように、導体21を支持ビア53に対して所望の位置へ方向付け、次いで、位置付けられるのに役立つ、傾斜面47も含む。その後、レーザを使用して、導体21を支持ビア53に溶接又ははんだ付けすることができる。ケーブル20のシールド層28を接続面上の接地パッド56に接続するために、シールド層28を基板50上の接地平面54に接続する台座30が設けられている。
【0015】
導体21が支持ビア53に溶接された場合、溶接部は、はんだ付けに関連する高温への暴露時に分離することに耐えるので、台座30は、導体21が支持ビア53に溶接された後、信号導体21と支持ビア53との間の接続を失うことを懸念せずに、より高い温度で(例えば、より高い温度のはんだで)基板50及びシールド層28に取り付けられることができる。これはまた、全ての所望のケーブルが取り付けられた後、続いて、より低温のはんだを使用して、基板50を他の構造体にはんだ付けすることを可能にし、したがって、完全なシステムを組み立てる製造プロセスが、より容易なものとなる。しかしながら、台座30を接地平面54に取り付けるためのはんだの使用は必須ではなく、特定の用途では、台座30は導電性接着剤で取り付けられ得、又は更にはレーザで(潜在的に複数の場所で)スポット溶接され得ることに留意されたい。
【0016】
上述したように、基板50内への導体21の設置を容易にするために、基板50は、テーパ状ドリルでドリル加工されて、
図7に示されるような構造を得ることができる。テーパが設けられる場合、テーパ角度59は広範な角度であり得るが、典型的には15度~約40度であり、実際の角度は、少なくとも部分的に、アパーチャの間隔及び基板の厚さに依存する。好ましくは、テーパ角度59は、導体21が、アパーチャ55への更なる挿入時に、対応する支持ビア53に対して定位置に自動的にガイドされるように、導体間の自然の間隔が拡大開口部内に適合し、次いで、2つの信号導体を別個にかつアパーチャ55に隣接して自動的に位置合わせすることを可能にするのに十分である。
【0017】
改善された取り付け及び適切なボールグリッドアレイ間隔を可能にするために、支持ビアは、
図5に示すように、短いトレース57によって信号パッド58に接続され得る。理解され得るように、ソルダーマスクに起因して、短いトレース57の一部のみが視認可能である。ソルダーボールであり得る、ソルダーチャージ61が、グリッドアレイ取り付けを可能にするように、信号及び接地パッド56、58上に位置付けられ得る。図示された設計は、ソルダーボールの均一な配置を示しているが、間隔が均一ではない配置も企図されることに留意されたい。この構成の1つの更なる利点は、ソルダーチャージ62を溶接部に取り付けることが、製造の観点からあまり再現可能ではなく、短いトレース57を用いて支持ビア53を信号パッド58に接続することは、ソルダーチャージ61が信頼性の高い方法で従来のパッド上に位置付けられることを可能にすることである。
【0018】
図示された溶接部24は適度に強固であるが、多くの場合、ケーブル用の何らかのストレインリリーフを有することが望ましくなる。一実施形態では、ワイヤの一部及び基板は、ハウジング71を設けるために、絶縁材料に(潜在的に低圧成形プロセスを使用することによって)封入され得る。ハウジング71は、グリッドアレイコネクタシステム70を形成するために
図8に示されているものなど、取り付け機構72を含み得る。グリッドアレイコネクタシステム70は、接続パターン62を形成する複数のソルダーチャージ61を含む接続面51bを有する、基板50を含み得る。理解され得るように、グリッドアレイコネクタシステムの内部設計は、
図1~
図7に示されるように配置され得る。
【0019】
図9から理解され得るように、比較的大きな接続パターンが形成されると、コンパクトかつロープロファイルの構成でより多くの接続を可能にすることができ、したがって、グリッドアレイコネクタシステムを対応するASICに接近して位置付けることが可能になる。このような構成は、多数の差動対を互いに接続するのに有用であるが、結果として生じるサイズは、内側のソルダーチャージに十分な熱エネルギーが到達することへの妨げとして機能し得るため、接続パターンを別の表面にはんだ付けしようとする際に問題を引き起こす可能性がある。不均一な熱エネルギー分布(及び結果として生じる接続性の問題)が発生するのを防ぐために、全てのソルダーチャージへの改善された、より均一な熱伝達が可能となるように、1つ以上の熱チャネル(溝又はアパーチャであり得る)を基板及び/又はハウジング内に設けることができる。熱チャネルは、側面からのものであっても、ハウジング71及び基板50を通って接続パターン62の内側に延在してもよい(したがって、接続パターン62内に断絶を生じさせる)。はんだ付けの熱性能を改善するために熱チャネルを含めることの決定は、パターン接続のサイズ、並びにサイクル時間及び材料などの多数の他のパラメータに基づくことになり、したがって、所望に応じて決定するように当業者に委ねられる。
【0020】
上述したように、また
図5に示されるように、特定の実施形態では、ソルダーチャージ51は、支持ビア53から離間配置されている信号パッド58に取り付けられる。述べたように、これは、潜在的に一貫性がなく、リフロー前にソルダーボールを確実に取り付けることが困難であり得る溶接面へのはんだ付けを回避する利点を有する。理解され得るように、このような構成は、
図10に示されるものなど、信号パッド58を接地パッド56で取り囲むことによって、有用な絶縁の使用を可能にする。このような構成の欠点は、短いトレース57が、支持ビア53を信号パッド58に接続するために必要であり、短いトレースは信号の完全性に影響を及ぼし得ることである。
図11は、ソルダーボールのビア直接取り付けを可能にする構成を有する別の実施形態を示す。図示のように、導体21’は、接地平面54’に取り付けられている台座30’内に位置付けられた絶縁層23’によって支持されている。導体21’は、テーパ状ビア47’を通って延在し、部分的に更に先に位置付けられ、対応するパッドに溶接されている。次いで、ソルダーチャージ61は、従来の方法で全てのパッド上に位置付けられる。より大きなゲージ導体の場合、そのような構成体は、導体間の間隔がボールグリッドアレイの所望の間隔とより整合するので、作業がより容易になり得る。しかしながら、既知のように、溶接面にソルダーボールを一貫してはんだ付けすることは、特に溶接面が完全に均一でない場合、困難であり得る。これへの1つの可能なアプローチは、ソルダーチャージが位置付けられる点が溶接自体に含まれないように、支持ビアを基板内に更にわずかに延在させ、導体を上面より下で支持ビアに溶接することである。結果として得られる支持ビアの接触領域は、円形リム形状の表面を提供し得る、又は更には幾分凹状であり得るので、このような構成は、ソルダーボールの配置のためにより一貫した表面を提供しながら、良好な電気的性能を可能にし得る。
【0021】
図12~
図13から理解され得るように、
図1~
図11に示す実施形態の1つの潜在的な用途は、グリッドアレイコネクタシステム170内にメザニンコネクタ185を含めることである。既知のように、メザニンコネクタは、コンパクトな空間内で機能するように作製され得、雌雄同体型であり得、比較的線形の構成を提供する能力に起因して優れた電気的性能を有し得る。したがって、図示された実施形態は、グリッドアレイコネクタアセンブリ170と、別のメザニンコネクタ185上に実装されている基板150’(上述のように、任意の望ましい種類の基板であり得る)上に実装されたパッケージ194との間の可逆接続を含み、したがって、それを可能にする。そのような構成は、優れた電気的性能を提供することができるのと同時に、チップパッケージをグリッドアレイコネクタアセンブリ170に嵌合するための低い挿入力も提供することができる。理解され得るように、この設計の1つの利点は、チップパッケージ194が、差異嵌合コネクタへの基板150の取り付けとは別個のコネクタに取り付けられることを可能にすることである。これは、両要素が別個に処理されることを可能にし、スクラップを低減する、及び/又は再加工するのに役立ち得る。当然のことながら、図示された設計はまた、元のチップパッケージ(所望の設計の集積回路、及びチップパッケージ内に設けられる任意の他の典型的な構造体からなり得る)が、所望により、より高性能のチップパッケージと容易に交換されることも可能にする。
【0022】
図14は、別の潜在的な構成の簡略化された概略図を示す。第1のコネクタ191は、ボックス実装フェイスに隣接して位置付けられており、ケーブルセット193(複数のケーブルを含む)を介してグリッドアレイコネクタシステム170に接続されている。チップパッケージ194が、グリッドアレイコネクタシステムに直接実装されており、ヒートシンク195が、チップパッケージ上に設けられている。理解され得るように、このようなシステムは、特にコネクタ191が取り外し可能に実装されている(したがって、所望により、完全なアップグレードを可能にする)場合、システムにおける更なる柔軟性を可能にする。
【0023】
特定の実施形態では、基板が接続されるグリッドアレイコネクタシステムはまた、ASICパッケージ上のパッドに直接取り付けるように構成されている複数の接点を有するソケット設計として提供され得ることに留意されたい。このようなグリッドアレイコネクタシステムは、例えば、偏向可能な接点を有するインターポーザを含むことができ、ハウジングは、ソケット型の形状(わずかにより複雑である)に形成されるが、第2コネクタの排除を可能にするので、望ましい場合がある。
図16に概略的に示されるように、グリッドアレイコネクタシステム170’は、チップパッケージを直接受容し得、かつチップパッケージ194を適所に保持するためのクランプ部材186(一体化されても、別個に設けられてもよい)を含み得る、ソケットアセンブリを含むように構成されている。回転クランプ部材186が例示されており、これは既知のチップパッケージと併せてかなり一般的であるが、クランプ部材は、そのように限定されるものではなく、代わりに幅広いクランプ構造が可能である。特定の実施形態では、例えば、クランプ部材は、ヒートシンクに一体化されてもよく、別個の締結具で取り付けられてもよい。従来のソケット設計は、端子設計及び均一な間隔を部分的な理由として、高い信号周波数及び対応する高いデータレートに理想的にはあまり適していないが、図示された実施形態は、チップパッケージに係合するグリッドアレイコネクタシステム内の接点にワイヤを(電気的に言って)非常にきれいに接続する能力と共に、よりカスタマイズされた、あまり均一ではないグリッドアレイで、それらの制限を克服することができる。
【0024】
図15から理解され得るように、本明細書に開示されるグリッドアレイコネクタシステムの使用は、バイパス方式の用途などの特定の用途に限定されるものではない。この技術は、2つのチップパッケージ間のジャンパとして良好に機能し、チップパッケージの場所に関して実質的により高い柔軟性を可能にする。例えば、グリッドアレイコネクタシステム170a、170bのうちの1つ以上は、デバイスの後部に隣接して位置付けられた液体冷却ブロックに隣接して位置付けられることができる(これは、サーバのシャーシを通る空気流の必要性を低減することができる)。更に、2つのグリッドアレイコネクタシステム170a、170bは、ケーブルセット193によって互いに接続されて示されているが、一実施形態では、3つ以上のグリッドアレイコネクタシステム(及び対応するチップパッケージ)がケーブルセットによって互いに接続されて、改善された高性能コンピューティング(HPC)を提供するのに役立ち得る。
【0025】
図17~
図27Cを参照すると、グリッドアレイコネクタシステム270の別の実施形態が示されている。グリッドアレイコネクタシステム270は、基板250上に位置付けられているハウジング271を含み、複数のケーブル220が基板250に終端されている。一実施形態では、ケーブルは4列で提供されており、これは望ましいコンパクト性及び密度を提供するが、用途によっては他の構成が適している。上述した基板50と同様に、基板250は、実装面251aと、接続面251bと、それらの間に延在する接続通路252とを含む。基板250は、改善された電気的性能を提供するのに役立つように、内部に接地平面259a、259bを更に含むことができる。接続通路252は、支持ビア253内のアパーチャ255とそれぞれ位置合わせされている2つの開口部243を含む。基板250は、インターポーザ280など、チップ基材若しくはインターポーザに接続されるか、又は回路基板210上に直接接続されることができる、信号パッド256及び接地パッド258のグリッドを接続面上に提供する。
【0026】
複数のケーブル220は、第1の台座240b及び第2の台座240bの使用によって基板250に終端され、終端されると、基板及び台座は、低圧成形物又はポッティング化合物であり得る保持成形物277によって保持され得る。理解され得るように、ハウジング271は、ケーブルが通って延在するためのチャネルを形成する指部275を含んでおり、また、ハウジングを嵌合構成要素と位置合わせするために使用され得る位置合わせペグ273を含む。
【0027】
第1の台座240aは、台座30が基板50に取り付けられたのと同様の方法で基板250上に実装され得、ケーブル220は、第2の台座240bに最初に接続され、一実施形態では、ケーブル220のそれぞれのシールド層228が、対応する第2の台座240bに(はんだ又は溶接又は導電性接着剤を介して)電気的に接続される。第2の台座240bは、第1の台座240aに嵌合され、第1及び第2の台座204a、240bは、
図20~
図21に示される、第2の台座240bに対して押圧する第1の台座240a内の窪み241など、接着剤、溶接又は締まり嵌めで互いに保持され得る。換言すれば、締まり嵌めは、第1及び第2の台座240a、240bを一緒に保持するのに適し得る。
【0028】
基板50に関して上述したように、基板250は、ケーブル220内の導体221を所望の位置に方向付けるために使用することができる傾斜面247を有し得る開口部243を含む。これは、導体221を第1の間隔229aから、第1の間隔とは異なる第2の間隔229bへと進ませ得る。一実施形態では、第2の間隔229bは、接続面25lb上に改善されたパッド配置を提供するために、第1の間隔229aよりも少なくとも50パーセント大きい。変更された間隔は任意であるが、小さいサイズの導体を有するケーブルにとって有益であるように決定されている。導体221は、支持ビア253に実装される(好ましくは溶接部224を用いてであるが、上述したように、他の取り付け方法が使用されてもよい)。支持ビア253は、基板250内の短いトレース257を介して接続面内の信号パッド256に電気的に接続され得る(そのような信号パッドが支持ビア253から分離している場合)。
【0029】
前述したように、基板250上のパッド256、258は、回路基板210などの別の表面上のパッドにはんだで直接接続され得る。しかしながら、
図26に示すように、異なる選択肢が可能である。基板250を回路基板250にはんだ付けする代わりに、インターポーザ部材280を使用して、基板250上のパッドを回路基板210上のパッドに接続することができる。インターポーザ280は、インターポーザの2つの側面上のパッドに係合することができる接点282を支持するフレーム281を含む。接点282a、282b及び282cが
図27A~
図27Cに示されており、これらは、フレーム281によって支持され得る。接点282aは、端部283aと、実質的に屈曲しないように構成されている中央部284aとを含む。接点282bは、端部283bと、屈曲するように構成されている中央部284bとを含む。接点282cは、実質的に屈曲しないことが意図されている中央部284cと共に、端部283c及び端部283c’を含む。理解され得るように、接点は、用途に応じて、一方又は両方の端部上に複数の接触点を有することができ、所望により、圧縮性又は非圧縮性であり得る。加えて、複数の接地接続部が存在し得るため、共通モード及び差動モードのインピーダンスを適切に調整するのを助けるために、接地接点が信号接点とは異なるように(例えば、異なるインピーダンスで)構成されることが望ましい場合がある。したがって、信号接点は、接地接点とは異なるように構成され得る。
【0030】
図28~
図30は、ヒートシンク305を含む計算システム301の実施形態を示す。図示のように、グリッドアレイコネクタシステム370は、チップパッケージ394の複数の側面上に実装されている。図示のように、グリッドアレイコネクタシステム370は、チップパッケージ394の4つの側面上に位置付けられているが(どちらも回路基板310上に位置付けられている)、グリッドアレイコネクタシステム370は、より少ない数の側面上に実装されてもよい。保持脚部308を有する保持フレーム307は、取り付け部材306を有するヒートシンク305を所望の位置に固定するのを助けるために提供され得、ヒートシンク305は、ヒートシンク305とチップパッケージ394との間に良好な熱接続を確実に存在させるためにチップパッケージ394に対して押圧するように設計された突出部305aを含む。ヒートシンクとチップパッケージとの間に十分に効率的な熱接続を確実に存在させるために、ペースト又は他の好適な材料であり得る、何らかの熱界面材料(TIM)を含むことができる。より高い熱効率がそれらに必要とされる場合、チップパッケージは、ヒートシンクに直接はんだ付けされ得る。理解され得るように、回路基板310は、他の構成要素に追加の信号経路を提供するために(又はチップパッケージの真下に構成要素を実装するために)チップパッケージと位置合わせされた接続領域398を含み得る。理解され得るように、ヒートシンク305は、チップパッケージ394及びグリッドアレイコネクタシステム370の両方に対して押圧し、したがって、両方がしっかりと定位置に押し込まれ、信頼できる接続が維持されることを確実にするのに役立つ。
【0031】
図31~
図36は、
図28~
図30に示される実施形態に類似した別の実施形態を示す。取り付け部材406を有するヒートシンク405は、回路基板410の底面410b上に位置付けられている保持フレーム407に接続されている。回路基板410とヒートシンク405(回路基板410の上面410a上にある)との間に、チップパッケージ494及び複数のグリッドアレイコネクタシステム470が位置付けられている。
図32から理解され得るように、グリッドアレイコネクタシステム470のそれぞれは、接続密度を改善するために、第1の端部470aがチップパッケージ494の第1の縁部494aと位置合わせされ、第2の端部470bがチップパッケージ494の第2の縁部494bを越えて外に延在するように位置付けられている。当然のことながら、そのような密度が必要とされなければ、他の構成も適し得る。
【0032】
グリッドアレイコネクタシステム470は、上述の実施形態と同様に、ハウジング471によって支持され、かつ基板450に接続されている、ケーブル420を含み、基板450は、接点を支持するフレーム481を有するインターポーザ480に接続されている。回路基板410は、位置合わせペグ473と嵌合するように構成されている位置合わせアパーチャ458を含む。当然のことながら、位置合わせアパーチャは、共通性を可能にするためにチップパッケージの各側面上で同じパターンであってもよく、又は特定のグリッドアレイコネクタシステムのみが特定の側面上に位置付けられ得ることを確実にするために異なっていてもよい。理解され得るように、チップパッケージ494とヒートシンク405との間の熱接続がチップパッケージ494から除去され得る熱の量に影響を与えるので、チップパッケージ494とヒートシンク405との間の境界面がヒートシンクの垂直位置を画定することが望ましい。図示されたシステムは、ヒートシンク405がグリッドアレイコネクタシステム470に対して所望の力で押圧することを確実にする圧縮部材464を含む(したがって、回路基板410に対するヒートシンク405の垂直位置の変動に耐えることができる)。図示された圧縮部材464は、圧縮指部466を有する基部465を含み、ラッチキャッチ471aに係合して圧縮部材464をハウジング471に固定するラッチアーム467を含む。理解され得るように、チップパッケージの4つの側面上にグリッドアレイコネクタを実装することは、チップパッケージにより近い、より多くの接続を提供し、チップパッケージとケーブルとの間の任意のトレースの長さを減少させる(したがって、挿入損失を所定のレベルに低減させる)が、チップパッケージのより少ない数の側面上にグリッドアレイコネクタを実装することも企図される(同じ接続数を有するために、グリッドアレイコネクタシステムは、当然のことながら、より大きいものでなければならないであろう)。加えて、
図34から理解され得るように、図示されたグリッドアレイコネクタは、各ケーブルのカラム内に4本のケーブルを有するが、いくらかの他の数のケーブルが提供されてもよい。
【0033】
図37~
図38を参照すると、グリッドアレイコネクタ構成の別の実施形態が示されている。
図37の簡略化された部分的描写は、第1の台座540aに接続されている第2の台座540bに接続されたケーブル520を示しており、第1の台座540aは、基板550に接続されている。したがって、設計の一部は、前に示した実施形態と同様である。しかしながら、いくらか異なっているのは、カラム形態の接点582を支持するフレーム581を含むインターポーザ580である。接点は、基板550に直接はんだ付けされることが意図されており、チップ基材512上のパッドにはんだ付けされることが意図されている第2の側面を含み得る。チップ基材512は、チップパッケージ内に提供されている集積回路を直接支持することが意図されており、典型的には、ソルダーチャージ561を有する回路基板(図示せず)に接続し得る。したがって、
図37~
図38に示される実施形態は、グリッドアレイコネクタシステムがチップパッケージとより密接に一体化され得る状況を示す。当然のことながら、このような構成は、チップ基材412が、通常必要とされるであろうよりも幾分大きいことを必要とされるが、改善された電気的性能の可能性は、そのような構成を望ましいものにし得る。そのような構成の1つの利点は、集積回路がチップ基材594bにはんだ付けされる前に、チップ基材594bをグリッドアレイコネクタシステムに結合することができることであり、したがって、集積回路が機能システム上にのみ実装されることを確実にすることができる。当然のことながら、この実施形態に示されるインターポーザ設計はまた、より伝統的な構成でも使用され得、グリッドアレイコネクタシステムが回路基板に直接はんだ付けされることを可能にし得る。
【0034】
インターポーザは必須ではないが、インターポーザの使用は、嵌合面上で共平面性を取るのに役立ち得ることに留意されたい。インターポーザは、典型的には、0.3~2.0mmの厚さであり、より薄い設計は、順応性を低下させ、ひいては共平面性を取ることをより困難にし、その一方で、より厚い設計は、より多くの空間を占め、最終的にコネクタよりも望ましくないものになることは理解される。
【0035】
図38は、グリッドアレイコネクタシステム670がチップパッケージ内により密接に一体化されている実施形態の概略図を示す。図示のように、回路基板610はチップ基材694bを支持し、次いで、チップ基材694bは集積回路694aを支持している。インターポーザ680は、チップ基材694b上に実装され、ハウジング及び基板及び終端ケーブルを含むサブグリッドアレイモジュール670aに接続されている。ヒートシンク605は、熱エネルギーを消散させるのを助けるために集積回路694aに熱的に接続するように構成されている。理解され得るように、概略的な設計は、有意な量の変形を提供する。インターポーザは、基板(別個に図示されてはいない)及びチップ基材494bの両方に直接はんだ付けされ得るか、又はそのうちの一方にだけはんだ付けされ、はんだ付けされていない側面上でパッドに対して押圧する接点端部を使用し得る。はんだ側面/押圧側面構成の実施形態は、基板650がインターポーザ680に係合する
図39に概略的に示されている。インターポーザは、信号パッド656に係合するときに偏向する嵌合端部682aと、別の回路基板又はチップ基材にはんだ付けされるように構成されている嵌合端部682bとを有する接点682を支持するフレーム681を含む。構成に応じて、ヒートシンクは、電気的接続を確実にするために、グリッドアレイコネクタシステムに対して押圧し得るか(典型的には圧縮部材の使用を伴う)、又はグリッドアレイコネクタシステムが定位置にはんだ付けされる場合に、グリッドアレイコネクタシステムにクリアランスを提供し得る。
【0036】
図40~
図42から理解され得るように、基板750に実装されたコネクタ798を含むグリッドアレイコネクタシステム770の別の実施形態が示されており、コネクタ798は、回路基板710上のコネクタ799と嵌合するように構成されている。コネクタ798は、望ましい方法で(典型的には、はんだ取り付けを用いて)基板750に接続されている端子798bを支持するハウジング798aを含む。コネクタ799は、はんだ接続部799cを介して回路基板710に接続されている端子799bを支持するハウジング799aを含む。
【0037】
別の実施形態を
図43~
図44に示す。内部構成は、上述の内部設計のうちのいずれかであってよいが、グリッドアレイコネクタシステム870は、締結アパーチャ877を有するカバー875を含む。カバー875は、ハウジング871上のロック部材874に係合するラッチアーム876を含む。締結アパーチャ877は、基板850及びインターポーザ880を貫通することも含めて、グリッドアレイコネクタシステム870を貫通して延在する締結具開口部884と位置合わせされている。グリッドアレイコネクタシステムは、依然として、自身を嵌合回路基板と位置合わせするのに役立つ任意選択のペグ873を有したままであるが、別個の締結具を用いて保持されることができる。したがって、図示された実施形態は、グリッドアレイコネクタシステムを定位置に取り付ける代替方法を提供する。
【0038】
本明細書に示される様々な実施形態から理解され得るように、本明細書に示される異なる実施形態の異なる特徴は、互いに組み合わされて、追加の組み合わせを形成することができる。例えば、
図1~
図7に示されるグリッドアレイコネクタシステムの内部設計は、
図20~
図25に示される内部設計の代替として使用され得る。同様に、用途及びシステム要件に応じて、様々なインターポーザ構成が使用(又は省略)され得る。結果として、本明細書に示される実施形態は、繰り返し及び不必要な重複を避けるために、全てが個々に示されたわけではない広範な構成を提供するのに特に適している。
【0039】
本明細書で提供される開示は、その好ましい実施形態及び例示的な実施形態の観点から特徴を説明する。当業者には、添付の特許請求の範囲及び趣旨の範囲内での多数の他の実施形態、修正及び変形が、本開示を検討することにより想起されるであろう。