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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】電子素子密封組立体及び水中ブースター
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/06 20060101AFI20230725BHJP
   B63G 8/00 20060101ALI20230725BHJP
   B63C 11/00 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
H05K5/06 D
B63G8/00 J
B63C11/00 L
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021503039
(86)(22)【出願日】2019-06-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 CN2019092091
(87)【国際公開番号】W WO2020024725
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-01-19
(31)【優先権主張番号】201810865259.0
(32)【優先日】2018-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201821231723.2
(32)【優先日】2018-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517383928
【氏名又は名称】深之藍海洋科技股分有限公司
【氏名又は名称原語表記】DEEPINFAR OCEAN TECHNOLOGY INC.
【住所又は居所原語表記】Building 7, Jinbin Development Industrial Park. #45 Muning Road, TEDA. Tianjin. China
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】魏 建▲倉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 石梁
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲書▼▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲全▼ ▲慶▼
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】特開平2-101796(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/06
B63G 8/00
B63C 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
密封基部と、電子部品を装着するための密封カバーと、を含み、前記密封基部には、頂部開口を有し且つ前記密封カバーを収容するための装着室が開設されており、前記装着室の容積と形状は前記密封カバーに適合し、前記密封カバーの横方向における第1の側の端部には、第一接続通路が設けられ、前記装着室の横方向における前記第1の側の端部には、第二接続通路及び前記第二接続通路を囲むガスケットが設けられ、横方向における第2の側の端部には弾性ラッチが設けられており、前記密封カバーが前記装着室に装着された後、前記弾性ラッチは前記密封カバーの横方向における前記第2の側の端部に横方向に当接して横方向の押圧位置に位置し、この時、前記第一接続通路と前記第二接続通路が整列し且つ前記ガスケットにより密封連通し、前記弾性ラッチはさらに、前記密封カバーが前記装着室内から垂直に離脱することを防ぐ第2の側のストッパを構成する、ことを特徴とする電子部品密封組立体。
【請求項2】
前記密封基部は、前記装着室の横方向における前記第1の側の端部の上部に、前記密封カバーが前記装着室内から垂直に離脱されることを防ぐ第1の側のストッパが設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電子部品密封組立体。
【請求項3】
前記第1の側のストッパは、開口が下向きの位置決め溝を含み、前記密封カバーの横方向における前記第1の側の端部の上部には、前記位置決め溝にマッチングする位置決めリブが設けられ、前記位置決めリブが前記位置決め溝に収容されると、前記密封カバーが前記密封基部に対して枢動可能に取り付けられたピボットを構成する、ことを特徴とする請求項2に記載の電子部品密封組立体。
【請求項4】
前記密封カバーの本体の横方向における前記第2の側にはストッパ部が設けられ、前記密封カバーが前記装着室に装着される間、前記弾性ラッチの端部は前記ストッパ部に当接し、前記弾性ラッチは伸長位置から張収縮位置に変化し、前記密封カバーが前記装着室に装着された後、前記弾性ラッチは前記張収縮位置から前記横方向の押圧位置に変化する、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子部品密封組立体。
【請求項5】
前記密封カバーの本体は第一高さを有し、前記ストッパ部は横方向における前記第2の側に伸び出すスロープを呈し且つ第二高さを有し、前記第一高さは前記第二高さより大きく、前記密封カバーを前記装着部に装着する間、前記弾性ラッチの端部は前記スロープに沿って上昇し、徐々に緊張していき、前記密封カバーが前記装着室に装着された後、前記弾性ラッチは前記第二高さを超えて上昇し、前記ストッパ部の上方に位置する前記第2の側のストッパを構成する、ことを特徴とする請求項に記載の電子部品密封組立体。
【請求項6】
前記装着室の横方向における前記第2の側の壁は前記スロープとマッチングする傾斜面を有する、ことを特徴とする請求項に記載の電子部品密封組立体。
【請求項7】
前記ストッパ部は、前記密封カバーの本体の横方向における前記第2の側の下部に位置する隆起と、前記隆起の上方に隣接する凹部と、を含み、前記密封カバーを前記装着室に装着する間、前記弾性ラッチの端部は、前記隆起に沿って上昇し、前記張収縮位置に入り、前記密封カバーが前記装着室に装着された後、前記弾性ラッチは前記隆起を超えて上昇し、前記凹部に入る、ことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の電子部品密封組立体。
【請求項8】
前記ストッパ部はさらに前記凹部の上方に隣接する第二隆起を含む、ことを特徴とする請求項に記載の電子部品密封組立体。
【請求項9】
前記弾性ラッチには、手動操作部材が設けられる、ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の電子部品密封組立体。
【請求項10】
キャビンを備えており、前記キャビン内の電子部品には、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の電子部品密封組立体が配置される、ことを特徴とする水中ブースター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の引用
【0002】
本開示は、2018年8月1日に中華人民共和国国家知識産権局に提出された出願番号は201810865259.0、発明名称は「電子素子密封組立体及び水中ブースター」の特許出願及び出願番号は201821231723.2、考案名称は「電子素子密封組立体及び水中ブースター」の実用新案出願の全ての権益を要求しており、引用の方式でその全文を本開示に組み込む。
【0003】
本開示は、概して密封装置の技術分野に関する。より具体的に、本開示は、電子素子密封組立体及び水中ブースターに関する。
【背景技術】
【0004】
水中密封構造は水中娯楽設備における決定的な保障設計であり、その性能は機械全体の性能及び効果に直接影響を与えている。従来技術における水中密封構造の主な構成部分は、軟質材料、圧着端面及び圧着方式を含む。圧着方式は決定的なデザインとして、操作の便利さと信頼性を左右する。現在、消費者製品市場の大部分は、端面又は径方向密封方式を採用している。このような形式は、水中密封の信頼性を確保したが、操作の利便性がなくなり、操作が煩雑となり、ユーザ体験が良くない。
【0005】
典型的な端面密封構造は密封本体を含み、密封本体には、上方に開口する密封キャビティを有し、密封キャビティの開口縁には、軟性材料及びネジ孔が設けられる。この構造は使用中、密封が必要な部品を密封キャビティに取り付け、別のエンドキャップで密封キャビティの端面をカバーし、ドライバでネジを対応するネジ孔を貫通させることにより、エンドキャップを密封キャビティの端面に締め付け、それによりパッケージングを実現する。しかしながら、多くの問題が存在している。例えば、
【0006】
1、ネジ圧着は、専門的な操作が必要であり、各ユーザーの正しい操作を保証できない。
2、組み立て時間が長い。
3、道具(例えば、ドライバー)による取り外しが必要であり、頻繁な取り外しには適応できない。
【発明の概要】
【0007】
一方、本開示は、密封基部と、電子部品を装着するための密封カバーと、を含む電子部品密封組立体を提供する。
【0008】
前記シール座には、頂部開口を有し且つ前記密封カバーを収容するための装着室が開設されており、前記装着室の容積と形状は前記密封カバーに適合する。
【0009】
前記密封カバーの左端には、第一接続通路が設けられる。
【0010】
前記装着室の左端には、第二接続通路及び前記第二接続通路を囲むガスケットが設けられ、右端には弾性ラッチが設けられる。
【0011】
前記密封カバーが前記装着室に装着された後、前記弾性ラッチは前記密封カバーの右端に横方向に当接して横方向の押圧位置に位置し、この時、前記第一接続通路と前記第二接続通路が整列し且つ前記ガスケットにより密封連通される。
【0012】
前記弾性ラッチはさらに、前記密封カバーが前記装着室内から垂直に離脱することを防ぐ右側ストッパを構成する。
【0013】
いくつかの実施形態では、前記密封基部は、前記装着室の左端の上部に、前記密封カバーが前記装着室内から垂直に離脱されることを防ぐ左側ストッパが設けられる。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記左側ストッパは開口が下向きの位置決め溝を含む。
【0015】
前記密封カバーの左端の上部には、前記位置決め溝にマッチングする位置決めリブが設けられ、前記位置決めリブが前記位置決め溝に収容されると、前記密封カバーが前記密封基部に対して枢動可能に取り付けられたピボットを構成する。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記密封カバーの本体の右側にはストッパ部が設けられ、前記密封カバーが前記装着室に装着される間、前記弾性ラッチの端部は前記ストッパ部に当接し、前記弾性ラッチは伸長位置から張収縮位置に変化し、前記密封カバーが前記装着室に装着された後、前記弾性ラッチは前記張収縮位置部分から前記横方向の押圧位置に戻る。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記密封カバーの本体は第一高さを有し、前記ストッパ部は右側に伸び出すスロープを呈し且つ第二高さを有し、前記第一高さは前記第二高さより大い。
【0018】
前記密封カバーを前記装着部に装着する間、前記弾性ラッチの端部は前記スロープに沿って上昇し、徐々に緊張していく。
【0019】
前記密封カバーが前記装着室に装着された後、前記弾性ラッチは前記第二高さを超えて上昇し、前記ストッパ部の上方に位置する前記右側ストッパを構成する。
【0020】
いくつかの実施形態では、前記装着室の右側壁は前記スロープとマッチングする傾斜面を有する。
【0021】
いくつかの実施形態では、前記ストッパ部は、前記密封カバーの本体の右側下部に位置する隆起と、前記隆起の上方に隣接する凹部と、を含む。
【0022】
前記密封カバーを前記装着室に装着する間、前記弾性ラッチの端部は、前記隆起に沿って上昇し、張収縮位置に入る。
【0023】
前記密封カバーが前記装着室に装着された後、前記弾性ラッチは前記隆起を超えて上昇し、前記凹部に入る。
【0024】
いくつかの実施形態では、前記ストッパ部はさらに前記凹部の上方に隣接する第二隆起を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、前記弾性ラッチには、手動操作部材が設けられる。
【0026】
いくつかの実施形態では、電子部品は、電池および/または電子回路を含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、前記第一チャネル及び前記第二チャネルは電力又は信号伝送素子をガイドするために用いられる。
【0028】
一方、本開示は、キャビンを備える水中ブースターを提供し、前記キャビン内の電子部品には電子部品密封組立体が配置されており、前記電子部品密封組立体は、密封基部と、電子部品を装着するための密封カバーと、を含む。
【0029】
前記シール座には、頂部開口を有し且つ前記密封カバーを収容するための装着室が開設されており、前記装着室の容積と形状は前記密封カバーに適合する。
【0030】
前記密封カバーの左端には、第一接続通路が設けられる。
【0031】
前記装着室の左端には、第二接続通路及び前記第二接続通路を囲むガスケットが設けられ、右端には弾性ラッチが設けられる。
【0032】
前記密封カバーが前記装着室に装着された後、前記弾性ラッチは前記密封カバーの右端に横方向に当接して横方向の押圧位置に位置し、この時、前記第一接続通路と前記第二接続通路が整列し且つ前記ガスケットにより密封連通される。
【0033】
前記弾性ラッチはさらに、前記密封カバーが前記装着室内から垂直に離脱することを防ぐ右側ストッパを構成する。
【0034】
本開示において、密封基部の装着室の一つの端面は、密封カバーを密封して装着する端面として使用され、装着室の他端面には、密封カバーを押圧するための弾性ラッチが設けられ、それにより、上端キャップに複数のネジを結合し且つ装着ツールを使用する手間を省き、着脱操作が便利になる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本開示における実施例の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明において使用される図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労働がなくても、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0036】
図1】本開示の電子部品密封組立体の被装着状態の一実施形態を示す構成図である。
図2】本開示の電子部品密封組立体の装着状態の一実施形態の構成図である。
図3】本開示の電子部品密封組立体の装着状態の一実施形態の構成図である。
図4】本開示の電子部品密封組立体の被着脱状態の一実施形態の構造図である。
図5】本開示の電子部品密封組立体の被装着状態の他の実施形態の構造図である。
図6】本開示の電子部品密封組立体の装着状態の他の実施形態の構造図である。
図7】本開示の電子部品密封組立体の被装着状態の一実施形態の断面構造図である。
図8】本開示の電子部品密封組立体の装着状態の一実施形態の断面構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下では、本開示の実施例における図面に合わせて、本開示の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施例は本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。なお、本開示における実施例および実施例の特徴は、相互に矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0038】
最後に説明すべきものとして、本開示において、“第一”及び“第二”等のような関係用語は、一つの実体又は操作を別の実体又は操作と区別するために用いられ、必ずしもこれらの実体又は操作の間に実際の関係又は順序が存在することを要求又は示唆するものではない。また、用語“備える”、“含む”は、それらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない他の要素も含み、又は、このようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合、語句 「…を含む」で限定された要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品又は装置にさらに他の同じ要素が存在することを排除しない。
【0039】
図1から図4には、本開示の一実施例の構造図が示されており、密封基部100を含み、密封基部100には、密封カバー200を装着するための開口が上向きの装着室110が開設され、装着室110の左端111(本開示に係る方位の説明は、いずれも図1に示す相対的な位置関係を基準とする)には、密封カバー200の第一接続通路210を密封するためのガスケット1111が設けられる。また、密封カバー200が直方体形状である場合、その五つの面はいずれも密封されており、一方の面のみに第一接続通路210が開設され、外部装置との接続(電気的接続又は通信接続)に使用される。
【0040】
装着室110の左端111には、密封カバー200の第一接続通路210に対応する位置に、密封カバー200に接続される第二接続通路1112が設けられる。該第二接続通路1112は密封カバーの第一接続通路210に接続され、密封カバー200と外部チャンバとの間の連通を実現し(例えば、第二接続通路1112の他端はさらに別の1つの密封カバーと連通する)、それにより、密封キャビンとの間の密封連通を実現することができる。
【0041】
装着室110の右端112には、密封カバーをロックするための弾性ラッチ113が設けられる。密封カバー200が装着室110に装着された後、弾性ラッチ113は密封カバー200の右端に横方向に当接して横方向の圧縮位置になる。この時、第一接続通路210と第二接続通路1112が整列し、前記ガスケット1111を介して密封連通される。弾性ラッチ113はさらに、密封カバー200が装着室110内から垂直に離脱することを防ぐための右側ストッパを構成する。
【0042】
本開示の実施例において、密封基部100の装着室110の一つの端面は、密封カバー100を密封して取り付ける端面として使用され、装着室の他端面には、密封カバーを押圧するための弾性ラッチが設けられ、それにより、上端キャップに複数のネジを結合し且つ装着ツールを使用する手間を省くことができる。本開示が提供する密封基部は、水中ブースターやその他の密封隔離が必要な電子機器、例えば、高低温度、高低圧等の様々な密封隔離が必要な応用場面に適用することができる。
【0043】
本開示の実施例における装着室110の形状は、装着待ちの密封カバー200の形状に適合する。例えば、密封カバーが立方体(又は、円柱形)形状である場合、対応する装着室の形状は、密封カバーを収容できる長方形チャンバに設定される(又は、底部が円弧状の凹部を有するチャンバに設けられ、円柱形の密封カバーに適合させ、それにより円柱形の密封カバーを装着室と十分に接触させ、安定的に取り付けることができる)。密封カバーは、電池又は他の電子回路密封に用いられる密封カバーである。以下の本開示の実施例では、いずれも直方体状の密封カバーを例として説明する。
【0044】
本開示の実施例における弾性ラッチ113は、ロック状態とリリース状態とを有する。図2に示すように、弾性ラッチ113はロック状態にあり、この時、密封カバー200を密封基部にロックし、図1及び図3に示すように、弾性ラッチ113はリリース状態にある。弾性ラッチ113がリリース状態にある時、密封カバー200に対して着脱操作を行うことができる。弾性ラッチ113がロック状態にある時、弾性ラッチ113は密封カバー200の右端に押圧力を印加し、それにより密封カバー200の開口がガスケット113と係合して密封を実現する。
【0045】
図1に示すように、いくつかの実施形態では、弾性ラッチ113は、装着室の右端に取り付けられ、水平方向に沿って移動できるロックピン1131と、ロックピン1131と併せて使用されるスプリング1132と、を含む。スプリング1132が第一圧縮状態にあると、弾性ラッチ113はリリース状態にある。スプリング1132が第二圧縮状態にあると、弾性ラッチ113はロック状態にある。第一圧縮状態の圧縮度合いは、第二圧縮状態の圧縮度合いよりも大きい。ロックピン1131には、弾性ラッチ113の動作状態の切り換えを制御するためのパドルが連設されている。ユーザがパドルを外側方向(前記第1端から第2端方向)に引くと、弾性ラッチ113がリリース状態に切り替わり、この時、密封カバーの着脱操作を行うことができる。ユーザがパドルを放すと、スプリング1132の弾力によって、ロックピン1131が密封カバー200方向に伸び出して密封カバー200を押圧する。
【0046】
また、密封カバー200の右端には、ロックピン1131と係合するストッパ部220が設けられる(密封カバー200の端面に設けられた溝または突起であってもよい)。密封カバー200が装着室に装着される間、弾性ラッチ113の端部がストッパ部220に当接し、弾性ラッチ113が伸長位置から張収縮位置に変化する。密封カバー200が装着室110に装着された後、弾性ラッチ113は、部分的に張収縮位置から前記横方向の押圧位置に戻る。
【0047】
例えば、密封カバー200の本体は第一高さを有し、ストッパ部220は右側に伸び出すスロープを呈し且つ第二高さを有し、第一高さは第二高さより大きい。密封カバー200を装着部110に装着する間、弾性ラッチ113の端部はスロープに沿って上昇し、徐々に緊張していく。
【0048】
密封カバー200が装着室110に装着された後、弾性ラッチ113は第二高さを超えて上昇し、ストッパ部220の上方に位置する右側ストッパを構成する。装着室110の右側壁は、スロープに適合する傾斜面を有する。
【0049】
いくつかの実施形態では、ロックピン1131が密封カバー200を押圧する時、ロックピン1131はストッパ部220(溝又は突起)と係合して、密封カバー200が密封基部100から脱落しないように規制する。強い衝撃を受けても、密封カバー200が脱落しないように保持することができ、ロックピン1131による密封カバーへの押圧力のみに頼ることなく、強固に密封カバー200をロックすることができる。また、過大な押圧力を必要としないため、密封カバー200がガスケット1111に対する圧力も適切に設定することができ、密封カバー200をロックして過度に押圧されることによりガスケットの寿命が低下することはない。
【0050】
いくつかの実施形態では、前記弾性ラッチ113は、前記装着室110の第二端を貫通するリードスクリューを含み、前記リードスクリューの方向は、前記密封カバーの第一端から前記密封カバーの第二端までの方向に沿っている。前記リードスクリュー設けられた前記密封カバーに面する一端には、押圧パネルが設けられる。前記リードスクリューが第一位置にある時、前記密封カバーの尾端を押圧する。前記リードスクリューが第二位置にある時、前記密封カバーの尾端をリリースする。
【0051】
図4に示すように、いくつかの実施形態では、装着室110の右端の端面と底面との間には、傾斜角αで設置され、選択可能な傾斜角αは70°に設けられる。適応的に、密封カバー200の対応する端面と密封カバー200の床面との間にも傾斜角αが設けられる。この実施形態では、傾斜角αの設置により、密封カバー200を密封基部100にスムーズに装着することができる。装着室110の左端には弾性ガスケット1111が設けられるため、当該ガスケット1111の表面と接触物体の表面は大きな摩擦係数が存在する。従って、密封カバー200を装着する時に、図1に示すように、まず、一定の角度で密封カバー200の左端を装着室110内に配置し、続いて密封カバー200の他端を押し下げることで、密封カバー200の装着を完了することのみが可能である。しかし、このような装着方式は装着過程において、装着室110の長さが少なくとも密封カバー200の長さ方向の断面の対角線の長さより長いことが必要であり、それにより密封カバー200のスムーズな装着が可能となる。しかし、装着後、装着室110の第二端と密封カバー200との間に余裕隙間が存在し、それにより該密封基部の体積を余分に増加させ、さらに該密封基部を採用する電子機器の体積も増加させる。機器の体積の大きさが厳しく要求される分野において、このような不必要な余分は許容されず、さらに、ここでの空間余分により機器が正常に動作できない。本開示のいくつかの実施例において、装着室110の右端と装着室110の底面との間に傾斜角αを設けることにより、上記の問題がスムーズに解決される。
【0052】
図1に示すように、装着室110の左端111の上端には、さらにストッパ溝1113が設けられる(左側ストッパ1114と装着室の左端111に囲まれてなる)。対応する密封カバー200には、位置決めリブ230が対応して設けられ、ストッパ溝1113の開口は下向きに開設される。密封カバー200を装着する過程において、密封カバー200の位置決めリブ230をストッパ溝1113内に配置し、続いて密封カバー200の他端を押圧して密封カバー200を密封基部100内に装着する。所定の位置に装着した後、ストッパ溝1113が下向きに開口しており且つ密封カバー200の位置決めリブ230に上から下に係合するため、密封カバー200を装着室内に締め付けるとともに、弾性ラッチ113と協働することにより密封カバー200をより強固にロックすることができる。
【0053】
図4に示すように、いくつかの実施形態において、弾性ガスケットは非圧縮状態において第一厚さx1を有し、弾性ガスケットが圧縮された状態において最小厚さは第二厚さx2である。装着室110の左端から右端までの間の距離はL(具体的には、Lは装着室110の底面の長さである)であり、密封カバー200の長さはHであり、本開示のいくつかの実施例においてLの大きさをx2+H<L<x1+Hに設定する。本実施形態の設計により、密封カバー200が所定位置に装着された時、装着室110の右端自体は密封カバーに対する押圧作用を実現することができる。他方では、このようなコンパクトな空間配置により、空間利用が最大化され、取付座の体積が減少する。
【0054】
図5図6は本開示の電子部品密封組立体の他の実施例の構造図であり、密封基部100と、装着待ち密封カバー200と、密封基部100に開設される装着室110及び装着室110の右端112に設けられる弾性ラッチ113と、を含む。
【0055】
図7図8は本開示の電子部品密封組立体であり、密封基部100と、装着される密封カバー200と、密封基部100に開設される装着室110と、装着室110の右端112に設けられる弾性ラッチ113と、を含む。弾性ラッチ113は、ロックピン1131及びスプリング1132と、装着室110の左端111に装着されるガスケット1111と、及び装着室110の左端111に設けられる第二接続通路1112とを含み、それに対応して、密封カバーには第一接続通路210が開設される。
【0056】
いくつかの実施形態では、ストッパ部220は、密封カバー200の本体の右側下部に位置する第一隆起221と、隆起の上方に隣接する凹部222と、を含む。密封カバー200を装着室110に装着する間、弾性ラッチ113の端部は、第一隆起221に沿って上昇し、張収縮位置に入る。密封カバー200が装着室110に装着された後、弾性ラッチ113は第一隆起221を超えて上昇し、前記凹部222に入る。ストッパ部220はさらに凹部222の上方に隣接する第二隆起223を含む。
【0057】
一方、本開示はさらにキャビンを備える水中ブースターを提供しており、前記キャビン内の電子部品には、前記いずれかの実施形態に記載の電子部品密封組立体が配置される。
【0058】
以上説明した装置の実施形態は単に例示的なものであり、前記分離部材として説明されたユニットは、物理的に分離されたものであってもよいし、物理的に分離されてないものであってよく、ユニットとして表示される部材は、物理ユニットであってもよいし、物理ユニットでなくてもよく、一箇所に位置してもよいし、複数のネットワークユニットに分布されてもよい。実際のニーズに応じて、そのうちの一部又は全部のモジュールを選択して本実施例の方案の目的を実現することができる。最後に説明すべきこととして、以上の実施例は本開示の技術案を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではない。前記実施例をを参照して本開示を詳細に説明したが、前記各実施例に記載された技術案を修正したり、又はそのうちの一部の技術的特徴を均等に置き換えることが可能であることが、当業者には理解できるであろう。しかし、これらの修正又は置き換えは、対応する技術案の本質を、本開示の各実施例の技術案の精神及び範囲から逸脱させるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8