IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 市光工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-レンズユニット及び車両用灯具 図1
  • 特許-レンズユニット及び車両用灯具 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】レンズユニット及び車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/25 20180101AFI20230725BHJP
   F21S 43/20 20180101ALI20230725BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20230725BHJP
   F21S 41/141 20180101ALI20230725BHJP
   F21S 41/50 20180101ALI20230725BHJP
   F21S 43/50 20180101ALI20230725BHJP
   F21W 102/00 20180101ALN20230725BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20230725BHJP
   F21W 103/35 20180101ALN20230725BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20230725BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230725BHJP
【FI】
F21S41/25
F21S43/20
F21S43/14
F21S41/141
F21S41/50
F21S43/50
F21W102:00
F21W103:20
F21W103:35
F21Y101:00 100
F21Y101:00 300
F21Y115:10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018126790
(22)【出願日】2018-07-03
(65)【公開番号】P2020009543
(43)【公開日】2020-01-16
【審査請求日】2021-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 智弘
(74)【代理人】
【氏名又は名称】矢田 歩
(74)【代理人】
【識別番号】100214226
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 博文
(72)【発明者】
【氏名】杉江 良裕
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-252838(JP,A)
【文献】特開昭57-067201(JP,A)
【文献】特開平05-190002(JP,A)
【文献】特開昭59-152403(JP,A)
【文献】特開2017-157490(JP,A)
【文献】特開2011-255628(JP,A)
【文献】実開昭58-178202(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/00
F21S 43/00
F21W 102/00
F21W 103/20
F21W 103/35
F21Y 101/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂材料で形成された第1レンズと、樹脂材料で形成された第2レンズと、樹脂材料で形成された第3レンズとを備えるレンズユニットであって、
前記第1レンズは、入射した光を配光する第1配光部と、前記第1配光部よりも外側の第1フランジ部とを有し、
前記第2レンズは、入射した光を配光して前記第1配光部に向けて出射する第2配光部と、前記第2配光部よりも外側の第2フランジ部とを有し、
前記第3レンズは、入射した光を配光して前記第2配光部に向けて出射する第3配光部と、前記第3配光部よりも外側の第3フランジ部とを有し、
前記第2フランジ部は、前記第1フランジ部における前記第2レンズ側である内側面に溶着され、
前記第3フランジ部は、前記第1フランジ部の前記内側面に溶着され、
前記第1フランジ部は、不透明材料で形成されている、
ことを特徴とするレンズユニット。
【請求項2】
前記第1フランジ部の前記内側面は、内周フランジ面と、前記内周フランジ面から前記第3レンズ側に突出した外周フランジ面とを有し、
前記第2フランジ部は、前記第1フランジ部の前記内側面の前記内周フランジ面に溶着され、
前記第3フランジ部は、前記第1フランジ部の前記内側面の前記外周フランジ面に溶着される、
ことを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
【請求項3】
前記第1配光部及び前記第1フランジ部は、透明性材料及び不透明性材料を用いた多色成形により一体成形されており、
前記第1配光部には、透明性材料が用いられ、
前記第1フランジ部には、不透明材料が用いられている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズユニット。
【請求項4】
車両用灯具であって、
光源と、
請求項1から3までのいずれか1つに記載のレンズユニットと、
前記レンズユニットを保持するハウジングと、を備える、
ことを特徴とする車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズユニット及び車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用灯具において、ハウジングの前面を覆うように樹脂製のレンズ(又は透明カバー)を設けたものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載の車両用灯具では、透明カバーは無色透明な部分と赤色透明な異色部分とで形成されている。具体的には、濃い色の透明部分が、淡い色の異色透明部分よりも前方(反ハウジング側)に位置するように、レーザ照射を用いた溶着により、欠き矧ぎ状に接合されている。
【0004】
また、樹脂製のレンズは、光を配光するための配光部が厚肉になってきており、成形後の冷却時間が長くなっている。このため、複数のレンズを、上述のように上下又は左右に配置したり、重ね合わせるように配置したりすることで、光の配光を実現することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-109429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、複数のレンズを接合する場合、例えば、特許文献1に記載の車両用灯具では、異色部分も透明であるため、溶着により接合領域に形成される溶着痕が、前方から視認でき、見栄えがよいとはいえない。
【0007】
そこで、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、複数のレンズ同士の溶着痕が一方側から視認されないレンズユニット及び車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る1つの態様は、樹脂材料で形成された第1レンズと、樹脂材料で形成された第2レンズとを備えるレンズユニットであって、前記第1レンズは、入射した光を配光する第1配光部と、前記第1配光部よりも外側の第1フランジ部とを有し、前記第2レンズは、入射した光を配光する第2配光部と、前記第2配光部よりも外側の第2フランジ部とを有し、前記第2フランジ部は、前記第1フランジ部における前記第2レンズ側である内側面に溶着され、前記第1フランジ部及び前記第2フランジ部の少なくとも一方は、不透明材料で形成されているものである。
(2)上記(1)の態様において、前記レンズユニットは、樹脂材料で形成された第3レンズを、更に備え、前記第3レンズは、入射した光を配光する第3配光部と、前記第3配光部よりも外側の第3フランジ部とを有し、前記第3フランジ部は、前記第1フランジ部の前記内側面に溶着されてもよい。
(3)上記(1)又は(2)の態様において、前記第1フランジ部の前記内側面は、内周フランジ面と、前記内周フランジ面から前記第2レンズ側に突出した外周フランジ面とを有してもよい。
(4)上記(1)から(3)までのいずれか1つの態様において、前記第1配光部及び前記第1フランジ部は、透明性材料及び不透明性材料を用いた多色成形により一体成形されており、前記第1配光部には、透明性材料が用いられ、前記第1フランジ部には、不透明材料が用いられてもよい。
(5)本発明に係る別の1つの態様は、車両用灯具であって、光源と、上記(1)から(4)までのいずれか1つの記載のレンズユニットと、前記レンズユニットを保持するハウジングと、を備えるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数のレンズ同士の溶着痕が一方側から視認されないレンズユニット及び車両用灯具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る実施形態のレンズユニットを示す概略断面図である。
図2】本発明に係る実施形態のレンズユニットを示す概略分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書の実施形態においては、全体を通じて、同一の部材には同一の符号を付している。また、「前」は車両が前進する方向側を示し、「後」は車両が後進する方向側を示すものとする。
【0012】
まず、車両用灯具について説明する。図1は、本発明に係る実施形態のレンズユニット100を示す概略断面図である。図2は、本発明に係る実施形態のレンズユニット100を示す概略分解図である。なお、図1及び図2において、斜線部は、不透明な部分を示す。
【0013】
車両用灯具は、図示されない車両の前方の左右のそれぞれに設けられる、例えば前照灯であり、レンズユニット100と、光源と、を少なくとも備えている。レンズユニット100は、図示されない箱状のハウジングに保持されている。
【0014】
光源は、例えば、給電用の電気配線などが形成された基板上に発光チップが設けられた発光ダイオード(LED)が用いられており、ハウジングの内部又は外部に設置されている。なお、車両用灯具は、前照灯に限らず、ターンランプ、ブレーキランプ(ストップランプ)などの信号灯であってもよく、光源も、HIDバルブ、ハロゲンバルブ、白熱バルブなどであってもよい。
【0015】
レンズユニット100は、第1レンズ10と、第2レンズ20と、を少なくとも備えており、実施形態では、第3レンズ30を更に備えている。
【0016】
第1レンズ10は、入射した光を配光する第1配光部11と、第1配光部11よりも外側の第1フランジ部12とを有している一体成形品である。具体的には、これらの第1配光部11及び第1フランジ部12は、多色成形により一体成形されている。
【0017】
第1配光部11は、入射面11aに入射した光を所定の配光パターンで出射面11bから外部前方に向けて出射するもので、正面視略円形状であり、入射面11a及び出射面11bの両面が凸レンズ状に形成されているが、一方が凸レンズ状で、他方が平面状であってもよく、一方が凸レンズ状で、他方が凹レンズ状でもよく、凸レンズ状、凹レンズ状及び平面状を適宜組み合わせることができる。なお、第1配光部11の厚みは、成形性や冷却時間を考慮すると、10mm以下であることが好ましい。
【0018】
第1配光部11は、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂(PCT)などの透明な(光透過性の)樹脂材料を用いて無色又は有色に形成されている。
【0019】
第1フランジ部12は、第1配光部11の外縁から円板状に広がっており、後方の光源側となる内側面13に、内周フランジ面13aが形成されている。この内周フランジ面13aには、後述する第2レンズ20の第2フランジ部22が、レーザなどで加熱されて溶着される。
【0020】
さらに、第1フランジ部12は、内側面13のおける内周フランジ面13aよりも外側に外周フランジ面13cが突出して形成されている。この外周フランジ面13cには、後述する第3レンズ30の第3フランジ部32が、レーザなどで加熱されて溶着される。
【0021】
この第1フランジ部12は、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂(PCT)などの不透明な(光非透過性の)樹脂材料を用いて形成されている。
【0022】
つぎに、第2レンズ20は、入射した光を配光する第2配光部21と、第2配光部21よりも外側の第2フランジ部22とを有している一体成形品である。具体的には、これらの第2配光部21及び第2フランジ部22は、単色成形により一体成形されている。
【0023】
第2配光部21は、入射面21aに入射した光を所定の配光パターンで出射面21bから第1レンズ10の入射面11aに向けて出射するもので、正面視略円形状であり、入射面21a及び出射面21bの両面が凸レンズ状に形成されているが、第1レンズ10と同様に、凸レンズ状、凹レンズ状及び平面状を適宜組み合わせることができる。なお、第2配光部21の厚みも、成形性や冷却時間を考慮すると、10mm以下であることが好ましい。
【0024】
第2フランジ部22は、第2配光部21の外縁から円板状に広がっており、外側面22bが、第1フランジ部12の内周フランジ面13aにレーザなどで加熱されて溶着されている。
【0025】
これらの第2配光部21及び第2フランジ部22は、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂(PCT)などの透明な(光透過性の)樹脂材料で無色又は有色に形成されている。
【0026】
最後に、第3レンズ30は、入射した光を配光する第3配光部31と、第3配光部31よりも外側の第3フランジ部32とを有している一体成形品である。具体的には、これらの第3配光部31及び第3フランジ部32は、単色成形により一体成形されている。第3レンズ30は、第1レンズ10及び第2レンズ20と同様に、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂(PCT)などの透明な樹脂材料で形成されている。
【0027】
第3配光部31は、光源から入射面31aに入射した光を所定の配光パターンで出射面31bから第2レンズ20の入射面21aに向けて出射するもので、正面視略円形状であり、入射面31a及び出射面31bの両面が凸レンズ状に形成されているが、第1レンズ10と同様に、凸レンズ状、凹レンズ状及び平面状を適宜組み合わせることができる。なお、第3配光部31の厚みも、成形性や冷却時間を考慮すると、10mm以下であることが好ましい。
【0028】
第3フランジ部32は、第3配光部31の外縁から円板状に広がっており、外側面32bが、第1フランジ部12の外周フランジ面13cにレーザなどで加熱されて溶着されている。
【0029】
これらの第3配光部31及び第3フランジ部32は、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂(PCT)などの透明な(光透過性の)樹脂材料で無色又は有色に形成されている。
【0030】
ここで、第1レンズ10、第2レンズ20及び第3レンズ30を用いてレンズユニット100を製造する場合、まず、第1レンズ10の第1フランジ部12の内周フランジ面13aに、第2レンズ20の第2フランジ部22の外側面22bをレーザ照射により溶着して、第1レンズ10及び第2レンズ20を接合し、ついで、第1レンズ10の第1フランジ部12の外周フランジ面13cに、第3レンズ30の第3フランジ部32の外側面32bをレーザ照射により溶着して、第1レンズ10及び第3レンズ30を接合するとよい。
【0031】
上述したように、第1フランジ部12は、不透明な材料を用いて形成されているため、外側面12bを透過して、内周フランジ面13a及び外周フランジ面13cを有する内側面13を視認することができない。そのため、第1レンズ10の内側面13に第2レンズ20及び第3レンズ30が溶着されたとしても、前方、すなわち外側面12b側からは、後方に存在する接合領域及び溶着痕を視認することができない。
【0032】
以上説明したとおり、本発明に係る実施形態のレンズユニット100は、樹脂材料を用いて形成された第1レンズ10と、樹脂材料を用いて形成された第2レンズ20と、を備えるレンズユニット100であって、第1レンズ10は、入射した光を配光する第1配光部11と、第1配光部11よりも外側の第1フランジ部12とを有し、第2レンズ20は、入射した光を配光する第2配光部21と、第2配光部21よりも外側の第2フランジ部22とを有し、第2フランジ部22は、第1フランジ部12における第2レンズ20側である内側面13の内周フランジ面13aに溶着され、第1フランジ部12及び第2フランジ部22の少なくとも一方は、不透明な材料で形成されているものである。これにより、第1フランジ部12又は第2フランジ部22が光非透過性の不透明な材料で形成された第1レンズ10又は第2レンズ20側からは、第1フランジ部12と第2フランジ部22との間の溶着領域に存在する溶着痕を視認することができない。
【0033】
また、あるレンズユニット100における第1レンズ10及び/又は第2レンズ20を、別の配光パターンを有するものに置換することで、光源からの光の配光パターンを種々に増加させることができる。さらに、複数の第1レンズ10及び第2レンズ20を個別に成形することができるため、第1配光部11及び第2配光部21を10mm以下の厚肉にすることができ、成形後の冷却時間が短くて済むようになる。そのため、第1レンズ10及び第2レンズ20の成形歩留まりを向上させることができる。ただし、第1配光部11及び第2配光部21を10mmより大きいものに、本実施形態のレンズユニット100の接合方法を適用してもよい。
【0034】
実施形態のレンズユニット100は、樹脂材料で形成された第3レンズ30を、更に備え、第3レンズ30は、入射した光を配光する第3配光部31と、第3配光部31よりも外側の第3フランジ部32とを有し、第3フランジ部32は、第1フランジ部12の内側面13(の外周フランジ面13c)に溶着されている。これにより、第1フランジ部12が光非透過性の不透明な材料で形成された第1レンズ10側からは、第1フランジ部12と第3フランジ部32との溶着領域に存在する溶着痕を視認することができない。また、第1レンズ10、第2レンズ20及び第3レンズ30を適宜組み合わせることで、更に多くの配光パターンを形成することができる。
【0035】
実施形態の第1フランジ部12の内側面13は、内周フランジ面13aと、内周フランジ面13aから第2レンズ20側に突出した外周フランジ面13cとを有する。これにより、レーザ溶着時の第1フランジ部12の歪みを抑制することができる。
【0036】
実施形態の第1配光部11及び第1フランジ部12は、透明性材料及び不透明性材料を用いた多色成形により一体成形されており、第1配光部11には、透明性材料が用いられ、第1フランジ部12には、不透明材料が用いられている。これにより、通常車両の前照灯の前方側となる、第1レンズ10の前方から、レンズユニット100を見ても、第1フランジ部12と第2フランジ部22との間の溶着領域に存在する溶着痕を視認することができない。
【0037】
実施形態の車両用灯具は、光源と、レンズユニット100と、レンズユニット100を保持するハウジングと、を備える。これにより、レンズユニット100を車両用灯具の一部品として用いることができる。
【0038】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことはいうまでもない。また、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。さらに、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0039】
上記実施形態では、第2フランジ部22及び第3フランジ部32は、透明な材料を用いて形成されていたが、第2フランジ部22及び第3フランジ部32も、不透明な材料を用いて形成されていてもよい。すなわち、第2レンズ20及び第3レンズ30も、第1レンズ10と同様に、多色成形により一体成形されてもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、第1配光部11及び第1フランジ部12は、多色成形により一体成形された一体成形品であったが、第1配光部11及び第1フランジ部12は、別々の部品として成形され、溶着により一体成形されてもよい。
【0041】
さらに、第1配光部11、第2配光部21及び第3配光部31のうちの少なくとも1つが、無色透明な領域と、赤色、橙色などの有色透明な領域となるように更に多色成形されてよい。
【0042】
上記実施形態では、外周フランジ面13cは、内周フランジ面13aから第2レンズ20側に突出していたが、外周フランジ面13cは、内周フランジ面13aと同じ平面に位置していてもよい。
【0043】
上記実施形態では、第1レンズ10、第2レンズ20及び第3レンズ30の3枚のレンズを備えていたが、第1レンズ10及び第2レンズ20の2枚のレンズを備えるものであってもよいし、4枚以上のレンズを備えるものであってもよい。つまり、最も前方の外側となる第1レンズ10の第1フランジ部12が光を透過しない不透明であれば、他のレンズを溶着した際の溶着痕を車両の前方側から視認することができないため、車両用灯具としての意匠性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0044】
10 第1レンズ
11 第1配光部、11a 入射面、11b 出射面
12 第1フランジ部、12b 外側面、13 内側面、13a 内周フランジ面、13c 外周フランジ面
20 第2レンズ
21 第2配光部、21a 入射面、21b 出射面
22 第2フランジ部、22b 外側面
30 第3レンズ
31 第3配光部、31a 入射面、31b 出射面
32 第3フランジ部、32b 外側面
100 レンズユニット
図1
図2