(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】制御プログラム、制御方法、及び制御システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20230725BHJP
B41J 3/36 20060101ALI20230725BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20230725BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
G06F3/0482
B41J3/36 T
G06F3/04842
H04N1/00 127B
H04N1/00 350
(21)【出願番号】P 2019177477
(22)【出願日】2019-09-27
【審査請求日】2022-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】安井 良
(72)【発明者】
【氏名】長尾 聡輝
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-140528(JP,A)
【文献】特開平11-240229(JP,A)
【文献】特開2012-256180(JP,A)
【文献】特開2019-153031(JP,A)
【文献】特開2005-284940(JP,A)
【文献】特表2012-503562(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01-3/04895
B41J 3/36
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイと、操作部とを備える情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記操作部が受け付けた操作に応じて、テンプレート画像を出力可能な画像出力装置を選択する選択処理と、
選択した前記画像出力装置及び前記情報処理装置の少なくとも一方の装置情報を取得する取得処理と、
取得した前記装置情報が第1条件を満たすか、第2条件を満たすかを判断する判断処理と、
前記テンプレート画像の選択を受け付ける選択画面を含む複数の画面により階層構造化された画面群を、前記操作部が受け付けた操作に応じて所定の画面遷移に従った順序で前記ディスプレイに表示させる表示処理と、
を実行させ、
前記表示処理では
取得した前記装置情報が前記第1条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が第1の階層数である第1画面群を前記ディスプレイに表示させ、
取得した前記装置情報が前記第2条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が前記第1の階層数よりも少ない第2の階層数である第2画面群を前記ディスプレイに表示させる制御プログラム。
【請求項2】
前記画面群には、前記テンプレート画像の用途又は前記テンプレート画像の詳細情報を示す補助画面を含み、
前記第2画面群は、前記第1画面群と比べて前記補助画面により構成される階層数が少ない請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項3】
前記表示処理では、
前記画面群に対応する表示用データの所在を指定するパス情報を生成し、生成した前記パス情報で指定される所在にある表示用データを用いて前記画面群を前記ディスプレイに表示させ、
前記装置情報が前記第1条件を満たすと判断した場合に、前記第1画面群に対応する前記表示用データの所在を示す前記パス情報を生成し、
前記装置情報が前記第2条件を満たすと判断した場合に、前記第2画面群に対応する前記表示用データの所在を示す前記パス情報を生成する請求項1又は2に記載の制御プログラム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、通信部を備え、前記通信部を通じてサーバと通信可能であり、
前記パス情報は、前記サーバにおける前記表示用データの所在を示すURLである請求項3に記載の制御プログラム。
【請求項5】
前記画像出力装置は、前記テンプレート画像を被印刷媒体に印刷するプリンタであり、
前記取得処理では、前記画像出力装置の機種を示す機種情報を前記装置情報として取得し、
前記判断処理では、取得した前記機種情報で示される機種に応じて、前記装置情報が前記第1条件を満たすか、前記装置情報が前記第2条件を満たすかを判断する請求項1~4のいずれか一項に記載の制御プログラム。
【請求項6】
前記画像出力装置は、前記テンプレート画像を被印刷媒体に印刷するプリンタであり、
前記取得処理では、前記画像出力装置が使用する前記被印刷媒体の形状又は材質を示す被印刷媒体情報を前記装置情報として取得し、
前記判断処理では、前記被印刷媒体情報により示される前記被印刷媒体の形状又は材質に応じて、前記装置情報が前記第1条件を満たすか又は前記第2条件を満たすかを判断する請求項1~5の何れか一項に記載の制御プログラム。
【請求項7】
前記画像出力装置及び前記情報処理装置の少なくとも一方は電池から供給される電力により駆動可能であり、
前記取得処理では、前記電池の残容量を前記装置情報として取得し、
前記判断処理では、
前記電池の残容量が残容量判定値よりも少ない場合に、前記装置情報が前記第2条件を満たすと判断し、
前記電池の残容量が前記残容量判定値以上である場合に、前記装置情報が前記第1条件を満たすと判断する請求項1~4の何れか一項に記載の制御プログラム。
【請求項8】
前記取得処理では、前記情報処理装置の設定言語を前記装置情報として取得し、
前記判断処理では、前記設定言語が所定言語であると判断した場合に、前記装置情報が前記第2条件を満たすと判断し、
前記設定言語が前記所定言語以外の言語であると判断した場合に、前記装置情報が前記第1条件を満たすと判断する請求項1~4の何れか一項に記載の制御プログラム。
【請求項9】
情報処理装置の制御方法であって、
情報処理装置の操作部が受け付けた操作に応じて、テンプレート画像を出力可能な画像出力装置を選択する選択ステップと、
選択した前記画像出力装置及び前記情報処理装置の少なくとも一方の装置情報を取得する取得ステップと、
取得した前記装置情報が第1条件を満たすか、第2条件を満たすかを判断する判断ステップと、
前記テンプレート画像の選択を受け付ける選択画面を含む複数の画面により階層構造化された画面群を、前記操作部が受け付けた操作に応じて所定の画面遷移に従った順序で情報処理装置のディスプレイに表示させる表示ステップと、
を含む制御方法であって、
前記表示ステップでは、
取得した前記装置情報が前記第1条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が第1の階層数である第1画面群を前記ディスプレイに表示させ、
取得した前記装置情報が前記第2条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が前記第1の階層数よりも少ない第2の階層数である第2画面群を前記ディスプレイに表示させる情報処理装置の制御方法。
【請求項10】
ディスプレイと、
操作部と、
制御部と、
情報処理装置と、
を備える制御システムであって、
前記制御部は、
前記操作部が受け付けた操作に応じて、テンプレート画像を出力可能な画像出力装置を選択する選択処理と、
選択した前記画像出力装置及び前記情報処理装置の少なくとも一方の装置情報を取得する取得処理と、
取得した前記装置情報が第1条件を満たすか、第2条件を満たすかを判断する判断処理と、
前記テンプレート画像の選択を受け付ける選択画面を含む複数の画面により階層構造化された画面群を、前記操作部が受け付けた操作に応じて所定の画面遷移に従った順序で前記ディスプレイに表示させる表示処理と、
を実行し、
前記表示処理では、
取得した前記装置情報が前記第1条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が第1の階層数である第1画面群を前記ディスプレイに表示させ、
取得した前記装置情報が前記第2条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が前記第1の階層数よりも少ない第2の階層数である第2画面群を前記ディスプレイに表示させる制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置にテンプレート画像を表示させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、テンプレート画像をユーザに選択させるための画面を表示する情報処理装置が記載されている。ユーザが操作部を操作することにより一覧表示されたテンプレート画像の中から任意のテンプレート画像が選択されると、ディスプレイに表示された画像がテンプレート画像を編集するための編集画面に遷移する。ユーザは、この編集画面上でテンプレート画像を編集することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
テンプレート画像の選択を受け付ける選択画面とこの選択画面以外の画面とにより階層構造化された画面群を、所定の画面遷移に応じた順序で情報処理装置に表示させる場合がある。これにより、ユーザが所定順序で表示される各画面を参照することにより、ユーザによるテンプレート画像の選択を行い易くすることができる。しかし、例えば、画像出力装置の使用用途によっては、表示される各画面の画面遷移がユーザによるテンプレート画像の選択に適したものとならないことが懸念される。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、ユーザがテンプレート画像を選択する際に、情報処理装置の使い勝手の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様では、ディスプレイと、操作部とを備える情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、コンピュータに、操作部が受け付けた操作に応じて、テンプレート画像を出力可能な画像出力装置を選択する選択処理と、選択した画像出力装置及び情報処理装置の少なくとも一方の装置情報を取得する取得処理と、取得した装置情報が第1条件を満たすか、第2条件を満たすかを判断する判断処理と、テンプレート画像の選択を受け付ける選択画面を含む複数の画面により階層構造化された画面群を、操作部が受け付けた操作に応じて所定の画面遷移に従った順序でディスプレイに表示させる表示処理と、を実行させる。表示処理では、装置情報が第1条件を満たすと判断した場合に、選択画面以外の画面により構成される階層数が第1の階層数である第1画面群をディスプレイに表示させ、装置情報が第2条件を満たすと判断した場合に、選択画面以外の画面により構成される階層数が第1の階層数よりも少ない第2の階層数である第2画面群をディスプレイに表示させる。
【0007】
本発明の一態様では、情報処理装置の制御方法であって、情報処理装置の操作部が受け付けた操作に応じて、テンプレート画像を出力可能な画像出力装置を選択する選択ステップと、選択した前記画像出力装置及び前記情報処理装置の少なくとも一方の装置情報を取得する取得ステップと、取得した前記装置情報が第1条件を満たすか、第2条件を満たすかを判断する判断ステップと、前記テンプレート画像の選択を受け付ける選択画面を含む複数の画面により階層構造化された画面群を、前記操作部が受け付けた操作に応じて所定の画面遷移に従った順序で情報処理装置のディスプレイに表示させる表示ステップと、を含む制御方法であって、前記表示ステップでは取得した前記装置情報が前記第1条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が第1の階層数である第1画面群を前記ディスプレイに表示させ、取得した前記装置情報が前記第2条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が前記第1の階層数よりも少ない第2の階層数である第2画面群を前記ディスプレイに表示させる。
【0008】
本発明の一態様では、ディスプレイと、操作部と、制御部と、情報処理装置と、を備える制御システムであって、前記制御部は、前記操作部が受け付けた操作に応じて、テンプレート画像を出力可能な画像出力装置を選択する選択処理と、選択した前記画像出力装置及び前記情報処理装置の少なくとも一方の装置情報を取得する取得処理と、取得した前記装置情報が第1条件を満たすか、第2条件を満たすかを判断する判断処理と、前記テンプレート画像の選択を受け付ける選択画面を含む複数の画面により階層構造化された画面群を、前記操作部が受け付けた操作に応じて所定の画面遷移に従った順序で前記ディスプレイに表示させる表示処理と、を実行し、前記表示処理では、取得した前記装置情報が前記第1条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が第1の階層数である第1画面群を前記ディスプレイに表示させ、取得した前記装置情報が前記第2条件を満たすと判断した場合に、前記選択画面以外の画面により構成される階層数が前記第1の階層数よりも少ない第2の階層数である第2画面群を前記ディスプレイに表示させる。
【発明の効果】
【0009】
上記構成により、画像出力装置や情報処理装置から得られる装置情報に応じて、情報処理装置に表示される画面群の画面遷移を変更することができる。これにより、ユーザがテンプレート画像を選択する際の情報処理装置の使い勝手の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図8】第1実施形態に係る画面遷移の手順を示すフローチャート。
【
図9】
図6のステップS16で実施される表示処理の詳細を示すフローチャート。
【
図10】第2実施形態に係る画面遷移の手順を示すフローチャート。
【
図11】第3実施形態に係る画面遷移の手順を示すフローチャート。
【
図12】第4実施形態に係る画面遷移の手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
本実施形態係に係る印刷システムを、図面を参照しつつ説明する。印刷システムは制御システムの一例である。
【0012】
図1に示す印刷システム100は、情報処理装置10と、画像出力装置の一例であるプリンタ30,31と、サーバ40とを備えている。情報処理装置10と、プリンタ30,31と、サーバ40とはネットワーク200に接続されている。本実施形態では、ネットワーク200は、インターネットであってもよいし、ローカルエリアネットワーク(LAN)であってもよいし、LANとインターネットとの組み合わせであってもよい。また、ネットワーク200は、有線の他、無線でもよいし有線と無線の組み合わせにより構成されていてもよい。具体的には、情報処理装置10とプリンタ30,31とは、ネットワークの一部を構成する不図示のルータとの間で無線により接続されている。
【0013】
プリンタ30,31は、ラベル画像を被印刷媒体であるテープに印刷する。ラベル画像は、テキストや画像を含む。本実施形態では、各プリンタ30,31は長尺状のテープに対してインクを吐出することによりラベル画像を印刷する。なお、プリンタは、感熱式のテープに熱を加えることによりラベル画像を印刷する感熱式であってもよい。プリンタ30と、プリンタ31は異なるプリンタ機種である。以下では、プリンタ30のプリンタ機種を「プリンタA」と称し、プリンタ31のプリンタ機種を「プリンタB」と称す。
【0014】
情報処理装置10は、スマートフォンやタブレット端末である。情報処理装置10は、バス11と、CPU(Central Processing Unit)12と、ディスプレイ13と、タッチパネル14と、ネットワークIF15と、メモリ16とを備えている。これらの構成要素は、バス11を介して互いに通信可能とされている。
【0015】
ディスプレイ13は、画面を表示する表示面を備える。タッチパネル14は、タッチセンサを有し、ディスプレイ13の表示面を覆うように配置されている。タッチパネル14は、ユーザの指、タッチペン等のタッチパネル14への接近・接触を検出し、検出に応じて電気信号を出力する。以下では、ユーザによるタッチパネル14の操作をユーザ操作とも称す。本実施形態では、タッチパネル14が操作部に相当する。情報処理装置10は、物理的に設けられた操作キーを操作部として有していてもよい。
【0016】
ネットワークIF15は、例えば、IEEEの802.11の規格およびそれに準ずる規格に基づいて、Wi-Fi(R)(登録商標)方式の無線通信を行うことが可能とされている。また、ネットワークIF15は、プリンタ30,31との間でBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を行うものであってもよい。
【0017】
メモリ16は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリーが組み合わされて構成されている。また、メモリ16は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。
【0018】
メモリ16には、不図示のクライアント側OS(Operating System)の他、制御アプリケーション20が記憶されている。CPU12は、クライアント側OSの実施下において、制御アプリケーション20を実施することにより、プリンタ30,31及びサーバ40と通信することができる。本実施形態では、制御アプリケーション20が、制御プログラムに相当する。メモリ16のデータ記憶領域には、CPU12が制御アプリケーション20を実行する際に参照する各種データが記憶されている。
【0019】
なお、本実施形態では、主に、プログラムに記述された命令に従ったCPU12の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、CPU12の処理を表している。CPU12による処理は、クライアント側OSを介したハードウェア制御も含む。なお「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、CPU12が要求することなくデータを受信するという処理も、「CPU12がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。
【0020】
サーバ40は、ネットワーク200を通じて情報処理装置10と各種データを通信することができる。サーバ40は、バス41と、ネットワークIF42と、CPU43と、メモリ44とを備えている。
【0021】
メモリ44のデータ記憶領域には、情報処理装置10に各種画面を表示させるためのページデータPDが記憶されている。ページデータPDは、画面上で表示されるテキストを構成するテキストデータと、画面に埋め込まれる画像を構成する画像データと、画面の各種レイアウトを定めるレイアウトデータとを含む。本実施形態では、テキストデータは、HTML(Hyper Text Markup Language)等のマークアップ言語で記載されている。また、テキストデータには、リンク先のデータの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)が記載されている。画像データは、テンプレート画像を構成するテンプレートデータ、サムネイルを構成するサムネイルデータ、ボタン及びタイルを構成する各種のデータを含み、PNG、JPG、SVG及びGIF等の形式で生成されている。レイアウトデータは、例えば、CSS(Cascading Style Sheets)で記載されている。本実施形態では、ページデータが表示データに相当する。
【0022】
メモリ16の記憶領域には、テンプレートデータの区分を示すカテゴリーIDが記憶されている。本実施形態では、カテゴリーIDは、テンプレートデータを用いて生成されるラベル画像の使用用途や、テンプレートデータが対応する各種印刷設定を一意に特定する情報を含んでいる。なお、カテゴリーIDは、ページデータPDに含まれるテキストデータに埋め込まれる形式によりメモリ44に記憶されていてもよい。
【0023】
メモリ44には、不図示のサーバ側OSに加えて、CPU43が実行可能なプログラムである管理プログラム50が記憶されている。CPU43が、サーバ側OSの実施下において管理プログラム50を実施することにより、データ記憶領域に記憶されたページデータPDの選択及び読出しを行う機能を実現することができる。そのため、サーバ40は、管理プログラム50を実行することにより、CMS(Contents Management System)として機能する。
【0024】
次に、印刷システム100により実施されるラベル画像の印刷について説明する。
【0025】
まず、ユーザがタッチパネル14を操作して、制御アプリケーション20を起動させることにより、ディスプレイ13には、不図示のプリンタ選択画面が表示される。CPU12は、例えば、ネットワーク200を介して情報処理装置10と通信可能なプリンタの一覧をプリンタ選択画面に表示する。ユーザが一覧からプリンタを選択すると、
図2に示す用途選択画面70が表示される。用途選択画面70は、ユーザにラベル画像の用途を選択させるための画面であり、ラベル画像の用途に応じて区分された用途選択タイル71a,71b,71c,71dと、プリンタ選択画面で選択されたプリンタのプリンタ機種を表示する機種表示領域73とを含んでいる。各用途選択タイル71a~71dには、ラベル画像の用途を例示した画像及び文字列が表示される。
図2では、用途選択タイル71a~71dには、ラベル用途を示す文字列「用途A」、「用途B」、「用途C」、「用途D」が記載されている。CPU12は、サーバ40から送信された用途選択画面70に対応するページデータPDを受信し、受信したページデータPDを用いてディスプレイ13に用途選択画面70を表示させる。また、機種表示領域73がユーザにより選択されると、プリンタの選択画面に移行し、ユーザは、再度プリンタを選択することができる。
【0026】
用途選択画面70上でのユーザ操作により、いずれかの用途選択タイル71a~71dを選択すると、CPU12は、サーバ40に対して、ディスプレイ13に補助画面60を表示させるためのページデータPDを要求する。具体的には、CPU12は、選択した用途選択タイル71a~71dに対応するURLを参照し、このURLをサーバ40に送信する。サーバ40は、CPU12により指定されたURLに対応するページデータPDをメモリ44から読出し、情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、サーバ40から送信されたページデータPDを用いて、
図3に示す補助画面60をディスプレイ13に表示させる。なお、「URLをサーバ40に送信する」ということは、CPU12がDNS(Domain Name System)サーバからURLにより指定されるIPアドレスを受信し、受信したIPアドレスによりサーバ40に対してデータの指定を行うことを意味する。
【0027】
補助画面60は、各ラベル用途に応じたテンプレート画像の使用例、更にはテンプレート画像の特徴等を説明する画面である。
図3で示す補助画面60では、画面上部に位置する使用例表示領域61と、画面下部に位置する説明文表示領域62とが含まれている。使用例表示領域61には、ラベル画像の使用例を示す画像が表示される領域である。説明文表示領域62には、ラベル画像の特徴を説明する文字列が表示される領域である。また、テンプレート画像にQRコード(登録商標)が含まれる場合、説明文表示領域62には、QRコード(登録商標)の説明を表示するものであってもよい。
【0028】
補助画面60上でのユーザ操作により、例えば、使用例表示領域61や、説明文表示領域62が選択されると、CPU12は、サーバ40に対して、ディスプレイ13にテンプレート選択画面72を表示させるためのページデータPDを要求する。CPU12は、サーバ40から送信されるページデータPDを用いて、
図4に示すテンプレート選択画面72をディスプレイ13に表示させる。
【0029】
テンプレート選択画面72は、ユーザに対して、ラベル用途に対応する複数のテンプレート画像の中から、所望とするテンプレート画像を選択させるための画面である。
図4に示すテンプレート選択画面72では、テンプレート画像に対応するサムネイル74a,74b,74c,74d,74eが一覧表示されている。テンプレート選択画面72に表示されるサムネイルには、一例として、文字列と絵とを含むサムネイル74a、バーコードを含むサムネイル74b、文字列のみで構成されるサムネイル74c、装飾的なフレームを含むサムネイル74d,74eがある。また、テンプレート選択画面72の上部には、ラベル画像を印刷するプリンタとして選択されているプリンタのプリンタ機種を表示する機種表示領域73がある。
【0030】
CPU12は、テンプレート選択画面72上でのユーザ操作に応じて、サムネイル74a~74eの中からいずれかの画像を選択すると、サーバ40に対して、選択されたサムネイルに対応するテンプレートデータを取得して、ディスプレイ13に編集画面75を表示する。具体的には、CPU12は、選択したサムネイルに対応するテンプレートデータの要求を、サーバ40に送信する。CPU12は、サーバ40から送信されたテンプレートデータと、制御アプリケーション20が備える編集画面用の表示データとを用いて
図5に示す編集画面75をディスプレイ13に表示させる。
【0031】
編集画面75は、ユーザにテンプレート画像を編集させるための画面である。編集画面75には、編集対象のテンプレート画像が表示される編集領域76と、編集領域76に表示されたテンプレート画像に対する印刷指示を受け付ける印刷ボタン77とを含んでいる。ユーザは、タッチパネル14を操作することにより、編集領域76に表示されたテンプレート画像79の文字等を編集することができる。なお、
図5で示す編集領域76には、サムネイル74aに対応するテンプレート画像79が表示されている。ユーザは、タッチパネル14を操作することにより、例えば、テンプレート画像79の文字列「Test」を、所望とする文字列に編集することができる。
【0032】
編集画面75上でのユーザ操作により印刷ボタン77が操作されると、CPU12は、制御アプリケーション20が備えるオプション画面用の表示データとを用いてオプション画面をディスプレイ13に表示させる。オプション画面は、ユーザに印刷処理に関する各種オプション設定を設定させる画面である。本実施形態では、オプション設定として、印刷回数の設定、印刷後のテープに対するカットの有無の設定、テープに対するカット方法(フルカット又はハーフカット)の設定、及びテープの印刷面においてラベル画像が印刷されない余白領域の設定がある。
【0033】
上記構成の印刷システム100では、情報処理装置10が表示する画面群により、ユーザによるテンプレート画像の選択を補助することができる。しかし、例えば、プリンタ用途によっては、各画面の画面遷移がユーザによるテンプレート画像の選択に適したものとならないことが懸念される。特に、プリンタ用途が特定用途向けである場合、テンプレート画像の種類やラベルが貼られる対象物が限られるため、テンプレート選択画面72の前後に表示される補助画面の数が多いと、かえってユーザによる情報処理装置10の使い勝手を損なうことが懸念される。
【0034】
本実施形態では、プリンタ30、31のうち現在選択されているもののプリンタ用途が特定用途向けではない場合に、補助画面により構成される階層数が第1の階層数である第1画面群がディスプレイ13に表示される。一方、プリンタ用途が特定用途向けである場合に、補助画面により構成される階層数が第1の階層数よりも少ない第2の階層数である第2画面群がディスプレイ13に表示される。本実施形態では、機種情報がプリンタ用途を特定用途向けであると示していない場合を第1条件とし、機種情報がプリンタ用途を特定用途向けであると示している場合を第2条件としている。
【0035】
図6は、プリンタ用途が特定用途向けではない機種のプリンタが選択された場合に表示される第1画面群の画面遷移を示している。本実施形態では、第1画面群は、用途選択画面70a、第1補助画面60a、第2補助画面60b、テンプレート選択画面72及び編集画面75により構成されている。以下では、第1画面群をディスプレイ13に表示するためのページデータを第1ページデータPD1と称す。用途選択画面70aは、特定用途向けではない機種のプリンタで選択可能な用途選択タイル71a,71b,71c,71dが表示される。
【0036】
第1ページデータPD1には、
図6に示す画面遷移の順序で各画面がリンクするようにURLが記載されている。第1ページデータPD1における各リンク先を示すURLを第1URLと称す。第1URLは、用途選択画面70aのリンク先に指定するURL1_0と、第1補助画面60aの特定の用途選択タイル61a~61cを用途選択画面70のリンク先に指定するURL1_1と、第2補助画面60bを第1補助画面60aのリンク先に指定するURL1_2と、テンプレート選択画面72を第2補助画面60bのリンク先に指定するURL1_3とがある。
【0037】
図7は、プリンタ用途が特定用途向けである機種のプリンタが選択された場合に表示される第2画面群の画面遷移を示している。本実施形態では、第2画面群は、用途選択画面70b、テンプレート選択画面72及び編集画面75により構成されている。言い換えると、第2画面群は、第1画面群と比べて、補助画面である第1,第2補助画面60a,60bを含んでいない。以下では、第2画面群をディスプレイ13に表示するためのページデータPDを第2ページデータPD2と称す。
【0038】
第2ページデータPD2には、
図7に示す画面遷移の順序で各画面がリンクするようにURLが記載されている。第2ページデータPD2における各リンク先を示すURLを第2URLと称す。第2URLは、用途選択画面70bのリンク先に指定するURL2_0と、テンプレート選択画面72を用途選択画面70bのリンク先に指定するURL2_1とがある。用途選択画面70bは、特定用途向けである機種のプリンタで選択可能な用途選択タイル71a,71b,71cが表示される。
【0039】
次に、情報処理装置10における画面遷移の手順を、
図8を用いて説明する。
図8に示す処理は、制御アプリケーション20が起動された場合に、CPU12により実施される処理である。そのため、以下において、各ステップを実施する主体の記載を省略する。
【0040】
ステップS11では、不図示のプリンタ選択画面を表示してラベル画像を印刷するプリンタの選択を受け付ける。ステップS12では、ステップS11で受け付けたプリンタにおける機種情報を、選択されたプリンタからネットワーク200を介して取得する。本実施形態では、機種情報は、シリアル番号、プリンタ名及びモデル名の少なくともいずれかである。
【0041】
ステップS13では、ステップS12で取得した機種情報を用いて、現在選択しているプリンタ機種がクラフト向けであるか否かを判断する。例えば、メモリ16には、機種情報とプリンタ用途とを関連づけた用途判定テーブル21が記憶されている。用途判定テーブル21に記憶されるプリンタ用途には、例えば、「食品小売り向け」、「製造/物流向け」、「医療現場向け」、「クラフト向け」の各プリンタ用途が記憶されている。「クラフト向け」は、プリンタがハンドクラフト等で用いられるラベル画像を印刷可能であることを示す。「食品小売り向け」は、プリンが食品小売り向けのラベル画像を印刷可能であることを示す。「製造/物流向け」は、プリンタが製造又は物流向けのラベル画像を印刷可能であることを示す。「医療現場向け」は、プリンタが医療現場向けのラベル画像を印刷可能であることを示す。用途判定テーブル21において、ステップS12で取得した機種情報が「クラフト向け」に関連づけられている場合、プリンタ用途がクラフト向けであると判断する。なお、機種情報とプリンタ用途とは、1対1で対応している場合もあれば、機種情報が複数のプリンタ用途に対応している場合もある。
【0042】
ステップS13を肯定判定すると、ステップS14に進み、リクエストパラメータに、現在選択しているプリンタがクラフト向けであることを示す第1パラメータを追加する。リクエストパラメータは、情報処理装置10からサーバ40に送信される情報であり、本実施形態ではプリンタ用途を示す情報である。ステップS14の処理を終了すると、ステップS15に進む。一方、ステップS13を否定判定した場合、ステップS14を経由することなくステップS15に進む。
【0043】
ステップS15では、サーバ40に対して、用途選択画面70に対応するページデータPDを要求するためのURLを生成する。URLには、サーバ40に記憶されているリンク先のページデータPDの所在を指定するパス部が含まれている。また、ステップS14において、プリンタがクラフト向けであることを示す第1パラメータを追加している場合、生成したURLの末尾に第1パラメータを付与する。本実施形態では、第1パラメータが末尾に付与されていないURLが第1URLである。一方、第1パラメータが末尾に付与されているURLが第2URLである。
【0044】
ステップS16では、ステップS15で生成したURLをサーバ40に指定することにより、ディスプレイ13に用途選択画面70を表示させる。
図9は、
図8のステップS16での処理において、情報処理装置10のCPU12と、サーバ40のCPU43との間で実施する処理を詳細に示すフローチャートである。
【0045】
ステップS21では、サーバ40に対して、ステップS15で生成したURLを送信する。サーバ40側では、ステップS31で、URLによりページデータPDの指定を受けているか否かを判断する。ステップS31を肯定判定すると、ステップS32に進む。なお、ステップS31を否定判定する場合、ステップS31を繰り返してもよいし、ページが見つからない旨を情報処理装置に通知してもよい。
【0046】
ステップS32では、URLにより指定されているページデータを読み出す。例えば、サーバ40のメモリ44には、第1,第2URLにより指定されるIPアドレス等の情報と、メモリ44上でのページデータPDの所在とを関連づけたテーブルが記憶されている。そのため、サーバ40は、このテーブルを参照することにより、第1URL又は第2URLにより指定されるページデータPDをメモリ44から読み出すことができる。
【0047】
ステップS33では、ステップS32で読出したページデータPDを情報処理装置10に送信する。
【0048】
情報処理装置10側では、ステップS22において、サーバ40からページデータPDを受信した否かを判断する。サーバ40からページデータPDを受信していると判断すると、ステップS23に進み、受信したページデータPDを用いて、用途選択画面70を表示する。本実施形態では、ステップS15で第1URLを生成している場合、用途選択画面70aがディスプレイ13に表示される(
図6)。一方、ステップS15で第2URLを生成している場合、用途選択画面70bがディスプレイ13に表示される(
図7)。
【0049】
次に、
図8の各ステップを流用して、用途選択画面70以外の画面遷移の手順を説明する。まずは、CPU12が機種情報によりプリンタをクラフト向けでないと判断している場合の画面遷移を説明する。用途選択画面70aが表示されており、ステップS13では機種情報によりプリンタをクラフト向けでないと判断し、ステップS15に進む。ステップS15では、第1URLを生成する。ここでは、用途選択画面70a上において、選択された用途選択タイル71a~71dのいずれかに対応するURLを生成する。ステップS16では、第1URLにより指定される第1補助画面60aに係るページデータPDを、サーバ40から受信する。そのため、第1補助画面60aがディスプレイ13に表示される。
【0050】
次に、第1補助画面60aが表示されている場合、ステップS13では機種情報によりプリンタをクラフト向けでないと判断し、ステップS15に進む。ステップS15では、第1URLを生成する。ステップS16では、第1URLにより指定される第2補助画面60bに係るページデータPDを、サーバ40から受信する。そのため、第1補助画面60aのリンク先として、第2補助画面60bがディスプレイ13に表示される。
【0051】
同様に、第2補助画面60b及びテンプレート選択画面72がディスプレイ13に表示されている場合においても、ステップS15において第1URLを生成する。ステップS16では、第1URLにより指定されるリンク先のページデータPDを、サーバ40から受信する。
【0052】
次に、CPU12が機種情報によりプリンタをクラフト向けであると判断している場合の画面遷移を説明する。用途選択画面70bが表示されており、ステップS13では機種情報によりプリンタをクラフト向けであると判断し、ステップS15に進む。ステップS15では、第2URLを生成する。ここでは、用途選択画面70b上において、選択された用途選択タイル71a~71cのいずれかに対応するURLを生成する。ステップS16では、第2URLにより指定されるテンプレート選択画面72に係るページデータPDを、サーバ40から受信する。そのため、テンプレート選択画面72がディスプレイ13に表示される。
【0053】
なお、ステップS11が、CPU12により実施される選択処理及び選択ステップの一例である。ステップS12が、CPU12により実施される取得処理及び取得ステップの一例である。ステップS13,S14が、CPU12により実施される判断処理及び判断ステップの一例である。ステップS15,S16が、CPU12により実施される表示処理及び表示ステップの一例である。
【0054】
以上説明した第1実施形態では、以下の効果を奏することができる。CPU12は、テンプレート画像の選択を受け付けるテンプレート選択画面72を含む複数の画面により階層構造化された画面群を、ユーザ操作に応じて所定の画面遷移に従った順序でディスプレイ13に表示させる。CPU12は、機種情報によりプリンタがクラフト向けでないと判断した場合に、補助画面60により構成される階層数が第1の階層数である第1画面群をディスプレイ13に表示させる。一方、CPU12は、機種情報によりプリンタがクラフト向けであると判断した場合に、補助画面60により構成される階層数が第1の階層数よりも少ない第2の階層数である第2画面群をディスプレイ13に表示させる。これにより、プリンタがクラフト向けである場合は、ディスプレイ13に表示される画面群の画面遷移をプリンタ用途に合わせて変更することができる。その結果、ユーザがテンプレート画像を選択する際の情報処理装置10の使い勝手の低下を抑制することができる。
【0055】
・第2画面群は、第1画面群と比べて補助画面60により構成される階層数が少ない。上記構成では、プリンタ用途がクラフト向けである場合に、補助画面60の画面数が少なくなる。これにより、プリンタがクラフト向けである場合は、ユーザによるテンプレート画像の選択を極力補助しない画面遷移の態様となる。一方、プリンタ用途がクラフト向けでない場合は、補助画面の数を多くすることにより、ユーザによるテンプレート画像の選択を積極的に補助する画面遷移の態様となる。その結果、プリンタ用途に応じて適正な画面遷移を実施することができる。
【0056】
・CPU12は、第1,第2画面群に対応するページデータPDの所在を指定するURLを生成し、生成したURLで指定される所在にあるページデータPDを用いて第1,第2画面群をディスプレイ13に表示させる。CPU12は、機種情報によりプリンタ用途がクラフト向けでないと判断した場合に、第1画面群に対応するページデータPDの所在を示す第1URLを生成する。一方、装置情報によりプリンタ用途がクラフト向けであると判断した場合に、第2画面群に対応するページデータPDの所在を示す第2URLを生成する。これにより、サーバ40からページデータPDをダウンロードする際に用いる既存のURLを流用して、ページデータPDを第1画面群に対応するものと、第2画面群に対応するものとの間で変更することができる。
【0057】
・情報処理装置10は、ネットワーク通信部15を備え、ネットワーク通信部15を通じてサーバ40との間でURLを通信可能である。上記構成により、情報処理装置10が、URLを用いてサーバ40からページデータPDをダウンロードする構成においても、本発明を適用することができる。
【0058】
・CPU12は、プリンタ機種を示す機種情報を取得し、取得した機種情報で示されるプリンタ機種に応じて、プリンタ用途がクラフト向けであるか否かを判断する。テープ状の被印刷媒体にテンプレート画像を印刷するラベルプリンタでは、印刷に使用する被印刷媒体によりプリンタの使用用途が限定されることが考えられる。この点、上記構成では、プリンタの機種に応じて、画面群の階層数が変更される。これにより、画面群の画面遷移を、プリンタ用途に応じたものとすることができるため、情報処理装置の使い勝手の低下をいっそう抑制することができる。
【0059】
<第1実施形態の変形例>
・プリンタ用途がクラフト向けである場合に、画面群の階層数を変更することは一例に過ぎない。これ以外にも、「食品小売り向け」、「製造/物流向け」、「医療現場向け」のいずれかのプリンタ用途において、画面群を第1画面群から第2画面群に変更するものであってもよい。
【0060】
・第1画面群に用途選択画面70が含まれ、第2画面群に用途選択画面70が含まれていなくともよい。この場合において、第2画面群がテンプレート選択画面72と、編集画面75とで構成されればよい。
【0061】
・第1画面群の用途選択画面70aと第2画面群の用途選択画面70bは共通であってもよい。この場合、用途選択画面70を表示する際はS11~15の処理を実行せず、S16にて予め決められURLにより指定される用途選択画面70に係るページデータPDを、サーバ40から受信すればよい。または、第1URL又は第2URLより指定される用途選択画面70に係るページデータPDの内容を共通にしてサーバ40に記憶させておけば、S11~15の処理を実行してもよい。
【0062】
・テンプレート選択画面72にて選択されたサムネイルのテンプレートデータをサーバ40から取得するタイミングについては、少なくとも編集画面75を表示するタイミングであれば、いつでもよい。
【0063】
<第2実施形態>
第2実施形態では、第1実施形態と異なる構成を主に説明する。第1実施形態と第2実施形態とで同一の符号を付したものは同一のものを意味し、その説明は繰り返さない。
【0064】
本実施形態では、CPU12は、プリンタ用途を示す第1パラメータ及び被印刷媒体の種別を示す第2パラメータを用いてURLを生成する。
【0065】
本実施形態における画面遷移の手順を、
図10を用いて説明する。
【0066】
ステップS13を否定判定した場合又はステップS14の処理を終了すると、ステップS40に進む。ステップS40では、現在選択しているプリンタにおける被印刷媒体の種別がリボンであるか否かを判断する。被印刷媒体の種別がリボンであるか否かの判断は、オプション画面において設定されている設定情報を用いて判断することができる。
【0067】
ステップS40を肯定判定すると、ステップS41に進み、リクエストパラメータに被印刷媒体がリボンであることを示す第2パラメータを追加する。被印刷媒体がリボンであることは、被印刷媒体の形状又は材質の一例を示しており、設定情報が被印刷媒体情報に相当する。例えば、設定情報により示されるテープ幅や材質により、プリンタ用途を特定できる場合、テープ幅や材質に応じて、第2パラメータの追加の有無を変更してもよい。ステップS41の処理を終了すると、ステップS15に進む。一方、ステップS40を否定判定した場合、ステップS41を経由することなくステップS15に進む。本実施形態では、ステップS13,S14,S40,S41が、CPU12により実施される判断処理及び判断ステップの一例である。
【0068】
ステップS15では、サーバ40に対して、リンク先の画面に対応するページデータPDを要求するためのURLを生成する。プリンタがクラフト向けであることを示す第1パラメータをリクエストパラメータに追加しており(ステップS14)、かつ被印刷媒体の種別がリボンであることを示す第2パラメータをリクエストパラメータに追加している場合(ステップS41)、末尾に第1,第2パラメータを付与したURLを生成する。本実施形態では、第1,2パラメータが末尾に付与されているURLが第2URLである。また、第1,第2パラメータのいずれかが末尾に付与されているURL、及び第1,第2パラメータが末尾に付与されていないURLが第1URLである。
【0069】
ステップS16では、ステップS15で生成したURLをサーバ40に指定することにより、ディスプレイ13に画面を表示させる。
【0070】
以上説明した本実施形態では以下の効果を奏することができる。CPU12は、被印刷媒体であるテープの形状又は材質を示す被印刷媒体情報を装置情報として取得する。CPU12は、被印刷媒体情報に応じて、プリンタがクラフト向けであるか否かを判断する。これにより、プリンタ用途をより精度良く特定することができるため、第1,第2画面群の階層構造をいっそうユーザに使い勝手の良いものとすることができる。
【0071】
<第3実施形態>
第3実施形態では、第1実施形態と異なる構成を主に説明する。第1実施形態と第3実施形態とで同一の符号を付したものは同一のものを意味し、その説明は繰り返さない。
【0072】
本実施形態では、情報処理装置10が備える蓄電池の残容量を示す第3パラメータを用いてURLを生成する。これは、情報処理装置10の電池残容量が低い状態で、画面群の階層数が多いと、ユーザがテンプレート画像の選択を完了するまでに電池残容量を消費してしまうことが懸念されるためである。
【0073】
本実施形態における画面遷移の手順を、
図11を用いて説明する。
図11に示す処理は、用途選択画面70がディスプレイ13に表示されている場合に、CPU12により実施される処理である。
【0074】
ステップS50では、情報処理装置10のステータス情報として蓄電池の電池残容量SCを取得する。ステップS51では、ステップS50で取得した電池残容量SCが残容量判定値THbよりも小さいか否かを判断する。残容量判定値THbは、例えば、情報処理装置10が、第1画面群を遷移させて編集画面75を表示させた場合に、情報処理装置10を駆動させることができる電池残容量SCの下限値である。
【0075】
ステップS51を肯定判定した場合、ステップS52に進み、リクエストパラメータに電池残容量が低いことを示す第3パラメータを追加する。一方、ステップS51を否定判定した場合、ステップS15に進む。本実施形態では、ステップS51,S52が、CPU12により実施される判断処理及び判断ステップの一例である。
【0076】
ステップS15では、URLを生成する。本実施形態では、ステップS52において、リクエストパラメータに第3パラメータを追加している場合、末尾に第3パラメータを付与したURLを生成する。末尾に第3パラメータが付与されていないURLが第1URLである。また、末尾に第3パラメータが付与されているURLが第2URLである。
【0077】
ステップS16では、ステップS15で生成したURLをサーバ40に指定することにより、ディスプレイ13に画面を表示させる。
【0078】
以上説明した本実施形態では以下の効果を奏することができる。情報処理装置10は蓄電池から供給される電力により駆動可能である。CPU12は、蓄電池の電池残容量SCを装置情報として取得する。CPU12は、電池残容量SCが残容量判定値THbよりも少ない場合に、第2URLを生成し、電池残容量SCが残容量判定値THb以上である場合に、第1URLを生成する。これにより、情報処理装置10の電池残容量SCが多い場合は画面遷移する画面数を多くすることで、ユーザによるテンプレート画像の選択を手厚く補助するとともに、電池残容量SCが少ない場合は、画面遷移する画面数を少なくすることで、電池の消耗を極力抑制することができる。
【0079】
<第3実施形態の変形例>
プリンタ30,31が蓄電池からの電力により駆動する場合、CPU12は、プリンタ30,31の電池残容量を装置情報として取得してもよい。この場合、情報処理装置10のCPU12は、ステップS50において、プリンタ30,31から送信されるステータス情報により、プリンタ30,31の電池残容量SCを取得すればよい。また、
図11のステップS51において、CPU12は、プリンタ30,31のうち選択しているプリンタの電池残容量SCを残容量判定値THbと比較すればよい。
【0080】
<第4実施形態>
第4実施形態では、第1実施形態と異なる構成を主に説明する。第1実施形態と第4実施形態とで同一の符号を付したものは同一のものを意味し、その説明は繰り返さない。
【0081】
本実施形態では、情報処理装置10の設定言語に応じた第4パラメータを用いてURLを生成する。これは、情報処理装置10が使用される地域に応じて、情報処理装置10に表示される画面群の階層数を変更するためである。本実施形態では、一例として、英語圏では情報処理装置10に第2画面群を表示させ、英語圏以外の地域では情報処理装置10に第1画面群を表示させる。しかし、第1,第2画面群を情報処理装置10に表示させる地域は、適宜定められれば良い。
【0082】
本実施形態における画面遷移の手順を、
図12を用いて説明する。
図12に示す処理は、用途選択画面70がディスプレイ13に表示されている場合に、CPU12により実施される処理である。
【0083】
ステップS60では、情報処理装置10のステータス情報として情報処理装置10の設定言語を取得する。ステップS61では、ステップS60で取得した設定言語が、英語であるか否かを判断する。
【0084】
ステップS61を肯定判定した場合、ステップS62に進み、リクエストパラメータに設定言語が英語であることを示す第4パラメータを追加する。ステップS61を否定判定する場合、ステップS62を経由することなくステップS15に進む。本実施形態では、ステップS61,S62が、CPU12により実施される判断処理及び判断ステップの一例である。
【0085】
ステップS15では、URLを生成する。本実施形態では、ステップS62において、リクエストパラメータに設定言語が英語であることを示す第4パラメータを追加している場合、末尾に第4パラメータを付与したURLを生成する。末尾に第4パラメータが付与されていないURLが第1URLである。また、末尾に第4パラメータが付与されているURLが第2URLである。
【0086】
ステップS16では、ステップS15で生成したURLをサーバ40に指定することにより、ディスプレイ13に画面を表示させる。
【0087】
以上説明した本実施形態では以下の効果を奏することができる。CPU12は、情報処理装置10の設定言語を装置情報として取得する。CPU12は、設定言語が英語であると判断した場合に、第2URLを生成し、設定言語が英語以外の言語であると判断した場合に、第1URLを生成する。これにより、画面群の画面遷移を情報処理装置10又はプリンタ30,31が使用される地域に応じて変更することができる。
【0088】
<その他の実施形態>
・第1~第4実施形態で記載したCPU12の各処理を、組み合わせることにより、画面群の画面遷移を変更してもよい。この場合、CPU12は、ステップS13,S14,S40,S41,S51,S52,S61及びS62の各処理を実施する。その後、CPU12は、ステップS15において、リクエストパラメータに第1~第4パラメータの少なくともいずれかが含まれている場合に、第2画面群を表示するためのURLを生成すれば良い。
【0089】
・画像出力装置は、サーバからテンプレートデータを受信できる装置であればよく、ラベルプリンタに限らず、被印刷媒体としてA4サイズやB5サイズといった印刷物規格サイズに沿った用紙を印刷するプリンタであってもよい。この場合、プリンタ用途として写真向けであるか否かを機種情報により判断してもよい。また、画像出力装置は、印刷処理に加えて画像を読み取る機能を備える複合機であってもよい。
【0090】
・装置情報は、現在の時刻を示す時刻情報であってもよい。この場合、ステップS13において、CPU12は、装置情報により特定の時刻帯であると判断した場合に、ステップS14でリクエストパラメータを追加するものであってもよい。例えば、特定の時刻として、夜間や、早朝であってもよい。
【0091】
・サーバ40は、複数の装置により構成されていてもよい。この場合、情報処理装置10との間で通信を行う機能を備えるサーバと、ページデータPDを管理する機能を備えるサーバとにより、本実施形態に記載したサーバ40の機能を実現してもよい。
【0092】
・情報処理装置10がいわゆるスタンドアローンにより本実施形態に係る各種の処理を実現してもよい。この場合において、ページデータPDは情報処理装置10が備えるメモリ16に記憶されていればよく、CPU12は、URLに変えてメモリ16のアドレスをパス情報として用いればよい。
【0093】
・コンピュータは、CPUに限らず、ASIC(application specific integrated circuit)や他の論理集積回路、更には、CPU等やASIC、他の論理集積回路が協働することにより実現されてもよい。
【符号の説明】
【0094】
10…情報処理装置、12…CPU、13…ディスプレイ、14…タッチパネル、20…制御アプリケーション、30,31…プリンタ