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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】屋外用燃焼装置
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/07 20060101AFI20230725BHJP
【FI】
A47J37/07
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018160346
(22)【出願日】2018-08-29
(65)【公開番号】P2020031828
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】391036404
【氏名又は名称】株式会社ロゴスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】柴田 茂樹
【審査官】高橋 武大
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-0764252(KR,B1)
【文献】実開平05-087401(JP,U)
【文献】特開2016-049387(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0087176(US,A1)
【文献】登録実用新案第3117091(JP,U)
【文献】英国特許出願公告第00308104(GB,A)
【文献】米国特許第03884214(US,A)
【文献】英国特許出願公開第2484918(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 37/07
F24C 1/16
F24B 1/00-3/00
F23B 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状に折り畳み可能な筒体と、
懸架部材とを備えており、
前記筒体は、第1方向において互いに相対する一対の第1側面部を有しており、前記一対の第1側面部は、係合孔を各々有しており、
前記懸架部材は、前記一対の第1側面部の前記係合孔に前記第1方向において挿通されており且つ前記一対の第1側面部に懸架されており、
前記懸架部材は、前記第1方向の一方側の第1端部と、前記第1方向の他方側の第2端部と、少なくとも一つの移動規制部を有しており、
前記少なくとも一つの移動規制部は、前記一対の第1側面部の少なくとも一方の前記係合孔の縁部に前記第1方向において当接することによって、前記懸架部材の前記第1方向の移動を規制するようになっており、
前記少なくとも一つの移動規制部は、複数であって、第1移動規制部及び第2移動規制部を含んでおり、
前記第1移動規制部は、前記懸架部材の前記第1端部に設けられており且つ前記一対の第1側面部のうち一方の第1側面部の前記係合孔の前記縁部に対して前記第1方向の一方側に配置されており、
前記第1移動規制部は、前記懸架部材の前記第1端部から下向きに延び且つ前記一方の第1側面部の前記係合孔の前記縁部の下側部分に対して前記第1方向の一方側に配置されており、前記第1移動規制部の高さ寸法は、前記一対の第1側面部の前記係合孔の少なくとも一部の高さ寸法よりも小さく、
前記第2移動規制部は、前記懸架部材の前記第2端部に設けられており且つ他方の第1側面部の前記係合孔の前記縁部に対して前記第1方向の他方側に配置されており、
前記第2移動規制部は、前記懸架部材の前記第2端部から上向きに延び且つ前記他方の第1側面部の前記係合孔の前記縁部の上側部分に対して前記第1方向の他方側に配置されており、前記第2移動規制部の高さ寸法は、前記他方の第1側面部の前記係合孔の少なくとも一部の高さ寸法よりも大きい屋外用燃焼装置。
【請求項2】
板状に折り畳み可能な筒体と、
懸架部材とを備えており、
前記筒体は、環状に配置された4以上の側面部を有し、前記4以上の側面部のうちの隣り合う側面部の側辺同士が回動自在に連結されており、前記4以上の側面部は、第1方向において互いに相対する一対の第1側面部と、前記第1方向に略水平に交差する第2方向において互いに相対しており且つ谷折り可能な一対の第2側面部とを有しており、前記一対の第1側面部は、係合孔を各々有しており、前記係合孔は、前記第1方向から見て略U字状又は略V字状の孔であり、前記一対の第1側面部のうちの一方の第1側面部の前記係合孔の高さ位置と、他方の第1側面部の前記係合孔の高さ位置とが略同じであり、
前記懸架部材は、前記第1方向からの断面視において略U字状又は略V字状であり、前記筒体に対して前記第1方向の他方側から前記一対の第1側面部の前記係合孔に前記第1方向において挿通されており且つ前記一対の第1側面部に傾斜せずに懸架されている屋外用燃焼装置。
【請求項3】
請求項記載の屋外用燃焼装置において、
前記筒体は、前記一対の第1側面部を含む環状に配置された4以上の側面部を有し、前記4以上の側面部のうちの隣り合う側面部の側辺同士が回動自在に連結されている屋外用燃焼装置。
【請求項4】
請求項3記載の屋外用燃焼装置において、
前記4以上の側面部は、前記第1方向に略水平に交差する第2方向において互いに相対しており且つ谷折り可能な一対の第2側面部を更に含んでおり、
前記懸架部材は、前記一対の第2側面部のうちの一方の第2側面部に対して内側から当接可能に配置された第1ストッパーと、他方の第2側面部に対して内側から当接可能に配置された第2ストッパーとを有している屋外用燃焼装置。
【請求項5】
請求項2記載の屋外用燃焼装置において、
前記懸架部材は、少なくとも一つの移動規制部を更に有しており、
前記少なくとも一つの移動規制部は、前記一対の第1側面部の少なくとも一方の前記係合孔の縁部に前記第1方向において当接することによって、前記懸架部材の前記第1方向の移動を規制するようになっている屋外用燃焼装置。
【請求項6】
請求項5記載の屋外用燃焼装置において、
前記懸架部材は、前記第1方向の一方側の第1端部と、前記第1方向の他方側の第2端部とを更に有しており、
前記少なくとも一つの移動規制部は、複数であって、第1移動規制部及び第2移動規制部を含んでおり、
前記第1移動規制部は、前記懸架部材の前記第1端部に設けられており且つ前記一対の第1側面部のうち一方の第1側面部の前記係合孔の前記縁部に対して前記第1方向の一方側に配置されており、
前記第2移動規制部は、前記懸架部材の前記第2端部に設けられており且つ他方の第1側面部の前記係合孔の前記縁部に対して前記第1方向の他方側に配置されている屋外用燃焼装置。
【請求項7】
請求項記載の屋外用燃焼装置において、
前記懸架部材は、前記一対の第2側面部のうちの一方の第2側面部に対して内側から当接可能に配置された第1ストッパーと、他方の第2側面部に対して内側から当接可能に配置された第2ストッパーとを有している屋外用燃焼装置。
【請求項8】
請求項1~7の何れかに記載の屋外用燃焼装置において、
前記筒体は、有底の筒体である屋外用燃焼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーベキューグリルや焚火台などの屋外用燃焼装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の屋外用燃焼装置が下記特許文献1に記載されている。この屋外用燃焼装置は、火床と、燃料保持部と、脚部と、灰受とを備えている。火床は、上下逆の四角錐台状の筒であって、上側開口及び下側開口を有する。燃料保持部は、その外形及び寸法が火床の中腹部の内形及び寸法と略同じ矩形状の網であって、火床内に挿入され、火床の中腹部で支持されている。この燃料保持部上に炭や薪などの固形燃料が載置される。脚部は、金属線を折り曲げて形成された四角錐台状の筒体である。火床の下端部が脚部内に入れ子状に挿入され、火床が脚部によって支持されている。灰受は、脚部に吊り下げられ、火床下に配置されている。
【0003】
脚部及び火床は、環状に配置された四つの側面部を有している。四つの側面部のうちの隣り合う側面部の側辺同士が回動自在に連結されている。また、四つの側面部のうちの相対する一対の側面部は谷折り可能になっている。この一対の側面部が谷折りされることによって、脚部及び火床は折り畳まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】意匠登録第1166162号公報(使用状態を示す参考斜視図参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
屋外用燃焼装置の組み立て時及び/又は組み立て後において、展開状態の脚部及び/又は火床(筒体)に対して外部から衝撃が加わると、脚部及び/又は火床が不用意に折り畳まれてしまう恐れがある。
【0006】
本発明は、組み立て時及び/又は組み立て後において、筒体が不用意に折り畳まれる可能性を低減できる屋外用燃焼装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様の屋外用燃焼装置は、板状に折り畳み可能な筒体と、懸架部材とを備えている。筒体は、第1方向において互いに相対する一対の第1側面部を有している。一対の第1側面部は、係合孔を各々有している。懸架部材は、一対の第1側面部の係合孔に係合され、一対の第1側面部に懸架されている。
【0008】
このような態様の屋外用燃焼装置による場合、懸架部材が筒体の相対する一対の第1側面部に懸架されているので、組み立て時及び/又は組み立て後において、筒体に対して外側から衝撃が加わったとしても、筒体が不用意に折り畳まれる可能性を低減できる。
【0009】
筒体は、一対の第1側面部を含む環状に配置された4以上の側面部を有する構成とすることが可能である。4以上の側面部のうちの隣り合う側面部の側辺同士が回動自在に連結された構成とすることが可能である。
【0010】
4以上の側面部は、第1方向に略水平に交差する第2方向において互いに相対しており且つ谷折り可能な一対の第2側面部を更に含んでいても良い。この場合、懸架部材は、第1ストッパー及び第2ストッパーを有する構成とすることが可能である。第1ストッパーは、一対の第2側面部のうちの一方の第2側面部に対して内側から当接可能に配置された構成とすることができ、第2ストッパーは他方の第2側面部に対して内側から当接可能に配置された構成とすることが可能である。
【0011】
このような態様の屋外用燃焼装置による場合、一方の第2側面部に対して外側から衝撃が加わったとしても、懸架部材の第1ストッパーが一方の第2側面部に内側から当接することによって、一方の側面部の所定以上の谷折りが阻止される。同様に、他方の第2側面部に対して外側から衝撃が加わったとしても、懸架部材の第2ストッパーが他方の第2側面部に内側から当接することによって、他方の側面部の所定以上の谷折りが阻止される。
【0012】
懸架部材は、一対の第1側面部の係合孔に第1方向において挿通されており、且つ少なくとも一つの移動規制部を更に有する構成とすることが可能である。少なくとも一つの移動規制部は、一対の第1側面部の少なくとも一方の係合孔の縁部に第1方向において当接することによって、懸架部材の第1方向の移動を規制する構成とすることが可能である。
【0013】
このような態様の屋外用燃焼装置による場合、懸架部材が一対の第1側面部に対して第1方向に相対的に移動したとしても、移動規制部が係合孔の縁部に当接することによって、懸架部材の係合孔からの抜けが抑制される。
【0014】
懸架部材は、第1方向の一方側の第1端部と、第1方向の他方側の第2端部とを更に有する構成とすることが可能である。少なくとも一つの移動規制部は、複数であって、第1移動規制部及び第2移動規制部を含んでいても良い。第1移動規制部は、懸架部材の第1端部に設けられており且つ一対の第1側面部のうちの一方の第1側面部の係合孔の縁部に対して第1方向の一方側に配置された構成とすることが可能である。第2移動規制部は、懸架部材の第2端部に設けられており且つ他方の第1側面部の係合孔の縁部に対して第1方向の他方側に配置された構成とすることが可能である。
【0015】
このような態様の屋外用燃焼装置による場合、懸架部材が一対の第1側面部に対して第1方向の一方に相対的に移動したとしても、第2移動規制部が他方の第1側面部の係合孔の縁部に第1方向の他方側から当接することによって、懸架部材の係合孔からの第1方向の一方への抜けが抑制される。懸架部材が一対の第1側面部に対して第1方向の他方に相対的に移動したとしても、第1移動規制部が他方の第1側面部の係合孔の縁部に第1方向の一方側から当接することによって、懸架部材の係合孔からの第1方向の他方への抜けが抑制される。
【0016】
第1移動規制部は、懸架部材の第1端部から下向きに延び且つ一方の第1側面部の係合孔の縁部の下側部分に対して第1方向の一方側に配置された構成とすることが可能である。第1移動規制部の高さ寸法は、一対の第1側面部の係合孔の少なくとも一部の高さ寸法よりも小さくすることが可能である。第2移動規制部は、懸架部材の第2端部から上向きに延び且つ他方の第1側面部の係合孔の縁部の上側部分に対して第1方向の他方側に配置された構成とすることが可能である。第2移動規制部の高さ寸法は、他方の第1側面部の係合孔の少なくとも一部の高さ寸法よりも大きくすることが可能である。
【0017】
このような態様の屋外用燃焼装置による場合、第1移動規制部の高さ寸法は、一対の第1側面部の係合孔の少なくとも一部の高さ寸法よりも小さため、懸架部材を他方、一方の第1側面部の係合孔に順次挿通させるときに(以下、単に懸架部材の挿通時とも称する。)、第1移動規制部を他方、一方の第1側面部の係合孔に順次挿通させることができる。挿通後、懸架部材が一対の第1側面部に懸架されることによって、第1移動規制部は、一方の第1側面部の係合孔の縁部の下側部分に対して第1方向の一方側に配置される。一方、第2移動規制部の高さ寸法は、他方の第1側面部の係合孔の少なくとも一部の高さ寸法よりも大きいため、懸架部材の挿通時に、第2移動規制部は、他方の第1側面部の係合孔を挿通できず、他方の第1側面部の係合孔の縁部の上側部分に対して第1方向の他方側に配置される。このため、懸架部材の挿通時において、懸架部材が他方の第1側面部の係合孔から第1方向の一方に脱落し難くなる。
【0018】
係合孔は、第1方向から見て略U字状又は略V字状とすることが可能である。この場合、懸架部材は、上下方向に相当する第3方向の断面視において、略U字状又は略V字状であって、一対の第1側面部の係合孔に第1方向において挿通される構成とすることが可能である。
【0019】
筒体は、火床を支持する脚部又は火床とすることが可能である。懸架部材は、灰受又は固形燃料が載置可能な燃料保持部とすることが可能である。このような態様の屋外用燃焼装置による場合、懸架部材が灰受又は燃料保持部であるので、屋外用燃焼装置の部品点数の増加を抑制することができる。
なお、筒体は有底の筒体であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施例1に係る屋外用燃焼装置の正面、平面及び右側面を示す斜視図である。
図2】前記屋外用燃焼装置の背面、平面及び左側面を示す斜視図である。
図3】前記屋外用燃焼装置の底面図である。
図4】前記屋外用燃焼装置の図中の4-4断面図である。
図5】前記屋外用燃焼装置の図中の5-5断面図である。
図6】本発明の実施例2に係る屋外用燃焼装置の図4に対応する断面図である。
図7】前記屋外用燃焼装置の図5に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例1及び2について説明する。
【実施例1】
【0022】
以下、本発明の実施例1を含む複数の実施例に係る屋外用燃焼装置B1について図1図5を参照しつつ説明する。図1図5には、実施例1に係る屋外用燃焼装置B1が示されている。図1及び図2に示すY-Y’方向は、特許請求の範囲の第1方向に相当し、X-X’方向は、特許請求の範囲の第2方向に相当し、且つZ-Z’方向は特許請求の範囲の第3方向及び上下方向に相当している。X-X’方向は、Y-Y’方向に対して略水平に直交又は交差している。Z-Z’方向は、Y-Y’方向及びX-X’方向に略直交している。
【0023】
屋外用燃焼装置B1は、例えば、バーベキューグリルや焚火台として使用されるものである。屋外用燃焼装置B1は、火床100と、燃料保持部200と、脚部300(特許請求の範囲の筒体に相当)と、灰受400(特許請求の範囲の懸架部材に相当)とを備えている。
【0024】
火床100は、展開状態において、(1)上下逆の多角錘台状(図1図5では、上下逆の四角錘台状)の筒体又は(2)多角形状の筒体であって、板状に折り畳み可能になっている。(1)の場合、火床100は、上側開口と、下側開口と、環状に配置された上下逆の略台形状の4以上の側面部110とを有している。(2)の場合、火床100は、上側開口と、下側開口と、環状に配置された略多角形状の4以上の側面部110とを有している。
【0025】
(1)及び(2)の何れの場合も、4以上の側面部110は、複数組の隣り合う側面部110を含んでいる。また、4以上の側面部110の各々は、一対の側辺を有している。各組の隣り合う側面部110の側辺同士がヒンジ部121によって回動自在に連結されている。4以上の側面部110は、Y-Y’方向において互いに相対する一対の第1側面部110aを含んでいる。4以上の側面部110は、X-X’方向において互いに相対する一対の第2側面部110bを更に含んでいても良い。
なお、本発明における相対とは、正対に限定されるものではなく、一方の側面部のうちの一方の側面部が、他方の側面部に対して斜めに傾斜した状態で、両者が相対するのを含むものとする。
【0026】
一対の第1側面部110aの各々は、上記の通り、上下逆の略台形状の板又は略多角形状の板である。一対の第2側面部110bの各々は、全体としては上下逆の台形状の板又は多角形状の板であるが、隣り合う二つの板111b、112bを有する構成とすることが可能である。この場合、一対の第2側面部110bの各々において、隣り合う板111bの対辺と板112bの対辺とが、ヒンジ部122によって回動自在に連結されている。ヒンジ部121、122を回動させつつ、展開状態の火床100の一対の第2側面部110bを火床100の内側に各々谷折りさせることが可能になっている。このように一対の第2側面部110bが各々谷折りされることによって、火床100が板状に折り畳まれる。
なお、全ての側面部110が、谷折り不能である上下逆の台形状の板又は多角形状の板で構成することが可能である。この場合、ヒンジ部121を回動させることによって、火床100が板状に折り畳まれる。
【0027】
燃料保持部200は、耐熱性を有する網(図1及び図2参照)又は板であって、その上に図示しない炭や薪等の固形燃料が載置可能となっている。燃料保持部200は、耐熱性を有する板である場合、燃料保持部200には複数の通気孔が設けられていると良いが、これに限定されるものではない。燃料保持部200は火床100内に収容保持されている。例えば、火床100が上記(1)の構成である場合、燃料保持部200の外形及び寸法が火床100の中腹部又は下端部の内形及び寸法と略同じに設定されており、燃料保持部200が火床100の中腹部又は下端部内に挿入支持される構成とすることが可能である。又は、火床100が上記(1)及び(2)の何れの構成である場合であっても、火床100内の支持部(例えば、フックに引っかけられたり、フランジ上に載置されたりすること)によって、燃料保持部200が火床100内で保持される構成とすることも可能である。
【0028】
脚部300は、展開状態において、(3)多角錘台状(図1図5では、四角錘台状)の筒体又は(4)多角形状の筒体であって、板状に折り畳み可能となっている。脚部300が上記(3)の構成である場合、脚部300は、上側開口と、下側開口と、環状に配置された略台形状の4以上の側面部310とを有している。脚部300が上記(4)の構成である場合、脚部300は、上側開口と、下側開口と、環状に配置された略多角形状の4以上の側面部310とを有している。
【0029】
何れの場合も、4以上の側面部310は、複数組の隣り合う側面部310を含んでいる。また、4以上の側面部310の各々は、一対の側辺を有している。各組の隣り合う側面部310の側辺同士がヒンジ部321によって回動自在に連結されている。4以上の側面部310は、Y-Y’方向において互いに相対する一対の第1側面部310aを含んでいる。一対の第1側面部310aは、Y方向側に位置する一方の第1側面部310aと、Y’方向側に位置する他方の第1側面部310aとを含む。
【0030】
一対の第1側面部310aの各々は、上記の通り、略台形状の板又は略多角形状の板であって、係合孔311a及びその縁部312aを有している。各係合孔311aは、対応する第1側面部310aをY-Y’方向に貫通している。各係合孔311aは、例えば、Y-Y’方向から見て矩形状、略U字状、略V字状又は略L字状などとすることが可能である。なお、本発明における略U字状とは、凹字状及び円弧状を含むものとする。
各係合孔311aが前述の略U字状である場合、各係合孔311aは、矩形状のメインホール311a1と、メインホール311a1の両端から上方又は斜め上方に延びた一対のスリット311a2を有する構成(図4参照)、又は略U字状のメインホール311a1と、メインホール311a1の両端から上方又は斜め上方に延びた一対のスリット311a2を有する構成とすることが可能であるが、これに限定されるものではない。
各係合孔311aが前述の略V字状である場合、各係合孔311aは、略V字状のメインホール311a1と、メインホール311a1の両端から斜め上方に延びた一対のスリット311a2を有する構成とすることが可能であるが、これに限定されるものではない。
各係合孔311aが前述の略L字状である場合、各係合孔311aは、矩形状又は略L字状のメインホール311a1と、メインホール311a1の一端から上方又は斜め上方に延びたスリット311a2を有する構成とすることが可能であるが、これに限定されるものではない。
【0031】
4以上の側面部310は、X-X’方向において互いに相対する一対の第2側面部310bを更に含んでいても良い。一対の第2側面部310bは、X方向側に位置する一方の第2側面部310bと、X’方向側に位置する他方の第2側面部310bとを含む。一対の第2側面部310bの各々は、全体としては台形状の板又は多角形状の板であるが、隣り合う二つの板311b、312bを有する構成とすることが可能である。この場合、一対の第2側面部310bの各々において、隣り合う板311bの対辺と板312bの対辺とが、ヒンジ部322によって回動自在に連結されている。ヒンジ部321、322を回動させつつ、展開状態の脚部300の一対の第2側面部310bを火床100の内側に各々谷折りさせることが可能になっている。このように一対の第2側面部310bが各々谷折りされることによって、脚部300が板状に折り畳まれる。
なお、全ての側面部310が、谷折り不能である上下逆の台形状の板又は多角形状の板で構成することが可能である。この場合、ヒンジ部321を回動させることによって、脚部300が板状に折り畳まれる。
【0032】
火床100が上記(1)の構成である場合、上記何れかの態様の脚部300の上側開口の内形及び寸法は、火床100の下端部の外形及び寸法に対応している。脚部300の上側開口内に上記した何れかの態様の火床100の下端部が入れ子状に挿入され、火床100の下端部が脚部300の上側開口の縁部によって支持されるようになっている。
火床100が上記(2)の構成である場合、上記何れかの態様の脚部300の上側開口の内形及び寸法は、火床100の外形及び寸法に対応しており、又は、上記何れかの態様の脚部300の上側開口の内形及び寸法は火床100の外形及び寸法よりも大きい。何れの場合も、脚部300内に当該火床100の下端部が入れ子状に挿入され、脚部300内の支持部(例えば、フックに引っかけられたり、フランジ又は灰受400上に載置されたりすること)によって、当該火床100が支持されるようになっている。
【0033】
灰受400は、少なくとも灰受本体410を有している。灰受本体410は、耐熱性を有する板で構成されている。灰受本体410のY-Y’方向からの断面形状は、脚部300の一対の第1側面部310aの係合孔311aの形状に対応している。例えば、灰受本体410の断面形状は、係合孔311aの形状に応じて矩形状、略U字状、略V字状又は略L字状とすることが可能である。灰受本体410のY-Y’方向の寸法は、一対の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aの下側部分間のY-Y’方向の寸法よりも大きい。灰受本体410のX-X’方向の寸法は、火床100の下側開口のX-X’方向の寸法と略同じ又は大きい。灰受本体410は、脚部300の一対の第1側面部310aの係合孔311aにY’方向側から挿通(係合)され、一対の第1側面部310aに懸架され、且つ火床100の下側開口下に配置されている。この灰受本体410上に、火床100内の燃料保持部200から落下した灰等が集積される。
【0034】
灰受本体410は、Y方向の第1端部411と、Y’方向の第2端部412と、X方向の第3端部と、X’方向の第4端部とを有している。第1端部411は、一方の第1側面部310aに対してY方向側(外側)に位置している。第2端部412は、他方の第1側面部310aに対してY’方向側(外側)に位置している。第3端部は、一方の第2側面部310bに対してX’方向側(内側)に位置している。第4端部は、他方の第2側面部310bに対してX方向側(内側)に位置している。
【0035】
脚部300の一対の第2側面部310bが谷折り可能な構成である場合、灰受400は、第1ストッパー413及び第2ストッパー414を更に有する構成とすることが可能である。
第1ストッパー413は、例えば、灰受本体410の第3端部に設けられた側板(図3及び図4参照)、灰受本体410の第3端部に設けられた突起又は灰受本体410の第3端部自体などであって、一方の第2側面部310bに対して内側(X方向側)から当接可能に配置されている。第1ストッパー413が、一方の第2側面部310bに対して内側から当接することにより、所定以上の一方の第2側面部310bの谷折りが阻止される。
第2ストッパー414は、例えば、灰受本体410の第4端部に設けられた側板(図3及び図4参照)、灰受本体410の第4端部に設けられた突起又は灰受本体410の第4端部自体などであって、他方の第2側面部310bに対して内側(X’方向側)から当接可能に配置されている。第2ストッパー414が、他方の第2側面部310bに対して内側から当接することにより、所定以上の他方の第2側面部310bの谷折りが阻止される。
なお、第1ストッパー413及び第2ストッパー414は省略可能である。
【0036】
灰受400は、第1移動規制部421及び/又は第2移動規制部422を更に有していても良い。第1移動規制部421は、灰受本体410の第1端部411に設けられており且つ一方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aに対してY方向側に配置されていれば良い。例えば、第1移動規制部421は、灰受本体410の第1端部411から下向きに延びており且つ一方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aの下側部分に対してY方向側に配置された構成とすることが可能であるが、第1移動規制部421が延びる方向は任意に設定できる。第1移動規制部421の高さ寸法D1は、他方、一方の第1側面部310aの係合孔311aの少なくとも一部(例えば、メインホール311a1)の高さ寸法d2、d1よりも小さい(図5参照)。このため、第1移動規制部421は、Y’方向側から脚部300の他方、一方の第1側面部310aの係合孔311aに挿通させることができる。灰受400が一方の第1側面部310aに対してY’方向に相対的に移動することにより、第1移動規制部421がY方向側から一方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aに当接するようになっている。
【0037】
第2移動規制部422は、灰受本体410の第2端部412に設けられており且つ他方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aに対してY’方向側に配置されている。例えば、第2移動規制部422は、灰受本体410の第2端部412から上向きに延びており且つ他方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aの上側部分に対してY’方向側に配置された構成とすることが可能であるが、第2移動規制部422が延びる方向は任意に設定できる。第2移動規制部422の高さ寸法D2は、他方の第1側面部310aの係合孔311aの少なくとも一部(例えば、メインホール311a1)の高さ寸法d2よりも大きい(図5参照)。このため、第2移動規制部422は、Y’方向側から脚部300の他方の第1側面部310aの係合孔311aに挿通できず、灰受400が他方の第1側面部310aに対してY方向に相対的に移動することにより、第2移動規制部422がY’方向側から他方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aに当接するようになっている。
【0038】
なお、図5では、第1移動規制部421、第2移動規制部422の高さ寸法D1、D2はZ-Z’方向の寸法であり、第1側面部310aの係合孔311aの少なくとも一部の高さ寸法d1、d2もZ-Z’方向の寸法であるが、本発明の第1移動規制部、第2移動規制部の高さ寸法は、第1移動規制部、第2移動規制部が灰受本体から延びる方向の寸法であれば良く、本発明の一方、他方の第1側面部の係合孔の少なくとも一部の高さ寸法は、第1移動規制部、第2移動規制部が灰受本体から延びる方向の寸法であれば良い。
なお、第1移動規制部421及び/又は第2移動規制部422は省略可能である。
【0039】
以下、上記した屋外用燃焼装置B1の組み立て手順について説明する。脚部300及び灰受400を用意し、以下の通り、灰受400を脚部300に対して取り付ける。まず、脚部300を筒状に展開させる。その後、灰受400の灰受本体410をY’方向側から展開させた脚部300の他方、一方の第1側面部310aの係合孔311aに順次挿通させ、他方、一方の第1側面部310aに懸架させる。この灰受400の挿入時において、灰受本体410の各部は下記の通りとなる。
灰受本体410の第1端部411が、他方、一方の第1側面部310aの係合孔311aに順次挿通され、当該一方の第1側面部310aの外側に突出し、一方の第1側面部310aに対してY方向側(外側)に配置される。
灰受本体410の第2端部412は、他方の第1側面部310aの係合孔311aに挿入されることなく、他方の第1側面部310aに対してY’方向側(外側)に配置される。
灰受本体410の第3、第4端部は、灰受本体410と共に他方の第1側面部310aの係合孔311aから、脚部300内に挿入され、一方の第2側面部310b、他方の第2側面部310bに対してX’方向側(内側)、X方向側(内側)に配置される。
【0040】
灰受400が、第1移動規制部421を有している場合、灰受本体410の第1端部411が他方、一方の第1側面部310aの係合孔311aに順次挿通されるときに、第1移動規制部421も、他方、一方の第1側面部310aの係合孔311aに順次挿通され、一方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aに対してY方向側に配置される。
灰受400が、第2移動規制部422を有している場合、灰受本体410の第2端部412が他方の第1側面部310aに対してY’方向側(外側)に位置するときに、第2移動規制部422も、他方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aに対してY’方向側に配置される。
【0041】
脚部300が谷折り可能な構成の一対の第2側面部310bを有し且つ灰受400が第1ストッパー413及び第2ストッパー414を有している場合、第1ストッパー413、第2ストッパー414は、灰受本体410と共に他方の第1側面部310aの係合孔311aから、脚部300内に挿入され、一方の第2側面部310b、他方の第2側面部310bに対してX’方向側(内側)、X方向側(内側)に配置される。
以上の通りに、灰受400が脚部300に対して取り付けられる。
【0042】
その後、火床100を用意し、筒状に展開させる。その後、展開状態の火床100を入れ子状に脚部300内に挿入する。具体的には、火床100が上記(1)の構成である場合、火床100は、脚部300の上側開口の縁部に支持される。火床100が上記(2)の構成である場合、火床100が脚部300内のフックに引っかけられたり、脚部300内のフランジ又は灰受400上に載置されたりすることにより、火床100が脚部300に支持される。なお、火床100が灰受400上に載置されない場合には、火床100を脚部300に支持させる工程は、脚部300の係合孔311aに灰受400を挿入する工程よりも前に行うことができる。
【0043】
その後、燃料保持部200を用意し、展開状態の火床100内に挿入する。火床100が上記(1)の構成である場合、燃料保持部200は、火床100内で保持される。火床100が上記(2)の構成である場合、燃料保持部200が火床100内のフックに引っかけられたり、火床100内のフランジ又は灰受400上に載置されたりすることにより、燃料保持部200は脚部300に支持される。このようにして屋外用燃焼装置B1が組み立てられる。なお、屋外用燃焼装置B1がバーベキューグリルとして使用される場合、火床100上に図示しない焼き網又は鉄板を載置し、その上で食材を加熱調理すると良い。
【0044】
このような態様の屋外用燃焼装置B1は、以下の技術的特徴及び効果を奏する。
第1に、灰受400が脚部300の一対の第1側面部310aに懸架されているので、装置B1の組み立て時及び/又は組み立て後において、脚部300に対して外側から衝撃が加わったとしても、脚部300が不用意に折り畳まれる可能性を低減できる。
しかも、脚部300の一対の第2側面部310bが谷折り可能な構成であり且つ灰受400が第1ストッパー413及び第2ストッパー414を有している場合、脚部300に対して外側から衝撃が加わり、第2側面部310bが不用意に谷折りしたとしても、第1ストッパー413が一方の第2側面部310bに対して内側から当接し、第2ストッパー414が他方の第2側面部310bに対して内側から当接するため、第2側面部310bの所定以上の谷折りが阻止され、これによっても、脚部300が不用意に折り畳まれる可能性を低減できる。
【0045】
第2に、灰受400が一対の第1側面部310aに懸架される懸架部材を兼ねているため、屋外用燃焼装置B1に懸架部材を別途設ける場合に比べて、屋外用燃焼装置B1の部品点数を低減できる。
【0046】
第3に、灰受400が、第1移動規制部421及び/又は第2移動規制部422を有している場合、第1移動規制部421が一方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aに対してY方向側から当接することによって、灰受400が一方の第1側面部310aの係合孔311aからY’方向に抜ける可能性を抑制することができ、第2移動規制部422が他方の第1側面部310aの係合孔311aの縁部312aに対してY’方向側から当接することによって、灰受400が他方の第1側面部310aの係合孔311aからY方向に抜ける可能性を抑制することができる。
【実施例2】
【0047】
以下、本発明の実施例2を含む複数の実施例に係る屋外用燃焼装置B2について図6図7を参照しつつ説明する。図6図7には、実施例2に係る屋外用燃焼装置B2が示されている。また、実施例1と同様に、図6には、X-X’方向及びZ-Z’方向が示され、図7には、Y-Y’方向及びZ-Z’方向が示されている。
【0048】
屋外用燃焼装置B2は、火床100及び燃料保持部200の代わりに、火床100’(特許請求の範囲の筒体に相当)及び燃料保持部200’(特許請求の範囲の懸架部材に相当)を備えている点で、屋外用燃焼装置B1と相違する以外、屋外用燃焼装置B1と略同じ構成である。よって、その相違点についてのみ説明し、屋外用燃焼装置B1と重複する説明は省略する。
【0049】
火床100’は、以下の点で相違する以外、火床100と同様の構成である。火床100’の4以上の側面部110が少なくとも一対の第1側面部110a’及び一対の第2側面部110bを含んでいる。一対の第1側面部110a’は、係合孔111a’及びその縁部112a’を有する点で、一対の第1側面部110aと相違する以外、一対の第1側面部110aと同様の構成である。各係合孔111a’は、第1側面部110a’をY-Y’方向に貫通している以外、上記した何れかの態様の脚部300の第1側面部310aの係合孔311aと同様の構成とすることが可能である。各係合孔111a’は、メインホール111a1’及び少なくとも一つのスリット111a2’を有していても良い。各係合孔111a’の縁部112a’は、上記した何れかの態様の脚部300の係合孔311aの縁部312aと同様の構成である。第2側面部110bは、火床100の第2側面部110bと同様の構成である。
【0050】
燃料保持部200’は、以下の点で相違する以外、灰受400と同様の構成である。燃料保持部200’は、少なくとも保持部本体210’を有している。保持部本体210’は、保持部本体210’をZ-Z’方向に貫通する複数の通気孔を有している以外、灰受本体410と同様の構成である。保持部本体210’は、火床100’の一対の第1側面部110a’の係合孔111a’にY’方向側から挿通(係合)され、一対の第1側面部110a’に懸架されている。保持部本体210’のY方向側の第1端部211’は、Y方向側の一方の第1側面部110a’に対してY方向側(外側)に位置している。保持部本体210’のY’方向側の第2端部212’は、Y’方向側の他方の第1側面部110a’に対してY’方向側(外側)に位置している。保持部本体210’のX方向側の第3端部は、X方向側の一方の第2側面部110bに対してX’方向側(内側)に位置している。保持部本体210’のX’方向側の第4端部は、X’方向側の他方の第2側面部110bに対してX方向側(内側)に位置している。
【0051】
火床100’の一対の第2側面部110bが谷折り可能な構成である場合、燃料保持部200’は、第1ストッパー213’及び第2ストッパー214’を更に有する構成とすることが可能である。
第1ストッパー213’は、灰受400の第1ストッパー413と同様の構成であって、一方の第2側面部110bに対して内側から当接可能に配置されている。第1ストッパー213’が、一方の第2側面部110bに対して内側から当接することにより、所定以上の一方の第2側面部110bの谷折りが阻止される。
第2ストッパー214’は、灰受400の第2ストッパー414と同様の構成であって、他方の第2側面部110bに対して内側から当接可能に配置されている。第2ストッパー214’が、他方の第2側面部110bに対して内側から当接することにより、所定以上の他方の第2側面部110bの谷折りが阻止される。
なお、第1ストッパー213’及び第2ストッパー214’は省略可能である。
【0052】
燃料保持部200’は、第1移動規制部221’及び/又は第2移動規制部222’を更に有していても良い。第1移動規制部221’は、灰受400の第1移動規制部421と同様の構成とすることが可能である。第2移動規制部222’は、灰受400の第2移動規制部422と同様の構成とすることが可能である。
【0053】
上記した屋外用燃焼装置B2は、燃料保持部200’の火床100’に対する取付手順が相違する以外、上記何れかの態様の屋外用燃焼装置B1と同様に組み立てられる。この燃料保持部200’の火床100’に対する取付手順は、上記何れかの態様の灰受400の脚部300に対する取付手順と同様である。
【0054】
以上のような態様の屋外用燃焼装置B2は、屋外用燃焼装置B1と同様の技術的特徴及び効果に加えて、以下の技術的特徴及び効果を奏する。
第1に、燃料保持部200’が火床100’の一対の第1側面部110a’に懸架されているので、装置B2の組み立て時及び/又は組み立て後において、火床100’に対して外側から衝撃が加わったとしても、火床100’が不用意に折り畳まれる可能性を低減できる。
しかも、火床100’の一対の第2側面部110bが谷折り可能な構成であり且つ燃料保持部200’が第1ストッパー213’及び第2ストッパー214’を有している場合、火床100’に対して外側から衝撃が加わり、第2側面部110bが不用意に谷折りしたとしても、第1ストッパー213’が一方の第2側面部110bに対して内側から当接し、第2ストッパー214’が他方の第2側面部110bに対して内側から当接するため、第2側面部110bの所定以上の谷折りが阻止され、これによっても、火床100’が不用意に折り畳まれる可能性を低減できる。
【0055】
第2に、燃料保持部200’が一対の第1側面部110a’に懸架される懸架部材を兼ねているため、屋外用燃焼装置B2に火床100’の不用意な折り畳みを低減するために懸架部材を別途設ける場合に比べて、屋外用燃焼装置B2の部品点数を低減できる。
【0056】
第3に、燃料保持部200’が、第1移動規制部221’及び/又は第2移動規制部222’を有している場合、第1移動規制部221’が一方の第1側面部110a’の係合孔111a’の縁部112a’に対してY方向側から当接することによって、燃料保持部200’が一方の第1側面部110a’の係合孔111a’からY’方向に抜ける可能性を抑制することができ、第2移動規制部222’が他方の第1側面部110a’の係合孔111a’の縁部112a’に対してY’方向側から当接することによって、燃料保持部200’が他方の第1側面部110a’の係合孔111a’からY方向に抜ける可能性を抑制することができる。
【0057】
なお、上記した屋外用燃焼装置は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0058】
本発明において、燃料保持部200’が、脚部300の一対の第1側面部310aの係合孔311aに挿通され、一対の第1側面部310aに懸架された構成とすることが可能である。この場合、灰受は、燃料保持部200’のZ’方向側に配置されていれば良い。また、本発明において、灰受400が、火床100’の一対の第1側面部110a’の係合孔111a’に挿通され、一対の第1側面部110a’に懸架された構成とすることが可能である。この場合、燃料保持部200は、灰受400のZ方向側に配置されていれば良い。
【0059】
本発明の火床は、上記した何れかの態様の脚部によって支持されるものであれば良く、例えば、前記脚部によって支持される箱体などとすることが可能である。
【0060】
本発明の脚部は、上記した何れかの態様の火床を支持し得る構成であれば良い。例えば、この脚部は、上記係合孔311aが設けられていない脚部300である構成、金属線で構成された中空の多角錘台状の筒又は多角筒であって、火床を入れ子状に支持する構成、又は火床の側面部に固定された複数の脚を有する構成とすることが可能である。
【0061】
本発明の筒体は、板状に折り畳み可能であって、上記した何れかの態様の一対の第1側面部を有する限り任意に設計変更することが可能である。例えば、本発明の筒体は、環状に配置された4以上の側面部を有し、4以上の側面部のうちの隣り合う側面部の側辺同士が回動自在に連結されており、4以上の側面部は、第1方向において互いに相対する一対の第1側面部を含んでおり、一対の第1側面部は、係合孔を各々有する限り任意に設計変更可能である。本発明の筒体は、有底の筒体も含む。例えば、有底の筒体は、4以上の三角形の側面部の側辺同士が回動自在に連結された構成、又は、互いに相対し且つ側面視略V字状に配置された矩形状の第1側面部と、谷折り可能な下向き二等辺略三角形の第2側面部とを有し、隣り合う第1側面部の側辺と第2側面部の側辺とが回動自在に連結される構成とすることが可能である。本発明の側面部(第1側面部及び第2側面部を含む)は、板状である必要はなく、金属線などで構成することも可能である。
【0062】
本発明の懸架部材は、上記した灰受及び燃料保持部だけに限定されず、上記した筒体の一対の第1側面部の係合孔に係合され、一対の第1側面部に懸架されるものである限り任意に設計変更可能である。本発明の懸架部材は、移動規制部を有している場合、移動規制部は、少なくとも一つあれば良く、懸架部材に設けられており、且つ筒体の一対の第1側面部の少なくとも一方の係合孔の縁部にY-Y’方向において当接することによって、懸架部材のY-Y’方向の移動を規制する構成である限り任意に設計変更可能である。
【0063】
なお、上記実施例の各態様及び設計変形例における屋外用燃焼装置の各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。上記した実施例の各態様及び設計変更例は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能である。なお、本発明の第1方向は、本発明の脚部又は火床の一対の第1側面部が互いに相対する方向である限り任意に設定可能である。本発明の第2方向は、第1方向に対して略水平に交差する限り任意に設定可能である。本発明の第3方向は、上下方向に相当する限り任意に設定することができる。
【符号の説明】
【0064】
B1、B2:屋外用燃焼装置
100、100’:火床
110:側面部
110a、100’:第1側面部
111a’:係合孔
111a1’:メインホール
111a2’:スリット
112a’:縁部
110b:第2側面部
111b:板
112b:板
121:ヒンジ部
122:ヒンジ部
200、200’:燃料保持部
210’:保持部本体
211’:第1端部
212’:第2端部
213’:第1ストッパー
214’:第2ストッパー
221’:第1移動規制部
222’:第2移動規制部
300:脚部(筒体)
310:側面部
310a:第1側面部
311a:係合孔
311a1:メインホール
311a2:スリット
312a:縁部
310b:第2側面部
311b:板
312b:板
321:ヒンジ部
322:ヒンジ部
400:灰受(懸架部材)
410:灰受本体
411:第1端部
412:第2端部
413:第1ストッパー
414:第2ストッパー
421:第1移動規制部
422:第2移動規制部
D1:第1移動規制部の高さ寸法
D2:第2移動規制部の高さ寸法
d1:一方の側面部の高さ寸法
d2:他方の側面部の高さ寸法
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7