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特許7318964温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュール
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/07 20060101AFI20230725BHJP
   G06K 19/077 20060101ALI20230725BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
G06K19/07 170
G06K19/07 230
G06K19/07 100
G06K19/077 112
B65D25/20 P
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021043020
(22)【出願日】2021-03-17
(65)【公開番号】P2022071805
(43)【公開日】2022-05-16
【審査請求日】2021-03-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0141590
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521112800
【氏名又は名称】エーパルステクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キム,ナム ジュン
【審査官】田名網 忠雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-519635(JP,A)
【文献】中国実用新案第211698948(CN,U)
【文献】特開2015-187857(JP,A)
【文献】特表2008-544730(JP,A)
【文献】特開2003-246329(JP,A)
【文献】特開2019-067034(JP,A)
【文献】特表2020-525928(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/07-19/077
B65D 25/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が包装されたボックスに設置されるRFIDタグモジュールであって、
前記物品が包装されたボックス内部の温湿度を検出する温湿度センサーと、
前記温湿度センサーで検出された温湿度をロギングするRFIDタグと、
前記RFIDタグから温湿度を受信して表示する表示部と、
周辺から無線信号を受信して電気エネルギーに変換するエネルギーハーベスティングを行うエネルギーハーベスティング部と、
前記エネルギーハーベスティング部から変換された電気エネルギーを伝達されて保存する電気エネルギー保存部と、
前記RFIDタグ、前記温湿度センサー、音響出力部、前記エネルギーハーベスティング部および前記電気エネルギー保存部が実装されるメイン基板と、
前記メイン基板と前記表示部を電気的に連結する柔軟基板と、
前記表示部の画面を除いた前記メイン基板、前記柔軟基板および前記表示部を外部環境から保護するケースと、を含み、
前記メイン基板と前記表示部の対向する側面に連結される前記柔軟基板を媒介として前記メイン基板の上に前記表示部が積層され、
前記表示部と前記RFIDタグは、平常時にパワーオフされた状態を維持し、
前記RFIDタグは、
FIDリーダーからリーディング信号を受信すると、パワーオフ状態からウエークアップして、ロギングした温湿度情報を前記RFIDリーダーに伝送し、
制御信号によって前記表示部をパワーオフ状態からウエークアップさせた後、前記電気エネルギー保存部から前記表示部に電気エネルギーを供給して、現在の温湿度情報を前記表示部に出力することを特徴とする温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュール。
【請求項2】
前記RFIDタグは、
ロギングした温湿度が設定された温湿度の範囲を外れる場合、前記音響出力部を介してアラームを出力することを特徴とする請求項1に記載の温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュール。
【請求項3】
前記温湿度センサーは、ボックス内部の温度を感知する温湿度感知端子を含み、前記温湿度感知端子は、前記メイン基板から引き出されて前記ケースの外に突出していることを特徴とする請求項1に記載の温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュール。
【請求項4】
前記RFIDタグは、手動型であることを特徴とする請求項1に記載の温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDシステムに関し、より詳細には、RFIDタグをベースに温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電子タグというのは、自動認識手段であるRFID(radio frequency identification)を含むRFIDタグであって、記録された情報を超短波や長波を用いて無線で伝送することができる。RFIDタグから無線で伝送された情報は、RFIDリーダーのアンテナを介して受信される。RFIDリーダーは、RFIDタグから受信した情報を認識し分析して、RFIDタグが装着された物品等の固有情報を取得することができる。
【0003】
したがって、RFIDリーダーは、RFIDタグにより非接触方式による情報をリーディング(読出)及び記録することによって、付着した物品だけでなく、人、動物等のオブジェクトに対する認識、追跡および管理を行うことができる。
【0004】
このようなRFIDタグは、単純に保存された物品に関する情報を提供するだけであり、物品を包装するボックスの温度と湿度(以下「温湿度」という)のような環境情報を提供しない。このような温湿度は、ボックスに包装された状態で物品を運ぶ過程における物品の品質に影響を与える要素である。特に温湿度の管理が必要な物品は、ボックス内部の温湿度が物品の管理に重要な要素である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国登録特許第10-1695965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、RFIDタグをベースにボックス内部の温湿度をロギングして物品の品質をより安定的に管理できる温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、物品が包装されたボックスに設置されるRFIDタグモジュールであって、前記物品が包装されたボックス内部の温湿度を検出する温湿度センサーと、前記温湿度センサーで検出された温湿度をロギングするRFIDタグと、を含む温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュールを提供する。
【0008】
本発明に係るRFIDタグモジュールは、前記RFIDタグから温湿度を受信して表示する出力部をさらに含むことができる。
【0009】
前記RFIDタグは、ロギングした温湿度が設定された温湿度の範囲を外れる場合、前記出力部を介してアラームを出力することができる。
【0010】
前記出力部は、表示部および音響出力部のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0011】
本発明に係るRFIDタグモジュールは、周辺から無線信号を受信して電気エネルギーに変換するエネルギーハーベスティングを行うエネルギーハーベスティング部と、前記エネルギーハーベスティング部から変換された電気エネルギーを伝達されて保存する電気エネルギー保存部と、をさらに含むことができる。
【0012】
前記電気エネルギー保存部は、前記RFIDタグの制御信号によって前記温湿度センサーまたは前記出力部に電気エネルギーを供給することができる。
【0013】
前記RFIDタグは、RFIDリーダーからリーディング信号を受信すると、ウエークアップして、ロギングした温湿度情報をRFIDリーダーに伝送し、前記電気エネルギー保存部から前記表示部に電気エネルギーを供給して、現在の温湿度情報を前記表示部に出力することができる。
【0014】
本発明に係るRFIDタグモジュールは、前記RFIDタグ、前記温湿度センサー、前記音響出力部、前記エネルギーハーベスティング部および前記電気エネルギー保存部が実装され、一面に前記表示部が積層されるメイン基板と、前記メイン基板と前記表示部を電気的に連結する柔軟基板と、前記表示部の画面を除いた前記メイン基板、前記柔軟基板および前記表示部を外部環境から保護するケースと、をさらに含むことができる。
【0015】
前記温湿度センサーは、ボックス内部の温度を感知する温湿度感知端子を含み、前記温湿度感知端子は、前記メイン基板から引き出されて前記ケースの外に突出している。
【0016】
そして、前記RFIDタグは、手動型である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、RFIDタグモジュールは、温湿度センサーから検出した温湿度で温湿度ロギングを行うので、RFIDタグをベースに温湿度をロギングして、ボックスに含まれた物品の品質をより安定的に管理することができる。
【0018】
本発明に係るRFIDタグモジュールは、出力部を介してロギングした温湿度を表示したり、ロギングした温湿度が設定された温湿度の範囲を外れる場合、視覚または聴覚的にアラームを出力することによって、管理者が当該物品に対する管理を迅速に進行されるようにすることができる。
【0019】
本発明に係るRFIDタグモジュールは、RFIDリーダーのリーディングがある場合、出力部にRFIDリーダーに提供される現在の温湿度情報を表示することによって、管理者は、直観的に出力部を介して温湿度情報を容易に確認することができる。
【0020】
本発明に係るRFIDタグモジュールは、周辺エネルギーをハーベスティングするため、温湿度センサーおよび出力部の駆動による電力消耗を補完することができる。
【0021】
そして、本発明に係るRFIDタグモジュールは、RFIDタグ、温湿度センサーおよび出力部が1つの素子で具現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施形態に係る温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュールを含むRFIDシステムを示すブロック図である。
図2図1の温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュールの構成を示すブロック図である。
図3図1の温湿度機能を有するRFIDタグモジュールを示す例示図である。
図4】本実施形態に係る温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュールがボックスに設置された状態を示す斜視図である。
図5図4のA部分の拡大図であって、RFIDタグモジュールの表示部に表示される温湿度情報を示す画面の例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
下記の説明では、本発明の実施形態を理解するために必要な部分のみが説明され、その他の部分の説明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で省略されることに留意しなければならない。
【0024】
以下で説明される本明細書および請求範囲に使用された用語や単語は、通常的または辞書的な意味に限定して解釈されるべきものではなく、発明者は、自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念で適切に定義することができるという原則に基づいて本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されなければならない。したがって、本明細書に記載された実施形態と図面に図示された構成は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替できる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0025】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。
【0026】
図1は、本実施形態に係る温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュールを含むRFIDシステムを示すブロック図である。
【0027】
図1を参照すると、本実施形態に係るRFIDシステム100は、RFIDリーダー10と、物品が包装されるボックス30に設置され、温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュール20と、を含む。
【0028】
ボックス30は、物品を包装する容器である。ボックス30の素材としては、通常、紙、スチロフォーム、ビニルまたはプラスチック素材が使用され得る。ボックス30内部の温湿度を検出できるように、RFIDタグモジュール20が物品またはボックス30に付着される。ボックス30にRFIDタグモジュール20が付着される場合、ボックス30の内側または外部に付着され得る。ボックス30の外部にRFIDタグモジュール20が付着されても、RFIDタグモジュール20のボックス30内部の温湿度を感知する温湿度感知端子(図3の24a)は、ボックス30の内側に露出している。
【0029】
RFIDリーダー10は、RFIDタグモジュール20のRFIDタグ23をリーディングし、リーディングしたRFIDタグ23の情報を保存する。RFIDリーダー10は、リーディングしたRFIDタグ23の情報を管理者が確認できるように表示することができる。RFIDリーダー10は、RFIDタグモジュール20のRFIDタグ23に必要な情報を保存し、リーディングしたRFIDタグ23の情報を更新することができる。RFIDリーダー10がRFIDタグモジュール20からリーディングする情報は、ロギングした温湿度情報を含む。
【0030】
そして、RFIDタグモジュール20は、基本的にRFIDタグ23の機能を行う。RFIDタグモジュール20は、温湿度センサー24を介して物品が包装されたボックス30内部の温湿度を検出する。RFIDタグ23は、温湿度センサー24で検出した温湿度をロギングする。RFIDタグモジュール20は、RFIDタグ23の情報、例えばロギングした温湿度と関連した情報を出力部29を介して管理者が確認できるように出力することができる。ロギングした温湿度と関連した情報は、現在の温湿度と、ロギングした温湿度が設定された温湿度の範囲を外れる場合、視覚または聴覚的に出力するアラームを含むことができる。
【0031】
このようなRFIDリーダー10とRFIDタグモジュール20は、RFID通信周波数帯域で動作することができ、例えば900MHz帯域で動作を行うことができる。
【0032】
このように本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、温湿度センサー24から検出した温湿度で温湿度ロギングを行うので、RFIDタグ23をベースに温湿度をロギングして、ボックス30に含まれた物品の品質をより安定的に管理することができる。
【0033】
本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、出力部29を介してロギングした温湿度を表示したり、ロギングした温湿度が設定された温湿度の範囲を外れる場合、視覚または聴覚的にアラームを出力することによって、管理者が当該物品に対する管理を迅速に進行するようにすることができる。
【0034】
本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、RFIDリーダー10のリーディングがある場合、出力部29にRFIDリーダー10に提供されるロギングした温湿度情報のうち現在の温湿度を表示することによって、管理者は、直観的に出力部29を介して温湿度情報を容易に確認することができる。
【0035】
そして、本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、RFIDタグ23、温湿度センサー24および出力部29が1つの部品で具現され得る。
【0036】
このような本実施形態に係るRFIDタグモジュール20について図1図3を参照して説明すると、次の通りである。ここで、図2は、図1の温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュール20の構成を示すブロック図である。そして、図3は、図1の温湿度機能を有するRFIDタグモジュール20を示す例示図である。
【0037】
本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、温湿度センサー24およびRFIDタグ23を含む。温湿度センサー24は、物品が包装されたボックス30内部の温湿度を検出する。そして、RFIDタグ23は、温湿度センサー24で検出された温湿度をロギングする。
【0038】
そして、本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、エネルギーハーベスティング部25、電気エネルギー保存部27、メイン基板22、柔軟基板26、ケース28および出力部29をさらに含むことができる。
【0039】
ここで、温湿度センサー24は、前述したように、物品が包装されたボックス30内部の温湿度を検出してRFIDタグ23に伝達する。温湿度センサー24は、ボックス30内部の温湿度を検出できるように、ボックス30の内部に温湿度感知端子24aが位置する。例えば温湿度感知端子24aは、ピン形態で形成され得、RFIDタグモジュール20がボックス30の外部に付着されるとき、ボックス30を貫通してボックス30の内部に露出することができる。
【0040】
温湿度センサー24は、RFIDタグ23がパワーオフ状態である場合、検出した温湿度を保存することができる。RFIDタグ23がウエークアップすると、温湿度センサー24は、保存した温湿度をRFIDタグ23に伝達することができる。
【0041】
RFIDタグ23は、RFIDタグ23の情報を保存したり出力することができる。ここで、RFIDタグ23の情報は、ボックス30に含まれた物品に関する情報を含む。RFIDタグ23の情報は、ロギングした温湿度情報を含む。RFIDタグ23の情報は、アラームが出力された回数および時間を含むことができる。ここで、時間は、ロギングした温湿度のうち設定された温湿度を外れた時間を意味する。
【0042】
RFIDタグ23は、平常時にパワーオフされた状態を維持する。RFIDタグ23は、アンテナ21を介してRFIDリーダー10からリーディング信号を受信すると、ウエークアップして、保存された情報をアンテナ21を介してRFIDリーダー10に伝送することができる。ここで、RFIDリーダー10に伝送する情報は、ロギングした温湿度情報を含むことができる。
【0043】
または、RFIDタグ23は、ウエークアップした後に、RFIDリーダー10から新しい情報を受信して、既存に保存されている情報を新しい情報に更新することができる。
【0044】
RFIDタグ23は、ロギングした温湿度情報のうち現在の温湿度を出力部29を介して出力することができる。RFIDタグ23は、ロギングした温湿度が設定された温湿度の範囲を外れる場合、出力部29を介してアラームを出力することができる。ここで、設定された温湿度の範囲は、ボックス30に含まれた物品の種類によって設定され得る。
【0045】
このようなRFIDタグ23は、手動型タグでありうる。
【0046】
エネルギーハーベスティング部25は、アンテナ21を介して周辺に無線信号を受信して電気エネルギーに変換するエネルギーハーベスティングを行う。エネルギーハーベスティング部25は、RFIDタグモジュール20の近距離にある通信端末からRF信号を受信してエネルギーハーベスティングを行うことができる。ここで、近距離通信方式は、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、低電力ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth Low Energy;BLE)、ジグビー(Zig bee)、ワイファイ(WiFi)、LTE、5G NR等が使用され得、これに限定されるものではない。
【0047】
電気エネルギー保存部27は、エネルギーハーベスティング部25から変換された電気エネルギーを伝達されて保存する。電気エネルギー保存部27は、反復的な充電および放電が可能な二次電池が使用され得る。電気エネルギー保存部27は、温湿度センサー24および出力部29の動作に必要な電気エネルギーを温湿度センサー24および出力部29に提供することができる。例えば電気エネルギー保存部27は、RFIDタグ23の制御信号によって電気エネルギーを温湿度センサー24または出力部29に提供することができる。
【0048】
出力部29は、RFIDタグ23の情報を表示する。例えば出力部29は、RFIDタグから温湿度を受信して表示することができる。出力部29は、ロギングした温湿度が設定された温湿度の範囲を外れる場合、RFIDタグ23の制御信号によってアラームを出力することができる。
【0049】
このような出力部29は、RFIDタグ23の情報を表示する表示部29aと、警告音でアラームを出力する音響出力部と、を含む。表示部29aは、出力される色相を通じてアラームを表示することができる。
【0050】
ここで、表示部29aは、平常時にパワーオフされた状態を維持する。RFIDタグ23の制御信号によってウエークアップし、RFIDタグ23から情報を受信して表示することができる。このような表示部29aとしては、LCD、LED、AMOLEDまたはタッチスクリーンが使用され得る。
【0051】
これによって、RFIDリーダー10の管理者は、RFIDタグモジュール20の表示部29aを介してリーディングされるRFIDタグ23の情報を直観的にすぐに確認することができる。例えばRFIDタグモジュール20がボックス30に付着されている場合、図5のように、表示部29aに物品の名前、温度および湿度が表示され得、これに限定されるものではない。
【0052】
そして、本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、周辺エネルギーをハーベスティングするので、温湿度センサー24および出力部29の駆動による電力消耗を補完することができる。すなわち電気エネルギー保存部27に使用される二次電池だけで電気エネルギーを提供する場合、RFIDタグモジュール20の寿命が短いことがある。しかしながら、本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、RFIDタグ23として動作しないとき、エネルギーハーベスティング部25がエネルギーハーベスティングを行って電気エネルギー保存部27に電気エネルギーを保存する。したがって、本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、温湿度センサー24および出力部29の駆動による電力消耗を補完することができる。
【0053】
このような本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、図3に示されたように具現され得る。
【0054】
本実施形態に係るRFIDタグモジュール20は、メイン基板22、柔軟基板26およびケース28を含む。
【0055】
メイン基板22には、RFIDタグ23、温湿度センサー24、音響出力部、エネルギーハーベスティング部25および電気エネルギー保存部27が実装される。メイン基板22の下面に温湿度センサー24の温湿度感知端子24aが突出することができる。もちろん、温湿度感知端子24aは、メイン基板22から引き出されてケース28の外に突出している。
【0056】
柔軟基板26は、メイン基板22と表示部29aを電気的に連結する。メイン基板22と表示部29aの対向する側面に連結された柔軟基板26を媒介としてメイン基板22の上に表示部29aが積層され得る。表示部29aにおいて情報が表示される画面は、上部面に向かう。
【0057】
そして、ケース28は、情報が表示される表示部29aの画面を除いたメイン基板22、柔軟基板26および表示部29aを外部環境から保護する。ケース28は、あらかじめ製造された形態で提供されて、組立方式でメイン基板22、柔軟基板26および表示部29aを包むように設置され得る。または、ケース28は、液状のプラスチック素材を用いた成形方法でメイン基板22、柔軟基板26および表示部29aを封止することができる。
【0058】
このような本実施形態に係るRFIDタグモジュールは、図4および図5に示されたように、ボックス30に設置され得る。ここで、図4は、本実施形態に係る温湿度ロギング機能を有するRFIDタグモジュールがボックスに設置された状態を示す斜視図である。そして、図5は、図4のA部分の拡大図であり、RFIDタグモジュールの表示部に表示される温湿度情報を示す画面例示図である。
【0059】
RFIDタグモジュール20は、ボックス30に設置される。この際、RFIDタグモジュール20は、表示部29aがボックス30の外部に露出するように設置され得る。例えばRFIDタグモジュール20は、ボックス30の外部に付着され得る。RFIDタグモジュール20の温湿度センサーは、ボックス30内部の温湿度を検出できるように、ボックス30の内部に温湿度感知端子(図3の24a)が位置するように設置される。
【0060】
そして、RFIDタグモジュール20の表示部29aは、ロギングした温湿度情報のうち現在の温湿度を表示する。表示部29aには、ボックス30に物品に関する情報、例えば名前、生産日、入庫日、流通期限等が表示され得る。本実施形態では、物品に関する情報として名前が表示された例を開示した。
【0061】
物品が包装されたボックスの受領人は、RFIDタグモジュール20からロギングした温湿度情報を確認して、物品が包装されたボックスが既設定の温湿度を維持しつつ、本人に配送されたか否かを容易に確認することができる。
【0062】
受領人は、RFIDタグモジュール20からアラームが出力された回数および時間等を共に確認して、最終的に当該物品を受領または返品するかを判断する用途にも使用することができる。
【0063】
なお、本明細書と図面に開示された実施形態は、理解を助けるために特定例を提示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施形態以外にも本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に自明なものである。
【符号の説明】
【0064】
10 RFIDリーダー
20 RFIDタグモジュール
21 アンテナ
22 メイン基板
23 RFIDタグ
24 温湿度センサー
25 エネルギーハーベスティング部
26 柔軟基板
27 電気エネルギー保存部
28 ケース
29 出力部
29a 表示部
100 RFIDシステム
図1
図2
図3
図4
図5