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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】処理装置、処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06V 30/12 20220101AFI20230725BHJP
   G06V 30/412 20220101ALI20230725BHJP
【FI】
G06V30/12 Z
G06V30/412
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021516234
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(86)【国際出願番号】 JP2020017608
(87)【国際公開番号】W WO2020218471
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2021-10-20
(31)【優先権主張番号】P 2019082587
(32)【優先日】2019-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】500107267
【氏名又は名称】株式会社しんきん情報サービス
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】馬場 英一
(72)【発明者】
【氏名】千葉 博司
【審査官】新井 則和
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-092546(JP,A)
【文献】特開2005-352529(JP,A)
【文献】特開2001-076093(JP,A)
【文献】特開2000-163491(JP,A)
【文献】特開2001-022883(JP,A)
【文献】特開2015-090625(JP,A)
【文献】特開2016-018353(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06V 30/00-30/424
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記入欄を含む振込依頼書の画像を取得する取得手段と、
複数の画像解析エンジンで前記振込依頼書が有する複数の記入欄の値を認識する解析手段と、
複数の前記画像解析エンジン各々のキー記入欄に記入された値の認識結果をキーとして、記憶部を検索する検索手段と、
複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中にエラー条件を満たす値がないか判断する判断手段と、
複数の前記画像解析エンジンの認識結果が互いに一致しない場合、複数の前記画像解析エンジンの中のいずれかにより生成された前記キーを前記記憶部内で見つけることができない場合、又は、複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中に前記エラー条件を満たす値がある場合、エラー処理を実行する処理手段と、
を有する処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の処理装置において、
前記取得手段は、数値が記入される複数の第1の記入欄と、複数の前記第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄とを有する前記振込依頼書の画像を取得し、
前記解析手段は、前記画像を解析し、複数の前記第1の記入欄に記入された値、及び、前記第2の記入欄に記入された値を認識し、
前記判断手段は、複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致するか判断し、
前記処理手段は、複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の処理装置において、
前記第1の記入欄は振込金額を記入する記入欄である処理装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の処理装置において、
前記振込依頼書は同じ値が記入される複数の第3の記入欄を有し、
前記解析手段は、前記画像を解析し、複数の前記第3の記入欄各々に記入された値を認識し、
前記判断手段は、複数の前記第3の記入欄に記入された値の認識結果が互いに一致するか判断し、
前記処理手段は、複数の前記第3の記入欄に記入された値の認識結果が互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の処理装置において、
複数の前記第3の記入欄は、振込依頼人が値を記入する記入欄と、作業員が値を記入する記入欄とを有する処理装置。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか1項に記載の処理装置において、
前記振込依頼書は、種目を記入する種目記入欄と、振込指定日を記入する振込指定日記入欄とを含み、
前記解析手段は、前記画像を解析し、前記種目記入欄に記入された値、及び、前記振込指定日記入欄に記入された値を認識し、
前記判断手段は、前記種目ごとに指定可能な振込指定日の条件を定めた条件情報に基づき、前記種目記入欄に記入された値の認識結果と、前記振込指定日記入欄に記入された値の認識結果とが、前記条件を満たすか判断し、
前記処理手段は、前記種目記入欄に記入された値の認識結果と、前記振込指定日記入欄に記入された値の認識結果とが前記条件を満たさない場合、エラー処理を実行する処理装置。
【請求項7】
請求項2から6のいずれか1項に記載の処理装置において、
前記振込依頼書は、日付を記入する日付記入欄と、曜日を記入する曜日記入欄とを含み、
前記解析手段は、前記画像を解析し、前記日付記入欄に記入された値、及び、前記曜日記入欄に記入された値を認識し、
前記判断手段は、日付と曜日を示すカレンダー情報に基づき、前記日付記入欄に記入された値の認識結果と、前記曜日記入欄に記入された値の認識結果とが矛盾しないか判断し、
前記処理手段は、前記日付記入欄に記入された値の認識結果と、前記曜日記入欄に記入された値の認識結果とが矛盾する場合、エラー処理を実行する処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の処理装置において、
前記日付記入欄は振込指定日を記入する記入欄である処理装置。
【請求項9】
コンピュータが、
複数の記入欄を含む振込依頼書の画像を取得し、
複数の画像解析エンジンで前記振込依頼書が有する複数の記入欄の値を認識し、
複数の前記画像解析エンジン各々のキー記入欄に記入された値の認識結果をキーとして、記憶部を検索し、
複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中にエラー条件を満たす値がないか判断し、
複数の前記画像解析エンジンの認識結果が互いに一致しない場合、複数の前記画像解析エンジンの中のいずれかにより生成された前記キーを前記記憶部内で見つけることができない場合、又は、複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中に前記エラー条件を満たす値がある場合、エラー処理を実行する処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
複数の記入欄を含む振込依頼書の画像を取得する取得手段、
複数の画像解析エンジンで前記振込依頼書が有する複数の記入欄の値を認識する解析手段、
複数の前記画像解析エンジン各々のキー記入欄に記入された値の認識結果をキーとして、記憶部を検索する検索手段、
複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中にエラー条件を満たす値がないか判断する判断手段、
複数の前記画像解析エンジンの認識結果が互いに一致しない場合、複数の前記画像解析エンジンの中のいずれかにより生成された前記キーを前記記憶部内で見つけることができない場合、又は、複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中に前記エラー条件を満たす値がある場合、エラー処理を実行する処理手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、顧客記入金額とオペレータ複記金額の認識結果が不一致だった場合、修正画面の文字キャラタクタの表示領域を空白とし、確認者に文字キャラクタを入力させるシステムを開示している。
【0003】
特許文献2は、オペレータが操作する端末装置とデータ処理を行うサーバとをネットワーク接続してなる金融システムを開示している。当該金融システムにおいては、複数枚の帳票毎に、各帳票で処理する金額の合計と処理の優先度を示すデータを少なくとも持つ合計票が作成され、この合計票のデータがサーバに格納される。そして、サーバは、合計票でまとめられた各帳票から、少なくとも金額のデータの入力を受けてその合計を出し、格納された合計票のデータとの突合を行って金額の確定を行う。また、サーバは、合計票のデータから処理の優先度を判断して、端末装置へ処理を振り分ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-76093号公報
【文献】特開平11-328285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
振込用紙に記入された内容をOCR(Optical Character Recognition)を利用して認識することがなされている。しかし、OCRによる認識精度は100%でなく、誤認識の可能性があるため、振込処理を実行する前に人による確認作業が必要とされている。この人による確認作業の負担軽減が望まれている。本発明は、OCRによる誤認識を検出する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
数値が記入される複数の第1の記入欄と、複数の前記第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄とを有する記入用紙の画像を取得する取得手段と、
前記画像を解析し、複数の前記第1の記入欄に記入された値、及び、前記第2の記入欄に記入された値を認識する解析手段と、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致するか判断する判断手段と、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理手段と、
を有する処理装置が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、
複数の記入欄を含む振込依頼書の画像を取得する取得手段と、
複数の画像解析エンジンで前記振込依頼書が有する複数の記入欄の値を認識する解析手段と、
複数の前記画像解析エンジン各々のキー記入欄に記入された値の認識結果をキーとして、記憶部を検索する検索手段と、
複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中にエラー条件を満たす値がないか判断する判断手段と、
複数の前記画像解析エンジンの認識結果が互いに一致しない場合、複数の前記画像解析エンジンの中のいずれかにより生成された前記キーを前記記憶部内で見つけることができない場合、又は、複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中に前記エラー条件を満たす値がある場合、エラー処理を実行する処理手段と、
を有する処理装置が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
コンピュータが、
数値が記入される複数の第1の記入欄と、複数の前記第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄とを有する記入用紙の画像を取得し、
前記画像を解析し、複数の前記第1の記入欄に記入された値、及び、前記第2の記入欄に記入された値を認識し、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致するか判断し、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、
コンピュータを、
数値が記入される複数の第1の記入欄と、複数の前記第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄とを有する記入用紙の画像を取得する取得手段、
前記画像を解析し、複数の前記第1の記入欄に記入された値、及び、前記第2の記入欄に記入された値を認識する解析手段、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致するか判断する判断手段、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理手段、
として機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、OCRによる誤認識を検出する技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0012】
図1】本実施形態の処理装置の概要を説明するための図である。
図2】本実施形態の処理装置の概要を説明するための図である。
図3】本実施形態の処理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図4】本実施形態の処理装置の機能ブロック図の一例である。
図5】本実施形態の処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態の記入用紙の一例を示す図である。
図7】本実施形態の処理装置が処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図8】本実施形態の処理装置の機能ブロック図の一例である。
図9】本実施形態の処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10】本実施形態の処理装置が処理する情報の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1の実施形態>
まず、本実施形態の処理装置の概要を説明する。本実施形態の処理装置は、銀行などの金融機関で利用される。
【0014】
図1に示すように、処理装置10は、振込処理を実行する勘定系ホスト20と協働する。まず、勘定系ホスト20による振込処理が実行される前に、イメージスキャナ等で生成された振込依頼書(記入用紙)の画像(画像データ)が処理装置10に入力される。図2に、処理装置10による処理の流れの概要を示す。
【0015】
まず、処理装置10は、OCR読取で入力された振込依頼書(画像)に記入された内容を認識し、デジタルの文字コードに変換する。次いで、処理装置10は、認識結果が所定のエラー条件を満たすか判断する。
【0016】
エラー条件を満たさない場合、処理装置10は、認識結果(振込依頼内容)を勘定系ホスト20に入力する。勘定系ホスト20は、入力された認識結果に基づき振込処理を実行する。一方、エラー条件を満たす場合、処理装置10は、エラー処理を実行する。エラー処理は、人による確認作業を行わせるための任意の処理である。その後、人による確認作業で修正等が行われた認識結果(振込依頼内容)が、勘定系ホスト20に入力される。勘定系ホスト20は、入力内容に基づき振込処理を実行する。本実施形態の処理装置10は、特徴的なエラー条件を満たすか判断することで、OCRによる誤認識を精度よく検出する。詳細は後述する。
【0017】
次に、処理装置10の構成を詳細に説明する。まず、処理装置10のハードウエア構成の一例について説明する。処理装置10が備える各機能は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0018】
図3は、処理装置10のハードウエア構成を例示するブロック図である。図3に示すように、処理装置10は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。処理装置10は周辺回路4Aを有さなくてもよい。なお、処理装置10は物理的及び/又は論理的に一体となった1つの装置で構成されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよい。処理装置10が物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成される場合、複数の装置各々が上記ハードウエア構成を備えることができる。
【0019】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサ、カメラ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク、タッチパネル、物理ボタン、カメラ等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0020】
次に、図4の機能ブロック図及び図5のフローチャートを用いて、処理装置10の機能構成を詳細に説明する。図4に、処理装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、処理装置10は、取得部11と、解析部12と、判断部13と、処理部14とを有する。
【0021】
まず、S10では、取得部11は、イメージスキャナ等で生成された記入用紙の画像を取得する。本実施形態では、記入用紙は振込依頼書である。図6に、振込依頼書の一例を示す。なお、図示する振込依頼書はあくまで一例であり、当該振込依頼書に限定されない。
【0022】
図示する振込依頼書は、以下の記入欄等を有する。
「振込依頼人を識別する情報(お客様番号、振込依頼人の氏名)を記入する欄」
「受付日を記入する欄」
「振込指定日を記入する欄」
「振込指定日の曜日を記入する欄」
「種目を記入する欄」
「伝票通番を記入する欄」
「振込先情報(金融機関名、支店名)、受取人情報(種目、口座番号、氏名)及び振込内容(振込金額)を振込依頼毎に記入する欄(8件分)」
「振込金額の小計を記入する欄」
「複数枚の振込依頼書の小計の合計を記入する欄」
「小計複記欄」
【0023】
このように、振込依頼書は、数値が記入される複数の第1の記入欄((図6に示す「金額」欄)と、複数の第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄(図6に示す「小計欄」)とを有する。
【0024】
なお、本明細書において、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータを取りに行くこと(能動的な取得)」、たとえば、他の装置にリクエストまたは問い合わせして受信すること、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等、および、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置に他の装置から出力されるデータを入力すること(受動的な取得)」、たとえば、外部装置から送信されたデータを受信できる状態で待機しており、外部装置から送信されたデータを受信すること、外部装置から配信(または、送信、プッシュ通知等)されるデータを受信すること、また、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、及び、「データを編集(テキスト化、データの並び替え、一部データの抽出、ファイル形式の変更等)などして新たなデータを生成し、当該新たなデータを取得すること」の少なくともいずれか一方を含む。
【0025】
図4及び図5に戻り、S11では、解析部12は、S10で取得部11が取得した振込依頼書の画像を解析し、振込依頼書に含まれる複数の記入欄各々に記入された値を認識する。解析部12は、OCR読取で振込依頼書(画像)に記入された内容を認識し、デジタルの文字コードに変換する。
【0026】
例えば、解析部12は、振込金額が記入される複数の第1の記入欄(図6に示す「金額」欄)に記入された数値、及び、複数の第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄(図6に示す「小計欄」)に記入された数値を認識する。なお、解析部12は、図6に示すその他の記入欄の値(数字、文字、記号等を含む)を認識することもできる。
【0027】
図4及び図5に戻り、S12では、判断部13は、S11における解析部12の認識結果がエラー条件を満たすか判断する。本実施形態のエラー条件は、「複数の第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致しない」を含む。判断部13は、複数の第1の記入欄に記入された数値の認識結果の合計を算出する。そして、判断部13は、算出結果(複数の第1の記入欄に記入された数値の認識結果の合計)と、第2の記入欄に記入された数値の認識結果とが互いに一致するか判断する。なお、その他のエラー条件がさらに設定されていてもよい。
【0028】
処理部14は、解析部12による認識結果が少なくとも1つのエラー条件を満たす場合(S13のYes)、エラー処理を実行する(S15)。例えば、処理部14は、複数の第1の記入欄に記入された数値の認識結果の合計と、第2の記入欄に記入された数値の認識結果とが互いに一致しない場合、エラー処理を実行する。
【0029】
エラー処理は、人による確認作業を行わせるための任意の処理である。例えば、処理部14は、S10で取得部11が取得した画像、S11における解析部12の認識結果、S12で満たしたと判断されたエラー条件を識別する情報等を互いに対応付けて、所定のデータベース(エラー条件を満たす振込依頼情報のデータベース)に登録する。例えば、オペレータは、端末装置を操作して当該データベースに登録された振込依頼情報を所定の順で取り出し、ディスプレイに表示させる。そして、オペレータは、端末装置を介して認識結果の確認作業、修正作業等を行った後、修正後の認識結果(振込依頼内容)を勘定系ホスト20に入力する。
【0030】
一方、解析部12による認識結果がいずれのエラー条件も満たさない場合(S13のNo)、処理部14は、解析部12による認識結果(振込依頼内容)を勘定系ホスト20に入力する(S14)。
【0031】
勘定系ホスト20は、入力された振込依頼内容に基づき振込処理を実行する。
【0032】
以上、説明した本実施形態の処理装置10によれば、数値が記入される複数の第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、複数の第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致するか判断することで、OCRによる誤認識を検出する。様々な特徴的な処理でOCRによる誤認識を検出することで、検出精度が向上し、人による確認作業を軽減させることができる。
【0033】
<第2の実施形態>
本実施形態の処理装置10は、エラー条件の詳細において第1の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0034】
本実施形態の振込用紙は、同じ値が記入される複数の第3の記入欄を有する。図6に示す例の場合、小計欄と小計複記欄が第3の記入欄に該当する。小計欄は、振込依頼人が値を記入する欄であり、小計複記欄は作業員(金融機関の作業員)が値を記入する欄である。
【0035】
解析部12は、OCR読取で振込依頼書(画像)に記入された内容を認識し、複数の第3の記入欄各々に記入された値を認識する(図5のS11)。なお、解析部12は、図6に示すその他の記入欄の値(数字、文字、記号等を含む)を認識することもできる。
【0036】
そして、本実施形態のエラー条件は、「複数の第3の記入欄に記入された値の認識結果が互いに一致しない」を含む。判断部13は、S11における解析部12の認識結果が当該エラー条件を満たすか判断する(図5のS12)。なお、その他のエラー条件(例えば、第1の実施形態で説明したエラー条件)がさらに設定されていてもよい。
【0037】
処理部14は、解析部12による認識結果が少なくとも1つのエラー条件を満たす場合(図5のS13のYes)、エラー処理を実行する(図5のS15)。例えば、処理部14は、複数の第3の記入欄に記入された値の認識結果が互いに一致しない場合、エラー処理を実行する。エラー処理の詳細は、第1の実施形態と同様である。
【0038】
なお、処理装置10のその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0039】
以上、説明した本実施形態の処理装置10によれば、同じ値が記入される複数の第3の記入欄に記入された値の認識結果が互いに一致するか判断することで、OCRによる誤認識を検出する。様々な特徴的な処理でOCRによる誤認識を検出することで、検出精度が向上し、人による確認作業を軽減させることができる。例えば、第1及び第2の実施形態で説明したエラー条件の両方を設定しておくことで、OCRによる誤認識の検出精度がより向上する。
【0040】
<第3の実施形態>
本実施形態の処理装置10は、エラー条件の詳細において第1及び第2の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0041】
本実施形態の振込用紙は、図6に示す例のように、種目を記入する種目記入欄と、振込指定日を記入する振込指定日記入欄とを含む。
【0042】
解析部12は、OCR読取で振込依頼書(画像)に記入された内容を認識し、種目記入欄に記入された値、及び、振込指定日記入欄に記入された値を認識する(図5のS11)。なお、解析部12は、図6に示すその他の記入欄の値(数字、文字、記号等を含む)を認識することもできる。
【0043】
そして、本実施形態のエラー条件は、「種目記入欄及び振込指定日記入欄に記入された値の認識結果が、種目ごとに定められた指定可能な振込指定日の条件(指定日条件)を満たさない」を含む。
【0044】
判断部13は、図7に示すように指定日条件を示す条件情報に基づき、種目記入欄に記入された値の認識結果と、振込指定日記入欄に記入された値の認識結果とが、指定日条件を満たすか判断する(図5のS12)。
【0045】
なお、その他のエラー条件(例えば、第1及び/又は第2の実施形態で説明したエラー条件)がさらに設定されていてもよい。また、ここで例示した種目の種類や、指定日条件の詳細はあくまで一例であり、これに限定されない。
【0046】
処理部14は、解析部12による認識結果が少なくとも1つのエラー条件を満たす場合(図5のS13のYes)、エラー処理を実行する(図5のS15)。例えば、処理部14は、種目記入欄に記入された値の認識結果と、振込指定日記入欄に記入された値の認識結果とが指定日条件を満たさない場合、エラー処理を実行する。エラー処理の詳細は、第1の実施形態と同様である。
【0047】
なお、処理装置10のその他の構成は、第1又は第2の実施形態と同様である。
【0048】
以上、説明した本実施形態の処理装置10によれば、種目記入欄に記入された値の認識結果と、振込指定日記入欄に記入された値の認識結果とが、種目ごとに定められた指定可能な振込指定日の条件(指定日条件)を満たすか判断することで、OCRによる誤認識を検出する。様々な特徴的な処理でOCRによる誤認識を検出することで、検出精度が向上し、人による確認作業を軽減させることができる。例えば、第1、第2及び第3の実施形態で説明したエラー条件の複数を設定しておくことで、OCRによる誤認識の検出精度がより向上する。
【0049】
<第4の実施形態>
本実施形態の処理装置10は、エラー条件の詳細において第1、第2及び第3の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0050】
本実施形態の振込用紙は、図6に示す例のように、日付(振込指定日)を記入する日付記入欄(振込指定日記入欄)と、その曜日を記入する曜日記入欄を含む。
【0051】
解析部12は、OCR読取で振込依頼書(画像)に記入された内容を認識し、日付記入欄に記入された値、及び、曜日記入欄に記入された値を認識する(図5のS11)。なお、解析部12は、図6に示すその他の記入欄の値(数字、文字、記号等を含む)を認識することもできる。
【0052】
そして、本実施形態のエラー条件は、「日付記入欄に記入された値の認識結果と、曜日記入欄に記入された値の認識結果とが矛盾する」を含む。
【0053】
判断部13は、日付と曜日を示すカレンダー情報に基づき、日付記入欄に記入された値の認識結果と、曜日記入欄に記入された値の認識結果とが、矛盾するか判断する(図5のS12)。ここでの「矛盾」は、カレンダー情報で示される日付と曜日の対応関係と一致しないことを意味する。
【0054】
なお、その他のエラー条件(例えば、第1、第2及び第3の実施形態で説明したエラー条件の中の少なくとも1つ)がさらに設定されていてもよい。
【0055】
処理部14は、解析部12による認識結果が少なくとも1つのエラー条件を満たす場合(図5のS13のYes)、エラー処理を実行する(図5のS15)。例えば、処理部14は、日付記入欄に記入された値の認識結果と、曜日記入欄に記入された値の認識結果とが矛盾する場合、エラー処理を実行する。エラー処理の詳細は、第1の実施形態と同様である。
【0056】
なお、処理装置10のその他の構成は、第1、第2又は第3の実施形態と同様である。
【0057】
以上、説明した本実施形態の処理装置10によれば、日付記入欄に記入された値の認識結果と、曜日記入欄に記入された値の認識結果とが矛盾するか判断することで、OCRによる誤認識を検出する。様々な特徴的な処理でOCRによる誤認識を検出することで、検出精度が向上し、人による確認作業を軽減させることができる。例えば、第1、第2、第3及び第4の実施形態で説明したエラー条件の複数を設定しておくことで、OCRによる誤認識の検出精度がより向上する。
【0058】
<第5の実施形態>
本実施形態の処理装置10は、エラー条件の詳細において第1、第2、第3及び第4の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0059】
解析部12は、複数の画像解析エンジンで画像を解析し、振込用紙(記入用紙)が有する複数の記入欄に記入された値を認識する(図5のS11)。複数の画像解析エンジンは、画像解析のアルゴリズムや設定などが互いに異なる。
【0060】
そして、本実施形態のエラー条件は、「複数の画像解析エンジンの認識結果が互いに一致しない」を含む。判断部13は、複数の画像解析エンジンの認識結果が互いに一致するか判断する(図5のS12)。なお、その他のエラー条件(例えば、第1、第2、第3及び第4の実施形態で説明したエラー条件の中の少なくとも1つ)がさらに設定されていてもよい。
【0061】
処理部14は、解析部12による認識結果が少なくとも1つのエラー条件を満たす場合(図5のS13のYes)、エラー処理を実行する(図5のS15)。例えば、処理部14は、複数の画像解析エンジンの認識結果が互いに一致しない場合、エラー処理を実行する。エラー処理の詳細は、第1の実施形態と同様である。
【0062】
なお、処理装置10のその他の構成は、第1、第2、第3又は第4の実施形態と同様である。
【0063】
以上、説明した本実施形態の処理装置10によれば、複数の画像解析エンジンの認識結果が互いに一致するか判断することで、OCRによる誤認識を検出する。様々な特徴的な処理でOCRによる誤認識を検出することで、検出精度が向上し、人による確認作業を軽減させることができる。例えば、第1、第2、第3、第4及び第5の実施形態で説明したエラー条件の複数を設定しておくことで、OCRによる誤認識の検出精度がより向上する。
【0064】
<第6の実施形態>
図8に、本実施形態の処理装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、処理装置10は、取得部11と、解析部12と、判断部13と、処理部14と、検索部15と、記憶部16とを有する。図9のフローチャートは、本実施形態の処理装置10の処理の流れの一例を示す。
【0065】
まず、S20では、取得部11は、イメージスキャナ等で生成された振込用紙(記入用紙)の画像を取得する。解析部12は、2つの画像解析エンジンで(3つ以上の画像解析エンジンであってもよい)、S20で取得部11が取得した振込依頼書の画像を解析し、振込依頼書に含まれる複数の記入欄各々に記入された値を認識する(S21及びS23)。
【0066】
次いで、検索部15は、2つの画像解析エンジン各々のキー記入欄に記入された値の認識結果をキーとして、記憶部16を検索する(S22及びS24)。
【0067】
記憶部16は、図10に示すように、顧客識別情報(図示する「お客様番号」)に対応付けて、振込依頼書の記入欄の値(登録情報)を記憶する。例えば、定期的に同じ相手に振込を行う振込依頼人等が、自分の顧客識別情報に対応付けて、その相手の情報を登録しておく。登録しておく情報は、金融機関名、支店名、種目、口座番号、氏名の中の少なくとも一部等が例示される。
【0068】
キー記入欄は、図6に示す例の場合、お客様番号を記入する欄である。すなわち、検索部15は、お客様番号を記入する欄の認識結果をキーとして、記憶部16を検索する。そして、記憶部16内でキーを発見できた場合、検索部15は、キーに対応付けられている登録情報を取り出し、解析部12による認識結果を更新する。具体的には、振込依頼書に含まれる複数の記入欄の認識結果の中の一部(金融機関名、支店名、種目、口座番号、氏名の中の少なくとも一部等)を、予め登録されている情報に更新する。
【0069】
次いで、2つの画像解析エンジン各々のキー記入欄に記入された値の認識結果の少なくとも一方が記憶部16内で発見できなかった場合(S25のNo)、処理部14は、エラー処理を実行する(S32)。
【0070】
一方、2つの画像解析エンジン各々のキー記入欄に記入された値の認識結果のいずれもが記憶部16内で発見できた場合(S25のYes)、判断部13は、2つの画像解析エンジン各々による認識結果がエラー条件を満たすか判断する(S26及びS27)。ここでは、第1乃至第4の実施形態で説明したエラー条件の少なくとも一つを満たすかを判断する。
【0071】
いずれかのエラー条件を満たす場合(S28のYes)、処理部14は、エラー処理を実行する(S32)。
【0072】
一方、いずれのエラー条件も満たさない場合(S28のNo)、判断部13は、2つの画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果を照合し、互いに一致するか判断する(S29)。
【0073】
一致しない場合(S30のNo)、処理部14は、エラー処理を実行する(S32)。
【0074】
一方、一致する場合(S30のYes)、処理部14は、解析部12による認識結果及び検索部15が記憶部16から取得した登録情報に基づき生成された振込依頼を勘定系ホスト20に入力する(S31)。
【0075】
なお、処理装置10のその他の構成は、第1、第2、第3、第4又は第5の実施形態と同様である。
【0076】
以上、説明した本実施例態の処理装置10によれば、様々な特徴的な処理でOCRによる誤認識を検出することで、検出精度が向上する。このため、人による確認作業なしで勘定系ホスト20に振込処理を実行させることが可能となる。
【0077】
<変形例>
ここで、全ての実施形態に適用可能な変形例を説明する。ここまでは、記入用紙が振込依頼書であることを前提にしたが、記入用紙はその他の種類の用紙であってもよい。そして、処理装置10は金融機関以外で利用されてもよい。
【0078】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
1. 数値が記入される複数の第1の記入欄と、複数の前記第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄とを有する記入用紙の画像を取得する取得手段と、
前記画像を解析し、複数の前記第1の記入欄に記入された値、及び、前記第2の記入欄に記入された値を認識する解析手段と、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致するか判断する判断手段と、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理手段と、
を有する処理装置。
2. 1に記載の処理装置において、
前記記入用紙は振込依頼書であり、
前記第1の記入欄は振込金額を記入する記入欄である処理装置。
3. 1又は2に記載の処理装置において、
前記記入用紙は同じ値が記入される複数の第3の記入欄を有し、
前記解析手段は、前記画像を解析し、複数の前記第3の記入欄各々に記入された値を認識し、
前記判断手段は、複数の前記第3の記入欄に記入された値の認識結果が互いに一致するか判断し、
前記処理手段は、複数の前記第3の記入欄に記入された値の認識結果が互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理装置。
4. 3に記載の処理装置において、
前記記入用紙は振込依頼書であり、
複数の前記第3の記入欄は、振込依頼人が値を記入する記入欄と、作業員が値を記入する記入欄とを有する処理装置。
5. 1から4のいずれかに記載の処理装置において、
前記記入用紙は振込依頼書であり、種目を記入する種目記入欄と、振込指定日を記入する振込指定日記入欄とを含み、
前記解析手段は、前記画像を解析し、前記種目記入欄に記入された値、及び、前記振込指定日記入欄に記入された値を認識し、
前記判断手段は、前記種目ごとに指定可能な振込指定日の条件を定めた条件情報に基づき、前記種目記入欄に記入された値の認識結果と、前記振込指定日記入欄に記入された値の認識結果とが、前記条件を満たすか判断し、
前記処理手段は、前記種目記入欄に記入された値の認識結果と、前記振込指定日記入欄に記入された値の認識結果とが前記条件を満たさない場合、エラー処理を実行する処理装置。
6. 1から5のいずれかに記載の処理装置において、
前記記入用紙は、日付を記入する日付記入欄と、曜日を記入する曜日記入欄とを含み、
前記解析手段は、前記画像を解析し、前記日付記入欄に記入された値、及び、前記曜日記入欄に記入された値を認識し、
前記判断手段は、日付と曜日を示すカレンダー情報に基づき、前記日付記入欄に記入された値の認識結果と、前記曜日記入欄に記入された値の認識結果とが矛盾しないか判断し、
前記処理手段は、前記日付記入欄に記入された値の認識結果と、前記曜日記入欄に記入された値の認識結果とが矛盾する場合、エラー処理を実行する処理装置。
7. 6に記載の処理装置において、
前記記入用紙は振込依頼書であり、
前記日付記入欄は振込指定日を記入する記入欄である処理装置。
8. 1から7のいずれかに記載の処理装置において、
前記解析手段は、複数の画像解析エンジンで前記画像を解析し、前記記入用紙が有する複数の記入欄に記入された値を認識し、
前記処理手段は、複数の前記画像解析エンジンの認識結果が互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理装置。
9. 複数の記入欄を含む振込依頼書の画像を取得する取得手段と、
複数の画像解析エンジンで前記振込依頼書が有する複数の記入欄の値を認識する解析手段と、
複数の前記画像解析エンジン各々のキー記入欄に記入された値の認識結果をキーとして、記憶部を検索する検索手段と、
複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中にエラー条件を満たす値がないか判断する判断手段と、
複数の前記画像解析エンジンの認識結果が互いに一致しない場合、複数の前記画像解析エンジンの中のいずれかにより生成された前記キーを前記記憶部内で見つけることができない場合、又は、複数の前記画像解析エンジンによる複数の記入欄の値の認識結果の中に前記エラー条件を満たす値がある場合、エラー処理を実行する処理手段と、
を有する処理装置。
10. コンピュータが、
数値が記入される複数の第1の記入欄と、複数の前記第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄とを有する記入用紙の画像を取得し、
前記画像を解析し、複数の前記第1の記入欄に記入された値、及び、前記第2の記入欄に記入された値を認識し、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致するか判断し、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理方法。
11. コンピュータを、
数値が記入される複数の第1の記入欄と、複数の前記第1の記入欄に記入された数値の合計が記入される第2の記入欄とを有する記入用紙の画像を取得する取得手段、
前記画像を解析し、複数の前記第1の記入欄に記入された値、及び、前記第2の記入欄に記入された値を認識する解析手段、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致するか判断する判断手段、
複数の前記第1の記入欄に記入された値の認識結果の合計と、前記第2の記入欄に記入された値の認識結果とが互いに一致しない場合、エラー処理を実行する処理手段、
として機能させるプログラム。
【0079】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0080】
この出願は、2019年4月24日に出願された日本出願特願2019-082587号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
図1
図2
図3
図4
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図6
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図8
図9
図10