(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】シフトレジスタユニット、ゲート駆動回路及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G11C 19/28 20060101AFI20230725BHJP
G09G 3/3266 20160101ALI20230725BHJP
G09G 3/36 20060101ALI20230725BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
G11C19/28 230
G09G3/3266
G09G3/36
G09G3/20 622E
G09G3/20 611C
G09G3/20 670E
(21)【出願番号】P 2019568141
(86)(22)【出願日】2019-01-10
(86)【国際出願番号】 CN2019071186
(87)【国際公開番号】W WO2019205745
(87)【国際公開日】2019-10-31
【審査請求日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】201820630007.5
(32)【優先日】2018-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュ チェン
(72)【発明者】
【氏名】ハオ シュエグアン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ウ シンイン
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0293090(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106057143(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107039014(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105096904(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 19/28
G09G 3/3266
G09G 3/36
G09G 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力回路と、出力回路と、リセット回路と、制御回路と、リセット安定回路とを含むシフトレジスタユニットであって、
前記入力回路は、入力開始信号に応じて第1ノードに入力信号を書き込むように配置され、
前記出力回路は、前記第1ノードのレベルによる制御下で、出力端子に準備出力信号を出力するように配置され、
前記リセット回路は、第2ノードのレベルによる制御下で、前記出力端子をリセットするように配置され、
前記制御回路は、制御信号に応じて前記第2ノードに第1電圧信号を与えるように配置され、
前記リセット安定回路は、リセット安定信号に応じて前記第1ノードに第2電圧信号を与えるように配置さ
れ、
前記リセット安定回路は、第1トランジスタと、第2トランジスタとを含み、
記リセット安定信号は、第1リセット安定信号と、第2リセット安定信号とを含み、
前記第1トランジスタのゲート電極は、前記第2ノードに接続されて前記第2ノードのレベルを前記第1リセット安定信号とするように配置され、
記第1トランジスタの第1電極は、第1クロック信号線に接続され、第1クロック信号を前記第2リセット安定信号として受信するように配置され、
記第1トランジスタの第2電極は、前記第2トランジスタのゲート電極に接続されるように配置され、
前記第2トランジスタの第1電極は、第2電圧端子に接続されて前記第2電圧信号を受信するように配置され、
前記第2トランジスタの第2電極は、前記第1ノードに接続されるように配置され、
前記制御回路は、第8トランジスタを含み、
前記制御信号は、第1制御信号を含み、
前記第8トランジスタのゲート電極は、第2クロック信号線に接続されて第2クロック信号を前記第1制御信号として受信するように配置され、
前記第8トランジスタの第1電極は、第1電圧端子に接続されて前記第1電圧信号を受信するように配置され、
前記第8トランジスタの第2電極は、前記第2ノードに接続されるように配置され、
前記シフトレジスタユニットは、出力安定回路をさらに含み、
前記出力安定回路は、前記第1電圧信号の制御下で、前記出力端子の信号レベルの変化によってオン又はオフになるように配置され、
前記出力安定回路は、第10トランジスタを含み、
前記第10トランジスタのゲート電極は、第1電圧端子に接続されて前記第1電圧信号を受信するように配置され、
前記第10トランジスタの第1電極は、前記入力回路及び前記リセット安定回路に接続されるように配置され、
前記第10トランジスタの第2電極は、前記第1ノードに接続されるように配置され、
前記シフトレジスタユニットの信号タイミングは、出力段階を有し、
前記出力段階において、前記第1クロック信号がオンレベルに変化する前に前記第2クロック信号がオフレベルに変化し、前記第2ノードが予めリセットされ、前記出力端子が予め前記リセット回路によりリセットされる、
シフトレジスタユニット。
【請求項2】
前記入力回路は、第5トランジスタを含み、
前記第5トランジスタのゲート電極は、第2クロック信号線に接続されて第2クロック信号を前記入力開始信号として受信するように配置され、
記第5トランジスタの第1電極は、入力信号線に接続されて前記入力信号を受信するように配置され、
記第5トランジスタの第2電極は、前記第1ノードに接続されるように配置される、
請求項
1に記載のシフトレジスタユニット。
【請求項3】
前記出力回路は、第6トランジスタと、第1コンデンサとを含み、
前記第6トランジスタのゲート電極は、前記第1ノードに接続されるように配置され、
記第6トランジスタの第1電極は、第1クロック信号線に接続され、第1クロック信号を前記準備出力信号として受信するように配置され、
記第6トランジスタの第2電極は、前記出力端子とするように配置され、
前記第1コンデンサの第1電極は、前記第6トランジスタのゲート電極に接続されるように配置され、
記第1コンデンサの第2電極は、前記第6トランジスタの第2電極に接続されるように配置される、
請求項1
又は2に記載のシフトレジスタユニット。
【請求項4】
前記リセット回路は、第7トランジスタと、第2コンデンサとを含み、
前記第7トランジスタのゲート電極は、前記第2ノードに接続されるように配置され、
記第7トランジスタの第1電極は、第2電圧端子に接続されて前記第2電圧信号を受信するように配置され、
記第7トランジスタの第2電極は、前記出力端子に接続されるように配置され、
前記第2コンデンサの第1電極は、前記第7トランジスタのゲート電極に接続されるように配置され、
記第2コンデンサの第2電極は、前記第7トランジスタの第1電極に接続されるように配置される、
請求項1~
3のいずれか1項に記載のシフトレジスタユニット。
【請求項5】
前記制御回路は、
更に、第9トランジス
タを含み、
前記制御信号は、
更に、第2制御信
号を含み、
前記第9トランジスタのゲート電極は、前記入力回路に接続されて前記入力回路から入力される前記入力信号を前記第2制御信号として受信するように配置され、
前記第9トランジスタの第1電極は、前記第2クロック信号線に接続されて前記第2クロック信号を受信するように配置され、
前記第9トランジスタの第2電極は、前記第8トランジスタの第2電極に接続されるように配置される、
請求項1~
4のいずれか1項に記載のシフトレジスタユニット。
【請求項6】
トランジスタはP型トランジスタであり、
前記P型トランジスタの活性層材料は低温ポリシリコンを含む、
請求項1~
5のいずれか1項に記載のシフトレジスタユニット。
【請求項7】
前記制御回路が第9トランジスタを含み、かつ、前記出力安定回路が第10トランジスタ又は出力安定トランジスタを含む場合、前記第9トランジスタと、前記第10トランジスタ又は前記出力安定トランジスタとは、デュアルゲート薄膜トランジスタである、
請求項1に記載のシフトレジスタユニット。
【請求項8】
シフトレジスタユニットであって、
ゲート電極が第1ノードに接続され、第1電極が第1クロック信号線に接続されて第1クロック信号を受信し、第2電極が出力端子に接続されるように配置される第11トランジスタと、
第1電極が前記第11トランジスタのゲート電極に接続され、第2電極が前記第11トランジスタの第2電極に接続されるように配置される第3コンデンサと、
ゲート電極が第1電圧端子に接続されて第1電圧信号を受信し、第1電極と、前記第1ノードに接続されるように配置される第2電極と、をさらに含むように配置される第12トランジスタと、
ゲート電極が第2クロック信号線に接続されて第2クロック信号を受信し、第1電極が入力端子に接続されて入力信号を受信し、第2電極が前記第12トランジスタの第1電極に接続されるように配置される第13トランジスタと、
ゲート電極が第2ノードに接続され、第1電極が第2電圧端子に接続されて第2電圧信号を受信し、第2電極が前記第11トランジスタの第2電極に接続されるように配置される第14トランジスタと、
第1電極が前記第14トランジスタのゲート電極に接続され、第2電極が前記第14トランジスタの第1電極に接続されるように配置される第4コンデンサと、
ゲート電極が前記第2ノードに接続され、第1電極が前記第1クロック信号線に接続されて前記第1クロック信号を受信するように配置される第15トランジスタと、
ゲート電極が前記第15トランジスタの第2電極に接続され、第1電極が前記第2電圧端子に接続されて前記第2電圧信号を受信し、第2電極が前記第12トランジスタの第1電極に接続されるように配置される第16トランジスタと、
ゲート電極が前記第2クロック信号線に接続されて前記第2クロック信号を受信し、第1電極が前記第1電圧端子に接続されて前記第1電圧信号を受信し、第2電極が前記第2ノードに接続されるように配置される第17トランジスタと、
ゲート電極が前記第13トランジスタの第2電極に接続され、第1電極が前記第2クロック信号線に接続されて前記第2クロック信号を受信し、第2電極が前記第2ノードに接続されるように配置される第18トランジスタと、を含
み、
前記シフトレジスタユニットの信号タイミングは、出力段階を有し、
前記出力段階において、前記第1クロック信号がオンレベルに変化する前に前記第2クロック信号がオフレベルに変化し、前記第2ノードが予めリセットされ、前記出力端子が予めリセット回路によりリセットされる、
シフトレジスタユニット。
【請求項9】
カスケード接続されている複数のシフトレジスタユニットを含み、
前記複数のシフトレジスタユニットは、P個の第1シフトレジスタユニットを含み、
前記第1シフトレジスタユニットには、請求項1~
8のいずれか1項に記載のシフトレジスタユニットが採用され、
Pは1より大きい整数である、
ゲート駆動回路。
【請求項10】
請求項
9に記載のゲート駆動回路を含む、
表示装置。
【請求項11】
複数本の走査線と、複数行に配列された複数の画素ユニットをさらに含み、前記複数本の走査線は、前記複数行の画素ユニットに対応して接続され、前記ゲート駆動回路における複数のシフトレジスタユニットの出力端子は、前記複数本の走査線に対応して接続され、第N段の前記シフトレジスタユニットの出力端子は、更に第N+1段の前記シフトレジスタユニットの入力回路に接続されて前記入力信号を供給し、Nは0より大きい整数である、
請求項
10に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号がCN201820630007.5であって、出願日が2018年4月28日である中国特許出願に基づき優先権を主張し、当該中国特許出願のすべての開示内容を本願の一部としてここに援用する。
【0002】
本発明の実施例は、シフトレジスタユニット、ゲート駆動回路及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
表示技術分野では、例えば、液晶表示パネルの画素アレイには、一般的に、複数行のゲート線、それと交替で配列される複数列のデータ線が含まれている。ゲート線にバイディングされた集積駆動回路によってゲート線に対する駆動を実現することができる。近年、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ又は酸化物薄膜トランジスタの製造プロセスが改善し続けるにつれて、薄膜トランジスタアレイ基板にゲート駆動回路を直接的に統合して得られたGOA(Gate driver On Array)によって、ゲート線を駆動することが可能になる。例えば、画像の各グレースケールを表示するために必要なグレースケール電圧が各画素ユニットで生成されて、1フレーム画像が表示されるように、カスケード接続されている複数のシフトレジスタユニットで構成されたGOAを採用して、画素アレイにおける複数行のゲート線にスイッチング電圧信号を供給することにより、例えば、複数行のゲート線が順にオンになるように制御するとともに、データ線から画素アレイにおける対応行の画素ユニットにデータ信号が供給される。現在の表示パネルには、ゲート線を駆動するためにGOA技術がますます採用されている。GOA技術は、狭額縁の実現に役立ち、かつ、生産のコストも低減できる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の少なくとも一つの実施例によれば、入力回路と、出力回路と、リセット回路と、制御回路と、リセット安定回路とを含むシフトレジスタユニットであって、前記入力回路は、入力開始信号に応じて第1ノードに入力信号を書き込むように配置され、前記出力回路は、前記第1ノードのレベルによる制御下で、出力端子に準備出力信号を出力するように配置され、前記リセット回路は、第2ノードのレベルによる制御下で、前記出力端子をリセットするように配置され、前記制御回路は、制御信号に応じて前記第2ノードに第1電圧信号を与えるように配置され、前記リセット安定回路は、リセット安定信号に応じて前記第1ノードに第2電圧信号を与えるように配置される、シフトレジスタユニットが提供されている。
【0005】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記リセット安定回路は、第1トランジスタと、第2トランジスタとを含み、前記リセット安定信号は、第1リセット安定信号と、第2リセット安定信号とを含み、前記第1トランジスタのゲート電極は、前記第2ノードに接続されて前記第2ノードのレベルを前記第1リセット安定信号とするように配置され、前記第1トランジスタの第1電極は、第1クロック信号線に接続されて第1クロック信号を前記第2リセット安定信号として受信するように配置され、前記第1トランジスタの第2電極は、前記第2トランジスタのゲート電極に接続されるように配置され、前記第2トランジスタの第1電極は、第2電圧端子に接続されて前記第2電圧信号を受信するように配置され、前記第2トランジスタの第2電極は、前記第1ノードに接続されるように配置される。
【0006】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記リセット安定回路は、第3トランジスタと、第4トランジスタとを含み、前記リセット安定信号は、第1リセット安定信号と、第2リセット安定信号とを含み、前記第3トランジスタのゲート電極は、前記第2ノードに接続されて前記第2ノードのレベルを前記第1リセット安定信号とするように配置され、前記第3トランジスタの第1電極は、第2電圧端子に接続されて前記第2電圧信号を受信するように配置され、前記第3トランジスタの第2電極は、前記第4トランジスタの第1電極に接続されるように配置され、前記第4トランジスタのゲート電極は、第1クロック信号線に接続されて第1クロック信号を前記第2リセット安定信号として受信するように配置され、前記第4トランジスタの第2電極は、前記第1ノードに接続されるように配置される。
【0007】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記入力回路は、第5トランジスタを含み、前記第5トランジスタのゲート電極は、第2クロック信号線に接続されて第2クロック信号を前記入力開始信号として受信するように配置され、前記第5トランジスタの第1電極は、入力信号線に接続されて前記入力信号を受信するように配置され、前記第5トランジスタの第2電極は、前記第1ノードに接続されるように配置される。
【0008】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記出力回路は、第6トランジスタと、第1コンデンサとを含み、前記第6トランジスタのゲート電極は、前記第1ノードに接続されるように配置され、前記第6トランジスタの第1電極は、第1クロック信号線に接続されて第1クロック信号を前記準備出力信号として受信するように配置され、前記第6トランジスタの第2電極は、前記出力端子とするように配置され、前記第1コンデンサの第1電極は、前記第6トランジスタのゲート電極に接続されるように配置され、前記第1コンデンサの第2電極は、前記第6トランジスタの第2電極に接続されるように配置される。
【0009】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記リセット回路は、第7トランジスタと、第2コンデンサとを含み、前記第7トランジスタのゲート電極は、前記第2ノードに接続されるように配置され、前記第7トランジスタの第1電極は、第2電圧端子に接続されて前記第2電圧信号を受信するように配置され、前記第7トランジスタの第2電極は、前記出力端子に接続されるように配置され、前記第2コンデンサの第1電極は、前記第7トランジスタのゲート電極に接続されるように配置され、前記第2コンデンサの第2電極は、前記第7トランジスタの第1電極に接続されるように配置される。
【0010】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記制御回路は、第8トランジスタと、第9トランジスタとを含み、前記制御信号は、第1制御信号と、第2制御信号とを含み、前記第8トランジスタのゲート電極は、第2クロック信号線に接続されて第2クロック信号を前記第1制御信号として受信するように配置され、前記第8トランジスタの第1電極は、第1電圧端子に接続されて前記第1電圧信号を受信するように配置され、前記第8トランジスタの第2電極は、前記第2ノードに接続されるように配置され、前記第9トランジスタのゲート電極は、前記入力回路に接続されて前記入力回路から入力される前記入力信号を前記第2制御信号として受信するように配置され、前記第9トランジスタの第1電極は、前記第2クロック信号線に接続されて前記第2クロック信号を受信するように配置され、前記第9トランジスタの第2電極は、前記第8トランジスタの第2電極に接続されるように配置される。
【0011】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、出力安定回路をさらに含み、前記出力安定回路は、前記第1電圧信号の制御下で、前記出力端子の信号レベルの変化によってオン又はオフされるように配置される。
【0012】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記出力安定回路は、第10トランジスタを含み、前記第10トランジスタのゲート電極は、第1電圧端子に接続されて前記第1電圧信号を受信するように配置され、前記第10トランジスタの第1電極は、前記入力回路及び前記リセット安定回路に接続されるように配置され、前記第10トランジスタの第2電極は、前記第1ノードに接続されるように配置される。
【0013】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記トランジスタはP型トランジスタであり、前記P型トランジスタの活性層材料は低温ポリシリコンを含む。
【0014】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記トランジスタはP型トランジスタであり、前記P型トランジスタの活性層材料は低温ポリシリコンを含み、前記出力安定回路は、出力安定トランジスタを含み、前記出力安定トランジスタのゲート電極は、第2電圧端子に接続されて前記第2電圧信号を受信するように配置され、前記出力安定トランジスタの第1電極は、前記入力回路及び前記リセット安定回路に接続されるように配置され、前記出力安定トランジスタの第2電極は、前記第1ノードに接続されるように配置され、前記出力安定トランジスタは、N型トランジスタであり、前記N型トランジスタの活性層材料は、酸化物を含む。
【0015】
例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットにおいて、前記制御回路が第9トランジスタを含み、かつ、前記出力安定回路が第10トランジスタ又は出力安定トランジスタを含む場合、前記第9トランジスタと、前記第10トランジスタ又は前記出力安定トランジスタとは、デュアルゲート薄膜トランジスタである。
【0016】
本発明少なくとも一つの実施例によれば、ゲート電極が第1ノードに接続され、第1電極が第1クロック信号線に接続されて第1クロック信号を受信し、第2電極が出力端子に接続されるように配置される第11トランジスタと、第1電極が前記第11トランジスタのゲート電極に接続され、第2電極が前記第11トランジスタの第2電極に接続されるように配置される第3コンデンサと、ゲート電極が第1電圧端子に接続されて第1電圧信号を受信し、第1電極と、前記第1ノードに接続されるように配置される第2電極とをさらに含むように配置される第12トランジスタと、ゲート電極が第2クロック信号線に接続されて第2クロック信号を受信し、第1電極が入力端子に接続されて入力信号を受信し、第2電極が前記第12トランジスタの第1電極に接続されるように配置される第13トランジスタと、ゲート電極が第2ノードに接続され、第1電極が第2電圧端子に接続されて第2電圧信号を受信し、第2電極が前記第11トランジスタの第2電極に接続されるように配置される第14トランジスタと、第1電極が前記第14トランジスタのゲート電極に接続され、第2電極が前記第14トランジスタの第1電極に接続されるように配置される第4コンデンサと、ゲート電極が前記第2ノードに接続され、第1電極が前記第1クロック信号線に接続されて前記第1クロック信号を受信するように配置される第15トランジスタと、ゲート電極が前記第15トランジスタの第2電極に接続され、第1電極が前記第2電圧端子に接続されて前記第2電圧信号を受信し、第2電極が前記第12トランジスタの第1電極に接続されるように配置される第16トランジスタと、ゲート電極が前記第2クロック信号線に接続されて前記第2クロック信号を受信し、第1電極が前記第1電圧端子に接続されて前記第1電圧信号を受信し、第2電極が前記第2ノードに接続されるように配置される第17トランジスタと、ゲート電極が前記第13トランジスタの第2電極に接続され、第1電極が前記第2クロック信号線に接続されて前記第2クロック信号を受信し、第2電極が前記第2ノードに接続されるように配置される第18トランジスタと、を含む、シフトレジスタユニットがさらに提供されている。
【0017】
本発明少なくとも一つの実施例によれば、ゲート電極が第1ノードに接続され、第1電極が第1クロック信号線に接続されて第1クロック信号を受信し、第2電極が出力端子に接続されるように配置される第19トランジスタと、第1電極が前記第19トランジスタのゲート電極に接続され、第2電極が前記第19トランジスタの第2電極に接続されるように配置される第5コンデンサと、ゲート電極が第1電圧端子に接続されて第1電圧信号を受信し、第1電極と、前記第1ノードに接続されるように配置される第2電極とをさらに含むように配置される第20トランジスタと、ゲート電極が第2クロック信号線に接続されて第2クロック信号を受信し、第1電極が入力端子に接続されて入力信号を受信し、第2電極が前記第20トランジスタの第1電極に接続されるように配置される第21トランジスタと、ゲート電極が第2ノードに接続され、第1電極が第2電圧端子に接続されて第2電圧信号を受信し、第2電極が前記第19トランジスタの第2電極に接続されるように配置される第22トランジスタと、第1電極が前記第22トランジスタのゲート電極に接続され、第2電極が前記第22トランジスタの第1電極に接続されるように配置される第6コンデンサと、ゲート電極が前記第2ノードに接続され、第1電極が前記第2電圧端子に接続されて前記第2電圧信号を受信するように配置される第23トランジスタと、ゲート電極が前記第1クロック信号線に接続されて前記第1クロック信号を受信し、第1電極が前記第23トランジスタの第2電極に接続され、第2電極が前記第20トランジスタの第1電極に接続されるように配置される第24トランジスタと、ゲート電極が前記第2クロック信号線に接続されて前記第2クロック信号を受信し、第1電極が前記第1電圧端子に接続されて前記第1電圧信号を受信し、第2電極が前記第2ノードに接続されるように配置される第25トランジスタと、ゲート電極が前記第21トランジスタの第2電極に接続され、第1電極が前記第2クロック信号線に接続されて前記第2クロック信号を受信し、第2電極が前記第2ノードに接続されるように配置される第26トランジスタと、を含む、シフトレジスタユニットがさらに提供されている。
【0018】
本発明少なくとも一つの実施例によれば、カスケード接続されている複数のシフトレジスタユニットを含み、前記複数のシフトレジスタユニットは、P個の第1シフトレジスタユニットを含み、前記第1シフトレジスタユニットには、本発明のいずれか一つの実施例に記載のシフトレジスタユニットが採用され、Pは1より大きい整数である、ゲート駆動回路がさらに提供されている。
【0019】
本発明少なくとも一つの実施例によれば、本発明のいずれか一つの実施例に記載のゲート駆動回路を含む表示装置がさらに提供されている。
【0020】
例えば、本発明のある実施例に係る表示装置において、複数本の走査線と、複数行に配列された複数の画素ユニットを含み、前記複数本の走査線は、前記複数行の画素ユニットに対応して接続され、前記ゲート駆動回路における複数のシフトレジスタユニットの出力端子は、前記複数本の走査線に対応して接続され、第N段の前記シフトレジスタユニットの出力端子は、更に第N+1段の前記シフトレジスタユニットの入力回路に接続されて前記入力信号を供給し、Nは0より大きい整数である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下に、本発明の実施例に係る技術案をさらに明らかに説明するために、実施例に係る添付図面について簡単に紹介する。勿論、以下に記載の図面は、ただ本発明のいくつかの実施例に係るものであり、本発明に対し制限するものではない。
【
図1】
図1は、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットの模式的なブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明のある実施例に係る他のシフトレジスタユニットの模式的なブロック図である。
【
図3】
図3は、
図2に示すシフトレジスタユニットの具体的実施例の回路図である。
【
図4】
図4は、
図2に示すシフトレジスタユニットの他の具体的実施例の回路図である。
【
図5】
図5は、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットの信号のタイミングチャートである。
【
図6A-6D】
図6A-
図6Dは、それぞれ
図5における4つの段階に対応する、
図3に示すシフトレジスタユニットの模式的な回路図である。
【
図7】
図7は、
図5におけるリセット保持段階に対応する、
図4に示すシフトレジスタユニットの模式的な回路図である。
【
図8】
図8は、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットの回路図である。
【
図9】
図9は、本発明のある実施例に係る他のシフトレジスタユニットの回路図である。
【
図10】
図10は、本発明のある実施例に係るゲート駆動回路の模式的なブロック図である。
【
図11】
図11は、本発明のある実施例に係る表示装置の模式的なブロック図である。
【
図12】
図12は、本発明のある実施例に係る他の表示装置の模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施例の目的、技術案および利点をより明確にさせるために、以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術案について、明らかにかつ完全に説明する。説明される実施例は、本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことは明らかである。当業者が、説明される本発明の実施例に基づいて、創造的な労働を必要としない前提で得られるすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0023】
別に定義されない限り、本開示で使用される技術用語や科学用語は、当業者によって理解される通常の意味を示すべきである。本発明に使用される「第1」、「第2」及び類似する用語は、何らの順番、数又は重要性を示すものではない。同様に、「1つ」や「1」、「当該」などの類似する用語も、数の制限を示すものではなく、少なくとも1つがある意味を示すものである。「含む」や「含んでいる」などの類似する用語とは、挙げられる要素や物体及びそれらに同等なものを網羅する意味であり、他の要素や物体を除外するものではない。「接続」や「結合」などの類似する用語は、物理的又は機械的な接続に限定されていなく、電気的な接続を含むことができ、直接か間接かに拘らない。「上」、「下」、「左」、「右」などの用語は、ただ相対的な位置関係を示すものであり、記述される対象の絶対位置が変更したら、当該相対的な位置関係がそれに応じて変更することもある。
【0024】
GOA回路には、例えば複数の薄膜トランジスタが含まれる。本発明の発明者らは、研究中に、材料の特性や製造プロセスなどの様々な要因による影響によって、薄膜トランジスタに漏電の現象が生じるようになり、それによってGOA回路の出力信号の安定性が悪くなり、他の信号に干渉されやすくなることを発見した。本発明の発明者らは、研究中に、GOA回路における各デバイス同士のカップリング作用、電磁両立性の悪さ、回路構成などの他の要因によっても出力信号の安定性が悪くなるといった問題などをさらに発見した。上述した問題は、表示パネルの表示効果に影響を及ぼし、表示品質を低減させる。
【0025】
本発明の少なくとも一つの実施例によれば、シフトレジスタユニット、ゲート駆動回路及び表示装置が提供されている。ある例において、当該シフトレジスタユニットは、出力信号の安定性を向上させ、他の信号からの干渉を抑制し、該シフトレジスタユニットを用いたゲート駆動回路が採用される表示装置の表示品質を改善することができる。
【0026】
以下、本発明の実施例について、添付図面を参照し詳細に説明する。なお、異なる添付図面における同一の符号は、既に説明された同一の要素を指す。
【0027】
本発明の少なくとも一つの実施例によれば、入力回路と、出力回路と、リセット回路と、制御回路と、リセット安定回路とを含むシフトレジスタユニットが提供されている。前記入力回路は、入力開始信号に応答して入力信号を第1ノードに書き込むように配置される。前記出力回路は、前記第1ノードのレベルによる制御下で、出力端子に準備出力信号を出力するように配置される。前記リセット回路は、第2ノードのレベルによる制御下で、前記出力端子をリセットするように配置される。前記制御回路は、制御信号に応じて前記第2ノードに第1電圧信号を与えるように配置される。前記リセット安定回路は、リセット安定信号に応じて前記第1ノードに第2電圧信号を与えるように配置される。
【0028】
図1は、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットの模式的なブロック図である。
図1を参照し、当該シフトレジスタユニット10は、入力回路100と、出力回路200と、リセット回路300と、制御回路400と、リセット安定回路500とを含む。
【0029】
入力回路100は、入力開始信号に応答して第1ノードN1に入力信号を書き込むように配置される。例えば、入力回路100は、入力端子Input及び入力開始端子Vsに接続され、入力開始端子Vsで提供される入力開始信号の制御下で第1ノードN1と入力端子Inputを電気的に接続させることにより、入力端子Inputで提供される入力信号を第1ノードN1に書き込ませ得るように配置され、これにより、入力信号が有効レベル(対応するスイッチ素子をオンにするレベル、例えば、低レベル)になると、第1ノードN1のレベルも有効レベルになって、出力回路200をオンにするように制御してもよい。むろん、本発明の実施例はこれに限られない。例えば、他の例において、入力開始信号と入力信号は、同一の信号であってもよく、つまり、入力端子Inputと入力開始端子Vsは同じ信号線に接続される。
【0030】
出力回路200は、第1ノードN1のレベルによる制御下で、準備出力信号をシフトレジスタユニット10の出力信号として出力端子Outputに出力するように配置され、これにより、例えば、出力端子Outputに接続されるゲート線を駆動する。例えば、出力回路200は、準備出力端子Vpreに接続され、第1ノードN1のレベルによる制御下でオンにされ、準備出力端子Vpreと出力端子Outputを電気的に接続させることにより、準備出力端子Vpreで提供される準備出力信号を当該シフトレジスタユニット10によって出力される走査信号として、出力端子Outputに出力できるように配置されてもよい。
【0031】
リセット回路300は、第2ノードN2のレベルによる制御下で、出力端子Outputをリセットするように配置される。例えば、リセット回路300は、出力端子Outputに接続され、第2ノードN2のレベルによる制御下で、リセット電圧端子と出力端子Outputを電気的に接続させることにより、出力端子Outputに対してリセット電圧を与えてリセットできるように配置されてもよい。例えば、第2ノードN2のレベル信号はリセット信号として用いられるので、当該シフトレジスタユニット10には追加的なリセット信号が不要となり、回路構成が簡素化される。例えば、リセット電圧端子は、リセット回路300に接続され、例えば高電圧端子であってもよい。
【0032】
制御回路400は、制御信号に応じて第1電圧信号を第2ノードN2に与えるように配置される。例えば、制御回路400は、制御端Vcon及び第1電圧端子VGLに接続され、制御端Vconで提供される制御信号の制御下で第2ノードN2と第1電圧端子VGLを電気的に接続させることにより、第1電圧端子VGLで提供される第1電圧信号を第2ノードN2に書き込ませ得るように配置され、これにより、リセット回路300をオンにするように制御してもよい。なお、第1電圧端子VGLは、例えば、それに直流低レベル信号が入力され続けるように配置されてもよく、以下の各実施例では、これと同様なものであるので、詳細な説明を省略する。
【0033】
リセット安定回路500は、リセット安定信号に応じて第1ノードN1に第2電圧信号を与えるように配置される。例えば、リセット安定回路500は、リセット安定端Va及び第2電圧端子VGHに接続され、リセット安定端Vaで提供されるリセット安定信号の制御下で第1ノードN1と第2電圧端子VGHを電気的に接続させることにより、第2電圧端子VGHで提供される第2電圧信号が第1ノードN1に与えられるようにして、リセット保持段階及び以降の段階において第1ノードN1に対して断続的に充電するように配置され、これにより、出力回路200が断路されることを確保してもよい。なお、第2電圧端子VGHは、例えば、直流高レベル信号が入力され続けるように配置されてもよく、以下の各実施例は、これと同様なものであるので、詳細な説明を省略する。例えば、第2電圧端子VGHで提供される信号の強度は、第1電圧端子VGLで提供される信号の強度より大きい。例えば、第2電圧端子VGHは、リセット電圧端子としてリセット電圧を提供している。
【0034】
例えば、リセット安定回路500は、リセット保持段階及び以降の段階において第1ノードN1に対して断続的に充電し、出力回路200が断路されることを確保し、これにより、出力端子Outputからの出力信号が他の信号に干渉されることによる、当該シフトレジスタユニット10が採用される表示装置の表示品質の低下又は表示異常を抑制し、出力信号の安定性を向上させることができ、当該シフトレジスタユニット10が採用される表示装置の表示品質を改善する。例えば、出力回路200が断路されることを確保するように、第1ノードN1に対して充電し、このとき、リセット回路300は、出力端子Outputにリセット電圧(例えば、高電圧)を出力するように出力を行うことにより、出力端子Outputからの出力信号が準備出力信号に干渉されることを抑制することができる。
【0035】
図2は、本発明のある実施例に係る他のシフトレジスタユニットの模式的なブロック図である。
図2を参照し、シフトレジスタユニット10は、出力安定回路600をさらに含み、他の構成は基本的に
図1に示すシフトレジスタユニット10と同様である。
【0036】
出力安定回路600は、第1電圧信号の制御下で、出力端子Outputの信号レベルの変化によってオン又はオフされるように配置される。例えば、出力安定回路600は、第1電圧端子VGLに接続されるとともに、入力回路100、出力回路200、リセット安定回路500のいずれにも接続(第1ノードN1及び第3ノードN3に接続)されてもよい。例えば、第1電圧端子VGLで提供される第1電圧信号の制御下で出力安定回路600がオンされ、つまり、第1ノードN1と第3ノードN3が電気的に接続されることにより、入力回路100からの入力信号又はリセット安定回路500からの第2電圧信号が第1ノードN1に書き込まれることができるようになる。出力端子Outputからの出力信号が高レベルから低レベルになると、出力安定回路600は、当該出力信号のレベルの変化によってオフになり、つまり、第1ノードN1と第3ノードN3が断路され、第1ノードN1がフローティング状態になることによって、第1ノードN1の漏電が低減されて、出力回路200がオンされることを確保し、出力端子Outputからの出力信号が他の信号に干渉されることによる、当該シフトレジスタユニット10が採用される表示装置の表示品質低下又は表示異常を抑制し、出力信号の安定性を向上させることができ、当該シフトレジスタユニット10が採用される表示装置の表示品質を改善する。
【0037】
なお、本発明の実施例中の第1電圧端子VGLは、例えば直流低レベル信号が入力され続け、当該直流低レベルが第1電圧と呼ばれる。第2電圧端子VGHは、例えば直流高レベル信号が入力され続け、当該直流高レベルが第2電圧と呼ばれる。以下の各実施例では、これと同様なものであるので、詳細な説明を省略する。例えば、第2電圧の電圧値は第1電圧の電圧値より大きい。
【0038】
図3は、
図2に示すシフトレジスタユニットの具体的な実施例の回路図である。以下の説明において、各トランジスタがP型トランジスタである例を挙げて説明するが、本発明の実施例を制限することは意図されていない。
図3を参照し、当該シフトレジスタユニット10は、第1トランジスタT1と、第2トランジスタT2と、第5ないし第10トランジスタT5-T10とを含み、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2とをさらに含む。
【0039】
例えば、
図3に示すように、より詳細には、リセット安定回路500は、第1トランジスタT1及び第2トランジスタT2として実現されてもよい。この実施例では、リセット安定信号は、2つの信号、すなわち第1リセット安定信号と第2リセット安定信号とを含む。第1トランジスタT1のゲート電極は、第2ノードN2に接続されて第2ノードN2のレベルを第1リセット安定信号とするように配置される。第1トランジスタT1の第1電極は、第1クロック信号線CLK1に接続されて第1クロック信号を第2リセット安定信号として受信するように配置され、第1トランジスタT1の第2電極は、第2トランジスタT2のゲート電極に接続されるように配置される。第2トランジスタT2の第1電極は、第2電圧端子VGHに接続されて第2電圧信号を受信するように配置され、第2トランジスタT2の第2電極は、第3ノードN3に接続される(なお、第10トランジスタT10がオンになっている場合、第2トランジスタT2の第2電極がそのまま第1ノードN1に接続されることに相当)ように配置される。なお、本発明の各実施例では、リセット安定回路500は、他の素子からなる回路(例えば、後述した第3トランジスタT3と第4トランジスタT4との接続態様)であってもよく、本発明の実施例では、これを制限しない。
【0040】
第2ノードN2のレベルが有効レベルであり(例えば、低レベル)、かつ、第1クロック信号も有効レベルである場合、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2両方はオンになり、よって第3ノードN3及び第1ノードN1に第2電圧信号が与えられ(このとき、第10トランジスタT10がオンになる。)、第1ノードN1に対する充電を実現することにより、出力回路200が断路されることを確保する。このとき、リセット回路300は、第2電圧端子VGHの第2電圧信号(高レベル)を出力端子Outputに出力する。このようにして、出力端子の電圧の安定性を向上させることができる。
【0041】
入力回路100は、第5トランジスタT5として実現されてもよい。第5トランジスタT5のゲート電極は、第2クロック信号線CLK2に接続されて第2クロック信号を入力開始信号として受信するように配置される。第5トランジスタT5の第1電極は、入力信号線(入力端子Input)に接続されて入力信号を受信するように配置され、第5トランジスタT5の第2電極は、第3ノードN3に接続される(なお、第10トランジスタT10がオンになっている場合、第5トランジスタT5の第2電極もそのまま第1ノードN1に接続されることに相当する。)ように配置される。第2クロック信号が有効レベルである場合、第5トランジスタT5がオンになり、第3ノードN3及び第1ノードN1への入力信号の書き込みが可能になる。なお、これに限られなく、入力回路100は、対応する機能を実現する、他の素子からなる回路であってもよい。
【0042】
出力回路200は、第6トランジスタT6及び第1コンデンサC1として実現されてもよい。第6トランジスタT6のゲート電極は、第1ノードN1に接続されるように配置され、第6トランジスタT6の第1電極は、第1クロック信号線CLK1に接続されて第1クロック信号を準備出力信号として受信するように配置され、第6トランジスタT6の第2電極は、出力端子Outputとして或いは出力端子Outputに電気的に接続されるように配置される。第1コンデンサC1の第1電極は、第6トランジスタT6のゲート電極(第1ノードN1)に接続されるように配置され、第1コンデンサC1の第2電極は、第6トランジスタT6の第2電極(つまり出力端子Output)に接続されるように配置される。第1ノードN1のレベルが有効レベルである場合、第6トランジスタT6がオンになり、出力端子Outputに第1クロック信号が出力される。なお、これに限られなく、出力回路200は、対応する機能を実現する、他の素子からなる回路であってもよい。
【0043】
リセット回路300は、第7トランジスタT7及び第2コンデンサC2として実現されてもよい。第7トランジスタT7のゲート電極は、第2ノードN2に接続されるように配置され、第7トランジスタT7の第1電極は、第2電圧端子VGHに接続されて第2電圧信号を受信するように配置され、第7トランジスタT7の第2電極は、出力端子Outputに接続されるように配置される。第2コンデンサC2の第1電極は、第7トランジスタT7のゲート電極(第2ノードN2)に接続されるように配置され、第2コンデンサC2の第2電極は、第7トランジスタT7の第1電極及び第2電圧端子VGHに接続されるように配置される。第2ノードN2のレベルが有効レベルである場合、第7トランジスタT7がオンになり、出力端子Outputに第2電圧信号が与えられてリセットが実行される。第2コンデンサC2は、第2ノードN2の電圧を安定させるに役に立ち、第7トランジスタT7をより好適に制御することが可能になる。なお、これに限られなく、リセット回路300は、対応する機能を実現する、他の素子からなる回路であってもよい。
【0044】
制御回路400は、第8トランジスタT8及び第9トランジスタT9として実現されてもよい。この実施例では、制御信号は、2つの信号、すなわち、第1制御信号及び第2制御信号を含む。第8トランジスタT8のゲート電極は、第2クロック信号線CLK2に接続されて第2クロック信号を第1制御信号として受信するように配置され、第8トランジスタT8の第1電極は、第1電圧端子VGLに接続されて第1電圧信号を受信するように配置され、第8トランジスタT8の第2電極は、第2ノードN2に接続されるように配置される。第9トランジスタT9のゲート電極は、入力回路100(ここでは、第5トランジスタT5)に接続されて入力回路100から入力される入力信号(ここでは、第3ノードN3での信号)を第2制御信号として受信するように配置され、第9トランジスタT9の第1電極は、第2クロック信号線CLK2に接続されて第2クロック信号を受信するように配置され、第9トランジスタT9の第2電極は、第8トランジスタT8の第2電極に接続されるように配置される。第2クロック信号が対応するスイッチ素子(ここでは、第8トランジスタT8)をオンさせる有効レベルである場合、第8トランジスタT8はオンになり、よって第2ノードN2に第1電圧信号が書き込まれる。第3ノードN3のレベルが有効レベルである場合、第9トランジスタT9がオンになり、第2ノードN2に第2クロック信号が書き込まれる。このようにして、第2ノードN2のレベルを制御して、リセット回路300を制御する。なお、これに限られなく、制御回路400は、対応する機能を実現する、他の素子からなる回路であってもよい。
【0045】
出力安定回路600は、第10トランジスタT10として実現されてもよい。第10トランジスタT10のゲート電極は、第1電圧端子VGLに接続されて第1電圧信号を受信するように配置され、第10トランジスタT10の第1電極は、入力回路100及びリセット安定回路500に接続される(第3ノードN3に接続される)ように配置され、第10トランジスタT10の第2電極は、第1ノードN1に接続されるように配置される。第10トランジスタT10は、第1電圧信号の制御下でオンになり、よって第1ノードN1と第3ノードN3を電気的に接続させることにより、入力回路100からの入力信号又はリセット安定回路500からの第2電圧信号を第1ノードN1に書き込ませることができるようになる。出力端子Outputからの出力信号が高レベルから低レベルになると、第1コンデンサC1のブートストラップ効果により、第1ノードN1のレベルも低下し、且つ第1電圧信号よりも低いほど低下する可能性があり、これにより、第10トランジスタT10のゲート・ソース間電圧Vgsがその閾値電圧Vth(負の値であってもよい)より大きくなって、第10トランジスタT10がカットオフされ(オフ)、つまり、第1ノードN1と第3ノードN3間を断路し、第1ノードN1をフローティング状態にさせることにより、第1ノードN1の漏電を低減させて、第6トランジスタT6がオンになることを確保し、出力端子Outputからの出力信号の安定性を向上させる。なお、これに限られなく、出力安定回路600は、対応する機能を実現する、他の素子からなる回路であってもよい。なお、本発明の各実施例では、出力安定回路600(第10トランジスタT10)は、状況によって省略してもよく、このとき、第1ノードN1と第3ノードN3をそのまま電気的に接続すればよい。
【0046】
なお、出力安定回路600が第10トランジスタT10として実現される場合、第10トランジスタT10のゲート電極は、第1電圧端子VGLに接続されて第1電圧信号を受信するように配置され、例えば、このとき、第10トランジスタT10はP型トランジスタである。むろん、本発明の実施例はこれに限られない。例えば、他の例において、出力安定回路600は出力安定トランジスタとして実現されてもよい。出力安定トランジスタのゲート電極は、第2電圧端子VGHに接続されて第2電圧信号を受信するように配置され、出力安定トランジスタの第1電極は、入力回路100及びリセット安定回路500に接続される(第3ノードN3に接続される)ように配置され、出力安定トランジスタの第2電極は、第1ノードN1に接続されるように配置される。例えば、出力安定トランジスタの接続方式は、第10トランジスタT10の接続方式に類似し、ただし、出力安定トランジスタのゲート電極と第10トランジスタT10のゲート電極にそれぞれ接続される電圧端子のレベルが異なる。以下の説明において、第10トランジスタT10は、出力安定トランジスタと同等し、ただし、トランジスタのタイプがP型又はN型である場合、そのゲート電極が接続されている電圧端子のレベルは異なる。
【0047】
図4は、
図2に示すシフトレジスタユニットの他の具体的な実施例の回路図である。
図4を参照し、リセット安定回路500の具体的な実施形態の以外、当該実施例におけるシフトレジスタユニット10と
図3で説明したシフトレジスタユニット10は、基本的に同様なものである。当該実施例では、リセット安定回路500は、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4として実現される。リセット安定信号は、2つの信号、すなわち第1リセット安定信号と第2リセット安定信号とを含む。
【0048】
第3トランジスタT3のゲート電極は、第2ノードN2に接続されて第2ノードN2のレベルを第1リセット安定信号とするように配置される。第3トランジスタT3の第1電極は、第2電圧端子VGHに接続されて第2電圧信号を受信するように配置され、第3トランジスタT3の第2電極は、第4トランジスタT4の第1電極に接続されるように配置される。第4トランジスタT4のゲート電極は、第1クロック信号線CLK1に接続されて第1クロック信号を第2リセット安定信号として受信するように配置され、第4トランジスタT4の第2電極は、第3ノードN3に接続される(なお、第10トランジスタT10がオンになる場合、第4トランジスタT4の第2電極がそのまま第1ノードN1に接続されることに相当)ように配置される。第2ノードN2のレベルが有効レベルであり、かつ、第1クロック信号も有効レベルである場合、第3トランジスタT3と第4トランジスタT4両方はオンになり、第3ノードN3及び第1ノードN1に第2電圧信号が与えられて(このとき、第10トランジスタT10がオンになる。)、第1ノードN1に対して充電することを実現することにより、出力回路200が断路していることを確保し、出力信号の安定性を向上させることができる。
【0049】
なお、本発明の各个実施例の説明において、第1ノードN1、第2ノードN2、第3ノードN3は、実際に存在する部品を示すことではなく、回路図における関連する電気的接続の合流点を示す。
【0050】
なお、本発明の実施例で採用されるトランジスタは、全て薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ又は同じ特性を持つ他のスイッチング素子であってもよい。本発明の全ての実施例では、薄膜トランジスタを例として説明する。ここで採用されるトランジスタのソースとドレインは、構造が対称なものとすることができるので、そのソースとドレインは、構造に違いがなくてもよい。本発明の実施例では、トランジスタのゲート以外の2つの電極を区別するために、直接に一方の電極を第1電極とし、他の一方の電極を第2電極として説明する。
【0051】
例えば、一例において、第1ないし第10トランジスタT1-T10はP型トランジスタであり、当該P型トランジスタの活性層の材料は低温ポリシリコン又は他の適当な材料であってもよい。例えば、他の例において、第1ないし第9トランジスタT1-T9はP型トランジスタであるが、第10トランジスタT10はN型トランジスタである。このとき、第1ないし第9トランジスタT1-T9の活性層の材料は低温ポリシリコン又は他の適当の材料であってもよく、第10トランジスタT10の活性層の材料は、例えば金属酸化物又は低温多結晶酸化物などといった酸化物であってもよい。第10トランジスタT10では、N型トランジスタが採用され、その自身のリーク電流が小さく、そして低温多結晶酸化物(Low Temperature Polycrystalline Oxide、LTPO)の技術によって実現されることができる。
【0052】
例えば、第9トランジスタT9と第10トランジスタT10では、リーク電流をさらに低減させるために、デュアルゲート薄膜トランジスタが採用されてもよい。むろん、これに限られなく、本発明の各実施例では、各トランジスタのいずれにもデュアルゲート薄膜トランジスタが採用されてもよく、他の種類のトランジスタが採用されてもよい。
【0053】
本発明の実施例におけるトランジスタについて、全てP型トランジスタを例として説明する。このとき、トランジスタの第1電極はソース電極、第2電極はドレイン電極である。なお、本発明はこれを含むが、これに限られない。例えば、本発明の実施例に係るシフトレジスタユニット10のうちの一つ又は複数のトランジスタでは、N型トランジスタが採用されてもよく、このとき、トランジスタの第1電極はドレイン電極、第2電極はソース電極であり、本発明の実施例における対応するトランジスタの各電極を照らして、選択したタイプのトランジスタの各電極を対応して接続させるとともに、対応する高電圧信号を低電圧信号へ、対応する低電圧信号を高電圧信号へ置き換えればよい。N型トランジスタが採用される場合、薄膜トランジスタの活性層として、酸化インジウムガリウム亜鉛(Indium Gallium Zinc Oxide、IGZO)が用いられてもよく、低温ポリシリコン(Low Temperature Poly Silicon、LTPS)又は非晶硅(例えば、水素化アモルファスシリコン)が用いられる場合に比べて、トランジスタのサイズを有効に縮小でき、リーク電流を防止することもできる。
【0054】
図5は、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットの信号のタイミングチャートである。次に、
図5に示す信号のタイミングチャートを参照し、
図3に示すシフトレジスタユニット10の動作原理について説明し、ここで、各トランジスタがP型トランジスタである例を挙げて説明するが、本発明の実施例は、これに限られない。
【0055】
図5に示すように、当該信号のタイミングは、入力段階1と、出力段階2と、リセット段階3と、リセット保持段階4と、合計4つの段階を含む。
図5は、各段階における各信号のタイミング波形を示す。
【0056】
なお、
図6Aないし
図6Dは、それぞれ
図3に示すシフトレジスタユニット10が上記の4つの段階にある模式図である。
図6Aは、
図3に示すシフトレジスタユニット10が入力段階1にある場合の模式図であり、
図6Bは、
図3に示すシフトレジスタユニット10が出力段階2にある場合の模式図であり、
図6Cは、
図3に示すシフトレジスタユニット10がリセット段階3にある場合の模式図であり、
図6Dは、
図3に示すシフトレジスタユニット10がリセット保持段階4にある場合の模式図である。
【0057】
また、
図6Aないし
図6Dにおいて、点線で示されたトランジスタは、何れも対応する段階内でカットオフ状態にあることを示す。
図6Aないし
図6Dにおいて、点線の矢印は、対応する段階内でのシフトレジスタユニットにおける電流方向を示す。
図6Aないし
図6Dに示すトランジスタについて、何れもP型トランジスタを例として説明する。つまり、各トランジスタは、ゲート電極にオンレベル(有効レベル、ここでは、低レベル)が入力される場合にオンされ、オフレベル(无效レベル、ここでは、高レベル)が入力される場合にオフされる。以下の実施例は、これと同様なものであるので、詳細な説明を省略する。
【0058】
入力段階1、リセット段階3、及びリセット保持段階4において、出力端子Outputは、高レベルを出力し、出力段階2において、出力端子Outputは、最初に高レベルを出力し、次に低レベルを出力する。これにより、本発明の実施例に係るシフトレジスタユニットは、シフトレジスタ機能を実現できる。
【0059】
入力段階1において、
図5及び
図6Aに示すように、第2クロック信号が低レベルになって、第5トランジスタT5をオンさせる。第10トランジスタT10は、第1電圧信号の低レベルによってオンされる。入力端子Inputからの入力信号が第1ノードN1に書き込まれ、このとき、第1ノードN1が低レベルにある。第6トランジスタT6は、第1ノードN1の低レベルによってオンされて出力端子Outputに第1クロック信号を出力する。第8トランジスタT8は、第2クロック信号の低レベルによってオンされて第2ノードN2に第1電圧信号を書き込む。第9トランジスタT9は、第3ノードN3の低レベルによってオンされて第2ノードN2に第2クロック信号を書き込む。このとき、第2クロック信号と第1電圧信号何れも低レベルにあるため、第2ノードN2は低レベルにある。第7トランジスタT7は、第2ノードN2の低レベルによってオンにされて出力端子Outputに第2電圧信号を出力する。第1トランジスタT1は、第2ノードN2の低レベルによってオンにされて第2トランジスタT2のゲート電極に第1クロック信号を書き込む。第2トランジスタT2は、第1クロック信号の高レベルによってカットオフされる。
【0060】
図6Aに示すように、入力段階1において、出力経路(
図6Aにおける点線の矢印で示すように)が形成されて、出力端子Outputから高レベルが出力される(このとき、第1クロック信号と第2電圧信号両方が高レベルとなる。)。
【0061】
出力段階2における初期段階において、
図5及び
図6Bに示すように、第2クロック信号は、第1クロック信号に先立って変化し(先立って高くなり)、第5トランジスタT5と第8トランジスタT8何れも第2クロック信号の高レベルによってカットオフされる。第3ノードN3は、前の段階の電位(低レベル)を保持し、第9トランジスタT9は、オン状態を保持する。第2クロック信号は、第2ノードN2のレベルをプルアップすることにより、第7トランジスタT7をカットオフさせる。第1トランジスタT1と第2トランジスタT2も、第2ノードN2の高レベルによってカットオフされる。第1ノードN1は、前の段階の電位(低レベル)を保持し、第6トランジスタT6は、オン状態を保持して、出力端子Outputに第1クロック信号を出力し、出力端子Outputから高レベルが出力される(このとき、第1クロック信号は高レベルにある。)。
【0062】
例えば、第1クロック信号と第2クロック信号のそれぞれパルス周期(一つの高レベル信号と一つの低レベル信号とを含む)については、高レベルの継続期間が低レベルの継続期間に等しくしないことにより、第2クロック信号が第1クロック信号に先立って変化すること或いは第1クロック信号が第2クロック信号に先立って変化することができるようになる。例えば、第1クロック信号と第2クロック信号については、高レベルの継続期間が低レベルの継続期間より長い。
【0063】
第1クロック信号が低レベルになる場合、つまり、出力段階2における他の段階(すなわち、出力段階2の初期段階の後、かつ、リセット段階3の前の時間帯)において、出力端子Outputから低レベル信号が出力される。第1コンデンサC1の両極は、それぞれ第1ノードN1と出力端子Outputに接続され、このとき、第5トランジスタT5と第2トランジスタT2がカットオフされるため、第1ノードN1がフローティング状態にあり、第1コンデンサC1のブートストラップ効果によって、第1ノードN1のレベルは、出力端子Outputからの信号の出力によってさらに低くなる。第1ノードN1のレベルがさらに低くなった結果、第1電圧信号よりも低くなって、第10トランジスタT10がカットオフになる。このようにして、出力段階2において、第1ノードN1と第3ノードN3をお互いに離隔し、第1ノードN1の漏電を低減させることにより、出力端子Outputからの出力信号の安定性を向上させる。つまり、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットでは、有効レベルの出力段階(例えば、出力段階2における、低レベルが出力される時間帯)において出力される信号の安定性を向上させる(例えば、低レベル信号の安定性を向上させる)ことができる。例えば、第5トランジスタT5と第10トランジスタT10では、第1ノードN1の漏電を低減させるように、デュアルゲート構造が採用されてもよく、これにより、有効レベルの出力段階において出力される信号の安定性をさらに向上させることができる。
【0064】
例えば、第2クロック信号は、第1クロック信号に先立って変化し(先立って高くなり)、先立ち時間量Δtは、約第1クロック信号又は第2クロック信号の高レベル有効時間の5%ないし25%であり、または例えば10%ないし20%である。むろん、これに限られなく、当該先立ち時間量Δtは、実際のニーズに応じて決まられることができ、本発明の実施例では、これを制限しない。
【0065】
図6Bに示すように、出力段階2において、出力経路(
図6Bにおける点線の矢印で示すように)が形成され、出力段階2における初期段階において、出力端子Outputから高レベルが出力され(このとき、第1クロック信号は高レベルにあり)、出力段階2における初期段階以外の他の時間帯(すなわち、出力段階2における初期段階の後、かつ、リセット段階3の前の時間帯)において、出力端子Outputから低レベルが出力される(このとき、第1クロック信号が低レベルとなる。)。
【0066】
リセット段階3において、
図5及び
図6Cに示すように、第1クロック信号は、第2クロック信号に先立って変化し(先立って高くなり)、出力端子Outputからの出力信号は高レベルになる。同様に、第1コンデンサC1のブートストラップ効果によって、第1ノードN1のレベルもそれに応じて変化することで、第10トランジスタT10をオンさせ、第1ノードN1と第3ノードN3を電気的に接続させる。例えば、第1クロック信号は、第2クロック信号に先立って変化し(先立って高くなり)、先立ち時間量は、例えば上述した先立ち時間量Δtに等しい。
【0067】
第2クロック信号が低レベルにある場合、第8トランジスタT8がオンになり、第2ノードN2のレベルが第1電圧信号によってプルダウンされる。第7トランジスタT7は、第2ノードN2の低レベルによってオンされて出力端子Outputに第2電圧信号を出力し、出力端子Outputからの出力信号は、高レベルをそのまま保持する。第5トランジスタT5は、第2クロック信号の低レベルによってオンされて、入力信号によって第3ノードN3及び第1ノードN1のレベルがプルアップされることにより、第6トランジスタT6がカットオフされる。このとき、第1トランジスタT1は、第2ノードN2の低レベルによってオンされ、第2トランジスタT2は、第1クロック信号の高レベルによってカットオフされ、第9トランジスタT9は、第3ノードN3の高レベルによってカットオフされる。
【0068】
図6Cに示すように、リセット段階3に、リセット経路(
図6Cにおける点線の矢印で示すように)が形成され、出力端子Outputから高レベルが出力される。
【0069】
リセット保持段階4において、
図5及び
図6Dに示すように、第2クロック信号が高レベルにあるため、第5トランジスタT5及び第8トランジスタT8がカットオフされる。第2ノードN2が、前の段階の電位(低レベル)を保持することにより、第7トランジスタT7がオン状態を保持し、出力端子Outputからの出力信号はそのまま高レベルにあるようになる。第3ノードN3は、前の段階の電位(高レベル)を保持し、第9トランジスタT9は、第3ノードN3の高レベルによってカットオフされる。第1トランジスタT1は、第2ノードN2の低レベルによってオンされる。
【0070】
第1クロック信号が低レベルになる場合、第2トランジスタT2がオンされて、第3ノードN3及び第1ノードN1に第2電圧信号が与えられる。したがって、第1ノードN1が充電される。第6トランジスタT6は、第1ノードN1の高レベルによってカットオフされる。以降の段階において、第1クロック信号が低レベルとなるたびに、第2トランジスタT2がオンされて、第1ノードN1が充電される。このようにして、第1ノードN1に対して断続的に充電することにより、第6トランジスタT6がカットオフされることを確保し、出力端子Outputからの出力信号の安定性を向上させることができる。例えば、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットでは、リセット保持段階において出力される信号の安定性を向上させる(例えば、高レベル信号の安定性を向上させ)ことができ、これにより、例えば高レベル信号が安定に出力される時間を延長することができる。
【0071】
図6Dに示すように、リセット保持段階4において、リセット経路及び第1ノードN1の充電経路(
図6Dにおける点線の矢印で示すように)が形成され、出力端子Outputが高レベルを出力し続けるとともに、第1ノードN1が充電されることにより、第6トランジスタT6がカットオフされることを確保する。
【0072】
図7は、
図5におけるリセット保持段階に対応する、
図4に示すシフトレジスタユニットの模式的な回路図である。次に、
図5に示す信号のタイミングチャートを参照して、
図4に示すシフトレジスタユニット10の動作原理について説明する。ここで、各トランジスタがP型トランジスタである例を挙げて説明するが、本発明の実施例はこれに限られない。
【0073】
また、
図7には、点線で示されたトランジスタは、何れも対応する段階内でカットオフ状態にあることを示す。
図7には、点線の矢印は、対応する段階内でのシフトレジスタユニットにおける電流方向を示す。
図7に示すトランジスタについて、何れもP型トランジスタを例として説明する。つまり、各トランジスタは、ゲート電極にオンレベル(有効レベル、ここでは、低レベル)が入力される場合にオンされ、カットオフレベル(无效レベル、ここでは、高レベル)が入力される場合にカットオフされる。以下の実施例でも同様なので、詳細な説明を省略する。
【0074】
図5に示すように、当該信号タイミングは、入力段階1と、出力段階2と、リセット段階3と、リセット保持段階4と、合計4つの段階を含む。
図5は、各段階における各信号のタイミング波形を示す。
【0075】
入力段階1、出力段階2、リセット段階3において、第1クロック信号と第2ノードN2のレベルが同時に低レベルになることはないため、第3トランジスタT3と第4トランジスタT4は同時にオンされることができなくなり、それで、第2電圧端子VGHの第2電圧信号が第3ノードN3に与えられることができない。入力段階1、出力段階2、リセット段階3において、当該シフトレジスタユニット10の動作原理は、
図3に示すシフトレジスタユニット10の動作原理に類似するので、ここで詳細な説明を省略する。
【0076】
リセット保持段階4において、
図5及び
図7に示すように、第2クロック信号が高レベルにあるため、第5トランジスタT5及び第8トランジスタT8がカットオフされる。第2ノードN2が、前の段階の電位(低レベル)を保持することにより、第7トランジスタT7がオン状態を保持し、出力端子Outputからの出力信号がそのまま高レベルにあるようになる。第3ノードN3は、前の段階の電位(高レベル)を保持し、第9トランジスタT9は、第3ノードN3の高レベルによってカットオフされる。第3トランジスタT3は、第2ノードN2の低レベルによってオンされる。
【0077】
第1クロック信号が低レベルになる場合、第4トランジスタT4がオンされ、第3ノードN3及び第1ノードN1に第2電圧信号が与えられることによって、第1ノードN1が充電される。第6トランジスタT6は、第1ノードN1の高レベルによってカットオフされる。以降の段階において、第1クロック信号が低レベルとなるたびに、第4トランジスタT4がオンされ、第1ノードN1が充電される。このようにして、第1ノードN1に対して断続的に充電することにより、第6トランジスタT6がカットオフされることを確保し、出力端子Outputからの出力信号の安定性を向上させることができる。
【0078】
図7に示すように、リセット保持段階4において、リセット経路及び第1ノードN1の充電経路(
図7における点線の矢印で示すように)が形成され、出力端子Outputが高レベルを出力し続けるとともに、第1ノードN1が充電されることにより、第6トランジスタT6がカットオフされることを確保する。
【0079】
本発明の少なくとも一つの実施例によれば、第11ないし第18トランジスタと、第3コンデンサと、第4コンデンサとを含むシフトレジスタユニットがさらに提供されている。当該シフトレジスタユニットでは、出力信号の安定性を向上させ、他の信号からの干渉を抑制し、表示品質を改善することができる。
【0080】
図8は、本発明のある実施例に係るシフトレジスタユニットの回路図である。
図8を参照し、当該シフトレジスタユニット10は、第11ないし第18トランジスタT11-T18と、第3コンデンサC3と、第4コンデンサC4とを含む。
【0081】
第11トランジスタT11のゲート電極は、第1ノードN1に接続されるように配置され、第11トランジスタT11の第1電極は、第1クロック信号線CLK1に接続されて第1クロック信号を受信するように配置され、第11トランジスタT11の第2電極は、出力端子Outputに接続されるように配置される。第3コンデンサC3の第1電極は、第11トランジスタT11のゲート電極(第1ノードN1)に接続されるように配置され、第11トランジスタT11の第2電極は、第11トランジスタT11の第2電極(出力端子Output)に接続されるように配置される。
【0082】
第12トランジスタT12のゲート電極は、第1電圧端子VGLに接続されて第1電圧信号を受信するように配置される。第12トランジスタT12は、第1電極と、第2電極とをさらに含む。第12トランジスタT12の第2電極は、第1ノードN1に接続されるように配置される。第13トランジスタT13のゲート電極は、第2クロック信号線CLK2に接続されて第2クロック信号を受信するように配置され、第13トランジスタT13の第1電極は、入力端子Inputに接続されて入力信号を受信するように配置され、第13トランジスタT13の第2電極は、第12トランジスタT12の第1電極に接続されるように配置される。
【0083】
第14トランジスタT14のゲート電極は、第2ノードN2に接続されるように配置され、第14トランジスタT14の第1電極は、第2電圧端子VGHに接続されて第2電圧信号を受信するように配置され、第14トランジスタT14の第2電極は、第11トランジスタT11の第2電極(出力端子Output)に接続されるように配置される。第4コンデンサC4の第1電極は、第14トランジスタT14のゲート電極(第2ノードN2)に接続されるように配置され、第4コンデンサC4の第2電極は、第14トランジスタT14の第1電極(第2電圧端子VGH)に接続されるように配置される。
【0084】
第15トランジスタT15のゲート電極は、第2ノードN2に接続されるように配置され、第15トランジスタの第1電極は、第1クロック信号線CLK1に接続されて第1クロック信号を受信するように配置される。第16トランジスタT16のゲート電極は、第15トランジスタT15の第2電極に接続されるように配置され、第16トランジスタT16の第1電極は、第2電圧端子VGHに接続されて第2電圧信号を受信するように配置され、第16トランジスタT16の第2電極は、第12トランジスタT12の第1電極に接続されるように配置される。
【0085】
第17トランジスタT17のゲート電極は、第2クロック信号線CLK2に接続されて第2クロック信号を受信するように配置され、第17トランジスタT17の第1電極は、第1電圧端子VGLに接続されて第1電圧信号を受信するように配置され、第17トランジスタT17の第2電極は、第2ノードN2に接続されるように配置される。第18トランジスタT18のゲート電極は、第13トランジスタT13の第2電極に接続されるように配置され、第18トランジスタT18の第1電極は、第2クロック信号線CLK2に接続されて第2クロック信号を受信するように配置され、第18トランジスタT18の第2電極は、第2ノードN2に接続されるように配置される。
【0086】
当該シフトレジスタユニット10の動作原理は、
図5及
図6Aないし
図6Dで説明したシフトレジスタユニットの動作原理に類似するので、ここで詳細な説明を省略する。
【0087】
本発明の少なくとも一つの実施例によれば、第19ないし第26トランジスタと、第5コンデンサと、第6コンデンサとを含むシフトレジスタユニットが提供されている。当該シフトレジスタユニットでは、出力信号の安定性を向上させ、他の信号からの干渉を抑制し、表示品質を改善することができる。
【0088】
図9は、本発明のある実施例に係る他のシフトレジスタユニットの回路図である。
図9を参照し、当該シフトレジスタユニット10は、第19ないし第26トランジスタT19-T26と、第5コンデンサC5と、第6コンデンサC6とを含む。
【0089】
第19トランジスタT19のゲート電極は、第1ノードN1に接続されるように配置され、第19トランジスタT19の第1電極は、第1クロック信号線CLK1に接続されて第1クロック信号を受信するように配置され、第19トランジスタT19の第2電極は、出力端子Outputに接続されるように配置される。第5コンデンサC5の第1電極は、第19トランジスタT19のゲート電極(第1ノードN1)に接続されるように配置され、第5コンデンサC5の第2電極は、第19トランジスタT19の第2電極(出力端子Output)に接続されるように配置される。
【0090】
第20トランジスタT20のゲート電極は、第1電圧端子VGLに接続されて第1電圧信号を受信するように配置される。第20トランジスタT20は、第1電極と第2電極とをさらに含む。第20トランジスタT20の第2電極は、第1ノードN1に接続されるように配置される。第21トランジスタT21のゲート電極は、第2クロック信号線CLK2に接続されて第2クロック信号を受信するように配置され、第21トランジスタT21の第1電極は、入力端子Inputに接続されて入力信号を受信するように配置され、第21トランジスタT21の第2電極は、第20トランジスタT20の第1電極に接続されるように配置される。
【0091】
第22トランジスタT22のゲート電極は、第2ノードN2に接続されるように配置され、第22トランジスタT22の第1電極は、第2電圧端子VGHに接続されて第2電圧信号を受信するように配置され、第22トランジスタT22の第2電極は、第19トランジスタT19の第2電極(出力端子Output)に接続されるように配置される。第6コンデンサC6の第1電極は、第22トランジスタT22のゲート電極(第2ノードN2)に接続されるように配置され、第6コンデンサC6の第2電極は、第22トランジスタT22の第1電極(第2電圧端子VGH)に接続されるように配置される。
【0092】
第23トランジスタT23のゲート電極は、第2ノードN2に接続されるように配置され、第23トランジスタT23の第1電極は、第2電圧端子VGHに接続されて第2電圧信号を受信するように配置される。第24トランジスタT24のゲート電極は、第1クロック信号線CLK1に接続されて第1クロック信号を受信するように配置され、第24トランジスタT24の第1電極は、第23トランジスタT23の第2電極に接続されるように配置され、第24トランジスタT24の第2電極は、第20トランジスタT20の第1電極に接続されるように配置される。
【0093】
第25トランジスタT25のゲート電極は、第2クロック信号線CLK2に接続されて第2クロック信号を受信するように配置され、第25トランジスタT25の第1電極は、第1電圧端子VGLに接続されて第1電圧信号を受信するように配置され、第25トランジスタT25の第2電極は、第2ノードN2に接続されるように配置される。第26トランジスタT26のゲート電極は、第21トランジスタT21の第2電極に接続されるように配置され、第26トランジスタT26の第1電極は、第2クロック信号線CLK2に接続されて第2クロック信号を受信するように配置され、第26トランジスタT26の第2電極は、第2ノードN2に接続されるように配置される。
【0094】
当該シフトレジスタユニット10の動作原理は、
図8で説明したシフトレジスタユニットの動作原理に類似するので、ここで詳細な説明を省略する。
【0095】
本発明の少なくとも一つの実施例によれば、ゲート駆動回路がさらに提供されている。当該ゲート駆動回路はカスケード接続されている複数のシフトレジスタユニットを含み、前記複数のシフトレジスタユニットはP個の第1シフトレジスタユニットを含み、前記第1シフトレジスタユニットには本発明のいずれの実施例に記載のシフトレジスタユニットが採用され、Pは1より大きい整数である。当該ゲート駆動回路では、出力信号の安定性を向上させ、他の信号からの干渉を抑制し、表示品質を改善することができる。
【0096】
図10は、本発明のある実施例に係るゲート駆動回路の模式的なブロック図である。
図10を参照し、当該ゲート駆動回路20は、カスケード接続されている複数のシフトレジスタユニット(SRn、SRn+1、SRn+2、SRn+3など)を含む。複数のシフトレジスタユニットの数は、制限されるものではなく、実際のニーズに応じて決めることができる。例えば、複数のシフトレジスタユニットは、P個の第1シフトレジスタユニットを含み、Pは1より大きい整数である。例えば、解像度が640×480の表示装置について、Pは480であってもよく、対応して、解像度が1920×1440の表示装置について、Pは1440であってもよい。例えば、第1シフトレジスタユニットには、本発明のいずれの実施例に記載のシフトレジスタユニット10が採用される。つまり、ゲート駆動回路20では、一部又は全部のシフトレジスタユニットには本発明のいずれの実施例に記載のシフトレジスタユニット10が採用される。当該ゲート駆動回路20は、薄膜トランジスタと同様なプロセスによって直接的に表示装置のアレイ基板に集積されて、1行ずつ走査して駆動する機能を実現してもよい。
【0097】
例えば、複数のシフトレジスタユニットは、それぞれ入力端子Inputと、出力端子Outputとを備える。例えば、最終段以外、各段のシフトレジスタユニットの出力端子Outputは、次の段のシフトレジスタユニットの入力端子Inputに接続される。例えば、第1段のシフトレジスタユニットの入力端子Inputには、トリガー信号STVが受信される。
【0098】
例えば、当該ゲート駆動回路20は、各シフトレジスタユニットの第1クロック信号線CLK1及び第2クロック信号線CLK2に接続されている第1システムクロックCLK_A及び第2システムクロックCLK_Bを含む。例えば、ある段のシフトレジスタユニット(例えば、SRn)の第1クロック信号線CLK1が第1システムクロックCLK_Aに接続され、かつ、第2クロック信号線CLK2が第2システムクロックCLK_Bに接続されば、次の段シフトレジスタユニット(例えば、SRn+1)の第2クロック信号線CLK2が第1システムクロックCLK_Aに接続され、かつ、第1クロック信号線CLK1が第2システムクロックCLK_Bに接続される。以降の各シフトレジスタユニットの第1システムクロックCLK_Aと第2システムクロックCLK_Bとの接続方式は、これに類似する。これにより、各シフトレジスタユニットの出力端子Outputからの出力信号は、シフト可能で、かつ、時系列でお互いに接しているように実現される。例えば、当該ゲート駆動回路20は、タイミングコントローラをさらに含んでもよい。タイミングコントローラは、例えば、各段のシフトレジスタユニットに第1システムクロック信号及び第2システムクロック信号を供給するように配置されてよく、トリガー信号STVを供給するように配置されてもよい。
【0099】
例えば、当該ゲート駆動回路20によって表示パネルを駆動する場合、当該ゲート駆動回路20が表示パネルの一側に設けられてもよい。例えば、当該表示パネルは、複数行のゲート線を備え、ゲート駆動回路20における各段のシフトレジスタユニットの出力端子Outputは、複数行のゲート線に順に接続されるように配置され、ゲート走査信号を出力するために用いられてもよい。むろん、両側駆動を実現するために、表示パネルの両側にそれぞれ当該ゲート駆動回路20が設けられてもよい。本発明の実施例では、ゲート駆動回路20の設置方式が限定されない。例えば、表示パネルの一側には、奇数行のゲート線を駆動するためのゲート駆動回路20が設けられ、表示パネルの他の側には、偶数行のゲート線を駆動するためのゲート駆動回路20が設けられてもよい。
【0100】
本発明の少なくとも一つの実施例によれば、表示装置がさらに提供されている。当該表示装置は、本発明のいずれの実施例に記載のゲート駆動回路を含む。当該表示装置におけるゲート駆動回路の出力信号の安定性が良く、他の信号に干渉され易くなく、比較的に良い表示品質を持っている。
【0101】
図11は、本発明のある実施例に係る表示装置の模式的なブロック図である。
図11を参照し、表示装置30は、ゲート駆動回路20を含み、ゲート駆動回路20は、本発明のいずれの実施例に記載のゲート駆動回路である。例えば、表示装置30は、液晶パネル、液晶テレビ、ディスプレイ、OLEDパネル、OLEDテレビ、電子ペーパー表示装置、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーターなど、表示機能を持つ任意の製品又は部品であってもよい。本発明の実施例では、これが制限されていない。表示装置30の技術効果は、上述した実施例におけるシフトレジスタユニット10及びゲート駆動回路20に関する説明を参照することができ、ここで詳細な説明を省略する。
【0102】
図12は、本発明のある実施例に係る他の表示装置の模式的なブロック図である。
図12を参照し、表示装置30は、表示パネル3000と、ゲートドライバ3010と、タイミングコントローラ3020と、データドライバ3030とを含む。表示パネル3000は、複数本の走査線GLと複数本のデータ線DLが交差していることにより限定されている複数の画素ユニットPを含む。ゲートドライバ3010は、複数本の走査線GLを駆動するために用いられる。データドライバ3030は、複数本のデータ線DLを駆動するために用いられる。タイミングコントローラ3020は、表示装置30の外部から入力される画像データRGBを扱い、データドライバ3030へ扱った画像データRGBを供給し、並びにゲートドライバ3010及びデータドライバ3030に走査制御信号GCS及びデータ制御信号DCSを供給することにより、ゲートドライバ3010及びデータドライバ3030を制御する。
【0103】
例えば、ゲートドライバ3010は、上記のいずれの実施例に係るゲート駆動回路20を含む。ゲート駆動回路20における複数のシフトレジスタユニットの出力端子Outputは、複数本の走査線GLに対応して接続され、第N段のシフトレジスタユニットの出力端子Outputは、更に第N+1段のシフトレジスタユニットの入力回路にも接続されて入力信号を供給し、Nは0より大きい整数である。複数本の走査線GLは、複数行に配列された画素ユニットPに対応して接続される。ゲート駆動回路20における各段のシフトレジスタユニットの出力端子Outputから複数本の走査線GLに信号が出力されることにより、表示パネル3000における複数行の画素ユニットPに対する1行ずつの走査を実現する。
【0104】
例えば、データドライバ3030は、参照ガンマ電圧を用いて、タイミングコントローラ3020からの複数のデータ制御信号DCSによって、タイミングコントローラ3020から入力されたデジタル画像データRGBをデータ信号に変換する。データドライバ3030は、複数本のデータ線DLに変換されたデータ信号を供給する。
【0105】
例えば、タイミングコントローラ3020は、表示パネル3000のサイズ及び解像度にマッピングするように、外部から入力される画像データRGBを扱ってから、データドライバ3030に扱われた画像データを供給する。タイミングコントローラ3020は、表示装置30の外部から入力される同期信号(例えば、ドットクロックDCLK、データ有効化信号DE、水平同期信号Hsync、垂直同期信号Vsync)を利用して複数の走査制御信号GCS及び複数のデータ制御信号DCSを生成する。タイミングコントローラ3020は、生成した走査制御信号GCS及びデータ制御信号DCSをそれぞれゲートドライバ3010及びデータドライバ3030に供給して、ゲートドライバ3010及びデータドライバ3030に対する制御に用いる。
【0106】
例えば、ゲートドライバ3010及びデータドライバ3030は、半導体チップとして実現されてもよい。当該表示装置30は、例えば、信号デコード回路や電圧変換回路などといった他の部品を含んでもよい。これらの部品には、例えば既存した従来の部品が採用されてもよい。ここで詳細な説明を省略する。
【0107】
本発明の少なくとも一つの実施例によれば、本発明のいずれの実施例に係るシフトレジスタユニット10を駆動するためのシフトレジスタユニットの駆動方法がさらに提供されている。当該駆動方法により、シフトレジスタユニット10の出力信号の安定性を改善し、他の信号からの干渉を抑制することができ、これにより、当該シフトレジスタユニット10が採用される表示装置の表示品質を改善する。
【0108】
例えば、当該駆動方法は、
入力段階において、第1ノードN1に入力信号を書き込むことで出力回路200をオンにすることと、
出力段階において、出力回路200が出力端子Outputにクロック信号を出力することと、
リセット段階において、リセット回路300が第2ノードN2のレベルによる制御下でオンになり、出力端子Outputをリセットすることと、
リセット保持段階において、第1ノードN1に対して充電することにより、出力回路200が第1ノードN1のレベルによる制御下でオフ状態を保持することと、を含む。
【0109】
なお、当該駆動方法の詳細な説明及び技術効果について、本発明の実施例におけるシフトレジスタユニット10の動作原理に関する説明を参照することができるので、ここで詳細な説明を省略する。
【0110】
以下の事項について、説明する必要がある。
(1)本発明の実施例の図面は、本発明の実施例に係る構成のみに関し、他の構成について一般的なデザインを参照することができる。
(2)矛盾しない限り、本発明の実施例及び実施例における特徴は、お互いに組み合わせにより新たな実施例を得ることができる。
【0111】
以上、本発明の具体的な実施形態に過ぎなく、本発明の保護範囲はこれに限られない。本発明の保護範囲は、請求項の保護範囲によって定義されるべきである。