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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】尿管ステント用の包装システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 50/33 20160101AFI20230725BHJP
   A61F 2/95 20130101ALI20230725BHJP
【FI】
A61B50/33
A61F2/95
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021539005
(86)(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 US2019068718
(87)【国際公開番号】W WO2020142369
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-07-07
(31)【優先権主張番号】62/788,414
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511193846
【氏名又は名称】クック・メディカル・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】COOK MEDICAL TECHNOLOGIES LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100083895
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【弁理士】
【氏名又は名称】海老 裕介
(72)【発明者】
【氏名】バンチ, クリステン, エム.
(72)【発明者】
【氏名】キリー, ネイサン, ピー.
(72)【発明者】
【氏名】シーツ, ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】シヴァリー, ジェームス, ビー.
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0264239(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0220397(US,A1)
【文献】特開平07-163575(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0250495(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 50/00 - 50/39
A61F 2/95
A61M 25/00
A61J 1/00
B65D 75/28
75/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端部分と遠位端部分との間に延びる細長いシャフトを含む尿管ステントと共に使用するための包装システムであって、
トレイベースを含み、前記トレイベースは、
前記トレイベースの平面から突出し、前記平面に沿ってU字状に延びる第1の延在部と、
前記トレイベースの前記平面から突出し、前記第1の延在部に隣接したU字形の線に沿って配置されて、前記第1の延在部との間に前記尿管ステントの前記細長いシャフトの少なくとも一部を受け入れる第1の谷を集合的に画定する複数の第1の柱であって、各第1の柱が、前記尿管ステントの前記遠位端部分をその周りに巻き付けて前記トレイベースに固定するように構成された、複数の第1の柱と、
前記トレイベースの前記平面から突出し前記複数の第1の柱から第1の距離だけ離れて配置された第2の柱であって、前記尿管ステントの前記近位端部分をその周りに巻き付けて前記トレイベースに固定するように構成された第2の柱と、
前記トレイベースの前記平面から突出した突起であって、前記尿管ステントの前記近位端部分に結合されたテザーをその周りに巻き付けて前記トレイベースに固定するように構成された突起と、
を含む包装システム。
【請求項2】
前記突起がアンダーカット構造を含む、請求項1に記載の包装システム。
【請求項3】
前記トレイベースが前記トレイベースの前記平面にヒンジ式に取り付けられたフラップをさらに含み、前記フラップは、前記突起にスナップ嵌めされるように構成される、請求項1に記載の包装システム。
【請求項4】
尿管ステントが前記トレイベースに装填された状態で前記トレイベースにスナップ嵌めされるように構成されたトレイカバーをさらに含む、請求項1に記載の包装システム。
【請求項5】
前記トレイベースが、前記トレイベースの前記平面から突出し、前記トレイベースの周辺部分の少なくとも一部に沿って延びる第2の延在部をさらに含み、前記第2の延在部は第2の凹部を含む、請求項1に記載の包装システム。
【請求項6】
前記第1の距離が約4cmから約40cmの範囲である、請求項1に記載の包装システム。
【請求項7】
前記トレイベースの前記平面から突出し、前記第2の柱に隣接する第3の延在部及び第4の延在部をさらに含み、前記第3の延在部及び前記第4の延在部は前記トレイベースの前記平面上でそれらの間に第2の谷を画定する、請求項1に記載の包装システム。
【請求項8】
前記第2の柱と前記複数の第1の柱との間に延びる第1の凹部をさらに含む、請求項7に記載の包装システム。
【請求項9】
前記トレイベースを支持体上に水平かつ安定的に配置できるように構成された複数の凹状キャビティをさらに含む、請求項1に記載の包装システム。
【請求項10】
前記複数の第1の柱が、前記第1の延在部の少なくとも一部に平行に延びる線に沿って間隔を置いて配置される、請求項1に記載の包装システム。
【請求項11】
前記複数の第1の柱が、前記第1の延在部の少なくとも一部と前記第2の延在部の少なくとも一部との間に配置される、請求項5に記載の包装システム。
【請求項12】
前記第2の延在部が、前記第2の凹部内に受け入れられた構成要素を簡単に取り外すことができるように構成された第2のノッチをさらに含む、請求項5に記載の包装システム。
【請求項13】
前記第1の谷と前記第2の谷との間の前記トレイベースの前記平面上のスペースが、前記第1の凹部内に受け入れられた前記尿管ステントを簡単に取り外すことができるように構成された第1のノッチを画定する、請求項8に記載の包装システム。
【請求項14】
前記第2の谷が、異なる直径を有する2つの異なる細長い構成要素のそれぞれを、積み重ねられた状態でその中に受け入れて保持するように構成される、請求項7に記載の包装システム。
【請求項15】
前記第3及び第4の延在部の一方又は両方が、異なる直径を有する2つの異なる細長い構成要素をロックするための、前記平面上の異なる高さに配置されたロック特徴部の第1及び第2の対を含む、請求項7に記載の包装システム。
【請求項16】
前記第1の対のロック特徴部が、前記第2の対のロック特徴部よりも前記平面の近くに配置され、前記第1の対のロック特徴部が、前記第2の対のロック特徴部間にロック式に受け入れられるサイズよりも小さい第1のサイズを有する細長い構成要素を受け入れるように構成される、請求項15に記載の包装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この特許出願は、2019年1月4日に提出された米国仮特許出願第62/788,414号に基づく優先権を主張し、その全体は参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
尿管ステントは、今日一般的に使用されている。これらのステントは、腎臓及び尿管結石の除去、狭窄、腫瘍、及び水腎症につながる可能性のある他の病気を含む、尿路に影響を与える泌尿器疾患の治療中に使用される。尿管ステントは、処置の前又は後に尿管を通した排液を実現し、尿管が収縮して閉塞を引き起こすのを防ぐために配置される。テザーは尿管ステントの近位端に配置され、尿管ステントの再配置又は除去に使用される。従来、尿管ステントは、ステントを配置するために必要な他のすべての構成要素(例えば、ポジショナ、ピグテールストレートナ)と共にパウチに包装される。これには、ステントのねじれ又はもつれ、ステント及び他の構成要素の絡み合い、及びテザーがステント又は他の構成要素の周りに巻き付けられることを含む1つ又は複数の欠点があり得、これらの欠点は損傷又は無菌性の喪失に関してより多くの機会を提供し、エンドユーザが手順で使用するためにステント及び構成要素を準備することを困難又は不可能にする。
【0003】
本開示は、以下の図面及び記載を参照することにより、より深く理解することができる。図中の構成要素は必ずしも一定の縮尺ではなく、代わりに本開示の原理を説明することに重点が置かれている。さらに、図において、同様の参照番号は、異なる図全体にわたって対応する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本開示の特定の態様による、テザーを含む尿管ステントの斜視図を示す図である。
図2】本開示の特定の態様によるポジショナの斜視図を示す図である。
図3】本開示の特定の態様による、アクチュエータを含むポジショナの斜視図を示す図である。
図4】本開示の特定の態様によるトレイベースの上面図を示す図である。
図5】本開示の特定の態様による図4のトレイベースの斜視図を示す図である。
図5A】本開示の特定の態様による図4のトレイベースの底面斜視図を示す図である。
図6】本開示の特定の態様による図4のトレイベースの別の斜視図を示す図である。
図7】本開示の特定の態様による、トレイベース及びトレイカバーを含む包装システムの上面図を示す図である。
図8】本開示の特定の態様による、尿管ステント及び図2のポジショナが装填されたトレイベースの斜視図を示す図である。
図9】本開示の特定の態様による、トイベース及びトレイカバーを含む包装システムの斜視図を示す図であり、トレイベースは尿管ステント及び図2のポジショナを含む。
図10】本開示の特定の態様による、尿管ステント及び図3のポジショナが装填された図4のトレイベースの斜視図を示す図である。
図11】本開示の特定の態様による、フラップ及び突起を含むトレイベースの斜視図を示す図である。
図12】本開示の特定の態様による、尿管ステント及び図2のポジショナが装填された、フラップ及び突起を含むトレイベースの斜視図を示す図である。
図13本開示の特定の態様による、トレイベース及びトレイカバーを含む包装システムの別の実施形態の斜視図を示す図である。
図14本開示の特定の態様による、トレイベース及びトレイカバーを備える図13の包装システムの斜視図を示す図である。
図15本開示の特定の態様による、図13のトレイベースの一部の底部の拡大斜視図を示す図である。
図16本開示の特定の態様による、図13のトレイベースの一部の上部の拡大斜視図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
同様の要素が概ね同様の数字によって識別される図面を参照して、様々な態様を以下に記載する。それら態様の様々な要素の関係及び機能は、以下の詳細な記載を参照することによってより深く理解され得る。しかしながら、態様は、図面に示されている態様にも、以下に明示的に記載されている態様にも限定されない。図面は必ずしも一定の縮尺ではなく、場合によっては、従来の材料、構造、及びアセンブリなど、本明細書に開示される態様を理解するために必要ではない詳細が省略されている可能性があることも理解されたい。
【0006】
本開示の1つの一般的な態様は、近位端部分と遠位端部分との間に延びる細長いシャフトを有する尿管ステントと共に使用するための、トレイベースを含む包装システムを含み、トレイベースは、トレイベースの平面から外向きに配置され、トレイベースの長さの少なくとも一部に沿って延びる第1の延在部と;トレイベースの平面から外向きに配置され、第1の延在部に隣接する少なくとも1つの第1の柱であって、尿管ステントの遠位端部分をトレイベースに固定するように構成された少なくとも1つの第1の柱と;トレイベースの平面から外向きに配置され、少なくとも1つの第1の柱から第1の距離だけ離れて配置された第2の柱であって、尿管ステントの近位端部分をトレイベースに固定するように構成された第2の柱と;トレイベースの平面から外向きに配置され、第2の柱に隣接する突起であって、尿管ステントの近位端部分に結合されたテザーをトレイベースに固定するように構成された突起とを含む。
【0007】
本開示の別の一般的な態様は、近位端部分と遠位端部分との間に延びる細長いシャフトを有する尿管ステントと共に使用するための、トレイベースを含む包装システムを含み、トレイベースは、トレイベースの平面から外向きに配置された少なくとも1つの第1の柱であって、尿管ステントの遠位端部分をトレイベースに固定するように構成された少なくとも1つの第1の柱と;トレイベースの平面から外向きに配置され、少なくとも1つの第1の柱から第1の距離だけ離れて配置された第2の柱であって、尿管ステントの近位端部分をトレイベースに固定するように構成された第2の柱と;トレイベースの平面から外向きに配置され、第2の柱に隣接する突起であって、尿管ステントの近位端部分に結合されたテザーをトレイベースに固定するように構成された突起とを含む。
【0008】
本開示の別の一般的な態様は、近位端部分と遠位端部分との間に延びる細長いシャフトを有する尿管ステントと共に使用するための、トレイベースを含む包装システムを含み、トレイベースは、トレイベースの平面から外向きに配置された少なくとも1つの第1の柱であって、尿管ステントの遠位端部分をトレイベースに固定するように構成された少なくとも1つの第1の柱と;トレイベースの平面から外向きに配置され、少なくとも1つの第1の柱から第1の距離だけ離れて配置された第2の柱であって、尿管ステントの近位端部分をトレイベースに固定するように構成された第2の柱と;トレイベースの平面から外向きに配置された延在部であって、尿管ステントのテザーをその中に解放可能に受け入れるために延在部の外縁の少なくとも一部に沿って延びる溝を含む延在部とを含む。
【0009】
図1を参照すると、近位端部分14と遠位端部分16との間に延びる細長いシャフトを含む尿管ステント10が示されている。尿管ステント10が本明細書で具体的に記載されているが、包装システム24は、他の臨床用途向けステント、又は他の細長い医療デバイスのために首尾よく実施することができる。簡潔にするために、尿管ステント用の包装システムを本明細書で詳細に記載し、当業者は、対象の明細書及び図を徹底的に検討することにより、包装システムを過度の実験をせずに他の臨床用途向けステント又は他の医療デバイスのためにどのように実施できるかを容易に理解するであろう。いくつかの実施形態では、図1に示されるように、尿管ステント10の細長いシャフト12は、比較的真っ直ぐな構成を有し得、近位及び遠位端部分14及び16は、ピグテール構成を有し得る。使用中、尿管ステント10は、ワイヤガイドを介して、及び細長い管状体92(図2)又はアクチュエータ94が細長い管状体92に結合された細長い管状体92(図3)を含むポジショナ18を使用して尿管内に配置され得る。テザー22は、尿管ステント10の近位端部分14、又は近位端部分14に近接するシャフト12の一部に結合され得る。尿管ステント10及びポジショナ18は、それらが包装のために湾曲されることを可能にするのに十分に柔軟であり得るが、植込み手順のために元の形状を取り戻すように十分な弾性又は弾力性があり得る。
【0010】
図4~12を参照すると、尿管ステント10及びポジショナ18と共に使用するための包装システム24が示されている。包装システム24は、尿管ステント10及びポジショナ18をその中に解放可能に受け入れるように構成されたトレイベース26を含み得る。トレイベース26は、尿管ステント10及びポジショナ18を解放可能に受け入れるのに適切な任意の材料から形成することができる。例えば、トレイベース26は、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなどのプラスチック材料及び他の適切な材料から形成することができる。トレイベース26は、プラスチック熱成形プロセスによって作製することができる。いくつかの実施形態では、トレイベース26は、図8~12に示されるように、角度のある又は面取りされた角を有するほぼ長方形の構成であり得る。トレイベース26の様々な構成が、本発明の範囲から逸脱することなく、必要に応じて及び/又は要望に応じて提供され得ることが理解されるであろう。
【0011】
いくつかの実施形態では、図7及び9に示されるように、包装システム24はまた、トレイカバー20を含み得る。トレイカバー20は、尿管ステント10及びポジショナ18がトレイベース26とトレイカバー20の間に配置され得るように、トレイベース26上に解放可能に適合するように構成することができる。いくつかの実施形態では、トレイカバー20は、トレイベース26とスナップ嵌めすることができる。いくつかの実施形態では、トレイカバー20は、トレイカバー20がトレイベースに固定されるようにヒンジ(図7)を用いてトレイベース26に接続され得るが、他の実施形態(図13図14)では、トレイベース26とは別個の構成要素である代替のトレイカバー120を提供することができる。この実施形態は、開封時に包装システム24が占めるスペースを最小限に抑えながら、トレイカバー120をトレイベースから引き取ることを可能にする。いくつかの実施形態では、包装システム24はまた、密封可能なパウチ(図示せず)を含み得る。尿管ステント10及びポジショナ18を備えたカバー付きトレイは、包装のために密封可能なパウチ内に配置することができる。包装、滅菌、及び保管に適した任意の材料及び構成を、トレイカバー及びパウチで使用できることが理解されよう。
【0012】
トレイベース26は、トレイベース26の平面30から外向きに配置された第1の延在部28を含み得る。第1の延在部28は、トレイベース26の長さの少なくとも一部に沿って延びることができる。いくつかの実施形態では、示されるように、第1の延在部28は、U字形の構成を有し得る。第1の延在部28の構成は、トレイベース26の様々な設計ニーズに対応するために、要望に応じて及び/又は必要に応じて変更できることが理解されよう。例えば、第1の延在部28は、概ね長方形、正方形又は円形或いは尿管ステント10の細長いシャフト12の少なくとも一部が第1の延在部28の外縁44の周りに延びることを可能にする任意の適切な形状であり得る。トレイベース26はまた、尿管ステント10の遠位端部分16をそれに解放可能に固定するように構成された少なくとも1つの第1の柱32、及び示されるように、複数の第1の柱32を含み得る。トレイベース26はまた、トレイベース26の平面30から外向きに配置され、少なくとも1つの第1の柱32から第1の距離42だけ離れて配置された第2の柱40を含み得る。第2の柱40は、尿管ステント10の近位端部分14をそれに解放可能に固定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、図5及び8~12に示されるように、第1及び第2の柱32及び40は両方とも、遠位及び近位端部分16及び14がそれらの名目上のピグテール形状の向きで配置されるときにそれぞれの遠位及び近位端部分16及び14と同様又はわずかに小さい直径を有する円形断面を有する円筒形構成で提供され得る(例えば、ピグテール形状の遠位及び近位端部分16及び14は、0.3インチから0.7インチの範囲の内径を有し得る)。例えば、第1及び第2の柱32及び40の内径は、0.2インチから0.7インチの範囲であり得る。これにより、尿管ステント10のピグテール形状の遠位及び近位端部分16及び14を、それぞれ第1及び第2の柱32及び40の周りに配置することができ、その結果、尿管ステント10の遠位及び近位端部分16及び14は、それぞれのピグテール形状を保持しながら、トレイベース26に固定されることができる。楕円形、正方形、長方形、三角形、及びそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、第1及び第2の柱32及び40の断面形状の追加の構成が可能である。第1の柱32及び第2の柱40の構成(例えば、形状及び寸法)は、それぞれ尿管ステント10の遠位及び近位端部分16及び14の構成に対応するために、必要に応じて及び/又は要望に応じて変更できることが理解されよう。この構成は、輸送中に尿管ステント10を安定させ、尿管ステント10への損傷を最小限に抑え、尿管ステント10の近位及び遠位端部分14及び16の変形を防止する能力を提供する。
【0013】
複数の第1の柱32は、トレイベース26の平面30から外向きに、第1の延在部28に隣接して配置され得る。いくつかの実施形態では、複数の第1の柱32は、第1の延在部28の少なくとも一部に平行に延びる線38に沿って配置され得る。例えば、図11に示されるように、複数の第1の柱32は、第1の延在部28から第2の距離36だけ離されながらU字形の第1の延在部28に実質的に平行に延びるU字形の線38に沿って配置される。第1の延在部28と少なくとも1つの第1の柱32(例えば、示されるように複数の第1の柱32)との間のトレイベース26の平面30の上のスペースは、尿管ステント10の細長いシャフト12の少なくとも一部が(例えば図12に示されるように)その中に解放可能に受け入れられ得るように集合的に第1の谷34を画定する。例えば、図8~12に示されるように、尿管ステント10の細長いシャフト12の少なくとも一部は、第1の谷34に解放可能にスナップ式に取り付けられ得、第1の延在部28の外縁44の周りに延びる。延在部28、複数の第1の柱32、及び第1の谷34の構成は、尿管ステント10を第1の谷34内に所望の構成(例えば、図8~12に示されるU字形構成)で保持し、その結果、トレイベース26のより小さな全体寸法が達成され得るように構成され得ることが理解されよう。いくつかの実施形態では、第1の延在部28は、第1の谷34内に受け入れられた尿管ステント10を所定の位置に保持することを容易にするために第1の延在部28の外縁44から第1の谷34まで延在する少なくとも1つのタブ46、及び図11に示されているように複数のタブ46を備えることができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのタブ46は、第1の延在部28の外縁44から、2つの隣接する第1の柱32の間の線38上に位置するボイド48まで延び得る。タブ46の構成、数、間隔、及び配置は、必要に応じて及び/又は要望に応じて変更できることは理解されよう。いくつかの実施形態では、第1の延在部28、少なくとも1つの第1の柱32、及び第2の距離36は、第1の谷34が、尿管ステント10の細長いシャフト12の外径と同様又はわずかに大きい直径(例えば、0.4インチから0.5インチの範囲)を有するように構成され得る。「約」という用語は、言及された特定の値、並びに寸法の上下両方の寸法の5%以内にある寸法を含むように、本明細書で具体的に定義される。これにより、第1の谷34内の尿管ステント10の細長いシャフト12の半径方向のねじれ運動が最小限に抑えられる。第1の延在部28及び少なくとも1つの第1の柱32の構成(例えば、高さ)、及び第2の距離36の長さは、尿管ステント10の構成(例えば、様々な外径)に対応するために、必要に応じて及び/又は要望に応じて変えることができることは理解されよう。
【0014】
複数の第1の柱32は、線38に沿って離間され得る。複数の第1の柱32のそれぞれは、線38の長さに沿った任意の所望の位置に配置され得る。例えば、図4に示されるように、複数の第1の柱32のいくつかは、実質的に均一な距離で離間され得るが、複数の第1の柱32のいくつかは、異なる距離で離間され得る。少なくとも1つの第1の柱32と第2の柱40との間の第1の距離42は、尿管ステント10の様々な長さに対応するように変えることができる。例えば、第1の距離42は、約4cmから約40cmの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、トレイベース26が複数の第1の柱32を含む場合(例えば、図4に示されるように)、各第1の柱32と第2の柱40との間の第1の距離42は、異なる長さを有する尿管ステント10の近位端部分14及び遠位端部分16が第2の柱40及び第1の柱32の異なる柱に解放可能に固定できるように構成され得る。トレイベース26に配置される第1の柱32の数は、要望に応じて及び/又は必要に応じて変えることができ、例えば1から20までの任意の数であり得る。いくつかの実施形態では、15個の第1の柱32がトレイベース26上に提供される。トレイベース26上に配置される第1の柱32の数が多いほど、より多くの様々な長さの尿管ステント10を収容することができる。第1の延在部28の構成(例えば、全長)、第1の距離42、及び線38に沿った第1の柱32の数、間隔、及び配置は、尿管ステント10の様々な長さに対応するように必要に応じて及び/又は要望に応じて変更できることは理解されよう。多くの適切な構成及び配置が考えられるが、構成及び配置は、第2の柱40と複数の第1の柱32の少なくとも1つとの間の第1の距離42が、尿管ステント10の近位及び遠位端部分をそれぞれ第2の柱40及び複数の第1の柱32のうちの少なくとも1つに解放可能に固定できるようなものでなければならない。異なる構成のトレイベース26を形成する代わりに、様々な長さの尿管ステント10を収容するために複数の離間した第1の柱32を有する単一のトレイベース26を形成することによって、廃棄物を減らし、リサイクル可能性を単純化し、製造効率を上げ、製造コストを削減することができる。尿管ステント10の特定の長さに対応する距離で第1の柱32及び第2の柱40のそれぞれを離間させることにより、尿管ステント10の細長いシャフト12の軸方向のねじれ運動が最小限に抑えられ、それによって輸送中の尿管ステント10への潜在的な損傷が減少する。
【0015】
トレイベース26は、トレイベース26の平面30から外向きに配置され、第2の柱40に隣接する第3の延在部50及び第4の延在部52を含み得る。第3及び第4の延在部50及び52は、トレイベース26の長さの少なくとも一部に沿って延在し得る。いくつかの実施形態では、図11に示されるように、第3及び第4の延在部50及び52は、互いに実質的に平行に延在し得る。第3及び第4の延在部50及び52の間のトレイベース26の平面30上のスペースは、尿管ステント10の細長いシャフト12の少なくとも一部が(例えば、図12に示すように)その中に解放可能に受け入れられ得るように、第2の谷54を画定し得る。いくつかの実施形態では、第3及び第4の延在部50及び52は、第2の谷54が第1の谷34の少なくとも一部と同一直線上に整列されるように構成され得る。したがって、尿管ステント10は、近位端部分14及び遠位端部分16がそれぞれ第2の柱40及び第1の柱32の1つに固定されている状態で、第2の谷54及び第1の谷34を通って延び得る。第3及び第4の延在部50及び52は、尿管ステント10を所定の位置に保持するための追加の保持力を提供し得る。いくつかの実施形態では、図11に示されるように、第1の谷34と第2の谷54との間のトレイベース26の平面30上のスペースは、第1及び第2の谷34及び54内に受け入れられた尿管ステント10の容易な取り外しのために構成された第1のノッチ58を画定し得る。
【0016】
トレイベース26は、尿管ステント10を所定の位置に保持するために追加の保持力が提供され得るように、尿管ステント10の細長いシャフト12の少なくとも一部を解放可能に受け入れるように構成された第1の凹部56を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の凹部56は、第2の柱40に近接する第1の場所60から、少なくとも1つの第1の柱32に近接する第2の位置62まで(例えば、図11に示されるように)延在し得る。第1の凹部56の構成及び長さは、本発明の範囲から逸脱することなく、そこに受け入れられる尿管ステント10の構成及び長さに対応するために、必要に応じて及び/又は要望に応じて変更できることは理解されよう。例えば、図11に示されるように、第1の凹部56は、第2の谷54を通って第1のノッチ58を通り過ぎて、第1の谷34の少なくとも一部の中に延在し得る。したがって、尿管ステント10の細長いシャフト12は、第1及び第2の谷34及び54に、次いで第1の凹部56にスナップ式に取り付けられ得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、図11~12に示されるように、トレイベース26は、トレイベース26の平面30から外向きに配置され、第2の柱40に隣接する突起64を含み得る。突起64は、尿管ステント10の近位端部分14に結合されたテザー22をそれに固定するように構成され得る。突起64は、テザー22が突起64の周りに巻き付けられる一方、尿管ステント10の近位端部分14が第2の柱40の周りに配置されるように、配置することができる。いくつかの実施形態では、突起64は、(例えば、図11に示されるように)円形断面を有する円筒形構成で提供され得る。楕円形、正方形、長方形、三角形、及びそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、突起64の断面形状の追加の構成が可能である。突起64の構成は、本発明の範囲から逸脱することなく、必要に応じて及び/又は要望に応じて変更できることが理解されよう。いくつかの実施形態では、突起64は、突起64の周りにテザー22を効率的に巻き付けて固定する能力を提供するように、突起64の基部にアンダーカット86を備え得る。アンダーカット86は、上面よりも小さい円周又は断面を有する突起64の上面より下の突起64の部分によって定義される。いくつかの実施形態では、突起64は、ユーザが最初に突起64の周りにテザー22を巻き付け、次に突起64をトレイベース26にスナップ式に取り付け得るように、トレイベース26から取り外し可能であり得る。
【0018】
トレイベース26は、突起64に隣接する所望の位置にヒンジ式に取り付けられたフラップ66を含み得る。フラップ66は、突起64とスナップ嵌めするように構成された第1の溝70を含み得る。いくつかの実施形態では、図11に示されるように、第1の溝70は、突起64よりわずかに大きい寸法を有しながら、突起64と同様又は実質的に同じ形状で提供され得る。フラップ66は、(例えば図12に示されるような)第3の位置72と、(例えば、図11に示されるような)第4の位置74との間でヒンジ式に移動可能であり得る。フラップ66が第4の位置74に移動されると、フラップ66は、スナップ嵌めによってフラップ66が所定の位置に保持されるトレイベース26のアパーチャ68を閉じる。フラップ66が第3の位置72に移動されると、フラップ66は、突起64が第1の溝70内に受け入れられた状態で突起64とのスナップ嵌めによって突起64に固定され得る。この構成は、突起64の周りに巻き付けられテザー22が、テザー22と突起64をしっかりと結び付ける必要なしに、フラップ66と突起64のスナップ嵌め閉鎖によってそれに解放可能に固定されることを可能にする。したがって、テザー22は、フラップ66を持ち上げることによって容易に解放され得る。この構成は、テザー22の迅速、容易、かつ単純な固定及び取り外し、並びにテザー22を損傷する可能性の低減など、様々な利点を提供する。突起64及びフラップ66はまた、テザー22が尿管ステント10及び/又は一緒に包装された他の構成要素に絡まるのを防止し得、その結果、テザー22への損傷を低減することができ、及び使用前に尿管ステント10を準備するプロセスを単純化することができる。
【0019】
トレイベース26はまた、トレイベース26の平面30から外向きに配置された第2の延在部76を含み得る。いくつかの実施形態では、第2の延在部76は、トレイベース26の周辺部分78の少なくとも一部に沿って延在し得る。例えば、図11に示すように、第2の延在部76は、概ねU字形を有し得、トレイベース26の3つの縁部に沿って延在し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1の柱32、及び示されるように、複数の第1の柱32が、第1の延在部28の少なくとも一部と第2の延在部76の少なくとも一部との間に配置され得る。第2の延在部76は、その中にポジショナ18を(例えばスナップ嵌めによって)解放可能に受け入れるように構成された第2の凹部80を含み得る。第2の延在部76及び第2の凹部80の構成は、様々な構成のポジショナ18に対応するために必要に応じて及び/又は要望に応じて変更され得ることが理解されよう。例えば、第2の凹部80の長さは、ポジショナ18の長さに応じて変化し得る。いくつかの実施形態では、図12に示されるように、ポジショナ18は、実質的に第2の凹部80の全長にわたって延在し得、これにより、第2の凹部80内でのポジショナ18の軸方向のねじれ運動が最小化される。第2の凹部80の寸法は、第2の凹部80内でのポジショナ18の半径方向のねじれ運動が最小化されるようにポジショナ18の外径に応じて変化し得る。いくつかの実施形態では、第2の凹部80の寸法は、ポジショナ18の長さに沿った異なる外径に対応するように第2の凹部80の長さに沿って変化し得る。例えば、図4、7及び10に示されるように、第2の凹部80の第1の部分88は、ポジショナ18の細長い管状体92を収容するように構成され、第2の凹部80の第2の部分90は、ポジショナ18のアクチュエータ94を収容するように構成される。いくつかの実施形態では、図5及び8~10に示されるように、第2の凹部80は、その中に配置されたポジショナ18の容易な取り出しのための、第2の凹部80の内縁102に配置された少なくとも1つの第2の溝100を含み得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、図5に示されるように、第2の延在部76は、第2の凹部80内に受け入れられたポジショナ18の容易な取り外しのために、及び/又は尿管ステント10のテザー22が第2の延在部76の外縁96から第1の谷34へ延びることを可能にする通路を提供するために構成された少なくとも1つの第2のノッチ82を含み得る。図5~6に示されるように、第2の延在部76の外縁96は、テザー22の少なくとも一部を解放可能に受け入れるために、第2の延在部76の外縁96の少なくとも一部に沿って延びる第3の溝98を含み得る。使用中、図8~10に示されるように、尿管ステント10の近位端部分14が第2の柱40の周りに配置される場合、近位端部分14に結合されたテザー22は、第3の溝98内を第2の延在部76の外縁96の周りに延在し得、及び第2の延在部76の第2のノッチ82を通って第1の谷34内に延在し得、次いで、尿管ステント10の遠位端部分16が周囲に配置される第1の柱32の周りに巻き付けられる。
【0021】
この構成は、第1の柱32の周りに巻き付けられたテザー22が、テザー22と第1の柱32をしっかりと結び付ける必要なしに、尿管ステント10の遠位端部分16によってそれに解放可能に固定されることを可能にする。同時に、図8に示されるように、ポジショナ18を第2の延在部76の第2の凹部80内に配置し、第2のノッチ82を通って延びるテザー22の部分の上に配置することにより、テザー22は、ポジショナ18によってトレイベース26にさらに固定される。したがって、テザー22は、尿管ステント10の遠位端部分16及びポジショナ18を持ち上げることによって容易に解放され得る。この構成は、テザー22の迅速、容易、且つ単純な固定及び取り外し、並びにテザー22が尿管ステント10及び/又は一緒に包装された他の構成要素の周りに絡まることを防止するなど、様々な利点を提供し、その結果、テザー22への損傷を低減することができ、使用前に尿管ステント10を準備するプロセスを単純化することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、図5及び図5Aに示されるように、トレイベース26は、複数の凹状キャビティ104、106、及び108を含み得る。いくつかの実施形態では、凹状キャビティ104、106、及び108は、トレイベースが支持体110(例えば、テーブル又はカート)上に水平に且つ安定して横たえられ得るように、同じ深さ112を有し得る。凹状キャビティの数、構成、向き、長さ、深さ、及び間隔は、トレイベース26が要望に応じて及び/又は必要に応じて配置され得る限り、要望に応じて及び/又は必要に応じて変更され得ることが理解されよう。
【0023】
いくつかの実施形態では、トレイベース26は、1つ又は複数のスロット84を含み得、これは、人間工学的な理由のためにトレイベース26をつかんで保持するために使用され得る。スロット84は、トレイベース26内の都合のよい場所に提供され得、通常、ユーザの指がスロット84に係合するのに十分な大きさである(図11に示されるように)。
【0024】
使用中、ユーザは、ポジショナ18が第2の凹部80内に少なくとも部分的に静止するように、ポジショナ18をトレイベース26上に配置し得る。ユーザは、尿管ステント10の近位端14が第2の柱40の周りに配置され、尿管ステント10の細長いシャフト12が少なくとも部分的に第1及び第2の谷34及び54の少なくとも一部内に静止し、それに沿って延在し、尿管ステント10の遠位端部分16が第1の柱32の周りに配置されるように、尿管ステント10をトレイベース上に配置し得る。次に、尿管ステント10の近位端部分14に結合されたテザー22は、突起64の周りに巻き付けられ得る。次に、フラップ66は、テザー22がフラップ66と突起64のスナップ嵌め接続によって固定されるように、テザー22の上部に折り返され、押し下げられ得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、テザー22を最初に第2の延在部76の外縁96に沿って第3の溝98内に配置し得、テザー22を第1の柱32に巻き付け得、次に、尿管ステント10の遠位端部分16を、テザー22が巻き付けられている第1の柱32の周りに配置し得、ポジショナ18をテザー22の上で第2の凹部80内に配置し、その結果、テザー22はポジショナ18及び尿管ステント10の遠位端部分16によってトレイベース26に固定される。
【0025】
トレイベース26は、輸送中の損傷を防ぐために、その上に装填された構成要素に安全性を提供し得る。トレイベース26に装填された各構成要素(例えば、ポジショナ18、細長いシャフト12、近位端部分14、遠位端部分16、及びテザー22)のトレイベース26内の別個のスナップ嵌め位置は、構成要素の絡み合い防止するための組織化されたディスプレイを提供する。いくつかの実施形態では、次にトレイカバーが所定の位置にスナップ式に取り付けられ得、トレイベース26及びその上に装填された尿管ステント10及びポジショナ18をカバーする。次に、トレイベース26又はカバーされたトレイベースは、滅菌及び保管のためにパウチに包装され得る。次に、パウチは従来の方法で密封及び滅菌される。医療デバイスを滅菌するための当業者に知られている任意のタイプの滅菌手順を使用することができる。滅菌されたトレイベース26及びその上に装填された尿管ステント10及びポジショナ18は、医療処置で使用されるまでパウチ内に保管され得る。
【0026】
ここで図13~16に目を向けると、上述の実施形態を修正するさらなる実施形態が提供される。これらの図に示されている構造が本明細書で具体的に考察されない場合、これらの実施形態の構造は、上述の構造と一致している。上述のように、いくつかの実施形態では、トレイベース26とは別個の構成要素である代替トレイカバー120を提供することができる。この実施形態は、開封時に包装システム24がとるスペースを最小限に抑えながら、トレイカバー20をトレイベースから引き取ることを可能にする。
【0027】
図13~16に示される実施形態では、トレイ26は、デバイスの近位端16から延びるテザー22の一部を受け入れるように配置された突起250を含み得る。突起250は、第1の柱32のいくつかに近接して配置され得、いくつかの実施形態では、Wによって指定されるような曲線に沿って配置された集合的な第1の柱32の中心点に又はそれに近接して配置され得、ここで中心点の位置は点Xで概略的に指定されている。図13に示されるように、この実施形態では、トレイ26は、第1の延在部28aによる隆起部を含み得るが、それは第1の柱32の高さよりも低い高さであり、いくつかの実施形態では、突起250の高さは、第1の柱32の高さと同じ高さである。突起250は、テザー22を受け入れ、組み立てを容易にするために突起250に対してテザーを整列させるアンダーカット252を含み得る。いくつかの実施形態では、アンダーカット252は、テザーが突起250の円周に完全に巻き付けられない実施形態(図16、ただしテザー22はこの図ではアンダーカット252内に配置されて示されていない)の場合など、突起250の円周の約半分の周りにのみ延在し得る一方、他の実施形態では、アンダーカット252は、テザーが1回以上突起250に完全に巻き付くように構成されている場合、テザーを整列させるために、突起250の全周囲に巻き付き得る。
【0028】
図13及び14に最もよく示されるように、トレイベース26及びトレイカバー(ヒンジ付きカバー20又は取り外し可能なカバー120のいずれか)は、通常はテザーが突起250に巻き付いた後、テザーの自由端部分を受け入れるためのスペース312を含み得る。自由端部分22aは、スペース312(図14に概略的に示されている)内で束ねられてもよく、又は図13に示されているように、ベース26とトレイカバーとの間の開口部310から出る場合もある。
【0029】
いくつかの実施形態では、トレイベース26は、上述の第3及び第4の延在部52、54と同様に、第3及び第4の延在部152、154の間に形成された第2の谷156を有し得る。第2の谷156は、ステントの中央部分15を受け入れ、摩擦的に支持し、その中に取り外し可能にロックするように構成される。図13及び15を参照して最もよく理解されるように、第2の谷156は、異なる直径の中央部分を有するステント、ポジショナ、拡張器、又は他の管状構成要素などの様々な異なるサイズ(例えば、異なる直径又は断面)の細長い構成要素を受け入れて保持するように構成される、又は、例えば、図13に示されるように、積み重ねられた配向で2つの別個の構成要素を保持するように構成される。いくつかの実施形態では、第3及び第4の延在部152、154の一方又は両方は、異なる高さに配置された2組のロック特徴部を含み得る。第1の組のロック特徴部156bは、トレイ26の床に近接して配置され得、第1のサイズ(例えば、直径又は断面積_であるデバイス(第1の組のロック特徴部156aに対して配置された中央部分15など)を保持するように構成される。第2の組のロック特徴部156aは、第1の組のロック特徴部156bを通る平面よりもトレイ26の床から離れた平面に沿って配置され得、(第1の組のロック特徴部156bによって保持されるデバイスに関連する)第1のサイズよりも大きい第2のサイズを有するデバイスを保持する。図13に示されるように、中央部分15は、この実施形態では第3及び第4の延在部の両方に配置される第2の組のロック特徴部156aと整列して配置されたチューブ15aよりも小さいサイズを有する。図15は底面斜視図であり、第1の組のロック特徴部156b(この図では、第4の延在部に示されているが、第3の延在部のロック特徴部156bも同様であり得る)と併せて配置されたより小さな中央部分15と、第2の組のロック特徴部156b)と併せて配置されたより大きなチューブ15aとを示す。ロック特徴部156a、156bが第3及び第4の延在部152、154の両方から延びる実施形態では、それぞれのロック特徴部は、反対側の延在部上の同じ相対位置に配置され得、保持されたデバイスに同じ長手方向位置で接触し、又はそれらはずらして配置され得、保持されたデバイスに反対側から異なる位置で接触する。
【0030】
本明細書は、以下の番号が付けられた段落を参照することにより容易に理解することができる:
番号付き段落1:近位端部分と遠位端部分との間に延びる細長いシャフトを含む尿管ステントと共に使用するための包装システムであって、
トレイベースを含み、トレイベースは、
トレイベースの平面から外向きに配置され、トレイベースの長さの少なくとも一部に沿って延びる第1の延在部と、
トレイベースの平面から外向きに配置され、第1の延在部に隣接する少なくとも1つの第1の柱であって、尿管ステントの遠位端部分をトレイベースに固定するように構成された少なくとも1つの第1の柱と、
トレイベースの平面から外向きに配置され、少なくとも1つの第1の柱から第1の距離だけ離れて配置された第2の柱であって、尿管ステントの近位端部分をトレイベースに固定するように構成された第2の柱と、
トレイベースの平面から外向きに配置され、第2の柱に隣接する突起であって、尿管ステントの近位端部分に結合されたテザーをトレイベースに固定するように構成された突起と
を含む包装システム。
【0031】
番号付き段落2:トレイベースが、第1の延在部の少なくとも一部に平行に延びる線に沿って配置された複数の第1の柱をさらに含む、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0032】
番号付き段落3:第1の延在部と少なくとも1つの第1の柱との間のトレイベースの平面上のスペースが集合的に第1の谷を画定し、第1の谷は尿管ステントの細長いシャフトの少なくとも一部を受け入れるように構成される、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0033】
番号付き段落4:第1の延在部がU字形を有する、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0034】
番号付き段落5:突起がアンダーカット構造を含む、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0035】
番号付き段落6:トレイベースがトレイベースの平面にヒンジ式に取り付けられたフラップをさらに含み、フラップは突起に隣接して配置され、突起に適合するように構成される、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0036】
番号付き段落7:尿管ステントがトレイベースに装填された状態でトレイベースに適合するように構成されたトレイカバーをさらに含む、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0037】
番号付き段落8:トレイベース及びその上に装填された尿管ステントを受け入れるように構成されたパウチをさらに含む、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0038】
番号付き段落9:トレイベースが、トレイベースの平面から外向きに配置され、トレイベースの周辺部分の少なくとも一部に沿って延びる第2の延在部をさらに含み、第2の延在部は、ポジショナを受け入れるように構成された第2の凹部を含む、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0039】
番号付き段落10:第1の距離が約4cmから約40cmの範囲である、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0040】
番号付き段落11:トレイベースの平面から外向きに配置され、第2の柱に隣接する第3の延在部及び第4の延在部をさらに含み、第3の延在部及び第4の延在部はトレイベースの平面上でそれらの間に第2の谷を画定する、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0041】
番号付き段落12:第2の柱と少なくとも1つの第1の柱との間に延びる第1の凹部をさらに含む、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0042】
番号付き段落13:トレイベースを支持体上に水平かつ安定的に配置できるように構成された複数の凹状キャビティをさらに含む、番号付き段落1に記載の包装システム。
【0043】
番号付き段落14:複数の第1の柱が、第1の延在部の少なくとも一部に平行に延びる線に沿って間隔を置いて配置される、番号付き段落2に記載の包装システム。
【0044】
番号付き段落15:少なくとも1つの第1の柱が、第1の延在部の少なくとも一部と第2の延在部の少なくとも一部との間に配置される、番号付き段落9に記載の包装システム。
【0045】
番号付き段落16:第2の延在部が、第2の凹部内に受け入れられたポジショナを簡単に取り外すことができるように構成された第2のノッチをさらに含む、番号付き段落9に記載の包装システム。
【0046】
番号付き段落17:第1の谷と第2の谷との間のトレイベースの平面上のスペースが、第1の凹部内に受け入れられた尿管ステントを簡単に取り外すことができるように構成された第1のノッチを画定する、番号付き段落11に記載の包装システム。
【0047】
番号付き段落18:近位端部分と遠位端部分との間に延びる細長いシャフトを含む尿管ステントと共に使用するための包装システムであって、
トレイベースを含み、トレイベースは、
トレイベースの平面から外向きに配置された少なくとも1つの第1の柱であって、尿管ステントの遠位端部分をトレイベースに固定するように構成された少なくとも1つの第1の柱と、
トレイベースの平面から外向きに配置され、少なくとも1つの第1の柱から第1の距離だけ離れて配置された第2の柱であって、尿管ステントの近位端部分をトレイベースに固定するように構成された第2の柱と、
トレイベースの平面から外向きに配置され、第2の柱に隣接する突起であって、尿管ステントの近位端部分に結合されたテザーをトレイベースに固定するように構成された突起と
を含む包装システム。
【0048】
番号付き段落19:トレイベースが、トレイベースの平面にヒンジ式に取り付けられたフラップをさらに含み、フラップは突起に適合するように構成される、番号付き段落18に記載の包装システム。
【0049】
番号付き段落20:トレイベースが、様々な長さの尿管ステントに対応するように、トレイベースの平面上に間隔を置いて配置された複数の第1の柱をさらに含む、番号付き段落18に記載の包装システム。
【0050】
番号付き段落21:トレイベースが、尿管ステントの細長いシャフトの少なくとも一部を受け入れるように構成された第1の凹部をさらに含む、番号付き段落18に記載の包装システム。
【0051】
番号付き段落22:トレイベースを支持体上に水平且つ安定的に配置できるように構成された複数の凹状キャビティをさらに含む、番号付き段落18に記載の包装システム。
【0052】
番号付き段落23:近位端部分と遠位端部分との間に延びる細長いシャフトを含む尿管ステントと共に使用するための包装システムであって、
トレイベースを含み、トレイベースは、
トレイベースの平面から外向きに配置された少なくとも1つの第1の柱であって、尿管ステントの遠位端部分をトレイベースに固定するように構成された少なくとも1つの第1の柱と、
トレイベースの平面から外向きに配置され、少なくとも1つの第1の柱から第1の距離だけ離れて配置された第2の柱であって、尿管ステントの近位端部分をトレイベースに固定するように構成された第2の柱と、
トレイベースの平面から外向きに配置された延在部であって、尿管ステントのテザーを解放可能にその中に受け入れるために延在部の外縁の少なくとも一部に沿って延びる溝を含む延在部と
を含む包装システム。
【0053】
番号付き段落24:延在部が、尿管ステントのテザーが貫通するための通路を提供するように構成されたノッチを含み、その結果、延在部の外縁に沿って延びるテザーが、少なくとも1つの第1の柱に巻き付けられる、番号付き段落23に記載の包装システム。
【0054】
番号付き段落25:トレイベースを支持体上に水平且つ安定的に配置できるように構成された複数の凹状キャビティをさらに含む、番号付き段落23に記載の包装システム。
【0055】
本開示の様々な実施形態を記載してきたが、本開示は添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物に照らして制限されることを除いて制限されるべきではない。当業者は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、上記の実施形態に対して多数の変形及び修正を行うことができることを認識するであろう。さらに、本明細書にいくつかの利点が記載されているが、本開示の利点は必ずしもそれらに限られず、本開示のすべての実施形態が記載のすべての利点を達成することは必ずしも期待されない。
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図5A
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