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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】バルブオペレータアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/44 20060101AFI20230725BHJP
   F16K 37/00 20060101ALN20230725BHJP
【FI】
F16K31/44 F
F16K37/00 C
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021575922
(86)(22)【出願日】2021-05-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-01
(86)【国際出願番号】 US2021032563
(87)【国際公開番号】W WO2022240419
(87)【国際公開日】2022-11-17
【審査請求日】2021-12-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521552316
【氏名又は名称】スピアーズ マニュファクチュアリング カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(72)【発明者】
【氏名】スピアーズ,ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】グローヴァー,デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】スウィングリー,ダグラス
【審査官】加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-93580(JP,U)
【文献】米国特許第2908182(US,A)
【文献】特公昭43-6033(JP,B1)
【文献】米国特許第7303180(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/44-31/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを備え、
前記ハウジングは、
シャフト孔を含む側壁を有し、シャフトが前記ハウジング内で回転可能になるように、長手方向軸に沿って前記シャフトを受容する本体と、
前記本体の頂部に取り付け可能であって、前記本体に取り付けられたときに前記側壁に隣接して少なくとも部分的に前記側壁に重なるように下方に延在する側部を有するカバーと、を備え、
さらに、
前記ハウジング内に配置されると共に、バルブに取り付け可能であって、且つ、ヨークナットによって前記シャフトに動作可能に結合されたヨークを備え、前記ヨークナットは、前記シャフトの回転時に直線移動可能であって前記ヨークナットの前記直線移動は前記ヨークの回転運動を生成し、
さらに、
前記ハウジング内に配置され、前記ヨークナットの前記直線移動を制限する第1のストッパであって、少なくとも第1のストッパ孔を介して前記ハウジングの内部に挿入可能な第1のストッパと、
第2のストッパ孔を介して前記ハウジングの内部に挿入可能な第2のストッパとを備え、前記第1および前記第2のストッパ孔は前記側壁に互いに対向して配置され、
前記第1および前記第2のストッパの各々は、前記ハウジングの内側に配置され軸方向固定位置において前記シャフトに機械的に結合された第1および第2のシャフト保持具の各々のシャフト孔の雌ねじ部と係合する雄ねじ部を有するねじである、バルブオペレータアセンブリ。
【請求項2】
前記本体および前記カバーがプラスチック材料で形成され、前記プラスチック材料が、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、ポリフッ化ビニリデン、およびエチレンクロロトリフルオロエチレンのうちの1つから選択される、請求項1に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項3】
前記ヨークナットは、前記シャフトを受容するヨークナットシャフト孔を有し、前記ヨークと前記ヨークナットは、ヨークピンを介して動作可能に互いに結合されている、請求項1に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項4】
前記シャフトは、前記ヨークナットシャフト孔のねじ付き内面と係合するねじ付き外面を有する、請求項3に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項5】
前記第1および前記第2のストッパの各々の前記雄ねじ部は、前記第1および前記第2のストッパ孔の各々の雌ねじ部とそれぞれ係合する、請求項1に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項6】
前記第1および前記第2のシャフト保持具は、前記側壁の、対向する第1および第2の側にそれぞれ隣接して前記ハウジングの内側に配置され、前記シャフトを固定位置に保持する、請求項1に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項7】
ハンドルをさらに備え、前記ハンドルは、前記シャフトに動作可能に結合されて前記ハンドルの回転時に前記シャフトに回転を与える、請求項1に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項8】
1つ以上のハンドルピンを介して前記シャフトに動作可能に結合され、アダプタナットを介して前記ハンドルに動作可能に結合されたハンドルアダプタをさらに含む、請求項7に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項9】
前記ハンドルがハンドホイールである、請求項7に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項10】
前記ハウジングは、複数の取り付けボルトを介して前記バルブに取り付け可能であり、前記ヨークは、前記バルブのバルブステムに取り付け可能である、請求項1に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項11】
前記カバー上に配置されると共に、前記ヨークに動作可能に結合され、前記ヨークの現在の角度位置に基づいて前記バルブの現在の状態を示すインジケータをさらに備える、請求項1に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項12】
ハウジングを備え、
前記ハウジングは、
シャフト孔を含む側壁を有し、シャフトが前記ハウジング内で回転可能になるように、長手方向軸に沿って前記シャフトを受容する本体と、
前記本体の頂部に取り付け可能であって、前記本体に取り付けられたときに前記側壁に隣接して少なくとも部分的に前記側壁に重なるように下方に延在する側部を有するカバーと、を有し、前記本体と前記カバーはプラスチック材料で形成されており、
さらに、
前記ハウジング内に配置されると共に、バルブに取り付け可能であって、且つ、ヨークナットによって前記シャフトに動作可能に結合されたヨークを備え、前記ヨークナットは、前記シャフトの回転時に直線移動可能であって、前記ヨークナットの前記直線移動は、前記ヨークの回転運動を生成し、
さらに、
前記ハウジング内に配置され、前記ヨークナットの前記直線移動を制限する第1のストッパであって、少なくとも第1のストッパ孔を介して前記ハウジングの内部に挿入可能な第1のストッパと、
第2のストッパ孔を介して前記ハウジングの内部に挿入可能な第2のストッパとを備え、前記第1および前記第2のストッパ孔は前記側壁に互いに対向して配置され、
前記第1および前記第2のストッパの各々は、前記ハウジングの内側に配置され軸方向固定位置において前記シャフトに機械的に結合された第1および第2のシャフト保持具の各々のシャフト孔の雌ねじ部と係合する雄ねじ部を有するねじである、バルブオペレータアセンブリ。
【請求項13】
前記プラスチック材料が、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、ポリフッ化ビニリデン、およびエチレンクロロトリフルオロエチレンのうちの1つから選択される、請求項12に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項14】
前記ヨークナットは、前記シャフトを受容するヨークナットシャフト孔を有し、前記ヨークと前記ヨークナットは、ヨークピンを介して動作可能に互いに結合されている、請求項12に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項15】
前記第1および前記第2のストッパの各々の前記雄ねじ部は、前記第1及び前記第2のストッパ孔の各々の雌ねじ部とそれぞれ係合する、請求項14に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項16】
ハンドルをさらに備え、前記ハンドルは、前記シャフトに動作可能に結合されて前記ハンドルの回転時に前記シャフトに回転を与える、請求項12に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項17】
バルブに取り付け可能なハウジングを備え、前記ハウジングは、
対向する第1および第2の側に第1および第2のシャフト孔をそれぞれ含む側壁を有し、シャフトが前記ハウジング内で回転可能になるように、長手方向軸に沿って前記シャフトを受容する本体と、
前記本体の頂部に取り付け可能であって、前記側壁に隣接して少なくとも部分的に前記側壁に重なるように下方に延在する側部を有するカバーと、を備え、前記本体と前記カバーはプラスチック材料で作られ、
さらに、
前記ハウジング内に配置されると共に、前記バルブのバルブステムに取り付け可能であって、且つ、前記シャフトが回転したときに前記バルブステムに回転を与えるようにヨークナットによって前記シャフトに動作可能に結合されたヨークを備え、前記ヨークナットは、前記シャフトを受容する第3のシャフト孔を有し、前記シャフトの回転時に直線移動可能であって前記ヨークナットの前記直線移動は前記ヨークの回転運動を生成し、前記ヨークと前記ヨークナットはヨークピンを介して動作可能に互いに結合され、
さらに、
前記ハウジング内に配置され、前記ヨークナットの前記直線移動を制限する第1および第2のストッパを備え、
前記第1のストッパは、少なくとも第1のストッパ孔を介して前記ハウジングの内部に挿入可能であり、前記第2のストッパは、第2のストッパ孔を介して前記ハウジングの内部に挿入可能であり、前記第1および前記第2のストッパ孔は前記側壁に互いに対向して配置され、
前記第1および前記第2のストッパの各々は、前記ハウジングの内側に配置され軸方向固定位置において前記シャフトに機械的に結合された第1および第2のシャフト保持具の各々のシャフト孔の雌ねじ部と係合する雄ねじ部を有するねじである、バルブオペレータアセンブリ。
【請求項18】
ハンドルをさらに備え、前記ハンドルは、前記シャフトに動作可能に結合されて前記ハンドルの回転時に前記シャフトに回転を与える、請求項17に記載のバルブオペレータアセンブリ。
【請求項19】
ねじ付き外面を有するシャフトと、
前記シャフトに動作可能に結合され、回転時に前記シャフトに回転を与えるハンドルと、
バルブに取り付け可能であり、ヨークナットによって前記シャフトに動作可能に結合されたヨークであって、前記ヨークナットは、前記シャフトの前記ねじ付き外面に係合するねじ付き内面を有するものであるヨークと、
第1および第2の軸方向固定位置において前記シャフトに機械的に結合された第1および第2のシャフト保持具であって、前記第1および前記第2のシャフト保持具の各々は、雌ねじ付き孔表面を有する第1および第2のシャフト孔をそれぞれ含むものである第1および第2のシャフト保持具と、
前記第1および前記第2のシャフト孔の雌ねじ付き孔表面にそれぞれ係合する雄ねじ付きストッパ表面を有するねじからなる第1および第2のストッパと、を備え、
前記第1のストッパは、少なくとも第1のストッパ孔を介してハウジングの内部に挿入可能であり、前記第2のストッパは、第2のストッパ孔を介して前記ハウジングの内部に挿入可能であり、前記第1および前記第のストッパ孔は側壁に互いに対向して配置され、
前記第1および前記第2のストッパは、前記第1および前記第2のシャフト保持具の前記第1および前記第2の軸方向固定位置の間で前記ヨークナットの直線移動を制限する、バルブオペレータアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、バルブの分野に関し、より詳細には、バルブオペレータアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
バルブは、流体(例えば、ガスまたは液体)が流れる経路を開閉するか、または部分的に妨げることによって、流体の流れを調節、案内、または制御するように構成することができる。バルブは、灌漑のための水制御などの農業用途、工業用途、等を含む多くの用途を有する。バルブは、バルブを開閉または部分的に開閉するために使用することができるバルブオペレータ(またはアクチュエータ)機構に結合するように構成することができる。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、バルブオペレータアセンブリが開示される。バルブオペレータアセンブリは、バルブに取り付け可能であるか、さもなければバルブに接続することができるハウジングを備えることができる。ハウジングは、本体と、本体の頂部に取り付け可能なカバーとを含むことができ、本体は、本体の周囲に延在するとともにシャフト孔を含む側壁を有し、シャフトがハウジング内で回転可能であるように本体の長手方向軸に沿ってシャフトを受容する。カバーは頂部部材を有し、カバーの周囲に延在する側部は、カバーが本体に取り付けられたとき、側壁に隣接して少なくとも部分的に側壁に重なるように、下方に延在する。バルブオペレータアセンブリは、ハウジング内に配置され、直接的または間接的にバルブ(例えば、バルブのステム)に取り付け可能であり、シャフトが回転されたときにバルブステムに回転を与えるためにヨークナットによってシャフトに動作可能に結合されたヨークをさらに備えることができる。ヨークナットは、シャフトを受容するヨークナットシャフト孔を含んでもよく、シャフトの回転時に直線的に移動可能であってもよく、ヨークナットの直線移動は、ヨークの回転運動を生成する。バルブオペレータアセンブリは、ヨークナットの直線移動を制限するためにハウジングに一体化またはハウジング内に配置される1つ以上のストッパをさらに含むことができる。
【0004】
別の実施形態では、バルブオペレータアセンブリが開示される。バルブオペレータアセンブリは、バルブに取り付け可能であるか、さもなければバルブに接続することができるハウジングを備えることができる。ハウジングは、本体と、本体の頂部に取り付け可能なカバーとを含むことができ、本体は、本体の周囲に延在するとともにシャフト孔(複数)を含む側壁を有し、シャフトがハウジング内で回転可能であるように本体の長手方向軸に沿ってシャフトを受容する。カバーは、頂部部材を有し、カバーの周囲に延在する側部は、カバーが本体に取り付けられたとき、側壁に隣接して少なくとも部分的に側壁に重なるように、下方に延在する。本体およびカバーは、プラスチック材料で形成されてもよい。バルブオペレータアセンブリは、ハウジング内に配置され、直接的または間接的にバルブ(例えば、バルブのステム)に取り付け可能であり、シャフトが回転されたときにバルブステムに回転を与えるためにヨークナットによってシャフトに動作可能に結合されたヨークをさらに備えることができる。ヨークナットは、シャフトを受容するヨークナットシャフト孔を含んでもよく、シャフトの回転時に直線的に移動可能であってもよく、ヨークナットの直線移動は、ヨークの回転運動を生成する。バルブオペレータアセンブリは、ヨークナットの直線移動を制限するためにハウジングに一体化またはハウジング内に配置される1つ以上のストッパをさらに備えることができる。
【0005】
さらに別の実施形態では、バルブオペレータアセンブリが開示される。バルブオペレータアセンブリは、バルブに取り付け可能であるか、さもなければバルブに接続することができるハウジングを備えることができる。ハウジングは、本体と、本体の頂部に取り付け可能なカバーとを含むことができ、本体は、本体の周囲に延在するとともに対向する第1および第2の側にそれぞれ第1および第2のシャフト孔が設けられた側壁を有し、シャフトがハウジング内で回転可能であるように本体の長手方向軸に沿ってシャフトを受容する。カバーは、頂部部材を有し、カバーの周囲に延在する側部は、カバーが本体に取り付けられたとき、側壁に隣接して少なくとも部分的に側壁に重なるように、下方に延在する。本体およびカバーは、プラスチック材料で形成されてもよい。バルブオペレータアセンブリは、ハウジング内に配置され、直接的または間接的にバルブ(例えば、バルブのステム)に取り付け可能であり、シャフトが回転されたときにバルブステムに回転を与えるためにヨークナットによってシャフトに動作可能に結合されたヨークをさらに備えることができる。ヨークナットは、シャフトを受容するための第3のシャフト孔を含むことができ、シャフトの回転時に直線的に移動可能であってもよく、ヨークナットの直線移動は、ヨークの回転運動を生成する。ヨークとヨークナットとは、ヨークピンを介して動作可能に互いに結合されている。バルブオペレータアセンブリは、ヨークナットの直線移動を制限するためにハウジングに一体化またはハウジング内に配置される1つ以上のストッパをさらに備えることができる。
【0006】
いくつかの例では、本体および/またはカバーは、プラスチック材料で作られる。プラスチック材料は、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、高密度ポリエチレンおよび架橋ポリエチレンを含むポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、ポリフッ化ビニリデン、エチレンクロロトリフルオロエチレン等のうちの1種以上から選択することができる。
【0007】
いくつかの例では、カバーの側部は、カバーの周囲に連続していなくてもよく、側部が側壁に隣接するように下方に延在しない1つ以上の断続的な空間または区間(stretches)を有していてもよい。
【0008】
いくつかの例では、ヨークとヨークナットとは、ヨークピンを介して動作可能に互いに結合されている。
【0009】
いくつかの例では、第1および第2のストッパが、それぞれ、側壁の、対向する第1および第2の側に設けられた第1および第2のストッパ孔を介してハウジングの内部に挿入可能である。
【0010】
いくつかの例では、第1および第2のストッパの各々は、第1および第2のストッパ孔の各々の雌ねじ部にそれぞれ係合する雄ねじ部を有するねじである。
【0011】
いくつかの例では、バルブオペレータアセンブリは、側壁の、対向する第1および第2の側にそれぞれ隣接してハウジング内に配置され、シャフトを固定位置に保持する第1および第2のシャフト保持具をさらに備える。
【0012】
いくつかの例では、シャフトは、ヨークナットシャフト孔のねじ付き内面と係合するねじ付き外面を有する。
【0013】
いくつかの例では、バルブオペレータアセンブリは、ハンドルの回転時にシャフトに回転を付与するためにシャフトに動作可能に結合されたハンドルをさらに備える。
【0014】
いくつかの例では、バルブオペレータアセンブリは、1つ以上のハンドルピンを介してシャフトに動作可能に結合され、アダプタナットを介してハンドルに動作可能に結合されたハンドルアダプタをさらに備える。
【0015】
いくつかの例では、ハンドルはハンドホイールである。
【0016】
いくつかの例では、ハウジングは、複数の取り付けボルトを介してバルブに取り付け可能であり、いくつかの例は、対応する複数の取り付けナットを含む。
【0017】
いくつかの例では、バルブオペレータアセンブリは、インジケータをさらに備え、インジケータは頂部部材上に配置されると共に、ヨークに動作可能に結合され、ヨークの現在の角度位置に基づいて、バルブの現在の状態(例えば、開位置、閉位置、またはその間のどこか)を示す。
【0018】
本開示の様々な実施形態は、ハウジングと、ヨークと、第1および第2のストッパとを含むバルブオペレータアセンブリを提供する。ハウジングは、バルブに取り付け可能であり、ハウジングは、本体と、本体の頂部に取り付け可能なカバーと、を含んでもよい。本体は、本体の周囲に延在するとともにシャフト孔を含む側壁を有し、ハウジング内で回転可能なシャフトを受容する。カバーは、頂部部材と、カバーの周囲に延在する側部部材とを含み、側部部材は、カバーが本体に取り付けられたときに側壁に隣接して少なくとも部分的に側壁に重なるように、下方に延在する。本体およびカバーは、プラスチック材料で形成されてよい。ヨークは、シャフトが回転されたときにバルブのバルブステムに回転を与えるために、ヨークナットによってシャフトに動作可能に結合され得る。ヨークナットは、シャフトを受容するヨークナットシャフト孔を有してもよく、シャフトの回転時に直線的に移動可能であって、これによりヨークの回転運動を生成するようにしてもよい。第1および第2のストッパは、ヨークナットの直線移動を制限するためにハウジング内に配置されてもよい。
【0019】
カバーは、カバーの側部又は側部部材が本体の側壁と少なくとも部分的に重なるように本体に取り付けられているので、ハウジングの構造的一体性および強度が増大する。いくつかの実施形態では、ハウジングは、例えば、ハウジングの破裂を回避するために、高い流体圧力を取り扱うように適合可能である。さらに、いくつかの実施形態では、ヨークナットの直線移動を制限するためにハウジングの側壁を使用する代わりに、ヨークナットの直線移動を制限するために第1および第2のストッパが利用されるので、ハウジングに対する応力は、減少および/または効率的に分配される。この設計のため、ハウジングの本体およびカバーは、ハウジングの安定性および/または強度を損なうことなく、プラスチック材料のような軽い材料から作ることができる。さらに、本体とカバーとがプラスチック材料で作られている実施形態では、バルブオペレータアセンブリの重量およびコストを低減することができ、本体およびカバーを所望の形状に成形することができ、ハウジングの耐食性を高めることができ、バルブオペレータアセンブリを沈水環境(例えば、水中)で動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の例示的な実施形態は、図面を参照することによって最もよく理解されるであろう。図において、同様な部分を同様な参照数字によって示した。以下の説明は、例示としてのみ意図され、本明細書において請求される主題と一致するデバイス、システム、およびプロセスの、選択された実施形態を示す。
図1】本開示の一実施形態によるバルブオペレータアセンブリの斜視図である。
図2A】本開示の一実施形態による、図1のバルブオペレータアセンブリの分解斜視図である。
図2B】本開示の一実施形態による、図1のバルブオペレータアセンブリの本体および関連部品の分解斜視図である。
図2C】本開示の一実施形態による、図1のバルブオペレータアセンブリのカバーおよび関連部品の分解斜視図である。
図3】本開示の一実施形態による、図1のバルブオペレータアセンブリの断面上面図である。
図4】本開示の一実施形態による、図1のバルブオペレータアセンブリの上面図である。
図5】本開示の一実施形態による図1のバルブオペレータアセンブリの正面図である。
図6A】本開示の一実施形態による、追加の構成要素を有するバルブオペレータアセンブリシャフトの側面図である。
図6B】本開示の一実施形態による、図6Aのシャフトの断面図である
図7A】本開示の一実施形態による、図6Aのシャフトの斜視図である
図7B】本開示の一実施形態による、追加の構成要素を有する図6Aのシャフトの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
例示の装置をここに説明する。本明細書に提示される主題の精神または範囲から逸脱することなく、他の例示的な実施形態または特徴をさらに利用してもよいし、その他の変更を行ってもよい。以下の詳細な説明では、その一部を構成する添付図面を参照する。
【0022】
本明細書に記載の例示的な実施形態は、限定的であることを意図していない。本明細書に一般的に記載され、図面に示されているような、本開示の態様は、多様な異なる構成で配置され、置換され、組み合わされ、分離され、設計され得ることが容易に理解されるであろう。これらすべては本明細書中で明確に考察される。
【0023】
図1は、本開示の実施形態によるバルブオペレータアセンブリ100の斜視図である。バルブオペレータアセンブリ100は、バルブ(図示せず)を駆動、作動、制御、またはその他の作用を及ぼすように実装される。開示されたバルブオペレータアセンブリのいくつかの実装形態は、高圧下での流体の流れを制御するための用途、例えば、緊急消火スプリンクラーシステムに使用することができる。
【0024】
バルブオペレータアセンブリ100は、本体102と、バルブに取り付け可能なカバー104とを備えるハウジング101を含み、バルブを動作させる。一実施形態では、本体102および/またはカバー104の全部または一部を含むハウジング101は、プラスチック材料で形成されてもよい。本体102とカバー104を備えたハウジング101を、以下、単に「ハウジング」と呼ぶ。プラスチック材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、架橋ポリエチレン(PEX)、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリプロピレン(HDPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)のうちの1つ以上が挙げられる。一例では、本体102およびカバー104は、PVC製である。
【0025】
バルブオペレータアセンブリ100は、手動式、空気圧式、油圧式、電気式又はばね式オペレータ機構などのオペレータ機構を実装して、バルブを作動させる。一実施形態では、バルブオペレータアセンブリ100は、バルブを操作するための手動オペレータ機構を実装する。バルブの例としては、ボール弁、バタフライ弁、チョーク弁、ダイヤフラム弁、ゲート弁、グローブ弁、ナイフ弁、ニードル弁、ピストン弁、プラグ弁、電磁弁、スプール弁が挙げられるが、これらに限定されるものではない。一例では、バルブは2~2.5インチバタフライ弁である。
【0026】
バルブオペレータアセンブリ100は、バルブを作動するためのハンドル106をさらに含む。一実施形態では、ハンドル106はハンドホイールであり、ハンドル106が回転されると、バルブは、例えば、開位置、閉位置、または中間位置に作動される。このように、ハンドル106の回転運動は、バルブの開閉を導く動作に変換される。一例では、ハンドル106は、高密度ポリプロピレン(HDPP)から作られている。
【0027】
一実施形態では、本体102とカバー104はプラスチック材料で作られ、ハンドル106はHDPPから作られているが、本開示の範囲はこれに限定されないことは当業者には明らかであろう。様々な他の実施形態において、本体102、カバー104、および/またはハンドル106は、本開示の範囲から逸脱することなく、金属など、プラスチックおよび/またはHDPP以外の1つ以上の材料で作られてもよい。
【0028】
図2Aは、本開示の一実施形態によるバルブオペレータアセンブリ100の斜視分解図である。
【0029】
図1および図2Aを併せて参照すると、バルブオペレータアセンブリ100は、ハンドル106とハウジング101とを接続するシャフト108をさらに含み、シャフト108の回転運動をバルブの開閉を導く動作に変換する変換部材として働く。シャフト108は、ハウジング101の内部に挿入されるように構成された近位端と、例えば、ハンドルピン孔114a(シャフト108の遠位端に設けられた)とハンドルピン孔114b(ハンドルアダプタ110の近位端に設けられた)に挿入可能な1つまたは複数のハンドルピン112を介して、ハンドルアダプタ110に動作可能に結合された遠位端とを有する。シャフト108は、雄ねじ部116と、雄ねじ部116の両端の第1および第2の溝118aおよび118bとを含み得る。ハンドルアダプタ110は、2つのハンドルピンを介してシャフト108の遠位端に動作可能に結合されることが示されているが、本開示の範囲はこのような結合および他の結合メカニズムに限定されず、および/または、任意の数のハンドルピンを種々の他の実施形態において利用することができる。
【0030】
ハンドルアダプタ110は、シャフト108の遠位端を受容するシャフト孔120をその近位端に有する。さらに、一実施形態において、ハンドルアダプタ110とシャフト108の遠位端との間にシャフトO-リング122を配置してシャフト108とハンドルアダプタ110との間のスペースを埋めている。一実施形態において、1つ以上のハンドルピン112は、金属、例えばステンレス鋼で作られ、シャフトO-リング122は、エラストマー、例えば、フルオロカーボン系フルオロエラストマー(FKM)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)、ニトリルゴム(BUNA)等から作られる。別の実施形態において、1つ以上のシャフトO-リング122は、シャフト保持具136aおよび136bに隣接してシャフト上の溝内に、および/または、さらに後述するように、これらシャフト保持具を保持するための溝内に配置されてもよい。
【0031】
ハンドル106は、ハンドルアダプタ110を介してシャフト108に動作可能に結合され、ハンドル106の回転時にシャフト108に回転を付与する。ハンドルアダプタ110は、アダプタナット124の雌ねじ部と係合する雄ねじ部を有し、ハンドルアダプタ110がハンドル106のアダプタ孔126に挿入可能にされている。一実施形態では、ハンドルアダプタ110およびアダプタナット124は、PVCなどのプラスチック材料で作られる。
【0032】
図2Bは、本開示の実施形態による、バルブオペレータアセンブリ100の本体102および関連する構成要素の斜視分解図である。図2Cは、本開示の実施形態による、バルブオペレータアセンブリ100のカバー104および関連する構成要素の斜視分解図である。
【0033】
図2A、2B、2Cを併せて参照すると、本体102は、側壁128と、底部130と、延長棚部132とを有する。
【0034】
ハウジング101は、例えば取り付けボルト166および対応する取り付けナット168を介してバルブに取り付け可能である。取り付けボルト166は、対応する取り付けナット168の雌ねじ部と係合する雄ねじ部を有する。一実施形態において、取り付けボルト166および対応する取り付けナット168は、金属、例えばステンレス鋼で形成されている。取り付けボルト166および対応する取り付けナット168は、ハウジング101がバルブに取り付けられたときに、例えば、ハウジング101とバルブとの間の結合を強化するために、それらの間に設けられた締結部材170を含む。いくつかの実装形態において、締結部材170は、それぞれの取り付けボルトの周りに同軸上に配置されたロックワッシャ、スプリングワッシャ、平ワッシャ、取り付けボルトO-リング等、あるいはそれらの組み合わせを含むことができる。一実施形態において、ロックワッシャ、スプリングワッシャ、平ワッシャ等のうちの1つ以上は、ステンレス鋼などの金属製であり、取り付けボルトO-リングは、エラストマー、例えば、フルオロエラストマー(例えば、FKM、Viton、等)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴム、ポリブタジエン(例えば、Bunaゴム)などから作られる。
【0035】
カバー104は頂部部材172を有し、頂部部材172は、例えば、頂部部材172のねじ孔178および頂部174のねじ孔180に挿入可能なねじ176によって、本体102の頂部174に取り付け可能で、本体102を包囲してハウジング101を形成する。一実施形態において、ねじ176はPlastite(登録商標)ねじであり、および/または、金属、例えばステンレス鋼で作られる。
【0036】
カバー104は、カバーが本体に取り付けられたとき、側壁128に隣接し、側壁128と少なくとも部分的に重なるように、下方に延在する側部182をさらに含む。いくつかの実装形態において、ガスケット184がカバー104と本体102との間に配置され、カバー104と本体102との間の空間を満たすメカニカルシールを提供する。ガスケット184はねじ孔186を含み、カバー104を本体102に取り付けるためにねじ176を挿入可能である。一実施形態において、ガスケット184は、エラストマー、例えば、FKM、EPDM、BUNA等から作られる。
【0037】
図2Bのみを参照すると、側壁128は、本体102の長手方向軸X(後述する図3および図4に示す)に沿ってシャフト108を受容するために、側壁128の第1および第2の対向する側に第1および第2のシャフト孔134aおよび134bを含むことができる。シャフト108の近位端は、第1および第2のシャフト孔134aおよび134bに挿入可能であり、ハウジング101内で、例えば、本体102内で回転可能である。いくつかの実装形態では、シャフト108をハウジング101の本体102内に受容するために、第1のシャフト孔134aのみが設けられている。
【0038】
ハウジング101は、側壁128の、対向する第1および第2の側にそれぞれ隣接して配置され、シャフト108を固定位置に保持し、シャフト108の長手方向軸Xに沿った直線移動を制限する第1および第2のシャフト保持具136aおよび136bをさらに含む。一実施形態において、第1および第2のシャフト保持具136aおよび136bは、それぞれ、シャフト108の第1および第2の溝118aおよび118bと係合する第1および第2のシャフトスロット138aおよび138bと、第1および第2のストッパ孔140aおよび140bとを含む薄い矩形板である。一実施形態において、シャフト108および第1および第2のシャフト保持具136aおよび136bは、金属、例えばステンレス鋼製である。いくつかの実装形態では、シャフト保持具は、厚みがあり、非矩形形状を有する。いくつかの実装形態では、第1および第2のシャフト保持具は、プレートまたはその他の部材によって連結されてもよい。いくつかの実装形態では、第1および第2のシャフト保持具の代わりに単一のシャフト保持具を使用することができる。
【0039】
バルブオペレータアセンブリ100は、ハウジング101内に配置され、バルブのバルブステム(図示せず)に直接的又は間接的に取り付け可能なヨーク142をさらに含む。いくつかの実装形態では、本体102の底部130は、ヨーク142を受容するためのヨーク孔(図示せず)を含むことができる。さらに、ヨーク142は、ヨーク142の両端のその周囲に第1および第2の溝144aおよび144bを有し、その内部には、それぞれ、第1および第2のヨークO-リング146aおよび146bが同軸上に位置している。一実施形態において、第2のヨークO-リング146bは、ヨーク142とヨーク孔との間に配置され、ヨーク142と本体102との間にシールを形成する。一実施形態において、第1および第2のヨークO-リング146aおよび146bは、エラストマー、例えば、FKM、EPDM、BUNA等からなる。
【0040】
ヨーク142は、ヨークピン150を介してヨークナット148に動作可能に結合されてもよい。一実施形態において、ヨーク142は、1つ以上の延在アーム152を有し、ヨークナット148は、ヨークピン150を受容するヨークピン孔154を有する。一実施形態において、ヨーク142、ヨークナット148、および/またはヨークピン150は、金属製である。一例では、ヨーク142とヨークピン150はステンレス鋼からなり、ヨークナット148は青銅製である。
【0041】
ヨークナット148は、シャフト108を受容するシャフト孔156を有し、シャフト108の雄ねじ部116は、シャフト孔156のねじ付き内面と係合する。
【0042】
図3は、本開示の一実施形態によるバルブオペレータアセンブリ100の断面上面図である。図4は、本開示の一実施形態によるバルブオペレータアセンブリ100の上面図である。
【0043】
図2B図2C図3および図4を併せて参照すると、ヨークナット148は、シャフト108の回転時に、長手方向軸Xに沿って直線的に移動可能である。ヨークナット148は、ヨークナット148の直線移動がヨーク142の回転運動を生じ、バルブステムに回転を与えることによってバルブを作動させるように、ヨーク142に動作可能に結合されている。
【0044】
動作時には、例えば、ハンドル106を回転させることにより、バルブ(図示せず)が作動する。ハンドル106が回転すると、シャフト108が回転してヨークナット148の直線移動をもたらす。一例では、シャフト108が反時計方向に回転すると、ヨークナット148が第1の位置Aから第2の位置Bに直線的に移動し、ヨーク142が第1の角度位置から第2の角度位置に回転する。
【0045】
別の例では、シャフト108が時計回りに回転すると、ヨークナット148が第2の位置Bから第1の位置Aに直線的に移動し、ヨーク142が第2の角度位置から第1の角度位置に回転する。一例では、第1の角度位置と第2の角度位置との間の角度差は90°であるが、角度位置の差は90°より大きくても小さくてもよく、例えば、30°、45°、および60°を含むことができる。
【0046】
さらなる例では、シャフト108が時計回りに回転すると、ヨークナット148が第1の位置Aから第2の位置Bに直線的に移動し、ヨーク142が第1の角度位置から第2の角度位置に回転し、シャフト108が反時計回りに回転すると、ヨークナット148が第2の位置Bから第1の位置Aに移動し、ヨーク142が第2の角度位置から第1の角度位置に回転する。
【0047】
一実施形態において、ヨークナット148が第2の位置Bにあるとき、バルブは閉じられ、ヨークナット148が第1の位置Aにあるときには、バルブは開かれる。別の実施形態において、ヨークナット148が第1の位置Aにあるとき、バルブは閉じられ、ヨークナット148が第2の位置Bにあるとき、バルブは開かれる。さらに、ヨークナット148が第1の位置Aと第2の位置Bとの間の中間位置にあるとき、バルブは、部分的に開放されたり、中間に配置されるなどであってもよい。一例では、第1および/または第2のストッパは、いずれかの端部におけるヨーク142の回転限界が例えば0~5°の間で調整されるように、ヨークナット148の直線的変位を制限するように調整可能である。
【0048】
図2B図2Cおよび図4を併せて参照すると、カバー104の頂部部材172の実装形態は、ヨーク142に結合されたインジケータ190を受容するインジケータ孔188をさらに含む。インジケータ190は、インジケータ孔188を介して頂部部材172上に配置されてもよく、例えばヨーク142の現在の角度位置と、ヨークナット148の直線位置などに基づいて、バルブの現在の状態を示すために、ヨーク142に動作可能に結合されてもよい。頂部部材172は、インジケータ190の位置に基づいて、バルブの現在の状態、例えばバルブの開位置、閉位置、または中間位置を示す指示マーカ192を有してもよい。一実施形態において、第1のヨークO-リング146aは、ヨーク142とインジケータ孔188との間に配置され、ヨーク142とカバー104との間にシールを形成する。一例では、インジケータ190はHDPPから作られる。
【0049】
図2Bおよび図3を併せて参照すると、バルブオペレータアセンブリ100は、側壁128の対向する第1および第2の側の第1および第2のストッパ孔160aおよび160bを介して、ハウジング101の内部に挿入可能な1つ以上のストッパ、例えば、第1および第2のストッパ158aおよび158bをさらに含む。第1および第2のストッパ158aおよび158bは、第1の位置Aと第2の位置Bとの間の、ヨークナット148の長手方向軸Xに沿った直線移動を制限する。
【0050】
さらに、第1および第2のストッパ158aおよび158bは、それぞれ、第1および第2のシャフト保持具136aおよび136b内の第1および第2のストッパ孔140aおよび140bを介して挿入可能である。一実施形態において、第1および第2のストッパ158aおよび158bの各々は、それぞれのストッパ孔の雌ねじ部と係合する雄ねじ部を有するねじであり、金属、例えばステンレス鋼製である。別の実装形態では、第1および第2のストッパ158aおよび158bは、さらに後述するように、第1および第2のシャフト保持具136aおよび136b内のそれぞれの孔の雌ねじ部と係合する雄ねじ部を有する。いくつかの実装形態では、それぞれ、第1および第2のストッパ孔140aおよび140b内の第1および第2のストッパ158aおよび158bの位置は、ヨーク142の回転限界を例えば0~5°だけ調整できるように、調整可能であってもよい。
【0051】
あるシナリオにおいて、第1および第2のストッパ158aおよび158bが存在しない場合、ヨークナット148は、側壁128の第1および第2の対向端部の間を直線的に移動してハウジング101に圧力を印加し、このことは、ハウジングが例えばプラスチックなどのより軽い材料で作られたときに、ハウジングに応力を加えおよび/又は損傷させる可能性がある。ヨークナット148の直線移動を制限するために、ハウジング101の側壁128を用いる代わりに、第1および第2のストッパ158aおよび158bが利用されるため、ハウジング101に対する応力は低減されおよび/又はより効率的に分配される。このように、ヨークナット148によって印加される力によるハウジング101の損傷は、第1および第2のストッパ158aおよび158bを用いることによって、低減または回避され得る。さらに、以下に説明するように、第1および第2のシャフト保持具136aおよび136bのそれぞれの孔に第1および第2のストッパ158aおよび158bが螺合されている実施形態においては、ストッパは、シャフト保持具および/またはシャフト108自体に結合されて、ヨークナット148の直線移動を制限し、さもなければハンドル106を介して加えられる過大なトルクによって生じる可能性のあるハウジングの損傷から保護することができる。ストッパがシャフト保持具に機械的に結合され、シャフト保持具がシャフトに対して軸方向に拘束されていると、ヨークナットのスラスト荷重は、ストッパおよびシャフト保持具を介してシャフトに加えられ、ハウジングに与えられることはない。何らかの障害はシャフト自体に生じ、過負荷状態では、シャフトが曲がるか、ねじれてしまうことになる。
【0052】
第1および第2のストッパ158aおよび158bは、その周囲に第1および第2の溝162aおよび162bをそれぞれ有し、これらの溝の内部には、それぞれ、第1および第2のストッパO-リング164aおよび164bが同軸上に位置し、第1および第2のストッパ158aおよび158bと本体102との間のシールを形成している。一実施形態において、第1および第2のストッパO-リング164aおよび164bは、エラストマー、例えばFKM、EPDM、BUNA等で形成されている。
【0053】
図5は、本開示の一実施形態によるバルブオペレータアセンブリ100の正面図である。図5に示すように、カバー104は、カバー104の側部182が本体102の側壁128と少なくとも部分的に重なり、これにより、本体102を包囲してハウジング101を形成するように、本体102に取り付けられる。このように、ハウジング101の構造的一体性および強度を増大させることができ、ハウジング101は、破裂等を回避するために高圧に対応するよう適合させることができる。
【0054】
図6Aは、本開示の一実施形態による追加の構成要素を有するバルブオペレータアセンブリシャフト108の側面図である。本実施形態において、第1および第2のストッパ158aおよび158bは、第1および第2のシャフト保持具136aおよび136bの各孔の雌ねじ部に係合する雄ねじ部を有する。これらシャフト保持具は、図6Bの断面図に示すように、シャフト保持具が軸方向に固定される(すなわち、シャフト108の軸線に沿って直線的に移動しない)ように、各シャフト保持具溝147aおよび147bを介してシャフト108に機械的に結合されている。代替的な実装形態では、第1および第2のストッパおよび/または第1および第2のシャフト保持具は、一体的に形成されるか又は溶接されるかなどして、シャフトに取り付けられてもよく、および/または、シャフト保持具は、シャフトに螺合されるなどでもよい。図7Aは、図6Aのシャフト108の、他の構成要素を除いた斜視図であり、第1および第2のシャフト保持具溝147aおよび147bの位置を明示する。シャフト保持具溝は、様々な形状を有することができる。いくつかの実装形態では、シャフト保持具溝は、シャフトの周りでのシャフト保持具の回転を防止するために、1つまたは複数の平坦部を含むことができる。図7Bは、図6Aのシャフト108の斜視図であって、第1および第2のストッパ158aおよび158bと、第1および第2のシャフト保持具136aおよび136bと、ヨークナット148を含む、追加の構成要素を備える。このような実施形態において、ヨークナット148は、シャフト108に沿ったその直線移動を制限され、このことにより、さもなければハンドル106を介して印加される過大なトルクにより生じる損傷(例えば、ハウジングに対する)から保護することができる。第1および第2のストッパ158aおよび158bを第1および第2のシャフト保持具136aおよび136bに、これにより、さらにシャフト108自体に、機械的に結合することにより、ヨークナットのスラスト荷重はシャフトに印加され、ハウジングに与えられることはない。したがって、ハンドル106に加わる過大なトルクに起因して発生し得る障害は、シャフト自体に生じ、過負荷状態ではシャフトが屈曲したりねじれたりすることになる。
【0055】
第1および第2のストッパ158aおよび158bの利用と、側壁128と側部182との間の部分的な重なりは、さまざまな利点をもたらす。例えば、ハウジング101の本体102およびカバー104に金属を用いる代わりに、プラスチック材料などのより軽い材料を使用する場合に、高圧流体の結果としての材料的および/または構造的な障害および/またはバルブオペレータアセンブリの作動からのハウジングに対する摩耗を低減または回避することができる。さらなる利点としては、第1および第2のストッパ158aおよび158bがシャフト保持具136aおよび136bに取り付けられ、これらシャフト保持具がシャフト108に対して固定されている実施形態におけるように、ハンドル106に加えられる過大なトルクによって生じる構造的障害(例えば、ハウジングの)を回避することを挙げることができる。さらに、本体102とカバー104とがプラスチック材料で作られている場合には、バルブオペレータアセンブリ100の重量およびコストを低減することができ、本体102とカバー104とを所望の形状に成形することができ、ハウジング101の耐食性を向上させることができ、バルブオペレータアセンブリを沈水環境(例えば、水中)で動作させることができる。
【0056】
本開示は、特定の実施形態を参照して本明細書に記載されているが、本開示の範囲から逸脱することなく種々の修正および変更を行うことができる。従って、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的なものであるとみなされるべきであり、そのような全ての変更は、本開示の範囲内に含まれることを意図している。特定の実施形態に関して本明細書に記載されている利益、利点、または問題解決策は、特許請求の範囲のいずれかまたは全ての重要な、所要の、または必須の特徴または要素として解釈されることを意図するものではない。
【0057】
本明細書で使用される「結合され」という用語は、直接的結合または機械的結合に限定されることを意図するものではない。
【0058】
さらに、本明細書で使用される「a」または「an」という用語は、1つ以上のものとして定義される。また、請求の範囲において「少なくとも1つの」および「1つ以上の」などの導入句を使用することは、不定冠詞「a」または「an」により別のクレーム要素を導入することが、このような導入されたクレーム要素を含む特定のクレームを、そのような要素を1つだけ含む開示に制限するものであると解釈されてはならない。たとえ、同じ請求項が、「1つ以上の」または「少なくとも1つの」などの導入句と「a」または「an」などの不定冠詞とを含む場合であっても。同様のことが定冠詞の使用にも当てはまる。
【0059】
別段の記載がない限り、「第1の」および「第2の」などの用語は、そのような用語が記述する要素を任意に区別するために用いられる。すなわち、これらの用語は、そのような要素の時間的または空間的な順序付け、または他の優先順位付けを示すことを必ずしも意図するものではない。
【0060】
別段の記載がない限り、「can」、「could」、「will」、「might」、「may」などの条件的用語は、特定の実施形態が、ある特徴、要素および/または工程を含み、他の実施形態がこれらを含まないことを伝えるために一般に用いられる文脈内で理解される。すなわち、このような条件的用語は、特徴、要素および/または工程が、1つ以上の実施形態に何らかの形で必要とされることを意味することを一般に意図するものではない。
【0061】
本明細書中で使用される用語は、一般に、「非限定(open)」用語として意図されている(例えば、「含み」という用語は、「含みしかしこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有する」という用語は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む」という用語は「含むがしかしこれに限定されない」と解釈されるべきであり、等々) ことが、当業者には理解されよう。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B