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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-24
(45)【発行日】2023-08-01
(54)【発明の名称】組立体、カセット及び薬剤送達デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/32 20060101AFI20230725BHJP
   A61M 5/24 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
A61M5/32 510R
A61M5/24 500
A61M5/32 500
A61M5/32 510D
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022534802
(86)(22)【出願日】2020-11-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2020081708
(87)【国際公開番号】W WO2021115706
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-07-13
(31)【優先権主張番号】19214361.8
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】520011887
【氏名又は名称】エスエイチエル・メディカル・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】シュエ-イ・チェン
【審査官】石田 智樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/192750(WO,A1)
【文献】特表2016-500321(JP,A)
【文献】特表2015-516850(JP,A)
【文献】特表2015-514518(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/32
A61M 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤容器(36)を受けるための組立体(10)であって、当該組立体(10)が、
-長手方向軸(20)に沿って延在する容器キャリア(12)であって、当該容器キャリア(12)が、キャリア本体(22)と、前記長手方向軸(20)とほぼ平行に前記キャリア本体(22)から延在する可撓性キャリア腕体(24)と、を備える、容器キャリアと、
-中空回転体本体(28)と、前記長手方向軸(20)とほぼ平行に延在する少なくとも1つの貫通孔(30)と、を備える回転体であって、前記貫通孔(30)が、前記長手方向軸(20)に関して前記回転体本体(28)の径方向外側に配設されている、回転体と、
を備え、
前記容器キャリア(12)が、前記キャリア腕体(24)が前記貫通孔(30)を通って延在するように前記回転体(14)を受けるように構成されており、
前記回転体(14)が、前記長手方向軸(20)回りにかつ前記容器キャリア(12)に対して回転するように構成されていることを特徴とする組立体。
【請求項2】
前記キャリア腕体(24)が、係合腕構造体(32)を備え、
前記係合腕構造体が、前記回転体(14)が前記容器キャリア(12)によって受けられかつ前記薬剤容器(36)が当該組立体(10)によって受けられると、前記薬剤容器(36)のフランジ(38)と弾性係合し、それにより、前記長手方向軸(20)に沿って前記薬剤容器(36)をロックするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
前記係合腕構造体(32)それぞれが凹所であることを特徴とする請求項2に記載の組立体。
【請求項4】
薬剤容器(36)を受けるためのカセットであって、
当該カセットが、請求項1から3のいずれか1項に記載の組立体(10)を備えることを特徴とするカセット。
【請求項5】
-前記組立体(10)を受けるように構成された筐体(48)と、
-前記組立体(10)内に受けられるときに前記薬剤容器(36)の近位端部(40)を覆うための容器カバー(54)と、
-近位方向(16)で前記筐体(48)に対して前記容器カバー(54)を付勢するように構成された付勢部材(60)と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載のカセット。
【請求項6】
前記容器カバー(54)が、前記筐体(48)に対して軸方向に移動可能でありかつ回転可能ではないことを特徴とする請求項5に記載のカセット。
【請求項7】
前記回転体(14)が、前記容器カバー(54)に対して回転可能であることを特徴とする請求項5または6に記載のカセット。
【請求項8】
前記回転体(14)が、係合可能な回転体構造体(86)を備え、
前記容器カバー(54)が、前記回転体構造体(86)に係合するカバー構造体(84)を備え、
前記カバー構造体(84)が、遠位方向(18)における前記容器カバー(54)の軸方向移動に応じて前記回転体構造体(86)の第1位置(88)から前記回転体構造体(86)の第2位置まで移動するように構成されており、
前記カバー構造体(84)が、近位方向(16)における前記容器カバー(54)の軸方向移動に応じて前記第2位置から前記回転体構造体(86)の第3位置(92)まで移動するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のカセット。
【請求項9】
前記カバー構造体(84)及び前記回転体構造体(86)が、前記カバー構造体(84)が前記回転体構造体(86)の前記第3位置(92)に係合すると前記容器カバー(54)が前記回転体(14)にロックされるように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のカセット。
【請求項10】
前記回転体構造体(86)が、前記第2位置(90)と前記第3位置(92)との間に配設された可撓性回転体腕体(94)を備え、
前記回転体腕体(94)が、前記カバー構造体(84)が前記回転体構造体(86)に沿って前記第2位置(90)から前記第3位置(92)まで移動するときに中立位置から反るように構成されており、
前記回転体腕体(94)が、前記カバー構造体(84)が前記回転体腕体(94)を通過すると前記中立位置に戻るように構成されていることを特徴とする請求項8または9に記載のカセット。
【請求項11】
前記容器キャリア(12)を前記筐体(48)内に挿入すると前記筐体(48)に対して前記長手方向軸(20)回りで前記容器キャリア(12)を案内するように構成された案内手段(34、96)をさらに備えることを特徴とする請求項5から10のいずれか1項に記載のカセット。
【請求項12】
請求項4から11のいずれか1項に記載のカセット(46)を備えることを特徴とする薬剤送達デバイス。
【請求項13】
-電気駆動手段(62)と前記電気駆動手段(62)を作動させるためのスイッチ(64)とを有するベースユニット(44)をさらに備え、
前記カセット(46)が、前記ベースユニット(44)に取外し可能に取付可能であり、遠位方向(18)における前記容器カバー(54)の軸方向移動に応じて前記スイッチ(64)を作動させるように構成されたスイッチ作動部品(78)を備え、
前記駆動手段(62)が、前記カセット(46)を前記ベースユニット(44)に取り付けて前記スイッチ(64)を作動させると、前記薬剤容器(36)からの薬剤の吐出を駆動するように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の薬剤送達デバイス。
【請求項14】
前記スイッチ作動部品(78)が、前記容器カバー(54)に関して固定されていることを特徴とする請求項13に記載の薬剤送達デバイス。
【請求項15】
前記スイッチ作動部品(78)が、前記スイッチ(64)を作動させるために前記遠位方向(18)における前記容器カバー(54)の移動に応じて、前記遠位方向(18)で移動するように構成されていることを特徴とする請求項13または14に記載の薬剤送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全体として、薬剤容器のための組立体に関する。特に、薬剤容器を受容するための組立体、薬剤容器を受容するためのカセット及びカセットを備える薬剤送達デバイスを提供する。
【背景技術】
【0002】
薬剤を自己投与するための広範な範囲の薬剤送達デバイスが知られている。いくつかの薬剤送達デバイスは、使用するために相互接続されたベースユニット及びカセットのような2つの部品を有する。ベースユニットは、通常、再設定可能な駆動機構を備えており、そのため、複数の注射のために再使用され得る。カセットは、しばしば、注射器やカートリッジのような薬剤を有する薬剤容器を収容しているまたは受容しており、その後、この薬剤容器は、薬剤の使用後に廃棄され、新たなもの、すなわち使い捨てのカセットで置換され得る。
【0003】
ベースユニット及びカセットは、患者や医療提供者のようなユーザによって接続され得る。接続は、従来公知の様々な方法でなされ得る。そして、ユーザは、ベースユニットにあるボタンを押し、または、送達場所に対してカセットの近位端部を押し、駆動機構を作動させ、それにより、薬剤送達を開始する。その後、カセットは、ベースユニットから接続解除され、カセットの廃棄ができる。
【0004】
特許文献1は、薬剤送達デバイスのための投与組立体を開示しており、この組立体は、細長い管状送達部材カバーと、近位に向かう力を受けるまで薬剤カートリッジが近位側へ移動することを防止するように構成されたカートリッジブロック突部を有するカートリッジホルダと、近位側へ延在する針部分及び遠位側へ延在する針部分を有する二重刃付針を備える針組立体と、を備えており、針組立体は、カートリッジホルダと組み立てられるように構成され、それにより、近位側へ延在する針部分は、カートリッジホルダ内へ延在しており、プランジャロッドを有する投与機構は、近位側に付勢されるように構成されており、送達部材カバーは、カートリッジホルダに対して遠位方向に線形に変位するように構成されており、送達部材カバーは、遠位方向に移動されると投与機構を作動させるように構成され、閾値よりも大きい力で、投与機構がカートリッジホルダを近位方向に移動させかつ同時にプランジャロッドをカートリッジホルダの内側で近位方向に移動させる。
【0005】
特許文献2は、自動注入器を開示しており、この自動注入器は、筐体を備えており、この筐体では、注射器バレル座部が、薬剤及び針を収容する注射器バレルを収容する。筐体は、同様に、注入中にプランジャの前方にある注射器バレルの前端部を支持するように機能する当接面を提供する。当接面は、可撓性を有する内側を向く指体を備え得る。
【0006】
本開示において、用語「遠位」を使用するときに、これは、用量送達場所から離間するように向く方向を称する。用語「遠位部分/端部」を使用するときに、これは、薬剤送達デバイスの使用時に用量送達場所から最も離間して位置する送達デバイスの部分/端部、または送達デバイスの部材の部分/端部を称する。同様に、用語「近位」を使用するときに、これは、用量送達場所を向く方向を称する。用語「近位部分/端部」を使用するときに、これは、薬剤送達デバイスの使用時に用量送達場所に最も近接して位置する送達デバイスの部分/端部、または送達デバイスの部分/端部を称する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】国際公開第2018/19号パンフレット
【文献】米国特許出願第2017/258998号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の一の目的は、薬剤容器を受容するための組立体を提供することであり、この組立体は、簡素であるかつ/または簡素な動作ができる。
【0009】
本開示のさらなる目的は、薬剤容器を受容するための組立体を提供することであり、この組手体は、信頼性があるかつ/または信頼性のある動作ができる。
【0010】
本開示の依然としてさらなる目的は、薬剤容器を受容するための組立体を提供ことであり、この組立体は、上記目的を組み合わせていくつかをまたはすべてを解決する。
【0011】
本開示の依然としてさらなる目的は、薬剤容器を受容するためのカセットを提供することであり、このカセットは、上記目的のうちの1つ、いくつかまたはすべてを解決する。
【0012】
本開示の依然としてさらなる目的は、カセットを備える薬剤送達デバイスを提供することであり、このカセットは、上記目的のうちの1つ、いくつかまたはすべてを解決する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一態様によれば、薬剤容器を受けるための組立体が提供され、この組立体は:長手方向に沿って延在する容器キャリアであって、容器キャリアがキャリア本体と長手方向軸とほぼ平行にキャリア本体から延在する可撓性キャリア腕体とを備える、容器キャリアと;中空回転体本体と長手方向軸とほぼ平行に延在する貫通孔とを備える回転体と;を備え、容器キャリアは、キャリア腕体が貫通孔を通って延在するように回転体を受けるように構成され、回転体は、長手方向軸回りにかつ容器キャリアに対して回転するように構成されている。
【0014】
回転体を容器キャリアに対して回転させると、キャリア腕体は、回転体に対して貫通孔内で移動する。貫通孔は、湾曲しても弧状であってもよく、長手方向軸に関して中心合わせされ得る。このため、キャリア腕体は、長手方向軸に関して周方向で貫通孔内を移動し得る。貫通孔は、長手方向軸回りに少なくとも30°、例えば90°のような70°から110°の角度方向延在を有し得る。
【0015】
キャリア腕体は、薬剤容器を組立体に対して軸方向でロックするために薬剤容器のフランジに係合するように構成され得る。係合は、例えばスナップ嵌合であり得る。フランジは、薬剤容器の例えば指フランジまたは環状フランジのような遠位フランジであり得る。
【0016】
薬剤容器は、例えば、注射器または薬剤を収容するカートリッジであり得る。組立体は、廃棄可能であり得る。組立体は、薬剤容器をさらに備え得る。
【0017】
貫通孔は、回転体の遠位端部に設けられ得る。このため、キャリア腕体は、長手方向軸に沿う回転体の長さよりも長くなり得る。回転体を容器キャリアによって受けると、回転体本体は、キャリア本体に対して当接し得る。
【0018】
容器キャリアは、キャリア腕体が遠位方向で回転体本体の径方向外側に延在しかつ貫通孔を通って延在するように構成され得る。
【0019】
一例によれば、容器キャリアは、2つのこのような可撓性キャリア腕体を備えており、回転体は、2つのこのような貫通孔を備える。この場合において、キャリア腕体それぞれは、各別の貫通孔を通して受けられ得る。キャリア腕体は、長手方向軸に関してほぼ反対側にまたは反対側に配設され得る。その結果、貫通孔は、長手方向軸に関してほぼ反対側にまたは反対側に配設され得る。
【0020】
キャリア腕体は、係合腕構造体を備え得、この係合腕構造体は、薬剤容器のフランジに弾性係合し、それにより、回転体を容器カバーによって受けて薬剤容器を組立体によって受けると、薬剤容器を長手方向軸に沿ってロックするように構成されている。係合腕構造体がフランジに係合すると、回転体は、キャリア本体と係合腕構造体との間に位置し得る。
【0021】
係合腕構造体は、径方向内側に向けられた凹所のような凹所であり得る。容器キャリアが2以上の可撓性腕体を備える場合において、係合腕構造体それぞれは、凹所であり得る。
【0022】
第1態様によれば、薬剤容器を受けるためのカセットが提供され、カセットは、本開示にかかる組立体を備える。カセットは、薬剤容器をさらに備え得る。
【0023】
カセットは、廃棄可能であり得る。カセットが組立体を備えるので、組立体は、カセットの副組立体と称され得る。
【0024】
カセットは、組立体を受けるように構成された筐体と、組立体に受けられると薬剤容器の近位端部を覆うための容器カバーと、筐体に対して近位方向に容器カバーを付勢するように構成された付勢部材と、をさらに備える。容器カバーは、ユーザの用量送達場所に直接当接して押されるように構成され得る。
【0025】
付勢部材は、圧縮バネであり得る。付勢部材は、容器カバーと筐体との間で圧縮され得る。
【0026】
薬剤容器の近位端部は、主として、針である。このため、容器カバーは、針カバーであり得る。
【0027】
容器カバーは、筐体に対して軸方向移動可能でありかつ回転不能であり得る。あるいはまたはさらに、回転体は、容器カバーに対して回転可能であり得る。
【0028】
容器カバーは、係合可能回転体構造体を備え得、容器カバーは、回転体構造体に係合するカバー構造体を備え得る。この場合において、カバー構造体は、遠位方向に容器カバーを軸方向移動させることに応じて、回転体構造体の第1位置から回転体構造体の第2位置まで移動するように構成され得、カバー構造体は、近位方向に容器カバーを軸方向移動させることに応じて回転体構造体の第2位置から第3位置まで移動するように構成され得る。
【0029】
カバー構造体が回転体構造体の第1位置から第2位置まで移動すると、回転体は、長手方向軸に回りに回転し得る。カバー構造体が回転体構造体の第2位置から第3位置まで移動すると、回転体は、長手方向軸回りに回転はしないことがある。
【0030】
カバー構造体が第1、第2及び第3位置を選定すると、同様に、容器カバーは、回転体に対して、第1、第2及び第3位置を各別に選択し得る。薬剤容器の近位端部は、第1位置及び第3位置それぞれにおいて、容器カバーによって覆われ得る。薬剤容器の近位端部は、第2位置において容器カバーによって露出され得る。カバー構造体は、ピンであり得る。回転体構造体は、トラックであり得る。
【0031】
回転体は、2つの係合可能回転体構造体を備え得、容器カバーは、2つのこのような係合カバー構造体を備え得る。2つの回転体構造体は、長手方向軸に関してほぼ反対側にまたは反対側に配設され得る。2つのカバー構造体は、長手方向軸に関してほぼ反対側にまたは反対側に配設され得る。
【0032】
カバー構造体及び回転体構造体は、カバー構造体が回転体構造体の第3位置に係合すると容器カバーが回転体にロックされるように構成され得る。このようにして、容器カバーは、薬剤容器から薬剤を吐出した後に回転体にロックされ得る。結果として、薬剤容器の近位端部は、容器カバーの近位側への移動によって二度と露出され得ない。
【0033】
回転体構造体は、第2位置と第3位置との間に配設された可撓性回転体腕体を備え得る。回転体腕体は、カバー構造体が第2位置から第3位置まで回転体構造体に沿って移動すると、中立位置から例えば径方向内側に反るように構成され得、回転体腕体は、カバー構造体が回転体腕体を通過したら中立位置に復帰するように構成され得る。
【0034】
カセットは、容器キャリアを筐体内へ挿入すると筐体に関して長手方向軸回りに容器キャリアを案内するように構成された案内手段をさらに備え得る。案内手段は、例えば、容器キャリアにある1以上のキャリア案内面と、筐体にある1以上の筐体案内面と、を備え得る。案内手段は、長手方向軸に沿う容器キャリアと筐体との間の相対移動によって筐体に関して長手方向軸回りの規定した回転関係へ容器キャリアを案内するように構成され得る。
【0035】
さらなる態様によれば、薬剤送達デバイスが提供され、この薬剤送達デバイスは、本開示にかかるカセットを備える。薬剤送達デバイスは、「一体化」デバイスと称され得る。薬剤送達デバイスは、薬剤容器をさらに備える。
【0036】
薬剤送達デバイスは、電気駆動手段と駆動手段を作動させるためのスイッチとを有するベースユニットをさらに備え得る。カセットは、ベースユニットに取外し可能に取り付けられ得、カセットをベースユニットに取り付けると近位方向に容器カバーを軸方向移動させることに応じてスイッチを作動させるように構成されている。駆動手段は、カセットをベースユニットに取り付けてスイッチを作動させるときに薬剤容器からの薬剤の吐出を駆動するように構成され得る。
【0037】
薬剤容器が装填されたカセットは、ベースユニットに取り付けられ得る。そして、ユーザは、薬剤送達デバイスを把持して容器カバーをユーザの容量投与場所に配置し得る。その後、ユーザは、用量送達場所に向けて近位側に薬剤送達デバイスを移動させ得、それにより、容器カバーは、薬剤送達デバイスの残りの部分に対して遠位方向に移動する。容器カバーを遠位方向に移動させることは、薬剤容器の近位端部(例えば注射器の針)を露出させるかつスイッチ作動部品にスイッチを作動させてそれにより駆動手段を作動させて薬剤容器から用量送達場所内への薬剤の吐出を開始させる。このため、薬剤送達デバイスは、容器カバーをユーザ内への薬剤送達を開始するためのトリガとして容器カバーを使用する。
【0038】
ベースユニットは、複数回使用され得る。ベースユニットは、バッテリのような給電源をさらに備え得る。この場合において、ベースユニットは、パワーパックと称され得る。駆動手段は、例えば、バッテリと、電気モータと、チェーン駆動体と、プランジャと、を備え得る。ベースユニットは、同様に、カセットをベースユニットに取り付けると作動されるように構成されたさらなるスイッチを備え得る。
【0039】
スイッチ作動部品は、容器カバーに対して固定され得る。例えば、スイッチ作動部品は、容器カバーの一体的な部品であり得る。スイッチ作動部品は、スイッチを作動させるために容器カバーが遠位方向に移動することに応じて遠位方向に移動するように構成され得る。またはあるいはさらに、スイッチ作動部品は、容器カバーが遠位側に移動することに応じてスイッチに直接接触するように構成され得る。
【0040】
スイッチは、スイッチ作動部品によって受動状態から能動状態へ移動可能なレバーを備え得る。レバーは、例えば、受動状態と能動状態との間で傾き得る。
【0041】
さらなる態様において、薬剤送達デバイスが提供され、この薬剤送達デバイスは、電気駆動手段及び駆動手段を作動させるためのスイッチを有するベースユニットと、ベースユニットに取外し可能に取付可能なカセットと、を備え、カセットは、薬剤を収容する薬剤容器を受けるように構成された筐体と、筐体内に受けられると薬剤容器の近位端部を覆うための容器カバーと、カセットをベースユニットに取り付けると近位方向に容器カバーを軸方向移動させることに応じてスイッチを作動させるように構成されたスイッチ作動部品と、を備え、駆動手段は、カセットをベースユニットに取り付けてスイッチを作動させると薬剤送達部材からの薬剤の吐出を駆動させるように構成されている。駆動手段、スイッチ、筐体、容器カバー及びスイッチ作動部品のうちの1つ、いくつかまたはそれぞれは、本開示のいずれかのタイプのものであり得る。カセットは、筐体に対して近位方向に容器カバーを押し付けるように構成された圧縮バネのような付勢部材をさらに備える。
【0042】
スイッチ作動部品は、送達部材カバーに対して固定され得る。スイッチ作動部品は、スイッチを作動させるために容器カバーが遠位方向に移動することに応じて遠位方向に移動するように構成され得る。カセットは、「本開示にかかる開単体をさらに備え得る。
【0043】
本開示のさらなる詳細、利点及び態様は、図面と併せて以下の実施形態から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】薬剤容器を受容するための組立体を概略的に示す斜視図である。
図2】組立体の容器キャリアを概略的に示す斜視図である。
図3】組立体の回転体を概略的に示す斜視図である。
図4】組立体及び薬剤容器を概略的に示す斜視図である。
図5】組立体を備える薬剤送達デバイスを概略的に示す斜視図である。
図6】薬剤送達デバイスを概略的に示す部分斜視図である。
図7】薬剤送達デバイスを概略的に示す部分断面側面図である。
図8】薬剤送達デバイスを概略的に示す部分断面上面図である。
図9】薬剤送達デバイスの容器カバーを概略的に示す斜視図である。
図10】組立体の回転体を概略的に示すさらなる斜視図である。
図11】カセットの筐体を概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、薬剤容器を受容するための組立体、薬剤容器を受容するためのカセット、及び、カセットを備える薬剤送達デバイスを説明する。同一のまたは同様の参照符号は、同一のまたは同様の機能を示すために使用される。
【0046】
図1は、薬剤容器を受容するための組立体10の斜視図を概略的に示す。組立体10は、容器キャリア12及び回転体14を備える。図1は、近位方向16及び遠位方向18をさらに示す。図2は、容器キャリア12の斜視図を概略的に示し、図3は、回転体14の斜視図を概略的に示す。
【0047】
図1から図3をまとめて参照すると、容器キャリア12は、長手方向軸20に沿って延在する。容器キャリア12は、キャリア本体22を備える。キャリア本体22は、中空であり、長手方向軸20に関して同軸である。
【0048】
容器キャリア12は、2つの可撓性キャリア腕体24をさらに備える。この例に係る容器キャリア12が2つのキャリア腕体24を備えているが、代替として、容器キャリア12は、1つのみのキャリア腕体24または2を超えるキャリア腕体24を備え得る。2つのキャリア腕体24は、対応する設計を有する。
【0049】
容器キャリア12は、2つの突起26をさらに備える。突起26それぞれは、長手方向軸20に関して径方向外方に突出し、長手方向軸20に関して反対側に配置されている。突起26は、キャリア本体22の遠位端部に配置されている。
【0050】
キャリア腕体24それぞれは、長手方向軸20と平行な遠位方向18においてキャリア本体22から延在する。2つのキャリア腕体24は、長手方向軸20に関して反対側に配置されている。
【0051】
回転体14は、内面及び外面を有する管状体である中空回転体本体28を備える。この例にかかる回転体本体28は、筒状である。
【0052】
回転体14は、2つの貫通孔30をさらに備える。貫通孔30の数は、キャリア腕体24の数に対応している。2つの貫通孔30は、対応する設計を有する。貫通孔30それぞれは、長手方向軸20とほぼ平行に延在する。このため、貫通孔30それぞれは、長手方向軸20とほぼ平行な方向で開口する。
【0053】
貫通孔30は、回転体本体28の径方向外側に、すなわち長手方向軸20に関して径方向に配置されている。さらに、貫通孔30それぞれは、回転体本体28の遠位端部に配置されている。この例において、貫通孔30それぞれは、弧状であり、長手方向軸20に関して中心合わせされている。長手方向軸20に関する貫通孔30それぞれの角度方向延在は、約90°である。この例に係る貫通孔30が回転体本体28の径方向外側に配置されているが、同様に想定可能であることは、貫通孔30が回転体の内面と外面との間で長手方向軸20に関して径方向に延在すること、である。
【0054】
容器キャリア12は、回転体14を受容するように構成されている。回転体14を容器キャリア12で受容すると、図1に示すように、キャリア腕体24それぞれは、対応する貫通孔30を通って延在する。このため、貫通孔30は、長手方向軸20に関して反対側に配置されている。
【0055】
キャリア腕体24それぞれは、係合腕構造体32をさらに備える。ここで、係合腕構造体32それぞれは、(長手方向軸20に関して)径方向内側を向く凹所として例示される。係合腕構造体32は、キャリア腕体24それぞれの遠位端部に設けられている。
【0056】
回転体14を容器キャリア12で受容すると、回転体本体28の近位側を向く環状面は、キャリア本体22の遠位側を向く面に当接し、キャリア腕体24の遠位端部は、貫通孔30から遠位側に突出する。それにより、係合腕構造体32は、露出される。キャリア腕体24の(長手方向軸20に沿う)長さは、回転体本体28の長さよりも長い(この例において、回転体14の長さと同じである)。
【0057】
さらに、回転体14を容器キャリア12で受容すると、回転体14は、容器キャリア12に対して長手方向軸20回りに回転することが可能となる。この例において、回転体14は、容器キャリア12に対して約30°回転することが可能となる。
【0058】
容器キャリア12は、キャリア案内面34をさらに備える。この例にかかるキャリア案内面34は、径方向にかつ長手方向軸20に対してある角度で延在する。キャリア案内面34は、本明細書で説明する一例にかかる案内構成の一部を形成する。
【0059】
図4は、組立体10及び組立体10内に受けられる薬剤容器36の斜視図を概略的に示す。薬剤容器36は、例えばユーザに注入されるなど送達されるための薬剤を収容する。この例にかかる薬剤容器36は、遠位フランジ38と近位端部40を有する針とを備える注射器である。薬剤容器は、同様に、従来公知のカートリッジまたは他のタイプの薬剤容器であり得る。
【0060】
薬剤容器36を近位方向16で組立体10内に挿入する間、フランジ38は、最初、フランジ38が長手方向軸20に沿って係合腕構造体32と位置合わせするまで、キャリア腕体24の遠位端部を径方向外方に押す。この位置において、キャリア腕体24の弾性は、係合腕構造体32をフランジ38にスナップ係合させてフランジ38に弾性係合させる。それにより、薬剤容器36は、組立体10に対してロックされ、軸方向に移動することが防止される。組立体10内に挿入すると、薬剤容器36は、キャリア本体22の内側にかつ回転体本体28の内側に収容される。
【0061】
図5は、薬剤送達デバイス42の斜視図を概略的に示す。薬剤送達デバイス42は、ベースユニット44及びカセット46を備える。カセット46は、組立体10を備える。
【0062】
カセット46は、ベースユニット44に着脱自在に取付可能である。図5は、ベースユニット44に取り付けられたカセット46を示す。カセット46及びベースユニット44は、多数回使用するように設計されている。
【0063】
図6は、薬剤送達デバイス42の部分斜視図を概略的に示しており、図7は、薬剤送達デバイス42の部分断面側面図を概略的に示しており、図8は、薬剤送達デバイス42の部分断面上面図を概略的に示す。
【0064】
図5から図8を併せて参照すると、カセット46は、筐体48を備える。筐体48は、組立体10を受容するように構成されている。この例にかかる筐体48は、管状体であり、この筒状体は、ほぼ筒状であり、長手方向軸20に関して同軸である。筐体48は、図11に示すように、内側部品50を備える。筐体48は、本明細書ではタブとして例示されている2つの可撓性部材52をさらに備える。可撓性部材52それぞれは、容器キャリア12の各別の突起26に係合する。このため、組立体10を近位方向16で筐体48内に挿入することによって、可撓性部材52は、突起26にスナップ係合する。これにより、組立体10は、筐体48に軸方向でロックされる。
【0065】
カセット46は、容器カバー54をさらに備える。容器カバー54は、図示した近位位置から(図示しない)遠位位置まで筐体48に対して長手方向軸20に沿って移動可能である。近位位置において、容器カバー54は、薬剤容器36の近位端部40を覆う。容器カバー54は、長手方向軸20に関して同軸である。さらに、容器カバー54は、長手方向軸20回りで筐体48に対して回転方向でロックされている。
【0066】
この例にかかるカセット46は、付勢部材カバー56をさらに備える。付勢部材カバー56は、ほぼ筒状であり、長手方向軸20に関して同軸である。付勢部材カバー56は、径方向段部及び内側部品50と係合するフック58を用いて筐体48に軸方向でロックされている。
【0067】
カセット46は、付勢部材60をさらに備える。この例において、付勢部材60は、長手方向軸20に関して同軸である圧縮コイルバネである。付勢部材60は、付勢部材カバー56の径方向内側に配設されている。付勢部材60は、容器カバー54と付勢部材カバー56の径方向段部との間に圧縮されている。これにより、付勢部材60は、近位方向16に向けて筐体48に対して容器カバー54を押し付けるように構成されている。
【0068】
ベースユニット44は、電気駆動手段62及びスイッチ64を備える。駆動手段62は、薬剤容器36からの薬剤の吐出を駆動するように構成されている。スイッチ64は、駆動手段62を作動させるように構成されている。この例にかかるベースユニット44は、カセット46をベースユニット44に接続したことを検出するための(図示しない)さらなるスイッチをさらに備える。
【0069】
この具体的な例にかかる駆動手段62は、バッテリ66と、印刷回路基板(PCB)68と、バッテリ66によって給電される電気モータ70と、ローラチェーン72及びソケット74を有するチェーン駆動体と、プランジャ76と、を備える。ソケット74は、伝達装置(図示略)を介して電気モータ70によって回転駆動される。
【0070】
この例にかかるスイッチ64は、図6及び図7に示すような受動状態と作動状態との間で傾斜可能なレバーを備える。スイッチ64は、PCB68に配設されている。図示した受動状態において、レバーは、PCB68から上昇する。作動状態において、レバーは、PCB68へ降下される。
【0071】
容器カバー54は、スイッチ作動部品78を備える。スイッチ作動部品78は、遠位方向18における容器カバー54の軸方向移動に応じてスイッチ64を作動させるように構成されている。この例において、スイッチ作動部品78は、容器カバー54の遠位移動によって受動状態から作動状態までスイッチ64を押すように構成されている。
【0072】
この例にかかるスイッチ作動部品78は、容器カバー54の一体的な部品である。スイッチ作動部品78は、容器カバー54の遠位端部に配設されている。
【0073】
図9は、容器カバー54の斜視図を概略的に示す。容器カバー54は、カバー体80と、長手方向軸20とほぼ平行にカバー体80から遠位側に延在する2つのカバー腕体82と、を備える。カバー腕体82は、長手方向軸20に関して反対側に配設されている。図9には、スイッチ作動部品78をより明確に示す。この例にかかる容器カバー54が2つのカバー腕体82を備えるが、代替として、容器カバー54は、1つのみのカバー腕体82または2を超えるカバー腕体82を備え得る。
【0074】
容器カバー54は、2つのカバー構造体84をさらに備える。カバー構造体84それぞれは、カバー腕体82の遠位領域に配設されている。この例において、カバー構造体84それぞれは、径方向内側に突出するピンである。
【0075】
図10は、回転体14のさらなる斜視図を概略的に示す。回転体14は、2つの係合可能な回転体構造体86(一方のみが図10において視認可能である)を備える。回転体構造体86は、長手方向軸20に関して反対側に配設されている。回転体構造体86それぞれは、カバー構造体84のうちの一方によって係合されるように構成されている。
【0076】
この例における回転体構造体86それぞれは、カバー構造体84のうちの一方が辿るように構成されたトラックである。回転体構造体86は、第1位置88、第2位置90及び第3位置92を備える。
【0077】
回転体構造体86は、可撓性回転体腕体94を備える。回転体腕体94は、第2位置90と第3位置92との間でトラックに沿って配設されている。
【0078】
カバー構造体84が回転体構造体86の第1位置88に係合すると、薬剤容器36の近位端部40は、容器カバー54によって覆われている。容器カバー54を遠位側に押すと、カバー構造体84は、第1位置88から第2位置90まで移動する。この移動中において、回転体14は、長手方向軸20回りに回転する。
【0079】
カバー構造体84が回転体構造体86の第2位置90に係合すると、薬剤容器36の近位端部40は、露出される。そして、容器カバー54は、付勢部材60からの力を用いて、第2位置90から第3位置92まで近位側へ移動し得る。この移動中において、回転体腕体94は、径方向内側に反る。カバー構造体84が回転体腕体94を通過すると、回転体腕体94は、(図10に示すように)その中立状態へ復帰し、これにより、カバー構造体84が第3位置92から離間移動することを防止する。それにより、容器カバー54は、ロックされる。
【0080】
図11は、筐体48の斜視図を概略的に示す。筐体48は、内側部品50に配設された筐体案内面96を備える。筐体案内面96は、径方向にかつ長手方向軸20に対して所定角度で延在している。筐体案内面96は、組立体10を筐体48内に挿入している間に、容器キャリア12のキャリア案内面34と協働するように構成されており、それにより、容器キャリア12は、筐体48に回転方向でロックされる。このため、キャリア案内面34及び筐体案内面96は、本明細書で説明したような一例にかかる案内手段を形成する。
【0081】
以下、薬剤送達デバイス42の一例にかかる動作を説明する。ユーザは、薬剤容器36を収容しているカセット46をベースユニット44に接続する。そして、ユーザは、ベースユニット44の電源を入れ得る。ベースユニット44のさらなるスイッチは、カセット46をベースユニット44に接続していることを検出する。
【0082】
そして、ユーザは、薬剤送達デバイス42を用量送達場所に向けて至らせ、それにより、容器カバー54は、用量送達場所に接触する。その後、薬剤送達デバイス42は、薬剤送達場所に押し付けられる。これにより、容器カバー54は、薬剤送達デバイス42の残りの部分に対して遠位側へ移動させられ、スイッチ作動部品78は、スイッチ64を作動させられる。これにより、薬剤送達デバイス42を用量送達場所に対して押し付けることのみによって、用量送達機能を作動させる。
【0083】
ベースユニット44は、薬剤送達の開始を示すLED(図示略)を備え得る。いったん薬剤送達を完了すると、音響及び/または感触信号を発し得る。
【0084】
薬剤送達デバイス42を用量送達場所から取り除くと、付勢部材60は、容器カバー54を近位側へ押し、再び、薬剤容器36の近位端部40を覆う。これにより、同様に、カバー構造体84は、回転体構造体86の第3位置92に係合させ、それにより、容器カバー54は、ロックされる。容器カバー54が再び近位側に移動すると、スイッチ64を解放する。これにより、駆動手段62は、プランジャ76の後退を含む初期状態に戻らされる。そして、カセット46は、ベースユニット4から接続解除され、廃棄される。その後、さらなる容量送達のためにさらなるカセット46をベースユニット44に接続し得る。
【0085】
例示的な実施形態を参照して本開示を説明したが、想定されることは、本発明は、上で説明したものに限定されないこと、である。例えば、想定されることは、必要に応じて部品の寸法を変化させ得ること、である。したがって、意図することは、本発明が本願に添付された特許請求の範囲のみによって限定され得ること、である。
【符号の説明】
【0086】
10 組立体、12 容器キャリア、20 長手方向軸、22 キャリア本体、24 可撓性キャリア腕体、28 中空回転体本体、30 貫通孔、32 係合腕構造体、34 案内手段,キャリア案内面、36 薬剤容器、38 フランジ、40 近位端部、44 ベースユニット、46 カセット、48 筐体、54 容器カバー、60 付勢部材、62 電気駆動手段、64 スイッチ、78 スイッチ作動部品、84 カバー構造体、86 回転体構造体、94 可撓性回転体腕体、96 案内手段,筐体案内面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11