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特許7319558コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-25
(45)【発行日】2023-08-02
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20230726BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20230726BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20230726BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/792
A63F13/79
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021067174
(22)【出願日】2021-04-12
(65)【公開番号】P2022162367
(43)【公開日】2022-10-24
【審査請求日】2021-07-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100212923
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 貴雄
(72)【発明者】
【氏名】川上 智司
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-074966(JP,A)
【文献】特開2020-106760(JP,A)
【文献】特開2021-007887(JP,A)
【文献】特開2020-137814(JP,A)
【文献】特開2022-012889(JP,A)
【文献】特許第6406422(JP,B1)
【文献】特開2018-000718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、つぎのステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
抽選ステップにおいて、所定のゲーム内で、ユーザの操作に基づいて媒体抽選を実行し、
前記媒体抽選には、複数種類の媒体抽選が用意されており、
前記ユーザの操作に基づいていずれかの種類の前記媒体抽選が選択され、
前記媒体抽選では、選択された種類の前記媒体抽選に基づいて当選媒体が前記ユーザに関連づけられ、
前記当選媒体は、選択された種類の前記媒体抽選について選択されている抽選テーブルに記憶されたゲーム媒体のうちから選択されたゲーム媒体であって、
前記抽選テーブルは、
前記媒体抽選の種類ごとに、前記ゲーム媒体の種類および前記ゲーム媒体の当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように、複数種類用意されており、かつ、
所定条件が満たされた場合に、前記媒体抽選の種類ごとに、用意された複数種類の前記抽選テーブルのうちからいずれかの種類の前記抽選テーブルが選択され、
前記媒体抽選の種類ごとに前記抽選テーブルが選択される際には、異なる種類の前記媒体抽選間で互いに関連づけられている前記抽選テーブルのうちのいずれかの前記抽選テーブルが選択される、
コンピュータプログラム。
【請求項2】
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルには、少なくとも1つの同一グループが含まれており、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルの同一グループ同士は、所定規則に従って前記ゲーム媒体を分類することで構成される媒体グループに属する前記ゲーム媒体の前記当選確率が互いに同一である、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記所定規則は、前記ゲーム媒体が備えるパラメータが同一であることである、
請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記媒体抽選には、その種類として、前記媒体抽選を要求する際に必要な通貨媒体が有償である場合の有償媒体抽選、および、前記媒体抽選を要求する際に必要な通貨媒体が無償である場合を含む無償媒体抽選、が含まれ、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルのうちの一方の前記抽選テーブルは前記有償媒体抽選で使用され、異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルのうちの他方の前記抽選テーブルは前記無償媒体抽選で使用される、
請求項1~3のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
進行ステップにおいて、前記ゲームとして、第1ゲームと第2ゲームとを進行させ、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルのうちの一方の前記抽選テーブルは前記第1ゲームで使用され、異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルのうちの他方の前記抽選テーブルは前記第2ゲームで使用される、
請求項1~4のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記所定条件は、
所定の年月日、所定の曜日、所定の日付および/または所定の時刻となること、
前記ゲームのメンテナンスが終了すること、
前記ユーザによって前記媒体抽選が要求されること、
前記ユーザが前記媒体抽選を要求した回数が所定回数を超えること、ならびに、
前記媒体抽選に関するイベントが複数種類用意されており、実行されるイベントが変更されること、
の少なくともいずれか1つである、
請求項1~5のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルには、少なくとも1つの同一グループが含まれており、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルの同一グループ同士は、所定規則に従って前記ゲーム媒体を分類することで構成される媒体グループに属する前記ゲーム媒体の前記当選確率が互いに同一であり、
前記抽選ステップにおいて、前記同一グループに関する情報を前記ユーザに示唆するための、示唆情報を生成する、
請求項1~6のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
模擬ステップにおいて、所定のゲーム内で、ユーザの操作に基づいて模擬抽選を実行し、
前記模擬抽選では、模擬テーブルに記憶された複数種類のゲーム媒体から選択されたゲーム媒体である模擬媒体が決定され、
前記模擬テーブルは、
前記ゲーム媒体の種類および前記ゲーム媒体の当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように複数種類用意されており、かつ、
特定条件が満たされた場合に、用意された複数種類の前記模擬テーブルのうちからいずれかの種類の前記模擬テーブルが選択され、
抽選ステップにおいて、前記ゲーム内で、前記ユーザの操作に基づいて媒体抽選を実行し、
前記媒体抽選では、抽選テーブルに記憶された複数種類のゲーム媒体から選択されたゲーム媒体である当選媒体が前記ユーザに関連づけられ、
前記抽選テーブルは、
前記ゲーム媒体の種類および前記ゲーム媒体の当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように複数種類用意されており、かつ、
所定条件が満たされた場合に、用意された複数種類の前記抽選テーブルのうちからいずれかの種類の前記抽選テーブルが選択され、
前記模擬テーブルが選択される際には、前記媒体抽選について選択されている前記抽選テーブルと関連づけられている前記模擬テーブルのうちのいずれかの前記模擬テーブルが選択され、
前記抽選テーブルが選択される際には、前記模擬抽選について選択されている前記模擬テーブルに関連づけられている前記抽選テーブルのうちのいずれかの前記抽選テーブルが選択される、
コンピュータプログラム。
【請求項9】
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
決定ステップにおいて、所定のゲーム内で、ユーザの操作に基づいて所定の確率テーブルを用いて成否抽選を実行し、
前記成否抽選では、前記ゲーム内で発生させる効果の度合が前記確率テーブルに基づいて決定され、
前記確率テーブルは、
前記効果を発生させる度合が互いに異なるように複数種類用意され、かつ、
特定条件が満たされた場合に、用意された複数種類の前記確率テーブルのうちからいずれかの種類の前記確率テーブルが選択され、
抽選ステップにおいて、前記ゲーム内で、前記ユーザの操作に基づいて媒体抽選を実行し、
前記媒体抽選では、抽選テーブルに記憶された複数種類のゲーム媒体のうちから選択されたゲーム媒体である当選媒体が前記ユーザに関連づけられ、
前記抽選テーブルは、
前記ゲーム媒体の種類および前記ゲーム媒体の当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように複数種類用意され、かつ、
所定条件が満たされた場合に、用意された複数種類の前記抽選テーブルのうちからいずれかの種類の前記抽選テーブルが選択され、
選択された前記確率テーブルにおける前記効果を発生させる度合が大きいほど、選択された前記抽選テーブルにおける所定値以上のパラメータを備える前記ゲーム媒体の当選確率が高い、
コンピュータプログラム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、
前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、
を備える、
コンピュータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラムおよびコンピュータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザによる抽選要求(ガチャ要求)を受けつけたことを契機として、ユーザに付与するゲーム媒体(キャラクタ、アイテムなど)を選択する媒体抽選(ガチャ)が実行されるゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ガチャによって選択されたゲーム媒体は、ユーザと関連づけられる。そして、ユーザと関連づけられたゲーム媒体に関する情報は、ユーザのユーザ端末装置へ送信される。これにより、ガチャによって選択されたゲーム媒体がユーザに付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-093165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のガチャは、抽選で当選したゲーム媒体がユーザに付与されるだけであるため、ガチャに対するユーザの興味が失われてしまうおそれがあった。そのため、よりゲーム性の高いガチャが求められていた。
【0006】
本発明の目的は、よりゲーム性の高いガチャを提供することのできるコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、
コンピュータに、つぎのステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
抽選ステップにおいて、所定のゲーム内で、前記ユーザの操作に基づいて媒体抽選を実行し、
前記媒体抽選には、複数種類の媒体抽選が用意されており、
前記ユーザの操作に基づいていずれかの種類の前記媒体抽選が選択され、
前記媒体抽選では、選択された種類の前記媒体抽選に基づいて当選媒体が前記ユーザに関連づけられ、
前記当選媒体は、選択された種類の前記媒体抽選について選択されている抽選テーブルに記憶されたゲーム媒体のうちから選択されたゲーム媒体であって、
前記抽選テーブルは、
前記媒体抽選の種類ごとに、前記ゲーム媒体の種類および前記ゲーム媒体の当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように、複数種類用意されており、かつ、
所定条件が満たされた場合に、前記媒体抽選の種類ごとに、用意された複数種類の前記抽選テーブルのうちからいずれかの種類の前記抽選テーブルが選択され、
前記媒体抽選の種類ごとに前記抽選テーブルが選択される際には、異なる種類の前記媒体抽選間で互いに関連づけられている前記抽選テーブルのうちのいずれかの前記抽選テーブルが選択される、
コンピュータプログラムである。
【0008】
また、第1の発明において、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルには、少なくとも1つの同一グループが含まれており、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルの同一グループ同士は、所定規則に従って前記ゲーム媒体を分類することで構成される媒体グループに属する前記ゲーム媒体の前記当選確率が互いに同一である、
ことができる。
【0009】
また、第1の発明において、
前記所定規則は、前記ゲーム媒体が備えるパラメータが同一であることである、
ことができる。
【0010】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選には、その種類として、前記媒体抽選を要求する際に必要な通貨媒体が有償である場合の有償媒体抽選、および、前記媒体抽選を要求する際に必要な通貨媒体が無償である場合を含む無償媒体抽選、が含まれ、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルのうちの一方の前記抽選テーブルは前記有償媒体抽選で使用され、異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルのうちの他方の前記抽選テーブルは前記無償媒体抽選で使用される、
ことができる。
【0011】
また、第1の発明において、
進行ステップにおいて、前記ゲームとして、第1ゲームと第2ゲームとを進行させ、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルのうちの一方の前記抽選テーブルは前記第1ゲームで使用され、異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルのうちの他方の前記抽選テーブルは前記第2ゲームで使用される、
ことができる。
【0012】
また、第1の発明において、
前記所定条件は、
所定の年月日、所定の曜日、所定の日付および/または所定の時刻となること、
前記ゲームのメンテナンスが終了すること、
前記ユーザによって前記媒体抽選が要求されること、
前記ユーザが前記媒体抽選を要求した回数が所定回数を超えること、ならびに、
前記媒体抽選に関するイベントが複数種類用意されており、実行されるイベントが変更されること、
の少なくともいずれか1つである、
ことができる。
【0013】
また、第1の発明において、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルには、少なくとも1つの同一グループが含まれており、
異なる種類の前記媒体抽選間において選択されている前記抽選テーブルの同一グループ同士は、所定規則に従って前記ゲーム媒体を分類することで構成される媒体グループに属する前記ゲーム媒体の前記当選確率が互いに同一であり、
前記抽選ステップにおいて、前記同一グループに関する情報を前記ユーザに示唆するための情報を生成する、
ことができる。
【0014】
第2の発明は、
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
模擬ステップにおいて、所定のゲーム内で、ユーザの操作に基づいて模擬抽選を実行し、
前記模擬抽選では、模擬テーブルに記憶された複数種類のゲーム媒体から選択されたゲーム媒体である模擬媒体が決定され、
前記模擬テーブルは、
前記ゲーム媒体の種類および前記ゲーム媒体の当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように複数種類用意されており、かつ、
特定条件が満たされた場合に、用意された複数種類の前記模擬テーブルのうちからいずれかの種類の前記模擬テーブルが選択され、
抽選ステップにおいて、前記ゲーム内で、前記ユーザの操作に基づいて媒体抽選を実行し、
前記媒体抽選では、抽選テーブルに記憶された複数種類のゲーム媒体から選択されたゲーム媒体である当選媒体が前記ユーザに関連づけられ、
前記抽選テーブルは、
前記ゲーム媒体の種類および前記ゲーム媒体の当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように複数種類用意されており、かつ、
所定条件が満たされた場合に、用意された複数の前記抽選テーブルのうちからいずれかの種類の前記抽選テーブルが選択され、
前記模擬テーブルが選択される際には、前記媒体抽選について選択されている前記抽選テーブルと関連づけられている前記模擬テーブルのうちのいずれかの前記模擬テーブルが選択され、
前記抽選テーブルが選択される際には、前記模擬抽選について選択されている前記模擬テーブルに関連づけられている前記抽選テーブルのうちのいずれかの前記抽選テーブルが選択される、
コンピュータプログラムである。
【0015】
第3の発明は、
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
決定ステップにおいて、所定のゲーム内で、ユーザの操作に基づいて所定の確率テーブルを用いて成否抽選を実行し、
前記成否抽選では、前記ゲーム内で発生させる効果の度合が前記確率テーブルに基づいて決定され、
前記確率テーブルは、
前記効果を発生させる度合が互いに異なるように複数種類用意され、かつ、
特定条件が満たされた場合に、用意された複数種類の前記確率テーブルのうちからいずれかの種類の前記確率テーブルが選択され、
抽選ステップにおいて、前記ゲーム内で、前記ユーザの操作に基づいて媒体抽選を実行し、
前記媒体抽選では、抽選テーブルに記憶された複数種類のゲーム媒体のうちから選択されたゲーム媒体である当選媒体が前記ユーザに関連づけられ、
前記抽選テーブルは、
前記ゲーム媒体の種類および前記ゲーム媒体の当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように複数種類用意され、かつ、
所定条件が満たされた場合に、用意された複数種類の前記抽選テーブルのうちからいずれかの種類の前記抽選テーブルが選択され、
選択された前記確率テーブルにおける前記効果を発生させる度合が大きいほど、選択された前記抽選テーブルにおける所定値以上のパラメータを備える前記ゲーム媒体の当選確率が高い、
コンピュータプログラムである。
【0016】
第4の発明は、
第1~第3の発明のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、
前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、
を備える、
コンピュータ装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、よりゲーム性の高いガチャを提供することのできるコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態における、ゲームシステムの構成を示す図である。
図2】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
図3】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
図4】本実施形態における、複数のガチャテーブルの一例を示す図である。
図5】本実施形態における、複数のガチャテーブルの一例を示す図である。
図6】本実施形態における、ゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
図7】本実施形態における、ガチャテーブル変更処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[実施形態]
本発明の実施形態にかかるゲームシステム1について、図1図7を参照して説明する。ゲームシステム1は、図1のとおり、サーバ装置2とユーザ端末装置3とを備える。なお、ゲームシステム1および後述の処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。ゲームシステム1および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更をすることができる。
【0020】
<ゲームの説明>
サーバ装置2により、ユーザ端末装置3で実行される下記のゲームが提供される。具体的には、ユーザ端末装置3では、ユーザがタッチパッド350を介して仮想ゲーム空間上のプレイヤキャラクタを操作して進行する複数のイベント(以下、「クエスト」という。)を備える所定のゲームが実行される。
【0021】
本実施形態において、ユーザ端末装置3にて実行されるゲームには、ユーザの操作に基づいて使用キャラクタとして設定されるとともにユーザが操作するプレイヤキャラクタが敵キャラクタであるモンスターを討伐するクエストパートがある。例えば、ゲーム中の1つのクエストでは、制限時間内にプレイヤキャラクタがモンスターを討伐すればそのクエストのクリア条件が満たされる。このクエストは、ユーザがタッチパッド350を操作することで進行する。
【0022】
クエストパートでは、ユーザは、ユーザが所有する(ユーザの識別情報に関連づけられている)キャラクタで構成されるデッキを構成してゲームを進行させる。具体的には、このデッキに組み込まれたキャラクタが、ユーザの操作に基づいて敵キャラクタと戦う。なお、このクエストは、時間の経過とともに回復するスタミナが必要量消費される(スタミナとユーザとの関連づけを解除する)ことによって実行される。
【0023】
また、このゲームには、前記クエストパートのほか、媒体抽選パート(ガチャパート)がある。このガチャパートでは、複数種類のゲーム媒体(例えば、キャラクタ、アイテム)のうちからいずれかのゲーム媒体が選択される。具体的には、ガチャパートでは、あらかじめ用意された抽選テーブル(ガチャテーブル)に記憶された複数種類のゲーム媒体から選択されたゲーム媒体(ゲーム媒体に関する情報)とユーザ(ユーザの識別情報)とが関連づけられる。
【0024】
本実施形態のガチャパートにおいては、複数のガチャイベントが用意されている。ガチャイベントには、例えば、期間限定で提供されるガチャイベント、あるいは常時提供されるガチャイベントなどがある。ユーザは、いずれかのガチャイベントを選択したのち、そのガチャイベントのために用意されたガチャテーブルに基づいてガチャを実行することができる。
【0025】
また、それぞれのガチャイベントにおいては、1回の抽選要求(ガチャ要求)で1体のゲーム媒体が選択される単発ガチャと、1回のガチャ要求で10回のガチャが連続して行われて10体のゲーム媒体が選択される10連ガチャとが用意されている。
【0026】
本実施形態においてガチャで選択されるゲーム媒体、あるいは、例えばクエストのクリア報酬で付与されるゲーム媒体はキャラクタである。また、キャラクタには、それぞれパラメータの種類として体力値、攻撃力、防御力、スキル値、職業のほか、属性、レアリティ(希少度)が設けられている。
【0027】
例えば、本実施形態では、キャラクタに設定される属性には、火属性、水属性、風属性などがパラメータとして設けられている。
【0028】
また、レアリティには、ノーマル、レア、激レア、超激レアがパラメータとして設けられている。レアリティは、超激レア、激レア、レア、ノーマルの順に希少度が高い。
【0029】
各キャラクタには、いずれか1つの属性と、いずれか1つのレアリティとが設定されている。
【0030】
以下では、当選キャラクタ(当選キャラクタに関する情報)とユーザ(ユーザの識別情報)とが関連づけられ、ユーザに関連づけられた当選キャラクタに関する情報が当該ユーザのユーザ端末装置3へ送信されることを、「当選キャラクタがユーザに付与される」という場合がある。
【0031】
ユーザは、ガチャあるいはクエストのクリア報酬によって得られたキャラクタをデッキに組み込んで使用キャラクタとして設定することができる。
【0032】
<ハードウェア構成>
図1を参照して、サーバ装置2のハードウェア構成および機能的構成、ならびに前記ゲームが実行されるユーザ端末装置3のハードウェア構成および機能的構成について説明する。
【0033】
なお、ユーザ端末装置3には、そのユーザ端末装置3に対応づけてユーザアカウントが付与される。このユーザアカウントはユーザアカウント情報(ユーザの識別情報)として管理される。
【0034】
ユーザ端末装置3が通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信を行う場合には、そのユーザ端末装置3からユーザの識別情報が送信される。送信されたユーザの識別情報は、サーバ装置2において所定の認証がなされる。これにより、サーバ装置2とユーザ端末装置3との通信が可能となる。
【0035】
<サーバ装置2のハードウェア構成>
サーバ装置2は、図1のとおり、制御部20、記憶部21、およびネットワークインターフェース22を備える。
【0036】
記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス29を介してサーバ装置2の制御部20に接続される。
【0037】
制御部20は、サーバ装置2の動作を制御する。詳細は後述する。
【0038】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)などで構成される。
【0039】
記憶部21には、例えば、本発明のコンピュータプログラム、ならびに、ユーザ端末装置3にてプレイされるゲームを実行するためのゲームプログラムを配信するための配信プログラムおよびデータが記憶される。
【0040】
ネットワークインターフェース22は、サーバ装置2とユーザ端末装置3との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。
【0041】
<サーバ装置2の制御部20の機能の説明>
サーバ装置2の制御部20は、本発明のコンピュータプログラムを実行することにより、以下の各手段として機能し、以下の各ステップを実行する。
【0042】
<認証ステップの説明>
制御部20は、認証手段として機能することで認証ステップを実行する。以下では、認証手段としての制御部30が実行する処理を説明する。
【0043】
制御部20は、ユーザ端末装置3から送信されるユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0044】
<進行ステップの説明>
制御部20は、ゲーム進行管理手段として機能することで進行ステップを実行する。以下では、ゲーム進行管理手段としての制御部30が実行する処理を説明する。
【0045】
制御部20は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを進行させる。
【0046】
具体的には、制御部20は、時間ごとに発生する複数のクエスト(例えば、午後1時~午後3時に敵キャラクタが登場するクエスト)、期間ごとに発生するクエスト、あるいは常時実行することのできるクエストをユーザに提供する。
【0047】
各クエストには、あらかじめ、クエストの難易度、クエストの内容、およびクエストのクリア報酬が設定されている。
【0048】
制御部20は、後述のクエスト開始要求情報を受信する。
【0049】
また、制御部20は、ユーザ端末装置3からクエストを実行するために必要な量のスタミナが消費される旨の情報を受信したのちに、選択されたクエストを開始する。
【0050】
また、制御部20は、ユーザ端末装置3のユーザからの操作信号を受信して、ユーザが設定したデッキの構成に基づいた、ゲームの本編(クエスト)の進行状況を管理する。
【0051】
具体的には、制御部20は、例えば、仮想ゲーム空間でキャラクタを動作させたり、キャラクタの体力値を管理したりする。
【0052】
また、制御部20は、後述の制御部20を介してゲームの本編(クエスト)の進行状況をユーザ端末装置3へ送信するとともに、ユーザ端末装置3から操作信号等を受信する。
【0053】
<抽選ステップの説明>
制御部20は、媒体抽選実行手段として機能することで抽選ステップを実行する。以下では、媒体抽選実行手段としての制御部20が実行する処理を説明する。
【0054】
制御部20は、ゲーム内で、ユーザの操作に基づいてガチャ(媒体抽選)を実行する。
【0055】
なお、本実施形態において、ユーザがガチャを要求する場合に、無償石あるいは有償石を消費する必要がある。無償石および有償石は、ゲーム内通貨である。例えば、無償石の例はログインボーナスとしてユーザに付与されるゲーム内通貨であり、有償石の例はユーザによる課金によってユーザに付与されるゲーム内通貨である。以下において、無償石および有償石をまとめて単に「石」という場合がある。
【0056】
制御部20は、後述のガチャ要求情報の受信に伴って、石(石の情報)とユーザ(ユーザの識別情報)との関連づけを解除する。このように、ガチャ要求がなされることに伴い(ガチャが実行されることに伴い)、ガチャの種類に応じた数量分、ユーザが所有する石が消費される。
【0057】
また、制御部20は、ユーザ端末装置3から後述のガチャ要求情報を受信したことを契機として、ユーザによって選択されたガチャイベントに関連づけられているガチャテーブルに基づいてガチャを実行する。
【0058】
本実施形態において、制御部20は、図2図3のとおり、複数種類のガチャ(後述の、ガチャイベント1およびガチャイベント2、ならびに、単発ガチャおよび10連ガチャ)を提供する。そして、ユーザの操作に基づいていずれかの種類のガチャが選択される。
【0059】
ガチャイベントとしては、互いにガチャテーブルが異なるガチャイベント1およびガチャイベント2の2種類が用意されている。そして、ユーザによって選択されたガチャイベント1およびガチャイベント2のいずれかに基づくガチャが実行されて、当選キャラクタがユーザに付与される。
【0060】
ユーザは、例えば、図2における仮想ボタン341をタッチすることにより「ガチャイベント1」を選択することができ、図2における仮想ボタン342をタッチすることにより「ガチャイベント2」を選択することができる。
【0061】
本実施形態において、ガチャイベント1は、ユーザがガチャを要求する際の石が無償石である場合の無償ガチャである。また、ガチャイベント2は、ユーザがガチャを要求する際の石が有償石である有償ガチャである。
【0062】
当選キャラクタは、選択されたガチャイベント(ガチャの種類)に関連づけられているガチャテーブルに記憶されたキャラクタのうちから選択される。
【0063】
ガチャテーブルは、ガチャイベントごとに、キャラクタの種類およびキャラクタの当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように、複数種類用意されている。
【0064】
図4は、ガチャイベント1(無償ガチャ)におけるガチャテーブルの一例である。図4(a)のガチャテーブルでは、レアリティがノーマルのキャラクタの当選確率は5.0%であり、レアリティが激レアのキャラクタの当選確率は0.5%である。図4(b)のガチャテーブルでは、レアリティがノーマルのキャラクタの当選確率は4.0%であり、レアリティが激レアのキャラクタの当選確率は1.0%である。また、図4(c)のガチャテーブルでは、レアリティがノーマルのキャラクタの当選確率は3.0%であり、レアリティが激レアのキャラクタの当選確率は3.0%である。
【0065】
図5は、ガチャイベント2(有償ガチャ)におけるガチャテーブルの一例である。図5(a)のガチャテーブルでは、レアリティがレアのキャラクタの当選確率は5.0%であり、レアリティが超激レアのキャラクタの当選確率は0.5%である。図5(b)のガチャテーブルでは、レアリティがレアのキャラクタの当選確率は4.0%であり、レアリティが超激レアのキャラクタの当選確率は1.0%である。また、図5(c)のガチャテーブルでは、レアリティがレアのキャラクタの当選確率は3.0%であり、レアリティが超激レアのキャラクタの当選確率は3.0%である。
【0066】
また、制御部20は、所定条件が満たされた場合に、ガチャイベントごとに、用意された複数種類のガチャテーブルのうちからいずれか1つの種類のガチャテーブルを選択する。
【0067】
本実施形態において、所定条件は、所定の日時(例えば、毎週日曜日の午前6時)となることである。
【0068】
また、ガチャイベント1のガチャテーブルと、ガチャイベント2のガチャテーブルとは、連動するように同種のガチャテーブルが選択される。
【0069】
具体的には、ガチャイベント1について図4(a)のガチャテーブルが選択された場合には、ガチャイベント2については図5(a)のガチャテーブルが選択される。また、ガチャイベント1について図4(b)のガチャテーブルが選択された場合には、ガチャイベント2については図5(b)のガチャテーブルが選択される。また、ガチャイベント1について図4(c)のガチャテーブルが選択された場合には、ガチャイベント2については図5(c)のガチャテーブルが選択される。
【0070】
そして、ガチャの種類ごとに選択されているガチャテーブルの2つのガチャテーブルには、それぞれ2つ以上の同一グループが含まれる。
【0071】
同一グループとは、所定規則に従ってキャラクタを分類することで構成されるキャラクタグループに属するキャラクタの当選確率が、ガチャイベント間で互いに同一となるグループである。
【0072】
本実施形態において、所定規則は、キャラクタが備えるレアリティが同一であることである。すなわち、それぞれのガチャイベントにおいて、各グループに属するキャラクタが備えるレアリティは同一である。
【0073】
図4および図5のとおり、ガチャイベント1における同一グループおよびガチャイベント2における同一グループは、それぞれを構成するキャラクタのレアリティは異なるものの、それぞれのグループに属するキャラクタの当選確率は同一である。
【0074】
例えば、図4(a)におけるレアリティが激レアのキャラクタのグループと、図5(a)におけるレアリティが超激レアのキャラクタのグループとは、同一グループ同士であり、ともに当選確率が0.5%である。また、図4(a)におけるレアリティがノーマルのキャラクタのグループと、図5(a)におけるレアリティがレアのキャラクタのグループとは、同一グループ同士であり、ともに当選確率が5.0%である。
【0075】
したがって、ガチャテーブルが変更されたのちに、ユーザが無償ガチャであるガチャイベント1を複数回実行した結果、激レアのキャラクタが当選しやすいと判断した場合には、ユーザは、有償ガチャであるガチャイベント2では超激レアのキャラクタが当選しやすいと判断することができる。この場合には、ユーザに、積極的に有償ガチャ(ガチャイベント2)を要求しようという気持ちを起こさせることができる。
【0076】
一方、ガチャテーブルが変更されたのちに、ユーザが無償のガチャイベント1を複数回実行した結果、ノーマルのキャラクタが当選しやすいと判断した場合には、ユーザは、有償のガチャイベント2ではレアのキャラクタが当選しやすいと判断することができる。この場合には、ユーザに、有償ガチャ(ガチャイベント2)を要求することは控えようという気持ちを起こさせる。
【0077】
また、前述のとおり、ガチャには、その種類として、単発ガチャと10連ガチャとが用意されている。
【0078】
ユーザがガチャイベントを選択したのち、「単発ガチャ」を要求した場合(図3における仮想ボタン343がタッチされた場合)には、制御部20は、ユーザによる1回のガチャ要求で1回のガチャを実行し、1体の当選キャラクタを選択する。
【0079】
一方、ユーザがガチャイベントを選択したのち、「10連ガチャ」を要求した場合(図3における仮想ボタン344がタッチされた場合)には、制御部20は、ユーザによる1回のガチャ要求で連続して10回のガチャを実行し、10体のキャラクタを選択する。
【0080】
図6は、ガチャが実行されたあとのゲーム画面を示す例である。図6において、ユーザ端末装置3の液晶画面340には、当選キャラクが表示されている。すなわち、図6には、当選キャラクタのキャラクタ名(例えば、「キャラクタ23」)、当選キャラクタの属性(例えば、「水属性」)、当選キャラクタのレアリティ(例えば、「激レア」)が表示されている。
【0081】
<通信ステップの説明>
制御部20は、通信手段として機能することで通信ステップを実行する。以下では、通信手段としての制御部30が実行する処理を説明する。
【0082】
制御部20は、ユーザ端末装置3との間で、ユーザの識別情報などを送受信する。
【0083】
また、制御部20は、ユーザによる操作信号、クエスト開始要求情報、ガチャ要求情報などをユーザ端末装置3から受信する。
【0084】
また、制御部20は、ゲームプログラムなどのゲームデータ、クエストの進行状況に関する情報、当選キャラクタに関する情報などをユーザ端末装置3へ送信する。
【0085】
<ユーザ端末装置3のハードウェア構成>
ユーザ端末装置3は、図1のとおり、スピーカ330、液晶画面340、タッチパッド350が内蔵される、例えば、スマートフォンなどの端末装置である。このユーザ端末装置3において、サーバ装置2から配信されたゲームに関するゲームプログラムおよびデータに基づいてゲームが進行する。
【0086】
また、ユーザ端末装置3は、サーバ装置2との間で、インターネットあるいはLANなどの通信ネットワーク4を介して互いにデータ通信をすることができる。
【0087】
ユーザ端末装置3は、制御部30、記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35を備える。
【0088】
記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35は、バス39を介して、制御部30に接続される。
【0089】
制御部30は、ユーザ端末装置3の動作を制御する。
【0090】
記憶部31は、主にHDD、RAM、ROM、SSDなどで構成される。記憶部31には、例えば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。
【0091】
ネットワークインターフェース32は、ユーザ端末装置3とサーバ装置2との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。これにより、ユーザ端末装置3にゲームプログラムおよびゲームデータがダウンロードされる。
【0092】
オーディオ処理部33は、制御部30の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部33には、スピーカ330が接続される。ゲーム音声は、スピーカ330から出力される。
【0093】
グラフィック処理部34は、制御部30の指示に従って仮想ゲーム空間およびプレイヤキャラクタなどを含むゲーム画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部34にて動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面として液晶画面340に表示される。
【0094】
操作部35には、ユーザからの操作信号が入力される。本実施形態において操作部35には、入力位置検出装置であるタッチパッド350を介してユーザからの操作信号が入力される。ユーザはタッチパッド350をタッチすることによって、キャラクタの編成(デッキの構成)、クエストの選択、あるいは、プレイヤキャラクタの操作等を行う。
【0095】
<ユーザ端末装置3の制御部30の機能の説明>
制御部30は、サーバ装置2からダウンロードされたゲームプログラムを実行することで、以下の各手段として機能し、以下の各ステップを実行する。
【0096】
<実行ステップの説明>
制御部30は、ゲーム実行手段として機能することで実行ステップを実行する。以下では、ゲーム実行手段としての制御部30が実行する処理を説明する。
【0097】
制御部30は、ユーザによるタッチパッド350の操作に基づいて、クエストパートおよびガチャパートを備えるゲームをユーザ端末装置3に実行させる。
【0098】
制御部30は、ユーザの操作およびサーバ装置2の制御部20から送信される情報などに基づいてゲームを進行させる。
【0099】
具体的には、制御部30は、ゲームデータに含まれるゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部31から読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間を生成する。
【0100】
また、制御部30は、仮想ゲーム空間にプレイヤキャラクタを配置する。そして、制御部30は、ユーザによるタッチパッド350の操作、および、制御部20から送信されるゲームの進行状況に応じて、仮想ゲーム空間におけるプレイヤキャラクタの行動を制御する。
【0101】
また、制御部30は、仮想ゲーム空間、プレイヤキャラクタ、および仮想ボタンをゲーム画面として液晶画面340に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部34が液晶画面340上にゲーム画像を描画する。
【0102】
例えば、液晶画面340には、図2のとおり、画面上部から「ユーザランク」、「石」(石の所有数、および、そのうちの有償石の所有数)などが表示される。
【0103】
また、制御部30は、ユーザの操作に基づいてクエストの開始を要求するためのクエスト開始要求情報を生成する。クエスト開始要求情報は、通信手段303を介して制御部20へ送信される。
【0104】
<要求ステップの説明>
制御部30は、媒体抽選要求手段として機能することで要求ステップを実行する。以下では、媒体抽選要求手段としての制御部30が実行する処理を説明する。
【0105】
制御部30は、ユーザの操作に基づいてガチャ要求が行われると、ガチャ要求情報を生成する。ガチャ要求情報には、ユーザの識別情報、ユーザが選択したガチャイベントの情報、ガチャの種類に関する情報のほか、消費される石の種類、および消費される石の量に関する情報が含まれる。このガチャ要求情報は通信ステップでサーバ装置2へ送信される。
【0106】
具体的には、ユーザが「ガチャイベント1」の仮想ボタン341をタッチした場合には、制御部30は、ガチャイベント1用のガチャ要求情報を生成する。
【0107】
一方、ユーザが「ガチャイベント2」の仮想ボタン342をタッチした場合には、制御部30は、ガチャイベント2用のガチャ要求情報を生成する。
【0108】
また、いずれかのガチャイベントが選択された状態でユーザが「単発ガチャ」の仮想ボタン343をタッチした場合には、制御部30は、選択されたガチャイベントに関するガチャ要求情報とともに単発ガチャ用のガチャ要求情報を生成する。
【0109】
一方、いずれかのガチャイベントが選択された状態でユーザが「10連ガチャ」の仮想ボタン344をタッチした場合には、制御部30は、選択されたガチャイベントに関するガチャ要求情報とともに10連ガチャ用のガチャ要求情報を生成する。
【0110】
サーバ装置2が受信したガチャ要求情報の種類により、サーバ装置2にて、対応するガチャが実行される。
【0111】
<通信ステップの説明>
制御部30は、通信手段として機能することで通信ステップを実行する。以下では、通信手段としての制御部30が実行する処理を説明する。
【0112】
制御部30は、例えば、サーバ装置2からゲームに関するゲームプログラム、当選キャラクタに関する情報などの情報を受信する。
【0113】
また、制御部30は、例えば、ユーザの操作に基づいて、ユーザの識別情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、クエスト開始要求情報、ガチャ要求情報などをサーバ装置3へ送信する。
【0114】
<ガチャテーブル変更処理の説明>
以下、図7を参照して、本発明のガチャテーブル変更処理について説明する。
【0115】
まず、サーバ装置2の制御部20が、毎週日曜日の午前6時に、ガチャイベント(ガチャイベント1およびガチャイベント2)ごとに、用意された複数種類のガチャテーブルのうちからいずれかの1種類のガチャテーブルを選択する(ステップS1)。
【0116】
なお、ガチャが要求されたタイミングが日曜日の午前6時ではない場合には、制御部20は、ガチャが要求されたタイミングで、直前の日曜日の午前6時において選択されたガチャテーブルを記憶部21から読み出す。
【0117】
ついで、ユーザがガチャを要求する操作を行ったことにより、ユーザ端末装置3の制御部30が、要求ステップを実行し、ガチャ要求情報を生成する(ステップS2)。
【0118】
ついで、サーバ装置2の制御部20が、抽選ステップを実行し、ガチャの要求に必要な量(例えば、10個)の石とユーザの識別情報との関連づけを解除する。これにより、ガチャに必要な量の石が消費される(ステップS3)。
【0119】
ついで、サーバ装置2の制御部20が、抽選ステップを実行し、選択されているガチャテーブルに基づいて、ガチャを実行する(ステップS4)。これにより、当選キャラクタが決定される。
【0120】
ついで、サーバ装置2の制御部20が、通信ステップを実行し、当選キャラクタに関する情報をユーザ端末装置3へ送信する。これにより、ユーザ端末装置3を操作するユーザに当選キャラクタが付与される(ステップS5)。その後、本発明のガチャテーブル変更処理は終了する。
以上の手順により、本発明のガチャテーブル変更処理が実行される。
【0121】
以上をまとめると、本発明は、
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
抽選ステップにおいて、所定のゲーム内で、ユーザの操作に基づいてガチャを実行して、
ガチャは、ガチャイベント1およびガチャイベント2の2種類が用意されており、
ユーザの操作に基づいていずれかの種類のガチャイベントが選択され、
ガチャでは、選択された種類のガチャイベントに基づいて当選キャラクタがユーザに付与され、
当選キャラクタは、選択された種類のガチャに関連づけられたガチャテーブルに記憶されたキャラクタのうちから選択されたキャラクタであって、
ガチャテーブルは、
ガチャイベントごとに、キャラクタの種類およびキャラクタの当選確率が互いに異なるように、3種類ずつ用意されており、かつ、
毎週日曜日の午前6時に、ガチャイベントごとに、用意された複数種類のガチャテーブルのうちからいずれか1つのガチャテーブルが選択され、
ガチャイベントごとにガチャテーブルが選択される際には、異なるガチャイベント間で互いに関連づけられているガチャテーブルのうちのいずれかのガチャテーブルが選択される。
【0122】
<発明の効果>
従来のガチャでは、抽選で当選したキャラクタがユーザに付与されるだけであったため、ガチャに対するユーザの興味が失われてしまうおそれがあった。
【0123】
また、当選する可能性のあるキャラクタが異なるガチャが複数種類用意されている場合には、それぞれのガチャで使用されるガチャテーブルにおけるキャラクタの当選確率に共通点はなく、ユーザは勘に頼ってガチャを要求せざるを得なかった。
【0124】
さらにガチャテーブルの内容が定期的に変更される場合には、どのタイミングでガチャを要求するのがよいのかをユーザが予想する必要があるが、その予想は実質的には不可能であった。
【0125】
これに対し、本発明によれば、他のガチャの結果を見て、要求しようとするガチャのガチャテーブルの内容を予想することのできるコンピュータプログラムを提供することができる。これにより、ガチャのゲーム性をより向上させることができる。
【0126】
[他の実施形態]
前記実施形態とは異なり、制御部は、進行ステップにおいて、ゲームとして、第1ゲーム(例えば、パズルゲーム)と第2ゲーム(例えば、RPG)とを進行させてもよい。
【0127】
この場合には、少なくとも2つの抽選テーブルのうちの一方の抽選テーブルは第1ゲームで使用され、少なくとも2つの抽選テーブルのうちの他方の抽選テーブルは第2ゲームで使用されればよい。
【0128】
また、前記実施形態とは異なり、制御部は、抽選ステップを実行して、同一グループに関する情報をユーザに示唆するための情報を生成してもよい。この場合には、ユーザは液晶画面を通して、例えばガチャイベント2でのガチャテーブルで最も当選確率が高いキャラクタのレアリティを知ることができる。そしてこれに基づいて、ユーザは、ガチャイベント1でのガチャテーブルの内容を予想することができる。
【0129】
また、前記実施形態とは異なり、所定条件は、所定の年月日、所定の曜日となることなどであってもよい。
【0130】
また、所定条件は、ゲームのメンテナンスが終了すること、ユーザによってガチャが要求されること、ユーザがガチャを要求した回数が所定回数(例えば、10回)を超えること、および、ガチャイベントが複数種類用意されており、実行されるガチャイベントが変更されること、のいずれかであってもよい。
【0131】
また、ガチャで選択されるゲーム媒体は、キャラクタに限られず、武器あるいは装備などのアイテムなど、ゲーム内で使用されるものであれば何であってもよい。
【0132】
前記実施形態とは異なり、所定の規則としては、キャラクタが同一の属性を備えることであってもよく、キャラクタが同一の攻撃力を備えること、キャラクタ名の頭文字が同じであること、であってもよい。
【0133】
少なくとも2つの抽選テーブルの同一グループ同士は、所定規則に従ってキャラクタを分類して構成されるキャラクタグループに属するキャラクタの当選確率が互いに同一である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。
【0134】
すなわち、レアリティが良い順にキャラクタを並べたときの同一レアリティのキャラクタグループに属性するキャラクタの当選確率の大小関係に、ガチャテーブル間で同様の関連性があればよい。例えば、ガチャイベント1のノーマルのキャラクタの当選確率が5%、ガチャイベント2のレアのキャラクタの当選確率が7%、ガチャイベント1のレアのキャラクタの当選確率が2%、ガチャイベント2の激レアのキャラクタの当選確率が1.5%、ガチャイベント1の激レアのキャラクタの当選確率が0.5%、ガチャイベント2の超激レアのキャラクタの当選確率が0.7%などの例が考えられる。
【0135】
前述の例では、ガチャイベント1のノーマルのキャラクタの当選確率は、ガチャイベント1のレアのキャラクタの当選確率よりも大きく、ガチャイベント1のレアのキャラクタの当選確率は、ガチャイベント1の激レアのキャラクタの当選確率よりも大きい。そして、ガチャイベント2においてもガチャイベント1と同様の関係性があることがわかる。
【0136】
また、前記実施形態とは異なり、同一グループ同士は、キャラクタの当選確率に基づいてキャラクタを分類することで構成されるキャラクタグループに属するキャラクタのパラメータ(例えば、属性、レアリティ)が互いに同一であってもよい。
【0137】
また、前記実施形態とは異なり、ガチャイベントには、有償石および無償石を消費して要求することのできるガチャイベントのほか、所定のポイントを消費して要求することのできるガチャイベントが用意されていてもよい。
【0138】
ここで、有償石はユーザが課金で購入することができればよい。また、無償石はユーザが課金することなくゲーム内で入手することができる、または、有償石のおまけとして入手することができればよい。また、ポイントは、ユーザが課金することなく、例えば、ユーザが、ゲームをプレイすること、他ユーザと交流すること、他ユーザとキャラクタを貸し借りすることなどで入手することができればよい。
【0139】
この場合において、例えば、ガチャイベント1は有償および無償の石のいずれかを消費することで要求することができ、ガチャイベント2はポイントの消費のみで要求することができてもよい。
【0140】
前記実施形態とは異なり、キャラクタごとの当選確率ではなく、一のキャラクタグループに属するキャラクタの当選確率の合計値が同一でもあってもよい。例えば、一方のガチャイベントのガチャテーブルに含まれるノーマルのキャラクタは10体でそれぞれの当選確率は5.0%であり、他方のガチャイベントのガチャテーブルに含まれるノーマルキャラクタは20体でそれぞれの当選確率は2.5%であってもよい。なお、この場合には、一方がノーマルのキャラクタであり、他方がレアのキャラクタであるなど、レアリティが異なっていても当選確率の合計値が同一であればよい。
【0141】
また、前記実施形態とは異なり、キャラクタのレアリティ、当選確率などにかかわらず、ユーザがガチャテーブルに特定のキャラクタグループが含まれていると認識しやすくなっていてもよい。
【0142】
例えば、一方の種類のガチャで、特定の属性のキャラクタが極端に当選しやすい、必ず特定のレアリティのキャラクタが当選する、特定のガチャテーブルでのみ当選するキャラキャラクタが含まれる、特定のキャラクタの組み合わせが当選しやすい、特定の属性のキャラクタが当選しやすい、などの状況に基づいて、ユーザが他方の種類のガチャのガチャテーブルを判別しやすくなっていればよい。
【0143】
この場合には、例えば、一方のガチャイベントで火属性のキャラクタ当選しやすいときは、他方のガチャイベントで超激レアのキャラクタが当選しやすいなどのように、ユーザが判断することができてもよい。
【0144】
また、装備アイテム用ガチャとキャラクタ用ガチャとが用意されており、装備アイテム用ガチャにて特定のキャラクタ専用の装備アイテムが当選しやすい場合に、ユーザは、キャラクタ用ガチャにて特定のキャラクタが当選しやすいガチャテーブルが選択されていると判断することができてもよい。
【0145】
また、前記実施形態では、単発ガチャに本発明が適用されている例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、1回のガチャ要求で10回のガチャが連続して行われて10体のキャラクタが当選する10連ガチャに本発明が適用されてもよい。
【0146】
また、1回のガチャ要求で10回のガチャが行われて10体のキャラクタが当選する10連ガチャではなく、1回のガチャ要求で5回のガチャが連続して行われて1回のガチャにつき2体ずつのキャラクタが当選する10連ガチャに本発明が適用されてもよい。
【0147】
また、1回のガチャ要求で1回のガチャが行われて10体のキャラクタが同時に当選する10連ガチャに本発明が適用されてもよい。
【0148】
その他の例として、
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
模擬ステップにおいて、所定のゲーム内で、ユーザの操作に基づいて無料のシミュレーションガチャを実行し、
シミュレーションガチャでは、模擬テーブルに記憶された複数種類のキャラクタからいずれかのキャラクタが決定され、
模擬テーブルは、
キャラクタの種類およびキャラクタの当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように複数種類用意されており、かつ、
特定条件(例えば、所定の日時となったこと、ガチャイベントが変更されたこと)が満たされた場合に、用意された複数種類の模擬テーブルのうちからいずれかの種類の模擬テーブルが選択され、
抽選ステップにおいて、ゲーム内で、ユーザの操作に基づいて有償ガチャを実行し、
有償ガチャでは、ガチャテーブルに記憶された複数種類のキャラクタから選択されたキャラクタである当選キャラクタがユーザに付与され、
ガチャテーブルは、
キャラクタの種類およびキャラクタの当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように複数種類用意されており、かつ、
所定条件(例えば、所定の日時となったこと、特定のクエストイベントが発生したこと)が満たされた場合に、用意された複数種類のガチャテーブルのうちからいずれかの種類のガチャテーブルが選択され、
模擬テーブルが選択される際には、有償ガチャについて選択されているガチャテーブルと関連づけられている模擬テーブルのうちのいずれかの模擬テーブルが選択され、
ガチャテーブルが選択される際には、シミュレーションガチャについて選択されている模擬テーブルに関連づけられているガチャテーブルのうちのいずれかのガチャテーブルが選択される、
コンピュータプログラムがある。
【0149】
同一グループとしては、例えば、キャラクタが備える属性が同一であるグループがあげられる。具体的には、シミュレーションガチャにおける火属性のキャラクタの当選確率が30%である場合には、有償ガチャにおける火属性のキャラクタの当選確率も30%とすることができる。
【0150】
この場合には、ユーザは、例えば、無料でシミュレーションガチャを実行して、その当選キャラクタの当選状況(例えば、属性ごとのキャラクタの当選数)から、有償ガチャのガチャテーブルの内容を予想することができる。
【0151】
すなわち、例えば、シミュレーションガチャで、火属性のキャラクタが連続して当選する場合などにおいては、ユーザは、有料のガチャでも火属性のキャラクタが当選しやすいであろうと予想することができる。
【0152】
また、その他の例として、
コンピュータに、つぎの各ステップを実行させるコンピュータプログラムであって、
決定ステップにおいて、所定のゲーム内で、ユーザの操作に基づいて強化確率テーブルを用いて成否抽選を実行し、
成否抽選では、ゲーム内で発生させる効果(例えば、武器を強化する)の度合が前記確率テーブルに基づいて決定され、
強化確率テーブルは、
効果(武器の強化)を発生させる度合が互いに異なるように複数種類用意され、かつ、
特定条件(例えば、特定のクエストイベントが発生したこと、ガチャイベントが変更されたこと)が満たされた場合に、用意された複数種類の強化確率テーブルのうちからいずれかの種類の強化確率テーブルが選択され、
抽選ステップにおいて、ゲーム内で、ユーザの操作に基づいてガチャを実行し、
ガチャでは、ガチャテーブルに記憶された複数種類のキャラクタのうちから選択された当選キャラクタがユーザに付与され、
ガチャテーブルは、
キャラクタの種類およびキャラクタの当選確率の少なくともいずれかが互いに異なるように複数種類用意され、かつ、
所定条件(例えば、特定のクエストイベントが発生したこと、所定の日時となったこと)が満たされた場合に、用意された複数種類のガチャテーブルのうちからいずれかの種類のガチャテーブルが選択され、
選択されている強化確率テーブルにおける効果(武器の強化)を発生させる度合が大きいほど、選択されているガチャテーブルにおける激レア以上のキャラクタの当選確率が高い、
コンピュータプログラムがある。
【0153】
この場合において、ユーザは、例えば、武器の強化コマンドを実行して、その強化の成功度合に応じて、要求しようとするガチャのガチャテーブルの内容を予想することができる。
【0154】
例えば、ユーザが武器を強化するための操作をした場合に、武器の強化が成功しやすい(武器が強化される確率が高い)、あるいは、武器の強化度合が大きい(強化度合が2倍以上となる「大成功」の確率が高いなど)場合には、ユーザはガチャでの優遇度合が高いと判断することができる。
【0155】
また、前述の例では、効果は武器を強化することであったが、効果は獲得経験値が増加することであってもよい。すなわち、例えば、獲得経験値が増加することが多いか少ないかによって、ユーザはガチャでの優遇度合を判断することができてもよい。
【0156】
また、ユーザランクの高低、ユーザが所有するアイテムの種類などによって、ガチャテーブルの内容が変更されてもよい。例えば、ユーザランクが高いほど、激レア以上のキャラクタの当選確率が高くなる、あるいは、他のガチャでは得られないキャラクタがガチャテーブルに含まれる、などが考えられる。
【0157】
また、キャラクタごとに、そのキャラクタの種類とは異なる他の種類のキャラクタが関連づけられており、当該他の種類のキャラクタをユーザが所有しているか否かによって、当選したキャラクタのパラメータが変更されてもよい。
【0158】
例えば、キャラクタAにあらかじめキャラクタBが関連づけられており、ユーザがキャラクタBを所有している場合であって、ガチャでキャラクタAが当選した場合には、キャラクタAのパラメータが上昇(あるいは下降)してもよい。なお、この場合において、激レアのキャラクタBと超激レアのキャラクタBと(キャラクタ名は同じであるがレアリティが異なる)は、同一種類として扱われてもよく、また、異なる種類として扱われてもよい。
【0159】
さらにこの場合において、あるキャラクタに関連づけられる他の種類のキャラクタは、所定値以下のレアリティのキャラクタであってもよく、所定のタイミングで抽選によって決定されてもよい。また、他の種類のキャラクタは、所定の抽選に当選した場合にのみ、当選キャラクタに関連づけられてもよい。
【0160】
また、その他の例として、ガチャで当選するキャラクタごとに、その日のゲーム進行に関する情報が関連づけられていてもよい。この場合には、ガチャで当選したキャラクタに、当日のクエストで得られる経験値が2倍になる効果が関連づけられている場合には、ユーザに、クエストを実行しようという気持ちを起こさせることができる。キャラクタに関連づけられている効果は、ガチャが実行されたあとに、当選キャラクタとともに、ユーザに報知されてもよい。
【0161】
また、その他の例として、ユーザが特定のキャラクタを所有していることに基づいて、そのキャラクタに関連づけられたガチャテーブルがガチャで用いられてもよい。例えば、ユーザがキャラクタAを所有している場合には、ガチャテーブルAがガチャで用いられ、ユーザがキャラクタBを所有している場合には、ガチャテーブルBがガチャで用いられてもよい。
【0162】
さらにその他の例として、ユーザが、2つ以上のゲームにおけるゲーム内通貨を、それらのゲームをまたがって使用(異なるゲーム間で移管/所定の交換レートに基づいて交換)することができてもよい。この場合には、例えば、ゲーム内通貨を、同一の価値で移管(交換)することができてもよく、また、異なる価値として移管(交換)することができてもよい。
【0163】
例えば、ゲームAにおけるゲーム内通貨の単位がオーブであり、ゲームBにおけるゲーム内通貨の単位がジェルである場合に、1オーブ=100ジェルとしてゲーム間で交換することができてもよい。この場合には、現実世界において、ユーザが、ゲームA内で1オーブを購入するときの金額と、ゲームB内で100ジェルを購入するときの金額とが、同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0164】
さらには、ゲームAのゲーム進行と、ゲームBのゲーム進行とに基づいて、交換レートが決定されてもよい。例えば、ゲームAのユーザランク(あるいは、ゲームA内でクリアしたクエスト数)と、ゲームBのユーザランク(あるいは、ゲームB内でクリアしたクエスト数)とで交換レートが決定されてもよい。そしてこの場合には、例えば、ユーザランクが低いほうのゲームのゲーム内通貨の価値が、他方のゲームのゲーム内通貨の価値よりも高くなってもよい。
【0165】
また、複数のゲーム間でゲーム内通貨を移管するにあたっては、例えば、一方のゲームAについてのサービスが終了するときに限って、ゲームAのゲーム内通貨をゲームBに移管することができてもよい。
【0166】
また、その他の例として、所定の条件が成立した場合(例えば、所定のゲームイベントが開催されたとき)にのみ、ユーザは、ゲームAにおけるゲーム内通貨を使って、ゲームBにおけるガチャを要求することができるようになってもよい。
【0167】
また、その他の例として、ゲームAの進行状況が所定の状態となった場合(例えば、ゲームAでのユーザランクが100になったとき)に、ユーザは、その旨の情報をゲームAからゲームBへ転送して、ゲームBにおいて特別ガチャを要求することができるようになってもよい。
【0168】
なお、前述のそれぞれの例において、ゲームAとゲームBとは、同一の団体が運営するゲームであってもよく、異なる団体が運営するゲームであってもよい。
【0169】
また、前記実施形態では、コンピュータが1つのサーバ装置である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、コンピュータが複数のサーバ装置であってもよい。また、一のユーザのユーザ端末装置がサーバ装置として機能してもよい。さらにこの場合には、BLUETOOTH(登録商標)で一方のユーザ端末装置と他方のユーザ端末装置とが接続されていてもよい。また、ユーザ端末装置単体で本発明が実行されてもよく、また、サーバ装置とユーザ端末装置との協働により、本発明が実行されてもよい。
【0170】
また、前記実施形態においては、ユーザ端末装置はスマートフォンなどの端末装置である例が記載されているが、本発明は、これには限られない。ユーザ端末装置は、例えば、ディスプレイおよびコントローラが外部接続される据え置き型のゲーム装置、あるいは、パーソナルコンピュータであってもよい。
【符号の説明】
【0171】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
3 ユーザ端末装置
4 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7