(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-25
(45)【発行日】2023-08-02
(54)【発明の名称】ロボットアーム
(51)【国際特許分類】
B25J 17/00 20060101AFI20230726BHJP
【FI】
B25J17/00 G
(21)【出願番号】P 2018224822
(22)【出願日】2018-11-30
【審査請求日】2021-08-23
(32)【優先日】2017-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518426837
【氏名又は名称】アイオロス ロボティクス コーポレーション リミテッド
【氏名又は名称原語表記】AEOLUS ROBOTICS CORPORATION LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100136630
【氏名又は名称】水野 祐啓
(74)【代理人】
【識別番号】100201514
【氏名又は名称】玉井 悦
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シェンチャ
(72)【発明者】
【氏名】ジュアン,シェンチュン
(72)【発明者】
【氏名】コウ,ホンビン
【審査官】臼井 卓巳
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-059386(JP,A)
【文献】特開昭61-192486(JP,A)
【文献】特開昭61-236485(JP,A)
【文献】特開昭57-156195(JP,A)
【文献】特開平04-008491(JP,A)
【文献】実開昭60-127889(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2012/0103127(US,A1)
【文献】特開2007-229874(JP,A)
【文献】特開昭59-232790(JP,A)
【文献】特開昭51-002152(JP,A)
【文献】特開昭61-152381(JP,A)
【文献】特表平03-505067(JP,A)
【文献】特開2005-052946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 9/06-17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアームであって:
第1端部および第2端部を含む第1アームユニットと;
第1端部および第2端部を含む第2アームユニットであって;前記第2アームユニットの前記第1端部および前記第1アームユニットの前記第2端部は、第1軸を中心に旋回可能に互いと接続されている、第2アームユニットであって;前記第2アームユニットはステムをさらに含み、前記ステムの一方の端部は、前記第2アームユニットの前記第1端部のシャフト穴を貫通し、前記第2アームユニットの前記第1端部内に延伸しており、前記ステムの他端は前記第2アームユニットの前記第2端部に接続された第2アームユニットと;
第3アームユニットであって、当該第3アームユニットの一端部および前記第2アームユニットの前記第2端部は、第2軸を中心に旋回可能に互いと接続されている、第3アームユニットと;
前記第1アームユニット内に配置された第1駆動機構であって:
前記第1アームユニット内に回転可能に配置された第1スクリューロッドであって、前記第1アームユニットの前記第1端部から前記第1アームユニットの長手方向に沿って延伸する第1スクリューロッドと;
前記第1スクリューロッドで螺合された第1案内とを含む第1駆動機構と;
前記第1アームユニット内に配置された第2駆動機構であって:
前記第1アームユニット内に回転可能に配置された第2スクリューロッドであって、前記第1アームユニットの前記第1端部から前記第1アームユニットの前記長手方向に沿って延伸する第2スクリューロッドと;
前記第2スクリューロッドで螺合された第2案内とを含む第2駆動機構と;
前記第1アームユニット内に配置された第3駆動機構であって:
前記第1アームユニット内に回転可能に配置された第3スクリューロッドであって、前記第1アームユニットの前記第1端部から前記第1アームユニットの前記長手方向に沿って延伸する第3スクリューロッドと;
前記第3スクリューロッドで螺合された第3案内とを含む第3駆動機構と;
第1伝達機構であって:
前記第1アームユニット内に回転可能に、かつ、前記第1アームユニットの前記第1端部に隣接して配置されている第1駆動プレートと;
前記第2アームユニットの前記第1端部に固定的に接続されていると共に、前記第1アームユニットの前記第2端部に旋回可能に接続されている第2駆動プレートと;
前記第1案内、前記第1駆動プレート、および前記第2駆動プレートに接続する第1伝達構成要素とを含み;前記第1スクリューロッドが回転される際に、前記第1案内は前記第1スクリューロッドに沿って移動し;前記第1案内の直線運動が前記第1伝達構成要素を駆動すると、前記第1伝達構成要素の運動が前記第1および第2駆動プレートを駆動して回転させ、前記第1アームユニットおよび前記第2アームユニットが互いに対して前記第1軸を中心に回転する、第1伝達機構と;
第2伝達機構であって:
前記第1アームユニット内に回転可能に、かつ、前記第1アームユニットの前記第1端部に隣接して配置されている第3駆動プレートと;
前記第1アームユニットの前記第2端部および前記第2アームユニットの第1端部に回転旋回可能に接続されている第4駆動プレートと;
前記第4駆動プレートに一体化された第1ギヤと;
前記ステムの前記端部に接続された第2ギヤであって、前記第2アームユニットの前記第1端部内に配置されると共に前記第1ギヤと係合する第2ギヤと;
前記第2案内、前記第3駆動プレート、および前記第4駆動プレートに接続する第2伝達構成要素とを含み;
前記第2スクリューロッドが回転される際に、前記第2案内は前記第2スクリューロッドに沿って移動し;前記第2案内の直線運動が前記第2伝達構成要素を駆動すると、前記第2伝達構成要素の運動が前記第3および第4駆動プレートを駆動して回転させ、前記第4駆動プレートに一体化された前記第1ギヤが、前記第2アームユニットのステムの前記端部に接続された前記第2ギヤを駆動して回転させ、前記第2アームユニットが前記第1アームユニットに対して前記ステムの長尺軸を中心に回転する、第2伝達機構と;
第3伝達機構であって:
前記第1アームユニット内に回転可能に、かつ、前記第1アームユニットの前記第1端部に隣接して配置されている第5駆動プレートと;
前記第3アームユニットの前記第1端部に固定的に接続されていると共に、前記第1アームユニットの前記第2端部に旋回可能に接続されている第6駆動プレートと;
前記第3案内、前記第5駆動プレート、および前記第6駆動プレートに接続する第3伝達構成要素とを含み;
前記第3スクリューロッドが回転される際に、前記第3案内は前記第3スクリューロッドに沿って移動し;前記第3案内の直線運動が前記第3伝達構成要素を駆動すると、前記第3伝達構成要素の運動が前記第5および第6駆動プレートを駆動して回転させ、前記第2アームユニットおよび前記第3アームユニットが互いに対して前記第2軸を中心に回転する、第3伝達機構とを含む、ロボットアーム。
【請求項2】
前記第1アームユニットの前記第1端部に取り付けられると共に前記第1スクリューロッドに接続した第1駆動部をさらに含み、前記第1駆動部は前記第1スクリューロッドを駆動して回転させる、請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項3】
前記第1駆動プレートおよび前記第2駆動プレートはベルトプーリーであり、前記第1伝達構成要素はベルトである、請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項4】
前記第1駆動プレートおよび前記第2駆動プレートはコイルプーリーであり、前記第1伝達構成要素はケーブルである、請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項5】
前記第1アームユニットの前記第1端部に取り付けられると共に前記第2スクリューロッドに接続した第2駆動部をさらに含み、前記第2駆動部は前記第2スクリューロッドを駆動して回転させる、請求項
1に記載のロボットアーム。
【請求項6】
前記第3駆動プレートおよび前記第4駆動プレートはベルトプーリーであり、前記第2伝達構成要素はベルトである、請求項
1に記載のロボットアーム。
【請求項7】
前記第3駆動プレートおよび前記第4駆動プレートはコイルプーリーであり、前記第2伝達構成要素はケーブルである、請求項
1に記載のロボットアーム。
【請求項8】
前記第1ギヤおよび前記第2ギヤは、かさ歯車である、請求項
1に記載のロボットアーム。
【請求項9】
前記第1ギヤおよび前記第2ギヤは、はすば歯車である、請求項
1に記載のロボットアーム。
【請求項10】
前記第1アームユニットの前記第1端部に取り付けられると共に前記第3スクリューロッドに接続した第3駆動部をさらに含み、前記第3駆動部は前記第3スクリューロッドを駆動して回転させる、請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項11】
前記第5駆動プレートおよび前記第6駆動プレートはベルトプーリーであり、前記第3伝達構成要素はベルトである、請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項12】
前記第5駆動プレートおよび/または前記第6駆動プレートはコイルプーリーであり、前記第3伝達構成要素はケーブルである、請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項13】
前記第3伝達構成要素を部分的に覆う柔軟性スリーブをさらに含む、請求項1に記載のロボットアーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はロボットアームに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
産業用ロボットアームの関節は、独立モータおよび自由度が異なるギヤボックスを備えることができる。ロボットアームは、肩、肘、手首などの一定量の関節を備えることができる。手首により生じるトルクは肘と比較すると大きく、これは手首に配置されたモータの比較的多くの動力を消費する。さらに、このモータおよびギヤボックスは高価である。性能を同一にする一方で、モータおよびギヤボックスの量を減少させるのは困難である。
【発明の概要】
【0003】
本開示の例示的な実施形態によれば、ロボットアームは、第1端部および第2端部を備えた第1アームユニットと、第1端部および第2端部を備えた第2アームユニットであり、前記第2アームユニットの前記第1端部および前記第1アームユニットの前記第2端部は、互いに旋回可能に接続されている、第2アームユニットと、前記第1アームユニット内に回転可能に配置された第1スクリューロッドであって、前記第1アームユニットの前記第1端部から前記第1アームユニットの長手方向に沿って延伸する第1スクリューロッドと、前記第1スクリューロッドで螺合された第1案内と、前記第1アームユニット内に回転可能に、かつ、前記第1アームユニットの前記第1端部に隣接して配置されている第1駆動プレートと、前記第2アームユニットの前記第1端部に固定的に接続されていると共に、前記第1アームユニットの前記第2端部に旋回可能に接続されている第2駆動プレートと、前記第1案内、前記第1駆動プレート、および前記第2駆動プレートに接続する第1伝達構成要素と、を含む。前記第1スクリューロッドが回転される際に、前記第1案内は前記第1スクリューロッドに沿って移動する。前記第1案内の直線運動が前記第1伝達構成要素を駆動すると、前記第1伝達構成要素の動作が前記第1および第2駆動プレートを駆動して回転させ、前記第2アームユニットが前記第1アームユニットに対して回転する。
【0004】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、前記ロボットアームは、前記第1アームユニット内に回転可能に配置された第2スクリューロッドであって、前記第1アームユニットの前記第1端部から前記第1アームユニットの前記長手方向に沿って延伸する第2スクリューロッドと、前記第2スクリューロッドで螺合された第2案内と;前記第1アームユニット内に回転可能に、かつ、前記第1アームユニットの前記第1端部に隣接して配置されている第3駆動プレートと、前記第1アームユニットの前記第2端部および前記第2アームユニットの前記第1端部の第1部分に旋回可能に接続されている第4駆動プレートと、前記第4駆動プレートに一体化された第1ギヤと、前記第1アームユニットの第2部分に固定的に接続されている第2ギヤであって、前記第2アームユニットの前記第1端部の前記第1部分に対して軸の周りに回転可能であり、前記第2アームユニットに固定的に接続されており、かつ、前記第1ギヤに係合している第2ギヤと、前記第2案内、前記第3駆動プレート、および前記第4駆動プレートに接続する第2伝達構成要素とをさらに含む。前記第2スクリューロッドが回転される際に、前記第2案内は前記第2スクリューロッドに沿って移動する。前記第2案内の直線運動が前記第2伝達構成要素を駆動すると、前記第2伝達構成要素の動作が前記第3および第4駆動プレートを駆動して回転させ、前記第4駆動プレートに一体化された前記第1ギヤが、前記第2アームユニットに接続された前記第2ギヤを駆動して回転させ、前記第2アームユニットが前記第1アームユニットに対して回転する。
【0005】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、前記ロボットアームは、第3アームユニットであって、当該第3アームの一端部および前記第2アームユニットの前記第2端部は互いに旋回可能に接続されている、第3アームユニットと、前記第1アームユニット内に回転可能に配置された第3スクリューロッドであって、前記第1アームユニットの前記第1端部から前記第1アームユニットの長手方向に沿って延伸する第3スクリューロッドと、前記第3スクリューロッドで螺合された第3案内と、前記第1アームユニット内に回転可能に、かつ、前記第1アームユニットの前記第1端部に隣接して配置されている第5駆動プレートと、前記第3アームユニットの前記第1端部に固定的に接続されていると共に、前記第1アームユニットの前記第2端部に旋回可能に接続されている第6駆動プレートと;前記第3案内、前記第5駆動プレート、および前記第6駆動プレートに接続する第3伝達構成要素とをさらに含む。前記第3スクリューロッドが回転される際に、前記第3案内は前記第3スクリューロッドに沿って移動する。前記第3案内のそうした直線運動が前記第3伝達構成要素を駆動すると、前記第3伝達構成要素の運動が前記第5および第6駆動プレートを駆動して回転させ、前記第3アームユニットが前記第2アームユニットに対して回転する。
【0006】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、前記ロボットアームユニットは、第1端部および前記第1端部に対向する第2端部を備えた長尺本体と、前記本体内に回転可能に配置されたスクリューロッドであって、前記本体の前記第1端部から前記本体の長手方向に沿って延伸するスクリューロッドと、前記スクリューロッドで螺合された案内と、前記本体内に回転可能に、かつ、前記本体の前記第1端部に隣接して配置されている第1駆動プレートと、前記本体内に回転可能に、かつ、前記本体の前記第2端部に隣接して配置されている第2駆動プレートと、前記案内、前記第1駆動プレート、および前記第2駆動プレートに接続する伝達構成要素とを含む。前記第2駆動プレートはさらに物品に接続可能である。前記スクリューロッドが回転される際に、前記案内は前記スクリューロッドに沿って移動する。前記案内の直線運動が前記伝達構成要素を駆動すると、前記伝達構成要素の動作が前記第1および第2駆動プレートを駆動して回転させ、前記物品が前記アームユニットに対して回転する。
【0007】
本開示をさらに理解することを目的として、次の実施形態が図面と共に記載して本開示の理解の助けとする。しかし、添付の図面は、本開示の範囲を限定するために使用する意図はなく、参照および例示を目的に記載したものにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態によるロボットアームの透視図である。
【
図2】
図2は、本開示の一実施形態によるロボットアームの上面図である。
【
図3】
図3は、本開示の一実施形態によるロボットアームの第1駆動システムの透視図である。
【
図4】
図4は、本開示の一実施形態によるロボットアームの第2駆動システムの透視図である。
【
図5】
図5は、本開示の一実施形態によるロボットアームの第3駆動システムの透視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
上述した図面および次の詳細な説明は、本開示の範囲のさらなる説明のための例示的なものである。本開示に関連した他の目的および利点は、以下の説明および添付の図面に例示する。
【0010】
図1および2は、本開示の一実施形態によるロボットアームの構造を示す。
図1および2に示したように、ロボットアーム100は、第1アームユニット1と、第2アームユニット2と、第3アームユニット3とを含み、第1アームユニット1は、第2アームユニット2に旋回可能に接続されており、第2アームユニット2は、第3アームユニット3に旋回可能に接続されている。
【0011】
図1および2を参照すると、第1アームユニット1は、第1端部11および第1端部11に対向した第2端部12を備えている。減速歯車装置40は、第1アームユニット1の第1端部11に接続され、3つのモータ41、42、および43がこの減速歯車装置に取り付けられている。これらモータ41、42、および43ならびに減速歯車装置40は、ロボットアーム100に3つの異なる駆動部を設けるものであり、これらは、モータ41および減速歯車装置40によって形成される第1駆動部と、モータ42および減速歯車装置40によって形成される第2駆動部と、およびモータ43および減速歯車装置40とによって形成される第3駆動部である。
【0012】
図1および2を参照すると、第2アームユニット2は、実質的に中空のステム23と、第1端部21と、第1端部21に対向した第2端部22とを備えている。
図1および2を参照すると、ステム23の端部231は、第1端部21のシャフト穴211を通過しかつ第1端部21内に延伸し、ステム23の他端部233は、第2アームユニット2の第2端部に接続している。さらに、第2アームユニット2の第1端部21は、第1アームユニット1の第2端部12に旋回可能に接続されている。
【0013】
図1および2を参照すると、第3アームユニット1は第1端部31を備えており、第3アームユニット1の端部31は、第2アームユニット2の第2端部22に旋回可能に接続されている。
【0014】
さらに、ロボットアーム100は、第1、第2、および第3駆動システムを含む。
【0015】
図3は、本開示の一実施形態によるロボットアームの第1駆動システムの透視図である。
図3を参照すると、第1駆動システムは、第1スクリューロッド51と、第1案内52と、第1駆動プレート53と、第2駆動プレート54と、第1伝達構成要素55とを含む。第1スクリューロッド51の一端は、第1アームユニット1の第1端部11に回転可能に取り付けられており、第1スクリューロッド51の他端は、第1アームユニット1の第2端部12に回転可能に取り付けられている。すなわち、第1スクリューロッド51は、第1アームユニット1の長手方向に沿って延伸している。さらに、モータ41および減速歯車装置40によって形成された第1駆動部は、第1アームユニット1の第1端部11に取り付けられ、第1スクリューロッド51に接続されている。第1案内52は、第1スクリューロッド51で螺合されている。第1駆動プレート53は、第1アームユニット1の第1端部11に回転可能に取り付けられている。
図2に示したように、第2駆動プレート54は、第2アームユニット2の第1端部21に固定的に接続されており、かつ、第1アームユニット1の第2端部12に旋回可能に接続されている。具体的には、第2駆動プレート54は、第1アームユニット1のピボットおよび第2アームユニット2に取り付けられているが、第2アームユニット2の第1端部21に固定的に接続されており、第2アームユニット2は、第2駆動プレート54の回転にともなって回転する。第1伝達構成要素55を用いて、第1案内52と、第1駆動プレート53と、第2駆動プレート54とを接続し、第1伝達構成要素55はベルトでよく、第1駆動プレート53および第2駆動プレート54はベルトプーリーでよく、或いは、第1伝達装置55はケーブルでよく、第1駆動プレート53および第2駆動プレート54はコイルプーリーでよい。
【0016】
図3に示したように、モータ41を始動すると、第1駆動装置が第1スクリューロッド51を駆動して回転させる。第1スクリューロッド51が回転すると、第1案内52が第1スクリューロッド51に沿って移動する。第1案内52のこうした直線運動は第1伝達構成要素55を引っ張り、第1伝達構成要素55は、第1駆動プレート53および第2駆動プレート54を駆動して同時に回転させる。第2駆動プレート54が回転すると、第2駆動プレート54に固定的に接続された第2アームユニット2は、第1アームユニット1に対して回転する。すなわち、第2アームユニット2は、第1アームユニット1および第2アームユニット2の旋回軸L1を中心に回転する(矢印Aを参照)。
【0017】
図4は、本開示の一実施形態によるロボットアームの第2駆動システムの透視図である。
図4を参照すると、第2駆動システムは、第2スクリューロッド61と、第2案内62と、第3駆動プレート63と、第4駆動プレート64と、第2伝達構成要素65と、第1ギヤ66と、第2ギヤ67とを含む。第2スクリューロッド61の一端は、第1アームユニット1の第1端部11に回転可能に接続されており、第1スクリューロッド61の他端は、第1アームユニット1の第2端部12に回転可能に接続されている。すなわち、第2スクリューロッド61は、第1アームユニット1の長手方向に沿って延伸している。さらに、第2モータ42および減速歯車装置40によって形成された第2駆動部は、第1アームユニット1の第1端部11に取り付けられ、第2スクリューロッド61に接続されている。第2案内62は、第2スクリューロッド61で螺合されている。第3駆動プレート63は、第1アームユニット1の第1端部11に回転可能に取り付けられている。
図2に示したように、第4駆動プレート64は、第1アームユニット1の第2端部12および第2アームユニット2の第1端部21に旋回可能に接続されている。より詳細には、第4駆動プレート64は、第1アームユニット1のピボットおよび第2ユニット2に取り付けられている。例えば、第4駆動プレート64のシャフトの一端は、第2アームユニットの第1端部21内に延伸し、第1ギヤ66は、第4駆動プレート64のシャフトの端部に取り付けられている。第2ギヤ67は、第2アームユニット2のステム23の端部231に接続されている。さらに、第1ギヤ66および第2ギヤ67は互いに係合している。第1ギヤ66および第2ギヤ67は、かさ歯車、または、はすば歯車でよい。第2伝達構成要素65を用いて、第2案内62と、第3駆動プレート63と、第4駆動プレート64とを接続し、第2伝達構成要素65はベルトでよく、第3駆動プレート63および第4駆動プレート64はベルトプーリーでよく、或いは、第2伝達装置65はケーブルでよく、第3駆動プレート63および第4駆動プレート64はコイルプーリーでよい。
【0018】
図4に示したように、モータ42を始動すると、第2駆動装置は、第2スクリューロッド61を駆動して回転させる。第2スクリューロッド61が回転すると、第2案内62が第2スクリューロッド61に沿って移動する。第2案内62のこうした直線運動は第2伝達構成要素65を引っ張り、第2伝達構成要素65は、第3駆動プレート63および第4駆動プレート64を駆動して同時に回転させる。第4駆動プレート64が回転すると、第4駆動プレート64に一体化された第1ギヤ66が回転し、すると、第2ギヤ67が第1ギヤ66の回転によって回転される。第2ギヤ67が回転すると、第2アームユニット2のステム23は、第2アームユニット2の第1端部21の第1部分211に対して軸の周りに回転する。さらに、第2アームユニット2は、第1アームユニット1に対して軸の周りに回転する(矢印Bを参照)。
【0019】
図5は、本開示の一実施形態によるロボットアームの第3駆動システムの透視図である。
図5を参照すると、第3駆動システムは、第3スクリューロッド71と、第3案内72と、第5駆動プレート73と、第6駆動プレート74と、第3伝達構成要素75とを含む。第3スクリューロッド71の一端は、第1アームユニット1の第1端部11に回転可能に接続されており、第1スクリューロッド71の他端は、第1アームユニット1の第2端部12に回転可能に接続されている。すなわち、第3スクリューロッド71は、第1アームユニット1の長手方向に沿って延伸している。さらに、第3モータ43および減速歯車装置40によって形成された第3駆動部は、第1アームユニット1の第1端部11に取り付けられ、第3スクリューロッド71に接続されている。第3案内72は、第3スクリューロッド71で螺合されている。第5駆動プレート73は、第1アームユニット1の第1端部11に回転可能に取り付けられている。第6駆動プレート74は、第3アームユニット3の端部31に固定的に接続されており、かつ、第2アームユニット2の第2端部22に旋回可能に接続されている。具体的には、第6駆動プレート74は、第2アームユニット2のピボットおよび第3アームユニット3に取り付けられているが、第3アームユニット3の端部31に固定的に接続されており、第3アームユニット3は、第6駆動プレート74の回転にともなって回転する。第3伝達構成要素75を用いて、第3案内72と、第5駆動プレート73と、第6駆動プレート74とを接続し、第3伝達構成要素75はベルトでよく、第5駆動プレート73および第6駆動プレート74はベルトプーリーでよく、或いは、第3伝達装置75はケーブルでよく、第5駆動プレート73および第6駆動プレート74はコイルプーリーでよい。さらに、第3伝達装置75は、第2アームユニット2の第1端部21およびステム23の空洞を通って延伸している。さらに、第3駆動部75は、柔軟性スリーブ(図示しない)によって部分的に覆われている。
【0020】
図5に示したように、モータ43を始動すると、第3駆動装置は、第3スクリューロッド71を駆動して回転させる。第3スクリューロッド71が回転すると、第3案内72が第3スクリューロッド71に沿って移動する。第3案内72のこうした直線運動は第3伝達構成要素75を引っ張り、第3伝達構成要素75は、第4駆動プレート73および第6駆動プレート74を駆動して同時に回転させる。第6駆動プレート74が回転すると、第6駆動プレート74に固定的に接続された第3アームユニット3は、第2アームユニット2に対して回転する。すなわち、第3アームユニット3は、第2アームユニット2および第3アームユニット3の旋回軸L2を中心に回転する(矢印Cを参照)。
【0021】
しかし、上述の実施形態は、本開示を限定するために用いられるのではなく、本開示の原理および効果を説明したものにすぎない。従って、当業者であれば、上述の実施形態に、本開示の趣旨から逸脱することなく様々修正および変更を行うことができることは理解するはずである。本開示の範囲は、添付の請求項によってのみ定義されるべきである。
【符号の説明】
【0022】
1 第1アームユニット
2 第2アームユニット
3 第3アームユニット
11 第1端部
12 第2端部
21 第1端部
23 ステム
31 第1端部
40 減速歯車装置
41、42、43 モータ
51 第1スクリューロッド
52 第1案内
53 第1駆動プレート
54 第2駆動プレート
55 第1伝達構成要素
61 第2スクリューロッド
62 第2案内
63 第3駆動プレート
64 第4駆動プレート
65 第2伝達構成要素
66 第1ギヤ
67 第2ギヤ
71 第3スクリューロッド
72 第3案内
73 第5駆動プレート
74 第6駆動プレート
75 第3伝達構成要素
211 シャフト穴
231 端部
233 他端部