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特許7320004無線装置の滞在領域を測定するための方法及び装置並びにこのような装置を有する車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-25
(45)【発行日】2023-08-02
(54)【発明の名称】無線装置の滞在領域を測定するための方法及び装置並びにこのような装置を有する車両
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/14 20060101AFI20230726BHJP
【FI】
G01S5/14
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020564728
(86)(22)【出願日】2019-04-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 EP2019059973
(87)【国際公開番号】W WO2019238302
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2021-11-11
(31)【優先権主張番号】102018209258.3
(32)【優先日】2018-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】398037767
【氏名又は名称】バイエリシエ・モトーレンウエルケ・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】クレブス・アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】クノープロッホ・ダニエル
【審査官】佐藤 宙子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第97/027711(WO,A1)
【文献】特表2016-530747(JP,A)
【文献】特開2010-152546(JP,A)
【文献】特開2017-173256(JP,A)
【文献】特開2017-122360(JP,A)
【文献】特開2017-007365(JP,A)
【文献】特開2017-118485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00- 5/14
G01S 19/00-19/55
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
G01C 21/00-21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの第1無線装置(2)の1つの滞在領域(10,11)を測定するための方法において、
-1つの信号を前記第1無線装置(2)から送信し、
-前記信号を少なくとも2つの別の無線装置(3,4,5,6)によって受信し、
-前記第1無線装置(2)から前記別の無線装置(3,4,5,6)までの前記信号の経過時間に基づいて、それぞれの前記別の無線装置(3,4,5,6)の周りの、前記第1無線装置(2)が存在する1つの周辺領域(13,14,15,16)を測定し、
-全ての周辺領域(13,14,15,16)の重なり部分から得られる1つの重なり領域(10)のラスタデータ変換に基づいて、前記第1無線装置(2)の滞在領域(10,11)を測定することから成る当該方法。
【請求項2】
1つの第1無線装置(2)の1つの滞在領域(10,11)を測定するための方法において、
-それぞれ1つの信号を少なくとも2つの別の無線装置(3,4,5,6)から送信し、-前記信号を前記第1無線装置(2)によって受信し、
-前記別の無線装置(3,4,5,6)から前記第1無線装置(2)までの前記信号の経過時間に基づいて、それぞれの前記別の無線装置(3,4,5,6)の周りの、前記第1無線装置(2)が存在する1つの周辺領域(13,14,15,16)を測定し、
-全ての周辺領域(13,14,15,16)の重なり部分から得られる1つの重なり領域(10)のラスタデータ変換に基づいて、前記第1無線装置(2)の滞在領域(10,11)を測定することから成る当該方法。
【請求項3】
それぞれの周辺領域(13,14,15,16)の測定時に、第1無線装置(2)が、前記それぞれの周辺領域(13,14,15,16)内に実際に存在することが、ほぼ完全に保証されていて、
これらの周辺領域(13,14,15,16)の測定は、タスクグループのIEEE802.15.4zで標準化される測定に相当することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1無線装置(2)の前記滞在領域(10,11)が、限定領域(12)内又は既定の領域(12)内に完全に存在するか否かが確認されることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記別の無線装置(3,4,5,6)は、車両(1)若しくは自動車(1)内に又は車両(1)若しくは自動車(1)に存在し、又は自動車(1)内に又は車両(1)若しくは自動車(1)に固定又は設置されていることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記限定領域(12)又は既定の領域(12)は、前記車両(1)又は自動車(1)の空間内にほぼ存在することを特徴とする請求項に従属する請求項に記載の方法。
【請求項7】
1つの第1無線装置(2)の滞在領域(10,11)を測定するための装置(9)において、
-1つの信号を前記第1無線装置(2)から受信するための少なくとも2つの別の無線装置(3,4,5,6)と、
-前記第1無線装置(2)から前記別の無線装置(3,4,5,6)までの前記信号の経過時間に基づいて、これらの別の無線装置(3,4,5,6)の、前記第1無線装置(2)が存在するそれぞれの別の無線装置の周りの周辺領域(13,14,15,16)を測定するための手段(8)と、
-全ての周辺領域(13,14,15,16)の重なり部分から得られる重なり領域(10)のラスタデータ変換に基づいて前記第1無線装置(2)の前記滞在領域(10,11)を測定するための手段(8)と、を有する当該装置(9)。
【請求項8】
1つ第1無線装置(2)の滞在領域(10,11)を測定するための装置(9)において、
-それぞれ1つの信号を送信するための少なくとも2つの別の無線装置(3,4,5,6)と、
-前記別の無線装置(3,4,5,6)から前記第1無線装置(2)までの複数の前記信号の経過時間に基づいて、これらの別の無線装置(3,4,5,6)の、前記第1無線装置(2)が存在するそれぞれの別の無線装置の周りの周辺領域(13,14,15,16)を測定するための手段(8)と、
-全ての周辺領域(13,14,15,16)の重なり部分から得られる重なり領域(10)のラスタデータ変換に基づいて前記第1無線装置(2)の前記滞在領域(10,11)を測定するための手段(8)と、を有する当該装置(9)。
【請求項9】
請求項又はに記載の装置(9)を有する車両(1)又は自動車(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線装置の滞在領域を測定するための方法及び装置並びにこのような装置を有する車両、特に自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
既に、無線装置の位置を測定するための多くの方法及びシステムが、従来の技術から公知である。多くの場合、当該方法又はシステムは、経過時間測定、磁場強度測定、及び未知の位置にある1つの(本出願では、簡単に「無線送信機」とも呼ばれる)無線送信機と複数のアンカーとの間の信号の入射角測定による、又はこれらの組み合わせによる、未知の位置にあるこの無線送信機と既知の位置にあるこれらの(本出願では、「アンカー」とも呼ばれる)無線送信機との間のノイズを伴う距離計測に基づく。その無線送信機が、所定の滞在領域内に存在するか否かを確認するため、分析方法(例えば、3つ以上のアンカーの場合の三辺測量又は多辺測量、移動する無線送信機の場合のカルマンフィルタ)又は滞在確率分布を算定するための推計法(例えば粒子フィルタによる実用的な実装)を用いることで、その無線装置の位置が、上記の技術によって算定される測定データから計測され得る。代わりに、複数の滞在領域に直接分類することが、測定値に基づいて実行されてもよい(例えば、分類モデル及びトレーニングデータによる機械学習)。例えば、独国特許出願公開第102015208621号明細書、国際公開第2018/036761号明細書、及び独国特許出願公開第102015209755号明細書が、従来の技術として挙げることができる。
【0003】
本発明の発明者は、上記の全ての方法及びこれに続く領域分類の精度及び信頼性は、アンカーから提供される測定値のノイズ電力に依存することを認識している。上記の方法では、無線送信機の滞在地点に関する確実で且つ最終的な判断は不可能である。さらに、上記の方法は、最小数の3つのアンカーを無線送信機の位置を計算するために必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】独国特許出願公開第102015208621号明細書
【文献】国際公開第2018/036761号明細書
【文献】独国特許出願公開第102015209755号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故に、本発明の課題は、無線装置の滞在領域を測定するための別の、特に改良された方法及び別の、特に改良された装置を提供することにある。本発明の別の課題は、このような装置を有する車両を提供することにある。
【0006】
以下に、本発明の特徴及び利点を、主に特定の用途に基づいて説明する。この用途では、従来の自動車の鍵の機能を請け負う無線送信機が、車両内に存在するか否かが確認される。発明者は、特にこのような用途では、安全面から、無線送信機が車両内に存在するか否かがほぼ100%の信頼性で確認され得ることが重要であることを認識している。しかし、用途の最も広い形態では、本発明は、このような用途に限定されていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記の課題のうちの1つ又は複数の課題は、それぞれの独立請求項に記載の方法、装置及び車両によって解決される。本発明の好適な実施の形態が、従属請求項、明細書及び図面に記載されている。
【0008】
本発明の第1の観点は、1つの第1無線装置の1つの滞在領域を測定するための方法に関する。この場合、本発明は、
-1つの信号を当該第1無線装置から送信し、
-当該信号を少なくとも2つの別の無線装置によって受信し、
-当該第1無線装置から当該別の無線装置までの当該信号の経過時間に基づいて、それぞれの当該別の無線装置の周りの、当該第1無線装置が存在する1つの周辺領域を測定し、
-全ての周辺領域の重なり部分から得られる1つの重なり領域に基づいて、当該第1無線装置の滞在領域を測定することから成る。
【0009】
経過時間に基づいて、特に信号の経過時間だけに基づいてこれらの別の無線装置の周りの、第1無線装置が存在するそれぞれの周囲領域を測定するこのような方法によって、当該方法は、従来の技術よりも大きい信頼性で当該第1無線装置の滞在領域を測定できる。本発明は、特に、第1無線装置と別の無線装置(アンカー)との間の一方だけの最短の信号経過時間が光速度の物理定数によって制限されているという認識に基づく。これに応じて、逆に言えば、それぞれのアンカーと第1無線装置との間の物理的に立証可能な最大間隔が、アンカーに対する経過時間のそれぞれの測定から得られる。1つの重なり領域が、これらの周辺領域の2つ以上の(幾何学的な)重なり部分によって発生する。この重なり領域の外面が、凸状の幾何学立体を形成する。本発明によれば、第1無線装置が、この凸状の立体内に存在すると判断され得る。したがって、複数の実施の形態に関連して以下で説明するように、当該凸状の立体は、第1無線装置の滞在領域とみなされ得るか、又は、第1無線装置の滞在領域が、この滞在領域から測定される。
【0010】
本発明の第2の観点は、1つの第1無線装置の1つの滞在領域を測定するための方法に関する。この場合、本発明は、
-それぞれ1つの信号を少なくとも2つの別の無線装置から送信し、
-当該信号を当該第1無線装置によって受信し、
-当該別の無線装置から当該第1無線装置までの当該信号の経過時間に基づいて、それぞれの当該別の無線装置の周りの、当該第1無線装置が存在する1つの周辺領域を測定し、
-全ての周辺領域の重なり部分から得られる1つの重なり領域に基づいて、当該第1無線装置の滞在領域を測定することから成る。
【0011】
この第2の観点は、第1の観点に非常に似ているものの、この第2の観点の場合は、信号が、少なくとも2つの別の無線装置(アンカー)から送信され、第1無線装置によって受信される。これらの別の無線装置の周りの周辺領域と、第1無線装置の滞在領域とが、原理的に第1の観点と同様に測定され得る。
【0012】
好適な実施の形態によれば、それぞれの周辺領域の測定時に、第1無線装置が、当該それぞれの周辺領域内に実際に存在することが、ほぼ完全に保証されている。この場合、これらの周辺領域の測定は、特にタスクグループのIEEE802.15.4zで標準化される測定に相当する。当該対応する文献が、以下のインターネットアドレスで呼び出され得る:http://mentor.ieee.org/802.15/documents?is_group=004z
これらの実施の形態及び別の実施の形態が、本発明の第1の観点と第2の観点とに関連して使用される。
【0013】
したがって、この実施の形態によれば、第1無線装置がそれぞれの周囲領域内に存在することが、(ほぼ)確実に保証され得る。したがって、重なり領域、すなわち第1無線装置の滞在領域が、適切な信頼性で測定され得る。
【0014】
例えば、タスクグループのIEEE802.15.4zで標準化される複数の無線装置(又はこれらの無線装置の機能)を使用することによって、適切な信頼性が達成され得る。
【0015】
用語の「ほぼ完全に保証」、「(ほぼ)確実に保証」等は、特に、極端に稀な例外を除いて、周辺領域が多くの場合に常に正確に測定されることを意味する。特に、このような例外は、専ら故障に起因し得る。しかし、当該故障は、技術的な可能性の範囲内で最小限にされ得る。いずれにしても、周囲領域の測定の信頼性は、特に、信号電力又はノイズ電力に依存しなく、したがって、既知の手段よりも大きい信頼性が達成され得ることが期待できる。
【0016】
しかしながら、ノイズ電力が、特に信号電力に比べて増大するにつれて、本発明の実施の形態による周囲領域は、より大きくなる。これは、一般に、重なり領域又は本発明にしたがって測定された第1無線装置の滞在領域も大きくなることを意味する。しかしながら、当該方法の信頼性は、これによって損なわれない。すなわち、当該本発明の方法の実行後に、第1無線装置が本発明にしたがって測定された滞在領域内に実際に存在することが、(ほぼ)確実に保証され得る。この滞在領域は、ノイズを含まない信号の場合よりもノイズを含む信号の場合の方が僅かに大きい。
【0017】
好適な実施の形態によれば、当該重なり領域に基づく当該第1無線装置の当該滞在領域の測定は、この重なり領域の外接球、特に最小外接球の測定である。この場合、特にこの外接球は、当該第1無線装置の滞在領域として使用される。
【0018】
外接球を(上記のように、一般に、凸状の立体の形を成す)重なり領域に基づいて測定することによって、後続する限定領域との比較が簡単になる。特に、外接球の測定は、数学的な観点では比較的簡単であり、それ故に速く実行され得る。代わりに、例えば直方体、立方体、八面体等のような別の幾何学立体が、重なり領域に基づいて測定されてもよい。この場合、こうして測定された幾何学立体は、第1無線装置の滞在領域を示す。
【0019】
特に、最小の外接球が測定される。何故なら、本発明にしたがって測定された第1無線装置の滞在領域も、より小さい体積に減少するからである。これは、以下で説明する限定領域との比較にとって有益である。
【0020】
外接球の測定の代わりとして、当該重なり領域に基づく当該第1無線装置の当該滞在領域の測定は、当該重なり領域のラスタデータ変換であってもよい。この場合、特にこのラスタデータ変換から得られる領域の全体が、当該第1無線装置の滞在領域として使用される。
【0021】
一般に(特に、十分に小さいラスタ間隔を選択した場合)、このようなラスタデータ変換は、数学的な観点では外接球の測定よりも面倒である。しかしながら、一般に、ラスタデータ変換によって算出された立体の体積は、最小の外接球の体積よりも小さい。
【0022】
好適な実施の形態によれば、当該第1無線装置の当該滞在領域が、限定領域内、特に既定の領域内に完全に存在するか否かが確認される。
【0023】
したがって、この実施の形態によれば、第1無線装置が限定領域内に存在するか否かが、(ほぼ)完全な信頼性で確認され得る。したがって、本発明にしたがって測定された第1無線装置の滞在領域が、限定領域内に完全に存在することが、本発明の方法にしたがって達成されると、この第1無線装置が、この限定領域内に実際に存在することが確認され得る。したがって、肯定的な確認が可能である。
【0024】
この場合、本発明にしたがって測定された滞在領域が、限定領域内に完全に存在しないときに、第1無線装置が、この限定領域の外側に存在すると、逆推論され得るとは限らない点に留意すべきである。すなわち、例えば、上記の外接球の一方の領域が、限定領域の外側に存在し得る一方で、第1無線装置が、当該限定領域内に存在する当該外接球の他方の領域内に存在し得る。しかし、これは、(第1無線装置の滞在領域が、限定領域内に完全に存在することを、本発明の方法によって確認されるときは)肯定的な確認の場合の信頼性を損なわない。
【0025】
好適な実施の形態によれば、当該別の無線装置は、車両、特に自動車内に又は車両、特に自動車に存在し、特に自動車内に又は車両、特に自動車に固定又は設置されている。
【0026】
この実施の形態によれば、車両に対する第1無線装置の滞在領域が測定され得る。
【0027】
好適な実施の形態によれば、当該限定領域、特に既定の領域は、当該車両、特に自動車の空間内にほぼ存在する。
【0028】
したがって、第1無線装置が車両内に存在することが確認され得る。これは、特に、所定の無線送信機(「自動車の鍵」)が対応する車両内に存在する上記の用途に対して有益である。当該無線送信機が、当該車両内に存在する場合、例えば、当該車両のエンジンの始動が許可され得る。自動車の鍵が車両内に存在することが、肯定的に確認されない場合、エンジンの始動は阻止され得る。
【0029】
本発明の第3の観点は、1つの第1無線装置の滞在領域を測定するための装置に関する。この場合、当該装置は、
-1つの信号を当該第1無線装置から受信するための少なくとも2つの別の無線装置と、
-当該第1無線装置から当該別の無線装置までの当該信号の経過時間に基づいて、これらの別の無線装置の、当該第1無線装置が存在するそれぞれの別の無線装置の周りの周辺領域を測定するための手段と、
-全ての周辺領域の重なり部分から得られる重なり領域に基づいて当該第1無線装置の当該滞在領域を測定するための手段と、を有する。
【0030】
当該第3の観点による装置は、第1の観点による方法にほぼ相当する(第1の観点の利点を参照)。
【0031】
本発明の第4の観点は、1つの第1無線装置の滞在領域を測定するための装置に関する。この場合、当該装置は、
-それぞれ1つの信号を送信するための少なくとも2つの別の無線装置と、
-当該別の無線装置から当該第1無線装置までの複数の当該信号の経過時間に基づいて、これらの別の無線装置の、当該第1無線装置が存在するそれぞれの別の無線装置の周りの周辺領域を測定するための手段と、
-全ての周辺領域の重なり部分から得られる重なり領域に基づいて当該第1無線装置の当該滞在領域を測定するための手段と、を有する。
【0032】
当該第4の観点による装置は、第2の観点による方法にほぼ相当する(第2の観点の利点を参照)。
【0033】
第5の観点は、上記の装置のうちの1つの装置を有する車両、特に自動車に関する。
【0034】
これに応じて、本発明の方法に関して図示された好適な構成及び実施の形態並びにこれらの利点は、本発明の装置及び本発明の車両に対しても成立し、逆に、本発明の装置及び本発明の車両は、本発明の方法に関して図示された好適な構成及び実施の形態並びにこれらの利点に対しても成立する。
【0035】
本発明の実施の形態のその他の特徴は、特許請求の範囲、図面及び図の説明に記載されている。複数の組み合わせが実行可能であり、特に技術的に有益であるならば、明細書に記載されている全ての特徴及び特徴の組み合わせ並びに以下の図の説明に記載されている及び/又は図面だけに示されている特徴及び特徴の組み合わせは、それぞれ記載されている組み合わせで使用可能であるだけではなくて、別の組み合わせでも使用可能であり、又は単独でも使用可能である。
【0036】
本発明を幾つかの実施の形態に基づいて且つ添付図面を参照して詳しく説明する。この場合、同じ又は類似の機能を有する構成要素は、同じ符号で付記されている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の装置の第1の実施の形態を上から見た図である。
図2】本発明の装置の第2の実施の形態を上から見た図である。
図3】本発明の装置の第3の実施の形態を上から見た図である。
図4】本発明の方法の方法ステップによるフローチャートである。
図5】1つの具体例による車両電子装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1に示された装置は、この実施の形態では車両1内に又は車両1に固定されているか又は組み込まれている4つのアンカー(「別の無線装置」)3~6を有する。図1では、4つのアンカー3~6の位置が、黒い正方形だけによって示されている。アンカー3~6を可能な限り大きい間隔で車両1の外周の近くに分散させることが望ましい。図示された例では、アンカー3は、前車軸の右側の近くに存在し、アンカー4は、前車軸の左側の近くに存在し、アンカー5は、後車軸の右側の近くに存在し、アンカー6は、後車軸の左側の近くに存在する。アンカー3~6は、例えば車輪の上方の車体に組み込まれてもよい。
【0039】
図1は、ここでは長方形として示された限定領域12も示す。この場合、この限定領域12は、実際には3次元の立体であり、例えば直方体である。この限定領域は、立体として目視できない。当該立体は、「規定」されるものにすぎず、自動車製造業者によって予め設定され得る。例えば、限定領域12は、車両内部又は車両内部の部分領域にほぼ一致し得る。領域12の当該規定は、例えば車両電子装置、特にオンボードコンピュータ内に記憶され得る。
【0040】
図1は、無線送信機2(「第1無線装置」)も示す。この無線送信機2は、主に車の鍵の機能を請け負い得る。この場合、無線送信機2が限定領域12内に存在することが、肯定的に確認されると、エンジン及び/又は別の車両機能の始動が許可されるように、車両1のオンボード電子装置がプログラミングされ得る。さもなければ(すなわち、このような肯定的な確認がされないときは)、エンジン又は別の車両機能の始動が許可されない。
【0041】
次いで、本発明の方法の実施の形態のフローチャートを示す図4と、図1に示された車両1の車両電子装置の一部を示す図5とについても説明する。図5に示された車両電子装置9は、プロセッサ8を有するオンボードコンピュータ7を備える。アンカー3~6は、車両電子装置9の一部でもある。これらのアンカー3~6は、オンボードコンピュータ7に接続されている。
【0042】
図4に示された方法の開始20後に、ステップ21で、信号が、無線送信機2から送信される。この信号が、コード化によって無線送信機2に割り当てられ得るように、この信号は、適切にコード化され得る。この信号は、当該光速度による送信にしたがって伝播し、ステップ22でアンカー3~6によって受信される。無線送信機2と個々のアンカー3~6とが離間しているので、対応するアンカー3~6ごとの信号の受信が、必ずしも同時に実行されない。
【0043】
特に、無線送信機2とアンカー3~6との間の適切な同期に基づいて、この無線送信機2からこれらのアンカー3~6までの信号の経過時間が算出され得る。当該算出は、例えば、対応する信号/情報をこれらのアンカー3~6から取得する図5に示されたプロセッサ8によって実行され得る。
【0044】
次いで、当該算出された経過時間に基づいて、ステップ23で、それぞれのアンカーの周りのそれぞれ1つの周辺領域が測定される。当該測定も、プロセッサ8によって実行され得る。これらのアンカー3~6にそれぞれ割り当てられている周辺領域が、図1に円13~16によって示されている。この場合、これらの円は、実際は球であり、それぞれのアンカーが、これらの球の中心点で見て取れる。この実施の形態では、無線送信機2が、対応する周辺領域13~16内に実際に存在することが、(ほぼ)完全な信頼性によって保証されているように、これらの周辺領域を測定する方法/プロトコルが、これらの周辺領域を測定するために使用される。このような方法/プロトコルは、例えば、タスクグループのIEEE802.15.4zで標準化される方法/プロトコルにしたがって提供され得る。
【0045】
一般に、受信される信号は、ノイズが含まれる。アンカー3~6に対する無線送信機2の正確な位置が、このノイズに起因して正確に測定され得ない。従来の技術における評価によれば、位置が、別の無線装置に対する無線送信機2の滞在位置として評価され、又は、こうして測定された位置が、専ら特定の確率(p<1)で表明され得る一方で、この実施の形態による受信される信号のノイズは、プロセッサ8が周辺領域を十分に大きく測定するという影響を及ぼす。その結果、送信機2が、それぞれの周辺領域13~16内に実際に存在することが、ほぼ100%の確率で保証される。換言すれば、ノイズが、より大きい程、周辺領域13~16は、より大きくなる。
【0046】
周辺領域13~16が測定された後に、同様に、例えばプロセッサ8によって実行され得るステップ24で、無線送信機2の滞在領域が測定される。当該測定は、無線送信機2が周辺領域13~16の重なり領域10内に必ず存在するという技術思想に基づく。この場合、(図1に菱形として概略的に示されているが、実際には立体である)重なり領域10は、正確に測定され、滞在領域として使用されるかもしれないが、多くのアプリケーションのための計算コストを大幅に増大させ、また必ずしも必要でない。この代わりに、この実施の形態によれば、重なり領域10を完全に包囲する外接球(Umkugel)、すなわち球が測定される。このため、特に、最小の外接球、すなわち可能な限り小さい外接球が測定される。
【0047】
この場合、こうして測定された外接球11は、無線送信機2の滞在領域を示す。すなわち、本発明によれば、無線送信機2が外接球11内に存在することが、(ほぼ)完全な信頼性で保証され得る。
【0048】
本発明の方法は、滞在領域11の測定後に終了される(ステップ26)。
【0049】
しかし、オプションとして、もう1つ別のステップ25が実行される。すなわち、無線送信機2の滞在領域又は外接球11が、(事前の)限定領域12と比較される。このため、外接球11が、限定領域12内に完全に存在するか否かが確認される。外接球11が、限定領域12内に完全に存在する場合、したがって、言わば、無線送信機2(「車の鍵」)が、車両内部に存在するという肯定的な確認がなされる。外接球11が、限定領域12内に完全に存在しない場合、このような肯定的な確認はなされず、これに応じて、例えば、車両1のエンジン又は別の車両機能の始動が許可され得ない。
【0050】
次いで、上記の実施の形態の様々なバリエーションを説明する。この場合、主に上記の実施の形態に対する相違点だけを説明する。
【0051】
バリエーション1:外接球11を重なり領域10に基づいて測定する代わりに、このバリエーションによれば、重なり領域10が、ラスタデータに変換される、すなわちより小さい、特に規則的な複数の部分に分割される。複数のラスタ要素が、例えば立方体又は直方体の形を成し得るものの、原理的には別の幾何学立体も可能である。このとき、全てのラスタ要素の全体が、無線送信機2の滞在領域とみなされ得る。このとき、ステップ25では、全てのラスタ要素の体積が、限定領域12内に存在するか否かが比較される。
【0052】
このようなラスタデータ変換は、数学的な観点では外接球11の測定よりもコストがかかることが予測され得る。当該計算コストは、ラスタピッチを選択することによって影響され得る(ラスタピッチが、より小さい程、計算コストは、より大きい)。
【0053】
バリエーション2:このバリエーションは、上記の実施の形態とバリエーション1とを組み合わせたものとみなすことができる。バリエーション2によれば、まず、外接球11が測定され得て、この外接球11が、限定領域12内に完全に存在するか否かが確認され得る。外接球11が、限定領域12内に完全に存在する場合、無線送信機2が、限定領域12内に存在するという肯定的な確認がなされる。外接球11が、限定領域12内に完全に存在しないことが確認される場合、ラスタデータ変換が、バリエーション1にしたがって実行される。場合によっては、肯定的な確認が依然としてなされ得る。これは、矛盾するものではない。何故なら、外接球11は、一般に複数のラスタ要素の全体積よりも大きいので、外接球11の一部は、限定領域12の外側に存在し得るものの、ラスタデータ変換された重なり領域は、限定領域12内に完全に存在するからである。このような状況は、例えば、無線送信機2が限定領域12の前方縁部又は後方縁部の近くに存在するときに起こり得る。このとき、図1から分かるように、外接球11の前方の一部又は後方の一部は、限定領域12の外側に存在し得るものの、ラスタデータ変換された領域10は、限定領域12内に完全に存在する。
【0054】
バリエーション3:このバリエーションによれば、無線送信機2が、複数の信号、例えばアンカーごとに1つの信号を送信する。当該信号は、対応するコード化によって識別でき、例えば対応する1つのアンカーに対してだけ検出可能である。
【0055】
バリエーション4:本発明の方法の一部、例えば、経過時間の測定並びに無線送信機2の周辺領域及び/又は滞在領域の測定の全部又は一部が、(中央の)1つのオンボードコンピュータ7の代わりにアンカー3~6内で実行され得る。この場合には、これらのアンカーは、適切に互いに通信/接続されなければならない。
【0056】
上記の実施の形態では、1つの信号が、無線送信機2から送信される一方で、このバリエーションによれば、それぞれ1つの信号が、複数のアンカーから送信され、無線送信機2によって受信される。この無線送信機2自体が、これらの信号の経過時間を算出し得るか、又は、例えば、これらの信号の受信時点が、アンカー3~6又はオンボードコンピュータ7に転送され得る。その結果、これらの経過時間が、当該アンカー3~6又はオンボードコンピュータ7で算出され得て、さらなる計算が実行され得る。
【0057】
バリエーション6:1つの第1信号又は複数の第1信号が、1つ又は複数のアンカー3~6から送信され得て、1つの第2信号が、無線送信機2から送信される結果として、当該アンカー3~6によって受信され得る。このため、無線送信機2は、トランスポンダとして構成され得る。このとき、周辺領域13~16が、(往復)信号の片半分の経過時間に基づいて算出され得る。
【0058】
第2の実施の形態が、図2に示されている。第1の実施の形態とは違って、第2の実施の形態では、2つのアンカーだけが存在する。この例では、アンカー3が、前方の右に存在し、アンカー6が、後方の左に存在する。このため、1つの信号/複数の信号の送信/受信と、引き続く、これらのアンカーの周りの周辺領域の測定と、1つの無線送信機の滞在領域の測定とが、第1の実施の形態又はバリエーション1と同様に実行され得る。しかしながら、2つのアンカーだけを使用する場合は、重なり領域10は、第1の実施の形態の場合よりも大きいことを予測することができる。図2に示されているように、重なり領域10は、凸状の(3次元の)立体であり、この立体の形は、「二重ボウル」又は「UFO」と呼ばれ得る。当該体積は、共通の1つの円面に接する2つの平皿の全体積に一致する。
【0059】
第1の実施の形態に比べて拡大した第2の実施の形態における重なり領域10の体積に応じて、第2の実施の形態における外接球11も、より大きい。それにもかかわらず、第2の実施の形態の外接球11の全体が、限定領域12内に存在する。その結果、ここでも、無線送信機2が限定領域12内に存在することが、肯定的に確認される。
【0060】
最後に、図3は、第3の実施の形態を示す。この場合、当該装置は、原理的には第2の実施の形態(図2)と同じである。しかしながら、第3の実施の形態の場合は、アンカー3及び6の周りの周辺領域13及び16が、より大きいノイズ電力に起因して第2の実施の形態における対応する周辺領域よりも大きい。これに応じて、重なり領域10及び外接球11が、より大きい。図3に示されているように、外接球11の一部が、限定領域12の外側に存在する。その結果、この場合には、本発明の方法は、(実際には、無線送信機2が、限定領域12内に存在するのに、)無線送信機2が限定領域12内に存在するという肯定的な確認を提供できない。
【0061】
2つのアンカーだけを使用する場合でも、第2の実施の形態及び第3の実施の形態のように、肯定的な確認が可能である一方で、3つ以上のアンカーの使用は有益である。
【0062】
上記の全ての実施の形態及びバリエーションでは、複数の無線装置(無線送信機2、アンカー3~6)が使用され得る。これらの無線装置の到達範囲は、例えば数メートルである。しかし、本発明は、この観点では限定されていなく、これらの無線装置の到達範囲は、目的とされる用途に応じて適合され得る。
【0063】
上記の実施の形態及びバリエーションに関連して、無線送信機2が、限定領域12内に存在しない又は車両1内に存在しない又は車両1の近くに一度も存在しないことが当然に起こり得る。この場合には、対応する信号が受信されないことは、1つ又は複数のアンカーの周りの周辺領域が確認され得ず、これに応じて重なり領域も存在しないと判断される。
【0064】
既に少なくとも1つの例示的な実施の形態を説明した一方で、多数のバリエーションがさらの存在する点に留意する必要がある。この場合、説明されている例示的な実施の形態は、限定されない例にすぎず、これにより、ここで説明されている装置及び方法の範囲、使用可能性又は構成を限定しようとしてはならないことも留意すべきである。むしろ、上記の説明は、少なくとも1つの例示的な実施の形態を実行するための示唆を当業者に提供する。この場合、添付された特許請求の範囲においてそれぞれ規定された対象及び当該対象と法律上の等価なものから外れることなしに、例示された実施の形態において説明されている複数の要素の機能及び配置が、様々に変更され得ることが理解される。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下の構成も包含し得る:
1.
1つの第1無線装置(2)の1つの滞在領域(10,11)を測定するための方法において、
-1つの信号を前記第1無線装置(2)から送信し、
-前記信号を少なくとも2つの別の無線装置(3,4,5,6)によって受信し、
-前記第1無線装置(2)から前記別の無線装置(3,4,5,6)までの前記信号の経過時間に基づいて、それぞれの前記別の無線装置(3,4,5,6)の周りの、前記第1無線装置(2)が存在する1つの周辺領域(13,14,15,16)を測定し、
-全ての周辺領域(13,14,15,16)の重なり部分から得られる1つの重なり領域(10)に基づいて、前記第1無線装置(2)の滞在領域(10,11)を測定することから成る当該方法。
2.
1つの第1無線装置(2)の1つの滞在領域(10,11)を測定するための方法において、
-それぞれ1つの信号を少なくとも2つの別の無線装置(3,4,5,6)から送信し、-前記信号を前記第1無線装置(2)によって受信し、
-前記別の無線装置(3,4,5,6)から前記第1無線装置(2)までの前記信号の経過時間に基づいて、それぞれの前記別の無線装置(3,4,5,6)の周りの、前記第1無線装置(2)が存在する1つの周辺領域(13,14,15,16)を測定し、
-全ての周辺領域(13,14,15,16)の重なり部分から得られる1つの重なり領域(10)に基づいて、前記第1無線装置(2)の滞在領域(10,11)を測定することから成る当該方法。
3.
それぞれの周辺領域(13,14,15,16)の測定時に、第1無線装置(2)が、前記それぞれの周辺領域(13,14,15,16)内に実際に存在することが、ほぼ完全に保証されていて、
これらの周辺領域(13,14,15,16)の測定は、特にタスクグループのIEEE802.15.4zで標準化される測定に相当する上記1又は2に記載の方法。
4.
前記重なり領域(10)に基づく前記第1無線装置(2)の前記滞在領域(10,11)の測定は、この重なり領域(10)の外接球(11)、特に最小外接球(11)の測定であり、
特にこの外接球(11)は、前記第1無線装置(2)の滞在領域(11)として使用される上記1~3のいずれか1つに記載の方法。
5.
前記重なり領域(10)に基づく前記第1無線装置(2)の前記滞在領域(10,11)の測定は、前記重なり領域(10)のラスタデータ変換であり、
特にこのラスタデータ変換から得られる領域の全体が、前記第1無線装置(2)の滞在領域(10)として使用される上記1~3のいずれか1つに記載の方法。
6.
前記第1無線装置(2)の前記滞在領域(10,11)が、限定領域(12)内、特に既定の領域(12)内に完全に存在するか否かが確認される上記1~5のいずれか1つに記載の方法。
7.
前記別の無線装置(3,4,5,6)は、車両(1)、特に自動車(1)内に又は車両(1)、特に自動車(1)に存在し、特に自動車(1)内に又は車両(1)、特に自動車(1)に固定又は設置されている上記1~6のいずれか1つに記載の方法。
8.
前記限定領域(12)、特に既定の領域(12)は、前記車両(1)、特に自動車(1)の空間内にほぼ存在する上記6に従属する上記7に記載の方法。
9.
1つの第1無線装置(2)の滞在領域(10,11)を測定するための装置(9)において、
-1つの信号を前記第1無線装置(2)から受信するための少なくとも2つの別の無線装置(3,4,5,6)と、
-前記第1無線装置(2)から前記別の無線装置(3,4,5,6)までの前記信号の経過時間に基づいて、これらの別の無線装置(3,4,5,6)の、前記第1無線装置(2)が存在するそれぞれの別の無線装置の周りの周辺領域(13,14,15,16)を測定するための手段(8)と、
-全ての周辺領域(13,14,15,16)の重なり部分から得られる重なり領域(10)に基づいて前記第1無線装置(2)の前記滞在領域(10,11)を測定するための手段(8)と、を有する当該装置(9)。
10.
1つ第1無線装置(2)の滞在領域(10,11)を測定するための装置(9)において、
-それぞれ1つの信号を送信するための少なくとも2つの別の無線装置(3,4,5,6)と、
-前記別の無線装置(3,4,5,6)から前記第1無線装置(2)までの複数の前記信号の経過時間に基づいて、これらの別の無線装置(3,4,5,6)の、前記第1無線装置(2)が存在するそれぞれの別の無線装置の周りの周辺領域(13,14,15,16)を測定するための手段(8)と、
-全ての周辺領域(13,14,15,16)の重なり部分から得られる重なり領域(10)に基づいて前記第1無線装置(2)の前記滞在領域(10,11)を測定するための手段(8)と、を有する当該装置(9)。
11.
上記9又は10に記載の装置(9)を有する車両(1)、特に自動車(1)。
【符号の説明】
【0065】
1 車両
2 無線送信機/第1無線装置
3~6 アンカー/別の無線装置
7 オンボードコンピュータ
8 プロセッサ
9 車両電子装置
10 重なり領域
11 外接球
12 限定領域
13~16 周辺領域
20~26 方法ステップ
図1
図2
図3
図4
図5