IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムス カンパニー リミテッドの特許一覧

特許7320035半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置
<>
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図1
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図2
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図3
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図4
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図5
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図6
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図7
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図8
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図9
  • 特許-半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-25
(45)【発行日】2023-08-02
(54)【発明の名称】半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20230726BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20230726BHJP
【FI】
H01L21/304 651L
H01L21/304 648A
H01L21/78 N
H01L21/78 F
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021177482
(22)【出願日】2021-10-29
(65)【公開番号】P2022081419
(43)【公開日】2022-05-31
【審査請求日】2021-10-29
(31)【優先権主張番号】10-2020-0155932
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ヨン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ホ チュン
【審査官】今井 聖和
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第2003-0070743(KR,A)
【文献】特開平10-209143(JP,A)
【文献】特開2004-111857(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0102016(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0041501(KR,A)
【文献】特開2002-134440(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0106768(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0076741(KR,A)
【文献】特表2010-528470(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/301
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ストリップ切断及び分類設備で個別化されたパッケージを乾燥させるためのパッケージ乾燥装置であって、
前記パッケージが装着されるベースと、
前記ベースの上部または下部に移動可能に設置されるガントリと、
前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニットと、
前記ガントリにおいて前記空気噴射ユニットに隣接して設置され、前記パッケージから飛散する液を吸引する吸引ユニットと、を含
前記ベースは、前記パッケージが装着される装着部と、前記装着部よりも突出して前記パッケージが装着される溝を形成する突出部と、を含み、
前記空気噴射ユニットは、前記パッケージが前記溝に装着された状態で、前記パッケージに空気を噴射する、パッケージ乾燥装置。
【請求項2】
前記装着部は、前記パッケージと同じサイズ及び形状を有する、請求項に記載のパッケージ乾燥装置。
【請求項3】
前記突出部は、前記装着部から前記パッケージの厚さと同じ高さだけ突出する、請求項に記載のパッケージ乾燥装置。
【請求項4】
前記空気噴射ユニットは、傾いた方向に空気を噴射する、請求項1に記載のパッケージ乾燥装置。
【請求項5】
前記吸引ユニットは、前記空気噴射ユニットが傾いた方向に位置する、請求項に記載のパッケージ乾燥装置。
【請求項6】
前記吸引ユニットは、前記空気噴射ユニットが傾いた方向に対して反対方向に傾いた、請求項に記載のパッケージ乾燥装置。
【請求項7】
半導体ストリップ切断及び分類設備で個別化されたパッケージをハンドリングするパッケージハンドリング装置であって、
前記パッケージが装着されるベース、及び前記ベースを回転させるための回転軸を含む反転テーブルと、
前記ベースに装着された前記パッケージを乾燥させる乾燥ユニットと、
前記反転テーブルから前記パッケージを収容するパレットテーブルと、を含み、
前記乾燥ユニットは、
前記ベースの上部または下部に移動可能に設置されるガントリと、
前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニットと、
前記ガントリにおいて前記空気噴射ユニットに隣接して設置され、前記パッケージから飛散する液を吸引する吸引ユニットと、を含
前記ベースは、前記パッケージが装着される装着部と、前記装着部よりも突出して前記パッケージが装着される溝を形成する突出部と、を含み、
前記空気噴射ユニットは、前記パッケージが前記溝に装着された状態で、前記パッケージに空気を噴射する、パッケージハンドリング装置。
【請求項8】
前記装着部は、前記パッケージと同じサイズ及び形状を有する、請求項に記載のパッケージハンドリング装置。
【請求項9】
前記突出部は、前記装着部から前記パッケージの厚さと同じ高さだけ突出する、請求項に記載のパッケージハンドリング装置。
【請求項10】
前記空気噴射ユニットは、一定の角度だけ傾いた状態で前記パッケージに空気を噴射する、請求項に記載のパッケージハンドリング装置。
【請求項11】
前記吸引ユニットは、前記空気噴射ユニットが傾いた方向に位置する、請求項10に記載のパッケージハンドリング装置。
【請求項12】
前記吸引ユニットは、前記空気噴射ユニットが傾いた方向に対して反対方向に傾いた、請求項11に記載のパッケージハンドリング装置。
【請求項13】
半導体ストリップ切断及び分類設備であって、
複数のパッケージが配置された半導体ストリップが積載されるローディングユニットと、
前記半導体ストリップを切断して個別化された半導体パッケージを移送する切断ユニットと、
前記半導体パッケージを乾燥及び検査してトレイに収納する分類ユニットと、を含み、前記分類ユニットは、
前記パッケージが装着されるベース、及び前記ベースを回転させるための回転軸を含む反転テーブルと、
前記ベースに装着された前記パッケージを乾燥させる乾燥ユニットと、
前記反転テーブルから前記パッケージを収容するパレットテーブルと、を含み、
前記ベースは、
前記パッケージが装着される装着部と、
前記ベースから前記装着部を除いた残りの領域に形成され、前記装着部よりも突出した突出部と、を含み、
前記乾燥ユニットは、
前記ベースの上部または下部に移動可能に設置されるガントリと、
前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニットと、
前記ガントリにおいて前記空気噴射ユニットに隣接して設置され、前記パッケージから飛散する液を吸引する吸引ユニットと、を含
前記ベースは、前記パッケージが装着される装着部と、前記装着部よりも突出して前記パッケージが装着される溝を形成する突出部と、を含み、
前記空気噴射ユニットは、前記パッケージが前記溝に装着された状態で、前記パッケージに空気を噴射する、半導体ストリップ切断及び分類設備。
【請求項14】
前記装着部は、前記パッケージと同じサイズ及び形状を有する、請求項13に記載の半導体ストリップ切断及び分類設備。
【請求項15】
前記突出部は、前記装着部から前記パッケージの厚さと同じ高さだけ突出する、請求項13に記載の半導体ストリップ切断及び分類設備。
【請求項16】
前記空気噴射ユニットは、一定の角度だけ傾いた状態で前記パッケージに空気を噴射する、請求項13に記載の半導体ストリップ切断及び分類設備。
【請求項17】
前記吸引ユニットは、前記空気噴射ユニットが傾いた方向に位置する、請求項16に記載の半導体ストリップ切断及び分類設備。
【請求項18】
前記吸引ユニットは、前記空気噴射ユニットが傾いた方向に対して反対方向に傾いた、請求項17に記載の半導体ストリップ切断及び分類設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ストリップ切断及び分類設備におけるパッケージ乾燥装置に係り、より具体的には、個別化されたパッケージを迅速かつ効果的に乾燥させるための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程は、ウエハ上に半導体素子を製造するための工程であって、例えば、露光、蒸着、エッチング、イオン注入、洗浄などを含む。半導体ストリップ切断及び分類装備は、複数のパッケージが配置されたストリップをパッケージ単位で切断して個別化し、各パッケージに対する洗浄、乾燥、検査を介して良好又は不良状態を区分して、最終的な収納容器であるトレイにそれぞれ分類して積載する。
【0003】
各パッケージに対する検査は、カメラなどのビジョン検査装置を用いて行われ、精密な検査のために、各パッケージに対しては、検査の妨げになるおそれのある異物が除去されなければならない。切断されたパッケージの洗浄に使用された洗浄液も、検査過程で邪魔になるおそれがあるので、パッケージに洗浄液が残っていないように管理する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の実施形態は、個別化された半導体パッケージに残っている洗浄液を迅速かつ効果的に除去することができるパッケージ乾燥装置、及び該パッケージ乾燥装置を含む半導体ストリップ切断及び分類装備を提供することを目的とする。
【0005】
本発明の解決課題は、上述したものに限定されず、上述していない他の解決課題は、以降の記載から当業者に明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係る半導体ストリップ切断及び分類設備で個別化されたパッケージを乾燥させるためのパッケージ乾燥装置は、 前記パッケージが装着されるベースと、前記ベースの上部または下部に移動可能に設置されるガントリと、前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニットと、前記ガントリにおいて前記空気噴射ユニットに隣接して設置され、前記パッケージから飛散する液を吸引する吸引ユニットと、を含む。
【0007】
本発明の実施形態によれば、前記ベースは、前記パッケージが装着される装着部と、前記装着部よりも突出した突出部と、を含むことができる。
【0008】
本発明の実施形態によれば、前記装着部は、前記パッケージと同じサイズ及び形状を有することができる。
【0009】
本発明の実施形態によれば、前記突出部は、前記装着部から前記パッケージの厚さと同じ高さだけ突出することができる。
【0010】
本発明の実施形態によれば、前記空気噴射ユニットは、傾いた方向に空気を噴射することができる。
【0011】
本発明の実施形態によれば、前記吸引ユニットは、前記空気噴射ユニットが傾いた方向に位置することができる。
【0012】
本発明の実施形態によれば、前記吸引ユニットは、前記空気噴射ユニットが傾いた方向に対して反対方向に傾くことができる。
【0013】
本発明の実施形態に係る半導体ストリップ切断及び分類設備で個別化されたパッケージをハンドリングするパッケージハンドリング装置は、前記パッケージが装着されるベースと、前記ベースを回転させるための回転軸を含む反転テーブルと、前記ベースに装着された前記パッケージを乾燥させる乾燥ユニットと、前記反転テーブルから前記パッケージを収容するパレットテーブルと、を含む。前記乾燥ユニットは、前記ベースの上部または下部に移動可能に設置されるガントリと、前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニットと、前記ガントリにおいて前記空気噴射ユニットに隣接して設置され、前記パッケージから飛散する液を吸引する吸引ユニットと、を含む。
【0014】
本発明の実施形態に係る半導体ストリップ切断及び分類設備は、複数のパッケージが配置された半導体ストリップが積載されるローディングユニットと、前記半導体ストリップを切断して個別化された半導体パッケージを移送する切断ユニットと、前記半導体パッケージを乾燥及び検査してトレイに収納する分類ユニットと、を含む。前記分類ユニットは、前記パッケージが装着されるベース、及び前記ベースを回転させるための回転軸を含む反転テーブルと、前記ベースに装着された前記パッケージを乾燥させる乾燥ユニットと、前記反転テーブルから前記パッケージを収容するパレットテーブルと、を含む。前記ベースは、前記パッケージが装着される装着部と、前記ベースから前記装着部を除いた残りの領域に形成され、前記装着部よりも突出した突出部と、を含む。前記乾燥ユニットは、前記ベースの上部または下部に移動可能に設置されるガントリと、前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニットと、前記ガントリにおいて前記空気噴射ユニットに隣接して設置され、前記パッケージから飛散する液を吸引する吸引ユニットと、を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施形態によれば、パッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニットと、パッケージから飛散する水気を吸引する吸引ユニットとを構成することにより、パッケージの水気を除去するとともに、周辺の装置に水気が飛散することを防止することができる。
【0016】
本発明の効果は、上述したものに限定されず、上述していない他の効果は、以降の記載から当業者に明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態による半導体ストリップ切断及び分類設備の概略的な構造を示す。
図2】パッケージを吸引した状態の反転テーブルを示す。
図3】パッケージを吸引した状態の反転テーブルを示す。
図4】空気噴射を介してパッケージの水気を除去する過程を示す。
図5】本発明の実施形態に係るパッケージが装着されるベースを示す。
図6】本発明の実施形態に係るパッケージが装着されるベースを示す。
図7】本発明の実施形態に係るパッケージが装着されるベースを示す。
図8】本発明の実施形態に係るパッケージが装着されるベースを示す。
図9】本発明の一実施形態に係るパッケージを乾燥させるための乾燥ユニットの構造を示す。
図10】本発明の他の実施形態によるパッケージを乾燥させるための乾燥ユニットの構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳細に説明する。本発明は、様々に異なる形態で実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0019】
本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、明細書全体にわたって、同一又は類似の構成要素については同一の参照符号を付する。
【0020】
また、幾つかの実施形態において、同一の構成を有する構成要素については、同一の符号を使用して代表的な実施形態でのみ説明し、それ以外の他の実施形態では、代表的な実施形態とは異なる構成についてのみ説明する。
【0021】
明細書全体にわたって、ある部分が他の部分と「連結(又は結合)」されているとするとき、これは、「直接的に連結(又は結合)」されている場合だけでなく、別の部材を挟んで「間接的に連結(又は結合)」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0022】
他に定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含めてここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を持っている。一般的に使用される辞典に定義されている用語は、関連技術の文脈上持つ意味と一致する意味を持つものと解釈されるべきであり、本出願において明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0023】
図1は本発明の実施形態による半導体ストリップ切断及び分類設備10の概略的な構造を示す。図1を参照すると、本発明の実施形態に係る半導体ストリップ切断及び分類設備10は、ローディングユニット100、切断ユニット200、及び分類ユニット300を含む。
【0024】
本発明の実施形態に係る半導体ストリップ切断及び分類設備10は、複数のパッケージが配置された半導体ストリップSが積載されるローディングユニット100と、半導体ストリップSを切断して個別化されたパッケージPを移送する切断ユニット200と、パッケージPを乾燥及び検査してトレイに収納する分類ユニット300と、を含む。
【0025】
ローディングユニット100は、外部から移送された半導体ストリップSを切断ユニット200の一時保管ユニット205に伝達する。図1に詳細に示されていないが、ローディングユニット100は、半導体ストリップSが積載されるマガジンと、半導体ストリップSを押して伝達するプッシャーと、を含むことができる。ローディングユニット100に供給された半導体ストリップSは、一時保管ユニット205に位置することができる。
【0026】
ストリップピッカー210は、一時保管ユニット205に位置した半導体ストリップSを把持してチャックテーブル240へ移送する。パッケージピッカー220は、カッター250によって切断されてチャックテーブル240を介して移送されたパッケージPを真空吸着方式で把持して洗浄ユニット260及び反転テーブル310へ移送する。ガイドフレーム230は、ストリップピッカー210、パッケージピッカー220がX軸方向に移動するための経路を提供する。ガイドフレーム230には、ストリップピッカー210及びパッケージピッカー220を移動させるための駆動部が結合できる。
【0027】
チャックテーブル240は、ストリップピッカー210とカッター250との間、及びカッター250とパッケージピッカー220との間で半導体ストリップSとパッケージPがそれぞれ移送されるようにすることができる。チャックテーブル240は、Y軸方向に移動することができ、Z軸方向を中心に回転することができ、半導体ストリップSが装着されることができる。チャックテーブル240は、ストリップピッカー210によって移送された半導体ストリップSを吸着してカッター250へ移送する。また、チャックテーブル240は、カッター250によって切断が完了した複数のパッケージPをパッケージピッカー220へ伝達する。つまり、チャックテーブル240は、カッター250とガイドフレーム230との間を往復移動することができる。パッケージピッカー220は、洗浄ユニット260で洗浄された半導体パッケージPを吸着して反転テーブル310へ移送し、反転テーブル310に移送された半導体パッケージPは、乾燥ユニット320によって乾燥することができる。反転テーブル310は、ガイドフレーム230に沿って移動することができる。
【0028】
分類ユニット300は、各半導体パッケージPに対する検査結果に基づいて半導体パッケージPをそれぞれ分類する。分類ユニット300は、個別化されたパッケージPをハンドリングするためのハンドリング装置と呼ばれることができる。より具体的には、分類ユニット300は、ボール検査ユニット330B、マーク検査ユニット330M、アライン検査ユニット360によって検査が完了して第1パレットテーブル341と第2パレットテーブル346に積載された半導体パッケージPを個別にピックアップし、検査結果に基づいて順次分類して他所へ移送する。第1パレットテーブル341と第2パレットテーブル346は、それぞれ、第1パレット駆動部材340と第2パレット駆動部材345によって移動することができる。
【0029】
このための分類ユニット300は、ソーティングピッカー370、ソーティングピッカー駆動部材380、第1搬出トレイ351、第2搬出トレイ352、第1搬出トレイ駆動部材350及び第2搬出トレイ駆動部材355を含むことができる。
【0030】
ソーティングピッカー370は、ボール検査ユニット330B、マーク検査ユニット330M、アライン検査ユニット360によって検査が完了して第1パレットテーブル341と第2パレットテーブル346にそれぞれ積載された半導体パッケージPをピックアップして、後述する第1搬出トレイ351、第2搬出トレイ356へ移送する。
【0031】
ソーティングピッカー駆動部材380は、レール形状をしてX軸方向に設置され、一部分はアライン検査ユニット360と隣接するように位置することができる。ソーティングピッカー駆動部材380は、ソーティングピッカー370をX軸方向に移動させる。このためのソーティングピッカー駆動部材380は、ソーティングピッカー370の移動のための駆動手段が内蔵されているものであり得る。
【0032】
第1搬出トレイ351と第2搬出トレイ356は、それぞれ良品半導体パッケージPと不良品半導体パッケージPを積載して他所へ搬出することができる。これとは異なり、第1搬出トレイ351と第2搬出トレイ356は、製造された状態に応じて半導体パッケージPを等級付け、等級に合うようにそれぞれ積載することも可能である。例えば、第1搬出トレイ351はA等級の半導体パッケージPを積載し、第2搬出トレイ356はA等級よりも製造された状態が低いB等級の半導体パッケージPを積載することができる。
【0033】
ソーティングピッカー370が第1パレットテーブル341と第2パレットテーブル346から半導体パッケージPをピックアップして第1搬出トレイ351又は第2搬出トレイ356のそれぞれにすべて積載させると、第1搬出トレイ351又は第2搬出トレイ356は、Y軸方向に移動して半導体パッケージPを他所へ伝達する。
【0034】
第1搬出トレイ駆動部材350は、第1搬出トレイ351を移動させる。第1搬出トレイ駆動部材350は、第1搬出トレイ351の移動のための駆動手段が内蔵されているものであり得る。
【0035】
第2搬出トレイ駆動部材355は、第2搬出トレイ356を移動させる。第2搬出トレイ駆動部材355は、第2搬出トレイ356の移動のための駆動手段が内蔵されているものであり得る。
【0036】
半導体ストリップ切断及び分類設備10は、前述したように、半導体ストリップSを切断、洗浄、乾燥、及び検査後に分類して他所へ排出することができる。一方、本発明の実施形態によるパッケージピッカー220が半導体ストリップ切断及び分類設備10に含まれることに限定されず、一般的な半導体パッケージ製造システムに適用可能である。以下、洗浄ユニット260で洗浄液を用いて洗浄したパッケージPを乾燥ユニット320で迅速かつ効果的に乾燥させるための装置及び方法について説明する。
【0037】
一般的に、半導体ストリップSとパッケージPは、電気的接続のためのボール(Ball)が形成されたボール面Bと、各パッケージPのマークが刻印されるマーク面Mとから構成される。一方、パッケージPのボール面Bが上面を向き、マーク面Mが下方を向く状態がデッドバグ(Dead Bug)と呼ばれ、パッケージPのマーク面Mが上方を向き、ボール面が下方を向く状態がライブバグ(Live Bug)と呼ばれる。切断ユニット200における切断及び洗浄工程は、すべてボール面Bが上部を向いたデッドバグ状態で行われ、各パッケージPは、デッドバグ状態でパッケージピッカー220によって反転テーブル310に伝達される。
【0038】
図2の(a)及び図3の(a)を参照すると、反転テーブル310は、水平方向に移動可能な外郭フレーム311と、パッケージPを吸着して固定させるベース312と、外郭フレーム311に対してベース312が回転するようにする回転軸313と、を含む。ベース312は、パッケージPのマーク面Mを吸引した状態で回転軸313を中心に回転して、図2の(b)に示すようにパッケージPのボール面Bが上方を向くようにすることができ、また、図3の(b)に示すようにパッケージPのボール面Bが下方を向くようにすることができる。
【0039】
図4は空気噴射を介してパッケージの水気を除去する過程を示す。図4を参照すると、ベース312に装着されたパッケージPの周辺に洗浄液が残っているようになり、空気噴射ユニット322が上部のパッケージPに向けて空気を噴射して水気を除去する。しかし、図4の破線で示すように、ベース312とパッケージPとの間の段差によって水気が溜まってしまう場合が発生する。このように溜まってしまった水気に対して空気を噴射しても、水が容易に除去されず、また、段差に空気を噴射すると、ノイズが発生して作業環境に悪影響を与えるおそれがある。
【0040】
また、パッケージPに空気を噴射すると、一部の水気は蒸発し、他の一部の水気は周辺の他の装置に飛散することができる。図1に示すように、乾燥ユニット320の周辺にボール検査ユニット330Bなどのビジョン検査装置が備えられることができるが、ビジョン検査装置に水気が飛散すると、以降の検査性能に悪影響を与えるおそれがある。
【0041】
そのため、本発明の実施形態は、パッケージPの水気を迅速かつ効果的に除去することができる乾燥装置を提供する。本発明の実施形態によれば、空気噴射ユニット322と一緒に吸引ユニット323を構成して、飛散する水気を吸引することにより、水気が周辺装置に飛散することを防止する。また、本発明の実施形態によれば、ベース312にパッケージPが装着される装着部312Aと、該装着部312Aから突出した突出部312Bを構成して、パッケージPとベース312との間の段差を除去し、それにより段差に水気が溜まることを防止することができる。
【0042】
本発明の実施形態に係る半導体ストリップ切断及び分類設備10で個別化されたパッケージPを乾燥させるためのパッケージ乾燥装置は、パッケージPが装着されるベース312と、ベース312の上部に移動可能に設置されるガントリ321と、前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニット322と、ガントリ321において空気噴射ユニット322に隣接して設置され、パッケージPから飛散する液を吸引する吸引ユニット323と、を含む。
【0043】
図5図7は本発明の実施形態に係るパッケージが装着されるベース312を示す。図5はパッケージPが装着されていない状態のベース312を示し、図6はパッケージPが装着された状態のベース312を示し、図7は別の形態のベース312を示す。
【0044】
図5及び図6に示すように、ベース312は、パッケージPが装着される装着部312Aと、該装着部312Aよりも突出した突出部312Bと、を含む。図5に示すように、ベース312には、パッケージが装着できる溝の形で形成された装着部312Aが配列される。また、ベース312における、装着部312Aを除いた残りの領域は、装着部312Aよりも上方に突出した突出部312Bが形成される。
【0045】
本発明の実施形態によれば、装着部312Aは、パッケージPと同じ大きさ及び形状を有することができる。図5及び図6に示すように、パッケージPと同じ大きさ及び形状を有するように装着部312Aが形成され、残りの領域に突出部312Bが形成される。パッケージPは、溝の形で構成された装着部312Aに嵌め込まれ、ここで、パッケージPと突出部312Bとの間に段差がないか或いは非常に狭いため、洗浄液が浸透することができない。装着部312Aは、パッケージPと同じかそれよりやや大きく形成されるが、これは、実施形態によって公差と洗浄液が浸透可能なサイズを考慮して設計できる。
【0046】
本発明の実施形態によれば、突出部312Bは、装着部312AからパッケージPの厚さと同じ高さだけ突出することができる。突出部312Bの突出高さをパッケージPと同一に構成することにより、パッケージPと突出部312Bとの間で段差が発生することを防止し、結果的に段差に水気が溜まって洗浄液がパッケージPに残っていることを防止することができる。
【0047】
一方、ベース312は、様々な形状に提供されることができる。図5及び図6に示すように、アレイの形で装着部312Aが構成されることができ、図7に示すように、行方向と列方向にパッケージPが互いに隣接しないように装着部312Aが構成されることができる。
【0048】
本発明の実施形態によれば、ベース312は、パッケージPのタイプに応じて変更できる。つまり、以前の工程とは異なるタイプのパッケージPが処理される場合には、異なるタイプのベース312が使用されることができる。また、ベース312は、2つのモジュールに分けられ、一つはさまざまなタイプのパッケージPに対して共通に使用され、もう一つはパッケージPのタイプ別に変更されることができる。
【0049】
例えば、図8に示すように、ベース312は、様々なタイプのパッケージPに対して共通に使用されるベースプレート3122と、ベースプレート3122に着脱可能に結合された吸着プレート3121と、を含むことができる。パッケージPと直接接触する吸着プレート3121は、装着部312Aと突出部312Bを含み、装着部312Aと突出部312Bの形状は、パッケージPの種類ごとに異なることができる。例えば、装着部312Aの大きさ、サイズまたは突出部312Bの突出高さは、パッケージPの種類ごとに異なることができる。
【0050】
図9及び図10は本発明の一実施形態に係るパッケージを乾燥させるための乾燥ユニットの構造を示す。図9は乾燥ユニット320がベース312の上部に位置した場合を示し、図10は乾燥ユニット320がベース312の下部に位置した場合を示す。
【0051】
図9及び図10を参照すると、ベース312の突出部312Bの間に位置した装着部312AにパッケージPが装着される。パッケージPの水気を除去するための乾燥装置は、ベース312の上部または下部に移動可能に設置されるガントリ321と、前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニット322と、ガントリ321において空気噴射ユニット322に隣接して設置され、パッケージPから飛散する液を吸引する吸引ユニット323と、を含む。
【0052】
図9及び図10に示すように、移動体324がガントリ321に沿って水平方向(例えば、x方向)に移動するように構成され、空気噴射ユニット322は、第1連結部材325を介して移動体324に結合され、吸引ユニット323は、第2連結部材326を介して移動体324に結合される。つまり、空気噴射ユニット322と吸引ユニット323は、ガントリ321に沿って移動する移動体324と一緒に水平方向(例えば、x方向)に移動することができる。
【0053】
本発明の実施形態によれば、空気噴射ユニット322は、傾いた方向に空気を噴射することができる。図9及び図10に示すように、空気噴射ユニット322は、垂直方向(例えば、z方向)から一定の角度だけ傾いた状態でパッケージPに空気を噴射することができる。単に垂直方向に噴射して水気が四方に飛散するようにする場合とは異なり、空気噴射ユニット322が傾いた状態でパッケージPに空気を噴射することにより、水気を一定の方向に誘導してより簡単に管理することができる。
【0054】
本発明の実施形態によれば、吸引ユニット323は、空気噴射ユニット322が傾いた方向に位置することができる。図9及び図10を参照すると、空気噴射ユニット322は、+x方向に傾いて空気を噴射し、吸引ユニット323は、空気噴射ユニット322から+x方向に位置する。図9及び図10のように吸引ユニット323を空気噴射ユニット322が傾いた方向に配置することにより、吸引ユニット323によって誘導された水気がより容易に除去されることができる。
【0055】
本発明の実施形態によれば、吸引ユニット323は、空気噴射ユニット322が傾いた方向に対して反対方向に傾くことができる。図9及び図10に示されているように、空気噴射ユニット322は、吸引ユニット323が傾いた方向(+x方向)と反対の方向(例えば、-x方向)に傾いて水気を吸引する。このように吸引ユニット323の傾き方向を空気噴射ユニット322の傾き方向と逆に構成することにより、空気噴射ユニット322によって誘導された水気がより容易に吸引ユニット323によって吸引される。
【0056】
上述したパッケージPの水気を除去するための乾燥装置は、パッケージハンドリング装置と半導体ストリップ切断及び分類設備10の一部として構成されることができる。本発明の実施形態に係る半導体ストリップ切断及び分類設備10で個別化されたパッケージをハンドリングするパッケージハンドリング装置は、パッケージPが装着されるベース312、及びベース312を回転させるための回転軸313を含む反転テーブル310と、ベース312に装着されたパッケージPを乾燥させる乾燥ユニット320と、反転テーブル310からパッケージPを収容するパレットテーブル341、346と、を含む。乾燥ユニット320は、ベース312の上部または下部に移動可能に設置されるガントリ321と、前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニット322と、ガントリ321において空気噴射ユニット322に隣接して設置され、パッケージPから飛散する液を吸引する吸引ユニット323と、を含む。
【0057】
本発明の実施形態に係る半導体ストリップ切断及び分類設備10は、複数のパッケージが配置された半導体ストリップSが積載されるローディングユニット100と、半導体ストリップSを切断して個別化された半導体パッケージPを移送する切断ユニット200と、半導体パッケージPを乾燥及び検査してトレイ351、356に収納する分類ユニット300と、を含む。分類ユニット300は、パッケージPが装着されるベース312、及びベース312を回転させるための回転軸313を含む反転テーブル310と、ベース312に装着されたパッケージPを乾燥させる乾燥ユニット320と、反転テーブル310からパッケージPを収容するパレットテーブル341、346と、を含む。乾燥ユニット320は、ベース312の上部または下部に移動可能に設置されるガントリ321と、前記ガントリに設置され、前記ベースに装着されたパッケージに向けて空気を噴射する空気噴射ユニット322と、ガントリ321において空気噴射ユニット322に隣接して設置され、パッケージPから飛散する液を吸引する吸引ユニット323と、を含む。
【0058】
本実施形態及び本明細書に添付された図面は、本発明に含まれる技術的思想の一部を明確に示しているものに過ぎず、本発明の明細書及び図面に含まれている技術的思想の範囲内で当業者が容易に類推することができる変形例と具体的な実施形態はいずれも本発明の権利範囲に含まれることが自明であるというべきである。
【0059】
したがって、本発明の思想は、説明された実施形態に局限されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等であるか或いは等価的変形があるすべてのものは、本発明の思想の範疇に属するというべきである。
【符号の説明】
【0060】
100 ローディングユニット
200 切断ユニット
205 一時保管ユニット
210 ストリップピッカー
220 パッケージピッカー
230 ガイドフレーム
240 チャックテーブル
250 カッター
260 洗浄ユニット
300 分類ユニット
310 反転テーブル
311 外郭フレーム
312 ベース
313 回転軸
320 乾燥ユニット
321 ガントリ
322 空気噴射ユニット
323 吸引ユニット
324 移動体
325 第1連結部材
326 第2連結部材
330B ボール検査ユニット
330M マーク検査ユニット
340 第1パレット駆動部材
341 第1パレットテーブル
345 第2パレット駆動部材
346 第2パレットテーブル
350 第1搬出トレイ駆動部材
351 第1搬出トレイ
355 第2搬出トレイ駆動部材
356 第2搬出トレイ
360 検査部
370 ソーティングピッカー
380 ソーティングピッカー駆動部材
800 分類部
P 半導体パッケージ
S 半導体ストリップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10