(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-26
(45)【発行日】2023-08-03
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H02M 1/08 20060101AFI20230727BHJP
G05F 1/70 20060101ALI20230727BHJP
【FI】
H02M1/08 301B
H02M1/08 341D
H02M1/08 341C
G05F1/70 K
(21)【出願番号】P 2020143424
(22)【出願日】2020-08-27
【審査請求日】2022-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】近藤 晃司
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-194469(JP,A)
【文献】特開2003-033004(JP,A)
【文献】特開2019-140738(JP,A)
【文献】特開2018-029440(JP,A)
【文献】特開昭62-141965(JP,A)
【文献】特開2002-305839(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/08
G05F 1/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に接続された複数の第1サイリスタを含むサイリスタバルブを含むサイリスタバルブモジュールと、
ゲート信号を生成するゲート駆動装置と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を伝送する第1光ファイバと、
前記第1光ファイバの受光端と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに分配する第1光スプリッタと、
前記第1光スプリッタと前記複数の第1サイリスタとの間に設けられ、前記第1光スプリッタによって分配された前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに供給する複数の第2光ファイバと、
を備え、
前記第1光ファイバの長さは、前記複数の第2光ファイバのいずれの長さよりも長
く、
前記第1光スプリッタは、導電性の筐体内に収納され、
前記筐体は、前記筐体が取り付けられた前記サイリスタバルブモジュール内のいずれかの電位に接続された電力変換装置。
【請求項2】
直列に接続された複数の第1サイリスタを含むサイリスタバルブを含むサイリスタバルブモジュールと、
ゲート信号を生成するゲート駆動装置と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を伝送する第1光ファイバと、
前記第1光ファイバの受光端と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに分配する第1光スプリッタと、
前記第1光スプリッタと前記複数の第1サイリスタとの間に設けられ、前記第1光スプリッタによって分配された前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに供給する複数の第2光ファイバと、
前記ゲート駆動装置と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を伝送する第3光ファイバと、
前記第3光ファイバの受光端と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに分配する第2光スプリッタと、
前記第2光スプリッタと前記複数の第1サイリスタとの間に設けられ、前記第2光スプリッタによって分配された前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに供給する複数の第4光ファイバと、
を備え、
前記第1光ファイバの長さは、前記複数の第2光ファイバのいずれの長さよりも長く、
前記複数の第2光ファイバは、前記複数の第1サイリスタのうち、対地電位が近接するサイリスタの第1グループに接続され、
前記複数の第4光ファイバは、前記複数の第1サイリスタのうち、対地電位が近接するサイリスタの第2グループに接続され
た電力変換装置。
【請求項3】
直列に接続された複数の第1サイリスタを含むサイリスタバルブを含むサイリスタバルブモジュールと、
ゲート信号を生成するゲート駆動装置と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を伝送する第1光ファイバと、
前記第1光ファイバの受光端と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに分配する第1光スプリッタと、
前記第1光スプリッタと前記複数の第1サイリスタとの間に設けられ、前記第1光スプリッタによって分配された前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに供給する複数の第2光ファイバと、
を備え、
前記第1光ファイバの長さは、前記複数の第2光ファイバのいずれの長さよりも長く、
前記サイリスタバルブモジュールは、前記複数の第1サイリスタに逆並列に接続された複数の第2サイリスタを含み、
前記複数の第2光ファイバは、それぞれ分岐され、
分岐された一方の複数の第2光ファイバは、前記複数の第1サイリスタに接続され、
分岐された他方の複数の第2光ファイバは、前記複数の第2サイリスタに接続され
た電力変換装置。
【請求項4】
直列に接続された複数の第1サイリスタを含むサイリスタバルブを含むサイリスタバルブモジュールと、
ゲート信号を生成するゲート駆動装置と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を伝送する第1光ファイバと、
前記第1光ファイバの受光端と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに分配する第1光スプリッタと、
前記第1光スプリッタと前記複数の第1サイリスタとの間に設けられ、前記第1光スプリッタによって分配された前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに供給する複数の第2光ファイバと、
を備え、
前記第1光ファイバの長さは、前記複数の第2光ファイバのいずれの長さよりも長く、
前記サイリスタバルブモジュールは、4つの隣接する側面を有する筐体を有し、
前記第1光スプリッタは、前記4つの側面のうちの1つに設けられ、
前記第1光スプリッタの筐体は、前記4つの側面がなす外周の外側に向かって凸となる導電性を有する
曲面を含
む電力変換装置。
【請求項5】
直列に接続された複数のサイリスタを含むサイリスタバルブを含むサイリスタバルブモジュールと、
ゲート信号を生成するゲート駆動装置と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を伝送する複数の第1の光ファイバと、
前記ゲート駆動装置と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を伝送する複数の第2
の光ファイバと、
を備え、
前記複数の第1の光ファイバは、前記複数のサイリスタのうち、対地電位が近接するサイリスタの第1グループに接続され、まとめて敷設され、
前記複数の第2の光ファイバは、前記複数のサイリスタのうち、対地電位が近接するサイリスタの第2グループに接続され、まとめて敷設された電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力系統には、高電圧大電力容量の電力変換装置が用いられる場合がある。このような電力変換装置では、電力用半導体素子を必要数だけ直列に接続して、所望の耐圧を実現する。
【0003】
サイリスタバルブを用いた電力変換装置は、大電流出力が可能な光サイリスタの普及とともに、サイリスタを多段に直列接続することによって高電圧化が可能なため、電力系統に用いられることが多い。
【0004】
このようなサイリスタバルブでは、サイリスタの直列接続数が多くなると、サイリスタを点弧させるための光源や、ゲート信号を送信する光ファイバの本数が多くなり、部品数の増加や光ファイバの敷設工事が煩雑になるなどの問題が生じ得る。
【0005】
部品数の増加を抑制し、光ファイバの敷設工事を容易にする電力変換装置が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実施形態は、部品数の増加を抑制し、光ファイバの敷設工事を容易にする電力変換装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係る電力変換装置は、直列に接続された複数の第1サイリスタを含むサイリスタバルブを含むサイリスタバルブモジュールと、ゲート信号を生成するゲート駆動装置と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を伝送する第1光ファイバと、前記第1光ファイバの受光端と前記サイリスタバルブモジュールとの間に設けられ、前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに分配する第1光スプリッタと、前記第1光スプリッタと前記複数の第1サイリスタとの間に設けられ、前記第1光スプリッタによって分配された前記ゲート信号を前記複数の第1サイリスタに供給する複数の第2光ファイバと、を備える。前記第1光ファイバの長さは、前記複数の第2光ファイバのいずれの長さよりも長い。前記第1光スプリッタは、導電性の筐体内に収納される。前記筐体は、前記筐体が取り付けられた前記サイリスタバルブモジュール内のいずれかの電位に接続される。
【発明の効果】
【0009】
本実施形態では、部品数の増加を抑制し、光ファイバの敷設工事を容易にする電力変換装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1(a)および
図1(b)は、第1の実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
【
図2】
図2(a)は、第1の実施形態の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図2(b)は、第1の実施形態の電力変換装置の外観を例示する模式的な側面図である。
【
図3】
図3(a)は、比較例の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図3(b)は、比較例の電力変換装置の外観を例示する模式的な側面図である。
【
図4】
図4(a)は、第2の実施形態の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図4(b)は、第2の実施形態の電力変換装置の外観を例示する模式的な側面図である。
【
図5】第3の実施形態の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
【
図6】
図6(a)は、第4の実施形態の電力変換装置の一部の外観を例示する模式的な平面図および正面図である。
図6(b)は、第4の実施形態の変形例の電力変換装置の一部の外観を例示する模式的な平面図および正面図である。
図6(c)は、比較例の電力変換装置の一部の外観を例示する模式的な平面図および正面図である。
【
図7】
図7(a)は、第5の実施形態の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図7(b)は、第5の実施形態の電力変換装置の一部の外観を例示する模式的な正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1(a)および
図1(b)は、第1の実施形態に係る電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図1(a)および
図1(b)には、電力変換装置として、サイリスタ式の無効電力補償装置(Static VAR Compensator、SVC)の主回路2,2aが示されている。
【0013】
図1(a)は、リアクトル電流を連続的に制御するTCR(Thyristor Controlled Reactor)の1相分の主回路2を示している。
図1(a)の主回路2は、たとえばΔ結線され、あるいはスター結線されて、電力系統等に接続される。三相の電力線にΔ結線で接続される場合には、U相100aとV相100bとの間に主回路2が接続される。
図1(a)に示すように、電力変換装置は、主回路2を備える。主回路2は、サイリスタバルブ10を含む。サイリスタバルブ10は、サイリスタスイッチ12a,12bを含んでいる。サイリスタスイッチ12a,12bは、逆並列に接続されている。逆並列に接続されたサイリスタスイッチ12a,12bは、同じ位相のゲート信号で点弧される。
【0014】
サイリスタバルブ10の一方の主端子は、リアクトル21を介して、電力線のU相100aに接続される。サイリスタバルブ10の他方の主端子は、リアクトル22を介して、電力線のV相100bに接続される。リアクトル21,22は、サイリスタバルブ10に流れる電流のdi/dtを抑制して、サイリスタバルブ10を保護するために設けられている。電力線の線間には、コンデンサ23およびリアクトル24の直列回路が設けられている。この直列回路は、サイリスタバルブ10が位相制御動作をすることによる高調波の発生を抑制するために設けられている。
【0015】
図1(b)は、コンデンサ25をオンオフ制御するTSC(Thyristor Switched Capacitor)の1相分の主回路2aを示している。
図1(b)の主回路2aは、
図1(a)の主回路2と同様に、たとえばΔ結線され、あるいはスター結線されて、電力系統等に接続される。三相の電力線にΔ結線で接続される場合には、U相100a’とV相100b’との間に主回路2aは、接続される。
図1(b)に示すように、電力変換装置は、主回路2aを備える。主回路2aは、サイリスタバルブ10を含む。サイリスタバルブ10の構成は、主回路2の場合と同じである。
【0016】
サイリスタバルブ10の一方の主端子は、コンデンサ25を介して、電力線のU相100a’に接続される。サイリスタバルブ10の他方の主端子は、リアクトル26を介して、電力線のV相100b’に接続される。TSCでは、コンデンサ25は、サイリスタバルブ10によってオンオフされる。TSCは、これによって、電力線に供給する無効電力を調整する。リアクトル26は、サイリスタバルブ10に流れる電流のdi/dtを抑制する。
【0017】
以下、本実施形態および他の実施形態の電力変換装置の構成等について説明する場合には、電力変換装置はSVCであり、サイリスタバルブ10は、双方向のスイッチであるものする。ただし、サイリスタバルブの構成は、SVCのためのものに限らない。サイリスタバルブを一方向逆阻止の回路構成とすることによって、交流-直流間の電力変換装置とすることもできる。
【0018】
図2(a)は、本実施形態の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図2(b)は、本実施形態の電力変換装置の外観を例示する模式的な側面図である。
図2(a)に示すように、サイリスタバルブ10は、サイリスタスイッチ12a(
図1)を含んでおり、サイリスタスイッチ12aは、複数のサイリスタ12a1~12a16を含んでいる。サイリスタバルブ10は、サイリスタスイッチ12b(
図1)を含んでおり、サイリスタスイッチ12bは、複数のサイリスタ12b1~12b16を含んでいる。
【0019】
サイリスタ12a1~12a16は、端子11a,11bの間で直列に接続されている。サイリスタ12b1~12b16は、端子11a,11bの間で直列に接続されている。サイリスタ12a1,12b1は、逆並列に接続され、サイリスタ12a2,12b2も逆並列に接続されている。すべてのサイリスタ12ai,12bi(i=1~16)は、逆並列にそれぞれ接続されている。サイリスタ12ai,12biの逆並列回路には、それぞれスナバが並列に接続されている。この例では、スナバは、スナバコンデンサCsおよびスナバ抵抗Rsの直列回路である。
【0020】
サイリスタ12a1~12a16は、1つのサイリスタスタックを構成している。サイリスタ12b1~12b16も1つのサイリスタスタックを構成している。この例では、各サイリスタスタックは、16個のサイリスタの直列回路を形成している。たとえば、サイリスタ12a1~12a16およびサイリスタ12b1~12b16からなる2つのサイリスタスタックは、図に示すように逆並列となるように接続されて、1つの筐体に収納される。サイリスタバルブモジュールは、サイリスタスタック、図示しないリアクトル等の回路部品およびこれらを収納する筐体からなる。サイリスタバルブモジュールについては後述する。
【0021】
以下では、簡単のため、2つのサイリスタスイッチ12a,12bを含む1つのサイリスタバルブ10が1つの筐体に収納されてサイリスタバルブモジュールとされる場合について説明するが、これに限るものではない。たとえば、サイリスタバルブモジュールは、さらに直列接続された複数のサイリスタスタックを含むようにしてもよいし、サイリスタバルブモジュール同士をさらに直列に接続するようにしてもよい。また、サイリスタバルブを構成するサイリスタの直列数を16個とする構成は一例であって、これに限るものではなく、必要な耐圧を実現するように、適切かつ任意に直列数を設定することができる。
【0022】
サイリスタ12a1~12a16,12b1~12b16は、たとえば光サイリスタである。光サイリスタ以外のサイリスタの場合には、サイリスタのゲートと光ファイバとの間に光電変換回路を含むゲート駆動回路が設けられる。以下では、サイリスタ12a1~12a16,12b1~12b16は、光サイリスタであるものとする。
【0023】
光スプリッタ30a,30bは、この例では、1入力16出力の光信号分配回路素子である。サイリスタ12a1~12a16のゲートは、光ファイバ41a1~41a16によって、光スプリッタ30aに接続されている。光スプリッタ30aは、光ファイバ42aによって、ゲート駆動装置に接続されている。サイリスタ12b1~12b16のゲートは、光ファイバ41b1~41b16によって、光スプリッタ30bに接続されている。光スプリッタ30bは、光ファイバ42bによって、ゲート駆動装置に接続されている。
【0024】
ゲート駆動装置は、電力線の無効電力にもとづいて、サイリスタバルブ10を位相制御するためのゲート信号を生成する。サイリスタバルブ10を構成するすべてのサイリスタ12a1~12a16,12b1~12b16は、同じ位相のゲート信号によって点弧される。つまり、この例では、ゲート駆動装置は、光ファイバ42aを介して光スプリッタ30aにゲート信号を送信し、送信されたゲート信号は、光スプリッタ30aによって16個のサイリスタ12a1~12a16に分配される。同様に、ゲート駆動装置は、光ファイバ42bを介して光スプリッタ30bにゲート信号を送信し、送信されたゲート信号は、光スプリッタ30bによって16のサイリスタ12b1~12b16に分配される。このようにして、サイリスタバルブ10は、ゲート駆動装置から送信されたゲート信号によって点弧される。
【0025】
光スプリッタ30a,30bに光ファイバ42a,42bを介して送信されるゲート信号は、同一の発光素子によって生成されていてもよいし、異なる発光素子によって生成されてもよい。同一の発光素子によってゲート信号が伝送される場合には、1つの発光素子からゲート駆動装置側で別の光スプリッタ等で、2本の光ファイバ42a,42bに分配される。異なる発光素子によってゲート信号が伝送される場合には、異なる発光素子は、同一の駆動源によって駆動され、同一の位相のゲート信号を生成する。つまり、いずれの場合であっても、サイリスタバルブ10中の各サイリスタ12a1~12a16,12b1~12b16は、同一の位相のゲート信号によって点弧される。
【0026】
図2(b)に示すように、本実施形態の電力変換装置1は、サイリスタバルブモジュール50を備える。サイリスタバルブモジュール50は、複数台設けられており、各サイリスタバルブモジュール50は、絶縁支柱62を介して、積み重ねられる。この例では、3段に積み重ねられた最下段のサイリスタバルブモジュール50は、絶縁架台60上に絶縁支柱62を介して設置されている。絶縁架台60は、設置面E上に設けられている。設置面Eは、電力変換装置1が設けられているプラント等の施設内の設置面である。
【0027】
サイリスタバルブモジュール50は、主回路2(
図1)を備えている。この例では、主回路2は、1つの主回路を含み、1つのサイリスタバルブ10を含んでいる。
【0028】
光スプリッタ30aは、サイリスタバルブモジュール50の外壁面上に設けられている。
図2(a)の光スプリッタ30bは、この図には示されないが、たとえば、光スプリッタ30aが設置された外壁面上の他の位置に設けられている。光スプリッタ30a,30bは、多段に積み上げられたサイリスタバルブモジュール50ごとに設けられる。光ファイバ42a,42bの受光端は、光スプリッタ30a,30bの入力にそれぞれ接続されている。したがって、ゲート駆動装置および各サイリスタバルブモジュール50は、ゲート駆動装置と光スプリッタ30a,30bとの間の光ファイバ42a,42bによって接続されている。
【0029】
ゲート駆動装置とサイリスタバルブモジュール50との間に設けられる光ファイバ42aの本数は、サイリスタバルブモジュール50に設けられた光スプリッタ30a,30bの個数となる。ゲート駆動装置は、サイリスタバルブモジュール50が設置された場所から離れた場所に設置される場合があるので、その場合には、光ファイバ42aの長さは、距離に応じて長くなる。本実施形態では、光スプリッタ30a,30bを用いることによって、長い光ファイバ42aの本数を削減することが可能になる。
【0030】
また、本実施形態では、ゲート駆動装置は、長い光ファイバ42aを駆動すればよいので、発光素子の数を光ファイバ42aの本数とすることができる。なお、光スプリッタ30a,30bは、光ファイバ41a1~41a16,41b1~41b16の長さが光ファイバ42a,42bの長さよりも十分に短くなるように、サイリスタバルブモジュール50の近傍に設けられていればよい。光スプリッタ30a,30bは、サイリスタバルブモジュール50の外壁面上に限らず、サイリスタバルブモジュール50の筐体内に収納されていてもよいし、絶縁架台60上に設置されていてもよい。
【0031】
本実施形態の電力変換装置1の効果について、比較例の電力変換装置と比較しつつ説明する。
図3(a)は、比較例の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図3(b)は、比較例の電力変換装置の外観を例示する模式的な側面図である。
図3(a)および
図3(b)に示すように、比較例の電力変換装置101は、光スプリッタを備えていない。サイリスタバルブ110は、直列接続されたサイリスタ12a1~12a16と、これらにそれぞれ逆並列に接続されたサイリスタ12b1~12b16と、を含んでいるのは、実施形態の場合と同じである。
【0032】
比較例の場合では、サイリスタ12a1~12a16,12b1~12b16は、光スプリッタを介さずに、ゲート駆動装置に接続される。そのため、光ファイバ141a1~141a16,141b1~141b16は、ゲート駆動装置とサイリスタバルブモジュール50との間に設けられる。
図3(b)では図示の煩雑さを回避するために最上段のサイリスタバルブモジュール50とゲート駆動装置との間の光ファイバのみ表されているが、同じ本数の光ファイバが他のサイリスタバルブモジュール50とゲート駆動装置との間に設けられている。この例では、サイリスタバルブモジュール50当たり32本の光ファイバが設けられているので、電力変換装置101のゲート信号送信用としては、合計32本×3台=96本の光ファイバが用いられる。
【0033】
これに対して、本実施形態の電力変換装置1では、光スプリッタ30a,30bを介して、同じ位相のゲート信号をサイリスタバルブモジュール50側で分配するので、長い光ファイバ42a,42bの本数を削減することができる。この例では、サイリスタバルブモジュール50当たり2本の光ファイバが設けられているので、合計2本×3台=6本となり、比較例の場合の1/16とすることができる。これにより、光ファイバに要するコストを低減することができるとともに、光ファイバの敷設が容易になり、電力変換装置1の設置にともなう生産性を格段に向上させることができる。ゲート駆動装置側の光ファイバの本数に応じて、光ファイバを駆動する発光素子の数も削減することができる。
【0034】
サイリスタバルブモジュール50内の光ファイバ41a1~41a16,41b1~41b16に帯電したときの電位は、直列に接続されたサイリスタ12a1~12a16,12b1~12b16の電位に依存するので、その大きさのばらつきが大きくなる。一方、光スプリッタ30a,30bの筐体を導電性の材料で形成し、特定の電位に固定することによって、光ファイバ42aに帯電する電位のばらつきを抑制することができる。そのため、光ファイバ42a同士のコロナ放電に対する耐性が実質的に向上するので、光ファイバ42aの敷設時の相互の間隔や配置等の配慮を少なくすることができる。
【0035】
ここで、特定の電位は、任意に設定することができるが、サイリスタバルブモジュール50のいずれかの電位とすることが好ましく、たとえば、端子11aの電位または端子11bの電位である。サイリスタスタックは、サイリスタバルブモジュール50の筐体のたとえば長手方向に沿うように配置される。したがって、端子11a,11bは、サイリスタバルブモジュール50の長手方向の側板側に配置されるので、光スプリッタ30a,30bの筐体ともっとも短い距離で接続することができる。
【0036】
(第2の実施形態)
上述の他の実施形態の場合では、ゲート駆動装置とサイリスタバルブモジュール50間の光ファイバに帯電する電位差のばらつきを小さくすることができるので、光ファイバの耐コロナ性を向上させることができる。本実施形態では、サイリスタバルブモジュール50内の光ファイバに帯電する電位差を抑制して、光ファイバの耐コロナ性を向上させる。
図4(a)は、本実施形態の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図4(b)は、本実施形態の電力変換装置の外観を例示する模式的な側面図である。
図4(a)および
図4(b)に示すように、電力変換装置201は、光スプリッタ230a~230dを備える。光スプリッタ230a~230dは、1入力8出力の分配器である。光スプリッタ230a~230dには、同じ位相のゲート信号が伝送される。
【0037】
光スプリッタ230aの出力には、サイリスタ12a1~12a8のゲートが接続されている。光スプリッタ230bの出力には、サイリスタ12b1~12b8のゲートが接続されている。光スプリッタ230cの出力には、サイリスタ12a9~12a16のゲートが接続されている。光スプリッタ230dの出力には、サイリスタ12b9~12b16のゲートが接続されている。
【0038】
サイリスタ12a1~12a16の直列回路およびサイリスタ12b1~12b16の直列回路は、端子11a,11bの間に接続されている。端子11a,11bには、交流電圧が印加されるので、たとえば端子11bに対して、端子11aの電位がもっとも高くなる場合があり、端子11bに対して、端子11aの電位がもっとも低くなる場合がある。したがって、サイリスタ12a1~12a16の対地電位は、この順にもっとも高くなる場合があり、この順にもっとも低くなる場合がある。同様にサイリスタ12b1~12b16の対地電圧は、この順にもっとも高くなる場合があり、この順にもっとも低くなる場合がある。
【0039】
サイリスタバルブモジュール50内に収納される光ファイバ341a1~341a16,341b1~341b16は、接続されるサイリスタ12a1~12a16,12b1~12b16bの対地電位により、この順にもっとも高い電位となり得、もっとも低い電位に帯電され得る。本実施形態では、帯電され得る電位差の近い光ファイバを1つのグループにして、そのグループの光ファイバを1つの光スプリッタに接続する。
【0040】
好ましくは、光スプリッタ230a~230dの筐体は、導電性の材料、たとえば金属で形成されている。光スプリッタ230a~230dの筐体は、特定の電位に固定される。特定の電位は、上述の他の実施形態の場合と同様に任意に設定することができるが、たとえば端子11a,11bの電位とすることによって、接続距離を短くすることができる。
【0041】
この例では、直列に接続された16個のサイリスタを2つのグループに分けて、光ファイバに対応させたが、2つのグループに限らない。また、同じ数の光ファイバとなるようにすることにも限らない。たとえば、16個のサイリスタを3つ、あるいは4つ以上のグループに分けて、1つの光スプリッタに接続するようにしてもよい。このように光ファイバをグループ分けすることによって、帯電し得る電位の近い光ファイバを近接して配置することができ、耐コロナ性を向上させるとともに、光ファイバの配置の自由度を向上させ、電力変換装置201の製造時の生産性を高くすることができる。
【0042】
(第3の実施形態)
図5は、本実施形態の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図5に示すように、本実施形態の電力変換装置では、サイリスタバルブモジュール内の光ファイバ341a~341a16は、一端で光スプリッタ230a,230cに接続されており、他端が2本に分岐している。2本に分岐した光ファイバ341a1の他端は、サイリスタ12a1,12b1のゲートにそれぞれ接続されている。同様に、2本に分岐した光ファイバ341a2の他端は、サイリスタ12a2,12b2のゲートにそれぞれ接続されている。つまり、2本に分岐した光ファイバ341aiの他端は、サイリスタ12ai,12biのゲートにそれぞれ接続されており、i=1~16の整数である。
【0043】
並列に接続されたサイリスタ12ai,12biの対地電位の大きさは、ほぼ等しいので、光ファイバ341aiの2本に分岐された光ファイバのそれぞれに帯電し得る電位もほぼ等しい。そのため、異なる光スプリッタを用いることによって、光ファイバをサイリスタスイッチ12a側とサイリスタスイッチ12b側で分離しなくても、同位相のゲート信号を送信することができる。
【0044】
本実施形態では、光スプリッタの使用数を上述の他の実施形態の場合よりも減らすことができる。また、ゲート駆動装置側の光ファイバの本数も減らすことができるとともに、ゲート駆動装置側の光ファイバを駆動する発光素子の数も減らすことができる。
【0045】
なお、この例では、光ファイバを2つのグループに分割して、それぞれ光スプリッタ230a,230cによってゲート信号を送信することとしているが、第1の実施形態の場合のように、グループ分けせずに1つの光スプリッタとすることによって、さらに部品数を削減することができる。また、第2の実施形態の場合で説明したように、グループ分けするグループの数も2つに限らず、3つ以上であってもよい。
【0046】
(第4の実施形態)
図6(a)は、本実施形態の電力変換装置の一部の外観を例示する模式的な平面図および正面図である。
図6(b)は、本実施形態の変形例の電力変換装置の一部の外観を例示する模式的な平面図および正面図である。
図6(c)は、比較例の電力変換装置の一部の外観を例示する模式的な平面図および正面図である。
本実施形態では、光スプリッタをサイリスタバルブモジュール50の外周に配置することによって、電界緩和のための部材を兼用させることができる。
図6(a)~
図6(c)は、いずれも上段の図がサイリスタバルブモジュール50の平面図であり、下段の図がサイリスタバルブモジュール50の正面図である。
【0047】
図6(a)の例は、上述した第2の実施形態に対応している。つまり、第2の実施形態の光スプリッタ230a~230dが、本実施形態の光スプリッタ430a~430dに対応している。
図6(b)の例は、第3の実施形態に対応しており、第3の実施形態の光スプリッタ230a,230cが本実施形態の光スプリッタ430aa,430ccに対応している。
【0048】
図6(a)に示すように、本実施形態の電力変換装置は、光スプリッタ430a~430dを備える。この例では、光スプリッタ430a~430dは、平面視で、サイリスタバルブモジュール50の長手方向の両側の壁面(側面)に設けられており、サイリスタバルブモジュール50の筐体の角部を覆うように設けられている。
【0049】
光スプリッタ430a~430dは、平面視で、サイリスタバルブモジュール50の角部に応じた位置に曲面を有している。曲面は、平面視でのサイリスタバルブモジュール50の外周を外側に向かって凸となる面を有している。光スプリッタ430a~430dは、少なくとも曲面において、導電性を有する材料で形成されている。好ましくは、光スプリッタ430a~430dは、上記曲面を含む筐体の全体が導電性を有する材料で形成されている。たとえば、光スプリッタ430a,430bの筐体は、
図4(a)に示した端子11aに接続され、光スプリッタ430c,430dの筐体は、
図4(a)に示した端子11bに接続される。これにより、光スプリッタ430a~430dは、角部に導電性を有する曲面を有しているので電力変換装置への電界集中を緩和することができる。
【0050】
図6(b)に示すように、本変形例の電力変換装置は、光スプリッタ430aa,430ccを備えている。光スプリッタ430aa,430ccは、平面視で、サイリスタバルブモジュール50の長手方向の両側に設けられている。光スプリッタ430aaは、平面視におけるサイリスタバルブモジュール50の2つの角部に対応する位置に曲面を有する導電性の筐体を有している。光スプリッタ430ccも、平面視におけるサイリスタバルブモジュール50の2つに角部に対応する位置に曲面を有する導電性の筐体を有している。光スプリッタ430aaの筐体は、たとえば
図5の端子11aに接続されており、光スプリッタ430ccの筐体は、たとえば
図5の端子11bに接続されている。
【0051】
本実施形態および変形例の電力変換装置の効果について、比較例の電力変換装置と比較しつつ説明する。
図6(c)は、比較例の電力変換装置の一部の外観を例示する模式的な平面図および正面図である。
図6(c)に示すように、比較例の電力変換装置は、サイリスタバルブモジュール50の角部にシールドリング402a~402dを備えている。シールドリング402a~402dは、サイリスタバルブモジュール50の4つの角部を覆うように設けられている。シールドリング402a~402dは、サイリスタバルブモジュール50の外周の外側に向かって凸となる局面を有している。シールドリング402a~402dは、導電性を有する材料で形成されている。
【0052】
電力系統等に用いられる電力変換装置は、高電圧を発生し、あるいは高電圧が印加されるので、設置施設の設置面や天井、壁面等との間で高い電位差を生じ、電力変換装置の筐体の一部をなすサイリスタバルブモジュール50の筐体に角部があると、角部に電界が集中し、部分放電(コロナ放電)等を生じるおそれがある。そのため、比較例の場合のように、サイリスタバルブモジュール50の角部を覆うように、導電性の曲面を有するシールドリング402a~402dを設けることによって、角部への電界を緩和し、電界集中を抑制する場合がある。
【0053】
このようなシールドリング402a~402dは、電界集中抑制の目的に用いられる一方で、電力変換装置を構成する部材が増加し、電力変換装置の設置スペースも増大する場合がある。
【0054】
本実施形態およびその変形例では、光スプリッタの筐体を導電性の局面を有する外形形状とすることによって、別途シールドリングを設けることなく、電力変換装置への電界集中を緩和することが可能になる。
【0055】
上述した各実施形態および変形例では、光スプリッタの入力を1つであるものとして説明した。光スプリッタの入力は1つに限らず複数、たとえば2つとしてもよい。光スプリッタの入力を複数設けることによって、ゲート駆動装置側の伝送系を多重化することができる。ゲート駆動装置側の伝送系を多重化することによって、電力変換装置の可用性を向上させることができる。
【0056】
(第5の実施形態)
上述の他の実施形態では、光スプリッタを用いて、長い光ファイバ同士の帯電電位のばらつきを抑制したが、本実施形態では、光スプリッタを用いることなく、長い光ファイバ同士の帯電電位のばらつきを抑制する。
図7(a)は、本実施形態の電力変換装置の一部を例示する模式的な回路図である。
図7(b)は、本実施形態の電力変換装置の一部の外観を例示する模式的な正面図である。
図7(a)に示すように、サイリスタバルブ10は、サイリスタ12a1~12a16,12b1~12b16を含んでいる。サイリスタ12a1~12a16は、直列に接続され、サイリスタ12b1~12b16も直列に接続されている。光ファイバ541a1~541a16は、一端でゲート駆動装置に接続されている。光ファイバ541a1~541a16の他端は、2つに分岐している。2つに分岐した541aiの他端は、サイリスタ12ai,12biのゲートにそれぞれ接続されている。
【0057】
ここで、光ファイバ541a1~541a16は、帯電し得る電位の近いものとなるようにグループ分けされている。この例では、光ファイバ541a1~541a8を1つのグループとし、光ファイバ541a9~541a16を1つのグループとしている。
【0058】
図7(b)に示すように、1つのグループに属する光ファイバ541a1~541a8は、サイリスタバルブモジュール50の一方の外壁面上で束ねられて絶縁板52上に固定される。他の1つのグループに属する光ファイバ541a9~541a16は、サイリスタバルブモジュール50の他方の外壁面上で束ねられて、絶縁板52上に固定される。
【0059】
たとえば、束ねられた光ファイバ541a1~541a8のグループおよび光ファイバ541a9~541a16のグループは、それぞれ絶縁支柱62に沿って固定され、ゲート駆動装置まで敷設される。
【0060】
このようなグループ分けを行わない場合には、光ファイバに帯電する電位が高いので、順不同にならべて配置し敷設すると、電位差の大きい光ファイバ間等で、コロナ放電を生じるおそれがあり、電力変換装置の信頼性に影響を及ぼすおそれがある。そこで、帯電する電位差順に光ファイバをならべて固定し、そのならびを維持したままゲート駆動装置まで敷設するなどの煩雑な作業を行っている場合がある。
【0061】
これに対して、本実施形態では、帯電する電位差が近い光ファイバをグループ分けして、まとめて敷設する。グループ分けを帯電電位がより近くなるように選定することによって、同一グループ内の光ファイバの配置に対する配慮を軽減することができ、光ファイバの敷設作業を簡素化することができる。たとえば、ゲート駆動装置の設置場所とサイリスタバルブモジュール50の設置場所が近い場合には、光ファイバの敷設がより容易になるとの長所がある。
【0062】
このようにして、部品数の増加を抑制し、光ファイバの敷設工事を容易にする電力変換装置が実現される。
【0063】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0064】
1,201 電力変換装置、10 サイリスタバルブ、12a,12b サイリスタスイッチ、12a1~12a16,12b1~12b16 サイリスタ、30a,30b,230a~230d,430a~430d,430aa,430cc 光スプリッタ、42a,42b,41a1~41a16,41b1~41b16,341a1~341a16,341b1~341b16 光ファイバ、50 サイリスタバルブモジュール