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▶ デラヴァル ホルディング アーベーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-26
(45)【発行日】2023-08-03
(54)【発明の名称】動物耳タグ
(51)【国際特許分類】
   A01K 11/00 20060101AFI20230727BHJP
【FI】
A01K11/00 C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020560150
(86)(22)【出願日】2019-05-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-16
(86)【国際出願番号】 SE2019050457
(87)【国際公開番号】W WO2019226101
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2022-05-06
(31)【優先権主張番号】1850606-3
(32)【優先日】2018-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】500215931
【氏名又は名称】デラヴァル ホルディング アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】フロルチャク, ケルド
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】独国実用新案第202010008325(DE,U1)
【文献】特開2010-193893(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0020641(US,A1)
【文献】特開2004-298020(JP,A)
【文献】実開平06-072352(JP,U)
【文献】米国特許第09848577(US,B1)
【文献】特開2005-224214(JP,A)
【文献】特開2003-070372(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物耳タグ(100)であって、動物耳タグ(100)が、
動物耳タグ(100)が取り付けられる動物(A)に関するデータを生成するように構成された制御回路(230)、
前記生成データを含む無線信号を放出するように構成されたアンテナ(240)、及び
制御回路(230)及びアンテナ(240)に電気エネルギーを与えるように構成されたエネルギー貯蔵源(130)
を含み、
エネルギー貯蔵源(130)が、動物耳タグ(100)の第一部分(P1)に配置され、アンテナ(240)が、動物耳タグ(100)の第二部分(P2)に配置され、動物(A)に取り付けられるとき、第一及び第二部分(P1;P2)が、第一部分(P1)が動物(A)の耳(E)の第一側(S1)に位置されかつ第二部分(P2)が第一側(S1)とは反対の動物(A)の耳(E)の第二側(S2)に位置されるように動物(A)の耳(E)を通って挿入された軸部材(210)によって相互接続され、軸部材(210)が、第二部分(P2)に含められるものにおいて、
第一及び第二部分(P1;P2)が相互接続されるとき、エネルギー貯蔵源(130)が軸部材(210)の対称軸(C-S)から中心をはずして(dOFF)位置されること、及び対称軸(C-S)に対して平行な断面において、第一部分(P1)が、略L字形状プロファイルを有し、そのプロファイルにおいて、第一脚が、軸部材(210)を受けるように構成された手段を含み、第二脚が、エネルギー貯蔵源(130)を含むことを特徴とする動物耳タグ(100)。
【請求項2】
エネルギー貯蔵源(130)が、対称軸(C-S)に対して直角の方向で測定すると動物耳タグ(100)の全体寸法(W)の少なくとも30%である距離(dOFF)だけ対称軸(C-S)からはずれている、請求項1に記載の動物耳タグ(100)。
【請求項3】
エネルギー貯蔵源(130)が第二脚の範囲を横断する方向に長尺範囲を有する、請求項1又は2に記載の動物耳タグ(100)。
【請求項4】
第一及び第二部分(P1;P2)が、接続解除及び再接続の可能な方法で相互接続されている、請求項1~のいずれかに記載の動物耳タグ(100)。
【請求項5】
第二部分(P2)が、電気プラグ部材(220)を含み、第一部分(P1)が、第一部分(P1)と第二部分(P2)が相互接続されるときにエネルギー貯蔵源(130)と制御回路(230)の間の電気接続を確立するように電気プラグ部材(220)を受けるように構成された電気ソケット部材(120)を含む、請求項1~のいずれかに記載の動物耳タグ(100)。
【請求項6】
電気プラグ部材(220)及びソケット部材(120)が、軸部材(210)の対称軸(C-S)に対して対称的に配置されている、請求項に記載の動物耳タグ(100)。
【請求項7】
電気プラグ部材(220)及びソケット部材(120)の少なくとも一方が、湿分が動物耳タグ(100)中に侵入することを防止するように構成された封止手段(215;115)を含む、請求項又はに記載の動物耳タグ(100)。
【請求項8】
エネルギー貯蔵源(130)が、一次セル電池、二次セル電池、キャパシターバンク、及びグラフェンスーパーキャパシターのうちの少なくとも一つを含む、請求項1~のいずれかに記載の動物耳タグ(100)。
【請求項9】
第二部分(P2)が、制御回路(230)をさらに含む、請求項1~のいずれかに記載の動物耳タグ(100)。
【請求項10】
第二部分(P2)が、動物(A)に関する前記データに含まれる移動データを生成するように構成された加速度計をさらに含み、その移動データが、動物耳タグ(100)がその経時的な位置を空間中の少なくとも一次元に沿ってどのように変化させているかを記述する、請求項1~のいずれかに記載の動物耳タグ(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、動物、例えば家畜動物の遠隔監視に関する。特に、本発明は、請求項1に記載の動物耳タグに関する。
【背景技術】
【0002】
動物を飼いならすために様々な種類のマーキングが知られている。しかし、耳タグの形のマーキングは、比較的新しいコンセプトである。耳タグは、一般的にプラスチック又は金属から作られ、簡単な光学識別より多く使用されているかもしれない。例えば耳タグは、情報を運ぶために無線自動識別装置(RFID)技術を使用しているかもしれない。かかる場合には、それは、電子耳タグとして言及されることが多い。電子耳タグは、通常、134.2kHzで作動する国際基準規格ISO 11784及びISO 11785、並びにUHFスペクトルで作動するISO/IEC 18000-6Cに従う。125kHzで作動する他の標準化されていない規格もある。多くの形状の耳タグが存在するが、現在使用される主なタイプは、フラッグ形状の耳タグ、ボタン形状の耳タグ、プラスチッククリップ耳タグ、金属耳タグ、及び電子IDタグである。
【0003】
フラッグ形状の耳タグは、耳を通って接合される二つの円板を含み、円板の一方又は両方は、幅広い平坦なプラスチック表面を持ち、その上に身元識別詳細が、大きくて容易に判読可能な文字列で書かれているか、又は印刷されている。ボタン形状の耳タグは、耳を通って接合される二つの円板を有する。プラスチッククリップ耳タグは、耳の縁の上で折り曲げられかつそれを通って接合される成形プラスチックストリップである。金属耳タグは、一般的にアルミニウム、鋼又は真ちゅうの尖った矩形であり、それは、耳の縁の上でクリップされ、身元識別がそれに刻印されている。電子IDタグは、EID番号を含む。それはまた、耳の後に管理番号を持つことができる。二つの番号はさらに、適合される組として組み合わされることができ、それは、電子IDタグを有する視覚的タグを含む。基本的に、上記タグの全ては、RFIDチップを持つことができる。但し、金属タイプのタグは、通常、電磁遮蔽の理由のためにあまり好ましくない。通常、RFIDチップは、タグ上に光学識別番号の電子版を持つ。
【0004】
WO2016/172745は、ドームによって動物の耳の上に固定されることを意図されかつ電子アセンブリ及び電池を包囲するハウジングを有する動物耳タグを示す。耳タグの視覚可能なパネル表面は、動物識別データを示す。パネル表面は、耳タグが動物に配置されるときにハウジングの下に位置される。ハウジング及びそれによって包囲される部品の重心は、スパイク軸から下方に突出する領域の内側にあり、その領域は、2cm以下であり、スパイク軸に垂直方向にある水平方向では1cmより広くない。これは、動物に取り付けられるときのタグの特定の配向を確実にする。
【0005】
US9848577は、タグ、バッキング部材、及び動物の外耳に穴を開けかつそれを通って延びるように構成された長尺軸アセンブリを有する耳タグアセンブリを記載する。動物の耳温度測定値を得るために第一温度センサーが軸アセンブリ内に配置される。第二温度センサーは、動物に隣接する周囲温度測定値を得る。制御回路は、続く移転のためのタグメモリーにおける第一及び第二温度センサーからの温度データを無線通信ネットワークによってデータ収集ユニットに蓄積する。追加のセンサーも利用することができる。ある場合には、バッキング部材は、制御回路に電力供給するために電池を収容することができる。バッキング部材は、電池の交換を可能にするように軸に除去可能に取り付け可能であることができる。
【0006】
従って、耳タグが動物の特定の配向を得るような重心をハウジングを持つ耳タグが知られている。従来技術はまた、タグ、軸、及びバッキング部材を含む耳タグアセンブリの一例を含み、そこではバッキング部材は、出力源を含む。
【0007】
しかしながら、一つ以上の固定されたステーションで、例えばUWバンドで高周波無線通信を促進するように設計された動物耳タグの例は、未だ存在していない。
【発明の概要】
【0008】
それゆえ、本発明の目的は、上述の問題を解決し、広い範囲の周囲の位置から耳タグに対する良好な視線視認性を改良する解決策を提供することである。
【0009】
本発明の一態様によれば、その目的は、制御回路、アンテナ、及びエネルギー貯蔵源を含む動物耳タグによって達成される。制御回路は、動物耳タグが取り付けられる動物に関するデータを生成するように構成される。例えば、データは、動物の身元識別、状態、状況、活動及び/又は挙動を反映することができる。アンテナは、生成データを含む無線信号を放出するように構成される。エネルギー貯蔵源は、電気エネルギーを制御回路及びアンテナに与えるように構成される。動物に取り付けられるとき、第一及び第二部分が軸部材によって相互接続され、軸部材は、第一部分が耳の第一側に位置されかつ第二部分が第一側とは反対の耳の第二側に位置されるように動物の耳を通って挿入される。第一及び第二部分が相互接続されるとき、エネルギー貯蔵源は、軸部材の対称軸から中心をはずして位置される。
【0010】
この動物耳タグは、その設計が全体の良好な視線視認性がある動物の耳における配置を可能にするので有利である。提案された設計はまた、動物の耳におけるタグの予測可能な配向を保証する。
【0011】
好ましくは、エネルギー貯蔵源は、軸部材の対称軸に対して直角の方向で測定すると動物耳タグの全体寸法の少なくとも30%である距離だけ軸部材の対称軸からはずれている。それによって、タグが安定した配向を持つことを確実にすることができる。さらに、配向安定性がさらに改良されるように動物の解剖学的形状に適応される方法でタグを配置することが簡単になる。もし対称軸に対して平行な断面において、第一部分が、略L字形状プロファイルを有し、そのプロファイルにおいて、第一脚が、軸部材を受けるように構成された手段を含み、第二脚が、エネルギー貯蔵源を含むなら、特にその通りである。好ましくは、エネルギー貯蔵源は、第二脚の範囲を横断する方向に長尺範囲を有する。即ち、それによって、第一部分は、動物の耳において膨らむ血管を包囲するようにうまく適合されることができる。結果として、第一部分は、耳の近位側の適所に寄り添って横たわり、第二部分は、耳の遠位側で見えたままである。
【0012】
本発明のこの態様の一実施形態によれば、軸部材は、第二部分に含められる。これは、即ち動物へのタグの取り付けを容易にし、コンパクトな設計を可能にする。
【0013】
本発明のこの態様の別の実施形態によれば、エネルギー貯蔵源は、動物耳タグの第一部分に配置され、アンテナは、動物耳タグの第二部分に配置される。第一及び第二部分は、接続解除及び再接続の可能な方法で相互接続される。これは、例えばもしその中の電池が使い尽くされたなら、エネルギー貯蔵源の交換を簡単にする。
【0014】
好ましくは、第二部分は、電気プラグ部材を含み、第一部分は、第一部分と第二部分が相互接続されるときにエネルギー貯蔵源と制御回路の間の電気接続を確立するように電気プラグ部材を受けるように構成された電気ソケット部材を含む。かかるプラグ及びソケット設計は、第一及び第二部分の接続解除及び再接続を極めて簡単にするので有利である。
【0015】
本発明のこの態様のさらに別の実施形態によれば、電気プラグ部材及びソケット部材は、軸部材の対称軸に対して対称的に配置される。これは、動物へのタグの取り付けをさらに簡単にする。
【0016】
本発明のこの態様のさらなる実施形態によれば、電気プラグ部材及び/又はソケット部材は、湿分が動物耳タグ中に侵入することを防止するように構成された封止手段を含む。それによって、タグの内部への湿分関連の損傷の危険が低下される。
【0017】
本発明のこの態様の別の実施形態によれば、エネルギー貯蔵源は、一次セル電池、二次セル電池、キャパシターバンク、及び/又はグラフェンスーパーキャパシターを含む。従って、エネルギー貯蔵源は、比較的小さいサイズであることができ、しかも十分な量の電気エネルギーを制御回路及びアンテナに与えることができる。
【0018】
本発明のこの態様のさらに別の実施形態によれば、第二部分はまた、制御回路を含む。即ち、エネルギー補給を容易にするために、エネルギー貯蔵源を含む部分が全ての交換できない部品から分離されることが望ましい。さらに、第二部分が、動物に関する前記データに含まれる移動データを生成するように構成された加速度計を含み、その移動データが、動物耳タグがその経時的な位置を空間中の少なくとも一次元に沿ってどのように変化させているかを記述するなら有利である。結果として、放出されたデータに基づいて、進んだ動物挙動分析がなされることができる。
【0019】
本発明の追加の利点、有益な特徴、及び用途は、以下の記載及び従属請求項から明らかであるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明は、添付図面を参照して例として開示される好ましい実施形態によってより詳細に説明されるだろう。
【0021】
図1a-1b】図1a-1bは、提案される動物耳タグの第一部分の一実施形態を示す。
図2a-2b】図2a-2bは、本発明による動物耳タグの第二部分の一実施形態を示す。
図3図3は、提案される動物耳タグがどのようにして動物に取り付けられるかを示す。
図4図4は、動物耳タグの第一及び第二部分がどのようにして相互接続され、動物に取り付けられるかの一例を示す。
図5図5は、動物耳タグがどのようにして動物の耳に配置されることができるかをさらに詳細に示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1a,1b,2a及び2bは、本発明の一実施形態による動物耳タグ100の第一及び第二部分を示す。動物耳タグ100は、制御回路230、アンテナ240、及びエネルギー貯蔵源130を含む。
【0023】
図1a及び1bから明らかなように、エネルギー貯蔵源130は、動物耳タグ100の第一部分P1に配置され、図2a及び2bに示されるように、アンテナ240は、動物耳タグ100の第二部分P2に配置される。好ましくは、第二部分P2はまた、制御回路230を含む。なぜならそれによって制御回路230とアンテナ240の間の信号路が最小化されることができ、設計が物理的にコンパクトに作られることができるからである。
【0024】
図3に戻ると、我々は、提案された動物耳タグ100がどのようにして動物Aの耳Eに取り付けられることができるかを見ることができる。動物Aに取り付けられるとき、第一及び第二部分(P1及びP2)がそれぞれ軸部材210を介して相互接続される。軸部材210は次に、第一部分P1が耳Eの第一側S1に位置されかつ第二部分P2が第一側S1とは反対の耳Eの第二側S2に位置されるように動物Aの外側の耳Eを通って挿入される。好ましくは、第一側S1は、耳Eの外側/遠位側であり、第二側S2は、耳Eの内側/近位側である。即ち、タグ100のかかる配置は、広い範囲の周囲位置からタグ100の良好な視線視認性を得る機会を改良する。
【0025】
制御回路230は、動物耳タグ100が取り付けられる動物Aに関するデータを生成するように構成される。生成データは、簡単な身元識別、例えば文字列から、動物Aの状態、状況、活動、及び/又は挙動を記述するパラメーターの複雑な組までの何かを反映することができる。パラメーターのかかる複雑な組を生成するために、制御回路230は、例えば加速度計、ジャイロスコープ、及び/又は温度センサーの形で様々な種類のセンサーと関連させることができる。
【0026】
アンテナ240は、前記生成データを含む無線信号を放出するように構成されている。それによって、一つ以上の固定ステーションにおける受けとりの後、データは、処理器によって処理/分析されることができ、処理器は、タグ100に一体化されることができるものより実質的に性能が高く、かつエネルギー要求が多い。さらに、もし放出された信号が十分に多い数の固定ステーションによって受けとられるなら、タグ100についての位置は、三角測量に基づいて決定されることができる。
【0027】
エネルギー貯蔵源130は、制御回路230及びアンテナ240に電気エネルギーを与えるように構成される。従って、エネルギー貯蔵源130は、一次セル電池(即ち、充電できない電池)、二次セル電池(即ち、充電可能な電池)、キャパシターバンク、及び/又はグラフェンスーパーキャパシターを含むことができる。
【0028】
図3から明らかなように、第一及び第二部分(P1及びP2)が相互接続されるとき、エネルギー貯蔵源130は、軸部材210の対称軸C-Sから中心をはずして位置される。これは、第二部分P2及びその中のアンテナ240が耳Eから外に向けられ、従って明確に目に見えるようにさせる。もしエネルギー貯蔵源が、対称軸C-Sに対して直角の方向で測定すると動物耳タグ100の全体寸法Wの少なくとも30%である距離dOFFだけ対称軸C-Sからはずれているなら有利である。設計のかかる幾何学的形状は、第二部分P2が軸部材210が通る穴に対して上方かつ外側に強制され、逆に第一部分P1が耳Eの近位側に対して下方に回転されることをもたらす。当然、対称軸C-Sからのエネルギー貯蔵源130のさらなるオフセットがこの効果を増幅する。図3に示された設計では、距離dOFFは、全体寸法のWの約50%である。
【0029】
図4に戻ると、我々は、第一部分P1が対称軸C-Sに対して平行な断面において略L字形状プロファイルを有する本発明の実施形態を見ることができる。このL字形状プロファイルでは、第一脚は、軸部材210、例えば雌型のコネクターを受けるように構成された手段を含む。L字形状プロファイルの第二脚は、エネルギー貯蔵源130を含み、それは、次に全体に円柱形状を持つことができる。かかるL字形状プロファイルタイプの設計は、前記第二脚を横断して延びる方向に延ばされるエネルギー貯蔵源130と組み合わせると有利である。即ち、それによって第一部分P1は、耳E中の膨らんだ血管Vを包囲するように適合されることができ、結果として、第一部分P1は、耳Eの近位側S1の位置にとどまり、第二部分P2は、耳Eの遠位側S2で見ることができるように位置する。
【0030】
図5は、どのように軸部材210が血管Vの上で耳Eを通って延びるか、そしてどのようにエネルギー貯蔵源130が血管Vと平行にかつ下方に延びるかを示す耳Eの別の図を示す。
【0031】
このようなタグ100がその目的を果たす前にエネルギー貯蔵源130が使い尽くされるかもしれないので、もし第一部分P1がタグ100の操作寿命期間中に交換されることができるなら有利である。それゆえ、本発明の一つの実施形態によれば、第一及び第二部分(P1及びP2)は、接続解除及び再接続の可能な方法で相互接続される。もし軸部材210が第二部分P2に含められるならさらに有利である。なぜならそれによって設計は、相対的にコンパクトになることができるからである。第二部分P2中の軸部材210の組み入れはまた、動物Aの耳Eへのタグ100の取り付けを容易にする。
【0032】
第一部分P1に対する第二部分P2の良好な接続解除及び再接続を可能にするために、第二部分P2は、電気プラグ部材220を含むことができ、同様に第一部分P1は、電気プラグ部材220を受けるように構成された電気ソケット部材120を含むことができる。それによって、第一及び第二部分(P1及びP2)が相互接続されるとき、エネルギー貯蔵源130と制御回路230の間の電気接触が確立されることができる。さらに、組み立てを単純化するために、もし電気プラグ部材220及びソケット部材120のそれぞれが軸部材210の対称軸C-Sに対して対称的に配置されるなら有利である。即ち、これは、対称軸C-Sのまわりの第一と第二部分(P1とP2)の間の相対的な回転から機械接続を独立させる。
【0033】
タグ100の内部に対する湿分関連損傷の危険を低減するために、電気プラグ部材220及び/又は電気ソケット部材120は、湿分がタグ100中に侵入することを防止するようにそれぞれ構成された封止手段215及び115を含むことができる。図1aに示された実施形態は、軸に沿って互いに重ねて配置された一組の切頭円錐を含む第一封止手段115を示す。図2bでは、対応する第二封止手段215がプラグ部材220の中央区域を包囲する一組の可撓性フランジの形で示されている。前記中央区域は、絶縁リング221及び222のそれぞれによって互いに分離された一対の電気接触を含む第二部分P2の先端と軸部材210の間に位置される。電気ソケット部材120は、第二部分P2の電気接触に適合する接触部材121及び122を与えられる。図3は、どのようにして第一封止手段115中の各切頭円錐が第二封止手段215の各可撓性フランジと係合するかを示す。
【0034】
本発明の一実施形態では、第二部分P2は、動物Aに関する生成データに含まれる移動データを生成するように構成される加速度計(図示せず)を含む。移動データは、どのようにして動物耳タグ100がその経時的な位置を空間中の少なくとも一次元に沿って変化させているかを記述する。換言すれば、移動データは、時間的積算の程度に依存して相対位置の速度、加速度を表わす空間ベクトルを表示することができる。
【0035】
ここで記載された動物耳タグ100は、無接触式で簡単に識別され、監視され、管理され、又は分析される、いかなる種類の動物に対しても好適である。
【0036】
本明細書に使用される用語「含む(comprises/comprising)」は、述べた特徴、完全体、工程又は構成要素の存在を特定するために使用される。しかしながら、この用語は、一つ以上の追加の特徴、完全体、工程又は構成要素又はそれらの群の存在を除外しない。
【0037】
本発明は、図に記載された実施形態に制限されず、請求項の範囲内で自由に変更されることができる。
図1a-1b】
図2a-2b】
図3
図4
図5