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特許7320373収納棚照明インターフェース装置、システム、及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-26
(45)【発行日】2023-08-03
(54)【発明の名称】収納棚照明インターフェース装置、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
   B64D 11/00 20060101AFI20230727BHJP
   B61D 37/00 20060101ALI20230727BHJP
   B60R 7/08 20060101ALI20230727BHJP
【FI】
B64D11/00
B61D37/00 F
B60R7/08 Z
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019099097
(22)【出願日】2019-05-28
(65)【公開番号】P2020019473
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2022-05-13
(31)【優先権主張番号】15/993,207
(32)【優先日】2018-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シススキ, ショーン アール.
【審査官】長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-053379(JP,A)
【文献】特表2017-521312(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 11/00
B61D 37/00
B60R 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル部分(102)と、
前記パネル部分(102)の湾曲が収納棚(110)の外側(112)の湾曲と揃うように、前記パネル部分(102)を前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結するよう構成された、ファスナの組(104)であって、各ファスナが、前記収納棚(110)を通って前記パネル部分(102)の背部(114)へと延びて、前記パネル部分(102)を前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結するように構成されており、前記パネル部分(102)の前記湾曲を前記収納棚(110)の前記外側(112)の前記湾曲に揃えることにより、前記パネル部分(102)が前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結されているときに前記収納棚(110)が開閉できる、ファスナの組(104)と、
照明インターフェース(106)であって、前記パネル部分(102)が前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結されているときに、前記パネル部分(102)と前記収納棚(110)の前記外側(112)との間で、前記パネル部分(102)の一又は複数の開口を通じた照明光と前記パネル部分(102)を囲む周辺光とを前記照明インターフェース(106)が提供できる位置において、前記パネル部分(102)の前記背部(114)に連結されるように構成されている、照明インターフェース(106)と
を含む、装置(100)。
【請求項2】
前記ファスナの組(104)が前記パネル部分(102)を前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結している際に前記ファスナの組(104)を隠すように、前記収納棚(110)の内側に連結されるように構成された、内側棚カバー(108)であって、前記収納棚(110)の前記内側の湾曲と揃うことができる湾曲を有している、内側棚カバー(108)
を更に含む、請求項1に記載の装置(100)。
【請求項3】
前記ファスナの組(104)が前記パネル部分(102)を前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結しているときに、前記パネル部分(102)の上方部分と前記収納棚(110)の前記外側(112)との間に間隙(154)が存在するよう、前記パネル部分(102)の前記背部(114)が一又は複数の隆起部分を含む、請求項1又は2に記載の装置(100)。
【請求項4】
前記照明インターフェース(106)が、前記パネル部分(102)の前記上方部分と前記収納棚(110)の前記外側(112)との間の前記間隙(154)の近傍で、前記パネル部分(102)の前記背部(114)に連結される、請求項3に記載の装置(100)。
【請求項5】
前記パネル部分(102)が前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結されているときに、前記照明インターフェース(106)の電力線(130)が前記収納棚(110)の側端の開口を通じて電源へと延びており、前記収納棚(110)を開閉する際に前記照明インターフェース(106)の前記電力線(130)が静止していられるように、前記収納棚(110)の前記側端の前記開口は前記収納棚(110)の開ヒンジの近傍に位置する、請求項1から4の何れか一項に記載の装置(100)。
【請求項6】
前記電力線(130)が更に、前記収納棚(110)の前記外側(112)且つ前記収納棚(110)の前記開ヒンジの近傍に位置する格納凸部(134)を通って延びており、前記格納凸部(134)は前記収納棚(110)の外で前記電力線(130)を揃え且つ隠す、請求項5に記載の装置(100)。
【請求項7】
前記収納棚(110)を開閉する際に前記照明インターフェース(106)の電力線(130)が静止していられるよう、前記パネル部分(102)が前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結されているときに、前記照明インターフェース(106)の前記電力線(130)が、前記パネル部分(102)の背後且つ前記収納棚(110)の中央開ヒンジの近傍に位置する前記収納棚(110)の開口を通じて電源へと延びている、請求項1から4の何れか一項に記載の装置(100)。
【請求項8】
前記パネル部分(102)の延長部が、前記パネル部分(102)を前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結している前記ファスナの組(104)から閾値ぶん離れた位置にある所与のファスナを用いて、前記収納棚(110)の前記外側(112)に連結されている、請求項1から7の何れか一項に記載の装置(100)。
【請求項9】
収納棚(204)と、
ファスナの組と、
パネル部分の湾曲が前記収納棚(204)の外側の湾曲と揃うように前記ファスナの組によって前記収納棚(204)の前記外側に連結された、パネル部分(202)であって、各ファスナが、前記パネル部分(202)を前記収納棚(204)の前記外側に連結するために前記収納棚(204)を通って前記パネル部分(202)の背部へと延びており、前記パネル部分の前記湾曲を前記収納棚(204)の前記外側の前記湾曲と揃えることにより前記収納棚(204)が開閉できる、パネル部分(202)と、
照明インターフェースであって、前記パネル部分と前記収納棚(204)の前記外側との間で、前記パネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光と前記パネル部分を囲む周辺光とを前記照明インターフェースが提供できる位置において、前記パネル部分の前記背部に連結されている、照明インターフェースと
を含む、システム(200)。
【請求項10】
前記収納棚の隣に位置する第2の収納棚と、
第2のファスナの組と、
前記第2の収納棚の外側に前記第2のファスナの組によって連結された第2のパネル部分と
を更に含み、
前記第2のパネル部分は壁画の第2の部分に対応し、前記パネル部分は前記壁画の第1の部分に対応する、請求項9に記載のシステム(200)。
【請求項11】
前記パネル部分を前記収納棚の前記外側に連結している前記ファスナの組を隠すように、前記収納棚の内側に連結された内側棚カバーであって、前記収納棚の前記内側の湾曲と揃う湾曲を有した、内側棚カバー
を更に含む、請求項9又は10に記載のシステム(200)。
【請求項12】
前記パネル部分(202)の上方部分と前記収納棚(204)の前記外側との間に間隙(226)が存在するように、前記パネル部分(202)の前記背部(224)が一又は複数の隆起部分を含む、請求項9から11の何れか一項に記載のシステム(200)。
【請求項13】
前記照明インターフェースの電力線が前記収納棚の側端の開口を通って電源へと延びており、前記収納棚の前記側端の前記開口は、前記収納棚を開閉しても前記照明インターフェースの前記電力線が静止していられるように、前記収納棚の開ヒンジの近傍に位置している、請求項9から12の何れか一項に記載のシステム(200)。
【請求項14】
前記電力線が更に、前記収納棚の外側かつ前記収納棚の前記開ヒンジの近傍に位置する格納凸部を通って延びており、前記格納凸部は前記収納棚の外で前記電力線を揃え且つ隠す、請求項13に記載のシステム(200)。
【請求項15】
パネル部分の湾曲が収納棚の外側の湾曲と揃うように、ファスナの組を用いて、前記パネル部分を前記収納棚の前記外側に連結すること(402)であって、前記パネル部分を前記収納棚の前記外側に連結することが、前記収納棚を通って前記パネル部分の背部へと延びて前記パネル部分を前記収納棚の前記外側に連結するように各ファスナを配置することを含み、前記パネル部分の前記湾曲を前記収納棚の前記外側の前記湾曲に揃えることにより、前記パネル部分が前記収納棚の前記外側に連結されているときに前記収納棚が開閉できる、パネル部分を収納棚の外側に連結すること(402)と、
前記パネル部分と前記収納棚の前記外側との間で、前記パネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光と前記パネル部分を囲む周辺光とを照明インターフェースが提供できる位置において、前記照明インターフェースを前記パネル部分の前記背部に連結すること(404)と
を含む、方法(400)。
【請求項16】
射出成型工程を用いて、前記収納棚の前記外側の幅に対応する幅を有したパネルを作製すること(406)と、
ウォータージェット工程を用いて、前記パネル部分を形成するために前記パネルを改変すること(408)と
を更に含む、請求項15に記載の方法(400)。
【請求項17】
前記収納棚を備えて構成された航空機の運航状態に基づいて、前記照明インターフェースの動作を改変すること(410)を更に含み、前記照明インターフェースの動作を改変することが、
前記照明インターフェースによって提供される照明の明るさ又は色を調整すること
を含む、請求項15又は16に記載の方法(400)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広くは、収納棚に取付け可能なディスプレイ又は照明機構に関し、より詳細には、収納棚の照明インターフェースの例に関する。
【背景技術】
【0002】
収納棚は、アイテム(例えば、荷物)を保持するように構成されたコンパートメントの一種であり、バス、列車、航空機をはじめ様々な輸送ビークルで用いられている。ビークルにおいて収納棚は、ビークルの運行中にアイテムを確実に保管しておく手段として用いられている。例えば航空機では、収納棚が乗客の頭上に位置しており、飛行中に荷物やその他のアイテムを安全かつ確実に保管することができる。
【0003】
収納棚は通常、ディスプレイや装飾的なものを有さずに作製されている。収納棚はむしろ、保管スペースを最大限にしつつ収納棚をコンパクトに開閉できるよう、湾曲した形状となっていることが多い。こうした収納棚のコンパクトなデザインと湾曲した形状によって、収納棚の可視部分を改変することが困難となり得る。結果として、収納棚の外観を拡張するのに用いる表示機構は、壁にポスターを貼付するのに似て、何らかの接着物を用いた二次元的な装飾を収納棚に施すにとどまることが多い。
【発明の概要】
【0004】
一例では、装置が記載される。該装置は、パネル部分と、ファスナの組とを含む。ファスナの組は、パネル部分の湾曲が収納棚の外側の湾曲と揃うように、パネル部分を収納棚の外側に連結するように構成されている。各ファスナは、収納棚を通ってパネル部分の背部へと延び、パネル部分を収納棚の外側に連結するように構成されている。パネル部分の湾曲を収納棚の外側の湾曲に揃えることにより、パネル部分が収納棚の外側に連結されているときに収納棚を開閉できる。該装置は、照明インターフェースを更に含む。照明インターフェースは、パネル部分が収納棚の外側に連結されているとき、パネル部分と収納棚の外側との間で、パネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光とパネル部分を囲む周辺光とを照明インターフェースが提供できる位置において、パネル部分の背部に連結されるように構成されている。
【0005】
別の例では、システムが記載される。該システムは、収納棚、一又は複数のファスナ、パネル部分、及び照明インターフェースを含む。パネル部分は、パネル部分の湾曲が収納棚の外側の湾曲と揃うように、一又は複数のファスナを介して収納棚の外側に連結される。各ファスナは、パネル部分を収納棚の外側に連結するために、収納棚を通ってパネル部分の背部へと延びている。パネル部分の湾曲が収納棚の外側の湾曲に揃っていることで収納棚が開閉できる。照明インターフェースは、パネル部分と収納棚の外側との間で、パネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光とパネル部分を囲む周辺光とを照明インターフェースが提供できる位置において、パネル部分の背部に連結される。
【0006】
別の例では、方法が記載される。該方法は、パネル部分の湾曲が収納棚の外側の湾曲と揃うように、ファスナの組を用いてパネル部分を収納棚の外側に連結することを含む。具体的には、パネル部分を収納棚の外側に連結することは、各ファスナが収納棚を通ってパネル部分の背部へ延び、パネル部分を収納棚の外側に連結するよう、各ファスナを配置することを含む。パネル部分の湾曲を収納棚の外側の湾曲に揃えることにより、パネル部分が収納棚の外側に連結されているときに収納棚を開閉できる。該方法は、パネル部分と収納棚の外側との間で、パネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光とパネル部分を囲む周辺光とを照明インターフェースが提供できる位置において、照明インターフェースをパネル部分の背部に連結することを更に含む。
【0007】
上述の特徴、機能及び利点は、様々な実施例において独立に実現することが可能であり、また別の実施形態において組み合わせることも可能である。これらの実施例について、以下の説明および添付図面を参照して更に詳細に説明する。
【0008】
例示的な実施例の特性と考えられる新規な特徴が、添付の特許請求の範囲に明記されている。しかし、例示的な実施例、好適な使用モード、それらのさらなる目的及び説明は、添付の図面と併せて本開示の例示的な実施例についての以下の詳細な説明を読むことにより最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施例による装置の側面図である。
図2】一実施例による装置の部分の正面図である。
図3】一実施例による収納棚に連結された装置の正面図及び内側図である。
図4】一実施例による収納棚に連結された装置の内側の図及び背面図である。
図5】一実施例によるパネル部分を収納棚の外側に連結するファスナの組を示す。
図6】一実施例による収納棚に連結された装置の第1図及び第2図である。
図7】一実施例によるシステムを示す。
図8】一実施例によるシステムの複数の図である。
図9】一実施例によるビークル内部に位置する別の装置を示す。
図10】一実施例による方法のフロー図を示す。
図11】一実施例による図10に示す方法とともに使用される別の方法を示すフロー図である。
図12】一実施例による図10に示す方法とともに使用される別の方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
これより、添付図面を参照しつつ開示されている実施例についてより網羅的に説明するが、添付図面に示すのは開示されている例の一部であって、全てではない。実際には、幾つかの異なる実施例を説明することがあるが、これらの実施例は、本明細書に明記されている実施例に限定されると解釈すべきではない。これらの実施例はむしろ、この開示内容が包括的且つ完全となり当業者に本開示の範囲が十分に伝わるよう、説明されている。
【0011】
実施例では、例えば、照明付きブランディング機構として使用できる収納棚照明インターフェースのバリエーションが示されている。例示的な収納棚照明インターフェースは、収納棚の外側に連結されて、収納棚の外観を改変しつつ収納棚を設計通りに操作(即ち、きちんと開閉)することができる。例示的な収納棚照明インターフェースは、特定のデザイン、例えば、収納棚を収容しているビークルに関連したロゴ、宣伝、又は収納棚の美的アピールを強化する目的の他の装飾デザインなどを含み得る。ある例では、収納棚照明インターフェースが、ファスナの組を介して収納棚に連結したり外したりされる着脱可能な機構である。更に、ある例示的な収納棚照明インターフェースは、デザインの諸態様を照明するように構成された複数の照明インターフェースを更に含み得る。
【0012】
更に説明すると、収納棚照明インターフェースを実装するための例示的な装置は、パネル部分、ファスナの組、及び照明インターフェースを含み得るが、他の構成要素も可能である。パネル部分は、収納棚の外側の外観を拡張又は他の方法で改変するように作製されたデザインを含み得る。例えば、パネル部分は、壁画又は他の形態の装飾的デザインを含み得る。装飾的デザインは、色のパターンを含むか或いは景色(例えば、自然や都会の風景)を表したものであり得るが、他のものでもよい。パネル部分は情報、例えば、収納棚を収容しているビークルを所有する会社のロゴなどを表現してもよい。ある例では、パネル部分が、複数の収納棚にわたり広がるより大きな壁画の部分であってもよい。そのような構成では、各収納棚が壁画の非連続な部分を有し得るので、収納棚を設計どおりに開閉することができつつ、すべての収納棚を閉じたときに壁画の別々の部分が該壁画を形成できる。
【0013】
例示的な装置又はシステムのパネル部分のデザインと全体的な外観は、パネル部分がどのように作製されるかに依存し得る。ある例では、パネル部分が射出成型工程を用いて作製され得る。射出成型は、溶融した材料を型に注入して部品を作る製造工程である。パネル部分の形成には様々な溶融材料が用いられ得る。例えば、金属、ガラス、エラストマ、コンフェクション(confections)、並びに熱可塑性及び熱硬化性ポリマーなどである。ある例では、パネル部分の作製に用いる材料が収納棚のタイプや、収納棚が配置されるビークルのタイプに依存し得る。例えば、航空機の収納棚を拡張するために熱可塑性又はポリマーが用いられ、収納棚照明付きブランディング機構を軽量にしておくことができる。
【0014】
例示的な実施例では、射出成型工程が、収納棚の外側の幅に対応した幅をパネルが有するように、パネルを作製することを含み得る。この幅によりパネル部分が収納棚の外側全体にわたって広がることができる。そして、パネルを更に改変して、成形工程(例えば、ウォータージェット加工)によってパネル部分に特定のデザインを形成することができる。パネルは、ロゴ、街の風景、グラフィックデザインなどのデザインをなすように切断或いは成形することができる。別の例では、パネル部分が収納棚の外側の一部分のみにフィットするより小さなサイズで作製され得る。そのような例では、パネルをはじめにより小さいサイズで作製し、その後パネルを収納棚照明付きブランディング機構用に成形することで、材料の使用量を減らすことができる。
【0015】
装置のパネル部分を作製した後、ファスナの組を用いてパネル部分を収納棚に連結し得る。例えば、マシンねじの組を用いてパネル部分を収納棚の外側に対して配置及び固定できる。したがって、ファスナの量、タイプ、及び構成は実施例によって異なり得る。例えば、ある例ではマシンねじが用いられ、マシンねじは収納棚の内部から収納棚の外側を通ってパネルの背部へと延びパネル部分を収納棚に確実に連結し得る。パネル部分に対するファスナの位置は、パネル部分のデザインに依存し得る。例えば、より大きなデザインのパネル部分には追加のファスナが必要であるか、或いはパネル部分を収納棚に確実に連結するようファスナが離間され得る。別の例では、ファスナの組が単一のファスナを構成し得る。
【0016】
ある例では、パネル部分を収納棚の外側に連結する際、ファスナが収納棚を通ってパネル部分の背部へと延びるので、収納棚の外側に連結されたパネル部分を見る乗客からファスナの存在を隠すことができる。結果として、パネル部分に含まれる装飾的特徴部の美的アピールを損なうことなく、ファスナがパネル部分を収納棚に確実に連結できる。
【0017】
更に、ファスナは余分な空間を有した連結孔に連結され得る。この余分な空間によって、パネル部分を収納棚の外側に連結しつつ調整を行うことができる。例えば、パネル部分を収納棚に揃える方向に、パネル部分を変位することができる。結果として、装置からの干渉なく収納棚の開閉ができる位置で、パネル部分を収納棚に連結することができる。
【0018】
パネル部分は、収納棚の外側の湾曲に合致した湾曲を有し得る。そのような構成で、ファスナの組は、パネル部分の湾曲が収納棚の外側に揃うように、パネル部分を収納棚の外側に連結することができる。収納棚の外側の湾曲に揃った湾曲を有するようにパネル部分を作製することで、パネル部分を収納棚に連結しつつも収納棚を意図した通りに操作(即ち、干渉なく開閉)することが可能となる。他の例で、パネル部分は、パネル部分が収納棚の外側に連結され且つそこから外へ延伸できるような平坦なデザインを有し得る。
【0019】
パネル部分が収納棚に連結されるとパネル部分と収納棚の外側との間に一又は複数の間隙が存在するように、パネル部分の裏側は、一又は複数の隆起部分を含み得る。照明インターフェースからの周辺光がパネル部分の上方部分を見やすくハイライトできるよう、間隙は例えばパネル部分の上方部分に形成され得る。隆起部分はまた、パネル部分が三次元(3D)の外観を有するように見せることができ、デザインの外観を拡張できる。
【0020】
例示的な装置は、一又は複数の照明インターフェースを更に含み得る。一又は複数の照明インターフェースは、パネル部分と収納棚の外側との間でパネル部分の背部に連結され得る。この位置で、照明インターフェースは、パネル部分の任意の開口を通じた照明光とパネル部分を囲む周辺光とを提供することができる。照明インターフェースは、様々なタイプの光、例えば発光ダイオード(LED)を含み得る。更に、ある例では、別々の位置に配置され得る複数の照明インターフェースを含んでもよい。
【0021】
照明インターフェースからの照明を用いて、パネル部分の諸態様の外観を拡張できる。例えば、照明インターフェースからの照明によりパネル部分のロゴやその他の部分に注意を惹き付けることができる。更に、照明インターフェースが提供する色相がパネル部分の美的アピールに寄与し得る。例えば、照明インターフェースが色付きの照明を提供し、パネル部分のデザインを拡張し得る。
【0022】
照明インターフェースは電源に接続された電力線を通じて給電され得る。電源は、他のライトに給電するように構成されたビークル電源であり得る。ある実施例では、電力線が、収納棚の側端にある開口を通って電源へと延び得る。具体的には、収納棚が開閉されても照明インターフェースの電力線が静止していられるよう、収納棚の側端の開口が収納棚の開ヒンジ近傍に位置し得る。例えば、開口は、収納棚の開ヒンジから10~100mmの範囲に位置し得る。更なる例では、電力線が、収納棚の外に且つ収納棚の開ヒンジの近傍に位置する格納凸部を通って更に延び得る。例えば、格納凸部が、収納棚の開ヒンジから数ミリメートル(例えば、10~100mm)以内の位置を有し得る。他の例では、格納凸部が収納棚の開ヒンジからの別の範囲内の位置を有し得る。格納凸部は、収納棚の外で電力線を揃え隠しておくことができる。これにより、乗客が電力線に触れてしまったり電力線がパネル部分の美的外観を損ねたりすることを防ぐことができる。
【0023】
照明インターフェースの電力線は、収納棚の開口を通って電源まで延び得る。パネル部分が収納棚の外側に連結されているとき、開口は、パネル部分の背後且つ収納棚の中央開ヒンジの近傍に位置する。例えば、開口は、収納棚の中央開ヒンジから10~100ミリメートル以内の位置を有し得る。他の例では、開口が、収納棚の中央開ヒンジから別の範囲内の位置を有し得る。この構成で、照明インターフェースの電力線は、収納棚を開閉する際に静止していることができ且つ乗客の目に入らずに済む。
【0024】
例示的な装置は、収納棚の内側に連結されるように構成された内側棚カバーを更に含むことで、ファスナの組がパネル部分を収納棚の外側に連結している際に、内側棚カバーがファスナの組を隠すことができる。ある例では、内側棚カバーが、収納棚の内側の湾曲と揃うことのできる湾曲を有している。収納棚の内側と揃うことで、内側棚がファスナを隠しつつ、収納棚の内部で占める空間を最小限に抑えることができる。
【0025】
図面を参照する。図1は、一実施例による装置100の側面図である。装置100は、収納棚照明インターフェースの例示的な構成を表している。図1に示すように、装置100は、パネル部分102、ファスナの組104、照明インターフェース106、及び内側棚カバー108を含む。更に、図1は収納棚110も示しており、装置100がファスナの組104を用いて収納棚110の外側112に連結され得る例示的な方式を示している。収納棚照明付きブランディング機構のその他の実装では、より多いかより少ない構成要素が別の構成で含まれ得る。更なる構成を下記に記載する。
【0026】
パネル部分102は、収納棚110の外側112の外観を拡張するか概ね改変するように構成された、装置100の構成要素を表している。具体的には、パネル部分102には隆起した装飾的な街の風景が描かれて示されているが、実施例により他のデザインを表していてもよい。例えば、他の例では、パネル部分102に、会社の情報やロゴ、例えば、収納棚110を装備する航空機の所有者であるエアラインのロゴが含まれていてもよい。
【0027】
パネル部分102は、複数の収納棚にわたって広がるより大きな装飾的な特徴部(例えば、壁画)の別個の部分をなしていてもよい。そのような構成では、一連の収納棚の各収納棚が収納棚照明付きブランディング機構を有し、それらがより大きな装飾的な特徴部を構成し得る。更に、ある実施例では、パネル部分102が、収納棚110を収容しているビークルの他の部分に配置されたデザインを含むより大きなデザインの一部分を表し得る。例えば、航空機の収納棚に配置された収納棚照明付きブランディング機構が、航空機の他の部分、例えば天井や内部側に配置された特徴部を組み込んだデザインの一部であり得る。
【0028】
パネル部分102の作製、使用材料、及び構成は実施例によって異なり得る。例えば、パネル部分102の作成は、使用材料、パネル部分102のサイズやデザイン、及びパネル部分102の他の態様に依存し得る。ある例では、パネル部分102が、収納棚110を収容しているビークルのタイプに基づいた材料を用いて作製される。例えば、装置100が航空機内部の収納棚110に連結される場合、より軽量の材料(例えば、プラスチック)がパネル部分102に用いられ得る。
【0029】
パネル部分102は、射出成型工程を用いて材料(例えば、プラスチック)で作製され得る。上述のように、射出成型工程は、溶融した材料を型に注入して部品を作る製造工程である。射出成型工程は、収納棚110の外側112の湾曲に合致する湾曲をパネルに付与するために用いられ得る。その後パネルがパネル部分102へと構成(例えば、切削)され得る。 パネル部分102の作製にはその他の工程が用いられてもよい。例えば、3D付加製造を用いてパネル部分102を作製してもよい。
【0030】
作製工程は、パネル部分102を構成するプラスチックに細部を形成していくためのウォータージェット工程も含み得る。ウォータージェット工程によって原型の一部を除去してパネル部分102に開口を作成するとともに、成型したパネルを所望のパネル部分102デザインへと成形し得る。例えば、ウォータージェット工程を用いて、図1に示すパネル部分102の街の風景におけるビルの輪郭を形作ることができる。その他の作製工程を用いてもよい。例えば、3D印刷技術を用いてパネル部分102を設計及び成形してもよい。
【0031】
ファスナの組104は、パネル部分102を収納棚の外側110に連結するのに用いられ得る機械的構造物を表す。図1に示す例示的な装置100で、ファスナの組104はマシンねじとして示されている。他の例は、他のタイプのファスナや、様々なファスナの組み合わせを含み得る。更に、他の例では、パネル部分102を収納棚110の外側112に連結できる他の材料が用いられ得る。例えば、パネル部分102の収納棚110への連結に接着剤を用いてもよい。
【0032】
ファスナ104の量はパネル部分102のサイズや構成に依存し得る。例えば、図1に示す街の風景は、幾つかの部分(例えば、高層ビル)を含む。そのような部分は、一又は複数のファスナ104をそれら部分に対応する位置に分布させることで収納棚110の外側により確実に連結できる。更に、より重い材料でパネル部分102を作成する際には、より多くのファスナ104が用いられ得る。
【0033】
パネル部分102を収納棚110の外側112に連結する際、ファスナの組104は、収納棚110及び/又はパネル部分102に位置する連結孔を用い得る。例えば、連結孔は、パネル部分102を収納棚110に連結する際にファスナの組104がパネル部分102の重量を均等に分散できるよう、パネル部分102又は収納棚110の様々な部分に位置し得る。更に、連結孔及びファスナの組104によって、収納棚110の開閉時や収納棚110を収容しているビークルの運航中、パネル部分102を収納棚110の外側112へ確実に固定できる。
【0034】
照明インターフェース106は、装置100の照明機構を表している。照明機構は、照明を提供してパネル部分102の可視性及び外観を拡張することができる。ある例では、照明インターフェース106が、パネル部分102と収納棚110の外側112との間で、パネル部分102の背部114に連結されるように構成されている。例えば、照明インターフェース106は、パネル部分102が収納棚110の外側112に連結されると照明インターフェース106がパネル部分102の一又は複数の開口を通じて照明を提供し、且つパネル部分102を囲む周辺光を提供できる位置で、パネル部分102の背部114に連結され得る。周辺光は、パネル部分102の外観を拡張するバックグラウンド照明として機能し得る。
【0035】
パネル部分102の形状や寸法、意図した外観、又はそれら双方に応じて、照明インターフェース106がパネル部分102に対して、上述したものに加えた或いはこれとは異なる他の位置を有していてもよい。例えば、照明インターフェースが、パネル部分102の上方部分と収納棚110の外側112との間の間隙の近傍で、パネル部分102の背部114に連結されてもよい。パネル部分102の部分が収納棚110の外側112に連結されなければ間隙が形成され得る。したがって、間隙のサイズの範囲は例えば10ミリメートルから数センチメートルであり得る。間隙は例示的な実施形態において様々なサイズを有し得る。
【0036】
照明インターフェース106のタイプや構成は実施例において異なり得る。照明インターフェース106は、一又は複数の発光ダイオード(LED)からなる。例えば、照明インターフェース106が、パネル部分102の背部114にわたって延びるLEDの帯であり得る。LED帯は、照明インターフェース106が様々な色で照明を提供できるよう、種々の色を含み得る。照明インターフェース106は、パネル部分102の各部分を種々の色で照明し得る。照明インターフェース106は、電力をビークルのためにとっておくか或いは他の理由で低電力消費であるように構成され得る。
【0037】
更に、照明インターフェース106は、電源(図1に示さず)に連結された電力線から電力を受けることができる。例えば、照明インターフェース106は、収納棚110を収容しているビークルの他のライトに給電するビークル電源から、電力を受けることができる。別の例では、電力線が、照明インターフェース106を、他の収納棚のパネル部分の照明に関連する他の照明インターフェースに連結し得ることで、すべての照明インターフェースが同じ電源から給電され得る。
【0038】
照明インターフェース106は種々の色で照明を提供できる。したがって、照明インターフェース106は、収納棚110を収容しているビークルを所有する事業者の色で、照明を提供できる。例えば、照明インターフェース106が、収納棚110を収容する航空機を所有しているエアラインの色で、照明を提供できる。更に、照明インターフェース106は、パネル部分102の種々の部分を別々の色を用いて照明し得る。照明インターフェース106が種々の色をパターンで変化させるよう、色をプログラムしてもよい。
【0039】
更に、照明インターフェース106は種々のパターンで照明を提供できる。例えば、照明インターフェース106はあるパターンでゆっくりと明滅してもよい。照明インターフェース106はまた、収納棚110を収容しているビークルの運航に基づいて照明を調整し得る。例えば、照明インターフェース106がフライトの様々な期間中に動作を調整し得る。照明インターフェースは離着陸や飛行中に色や明るさを変化させ得る。ある例では、照明インターフェース106が1日の時間帯に応じてオフとなったり色を変化させたりしてもよい。更なる例では、照明インターフェース106の動作をユーザ、例えば収納棚110を収容する航空機の操縦士やバスの運転手などが制御してもよい。
【0040】
装置100は、収納棚110の内側113に連結するように構成された内側棚カバー108を更に含むことが図示されている。具体的には、ファスナ104がパネル部分102を収納棚110の外側112に連結している際、内側棚カバー108がファスナの組104を隠すことができる。内側棚カバー108は、収納棚110の内側の見た目を改善でき、ファスナ104の頂部によりアイテムが損傷を受けることも防止できる。
【0041】
図1に示すように、内側棚カバー108は、収納棚110の内側113の湾曲と揃うことのできる湾曲を有している。内側棚カバー108は、内側棚カバー108と収納棚110の内側113との間の余分な空間を減らすよう合致する湾曲を有し得る。収納棚110の内側113と揃えることで、内側棚カバー108がファスナの組104を隠しつつ、収納棚110内の収納空間への影響を最小限とすることができる。実施例において、内側棚カバー108は様々な材料、例えば、薄い層に構成できる軽量な材料で作製され得る。
【0042】
装置100は、ビークル内に配置され得る収納棚の例示的な構成を示す収納棚110を有して図示されている。例えば、収納棚110は航空機内の位置を有し、例えば、航空機内で客席の上方に位置する収納棚の列の一部であり得る。別の例では、収納棚110が別のタイプのビークル、例えば商用のバスや列車内部に位置し得る。収納棚110は、収納棚110の開閉を可能にするハンドル115を有して図示されている。
【0043】
図示のように、収納棚110の外側112は、収納棚110内の収納空間の増大を促す湾曲を有し得る。結果として、パネル部分102は、収納棚110が確実に開閉できるよう、収納棚110の外側112の湾曲に合致し対応する湾曲を有するように設計され得る。他の例では、収納棚110が他の構成を有し得る。例えば、別の例では収納棚110の外側が平坦であり得る。
【0044】
収納棚110の構成は実施例によって異なり得る。ある例では、収納棚110の外側112が、収納棚110の底部に位置するヒンジによって、外側112の上部が下方に来るように開き得る。したがって、装置100が、収納棚110の下方へのオープン動作に適応したデザインであり得る。他の例では、収納棚110の外側112が上方に動くことで開けられてもよい。したがって、パネル部分102及び装置100のデザインは概ね、収納棚110の外側112の上方への動作に適応した構成を有し得る。例えば、パネル部分102は、収納棚110のドアがビークルの屋根に干渉することなく上方に開くことを可能にする装飾的な薄い層であってもよい。
【0045】
図2は、一実施例による装置100の正面図である。具体的には、装置100のパネル部分102が示されており、延長部120及び基部124が複数のクローズアップ図で更に詳細に表示されている。更に、図2は、パネル部分の湾曲102が収納棚110の外側112の湾曲に揃うように収納棚110の外側112に連結されたパネル部分102も示す。
【0046】
上述のように、図1及び2に示す例示的なパネル部分102は、街の風景を表すデザインとなっている。具体的には、街の風景が、パネル部分102の基部121からカットアウト状に延びるビル群で構成されている。カットアウトによりビル群を、各ビルがパネル部分102の基部121から立体的に延びているかのように見せることができる。例えば、延長部120が、パネル部分102の基部121から街の風景内の他のビルの高さを超えて延びる高層ビルを表している。したがって、延長部120は、ファスナの組104のファスナを受容し連結するための連結孔122を有して示されている。連結孔122は、延長部120を収納棚110の外側112に固く連結することを保証するために含まれ得る。例えば、パネル部分102の延長部120は、収納棚110の外側112に、パネル部分102を収納棚110の外側112に連結するファスナの組104から閾値(例えば、10センチメートル以上)離れた位置にある所与のファスナを用いて、連結され得る。そのような閾値の距離は実施例に応じて異なり得る。
【0047】
基部124は、パネル部分が収納棚110の外側に連結されるときに収納棚110の湾曲と揃うように構成された、パネル部分102の湾曲した部分の一部を表している。したがって、基部124は、収納棚110の開閉を許容する湾曲を有している。基部124は、ファスナの組104のファスナと共に用いる連結孔126も含む。他の例では、パネル部分102が、収納棚110の外側112とその他の方法で揃う湾曲を有した構成を有し得る。
【0048】
図3は、例示的実施形態による収納棚110に連結された装置100の正面図128及び内側図129を示す。正面図128は、収納棚110の外側112に連結されたパネル部分102を示しており、照明インターフェース106がパネル部分102と収納棚110の外側112との間に位置している。図示のため、照明インターフェース106は、パネル部分102と収納棚110との間に占め得る例示的な位置を表す点線で示されている。その他の例示的な実施形態では照明インターフェース106が他の位置にあり得る。
【0049】
図3に示すように、照明インターフェース106はパネル部分102の背部114に延びる帯として図示されている。照明インターフェース106は更に電力線130に接続されており、電力線130は照明インターフェース106を電源に接続している。図3に示す正面図128で、電力線130は、収納棚110の丸みを帯びた端部の後ろ部分に位置する、乗客からは見えない側方出口132(例えば、開口)を通って延びるように示されている。例えば、電力線130は、収納棚110の開ヒンジの近傍に位置する側方出口132を通って延び得る。電力線130を収納棚の側部を通って出し、格納凸部134を通してもよい。
【0050】
格納凸部134は、収納棚110の開閉中に電力線130を隠し固定しておくことができる。例えば、格納凸部134を収納棚110の側部に沿って配置することで、収納棚110の開閉を許容するヒンジ近傍に電力線130を確実に配置しておくことができる。例えば、格納凸部は、ヒンジから10~100ミリメートル以内の位置を有し得る。ある例では、格納凸部134が収納棚110のヒンジに組み込まれていてもよい。格納凸部134は、収納棚110から出し入れする際に荷物その他のアイテムが電力線130に干渉し得ることを防止できる。図3には示していないが、電力線130が格納凸部134から更に延び、照明インターフェース106を電源に連結していてもよい。
【0051】
図3に示す内側図129は、収納棚110に連結された装置100の別の図を示す。具体的には、内側図129は、収納棚110の内部からの図を示す。例示的な位置にある照明インターフェース106も含む。内側図129で、電力線130は、照明インターフェース106との接続部から延びるよう示されている。接続部は、側方出口132の近傍に位置し、更に格納凸部134を通るように位置する。例えば、照明インターフェース106は、側方出口132に重なるか或いは側方出口132から数ミリメートル(例えば、10~100mm)の位置を有し得る。上述のように、小型の格納凸部134によって、収納棚110の側部に沿って、パネル部分102を見る際に目に入らない位置に電力線130を隠し固定することができる。
【0052】
他の例では、電力線130を隠し且つ保護するため、電力線130が収納棚110の別の部分に沿って位置していてもよい。例として、別の実施例では照明インターフェース106を装置100のパネル部分102に組み込む。したがって、パネル部分102に組み込まれたチャネル内に電力線130を配置してもよく、延長部120の側部を通って出し収納棚110の側部に沿って電源に接続させてもよい。
【0053】
図4は、例示的実施形態による収納棚110に連結された装置100の内側図136及び下方図138を示す。図3と同様、図4は、電力線130を保護し且つ隠すべく電力線130が取り得る位置を示している。具体的には、内側図136が、収納棚110の底部スロット140(即ち、裏出口)を通って延びる電力線130を示す。収納棚110の裏は乗客には見えないであろうため、電力線130は乗客の視線を受けずに底部スロット140を通り収納棚110の裏を通って出てもよい。図4に示すように、底部スロット140は、延長部120の基部121が収納棚110の外側112と揃う部分の近位に位置する。
【0054】
更に、下方図138は、パネル部分102の基部121の近位に位置する底部スロット140を通って延びる電力線130の別の図を示している。電力線130は、底部スロット140を通って延び電源に接続され得る。ある例では、電力線130が収納棚110のヒンジに入ってこれを通り延びていてもよい。そのような構成では、電力線130が続いて収納棚110の内側を通り電源に接続され得る。
【0055】
図5は、例示的実施形態によるパネル部分102を収納棚110の外側112に連結するファスナの組104を示す。ファスナの組104は、収納棚の内側110からパネル部分102の背部114へ延びて示されている。
【0056】
更に、図5は、セクション142及びセクション144を更に含む。各セクションは、装置100の部分拡大図であり、ファスナの組104を用いたパネル部分102の収納棚110の外側112への連結の更なる詳細を示している。他の例では、別のタイプのファスナや連結材が用いられてよい。例えば、別の例では磁気連結材を用いてパネル部分102を収納棚110に連結し得る。
【0057】
ファスナの組104が収納棚の内側110からパネル部分102の背部114へと延びていることが示されている。そのような構成では、ファスナの組104が収納棚110のドアを通ってパネル部分102へと延び、パネル部分102を収納棚110の外側112に固定するよう配置され得る。収納棚110の内側から延びることで、各ファスナの一部のみがパネル部分102へと延びているので、パネル部分102を見る際も各ファスナは目に入らない。更に、上述のように、ある例示的な実施形態では更に内側棚カバー108が用いられて、収納棚110の内側が目に入ったとしてもファスナの組104が隠される。
【0058】
ファスナ104の使用を更に説明すると、セクション142は、収納棚110に連結された装置100の部分に接近した図である。具体的には、セクション142は、収納棚110を通って連結孔146を介して収納棚110を通ってパネル部分の背部102へと延びるファスナ104を示す。連結孔146はファスナ104の位置を案内し維持するよう機能し得る。
【0059】
図5に示す例で、連結孔146は埋込まれたインサートであり、パネル部分102を収納棚110の外側112に連結する際に、ファスナ104を収納棚110を通って案内し固定することを助けることができる。連結孔146は更に、ファスナ104の直径より大きい直径を有するよう示されている。連結孔146の直径に余分な空間があることで、パネル部分102を収納棚110の外側112に連結し揃える際にパネル部分102の位置の微調整が可能となる。結果として、連結孔146によって許容される余分な空間によって、パネル部分102が所望に応じて収納棚110の外側112に確実にフィットすることができる。
【0060】
セクション142と同様、セクション144も、収納棚110に連結された装置100の別の部分の接近図を示す。セクション144は、連結孔150を介して収納棚110を通ってパネル部分102の背部114へと延びるファスナ104を示す。セクション142に示す連連結孔146と同様、連結孔150は埋め込まれたインサートであってよく、位置揃えのためにパネル部分102の位置調整を許容する内径を含む。
【0061】
セクション144で更に示すように、パネル部分102の背部114は一又は複数の隆起部分を含み得るので、パネル部分102の上方部分と収納棚の外側110との間に間隙154が存在する。ある例では、間隙154が、パネル部分102の外観を様々な方法で拡張することを助け得る。例えば、照明インターフェース106が、間隙154を含むエリアに照明を提供することで、パネル部分102の一部が周辺光で拡張され得る。更に、間隙154は、パネル部分102の一部を収納棚110の外側112から立体的に延びているように見せることができる。
【0062】
図6は、本書に記載の例による収納棚110に連結された装置100の第1図160及び第2図162を示す。具体的には、第1図160は、収納棚の内側の図を示す。パネル部分102はファスナの組104を介し内側棚カバー108なしで収納棚の外側110に連結されている。一方、第2図162は、ファスナの組104を覆う内側棚カバー108を更に示す。収納棚110の内側を覗いてもファスナの組104は目に入らない。
【0063】
図6に示すように、第1図160は収納棚110の内側を示す。具体的には、収納棚110の内側のパネル部分102が連結されている箇所を示すために、収納棚110の外側112の上方部分を下方に角度付けして示している。ファスナの組104は、収納棚110の内側にわたり延びる構成に配置されて示されている。第1図160は、底部スロット140を通って延びる電力線130を更に含む。電力線130は、底部スロット140を通って延び電源に接続され得る。
【0064】
第2図162は、内側棚カバー108を加えた収納棚110の内側を更に示す。内側棚カバー108がファスナの組104を隠しているのが示されている。他の例では、内側棚カバー108が別の構成であってもよい。
【0065】
図7は、例示的実施形態によるシステム200を示す。システム200は、別の例示的な収納棚照明付きブランディング機構を示し、ハンドル208を備えるよう構成された収納棚204に連結されたパネル部分202を含む。システム200は、例えば、一又は複数の照明インターフェース、電力線及びファスナなど図7には示していない構成要素を更に含んでもよい。
【0066】
システム200のパネル部分202は、収納棚204の外観(例えば、収納棚204の底部206)を改変するために、システム200を使用しているエンティティに関連し得る「LOGO」を表したテキスト212を含み得る。例えば、テキスト212が、収納棚204を備えて構成されたビークルの所有者が伝えたい情報を表していてもよい。ある例では、テキスト212がシンボル、宣伝、又は他の情報を表し得る。更なる例では、パネル部分202が可変のインターフェースを含み得る。具体的には、インターフェースが、コンピュータ装置のグラフィカルユーザーインターフェースと同様に様々なビジュアルに変化できる。
【0067】
接近図210に示すように、テキスト212はパネル部分202にわたって延びてよい。他の例では、テキスト212がより大きなデザインの一部であるか、或いはパネル部分202において別の手法で構成されてもよい。更に、テキスト212はパネル部分202に刻まれていてもよく、パネル部分202の上に施される材料に相当していてもよい。ある例では、テキスト212が透明か半透明の材料であり、システム200の照明インターフェースの光でテキスト212を照明できる。
【0068】
図8は、パネル部分202の複数の図である。具体的には、これら複数の図は、パネル部分202の背面図214、パネル部分202の上面図216、パネル部分202の第1の切欠き図218、及びパネル部分202の第2の切欠き図220を含む。図8に示す複数の図は、システム200のパネル部分202の諸態様を更に示すためである。他の例では、パネル部分202が他の構成を有していてもよい。
【0069】
背面図214は、パネル部分202の背部224を示す。図示のように、テキスト212はパネル部分202のインデント部分として作成され得る。例えば、テキスト212は開口を含み、システム200の一又は複数の照明インターフェースからの光が開口を照明することができる。更に、テキスト212は透明又は透過性の材料を含んでもよく、テキスト212の外観を照明によって拡張することもできる。
【0070】
上面図216は、システム200の収納棚204に接続されたパネル部分202を示す。図示のように、パネル部分202は、パネル部分202を収納棚204の外側にフィットさせて揃えることができる湾曲を有し得る。
【0071】
第1の切欠き図218は、パネル部分202の一部を示す。具体的には、この部分は、パネル部分202の背部224の隆起部分を示す。隆起部分によって、パネル部分202を収納棚204に接続するときに間隙(例えば、間隙226)が形成され得る。第1の切欠き図218と同様、第2の切欠き図220も、パネル部分202の別の視点からの部分を示し、パネル部分202の背部224の隆起部分を含む。隆起部は間隙226を形成する。
【0072】
図9は、一実施例によるビークル内の更なる装置を示す。装置302は、ビークル300の部分内の収納棚に位置する収納棚照明付きブランディング機構の別の例を表している。図9に示すように、装置302のデザインは収納棚304の外側の頂部まで延びている。
【0073】
例示的なビークル300は、一又は複数の収納棚304を含み得る任意のタイプのビークルを表し得る。例えば、ビークル300は、航空機、バス、列車、又は他のタイプのビークルに相当し得る。図示のように、ビークル300は、座席306の上方に位置する2つの収納棚304に連結された装置302を含む。ビークル300は、窓308、及び光・空調器310を更に含む。図9では収納棚304が座席306の上方に示されているが、他の例では収納棚がビークル300内の他の位置に配置され得る。
【0074】
図10は、一実施例による方法のフロー図を示す。図10に示す方法400は、例えば図1-6に示す装置100、図7-8に示すシステム200、及び/又は図9に示す装置300とともに使用されうる方法の実施形態を示す。他の実施例では、装置及び/又はシステムの構成要素が、例えば特定の方法で操作されたときに、その機能の実行に適合するように構成されるか、実行が可能であるように構成されるか、実行が適切であるように構成され得る。
【0075】
方法400は、ブロック402から404の一又は複数で示されているように、一又は複数の動作、機能、又はアクションを含んでもよい。ブロックは順番に示されているが、これらのブロックが並行して実行されてもよく、且つ/又は本書に記載の順序とは異なる順序で実行されてもよい。更に、様々なブロックを組み合わせてブロックの数を減らしたり、分割してブロックを追加したり、所望の実装に基づいて取り除いたりしてもよい。
【0076】
ブロック402で、方法400は、パネル部分の湾曲が収納棚の外側の湾曲に揃うように、パネル部分を収納棚の外側にファスナを用いて連結することを含む。パネル部分を収納棚の外側に連結することは、各ファスナが収納棚を通ってパネル部分の背部へと延びてパネル部分を収納棚の外側に連結するように各ファスナを配置することを含み得る。ファスナの配置はパネル部分のデザインに依存し得る。例えば、ファスナは、パネル部分のうちパネル部分の基部から離れて延びる部分を収納棚の外側に確実に連結するのに用いられ得る。更に、パネル部分の湾曲を収納棚の外側の湾曲に揃えることで、パネル部分が収納棚の外側に連結されているとき収納棚を開閉できる。
【0077】
ブロック404で、方法400は、パネル部分と収納棚の外側との間で、パネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光とパネル部分を囲む周辺光とを照明インターフェースが提供できる位置において、照明インターフェースをパネル部分の背部に連結することを含む。
【0078】
ある例では、照明インターフェースが、パネル部分が収納棚に連結されるとパネル部分の背部と収納棚の外側との間に形成される一又は複数の間隙の近位に、位置し得る。具体的には、パネル部分の背部は、隆起部分、又はパネル部分の背部が収納棚の外側に取り付けられると間隙を形成させるその他の物理的な設計を含み得る。したがって、照明インターフェースは一又は複数の間隙の近位に位置し、間隙を埋め且つパネル部分の諸態様を照明する周辺光が形成されるように、照明を提供し得る。
【0079】
図11は、例示的な実施形態による方法400と併用される例示的な方法のフロー図を示す。ブロック406で、機能は、射出成型工程を用いて、収納棚の外側の幅に対応する幅を有したパネルを作成することを含む。例えば、パネルはプラスチック材料であり、収納棚の外側の一部サイズに合致するサイズで作成され得る。
【0080】
ブロック408で、ウォータージェット工程を用いてパネルを改変してパネル部分を形成することを含む。ウォータージェット工程は、高圧ジェット水や水の混合物と研磨材料を用いて多種多様な材料を切削できる工具を用いるものである。ウォータージェット工程はパネルにデザインを彫り込んだり切り込んだりすることができる。
【0081】
図12は、例示的な実施形態による方法400と併用される例示的な方法のフロー図を示す。ブロック410で、機能は、収納棚を備えて構成されたビークルの運航状態に基づいて、照明インターフェースの動作を改変することを含む。照明インターフェースの動作を改変することは、照明インターフェースが提供する照明の明るさや色を調整することを含む。例えば、照明インターフェースの動作を改変することは、収納棚を収容しているビークルの運航に依存し得る。例として、照明インターフェースが、ビークルが移動しているときに第1の動作モードで作動し、ビークルが静止しているときに第2の動作モードで作動し得る。
【0082】
更に、本開示は以下の条項による例を含む。
条項1.
パネル部分と、パネル部分の湾曲が収納棚の外側の湾曲と揃うように、パネル部分を収納棚の外側に連結するよう構成された、ファスナの組であって、各ファスナが、収納棚を通ってパネル部分の背部へと延びて、パネル部分を収納棚の外側に連結するように構成されており、パネル部分の湾曲を収納棚の外側の湾曲に揃えることにより、パネル部分が収納棚の外側に連結されているときに収納棚が開閉できる、ファスナの組と、照明インターフェースであって、パネル部分が収納棚の外側に連結されているときに、パネル部分と収納棚の外側との間で、パネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光とパネル部分を囲む周辺光とを照明インターフェースが提供できる位置において、パネル部分の背部に連結されるように構成されている、照明インターフェースと、を含む装置。
条項2
ファスナの組がパネル部分を収納棚の外側に連結している際にファスナの組を隠すように、収納棚の内側に連結されるように構成された内側棚カバーであって、収納棚の内側の湾曲と揃うことができる湾曲を有している、内側棚カバーを更に含む、条項1に記載の装置。
条項3.
ファスナの組がパネル部分を収納棚の外側に連結しているときに、パネル部分の上方部分と収納棚の外側との間に間隙が存在するよう、パネル部分の背部が一又は複数の隆起部分を含む、条項1又は2に記載の装置。
条項4.
照明インターフェースが、パネル部分の上方部分と収納棚の外側との間の間隙の近傍で、パネル部分の背部に連結されている、条項3に記載の装置。
条項5.
パネル部分が収納棚の外側に連結されているときに、照明インターフェースの電力線が収納棚の側端の開口を通じて電源へと延びており、収納棚を開閉する際に照明インターフェースの電力線が静止していられるように、収納棚の側端の開口は収納棚の開ヒンジの近傍に位置する、条項1から4の何れか一項に記載の装置。
条項6.
電力線が更に、収納棚の外側且つ収納棚の開ヒンジの近傍に位置する格納凸部を通じて延びており、格納凸部は収納棚の外で電力線を揃え且つ隠す、条項5に記載の装置。
条項7.
収納棚を開閉する際に照明インターフェースの電力線が静止していられるよう、パネル部分が収納棚の外側に連結されているときに、照明インターフェースの電力線が、パネル部分の背後且つ収納棚の中央開ヒンジの近傍に位置する収納棚の開口を通じて電源へと延びている、条項1から4の何れか一項に記載の装置。
条項8.
照明インターフェースが、パネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光、及びパネル部分を囲む周辺光を、一又は複数の色或いは一又は複数のパターンで提供するように構成されている、条項1から7の何れか一項に記載の装置。
条項9.
パネル部分の湾曲の量が、収納棚の湾曲の量に依存する、条項1から8の何れか一項に記載の装置。
条項10.
パネル部分の延長部が収納棚の外側に確実に連結されるよう、パネル部分の延長部が、パネル部分を収納棚の外側に連結しているファスナの組から閾値ぶん離れた位置にある所与のファスナを用いて、収納棚の外側に連結される、条項1から9の何れか一項に記載の装置。
条項11.
収納棚と、一又は複数のファスナと、パネル部分の湾曲が収納棚の外側の湾曲と揃うように該一又は複数のファスナによって収納棚の外側に連結されたパネル部分であって、各ファスナが、パネル部分を収納棚の外側に連結するために収納棚を通ってパネル部分の背部へと延びており、パネル部分の湾曲を収納棚の外側の湾曲に揃えることによって収納棚が開閉できる、パネル部分と、照明インターフェースであって、パネル部分と収納棚の外側との間で、照明インターフェースがパネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光、及びパネル部分を囲む周辺光を提供できる位置において、パネル部分の背部に連結されている、照明インターフェースと、を含むシステム。
条項12.
収納棚の隣に位置する第2の収納棚と、第2のファスナの組と、第2の収納棚の外側に第2のファスナの組によって連結された第2のパネル部分とを更に含み、第2のパネル部分は壁画の第2の部分に対応し、パネル部分は壁画の第1の部分に対応する、条項11に記載のシステム。
条項13.
パネル部分を収納棚の外側に連結している一又は複数のファスナを隠すように、収納棚の内側に連結された内側棚カバーであって、収納棚の内側の湾曲と揃う湾曲を有した内側棚カバーを更に含む、条項12に記載のシステム。
条項14.
パネル部分の上方部分と収納棚の外側との間に間隙が存在するように、パネル部分の背部が一又は複数の隆起部分を含む、条項11から13の何れか一項に記載のシステム。
条項15.
照明インターフェースの電力線が収納棚の側端の開口を通って電源へと延びており、収納棚の側端の開口は、収納棚を開閉しても照明インターフェースの電力線が静止していられるように、収納棚の開ヒンジの近傍に位置している、条項11から14の何れか一項に記載のシステム。
条項16.
電力線が更に、収納棚の外側かつ収納棚の開ヒンジの近傍に位置する格納凸部を通って延びており、格納凸部は収納棚の外で電力線を揃え隠す、条項15に記載のシステム。
条項17.
照明インターフェースは、パネル部分の一又は複数の開口を通じた照明光とパネル部分を囲む周辺光とを、一又は複数の色、及び一又は複数のパターンで提供するように構成されている、条項11から14の何れか一項に記載のシステム。
条項18.
パネル部分の湾曲が収納棚の外側の湾曲と揃うように、ファスナの組を用いて、パネル部分を収納棚の外側に連結することであって、パネル部分を収納棚の外側に連結することが、収納棚を通ってパネル部分の背部へと延びてパネル部分を収納棚の外側に連結するように各ファスナを配置することを含み、パネル部分の湾曲を収納棚の外側の湾曲に揃えることで、パネル部分が収納棚の外側に連結されているときに収納棚が開閉できる、パネル部分を収納棚の外側に連結することと、パネル部分と収納棚の外側との間で、パネル部分の一又は複数の開口とパネル部分を囲む周辺光とを照明インターフェースが提供できる位置において、照明インターフェースをパネル部分の背部に連結することと、を含む、方法。
条項19.
射出成型工程を用いて、収納棚の外側の幅に対応する幅を有したパネルを作製することと、ウォータージェット工程を用いてパネルを改変してパネル部分を形成することとを更に含む、条項18に記載の方法。
条項20.
収納棚を備えて構成された航空機の運航状態に基づいて、照明インターフェースの動作を改変することを更に含み、照明インターフェースの動作を改変することが、照明インターフェースによって提供される照明の明るさ又は色を調整することを含む、条項18又は19に記載の方法。
【0083】
本書で使用されている「実質的に(substantially)」又は「約(about)」の語は、記載されている特性、パラメータ、又は値が厳密に実現される必要はないが、特性によって得られることになっている影響を無効にしない量の、許容誤差、測定エラー、測定精度限界、及び、当業者には既知のその他の要因などを含む偏差又は変動が発生しうることを、意味している。
【0084】
種々の有利な構成の説明は、例示及び説明を目的として提示されているものであり、網羅的であること、または開示された形態の実施例に限定されることを意図するものではない。当業者には、多くの修正例及び変形例が明らかであろう。更に、種々の有利な実施例は、他の有利な実施例と比べて異なる利点を説明し得る。選択された単数または複数の実施例が選択され記載されているのは、実施例の原理と実際的な用途を最もよく説明するため、且つ様々な実施例の開示内容と、検討される特定の用途に適した様々な修正例とが当業者に理解され得るようにするためである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12