(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-26
(45)【発行日】2023-08-03
(54)【発明の名称】親水性リンカーおよびそのコンジュゲート
(51)【国際特許分類】
C07K 4/00 20060101AFI20230727BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20230727BHJP
A61K 47/54 20170101ALI20230727BHJP
A61K 47/65 20170101ALI20230727BHJP
A61K 47/68 20170101ALI20230727BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230727BHJP
C07K 5/06 20060101ALI20230727BHJP
C07K 5/08 20060101ALI20230727BHJP
C07K 16/28 20060101ALI20230727BHJP
【FI】
C07K4/00
A61K39/395 T
A61K47/54
A61K47/65
A61K47/68
A61P35/00
C07K5/06
C07K5/08
C07K16/28
(21)【出願番号】P 2019563461
(86)(22)【出願日】2018-06-20
(86)【国際出願番号】 FI2018050483
(87)【国際公開番号】W WO2018234636
(87)【国際公開日】2018-12-27
【審査請求日】2021-06-16
(32)【優先日】2017-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(32)【優先日】2017-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(32)【優先日】2017-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(32)【優先日】2017-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】510172996
【氏名又は名称】グリコス・フィンランド・オーワイ
【氏名又は名称原語表記】Glykos Finland Oy
【住所又は居所原語表記】Viikinkaari 6, FI-00790 Helsinki, Finland
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】サトマー,テロ
(72)【発明者】
【氏名】ヘリン,ヤリ
(72)【発明者】
【氏名】サーリネン,ユハニ
【審査官】山▲崎▼ 真奈
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/001485(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0294851(US,A1)
【文献】国際公開第2009/108807(WO,A1)
【文献】St. Hilaire, P. M. et al.,Oligosaccharide mimetics obtained by novel, rapid screening of carboxylic acid encoded glycopeptide libraries,J. Am. Chem. Soc.,1998年,Vol.120,pp.13312-13320
【文献】Burke, P. J. et al.,Optimization of a PEGylated glucuronide-monomethylauristatin E linker for antibody-drug conjugates,Mol Cancer Ther,2016年,Vol.16,No.1,pp.116-123
【文献】Rangappa, S. et al.,Effects of the multiple O-glycosylation states on antibody recognition of the immunodomminant motif in MUC1 extracellular tandem repeats,Med. Chem. Commun.,2016年,Vol.7,pp.1102-1122
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K
A61K
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iのリンカー-ペイロードコンジュゲートであって
【化1】
式中、Xはマレイミドを含むスペーサ基であり;R
1はアミノ酸側鎖であり;R
2はH、アルキル基、またはアリール基であり;Yはβ-D-グルクロン酸、α-D-グルコース、またはβ-D-グルコースであり;R
3はアミノ酸側鎖であり;Zはパラ-アミノベンジルオキシカルボニル(PABC)、オルト-アミノベンジルオキシカルボニル、α-アミノ酸、またはα-アミノ酸のジ、トリまたはテトラペプチドからなる群より選択されるオリゴペプチドであり;Dはペイロード分子であり;ならびに、mは0または1である、リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項2】
請求項1に記載のリンカー-ペイロードコンジュゲートであって、式IIIによるものであり
【化2】
式中、Xはマレイミドを含むスペーサ基であり、Dはペイロード分子であり、また
は式III
cによるものであり:
【化3】
式中、Xはマレイミ
ドを含むスペーサ基であり、Dはペイロード分子である、リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項3】
式IIのターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであって、
【化4】
式中、Tは
抗体であり;Xはチオエーテル結合を介して抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むスペーサ基であり;R
1はアミノ酸側鎖であり;R
2はH、アルキル基、またはアリール基であり;Yはβ-D-グルクロン酸、α-D-グルコース、またはβ-D-グルコースであり;R
3はアミノ酸側鎖であり;Zはパラ-アミノベンジルオキシカルボニル(PABC)、オルト-アミノベンジルオキシカルボニル、α-アミノ酸、またはα-アミノ酸のジ、トリまたはテトラペプチドからなる群より選択されるオリゴペプチドであり;Dはペイロード分子であり;mは0または1であり;ならびに、nは整数≧1である、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項4】
請求項3に記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであって、式IVによるものであり
【化5】
式中、Tは抗体であり;nは1~20であり;Xはチオエーテル結合を介して抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むスペーサ基であり;Dはペイロード分子であり;また
は
式IV
cによるものであり:
【化6】
式中、Tは抗体であり;nは1~20であり;Xはチオエーテル結合を介して抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むスペーサ基であ
り;Dはペイロード分子である、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項5】
ペイロード分子Dは細胞傷害性薬物、免疫調節薬、標識剤、キレーターおよび放射性薬剤からなる群より選択される、請求項1~2のいずれかに記載のリンカー-ペイロードコンジュゲートまたは請求項3~4のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項6】
Dは、ドラスタチン;アウリスタチン;エポチロン;ダウノルビシンおよびドキソルビシン;アルキル化剤
、チオテパおよびシクロホスファミド(シトキサン(商標));スルホン酸アルキル
、ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン;アジリジン
、ベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ、およびウレドーパ;エチレンイミンおよびメチラメラミン
、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレン(trietylene)-ホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミドおよびトリメチロロメラミン(trimethylolomelamine);アセトゲニン
(ブラタシンおよびブラタシノン);カンプトテシン
、トポテカ
ン;ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065
、アドゼレシン、カルゼレシンおよびビセレシ
ン;クリプトフィシン
(クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);デュオカルマイシン
、KW-2189およびCBI-TM
I;エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード
、クロランブシル、クロマファジン(chlomaphazine)、クロロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベムビチン、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソ尿素(nitrosurea)
、カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン;抗生物質
、エンジイン抗生物質
(カリチアマイシン
、カリチアマイシンγ1;ダイネマイシン
、ダイネマイシンA;エスペラマイシン;ならびにネオカルチノスタチンクロモフォアおよび関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質クロモフォア(antiobiotic chromomophore))、アクラシノミシン(aclacinomysin)、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン;クロモマイシン、ダクチノマイシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシンおよびデオキシドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、ニトマイシン(nitomycin)、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗薬
、メトトレキサートおよび5-フルオロウラシル(5-FU);葉
酸、デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート;プリン類似
体(フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン
);ピリミジン類似
体(アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、5-フルオロウラシル
);アンドロゲン
、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎剤
、アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充薬
、フォリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミド配糖体;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジクオン;エルフォミチン(elfomithine);酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;マイタンシノイド
、マイタンシンおよびN-グルコシルマイタンシノイド、アンサミトシン、DM-1、DM-4;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメト(phenamet);ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン(sizofuran);スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン
(T-2毒素、ベラキュリン(verracurin)A、ロリジンAおよびアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド
、パクリタキセル(タキソール(登録商標)、Bristol-Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)およびドセタキセル(doxetaxel)(タキソテール(登録商標)、Rhone-Poulenc Rorer,Antony,フランス);クロランブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金類似
体(シスプラチンおよびカルボプラチン
);ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;CPT-11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオミチン(DMFO);レチノイン酸;カペシタビン;タモキシフェン、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)-イミダゾール、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびトレミフェン(フェアストン);ならびに抗アンドロゲン
、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド、およびゴセレリン;ツブリシン;アマニチン
、α-アマニチン;ならびに薬学的に許容される塩、酸;ドラスタチン10;ドラスタチン15;アウリスタチンF;モノメチルおよびデスメチルドラスタチン10、15、C、DおよびH、モノメチルおよびデスメチルイソドラスタチンH;モノメチルおよびデスメチルアウリスタチンE、F、EB、EFP、PY、PYE、PE、PHE、TP、2-AQおよび6-AQ;マイタンシノイド;N-グルコシルマイタンシノイド;マイタンシン、アンサミトシン、DM1(メルタンシンとしても知られている)またはDM4(DM-4としても知られている);ダウノルビシン、ドキソルビシン、デトルビシン、モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン、デオキシドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、ロドルビシン(rodorubicin)、ゾルビシン
、ピラルビシン
、PNU-159682およびPNU-EDA;デュオカルマイシンA、デュオカルマイシンB1、デュオカルマイシンB2、デュオカルマイシンC1、デュオカルマイシンC2、デュオカルマイシンD、デュオカルマイシンSA、デュオカルマイシンMA、およびCC-1065;デュオカルマイシンの合成類似体
(アドゼレシン、ビセレシン、カルゼレシン、KW-2189およびCBI-TMI
);ツブリシン;α-アマニチン;クリプトフィシン;モノメチルアウリスタチンE
;MMAU;モノメチルアウリスタチンF、WまたはM;ピロロベンゾジアゼピン(PBD)、アベイマイシン、チカマイシン、DC-81、マゼトラマイシン、ネオトラマイシンAおよびB、ポロトラマイシン、プロトラカルシン、シビロマイシン、トママイシン、およびPBD二量体からなる群より選択される細胞傷害性薬物である、請求項1~2、5のいずれかに記載のリンカー-ペイロードコンジュゲートまたは請求項3~5のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項7】
R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンおよびチロシンの側鎖からなる群より選択される、請求項1~2、5~6のいずれかに記載のリンカー-ペイロードコンジュゲートまたは請求項3~6のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項8】
R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖からなる群より選択される、請求項1~2、5~
7のいずれかに記載のリンカー-ペイロードコンジュゲートまたは請求項3~
7のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項9】
Yはβ-D-グルコースであり、R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;
Yはβ-D-グルコースであり、R
3はセリンの側鎖であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり
;
前記リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式Vによるマレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり
【化7】
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
または
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基であ
る;
請求項1~2、5~
8のいずれかに記載のリンカー-ペイロードコンジュゲー
ト。
【請求項10】
Yはβ-D-グルコースであり、R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;
Yはβ-D-グルコースであり、R
3
はセリンの側鎖であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;または
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R
3
はセリンの側鎖であり;R
2
はHであり;m=1であり;R
1
はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である;
請求項3~8のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項11】
前記ターゲティングユニットは抗体である、請求項3~
8、10のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項12】
前記抗体は、ベバシズマブ、トシツモマブ、エタネルセプト、トラスツズマブ、アダリムマブ、アレムツズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、エファリズマブ、リツキシマブ、インフリキシマブ、アブシキシマブ、バシリキシマブ、パリビズマブ、オマリズマブ、ダクリズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、エピラツズマブ、2G12、リンツズマブ、ニモツズマブおよびイブリツモマブチウキセタンからなる群より選択され、または前記抗体は抗EGFR1抗体、上皮増殖因子受容体2(HER2/neu)抗体、抗CD22抗体、抗CD30抗体、抗CD33抗体、抗ルイスy抗体および抗CD20抗体からなる群より選択される、請求項11に記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項13】
nは1~20である、請求項3~
8、10~12のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項14】
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり
;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり
;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり
;
Tは抗体であり;nは1~20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R
3はセリンの側鎖であり;R
2はHであり;m=1であり;R
1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基であり
;
前記ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり
【化8】
式中、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは1~20であり
;
前記ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VIによるものであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは5であり;
前記ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VIによるものであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは6であり;
前記ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VIによるものであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは7であり;
前記ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VIによるものであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは8であり;
前記ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VIによるものであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結されるトラスツズマブであり、nは5であり;
前記ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VIによるものであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結されるトラスツズマブであり、nは6であり;
前記ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VIによ
るものであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結されるトラスツズマブであり、nは7であり;または
前記ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VIによるものであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結されるトラスツズマブであり、nは8である、
請求項3~
8、10~13のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【請求項15】
請求項1~2、5~
9のいずれかに記載のリンカー-ペイロードコンジュゲート
を抗体に、リンカーを介してコンジュゲートさせることを含む、請求項3~
8、10~14のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを調製するための方法。
【請求項16】
請求項1~2、5~
9のいずれかに記載のリンカー-ペイロードコンジュゲートまたは請求項3~
8、10~14のいずれかに記載のターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートまたは請求項15に記載の方法により入手することができるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含む、医薬組成物。
【請求項17】
医薬品として使用するための、または癌の治療において使用するための請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記癌は、白血病、リンパ腫、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、胃癌、扁平上皮癌、小細胞肺癌、頭頸部癌、多剤耐性癌、神経膠腫、メラノーマおよび精巣癌からなる群より選択さ
れる、請求項17に記載の使用のための医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリンカー、リンカー-ペイロードコンジュゲート、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート、これらを調製するための方法、医薬組成物ならびに腫瘍細胞の増殖を治療および/もしくは調節する、かつ/または腫瘍細胞を予防する方法に関する。
【発明の概要】
【0002】
リンカー-ペイロードコンジュゲートは請求項1で提示されるものにより特徴付けられる。
【0003】
ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは請求項3で提示されるものにより特徴付けられる。
【0004】
ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを調製するための方法は請求項21で提示されるものにより特徴付けられる。
【0005】
医薬組成物は請求項22で提示されるものにより特徴付けられる。
【0006】
医薬品として使用する、または癌の治療において使用するための医薬組成物は請求項23で提示されるものにより特徴付けられる。
【0007】
ヒトまたは動物において、腫瘍細胞の増殖を治療および/もしくは調節する、かつ/または腫瘍細胞を予防する方法は請求項24で提示されるものにより特徴付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PAB-MMAUのマトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型(MALDI-TOF)質量分析を示す。[M+Na]
+イオンについてm/z1606.955で、および[M-H+2Na]
+イオンについてm/z1628.979で観察されたシグナルは、リンカー-薬物コンジュゲートの成功した調製を証明する。
【
図2】約8の薬物対抗体(DAR)比(DAR=8)を有するうまく調製されたトラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PAB-MMAUコンジュゲートのMALDI-TOF質量分析を示す。観察されたシグナル:m/z23451.312の軽鎖;m/z25028.570の軽鎖+1リンカー-薬物コンジュゲート;m/z25242.025のFabricator酵素切断重鎖Fcフラグメント(PAPELLG配列後に切断された、FG0グリカンを有し、C末端リジンを有さないフラグメントに対応する)、およびm/z25401.801(FG1グリカンを有し、C末端リジンを有さないフラグメントに対応する);m/z30143.548のFabricator酵素切断重鎖Fcフラグメント(3リンカー-MMAUコンジュゲートを有するフラグメントに対応する)。
【
図3】ネイキッド抗体トラスツズマブ、DAR=7.8トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUコンジュゲートおよび標準Val-Citリンカーを使用して調製したDAR=8マレイミドカプロイル-Val-Cit-PAB-MMAUコンジュゲートの重ね合わせたHIC HPLCクロマトグラムを示す。トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAU(DAR=7.8)の溶出位置は6.2mlであり(5.3mlのトラスツズマブに匹敵)、8.8mlで溶出するマレイミドカプロイル-Val-Cit-PABC-MMAU(DAR=8)よりも、著しくより親水性であることを示す。
【
図4】段階希釈のトラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUコンジュゲート(DAR=7.8;実線および黒丸)およびトラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Cit-PABC-MMAUコンジュゲート(DAR=8;点線および白丸)のHER2+SKOV-3卵巣癌細胞に対する細胞毒性を示す。どちらのADCも100pM未満のIC50で細胞毒性を有し、、トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUコンジュゲートはADCとして非常に活性であったこと、およびリンカーが癌細胞内で効果的に切断されたことが示された。
【
図5】マウスにおけるコンジュゲートの薬物動態を示す。4匹のマウスの群に、トラスツズマブ(Roche;白四角)、トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Cit-PABC-MMAEコンジュゲート(DAR=8;黒丸)またはトラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUコンジュゲート(DAR=8;黒三角)のいずれかを10mg/kgで単回静脈内投与した。物質の量を示された時点でELISAアッセイにより測定した。y軸は、注射後5分でのそれらの初期値と比較した各試験物質の相対量を示す(元の%)。
【
図6】SKOV-3卵巣癌細胞における細胞毒性アッセイにより証明されるように、Val-Ser(Glc)リンカー切断の有効性は、ADCの標的細胞中へのインターナリゼーション後のVal-Citリンカー切断に匹敵したことを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明はペイロード分子にコンジュゲートされるリンカーを提供する。一実施形態では、本発明は切断可能な親水基を含む切断可能な親水性リンカーを提供する。
【0010】
リンカー内での切断可能な親水基の存在はいくつかの利点を提供することができ、例えば、i)最終生成物のより高い水溶性、ii)水溶液中での凝集に対するより高い抵抗性、iii)1分子の細胞バインダあたりより高い数のペイロード分子を連結させる能力、iv)より高いインビボ安定性、よって、v)標的に対する改善された有効性およびvi)非標的細胞および組織に対する改善された安全性の両方である。
【0011】
本発明の一実施形態では、リンカー中の切断可能な親水基の存在は、コンジュゲートがその標的に到達する前でのリンカーの早期切断を防止することができ、これはさらに、上で指名された利点に寄与する。
【0012】
一実施形態では、リンカー中の親水基の存在は、コンジュゲートの薬物動態を改善し、そのインビボ暴露改善し、これはさらに、上で指名された利点に寄与し得る。
【0013】
この状況では、「リンカー」という用語は、DおよびTを含まず、かつmは0である式IおよびIIにより表される分子の部分または一部を示す、またはDおよびTを含まず、かつmは1である式IおよびIIにより表される分子の部分または一部を示すと理解されるべきである。
【0014】
本発明は式Iのリンカー-ペイロードコンジュゲートを提供し
【化1】
式中、Xは存在しないか、またはスペーサ基であり;R
1はアミノ酸側鎖であり;R
2はH、アルキル基、アリール基、またはハロゲン化物であり;Yは親水基であり;R
3はアミノ酸側鎖であり;Zは存在しないか、または自壊性基であり;Dはペイロード分子であり;ならびに、mは0または1である。
【0015】
本発明はさらに、式IIのターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを提供し
【化2】
式中、Tはターゲティングユニットであり;Xは存在しないか、またはスペーサ基であり;R
1はアミノ酸側鎖であり;R
2はH、アルキル基、アリール基、またはハロゲン化物であり;Yは親水基であり;R
3はアミノ酸側鎖であり;Zは存在しないか、または自壊性基であり;Dはペイロード分子であり;mは0または1であり;ならびに、nは整数≧1である。
【0016】
一実施形態では、nは1~約20、または1~約15、または1~約10、または2~10、または2~6、または2~5、または2~4の範囲にあり;あるいは、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20である。
【0017】
一実施形態では、nは3~約20、または3~約15、または3~約10、または3~約9、または3~約8、または3~約7、または3~約6、または3~5、または3~4の範囲にある。
【0018】
一実施形態では、nは4~約20、または4~約15、または4~約10、または4~約9、または4~約8、または4~約7、または4~約6、または4~5の範囲にある。
【0019】
一実施形態では、nは5である。
【0020】
一実施形態では、nは6である。
【0021】
一実施形態では、nは7である。
【0022】
一実施形態では、nは8である。
【0023】
一実施形態では、nは9である。
【0024】
本発明はさらに、式IIIのターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを提供し
【化3】
式中、Xはマレイミドを含むスペーサ基であり、Dはペイロード分子である。
【0025】
本発明はさらに、式IIIb、式IIIcおよび式IIIdのリンカー-ペイロードコンジュゲートを提供し:
【化4】
【化5】
【化6】
式中、Xはマレイミドまたはアジド-反応基を含むスペーサ基であり、Dはペイロード分子である。
【0026】
本発明はさらに、式IVのターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを提供し
【化7】
式中、Tは抗体であり;nは1~約20であり、またはnは6、7、もしくは8であり;Xはチオエーテル結合を介して抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むスペーサ基であり;およびDはペイロード分子である。
【0027】
一実施形態では、nは1~約20、または1~約15、または1~約10、または2~10、または2~6、または2~5、または2~4の範囲にあり;あるいは、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20である。
【0028】
一実施形態では、nは3~約20、または3~約15、または3~約10、または3~約9、または3~約8、または3~約7、または3~約6、または3~5、または3~4の範囲にある。
【0029】
一実施形態では、nは4~約20、または4~約15、または4~約10、または4~約9、または4~約8、または4~約7、または4~約6、または4~5の範囲にある。
【0030】
一実施形態では、nは5である。
【0031】
一実施形態では、nは6である。
【0032】
一実施形態では、nは7である。
【0033】
一実施形態では、nは8である。
【0034】
一実施形態では、nは9である。
【0035】
本発明はさらに、式IVb、式IVcおよび式IVdのターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを提供し:
【化8】
【化9】
【化10】
式中、Tは抗体であり;nは1~約20であり、またはnは6、7、もしくは8であり、またはnは2もしくは4であり;Xはチオエーテル結合を介して抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むスペーサ基であり、あるいはXは、1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むスペーサ基であり;およびDはペイロード分子である。
【0036】
本発明はさらに、式Vのリンカー-ペイロードコンジュゲートを提供する。
【0037】
当業者であれば、式IIで表されるターゲティングユニットまたはスペーサに連結されるリンカー-ペイロードコンジュゲート部分は式Iにより表されるものと本質的に同じであることを認識するであろう。ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートでは、ターゲティングユニット、T、およびペイロード、Dはリンカーの2つの端で反応しており(Xおよび/またはYなし)、またはリンカーのXおよび/またはYと反応している。本発明によるリンカーを使用すると、1つ以上のペイロード分子をターゲティングユニットに導入することができる。親水基Yを含む本発明による親水性リンカーを使用すると、より高い数のペイロード分子を導入することができる。
【0038】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式T-X-L-Z-Dを有するものとして表すことができ、T、X、Z、およびDは、式IおよびIIにおいて表される通りであり、Lは本発明のリンカーである。
【0039】
一実施形態では、Yはサッカライド、リン酸エステル、硫酸エステル、リン酸ジエステルおよびホスホネートからなる群より選択される。
【0040】
一実施形態では、Yはサッカライドである。
【0041】
「サッカライド」という用語は、単一の単糖部分もしくはモノサッカライドまたはそれらの誘導体、ならびに二糖、オリゴ糖、および多糖を形成するために共有結合により連結される2つ以上の単糖部分またはモノサッカライドの組み合わせを示すと理解されるべきである。
【0042】
「モノサッカライド」という用語はトリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトース、オクトースまたはノノースを含むと理解されるべきである。化学構造内のヒドロキシル基の1つまたはいくつかは、他の基、例えば水素、アミノ、アミン、アシルアミド、アセチルアミド、ハロゲン、メルカプト、アシル、アセチル、リン酸もしくは硫酸エステル、などと置き換えることができ;サッカライドはまた、カルボキシル、カルボニル、ヘミアセタール、アセタールおよびチオ基などの他の官能基を含むことができる。モノサッカライドは、下記を含むが、それらに限定はされない群から選択することができる:単純アルドース、例えばグリセルアルデヒド、エリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロースおよびマンノヘプツロース;単純ケトース、例えばジヒドロキシアセトン、エリトルロース、リブロース、キシルロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトースおよびセドヘプツロース;デオキシ糖、例えばフコース、2-デオキシグルコース、2-デオキシリボースおよびラムノース;シアル酸、例えばケトデオキシノヌロソン酸、N-アセチルノイラミン酸および9-O-アセチル-N-アセチルノイラミン酸;ウロン酸、例えばグルクロン酸、ガラクツロン酸およびイズロン酸;アミノ糖、例えば2-アミノ-2-デオキシガラクトースおよび2-アミノ-2-デオキシグルコース;アシルアミノ糖、例えば2-アセトアミド-2-デオキシガラクトース、2-アセトアミド-2-デオキシグルコースおよびN-グリコリルノイラミン酸;リン酸化および硫酸化糖、例えば6-ホスホマンノース、6-スルホ-N-アセチルグルコサミンおよび3-スルホガラクトース;ならびにそれらの誘導体および修飾物。モノサッカライドはまた、非還元炭水化物、例えばイノシトールもしくはアルジトールまたはそれらの誘導体とすることができる。
【0043】
本発明によるサッカライドおよびモノサッカライドはD-またはL-配置;鎖式、ピラノースまたはフラノース形態;αまたはβアノマー;およびそれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0044】
「オリゴ糖」という用語は、2~約20の範囲の重合度を有するグリコシド結合により一緒に連結される2つまたはいくつかのモノサッカライドから構成されるサッカライドを示すと理解されるべきである。「オリゴ糖」という用語は、分枝、直鎖または環状のいずれかであり得るヘテロおよびホモポリマーを示すと理解されるべきである。一実施形態では、オリゴ糖は、還元末端のサッカライドが実のところ還元糖であるかどうかに関係なく、還元末端および非還元末端を有する。
【0045】
「二糖」という用語は、グリコシド結合により一緒に連結される2つのモノサッカライドから構成されるオリゴ糖を示すと理解されるべきである。二糖の例としては、ラクトース、N-アセチルラクトサミン、ガラクトビオース、マルトース、イソマルトースおよびセロビオースが挙げられるが、それらに限定されない。
【0046】
「三糖」という用語は、グリコシド結合により一緒に連結される3つのモノサッカライドから構成されるサッカライドを示すと理解されるべきである。三糖の例としては、マルトトリオース、シアリルラクトース、グロボ三糖、ラクト-N-トリオースおよびガングリオトリオースが挙げられるが、それらに限定されない。
【0047】
一実施形態では、サッカライドはモノサッカライド、二糖、三糖またはオリゴ糖である。
【0048】
一実施形態では、サッカライドはβ-D-ガラクトース、N-アセチル-β-D-ガラクトサミン、N-アセチル-α-D-ガラクトサミン、N-アセチル-β-D-グルコサミン、β-D-グルクロン酸、α-L-イズロン酸、α-D-ガラクトース、α-D-グルコース、β-D-グルコース、α-D-マンノース、β-D-マンノース、α-L-フコース、β-D-キシロース、ノイラミン酸またはそれらの任意の類似体または修飾物を含む。
【0049】
一実施形態では、サッカライドはβ-D-ガラクトース、N-アセチル-β-D-ガラクトサミン、N-アセチル-α-D-ガラクトサミン、N-アセチル-β-D-グルコサミン、β-D-グルクロン酸、α-L-イズロン酸、α-D-ガラクトース、α-D-グルコース、β-D-グルコース、α-D-マンノース、β-D-マンノース、α-L-フコース、β-D-キシロース、ノイラミン酸またはそれらの任意の類似体または修飾物から構成される。
【0050】
一実施形態では、サッカライドはβ-D-グルコース、N-アセチル-β-D-グルコサミン、β-D-グルクロン酸またはα-L-フコースから構成される。
【0051】
一実施形態では、サッカライドはβ-D-グルコースを含む。
【0052】
一実施形態では、サッカライドはβ-D-グルコースから構成される。
【0053】
一実施形態では、修飾物は、モノサッカライドの硫酸、リン酸、カルボキシル、アミノ、またはO-アセチル修飾物である。
【0054】
「類似体」または「に類似する」という用語は、類似体または類似モノサッカライドが、それが類似するモノサッカライドと同じ酵素により切断可能であると理解されるべきである。
【0055】
「修飾物」または「モノサッカライドの修飾物」という用語は、修飾物はモノサッカライドの官能基または原子の置換の結果得られるモノサッカライドの共有結合的修飾物であると理解されるべきである。
【0056】
一実施形態では、修飾物は硫酸、リン酸、カルボキシル、アミノ、およびO-アセチル修飾物の群から選択される。
【0057】
一実施形態では、Yは酵素により切断可能である。
【0058】
一実施形態では、Yは酵素、例えば、細胞内酵素、リソソーム酵素または細胞質酵素により切断可能である。
【0059】
一実施形態では、切断可能な親水基Yはサッカライドであり、酵素により切断可能である。
【0060】
一実施形態では、サッカライドはβ-D-グルコース、N-アセチル-β-D-グルコサミン、β-D-グルクロン酸またはα-L-フコースである。
【0061】
一実施形態では、サッカライドはβ-D-グルコースである。
【0062】
一実施形態では、酵素は細胞内酵素、リソソーム酵素または細胞質酵素である。
【0063】
一実施形態では、細胞内酵素はグルコシダーゼ、ヘキソサミニダーゼ、N-アセチルグルコサミニダーゼ、グルクロニダーゼまたはフコシダーゼである。
【0064】
一実施形態では、リソソーム酵素はグルコシダーゼ、ヘキソサミニダーゼ、N-アセチルグルコサミニダーゼ、グルクロニダーゼまたはフコシダーゼである。
【0065】
一実施形態では、リソソーム酵素はβ-グルコシダーゼである。
【0066】
一実施形態では、細胞質酵素はグルコシダーゼ、ヘキソサミニダーゼ、N-アセチルグルコサミニダーゼ、グルクロニダーゼまたはフコシダーゼである。
【0067】
一実施形態では、β-D-グルコースなどのサッカライドは、リソソーム酵素または細胞内酵素により切断可能である。この本実施形態は、リソソーム酵素または細胞内酵素は細胞内でサッカライドを除去し得るという有用性を有する。当業者は生化学文献に基づき、リソソーム酵素または細胞内酵素により切断可能であるサッカライドを選択することができ;異なる特異性を有する様々なそのような酵素が知られている。
【0068】
一実施形態では、リソソーム酵素または細胞内酵素は、細胞内でサッカライド全体を除去することができる。
【0069】
一実施形態では、サッカライドのグリコシド結合の1つ以上は、中性pHにおいて、および/または血清中で本質的に安定である。
【0070】
一実施形態では、サッカライドの全てのグリコシド結合は、中性pHにおいて、および/または血清中で本質的に安定である。
【0071】
一実施形態では、サッカライドのグリコシド結合の1つ以上は、細胞の外側の腫瘍微小環境において切断可能である。本実施形態は、サッカライドは、正常組織内よりも腫瘍内でより効率的に除去され得、分子は、正常細胞よりも癌細胞により、より効率的に取り込まれ得るという追加された有用性を有する。
【0072】
一実施形態では、サッカライドは、サッカライドがグリコシダーゼ酵素により切断される前、ペプチダーゼによる切断からリンカーを保護する。
【0073】
一実施形態では、サッカライドは、サッカライドがβ-グルコシダーゼにより切断される前、ペプチダーゼによる切断からリンカーを保護するβ-D-グルコースである。
【0074】
一実施形態では、サッカライドは、サッカライドがグリコシダーゼ酵素により切断される前、カテプシンによる切断からリンカーを保護する。
【0075】
一実施形態では、サッカライドは、サッカライドがβ-グルコシダーゼにより切断される前、カテプシンによる切断からリンカーを保護するβ-D-グルコースである。
【0076】
一実施形態では、リソソーム酵素または細胞内酵素はβ-ガラクトシダーゼ、β-ヘキソサミニダーゼ、α-N-アセチルガラクトサミニダーゼ、β-N-アセチルグルコサミニダーゼ、β-グルクロニダーゼ、α-L-イズロニダーゼ、α-ガラクトシダーゼ、α-グルコシダーゼ、β-グルコシダーゼ、α-マンノシダーゼ、β-マンノシダーゼ、α-フコシダーゼ、β-キシロシダーゼおよびノイラミニダーゼからなる群より選択される。
【0077】
一実施形態では、ヒトグリコヒドラーゼはβ-ガラクトシダーゼ、β-ヘキソサミニダーゼ、α-N-アセチルガラクトサミニダーゼ、β-N-アセチルグルコサミニダーゼ、β-グルクロニダーゼ、α-L-イズロニダーゼ、α-ガラクトシダーゼ、α-グルコシダーゼ、β-グルコシダーゼ、α-マンノシダーゼ、β-マンノシダーゼ、α-フコシダーゼ、β-キシロシダーゼおよびノイラミニダーゼからなる群より選択される。
【0078】
一実施形態では、Yはリン酸エステルである。
【0079】
一実施形態では、Yは硫酸エステルである。
【0080】
一実施形態では、Yはリン酸ジエステルである。
【0081】
一実施形態では、リン酸ジエステルはピロホスフェート、O-P(=O)(OH)-O-P(=O)(OH)2である。
【0082】
一実施形態では、リン酸ジエステルはO-P(=O)(OH)-O-P(=O)(OH)ORおよびO-P(=O)(OH)-O-P(=O)(OH)Rの群から選択される置換ピロホスフェートであり、RはP(=O)(OH)R、CH3、アルキル基およびアリール基の群から選択される。一実施形態では、アルキル基はCH2CH2NH2である。一実施形態では、アリール基はベンジルである。
【0083】
一実施形態では、Yはホスホネートである。
【0084】
一実施形態では、ホスホネートはビスホスホネート、O-P(=O)(OH)-CH2-P(=O)(OH)2である。
【0085】
一実施形態では、ホスホネートは、O-P(=O)(OH)-CH2-P(=O)(OH)ORおよびO-P(=O)(OH)-CH2-P(=O)(OH)Rの群から選択される置換ビスホスホネートであり、RはP(=O)(OH)R、CH3、アルキル基およびアリール基の群から選択される。一実施形態では、アルキル基はCH2CH2NH2である。一実施形態では、アリール基はベンジルである。
【0086】
本発明によるリン酸ジエステルおよびビスホスホネート基は、Yates and Fiedler,ACS Chem.Biol.2016,11,1066-1073に記載されるように調製することができ、保護された修飾アミノ酸、例えば保護されたリン酸ジエステル修飾、または保護されたビスホスホネート修飾セリンビルディングブロックとして、標準ペプチド合成化学に組み入れることができ本発明によるリンカー部分が生成される。
【0087】
一実施形態では、切断可能な親水基Yは、Yがコンジュゲートから最初に切断されて除去されるまで、ペイロードDをコンジュゲートから遊離させないようにエンドペプチダーゼを阻害する。
【0088】
一実施形態では、R3はアミノ酸の側鎖である。
【0089】
一実施形態では、R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖である。
【0090】
一実施形態では、R3はセリンの側鎖である。
【0091】
本明細書では、「アミノ酸側鎖」は、α-アミノ酸および非α-アミノ酸を含むα-アミノ酸のα-炭素に結合された一価水素または非水素置換基を示す。例示的なアミノ酸側鎖としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、およびシトルリンのα-炭素置換基が挙げられるが、それらに限定されない。
【0092】
本発明によるアミノ酸はL-またはD-配置;遊離アミノ酸またはアミノ酸残基形態;およびそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0093】
一実施形態では、R2はH、CH3、アルキル基、アリール基、またはハロゲン化物である。
【0094】
一実施形態では、R2はHである。
【0095】
一実施形態では、R2はCH3である。
【0096】
一実施形態では、R2はハロゲン化物である。
【0097】
一実施形態では、ハロゲン化物はF、ClまたはIである。
【0098】
一実施形態では、R2はアルキル基である。
【0099】
「アルキル」という用語は、指示された数の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖飽和もしくは不飽和炭化水素を示すと理解されるべきである(例えば、「C1-C8アルキル」は1~8個の炭素原子を有するアルキル基を示す)。炭素原子の数が指示されない場合、アルキル基は1~8個の炭素原子を有する。代表的な「C1-C8アルキル」基としては、下記が挙げられる(がそれらに限定されない):メチル(Me、CH3)、エチル(Et、CH2CH3)、1-プロピル(n-Pr、n-プロピル、CH2CH2CH3)、2-プロピル(i-Pr、イソプロピル、CH(CH3)2)、1-ブチル(n-Bu、n-ブチル、CH2CH2CH2CH3)、2-メチル-1-プロピル(i-Bu、イソブチル、CH2CH(CH3)2)、2-ブチル(s-Bu、s-ブチル、CH(CH3)CH2CH3)、2-メチル-2-プロピル(t-Bu、tert-ブチル、C(CH3)3)、1-ペンチル(n-ペンチル、CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ペンチル(CH(CH3)CH2CH2CH3)、3-ペンチル(CH(CH2CH3)2)、2-メチル-2-ブチル(C(CH3)2CH2CH3)、3-メチル-2-ブチル(CH(CH3)CH(CH3)2)、3-メチル-1-ブチル(CH2CH2CH(CH3)2)、2-メチル-1-ブチル(CH2CH(CH3)CH2CH3)、1-ヘキシル(CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ヘキシル(CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3-ヘキシル(CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2-メチル-2-ペンチル(C(CH3)2CH2CH2CH3)、3-メチル-2-ペンチル(CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4-メチル-2-ペンチル(CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3-メチル-3-ペンチル(C(CH3)(CH2CH3)2)、2-メチル-3-ペンチル(CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3-ジメチル-2-ブチル(C(CH3)2CH(CH3)2)、および3,3-ジメチル-2-ブチル(CH(CH3)C(CH3)3)。アルキル基は、非置換とすることができ、または1つ以上の基、例えば、限定はされないが、OH、O(C1-C8アルキル)、アリール、COR’、OCOR’、CONH2、CONHR’、CONR’2、NHCOR’、SH、SO2R’、SOR’、OSO2OH、OPO(OH)2、ハロゲン、N3、NH2、NHR’、NR’2、NHCO(C1-C8アルキル)またはCNで置換することができ、各R’は独立して、H、C1-C8アルキルまたはアリールのいずれかである。「アルキル」という用語はまた、1-18個の炭素原子を有する、2つの水素原子の、親アルカンの同じかまたは、2つの異なる炭素原子からの除去により誘導された、2つの一価ラジカル中心を有する、アルキレン、飽和、分枝もしくは直鎖もしくは環状炭化水素ラジカルを示すと理解されるべきである。典型的なそのようなアルキレンとしては下記が挙げられる(がそれらに限定されない):メチレン(CH2)1,2-エチル(CH2CH2)、1,3-プロピル(CH2CH2CH2)、1,4-ブチル(CH2CH2CH2CH2)、など。「アルキル」という用語はまた、以下で記載される、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルラジカルを示すと理解されるべきである。
【0100】
「アリールアルキル」という用語は、炭素原子、典型的には末端またはsp3炭素原子に結合された水素原子の1つが、アリールラジカルで置き換えられている、非環状アルキルラジカルを示すと理解されるべきである。典型的なアリールアルキル基としては下記が挙げられる(がそれらに限定されない):ベンジル、2-フェニルエタン-1-イル、2-フェニルエテン-1-イル、ナフチルメチル、2-ナフチルエタン-1-イル、2-ナフチルエテン-1-イル、ナフトベンジル、2-ナフトフェニルエタン-1-イル、など。アリールアルキル基は6~20個の炭素原子を含み、例えば、アリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル基を含むアルキル部分は1~6個の炭素原子であり、アリール部分は5~14個の炭素原子である。
【0101】
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、炭素原子、典型的には末端またはsp3炭素原子に結合された水素原子の1つが、がヘテロアリールラジカルで置き換えられている非環状アルキルラジカルを示すと理解されるべきである。典型的なヘテロアリールアルキル基としては下記が挙げられる(がそれらに限定されない):2-ベンズイミダゾリルメチル、2-フリルエチル、など。ヘテロアリールアルキル基は6~20個の炭素原子を含み、例えば、ヘテロアリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル基を含むアルキル部分は1~6個の炭素原子であり、ヘテロアリール部分は5~14個の環原子であり、典型的には1~3個のヘテロ原子がN、O、P、およびSから選択され、残りが炭素原子である。ヘテロアリールアルキル基のヘテロアリール部分は3~7個の環員(2~6個の炭素原子)を有する単環または7~10個の環員(4~9個の炭素原子)を有する二環であってもよく、1~3個のヘテロ原子がN、O、P、およびSから選択され、例えば:ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]系である。
【0102】
「アルキニル」という用語は、ノルマル、第2級、第3級、または環状炭素原子を含み、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素-炭素、sp三重結合を有するC2-C18炭化水素を示すと理解されるべきである。例としては、アセチレン(C≡CH)およびプロパルギル(CH2C≡CH)が挙げられるが、それらに限定されない。「アルキニル」という用語はまた、2-18個の炭素原子を有する、親アルキンの炭素原子からの2つの水素原子の除去により誘導される2つの一価ラジカル中心を有する、アルキニレン、不飽和、分枝もしくは直鎖もしくは環状炭化水素ラジカルを示すと理解されるべきである。典型的なアルキニレンラジカルとしては下記が挙げられる(がそれらに限定されない):アセチレン(C≡C)、プロパルギル(CH2C≡C)、および4-ペンチニル(CH2CH2CH2C≡C)。
【0103】
「アルケニル」という用語は、ノルマル、第2級、第3級、または環状炭素原子を含み、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素-炭素、sp2二重結合を有するC2-C18炭化水素を示すと理解されるべきである。例としては、エチレンまたはビニル(CH=CH2)、アリル(CH2CH=CH2)、シクロペンテニル(C5H7)、および5-ヘキセニル(CH2CH2CH2CH2CH=CH2)が挙げられるが、それらに限定されない。「アルケニル」という用語はまた、2-18個の炭素原子を有し、親アルケンの同じかまたは、2つの異なる炭素原子からの2つの水素原子の除去により誘導される2つの一価ラジカル中心を有する、アルケニレン、不飽和、分枝もしくは直鎖もしくは環状炭化水素ラジカルを示すと理解されるべきである。典型的なアルケニレンラジカルとしては1,2-エチレン(CH=CH)が挙げられるが、それに限定されない。
【0104】
この明細書との関連で、「置換された」という用語は、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アルキルアリール」などへの形容詞として使用される場合、上記「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「アリール」、「アルキルアリール」または「ヘテロアリール」基が1つ以上の置換基を含むことを示し、これらの置換基としては、OH、=O、=S、=NRh、=N-ORh、SH、NH2、NO2、NO、N3、CF3、CN、OCN、SCN、NCO、NCS、C(O)NH2、C(O)H、C(O)OH、ハロゲン、Rh、SRh、S(O)Rh、S(O)ORh、S(O)2Rh、S(O)2ORh、OS(O)Rh、OS(O)ORh、OS(O)2Rh、OS(O)2ORh、OP(O)(ORh)(ORi)、P(O)(ORh)(ORi)、ORh、NHRi、N(Rh)Ri、+N(Rh)(Ri)Rj、Si(Rh)(Ri)(Rj)、C(O)Rh、C(O)ORh、C(O)N(Ri)Rh、OC(O)Rh、OC(O)ORh、OC(O)N(Rh)Ri、N(Ri)C(O)Rh、N(Ri)C(O)ORh、N(Ri)C(O)N(Rj)Rh、およびこれらの置換基のチオ誘導体、またはこれらの置換基のプロトン化または脱プロトン化形態が挙げられるが、それらに限定されず、Rh、Ri、およびRjはHおよび任意で置換されたC1-15アルキル、C1-15ヘテロアルキル、C3-15シクロアルキル、C3-15ヘテロシクロアルキル、C4-15アリール、またはC4-15ヘテロアリールまたはそれらの組み合わせから独立して選択され、Rh、Ri、およびRjの2つ以上は任意で一緒になり、1つ以上の炭素環または複素環を形成する。
【0105】
「アルキル」という用語は、本明細書では、直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和炭化水素置換基を示し得る。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、イソプロピル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ビニル、アリル、1-ブテニル、2-ブテニル、イソブチレニル、1-ペンテニル、および2-ペンテニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0106】
「ヘテロアルキル」という用語は、本明細書では、少なくとも1つの炭素がヘテロ原子により置き換えられている、直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和炭化水素置換基を示し得る。例としては、メチルオキシメチル、エチルオキシメチル、メチルオキシエチル、エチルオキシエチル、メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、メチルアミノエチル、ジメチルアミノエチル、メチルチオメチル、エチルチオメチル、エチルチオエチル、およびメチルチオエチルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0107】
「シクロアルキル」という用語は、本明細書では、1つの環または一緒に縮合された2つ以上の環から構成され得る飽和もしくは不飽和非芳香族炭素環置換基を示し得る。例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、1,3-シクロヘキサジエニル、デカリニル、および1,4-シクロヘキサジエニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0108】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、本明細書では、1つの環または一緒に縮合された2つ以上の環から構成され得、環の1つ中の少なくとも1つの炭素がヘテロ原子により置き換えられている飽和もしくは不飽和非芳香族環状炭化水素置換基を示し得る。例としては、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、1,4-ジオキサニル、デカヒドロキノリニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、およびモルホリニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0109】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、本明細書では、1つの環または一緒に縮合された2つ以上の環から構成され得、環の1つ中の少なくとも1つの炭素がヘテロ原子により置き換えられている飽和もしくは不飽和非芳香族環状炭化水素置換基を示し得る。例としては、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、1,4-ジオキサニル、デカヒドロキノリニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、およびモルホリニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0110】
「アルキルアリール」という用語は、本明細書では、アルキルに付着されたアリールを示すことができ、アルキルおよびアリールという用語は上記で規定される通りである。例としては、ベンジルおよびエチルベンゼンラジカルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0111】
「アルキル」とは対照的に、例えば「アルキレン」において「-イル」とは対照的に、延長部分「-イレン」は、上記例えば「アルキル」において、1つの共有単結合を介して1つの部分に連結される一価基であることとは対照的に、上記例えば「アルキレン」が、2つの共有単結合または1つの二重結合を介して1つまたは2つの他の部分に連結される二価部分であることを示す。そのため、「アルキレン」という用語は、直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和炭化水素部分を示すことができ;「ヘテロアルキレン」という用語は、本明細書では、少なくとも1つの炭素がヘテロ原子により置き換えられている直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和炭化水素部分を示すことができ;「アリーレン」という用語は、本明細書では、1つの環または一緒に縮合された2つ以上の環から構成され得る炭素環式芳香族部分を示すことができ;「ヘテロアリーレン」という用語は、本明細書では、1つの環または一緒に縮合された2つ以上の環から構成され得、環の1つ中の少なくとも1つの炭素がヘテロ原子により置き換えられている炭素環式芳香族部分を示すことができ;「シクロアルキレン」という用語は、本明細書では、1つの環または一緒に縮合された2つ以上の環から構成され得る飽和もしくは不飽和非芳香族炭素環部分を示すことができ;「ヘテロシクロアルキレン」という用語は、本明細書では、1つの環または一緒に縮合された2つ以上の環から構成され得、環の1つ中の少なくとも1つの炭素がヘテロ原子により置き換えられている飽和もしくは不飽和非芳香族環状炭化水素部分を示すことができる。例示的な二価部分としては、1つの水素原子が除去されている上記一価基について与えられた例が挙げられる。
【0112】
「ポリアルキレン」、「ポリヘテロアルキレン」、「ポリアリーレン」、「ポリヘテロアリーレン」、「ポリシクロアルキレン」、「ポリヘテロシクロアルキレン」、などにおける接頭辞「ポリ」は、2つ以上のそのような「-イレン」部分、例えば、アルキレン部分が一緒になり、隣接部分のための1つ以上の付着部位を含む分枝もしくは非分枝多価部分を形成することを示す。
【0113】
一実施形態では、アルキル基は非置換または置換C1-C8アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アルキニルまたはアルケニルである。
【0114】
一実施形態では、R2はアリール基である。
【0115】
「アリール」という用語は、本明細書では、1つの環または一緒に縮合された2つ以上の環から構成され得る炭素環式芳香族置換基を示し得る。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、およびアントラセニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0116】
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書では、1つの環または一緒に縮合された2つ以上の環から構成され得、環の1つ中の少なくとも1つの炭素がヘテロ原子により置き換えられている炭素環式芳香族置換基を示し得る。ヘテロアリール基の例としては、ピリジニル、フラニル、ピロリル、トリアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チオフェニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソキサゾリル、およびキノリニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0117】
開示のある一定のリンカーはキラル中心または二重結合を有し;任意の組成物における、鏡像異性体、ジアステレオマー、および2つ以上の異性体の幾何混合物、ならびに個々の異性体が本開示の範囲内に包含される。
【0118】
一実施形態では、アリール基はアリールまたはヘテロアリールである。
【0119】
一実施形態では、mは0である。
【0120】
一実施形態では、Yはサッカライドであり、R3はアミノ酸の側鎖である。
【0121】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり、R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖である。
【0122】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり、R3はセリンの側鎖である。
【0123】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はアミノ酸の側鎖であり;R2はHである。
【0124】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHである。
【0125】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHである。
【0126】
一実施形態では、mは1である。
【0127】
一実施形態では、R1はアミノ酸側鎖である。
【0128】
一実施形態では、R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択される。
【0129】
一実施形態では、R1はバリン、フェニルアラニンおよびアラニンの側鎖の群から選択される。
【0130】
一実施形態では、R1はバリンの側鎖である。
【0131】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はアミノ酸の側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択される。
【0132】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択される。
【0133】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖である。
【0134】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖である。
【0135】
一実施形態では、Zは存在しない。
【0136】
一実施形態では、Zは自壊性基を含む。
【0137】
一実施形態では、Zは、本発明のリンカーとペイロード分子を連結させる自壊性基を含む。「自壊性」という用語は、共有結合により、化学部分を一緒に(例えばMMAUを本発明のリンカーに)連結させることができ、リンカーの残りへのその結合が切断された場合、例えばMMAUまたは細胞傷害性薬物から、自然に分離する官能性化学部分を示す。
【0138】
一実施形態では、自壊性基はパラ-アミノベンジルオキシカルボニル(PABC)、オルト-アミノベンジルオキシカルボニル、α-アミノ酸およびオリゴペプチドである。一実施形態では、オリゴペプチドは、α-アミノ酸のジ、トリ、またはテトラペプチドである。上記基は、リンカーが酵素により切断された後、コンジュゲートからそれ自体を自然に切断することができる。
【0139】
一実施形態では、自壊性基はパラ-アミノベンジルオキシカルボニル(PABC)基である。
【0140】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はアミノ酸の側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCである。
【0141】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCである。
【0142】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCである。
【0143】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCである。
【0144】
一実施形態では、Dは細胞傷害性薬物、免疫調節薬、標識剤、キレーターおよび放射性薬剤からなる群より選択される。
【0145】
一実施形態では、免疫調節薬はコルチコステロイド、例えばコルチゾール、コルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、フルドロコルチゾンおよびデオキシコルチコステロン、またはそれらの類似体;ならびにサリドマイド、レナリドミド(CC-5013)、CC-4047、またはそれらの類似体の群から選択される。
【0146】
一実施形態では、標識剤は蛍光標識、磁気標識および同位体標識の群から選択される。
【0147】
一実施形態では、キレーターはNOTA、DOTA、TRAPおよび類似キレーターの群から選択される。
【0148】
一実施形態では、放射性薬剤は、酸素、窒素、鉄、炭素、またはガリウム、43K、52Fe、57Co、67Cu、67Ga、68Ga、123I、125I、131I、132I、または99Tcの陽電子放射体の群から選択される。
【0149】
一実施形態では、Dは、チューブリン-結合剤、チューブリン-破壊剤、アウリスタチン、DNA-結合剤およびDNA-アルキル化および/または架橋剤からなる群より選択される細胞傷害性薬物である。
【0150】
一実施形態では、Dはアウリスタチンである。
【0151】
一実施形態では、アウリスタチンは式ASのモノメチルアウリスタチンE(MMAE)サッカライドコンジュゲートであり、
【化11】
式中、Sはサッカライドである。
【0152】
一実施形態では、サッカライドは、β-D-ガラクトース、N-アセチル-β-D-ガラクトサミン、N-アセチル-α-D-ガラクトサミン、N-アセチル-β-D-グルコサミン、β-D-グルクロン酸、α-L-イズロン酸、α-D-ガラクトース、α-D-グルコース、β-D-グルコース、α-D-マンノース、β-D-マンノース、α-L-フコース、β-D-キシロース、ノイラミン酸およびその任意の類似体または修飾物からなる群より選択されるモノサッカライドを含み、またはこれである。
【0153】
一実施形態では、DはモノメチルアウリスタチンEβ-D-グルクロニド(MMAU)である。
【化12】
【0154】
一実施形態では、ペイロード分子Dはアミン部分を含み、これにより、ペイロード分子は二級または三級アミンを形成するように結合される。
【0155】
この明細書との関連で、「細胞傷害性薬物」という用語は、任意の細胞傷害性薬物または細胞傷害性薬物誘導体を示し得る。これはまた、1つ以上の実施形態によるコンジュゲートの細胞傷害性薬物部分を示すことができ;上記細胞傷害性薬物部分はこの明細書で記載されるように、例えば、本発明のリンカーの付加により修飾され得る。「細胞傷害性薬物」という用語はまた、細胞毒を示し得る。
【0156】
細胞傷害性薬物は、細胞の死という結果になる、または細胞死を誘導する、または何らかの形で細胞生存率を減少させる任意の化合物とすることができる。細胞傷害性薬物は、限定はされないが、下記を含む多くの小分子薬物のいずれかとすることができる:ドラスタチン;アウリスタチン;エポチロン;ダウノルビシンおよびドキソルビシン;アルキル化剤、例えばチオテパおよびシクロホスファミド(シトキサン(商標));スルホン酸アルキル、例えばブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン;アジリジン、例えばベンゾドーパ、カルボコン、メツレドーパ、およびウレドーパ;エチレンイミンおよびメチラメラミン、例えば、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレン(trietylene)-ホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミドおよびトリメチロロメラミン(trimethylolomelamine);アセトゲニン(とりわけブラタシンおよびブラタシノン);カンプトテシン(合成類似体トポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065(そのアドゼレシン、カルゼレシンおよびビセレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);デュオカルマイシン(合成類似体、KW-2189およびCBI-TMIを含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えばクロランブシル、クロマファジン(chlomaphazine)、クロロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベムビチン、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソ尿素(nitrosurea)、例えばカルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン;抗生物質、例えばエンジイン抗生物質(例えばカリチアマイシン、とりわけカリチアマイシンγ1;ダイネマイシン、例えばダイネマイシンA;エスペラマイシン;ならびにネオカルチノスタチンクロモフォアおよび関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質クロモフォア(antiobiotic chromomophore))、アクラシノミシン(aclacinomysin)、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン;クロモマイシン、ダクチノマイシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、他のドキソルビシン誘導体、例えばモルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシンおよびデオキシドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、ニトマイシン(nitomycin)、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗薬、例えばメトトレキサートおよび5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸類似体、例えばデノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート;プリン類似体、例えばフルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えばアンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、5-フルオロウラシル;アンドロゲン、例えばカルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎剤、例えばアミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充薬、例えばフォリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミド配糖体;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジクオン;エルフォミチン(elfomithine);酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;マイタンシノイド、例えばマイタンシンおよびN-グルコシルマイタンシノイド、アンサミトシン、DM-1、DM-4;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメト(phenamet);ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン(sizofuran);スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(とりわけT-2毒素、ベラキュリン(verracurin)A、ロリジンAおよびアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えばパクリタキセル(タキソール(登録商標)、Bristol-Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)およびドセタキセル(doxetaxel)(タキソテール(登録商標)、Rhone-Poulenc Rorer,Antony,フランス);クロランブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金類似体、例えばシスプラチンおよびカルボプラチン;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;CPT-11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオミチン(DMFO);レチノイン酸;カペシタビン;腫瘍に対するホルモンの作用を調節または阻害するよう作用する抗ホルモン剤、例えば抗エストロゲン、例えば、例として、タモキシフェン、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)-イミダゾール、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびトレミフェン(フェアストン);ならびに抗アンドロゲン、例えばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド、およびゴセレリン;ツブリシン;アマニチン、例えばα-アマニチン;ならびに薬学的に許容される塩、酸;ならびに国際特許公開第WO/2016/001485(その内容はこれによりその全体が組み込まれる)において開示されるような、上記のいずれかのサッカライド誘導体。
【0157】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はドラスタチン、アウリスタチン、ドキソルビシン、DM1、エピルビシン、デュオカルマイシンまたはそれらのいずれかの類似体もしくは誘導体である。
【0158】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はドラスタチン、アウリスタチン、ドキソルビシン、またはそれらのいずれかの類似体もしくは誘導体である。
【0159】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はドラスタチン10またはそのいずれかの誘導体である。
【0160】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はドラスタチン15またはそのいずれかの誘導体である。
【0161】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はアウリスタチンFまたはそのいずれかの誘導体である。
【0162】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はドラスタチン10、ドラスタチン15、またはアウリスタチンFである。
【0163】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はドラスタチン10である。
【0164】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はドラスタチン15である。
【0165】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はアウリスタチンFである。
【0166】
好適なドラスタチンの例としては、モノメチルおよびデスメチルドラスタチン10、15、C、DおよびH、モノメチルおよびデスメチルイソドラスタチンH、ならびにその類似体および誘導体が挙げられる。ドラスタチン10および15が、α-アミノ酸的に生じるドラスタチンの中で最も強力な細胞毒である。モノメチルおよびデスメチルドラスタチン10および15は、標準ペプチド合成化学による化学合成により調製することができる。
【0167】
使用することができる好適なアウリスタチンの例としては、モノメチルおよびデスメチルアウリスタチンE、F、EB、EFP、PY、PYE、PE、PHE、TP、2-AQおよび6-AQが挙げられる(がそれらに限定されない)。
【0168】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はダウノルビシンまたはドキソルビシンである。
【0169】
一実施形態では、ルビシンまたはドキソルビシン誘導体はネモルビシン(nemorubicin)(3’-デアミノ-3’-[2”(S)-メトキシ-4”-モルホリニル]ドキソルビシン;MMDX)またはその修飾物もしくは誘導体である。
【0170】
一実施形態では、ルビシンまたはドキソルビシン誘導体は3’-デアミノ-3”,4’-アンヒドロ-[2”(S)-メトキシ-3”(R)-オキシ-4”-モルホリニル]ドキソルビシン(PNU-159682)またはその修飾物もしくは誘導体である。
【0171】
一実施形態では、ルビシンまたはドキソルビシン誘導体はPNU-EDAまたはその修飾物もしくは誘導体であり、
【化13】
【化14】
式中、RxはX-L-Z-抗体であり、Lはこの明細書で記載されるリンカーであり、XおよびZはこの明細書で記載される通りである。
【0172】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はマイタンシノイドである。マイタンシノイドはN-グルコシルマイタンシノイドであってもよく、
【化15】
式中、RxはX-L-Z-抗体であり、Lはこの明細書で記載されるリンカーであり、XおよびZはこの明細書で記載される通りである。
【0173】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はマイタンシン、アンサミトシン、DM1またはDM4(DM-4としても知られている)である。
【0174】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はDM1である。DM1はDM-1およびメルタンシンとしても知られている。
【0175】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はルビシンである。好適なルビシンは、例えばダウノルビシン、ドキソルビシン、デトルビシン、他のドキソルビシン誘導体、例えばモルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン、デオキシドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、ロドルビシン(rodorubicin)、ゾルビシン、およびピラルビシンであり得る。
【0176】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はエピルビシンである。
【0177】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はデュオカルマイシンである。好適なデュオカルマイシン(duocarmyxin)は、例えばデュオカルマイシンA、デュオカルマイシンB1、デュオカルマイシンB2、デュオカルマイシンC1、デュオカルマイシンC2、デュオカルマイシンD、デュオカルマイシンSA、デュオカルマイシンMA、およびCC-1065であり得る。「デュオカルマイシン」という用語は、デュオカルマイシンの合成類似体、例えばアドゼレシン、ビセレシン、カルゼレシン、KW-2189およびCBI-TMIも示すとして理解されるべきである。
【0178】
一実施形態では、細胞傷害性薬物は、DNAをアルキル化することができるデュオカルマイシンフラグメントを含む。一実施形態では、細胞傷害性薬物は、DNAをアルキル化することができる2つ以上のデュオカルマイシンフラグメントを含む。一実施形態では、細胞傷害性薬物は、DNAをアルキル化することができる2つのデュオカルマイシンフラグメントを含む。
【0179】
一実施形態では、デュオカルマイシンは、式DSのデュオカルマイシン-サッカライドコンジュゲートであり、
【化16】
式中、Sはサッカライドである。
【0180】
一実施形態では、サッカライドは、β-D-ガラクトース、N-アセチル-β-D-ガラクトサミン、N-アセチル-α-D-ガラクトサミン、N-アセチル-β-D-グルコサミン、β-D-グルクロン酸、α-L-イズロン酸、α-D-ガラクトース、α-D-グルコース、β-D-グルコース、α-D-マンノース、β-D-マンノース、α-L-フコース、β-D-キシロース、ノイラミン酸およびそれらの任意の類似体または修飾物からなる群より選択されるモノサッカライドを含み、またはこれである。
【0181】
好適なドラスタチンの例としては、モノメチルおよびデスメチルドラスタチン10、15、C、DおよびH、モノメチルおよびデスメチルイソドラスタチンH、ならびにその類似体および誘導体が挙げられる。
【0182】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はツブリシンである。
【0183】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はアマニチン、例えばα-アマニチンである。
【0184】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はクリプトフィシンである。
【0185】
一実施形態では、アウリスタチンはモノメチルアウリスタチンEである。
【0186】
一実施形態では、アウリスタチンはMMAUである。
【0187】
一実施形態では、アウリスタチンはモノメチルアウリスタチンF、WまたはMである。
【0188】
一実施形態では、細胞傷害性薬物はピロロベンゾジアゼピン(PBD)、PBD二量体またはその類似体である。
【0189】
一実施形態では、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)、PBD二量体またはその類似体は、天然および合成類似体、アベイマイシン、チカマイシン、DC-81;マゼトラマイシン、ネオトラマイシンAおよびB、ポロトラマイシン、プロトラカルシン;シバノミシン(DC-102)、シビロマイシンおよびトママイシンの群から選択される。
【0190】
一実施形態では、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)、PBD二量体またはその類似体は、Miller et al.2016,Mol Cancer Ther;15(8);1-9において記載される非架橋類似体である。
【0191】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はアミノ酸の側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物である。
【0192】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物である。
【0193】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物である。
【0194】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物である。
【0195】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物である。
【0196】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物である。
【0197】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物である。
【0198】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンである。
【0199】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンである。
【0200】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンである。
【0201】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUである。
【0202】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUである。
【0203】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUである。
【0204】
一実施形態では、nは1~約20、または1~約15、または1~約10、または2~10、または2~6、または2~5、または2~4の範囲にあり;あるいは、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20である。
【0205】
一実施形態では、nは3~約20、または3~約15、または3~約10、または3~約9、または3~約8、または3~約7、または3~約6、または3~5、または3~4の範囲にある。
【0206】
一実施形態では、nは4~約20、または4~約15、または4~約10、または4~約9、または4~約8、または4~約7、または4~約6、または4~5の範囲にある。
【0207】
一実施形態では、nは5である。
【0208】
一実施形態では、nは6である。
【0209】
一実施形態では、nは7である。
【0210】
一実施形態では、nは8である。
【0211】
一実施形態では、nは9である。
【0212】
一実施形態では、Xは存在しない。
【0213】
一実施形態では、Xはスペーサ基である。
【0214】
スペーサ基は本発明のリンカーをターゲティングユニットに連結させる。一実施形態では、ターゲティングユニットは抗体であり、スペーサ基はリンカーを抗体のアミノ酸側鎖に共有結合により連結させる。一実施形態では、共有結合はアミド結合である。一実施形態では、共有結合はチオエーテル結合である。一実施形態では、抗体のアミノ酸側鎖はシステインの側鎖である。一実施形態では、抗体のアミノ酸側鎖はリジンの側鎖である。
【0215】
一実施形態では、Xはアシル基、アルキル基、アリール基、アミノ酸、および生体直交型連結基からなる群より選択される。
【0216】
一実施形態では、スペーサ基はアミド結合により、リンカーの残りにコンジュゲートされたアシル基を含む。
【0217】
一実施形態では、スペーサ基は、アミン結合により、リンカーの残りにコンジュゲートされたアルキル基を含む。
【0218】
一実施形態では、スペーサ基は生体直交型連結基を含む。
【0219】
一実施形態では、スペーサ基は、アジド、アルキン、トリアゾール、マレイミド、チオール、アミン、カルボン酸、アミド、アルケン、エーテル、チオエーテル、アルデヒド、ケトン、ヒドロキシルアミン、ヘミアセタール、アセタール、ホスフィン、テトラジン、シクロオクテン、ニトロン、イソキサゾリン、ニトリルオキシド、ノルボルネン、オキサノルボルナジエン、テトラゾール、ピラゾリンおよびクアドリシクランからなる群より選択される生体直交型連結基を含む。
【0220】
一実施形態では、生体直交型連結基は1,3-トリアゾールである。
【0221】
一実施形態では、生体直交型連結基は、脂肪族アルキン、例えば、プロパルギル基またはシクロアルキン、例えばDBCO、DIBO、シクロノニン、シクロオクチン、などの群から選択されるアルキンである。
【0222】
一実施形態では、生体直交型連結基はアジドである。
【0223】
本明細書およびその実施形態においては、「マレイミド」は、チオエーテル結合によりターゲティングユニットに連結される、未変化のマレイミドおよび加水分解されたマレイミドの両方を示す。一実施形態では、スペーサ基はマレイミド基を含む。
【0224】
一実施形態では、スペーサ基は加水分解されたマレイミド基を含む。
【0225】
一実施形態では、スペーサ基は、チオエーテル結合によりターゲティングユニットに連結されるマレイミド基を含む。
【0226】
一実施形態では、スペーサ基はマレイミドプロピオネートまたはマレイミドヘキサノエート基である。
【0227】
一実施形態では、スペーサ基はチオエーテル結合によりターゲティングユニットに連結される加水分解されたマレイミド基を含む。
【0228】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はアミノ酸の側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0229】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0230】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0231】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0232】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0233】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0234】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0235】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0236】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0237】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0238】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0239】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0240】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0241】
一実施形態では、nは1~約20、または1~約15、または1~約10、または2~10、または2~6、または2~5、または2~4の範囲にあり;あるいは、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20である。
【0242】
一実施形態では、nは3~約20、または3~約15、または3~約10、または3~約9、または3~約8、または3~約7、または3~約6、または3~5、または3~4の範囲にある。
【0243】
一実施形態では、nは4~約20、または4~約15、または4~約10、または4~約9、または4~約8、または4~約7、または4~約6、または4~5の範囲にある。
【0244】
一実施形態では、nは5である。
【0245】
一実施形態では、nは6である。
【0246】
一実施形態では、nは7である。
【0247】
一実施形態では、nは8である。
【0248】
一実施形態では、nは9である。
【0249】
一実施形態では、ターゲティングユニットTは標的分子に特異的に結合する分子である。本発明との関連で、特異的結合は、ターゲティング分子がその標的に対して、非関連分子よりも合理的により高い結合親和性を有するという意味を有する。特異的結合の一例は抗体のその標的エピトープへの結合である。
【0250】
一実施形態では、ターゲティングユニットTは標的細胞の表面上の標的分子に特異的に結合する分子である。
【0251】
一実施形態では、ターゲティングユニットTは、小分子量リガンド、レクチン、ペプチド、アプタマー、または抗体である。
【0252】
一実施形態では、ターゲティングユニットTは抗体である。
【0253】
抗体は、原則として、任意の抗体またはその結合フラグメント、例えばIgG、scFv、シングルドメイン抗体、Fv、VHH抗体、ダイアボディ、タンデムダイアボディ、Fab、Fab’、F(ab’)2、Db、dAb-Fc、taFv、scDb、dAb2、DVD-Ig、Bs(scFv)4-IgG、taFv-Fc、scFv-Fc-scFv、Db-Fc、scDb-Fc、scDb-CH3、またはdAb-Fc-dAbであってもよい。
【0254】
一実施形態では、抗体はヒト抗体またはヒト化抗体である。この状況では、「ヒト抗体」という用語は、それが当技術分野で一般的に使用されるように、フレームワークおよび相補性決定領域(CDR)の両方がヒト起源の配列に由来する可変領域を有する抗体を意味するものと理解されるべきである。この状況では、「ヒト化抗体」という用語は、それが当技術分野で一般的に使用されるように、ヒト起源の抗体のCDR由来の残基が、所望の特異性、親和性および能力を有する非ヒト種(例えばマウス、ラットまたはウサギ)のCDR由来の残基により置き換えられている抗体を意味するものと理解されるべきである。
【0255】
一実施形態では、抗体は細胞表面抗原に結合することができる。
【0256】
一実施形態では、細胞表面抗原は腫瘍抗原および/または癌抗原である。
【0257】
一実施形態では、抗体は、ベバシズマブ、トシツモマブ、エタネルセプト、トラスツズマブ、アダリムマブ、アレムツズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、エファリズマブ、リツキシマブ、インフリキシマブ、アブシキシマブ、バシリキシマブ、パリビズマブ、オマリズマブ、ダクリズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、エピラツズマブ、2G12、リンツズマブ、ニモツズマブおよびイブリツモマブチウキセタンからなる群より選択される。
【0258】
一実施形態では、抗体は、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD11、CD8、CD11a、CD19、CD20、CD22、CD25、CD26、CD30、CD33、CD34、CD37、CD38、CD40、CD44、CD46、CD52、CD56、CD79、CD105、CD138、上皮増殖因子受容体1(EGFR)、上皮増殖因子受容体2(HER2/neu)、HER3またはHER4受容体、LFA-1、Mac1、p150.95、VLA-4、ICAM-1、VCAM、EpCAM、α4/β7インテグリン、αv/β3インテグリン(そのαまたはβサブユニットのいずれかを含む)(例えば抗CD11a、抗CD18または抗CD11b抗体)、組織因子(TF)、腫瘍壊死因子α(TNF-α)、ヒト血管内皮増殖因子(VEGF)、糖タンパク質IIb/IIIa、TGF-β、αインターフェロン(α-IFN)、IL-8、IL-2受容体、IgE、呼吸器多核体ウイルス(RSV)、HIV-1エンベロープ糖タンパク質gp120、癌関連高マンノース型N-グリカン、血液型抗原Apo2、細胞死受容体、flk2/flt3受容体、肥満(OB)受容体、mpl受容体、CTLA-4、トランスフェリン受容体、ルイスy、GD3およびプロテインCからなる群より選択される標的分子に結合することができる。
【0259】
一実施形態では、抗体は下記からなる群より選択される:アバゴボマブ、アクトクスマブ、アデカツムマブ、アフツズマブ、アルツモマブ、アマツキシマブ、アニフロルマブ、アポリズマブ、アチヌマブ(atinumab)、アトリズマブ、アトロリムマブ(atorolimumab)、バピネズマブ、バシリキシマブ、バビツキシマブ、ベリムマブ、ベンラリズマブ、ベルチリムマブ(bertilimumab)、ベシレソマブ、ベズロトクスマブ、ビマグルマブ、ビバツズマブ、ブリナツモマブ、ブロソズマブ、ブレンツキシマブ、ブリアキヌマブ、ブロダルマブ、カナキヌマブ、カンツズマブ、カプラシズマブ、カプロマブ、カルルマブ、カツマキソマブ、CC49、セデリズマブ、シクスツムマブ、クラザキズマブ、クレノリキシマブ、クリバツズマブ(clivatuzumab)、コナツムマブ、コンシズマブ(concizumab)、クレネズマブ、CR6261、ダセツズマブ、ダロツズマブ、ダラツムマブ、デミシズマブ、デノスマブ、デツモマブ、ドロジツマブ、デュリゴツズマブ、デュピルマブ、デュシジツマブ(dusigitumab)、エクロメキシマブ、エクリズマブ、エドバコマブ、エドレコロマブ、エルデルマブ、エロツズマブ、エルシリモマブ(elsilimomab)、エナバツズマブ、エンリモマブ(enlimomab)、エノキズマブ、エノチクマブ、エンシツキシマブ、エピツモマブ(epitumomab)、エピラツズマブ、エルツマキソマブ(ertumaxomab)、エタラシズマブ、エトロリズマブ、エボロクマブ、エキシビビルマブ(exbivirumab)、ファノレソマブ、ファラリモマブ(faralimomab)、ファーレツズマブ、ファシヌマブ、フェルビズマブ(felvizumab)、フェザキヌマブ、フィクラツズマブ、フィギツムマブ、フランボツマブ、フォントリズマブ、フォラルマブ(foralumab)、フォラビルマブ(foravirumab)、フレゾリムマブ、フルラヌマブ、フツキシマブ(futuximab)、ガリキシマブ、ガニツマブ、ガンテネルマブ、ゴビリモマブ(gavilimomab)、ゲボキズマブ、ギレンツキシマブ、グレンバツムマブ、ゴリムマブ、ゴミリキシマブ、グセルクマブ、イバリズマブ、イクルクマブ、イミシロマブ、イムガツズマブ、インクラクマブ、インダツキシマブ(indatuximab)、インテツムマブ、イノリモマブ(inolimomab)、イノツズマブ、イピリムマブ、イラツムマブ、イトリズマブ、イキセキズマブ、ケリキシマブ、ラベツズマブ、ランブロリズマブ、ランパリズマブ、レブリキズマブ、レマレソマブ(lemalesomab)、レルデリムマブ(lerdelimumab)、レクサツムマブ、リビビルマブ(libivirumab)、リゲリズマブ(ligelizumab)、リンツズマブ、リリルマブ、ロデルシズマブ(lodelcizumab)、ロルボツズマブ、ルカツムマブ、ルミリキシマブ、マパツズマブ、マルジェツキシマブ、マスリモマブ(maslimomab)、マブリリムマブ、マツズマブ、メポリズマブ、メテリムマブ(metelimumab)、ミラツズマブ、ミンレツモマブ(minretumomab)、ミツモマブ、モガムリズマブ、モロリムマブ(morolimumab)、モタビズマブ、モキセツモマブ、ムロモナブ、ナミルマブ(namilumab)、ナルナツマブ、ナタリズマブ、ネバクマブ、ネシツムマブ、ネレリモマブ、ネスバクマブ、ニモツズマブ、ニボルマブ、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オクレリズマブ、オヅリモマブ(odulimomab)、オファツムマブ、オララツマブ、オロキズマブ、オナルツズマブ、オレゴボマブ、オルチクマブ(orticumab)、オテリキシズマブ、オキセルマブ、オザネズマブ、オゾラリズマブ、パジバキシマブ、パノバクマブ(panobacumab)、パルサツズマブ(parsatuzumab)、パスコリズマブ、パテクリズマブ、パトリツマブ、ペムツモマブ(pemtumomab)、ペラキズマブ、ペルツズマブ、ピディリズマブ、ピナツズマブ(pinatuzumab)、ピンツモマブ(pintumomab)、プラクルマブ、ポラツズマブ、ポネズマブ、プリリキシマブ、プリトキサキシマブ(pritoxaximab)、プリツムマブ(pritumumab)、キリズマブ、ラコツモマブ(racotumomab)、ラドレツマブ(radretumab)、ラフィビルマブ(rafivirumab)、ラムシルマブ、ラキシバクマブ、レガビルマブ、レスリズマブ、リロツムマブ、ロバツムマブ、ロレヅマブ(roledumab)、ロモソズマブ、ロンタリズマブ、ロベリズマブ、ルプリズマブ、サマリズマブ、サリルマブ、サツモマブ、セクキヌマブ、セリバンツマブ、セトキサキシマブ(setoxaximab)、セヴィルマブ、シブロツズマブ(sibrotuzumab)、シファリムマブ、シルツキシマブ、シンツズマブ(simtuzumab)、シプリズマブ、シルクマブ、ソラネズマブ、ソリトマブ(solitomab)、ソネプシズマブ(sonepcizumab)、ソンツズマブ(sontuzumab)、スタムルマブ、スビズマブ(suvizumab)、タバルマブ、タカツズマブ、タリズマブ、タネズマブ、タプリツモマブ(taplitumomab)、テフィバズマブ、テナツモマブ(tenatumomab)、テネリキシマブ、テプリズマブ、テプロツムマブ、TGN1412、チシリムマブ、チルドラキズマブ、ティガツズマブ、トシリズマブ、トラリズマブ、トベツマブ、トラロキヌマブ、TRBS07、トレガリズマブ(tregalizumab)、トレメリムマブ、ツコツズマブ、ツビルマブ、ウブリツキシマブ、ウレルマブ、ウルトキサズマブ、ウステキヌマブ、バンチクツマブ、バパリキシマブ(vapaliximab)、バテリズマブ(vatelizumab)、ベドリズマブ、ベルツズマブ、ベパリモマブ(vepalimomab)、ベセンクマブ、ビジリズマブ、ボロシキシマブ、ボルセツズマブ、ボツムマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、ザツキシマブ(zatuximab)、ジラリムマブ(ziralimumab)、2G12(抗HIV-1エンベロープ糖タンパク質gp120)、およびゾリモマブ。
【0260】
一実施形態では、抗体は、抗EGFR1抗体、上皮増殖因子受容体2(HER2/neu)抗体、抗CD22抗体、抗CD30抗体、抗CD33抗体、および抗CD20抗体からなる群より選択される。
【0261】
一実施形態では、抗体は抗EGFR抗体である。
【0262】
一実施形態では、抗EGFR1抗体はセツキシマブ、イムガツズマブ、マツズマブ、ニモツズマブ、ネシツムマブ、パニツムマブ、またはザルツムマブである。
【0263】
一実施形態では、抗体は上皮増殖因子受容体2(HER2/neu)抗体である。
【0264】
一実施形態では、抗HER2抗体はマルジェツキシマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ、エルツマキソマブ(ertumaxomab)、および520C9XH22である。
【0265】
一実施形態では、抗体は抗CD22抗体である。
【0266】
一実施形態では、抗CD22抗体はベクツモマブ、モキセツモマブ、エピラツズマブ、イノツズマブ、またはピナツズマブ(pinatuzumab)である。
【0267】
一実施形態では、抗体は抗CD30抗体である。
【0268】
一実施形態では、抗CD30抗体はブレンツキシマブベドチン(またはブレンツキシマブベドチンの抗体部分)またはイラツムマブである。
【0269】
一実施形態では、抗体は抗CD33抗体である。
【0270】
一実施形態では、抗CD33抗体はゲムツズマブ、SGN-CD33Aまたはリンツズマブである。
【0271】
一実施形態では、nは1~約20、または1~約15、または1~約10、または2~10、または2~6、または2~5、または2~4の範囲にあり;あるいは、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20である。
【0272】
一実施形態では、nは3~約20、または3~約15、または3~約10、または3~約9、または3~約8、または3~約7、または3~約6、または3~5、または3~4の範囲にある。
【0273】
一実施形態では、nは4~約20、または4~約15、または4~約10、または4~約9、または4~約8、または4~約7、または4~約6、または4~5の範囲にある。
【0274】
一実施形態では、nは5である。
【0275】
一実施形態では、nは6である。
【0276】
一実施形態では、nは7である。
【0277】
一実施形態では、nは8である。
【0278】
一実施形態では、nは9である。
【0279】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートのn、または薬物対抗体比(DAR)はMALDI-TOF MSを用いて決定され得る。
【0280】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートのn、または薬物対抗体比はESI-MSを用いて決定され得る。
【0281】
n、または薬物対抗体比を決定するための例示的な方法は、Chen J,Yin S,Wu Y,Ouyang J.Development of a native nanoelectrospray mass spectrometry method for determination of the drug-to-antibody ratio of antibody-drug conjugates.Anal Chem.2013 Feb 5;85(3):1699-1704.doi:10.1021/ac302959pにおいて記載される。
【0282】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はアミノ酸の側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0283】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0284】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0285】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0286】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0287】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0288】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0289】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0290】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0291】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0292】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0293】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0294】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0295】
一実施形態では、nは1~約20、または1~約15、または1~約10、または2~10、または2~6、または2~5、または2~4の範囲にあり;あるいは、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20である。
【0296】
一実施形態では、nは3~約20、または3~約15、または3~約10、または3~約9、または3~約8、または3~約7、または3~約6、または3~5、または3~4の範囲にある。
【0297】
一実施形態では、nは4~約20、または4~約15、または4~約10、または4~約9、または4~約8、または4~約7、または4~約6、または4~5の範囲にある。
【0298】
一実施形態では、nは5である。
【0299】
一実施形態では、nは6である。
【0300】
一実施形態では、nは7である。
【0301】
一実施形態では、nは8である。
【0302】
一実施形態では、nは9である。
【0303】
一実施形態では、ペイロード分子Dおよび抗体は、本発明のリンカーを介して間接的に結合される。
【0304】
一実施形態では、細胞傷害性薬物および抗体は、本発明のリンカーを介して間接的に結合される。
【0305】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物である。
【0306】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物である。
【0307】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物である。
【0308】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物である。
【0309】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンである。
【0310】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。
【0311】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。
【0312】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。
【0313】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。
【0314】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンである。
【0315】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。
【0316】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。
【0317】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。
【0318】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。
【0319】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUである。
【0320】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAである。
【0321】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAである。
【0322】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAである。
【0323】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAである。
【0324】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAである。
【0325】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAである。
【0326】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUである。
【0327】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAである。
【0328】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAである。
【0329】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0330】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0331】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0332】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0333】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0334】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0335】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0336】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0337】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0338】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0339】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0340】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0341】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0342】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0343】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0344】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0345】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0346】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0347】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0348】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0349】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0350】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0351】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0352】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0353】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0354】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0355】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0356】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはマレイミドを含むアシル基である。
【0357】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0358】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0359】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0360】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0361】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0362】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0363】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0364】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0365】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0366】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0367】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0368】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0369】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0370】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0371】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0372】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0373】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0374】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0375】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0376】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0377】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0378】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0379】
一実施形態では、Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0380】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0381】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0382】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0383】
一実施形態では、Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0384】
一実施形態では、Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはアジド-反応基を含むアシル基である。
【0385】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0386】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0387】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0388】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0389】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0390】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0391】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dは細胞傷害性薬物であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0392】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0393】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0394】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0395】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0396】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0397】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0398】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dは細胞傷害性薬物であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0399】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0400】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0401】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0402】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0403】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0404】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0405】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0406】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0407】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0408】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0409】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0410】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0411】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0412】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0413】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0414】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0415】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0416】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0417】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0418】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0419】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0420】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはアウリスタチンであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0421】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0422】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0423】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0424】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0425】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0426】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0427】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0428】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体であり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0429】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0430】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0431】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0432】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0433】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0434】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0435】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0436】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0437】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0438】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0439】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はα-アミノ酸、セリン、スレオニンまたはチロシンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はα-アミノ酸、バリン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン(leusine)、イソロイシン(isoleusine)、アルギニン、アラニン、リジンおよびグリシンの側鎖の群から選択され;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0440】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0441】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0442】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0443】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0444】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはサッカライドであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0445】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0446】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0447】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはMMAUであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0448】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0449】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0450】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0451】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルコースであり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0452】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0453】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xはチオエーテル結合を介して、抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むアシル基である。
【0454】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;ZはPABCであり;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0455】
一実施形態では、Tは抗体であり;nは1~約20であり;Yはβ-D-グルクロン酸であり;R3はセリンの側鎖であり;R2はHであり;m=1であり;R1はバリンの側鎖であり;Zは存在せず;DはPNU-EDAであり;Xは1,3-トリアゾールを介して抗体中のアジド基に連結されるアジド-反応基を含むアシル基である。
【0456】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dは細胞傷害性薬物である。一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dは細胞傷害性薬物である。
【0457】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dはアウリスタチンである。一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dはアウリスタチンである。
【0458】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、DはMMAUである。一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートであり、DはMMAUである。
【0459】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式III、式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dはルビシンまたはドキシルビシン(doxyrubicin)誘導体である。一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式III、式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dはルビシンまたはドキシルビシン(doxyrubicin)誘導体である。
【0460】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、DはPNU-EDAである。一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式III、式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲートであり、DはPNU-EDAである。
【0461】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VbによるDBCO-Val-Ser(GlcA)-PNU-EDAである
【化17】
【0462】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dは細胞傷害性薬物である。一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dは細胞傷害性薬物である。
【0463】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVbによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dはアウリスタチンである。一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVbによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dはアウリスタチンである。
【0464】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IV、式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IV、式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である。
【0465】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVbによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、DはMMAUである。一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVbによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであり、DはMMAUである。
【0466】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IV、式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、DはPNU-EDAである。一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IV、式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであり、DはPNU-EDAである。
【0467】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式VIbによる抗体-DBCO-Val-Ser(GlcA)-PNU-EDAであり
【化18】
式中、Tはアジド基から1,3-トリアゾールを介して連結される抗体であり、nは1~約4である。
【0468】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、またはこれであり、Dは細胞傷害性薬物であり、Tはトラスツズマブである。
【0469】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式IVbによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、またはこれであり、DはMMAUであり、Tはトラスツズマブである。
【0470】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IV、式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、またはこれであり、DはPNU-EDAであり、Tはトラスツズマブである。
【0471】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは下記からなる群より選択されるコンジュゲートを含み、またはこれである:
Dは細胞傷害性薬物である、式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート;
Dはアウリスタチンである、式IVbによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート;
Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である、式IV、式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート;
DはMMAUである、式IVbによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート;
DはPNU-EDAである、式IV、式IVb、式IVcまたは式IVdによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【0472】
一実施形態では、コンジュゲートは下記からなる群より選択されるコンジュゲートを含み、またはこれである:
Dは細胞傷害性薬物である、式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲート;
Dはアウリスタチンである、式IIIbによるリンカー-ペイロードコンジュゲート;
Dはルビシンまたはドキソルビシン誘導体である、式III、式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲート;
DはMMAUである、式IIIbによるリンカー-ペイロードコンジュゲート;
DはPNU-EDAである、式III、式IIIb、式IIIcまたは式IIIdによるリンカー-ペイロードコンジュゲート。
【0473】
ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは架橋試薬を用いて調製することができる。例えば、システイン、チオールまたはアミン、例えば抗体のリジンなどのN末端またはアミノ酸側鎖は、架橋試薬の官能基と結合を形成することができる。
【0474】
本発明によるリンカーは当業者に知られている標準方法により調製することができる。例えば、リンカーの中心アミノ酸およびペプチド基は、標準ペプチド化学および自動化ペプチド化学により調製することができ、合成ペプチドの商業製造業者から注文することができ;サッカライド、硫酸、リン酸、リン酸ジエステルおよびホスホネート基Yは、市販の保護されたビルディングブロックからのそれらの合成中または後にアミノ酸およびペプチド基に付加することができる。さらに、自壊性基Zおよびスペーサ基Xは、アミノ酸およびペプチド基へのアミド結合を形成する標準化学によりアミノ酸およびペプチド基に付加することができる。
【0475】
ターゲティングユニット-ペイロードコンジュゲートを調製するための一般的方法、すなわちペイロードDおよびターゲティングユニットTの付加は当業者に知られており、例えば、WO/2016/001485号、WO/2014/096551号およびWO/2014/177771号に記載される。
【0476】
ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートおよびリンカー-ペイロードコンジュゲートは当技術分野で知られている様々なアッセイにより、それらの物理的/化学的特性および/または生物活性について特徴付けることができ、選択することができる。
【0477】
例えば、コンジュゲートは、公知の方法、例えばELISA、FACS、ビアコアまたはウエスタンブロットにより、その抗原結合活性について試験することができる。
【0478】
トランスジェニック動物および細胞株は、腫瘍関連抗原および細胞表面受容体の癌の予防的または治療的処置としての可能性を有するコンジュゲートをスクリーニングする際に特に有用である。有用なコンジュゲートについてのスクリーニングは候補コンジュゲートをある範囲の用量にわたってトランスジェニック動物に投与すること、および、様々な時点で、評価される疾患または障害に対するコンジュゲートの効果(複数可)をアッセイすることを含み得る。その代わりに、または加えて、薬物は、妥当な場合、疾患の誘導因子への暴露前またはこれと同時に投与することができる。候補コンジュゲートは連続的に、および個々に、または並行して、中またはハイスループットスクリーニングフォーマット下でスクリーニングされ得る。
【0479】
1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードをターゲティングユニットに、任意でスペーサ基を介してコンジュゲートさせることを含む、1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを調製するための方法が開示される。
【0480】
ペイロード分子をターゲティングユニット、例えば、抗体にコンジュゲートさせる多くの方法が知られており、原則として、ペイロードをターゲティングユニットにコンジュゲートさせるのに好適ないずれの方法も使用され得る。1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードは、直接的または間接的に、例えばスペーサ基を介して、抗体などのターゲティングユニットにコンジュゲートされ得る。一実施形態では、1つ以上の実施形態による、マレイミドを含む、リンカー-ペイロードは抗体に、ヒンジ領域シスチンを還元剤で還元し、還元抗体をリンカー-ペイロードと接触させ、チオエーテル結合を形成させることによりコンジュゲートされる。
【0481】
この状況では、抗体は原則として、任意の抗体、特にこの明細書で記載される任意の抗体であってもよい。
【0482】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIにより
【化19】
式中、Xはマレイミドを含むスペーサ基であり、Dはペイロード分子である。
【0483】
一実施形態では、抗体-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVにより
【化20】
式中、Tは抗体であり、nは1~約20であり、Xはチオエーテル結合を介して抗体のシステイン側鎖に連結されるマレイミドを含むスペーサ基であり、Dはペイロード分子である。
【0484】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIによるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dは細胞傷害性薬物である。一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIによるリンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dは細胞傷害性薬物である。
【0485】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIによるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dはアウリスタチンである。一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIによるリンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dはアウリスタチンである。
【0486】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIによるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、DはMMAUである。一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IIIによるリンカー-ペイロードコンジュゲートであり、DはMMAUである。
【0487】
一実施形態では、リンカー-ペイロードコンジュゲートは式Vによるマレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUである
【化21】
【0488】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dは細胞傷害性薬物である。一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dは細胞傷害性薬物である。
【0489】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、Dはアウリスタチンである。一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであり、Dはアウリスタチンである。
【0490】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、DはMMAUである。一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートであり、DはMMAUである。
【0491】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり
【化22】
式中、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは1~約20である。
【0492】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは5である。
【0493】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは6である。
【0494】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは7である。
【0495】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結される抗体であり、nは8である。
【0496】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結されるトラスツズマブであり、nは5である。
【0497】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結されるトラスツズマブであり、nは6である。
【0498】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結されるトラスツズマブであり、nは7である。
【0499】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、式VIによる抗体-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUであり、Tはシステイン側鎖からチオエーテル結合を介して連結されるトラスツズマブであり、nは8である。
【0500】
一実施形態では、nは1~約20、または1~約15、または1~約10、または2~10、または2~6、または2~5、または2~4の範囲にあり;あるいは、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20である。
【0501】
一実施形態では、nは3~約20、または3~約15、または3~約10、または3~約9、または3~約8、または3~約7、または3~約6、または3~5、または3~4の範囲にある。
【0502】
一実施形態では、nは4~約20、または4~約15、または4~約10、または4~約9、または4~約8、または4~約7、または4~約6、または4~5の範囲にある。
【0503】
一実施形態では、nは5である。
【0504】
一実施形態では、nは6である。
【0505】
一実施形態では、nは7である。
【0506】
一実施形態では、nは8である。
【0507】
一実施形態では、nは9である。
【0508】
一実施形態では、抗体は抗EGFR1抗体、セツキシマブ、イムガツズマブ、マツズマブ、ニモツズマブ、ネシツムマブ、パニツムマブ、ザルツムマブ、上皮増殖因子受容体2(HER2/neu)抗体、マルジェツキシマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ、エルツマキソマブ(ertumaxomab)、520C9XH22、抗CD22抗体、ベクツモマブ、モキセツモマブ、エピラツズマブ、イノツズマブ、ピナツズマブ(pinatuzumab)、抗CD30抗体、ブレンツキシマブ、イラツムマブ、抗CD33抗体、ゲムツズマブ、SGN-CD33A、リンツズマブ、トシツモマブ、アレムツズマブ、抗CD20抗体、リツキシマブ、エピツモマブ(epitumomab)、ウブリツキシマブ、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オクレリズマブ、ベルツズマブ、オファツムマブ、ノフェツモマブおよびイブリツモマブの群から、または抗EGFR1抗体、上皮増殖因子受容体2(HER2/neu)抗体、抗CD22抗体、抗CD30抗体、抗CD33抗体、および抗CD20抗体からなる群より選択される。
【0509】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、またはこれであり、Dは細胞傷害性薬物であり、Tはトラスツズマブである。
【0510】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含み、またはこれであり、DはMMAUであり、Tはトラスツズマブである。
【0511】
一実施形態では、ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは下記からなる群より選択されるコンジュゲートを含み、またはこれであり:
Dは細胞傷害性薬物である、式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート;
Dはアウリスタチンである、式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート;
DはMMAUである式IVによるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲート。
【0512】
一実施形態では、コンジュゲートは下記からなる群より選択されるコンジュゲートを含み、またはこれである:
Dは細胞傷害性薬物である、式IIIによるリンカー-ペイロードコンジュゲート;
Dはアウリスタチンである、式IIIによるリンカー-ペイロードコンジュゲート;
DはMMAUである、式IIIによるリンカー-ペイロードコンジュゲート。
【0513】
一実施形態では、nは1~約20、または1~約15、または1~約10、または2~10、または2~6、または2~5、または2~4の範囲にあり;あるいは、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20である。
【0514】
一実施形態では、nは3~約20、または3~約15、または3~約10、または3~約9、または3~約8、または3~約7、または3~約6、または3~5、または3~4の範囲にある。
【0515】
一実施形態では、nは4~約20、または4~約15、または4~約10、または4~約9、または4~約8、または4~約7、または4~約6、または4~5の範囲にある。
【0516】
一実施形態では、nは5である。
【0517】
一実施形態では、nは6である。
【0518】
一実施形態では、nは7である。
【0519】
一実施形態では、nは8である。
【0520】
一実施形態では、nは9である。
【0521】
1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲートまたは1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含む医薬組成物が開示される。
【0522】
医薬組成物は、薬学的に許容される担体をさらに含み得る。好適な薬学的に許容される担体の例は当技術分野でよく知られており、例えば、リン酸緩衝生理食塩水、水、油/水エマルジョン、湿潤剤、およびリポソームが挙げられ得る。そのような担体を含む組成物は当技術分野でよく知られた方法により製剤化され得る。医薬組成物は、他の成分、例えばビヒクル、添加物、保存剤、同時に投与される他の医薬組成物、などをさらに含み得る。
【0523】
一実施形態では、医薬組成物は有効量の、1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含む。
【0524】
一実施形態では、医薬組成物は有効量の、1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含む。
【0525】
一実施形態では、医薬組成物は、治療的有効量の、1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲートを含む。
【0526】
一実施形態では、医薬組成物は、治療的有効量の、1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートを含む。
【0527】
ターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートの「治療的有効量」または「有効量」という用語は、癌細胞の増殖を調節する、および/または患者の疾患を治療するための投与レジメンを示すと理解されるべきである。治療的有効量はまた、標準医療テキスト、例えばPhysicians Desk Reference 2004を参照することにより決定することができる。患者は男性または女性であってもよく、乳幼児、小児または成人であってもよい。
【0528】
「治療」または「治療する」という用語は従来の意味で使用され、疾病または健康異常と闘い、低減させ、減衰させまたは軽減させ、この疾病、例えば、癌疾患などにより損なわれた生活条件を改善する目的で、患者を看病し、世話をし、看護することを意味する。
【0529】
一実施形態では、医薬組成物は、例えば経口、非経口、経皮、腔内、動脈内、くも膜下腔内および/または鼻腔内投与のための、または組織への直接注入のための組成物を含む。医薬組成物の投与は様々な方法で、例えば、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、腫瘍内、局所または皮内投与により実施され得る。
【0530】
医薬品として使用するための、1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートまたは1つ以上の実施形態による医薬組成物が開示される。
【0531】
医薬品として使用するための、1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲートが開示される。
【0532】
癌の治療において使用するための、1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートまたは1つ以上の実施形態による医薬組成物が開示される。
【0533】
癌の治療において使用するための、1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲートが開示される。
【0534】
一実施形態では、癌は、白血病、リンパ腫、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、胃癌、扁平上皮癌、小細胞肺癌、頭頸部癌、多剤耐性癌、神経膠腫、メラノーマおよび精巣癌からなる群より選択される。
【0535】
ヒトまたは動物において、腫瘍細胞の増殖を治療および/もしくは調節する、かつ/または腫瘍細胞を予防する方法が開示され、1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲート、1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートまたは1つ以上の実施形態による医薬組成物がヒトまたは動物に有効量で投与される。
【0536】
一実施形態では、腫瘍細胞は白血病細胞、リンパ腫細胞、乳癌細胞、前立腺癌細胞、卵巣癌細胞、結腸直腸癌細胞、胃癌細胞、扁平上皮癌細胞、小細胞肺癌細胞、頭頸部癌細胞、多剤耐性癌細胞、および精巣癌細胞からなる群より選択される。
【0537】
ヒトにおいて癌を治療する方法が開示され、1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲート、1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートまたは1つ以上の実施形態による医薬組成物がヒトに有効量で投与される。
【0538】
一実施形態では、有効量は治療的有効量である。
【0539】
一実施形態では、1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲート、1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートまたは1つ以上の実施形態による医薬組成物がヒトに治療的有効量で静脈内投与される。
【0540】
一実施形態では、1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲート、1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートまたは1つ以上の実施形態による医薬組成物がヒトに治療的有効量で腫瘍内投与される。
【0541】
一実施形態では、癌は、頭頸部癌、白血病、リンパ腫、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、胃癌、扁平上皮癌、小細胞肺癌、多剤耐性癌および精巣癌からなる群より選択される。
【0542】
前に記載される発明の実施形態は互いとの任意の組み合わせで使用され得る。いくつかの実施形態は一緒に組み合わせることができ、発明のさらなる実施形態が形成される。発明が関連する生成物または方法は前に記載される発明の実施形態の少なくとも1つを含み得る。
【0543】
1つ以上の実施形態によるリンカー-ペイロードコンジュゲートおよび1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは多くの有利な特性を有し得る。
【0544】
切断可能な親水基の存在は、他の比較的水溶性が低いリンカーを、水溶液および生理溶液中でより可溶性にする。改善された溶解度はまた、血清中でのターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートの保持を改善する。それはまた、標的にされる細胞における高い取り込み、ならびに、標的にされない細胞および器官における低い取り込みを有し得る。
【0545】
1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、リソソーム酵素および細胞内酵素の活性が存在しない、または低い場合、より毒性が低い。癌細胞は典型的には、リソソーム酵素および/または細胞内酵素の高い活性を示すので、毒性ペイロード部分は、非癌細胞と比べて癌細胞において優先的に放出される。
【0546】
コンジュゲートは低抗原性を有する。
【0547】
1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートはまた、良好な薬物動態を示す。それは血液中での好適な保持、標的にされる細胞における高い取り込み、ならびに標的にされない細胞および器官における低い取り込みを有する。
【0548】
1つ以上の実施形態によるターゲティングユニット-リンカー-ペイロードコンジュゲートは、製造中または生理的条件において、例えば、血液、血清、血漿もしくは組織中で、化学または生化学分解に対して十分安定である。
【0549】
実施例
以下に、本発明についてより詳細に記載する。実施形態を詳細に参照し、その実施例について添付の図面において説明する。下記説明は、当業者がその開示に基づいて発明を利用することができるように詳細にいくつかの実施形態を開示する。本明細書に基づいて当業者には多くの工程が明らかであるため、実施形態の全ての工程が詳細に記載されているとは限らない。
【0550】
実施例1.Fmoc-Val-Ser(GlcOAc4)-PABC-(β-D-グルクロニル)-モノメチルアウリスタチンE(MMAU)の合成
【化23】
2.4mg(2.8μmol)のβ-D-グルクロニル-モノメチルアウリスタチンE(MMAU;Concortis、USA)を含むジメチルホルムアミド(DMF;100μl)、1.9モル過剰のFmoc-Val-Ser(GlcOAc
4)-PABC-パラニトロフェニル、3μlの0.5M(1.5μmol)HOBtおよび12μl(68μmol)のジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)を一晩室温で攪拌した。Fmoc-Val-Ser(GlcOAc
4)-PABC-MMAUをHPLCによりC18逆相カラムを用いて精製した。生成物画分のMALDI-TOF質量分析は、予想される質量を示した(m/z1803、[M+Na]
+)。
【0551】
実施例2.マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-(β-グルクロニル)-モノメチル-アウリスタチンEの合成
【化24】
Fmocおよびアセチル保護基をFmoc-Val-Ser(GlcOAc
4)-PABC-MMAUから除去した後、600nmolの得られたVal-Ser(Glc)-PABC-MMAUを、一晩室温で、3μmolのEMCS(N-ε-マレミドカプロイル-オキシスクシンイミドエステル、Thermo Fisher)と、DIPEAの存在下、DMF中で反応させた。うまく調製され、HPLC-精製された生成物をマトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型(MALDI-TOF)質量分析を用いて分析すると、[M+Na]
+イオンに対するm/z1606.955で、ならびに[M-H+2Na]
+に対するm/z1628.979で予想される質量が示された(
図1)。
【0552】
実施例3.トラスツズマブ-リンカー-MMAUコンジュゲートの調製
【化25】
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の0.5mgのトラスツズマブ(ハーセプチン;Roche)を50nmolのDTPAおよび67nmolのTCEPの存在下、+37Cで1.5時間還元させ、その後、試薬を除去し、緩衝液を、5%マンニトール、0.1%Tween、1mM DTPA、プロピレングリコール、DMSOおよび69nmolのマレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUを含むPBSに交換した。室温での1時間の反応後、試薬を除去し、緩衝液を、5%マンニトールおよび0.1%Tweenを含むPBSに交換した。抗体-薬物コンジュゲートを、FabRICATOR酵素(Genovis、スウェーデン)を用いた消化、および、Poros R1材料を用いて得られた抗体フラグメントのマイクロスケール精製後、MALDI-TOF質量分析により分析した(
図2)。分析により、調製されたトラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUコンジュゲートは約8(DAR=7.8)の薬物対抗体比を有したことが示された。
【0553】
実施例4.トラスツズマブ-リンカー-MMAUコンジュゲートのHIC HPLC
ブチル-NPRカラム上でのHIC HPLCクロマトグラフィーを、DAR=7.8トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUならびにネイキッド抗体トラスツズマブおよび標準Val-Citリンカーを使用して調製したDAR=8マレイミドカプロイル-Val-Cit-PAB-MMAUに対して実施した。勾配を、15分で、1ml/分の流速を用いて、100%バッファーA(1.5M硫酸アンモニウムを含む25mMリン酸カリウム緩衝液pH7)から90%バッファーA/10%バッファーB(25%イソプロパノールを含む25mMリン酸カリウム緩衝液pH7)までとした。DAR=7.8トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUの溶出位置は6.2分であり、一方、トラスツズマブは5.3分、DAR=8マレイミドカプロイル-Val-Cit-PABC-MMAUは8.8分であり、標準Val-Citリンカーを使用して調製したDAR=8トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Cit-PABC-MMAUと比較して、DAR=7.8トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUの親水性が著しく増加した(ネイキッド抗体に近い)ことが示された(
図3)。
【0554】
実施例5.トラスツズマブ-リンカー-MMAUコンジュゲートの細胞毒性アッセイ
HER2+SKOV-3卵巣癌細胞に対する、トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUコンジュゲート(DAR=7.8)およびトラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Cit-PABC-MMAUコンジュゲート(DAR=8)の細胞毒性を、段階希釈系列の各コンジュゲートを細胞と4日間インキュベートし、生存率をPrestoBlue試薬を用いて評価することにより評価した。どちらのADCもIC50は100pM未満で細胞毒性を有し、、トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUコンジュゲートはADCとして非常に活性であったこと、リンカーが癌細胞内で効果的に切断されたことが示された(
図4)。
【0555】
実施例6.マウスにおける薬物動態
健康なEnvigo HSD:胸腺欠損ヌードFoxn1nuマウスに、トラスツズマブ(Roche)、トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Cit-PABC-MMAEコンジュゲート(DAR=8)またはトラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUコンジュゲート(DAR=8)のいずれかを10mg/kgで単回静脈内投与した(各研究群に4匹のマウス)。コンジュゲートを前の実施例において記載されるように調製した。血清試料を、注射前ならびに注射後5分、1日、4日、7日、11日および15日に採取した。ヒトIgG(ADC)を各試料においてELISAアッセイ(ヒトIgG定量化キット、RD-Biotech)により測定した。結果を
図5および下記表に示す。トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Cit-PABC-MMAEコンジュゲート(DAR=8)は循環から迅速に失われたが、トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUコンジュゲート(DAR=8)はトラスツズマブと匹敵するレベルで循環に保持され、よって、Val-Ser(Glc)リンカーはADCの生体適合性、薬物動態および全身暴露を改善したことが示された。
【表1】
【0556】
実施例7.リンカー切断のメカニズム
アシル化Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUリンカー-薬物化合物を前の実施例で記載されるように調製した。リソソーム酵素活性による切断に対するその感受性を研究するために、それを組換えヒトカテプシンB(R&D Systems)と共に、組換えβ-グルコシダーゼ酵素ありまたはなしでインキュベートした。反応を、50mM酢酸ナトリウム緩衝液pH5.5中5mMジチオトレイトール(dithiotreitol)によるカテプシンの活性化後、50mM酢酸ナトリウム緩衝液pH5.5中、+37℃で一晩実施した。反応に続いて、MALDI-TOF質量分析を実施した。β-グルコシダーゼなしのカテプシンBはリンカー-薬物化合物を切断しなかったが、それは、マレイミドカプロイル-Val-Cit-PABC-MMAUを切断し、質量分析により検出されるように遊離MMAUを解放した。β-グルコシダーゼ単独では、β-グルコース残基をリンカー-薬物化合物から切断し、それを162Da少ない質量の脱グルコシル化生成物に変換した。β-グルコシダーゼありのカテプシンBはリンカー-薬物化合物を切断し、予想通りに、遊離MMAU薬物をm/z916.8およびナトリウム付加イオンでは938.8で解放した。よって、グリコシドはリンカーをカテプシンBに誘導される切断から効率的に保護すること、ならびに、β-グルコシダーゼ消化後、ペプチドはカテプシンにより切断可能となり、遊離薬物を自壊性基から解放することが証明された。DAR=8を有するトラスツズマブADCを前の実施例において記載されるように調製した。前の実施例において記載されるように実施した、SKOV-3細胞を用いたインビトロ細胞毒性アッセイは、ADCインターナリゼーション後標的細胞において、Val-Ser(Glc)リンカーは、Val-Citリンカー(IC50=80pM)と同じくらい効率的に(IC50=73pM)切断されたことを示した(
図6)。
【0557】
実施例8.トラスツズマブ-リンカー-PNU-EDAコンジュゲートの調製
【化26】
4mgの抗HER2抗体トラスツズマブ(ハーセプチン、Roche)を、製造者の指示に従い、エンドグリコシダーゼS2で消化させ(Glycinator; Genovis,Lund,Sweden)、次いで、0.4mgの組換えY289L変異ウシβ1,4-ガラクトシルトランスフェラーゼおよび1.3mgのUDP-GalNAz(どちらもThermo、Eugene、USA)と共に、Mn
2+含有バッファーの存在下、+37℃で一晩インキュベートした。アジド対抗体比を製造者の指示に従い(Genovis)Fabricator酵素消化により、およびMALDI-TOF MSにより本質的に記載されるように(Satomaa et al.2018.Antibodies 7(2),15)決定し、アジド対抗体比は2であることを証明した。未反応UDP-GalNAzを10kDaの分子量カットオフのAmicon遠心式フィルタで濃縮を繰り返し、リン酸緩衝生理食塩水の添加により除去し、その後8×mol:mol過剰のDBCO-Val-Ser(GlcA)-PNU-EDAを添加した。反応は室温で1時間を超えて進行し、その後未反応DBCO-Val-Ser(GlcA)-PNU-EDAを10kDaの分子量カットオフのAmicon遠心式フィルタで濃縮を繰り返し、リン酸緩衝生理食塩水の添加により除去した。薬物対抗体比(DAR)を上記のように、Fabricator酵素消化およびMALDI-TOF MSにより決定した:重鎖Fcフラグメントをm/z25737.6で検出し、うまくコンジュゲートされたADCと一致し、未反応重鎖Fcフラグメントは検出されず、DAR=2が示された。対照的に、アジド-トラスツズマブの8×mol:mol過剰のDBCO-Val-Cit-PABC-PNU-EDA(より疎水性のリンカー-ペイロード分子である)との並行コンジュゲーションは部分的に成功したにすぎず、PBS反応溶液中にリンカー-ペイロードの沈殿を有し(わずかに濁った反応溶液として観察される)、部分的なコンジュゲーションのみでは、上記Fabricator/MALDI-TOF MS分析により証明されるように、約等量の、コンジュゲートされていない、およびコンジュゲートされた重鎖Fcフラグメントの両方が得られた。
【0558】
実施例9.トラスツズマブ-リンカー-PNU-EDAコンジュゲートの細胞毒性
HER2+SKOV-3卵巣癌細胞に対する1)DAR=2トラスツズマブ-Val-Ser(GlcA)-PNU-EDAの細胞毒性を、段階希釈系列のコンジュゲートを細胞と3日間インキュベートし、上記のようにPrestoBlue試薬を用いて生存率を評価することにより評価した。ADCは、約0.01MのIC50で細胞毒性を有し(下記を参照のこと)、それはADCとして非常に活性であったこと、および、リンカーが癌細胞内で効果的に切断されたことが示された。
【表2】
【0559】
実施例10.腫瘍異種移植片マウスにおけるトラスツズマブ-リンカー-MMAUコンジュゲートのインビボ有効性
75匹のNU(NCr)-Foxn1nuヌードマウス(9~10週齢)をHarlan Laboratoriesから入手し、IACUCガイドライン(2018年1月29日でのIACUC研究LC03337プロトコル認可;Altogen Labs,Austin,TX,USA)により、1週間順化させた。マウスをAltogen Labs動物施設で収容した。研究の目的は、皮下HER2陽性腫瘍異種移植片マウスモデル(NCI-N87細胞、マトリゲルと1:1混合された0.1mlPBS中、100万細胞/マウスで接種)において、対照処置と比較した、抗HER2抗体-薬物コンジュゲート(ADC)のインビボ有効性を試験することであった。DAR=8でマレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAUとコンジュゲートされたトラスツズマブ系ADCを、以上で記載される通り、調製し、特徴付けた。腫瘍をおよそ100-150立方mmまで成長させ、その後、マウスを、群間で最初の腫瘍サイズが同様である一群当たり5匹のマウスの群に無作為に分けた。処置をIVで、4回7日間隔で(すなわち週1回4週間)与えた。コンジュゲートされていない抗体(トラスツズマブ、陽性対照)およびPBS(陰性対照)をこの研究において対照処置として使用した。腫瘍体積データを週2回記録した。各動物を個々に評価し、研究の終わりに安楽死させた。動物の臨床徴候および一般行動を投与および検体採取と併せて観察する。いずれの異常な徴候または行動も記録した。研究の終わりに、腫瘍を調製し、秤量した。腫瘍は陰性対照群(PBS)で最も大きく、DAR=8トラスツズマブ-マレイミドカプロイル-Val-Ser(Glc)-PABC-MMAU(DAR=8ADC)群で最も小さく、ADCは腫瘍成長をインビボで効果的に阻害したこと、および、ネイキッド抗体処置に比べて有効性が増加したことが示された(トラスツズマブ;下記を参照のこと)。
【表3】