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特許7320482複数プログラムの成果報酬判定サーバ、成果報酬判定方法、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-26
(45)【発行日】2023-08-03
(54)【発明の名称】複数プログラムの成果報酬判定サーバ、成果報酬判定方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20120101AFI20230727BHJP
   G16H 20/00 20180101ALI20230727BHJP
【FI】
G06Q50/26
G16H20/00
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020162077
(22)【出願日】2020-09-28
(65)【公開番号】P2022054841
(43)【公開日】2022-04-07
【審査請求日】2022-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】林 イラン
(72)【発明者】
【氏名】宮岡 真也
(72)【発明者】
【氏名】藤木 秀明
【審査官】▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-185168(JP,A)
【文献】特開2013-066672(JP,A)
【文献】特開2005-115584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
成果報酬の対象ユーザを判定する成果報酬判定サーバであって、
第1プログラムの第1判定条件に基づき判定対象のユーザが第1成果報酬の対象であるか否かを判定する第1判定部と、
前記第1判定部が前記第1成果報酬の対象でないと判定したユーザが第2プログラムの第2判定条件に基づき第2成果報酬の対象であるか否かを判定する第2判定部と、
前記第1判定部による判定結果と前記第2判定部による判定結果とに基づき、成果報酬の対象とするユーザを決定する決定部と
を備え、
前記第1プログラムの提供者と前記第2プログラムの提供者とが同一である、成果報酬判定サーバ。
【請求項2】
前記第2判定部は、前記第1成果報酬の対象でないユーザが所定条件を満たすか否かを判定し、前記所定条件を満たすか否かの判定結果に基づいて、所定条件を満たすユーザが前記第2成果報酬の対象であるか否かを判定し、
前記決定部は、前記第1成果報酬の対象でないユーザのうち前記所定条件を満たさないユーザを成果報酬の対象外に決定する、請求項1に記載の成果報酬判定サーバ。
【請求項3】
前記第1判定条件は、判定対象の前記ユーザが第1目標を達成することであり、
前記決定部は、前記第1目標を達成したユーザを成果報酬の対象に決定する、請求項1又は請求項2に記載の成果報酬判定サーバ。
【請求項4】
前記第2判定条件は、前記第1成果報酬の対象でないユーザが第2目標を達成することであり、
前記決定部は、前記第2目標を達成したユーザを成果報酬の対象とし、前記第2目標を達成しないユーザを成果報酬の対象外に決定する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の成果報酬判定サーバ。
【請求項5】
前記第1判定条件の達成度に基づいて、複数の前記第2プログラムのうち、前記第1成果報酬の対象でないユーザに提供する第2プログラムを設定する設定部と、
前記設定部が設定した前記第2プログラムを前記第1成果報酬の対象でない前記ユーザへ提示する提示部と
をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の成果報酬判定サーバ。
【請求項6】
前記第2プログラムには、ユーザの誘導先を特定する情報と前記誘導先のプログラムを特定する情報とが含まれる、請求項5に記載の成果報酬判定サーバ。
【請求項7】
前記第2プログラムには、ユーザがすべき行動パターンを特定する情報が含まれる、請求項5に記載の成果報酬判定サーバ。
【請求項8】
判定対象の前記ユーザの居住地を特定する情報を記憶する記憶部から前記第1成果報酬の対象でないユーザの居住地を特定する情報を取得し、取得した前記居住地を特定する情報と、前記第2プログラムに含まれるユーザの誘導先を特定する情報とに基づいて、前記居住地からユーザの前記誘導先までの移動に関わる推定活動量を導出する導出部
をさらに備え、
前記設定部は、前記導出部が導出した前記推定活動量にさらに基づいて、前記第1成果報酬の対象でないユーザに提供する第2プログラムを設定する、請求項5に記載の成果報酬判定サーバ。
【請求項9】
ユーザの属性と誘導先を特定する情報とを関連付けて記憶する記憶部から、前記第1成果報酬の対象でないユーザの属性に関連付けされている誘導先を特定する情報を取得し、取得した誘導先を特定する情報に基づいて、誘導先を設定する設定部と、
前記設定部が設定した前記誘導先を特定する情報を前記第1成果報酬の対象でない前記ユーザへ提示する提示部と
を備える、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の成果報酬判定サーバ。
【請求項10】
判定対象の前記ユーザを特定する情報と前記ユーザの属性情報とを関連付けて記憶する記憶部から、前記第1成果報酬の対象でないユーザの属性情報を取得し、取得した前記第1成果報酬の対象でない前記ユーザの属性情報に含まれるSNS情報と居住地を特定する情報とのいずれか一方又は両方に基づいて、誘導先を設定する設定部と、
前記設定部が設定した前記誘導先を特定する情報を前記第1成果報酬の対象でない前記ユーザへ提示する提示部と
を備える、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の成果報酬判定サーバ。
【請求項11】
成果報酬の対象ユーザを判定する成果報酬判定サーバが実行する成果報酬判定方法であって、
第1プログラムの第1判定条件に基づき判定対象のユーザが第1成果報酬の対象であるか否かを判定するステップと、
判定する前記ステップで前記第1成果報酬の対象でないと判定したユーザが第2プログラムの第2判定条件に基づき第2成果報酬の対象であるか否かを判定するステップと、
前記第1成果報酬の対象であるか否かの判定結果と前記第2成果報酬の対象であるか否かの判定結果とに基づき、成果報酬の対象とするユーザを決定するステップと
を実行し、
前記第1プログラムの提供者と前記第2プログラムの提供者とが同一である、成果報酬判定方法。
【請求項12】
成果報酬の対象ユーザを判定する成果報酬判定サーバのコンピュータに、
第1プログラムの第1判定条件に基づき判定対象のユーザが第1成果報酬の対象であるか否かを判定するステップと、
判定する前記ステップで前記第1成果報酬の対象でないと判定したユーザが第2プログラムの第2判定条件に基づき第2成果報酬の対象であるか否かを判定するステップと、
前記第1成果報酬の対象であるか否かの判定結果と前記第2成果報酬の対象であるか否かの判定結果とに基づき、成果報酬の対象とするユーザを決定するステップと
を実行させ、
前記第1プログラムの提供者と前記第2プログラムの提供者とが同一である、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数プログラムの成果報酬判定サーバ、成果報酬判定方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、行政サービス改革への期待が高まる中、成果連動型民間委託契約方式(PFS: Pay for Success)の導入が進められている。PFSは、民間事業者が提供するサービスの成果に応じて、地方公共団体等が報酬を支払う事業を指す。成果指標と支払い条件を予め定め、目標達成の度合い等を評価して支払額が決定される。地方公共団体等は、民間事業者が成果目標を達成しなかった場合は報酬を支払う必要がないため、財務リスクを負う必要がない。また、成果目標を達成した場合、将来的な行政コスト削減や税収増加を見込むことができるため、PFS導入に関心を持つ地方公共団体が増えている。PFS導入例として、健康促進プログラムなどが想定される。健康増進に関して、各ユーザの運用能力に基づいて設定された運動目標の達成度に基づいて、ユーザへのインセンティブを決定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-045357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地方公共団体内の各部署において、解決すべき行政課題や成果目標は様々である。例えば、地域住民の健康増進と医療費適正化とを目指してスポーツや身体運動に係る成果指標を設定することなどがあげられる。一方、公共施設の維持管理に関する財政負担が拡大する中で、公共施設の利用を促進するという課題がある。例えば、身体運動が苦手なユーザに対して博物館、美術館などの公共文化施設への観覧を誘導することで、歩数等の身体活動量の増加と公共施設の利用促進という二つの目標を達成できる。身体活動量の増加と公共施設の利用促進のように異なる分野間の成果指標の連動を通じて、健康促進プログラムの効果を最大化することが期待される。
しかし、健康増進と医療費適正化とを目指す部門と公共施設の利用を促進する部門との間の連携は難しい。さらに身体活動に係る重要業績評価指標(KPI: Key Performance Indicator)に基づく成果報酬と建物に係るKPIに基づく成果報酬との間の連動が難しい。このため、PFSの活用は、単一の分野に限定されている。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、複数のプログラムの成果報酬の判定条件に基づき成果報酬の対象ユーザを判定できる成果報酬判定サーバ、成果報酬判定方法、及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明の一態様は、成果報酬の対象ユーザを判定する成果報酬判定サーバであって、第1プログラムの第1判定条件に基づき判定対象のユーザが第1成果報酬の対象であるか否かを判定する第1判定部と、前記第1判定部が前記第1成果報酬の対象でないと判定したユーザが少なくとも第2プログラムの第2判定条件に基づき第2成果報酬の対象であるか否かを判定する第2判定部と、前記第1判定部による判定結果と前記第2判定部による判定結果とに基づき、成果報酬の対象とするユーザを決定する決定部とを備え、前記第1プログラムの提供者と前記第2プログラムの提供者とが同一である、成果報酬判定サーバである。
(2)本発明の一態様は、上記(1)に記載の成果報酬判定サーバにおいて、前記第2判定部は、前記第1成果報酬の対象でないユーザが所定条件を満たすか否かを判定し、前記所定条件を満たすか否かの判定結果に基づいて、所定条件を満たすユーザが前記第2成果報酬の対象であるか否かを判定し、前記決定部は、前記第1成果報酬の対象でないユーザのうち前記所定条件を満たさないユーザを成果報酬の対象外に決定する。
(3)本発明の一態様は、上記(1)又は上記(2)に記載の成果報酬判定サーバにおいて、前記第1判定条件は、判定対象の前記ユーザが第1目標を達成することであり、前記決定部は、前記第1目標を達成したユーザを成果報酬の対象に決定する。
(4)本発明の一態様は、上記(1)から上記(3)のいずれか一項に記載の成果報酬判定サーバにおいて、前記第2判定条件は、前記第1成果報酬の対象でないユーザが第2目標を達成することであり、前記決定部は、前記第2目標を達成したユーザを成果報酬の対象とし、前記第2目標を達成しないユーザを成果報酬の対象外に決定する。
(5)本発明の一態様は、上記(1)から上記(3)のいずれか一項に記載の成果報酬判定サーバにおいて、前記第1判定条件の達成度に基づいて、複数の前記第2プログラムのうち、前記第1成果報酬の対象でないユーザに提供する第2プログラムを設定する設定部と、前記設定部が設定した前記第2プログラムを前記第1成果報酬の対象でない前記ユーザへ提示する提示部とをさらに備える。
(6)本発明の一態様は、上記(5)に記載の成果報酬判定サーバにおいて、前記第2プログラムにはユーザの誘導先を特定する情報と前記誘導先のプログラムを特定する情報とが含まれる。
(7)本発明の一態様は、上記(5)に記載の成果報酬判定サーバにおいて、前記第2プログラムには、ユーザがすべき行動パターンを特定する情報が含まれる。
(8)本発明の一態様は、上記(5)に記載の成果報酬判定サーバにおいて、判定対象の前記ユーザの居住地を特定する情報を記憶する記憶部から前記第1成果報酬の対象でないユーザの居住地を特定する情報を取得し、取得した前記居住地を特定する情報と、前記第2プログラムに含まれるユーザの誘導先を特定する情報とに基づいて、前記居住地からユーザの前記誘導先までの移動に関わる推定活動量を導出する導出部をさらに備え、前記設定部は、前記導出部が導出した前記推定活動量にさらに基づいて、前記第1成果報酬の対象でないユーザに提供する第2プログラムを設定する。
(9)本発明の一態様は、上記(1)から上記(4)のいずれか一項に記載の成果報酬判定サーバにおいて、ユーザの属性と誘導先を特定する情報とを関連付けて記憶する記憶部から、前記第1成果報酬の対象でないユーザの属性に関連付けされている誘導先を特定する情報を取得し、取得した誘導先を特定する情報に基づいて、誘導先を設定する設定部と、前記設定部が設定した前記誘導先を特定する情報を前記第1成果報酬の対象でない前記ユーザへ提示する提示部とを備える。
(10)本発明の一態様は、上記(1)から上記(4)のいずれか一項に記載の成果報酬判定サーバにおいて、判定対象の前記ユーザを特定する情報と前記ユーザの属性情報とを関連付けて記憶する記憶部から、前記第1成果報酬の対象でないユーザの属性情報を取得し、取得した前記第1成果報酬の対象でない前記ユーザの属性情報に含まれるSNS情報と居住地を特定する情報とのいずれか一方又は両方に基づいて、誘導先を設定する設定部と、前記設定部が設定した前記誘導先を特定する情報を前記第1成果報酬の対象でない前記ユーザへ提示する提示部とを備える。
(11)本発明の一態様は、成果報酬の対象ユーザを判定する成果報酬判定サーバが実行する成果報酬判定方法であって、第1プログラムの第1判定条件に基づき判定対象のユーザが第1成果報酬の対象であるか否かを判定するステップと、判定する前記ステップで前記第1成果報酬の対象でないと判定したユーザが少なくとも第2プログラムの第2判定条件に基づき第2成果報酬の対象であるか否かを判定するステップと、前記第1成果報酬の対象であるか否かの判定結果と前記第2成果報酬の対象であるか否かの判定結果とに基づき、成果報酬の対象とするユーザを決定するステップとを実行し、前記第1プログラムの提供者と前記第2プログラムの提供者とが同一である、成果報酬判定方法である。
(12)本発明の一態様は、成果報酬の対象ユーザを判定する成果報酬判定サーバのコンピュータに、第1プログラムの第1判定条件に基づき判定対象のユーザが第1成果報酬の対象であるか否かを判定するステップと、判定する前記ステップで前記第1成果報酬の対象でないと判定したユーザが少なくとも第2プログラムの第2判定条件に基づき第2成果報酬の対象であるか否かを判定するステップと、前記第1成果報酬の対象であるか否かの判定結果と前記第2成果報酬の対象であるか否かの判定結果とに基づき、成果報酬の対象とするユーザを決定するステップとを実行させ、前記第1プログラムの提供者と前記第2プログラムの提供者とが同一である、コンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、複数のプログラムの成果報酬の判定条件に基づき成果報酬の対象ユーザを判定できる成果報酬判定サーバ、成果報酬判定方法、及びコンピュータプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態の成果報酬判定システムの構成例を示す図である。
図2】本実施形態の成果報酬判定システムの詳細を示す図である。
図3】本実施形態の成果報酬判定システムの動作の一例を示す図である。
図4】本実施形態の効果を示す図である。
図5】本実施形態の変形例1の成果報酬判定システムの詳細を示す図である。
図6】プログラムDBの例1を示す図である。
図7】実施形態の変形例1の成果報酬判定システムの動作の一例を示す図である。
図8】プログラムDBの例2を示す図である。
図9】プログラムDBの例3を示す図である。
図10】本実施形態の変形例2の成果報酬判定システムの詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本実施形態の成果報酬判定サーバ、成果報酬判定方法、及びコンピュータプログラムを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。また、本願でいう「XXに基づいて」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づいて」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0009】
(実施形態)
(成果報酬判定システム)
図1は、本発明の実施形態の成果報酬判定システムの構成例を示す図である。図1において、成果報酬判定システム1は、成果報酬判定サーバ100を備える。図1には、成果報酬判定サーバ100に加え、(民間)事業者が提供するサービスを受けるユーザU1~ユーザUn(nは、n>0の整数)と、ユーザU1~ユーザUnの各々が使用するユーザ端末200-1~ユーザ端末200-nと、自治体などの成果報酬支払組織が使用する端末装置300とが示されている。成果報酬判定サーバ100とユーザ端末200-1~ユーザ端末200-nと端末装置300とは、ネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局などを含む。ユーザU1~ユーザUnのうち任意のユーザをユーザUと記載し、ユーザ端末200-1~ユーザ端末200-nのうち任意のユーザ端末をユーザ端末200と記載する。
【0010】
成果報酬判定システム1において、成果報酬判定サーバ100は、第1プログラムの提供を受けた一又は複数のユーザUの各々のユーザIDと一又は複数のユーザUの各々のユーザUの連絡先を特定する情報とを関連付けて記憶する。一又は複数のユーザUの各々の一例は、地方自治体等からの特定の課題解決の委託に基づき事業者が行った健康増進施策に応じた者である。事業者は、一又は複数のユーザUの各々へ、第1プログラムを提供する。第1プログラムの一例は、運動を習慣化するプログラムである。一又は複数のユーザUの各々は、ユーザ端末200を使用する。
一又は複数のユーザ端末200の各々は、ユーザUのユーザIDとユーザUの歩数などの身体活動量を示す情報と身体活動量を取得した日時を特定する情報とを成果報酬判定サーバ100へ送信する。成果報酬判定サーバ100は、一又は複数のユーザ端末200の各々が送信した身体活動量を示す情報と身体活動量を取得した日時を特定する情報とを受信する。成果報酬判定サーバ100は、受信した身体活動量を示す情報と身体活動を取得した日時を特定する情報とを、ユーザ端末200を使用するユーザUのユーザIDと関連付けて記憶する。
【0011】
成果報酬判定サーバ100は、所定の期間に取得した一又は複数のユーザUの各々の身体活動量を示す情報に基づいて、一又は複数のユーザUの各々の身体活動量が第1目標値以上増加しているか否かを判定する。成果報酬判定サーバ100は、身体活動量が第1目標値以上増加していると判定した一又は複数のユーザUを成果報酬の対象に決定する。成果報酬判定サーバ100は、成果報酬の対象に決定した一又は複数のユーザUのユーザIDを含む、端末装置300を宛先とする決定結果通知を作成する。成果報酬判定サーバ100は、作成した決定結果通知を、端末装置300へ送信する。
端末装置300は、成果報酬判定サーバ100が送信した決定結果通知を受信する。端末装置300は、受信した決定結果通知に含まれる決定結果を取得し、取得した決定結果を出力する。成果報酬支払組織は、出力された決定結果に基づいて、第1プログラムを提供した事業者に成果報酬を与える。第1プログラムを提供した事業者は、成果報酬判定サーバ100が成果報酬の対象に決定した一又は複数のユーザU以外の一又は複数の他のユーザUへ、第2プログラムを提供する。第2プログラムの一例は、公共施設の利用を促進するプログラムである。以降、「他のユーザU」を「第2ユーザU」と呼ぶ。
【0012】
公共施設の利用に関する一連の身体活動量を第2目標値として一又は複数のユーザ端末200の各々は、第2ユーザUのユーザIDとユーザUの歩数などの身体活動量を示す情報と身体活動を取得した日時を特定する情報とを成果報酬判定サーバ100へ送信する。成果報酬判定サーバ100は、一又は複数のユーザ端末200の各々が送信した身体活動量を示す情報と身体活動量を取得した日時を特定する情報とを受信する。成果報酬判定サーバ100は、受信した身体活動量を示す情報と身体活動量を取得した日時を特定する情報とを、ユーザ端末200を使用する第2ユーザUのユーザIDと関連付けて記憶する。
成果報酬判定サーバ100は、所定の期間に取得した一又は複数の第2ユーザUの各々の身体活動量を示す情報に基づき一又は複数の第2ユーザUの各々の身体活動量が第2目標値以上増加しているか否かを判定する。第2目標値は第1目標値と同じであってもよいし、異なってもよい。成果報酬判定サーバ100は、身体活動量が第2目標値以上増加していると判定した一又は複数の第2ユーザUを成果報酬の対象に決定する。成果報酬判定サーバ100は、成果報酬の対象に決定した一又は複数の第2ユーザUのユーザIDを含む、端末装置300を宛先とする決定結果通知を作成する。成果報酬判定サーバ100は、作成した決定結果通知を端末装置300へ送信する。端末装置300は、成果報酬判定サーバ100が送信した決定結果通知を受信する。端末装置300は、受信した決定結果通知に含まれる決定結果を取得し、取得した決定結果を出力する。成果報酬支払組織は、出力された決定結果に基づき第2プログラムを提供した事業者に成果報酬を与える。
【0013】
本実施形態では、成果報酬判定サーバ100が、所定の周期で一又は複数のユーザUの各々の身体活動量が第1目標値以上増加しているか否かと、一又は複数の第2ユーザUの各々の身体活動量が第2目標値以上増加しているか否かとを判定する。一又は複数の第2ユーザUが第2プログラムの判定条件をクリアすることで、第1プログラムの報償対象として判定される場合について説明を続ける。一又は複数のユーザUの各々の身体活動量が第1目標値以上増加しているか否かを判定するタイミングと、一又は複数の第2ユーザUの各々の身体活動量が第2目標値以上増加しているか否かを判定するタイミングとの一例は、自治体等からの特定の課題解決の委託に基づき事業者が成果連動型民間委託契約方式による事業(PFS(Pay for Success)事業)などの施策を行った場合に、その施策の成果の評価を行う期間であってもよい。以下、成果報酬判定システム1に含まれる成果報酬判定サーバ100とユーザ端末200と端末装置300との各々について、順次説明する。図2は、本実施形態の成果報酬判定システムの詳細を示す図である。
【0014】
(成果報酬判定サーバ100)
成果報酬判定サーバ100は、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。成果報酬判定サーバ100は、例えば、通信部102と取得部103と第1判定部104-1と第2判定部104-2と決定部105と出力部108と記憶部110とを備える。
通信部102は、通信モジュールによって実現される。通信部102は、ネットワークNWを介して外部の通信装置と通信する。通信部102は、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。通信部102は、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。通信部102は、ユーザ端末200が送信した身体活動量情報通知を受信する。通信部102は、決定部105が出力した決定結果通知を取得し、取得した決定結果通知を端末装置300へ送信する。
【0015】
記憶部110は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などにより実現される。記憶部110には、ユーザ情報DB110aが記憶される。ユーザ情報DB110aがクラウド上に記憶されていてもよい。ユーザ情報DB110aは、一又は複数のユーザUのユーザIDと、一又は複数のユーザIDの各々についてユーザUの連絡先を特定する情報と、身体活動量を示す情報と、身体活動量を取得した日時を特定する情報とを関連付けたテーブル形式の情報である。
【0016】
取得部103は、通信部102が受信した身体活動量情報通知を取得する。取得部103は、取得した身体活動量情報通知に含まれるユーザIDと身体活動量を示す情報と身体活動量を取得した日時を特定する情報とを取得する。取得部103は、取得したユーザIDと身体活動量を示す情報と身体活動量を取得した日時を特定する情報とを関連付けて、記憶部110のユーザ情報DB110aに記憶させる。
第1判定部104-1は、記憶部110のユーザ情報DB110aに記憶されている一又は複数のユーザIDの各々について、一又は複数の身体活動量を示す情報と、一又は複数の身体活動量の各々を取得した日時を特定する情報とを関連付けた情報を取得する。一又は複数のユーザIDの各々に該当するユーザUは、事業者から第1プログラムの提供を受けた者である。第1判定部104-1は、一又は複数のユーザIDの各々について、取得した一又は複数の身体活動量を示す情報と、一又は複数の身体活動量の各々を取得した日時を特定する情報とに基づいて、ユーザIDに該当するユーザUが、第1プログラムの第1KPIを達成しているか否かを判定する。第1KPIの一例は、身体活動量が第1目標値以上増加していることである。
具体的には、第1判定部104-1は、一又は複数のユーザUの各々の一又は複数の身体活動量を示す情報の各々に基づいて、一又は複数のユーザUの各々の一又は複数の身体活動量の各々が第1目標値以上増加しているか否かを判定する。第1判定部104-1は、一又は複数の身体活動量の各々が第1目標値以上増加している一又は複数のユーザUを第1プログラムの第1KPIを達成していると判定する。第1判定部104-1は、第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザU以外の一又は複数の第2ユーザUを第1プログラムの第1KPIを達成していないと判定する。
【0017】
第2判定部104-2は、記憶部110のユーザ情報DB110aに記憶されている一又は複数の第2ユーザUのID(識別情報)の各々について、一又は複数の身体活動量を示す情報と一又は複数の身体活動量の各々を取得した日時を特定する情報とを関連付けた情報を取得する。一又は複数のユーザIDの各々に該当する第2ユーザUは事業者から第2プログラムの提供を受けた者である。第2判定部104-2は、取得した一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDに関連付けられる一又は複数の身体活動量を示す情報と一又は複数の身体活動量の各々を取得した日時を特定する情報とに基づきユーザIDに該当する第2ユーザUが、第2プログラムの第2KPIを達成しているか否かを判定する。
具体的には、第2判定部104-2は、一又は複数の第2ユーザUの各々の一又は複数の身体活動量を示す情報の各々に基づき一又は複数の第2ユーザUの各々の一又は複数の身体活動量の各々が第2目標値以上であるか否かを判定する。第2判定部104-2は、一又は複数の身体活動量の各々が第2目標値以上である一又は複数の第2ユーザUを第2プログラムの第2KPIを達成していると判定し、第2プログラムの第2KPIを達成している一又は複数の第2ユーザU以外を第2プログラムの第2KPIを達成していないと判定する。
【0018】
決定部105は、第1判定部104-1による第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザUの各々のユーザIDを取得する。決定部105は、第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザUを成果報酬の対象に決定する。決定部105は、第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザUの各々のユーザIDを特定する情報を含む、端末装置300を宛先とする決定結果通知を作成し、作成した決定結果通知を、通信部102へ出力する。決定部105は、第2判定部104-2による第2プログラムの第2KPIを達成している一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDを取得する。決定部105は、第2プログラムの第2KPIを達成している一又は複数の第2ユーザUを第1プログラムの成果報酬の対象に決定する。決定部105は、第2プログラムの第2KPIを達成している一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDを特定する情報を含む、端末装置300を宛先とする決定結果通知を作成し、作成した決定結果通知を、通信部102へ出力する。
出力部108は、表示部とスピーカとのいずれか一方又は両方によって構成される。出力部108は、決定部105から成果報酬の対象に決定したユーザUと第2ユーザUとを特定する情報を取得する。出力部108は、取得した成果報酬の対象に決定したユーザUと第2ユーザUとを特定する情報を出力する。
【0019】
取得部103、第1判定部104-1、第2判定部104-2、決定部105、及び出力部108は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサが記憶部110に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0020】
(ユーザ端末200)
ユーザ端末200は、スマートフォン、携帯端末又はパーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、腕時計型端末装置、あるいはその他の情報処理機器として実現される。ユーザ端末200は、例えば、通信部202と処理部203と操作部205と記憶部206とを備える。
通信部202は、通信モジュールによって実現される。通信部202は、ネットワークNWを介して、外部の通信装置と通信する。通信部202は、例えば、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。また、通信部202は、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。通信部202は、成果報酬判定サーバ100へ身体活動量情報通知を送信する。
【0021】
操作部205は、入力デバイスを備え、ユーザUの操作を受け付ける。この入力デバイスには、キーボード等の文字情報を入力するデバイス、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイス、釦、ダイヤル、ジョイスティック、タッチセンサ、タッチパッド等が含まれる。ユーザUは、操作部205を操作することで、身体活動量を示す情報を入力する。身体活動量を示す情報の一例は、歩数を特定する情報である。記憶部206は、HDD、フラッシュメモリ、RAM、ROMなどにより実現される。記憶部206には、身体活動量情報206aが記憶される。身体活動量情報206aがクラウド上に記憶されていてもよい。
【0022】
処理部203は、操作部205が受け付けた身体活動量を示す情報を取得し、取得した身体活動量を示す情報と、その身体活動量を取得した日時を特定する情報とを関連付けて、記憶部206の身体活動量情報206aに記憶する。処理部203は、身体活動量を示す情報と、その身体活動量を取得した日時を特定する情報と、その身体活動量に該当する活動を行ったユーザUのユーザIDとを含む、成果報酬判定サーバ100を宛先とする身体活動量情報通知を作成する。処理部203は、作成した身体活動量情報通知を、通信部202へ出力する。
処理部203は、例えば、ハードウェアプロセッサが記憶部206に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、ハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
(端末装置300)
端末装置300は、スマートフォン、携帯端末、又はパーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、あるいはその他の情報処理機器として実現される。端末装置300は、成果報酬判定サーバ100が送信した決定結果通知を受信し、受信した決定結果通知に含まれる決定結果を出力する。端末装置300は、決定結果を、表示部(図示なし)に表示するようにしてもよい。成果報酬支払組織は、出力された決定結果に基づいて、第1プログラムと第2プログラムとを提供した事業者に、第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザUに基づく成果報酬と、第2プログラムの第2KPIを達成している一又は複数の第2ユーザUに基づく成果報酬とを支払う。
【0023】
(成果報酬判定システム1の動作)
図3は、本実施形態の成果報酬判定システムの動作の一例を示す図である。
(ステップS1-1) 事業者は、第1プログラムを開始する。ユーザ端末200において、処理部203は第1プログラムを開始する。成果報酬判定サーバ100において、第1判定部104-1は第1プログラムを開始する。
(ステップS2-1) ユーザ端末200において、処理部203は、操作部205が受け付けた身体活動量を示す情報を取得し、取得した身体活動量を示す情報と、その身体活動量を取得した日時を特定する情報と、その身体活動量に該当する活動を行ったユーザUのユーザIDとを含む、成果報酬判定サーバ100を宛先とする身体活動量情報通知を作成する。処理部203は、作成した身体活動量情報通知を、通信部202へ出力する。
(ステップS3-1) ユーザ端末200において、通信部202は、処理部203が出力した身体活動量情報通知を取得し、取得した身体活動量情報通知を成果報酬判定サーバ100へ送信する。
(ステップS4-1) 成果報酬判定サーバ100において、通信部102は、ユーザ端末200が送信した身体活動量情報通知を受信する。取得部103は、通信部102が受信した身体活動量情報通知を取得する。取得部103は、取得した身体活動量情報通知に含まれるユーザIDと身体活動量を示す情報と身体活動量を取得した日時を特定する情報とを取得する。取得部103は、取得したユーザIDと身体活動量を示す情報と身体活動量を取得した日時を特定する情報とを関連付けて、記憶部110に記憶させる。
(ステップS5-1) ユーザ端末200において、処理部203は、第1プログラムの対象期間が満了したか否かを判定し、第1プログラムの対象期間が満了していない場合にはステップS2-1へ移行する。
【0024】
(ステップS6-1) 成果報酬判定サーバ100において、決定部105は、第1プログラムの対象期間が満了したか否かを判定し、第1プログラムの対象期間が満了していない場合にはステップS4-1へ移行し、第1プログラムの対象期間が満了した場合にはステップS7-1へ移行する。
(ステップS7-1) 成果報酬判定サーバ100において、第1判定部104-1は、記憶部110のユーザ情報DB110aに記憶されている一又は複数のユーザIDの各々について、一又は複数の身体活動量を示す情報と、一又は複数の身体活動量の各々を取得した日時を特定する情報とを関連付けた情報を取得する。第1判定部104-1は、取得した一又は複数の身体活動量を示す情報と、一又は複数の身体活動量の各々を取得した日時を特定する情報とに基づいて、第1プログラムの評価の対象期間について、ユーザIDに該当するユーザUが、第1プログラムの第1KPIを達成しているか否かを判定する。ユーザUが、第1プログラムの第1KPIを達成している場合にはステップS8-1へ移行し、達成していない場合にはステップS9-1へ移行する。
(ステップS8-1) 成果報酬判定サーバ100において、決定部105は、第1判定部104-1による第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザUの各々のユーザIDを取得する。決定部105は、第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザUを成果報酬の対象に決定する。決定部105は、第1プログラムの第1KPIを達成していると判定した一又は複数のユーザUの各々のユーザIDを特定する情報を含む、端末装置300を宛先とする決定結果通知を作成し、作成した決定結果通知を、通信部102へ出力する。通信部102は、決定部105が出力した決定結果通知を取得し、取得した決定結果通知を、端末装置300へ送信する。その後、ステップS1-1へ移行する。
(ステップS9-1) 成果報酬決定サーバ100は、ユーザUが第1プログラムの第1KPIを達成していない場合には、第1プログラムの第1KPIを達成していない一又は複数の第2ユーザUへ、プログラム通知(第2プログラムの内容と開始に関する情報)を送信する。ユーザ端末200において、処理部203は、通信部202がプログラム通知を受信したか否かを判定する。通信部202がプログラム通知を受信した場合にはステップS10-1へ移行し、受信していない場合にはステップS1-1へ移行する。
(ステップS10-1) 事業者は、第1プログラムの第1KPIを達成していない一又は複数の第2ユーザUに対して、第2プログラムを開始する。ユーザ端末200において、処理部203は第2プログラムを開始する。成果報酬判定サーバ100において、第2判定部104-2は第2プログラムを開始する。
【0025】
(ステップS11-1) ユーザ端末200において、処理部203は、操作部205が受け付けた身体活動量を示す情報を取得し、取得した身体活動量を示す情報とその身体活動量を取得した日時を特定する情報とその身体活動量に該当する活動を行ったユーザUのユーザIDとを含む、成果報酬判定サーバ100を宛先とする身体活動量情報通知を作成する。処理部203は、作成した身体活動量情報通知を、通信部202へ出力する。
(ステップS12-1) ユーザ端末200において、通信部202は、処理部203が出力した身体活動量情報通知を取得し、取得した身体活動量情報通知を成果報酬判定サーバ100へ送信する。
(ステップS13-1) 成果報酬判定サーバ100において、通信部102は、ユーザ端末200が送信した身体活動量情報通知を受信する。取得部103は、通信部102が受信した身体活動量情報通知を取得する。取得部103は、取得した身体活動量情報通知に含まれるユーザIDと、身体活動量を示す情報と、身体活動量を取得した日時を特定する情報とを取得する。取得部103は、取得したユーザIDと身体活動量を示す情報と身体活動量を取得した日時を特定する情報とを関連付けて、記憶部110に記憶させる。
(ステップS14-1) ユーザ端末200において、処理部203は、第2プログラムの対象期間が満了したか否かを判定し、第2プログラムの対象期間が満了していない場合にはステップS11-1へ移行する。
(ステップS15-1) 成果報酬判定サーバ100において、決定部105は、第2プログラムの対象期間が満了したか否かを判定し、第2プログラムの対象期間が満了していない場合にはステップS13-1へ移行し、第2プログラムの対象期間が満了した場合にはステップS16-1へ移行する。
【0026】
(ステップS16-1) 成果報酬判定サーバ100において、第2判定部104-2は、記憶部110のユーザ情報DB110aに記憶されている一又は複数の第2ユーザUのユーザIDの各々について、一又は複数の身体活動量を示す情報と、一又は複数の身体活動量の各々を取得した日時を特定する情報とを関連付けた情報を取得する。第2判定部104-2は、取得した一又は複数の身体活動量を示す情報と、一又は複数の身体活動量の各々を取得した日時を特定する情報とに基づいて、第2プログラムの評価の対象期間について、一又は複数のユーザIDの各々に該当する第2ユーザUが、第2プログラムの第2KPIを達成しているか否かを判定する。ユーザUが、第2プログラムの第2KPIを達成している場合にはステップS17-1へ移行し、達成していない場合には終了する。
(ステップS17-1) 成果報酬判定サーバ100において、決定部105は、第2判定部104-2による第2プログラムの第2KPIを達成している一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDを取得する。決定部105は、第2プログラムの第2KPIを達成している一又は複数の第2ユーザUを第1プログラムの成果報酬の対象に決定する。決定部105は、第2プログラムの第2KPIを達成していると判定した第2ユーザUのユーザIDを特定する情報を含む、端末装置300を宛先とする決定結果通知を作成し、作成した決定結果通知を、通信部102へ出力する。通信部102は、決定部105が出力した決定結果通知を取得し、取得した決定結果通知を、端末装置300へ送信する。その後、ステップS1-1へ移行する。
【0027】
実施形態では、成果報酬判定システム1に、ユーザ端末200と端末装置300とが一台ずつ含まれる場合について説明したがこの限りでない。例えば、成果報酬判定システム1に、複数のユーザ端末200が含まれてもよいし、複数の端末装置300が含まれてもよい。実施形態では、自治体等からの特定の課題解決の委託に基づき事業者が行う施策の一例として、健康増進する施策について説明したがこの例に限られない。自治体等からの特定の課題解決の委託に基づき事業者が行う施策について広く適用できる。
実施形態において、第2判定部104-2は、第1プログラムの第1KPIを達成していない一又は複数の第2ユーザUの各々が所定条件を満たすか否かを判定し、所定条件を満たすか否かの判定結果に基づいて、所定条件を満たす第2ユーザUに第2プログラムを提供し、第2プログラムの第2KPIを達成しているか否かを判定するようにしてもよい。所定条件の一例は、第1プログラムの第1KPIの達成度である。例えば、第1判定部104-1は、身体活動量の増加量の第1目標値に対する割合を導出することで達成度を導出してもよい。第2判定部104-2は、達成度が50%以上の第2ユーザUに第2プログラムを提供し、第2プログラムの第2KPIを達成しているか否かを判定してもよい。この場合、所定条件を満たさない第2ユーザUには、第2プログラムを提供されず、決定部105は、所定条件を満たさない第2ユーザUを、成果報酬の対象外に決定してもよい。実施形態では、第1プログラムと第2プログラムとで、ユーザUが成果報酬の対象であるか否かを判定する場合について説明したがこの例に限られない。例えば、3個以上のプログラム、つまり複数のプログラムを使用して、ユーザUが成果報酬の対象であるか否かを判定してもよい。第1KPIとして、BMI(Body Mass Index)筋肉量の改善量を使用してもよいし、内臓脂肪の減少率を使用してもよい。
【0028】
実施形態の成果報酬判定システム1によれば、成果報酬の対象ユーザを判定する成果報酬判定サーバ100であって、第1プログラムの第1判定条件に基づき判定対象のユーザが第1成果報酬の対象であるか否かを判定する第1判定部104-1と、第1判定部104-1が第1成果報酬の対象でないと判定した第2ユーザUが第2プログラムの第2判定条件に基づき第2成果報酬の対象であるか否かを判定する第2判定部104-2と、第1判定部104-1による判定結果と第2判定部104-2による判定結果とに基づき、成果報酬の対象とするユーザを決定する決定部105とを備える。第1プログラムの提供者と第2プログラムの提供者とが同一である。このように構成することで、成果報酬判定システム1は、第1プログラムの判定条件に基づき判定対象のユーザが第1プログラムの成果報酬の対象であるか否かを判定でき、第1プログラムの成果報酬の対象でないと判定した第2ユーザUが第2プログラムの判定条件に基づき第1プログラムの成果報酬の対象であるか否かを判定し、それぞれの判定結果に基づき、第1プログラムの成果報酬の対象であるかを判定できる。これにより、複数のプログラムの成果報酬の判定条件に基づき成果報酬の対象ユーザであるかを判定できる。
図4は、本実施形態の効果を示す図である。一例として事業者は、自治体の健康課から健康促進による歳出減の委託を受け、財政課から公共施設利用による税収増の委託を受けている。成果報酬の対象ユーザが100人のうち50人が第1プログラムの第1KPI(身体活動量の増加)の達成により健康促進による歳出減が図られる。残りの50人のうち20人が第2プログラムの第2KPI(体育館の利用、美術館の利用)の達成により公共施設利用による増収増が図られる。第2プログラムにおいて、KPIは施設の利用の有無であり、第XKPIは施設単位のKPIを個人単位に変換したものである。
【0029】
また、第2判定部104-2は、第1成果報酬の対象でない第2ユーザUが所定条件を満たすか否かを判定し、所定条件を満たすか否かの判定結果に基づき所定条件を満たす第2ユーザUが第2成果報酬の対象であるか否かを判定してもよい。決定部105は、第1成果報酬の対象でない第2ユーザUのうち所定条件を満たさないユーザを成果報酬の対象外に決定する。このように構成することで、第2判定部104-2は、所定条件に基づき第2ユーザUのうち第2プログラムを受けることが適切なユーザを選定できる。また、第2判定部104-2が第2プログラムの判定条件に基づき第1プログラムの成果報酬の対象であるか否かを判定するユーザUの数を減少させることができるため、成果報酬判定サーバ100の処理負荷を低減できる。また、第1プログラムの判定条件は、判定対象のユーザUが第1目標を達成することであり、決定部105は、第1目標を達成したユーザを成果報酬の対象に決定する。また、第2プログラムの判定条件は、第1成果報酬の対象でない第2ユーザUが第2目標を達成することであり、決定部105は、第2目標を達成した第2ユーザUを第1プログラムの成果報酬の対象とし、第2目標を達成しない第2ユーザUを第1プログラムの成果報酬の対象外に決定する。
【0030】
(実施形態の変形例1)
実施形態の変形例1の成果報酬判定システム1aの構成例は、図1を適用できる。ただし成果報酬判定サーバ100の代わりに成果報酬判定サーバ100aを備える。成果報酬判定サーバ100aは、第2プログラムを複数備えている。成果報酬判定サーバ100aは、第1プログラムの第1KPIを達成していない一又は複数の第2ユーザUの各々について、第1プログラムの第1KPIの達成度を導出する。成果報酬判定サーバ100aは、第1プログラムの第1KPIの達成度の導出結果に基づき一又は複数の第2ユーザUの各々に提供する第2プログラムを設定する。成果報酬判定サーバ100aは、第1プログラムの第1KPIを達成していない一又は複数の第2ユーザUの各々に、設定した第2プログラムを提示する。以下、実施形態と異なる成果報酬判定サーバ100aについて、説明する。図5は、本実施形態の変形例1の成果報酬判定システムの詳細を示す図である。
【0031】
(成果報酬判定サーバ100a)
成果報酬判定サーバ100aは、成果報酬判定サーバ100を適用できる。成果報酬判定サーバ100aは、例えば、通信部102と取得部103と第1判定部104a-1と第2判定部104-2と決定部105と設定部106と提示部107と出力部108と記憶部110とを備える。記憶部110は、ユーザ情報DB110aと、プログラムDB110bとを記憶する。図6は、プログラムDB110bの例1を示す図である。プログラムDB110bは、第1プログラムの第1KPIの達成度と、第2プログラムとを関連付けたテーブル形式の情報である。第2プログラムは、誘導先を特定する情報と、誘導先のプログラムを特定する情報とが含まれる。誘導先を特定する情報の一例は、美術館、博物館などの公共施設である。誘導先のプログラムを特定する情報の一例は、誘導先の利用回数である。図5に戻り説明を続ける。
第1判定部104a-1は第1判定部104-1を適用できる。ただし第1判定部104a-1は、第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザU以外の一又は複数の第2ユーザUの各々の第1プログラムの第1KPIの達成度を導出する。
設定部106は、第1判定部104a-1が導出した一又は複数の第2ユーザUの各々の第1プログラムの第1KPIの達成度を取得する。設定部106は、取得した一又は複数の第2ユーザUの各々の達成度に該当する第2プログラムを特定する情報を、記憶部110のプログラムDB110bから取得する。設定部106は、一又は複数の第2ユーザUの各々に、取得した第2プログラムを設定する。
【0032】
提示部107は、一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDに該当する連絡先を特定する情報を記憶部110のユーザ情報DB110aから取得し、提供する第2プログラムを特定する情報を設定部106から取得する。提示部107は、一又は複数の第2ユーザUの各々について、第2プログラムを特定する情報を含む、連絡先を宛先とするプログラム通知を作成する。提示部107は、作成したプログラム通知を、通信部102へ出力する。
第1判定部104a-1、設定部106、及び提示部107は、例えば、ハードウェアプロセッサが記憶部110に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、ハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0033】
(成果報酬判定システム1aの動作)
図7は、実施形態の変形例1の成果報酬判定システムの動作の一例を示すフロー図である。成果報酬判定システム1aの動作において、図3のステップS1-1からS8-1は共通するため、ステップS9-1以降の動作について説明する。
(ステップS1-2) 成果報酬判定サーバ100aにおいて、第1判定部104a-1は、第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザU以外の一又は複数の第2ユーザUの各々の第1プログラムの第1KPIの達成度を導出する。
(ステップS2-2) 成果報酬判定サーバ100aにおいて、設定部106は、第1判定部104a-1が導出した一又は複数の第2ユーザUの各々の第1プログラムの第1KPIの達成度を取得する。設定部106は、取得した一又は複数の第2ユーザUの各々の達成度に該当する第2プログラムを特定する情報を、記憶部110のプログラムDB110bから取得する。設定部106は、一又は複数の第2ユーザUの各々に、取得した第2プログラムを設定する。
(ステップS3-2) 成果報酬判定サーバ100aにおいて、提示部107は、一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDに該当する連絡先を特定する情報を記憶部110のユーザ情報DB110aから取得し、提供する第2プログラムを特定する情報を設定部106から取得する。提示部107は、一又は複数の第2ユーザUの各々について、第2プログラムを特定する情報を含む、連絡先を宛先とするプログラム通知を作成する。提示部107は、作成したプログラム通知を、通信部102へ出力する。
(ステップS4-2) 成果報酬判定サーバ100aにおいて、通信部102は、提示部107が出力したプログラム通知を取得し、取得したプログラム通知をユーザ端末200へ送信する。
(ステップS5-2) ユーザ端末200において、通信部202は、成果報酬判定サーバ100aが送信したプログラム通知を受信する。処理部203は、通信部202が受信したプログラム通知を取得する。処理部203は、取得したプログラム通知に含まれる第2プログラムを特定する情報を取得し、取得した第2プログラムを特定する情報を、表示部(図示なし)に提示する。ステップS6-2からS13-2は、図3のステップS10-1からS17-1を適用できるため、ここでの説明は省略する。
【0034】
実施形態の変形例1では、誘導先でのプログラムを特定する情報の一例として、誘導先の利用回数である場合について説明したが、この例に限られない。例えば、誘導先のプログラムを特定する情報を、誘導先までの見学(移動)ルートとしてもよい。図8は、プログラムDB110bの例2を示す図である。プログラムDB110bは、第1プログラムKPIの達成度と、第2プログラムとを関連付けたテーブル形式の情報である。1プログラムKPIの達成度と、誘導先を見学することで補える身体活動量とが示されている。身体活動量の一例は、何kcalの消費に相当する行動であるかを特定する情報である。第2プログラムは、誘導先を特定する情報と、誘導先までの見学ルートを特定する情報とが含まれる。達成度80%であるユーザUは1000kcalの消費が必要であり、そのユーザUに提供する第2プログラムは博物館へ区間W、X、Y、Zを経由して見学することである。達成度70%と、成度50%についても同様である。
【0035】
成果報酬判定システム1aにおいて、ユーザ情報DB110aは、一又は複数のユーザUのユーザIDと、一又は複数のユーザIDの各々についてユーザUの連絡先を特定する情報と、身体活動量を示す情報と、身体活動量を取得した日時を特定する情報とに加え、ユーザUの属性情報を関連付けて記憶してもよい。ユーザUの属性情報には、ユーザUの性別、年代、趣味などが含まれる。さらに、プログラムDB110bは、ユーザの属性情報と、第2プログラムとを関連付けたテーブル形式の情報であってもよい。図9は、プログラムDB110bの例3を示す図である。プログラムDB110bは、ユーザの属性情報と、第2プログラムに含まれる誘導先とを関連付けたテーブル形式の情報である。設定部106は、第1判定部104a-1から一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDを取得する。設定部106は、取得した一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDに該当する属性情報を、記憶部110のユーザ情報DB110aから取得する。設定部106は、一又は複数の第2ユーザUの各々の属性情報に該当する誘導先を特定する情報を、プログラムDB110bから取得する。設定部106は、ユーザIDに該当する第2ユーザUに、取得した誘導先を設定する。
【0036】
成果報酬判定システム1aにおいて、ユーザ情報DB110aは、一又は複数のユーザUのユーザIDと、一又は複数のユーザIDの各々についてユーザUの連絡先を特定する情報と、身体活動量を示す情報と、身体活動量を取得した日時を特定する情報と加え、ユーザUのSNS(Social Networking Service)上の友達を特定する情報と、居住地を特定する情報とを関連付けて記憶してもよい。ユーザUのSNS上の友達を特定する情報には、ユーザUがアカウントを登録することでフォローしている者と、ユーザUのアカウントを登録することでフォローしている者(フォロワー)とが含まれてもよい。
設定部106は、第1判定部104a-1から一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDを取得する。設定部106は、取得した一又は複数の第2ユーザUの各々のユーザIDに該当するSNS上の友達を特定する情報と、居住地を特定する情報とを、ユーザ情報DB110aから取得する。設定部106は、一又は複数の第2ユーザUの各々のSNS上の友達を特定する情報と、居住地を特定する情報とに基づき誘導先を設定してもよい。例えば、設定部106は、SNS上の友達に該当するユーザU同士に同じ移動先に設定してもよいし、居住地間の距離が閾値以内のユーザU同士に同じ移動先に設定してもよい。設定部106は、ユーザIDに該当する第2ユーザUに、取得した誘導先を設定する。
【0037】
実施形態の変形例1の成果報酬判定システム1aによれば、成果報酬判定システム1において、第1判定条件の達成度に基づいて、複数の第2プログラムのうち、第1成果報酬の対象でない第2ユーザUに提供する第2プログラムを設定する設定部106と、設定部106が設定した第2プログラムを第1成果報酬の対象でない第2ユーザUへ提示する提示部107とをさらに備える。このように構成することで、第1判定条件の達成度に基づいて、複数の第2プログラムのうち、第1成果報酬の対象でない第2ユーザUに提供する第2プログラムを設定できるため、ユーザに応じたプログラムで、成果報酬の対象であるか否かを判定できる。
また、第2プログラムには、ユーザの誘導先を特定する情報と誘導先のプログラムを特定する情報とが含まれる。また、第2プログラムには、ユーザがすべき行動パターンを特定する情報が含まれる。また、ユーザの属性と誘導先を特定する情報とを関連付けて記憶する記憶部110から、第1成果報酬の対象でない第2ユーザUの属性に関連付けされている誘導先を特定する情報を取得し、取得した誘導先を特定する情報に基づいて、誘導先を設定する設定部106と、設定部106が設定した誘導先を特定する情報を第1成果報酬の対象でない第2ユーザUへ提示する提示部107とを備える。このように構成することで、第2ユーザUの属性情報に基づいて、誘導先を設定できる。
また、判定対象のユーザを特定する情報とユーザの属性情報とを関連付けて記憶する記憶部110から、第1成果報酬の対象でない第2ユーザUの属性情報を取得し、取得した第1成果報酬の対象でない第2ユーザUの属性情報に含まれるSNS情報と居住地を特定する情報とのいずれか一方又は両方に基づいて、誘導先を設定する設定部106と、設定部106が設定した誘導先を特定する情報を第1成果報酬の対象でない第2ユーザUへ提示する提示部107とを備える。このように構成することで、知り合いの第2ユーザU同士を同じ誘導先に設定できるため、第2プログラムの第2KPIを達成することを促すことができる。
【0038】
(実施形態の変形例2)
実施形態の変形例1の成果報酬判定システム1bの構成例は、図1を適用できる。ただし、成果報酬判定サーバ100の代わりに成果報酬判定サーバ100bを備える。成果報酬判定サーバ100bは、第2プログラムを複数備えている。成果報酬判定サーバ100bは、第1プログラムのKPIを達成していない一又は複数の第2ユーザUの各々について第1プログラムの第1KPIの達成度を導出する。成果報酬判定サーバ100bは、第1プログラムの第1KPIの達成度の導出結果とユーザUの居住地と第2プログラムで指定される誘導先とに基づいて、第1プログラムの第1KPIを達成していない一又は複数の第2ユーザUの各々に提供する第2プログラムを設定する。成果報酬判定サーバ100aは、第1プログラムの第1KPIを達成していない一又は複数の第2ユーザUの各々に、設定した第2プログラムを提示する。以下、実施形態と異なる成果報酬判定サーバ100bについて、説明する。図10は、本実施形態の変形例2の成果報酬判定システムの詳細を示す図である。
【0039】
(成果報酬判定サーバ100b)
成果報酬判定サーバ100bは、成果報酬判定サーバ100を適用できる。成果報酬判定サーバ100bは、例えば、通信部102と取得部103と第1判定部104a-1と第2判定部104-2と決定部105と設定部106aと提示部107と出力部108と導出部109と記憶部110とを備える。記憶部110は、ユーザ情報DB110aと、プログラムDB110bとを記憶する。ユーザ情報DB110aは、一又は複数のユーザUのユーザIDと、一又は複数のユーザIDの各々についてユーザUの連絡先を特定する情報と、身体活動量を示す情報と、身体活動量を取得した日時を特定する情報とに加え、ユーザUの居住地を特定する情報を関連付けて記憶する。プログラムDB110bは、第1プログラムの第1KPIの達成度と、第2プログラムとを関連付けたテーブル形式の情報である。第2プログラムは、誘導先を特定する情報と、誘導先を見学することで補える身体活動量を示す情報とを含む。身体活動量の一例は、何kcalの消費に相当する行動であるかを特定する情報である。
【0040】
導出部109は、第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザU以外の一又は複数の第2ユーザUの各々の居住地を特定する情報を、ユーザ情報DB110aから取得する。導出部109は、プログラムDB110bから、第1プログラムKPIの一又は複数の達成度の各々に関連付けられている誘導先を特定する情報を取得する。導出部109は、取得した居住地を特定する情報と、誘導先を特定する情報とに基づいて、一又は複数の第2ユーザUの各々について、居住地から誘導先へ移動することで消費される活動量を推定する。例えば、居住地と誘導先との間の距離を導出し、導出した距離に基づいて、活動量を導出してもよい。
設定部106aは、第1判定部104a-1が導出した一又は複数の第2ユーザUの各々の第1プログラムの第1KPIの達成度と、導出部109が導出した活動量を特定する情報とを取得する。設定部106aは、取得した第1プログラムの第1KPIの達成度に基づいて、一又は複数の第2ユーザUの各々の達成度に該当する第2プログラムに含まれる身体活動量を特定する情報を、記憶部110のプログラムDB110bから取得する。設定部106aは、取得した身体活動量を特定する情報と活動量を特定する情報とに基づいて、身体活動量を消費できる誘導先を含む第2プログラムを取得する。設定部106aは、一又は複数の第2ユーザUの各々に、取得した第2プログラムを設定する。
【0041】
設定部106a、及び導出部109は、例えば、ハードウェアプロセッサが記憶部110に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、ハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0042】
(成果報酬判定システム1bの動作)
実施形態の変形例2の成果報酬判定システム1bの動作の一例は、図7を適用できる。ただし、ステップS2-2の処理が異なる。ステップS2-2では、成果報酬判定サーバ100bにおいて、導出部109は、第1プログラムの第1KPIを達成している一又は複数のユーザU以外の一又は複数の第2ユーザUの各々の居住地を特定する情報と、誘導先を特定する情報とに基づいて、一又は複数の第2ユーザUの各々について、居住地から誘導先へ移動することで消費される活動量を推定する。設定部106aは、取得した第1プログラムの第1KPIの達成度と、活動量を特定する情報とに基づいて、一又は複数の第2ユーザUの各々の達成度に該当する第2プログラムに含まれる身体活動量を特定する情報を、記憶部110のプログラムDB110bから取得する。設定部106aは、取得した身体活動量を特定する情報と活動量を特定する情報とに基づいて、身体活動量を消費できる誘導先を含む第2プログラムを取得する。設定部106aは、一又は複数の第2ユーザUの各々に、取得した第2プログラムを設定する。
【0043】
実施形態の変形例2の成果報酬判定システム1bによれば、成果報酬判定システム1aにおいて、判定対象のユーザの居住地を特定する情報を記憶する記憶部110から第1成果報酬の対象でない第2ユーザUの居住地を特定する情報を取得し、取得した居住地を特定する情報と、第2プログラムに含まれるユーザの誘導先を特定する情報とに基づいて、居住地からユーザの誘導先までの移動に関わる推定活動量を導出する導出部109をさらに備える。設定部106aは、導出部が導出した推定活動量にさらに基づいて、第1成果報酬の対象でないユーザに提供する第2プログラムを設定する。
【0044】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してコンピュータプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0045】
1、1a、1b…成果報酬判定システム、100、100a、100b…成果報酬判定サーバ、102…通信部、103…取得部、104-1、104a-1…第1判定部、104-2…第2判定部、105…決定部、106、106a…設定部、107…提示部、108…出力部、109…導出部、110…記憶部、110a…ユーザ情報DB、110b…プログラムDB、200-1~200-n、200…ユーザ端末、202…通信部、203…処理部、205…操作部、206…記憶部、206a…身体活動量情報、300…端末装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10