(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-26
(45)【発行日】2023-08-03
(54)【発明の名称】エネルギ貯蔵システムを最適に制御するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H02J 3/32 20060101AFI20230727BHJP
H02J 3/00 20060101ALI20230727BHJP
【FI】
H02J3/32
H02J3/00 130
H02J3/00 170
H02J3/00 180
(21)【出願番号】P 2020526425
(86)(22)【出願日】2018-11-19
(86)【国際出願番号】 US2018061763
(87)【国際公開番号】W WO2019103961
(87)【国際公開日】2019-05-31
【審査請求日】2021-09-03
(32)【優先日】2017-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522232673
【氏名又は名称】アイエイチアイ テラサン ソリューションズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ドハーティ,トリスタン
(72)【発明者】
【氏名】クレーン,セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】小熊 祐司
(72)【発明者】
【氏名】フェラーラ,マルコ
【審査官】辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/098631(WO,A1)
【文献】特開2016-062191(JP,A)
【文献】特開2013-115927(JP,A)
【文献】国際公開第2018/131174(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/32
H02J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法であって、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムにおいて受信するステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップ
であって、前記最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
(i)単一予測パススルー技法、モンテカルロシナリオ生成技法、及び最適化制約生成技法のうちの少なくとも1つを使用して、1つ又は複数の予測シナリオを前記コンピュータシステムによって生成すること、
(ii)前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を最適化のために前記コンピュータシステムによって選択すること、
(iii)前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの前記選択済みの1つ又は複数の組に、1つ又は複数の最適化技法を適用することにより、1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成することであって、前記1つ又は複数の最適化技法は、固定規則スケジューラ、予測ベース規則スケジューラ、非線形多重規則最適化スケジューラ、非線形経済的最適化スケジューラ、及びニューラルネットワークスケジューラのうちの少なくとも1つを含む、生成すること、及び
(iv)平均、加重平均、時間変数加重平均、又はニューラルネットワークを使用し、前記1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって集約して、前記最適なディスパッチスケジュールを作成すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ又は複数の予測技法が、第三者予測パススルー技法、多重第三者予測集約技法、履歴平均予測技法、線形回帰予測技法
、及びニューラルネットワーク予測技法のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1つ又は複数の予測を計算する前記ステップ(b)が、平均、加重平均、時間変数加重平均
、又はニューラルネットワークを使用し、前記計算済みの1つ又は複数の予測を前記コンピュータシステムによって集約することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記最適なディスパッチスケジュールを使用する前記ステップ(d)が、前記最適なディスパッチスケジュールと前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記ライブデータとに基づいて、1つ又は複数のモード及び1つ又は複数のモードパラメータを前記コンピュータシステムによって選択することを含み、前記1つ又は複数のモードは、スタン
バイモード、手動モード、負荷平準化モード、ピークシェービングモード、トラフ充填モード、充電状態(SOC)維持モード、及びランプレート管理モードのうちの少なくとも1つを含み、前記1つ又は複数のモードパラメータは、有効電力及び無効電力、目標グリッド正味有効電力、最大グリッド正味有効電力、最小グリッド正味有効電力、目標充電状態、及び最大グリッド正味有効電力変化率のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップ(a)における前記ライブ、履歴、又は予測データは、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、前日市場のアンシラリサービス価格、天候、電気需要及び発電機の可用性に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含
む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップ(a)における前記ライブ、履歴、又は予測データが、変電所の正味負荷、太陽発電、及び温度に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含
む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムが、1つ又は複数のインバータ及び1つ又は複数の電池管理コントローラを含む電池システムを含
む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ステップ(b)における前記1つ又は複数のパラメータが、グリッド正味負荷、再生可能発電、再生不可能発電、市場価格、及び顧客負荷のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
1つ又は複数の予測を計算する前記ステップ(b)は、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな予測を前記コンピュータシステムによって生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前
記ライブデータが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前
記履歴データが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
最適なディスパッチスケジュールを決定する前記ステップ(c)が、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータが、有効電力又は無効電力を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するためのコンピュータシステムであって、
1つ又は複数のプロセッサと、
前記1つ又は複数のプロセッサに動作可能に接続され、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、前記コンピュータシステムにおいて受信するステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップ
であって、最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
(i)単一予測パススルー技法、モンテカルロシナリオ生成技法、及び最適化制約生成技法のうちの少なくとも1つを使用して、1つ又は複数の予測シナリオを前記コンピュータシステムによって生成すること、
(ii)前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を最適化のために前記コンピュータシステムによって選択すること、
(iii)前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの前記選択済みの1つ又は複数の組に、1つ又は複数の最適化技法を適用することにより、1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成することであって、前記1つ又は複数の最適化技法は、固定規則スケジューラ、予測ベース規則スケジューラ、非線形多重規則最適化スケジューラ、非線形経済的最適化スケジューラ、及びニューラルネットワークスケジューラのうちの少なくとも1つを含む、生成すること、及び
(iv)平均、加重平均、時間変数加重平均、又はニューラルネットワークを使用し、前記1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって集約して、前記最適なディスパッチスケジュールを作成すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を前記コンピュータシステムに実行させるために、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶している1つ又は複数のメモリと
を含む、コンピュータシステム。
【請求項15】
前記1つ又は複数の予測技法が、第三者予測パススルー技法、多重第三者予測集約技法、履歴平均予測技法、線形回帰予測技法
、及びニューラルネットワーク予測技法のうちの少なくとも1つを含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項16】
1つ又は複数の予測を計算する前記ステップ(b)が、平均、加重平均、時間変数加重平均
、又はニューラルネットワークを使用し、前記計算済みの1つ又は複数の予測を前記コンピュータシステムによって集約することを含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
前記最適なディスパッチスケジュールを使用する前記ステップ(d)が、前記最適なディスパッチスケジュールと前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記ライブデータとに基づいて、1つ又は複数のモード及び1つ又は複数のモードパラメータを前記コンピュータシステムによって選択することを含み、前
記モードは、スタンバイモード、手動モード、負荷平準化モード、ピークシェービングモード、トラフ充填モード、充電状態(SOC)維持モード、及びランプレート管理モー
ドを含み、前
記モードパラメータは、有効電力及び無効電力、目標グリッド正味有効電力、最大グリッド正味有効電力、最小グリッド正味有効電力、目標充電状態、及び最大グリッド正味有効電力変化
率を含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記ステップ(a)における前記ライブ、履歴、又は予測データは、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、前日市場のアンシラリサービス価格、天候、電気需要及び発電機の可用性に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含
む、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
前記ステップ(a)における前記ライブ、履歴、又は予測データが、変電所の正味負荷、太陽発電、及び温度に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含
む、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項20】
前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムが、1つ又は複数のインバータ及び1つ又は複数の電池管理コントローラを含む電池システムを含
む、請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項21】
前記ステップ(b)における前記1つ又は複数のパラメータが、グリッド正味負荷、再生可能発電、再生不可能発電、市場価格、及び顧客負荷のうちの少なくとも1つを含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項22】
1つ又は複数の予測を計算する前記ステップ(b)は、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな予測を前記コンピュータシステムによって生成することを含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項23】
前
記ライブデータが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項24】
前
記履歴データが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項25】
最適なディスパッチスケジュールを決定する前記ステップ(c)が、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成することを含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項26】
前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータが有効電力又は無効電力を含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項27】
前記1つ又は複数のプロセッサ及び前記1つ又は複数のメモリの少なくとも1つに動作可能に接続されるデータ入力インタフェースを更に含み、前記データ入力インタフェースが前記ライブ、履歴、又は予測データを前記1つ又は複数のデータソースから受信する
ように構成される、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項28】
前記データ入力インタフェースが、前記受信済みのライブ、履歴、又は予測データに関連する欠落メタデータを検出し、前記受信済みのライブ、履歴、又は予測データに前記欠落メタデータを追加する
ように構成される、
請求項27に記載のコンピュータシステム。
【請求項29】
前記1つ又は複数のプロセッサ及び前記1つ又は複数のメモリの少なくとも1つに動作可能に接続されるユーザ可視化及び制御インタフェースを更に含む、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項30】
前記ユーザ可視化及び制御インタフェースが、ディスプレイ装置上に表示されるウェブベースのグラフィカルユーザインタフェースを含む、
請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項31】
前記1つ又は複数のプロセッサ及び前記1つ又は複数のメモリの少なくとも1つに動作可能に接続される1つ又は複数のデータストアを含むデータヒストリアンを更に含み、前記1つ又は複数のデータストアは前記コンピュータシステムによって受信され生成されるデータを収集し記憶する
ように構成される、
請求項14に記載のコンピュータシステム。
【請求項32】
少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムによって実行されるように構成されるプログラムコードを記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記プログラムコードは、前記コンピュータシステムによって実行されるとき、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法を前記コンピュータシステムに実行させ、前記方法は、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから前記コンピュータシステムにおいて受信するステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップ
であって、最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
(i)単一予測パススルー技法、モンテカルロシナリオ生成技法、及び最適化制約生成技法のうちの少なくとも1つを使用して、1つ又は複数の予測シナリオを前記コンピュータシステムによって生成すること、
(ii)前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を最適化のために前記コンピュータシステムによって選択すること、
(iii)前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの前記選択済みの1つ又は複数の組に、1つ又は複数の最適化技法を適用することにより、1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成することであって、前記1つ又は複数の最適化技法は、固定規則スケジューラ、予測ベース規則スケジューラ、非線形多重規則最適化スケジューラ、非線形経済的最適化スケジューラ、及びニューラルネットワークスケジューラのうちの少なくとも1つを含む、生成すること、及び
(iv)平均、加重平均、時間変数加重平均、又はニューラルネットワークを使用し、前記1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって集約して、前記最適なディスパッチスケジュールを作成すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項33】
前記1つ又は複数の予測技法が、第三者予測パススルー技法、多重第三者予測集約技法、履歴平均予測技法、線形回帰予測技法
、及びニューラルネットワーク予測技法のうちの少なくとも1つを含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項34】
1つ又は複数の予測を計算する前記ステップ(b)が、平均、加重平均、時間変数加重平均
、又はニューラルネットワークを使用し、前記計算済みの1つ又は複数の予測を前記コンピュータシステムによって集約することを含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項35】
1つ又は複数の予測シナリオを生成することが、単一予測パススルー技法、モンテカルロシナリオ生成技法、及
び最適化制約生成技法のうちの少なくとも1つを使用
することを含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項36】
前記最適なディスパッチスケジュールを使用する前記ステップ(d)が、前記最適なディスパッチスケジュールと前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記ライブデータとに基づいて、1つ又は複数のモード及び1つ又は複数のモードパラメータを前記コンピュータシステムによって選択することを含み、前記1つ又は複数のモードは、スタンバイモード、手動モード、負荷平準化モード、ピークシェービングモード、トラフ充填モード、充電状態(SOC)維持モード、
又はランプレート管理モードのうちの少なくとも1つを含み、前記1つ又は複数のモードパラメータは、有効電力及び無効電力、目標グリッド正味有効電力、最大グリッド正味有効電力、最小グリッド正味有効電力、目標充電状態、
又は最大グリッド正味有効電力変化率のうちの少なくとも1つを含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項37】
前記ステップ(a)における前記ライブ、履歴、又は予測データは、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、前日市場のアンシラリサービス価格、天候、電気需要及び発電機の可用性に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含
む、請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項38】
前記ステップ(a)における前記ライブ、履歴、又は予測データが変電所の正味負荷、太陽発電、及び温度に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含
む、請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項39】
前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムが、1つ又は複数のインバータ及び1つ又は複数の電池管理コントローラを含む電池システムを含
む、請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項40】
前記ステップ(b)における前記1つ又は複数のパラメータが、グリッド正味負荷、再生可能発電、再生不可能発電、市場価格、及び顧客負荷のうちの少なくとも1つを含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項41】
1つ又は複数の予測を計算する前記ステップ(b)は、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな予測を前記コンピュータシステムによって生成することを含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項42】
前記受信されるライブデータが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、
又はユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項43】
前記受信される履歴データが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、
又はユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項44】
最適なディスパッチスケジュールを決定する前記ステップ(c)が、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成することを含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項45】
前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータが有効電力又は無効電力を含む、
請求項32に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項46】
1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法であって、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムにおいて受信するステップであって、前記ライブ、履歴、又は予測データは、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、前日市場のアンシラリサービス価格、天候、電気需要及び発電機の可用性に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含む、ステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップであって、前記1つ又は複数の予測技法はニューラルネットワーク予測技法を含む、ステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップであって、前記最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、前記当日市場のエネルギ価格、前記前日市場のエネルギ価格、前記当日市場のアンシラリサービス価格、及び前記前日市場のアンシラリサービス価格に関する1つ又は複数の予測シナリオを、前記コンピュータシステムによって生成すること、
(ii)互いにより似ている、互いとより異なる、又は前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオにわたってランダムに分布する、前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を、前記コンピュータシステムによって生成すること、
(iii)前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの前記選択済みの1つ又は複数の組に非線形経済的最適化スケジューラを適用することによって、1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成すること、及び
(iv)前記生成済みの1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって平均して、前記最適なディスパッチスケジュールを作成すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を含む、方法。
【請求項47】
1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法であって、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムにおいて受信するステップであって、前記ライブ、履歴、又は予測データが、変電所の正味負荷、太陽発電、及び温度に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含む、ステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップであって、前記1つ又は複数の予測を計算することが、
線形回帰予測技法及びニューラルネットワーク予測技法を同時に使用することで、前記変電所の正味負荷に関する少なくとも2つの予測を前記コンピュータシステムによって作成すること、及び
前記少なくとも2つの予測のそれぞれに関連する履歴的に予期される不確実性に基づいて前記少なくとも2つの予測の1つを選択すること、又は前記少なくとも2つの予測を平均することで、前記1つ又は複数の予測を前記コンピュータシステムによって作成すること
を含む、ステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップであって、前記最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、前記変電所の正味負荷に関する所定数の予測シナリオを前記コンピュータシステムによって生成すること、
(ii)システム構成、利用可能な計算時間及び資源、又は報告された予測の不確実性に基づき、前記生成済みの所定数の予測シナリオのサブセットを前記コンピュータシステムによって選択すること、
(iii)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作後の変電所のピーク正味負荷を最小化するために、非線形多重規則最適化スケジューラを使用することで、前記生成済みの所定数の予測シナリオのうちの前記選択済みのサブセットのそれぞれについて、ディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成すること、及び
(iv)前記生成済みの所定数の予測シナリオのうちの前記選択済みのサブセットに関する前記生成済みのディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって平均して、前記最適なディスパッチスケジュールを作成すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を含む、方法。
【請求項48】
1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法であって、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムが、1つ又は複数のインバータ及び1つ又は複数の電池管理コントローラを含む電池システムを含み、前記方法が、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムにおいて受信するステップであって、前記ライブ、履歴、又は予測データが、天候及び負荷に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含む、ステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップ
であって、前記1つ又は複数の予測を計算することが、天候及び負荷に関する前記受信済みのライブ、履歴、又は第三者予測データに基づいてニューラルネットワーク予測技法を使用し、次の24時間のそれぞれの中で発生するシステムピークの確率を計算することで、前記1つ又は複数の予測を前記コンピュータシステムによって作成することを含む、ステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップであって、最適なディスパッチスケジュールを決定することが、ピーク時中の顧客負荷を最小化し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの出力を最大化するために、予測ベース規則スケジューラを使用し、前記1つ又は複数の予測に基づいて前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって決定することを含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップ
であって、前記最適なディスパッチスケジュールを使用して1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定することが、前記最適なディスパッチスケジュールと前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記ライブデータとに基づき、前記電池システムに接続されるグリッド又はマイクログリッドから入力し又は抽出するための有効電力及び無効電力を前記コンピュータシステムによって決定することを含む、ステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を含む、方法。
【請求項49】
1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するためのコンピュータシステムであって、
1つ又は複数のプロセッサと、
前記1つ又は複数のプロセッサに動作可能に接続され、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、前記コンピュータシステムにおいて受信するステップであって、前記ライブ、履歴、又は予測データは、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、前日市場のアンシラリサービス価格、天候、電気需要及び発電機の可用性に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含む、ステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップであって、前記1つ又は複数の予測技法はニューラルネットワーク予測技法を含む、ステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップであって、前記最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、前記当日市場のエネルギ価格、前記前日市場のエネルギ価格、前記当日市場のアンシラリサービス価格、及び前記前日市場のアンシラリサービス価格に関する1つ又は複数の予測シナリオを、前記コンピュータシステムによって生成すること、
(ii)互いにより似ている、互いとより異なる、又は前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオにわたってランダムに分布する、前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を、前記コンピュータシステムによって生成すること、
(iii)前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの選択した1つ又は複数の組に非線形経済的最適化スケジューラを適用することによって、1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成すること、及び
(iv)前記生成済みの1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって平均して、前記最適なディスパッチスケジュールを作成すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を前記コンピュータシステムに実行させるために、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶している1つ又は複数のメモリと
を含む、コンピュータシステム。
【請求項50】
1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するためのコンピュータシステムであって、
1つ又は複数のプロセッサと、
前記1つ又は複数のプロセッサに動作可能に接続され、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、前記コンピュータシステムにおいて受信するステップであって、前記ライブ、履歴、又は予測データが、変電所の正味負荷、太陽発電、及び温度に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含む、ステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップであって、前記1つ又は複数の予測を計算することが、
線形回帰予測技法及びニューラルネットワーク予測技法を同時に使用することで、前記変電所の正味負荷に関する少なくとも2つの予測を前記コンピュータシステムによって作成すること、及び
前記少なくとも2つの予測のそれぞれに関連する履歴的に予期される不確実性に基づいて前記少なくとも2つの予測の1つを選択すること、又は前記少なくとも2つの予測を平均することで、前記1つ又は複数の予測を前記コンピュータシステムによって作成すること
を含む、ステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップであって、前記最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、前記変電所の正味負荷に関する所定数の予測シナリオを前記コンピュータシステムによって生成すること、
(ii)システム構成、利用可能な計算時間及び資源、又は報告された予測の不確実性に基づき、前記生成済みの所定数の予測シナリオのサブセットを前記コンピュータシステムによって選択すること、
(iii)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作後の変電所のピーク正味負荷を最小化するために、非線形多重規則最適化スケジューラを使用することで、前記生成済みの所定数の予測シナリオのうちの前記選択済みのサブセットのそれぞれについて、ディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成すること、及び
(iv)前記生成済みの所定数の予測シナリオのうちの前記選択済みのサブセットに関する前記生成済みのディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって平均して、前記最適なディスパッチスケジュールを作成すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を前記コンピュータシステムに実行させるために、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶している1つ又は複数のメモリと
を含む、コンピュータシステム。
【請求項51】
1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するためのコンピュータシステムであって、
1つ又は複数のプロセッサと、
前記1つ又は複数のプロセッサに動作可能に接続され、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、前記コンピュータシステムにおいて受信するステップであって、前記ライブ、履歴、又は予測データが、天候及び負荷に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含む、ステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップであって、前記1つ又は複数の予測を計算することが、天候及び負荷に関する前記受信済みのライブ、履歴、又は第三者予測データに基づいてニューラルネットワーク予測技法を使用し、次の24時間のそれぞれの中で発生するシステムピークの確率を計算することで、前記1つ又は複数の予測を前記コンピュータシステムによって作成すること
を含む、ステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップであって、最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
ピーク時中の顧客負荷を最小化し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの出力を最大化するために、予測ベース規則スケジューラを使用し、前記1つ又は複数の予測に基づいて前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって決定すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップであって、前記最適なディスパッチスケジュールを使用して1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定することが、
前記最適なディスパッチスケジュールと前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記ライブデータとに基づき、前記電池システムに接続されるグリッド又はマイクログリッドから入力し又は抽出するための有効電力及び無効電力を前記コンピュータシステムによって決定すること
を含む、ステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を前記コンピュータシステムに実行させるために、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶している1つ又は複数のメモリと
を含む、コンピュータシステム。
【請求項52】
少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムによって実行されるように構成されるプログラムコードを記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記プログラムコードは、前記コンピュータシステムによって実行されるとき、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法を前記コンピュータシステムに実行させ、前記方法は、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから前記コンピュータシステムにおいて受信するステップであって、前記ライブ、履歴、又は予測データは、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、前日市場のアンシラリサービス価格、天候、電気需要及び発電機の可用性に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含む、ステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップであって、前記1つ又は複数の予測技法はニューラルネットワーク予測技法を含む、ステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップであって、最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、前記当日市場のエネルギ価格、前記前日市場のエネルギ価格、前記当日市場のアンシラリサービス価格、及び前記前日市場のアンシラリサービス価格に関する1つ又は複数の予測シナリオを、前記コンピュータシステムによって生成すること、
(ii)互いにより似ている、互いとより異なる、又は前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオにわたってランダムに分布する、前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を、前記コンピュータシステムによって選択すること、
(iii)前記生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの前記選択済みの1つ又は複数の組に、非線形経済的最適化スケジューラを適用することによって、1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成すること、及び
(iv)前記生成済みの1つ又は複数のディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって平均して、前記最適なディスパッチスケジュールを作成すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項53】
少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムによって実行されるように構成されるプログラムコードを記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記プログラムコードは、前記コンピュータシステムによって実行されるとき、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法を前記コンピュータシステムに実行させ、前記方法は、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから前記コンピュータシステムにおいて受信するステップであって、前記ライブ、履歴、又は予測データが変電所の正味負荷、太陽発電、及び温度に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含む、ステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップであって、前記1つ又は複数の予測を計算することが、
線形回帰予測技法及びニューラルネットワーク予測技法を同時に使用することで、前記変電所の正味負荷に関する少なくとも2つの予測を前記コンピュータシステムによって作成すること、及び
前記少なくとも2つの予測のそれぞれに関連する履歴的に予期される不確実性に基づいて変電所の正味負荷に関する前記少なくとも2つの予測の1つを選択すること、又は前記少なくとも2つの予測を平均することで、前記1つ又は複数の予測を前記コンピュータシステムによって作成すること
を含む、ステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップであって、最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して前記変電所の正味負荷に関する所定数の予測シナリオを前記コンピュータシステムによって生成すること、
(ii)システム構成、利用可能な計算時間及び資源、又は報告された予測の不確実性に基づき、前記生成済みの所定数の予測シナリオのサブセットを前記コンピュータシステムによって選択すること、
(iii)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作後の変電所のピーク正味負荷を最小化するために、非線形多重規則最適化スケジューラを使用することで前記生成済みの所定数の予測シナリオのうちの前記選択済みのサブセットのそれぞれについて、ディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって生成すること、及び
(iv)前記生成済みの所定数の予測シナリオのうちの前記選択済みのサブセットに関する前記生成済みのディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって平均して、前記最適なディスパッチスケジュールを作成すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項54】
少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムによって実行されるように構成されるプログラムコードを記憶している非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記プログラムコードは、前記コンピュータシステムによって実行されるとき、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法を前記コンピュータシステムに実行させ、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムが、1つ又は複数のインバータ及び1つ又は複数の電池管理コントローラを含む電池システムを含み、前記方法は、
(a)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから前記コンピュータシステムにおいて受信するステップであって、前記ライブ、履歴、又は予測データが、天候及び負荷に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含む、ステップと、
(b)前記受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、前記コンピュータシステムによって計算するステップであって、前記1つ又は複数の予測を計算することが、
天候及び負荷に関する前記受信済みのライブ、履歴、又は第三者予測データに基づいてニューラルネットワーク予測技法を使用し、次の24時間のそれぞれの中で発生するシステムピークの確率を計算することで、前記1つ又は複数の予測を前記コンピュータシステムによって作成すること
を含む、ステップと、
(c)前記1つ又は複数の予測に基づいて前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作のための最適なディスパッチスケジュールを、前記コンピュータシステムによって決定するステップであって、前記最適なディスパッチスケジュールを決定することが、
ピーク時中の顧客負荷を最小化し、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの出力を最大化するために、予測ベース規則スケジューラを使用し、前記1つ又は複数の予測に基づいて前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって決定すること
を含む、ステップと、
(d)前記最適なディスパッチスケジュールを前記コンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップであって、前記最適なディスパッチスケジュールを使用して1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定することが、
前記最適なディスパッチスケジュールと前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記ライブデータとに基づき、前記電池システムに接続されるグリッド又はマイクログリッドから入力し又は抽出するための有効電力及び無効電力を前記コンピュータシステムによって決定すること
を含む、ステップと、
(e)前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを前記コンピュータシステムによって前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、前記1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの前記動作を制御するステップと
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、参照によりその全内容を本明細書に全て援用する、2017年11月27日に出願された米国仮特許出願第62/591,023号、及び2018年11月16日に出願された米国特許出願第16/193,332号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
[0002] 配電網上にエネルギ貯蔵システム(「ESS」)を設置し使用することは、グリッドの参与者及び/又はステークホルダへの(動作的な、経済的な、環境的な等々)物質的な恩恵をもたらすことができ、そのようにすることにより、エネルギ貯蔵資産を所有し又は制御するエンティティへの物質的経済的リターンを発生させることができることが一般に認識されている。エネルギ貯蔵技法は、幾つか例を挙げると(i)確立されたエネルギ又は容量市場メカニズムがある特定のアンシラリサービスの提供(例えば周波数調整、運転予備電力、自力起動能力)、(ii)負荷シフト又はピークシェービング、(iii)さもなければ必要な送電又は配電のアップグレードの延期又は回避、(iv)送電又は配電のボトルネック又は他の制約の軽減、(v)平滑化、ランピングサービス、整形された電力の提供、又はその他の方法による断続的な再生可能発電の統合、(vi)燃料効率を高めるための又は炭素放出を減らすための発電資産のハイブリッド化、(vii)単独運転中のバックアップ電力又は無停電電力系統(「UPS」)の提供、(viii)コスト節約又は裁定取引目的でのエネルギ売買時間のシフト、(ix)様々な運転予備力の提供(又はそれを提供する約束された可用性)、(x)天然ガスピーキングプラント又は他の発電源によってさもなければ提供され得る電力、エネルギ、又はサービスの提供等、一連の潜在的なエネルギ貯蔵応用(「ES応用」)によってこの種の利益をもたらすことができる。上記はES応用の代表的な一覧であり、網羅的な一覧であることは意図しない。多くの場合、特定の位置に設置される単一のESSが複数のES応用を提供することができる(応用のスタックと呼ばれることがある)。本明細書で使用するとき、単一のES応用への言及は複数のES応用の組み合わせ又はスタックを含み得る。
【0003】
[0003] ESSの特定の設置及び使用に起因する恩恵及び/又は関連する経済的リターンの存在及び程度は広範な要因に依存し得る。これらの要因は、ESSのコスト(一般に$/kW及び/又は$/kWhを単位として測定される)、ESSの電力対エネルギ比、ESSの(kW又はkWh単位の)サイズ、ESSのラウンドトリップ効率、ESSのサイクル寿命及び/又は有用寿命、ESSの取得に資金が調達される方法、ESSの敷地及び設置のコスト、ESSの進行中の運転及び保守コストを含む。更なる要因は、ESSが設置される位置及びそれが使用されるES応用にも関係し得る。これらの要因はエネルギ価格及び他の市況を含むことができ、特定のグリッド条件はES応用、ES応用によって提供される製品又はサービスに利用可能な価格設定/補償/税率又は他のインセンティブ、利用可能な電力の予測の信頼性、及びESSを含む地理的(又はESSへの電気的接続の集合)領域にサービス提供する発電資産の混合の需要を引き起こす。
【0004】
[0004] ESSを制御するために使用することができる幾つかの洗練されたモデルが現存する。しかしこれらのモデルは、あり得る現実の抽象表現しか反映せず、完全な見通しを想定している点で限定的である。実際には、現場での典型的なESSの動作条件は動的且つそれらの抽象モデルと異なることが多く、それらのモデルに基づくそれらの想定及び予測は限られた確度及び精度の範囲内でしか行うことができない。従って、より高い確度及び精度でモデリングすることに関する技術的解決策を提供するシステム及び方法が求められている。具体的にはESSの動作制御の分野では、(1)ESSの構成及び動作に影響を及ぼす電気量等のESSパラメータの進行中の将来の予測における最適性能、(2)予測の不確実性の定量化及び十分な復旧戦略の提供、並びに(3)電気パラメータ等の動的且つ進化するESSパラメータを追跡するようにESSを適応的にスケジューリングしディスパッチする、という少なくとも上記の技術的目標の1つ若しくは複数又はそのあり得る任意の組み合わせを実現することができる技術的解決策が求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
[0005] 開示する内容の実施形態は、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための最適なディスパッチスケジュールを作成し実行するための全般的な方法に関係し得る。開示する内容の実施形態は、様々な予測技法又はアルゴリズムを用いて1つ又は複数の予測をもたらすこと、その予測に基づいて1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための最適なディスパッチスケジュールを計算すること、及びスケジュール更新の間にリアルタイム予測の不確実性を補償することを全て定期的に行うための技法にも関係することができる。開示する内容の実施形態は、あり得る様々な予測シナリオにわたって最適な経済的ディスパッチを計算し、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための統計的に最適なディスパッチスケジュールを決定するための技法も提供することができる。開示する内容の実施形態は、最適なESSディスパッチスケジュールを継続的に計算し、予測の不確実性を補償するための技法にも関係することができる。開示する内容の実施形態は、予測及び/又はディスパッチスケジュールの計算を高速化するために並列処理を使用することもできる。開示する内容の実施形態は、(1)ESSの構成及び動作に影響を及ぼす電気量等のESSパラメータの進行中の将来の予測における最適性能、(2)予測の不確実性の定量化及び十分な復旧戦略の提供、並びに(3)電気パラメータ等の動的且つ進化するESSパラメータを追跡するようにESSを適応的にスケジューリングしディスパッチする、という技術的目標の1つ若しくは複数又はそのあり得る任意の組み合わせを実現することができる技術的解決策を提供するシステム及び方法にも関係し得る。他の実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0006】
[0006] 本発明の少なくとも1つの実施形態は1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法に関し、この方法は(a)1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムにおいて受信するステップと、(b)受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、コンピュータシステムによって計算するステップと、(c)その1つ又は複数の予測に基づいて1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作のための最適なディスパッチスケジュールを、コンピュータシステムによって決定するステップと、(d)その最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、(e)その1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータをコンピュータシステムによって1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するステップとを含む。
【0007】
[0007] 更なる実施形態では、1つ又は複数の予測技法が、第三者予測パススルー技法、多重第三者予測集約技法、履歴平均予測技法、線形回帰予測技法、履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法、及びニューラルネットワーク予測技法のうちの少なくとも1つを含む。
【0008】
[0008] 更なる実施形態では、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)が、平均、加重平均、時間変数加重平均、条件変数加重平均、又はニューラルネットワークを使用し、計算済みの1つ又は複数の予測をコンピュータシステムによって集約することを含む。
【0009】
[0009] 更なる実施形態では、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、(i)単一予測パススルー技法、モンテカルロシナリオ生成技法、及び機会制約最適化制約生成技法のうちの少なくとも1つを使用して、1つ又は複数の予測シナリオをコンピュータシステムによって生成すること、(ii)生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を最適化のためにコンピュータシステムによって選択すること、(iii)生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの選択済みの1つ又は複数の組に、1つ又は複数の最適化技法を適用することにより、1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成することであって、1つ又は複数の最適化技法は、固定規則スケジューラ、予測ベース規則スケジューラ、非線形多重規則最適化スケジューラ、非線形経済的最適化スケジューラ、及びニューラルネットワークスケジューラのうちの少なくとも1つを含む、生成すること、並びに(iv)平均、加重平均、時間変数加重平均、条件変数加重平均、又はニューラルネットワークを使用し、1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって集約して、最適なディスパッチスケジュールを作成することを含む。
【0010】
[0010] 更なる実施形態では、最適なディスパッチスケジュールを使用するステップ(d)が、最適なディスパッチスケジュールと1つ又は複数のデータソースから受信されるライブデータとに基づいて、1つ又は複数のモード及び1つ又は複数のモードパラメータをコンピュータシステムによって選択することを含み、1つ又は複数のモードは、スタンバイモード、手動モード、負荷平準化モード、ピークシェービングモード、トラフ充填モード、充電状態(SOC)維持モード、及びランプレート管理モードのうちの少なくとも1つを含み、1つ又は複数のモードパラメータは、有効電力及び無効電力、目標グリッド正味有効電力、最大グリッド正味有効電力、最小グリッド正味有効電力、目標充電状態、及び最大グリッド正味有効電力変化率のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
[0011] 更なる実施形態では、ステップ(a)におけるライブ、履歴、又は予測データが、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、前日市場のアンシラリサービス価格、天候、電気需要及び発電機の可用性に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含み、ステップ(b)における1つ又は複数の予測技法がニューラルネットワーク予測技法を含み、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、及び前日市場のアンシラリサービス価格に関する1つ又は複数の予測シナリオを、コンピュータシステムによって生成すること、(ii)互いにより似ている、互いとより異なる、又は生成済みの1つ又は複数の予測シナリオにわたってランダムに分布する、生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を、コンピュータシステムによって選択すること、(iii)生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの選択済みの1つ又は複数の組に非線形経済的最適化スケジューラを適用することによって、1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成すること、及び(iv)生成済みの1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって平均して、最適なディスパッチスケジュールを作成することを含む。
【0012】
[0012] 更なる実施形態では、ステップ(a)におけるライブ、履歴、又は予測データが変電所の正味負荷、太陽発電、及び温度に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含み、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)が、履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法及びニューラルネットワーク予測技法を同時に使用することで、変電所の正味負荷に関する少なくとも2つの予測をコンピュータシステムによって作成すること、及び少なくとも2つの予測のそれぞれに関連する履歴的に予期される不確実性に基づいて少なくとも2つの予測の1つを選択すること、又は少なくとも2つの予測を平均することで、1つ又は複数の予測をコンピュータシステムによって作成することを含み、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、変電所の正味負荷に関する所定数の予測シナリオをコンピュータシステムによって生成すること、(ii)システム構成、利用可能な計算時間及び資源、又は報告された予測の不確実性に基づき、生成済みの所定数の予測シナリオのサブセットをコンピュータシステムによって選択すること、(iii)1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作後の変電所のピーク正味負荷を最小化するために、非線形多重規則最適化スケジューラを使用することで、生成済みの所定数の予測シナリオのうちの選択済みのサブセットのそれぞれについて、ディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成すること、及び(iv)生成済みの所定数の予測シナリオのうちの選択済みのサブセットに関する生成済みのディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって平均して、最適なディスパッチスケジュールを作成することを含む。
【0013】
[0013] 更なる実施形態では、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムが、1つ又は複数のインバータ及び1つ又は複数の電池管理コントローラを含む電池システムを含み、ステップ(a)におけるライブ、履歴、又は予測データが、天候及び負荷に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含み、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)が、天候及び負荷に関する受信済みのライブ、履歴、又は第三者予測データに基づいてニューラルネットワーク予測技法を使用し、次の24時間のそれぞれの中で発生するシステムピークの確率を計算することで、1つ又は複数の予測をコンピュータシステムによって作成することを含み、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、ピーク時中の顧客負荷を最小化し、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの出力を最大化するために、予測ベース規則スケジューラを使用し、1つ又は複数の予測に基づいて最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって決定することを含み、最適なディスパッチスケジュールを使用して1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップ(d)が、最適なディスパッチスケジュールと1つ又は複数のデータソースから受信されるライブデータとに基づき、電池システムに接続されるグリッド又はマイクログリッドから入力し又は抽出するための有効電力及び無効電力をコンピュータシステムによって決定することを含む。
【0014】
[0014] 更なる実施形態では、ステップ(b)における1つ又は複数のパラメータが、グリッド正味負荷、再生可能発電、再生不能発電、市場価格、及び顧客負荷のうちの少なくとも1つを含む。
【0015】
[0015] 更なる実施形態では、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)は、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな予測をコンピュータシステムによって生成することを含む。
【0016】
[0016] 更なる実施形態では、受信されるライブデータが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む。
【0017】
[0017] 更なる実施形態では、受信される履歴データが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む。
【0018】
[0018] 更なる実施形態では、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成することを含む。
【0019】
[0019] 更なる実施形態では、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータが有効電力又は無効電力を含む。
【0020】
[0020] 加えて、本発明の少なくとも1つの実施形態は1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するためのコンピュータシステムに関し、コンピュータシステムは1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプロセッサに動作可能に接続され、(a)1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースから、コンピュータシステムにおいて受信するステップと、(b)受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、コンピュータシステムによって計算するステップと、(c)その1つ又は複数の予測に基づいて1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作のための最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって決定するステップと、(d)その最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、(e)その1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータをコンピュータシステムによって1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するステップとをコンピュータシステムに実行させるために、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶している1つ又は複数のメモリとを含む。
【0021】
[0021] 更なる実施形態では、1つ又は複数の予測技法が、第三者予測パススルー技法、多重第三者予測集約技法、履歴平均予測技法、線形回帰予測技法、履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法、及びニューラルネットワーク予測技法のうちの少なくとも1つを含む。
【0022】
[0022] 更なる実施形態では、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)が、平均、加重平均、時間変数加重平均、条件変数加重平均、又はニューラルネットワークを使用し、計算済みの1つ又は複数の予測をコンピュータシステムによって集約することを含む。
【0023】
[0023] 更なる実施形態では、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、(i)単一予測パススルー技法、モンテカルロシナリオ生成技法、及び機会制約最適化制約生成技法のうちの少なくとも1つを使用して、1つ又は複数の予測シナリオをコンピュータシステムによって生成すること、(ii)生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を最適化のためにコンピュータシステムによって選択すること、(iii)生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの選択済みの1つ又は複数の組に1つ又は複数の最適化技法を適用することにより、1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成することであって、1つ又は複数の最適化技法は、固定規則スケジューラ、予測ベース規則スケジューラ、非線形多重規則最適化スケジューラ、非線形経済的最適化スケジューラ、及びニューラルネットワークスケジューラのうちの少なくとも1つを含む、生成すること、並びに(iv)平均、加重平均、時間変数加重平均、条件変数加重平均、又はニューラルネットワークを使用し、1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって集約して、最適なディスパッチスケジュールを作成することを含む。
【0024】
[0024] 更なる実施形態では、最適なディスパッチスケジュールを使用するステップ(d)が、最適なディスパッチスケジュールと1つ又は複数のデータソースから受信されるライブデータとに基づいて、1つ又は複数のモード及び1つ又は複数のモードパラメータをコンピュータシステムによって選択することを含み、1つ又は複数のモードは、スタンバイモード、手動モード、負荷平準化モード、ピークシェービングモード、トラフ充填モード、充電状態(SOC)維持モード、及びランプレート管理モードのうちの少なくとも1つを含み、1つ又は複数のモードパラメータは、有効電力及び無効電力、目標グリッド正味有効電力、最大グリッド正味有効電力、最小グリッド正味有効電力、目標充電状態、及び最大グリッド正味有効電力変化率のうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
[0025] 更なる実施形態では、ステップ(a)におけるライブ、履歴、又は予測データが、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、前日市場のアンシラリサービス価格、天候、電気需要及び発電機の可用性に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含み、ステップ(b)における1つ又は複数の予測技法がニューラルネットワーク予測技法を含み、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、及び前日市場のアンシラリサービス価格に関する1つ又は複数の予測シナリオを、コンピュータシステムによって生成すること、(ii)互いにより似ている、互いとより異なる、又は生成済みの1つ又は複数の予測シナリオにわたってランダムに分布する、生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を、コンピュータシステムによって選択すること、(iii)生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの選択済みの1つ又は複数の組に非線形経済的最適化スケジューラを適用することによって、1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成すること、及び(iv)生成済みの1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって平均して、最適なディスパッチスケジュールを作成することを含む。
【0026】
[0026] 更なる実施形態では、ステップ(a)におけるライブ、履歴、又は予測データが、変電所の正味負荷、太陽発電、及び温度に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含み、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)が、履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法及びニューラルネットワーク予測技法を同時に使用することで、変電所の正味負荷に関する少なくとも2つの予測をコンピュータシステムによって作成すること、及び少なくとも2つの予測のそれぞれに関連する履歴的に予期される不確実性に基づいて少なくとも2つの予測の1つを選択すること、又は少なくとも2つの予測を平均することで、1つ又は複数の予測をコンピュータシステムによって作成することを含み、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、変電所の正味負荷に関する所定数の予測シナリオをコンピュータシステムによって生成すること、(ii)システム構成、利用可能な計算時間及び資源、又は報告された予測の不確実性に基づき、生成済みの所定数の予測シナリオのサブセットをコンピュータシステムによって選択すること、(iii)1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作後の変電所のピーク正味負荷を最小化するために、非線形多重規則最適化スケジューラを使用することで、生成済みの所定数の予測シナリオのうちの選択済みのサブセットのそれぞれについて、ディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成すること、及び(iv)生成済みの所定数の予測シナリオのうちの選択済みのサブセットに関する生成済みのディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって平均して、最適なディスパッチスケジュールを作成することを含む。
【0027】
[0027] 更なる実施形態では、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムが、1つ又は複数のインバータ及び1つ又は複数の電池管理コントローラを含む電池システムを含み、ステップ(a)におけるライブ、履歴、又は予測データが、天候及び負荷に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含み、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)が、天候及び負荷に関する受信済みのライブ、履歴、又は第三者予測データに基づいてニューラルネットワーク予測技法を使用し、次の24時間のそれぞれの中で発生するシステムピークの確率を計算することで、1つ又は複数の予測をコンピュータシステムによって作成することを含み、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、ピーク時中の顧客負荷を最小化し、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの出力を最大化するために、予測ベース規則スケジューラを使用し、1つ又は複数の予測に基づいて最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって決定することを含み、最適なディスパッチスケジュールを使用して1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップ(d)が、最適なディスパッチスケジュールと1つ又は複数のデータソースから受信されるライブデータとに基づき、電池システムに接続されるグリッド又はマイクログリッドから入力し又は抽出するための有効電力及び無効電力をコンピュータシステムによって決定することを含む。
【0028】
[0028] 更なる実施形態では、ステップ(b)における1つ又は複数のパラメータが、グリッド正味負荷、再生可能発電、再生不能発電、市場価格、及び顧客負荷のうちの少なくとも1つを含む。
【0029】
[0029] 更なる実施形態では、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)は、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな予測をコンピュータシステムによって生成することを含む。
【0030】
[0030] 更なる実施形態では、受信されるライブデータが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む。
【0031】
[0031] 更なる実施形態では、受信される履歴データが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む。
【0032】
[0032] 更なる実施形態では、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)は、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成することを含む。
【0033】
[0033] 更なる実施形態では、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータが有効電力又は無効電力を含む。
【0034】
[0034] 更なる実施形態では、コンピュータシステムが、1つ又は複数のプロセッサ及び1つ又は複数のメモリの少なくとも1つに動作可能に接続されるデータ入力インタフェースを更に含み、データ入力インタフェースがライブ、履歴、又は予測データを1つ又は複数のデータソースから受信する。
【0035】
[0035] 更なる実施形態では、データ入力インタフェースが、受信済みのライブ、履歴、又は予測データに関連する欠落メタデータを検出し、受信済みのライブ、履歴、又は予測データに欠落メタデータを追加する。
【0036】
[0036] 更なる実施形態では、コンピュータシステムが、1つ又は複数のプロセッサ及び1つ又は複数のメモリの少なくとも1つに動作可能に接続されるユーザ可視化及び制御インタフェースを更に含む。
【0037】
[0037] 更なる実施形態では、ユーザ可視化及び制御インタフェースが、ディスプレイ装置上に表示されるウェブベースのグラフィカルユーザインタフェースを含む。
【0038】
[0038] 更なる実施形態では、コンピュータシステムが、1つ又は複数のプロセッサ及び1つ又は複数のメモリの少なくとも1つに動作可能に接続される1つ又は複数のデータストアを含むデータヒストリアンを更に含み、1つ又は複数のデータストアはコンピュータシステムによって受信され生成されるデータを収集し記憶する。
【0039】
[0039] 更に、本発明の少なくとも1つの実施形態は、少なくとも1つのコンピュータを含むコンピュータシステムによって実行されるように構成されるプログラムコードを記憶している非一時的コンピュータ可読媒体に関し、プログラムコードは、コンピュータシステムによって実行されるとき、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための方法をコンピュータシステムに実行させ、その方法は(a)1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作に関するライブ、履歴、又は予測データを、1つ又は複数のデータソースからコンピュータシステムにおいて受信するステップと、(b)受信したライブ、履歴、又は予測データに基づいて1つ又は複数の予測技法を使用し、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作に関係する1つ又は複数のパラメータの1つ又は複数の予測、及び関連する予測の不確実性を、コンピュータシステムによって計算するステップと、(c)その1つ又は複数の予測に基づいて1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作のための最適なディスパッチスケジュールを、コンピュータシステムによって決定するステップと、(d)その最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって使用して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップと、(e)その1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータをコンピュータシステムによって1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムに送信して、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するステップとを含む。
【0040】
[0040] 更なる実施形態では、1つ又は複数の予測技法が、第三者予測パススルー技法、多重第三者予測集約技法、履歴平均予測技法、線形回帰予測技法、履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法、及びニューラルネットワーク予測技法のうちの少なくとも1つを含む。
【0041】
[0041] 更なる実施形態では、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)が、平均、加重平均、時間変数加重平均、条件変数加重平均、又はニューラルネットワークを使用し、計算済みの1つ又は複数の予測をコンピュータシステムによって集約することを含む。
【0042】
[0042] 更なる実施形態では、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、(i)単一予測パススルー技法、モンテカルロシナリオ生成技法、及び機会制約最適化制約生成技法のうちの少なくとも1つを使用して、1つ又は複数の予測シナリオをコンピュータシステムによって生成すること、(ii)生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を最適化のためにコンピュータシステムによって選択すること、(iii)生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの選択済みの1つ又は複数の組に1つ又は複数の最適化技法を適用することにより、1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成することであって、1つ又は複数の最適化技法は、固定規則スケジューラ、予測ベース規則スケジューラ、非線形多重規則最適化スケジューラ、非線形経済的最適化スケジューラ、及びニューラルネットワークスケジューラのうちの少なくとも1つを含む、生成すること、並びに(iv)平均、加重平均、時間変数加重平均、条件変数加重平均、又はニューラルネットワークを使用し、1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって集約して、最適なディスパッチスケジュールを作成することを含む。
【0043】
[0043] 更なる実施形態では、最適なディスパッチスケジュールを使用するステップ(d)が、最適なディスパッチスケジュールと1つ又は複数のデータソースから受信されるライブデータとに基づいて、1つ又は複数のモード及び1つ又は複数のモードパラメータをコンピュータシステムによって選択することを含み、1つ又は複数のモードは、スタンバイモード、手動モード、負荷平準化モード、ピークシェービングモード、トラフ充填モード、充電状態(SOC)維持モード、及びランプレート管理モードのうちの少なくとも1つを含み、1つ又は複数のモードパラメータは、有効電力及び無効電力、目標グリッド正味有効電力、最大グリッド正味有効電力、最小グリッド正味有効電力、目標充電状態、及び最大グリッド正味有効電力変化率のうちの少なくとも1つを含む。
【0044】
[0044] 更なる実施形態では、ステップ(a)におけるライブ、履歴、又は予測データが、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、前日市場のアンシラリサービス価格、天候、電気需要及び発電機の可用性に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含み、ステップ(b)における1つ又は複数の予測技法がニューラルネットワーク予測技法を含み、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して、当日市場のエネルギ価格、前日市場のエネルギ価格、当日市場のアンシラリサービス価格、及び前日市場のアンシラリサービス価格に関する1つ又は複数の予測シナリオをコンピュータシステムによって生成すること、(ii)互いにより似ている、互いとより異なる、又は生成済みの1つ又は複数の予測シナリオにわたってランダムに分布する、生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの1つ又は複数の組を、コンピュータシステムによって選択すること、(iii)生成済みの1つ又は複数の予測シナリオのうちの選択済みの1つ又は複数の組に非線形経済的最適化スケジューラを適用することによって、1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成すること、及び(iv)生成済みの1つ又は複数のディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって平均して、最適なディスパッチスケジュールを作成することを含む。
【0045】
[0045] 更なる実施形態では、ステップ(a)におけるライブ、履歴、又は予測データが、変電所の正味負荷、太陽発電、及び温度に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含み、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)が、履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法及びニューラルネットワーク予測技法を同時に使用することで、変電所の正味負荷に関する少なくとも2つの予測をコンピュータシステムによって作成すること、及び少なくとも2つの予測のそれぞれに関連する履歴的に予期される不確実性に基づいて少なくとも2つの予測の1つを選択すること、又は少なくとも2つの予測を平均することで、1つ又は複数の予測をコンピュータシステムによって作成することを含み、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、(i)モンテカルロシナリオ生成技法を使用して変電所の正味負荷に関する所定数の予測シナリオを、コンピュータシステムによって生成すること、(ii)システム構成、利用可能な計算時間及び資源、又は報告された予測の不確実性に基づき、生成済みの所定数の予測シナリオのサブセットをコンピュータシステムによって選択すること、(iii)1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作後の変電所のピーク正味負荷を最小化するために、非線形多重規則最適化スケジューラを使用することで、生成済みの所定数の予測シナリオのうちの選択済みのサブセットのそれぞれについて、ディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成すること、及び(iv)生成済みの所定数の予測シナリオのうちの選択済みのサブセットに関する生成済みのディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって平均して、最適なディスパッチスケジュールを作成することを含む。
【0046】
[0046] 更なる実施形態では、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムが、1つ又は複数のインバータ及び1つ又は複数の電池管理コントローラを含む電池システムを含み、ステップ(a)におけるライブ、履歴、又は予測データが、天候及び負荷に関するライブ、履歴、又は第三者予測データを含み、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)が、天候及び負荷に関する受信済みのライブ、履歴、又は第三者予測データに基づいてニューラルネットワーク予測技法を使用し、次の24時間のそれぞれの中で発生するシステムピークの確率を計算することで、1つ又は複数の予測をコンピュータシステムによって作成することを含み、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)が、ピーク時中の顧客負荷を最小化し、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの出力を最大化するために、予測ベース規則スケジューラを使用し、1つ又は複数の予測に基づいて最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって決定することを含み、最適なディスパッチスケジュールを使用して1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータを決定するステップ(d)が、最適なディスパッチスケジュールと1つ又は複数のデータソースとから受信されるライブデータに基づき、電池システムに接続されるグリッド又はマイクログリッドから入力し又は抽出するための有効電力及び無効電力をコンピュータシステムによって決定することを含む。
【0047】
[0047] 更なる実施形態では、ステップ(b)における1つ又は複数のパラメータが、グリッド正味負荷、再生可能発電、再生不能発電、市場価格、及び顧客負荷のうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
[0048] 更なる実施形態では、1つ又は複数の予測を計算するステップ(b)は、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな予測をコンピュータシステムによって生成することを含む。
【0049】
[0049] 更なる実施形態では、受信されるライブデータが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む。
【0050】
[0050] 更なる実施形態では、受信される履歴データが、天候条件、発電、第三者予測、グリッド負荷条件、エネルギ貯蔵条件、市況、及びユーティリティ/独立系統運用機関(ISO)信号のうちの少なくとも1つに関するデータを含む。
【0051】
[0051] 更なる実施形態では、最適なディスパッチスケジュールを決定するステップ(c)は、新たな関連データが入手可能になり次第、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、新たな最適なディスパッチスケジュールをコンピュータシステムによって生成することを含む。
【0052】
[0052] 更なる実施形態では、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムパラメータが有効電力又は無効電力を含む。
【0053】
[0053] 以下の図面、詳細な説明、及び特許請求の範囲を検討した後、開示する内容のこれらの及び他の機能が本発明自体と共により完全に理解されよう。
【0054】
図面の簡単な説明
[0054] 本発明の例示的実施形態を添付図面に関して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】[0055]本発明の例示的実施形態による、ESSのための最適化されたディスパッチスケジュールを生成するためのシステムの概略図である。
【
図2】[0056]本発明の例示的実施形態による、
図1のシステムのための例示的データソースの概略図である。
【
図3】[0057]本発明の例示的実施形態による、予測エンジンの概略図である。
【
図4】[0058]本発明の例示的実施形態による、スケジューリング及びディスパッチエンジンの概略図である。
【
図5】[0059]本発明の例示的実施形態による、ESS制御システムの概略図である。
【
図6】[0060]本発明の例示的実施形態による、
図1のシステムの例示的実装形態の概略図である。
【
図7】[0061]本発明の例示的実施形態による、
図6のシステムによって実装される例示的なスケジューリング及びディスパッチエンジンの概略図である。
【
図8】[0062]本発明の例示的実施形態による、
図1のシステムの別の例示的実装形態の概略図である。
【
図9】[0063]本発明の例示的実施形態による、
図8のシステムによって実装される例示的な予測エンジンの概略図である。
【
図10】[0064]本発明の例示的実施形態による、
図8のシステムによって実装される例示的なスケジューリング及びディスパッチエンジンの概略図である。
【
図11】[0065]本発明の例示的実施形態による、
図1のシステムのまた別の例示的実装形態の概略図である。
【
図12】[0066]本発明の例示的実施形態による、
図11のシステムによって実装される例示的な予測エンジン及び例示的なスケジューリング及びディスパッチエンジンの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
詳細な説明
[0067] 開示する内容の実施形態は、様々な予測技法又はアルゴリズムを用いて1つ又は複数の予測をもたらすこと、その予測に基づいて1つ又は複数のエネルギ貯蔵システムの動作を制御するための最適なディスパッチスケジュールを計算し実行すること、及びスケジュール更新の間にリアルタイム予測の不確実性を補償することを、全て定期的に行うための技法を提供することができる。開示する内容の実施形態は、あり得る全ての将来にわたって最適な経済的ディスパッチを計算し、1つ又は複数のESSシステムの動作を制御するための統計的に最適なディスパッチスケジュールを決定するための技法も提供することができる。開示する内容の実施形態は、最適なESSディスパッチスケジュールを継続的に計算し実行し、予測の不確実性を補償するための技法も提供することができる。開示する内容の実施形態は、予測及び/又はディスパッチスケジュールの計算を高速化するために並列処理を使用することもできる。開示する内容の実施形態は、(1)ESSの構成及び動作に影響を及ぼす電気量等のESSパラメータの進行中の将来の予測における最適性能、(2)予測の不確実性の定量化及び十分な復旧戦略の提供、並びに(3)電気パラメータ等の動的且つ進化するESSパラメータを追跡するようにESSを適応的にスケジューリングしディスパッチする、という技術的目標の1つ若しくは複数又はそのあり得る任意の組み合わせを実現することができる技術的解決策を提供するシステム及び方法にも関係し得る。他の実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0057】
[0068] 本明細書で使用するとき、「ディスパッチ」という用語は、ESS制御システムに対して閉ループモード又は開ループモードを指示し、適切なモードパラメータを設定することを指す。例えばモードを「充電」とすることができ、モードパラメータを「100kW」とすることができる。より複雑な別の例では、モードを「ピークシェービング」とすることができ、モードパラメータを「変電所Xにおいて測定される1.5MWの最大正味負荷」とすることができる。
【0058】
[0069]
図1は、本発明の例示的実施形態による、1つ又は複数のエネルギ貯蔵システム(例えば複数のESS又はESSシステム)のための最適化されたディスパッチスケジュールを生成するためのシステム100の全般的なコンポーネントを示す。システム100の各コンポーネントは、1つ又は複数のローカル、クラウド、及び/又はハイブリッドサーバ内の、及び/又は1つ若しくは複数のローカル、クラウド、及び/又はハイブリッドデータストア内のソフトウェア及び/又はハードウェア形式で実装することができる。例えばデータストアは、データベース管理システムによって管理されるデータベース及び/又はファイルシステムによって管理されるデータファイルを含み得る。システム100が使用するために、1つ又は複数のデータストアを含み得る様々なデータソース101を提供することができる。それらのデータソースは履歴、ライブ、及び/又は予測データを含むことができ、データの完全性及びクリーニング目的で重複データも含み得る。データソース101によってシステム100に与えられるデータは、幾つか例を挙げると、電気システムの変数、市場データ、天候データ、及び予測等、ESSの全体的な動作に影響を有し得る定量化可能な要因を含み得る。
【0059】
[0070] システム100は、データソース101から全ての関連データをデータ入力インタフェース102によって受信し収集することができる。データ入力インタフェース102は、1つ又は複数のローカル、クラウド、及び/又はハイブリッドサーバによって、及び/又はデータソース101に通信可能に結合される専用の通信インタフェースハードウェアによって実装することができる。データ入力インタフェース102は、データソース101から受信されるデータフィードを、かかるデータフィードを必要とし得るシステム100の様々なコンポーネントにルートするように構成される。データ入力インタフェース102は、新たなデータがデータソース101から入手可能になり次第、その新たなデータを継続的に走査し収集するように構成され得る。或いはデータ入力インタフェース102は、データソース101から新たなデータを、定期的に、定期的でない固定スケジュールで、又は必要に応じて、走査し収集するように構成され得る。
【0060】
[0071] 予測エンジン103は、1つ又は複数のローカル、クラウド、及び/又はハイブリッドサーバ内のソフトウェア及び/又はハードウェア形式で実装することができ、特に以下で更に説明するデータ入力インタフェース102及びデータヒストリアン107に通信可能に結合され得る。予測エンジン103は、データ入力インタフェース103及びデータヒストリアン107から収集されるデータを使用して、スケジューリング及びディスパッチエンジン104によって必要とされる任意の値に関する予測を生成する1つ又は複数のプロセッサを含むことができる。予測エンジン103によって生成される予測は、幾つか例を挙げると、グリッド正味負荷、再生可能発電、再生不能発電、市場価格、顧客負荷等の任意のあり得るパラメータを含み得る。予測エンジン103は、データソース101から新たな関連データが提供され、データ入力インタフェース102によって受信され次第、新たな予測を生成するように構成され得る。代替的実施形態では、予測エンジン103は新たな予測を、定期的に、固定スケジュールで、又は必要に応じて手動で制御することに基づいて、生成するように構成され得る。
【0061】
[0072] スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、1つ又は複数のローカル、クラウド、及び/又はハイブリッドサーバ内のソフトウェア及び/又はハードウェア形式で実装することができ、予測エンジン103並びにデータ入力インタフェース102に通信可能に結合され得る。スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、予測エンジン103から入手可能な様々な予測を得るように構成される。その一部を以下で説明する様々な最適化方法により、スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、ESSのためのディスパッチスケジュールを決定する。スケジューリング及びディスパッチエンジン104によって生成されるディスパッチスケジュールは、ディスパッチスケジュールのそれぞれの生成の前にスケジューリング及びディスパッチエンジン104によって予め設定され又は人間のオペレータからの要求によって手動で設定され得る(例えば以下で説明するユーザ可視化及び制御インタフェース108によって入力される)1つ又は複数の技術的目標(例えば幾つか例を挙げると、動作的な最適化、経済的な最適化、環境的な最適化)を達成するように構成され得る。実施形態では、スケジューリング及びディスパッチエンジン104によって達成される技術的目標は、幾つか例を挙げると、(i)確立されたエネルギ又は容量市場メカニズムがある特定のアンシラリサービスの提供(例えば周波数調整、運転予備電力、自力起動能力)、(ii)負荷シフト又はピークシェービング、(iii)必要な送電又は配電のアップグレードの延期又は回避、(iv)送電又は配電のボトルネック又は他の制約の軽減、(v)平滑化、ランピングサービス、整形された電力の提供、又はその他の方法による断続的な再生可能発電の統合、(vi)燃料効率を高めるための又は炭素放出を減らすための発電資産のハイブリッド化、(vii)単独運転中のバックアップ電力又はUPSの提供、(viii)コスト節約又は裁定取引目的でのエネルギ売買時間のシフト、(ix)様々な運転予備力の提供(又はそれを提供する約束された可用性)、(x)天然ガスピーキングプラント又は他の発電源によって提供され得る電力、エネルギ、又はサービスの提供等、1つ又は複数のES応用を最適化することを含み得る。
【0062】
[0073] 実施形態では、スケジューリング及びディスパッチエンジン104による最適化は、必ずしも単一の変数に限定されない。スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、最適化(例えば最小化)のための全体的なコスト関数を作成するために全て組み合わせることができる1組の複数の変数を有することができる。例えばコスト関数は、幾つか例を挙げると、毎月の又は毎年のピーク負荷のコスト、1日のうちの様々な時間におけるエネルギのコスト、異なるソースからのエネルギのコスト(例えばグリッドvs太陽光vs風力等)、ESSを循環させるコスト、特定のタスク(例えばランプレート制御又は需要応答)についてグリッドオペレータが入手できるコスト(又は収入)を含み得る。コスト関数のコンポーネントは、応用ごとに著しく異なり得る。スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、コスト関数を全体として最適化する(例えば最小化する)ために、コスト関数の個々のコンポーネントの全ての間の最適な妥協案を見つけるように構成され得る。
【0063】
[0074] スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、ESSをしかるべく制御するためにESS制御システム105によって実行されるためのコマンドとして、ディスパッチスケジュールをESS制御システム105に伝送するように構成される。スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、新たな関連データ(例えば予測エンジン104からの新たな予測、及び/又はデータソース101から提供され、データ入力インタフェース102によって受信される新たなライブデータ)が入手可能になり次第、固定スケジュールで又は必要に応じて手動で制御する(例えばユーザ可視化及び制御インタフェース108によって制御する)ことに基づいて、ESSのための新たなディスパッチスケジュールを生成するように構成され得る。
【0064】
[0075] ESS制御システム105は、1つ又は複数のローカル、クラウド、及び/又はハイブリッドサーバ内のソフトウェア及び/又はハードウェア形式で実装することができ、スケジューリング及びディスパッチエンジン104並びにデータ入力インタフェース102に通信可能に結合され得る。データ入力インタフェース102から受信されるライブデータフィードと組み合わせて、スケジューリング及びディスパッチエンジン104から受信されるディスパッチスケジュールに基づき、ESS制御システム105は、ESSを制御するための有効電力及び無効電力等のESSシステムパラメータ106を決定することができる。例えばスケジューリング及びディスパッチエンジン104は、高速「閉ループ」制御によって達成可能な単純な目標形式で、ESS制御システム105に指示を与えることができる(例えばグリッドの正味負荷を一定の閾値未満に保つこと)。この例示的実施形態では、ESS制御システム105は、新たな任意の値(例えばグリッドの正味負荷の変化)が入手可能になり次第、スケジューリング及びディスパッチエンジン104から新たな情報を一切得ることなしに反応するように構成され得る。別の例では、ESS制御システム105が「開ループ」シナリオで動作することができ、開ループシナリオでは、スケジューリング及びディスパッチエンジン104が、ESS制御システム105に対して、固定電力を出力して他の任意の入力を無視するように命令する。全体的な応用に応じて、これらの「開ループ」モード及び「閉ループ」モードの一方又は両方を使用することができる。
【0065】
[0076] 例えばデータ入力インタフェース102から受信されるライブデータフィードと組み合わせて、スケジューリング及びディスパッチエンジン104から受信されるディスパッチスケジュールに基づき、ESS制御システム105は、グリッド又はマイクログリッドから入力し又は抽出するための有効電力及び無効電力等のESSシステムパラメータを決定することができる。これらのESSシステムパラメータは、グリッド又はマイクログリッドからどれ位の量の有効電力及び無効電力が入力され又は抽出されるのかを命令するために電池システム(例えばインバータ及び電池管理コントローラ)に送信され得る。
【0066】
[0077] データヒストリアン107は、1つ又は複数のローカル、クラウド、及び/又はハイブリッドサーバ内に記憶される1つ又は複数のデータストアによって実装することができ、
図1に示すように、データ入力インタフェース102、予測エンジン103、スケジューリング及びディスパッチエンジン104、及び/又はESS制御システム105に通信可能に結合され得る。データヒストリアン107は、システム100のこれらの及び場合によって他のコンポーネントから受信されるデータを収集し、記憶し、管理するように構成することができ、自らが受信し記憶する各情報に関連する関連メタデータ(例えば時間レコード)を更に記録することができる。データヒストリアン107は、予測エンジン103並びにユーザ可視化及び制御インタフェース108(以下で更に説明する)等のシステム100の様々なコンポーネントに履歴データセットを供給するようにも構成され得る。実施形態では、データヒストリアン107は、幾つか例を挙げると、制御変数及び非制御変数の両方、数値データ、テキストデータ、音声データ、画像データ、映像データを含む様々な種類及び形式のデータを収集し記憶するように構成され得る。
【0067】
[0078] 実施形態では、データ入力インタフェース102は、データヒストリアン107の需要及び構成に適合するやり方で(例えば必要に応じて)データソース101からの新たなデータを走査し収集するように構成され得る。このようにして、大きな履歴データセットをデータヒストリアン107にダウンロードし、データヒストリアン107に統合することができる。
【0068】
[0079] ユーザ可視化及び制御インタフェース108は、幾つか例を挙げると、LCDモニタ、タッチスクリーン、スマートフォン、タブレットPC等の少なくとも1つのディスプレイ装置に通信可能に結合される1つ又は複数のローカル、クラウド、及び/又はハイブリッドサーバ内のソフトウェア及び/又はハードウェア形式で実装することができる。ディスプレイ装置は、グラフィカルユーザインタフェースを表示するように構成され得る。
図1に示すように、ユーザ可視化及び制御インタフェース108は、データ入力インタフェース102、予測エンジン103、スケジューリング及びディスパッチエンジン104、ESS制御システム105、及び/又はデータヒストリアン107に通信可能に結合され得る。実施形態では、ユーザ可視化及び制御インタフェース108は、システム100のコンポーネントの一部若しくは全て又はシステム100全体の現在の及び過去の性能及び状態の両方を人間のオペレータがモニタすることを可能にするように構成され得る。実施形態では、ユーザ可視化及び制御インタフェース108は、十分にキュレートされたデータセットへの簡単なアクセス並びにデータヒストリアン107内に記憶される任意のデータへのより普遍的なアクセスを提供するように構成される、インターネットに接続されるディスプレイ装置上に表示されるグラフィカルユーザインタフェース等のウェブベースツールによって実装することができる。実施形態では、ユーザ可視化及び制御インタフェース108は、幾つか例を挙げると、実行のタイミング、決定のオーバーライド等の挙動を制御するためにシステム100のコンポーネントの何れかに手動制御を送信するように構成され得る。
【0069】
[0080]
図2は、本発明の例示的実施形態による、データ入力インタフェース102によって
図1のシステム100に提供され得るデータソースの概略図を示す。あり得るデータソースは、幾つか例を挙げると、ライブデータストリーム111、履歴データのバッチ集合112を含む。ライブデータストリーム111は、幾つか例を挙げると、ESSの内部の、グリッド又はマイクログリッドの内部の、又はインターネット若しくは他の公開データフィード、独自仕様の非公開第三者データフィードによって公に入手可能な、あり得る任意のデータソースを含み得る。実施形態では、これらのデータフィードは、自動のデータ収集及び接続が好ましいが、自動で又は手動で入力されるように構成され得る。実施形態では、これらのデータフィードは、予測エンジン103内での比較及び集約のための第三者予測を含み得る。ライブデータストリーム111を収集するために使用されるデータ入力インタフェース102内のインタフェースは、幾つか例を挙げると、フラットファイル、ウェブサービス、REST api、MODBUS、DNP3、HTTP、FTP、XML、JSON等の任意の適切なプロトコル又はデータ形式を含み得る。
【0070】
[0081] 履歴データのバッチ集合112は、ライブデータストリームの1つ又は複数の履歴データレコードを特定して収集することを伴う。これらは独自仕様のデータソース又は公開データソースから得ることができ、データの検証及びクリーニングのために複製することができる。履歴データセットを収集するために使用されるデータ入力インタフェース102内のインタフェースは、幾つか例を挙げると、フラットファイル、ウェブサービス、REST api、MODBUS、DNP3、HTTP、FTP、XML、JSON等の任意の適切なプロトコル又はデータ形式を含み得る。
【0071】
[0082] データ入力インタフェース102は、ライブデータストリーム111及び/又は履歴データのバッチ集合112等のデータソースからの入力データを収集するように構成され得る。実施形態では、システム100内のその後の任意のコンポーネントに伝えるために、受信データが正確であり、正しい形式にあることを確実にするために、データ入力インタフェース102は、任意の欠落メタデータについて、検証し、クリーニングし、及び/又は検出し、入力データに追加するように更に構成され得る。データ入力インタフェース102は、ストリーミングデータが入手可能になるとそのストリーミングデータを処理し、入力データを処理するために予め設定された時間間隔で若しくは可変の時間間隔でルーチンを実行するように、又は手動でトリガされるルーチンを実行するように構成され得る。実施形態では、データ入力インタフェース102は、過去に伝えたデータがもはや有効でないこと又は更に新しいデータで置換されていることを、システム100内のダウンストリームコンポーネントに伝達するようにも構成され得る。
【0072】
[0083]
図1及び
図2に示す例示的実施形態のような実施形態では、データヒストリアン107、予測エンジン103、スケジューリング及びディスパッチエンジン104、及びESS制御システム105が、データ入力インタフェース102からデータ及びデータストリームを直接受信するように構成され得る。実施形態では、データフィードが一定の若しくは可変の頻度で又はコンポーネントからの要求によって設定される頻度で、システム100のこれらのコンポーネントのそれぞれに送信され得る。
【0073】
[0084]
図3は、
図1のシステム100内の予測エンジン103の例示的実施形態の概略図を示す。この例示的実施形態では、予測エンジン103が、データ入力インタフェース102からの最新のライブデータストリームを受信するように、また履歴データセットを求めてデータヒストリアン107をクエリするように構成される。
【0074】
[0085] 様々なあり得る予測方法及びアルゴリズムが予測エンジン103によって使用され得る。各予測方法/アルゴリズムは、入力データに基づいて予測を生成するために使用することができ、幾つか例を挙げると、予測の信頼度、予測の不確実性のメトリク等、関連する統計的測定を計算するようにも構成され得る。実施形態では、予測エンジン103は、幾つかの予測アルゴリズムを独立に及び/又は組み合わせて使用するように構成され得る。
図3は、第三者予測パススルー技法301、多重第三者予測集約技法302、履歴平均予測技法303、線形回帰予測技法304、履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法305、及びニューラルネットワーク予測技法306という予測方法/アルゴリズムを独立に及び/又は組み合わせて使用する予測エンジン103のかかる一例を示す。
【0075】
[0086] 第三者予測パススルー技法301は、1つ又は複数の外部ソースから受信される予測をそのまま使用する。
【0076】
[0087] 多重第三者予測集約技法302は、1つ又は複数の外部ソースから受信される複数の第三者予測を収集し、それらを集約する。この集約は、加重平均、時間若しくは条件変数加重平均、ニューラルネットワーク加重、又は他の何らかの適切な集約方法によるものであり得る。
【0077】
[0088] 履歴平均予測技法303は、特定の変数パラメータを一定に保ちながら過去の値の加重平均を計算することによって将来の値を計算する。例えば履歴平均予測技法303は、同じ種類の日(例えば平日又は休日)の同じ時間中の負荷の2週間の履歴平均として、将来の負荷を計算することができる。将来の値の計算中に一定に保たれる変数パラメータは、幾つか例を挙げると、時間範囲、日にちの種類、温度範囲、天候条件の範囲、日の出からの時間範囲、及び/又はイベント条件を含み得る。
【0078】
[0089] 線形回帰予測技法304は、1つ又は複数の入力パラメータ又は予測入力パラメータの単一変数線形モデル又は多重変数線形モデルを作成することによって、将来の値を計算する。例えば、グリッド負荷は温度及び他の天候条件の関数とすることができ、将来の負荷は、それらの天候条件の予測値に基づいて線形モデルを計算することによって計算することができる。
【0079】
[0090] 履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法305は、単一変数線形モデル又は多重変数線形モデルに基づいて履歴値をまず正規化し、次いで他のパラメータに対する残りの信号の周期性を活用するために履歴平均手法を利用することによって将来の値を計算するという点で、履歴平均予測方法303及び線形回帰予測方法304の組み合わせに少なくとも部分的に基づく。これにより、線形モデル内で使用される変数に関する予測を利用することによって、将来の値をより正確に計算することができる。例えば、グリッド負荷データの線形回帰モデルを温度の関数として作成することができる。履歴的に適用した場合、このモデルの残余誤差は、将来の残余誤差を予測するために履歴平均予測を適用することができる周期関数であり得る。この線形回帰モデルを適用することにより、履歴グリッド負荷データを温度に対して正規化することができ、温度正規化グリッド負荷の時間及び日にちの種類の履歴平均を使用することによって、予測温度を用いて将来のグリッド負荷を予測することができる。
【0080】
[0091] ニューラルネットワーク予測技法306は、入力変数の任意の組み合わせを取ることによって将来の値を計算する。予測問題は、大きな履歴データセットについて入力及び出力の両方を行う1組の訓練データに基づいて連続的な出力を予測する教師付き回帰問題なので、この方法では任意のニューラルネットワークアーキテクチャを利用することができる。この方法で使用される例示的なニューラルネットワークアーキテクチャは、これだけに限定されないが幾つか例を挙げると、フィードフォワードネットワーク、再帰型ネットワーク、外部入力を伴う再帰型ネットワーク、長・短期記憶(LSTM)ネットワーク、ゲート付き再帰型ユニット(GRU)、シーケンス間学習等の再帰型ニューラルネットワーク(RNN)を含み得る。例えば、現在の及び過去15個の時間ステップの配電網負荷、温度、露点、並びに温度及び露点に関する24時間予測を入力として有する再帰型ニューラルネットワークを構築し訓練することができる。この再帰型ニューラルネットワークは、配電網負荷に関する24時間予測を出力として作成することができる。
【0081】
[0092] 内部的に生成される(例えば第三者予測パススルー技法301、多重第三者予測集約技法302、履歴平均予測技法303、線形回帰予測技法304、履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法305、及び/又はニューラルネットワーク予測技法306によって生成される)予測の1つ又は複数が、最終的な予測の精度を改善することを目的に、平均、加重平均、時間変数加重平均、条件変数加重平均、ニューラルネットワーク、又は他の任意のあり得る集約方法を使用して、予測集約307によって集約され得る。実施形態では、予測エンジン103によって生成される最終的な予測の精度の最終的な推定を与えるために、予測集約307は、集約された予測にそれぞれ関連する予測の不確実性を組み合わせるように構成され得る。
【0082】
[0093] 次いで、予測エンジン103によって生成された予測及び予測の不確実性を、スケジュール及びディスパッチエンジン104に伝える。予測及び予測の不確実性は、記憶及び分析のためにデータヒストリアン107にも伝えることができる。
【0083】
[0094]
図4は、
図1のシステム100内のスケジューリング及びディスパッチエンジン104の例示的実施形態の概略図を示す。この例示的実施形態では、スケジューリング及びディスパッチエンジン104への入力が、予測エンジン103から与えられる予測、並びにデータソース101からデータ入力インタフェース102を介して与えられる任意の関連ライブデータを含み得、かかる関連ライブデータは、前回の予測を計算してから変化している可能性がある。
【0084】
[0095] スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、予測エンジン103から与えられる予測に関連する予測の不確実性を扱うように構成される入力層420を含み得る。例えば入力層420は、
図4に示す単一予測パススルー技法401、モンテカルロシナリオ生成技法402、及び機会制約最適化制約生成技法403等の様々な技法/アルゴリズムを含み得る。
【0085】
[0096] 単一予測パススルー技法401は、受信した予測及び予測の不確実性を更なる処理又は計算なしに(以下で更に説明する)シナリオアグリゲータ404に単純に伝えるように構成される。
【0086】
[0097] モンテカルロシナリオ生成技法402は、予測エンジン103から受信される基本予測及び予測の不確実性に基づいて、設定可能な数のあり得る将来のシナリオを作成する。次いで、この多数の予測がシナリオアグリゲータ404に伝えられる。
【0087】
[0098] 機会制約最適化制約生成技法403は、シナリオアグリゲータ404に伝えられる確率的システム制約(例えば充電状態又は最大電力)を作成するために機会制約アルゴリズムを使用する。例えばESSディスパッチは、負荷と再生可能発電との差の関数であり得る。電気負荷又は再生可能発電予測が90%の精度を実現できると仮定した場合、この仮定はそれぞれの量の最善の予測が10%外れている可能性があること、及び2つの差の予測が20%外れている可能性があることを含意する。その場合、ESSの電力要件は+/-20%の窓内でしか予測できず、適切な予備力を割り当てる必要がある。この例では、統計的に最適な予備力量を厳密に計算するために機会制約アルゴリズムを使用することができる。
【0088】
[0099] スケジューリング及びディスパッチエンジン104内のシナリオアグリゲータ404は、例えば単一予測パススルー技法401、モンテカルロシナリオ生成技法402、及び/又は機会制約最適化制約生成技法403によって生成される予測シナリオの1つ又は複数の組を取り、それらを最適化ブロック430に伝えることができる。例えばシナリオアグリゲータ404は、単一予測パススルー401から基本となる予測を取り、モンテカルロシナリオジェネレータ402からモンテカルロシナリオの設定可能なサブセットを取り、それらを最適化ブロック430に伝えることができる。
【0089】
[0100] 最適化ブロック430は、実際のシステムのモデリング及び最適化に多くの異なる最適化方法を使用することができる。一部の方法は他の方法よりも特定の条件に適している場合がある。例えば、単純な最適化方法は予測の不確実性に対してよりロバストである場合があり、高度の不確実性があるときより上手く機能し得る。他方で、複雑な最適化方法は予測精度が高いと推定される場合により上手く機能し得る。実施形態では、利用可能な様々な動作モード又は機能を活用するために、ESS制御システム105(例えば
図1参照)の或る程度複雑なバージョンをモデリングするように最適化方法を構成することができる。例えば、ESS制御システム105が単純な開ループ電力出力しか可能でない場合、タイミング及び精度に関する制約を所与として全体的なコスト関数を最適化する(例えば最小化する)ことができるディスパッチスケジュール(例えばこの事例では特定の時間ステップにおける電力出力又は電力入力)を生成するように、スケジューリング及びディスパッチエンジン104を必要であれば構成することができる。他方で、ESS制御システム105が(
図5に関して以下で更に論じる)ピークシェービングモード又は負荷平準化モード等のより高度な閉ループ動作モードを含む場合、様々な時間ステップにおける配電網負荷最大閾値(例えば必要に応じて放電することによってESSが保とうと試み得る目標最大正味負荷)を規定するディスパッチスケジュールを設計することにより、スケジューリング及びディスパッチエンジン104がより優れた結果を達成可能であり得る。このことは、ESSがシステムの出力電力をはるかに効率的に管理することを可能にし得る。
【0090】
[0101] 例えば最適化ブロック430は、
図4に示す固定規則スケジューラ405、予測ベース規則スケジューラ406、非線形多重規則最適化スケジューラ407、非線形経済的最適化スケジューラ408、及びニューラルネットワークスケジューラ409等、ディスパッチスケジュールを作成するための様々な最適化方法/アルゴリズムを使用することができる。固定規則スケジューラ405は、受信される予測シナリオから入力を取らず、固定された構成可能パラメータに基づいてディスパッチスケジュールを作成する。例えば固定規則スケジューラ405は、午後3PMから7PMまでのESSの放電及び9AMから1PMまでのESSの充電を定めるディスパッチスケジュールを生成することができる。
【0091】
[0102] 予測ベース規則スケジューラ406は、固定規則スケジューラ405を改善するために、予測特徴の限られたサブセットを取ることができる。例えば予測ベース規則スケジューラ406は、ピーク負荷とより正確に揃うように、予測されたピーク時間を使用して放電窓の時間を決めることができる。
【0092】
[0103] 非線形多重規則最適化スケジューラ407は、ESS資産の所有者の関心を引く目標関数を最大化しようとする。例えば、送電及び配電の電気ユーティリティの関心を引く目標関数は、1年のうちの送電ノード又は配電ノードにおける電気負荷の最大値であり得る。この代表的な応用では、ESSは、所与のESS電力及びエネルギ容量と共にノードの負荷を最適にシェービングすることができる。実施形態では、非線形多重規則最適化スケジューラ407は、定められた及び設定可能な制約の何れか(例えばESS資産がその範囲内で安全に動作することができる製造業者の仕様によるエネルギ及び電力限界)に違反することを制限され得る。この手法は、あり得る予測シナリオセットの何れかを使用して実行することができる。代替的実施形態では、非線形多重規則最適化スケジューラ407は、あり得る多数のディスパッチスケジュールを生成するマルチパスモンテカルロシナリオ生成技法402、又は単一の最適なディスパッチスケジュールを生成するために確率的制約を使用する単一パス機会制約最適化制約生成技法403を使用することができる。
【0093】
[0104] 非線形経済的最適化スケジューラ408は、ESS資産の所有者の関心を引く既定のコスト関数を最小化しようとする。例えば、再生可能発電会社の関心を引くコスト関数は、生成されるエネルギ及びそのエネルギに支払われる市場価格の積分であり得る。この代表的な応用では、ESSが、低価格の期間から高価格の期間に再生可能エネルギを時間上で移すことができる。実施形態では、非線形経済的最適化スケジューラ408は、定められた及び設定可能な制約の何れか(例えばESS資産がその範囲内で安全に動作することができる製造業者の仕様によるエネルギ及び電力限界)に違反することを制限され得る。この手法は、あり得る予測シナリオセットの何れかを使用して実行することができる。代替的実施形態では、非線形経済的最適化スケジューラ408は、あり得る多数のディスパッチスケジュールを生成するマルチパスモンテカルロシナリオ生成技法402、又は単一の最適なディスパッチスケジュールを生成するために確率的制約を使用する単一パス機会制約最適化制約生成技法403を使用するように構成され得る。
【0094】
[0105] ニューラルネットワークスケジューラ409は、予測、予測の不確実性、及び有用と見なされる他の任意の入力を含む設定可能な数の入力を取り、それらの入力に基づいてディスパッチスケジュールを生成することができる。例えばニューラルネットワークは、現在の予測、予測の不確実性、及びシステム状態(例えばESSの充電状態)を受け付け、次の24時間の最適なディスパッチスケジュールを出力するように設計され訓練され得る。このニューラルネットワークは、この特定の例示的実施形態について定められるコスト関数を最適化する(例えば最小化する)ことを目的に強化学習手法を使用することによって履歴データに基づいて訓練することができる。
【0095】
[0106] 最適化ブロック430において内部的に生成される1つ又は複数のディスパッチスケジュールは、最終的なスケジュールの最適性を改善することを目的に、平均、加重平均、時間変数加重平均、条件変数加重平均、ニューラルネットワーク、又は他の任意のあり得る集約方法を使用して、スケジュール集約410によって集約することができる。次いで、集約済みのディスパッチスケジュールがESSディスパッチ411に転送される。
【0096】
[0107] ESSディスパッチ411は、現在のディスパッチスケジュールを受信し記憶するように構成される。実施形態では、ESSディスパッチ411は、ディスパッチスケジュールが正しく実行されるように正しいタイミング情報と共にコマンドを1つ又は複数のESS制御システム105に送信することもできる。複数のESS制御システム105がコマンドを受けている場合、ESSディスパッチ411は、平均、加重平均、又はニューラルネットワーク決定アルゴリズムを使用して、様々なESS制御システムへのコマンドの分配を決定することができる。実施形態では、ESSディスパッチ411は、性能の分析及び可視化のために、ESS制御システム105及びデータヒストリアン107の両方にコマンドを送信することができる。
【0097】
[0108]
図5は、
図1のシステム100内のESS制御システム105の例示的実施形態の概略図を示す。この例示的実施形態では、ESS制御システム105への入力が、スケジューリング及びディスパッチエンジン104から提供される入力ディスパッチスケジュールと、データ入力インタフェース102を介してデータソース101から提供されるライブデータフィードとを含み得る。
【0098】
[0109] 実施形態では、1つ又は複数の規則ベースモードがESS制御システム105内に予めプログラムされ得る。規則ベースモードは、設定されたモードのパラメータに基づく異なる挙動をそれぞれ有する。例えば「ピークシェービングモード」は、ESSが配電網の負荷を継続的にモニタし、その正味負荷を「ピークシェービング閾値」と呼ばれる設定可能パラメータ未満に保つために必要なときだけ放電する閉ループモードであり得る。別の例として、単純な「手動モード」は、「有効電力」及び「無効電力」のパラメータによって指定される電力レベルにおいてESSが充電し又は放電する開ループモードであり得る。
【0099】
[0110] ESS制御システム105によって実行される入力ディスパッチスケジュールに基づき、様々なモード及び様々なモードパラメータを選択することができる。実施形態では、ESS制御システム105が選択するために利用可能な様々なモードは、幾つか例を挙げると、スタンバイモード、手動モード、負荷平準化モード、ピークシェービングモード、トラフ充填モード、充電状態(SOC)維持モード、及び/又はランプレート管理モードを含み得る。実施形態では、ESS制御システム105が選択するために利用可能な対応するモードパラメータは、例えば幾つか例を挙げると、有効電力及び無効電力、目標グリッド正味有効電力、最大グリッド正味有効電力、最小グリッド正味有効電力、目標充電状態、及び/又は最大グリッド正味有効電力変化率を含み得る。
【0100】
[0111] スタンバイモードは、対応するモードパラメータを有さない。このモードではESSは充電も放電もしない。
【0101】
[0112] 手動モードのモードパラメータは有効電力及び無効電力を含み得る。手動モードでは、有効電力及び無効電力によって示される電力レベルにおいてESSが充電(又は放電)する。
【0102】
[0113] 負荷平準化モードのモードパラメータは目標負荷を含み得る。負荷平準化モードでは、ESSが正味配電網負荷をモニタし、その値を目標負荷とできるだけ近く保つために充電し又は放電する。
【0103】
[0114] ピークシェービングモードのモードパラメータはピークシェービング閾値を含み得る。ピークシェービングモードでは、ESSが正味配電網負荷をモニタし、その値をピークシェービング閾値以下に保つために必要に応じて放電する。
【0104】
[0115] トラフ充填モードのモードパラメータはトラフ充填閾値を含み得る。トラフ充填モードでは、ESSが正味配電網負荷をモニタし、その値をトラフ充填閾値以上に保つために必要に応じて充電する。
【0105】
[0116] SOC維持モードのモードパラメータは目標SOC及び最大電力を含み得る。SOC維持モードでは、ESSが現在のエネルギ貯蔵充電状態を継続的にモニタし、目標SOCからできるだけ離れないように最大電力以下の電力レベルにおいて充電し又は放電する。
【0106】
[0117] ランプレート管理モードのモードパラメータは最大ランプレートを含み得る。ランプレート管理モードでは、ESSが正味配電網負荷変化率(ランプレート)を継続的にモニタし、ランプレートを最大ランプレート以下に保つために必要に応じて充電し又は放電する。
【0107】
[0118] ESS制御システム105は、入力ディスパッチスケジュールを開ループ構成又は閉ループ構成で実行することができる。開ループ構成では、他のフィードバック変数に対する如何なる反応もなしにディスパッチスケジュールが守られる。フィードバック変数は、幾つか例を挙げると、配電網正味負荷、配電網正味負荷変化率、及び/又は現在のESSのSOCを含み得る。閉ループ構成では、フィードバック変数が到着するとESS制御システム105がそのフィードバック変数に例えば1秒又は1秒未満の周期性で反応する。
【0108】
[0119] (
図5に不図示の)実施形態では、他の閉ループ制御モードがESS制御システム105による選択のために利用可能であり得る。かかる閉ループ制御モードは、幾つか例を挙げると、エクスポート限定モード、エクスポート最大化モード、エクスポート平滑化モード、インポート限定モード、及び/又はグリッドサポートモードを含み得る。
【0109】
[0120] 例えばESSが可変発電機(例えば太陽発電機)と対にされ、複合ユーティリティの電力出力がユーティリティとの合意によって又はハードウェア電力限界によって限定される場合、可変発電機の出力が高くなり過ぎた場合にのみ充電し、それにより複合ユーティリティの正味出力を最大値未満に保つようにESSをエクスポート限定モードの下で構成することができる。
【0110】
[0121] 別の例では、ESSが可変発電機(例えば太陽発電機)と対にされ、複合ユーティリティの電力出力がユーティリティとの合意によって又はハードウェア電力限界によって限定される場合、可変発電機の出力が最大値を下回る場合にのみ放電し、それにより複合ユーティリティの正味出力を最大値とできるだけ近く保つようにESSをエクスポート最大化モードの下で構成することができる。
【0111】
[0122] 更に別の例では、ESSが可変発電機(例えば太陽発電機)と対にされ、複合ユーティリティの電力出力がユーティリティとの合意によって又はハードウェア電力限界によって限定される場合、複合ユーティリティの正味電力出力を最大値とできるだけ近く保つために必要に応じて充電し又は放電するようにESSをエクスポート平滑化モードの下で構成することができる。
【0112】
[0123] 更に別の例では、ESSが可変発電機(例えば太陽発電機)と対にされ、ESSが配電網からではなくその可変発電機から生じるエネルギからしか充電することを要求されない場合、その可変発電機の出力をモニタし、その可変発電機の瞬時電力出力以下の電力レベルでのみ充電するようにESSをインポート限定モードの下で構成することができる。
【0113】
[0124] 別の例では、変電所における正味負荷が一定のバンド(例えば総負荷の10%~80%)内に留まらなければならない場合、所要のバンドから外れないように変電所における正味負荷を人為的に上げる又は下げるために自動で充電し又は放電するようにESSをグリッドサポートモードの下で構成することができる。
【0114】
[0125] 実行されているディスパッチスケジュールに基づいてモード及びモードパラメータを選択することに応答し、ESS制御システム105内の電力コマンド分配502が、1つ又は複数のESSシステム(例えば幾つか例を挙げるとインバータ、電池管理システム、電池)に例えば有効電力及び無効電力コマンド106を送信することができる。電力コマンド分配502によってコマンドされる全体的な有効電力及び無効電力は、平均法又は加重平均法によって、使用可能なシステム間で分けることができ、コマンドを受けた全ESSシステムにわたって均等な充電状態を維持すること等の所定の目標を維持しようとすることができる。電力コマンド分配502は、幾つか例を挙げると、MODBUS、DNP3、CAN、NMEA0183等の任意の適切な通信プロトコル又はデータ形式を利用することができる。
【0115】
[0126] ESS制御システム105によって生成される制御出力信号は、コマンド106を受けたESSシステムのそれぞれに送信され得る。ESS制御システム105からの制御出力信号は、可視化及び性能分析のためにデータヒストリアン107にも送信することができる。
【0116】
[0127] 1つ又は複数のESSシステムのための最適化されたディスパッチスケジュールを生成するための
図1に示すシステム100は、様々な目的及び目標のために様々なやり方で実装し構成することができる。
図6は、
図1のシステム100の例示的実装形態を示す概略図である。
【0117】
[0128] この例示的実施形態では、データソース101によってシステム100に提供される履歴、ライブ、及び/又は予測データが、例えば前日市場及び当日市場のエネルギ価格及びアンシラリサービス価格を含み得る。データソース101内の履歴、ライブ、及び/又は予測データは、幾つか例を挙げると、天候、電気需要、及び/又は発電機の可用性に関する情報も含み得る。
【0118】
[0129] この例示的実施形態では、予測エンジン103が、履歴的な負荷、天候、発電機の可用性、並びにエネルギ製品及びアンシラリサービス製品それぞれの価格を例えばニューラルネットワークによって相関させ、天候及び発電機の可用性の進行中の予測を使用して、負荷及び価格の予測並びに予測の不確実性の両方を解決するように構成され得る。
【0119】
[0130] 例えば数分のように短くあり得る及び数日のように長くあり得るコスト最適化関数が実行される各期間(「最適化範囲」)について、予測エンジン103は、それぞれの日にちの時間ごとの前日市場の価格及び当日市場の価格等の幾つかの市場価格を計算するように構成され得る。実施形態では、前日市場の価格とは、実際に届けられるよりも前の日に約束された発電について発電機に支払われる価格である。実施形態では、当日市場の価格とは、過去に約束されていないがリアルタイムで必要とされる発電について発電機に支払われる価格である。
【0120】
[0131]
図7において更に説明するように、この例示的実施形態では、スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、幾つかの市場での幾つかの製品の将来の価格予測に関する情報及び対応する予測の不確実性を使用して、ESSのための最適なディスパッチスケジュールを継続的に生成するように構成され得る。
【0121】
[0132]
図7は、
図6のシステム100内のスケジューリング及びディスパッチエンジン104の例示的実装形態の概略図である。この例示的実施形態では、スケジューリング及びディスパッチエンジン104がモンテカルロシナリオ生成技法402を使用して、エネルギ価格及びアンシラリサービス価格のそれぞれに関する並びに前日市場及び当日市場のそれぞれに関する最適化範囲に及ぶ1つ又は複数のあり得る予測シナリオを作成する。
【0122】
[0133] モンテカルロシナリオジェネレータ402から予測シナリオを受信すると、シナリオアグリゲータ404がエネルギ価格及びアンシラリサービス価格それぞれのシナリオの一部をダウンセレクトすることができる。ダウンセレクトは、例えば互いにより似ている、互いとより異なる、又はシナリオの母集団にわたってランダムに分布する、エネルギ価格及びアンシラリサービス価格のシナリオを選択することによって行うことができる。シナリオアグリゲータ404は、より少数の代表的なシナリオを検討するために価格シナリオのそれぞれをダウンサンプリングし、それにより、さもなければ高価な計算資源を必要とする非常に複雑な問題のデータポイント数及び次元数を減らすようにも構成され得る。
【0123】
[0134] この例示的実施形態では、平均予測前日価格及び当日価格並びに対応する不確実性を検討して、前日市場及び当日市場においてエネルギ貯蔵電力及びエネルギ資源の一部を最適に割り当てるために、非線形経済的最適化スケジューラ408を使用することができる。例えば前日市場で約束されるエネルギ貯蔵資源は、当日価格に対する前日価格の比率に比例し、当日の不確実性に対する前日の不確実性の比率に反比例し得る。実施形態では、非線形経済的最適化スケジューラ408は、前日市場及び当日市場内で入手可能な全てのエネルギ製品及びアンシラリサービス製品に対して加重されるバリュー関数を最大化するために(以下の例を参照)、前日市場及び当日市場のそれぞれにおいて資源を最適に割り当てるように更に構成され得る。例えばエネルギ裁定取引の値がアンシラリサービス価格の値よりも大幅に高い場合、前日市場においてスケジュールされたエネルギ貯蔵資源は殆どエネルギに割り当てることができる。バリュー関数の最適化は、例えばエネルギ貯蔵資源の制約を受ける線形計画法又は非線形計画法によって達成することができる。実施形態では、各市場内の各製品について幾つかのモンテカルロ生成ディスパッチスケジュールが作成されるように、非線形経済的最適化スケジューラ408は、エネルギ及びアンシラリサービスのダウンセレクトされた及びダウンサンプリングされたモンテカルロ価格シナリオのあり得る全ての組み合わせにわたって、かかる最適化を行うように構成され得る。
【0124】
[0135] この例示的実施形態では、スケジュールアグリゲータ410が、各市場内の各製品に関する統計的に最適な単一のディスパッチスケジュールへと、各市場内の各製品に関する幾つかのモンテカルロディスパッチスケジュールを平均することができ、その統計的に最適な単一のディスパッチスケジュールはESSディスパッチ411によって受信され記憶され得る。それを受けてESSディスパッチ411は、性能の分析及び可視化のために最適なディスパッチスケジュールを実行するためのコマンドを、ESS制御システム105に、更にはデータヒストリアン107にも送信することができる。
【0125】
[0136]
図8は、本発明の例示的実施形態による、
図1のシステムの別の例示的実装形態の概略図である。この例示的実装形態は太陽エネルギ及び貯蔵の応用に関する。
【0126】
[0137] この例示的実施形態では、幾つか例を挙げると、正味負荷、太陽発電、温度、温度予測等の様々なデータソース101がデータ入力インタフェース102に提供され、データ入力インタフェース102によって読み取られ得る。データ入力インタフェース102は、記憶し後で取得するためにデータの到着時にそのデータをデータヒストリアン107に伝え、最新のデータを予測エンジン103に伝えるように構成され得る。
【0127】
[0138] 予測エンジン103は、データ入力インタフェース102から新たなデータを受信し、予測アルゴリズムが必要とするとき履歴データセット(例えば幾つか例を挙げると、正味負荷、太陽発電、温度)を求めてデータヒストリアン107をクエリするように構成され得る。予測エンジン103は、スケジューリング及びディスパッチエンジン104のための例えば正味負荷及び/又は太陽発電の予測をもたらすために、入力データ及び履歴データを処理する。
【0128】
[0139] スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、予測エンジン103から予測を受信し、最新の既知のシステム制約(例えば電池の実容量)を求めてデータヒストリアン107をクエリすることができる。スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、予測及びシステム制約を処理して特定の目標あたりで最適化する(例えばピーク正味負荷を最小化する)ディスパッチスケジュールを生成し、そのディスパッチスケジュールを内部的に且つデータヒストリアン107内に記憶することができる。次いでスケジューリング及びディスパッチエンジン104は、ディスパッチスケジュール及び時間が定める通りに適切なコマンドを実行のためにESS制御システム105に伝えることができる。それらのコマンドは動作モード及び動作モードパラメータを含み得る。
【0129】
[0140] スケジューリング及びディスパッチエンジン104からコマンドを受信すると、ESS制御システム105は、ディスパッチスケジュールを実行するために、幾つか例を挙げると有効電力、無効電力等の必要なESSシステムパラメータ106を下位レベルコントローラに伝達することができる。
【0130】
[0141]
図9は、本発明の例示的実施形態による、
図8のシステム100内の太陽エネルギ及び貯蔵の応用のための予測エンジン103の例示的実装形態の概略図である。予測エンジン103は、データ入力インタフェース102からライブデータ更新を受信し、データヒストリアン107から最近の(例えば過去数時間又は数日の)履歴データセットを含む必要なトレーリング履歴(trailing history)を受信するように構成され得る。この例示的実施形態では、予測エンジン103が、例えば履歴平均残余を伴う線形回帰予測305及びニューラルネットワーク予測306のための2つの予測アルゴリズムを同時に並行して実行して、2つの予測を作成することができる。
【0131】
[0142] 履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法305は、線形回帰モデルを作成し、それを例えば1日のうちの時間及び日にちの種類に基づいて履歴平均残余誤差の予測と組み合わせる。第三者の温度予測を利用することにより、このモデルは負荷を予測することができる。太陽発電を予測するために履歴平均予測を使用することができる。これらの負荷及び太陽発電の予測を組み合わせて、正味負荷の予測を生成することができる。
【0132】
[0143] ニューラルネットワーク予測306は、最近の履歴データセットに基づいて将来の負荷を計算するために訓練されたRNNを利用するように構成され得る。このニューラルネットワークは、適切な履歴データセットに基づいてオフラインで訓練することができる。例えばRNNアーキテクチャは、予測されているパラメータのトレーリング履歴(例えば過去6時間の負荷)を入力として使用し、それを使用して次の時間ステップを予測する。過去6時間の温度及び現在の予測温度等の他のパラメータもアルゴリズム内で使用することができる。
【0133】
[0144] 予測集約307は、履歴平均残余を伴う線形回帰予測技法305及びニューラルネットワーク予測技法306によって生成される両方の正味負荷予測を受信するように構成され得る。各予測内の履歴的に予期される不確実性に応じて、予測集約307は予測の1つを選択し又は予測を平均し、その結果生じる予測をスケジュール及びディスパッチエンジン104並びにデータヒストリアン107に伝えるように構成され得る。実施形態では、予測集約307は、幾つか例を挙げると、時刻、曜日、季節、利用可能な履歴データセットのサイズ、及び/又は自己報告された予測の信頼度/不確実性等の様々な要因を使用して、どの予測又は予測のどの加重平均を使用するのかを決定することができる。
【0134】
[0145]
図10は、
図8のシステム100内の太陽エネルギ及び貯蔵の応用のためのスケジューリング及びディスパッチエンジン104の例示的実装形態の概略図である。この例示的実施形態では、スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、予測エンジン103から正味負荷予測及び予測の不確実性を受信し、データ入力インタフェース102から現在のシステム制約を受信するように構成され得る。これらの入力に基づき、モンテカルロシナリオ生成技法402を使用して、予測の不確実性に基づいて現在の予測に対する所定数の順列を生成することができる。
【0135】
[0146] シナリオアグリゲータ404は、例えば幾つか例を挙げると、システム構成、利用可能な計算時間及び資源、及び/又は報告された予測の不確実性に基づいて、それらのモンテカルロ予測シナリオのサブセットを選択するように構成され得る。
【0136】
[0147] 非線形多重規則最適化スケジューラ407は、生成されたモンテカルロ予測シナリオのそれぞれに対して実行して、所要の制約(例えば電池の充電状態、システム電力等)に準拠しながら目標を最適化する(例えばESSの動作後のピーク正味負荷を最小化する)ESSディスパッチスケジュールを見つける。このようにして、非線形多重規則最適化スケジューラ407は、モンテカルロ予測シナリオのそれぞれについて最適なディスパッチスケジュールを生成し、それらをスケジュール集約410に伝える。スケジュール集約410は、受信したディスパッチスケジュールを(例えば平均、加重平均、時間変数加重平均、条件変数加重平均、ニューラルネットワーク等によって)平均して、最終的なディスパッチスケジュールを作成することができる。
【0137】
[0148] ESSディスパッチ411は、スケジュール集約410から最終的なディスパッチスケジュールを受信し記憶する。ESSディスパッチ411は、最終的なディスパッチスケジュールをデータヒストリアン107に保存し、最終的なディスパッチスケジュールに基づくコマンドを適切な時間においてESS制御システム105に送信することができる。
【0138】
[0149]
図11は、本発明の例示的実施形態による、
図1のシステム100のまた別の例示的実装形態の概略図である。この例示的実施形態は、独立ESS独立系統運用機関のための需要電力料金低減応用のために実装することができる。
【0139】
[0150] この例示的実施形態では、様々なデータソース101がデータ入力インタフェース102に提供され、データ入力インタフェース102によって読み取られ得る。あり得るデータソース101は、履歴の及び予測された天候、独立系統運用機関のESSシステム情報、及び/又は履歴負荷及び電気料金等の追加の変数を含み得る。変数は、独立系統運用機関及び独立系統運用機関が提供するデータに依存し得る。データ入力インタフェース102は、予測及びディスパッチスケジュールの生成に関連する全てのデータを収集するように構成され得る。次いでデータ入力インタフェース102は、それらのデータフィードを必要とし得るシステム100内の様々なブロックに、それらのデータフィードをルートする。
【0140】
[0151] 予測エンジン103は、データ入力インタフェース102及びデータヒストリアン107のそれぞれから新たなデータ及び履歴データを収集することができる。予測エンジン103は、例えば次の24時間のそれぞれの中で発生するシステムピークの確率を推定するために、このデータを使用するように構成され得る。実施形態では、予測エンジン103は、新たな関連データが入手可能になり次第、新たな予測を生成するように構成され得る。
【0141】
[0152] この例示的実施形態では、スケジューリング及びディスパッチエンジン104が、予測エンジン103によって生成される予測を取り、
図4及び
図7に関して上記で説明したような様々な方法により、例えばピーク時中の顧客負荷を最小化するように構成される最適なディスパッチスケジュールを決定することができる。次いで、このディスパッチスケジュールは、実行のためにコマンドとしてESS制御システム105に送信される。実施形態では、スケジューリング及びディスパッチエンジン104は、新たな関連データが入手可能になり次第、新たなディスパッチスケジュールを生成するように構成され得る。
【0142】
[0153] ESS制御システム105は、スケジューリング及びディスパッチエンジン104からコマンドを受信する。データ入力インタフェース102からのライブデータフィードと組み合わせて、受信したコマンドに基づき、ESS制御システム105は、幾つか例を挙げると、有効電力、無効電力等のESSシステムパラメータ106を決定することができ、これらのパラメータは、自らが直接又は間接的に接続され得るグリッド又はマイクログリッドから電力を入力し又は抽出すること等、ESS制御システム105が実行し得るアクションを決定する。実施形態では、グリッド又はマイクログリッドからどれ位の量の有効電力及び無効電力が入力され又は抽出されるのかを命令するために、ESS制御システム105が、電池システム(例えばインバータ、電池管理コントローラ等)にESSシステムパラメータ106を送信することができる。
【0143】
[0154] データヒストリアン107は、自らに伝えられる全てのデータを収集し、記憶し、管理するように構成され得る。加えてデータヒストリアン107は、記憶され記録されている各情報について時間及び他の任意の関連メタデータを記録するように更に構成され得る。実施形態では、データヒストリアン107は、予測エンジン103並びにユーザ可視化及び制御インタフェース108等のシステム100内の様々なブロックに履歴データセットを供給するように構成され得る。
【0144】
[0155] ユーザ可視化及び制御インタフェース108は、システム100全体の現在の及び過去の性能及び状態の両方を人間のオペレータがモニタすることを可能にするように構成され得る。例えばユーザ可視化及び制御インタフェース108は、十分にキュレートされたデータセットへの簡単なアクセス並びにデータヒストリアン107内に記憶される任意の値へのより普遍的なアクセスを与えるウェブベースツールによって少なくとも部分的に実装することができる。ユーザ可視化及び制御インタフェース108は、幾つか例を挙げると、実行のタイミング、決定のオーバーライド等の挙動を制御するために、システム100内のブロックの何れかに手動制御を送信するようにも構成され得る。
【0145】
[0156]
図12は、本発明の例示的実施形態による、
図11のシステム内の需要電力料金低減応用のための予測エンジン103並びにスケジューリング及びディスパッチエンジン104の例示的実装形態の概略図である。この例示的実施形態では、予測エンジン103が、データ入力インタフェース102からライブデータ更新101を受信すると共に、データヒストリアン107から最近の履歴データセット(例えば過去6時間のグリッド負荷)を含む必要なトレーリング履歴を受信することができる。予測エンジン103は、入力データに基づいてニューラルネットワーク予測技法306を使用して、例えば次の24時間のうちの各時間がシステムピーク時間になる確率を求めることができる。このシステムピーク時間の予測は、スケジュール及びディスパッチエンジン104に伝えられる。
【0146】
[0157] この例示的実施形態では、スケジュール及びディスパッチエンジン104が、予測を更に処理することなしに及び予測をシナリオアグリゲータ404に通すことなしに、単一予測パススルー技法401を使用して、受信済みの予測を予測ベース規則スケジューラ406に伝えることができる。予測ベース規則スケジューラ406は、例えばピーク時中のESS出力を最大化することを目的に、受信した予測及びESSの状態に基づいて最適なディスパッチスケジュールを生成するように構成され得る。生成されたディスパッチスケジュールは、システムディスパッチを決定し、それをESS制御システム105に伝えるESSディスパッチ411に伝えられる。実施形態では、予測エンジン103によってもたらされる予測並びにスケジューリング及びディスパッチエンジン104によって生成されるディスパッチスケジュールは、例えば将来の予測を知らせるために並びにユーザ可視化及び制御インタフェース108(
図12には不図示)内で使用するために、データヒストリアン107にも送信することができる。
【0147】
[0158] 本明細書に記載した内容は、デジタル電子回路によって、又は本明細書で開示した構造的手段を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェア、及びその構造的な等価物によって、又はそれらの組み合わせによって実装することができる。本明細書で開示した内容は、データ処理機器(例えば幾つか例を挙げるとプログラム可能プロセッサ、コンピュータ、複数のコンピュータ)によって実行されるために、又はかかるデータ処理機器の動作を制御するために非一時的情報担体内に(例えば機械可読記憶装置内に)有形に具体化される又は伝搬信号内に具体化される1つ又は複数のコンピュータプログラム等、1つ又は複数のコンピュータプログラム製品として実装することができる。本明細書に記載した内容は1つ又は複数のローカルサーバ、クラウドサーバ、及び/又はハイブリッドサーバによって、及び/又は1つ若しくは複数のローカルデータストア、クラウドデータストア、及び/又はハイブリッドデータストアによって実装することができる。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとしても知られる)は、コンパイラ型言語又はインタプリタ型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で書くことができ、独立プログラムとして、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、若しくは計算環境内で使用するのに適した他のユニットを含む任意の形で展開することができる。コンピュータプログラムは必ずしもファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部の中に、当該プログラムに充てられる単一のファイル内に、又は複数の協調ファイル(例えば1つ又は複数のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部を記憶するファイル)内に記憶することができる。コンピュータプログラムは、1つの場所にある又は複数の場所にわたって分散され通信ネットワークによって相互接続される1台のコンピュータ上で又は複数台のコンピュータ上で実行されるように展開され得る。
【0148】
[0159] 本明細書に記載した内容の方法ステップを含む、本明細書に記載したプロセス及び論理の流れは、入力データに作用して出力を生成することによって本明細書に記載した内容の機能を実行するための1つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラム可能プロセッサによって実行され得る。これらのプロセス及び論理の流れは専用論理回路、例えば幾つか例を挙げるとFPGA(書換可能ゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実行することもでき、本明細書に記載した内容の機器もかかる専用論理回路として実装することができる。
【0149】
[0160] コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例として汎用マイクロプロセッサ及び専用マイクロプロセッサの両方、並びに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ又は複数のプロセッサを含む。概して、プロセッサは読取専用メモリ若しくはランダムアクセスメモリ又はその両方から命令及びデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサ並びに命令及びデータを記憶するための1つ又は複数のメモリ装置である。概してコンピュータは、データを受信するために又はデータを転送するために又はその両方を行うために、データを記憶するための1つ又は複数の大容量記憶装置、例えば磁気ディスク、光磁気ディスク、若しくは光ディスクも含み、又はそれらに動作可能に結合される。コンピュータプログラム命令及びデータを実装するのに適した情報担体は、例として半導体メモリ装置(例えば消去プログラム可能読取専用メモリ(EPROM)、電気的消去プログラム可能読取専用メモリ(EEPROM)、及びフラッシュメモリ装置)、磁気ディスク(例えば内蔵ハードディスク又はリムーバブルディスク)、光磁気ディスク、並びに光ディスク(例えばコンパクトディスク(CD)及びデジタル多用途ディスク(DVD))を含むあらゆる形式の不揮発性メモリを含む。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補足されてもよく又はそれらに組み込まれてもよい。
【0150】
[0161] ユーザとのインタラクションを可能にするために、本明細書に記載した内容は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置、例えばCRT(ブラウン管)モニタ又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタと、それによりユーザがコンピュータに入力を与えることができるキーボード及びポインティング装置(例えばマウス又はトラックボール)又はタッチスクリーンとを有するコンピュータ上で実装することができる。ユーザとの対話を可能にするために他の種類の装置(例えば幾つか例を挙げるとスマートフォン、タブレットPC)も使用することができる。例えばユーザに与えられるフィードバックは任意の形式の感覚フィードバック(例えば幾つか例を挙げると視覚的フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)とすることができ、ユーザからの入力は音響入力、音声入力、又は触覚入力を含む任意の形式で受け付けることができる。
【0151】
[0162] 本明細書に記載した内容は、バックエンドコンポーネント(例えばデータサーバ)、ミドルウェアコンポーネント(例えばアプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネント(例えばそれによりユーザが本明細書に記載した内容の実装と対話することができるグラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ)、又はかかるバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、及びフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含む計算システムによって実装することができる。システムのコンポーネントはデジタルデータ通信の任意の形式又は媒体、例えば通信ネットワークによって相互接続され得る。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)及び広域ネットワーク(「WAN」)、例えばインターネットを含む。
【0152】
[0163] 上記の内容は本発明の例示的実施形態についての詳細な説明だった。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなしに様々な修正及び追加を行うことができる。上記で説明した様々な実施形態のそれぞれは、複数の特徴を提供するために記載した他の実施形態と組み合わせることができる。更に、上記では本発明の方法論及びツールの幾つかの別個の実施形態について説明したが、本明細書に記載した内容は本発明の原理の応用の例示に過ぎない。例えば本明細書に記載したコンポーネントの外観、特徴、入出力、及び数学アルゴリズムは特定の応用に適合するように変えることができる。従って、この説明は本発明の範囲を別様に限定するのではなく、専ら例として解釈されるように意図されている。
【0153】
[0164] 特定の機能又はコンポーネントをそれぞれ実行する又は含める「ことができる(can)」又は「場合がある(may)」限りにおいて、識別された機能又はコンポーネントは全ての実施形態で必ずしも必要ではなく、本発明の特定の実施形態から省くことができる。
【0154】
[0165] 上記の説明が「発明」又は「本発明」に言及する限りにおいて、本開示は複数の発明を含む場合がある。