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特許7320604サービスベースのアーキテクチャを使用する電気通信ネットワークコアにおけるサービスプロキシ機能を提供するための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-26
(45)【発行日】2023-08-03
(54)【発明の名称】サービスベースのアーキテクチャを使用する電気通信ネットワークコアにおけるサービスプロキシ機能を提供するための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 92/24 20090101AFI20230727BHJP
   H04W 28/08 20230101ALI20230727BHJP
   H04W 40/02 20090101ALI20230727BHJP
【FI】
H04W92/24
H04W28/08
H04W40/02
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021523374
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 US2019053912
(87)【国際公開番号】W WO2020091934
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-04-12
(31)【優先権主張番号】16/176,920
(32)【優先日】2018-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アサリ,ターレク
(72)【発明者】
【氏名】カルトゥリ,シュリダール
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ,ジェフリー・アラン
(72)【発明者】
【氏名】グプタ,マニシュ・クマール
(72)【発明者】
【氏名】ナギーブ,サメ
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-134845(JP,A)
【文献】China Mobile,Update the description of distributed service framework [online],3GPP TSG SA WG2 #128BIS S2-188703,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_128BIS_Sophia_Antipolis/Docs/S2-188703.zip>,2018年08月24日
【文献】ZTE, China Mobile, Deutsche Telekom,Update of Solution 18: Further AMF modularization [online],3GPP TSG SA WG2 #129 S2-1810325,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_129_Dongguan/Docs/S2-1810325.zip>,2018年10月09日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスプロキシ機能を提供するためのシステムであって、前記システムは、
少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラを含み、前記サービスプロキシコントローラは、電気通信ネットワークコアのための複数のルーティングポリシーを提供するために構成され、前記電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信する複数のネットワーク機能を含み、前記システムはさらに、
前記少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーを含み、前記サービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーは、
前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを利用して前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを実施することによって、前記ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングし、
前記電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートを前記サービスプロキシコントローラに提供する、
ために構成され、
電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングすることは、前記サービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能に向けられた少なくとも第1の電気通信ネットワークコアメッセージを、前記第1のネットワーク機能のための健全性ステータスインジケータに基づいて再ルーティングすることを含むシステム。
【請求項2】
サービスプロキシ機能を提供するためのシステムであって、前記システムは、
少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラを含み、前記サービスプロキシコントローラは、電気通信ネットワークコアのための複数のルーティングポリシーを提供するために構成され、前記電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信する複数のネットワーク機能を含み、前記システムはさらに、
前記少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーを含み、前記サービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーは、
前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを利用して前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを実施することによって、前記ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングし、
前記電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートを前記サービスプロキシコントローラに提供する、
ために構成され、
電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングすることは、前記サービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能から第2のネットワーク機能への第1の電気通信ネットワークコアメッセージの失敗した伝送を再試行することを含むシステム
【請求項3】
サービスプロキシ機能を提供するためのシステムであって、前記システムは、
少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラを含み、前記サービスプロキシコントローラは、電気通信ネットワークコアのための複数のルーティングポリシーを提供するために構成され、前記電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信する複数のネットワーク機能を含み、前記システムはさらに、
前記少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーを含み、前記サービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーは、
前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを利用して前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを実施することによって、前記ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングし、
前記電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートを前記サービスプロキシコントローラに提供する、
ために構成され、
前記電気通信ネットワークコアのためのルーティングポリシーを提供することは、トラフィック優先順位付けポリシーを提供することを含み、前記ルーティングポリシーを実施することは、前記トラフィック優先順位付けポリシーに従って過負荷状態を検出することに応答して、より低い優先順位のネットワークトラフィックを切り捨てることを含むシステム。
【請求項4】
サービスプロキシ機能を提供するためのシステムであって、前記システムは、
少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラを含み、前記サービスプロキシコントローラは、電気通信ネットワークコアのための複数のルーティングポリシーを提供するために構成され、前記電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信する複数のネットワーク機能を含み、前記システムはさらに、
前記少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーを含み、前記サービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーは、
前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを利用して前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを実施することによって、前記ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングし、
前記電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートを前記サービスプロキシコントローラに提供する、
ために構成され、
前記サービスプロキシコントローラは、少なくとも第1のネットワーク機能についてのネットワーク負荷を、登録中に前記第1のネットワーク機能によって発行される容量情報、前記第1のネットワーク機能によって発行される負荷情報、および前記第1のネットワーク機能の前記ネットワーク負荷を特徴付ける第1のネットワークステータスレポートに基づいて決定するために構成されるシステム。
【請求項5】
ルーティングポリシーを提供することは、前記サービスプロキシワーカーからの前記ネットワークステータスレポートに基づいて、ネットワーク機能のうちの少なくとも第1の部分集合間で負荷バランシングを行なうことを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記サービスプロキシワーカーは、前記ネットワーク機能のインスタンスとともに分散コンピューティングシステムにデプロイされ、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングすることは、前記ネットワーク機能の前記インスタンスのためのデフォルトのアウトバウンドプロキシとして作用することを含む、請求項1~のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
ネットワークステータスレポートを提供することは、各ネットワーク機能についての要求および応答カウント、各ネットワーク機能についてのメッセージレート、および各ネットワーク機能についての平均伝送待ち時間のうちの1つ以上を提供することを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記電気通信ネットワークコアは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))5G電気通信ネットワークコアであり、前記ネットワーク機能は少なくとも、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、ポリシー制御機能(PCF)、統合データ管理(UDM)機能、セッション管理機能(SMF)、およびネットワークスライス選択機能(NSSF)を含む、請求項1~のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記電気通信ネットワークコアのためのルーティングポリシーを提供することは、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF)からネットワーク機能ステータス情報を受信することと、追加のネットワーク機能ステータス情報を前記NRFに提供することとを含む、請求項1~のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
サービスプロキシ機能を提供するための方法であって、前記方法は、
少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラから、電気通信ネットワークコアのための複数のルーティングポリシーを提供するステップを含み、前記電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信する複数のネットワーク機能を含み、前記方法はさらに、
前記少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーで、前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを利用して前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを実施することによって、前記ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップと、
各サービスプロキシワーカーで、前記電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートを前記サービスプロキシコントローラに提供するステップとを含み、
電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップは、前記サービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能に向けられた少なくとも第1の電気通信ネットワークコアメッセージを、前記第1のネットワーク機能のための健全性ステータスインジケータに基づいて再ルーティングするステップを含む方法。
【請求項11】
サービスプロキシ機能を提供するための方法であって、前記方法は、
少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラから、電気通信ネットワークコアのための複数のルーティングポリシーを提供するステップを含み、前記電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信する複数のネットワーク機能を含み、前記方法はさらに、
前記少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーで、前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを利用して前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを実施することによって、前記ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップと、
各サービスプロキシワーカーで、前記電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートを前記サービスプロキシコントローラに提供するステップとを含み、
電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップは、前記サービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能から第2のネットワーク機能への第1の電気通信ネットワークコアメッセージの失敗した伝送を再試行するステップを含む方法。
【請求項12】
サービスプロキシ機能を提供するための方法であって、前記方法は、
少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラから、電気通信ネットワークコアのための複数のルーティングポリシーを提供するステップを含み、前記電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信する複数のネットワーク機能を含み、前記方法はさらに、
前記少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーで、前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを利用して前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを実施することによって、前記ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップと、
各サービスプロキシワーカーで、前記電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートを前記サービスプロキシコントローラに提供するステップとを含み、
前記電気通信ネットワークコアのためのルーティングポリシーを提供するステップは、トラフィック優先順位付けポリシーを提供するステップを含み、前記ルーティングポリシーを実施することは、前記トラフィック優先順位付けポリシーに従って過負荷状態を検出することに応答して、より低い優先順位のネットワークトラフィックを切り捨てることを含む方法。
【請求項13】
サービスプロキシ機能を提供するための方法であって、前記方法は、
少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラから、電気通信ネットワークコアのための複数のルーティングポリシーを提供するステップを含み、前記電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信する複数のネットワーク機能を含み、前記方法はさらに、
前記少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーで、前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを利用して前記サービスプロキシコントローラからの前記ルーティングポリシーを実施することによって、前記ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップと、
各サービスプロキシワーカーで、前記電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートを前記サービスプロキシコントローラに提供するステップとを含み、
前記サービスプロキシコントローラは、少なくとも第1のネットワーク機能についてのネットワーク負荷を、登録中に前記第1のネットワーク機能によって発行される容量情報、前記第1のネットワーク機能によって発行される負荷情報、および前記第1のネットワーク機能の前記ネットワーク負荷を特徴付ける第1のネットワークステータスレポートに基づいて決定するために構成される方法。
【請求項14】
ルーティングポリシーを提供するステップは、前記サービスプロキシワーカーからの前記ネットワークステータスレポートに基づいて、ネットワーク機能のうちの少なくとも第1の部分集合間で負荷バランシングを行なうステップを含む、請求項10~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記サービスプロキシワーカーは、前記ネットワーク機能のインスタンスとともに分散コンピューティングシステムにデプロイされ、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップは、前記ネットワーク機能の前記インスタンスのためのデフォルトのアウトバウンドプロキシとして作用するステップを含む、請求項10~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
ネットワークステータスレポートを提供するステップは、各ネットワーク機能についての要求および応答カウント、各ネットワーク機能についてのメッセージレート、および各ネットワーク機能についての平均伝送待ち時間のうちの1つ以上を提供するステップを含む、請求項1~1のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記電気通信ネットワークコアは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)5G電気通信ネットワークコアであり、前記ネットワーク機能は少なくとも、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、ポリシー制御機能(PCF)、統合データ管理(UDM)機能、セッション管理機能(SMF)、およびネットワークスライス選択機能(NSSF)を含む、請求項1~1のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記電気通信ネットワークコアのためのルーティングポリシーを提供するステップは、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF)からネットワーク機能ステータス情報を受信するステップと、追加のネットワーク機能ステータス情報を前記NRFに提供するステップとを含む、請求項1~1のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
コンピュータのプロセッサによって実行されると請求項10~18のいずれか1項に記載の方法を実施するように前記コンピュータを制御する命令を有する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本願は、2018年10月31日に出願された米国特許出願連続番号第16/176,920号の優先権利益を主張する。当該出願の開示は、その全体がここに引用により援用される。
【0002】
技術分野
ここに説明される主題は、サービスベースのアーキテクチャを使用する電気通信ネットワークコアに関する。より特定的には、ここに説明される主題は、サービスベースのアーキテクチャを使用する電気通信ネットワークコアにおけるサービスプロキシ機能を提供するための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP)は、電気通信規格協会のグループ間の提携である。3GPPは、3G、4G、およびロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution:LTE)ネットワークを含む電気通信ネットワークのための携帯電話システム仕様を定義した。3GPPのための次世代ネットワークは、5Gネットワークである。5G仕様は、高いデータレート、減少した待ち時間、省エネルギー、コスト削減、より高いシステム容量、および接続されるデバイスの数の増加を目標とする。
【0004】
3GPPは、その次世代5Gコアネットワークのためのサービスベースのアーキテクチャを定義してきた。サービスベースのアーキテクチャでは、サービスは、典型的にはデータ通信ネットワーク上の通信プロトコルを通して、アプリケーション構成要素によってソフトウェア構成要素に提供される。あるサービスは、たとえば、リモートでアクセスされ、システムにおける他のサービスとは独立して利用され、更新され得る、個別の機能であり得る。ソフトウェアアプリケーションなどのより大きい機能システムの機能性を提供するために、異なるサービスをともに使用することができる。サービスベースのアーキテクチャは、分散されて別々に維持されるソフトウェア構成要素を統合することができる。
【0005】
サービス利用者がサービスをプロデュースする制作者と通信することを可能にするために、利用者は、発見サービスを介して制作者を発見し、制作者と直接通信することが予想される。たとえば、5Gコアネットワークでは、サービスは、HTTP/2上でRESTful APIを使用して、これらの機能を行なう。3GPPによって定義されたアプローチはうまく機能しているものの、それは、サービス発見、負荷バランシング、過負荷制御、回路遮断器、再試行、タイムアウトなどのネットワーキング機能性を実現するために、サービス利用者および制作者に多くの負担を課す。
【0006】
したがって、サービスベースのアーキテクチャを使用する電気通信ネットワークコアにおけるサービスプロキシ機能を提供するための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体の必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
ここに説明される主題は、サービスベースのアーキテクチャを使用する電気通信ネットワークコアにおけるサービスプロキシ機能を提供するための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体を含む。例示的なシステムは、少なくとも1つのサービスプロキシコントローラと、複数のサービスプロキシワーカーとを含む。サービスプロキシコントローラは、電気通信ネットワークコアのためのルーティングポリシーを提供するために構成される。電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信するネットワーク機能を含む。各サービスプロキシワーカーは、サービスプロキシコントローラからのルーティングポリシーを利用してサービスプロキシコントローラからのルーティングポリシーを実施することによって、ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするために構成される。各サービスプロキシワーカーは、電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートをサービスプロキシコントローラに提供するために構成される。
【0008】
サービスプロキシ機能を提供するための例示的な方法は、少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラから、電気通信ネットワークコアのためのルーティングポリシーを提供するステップを含み、電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信するネットワーク機能を含む。方法は、少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーで、サービスプロキシコントローラからのルーティングポリシーを利用してサービスプロキシコントローラからのルーティングポリシーを実施することによって、ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップを含む。方法は、各サービスプロキシワーカーで、電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートをサービスプロキシコントローラに提供するステップを含む。
【0009】
いくつかの例では、ルーティングポリシーを提供することは、サービスプロキシワーカーからのネットワークステータスレポートに基づいて、ネットワーク機能のうちの少なくとも第1の部分集合間で負荷バランシングを行なうことを含む。いくつかの例では、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングすることは、サービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能に向けられた少なくとも第1の電気通信ネットワークコアメッセージを、第1のネットワーク機能のための健全性ステータスインジケータに基づいて再ルーティングすることを含む。いくつかの例では、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングすることは、サービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能から第2のネットワーク機能への第1の電気通信ネットワークコアメッセージの失敗した伝送を再試行することを含む。
【0010】
いくつかの例では、サービスプロキシワーカーは、ネットワーク機能のインスタンスとともに分散コンピューティングシステムにデプロイされ、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングすることは、ネットワーク機能のインスタンスのためのデフォルトのアウトバウンドプロキシとして作用することを含む。いくつかの例では、電気通信ネットワークコアのためのルーティングポリシーを提供することは、トラフィック優先順位付けポリシーを提供することを含み、ルーティングポリシーを実施することは、トラフィック優先順位付けポリシーに従って過負荷状態を検出することに応答して、より低い優先順位のネットワークトラフィックを切り捨てることを含む。
【0011】
いくつかの例では、ネットワークステータスレポートを提供することは、各ネットワーク機能についての要求および応答カウント、各ネットワーク機能についてのメッセージレート、および各ネットワーク機能についての平均伝送待ち時間のうちの1つ以上を提供することを含む。いくつかの例では、サービスプロキシコントローラは、少なくとも第1のネットワーク機能についてのネットワーク負荷を、登録中に第1のネットワーク機能によって発行される容量情報、第1のネットワーク機能によって発行される負荷情報、および第1のネットワーク機能のネットワーク負荷を特徴付ける第1のネットワークステータスレポートに基づいて決定するために構成される。
【0012】
いくつかの例では、電気通信ネットワークコアは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)5G電気通信ネットワークコアであり、ネットワーク機能は少なくとも、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function:AMF)、ポリシー制御機能(policy control function:PCF)、統合データ管理(unified data management:UDM)機能、セッション管理機能(session management function:SMF)、およびネットワークスライス選択機能(network slice selection function:NSSF)を含む。いくつかの例では、電気通信ネットワークコアのためのルーティングポリシーを提供することは、ネットワーク機能リポジトリ機能(network function repository function:NRF)からネットワーク機能ステータス情報を受信することと、追加のネットワーク機能ステータス情報をNRFに提供することとを含む。
【0013】
ここに説明される主題は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実現されてもよい。そのため、ここに使用されるような「機能」、「ノード」、または「エンジン」という用語はハードウェアを指すが、それらはまた、説明されている特徴を実現するためのソフトウェアおよび/またはファームウェア構成要素を含んでいてもよい。例示的な一実現化例では、ここに説明される主題は、コンピュータのプロセッサによって実行されるとステップを行なうようにコンピュータを制御するコンピュータ実行可能命令が格納された非一時的コンピュータ読取可能媒体を使用して実現されてもよい。ここに説明される主題を実現するのに好適である例示的なコンピュータ読取可能媒体は、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、プログラマブル論理デバイス、および特定用途向け集積回路などの非一時的コンピュータ読取可能媒体を含む。加えて、ここに説明される主題を実現するコンピュータ読取可能媒体は、単一のデバイスまたはコンピューティングプラットフォーム上に位置していてもよく、もしくは、複数のデバイスまたはコンピューティングプラットフォームにわたって分散されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】サービスベースのアーキテクチャを使用する例示的な電気通信ネットワークコアを示すブロック図である。
図2】サービスプロキシ機能の例示的な一実現化例を示すブロック図である。
図3】負荷を認識する発見および要求ルーティングのための例示的なメッセージ交換を示す信号伝送図である。
図4】電気通信を認識する代替ルーティングのための例示的なメッセージ交換を示す信号伝送図である。
図5】NRFを用いて実行されるルーティング最適化のための例示的なメッセージ交換を示す信号伝送図である。
図6】過負荷/退出輻輳制御のための例示的なメッセージ交換を示す信号伝送図である。
図7】ネットワーク機能の失敗または劣化を取り扱うための例示的なメッセージ交換を示す信号伝送図である。
図8】カナリアリリースを実現するための例示的なメッセージ交換を示す信号伝送図である。
図9】サービスベースのアーキテクチャを使用する電気通信ネットワークコアにおけるサービスプロキシ機能を提供するための例示的な方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
サービスベースのアーキテクチャを使用する電気通信ネットワークコアにおけるサービスプロキシ機能を提供するための方法、システム、およびコンピュータ読取可能媒体が開示される。特に、開示される主題は、少なくとも1つのサービスプロキシコントローラと複数のサービスプロキシワーカーとを使用する分散されたサービスプロキシ機能を提示する。
【0016】
3GPP 5G仕様は、電気通信ネットワークコアにおける構成要素が互いに通信するやり方を著しく変える。5Gにおけるコアネットワークは、ネットワーク要素が、電気通信ネットワークコアにおける他のネットワーク要素によってREST APIを用いて利用されるサービスを広告して提供する、サービスベースのアーキテクチャに従う。これは、電気通信ネットワークにおけるウェブスケール技術およびソフトウェアの採用を可能にする。
【0017】
5Gアーキテクチャでは、焦点は、密結合の機能およびポイント・ツー・ポイントインターフェイスとは対照的に、疎結合のサービス上にある。HTTP/2が、サービスベースのアプリケーション層プロトコルとして使用される。5Gアーキテクチャは、固有の制御およびユーザプレーン分離をサポートする。5Gアーキテクチャは、統合されたデータ管理フレームワーク、拡張され統合されたポリシーフレームワーク、および拡張されたネットワーク露出機能性をサポートする。
【0018】
ウェブスケール技術はしばしば、主としてオープンソースソフトウェアに依拠し、たとえば、特にシステムを実現するデプロイメントおよび動作局面において、かなりの量の自動化を取り入れる。ウェブスケール技術ソリューションは、電気通信ネットワークコア層より下のメッセージに存在する情報要素に基づいている。この明細書に説明されるサービスプロキシ機能は、電気通信ネットワークコアにおけるネットワーキング構成要素に電気通信の認識をもたらし、輻輳制御、トラフィック優先順位付け、過負荷制御、最適化されたルーティングなどといった問題を解決するのに役立ち得る。
【0019】
図1は、サービスベースのアーキテクチャを使用する例示的な電気通信ネットワークコア100を示すブロック図である。電気通信ネットワークコア100は、たとえば、3GPP 5G電気通信ネットワークコアであり得る。図1に示すように、電気通信ネットワークコア100は、サービスプロキシ機能102と、サービスプロキシ機能102を使用して互いに通信する複数のネットワーク機能とを含む。
【0020】
図1に示すネットワーク機能は、電気通信ネットワークコア100におけるネットワーク機能の例である。他のタイプの適切なネットワーク機能が含まれていてもよく、いくつかの例では、電気通信ネットワークコア100は、より少ないネットワーク機能を含むであろう。図1に示すように、電気通信ネットワークコア100は、ネットワークスライス選択機能(NSSF)104と、ネットワーク露出機能(network exposure function:NEF)106と、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF)108と、ポリシー制御機能(PCF)110と、統合データ管理(UDM)機能112と、アプリケーション機能(application function:AF)114と、セキュリティエッジ保護プロキシ(security edge protection proxy:SEPP)116と、EIR118と、インターワーキング機能(interworking function:IWF)120と、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)122と、認証サーバ機能(authentication server function:AUSF)と、ブートストラッピングサーバ機能(bootstrapping server function:BSF)126と、セッション管理機能(SMF)128とを含む。
【0021】
図1に示すネットワーク機能のうちのいくつかは、5G-4Gインターワーキングのために使用される。たとえば、NSSF104、NEF106、NRF108、SEPP116、EIR118、IWF120、およびBSF126は、5G-4Gインターワーキングを容易にするために使用され得る。
【0022】
サービスプロキシ機能102は、たとえばルーティング制御、回復力、および可観測性といった、サービスベースのアーキテクチャを容易にするためのさまざまなサービスを電気通信ネットワークコア100に提供するために、ネットワーク機能と一緒にクラウドコンピューティング環境にデプロイされ得る。サービスプロキシ機能102は一般に、サービスメッシュソリューションを電気通信ネットワークコア100に提供し、それにより、ネットワーク機能からのさまざまな計算負担を緩和し、サービスベースのアーキテクチャの順守から生じるネットワークエラーのリスクを減少させる。
【0023】
一般に、サービスプロキシ機能102は、ネットワーク機能間の通信を取り扱うための専用の共通のサービスである。サービスプロキシ機能102は、クラウドコンピューティング環境にデプロイされた他のサービスによって共有される別個のソフトウェア層として実現され得る。サービスプロキシ機能102は、ネットワーク機能からサービス間通信の懸念の負担を軽減し、サービス間通信を安全で迅速で信頼できるものにする。
【0024】
いくつかの例では、サービスプロキシ機能102は、電気通信ネットワークコア100におけるサービスに、以下の利点のうちの1つ以上を提供する:
・サービス間通信フローの均一な可視性および制御を可能にする
・回路遮断、待ち時間を認識する負荷バランシング、最終的に一貫したサービス発見、トランザクション再試行、およびトランザクション期限などの能力を有する
・ポイントに関する回復力およびサービスに関する回復力の双方を提供する
・制御プレーンおよびデータプレーンを実現する。
【0025】
いくつかの例では、NRF108とサービスプロキシ機能102とは、負荷バランシングなどのあるタスクを容易にするために組合され、または互いに通信するように構成される。NRF108は、たとえば以下についてのリアルタイム情報を格納することができる:
・失敗したネットワーク機能、または応答しないネットワーク機能
・各ネットワーク機能の負荷状態
・ネットワーク機能応答時間
・ネットワーク機能接続健全性。
【0026】
そのような情報をNRF108に格納することは、NRF108でのよりよいネットワーク機能選択決定をもたらし得る。NRF108はまた、たとえば別個のNRFクエリをなくすことによって初期サービス要求を減少させるために、そのような情報を使用することができる。いくつかの例では、NRF108とサービスプロキシ機能102とを組合せることは、メッセージの動的な再ルーティングを可能にし得る。
【0027】
サービスプロキシ機能102は、電気通信ネットワークコア100の全体的健全性の向上した可視性を提供することができる。ネットワークの健全性への可視性を有することは、オペレータにとって重大である。いくつかの機能は、たとえばスライスの健全性を提供することによって限られた容量でこの必要性を部分的に満たす。サービスプロキシ機能102は、失敗または劣化したネットワーク機能を識別するための追加の監視機能の必要性を緩和することができる。
【0028】
サービスプロキシ機能102は、所与のタイプのネットワーク機能のために到来するすべてのメッセージの全体像を有することにより、利用可能なネットワーク機能間の向上した負荷バランシングを提供することができる。サービスプロキシ機能102は、現在の負荷およびネットワーク機能利用可能性に基づいて、ラウンドロビン、重み付けラウンドロビン、トランザクション待ち時間、および他の適切な負荷バランシングなどの技術をサポートすることができる。
【0029】
サービスプロキシ機能102は、ネットワークにおけるその位置を活用することにより、電気通信ネットワークコア100によりよいルーティング制御を提供し、回復力をもたらすことができる。サービスプロキシ機能102は、次のホップの選択に関連付けられた複雑なルーティングルールを記憶して解釈し、同時に、ネットワーク機能の負荷状態および健全性ステータスに基づいて再ルーティング決定を行なうという利用者ネットワーク機能を取り除く。
【0030】
代替ルートがない場合、サービスプロキシ機能102は、失敗または劣化したネットワーク機能に向けられた要求を迅速に却下することができ、それにより、回路遮断器として作用する。これは、利用者ネットワーク機能での貴重なリソースが、プロバイダからの応答を待って動きがとれなくなるのを防止することができる。サービスプロキシ機能102はまた、サービス利用者に代わって再試行を試みることができ、それにより、この負担をサービス利用者から取り除き、それがアプリケーションに集中できる状態にする。
【0031】
サービスプロキシ機能102は、ネットワーク機能間の接続を減少させるのに有用であり得る。サービスプロキシ機能102がない場合、ネットワーク機能インスタンスは典型的には、すべての他のネットワーク機能インスタンスとの接続をセットアップするであろう。ネットワーク機能インスタンスとともにデプロイされ、ネットワーク機能インスタンスのためのアウトバウンドプロキシとして作用することにより、サービスプロキシ機能102は、ネットワーク機能インスタンスが互いとの直接接続をセットアップする必要性をなくす。接続は、各ネットワーク機能インスタンスがサービスプロキシ機能102への1組の冗長な接続を維持し、それらの接続をすべてのアウトバウンド要求のために使用するように、最適化され得る。
【0032】
図2は、サービスプロキシ機能102の例示的な一実現化例を示すブロック図である。サービスプロキシ機能102は、サービスプロキシコントローラ202と、複数のサービスプロキシワーカー204、206、208、および210とを含む。サービスプロキシ機能102は、図2に示すような制御プレーンおよびデータプレーンを含む。サービスプロキシワーカー204、206、208、および210は制御プレーンを使用し、サービスプロキシワーカー204、206、208、および210は、データプレーンを使用して電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするために互いに通信する。
【0033】
サービスプロキシコントローラ202は、サービスプロキシコントローラ機能の複数の異なるインスタンスとして実現され得る。いくつかの例では、サービスプロキシコントローラ202の機能は、複数のコントローラマイクロサービス間で分割される。
【0034】
各サービスプロキシワーカーは、1つ以上のネットワーク機能に結合される。サービスプロキシワーカー204は、第1のAMFインスタンス212、第2のAMFインスタンス214、およびSMFインスタンス216に結合される。サービスプロキシワーカー206は、AUSF218インスタンスおよびPCFインスタンス220に結合される。サービスプロキシワーカー208は、第1のSMFインスタンス222および第2のSMFインスタンス224に結合される。サービスプロキシワーカー210は、UDMインスタンス226に結合される。
【0035】
いくつかの例では、サービスプロキシ機能102は、どのサービスプロキシワーカーも任意の特定のネットワーク機能に結合されず、その代わり、すべてのサービスプロキシワーカーが、ネットワークアイデンティティを集団で共有し、サービスプロキシ機能インスタンスのドメインにおいてすべてのネットワーク機能によってデフォルトプロキシとして集団で使用されるように、実現される。サービスプロキシワーカーの集合にわたってネットワーク機能利用者負荷を分散させるために、クラウド負荷バランサー機能が使用されてもよい。
【0036】
動作時、サービスプロキシワーカー204、206、208、および210は、電気通信ネットワークコア100のサービスベースのアーキテクチャに従って、ネットワーク機能間の通信を容易にする。サービスプロキシコントローラ202は、電気通信ネットワークコア100のためのルーティングポリシーをサービスプロキシワーカー204、206、208、および210に提供するために、適切なプログラミングによって構成される。
【0037】
サービスプロキシワーカー204、206、208、および210の各々は、サービスプロキシコントローラ202からのルーティングポリシーを利用してサービスプロキシコントローラ202からのルーティングポリシーを実施することによってネットワーク機能間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするために、適切なプログラミングによって構成される。サービスプロキシワーカー204、206、208、および210の各々はまた、電気通信ネットワークコアメッセージに基づいてネットワークステータスレポートをサービスプロキシコントローラ202に提供するために構成される。典型的には、1つのネットワーク機能はサービスの集まりを含み、ネットワークステータスが、各ネットワーク機能および各ネットワーク機能サービスについてレポートされる。サービスプロキシコントローラ202は、新しいルーティングポリシーを生成してプッシュするために、ネットワークステータスレポートを使用することができる。
【0038】
ネットワークステータスレポートは、たとえば、ネットワーク機能が失敗または劣化したという通知、または他の適切なメトリック、主要性能指標(key performance indicator:KPI)、および、メッセージ処理に関連したレポートを含み得る。たとえば、ネットワークステータスレポートは、各ネットワーク機能インスタンスについての要求および応答カウント、または、各ネットワーク機能インスタンスについてのメッセージレートまたは平均トランザクション待ち時間を含み得る。ネットワークステータスレポートは、成功およびエラーカウントを含み得る。この情報により、サービスプロキシコントローラ202は、現在の情報に基づいて、ネットワーク健全性のビューを提供し、ルーティングポリシーを提供する唯一の立場にある。
【0039】
サービスプロキシコントローラ202と、サービスプロキシワーカー204、206、208、および210とは、少なくとも1つのプロセッサを使用して実現され、一般に、分散コンピューティングシステム、たとえば、クラウドコンピューティングシステムまたは他の適切なコンピューティングシステムを使用して実現される。サービスプロキシ機能102は、たとえば、ネットワーク機能インスタンスへのデフォルトのアウトバウンドプロキシとして、または、クラウド固有の環境におけるサイドカーとしてデプロイされ得る。サービスプロキシ機能102は、電気通信ネットワークコア100に、以下の利点のうちの1つ以上を提供することができる:
・向上した負荷バランシング
・ルーティング制御および回復力 - タイムアウト、再試行および代替ルーティング
・レート制限 - 進入および退出
・トラフィック優先順位付け
・ネットワーク可視性レポート - メトリック、KPI、ロギング
・HTTP/2およびペイロード仲介
・回路遮断
・カナリアおよびA/Bテスト
・トラフィックシャドーイング - メッセージコピー
・故障注入/カオステスト。
【0040】
いくつかの例では、ルーティングポリシーを提供することは、サービスプロキシワーカー204、206、208、および210からのネットワークステータスレポートに基づいて、ネットワーク機能のうちの少なくとも第1の部分集合間で負荷バランシングを行なうことを含む。いくつかの例では、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングすることは、あるサービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能に向けられた少なくとも第1の電気通信ネットワークコアメッセージを、第1のネットワーク機能のための健全性ステータスインジケータに基づいて再ルーティングすることを含む。いくつかの例では、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングすることは、あるサービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能から第2のネットワーク機能への第1の電気通信ネットワークコアメッセージの失敗した伝送を再試行することを含む。
【0041】
いくつかの例では、サービスプロキシワーカー204、206、208、および210は、ネットワーク機能のインスタンスとともに分散コンピューティングシステムにデプロイされ、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングすることは、ネットワーク機能のインスタンスのためのデフォルトのアウトバウンドプロキシとして作用することを含む。それに代えて、ネットワーク機能は、サービスプロキシワーカー204、206、208、および210を、すべての可能なフローのためのデフォルトプロキシとしてではなく、ネットワーク機能間通信のためのアウトバウンドプロキシとして構成することができる。いくつかの例では、電気通信ネットワークコア100のためのルーティングポリシーを提供することは、トラフィック優先順位付けポリシーを提供することを含み、ルーティングポリシーを実施することは、トラフィック優先順位付けポリシーに従って過負荷状態を検出することに応答して、より低い優先順位のネットワークトラフィックを切り捨てることを含む。
【0042】
いくつかの例では、ネットワークステータスレポートを提供することは、各ネットワーク機能についての要求および応答カウント、各ネットワーク機能についてのメッセージレート、および各ネットワーク機能についての平均伝送待ち時間のうちの1つ以上を提供することを含む。いくつかの例では、サービスプロキシコントローラ202は、少なくとも第1のネットワーク機能についてのネットワーク負荷を、登録中に第1のネットワーク機能によって発行される容量情報、第1のネットワーク機能によって発行される負荷情報、および第1のネットワーク機能のネットワーク負荷を特徴付ける第1のネットワークステータスレポートに基づいて決定するために構成される。
【0043】
図3は、負荷を認識する発見および要求ルーティングのための例示的なメッセージ交換300を示す信号伝送図である。図3は、AMFインスタンス302と、サービスプロキシワーカー304と、NRF108と、サービスプロキシコントローラ202と、別のサービスプロキシワーカー306と、PCFインスタンス308とを示す。
【0044】
サービスベースの5Gコアにおける利用可能なネットワーク機能間の負荷バランシングは、主としてNRF108の機能であり、利用者ネットワーク機能で実現される論理である。NRF108は、ネットワーク機能発見プロセス中にネットワーク機能によって提供される相対容量情報および負荷情報を考慮に入れる:
・NRF108に発行される相対容量情報:これは、ネットワーク機能登録またはネットワーク機能更新の一環としてネットワーク機能によって提供される情報である。相対的である容量は、この値の解釈に関して何らかの混乱を生み出す場合がある;
・NRF108に発行される負荷情報:これは、ネットワーク機能更新の一環としてネットワーク機能によって提供される情報である。提供された負荷情報は、それが頻繁に更新され、迅速に利用される場合、貴重である。しかしながら、更新と更新の間にかなりの時間量がある場合、負荷情報はそれほど有用ではないかもしれない。
【0045】
上述の情報に基づいて、NRF108は(発見要求に応答して)、最も好ましいものから最も好ましくないものに基づく順序付けられたリストにおける複数の結果を返すことができる。しかしながら、利用者ネットワーク機能がこの情報をかなりの時間量の間キャッシュに入れる場合、順序は価値を失う。なぜなら、負荷情報は、秒刻みで迅速に変わり得るためである。また、利用者NFが複数の結果を見る場合にどんな種類の負荷バランシング戦略を使用しなければならないかに関する規格はなく、これは、ベンダーが、プロバイダの負荷バランシングの達成を難しくすることにより、自分自身の戦略を実現することをもたらすであろう。
【0046】
サービスプロキシコントローラ202は、さもなければNRF108にとって利用可能ではないかもしれない貴重な情報を、NRF108に提供することができる。たとえば、サービスプロキシコントローラ202は、追加のメトリックおよびネットワーク機能のより最新のステータス情報をレポートすることができる。ネットワーク機能によってレポートされるNRF108でのデータのビューと組合された、サービスプロキシ機能102によってレポートされるメトリックは、現在の負荷、すなわち、ネットワーク機能上の「真の負荷」を提供し、それは、(発見要求のための)よりよいネットワーク機能選択をもたらすだけでなく、発見要求に応答して古くなった結果を提供することを回避することができる。
【0047】
「真の負荷」は、所与のネットワーク機能インスタンスのための以下の情報を考慮に入れる:
・登録動作中にネットワーク機能インスタンスによって発行される容量情報
・ネットワーク機能インスタンスによって更新動作を介してNRF108にレポートされるような負荷
・ネットワーク機能インスタンスによって取り扱われている1秒あたりのメッセージ、または、負荷/容量に対するメッセージレート
・要求/サービスタイプごとの待ち時間分布
・未処理のトランザクションの数
・エラー/応答分布。
【0048】
メッセージ交換300は、サービスプロキシコントローラ202が、ルーティングポリシーをプッシュするためのメッセージ310をサービスプロキシワーカー304および306に送信することから始まる。サービスプロキシコントローラ202はまた、ネットワーク機能インスタンスの現在の負荷情報でNRF108を連続的に更新するために、NRF108とメッセージ312を交換する。
【0049】
AMF302は、ネットワークサービスを発見するために、メッセージ314をサービスプロキシワーカー304に送信する。たとえば、メッセージ314は、NRF108を宛先として特定し、ネットワークサービスのタイプをPCFとして特定することができる。サービスプロキシワーカー304は、メッセージ316をNRF108にルーティングする。
【0050】
NRF108は、サービスプロキシコントローラ202とともに決定されたネットワーク負荷に基づいて、適切なネットワーク機能を選択する。たとえば、NRF108はPCF308を選択することができる。なぜなら、それが現在、利用可能なPCFのプールの中で最も低い負荷を経験しているためである。NRF108は、PCF308を識別するメッセージ318をサービスプロキシワーカー304に送信することによって応答する。サービスプロキシワーカー304は、メッセージ320をAMF302にルーティングする。
【0051】
AMF302は次に、PCF308からのサービスを要求するメッセージ322をサービスプロキシワーカー304に送信することができる。サービスプロキシワーカー304は、メッセージ324をサービスプロキシワーカー306にルーティングする。サービスプロキシワーカー306は、メッセージ326をPCF308にルーティングする。
【0052】
図4は、電気通信を認識する代替ルーティングのための例示的なメッセージ交換400を示す信号伝送図である。図4は、SMFインスタンス402と、サービスプロキシワーカー404と、NRF108と、サービスプロキシコントローラ202と、別のサービスプロキシワーカー406と、第1のPCFインスタンス408と、第2のPCFインスタンス410とを示す。
【0053】
典型的には、次のホップの選択は、NRF108の機能である。時々、NRF108は、利用者ネットワーク機能が解釈し処理しなければならない複雑なルーティングルールを提供する場合がある。同様に、利用者ネットワーク機能は、プロバイダからのエラーメッセージの場合に代替ルーティングに関連付けられた論理を実現しなければならず、または、タイムアウトの場合に同じプロバイダを用いて要求を再試行しなければならない。
【0054】
サービスベースのアーキテクチャのこれらの局面をサポートするために、利用者ネットワーク機能は、ネットワーク機能が提供しているアプリケーションまたはサービスに関連付けられていないものの、単にさまざまなルーティング問題を取り扱うためのものである論理を実現しなければならないであろう。サービスプロキシ機能102は、たとえばメッセージ交換400によって示されるようにルーティング、代替ルーティング、および/または再試行を取り扱うことによって、これらの懸念を緩和することができる。
【0055】
メッセージ交換400は、サービスプロキシコントローラ202が、ルーティングポリシーをプッシュするためのメッセージ412をサービスプロキシワーカー404および406に送信することから始まる。SMF402はPCF408を発見した。PCF408の発見は図示されない。次に、PCF408は失敗する。
【0056】
サービスプロキシワーカー406は、失敗を検出する。失敗に応答して、サービスプロキシワーカー406とサービスプロキシコントローラ202とは、メッセージ416を交換する。メッセージ416は、サービスプロキシコントローラ202に失敗を通知し、サービスプロキシコントローラ202からの代替物をサービスプロキシワーカー406に提供する。
【0057】
SMF402は次に、PCF408とのセッションを作成するためのセッション生成要求メッセージ418を送信する。サービスプロキシワーカー404は、メッセージ426をサービスプロキシワーカー406にルーティングする。サービスプロキシワーカー406は、作成要求422をPCF410に向け直す。
【0058】
場合によっては、SMF402は次に、PCF408に対してアドレス指定されたセッション更新要求メッセージ424をサービスプロキシワーカー404に送信する。サービスプロキシワーカー404は、メッセージ426をサービスプロキシワーカー406にルーティングする。サービスプロキシワーカー406は、それに応答して、たとえばサービス利用不可能メッセージ428をサービスプロキシワーカー404に送信することによって、更新要求またはルートを却下することができる。次に、サービスプロキシワーカー404は、メッセージ430をSMF402にルーティングする。それに代えて、サービスプロキシワーカー404は、別の宛先にルーティングすることができる。
【0059】
図5は、NRFを用いて実行されるルーティング最適化のための例示的なメッセージ交換500を示す信号伝送図である。図5は、SMFインスタンス502と、サービスプロキシワーカー504と、NRF108と、サービスプロキシコントローラ202と、別のサービスプロキシワーカー506と、PCFインスタンス508とを示す。ルーティング最適化は、たとえば、サービスごとに行なわれ得る。
【0060】
メッセージ交換500は、サービスプロキシコントローラ202が、たとえば発見を伴わないルーティング最適化のために、NRF108とメッセージ510を交換することから始まる。サービスプロキシコントローラ202は、ルーティングポリシーをプッシュするためのメッセージ512をサービスプロキシワーカー504および506に送信する。ルーティングポリシーは、所与のサービスプロキシワーカーに取り付けられたネットワーク機能に特有であり得る。たとえば、サービスプロキシワーカー504のためのルーティングポリシーは、SMF502に特有であり、サービスプロキシワーカー506のためのルーティングポリシーは、PCF508に特有である。
【0061】
SMF502は、PCFの発見を伴わないサービス要求メッセージ514を送信する。サービスプロキシワーカー504は、サービス要求を検査し、PCF508にアドレス指定された要求516をサービスプロキシワーカー506にルーティングする。サービスプロキシワーカー506は、メッセージ518をPCF508にルーティングする。
【0062】
図6は、過負荷/退出輻輳制御のための例示的なメッセージ交換600を示す信号伝送図である。図6は、SMFインスタンス602と、サービスプロキシワーカー604と、NRF108と、サービスプロキシコントローラ202と、別のサービスプロキシワーカー606と、PCFインスタンス608とを示す。
【0063】
メッセージ交換600は、サービスプロキシコントローラ202が、ルーティングポリシーをプッシュするために、サービスプロキシワーカー604および606とメッセージ610を交換することから始まる。次に、PCF608は輻輳状態612になる。
【0064】
サービスプロキシワーカー606は、PCF608と交換された電気通信ネットワークコアメッセージを監視することによって、PCF608が輻輳状態にあると判断する。サービスプロキシワーカー606は、PCF608が輻輳状態にあることをサービスプロキシコントローラ202に通知するために、および、優先順位付けポリシーをサービスプロキシコントローラ202からサービスプロキシワーカー606に送信するために、サービスプロキシコントローラ202とメッセージ614を交換する。
【0065】
メッセージ交換600は、PCF608にアドレス指定された複数のサービス要求616がサービスプロキシワーカー606に送信されることで続く。サービスプロキシワーカー606は、優先順位が高い要求618および622をPCF608にルーティングする。サービスプロキシワーカー606は、たとえば503のステータスで代替サーバが利用可能でない場合、優先順位が低い要求620および624を却下する。または、利用可能な場合、サービスプロキシワーカー606は、いくつかの要求を代替PCFに迂回させることができる。
【0066】
退出は、ネットワーク機能登録中に発行される容量に基づき得る。進入制御は、たとえばトラフィックレートの急増に基づき得る。
【0067】
図7は、ネットワーク機能の失敗または劣化を取り扱うための例示的なメッセージ交換700を示す信号伝送図である。図7は、SMFインスタンス702と、サービスプロキシワーカー704と、NRF108と、サービスプロキシコントローラ202と、別のサービスプロキシワーカー706と、PCFインスタンス708とを示す。
【0068】
5Gアーキテクチャでは、たとえば、ネットワーク機能は、クラウド固有のマイクロサービスとして設計されることが予想されており、1つの利用者サービスがプロバイダ上でサービスを同期的に呼出す場合、プロバイダサービスが利用不可能であるかまたは高遅延を呈している可能性がある。これは、利用者でのリソース枯渇をもたらすかもしれず、それにより、利用者サービスは、他の要求を取り扱うことができなくなるであろう。1つのサービスの失敗は、場合によっては、ネットワーク内の他のサービスに連鎖し得る。サービスプロキシ機能102は、たとえばメッセージ交換700によって示されるように電気通信ネットワークコアメッセージを考慮することによって、そのような連鎖する失敗を潜在的に回避することができる。
【0069】
メッセージ交換700は、サービスプロキシコントローラ202が、ルーティングポリシーをプッシュするために、NRF108とメッセージ710を交換することから始まる。SMF702は、PCF708を発見する。次に、PCF708は失敗する。
【0070】
サービスプロキシワーカー706は、PCF708と交換された電気通信ネットワークコアメッセージを監視することによって、PCF708が失敗したと判断する。サービスプロキシワーカー706は、PCF708が輻輳状態にあることをサービスプロキシコントローラ202に通知するために、サービスプロキシコントローラ202とメッセージ714を交換し、サービスプロキシコントローラ202は、代替物を用いずに応答する。
【0071】
次に、SMF702は、PCF708からのサービスを要求するメッセージ716をサービスプロキシワーカー704に送信する。サービスプロキシワーカー704は、メッセージ718をサービスプロキシワーカー706にルーティングする。サービスプロキシワーカー706は「回路を開く」。サービスプロキシワーカー706は、たとえば503のステータスで却下メッセージ720をサービスプロキシワーカー704に送信することにより、要求に応答する。サービスプロキシワーカー704は、メッセージ722をSMF702にルーティングする。サービスプロキシコントローラ202が代替PCFインスタンスを決定する場合、サービスプロキシコントローラ202は、サービスプロキシワーカー706への代替PCFインスタンスを識別することができ、サービスプロキシワーカー706は、PCF708にアドレス指定された要求を代替物に迂回させることができる。
【0072】
図8は、カナリアリリースを実現するための例示的なメッセージ交換800を示す信号伝送図である。図8は、SMFインスタンス802と、サービスプロキシワーカー804と、NRF108と、サービスプロキシコントローラ202と、別のサービスプロキシワーカー806と、第1のPCFインスタンス808と、第2のPCFインスタンス810とを示す。
【0073】
サービスプロキシ機能102は、新しいネットワーク機能のリリースの展開に重要な役割を果たすことができる。サービスプロキシ機能102は、新しいリリースがユーザまたは友好的なユーザの一部に露出されることを可能にするメカニズムをサポートすることができる。いったん成功すると、サービスプロキシ機能102は、追加のユーザを新しいリリースに対して制御された態様でゆっくり開放することができ、展開中にオペレータに自信を提供する。サービスプロキシ機能102はまた、オペレータが新しいネットワーク機能のリリースを迅速に段階的に行なうことができ、徹底したテストの後でトラフィックをより新しいリリースに直ちに展開することができる、ブルーグリーンデプロイメントを容易にすることができる。
【0074】
メッセージ交換800は、サービスプロキシコントローラ202が、ルーティングポリシーをプッシュするために、サービスプロキシワーカー804および806とメッセージ812を交換することから始まる。サービスプロキシコントローラ202はまた、任意の適切なNRF更新を適用するために、NRF108とメッセージ814を交換する。
【0075】
次に、ネットワークオペレータは、サービスプロキシコントローラ202でカナリアポリシーを構成する。ポリシーは、たとえば静的であってもよく、または、サポートされたバージョンに基づいていてもよい。サービスプロキシコントローラ202は、カナリアポリシーの適切な部分をサービスプロキシワーカー806にプッシュするために、サービスプロキシワーカー806とメッセージ816を交換する。
【0076】
この例では、カナリアポリシーは、サービスプロキシワーカー806が、PCF808にアドレス指定されたトラフィックを、PCF808およびPCF810間でたとえば75:25という比率または他の適切な比率で分散させるためのものであるということを特定する。次に、サービスプロキシワーカー806は、PCF808にアドレス指定された複数のサービス要求818を受信する。サービスプロキシワーカー806は、カナリアポリシーに従って、サービス要求820のうちのいくつかをPCF808にルーティングし、残りのサービス要求をPCF810にルーティングする。
【0077】
図9は、サービスベースのアーキテクチャを使用する電気通信ネットワークコアにおけるサービスプロキシ機能を提供するための例示的な方法900を示すフロー図である。方法900は、たとえば、図2のサービスプロキシコントローラ202とサービスプロキシワーカー204、206、208、および210とによって行なわれ得る。
【0078】
方法900は、少なくとも1つのプロセッサ上に実現されたサービスプロキシコントローラから、電気通信ネットワークコア、たとえば図1の電気通信ネットワークコア100のためのルーティングポリシーを提供するステップ(902)を含む。電気通信ネットワークコアは、サービスベースのアーキテクチャを使用して通信するネットワーク機能を含む。たとえば、電気通信ネットワークコアは、3GPP 5G電気通信ネットワークコアであってもよく、ネットワーク機能は少なくとも、AMF、PCF、UDM機能、SMF、およびNSSFを含む。いくつかの例では、ネットワーク機能は、統合データリポジトリ(unified data repository:UDR)、認証サーバ機能(ASF)、およびネットワークリポジトリ機能(NRF)のうちの1つ以上を含む。
【0079】
方法900は、少なくとも1つのプロセッサ上に実現された複数のサービスプロキシワーカーのうちの各サービスプロキシワーカーで、ネットワーク機能のうちのそれぞれの部分集合間で電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップ(904)を含む。電気通信ネットワークメッセージをルーティングするステップは、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングしている間に、サービスプロキシコントローラからのルーティングポリシーを利用してサービスプロキシコントローラからのルーティングポリシーを実施するステップ(906)を含む。
【0080】
方法900は、各サービスプロキシワーカーで、電気通信ネットワークコアメッセージに基づいて、ネットワークステータスレポートをサービスプロキシコントローラに提供するステップ(908)を含む。方法900は、たとえばNRFからトポロジ情報を受信し、トポロジ情報に基づいてルーティングポリシーを提供するステップを含み得る。
【0081】
いくつかの例では、ルーティングポリシーを提供するステップは、サービスプロキシワーカーからのネットワークステータスレポートに基づいて、ネットワーク機能のうちの少なくとも第1の部分集合間で負荷バランシングを行なうステップを含む。いくつかの例では、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップは、サービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能に向けられた少なくとも第1の電気通信ネットワークコアメッセージを、第1のネットワーク機能のための健全性ステータスインジケータに基づいて再ルーティングするステップを含む。いくつかの例では、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップは、サービスプロキシワーカーで、第1のネットワーク機能から第2のネットワーク機能への第1の電気通信ネットワークコアメッセージの失敗した伝送を再試行するステップを含む。
【0082】
いくつかの例では、サービスプロキシワーカーは、ネットワーク機能のインスタンスとともに分散コンピューティングシステムにデプロイされ、電気通信ネットワークコアメッセージをルーティングするステップは、ネットワーク機能のインスタンスのためのデフォルトのアウトバウンドプロキシとして作用するステップを含む。いくつかの例では、電気通信ネットワークコアのためのルーティングポリシーを提供するステップは、トラフィック優先順位付けポリシーを提供するステップを含み、ルーティングポリシーを実施するステップは、トラフィック優先順位付けポリシーに従って過負荷状態を検出することに応答して、より低い優先順位のネットワークトラフィックを切り捨てるステップを含む。
【0083】
いくつかの例では、ネットワークステータスレポートを提供するステップは、各ネットワーク機能についての要求および応答カウント、各ネットワーク機能についてのメッセージレート、および各ネットワーク機能についての平均伝送待ち時間のうちの1つ以上を提供するステップを含む。いくつかの例では、サービスプロキシコントローラは、少なくとも第1のネットワーク機能についてのネットワーク負荷を、登録中に第1のネットワーク機能によって発行される容量情報、第1のネットワーク機能によって発行される負荷情報、および第1のネットワーク機能のネットワーク負荷を特徴付ける第1のネットワークステータスレポートに基づいて決定するために構成される。
【0084】
具体的な例および特徴が上述されてきたが、これらの例および特徴は、ある特定の特徴に関して例がたった1つしか説明されない場合であっても、本開示の範囲を限定するよう意図されてはいない。この開示で提供された特徴の例は、特に明記しない限り、限定的であるというよりむしろ例示的であるよう意図される。上述の説明は、そのような代替案、変更、および均等物を、この開示の利益を有する当業者には明らかであるように網羅するよう意図される。
【0085】
本開示の範囲は、この明細書で(明示的にまたは暗黙的に)開示された任意の特徴もしくは特徴の組合わせ、または開示された特徴の任意の一般化を、そのような特徴または一般化がこの明細書で説明された問題のうちのいずれかまたはすべてを緩和するかどうかに関わらず、含む。したがって、新しい請求項が、本願(または本願への優先権を主張する出願)の審査手続中に、特徴の任意のそのような組合わせに対して作成されてもよい。特に、添付された請求項を参照して、従属請求項からの特徴が独立請求項からの特徴と組合されてもよく、それぞれの独立請求項からの特徴が、添付された請求項で列挙された具体的な組合わせのみならず、任意の適切な態様で組合されてもよい。
図1
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図9