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特許7320673端末間マルチホップサイドリンク無線通信におけるデータパケット伝送実行の方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-26
(45)【発行日】2023-08-03
(54)【発明の名称】端末間マルチホップサイドリンク無線通信におけるデータパケット伝送実行の方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 88/04 20090101AFI20230727BHJP
   H04W 80/02 20090101ALI20230727BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20230727BHJP
【FI】
H04W88/04
H04W80/02
H04W92/18
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022520016
(86)(22)【出願日】2019-10-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-01
(86)【国際出願番号】 EP2019076920
(87)【国際公開番号】W WO2021063519
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-05-30
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】フー, リャン
(72)【発明者】
【氏名】ムハマド, アジマル
(72)【発明者】
【氏名】チャン, コンチ
【審査官】小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-512777(JP,A)
【文献】特表2021-518697(JP,A)
【文献】国際公開第2018/084199(WO,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,R2-1701341:Why is PC5 PDCP Missing from L2 Relaying Radio Protocol Stack?,R2-1701341,2017年02月03日
【文献】Huawei, Hisilicon,Adaptation layer based L2 relaying and light L2 relaying[online],3GPP TSG RAN WG3 #99bis R3-181999,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_99bis/Docs/R3-181999.zip>,2018年04月20日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信において、ユーザ機器(UE)によって指定されたサービスの品質(QoS)を必要とするデータパケットの伝送を実行する方法(80)であって、前記UEが、プロセッサにより運用される入口および出口を有するプロトコルスタックを含み、前記プロトコルスタックが少なくとも、物理(PHY)レイヤ機能、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ機能(58、59、76)、無線リンク制御(RLC)レイヤ機能、および適合(Adapt)レイヤ機能を提供するように配置され、前記RLCレイヤ機能が、データパケット伝送用の複数の入口および出口RLCチャネルを提供し、前記方法が、
前記RLCレイヤ機能によって、入口RLCチャネルでデータパケットを受信するステップ(83)と、
前記Adaptレイヤ機能によって、前記入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、前記指定されたQoSを維持する間に前記データパケットを方向付けるための、RLCチャネルレベルにおける、マッピング規則に従って、出口RLCチャネルにマッピングするステップ(84)と、
前記RLCレイヤ機能によって、前記出口RLCチャネルで前記マッピングされたデータパケットを伝送するステップ(86)と
を含み、
前記マッピング規則に従った前記マッピング(84)が、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のQoSをサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、前記必要とされるQoSを少なくともサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のRLCチャネル設定を有する出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、出口RLCチャネルの瞬間データ交換状況に応じて出口RLCチャネルにマッピングすることと、のうちの1つを含む、方法。
【請求項2】
前記UE(52、53)の前記プロトコルスタックが、PC5インターフェースプロトコルおよびUuインターフェースプロトコルのうちの少なくとも1つに従って、データパケット伝送を支援するように配置され、前記PC5インターフェースプロトコルが、さらなるUEを用いてデータパケットを伝送するように配置され、前記Uuインターフェースプロトコルが、無線アクセスネットワーク(RAN)ユニット(54)を用いてデータパケットを伝送するように配置され、前記マッピング規則に従った前記マッピングが、前記PC5インターフェースプロトコルと前記Uuインターフェースプロトコルとの間のプロトコル変換を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プロトコルスタックが、第1のプロトコルスタックおよび第2のプロトコルスタックのうちの少なくとも1つを含み、前記第1のプロトコルスタックが、前記PC5インターフェースプロトコルをサポートするように配置され、前記第2のプロトコルスタックは、前記Uuインターフェースプロトコルおよび前記PC5インターフェースプロトコルのうちのいずれかの1つをサポートするように配置され、前記Adaptレイヤ機能が、前記第1および第2のプロトコルスタックの両方を運用する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記プロトコルスタックが、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ機能およびサービスデータ適合プロトコル(SDAP)レイヤ機能を提供するように配置され、前記方法が、前記RLCレイヤ機能によって、前記PDCPおよび/またはSDAPレイヤ機能に、UE宛の前記受信されたデータパケットを、伝送することをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
第1の数の入口RLCチャネルが、第1の数の出口RLCチャネルに、隣接した子UE宛のデータパケットをマッピングするように割り振られ、
第2の数の入口RLCチャネルが、第2の数の出口RLCチャネルに、前記隣接した子UEでないさらなる子UE宛のデータパケットを、マッピングするように割り振られ、
第3の数の入口RLCチャネルが、前記UE宛の前記PDCPおよび/またはSDAPレイヤ機能データパケットを伝送するように割り振られている、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記マッピング規則に従った前記マッピング(84)が、前記データパケット内に含まれるQoS要件および送り先の情報に基づく、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記RLCチャネル設定が、
確認型モード(AM)、非確認型モード(UM)、および透過モード(TM)を含むRLCモード、ならびにRLCウィンドウサイズ、RLCシーケンス番号フィールドの長さを含むパラメータと、
ブラインド再送信およびフィードバックに基づく再送信を含む、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)と、
優先度レベルと、
優先されたビットレートと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記マッピング規則に従った前記マッピング(84)が、高優先度レベル入口RLCチャネルから、指定された閾値レベルより低い瞬間データ交換混雑レベルを有する、高優先度レベル出口RLCチャネルの集合のうちの1つへマッピングすることを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記マッピング規則が、
前記Adaptレイヤ機能に事前設定されることと、
前記E2Eマルチホップサイドリンク無線通信が確立されたときに、前記Adaptレイヤ機能に設定されることと、
指定されたQoSを必要とするデータパケットの伝送を要求するサービスによって、前記Adaptレイヤ機能に設定されることと、のうちの少なくとも1つである、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記E2Eマルチホップサイドリンク無線通信が確立されるとき、前記マッピング規則が、前記E2Eマルチホップサイドリンク無線通信における、RANユニットおよびマスタUEのうちの1つからのシグナリングメッセージによって、具体的には無線リソース制御(RRC)シグナリングメッセージによって、前記Adaptレイヤ機能内に設定される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記マッピング規則が、前記E2Eマルチホップサイドリンク無線通信のデータパケット交換状況に応じて、更新または再設定される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の方法による端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信における、指定されたサービスの品質(QoS)を必要とするデータパケットの伝送を実行するように配置された、少なくとも1つのプロセッサ(94)および無線トランシーバ機器(91、92)を備えた、ユーザ機器(UE)(90)。
【請求項13】
無線アクセスネットワーク(RAN)ユニットによって実行される方法であって、入口および出口を有するプロセッサにより運用されるプロトコルスタックを備え、前記プロトコルスタックは、少なくとも、物理(PHY)レイヤ機能、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ機能、無線リンク制御(RLC)レイヤ機能、適合(Adapt)レイヤ機能、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ機能、およびサービスデータ適合プロトコル(SDAP)レイヤ機能を提供するように配置され、前記RLCレイヤ機能は、データパケット伝送用の複数の入口および出口RLCチャネルを提供し、前記Adaptレイヤ機能は、指定されたサービスの品質(QoS)を維持する間に前記データパケットを方向付ける端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信における、前記指定されたQoSを必要とするデータパケットの伝送を実行するための、ユーザ機器(UE)のAdaptレイヤ機能を設定するための、マッピング規則を含む、方法であって、前記RANユニットから前記UEへシグナリングメッセージを伝送することによって、具体的には無線リソース制御(RRC)シグナリングメッセージを伝送することによって、前記RANユニットの前記Adaptレイヤ機能によって含まれる、RLCチャネルレベルにおける、前記マッピング規則に基づいて、前記UEの前記Adaptレイヤ機能を設定するステップ(82)を含み、前記RRCシグナリングメッセージが、前記マッピング(84)を、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のQoSをサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、前記必要とされるQoSを少なくともサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のRLCチャネル設定を有する出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、出口RLCチャネルの瞬間データ交換状況に応じて出口RLCチャネルにマッピングすることと、のうちのいずれか1つである前記マッピング規則に従って規定する、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法による、端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信における、指定されたサービスの品質(QoS)を必要とするデータパケットの伝送を実行するために、ユーザ機器(UE)のAdaptレイヤ機能を設定するように配置された、少なくとも1つのプロセッサ(106)および無線トランシーバ機器(101、102)を備えた、無線アクセスネットワーク(RAN)ユニット(100)。
【請求項15】
コンピュータ可読媒体に記憶されたプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムコードは、前記プログラムコードが請求項12に記載のユーザ機器の少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、請求項1から11のいずれか一項に記載の前記方法を実行するように配置されている、コンピュータプログラム製品。
【請求項16】
コンピュータ可読媒体に記憶されたプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムコードは、前記プログラムコードが請求項14に記載の無線アクセスネットワーク(RAN)ユニットの少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、請求項14に記載の前記方法を実行するように配置されている、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、無線通信に関し、詳細には、端末間マルチホップサイドリンク無線通信における特定のサービスの品質を必要とする、データパケットの伝送を実行する、方法、ユーザ機器、および無線アクセスネットワーク機器に関する。
【背景技術】
【0002】
サイドリンクは、ロングタームエボリューション(LTE)に関する、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のリリース12において、最初に導入された、中間の無線アクセスネットワーク(RAN)機器を用いない、ユーザ機器(UE)間の直接無線通信方法であって、UEの長距離無線トランシーバまたはネットワーク無線トランシーバによって提供される。サイドリンクは、基地局などの、無線アクセスネットワーク(RAN)ユニットを必要としない、2つ以上の近隣のデバイス間の通信である、デバイス間すなわちD2D通信を可能にさせる、中核のLTE規格の適合である。
【0003】
セルラベースの旧式LTEのRANのアップリンクおよび/またはダウンリンク通信においては、2つのUEは、UEのいわゆるUuインターフェースプロトコルを通して通信する。これらのUE間で交換される任意のデータは常に、LTEエボルブドノードB(eNB)を横切る。対照的に、サイドリンクは、いわゆるPC5インターフェースプロトコルを使用して、近距離のUE間の直接通信を可能にし、この間、これらのUE間で交換されるデータは、eNBを通過しない。第5世代(5G)においては、新無線すなわちNR技術、サイドリンクエンハンスメントは、依然として議論中の題目である。
【0004】
サイドリンクを使用するD2D通信は、多様な用途に使用され得、そのうちの1つが、例えば公安通信(PSCs)である。PSCsは、公安当局内の仲間の諜報部間または種々の当局および組織間で重要情報を交換することを含む。PSCsは、UEがRANユニットまたはネットワークセルのカバレッジ領域内でネットワークカバレッジ外にあり、UEが例えば中間RANユニットを用いずに、または部分的なネットワークカバレッジ内でもう一方のUEと通信し、UEが例えば1つまたは複数の中間UEを介してRANユニットに接続する、ネットワークカバレッジ内に、UEがあることを含む、多様なネットワーク条件下で実行され得る。サイドリンク通信技術は、部分的ネットワークカバレッジおよびネットワークカバレッジ外にあるPSCsを提供するために、重要な役割を演じる。
【0005】
3GPP TS23.303「近傍ベースサービス(ProSe)」ステージ2において、LTE ProSeサイドリンク通信は、基礎的な公安通信使用事例をサポートするように明記されている。ここで、NRサイドリンクエンハンスメントは、高度化された公安通信使用事例をサポートすることを明記することになると予想されている。詳細には、検討されている重要な特徴のうちの1つは、例えば、多層建築物内の地下と高層階との間の消防士によるD2D通信などの、PSC見通し線なし(N-LoS)の状況に必要とされる、マルチホップUE中継の概念である。
【0006】
サイドリンクによってサポートされる別の重要な用途は、3GPP TR36.885「LTEベースV2Xサービスに関する検討」において明記されているような、車対全通信機器(V2X)通信である。V2X通信は、利用可能な場合、ネットワークインフラストラクチャを巧みに利用し得、しかしながら、LTEサイドリンクを介するカバレッジがない場合においても、少なくとも基礎的なV2X接続性が可能であるべきである。
【0007】
図1は、バスが無線アクセスユニットeNB20のネットワークカバレッジ10外にある場合の、歩行者15、乗用車16、トラック17、およびバス18間のD2D通信11、12、13、14を含む、LTEベースネットワークのV2Xシナリオを模式的に例解している。乗用車16、トラック17、およびモバイルユーザ機器19はまた、eNB20を使用する、アップリンクおよび/またはダウンリンク無線リンク21、22、23をそれぞれ有する。
【0008】
LTEサイドリンクV2X通信のために、非安全性および安全性情報が交換され得、通信に関与する用途およびサービスの各々が、例えば、レイテンシ、信頼性、データ交換容量、などに関して指定されたQoS要件の様々なセットに関連付けられ得る。
【0009】
PSCアプリケーションに関して、サイドリンクを介して交換されたデータは一般に、これらが通常、音声、映像、およびデータを含む、セキュリティ関連のミッションクリティカルなトラフィックを処理するので、比較的高いサービスの品質(QoS)を必要とする。一般に、PSCトラフィックまたはデータパケットは、できる限り、短いレイテンシおよび高信頼性などの保証されたQoS測定基準を有する、複数の中間の中継UEを介して、端末間で伝送される必要がある。
【0010】
3GPP TS23.303リリース15に従って、QoS管理は、データパケットなどの相対的な優先度または信頼性を示すために、転送するデータパケットと共に、アプリケーションレイヤが一定のデータパケットの優先度または信頼性指標を下位レイヤに渡すことをそれぞれ可能にする、ProSeパケット単位優先度(PPPP)、およびProSeパケット単位信頼性(PPPR)の概念に基づく。PPPPは、パケットの優先順位付けを可能にし、一方、PPPRは、パケットの複製を許可する。
【0011】
NR V2Xに関して、サイドリンクQoSフローモデルが採択されることが、提案されている。例えば、フロー単位のQoSモデルによれば、D2D通信におけるUEの上位レイヤは、各データパケットを、サイドリンク無線ベアラに順にマッピングされる関連付けられたPC5 QoSフローなどの、サイドリンクQoSフローにマッピングする。サイドリンク無線ベアラ(SLRB)設定は、SLRBマッピングへのQoSフローを含み、UEがカバレッジ内にある場合、次の世代のノードベース(gNB)などの、RANユニットによって、いずれか事前設定または設定される。
【0012】
有線バックホールへの費用効果がある代替策としての、無線アクセスバックホール統合伝送(IAB)フレームワークは、目下検討されている。3GPP TS38.874「無線アクセスバックホール統合伝送に関する検討」リリース16において、IABにおけるQoSマッピングが議論されている。3GPP TS38.874によれば、IABノードは、UEへの無線アクセスをサポートするRANユニットであり、アクセストラフィックを無線でバックホールする、UEのデータ無線ベアラ(DRB)を多重化し、無線リンク制御(RLC)チャネルにバックホールする。マッピングは、UE DRBとバックホールRLCチャネルとの間の1対1マッピング、またはDRBとバックホールRLCチャネルとの間の多数対1マッピングであり得る。単一バックホールRLCチャネルにマッピングされたすべてのトラフィックは、エアインターフェースに関する同一のQoS処理を受け得る。
【0013】
バックホールRLCチャネルは、複数のベアラへのおよび/または複数のベアラからのデータを、可能であれば、種々のUEであっても、多重化するので、バックホールRLCチャネル内で転送される各データブロックは、関連付けられているUE、DRB、および/またはIABノードの識別子を収容する必要がある。必要とされる正確な識別子およびこれらの識別子を適合レイヤのヘッダ内に含めることは、アーキテクチャおよび/またはプロトコルの選択肢によって決まる。
【0014】
無線バックホールリンクに関するスケジューラは、種々のRLCチャネルに関連付けられたQoSプロファイルを識別可能である。バックホールのUEベアラとRLCチャネルとの間の1対1マッピングには、QoSプロファイル間の適切なQoS区別が適用可能であり、同一のQoSプロファイルを有するUEベアラ間の公平性が利用可能である。QoSを区別することが、バックホールRLCチャネルにアグリゲートされたUEベアラにとって、やはり可能である一方で、UEベアラ全体の公平性の実施は、より低い粒度となる。
【0015】
図2は、遠隔UE31とコアネットワーク(CN)34との間の、中間L2中継UE32およびeNB33を介した、エボルブドUE対ネットワーク中継UE通信用の、LTEレイヤ2(L2)をサポートする、ユーザ平面(UP)のプロトコルアーキテクチャ30を模式的に例解している。これは、部分的ネットワークカバレッジの一例であり、遠隔UE31は、eNB33の無線カバレッジ領域内になく、eNB33の無線カバレッジ領域内にある、eNB33に中間または中継UE32を介して、間接的に接続する。
【0016】
UE31およびUE32は共に、PHY(PC5)、MAC(PC5)、およびRLC(PC5)と表示された、物理(PHY)レイヤ機能、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ機能、無線リンク制御(RLC)レイヤ機能をサポートするPC5インターフェースプロトコルを提供するように配置されたPC5プロトコルスタック35、ならびに、PHY(Uu)、MAC(Uu)、およびRLC(Uu5)と表示された、物理(PHY)レイヤ機能、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ機能、無線リンク制御(RLC)レイヤ機能をサポートするUuインターフェースプロトコルを提供するように配置されたUuプロトコルスタック36を含む。遠隔UE31は、L2中継UE32と直接通信するので、UE31のUuプロトコルスタック36は、示されていない。
【0017】
eNB33は、物理(PHY)レイヤ機能、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ機能、無線リンク制御(RLC)レイヤ機能をサポートする、Uuインターフェースプロトコル、およびL1および/またはL2ネットワークプロトコルスタック38を提供するように配置されたUuプロトコルスタック37を含む。CN34は、L1および/またはL2ネットワークプロトコルスタック39を含む。
【0018】
図2で示されているように、遠隔UE31とL2中継UE32との間のデータは、PC5プロトコル40によるサイドリンク通信内で交換される。L2中継UE32とeNB33との間のデータは、Uuプロトコル41により交換され、eNB33とCN34との間のデータは、LTE内で定義され、参照符号42で示されている、S1インターフェース、Uuインターフェース、S5インターフェース、およびS8インターフェースプロトコルのうちの1つに従って交換される。
【0019】
図2内のプロトコルアーキテクチャでは、中継機能は、RLCレイヤ機能より上で実行されている。つまり、上りデータは、eNB33からおよび/またはeNB33へ、L2中継UE32を介して転送され、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)機能43によってサポートされており、機能43は、PDCP(Uu)によって示されているeNB33のUuプロトコルスタック37用に設定され、PDCPの機能44は、PDCP(PC5)によって示されている遠隔UE31のPC5プロトコルスタック35用に設定されている。
【0020】
完全性のために、インターネットプロトコル(IP)プロトコルスタック機能は、IPベースの通信プロトコルをサポートするためのものであり、また、図2において遠隔UE、eNB33、およびCN34のそれぞれのプロトコルスタック内に示されている。つまり、LTEによる、指定IP、GPRSトンネリングプロトコル-U(GTP-U)、およびユーザデータグラムプロトコル/IP(UDP/IP)である。
【0021】
1つまたは複数の遠隔UE31のデータ交換は、L2中継UE32のUuインターフェースの単一のデータ無線ベアラ(DRB)にマッピングされ得る。複数のUu DRBは、1つまたは複数の遠隔UE31用の種々のQoS階級のトラフィックを搬送するために使用され得る。L2中継UE32それ自体のデータトラフィックを、UE31へのおよび/またはUE31からのトラフィックを中継するために使用される、Uu DRB上に多重化することもまた可能である。
【0022】
PC5の場合、種々のDRBは、異なるRLCチャネルID(RLCID)によって、サイドリンク上で識別され、この識別は、下記で説明されるように、L2中継UE32のUuプロトコルスタック36の適合レイヤ機能、およびeNB33のUuプロトコルスタック37の適合レイヤ機能によってなされる。サイドリンクベアラとUuベアラとの間のトラフィックをマッピングする詳細な方法は、eNB33の実施までであり、マッピングは、eNB33によってL2中継UE32内で設定されている。Uu上の適合レイヤは、遠隔UEおよび/または中継UE、ならびに対応するデータ無線ベアラを識別するためにサポートされている。
【0023】
L2中継UE32とeNB33との間の適合レイヤは、ベアラ間の、すなわち個々の遠隔UEのシグナリング無線ベアラ(SRB)と、データ無線ベアラ(DRB)との間の区別が可能である。L2中継UE32と、eNB33との間の種々のベアラに関連付けられたQoSが、適用され得る。遠隔UE31の端末間ベアラレベルQoSは、しかしながら、保証されない。
【0024】
端末間QoSを提供する1解決策は、適合レイヤに対して、Uu QoS階級識別子(QCI)をPPPPおよび/またはPPPRなどのPC5 QoSパラメータにマッピングすることであり、UEの下位レイヤ機能に供給するとき、サイドリンク上の転送されたデータパケットにタグ付けすることである。状況は、サイドリンクQoSフローおよび無線ベアラのフレームワークが採用されることから、NRで異なり、各SL論理的チャネル(LCH)は、データレート、レイテンシ、および信頼性などのQoS要件に関連付けられる。
【0025】
また、既存の3GPPリリース16NRサイドリンクは、QoS区別を用いるマルチホップ中継機能をサポートしない。QoS区別を用いるサイドリンクマルチホップ中継機能は、音声、映像、およびデータを含む異なるミッションクリティカルなトラフィックを有する公安ユーザ事例を可能にするために重要である。
【0026】
したがって、データパケットによって必要とされる指定されたQoSを維持しつつ、D2Dマルチホップサイドリンク通信における送り元通信ユニットと送り先通信ユニットとの間でデータパケットを伝送する方法の必要性が、存在する。マルチホップ中継の場合、そのような方法がまた、QoS区別をサポートすることが、やはり所望される。
【発明の概要】
【0027】
上述された対象および他の対象が、本開示の第1の態様において、ユーザ機器(UE)によって指定されたサービスの品質(QoS)を必要とするデータパケットの伝送を実行する方法によって、端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信において達成される。UEは、プロセッサにより運用される入口および出口を有するプロトコルスタックを含み、プロトコルスタックは少なくとも、物理(PHY)レイヤ機能、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ機能、無線リンク制御(RLC)レイヤ機能、および適合(Adapt)レイヤ機能を提供するように配置され、RLCレイヤ機能は、データパケット伝送用の複数の入口および出口RLCチャネルを提供する。
【0028】
方法は、
RLCレイヤ機能によって、入口RLCチャネルでデータパケットを受信するステップと、
Adaptレイヤ機能によって、入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、指定されたQoSを維持する間にデータパケットを方向付けるための、RLCチャネルレベルにおける、マッピング規則に従って、出口RLCチャネルにマッピングするステップと、
RLCレイヤ機能によって、出口RLCチャネルでマッピングされたデータパケットを伝送するステップであって、当該マッピング規則による当該マッピングが、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のQoSをサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、当該必要とされるQoSを少なくともサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のRLCチャネル設定を有する出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、出口RLCチャネルの瞬間データ交換状況に応じて出口RLCチャネルにマッピングすることと、のうちの1つを含む、伝送するステップと、を含む。
【0029】
様々なQoS要件が、種々のRLCチャネルによってサポートされることを考慮して、本開示は、端末間通信での指定されたQoSを維持するために、UEのRLCレイヤ機能またはRLCサブレイヤによって、E2Eマルチホップサイドリンク無線通信で動作する、UEの中継機能を実行することを提供する。つまり、データパケットが、E2Eマルチホップサイドリンクにおける中継UEとして動作するUEで伝送される場合、マッピング規則が、E2E UE QoSをRLCチャネルレベルにおいてマッピングするために適用され、それによりE2Eマルチホップサイドリンクにおいて必要とされるE2E QoSが、維持されることを確実にする。
【0030】
この目的を達成するために、Adaptレイヤ機能またはRLCレイヤ機能上のAdaptサブレイヤは、RLCチャネル間でマッピングを実行する。それは、データパケットを受信する入口RLCチャネルから、出口RLCチャネルまでデータパケットを、Adaptレイヤ機能に利用可能なマッピング規則に従って、伝送するためである。
【0031】
本開示による方法は、E2Eマルチホップサイドリンクの各中間ホップで実施される。マッピング規則は、多様なQoS要件を有するデータパケット間で異なり得、データパケットの対応するQoS要件を満足することが可能な、異なる出口RLCチャネルにマッピングされたデータパケットを有し得る。本方法は、したがって、QoS区別を用いるマルチホップ中継機能を可能にする。
【0032】
本開示による方法は、ネットワーク内カバレッジ、ネットワーク外カバレッジ、および部分的ネットワークカバレッジのうちのいずれか1つに含まれる、各UEにおいて指定された端末間QoSを確実にする。
【0033】
また、マッピング規則に従ってマッピングが、さらに実行され、通信中にデータパケットが正しい次のリンクまたはホップにルーティングされることを確実にする。このことは、ノード間の円滑な通信を確実にすることによって、通信効率を支援することになる。
【0034】
本開示の一実施形態では、UEのプロトコルスタックは、PC5インターフェースプロトコルおよびUuインターフェースプロトコルのうちの少なくとも1つに従って、データパケット伝送を支援するように配置され、PC5インターフェースプロトコルは、さらなるUEを用いてデータパケットを伝送するように配置され、Uuインターフェースプロトコルは、無線アクセスネットワーク(RAN)ユニットを用いてデータパケットを伝送するように配置され、マッピング規則に従ったマッピングは、E2EベースのQoSおよび送り先マッピングに加えて、PC5インターフェースプロトコルとUuインターフェースプロトコルとの間のプロトコル変換を含む。
【0035】
つまり、UE-ネットワーク中継アーキテクチャの場合、E2Eマルチホップサイドリンクは、UEと、gNBなどの基地局機能または一般にRANユニットとの間の通信にUuインターフェースプロトコルを利用し、UE間の通信にPC5を利用する。データパケットを、UEから基地局機能へ、またはその逆の方向に、的確に転送するために、マッピング規則は、PC5からUuへ、またはその逆の方向のプロトコル変換を含む。RANユニットを用いてUEリレーとして機能するUEでのプロトコル変換は、したがって、E2Eマルチホップサイドリンクにさらに沿ったデータパケットの転送を支援する。
【0036】
本開示の一実施形態では、プロトコルスタックは、第1のプロトコルスタックおよび第2のプロトコルスタックのうちの少なくとも1つを含み、第1のプロトコルスタックは、PC5インターフェースプロトコルをサポートするように配置され、第2のプロトコルスタックは、UuインターフェースプロトコルおよびPC5インターフェースプロトコルのうちのいずれかの1つをサポートするように配置され、Adaptレイヤ機能は、第1および第2のプロトコルスタックの両方を運用する。
【0037】
マルチホップ無線通信で動作するUEは、RANユニットまたは基地局機能と、通信に関与する別のUEとの両方と通信する必要があり得る。したがって、UEのプロトコルスタックが、基地局機能および他のUEとの通信をそれぞれサポートするように設定され得る、2つのプロトコルスタックを含むことは有益である。有利には、Adaptレイヤ機能は、第1および第2のプロトコルスタックの両方を動作させ得る。しかしながら、各プロトコルスタックは、個別または専用のAdaptレイヤ機能またはAdaptサブレイヤを含み得、その結果、例えば、両方のAdaptサブレイヤが、プロトコル変換目的のために協同する。
【0038】
本開示の一実施形態では、プロトコルスタックは、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ機能およびサービスデータ適合プロトコル(SDAP)レイヤ機能を提供するように配置され、方法は、RLCレイヤ機能によって、PDCPおよび/またはSDAPレイヤ機能に、UE宛の受信されたデータパケットを、伝送することをさらに含む。
【0039】
つまり、データパケットが、正しい次のホップまたはサイドリンクに沿ったさらなるホップへ伝送されることを確実にすることに加えて、本開示による方法の本実施形態はまた、中継UEを提供し、それ自体に向けられるデータを、UEの上位無線ベアラレイヤへ直接伝送する。
【0040】
本開示の一実施形態では、
第1の数の入口RLCチャネルが、第1の数の出口RLCチャネルに、隣接した子UE宛のデータパケットを、マッピングするように割り振られ、
第2の数の入口RLCチャネルが、第2の数の出口RLCチャネルに、隣接した子UEでないさらなるUE宛のデータパケットを、マッピングするように割り振られ、
第3の数の入口RLCチャネルが、UE宛のPDCPおよび/またはSDAPレイヤ機能データパケットを伝送するように割り振られる。
【0041】
上記の実施形態は、データパケットの送り先に基づいて、RLC入口の群をRLC出口チャネルの群に割り振る、特定のマッピング規則を提供する。このことは、Adaptレイヤが受信されたデータパケットを、正しい出口RLCチャネルに伝送し、データパケットを正確にルーティングできるようにする。このマッピング規則は、複雑でなく、追加のシグナリングまたは処理負荷を負うことなく、容易に実施され得る。
【0042】
本開示の別の実施例では、マッピング規則に従ったマッピングは、データパケット内に含まれるQoS要件および送り先の情報に基づく。
【0043】
本実施形態は、マッピングがどのように実行されるかを決定するために、データパケットによって提供された情報に依存し、その結果、必要とされる端末間QoSが満足され、データパケットは正確にルーティングされる。
【0044】
1つ本開示の一実施形態では、マッピング規則に従ったマッピングは、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のQoSをサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、必要とされるQoSを少なくともサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のRLCチャネル設定を有する出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、出口RLCチャネルの瞬間データ交換状況に応じて出口RLCチャネルにマッピングすることと、のうちの1つを含む。
【0045】
データパケットの特定のQoSを確実にすることに関して、様々な事前設定されたマッピング規則が使用され、チャネル状況またはチャネル設定を検討し得る。本方法でのマッピングは、データパケットが、データパケットの最小限のQoS要件を満足する出口RLCチャネルにマッピングされることを確実にする。マッピングはまた、例えば、出口RLCチャネルの瞬間データ交換状況をチェックすることによって、即時的なネットワークまたはトラフィック状況に基づいて、リアルタイムで決定され得る。
【0046】
入口および出口RLCチャネルの同様のRLCチャネル設定に基づくマッピングの場合、本開示の一実施形態では、RLCチャネル設定は、
確認型モード(AM)、非確認型モード(UM)を含むRLCモード、ならびに透過モード(TM)、RLCウィンドウサイズ、RLCシーケンス番号フィールドの長さのパラメータと、
ブラインド再送信およびフィードバックに基づく再送信を含む、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)と、
優先度レベルと、
優先されたビットレートと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0047】
UEの特定のQoS要件に応じて、種々の設定が、正しいRLCチャネル設定を選択する基準として使用され得る。このことは、マッピングを実施するときに、レイテンシ、優先度、および信頼性を含む、考慮されるべきQoS要件の多様な態様を許容する。
【0048】
本開示の一実施形態では、マッピング規則に従ったマッピングは、高優先度レベル入口RLCチャネルから、指定された閾値レベルより低い瞬間データ交換混雑レベルを有する、高優先度レベル出口RLCチャネルの集合のうちの1つへマッピングすることを含む。
【0049】
ネットワーク状況に応じて、マッピングを実行するときに優先度レベルが考慮される場合、必要とされる優先度レベルを満足する、具体的には出口RLCチャネルにおけるデータ交換混雑が全体に低い場合、2つ以上の出口RLCチャネルが存在し得る。このことは、より高いマッピング柔軟性を可能にし、マルチホップサイドリンク無線通信におけるデータパケットの、指定されたまたは必要とされるQoSを良好に維持することを支援し得る。
【0050】
本開示の一実施形態では、マッピング規則は、
Adaptレイヤ機能に事前設定されることと、
E2Eマルチホップサイドリンク無線通信が確立されるとき、Adaptレイヤ機能に設定されることと、
指定されたQoSを必要とするデータパケットの伝送を要求するサービスによって、Adaptレイヤ機能に設定されることと、のうちの少なくとも1つである。
【0051】
Adaptレイヤ機能におけるマッピング規則を設定する上記の開示された選択肢は、柔軟性を許容し、その結果、好適な選択肢が、具体的な用途シナリオ、および例えばマルチホップ中継通信において発生し得る変化に応じて動的にさえ選択され得る。
【0052】
本開示の一実施形態では、E2Eマルチホップサイドリンク無線通信が確立されるとき、マッピング規則を設定するために、マッピング規則は、E2Eマルチホップサイドリンク無線通信における、RANユニットおよびマスタUEのうちの1つからのシグナリングメッセージによって、具体的には無線リソース制御(RRC)シグナリングメッセージによって、Adaptレイヤ機能内に設定される。
【0053】
ネットワークアーキテクチャに応じて、E2Eマルチホップサイドリンク上の遠隔UEと通信するRANユニット、またはマルチホップサイドリンク無線通信に関与し、マスタUEとして機能する別のUEのいずれかが、E2E通信に関与する他のUEを設定し得る。マッピング規則は、容易に各UEに伝送され、例えば、RRCシグナリングを使用して設定され得る。
【0054】
本開示の一実施形態では、マッピング規則は、E2Eマルチホップサイドリンク無線通信のデータパケット交換状況に応じて、更新または再設定され得る。
【0055】
UE移動によるネットワークトポロジーの変化、中間UE無線リンク障害、およびE2Eマルチホップサイドリンク上で交換されているデータ量などの、ネットワーク状況に基づいてマッピングを更新または再設定することによって、QoS要件がより確実に維持され、データパケットをネットワーク状況に関する必要性に応じて適応させるようにルーティングすることを可能にすることが、当業者には理解されよう。
【0056】
本開示の第2の態様は、上記の本開示の第1の態様による端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信における、指定されたサービスの品質(QoS)を必要とするデータパケットの伝送を実行するように配置された、少なくとも1つのプロセッサおよび無線トランシーバ機器を備えた、ユーザ機器(UE)を提供する。
【0057】
そのようなUEは、有利には、E2Eマルチホップサイドリンク上でのデータパケットの伝送を支援し、データパケットの指定されたQoSを確実にし、データパケットを、隣接するホップまたはサイドリンクに沿ったさらなるホップへ正確にルーティングする。
【0058】
本開示の第3の態様は、無線アクセスネットワーク(RAN)ユニットによって実行される方法であって、入口および出口を有するプロセッサにより運用されるプロトコルスタックを備え、プロトコルスタックは、少なくとも、物理(PHY)レイヤ機能、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ機能、無線リンク制御(RLC)レイヤ機能、適合(Adapt)レイヤ機能、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ機能、およびサービスデータ適合プロトコル(SDAP)レイヤ機能を提供するように配置され、RLCレイヤ機能は、データパケット伝送用の複数の入口および出口RLCチャネルを提供し、Adaptレイヤ機能は、指定されたQoSを維持する間にデータパケットを方向付ける端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信における、指定されたサービスの品質(QoS)を必要とするデータパケットの伝送を実行するための、ユーザ機器(UE)のAdaptレイヤ機能を設定するための、マッピング規則を含む、方法を提供する。
【0059】
方法は、RANユニットからUEへシグナリングメッセージを伝送することによって、具体的には無線リソース制御(RRC)シグナリングメッセージによって、RANユニットのAdaptレイヤ機能によって含まれるマッピング規則に基づいて、UEのAdaptレイヤ機能を設定するステップを含み、当該RRCシグナリングメッセージは、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のQoSをサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、当該必要とされるQoSを少なくともサポートする出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、同様のRLCチャネル設定を有する出口RLCチャネルにマッピングすることと、
入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、出口RLCチャネルの瞬間データ交換状況に応じて出口RLCチャネルにマッピングすることと、のうちのいずれか1つである当該マッピング規則に従って、当該マッピングを規定する。
【0060】
RANユニットによって実行される上記の方法は、E2Eマルチホップサイドリンク無線通信に関与するUEである、他の通信ノードを設定するように機能し、その結果、データパケットの指定されたQoSが維持され、データパケットは正確にルーティングされる。
【0061】
本開示の第4の態様は、本開示の第3の態様による端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信における、指定されたサービスの品質(QoS)を必要とするデータパケットの伝送を実行するために、ユーザ機器(UE)のAdaptレイヤ機能を設定するように配置された、少なくとも1つのプロセッサおよび無線トランシーバ機器を備えた、無線アクセスネットワーク(RAN)ユニットを提供する。
【0062】
本開示の第5の態様は、コンピュータ可読媒体に記憶されたプログラムコードを含む、コンピュータプログラム製品を提供し、プログラムコードは、プログラムコードがUEの少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、本開示の第1の態様による方法を実行するように配置されている。
【0063】
本開示の第6の態様は、コンピュータ可読媒体に記憶されたプログラムコードを含む、コンピュータプログラム製品を提供し、プログラムコードは、プログラムコードが無線アクセスネットワーク(RAN)ユニットの少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、本開示の第3の態様による方法を実行するように配置されている。
【0064】
本開示の上記で開示された態様および他の態様は、以下に示されている非限定的な例示的な実施形態を参照することで、明白になり、明瞭にされる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図1】LTEベースネットワークのための車対全通信機器(V2X)シナリオを例解している図である。
図2】従来技術による、エボルブドUE対ネットワーク中継UE通信用の、LTEレイヤ2(L2)をサポートする、ユーザ平面(UP)のプロトコルアーキテクチャ30を模式的に例解している図である。
図3】本開示による、遠隔UE、2つの中間または中継UE、およびRANユニットを含む、マルチホップUE-ネットワーク中継アーキテクチャのプロトコルアーキテクチャ30を模式的に例解している図である。
図4】本開示による、2つの端末UEおよび2つの中間または中継UEを含む、端末間マルチホップUE-UE中継アーキテクチャのプロトコルアーキテクチャを模式的に例解している図である。
図5】本開示による、端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信における、UEによって指定されたQoSを必要とするデータパケットの伝送を実行する方法を例解している、簡易化されたフロー図である。
図6】本開示の一実施形態による、UEを模式的に例解している図である。
図7】本開示の一実施形態による、RANユニットを模式的に例解している図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
本開示は、送り元通信ノードと送り先通信ノードとの中間に、2つの中間通信ノードまたは中継ノードを含む、マルチホップ中継ネットワークを参照して、以下に詳述されている。当業者には、本開示は、2つの中継ノードだけを使用するマルチホップ中継ネットワークに限定されないが、マルチホップ中継ネットワーク通信に関与する任意の数の通信ノードを使用する通信に適用可能であることが、理解されよう。
【0067】
以下の説明および請求項において、「中継」、「中継ノード」、「中継UE」、「中間ノード」、および「中間UE」という用語は、互換的に使用されている。「データパケット」、「パケット」、および「トラフィック」という用語は、互換的に使用されている。
【0068】
本開示は、端末間(E2E)マルチホップサイドリンク無線通信において、ユーザ機器(UE)によって指定されたサービスの品質(QoS)を必要とするデータパケットの伝送を実行する方法を提案する。E2Eマルチホップサイドリンクは、送り元通信ノードと送り先通信ノードとの間に形成される。送り元および送り先通信ノードのうちの1つは、ネットワークカバレッジを有さない遠隔UEであり、したがってマルチホップサイドリンクの遠隔UEともう一方の端末との間の直接通信は存在せず、gNBなどの基地局機能、または遠隔UEとトラフィックもしくはデータパケットを送受信する別のUEのいずれかが存在する。本開示の方法は、したがって、2つの異なる種類のマルチホップ中継ネットワークアーキテクチャに適用可能であり、第1のマルチホップ中継ネットワークアーキテクチャは、UEネットワーク中継ネットワークであり、第2のマルチホップ中継ネットワークアーキテクチャは、UE-UE中継ネットワークである。
【0069】
送り元および送り先通信ノードの中間には、送り元と送り先ノードとの間でトラフィックまたはデータパケットを伝送する中間または中継ノードとして機能する少なくとも1つのUEが存在する。gNBなどの基地局機能と遠隔UEとの間に2つ以上の中継UEを有するUE-ネットワーク中継ネットワークアーキテクチャに関して、gNBに隣接する第1の中継UEは、gNBのカバレッジ領域内にあることになり、中継UEの残りは、gNBのカバレッジ領域内にないことになる。
【0070】
図3は、遠隔UE51、中継UE52、53として機能する2つの中間UE、および基地局機能gNB54を含む、UE-ネットワーク中継アーキテクチャ50を模式的に例解している。E2Eマルチホップ無線サイドリンク通信は、遠隔UE51と基地局機能54との間に確立され、それを通じて、指定されたQoSを必要とするトラフィックまたはデータパケットが、中継UE52、53を介して、遠隔UE51からgNB54へ、またはその逆の方向に伝送される。
【0071】
遠隔UE51、中継UE52、53、および基地局機能54を含む、各通信ノードは、少なくとも、物理(PHY)レイヤ機能、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ機能、無線リンク制御(RLC)レイヤ機能を有する、プロトコルスタック55、56、57を含み得る。遠隔UE51へのまたは遠隔UE51からの転送トラフィックに関して、中継UE52、53は、RLCおよび/またはMACおよび/またはPHYレイヤ機能のみを使用することになる。
【0072】
中継UE52、53の各プロトコルスタック55、56は、入口および出口を有する。論理的に、プロトコルスタック55、56は、インターフェースプロトコルに従って通信用に各々配置された2つのプロトコルスタックを有するとして見なされ得、ここで一方のプロトコルスタックは、データパケットを受信するための入口インターフェースとして機能し、もう一方のプロトコルスタックは、データパケットを送信するための出口インターフェースとして機能する。図3で例解されているようなUE-ネットワーク中継アーキテクチャの場合、下流方向にある第1の中継UE53は、基地局機能54との通信にUuインターフェースを利用するが、遠隔UE51および任意選択で他の中継UE52との通信にはPC5インターフェースを使用する。UE-UE中継アーキテクチャの場合、中継UEは、送り元および送り先UEの両方と通信するためにPC5インターフェースのみを利用する。
【0073】
さらに、下流方向にある第1の中継UE53と異なり、他の中継UE、例えば下流方向にある第2の中継UE52は、それらの親中継UE53および子中継UEまたは遠隔UE51と通信するためにPC5インターフェースのみを使用することになる。
【0074】
また、各ノードは、RLCレイヤの上の、適合レイヤ、略してAdaptと称される新たなプロトコルレイヤ58、59、60を含めて設定される。中継ノード52、53のAdaptレイヤ58、59は、プロトコルスタック55、56、57間のリンクまたはブリッジとして稼働し、RLCチャネル間のマッピングを実行するように機能する。具体的には、基地局機能54から遠隔UE51への下流側トラフィックに関して、中継ノード53は、入口Uu RLCチャネルを出口PC5 RLCチャネルにマッピングするために、プロトコル変換を実行する。上流側トラフィックに関しては、PC5からUuへのプロトコル変換である。Adaptレイヤ58、59は、中継UE52、53間で、入口PC5 RLCチャネルと、出口PC5 RLCチャネルとの間でマッピングを実行することになる。
【0075】
上で説明されているようなマッピングは、したがって、プロトコル変換を含み得、これらのRLCチャネルによって運搬されるトラフィックのQoS要件が維持されることを確実にする、マッピング規則に従って実行される。さらに、マッピング規則に従って実行されたマッピングは、中継UE52、53が、伝送されているトラフィックまたはデータパケットを、適正な中継ノードを介して、送り先ノードに正確にルーティングすることを可能にする。
【0076】
図3でAdaptレイヤ58、59内にそれぞれ示されている破線のように例解されている、2つのAdaptレイヤが、UuからPC5への、またはその逆の方向のプロトコル変換を支援するために、Uu RLCレイヤおよびPC5 RLCレイヤ上にそれぞれ設定され得ることが意図され得る。
【0077】
遠隔UE51および基地局機能gNB54のプロトコルスタックは、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ機能およびサービスデータ適合プロトコル(SDAP)レイヤ機能をさらに含む。遠隔UE51のこれらの上位レイヤは、基地局機能gNB54のPDCPおよびSDAPレイヤと端末間接続を有し、これは、遠隔UE51内のPDCPが、Uuインターフェースのためだけに設定されていることを意味している。しかしながら、上述されたように、無線インターフェースは、UuおよびPC5の両方であり得る。したがって、(Uuインターフェース用に設定された)PDCPによってサポートされないが、(PC5用に設定された)PDCPから期待される機能および/またはサービスを実行または提供することは、Adaptレイヤ58、59の責務であり、すなわち、Adaptレイヤ58、59は、Uuインターフェース用のPDCPと、PC5用の下位レイヤプロトコルとの間のブリッジとして機能する。
【0078】
マッピング規則は、UE-ネットワーク中継ネットワーク50内の各ノードのAdaptレイヤ58、59、60内に設定される。それは、各ネットワークノードにおいて事前設定されるか、またはネットワークによって設定され得る。一例として、ノードがネットワークに連結したとき、マルチホップサイドリンクが確立されたとき、または新たな端末間無線ベアラ設定を要求する、新たなサービスが着信したとき、マッピング規則は、設定され得る。Adaptレイヤ58、59、60内で設定されたマッピング規則はまた、ネットワーク状況に応じた要件ごとに、更新または再設定され得る。
【0079】
マッピング規則は、例えば、gNB54などの無線アクセスネットワーク(RAN)ユニットによって設定され、例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリングを使用して、中継UE52、53によって、遠隔UE51に転送され得る。
【0080】
マッピング規則がネットワーク設定される具体的な例では、マッピング規則はまず、中継UE52、53のレイヤ2(L2)において、Uu RRCシグナリングを介してgNBによって設定される。マッピング規則は、UEサイドリンク発見段階中に、中継UE52、53のL2によって、遠隔UE51へ伝送され得る。この際、QoSマッピング規則は、サイドリンク発見段階中に、サイドリンクRRCメッセージ内で、中継UE52、53のL2から遠隔UE51へ伝送される。
【0081】
UE-ネットワーク中継ネットワークアーキテクチャ50に関して、E2Eサイドリンク無線通信に関与するgNBは、完全なネットワーク50と、中継UE52、53および遠隔UE51を含むすべてのUEとの概要を有することになり、送り元ノード54のAdaptレイヤ60内で設定されたマッピング規則はしたがって、中継UE52、53内で設定されたマッピング規則と若干異なり、より複雑であることになる。
【0082】
マッピング規則は、中継UE52、53のAdaptレイヤ58、59によって適用され、その結果、中継UE52、53によって、送り元通信ノードから送り先通信ノードへ伝送されたデータパケットのQoS要件は、維持され得、データパケットは、正確に中継または転送される。この意味では、マッピング規則は、必要とされるQoSを確実にし、データパケットを正確にルーティングするという、2つの目的に役立つ。
【0083】
マッピング規則は、本開示の方法の説明に関連して、以下で詳述されることになる。
【0084】
図4は、UE-UE中継アーキテクチャ70を模式的に例解している。UE-UE中継アーキテクチャ70は、図3で例解されているUE-ネットワーク中継アーキテクチャ50と、E2Eマルチホップサイドリンクが、中間に1つまたは複数のUE72、73を伴う、送り元UE71と送り先UE74との間に確立されているという点で異なる。
【0085】
したがって、UE71、72、73、74のプロトコルスタック75は、PC5インターフェース上に応じて機能するプロトコルレイヤを含む。中継UE72、73内のAdaptレイヤ76は、入口および出口PC5インターフェース間のマッピングを実行するために配置されている。
【0086】
UE-UE中継アーキテクチャ70の下、UE71、72、73、74のうちの1つは、他のUEのAdaptレイヤ76を複数のホップパス内に設定するように機能する、マスタUEとして稼働し得る。マスタUEは、他のUEと共に、PC5制御平面(CP)を維持する。マッピング規則は、PC5-RRCメッセージを介して、ホップからホップへと、送り先UEへ送付される。
【0087】
図5は、E2Eマルチホップサイドリンク無線通信における、UEによって指定されたQoSを必要とするデータパケットの伝送を実行する方法80のステップを、簡易化されたフロー図で、例解している。サイドリンクは、図3で例解されているように、UE-ネットワーク中継アーキテクチャ50内のUEユニットとRANユニットとの間、または図4で例解されているように、UE-UE中継アーキテクチャ70内の2つのUE間に、確立され得る。
【0088】
手始めに、ネットワークカバレッジを有さない遠隔UEと、さらなるUEまたはRANユニットとの間の直接通信が、必要とされている場合、ステップ81「E2Eサイドリンク無線通信を確立する」において、送り元ノードと送り先ノードとの間のE2Eサイドリンクが、データパケットを同時に伝送するために確立される。
【0089】
次に、ステップ82「マッピング規則を用いてUEのAdaptレイヤ機能を設定する」において、すべてのUE、およびできる限りE2Eサイドリンク上の無線通信に関与するgNBなどのRANユニットを含む、すべてのノードのAdaptレイヤが、図3および4を参照して上で説明されているように、マッピング規則を用いて設定される。
【0090】
なお、マッピング規則はまた、具体的な適用シナリオに応じて、E2Eサイドリンクが確立されるとき、E2Eサイドリンク無線通信に関与するノードのAdaptレイヤ内に設定され得ることに、留意されたい。
【0091】
ステップ83「入口RLCチャネルでデータパケットを受信する」において、無線通信が開始されるとき、送り元ノードと送り先ノードとの間の中継UEとして機能するUEは、そのプロトコルスタックの入口チャネルでデータパケットを受信する。
【0092】
このステップに続いて、ステップ84「入口RLCチャネルで受信されたデータパケットをマッピング規則に従って出口RLCチャネルにマッピングする」において、中継UEのAdaptレイヤ機能は、入口RLCチャネルで受信されたデータパケットを、データパケットの指定されたQoSを維持する間にデータパケットを方向付けるためのマッピング規則に従って出口RLCチャネルにマッピングする。
【0093】
図3で例解されているように、UE-ネットワーク中継アーキテクチャ50において、中継UEがデータパケットを伝送しているとき、ステップ85「プロトコル変換」において、ネットワークのRANユニットに隣接した中継UEは、プロトコル変換を実行し、RANユニットと通信するための入口Uu RLCチャネルを次のホップUEと通信するための出口PC5 RLCチャネルへ、またはその逆の方向で、変換する。
【0094】
マッピングは、データパケットを正確にルーティングし、データパケットの指定されたQoSを維持するという、2つの目的に役立つ。両方の目的が、適切に設定されたマッピング規則を採用することによって、実現される。
【0095】
データパケットのルーティングに関して、マッピング規則は、データパケットの送り先によって決まる。中継UEが、データパケットを受信するときはいつも、中継UEが行う最初のことは、データパケットの送り先をチェックすることであり、それはいくつかの方法で実施され得る。
【0096】
一例として、簡潔手法は、データパケットの送り先を示すための、特定の事前設定された入口RLCチャネル使用することであり得る。つまり、ある入口RLCチャネルの群が、隣のホップ中継UEまたは遠隔UEなどの、中継UE以外のUEに転送されることが意図されている、トラフィックまたはデータパケット用に割り振られ、一方で、多くの入口RLCチャネルは、中継UEそれ自体宛のトラフィックまたはデータパケット専用に割り振られる。
【0097】
転送されるデータパケットのために割り振られる入口RLCチャネルの群のうちの第1の数のRLCチャネルが、隣接した子UE宛のデータパケットを第1の数の出口RLCチャネルにマッピングするために割り振られ、一方で、第2の数の入口RLCチャネルが、当該隣接した子UEでないさらなる子UE宛のデータパケットを第2の数の出口RLCチャネルにマッピングするために割り振られる。本明細書で使用される場合UEの子UEは、UEからデータパケットを受信するためのUEを指す。詳細には、UEの隣接した子UEは、UEからデータパケットを直接受信する隣接したホップUEを指し、一方で、さらなる子UEは、データパケットを、直接UEから受信しないが、UEとさらなる子UEとの間の別のUEから受信するリンクのさらに下流のUEを指す。
【0098】
このマッピング規則に基づいて、中継UEの有するトラフィックを搬送するように事前設定された、UuおよびPC5インターフェースにおけるRLCチャネルは、それ自体によって受信されたデータパケットを、それらの関連付けられたPDCPエンティティまたは無線ベアラに伝達し、一方で、残りのRLCチャネルは、受信データパケットを対応するAdaptレイヤに伝達することになる。
【0099】
Adaptレイヤ機能は、データパケットを適切な出口RLCチャネルに転送または中継するために、受信されたデータパケットを入口RLCチャネル上にマッピングすることになる。例えば、データパケットが、隣接した接続された子UEに向けられている場合、Adaptレイヤは、データを、子UEの有するトラフィック用に割り振られた出口RLCチャネルにマッピングすることになる。しかしながら、データパケットまたはトラフィックが、隣接した接続された子UEに向けられておらず、下流パスに沿ってさらに下流の他のUEに向けられている場合、Adaptレイヤは、データパケットまたはトラフィックを、データを転送する目的に割り当てられた出口RLCチャネルにマッピングすることになる。
【0100】
代わりに、データパケットそれ自体が、データパケットの送り先の情報を搬送し得る。中継UEは、データパケットを受信するときに、データパケットから送り先を取得し、次にそれに応じてデータパケットをルーティングし得る。
【0101】
中継UEはまた、受信されたデータパケットの適正なルーティングを、種々のチャネルで伝送されているデータ、UEの移動によるネットワークトポロジーの変化、中間UEの無線リンク障害、およびそれらに類することなどの、瞬間ネットワーク状況に基づいて、動的に決定し得る。
【0102】
データパケットの指定されたQoSを維持することに関して、マッピング規則は、多くの一般原理に従う。
【0103】
第1の例示的な実施形態として、データパケットが、UE-NW中継ネットワークまたはUE-UE中継ネットワークのいずれか内のE2Eマルチホップサイドリンクを通じて伝送される場合、E2E QoS特性は、各ホップ内の同様のQoS特性のUuおよび/またはPC5 RLCチャネルを使用することによって、確保され得る。同様のQoS特性は、例えば、優先度、優先されるデータレート、レイテンシなどに基づき得る。なお、下流UE-NW中継内の第1のUEノードは、RANユニットに接続されたUu RLCチャネルおよび隣のUEホップに接続されたPC5 RLCチャネルを有することになることに留意されたい。他の方法では、UEノードは、入口および出口の両方ためのPC5 RLCチャネルを有する。
【0104】
代替の実施形態として、E2Eマルチホップサイドリンク内の各ホップは、E2E QoSを保証するために、同様のUuおよび/またはPC5 RLCチャネル設定を採用することが望ましい。例えば、同一のデータパケットを伝送するために使用される出口RLCチャネルは、入口RLCチャネルがデータパケットを受信するとき、多様な因子に関して、同一または同様の設定を有することが望ましい。
【0105】
因子は、確認型モード(AM)、非確認型モード(UM)、および透過モード(TM)を含む、RLCモードを含み得る。別の因子は、RLCウィンドウサイズまたはRLCシーケンス番号フィールドの長さなどの関連したパラメータであり得る。ブラインド再送信またはフィードバックに基づく再送信、あるいは最大許容再送信試行などの、データパケットの複製に関するハイブリッド自動再送要求(HARQ)構成もまた、考慮され得る。同様のチャネルの選択に際して、データパケットの優先度および優先されるビットレートもまた、考慮され得る。
【0106】
優先マッピング規則に関して、中継UEのAdaptレイヤにおいて設定されたマッピング規則の1つの実施形態は、高優先度入口RLCチャネルが、高優先度出口RLCチャネルの集合のうちの1つにマッピングされ得ることである。別の実施形態は、選択されたRLCチャネルのトラフィック混雑レベルが、閾値よりも低い場合に、高優先度入口RLCチャネルが、高優先度出口RLCチャネルの集合のうちの1つにマッピングされ得ることである。中継UEにおけるAdaptレイヤ用のマッピング規則のさらに別の実施形態は、高優先度入口RLCチャネルが、高優先度出口RLCチャネルの集合のうちの1つに確率論的にマッピングされ得、ここで所与の高優先度出口RLCチャネルを選択する確率が、所与の選択された入口RLCチャネルにおけるトラフィック混雑レベルに反比例する。
【0107】
上述されているように、UE-ネットワーク中継アーキテクチャに関して、RANユニットは、完全な中継ネットワークの概要を有しているので、QoSプロファイルまたはUEベアラによって運搬されるトラフィックまたはデータパケットの要件を考慮し、次にUEベアラを適切なRLCチャネルにマッピングすることになる。さらに、RANユニットは、UEベアラトラフィックを転送するための中間ノードまたは中継UE上で、どのRLCチャネルが使用されるべきかを決定することになる。RLCチャネルID(すなわちLCID)は、各UEベアラトラフィックに優先度レベルを割り当てるために利用され得る。
【0108】
図3で例解されているような、UE-ネットワーク中継アーキテクチャに関して、例示のマッピング規則の集合は以下のようであり得る。なお、以下のマッピング規則は、図3の中継UE53がUE1と呼ばれ、図3の中継UE52がUE2と呼ばれるという前提に基づくことに留意されたい。
gNBマッピング規則:
LCID A1~A3→ 遠隔UE用のCPシグナリング
LCID A4~A6→ 中継UE2用のCPシグナリング
LCID A7~A9→ 中継UE1用のCPシグナリング
LCID A10~A13→ 遠隔UE用のUPトラフィック(高優先度)
LCID A14~A17→ 中継UE2用のUPトラフィック(高優先度)
LCID A18~A21→ 中継UE1用のUPトラフィック(高優先度)
LCID A22~A25→ 遠隔UE用のUPトラフィック(低優先度)
LCID A26~A29→ 中継UE2用のUPトラフィック(低優先度)
LCID A30~A33→ 中継UE1用のUPトラフィック(低優先度)
UE用一般マッピング規則:
入口LCID A7~A9→ UE用のCPシグナリングメッセージ
入口LCID A18~A21→ UE(gNBから)用のUPデータ
入口LCID A30~A33→ UE(gNBから)用のUPデータ
入口LCID A37~A39→ UE(UE1から)用のUPデータ
入口LCID A40~A42→ UE(UE2から)用のUPデータ
他のLCIDは、CPおよび/またはUPデータ転送用
遠隔UEマッピング規則:
入口LCID A7~A9→ 上位レイヤ(RRC)
入口LCID A18~A21→ 上位レイヤ(SDAP)
入口LCID A30~A33→ 上位レイヤ(SDAP)
入口LCID A37~A39→ 上位レイヤ(SDAP)
入口LCID A40~A42→ 上位レイヤ(SDAP)
UE2マッピング規則:
入口LCID A4~A6→ 出口LCID A7~A9
入口LCID A7~A9→ UE2の上位レイヤ
入口LCID A14~A17→ 出口LCID A18~A21
入口LCID A18~A21→ UE2の上位レイヤ
入口LCID A22~A25→ 出口LCID A26~A29
入口LCID A30~A33→ UE2の上位レイヤ
入口LCID A34~A36→ 出口LCID A37~A39
入口LCID A37~A39→ UE2の上位レイヤ
入口LCID A40~A42→ UE1用のUE2データ
UE1マッピング規則:
入口LCID A1~A3→ 出口LCID A4~A6
入口LCID A4~A6→ 出口LCID A7~A9
入口LCID A7~A9→ UE1の上位レイヤ
入口LCID A10~A13→ 出口LCID A14~A17
入口LCID A14~A17→ 出口LCID A18~A21
入口LCID A18~A21→ UE1の上位レイヤ
入口LCID A22~A25→ 出口LCID A26~A29
入口LCID A26~A29→ 出口LCID A30~A33
入口LCID A30~A33→ UE1の上位レイヤ
出口LCID A34~36→ 遠隔UE用のUE1データ
出口LCID A37~39→ UE2用のUE1データ
【0109】
上記のマッピング規則は、以下で詳細に説明される。
【0110】
上記のマッピング規則は、高いQoS要件を伴うUEベアラトラフィックが、比較的低いQoS要件(例えば、8または9に等しいLCID)を伴うUEベアラトラフィックと比較して、より低い値または数字(例えば、3または4)のLCIDに割り当てられることを可能にする。
【0111】
上記のマッピング規則に基づいて、gNBは、すべての中継および遠隔UEのAdaptレイヤ内のマッピング規則を設定する。送り元ノード(gNB)Adaptの設定は、通常以下の基準に従う。
【0112】
通常、UE用のCPシグナリングは、最高優先度すなわちLCID A1~A9 Uu RLCチャネルを割り当てられる。
【0113】
CPシグナリング用のUu LCID間で、上位LCID(すなわちA1~A3)は、最も遠いUE(すなわち遠隔UE)に割り当てられ、次に最も遠い中継UE等が続く(すなわちA4~A6がUE2に割り当てられる)。
【0114】
送り元とUEとでやり取りされる、高優先度ユーザ平面(UP)データまたはトラフィック(遠隔および中継UEを含む)は、次のレベルのLCIDすなわちA10~A21 RLCチャネルを割り当てられる。
【0115】
さらに、CPの場合と同様に、A10~A21のバンド内の上位LCID(すなわちA10~A13)は、最も遠いUE(すなわち遠隔UE)に割り当てられ、次に最も遠い中継UE等が続く(すなわちA14~A17がUE2に割り当てられる)。
【0116】
送り元とUEとでやり取りされる、低優先度ユーザ平面(UP)データまたはトラフィック(遠隔および中継UEを含む)は、次のレベルのLCIDすなわちA22~A33 RLCチャネルを割り当てられる。
【0117】
さらに、高優先度UPバンドと同様に、A22~A33のバンド内の上位LCID(すなわちA22~A25)は、最も遠いUE(すなわち遠隔UE)に割り当てられ、次に最も遠い中継UEが続き(すなわちA26~A29がUE2に割り当てられる)、以降も同様である。
【0118】
LCIDすなわちLCID34~42の次のバンド(優先度レベルに関して)は、UE間通信に割り振られるまたは設定されることになる。
【0119】
LCID(すなわちLCID34~42)のUE間通信バンド内で、上位LCID(すなわちA34~A36)は、送り元ノード、および2番目に最も遠いUE(中継UE1)との通信用のLCID(すなわちA37~A39)の次の群(優先度に関して)から、最も遠いUE(すなわち遠隔UE)との通信用の送り元ノード(gNB)に最も近い中継UE(すなわち中継UE1)に割り当てられる、または割り振られることになり、以降も同様である。このサブバンド(すなわちA34~A36およびA37~A39)は、制御平面シグナリングおよびデータトラフィックに、さらに分割される。
【0120】
代替方法として、実施形態の変形形態では、中間ノードまたは中継UEは、トラフィックの種類に割り振られた、チャネルの所与のサブセット内の、出口RLCチャネルを変更し得る。例えば、上記のマッピング規則に従って、中継UE1は、入口RLCチャネル10、11、12、13を、それぞれ出口RLCチャネル14、15、16、17にマッピングすることになる。しかしながら、中継UE1がRLCチャネル11上のデータを受信するが、RLCチャネル10上のデータを受信しない場合、すなわちRLCチャネルが一時的に使用不可の場合、中継UE1は、入口RLCチャネル11で受信されたデータを、既定の出口RLCチャネル15の代わりに、出口RLCチャネル14にマッピングし得る。すなわち、中継UEは、高優先度RLCチャネル上にデータおよび/またはトラフィックが存在しない場合、トラフィックの優先度レベルを更新し得る。
【0121】
同様に、RANユニットは、中継UEが、どの出口RLCチャネルがそれ自体へのデータを運搬し、どの出口RLCチャネルがネットワーク内の他のUEへのUE間データを運搬するのかを認知するように、中継UEのAdaptレイヤを設定することになる。例えば、RANユニットは、以下で説明されるように、LCID A7~A9上で受信されたCPトラフィックを転送して再マッピングし、次にLCID A1~A6上で受信されたCPトラフィックを転送するように、これらの中継UEのAdaptを設定することになる。
【0122】
中継UEがLCID A7~A9を通じてデータパケットを受信するとき、UEは、設定されたマッピング規則に基づいて、データパケットをその上位レイヤに転送することになる。
【0123】
一方で、中継UEがLCID A4~A6を通じてパケットを受信するとき、UEは、パケットが出口LCID A7~A9に再マッピングされ、次の中継に転送されるべきであることを、認知することになる。
【0124】
同様に、中継UEがLCID A1~A3を通じてデータパケットを受信するとき、UEは、データパケットが出口LCID A4~A6に再マッピングされ、次の中継に転送されるべきであることを、認知することになる。
【0125】
QoSマッピング規則に関して、送り元ノードである遠隔UEまたはgNBのいずれかは、1つのUEベアラを1つのRLCチャネルにマッピング、すなわち1:1マッピングし得る。代替方法として、送り元ノードは、同一の送り先ノードを目標とするN個のUEベアラの数を、1つのRLCチャネルにマッピング、すなわちN:1マッピングし得る。1:1マッピングは、個々のUEベアラレベルで高い粒度のQoS処理を提供することが所望される場合に有用であり、一方、N:1マッピングは、アグリゲートされたUEベアラのレベルで粗い粒度のQoS処理を有することが所望される場合に有用である。
【0126】
中間中継ノードでは、1:Nベアラマッピングがまた、可能性があり、すなわち、アグリゲートされたUEベアラの1つの入口RLCチャネルが、複数の出口RLCチャネルに再マッピングされ得、この場合各RLCチャネルが1つのUEベアラと一致する。この際、粗い粒度から高い粒度のQoSプロビジョニングへの柔軟な切り替えが可能である。しかしながら、N:1マッピングの場合、親中継UE(例えば、遠隔UE用のペアレント中継として働く中継UE2)は、トラフィックを分割して1:1ベアラに戻すために、1:Nマッピングを実行することを必要とすることになり、これはこの分割を実行するための遠隔UE上のAdaptが存在しないからである。
【0127】
本開示の方法はまた、ステップ86「マッピングされた出口RLCチャネルにおいてデータパケットを伝送する」を含む。したがって、伝送されたデータパケットは、必要とされるQoSを有することが確保され、次のホップに転送される。
【0128】
図6は、本開示の一実施形態による、UE90を模式的に例解している。UE90は、他の通信ノードへのデータパケットを受信し、送信するためにそれぞれ配置された、受信機器91および送信機器92を備える。UE90は、E2Eマルチホップサイドリンク通信に関与する他のUE内に、上で説明されているような、マッピング規則を設定するために配置された構成モジュール93を備える。UE60のプロトコルモジュール95は、プロセッサ94によって運用され、上で説明されているような、プロトコルスタックを提供する。UE90は、少なくともそれ自体のためのマッピング規則を保存するためのメモリ96をさらに備える。プロセッサ95は、内部データ通信バス99を介して、UE90の種々のモジュールと通信可能に相互作用し、それらを制御し得る。
【0129】
UE90は、上記の方法80によるE2Eマルチホップサイドリンク無線通信において、指定されたQoSを必要とするデータパケットの伝送を実行するように機能する。
【0130】
図7は、本開示の一実施形態による、RANユニット100を模式的に例解している。RANユニット100は、他の通信ノードへのデータパケットを受信し、送信するためにそれぞれ配置された、受信機器101および送信機器102を備える。RANユニット100は、E2Eマルチホップサイドリンク通信に関与するRANユニット100のAdaptレイヤ機能および他のUE内に、上で説明されているような、マッピング規則を設定するために配置された構成モジュール104を備える。RANユニット100のプロトコルモジュール105は、プロセッサ106によって運用され、上で説明されているような、プロトコルスタックを提供する。RANユニット100は、それ自体のためおよび他ノード用のマッピング規則を保存するためのメモリ106をさらに備える。RANユニットのネットワークモジュール103は、ネットワークアクセス機能を、RANユニットに接続されたUEデバイスに提供するために配置されている。プロセッサ106は、内部データ通信バス109を介して、RANユニット100の種々のモジュールと通信可能に相互作用し、それらを制御し得る。
【0131】
RANユニット100は、上記の方法80によるE2Eマルチホップサイドリンク無線通信において、指定されたQoSを必要とするデータパケットの伝送を実行し、E2Eマルチホップサイドリンク無線通信に関与するUEノードのAdaptレイヤ機能において、上で説明されているようなマッピング規則を設定するように機能する。
【0132】
本開示は、上記で開示されたような例に限定されず、発明性のある技能を適用することを必要とすることなく、添付の請求項内で開示されているように、本開示の範囲を超えて、任意のデータ通信、データ交換およびデータ処理環境、システム、またはネットワークにおいて使用するために、当業者によって変更、改良され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7