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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-27
(45)【発行日】2023-08-04
(54)【発明の名称】一輪車両
(51)【国際特許分類】
   B62K 1/00 20060101AFI20230728BHJP
   B60L 15/20 20060101ALI20230728BHJP
   B62K 17/00 20060101ALI20230728BHJP
   B62K 5/10 20130101ALI20230728BHJP
【FI】
B62K1/00
B60L15/20 S
B62K17/00
B62K5/10
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021536439
(86)(22)【出願日】2019-08-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 IL2019050954
(87)【国際公開番号】W WO2020044333
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-08-23
(31)【優先権主張番号】261534
(32)【優先日】2018-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521085722
【氏名又は名称】ワット カー インダストリーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】キャハン,アモス
【審査官】宇佐美 琴
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第201665295(CN,U)
【文献】中国実用新案第201980345(CN,U)
【文献】中国実用新案第202806977(CN,U)
【文献】中国実用新案第208993840(CN,U)
【文献】欧州特許第00553214(EP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 1/00, 5/00- 5/10
9/02,11/00,17/00
B60L 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐ジャービリング一輪車両であって、
a.その上にタイヤを有する車輪外縁と、
b.前記車輪外縁内に回転可能に取り付けられたフレームであって、前記フレームは座席を支持する、フレームと、
c.前記耐ジャービリング一輪車両を推進するように構成されている移動手段と、
d.前記耐ジャービリング一輪車両を減速するように構成されている制動手段と、
e.垂直に前記フレームの側部に取り付けられた少なくとも2つの補助車輪と、
f.制御ユニットと、
g.前記補助車輪に取り付けられたサーボ機構と、
を備える、耐ジャービリング一輪車両であり、
前記補助車輪は、前記座席を安定させており、前記耐ジャービリング一輪車両が側部へ横転するのを防止しており、前記座席前記車輪外縁にて水平位置に維持しており、
前記補助車輪は、前記耐ジャービリング一輪車両が加速されるときには運動方向と反対に、前記耐ジャービリング一輪車両が減速されるときには運動方向に沿って、同期して変位可能であり、
前記サーボ機構は、前記制御ユニットによって制御可能であり、かつ検出された加速度に応じて前記補助車輪を同期して変位させるように構成されている、耐ジャービリング一輪車両。
【請求項2】
前記補助車輪及び前記車輪外縁が、ターン操作中に傾斜可能である、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項3】
前記フレームが、前記車輪外縁に沿って走る複数のローラを備える、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項4】
前記移動手段が、電気モータ、内燃機関、人力ムーバ及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのムーバを備え、前記補助車輪は、前記移動手段によって個々に駆動される、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項5】
前記車輪外縁が、0.5mと4mとの間に及ぶ直径を有する、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項6】
前記車輪外縁が、2mの直径を有する、請求項5に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項7】
前記フレームの側部に取り付けられかつ前記フレームに機械的に接続された2つの座席をさらに備える、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項8】
前記補助車輪の手動での機械的変位の機構をさらに備える、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項9】
前記サーボ機構が、前記補助車輪を操作するように構成されている多関節アームを備える、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項10】
前記サーボ機構が、案内路、及び前記補助車輪を支持しかつ前記案内路内で移動可能なスライドを備える、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項11】
前記サーボ機構が、前記補助車輪を操作するように構成されている油圧シリンダを備える、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項12】
前記制御ユニットが、乗客の体重、道路状況、車両速度及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのパラメータに応じて、前記補助車輪の位置を動的に制御するように構成されている、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項13】
前記耐ジャービリング一輪車両が、ジャイロスコープ、加速度計、イメージャ及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのセンサを備え、前記少なくとも1つのセンサは、前記制御ユニットにさらに接続されている、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項14】
前記制動手段が摩擦機構に基づく、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項15】
前記制動手段が電磁機構に基づく、請求項1に記載の耐ジャービリング一輪車両。
【請求項16】
耐ジャービリング一輪車両を用いる方法であって、前記方法は、
a.前記耐ジャービリング一輪車両を提供するステップであって、前記耐ジャービリング一輪車両は、
i.その上にタイヤを有する車輪外縁と、
ii.前記車輪外縁内に回転可能に取り付けられたフレームであって、前記フレームは座席を支持する、フレームと、
iii.前記耐ジャービリング一輪車両を推進するように構成されている移動手段と、及び
iv.前記耐ジャービリング一輪車両を減速するように構成されている制動手段と、
v.垂直に前記フレームの側部に取り付けられた少なくとも2つの補助車輪と、
vi.制御ユニットと、
vii.前記制御ユニットによって制御可能なサーボ機構と、
からなり、
前記補助車輪は、前記座席を安定させており、前記耐ジャービリング一輪車両が側部へ横転するのを防止しており、前記座席前記車輪外縁にて水平位置に維持しており、
前記補助車輪は、前記耐ジャービリング一輪車両が加速されるときには運動方向と反対に、前記耐ジャービリング一輪車両が減速されるときには運動方向に沿って、同期して変位可能であり、
前記サーボ機構は、前記制御ユニットによって制御可能であり、かつ検出された加速度に応じて前記補助車輪を同期して変位させるように構成されている、
ステップと、
b.前記耐ジャービリング一輪車両を駆動するステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐ジャービリング一輪電動車両に関し、より詳細には、上述の耐ジャービリング一輪車両が、均衡位置から、減速時には前方に加速時には後方に逸脱することを防止するように構成されている操作可能な補助側輪を備えた耐ジャービリング一輪車両に関する。
【背景技術】
【0002】
19世紀以来、多数の種類の一輪車が関連研究においてまたは市場へ向けて開示されてきた。モータ電力技術の成熟により、従来の一輪車とモータ電力を組み合わせることにより、電動一輪車の速度及び利便性は現在さらに強化されている。
【0003】
加えて、電動一輪車が前進するとき、機械を制動または減速しようとすると、車輪内部の部分(特に座席及びモータ)が運動方向に回転する。そうしたジャービリングは、乗り手に不快感を招くことが非常に多い。
【0004】
米国特許第8219308号は、車両の残りの部分を囲む近接した2つの車輪を備えるエンジン推進一輪車両を開示している。車両が前方に移動しているとき、近接離間した車両が、単一の車両として機能し、車両は、車輪を傾けることによってターンする。単一推進システムは、2つの車輪によって共有される駆動トルクを提供する。ステアリングモータによってもたらされる別々のステアリングトルクが一方の車輪から差し引かれつつ他方の車輪に加えられることによって、車輪は、車両をゼロ前進速度でターンさせるために反対方向に回転可能となる。車両は、ロール、ピッチ及びヨーを感知するための姿勢検出センサ、ならびに自動平衡システムを用いる。車両におけるフライホイールは、スピン軸周りを高速でスピンする。スピン軸は、車両のフレームに対して回転可能である。軸角度及びフライホイールスピン速度は、自動平衡のためにトルクを生成するように継続的に調整可能である。
【0005】
別々のモータで駆動されるフライホイールを、一輪車両に平衡のために導入することにより、車両は、より重くなり有効性が低下する。推進モータで駆動される機構によって平衡可能な耐ジャービリング一輪車両を提供するというのが、長年の満たされていない需要である。
【発明の概要】
【0006】
したがって、本発明の目的の1つは、(a)その上にタイヤを有する車輪外縁、(b)車輪外縁内に回転可能に取り付けられたフレームであって、座席を支持するフレーム、(c)耐ジャービリング一輪車両を推進するように構成されている移動手段、及び(d)耐ジャービリング一輪車両を減速するように構成されている制動手段を備える耐ジャービリング一輪車両を開示することである。
【0007】
本発明の主目的は、座席を垂直に安定させ耐ジャービリング一輪車が側部へ横転しないようにし上述の座席を上記車輪外縁内の水平位置に維持するためにフレームの側部に取り付けられた少なくとも2つの補助車輪をさらに備える耐ジャービリング一輪車を提供することである。
【0008】
本発明のもう1つの目的は、耐ジャービリング一輪車両の加速時に運動方向と反対にかつ耐ジャービリング一輪車両の減速時に運動方向に沿って、同期して変位可能な補助車輪を開示することである。
【0009】
本発明のさらなる目的は、ターン操作の際、外縁に対して傾斜可能な補助車輪を開示することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、外縁に沿う複数のローラを備えるフレームを開示することである。
【0011】
本発明のさらなる目的は、電気モータ、内燃機関、人力ムーバ及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのムーバを備える移動手段を開示することである。補助車輪は、移動手段によって個々に駆動される。
【0012】
本発明のさらなる目的は、0.5m~4mの範囲の直径を有する車輪外縁を開示することである。
【0013】
本発明のもう1つの目的は、2mの直径を有する車輪外縁を開示することである。
【0014】
本発明のさらなる目的は、フレームに機械接続されている2つの側部に取り付けられた座席を備える耐ジャービリング一輪車両を開示することである。
【0015】
本発明のさらなる目的は、補助車輪を手動で機械的に変位させる機構を備える耐ジャービリング一輪車両を開示することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、耐ジャービリング一輪車両に加えられた加速を検出するように構成されている制御ユニット及び制御ユニットによって制御されかつ検出した加速度に応じて補助車輪を同期して変位させるように構成されているサーボ機構を備える耐ジャービリング一輪車両を開示することである。
【0017】
本発明のさらなる目的は、補助車輪を操作するように構成されている多関節アームを備えるサーボ機構を開示することである。
【0018】
本発明のさらなる目的は、案内路及び補助車輪を支持しかつ案内路内で移動可能なスライドを備えるサーボ機構を開示することである。
【0019】
本発明のさらなる目的は、補助車輪を操作するように構成されている油圧シリンダーを備えるサーボ機構を開示することである。
【0020】
本発明のさらなる目的は、乗客の体重、道路状況、車両速度及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのパラメータに応じて、補助車輪の位置を動的に制御するように構成されている制御ユニットを開示することである。
【0021】
本発明のさらなる目的は、ジャイロスコープ、加速度計、イメージャ及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのセンサを備える耐ジャービリング一輪車両を開示することである。少なくとも1つのセンサは、制御ユニットに接続されている。
【0022】
本発明のさらなる目的は、摩擦機構に基づく制動手段を開示することである。
【0023】
本発明のさらなる目的は、電磁機構に基づく制動手段を開示することである。
【0024】
本発明のさらなる目的は、耐ジャービリング一輪車両を用いる方法を開示することである。前述の方法は、(a)(i)その上にタイヤを有する車輪外縁、(ii)車輪外縁内に回転可能に取り付けられたフレームであって、座席を支持するフレーム、(iii)耐ジャービリング一輪車両を推進するように構成されている移動手段、及び(iv)耐ジャービリング一輪車両を減速するように構成されている制動手段を備える耐ジャービリング一輪車両であって、座席を垂直位置で安定させ耐ジャービリング一輪車が側部へ横転しないようにし上述の座席を上記車輪外縁内の水平位置に維持するためにフレームの側部に取り付けられた少なくとも2つの補助車輪をさらに備える耐ジャービリング一輪車両を提供するステップと、(b)耐ジャービリング一輪車両を駆動するステップとを含む。
【0025】
発明を理解するためにかつ発明が実施上どのように実装され得るかを確認するために、複数の実施形態が、添付図面を参照して単なる非限定的な例としてここで説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】耐ジャービリング一輪車両の斜視構造図である。
図2a】多関節アームを含むサーボ機構の概略図である。
図2b】多関節アームを含むサーボ機構の概略図である。
図3a】案内路及びスライドを含むサーボ機構の概略図である。
図3b】案内路及びスライドを含むサーボ機構の概略図である。
図4a】油圧シリンダーを含むサーボ機構の概略図である。
図4b】油圧シリンダーを含むサーボ機構の概略図である。
図5a】直線運動及びターン操作中の耐ジャービリング一輪車両の概略図である。
図5b】直線運動及びターン操作中の耐ジャービリング一輪車両の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の説明は、当業者が発明を利用することが可能となるように提供され、この発明を実行する発明者によって考えられる最良の形態を記載する。しかしながら、本発明の一般原理は耐ジャービリング一輪車両及びこれを用いる方法を提供するように具体的に定義されているので、様々な変更例が当業者にとって明らかとなる。
【0028】
大都市圏での運転には、交通混雑、狭く運転操作が難しい道及び駐車スペースの不足などの対処すべき課題が要される。本発明は、これらの課題に応じるようになされた乗用車に関する。
【0029】
本発明は、耐ジャービリング一輪車両が、均衡位置から、減速時には前方に加速時には後方に逸脱することを防止するように設計されている。
【0030】
ここで、耐ジャービリング一輪車両100の斜視構造図を示す図1を参照する。フレーム30は、タイヤ15をその外側に設けた外縁10内のローラ40に回転可能に取り付けられる。補助車輪20は、フレーム30の側部に取り付けられる。各補助車輪20は、バッテリー60によって電気供給される電気モータ70によって個々に駆動される。電気モータ70の代替である内燃機関及び人力ムーバも、本発明内の範囲内にある。番号80は、制御ユニット、及びジャイロスコープ、加速度計またはイメージャなどの少なくとも1つのセンサを備える構成を指す。制御ユニットは、耐ジャービリング一輪車両に加えられた加速を検出するように構成されている。制御ユニットは、検出した加速度に応じて補助車輪を同期して変位させるサーボ機構を制御する。補助車輪20のターン操作方向の傾斜も、本発明の範囲内にある。具体的には、補助車輪は、耐ジャービリング一輪車両100の加速時に運動方向と反対にかつ耐ジャービリング一輪車両100の減速時に運動方向に沿って、同期して変位される。
【0031】
外縁10の直径は、0.5m~4mである。本発明の好ましい実施形態は、約2mの直径に対応する。耐ジャービリング一輪車両100に、側部に取り付けられた1つまたは2つの座席が設けられている。座席を外縁10から離間して位置付けることにより、環境の視界阻害が最小化される。キャノピーを取り付けることは、乗員の安全を向上させるための代替案であり、耐ジャービリング一輪車両100の構造の構成要素を保護する。ここで、補助車輪20を2つの任意選択的な位置で操作するように構成されている多関節アームを概略的に示す図2a及び2bを参照する。多関節アームは、互いにヒンジで相互接続されたレバー23及び25を含む。本発明によれば、多関節アームは、軸方向の車輪20を、耐ジャービリング一輪車両100の加速時に運動方向と反対方向にかつ耐ジャービリング一輪車両100の減速時に運動方向に沿う方向に移動させる。
【0032】
ここで、補助車輪20を2つの任意選択的な位置で操作するように構成されている多関節アームを概略的に示す図3a及び3bを参照する。補助車輪20の軸22は案内路21に沿って移動可能である。軸方向の車輪20の2つの任意選択的な位置を図3a及び3bに示す。
【0033】
ここで、補助車輪20が上記のような位置で操作可能であるように、方位及び長さを変えるように構成されている油圧シリンダー27を概略的に示す図4a及び4bを参照する。モータ制御サスペンションも、本発明の範囲内にある。
【0034】
制動手段は、外縁及び/または補助車輪を、加速時かつ制動時のそれらの間の相対的な速度差を最小化するために制御することができる。摩擦ベース制動及び電磁制動は、本発明の範囲内にある。制御ユニットは、車両を方向的に安定したままとする減速値であり得る。減速中、運動エネルギーは、電気エネルギーに変換され得、車両のバッテリーを変化させるために用いられ得る。
【0035】
ここで、それぞれ直線運動及びターン操作中の耐ジャービリング一輪車両100の概略図を提示する図5a及び5bを参照する。図5aでは、外縁10及び補助車輪20は、耐ジャービリング一輪車両100が直線的に移動するとき、垂直位置にある。これとは反対に、ターン操作に対応する図5bは、傾斜する外縁10及び補助車輪20を示す。
【0036】
本発明によれば、耐ジャービリング一輪車両は、(a)その上にタイヤを有する車輪外縁、(b)車輪外縁内に回転可能に取り付けられたフレームであって、座席を支持するフレーム、(c)耐ジャービリング一輪車両を推進するように構成されている移動手段、及び(d)耐ジャービリング一輪車両を減速するように構成されている制動手段を備える。
【0037】
本発明の主特徴は、座席を垂直に安定させ耐ジャービリング一輪車が側部へ横転しないようにし上述の座席を上記車輪外縁内の水平位置に維持するためにフレームの側部に取り付けられた少なくとも2つの補助車輪をさらに備える耐ジャービリング一輪車を提供することである。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、補助車輪は、耐ジャービリング一輪車両の加速時に運動方向と反対にかつ耐ジャービリング一輪車両の減速時に運動方向に沿って、同期して変位可能である。
【0039】
本発明のさらなる実施形態によれば、補助車輪は、ターン操作の際、外縁に対して傾斜可能である。
【0040】
本発明のさらなる実施形態によれば、フレームは、外縁に沿う複数のローラを備える。
【0041】
本発明のさらなる実施形態によれば、移動手段は、電気モータ、内燃機関、人力ムーバ及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのムーバを備え、補助車輪は、移動手段によって個々に駆動される。
【0042】
本発明のさらなる実施形態によれば、車輪外縁は、0.5m~4mの範囲の直径を有する。
【0043】
本発明のもう1つの目的は、2mの直径を有する車輪外縁を開示することである。
【0044】
本発明のさらなる実施形態によれば、耐ジャービリング一輪車両は、フレームに機械接続されている2つの側部に取り付けられた座席を備える。
【0045】
本発明のさらなる目的は、補助車輪を手動で機械的に変位させる機構を備える耐ジャービリング一輪車両を開示することである。
【0046】
本発明のさらなる実施形態によれば、耐ジャービリング一輪車両は、耐ジャービリング一輪車両に加えられた加速を検出するように構成されている制御ユニット及び制御ユニットによって制御されかつ検出した加速度に応じて補助車輪を同期して変位させるように構成されているサーボ機構を備える。
【0047】
本発明のさらなる実施形態によれば、サーボ機構は、補助車輪を操作するように構成されている多関節アームを備える。
【0048】
本発明のさらなる目的は、案内路及び補助車輪を支持しかつ案内路内で移動可能なスライドを備えるサーボ機構を開示することである。
【0049】
本発明のさらなる実施形態によれば、サーボ機構は、補助車輪を操作するように構成されている油圧シリンダーを備える。
【0050】
本発明のさらなる実施形態によれば、制御ユニットは、乗客の体重、道路状況、車両速度及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのパラメータに応じて、補助車輪の位置を動的に制御するように構成されている。
【0051】
本発明のさらなる実施形態によれば、耐ジャービリング一輪車両は、ジャイロスコープ、加速度計、イメージャ及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのセンサを備える。少なくとも1つのセンサは、制御ユニットに接続されている。
【0052】
本発明のさらなる実施形態によれば、制動手段は摩擦機構に基づく。
【0053】
本発明のさらなる実施形態によれば、制動手段は電磁機構に基づく。
【0054】
本発明のさらなる実施形態によれば、耐ジャービリング一輪車両を用いる方法が開示されている。前述の方法は、(a)(i)その上にタイヤを有する車輪外縁、(ii)車輪外縁内に回転可能に取り付けられたフレームであって、座席を支持するフレーム、(iii)耐ジャービリング一輪車両を推進するように構成されている移動手段、及び(iv)耐ジャービリング一輪車両を減速するように構成されている制動手段を備える耐ジャービリング一輪車両であって、座席を垂直位置に安定させ耐ジャービリング一輪車が側部へ横転しないようにし上述の座席を上記車輪外縁内の水平位置に維持するためにフレームの側部に取り付けられた少なくとも2つの補助車輪をさらに備える耐ジャービリング一輪車を提供するステップと、(b)耐ジャービリング一輪車両を駆動するステップとを含む。
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図5a
図5b