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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-27
(45)【発行日】2023-08-04
(54)【発明の名称】潜熱回収式燃焼装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 8/00 20220101AFI20230728BHJP
   F24H 15/104 20220101ALI20230728BHJP
   F24H 15/238 20220101ALI20230728BHJP
   F24H 15/486 20220101ALI20230728BHJP
【FI】
F24H8/00
F24H15/104
F24H15/238
F24H15/486
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019054545
(22)【出願日】2019-03-22
(65)【公開番号】P2020153627
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-02-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】中島 幸祐
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 治
(72)【発明者】
【氏名】麻田 典良
(72)【発明者】
【氏名】高橋 弥沙妃
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 翔平
【審査官】古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-070092(JP,A)
【文献】特開2019-207079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00-15/493
F23N 5/00-5/26
C02F 1/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させるバーナと、前記燃焼ガスから潜熱を回収して水を加熱する熱交換器と、前記熱交換器にて潜熱を回収する際に発生した凝縮水を排出するドレン経路と、前記ドレン経路の経路中に配置される中和器と、前記バーナの燃焼熱量相当値の積算値が予め設定された閾値に達した際に、前記中和器の中和剤が使用限界に達したことを報知する報知制御部とを備えた潜熱回収式燃焼装置であって、
前記報知制御部が、前記燃焼熱量相当値に基づいて前記ドレン経路を流れる前記凝縮水の流量を推定する凝縮水流量推定部と、前記バーナが燃焼する際の燃焼形態情報を取得する燃焼形態取得部と、前記凝縮水の流量及び前記燃焼形態情報の少なくとも一方に基づいて補正値を設定する補正値設定部と、前記補正値に基づいて前記積算値を補正する補正処理部とを備え
前記補正処理部が、前記凝縮水の流量が多いほど、前記積算値を小さくする前記補正値を設定する潜熱回収式燃焼装置。
【請求項2】
燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させるバーナと、前記燃焼ガスから潜熱を回収して水を加熱する熱交換器と、前記熱交換器にて潜熱を回収する際に発生した凝縮水を排出するドレン経路と、前記ドレン経路の経路中に配置される中和器と、前記バーナの燃焼熱量相当値の積算値が予め設定された閾値に達した際に、前記中和器の中和剤が使用限界に達したことを報知する報知制御部とを備えた潜熱回収式燃焼装置であって、
前記報知制御部が、前記燃焼熱量相当値に基づいて前記ドレン経路を流れる前記凝縮水の流量を推定する凝縮水流量推定部と、前記バーナが燃焼する際の燃焼形態情報を取得する燃焼形態取得部と、前記凝縮水の流量及び前記燃焼形態情報の少なくとも一方に基づいて補正値を設定する補正値設定部と、前記補正値に基づいて前記積算値を補正する補正処理部とを備え、
前記中和剤として炭酸カルシウムが用いられ、
前記燃焼形態取得部が、前記バーナが継続して燃焼する継続燃焼時間、及び、前記バーナの燃焼が中断する燃焼中断時間を前記燃焼形態情報として取得し、
取得された前記継続燃焼時間が長いほど、前記積算値を増大する前記補正値を設定し、
取得された前記燃焼中断時間が長いほど、前記積算値を小さくする前記補正値を設定す潜熱回収式燃焼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させるバーナと、燃焼ガスから潜熱を回収して水を加熱する熱交換器と、熱交換器にて潜熱を回収する際に発生した凝縮水を排出するドレン経路と、ドレン経路の経路中に配置される中和器と、バーナの燃焼熱量相当値の積算値が予め設定された閾値に達した際に、中和器の中和剤が使用限界に達したことを報知する報知制御部とを備えた潜熱回収式燃焼装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記構成の潜熱回収式燃焼装置として特許文献1には、バーナによって加熱される熱交換器で生じた凝縮水をトレイで回収して中和器に送り出し、凝縮水を中和器の中和剤で中和処理する構成が記載されている。また、この特許文献1では、中和器の中和剤の消耗を求め、交換時期の予測又は告知を行う制御部を備えている。
【0003】
上記構成の潜熱回収式燃焼装置として特許文献2には、バーナからなる燃焼部の燃焼時に二次熱交換器の表面に発生する凝縮水をトレイで回収し、更に凝縮水を中和器の中和剤で中和する構成が記載されている。この特許文献2では、燃焼部での燃焼量に基づいて中和剤の総消費量の基準値を算出し、二次熱交換器の表面における凝縮水の自然乾燥分を考慮して下方修正する補正を行った上で中和剤の総消費量を演算により推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-336826号公報
【文献】特開2017-96593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バーナの燃焼によって熱交換器内の水に与えられる熱量と、熱交換器で回収される凝縮水の量とは比例関係にあるため、特許文献1では、当該熱量から凝縮水の量を求め中和剤の消耗量を予測し、この予測に基づいて制御部が告知を行う。
【0006】
具体的には、熱交換器の入口と出口との水温をセンサで計測することにより熱交換器内の水に与えられた熱量を求めており、この熱量の積算値が、予告熱量を超えた場合に、中和剤の補充や、交換時期が到来することを認識させるため、例えば、音声によるメッセージや、視覚により告知が行われる。
【0007】
また、特許文献2では、燃焼部(バーナ)の過去の燃焼動作による中和剤の総消費量を保持すると共に、燃焼部の最新の燃焼動作の燃焼動作開始から燃焼動作終了までの燃焼量に基づく中和剤の消費量として最新燃焼動作時消費量を演算し、最新の燃焼動作の燃焼動作開始から燃焼動作終了までの燃焼時間が比較的長い場合には最新燃焼動作時消費量を総消費量に加算するが、燃焼時間が比較的短い場合には最新燃焼動作時消費量を総消費量に加算しないことによって、熱交換器の表面における凝縮水の自然乾燥分を考慮した中和剤の総消費量の下方修正を行うように制御形態が設定されている。
【0008】
つまり、特許文献2の構成では、燃焼部(バーナ)での燃焼が停止した状態では、バーナの表面に付着した凝縮水が自然乾燥するため、中和剤の総消費量を下方修正する演算も行われている。
【0009】
しかしながら、特許文献1あるいは特許文献2に記載される技術を用いても、中和剤の消費量を正確に推定することはできず、中和剤の使用限界を高い精度で報知することは困難であった。
【0010】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、中和剤の消費量を適正に把握して、中和器の中和剤の使用限界を高精度で報知し得る潜熱回収式燃焼装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る潜熱回収式燃焼装置の特徴構成は、燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させるバーナと、前記燃焼ガスから潜熱を回収して水を加熱する熱交換器と、前記熱交換器にて潜熱を回収する際に発生した凝縮水を排出するドレン経路と、前記ドレン経路の経路中に配置される中和器と、前記バーナの燃焼熱量相当値の積算値が予め設定された閾値に達した際に、前記中和器の中和剤が使用限界に達したことを報知する報知制御部とを備えた潜熱回収式燃焼装置であって、前記報知制御部が、前記燃焼熱量相当値に基づいて前記ドレン経路を流れる前記凝縮水の流量を推定する凝縮水流量推定部と、前記バーナが燃焼する際の燃焼形態情報を取得する燃焼形態取得部と、前記凝縮水の流量及び前記燃焼形態情報の少なくとも一方に基づいて補正値を設定する補正値設定部と、前記補正値に基づいて前記積算値を補正する補正処理部とを備え、前記補正処理部が、前記凝縮水の流量が多いほど、前記積算値を小さくする前記補正値を設定する点にある。
【0012】
この特徴構成によると、バーナで発生した燃焼ガスの潜熱を熱交換器で回収して水が加熱される。この潜熱を回収する際に発生した凝縮水がドレン経路に流れ、このドレン経路中の中和器で中和される。また、バーナの燃焼熱量相当値の積算値が予め設定された閾値に達した際には、中和器の中和剤が使用限界に達したことを報知制御部が報知する。特に、報知制御部は、凝縮水流量推定部で推定した凝縮水の流量と、燃焼形態取得部で取得したバーナの燃焼形態情報との少なくとも一方に基づき、補正値設定部が補正値を設定する。つまり、補正値設定部では、推定された凝縮水の流量と、バーナの燃焼形態情報とに基づく中和剤の消費量の変化を補正値に反映させることが可能となる。更に、補正処理部では、設定された補正値に基づいて、積算値を補正することにより、中和剤が使用限界に達するタイミングを正確に把握することが可能となる。
従って、中和剤の消費量を適正に把握して、中和器の中和剤の使用限界を高精度で報知し得る潜熱回収式燃焼装置が提供された。
【0014】
中和剤として炭酸カルシウムを用いたものを例に挙げると、給湯を連続して行う高能力での給湯時には、ドレン経路に凝縮水が流れ続けるため、中和器の内部での凝縮水の滞留時間が短い。従って、凝縮水と中和剤との接触時間が短く中和器の内部のpHが少し低く炭酸カルシウムの消費量は少ない。これに対し、給湯を連続して行わない低能力での給湯時には、ドレン経路に流れる凝縮水の量が少なく、中和器の内部での凝縮水の滞留時間が長い。従って、凝縮水と中和剤との接触時間が長く中和器の内部のpHが少し高く炭酸カルシウムの消費量が増大する。
【0015】
この例で説明したように、補正処理部では、凝縮水流量推定部で推定される凝縮水流量が多いほど、積算値を小さくする補正値が設定されるため、中和器の中和剤が使用限界に達したことを報知する報知タイミングを遅らせることになる。また、この構成では、凝縮水の流量の基準値を設定し、この基準値より凝縮水流量が少ない場合に、積算値を大きくする補正値を設定することが可能であり、凝縮水流量推定部で推定される凝縮水流量に基づいて適正な補正値を設定することが可能となる。
【0016】
上記目的を達成するための本発明に係る潜熱回収式燃焼装置の更なる特徴構成は、燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させるバーナと、前記燃焼ガスから潜熱を回収して水を加熱する熱交換器と、前記熱交換器にて潜熱を回収する際に発生した凝縮水を排出するドレン経路と、前記ドレン経路の経路中に配置される中和器と、前記バーナの燃焼熱量相当値の積算値が予め設定された閾値に達した際に、前記中和器の中和剤が使用限界に達したことを報知する報知制御部とを備えた潜熱回収式燃焼装置であって、前記報知制御部が、前記燃焼熱量相当値に基づいて前記ドレン経路を流れる前記凝縮水の流量を推定する凝縮水流量推定部と、前記バーナが燃焼する際の燃焼形態情報を取得する燃焼形態取得部と、前記凝縮水の流量及び前記燃焼形態情報の少なくとも一方に基づいて補正値を設定する補正値設定部と、前記補正値に基づいて前記積算値を補正する補正処理部とを備え、前記中和剤として炭酸カルシウムが用いられ、前記燃焼形態取得部が、前記バーナが継続して燃焼する継続燃焼時間、及び、前記バーナの燃焼が中断する燃焼中断時間を前記燃焼形態情報として取得し、取得された前記継続燃焼時間が長いほど、前記積算値を増大する前記補正値を設定し、取得された前記燃焼中断時間が長いほど、前記積算値を小さくする前記補正値を設定する点にある。
【0017】
この特徴構成によると、バーナで発生した燃焼ガスの潜熱を熱交換器で回収して水が加
熱される。この潜熱を回収する際に発生した凝縮水がドレン経路に流れ、このドレン経路
中の中和器で中和される。また、バーナの燃焼熱量相当値の積算値が予め設定された閾値
に達した際には、中和器の中和剤が使用限界に達したことを報知制御部が報知する。特に
、報知制御部は、凝縮水流量推定部で推定した凝縮水の流量と、燃焼形態取得部で取得し
たバーナの燃焼形態情報との少なくとも一方に基づき、補正値設定部が補正値を設定する
。つまり、補正値設定部では、推定された凝縮水の流量と、バーナの燃焼形態情報とに基
づく中和剤の消費量の変化を補正値に反映させることが可能となる。更に、補正処理部で
は、設定された補正値に基づいて、積算値を補正することにより、中和剤が使用限界に達
するタイミングを正確に把握することが可能となる。
従って、中和剤の消費量を適正に把握して、中和器の中和剤の使用限界を高精度で報知
し得る潜熱回収式燃焼装置が提供された。
ここで、バーナが燃焼する状況では二酸化炭素(CO2)を含む凝縮水が熱交換器から
供給される。従って、燃焼が停止した場合には、時間経過に伴い中和器では炭酸カルシウ
ム(CaCO3)と二酸化炭素とが反応して重炭酸カルシウム(Ca(HCO3)2)が
生成される。このように生成された重炭酸カルシウムは、次に凝縮水が供給された場合に
中和に寄与することが想像できる。
【0018】
バーナが継続して燃焼する継続燃焼時間と、バーナの燃焼が中断する燃焼中断時間とが取得される。継続燃焼時間が長い場合には、この継続燃焼時間に対応して中和器の中和剤の消費量が増大するため、この継続燃焼時間が長いほど積算値を増大させる補正値を設定することで、中和剤の消費量に対応した適正な積算値を設定することが可能となる。これに対し、バーナの燃焼が中断した場合には、中和器の内部の炭酸カルシウムと、凝縮水に含まれる炭酸とが反応することで中和器の内部に重炭酸カルシウムを生ずることが想像される。この重炭酸カルシウムの量は燃焼中断時間が長いほど増大し、中和器の炭酸カルシウムと併せて凝縮水の中和に用いることも可能となり、結果として中和剤の消費が小さくなる。つまり、バーナの燃焼中断時間が長いほど、積算値を小さくする補正値を設定することで、中和剤の消費量に対応した適正な補正値を設定することが可能となる。これにより、中和器の中和剤の使用限界を高精度で報知できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】給湯装置の構成を示す図である。
図2】中和器の断面図である。
図3】給湯装置の制御構成を示すブロック図である。
図4】報知制御部の構成を示すブロック図である。
図5】報知処理のフローチャートである。
図6】消費量の補正ルーチンのフローチャートである。
図7】炭酸カルシウムの中和メカニズムを一覧化した図である。
図8】重炭酸カルシウムの中和メカニズムを一覧化した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、バーナ1と、主熱交換器2と、副熱交換器3とを燃焼ケース4に収容し、燃焼ケース4に外気を供給するファン5を備えると共に、ガス供給管6と、ガス制御バルブ7と、給水管8と、温水管9と、水制御バルブ10とを備えて給湯装置A(潜熱回収式燃焼装置の一例)が構成されている。
【0021】
ガス制御バルブ7は、ガス供給管6の燃料ガスの供給の制御が可能な電磁制御弁が用いられている。水制御バルブ10は、加熱された水の流れの制御が可能な電磁制御弁が用いられている。ファン5は、外気をバーナ1に供給すると共に、燃焼ガスを主熱交換器2から副熱交換器3に向けて流す気流を燃焼ケース4の内部に作り出す。
【0022】
給湯装置Aは、副熱交換器3の外面に凝集した凝集水を回収するトレイ11と、このトレイ11から凝集水を排出するドレン経路12と、このドレン経路12の経路中の中和器13と、制御装置Cとを備えると共に、これらが外部ケース15に収容されている。
【0023】
この給湯装置Aは、前述したように潜熱回収式燃焼装置の一例であり、図1に示すように、バーナ1と、主熱交換器2と、副熱交換器3とは、この順序で下から上に配置されている。バーナ1は、ガス供給管6から供給される都市ガス等の燃料ガスを燃焼させて燃焼ガスを発生させ、この燃焼ガスを主熱交換器2と副熱交換器3とに、この順序で供給する。これにより、主熱交換器2でバーナ1の燃焼ガスの顕熱を回収して水が加熱され、副熱交換器3でバーナ1の燃焼ガスに含まれる潜熱を回収して水が加熱される。
【0024】
給水管8は、副熱交換器3と主熱交換器2とに対し、この順序で水を供給し、温水管9は加熱された水(温湯や熱湯)を排出する。給水管8には水量を計測する水量センサ16と、給水管8の水温を計測する水温センサ17とを備えている。また、温水管9の排出側の端部には人為的に開閉操作されるカラン9aを備えており、この温水管9には温湯の温度を計測する湯温センサ18を備えている。
【0025】
副熱交換器3が潜熱を回収する熱交換器の具体例である。トレイ11は、副熱交換器3が燃焼ガスから潜熱を回収して水を加熱する際に副熱交換器3の表面に発生した凝縮水を受け止める位置に配置されている。ドレン経路12は管路として形成され、凝縮水を中和器13に供給する。
【0026】
図2に示すように、中和器13は有底箱状のケースとして構成されると共に、内部に中和剤14として炭酸カルシウム(CaCO)が収容されている。この中和器13は、内部に縦向き姿勢となる複数の隔壁13aを備えることにより凝縮水が流れる経路長を拡大しており、処理後の凝縮水をオーバーフローさせる形態で排出する。
【0027】
〔制御装置〕
制御装置Cは、マイクロプロセッサ等の処理ユニットと、不揮発性メモリ等に記憶されたプログラムと、情報を記憶する不揮発性メモリとを有している。図3に示すように、制御装置Cは、水量センサ16と、水温センサ17と、湯温センサ18と、温度設定器19とからの信号が入力すると共に、ガス制御バルブ7と、ファン5と、水制御バルブ10と、報知ユニット20とに制御信号を出力する。尚、温度設定器19は、給湯温度を設定するため人為操作が可能な温度設定ダイヤル等を備えている。
【0028】
この制御装置Cは、給湯装置Aでの給湯時にバーナ1での燃料ガスの燃焼を制御する燃焼制御部Caと、中和器13の中和剤14が使用限界に達したことを報知する報知制御部Cbとを備えている。
【0029】
燃焼制御部Caは、温水を供給するため温水管9のカラン9aが開放操作された際に、水量センサ16の信号から温水管9での温水(初期には冷水)の流れを検知した場合にガス制御バルブ7を開放し、点火プラグ等(図示せず)でバーナ1に点火し、ファン5を駆動し、水制御バルブ10を開放して水の加熱を開始する。
【0030】
これに続いて、燃焼制御部Caは、湯温センサ18で検知される水温が、温度設定器19で設定される温度に維持されるように、水量センサ16で計測される水量と、水温センサ17で計測される水温とを制御に反映させようにガス制御バルブ7を制御し、必要な場合に水制御バルブ10を制御する。
【0031】
このように燃焼が行われる場合には、副熱交換器3の外面に凝縮水が発生し、滴下することでトレイ11に回収され、ドレン経路12から中和器13に供給される。中和器13では、中和剤14が凝縮水に含まれる中和対象成分と反応して消費される。そして、給湯装置Aでは、中和剤14の消費量が増大し、中和剤14が使用限界に達したタイミングで報知制御部Cbが報知を行うように制御形態が設定されている。
【0032】
〔報知制御部:報知制御ルーチン〕
図4に示すように報知制御部Cbは、燃焼熱量取得部31と、凝縮水流量推定部32と、消費量推定部33と、補正処理部34と、積算値演算部35と、比較部36と、燃焼形態取得部37と、補正値設定部38とを有している。
【0033】
この報知制御部Cbでは、消費量推定部33で推定された中和剤14の消費量を、補正処理部34で補正して積算値演算部35で積算する。このように積算された積算値が中和剤14の消費量であり、積算値と閾値とを比較部36で比較した結果を報知する。報知の具体的な形態として、この報知制御部Cbでは、中和剤14が使用限界に近づいた場合に黄色報知ランプ21Yを点滅させ、中和剤14が使用限界に達した場合に赤色報知ランプ21Rを点灯させる。
【0034】
この構成において、燃焼熱量取得部31と、凝縮水流量推定部32と、消費量推定部33と、補正処理部34と、積算値演算部35と、比較部36と、燃焼形態取得部37と、補正値設定部38とはソフトウエアで構成されるものであるが、これらをロジックやコンパレータ等のハードウエアで構成することや、各々をハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで構成することが可能である。
【0035】
この給湯装置Aでは、バーナ1の燃焼熱と比例した量の凝縮水が副熱交換器3の表面に発生すると推定し、このように推定された凝縮水の量に対応した量だけ中和剤14が消費されると推定する。つまり、バーナ1の燃焼熱量相当値と凝縮水流量とが比例し、この凝縮水流量と中和剤の消費量とが比例する関係に基づき、燃焼熱量相当値を積算した積算値を中和剤14の総消費量としている。
【0036】
しかしながら、バーナ1で燃料ガスを燃焼させた場合でも、燃焼形態によっては、中和剤14の消費が促進される場合と、消費が抑制される場合とがある。このような理由から、報知制御部Cbでは、消費の特性に基づいて中和剤14の消費量を補正値することで報知ユニット20での報知タイミングの精度向上が図られている。
【0037】
報知制御部Cbでの制御形態の概念を図5のフローチャートに示している。つまり、バーナ1が燃焼状態にある場合には、燃焼熱量取得部31で燃焼熱量相当値を取得し、この燃焼熱量相当値に基づき、凝縮水流量推定部32がドレン経路12から中和器13に供給される凝縮水の流量を推定する(#101、#102ステップ)。
【0038】
この制御では、ガス制御バルブ7の開度、水量センサ16の計測値、水温センサ17の計測値、湯温センサ18の計測値等に基づいて燃焼ガスの燃焼熱量相当値が推定されると共に、この推定結果(燃焼熱量相当値)に基づいて、中和器13に供給される凝縮水の流量(単位時間あたりの凝縮水の量)が推定される。尚、ガス制御バルブ7の開度から燃焼ガス量が決まるため、このガス制御バルブ7の開度から燃焼熱量相当値を取得することが可能であり、水温センサ17と湯温センサ18と水量センサ16とから燃焼熱量相当値を取得することも可能である。
【0039】
次に、推定された凝縮水の流量に基づき消費量推定部33が、単位時間あたりの中和剤14の消費量を推定し、この消費量が補正処理部34で補正される(#103、#200ステップ)。尚、消費量の補正(#200ステップ)はサブルーチンとして設定されている。
【0040】
凝縮水の流量に対応する中和剤14の消費量は、消費量推定部33がテーブルデータ等を参照することで推定される(推定式に基づき演算によって推定しても良い)。補正処理部34による消費量の補正(#200ステップ)を図6のフローチャートに示しており、詳細は後述するが、#200ステップでは、消費量に補正係数を乗ずる演算により消費量が補正される。
【0041】
このように補正された消費量は、積算値として制御装置Cの不揮発性メモリに記憶される。記憶された積算値は閾値と比較され、積算値が閾値に達した場合や、閾値を超えたことが判定された場合には赤色報知ランプ21Rを継続的に点灯する。また、積算値と閾値との差が設定値未満に達した場合には黄色報知ランプ21Yを点滅させる(#104~#109ステップ)。
【0042】
このように赤色報知ランプ21Rと黄色報知ランプ21Yとの何れかを作動させる報知は、報知形態の一例である。この報知としてブザーや電子音の出力等の音声を利用するもの、あるいは、液晶ディスプレイ等に文字やアイコン等のイメージを出力するものであっても良い。尚、報知ランプ類を点灯させる場合に音声との組み合わせる、あるいは、イメージの表示と組み合わせても良い。
【0043】
消費量の補正(#200ステップ)では、図6に示すように、バーナ1の燃焼形態に基づいて前述した中和剤14の正確な消費量(積算値の値に対応する)を求める処理が行われる。この#200ステップで設定される第1補正係数K1と、第2補正係数K2と、第3補正係数K3とは、#103ステップで推定された中和剤14の消費量を、乗算によって適正な値に補正可能な係数である。
【0044】
具体的には、消費量を増大させる補正を必要とする場合には「1」より大きい値が与えられ、消費量を低減する補正を必要とする場合には「1」より小さい値が与えられ、消費量を変更しない場合には「1」の値が与えられる。
【0045】
図6に示すように、#102ステップで推定された凝縮水流量Qa(図4を参照)と、予め設定されている基準流量Qsとに基づき演算によって第1補正係数K1が設定される(#201ステップ)。
【0046】
つまり、バーナ1が燃焼し、凝縮水が中和器13に供給される際には、ドレン経路12に流れる凝縮水の流量(単位時間当たりの凝縮水の量)が基準流量Qsより多いほど単位量の凝縮水が中和剤14に接触する時間が短縮することになり、結果として、単位流量に対する中和剤14の消費量が小さくなる。
【0047】
これとは逆に、凝縮水が中和器13に供給される際には、ドレン経路12に流れる凝縮水の流量(単位時間当たりの凝縮水の量)が基準流量Qsより少ないほど単位量の凝縮水が中和剤14に接触する時間が延長することになり、結果として、単位流量に対する中和剤14の消費量が増大する。
【0048】
このような理由から、#201ステップでは、凝縮水流量Qaと基準流量Qsとの関係から設定インターバルで第1補正係数K1が設定される。また、第1補正係数K1は、基準流量Qsの凝縮水が流れた際の中和剤14の消費量と比較して消費量を低減する補正を可能にする値(「1」より小さい値)と、消費量を増大する補正を可能にする値(「1」より大きい値)と、補正を必要としない基準となる値(「1」の値)との何れかが設定される。
【0049】
尚、後述する実補正係数Kによる消費量の補正は、前述した設定インターバルで第1補正係数K1が設定される毎に行われる。
【0050】
次に、補正値設定部38は、燃焼形態取得部37で取得したバーナ1の燃焼時間を継続燃焼時間Tc(燃焼形態情報の一例)に設定し、この継続燃焼時間Tcに所定の定数αを乗ずる演算により第2補正係数K2を設定する(#202ステップ)。定数αは、継続燃焼時間Tcの値に基づき、補正可能となる第2補正係数K2を求める数値である。
【0051】
次に、補正値設定部38は、燃焼形態取得部37で取得したバーナ1の燃焼が中断する中断時間を燃焼中断時間Tbに設定し、この燃焼中断時間Tbに変数βを乗ずる演算により第3補正係数K3を設定する(#203ステップ)。
【0052】
変数βは、燃焼中断時間Tbの値に基づき、補正可能となる第3補正係数K3を求める数値であると同時に、バーナ1の燃焼が停止した時点を基準にする経過時間に比例して第3補正係数K3の値を増大させるように増大する値である。特に、変数βは、バーナ1の燃焼が停止した後に、予め設定された時間が経過した時点以降においては、重炭酸カルシウム(Ca(HCO)の生成量が飽和するため、第3補正係数K3の値を「1」に固定するように設定されている。
【0053】
この#202、#203ステップの制御は、中和器13の内部に生成される重炭酸カルシウムを考慮したものである。また、#203ステップの制御は、バーナ1の燃焼が終了した後に、副熱交換器3の外面に付着した凝縮水が蒸発する現象も第3補正係数K3に反映する。
【0054】
中和器13において炭酸カルシウム(CaCO)による中和メカニズムを図7に一覧化している。同図の(1)欄には、燃焼ガスに含まれる硫黄に由来する物質の一例としての硫酸(HSO)を中和するプロセスを示している。(2)欄には空気中に含まれる窒素に由来する物質の一例としての硝酸(HNO)を中和するプロセスを示している。(3)欄には、燃焼によって生ずる二酸化炭素(CO)が溶解するプロセスを示している。(4)欄には、燃焼によって生ずる二酸化炭素(CO)から水中に生ずる炭酸(HCO)が溶解するプロセス、及び、このプロセスによって重炭酸カルシウム(Ca(HCO)が生成されるプロセスを示している。
【0055】
特に、中和器13において重炭酸カルシウム(Ca(HCO)による中和メカニズムを図8に一覧化して示している。同図の(1)欄には、燃焼ガスに含まれる硫黄に由来する物質の一例としての硫酸(HSO)を中和するプロセスを示している。(2)欄には空気中に含まれる窒素に由来する物質の一例としての硝酸(HNO)を中和するプロセスを示している。
【0056】
つまり、バーナ1の燃焼が停止した状況では、中和器13の内部に凝縮水が残留するため、中和器13の内部に重炭酸カルシウムが生成される。また、この重炭酸カルシウムの生成量は、バーナ1の燃焼が停止した後に時間経過の増大に伴い増大する。
【0057】
このように、中和器13の内部に重炭酸カルシウムが生成された場合には炭酸カルシウムと、重炭酸カルシウムとの2種の中和剤14で中和が行われるため、凝縮水が中和器13に供給された場合には高い中和性能を得ることになる。
【0058】
更に、バーナ1の燃焼が停止した場合には、副熱交換器3の外面に付着した凝縮水が蒸発するため、ドレン経路12に流れる凝縮水の流量が低減する。
【0059】
このように重炭酸カルシウムが生成されるプロセスを考えると、継続燃焼時間Tcが長い(バーナ1の燃焼が継続している)場合には、中和器13の内部に重炭酸カルシウムが生成されても、この重炭酸カルシウムは即座に反応して減少する、あるいは、排出される。従って、第2補正係数K2は、継続燃焼時間Tcの値が所定の基準値より長いほど「1」より大きい値(積算値を増加させる補正値の一例)が与えられる。また、この第2補正係数K2は、継続燃焼時間Tcの値が所定の基準値より短いほど「1」より小さい値が与えられ、継続燃焼時間Tcの値が所定の基準値と等しい場合に「1」が与えられる。
【0060】
これとは逆に、燃焼中断時間Tbが長い(バーナ1の燃焼が中断する時間が長い)場合には、中和器13の内部に重炭酸カルシウムが生成され、この生成量が燃焼中断時間Tbと比例して増大するため第3補正係数K3は燃焼中断時間Tbに基づき「1」より小さい値(積算値を短縮させる補正値の一例)が与えられる。また、この第3補正係数K3は、燃焼中断時間Tbの値が設定された基準値より長い場合に「1」より小さい値が与えられるものであり、燃焼中断時間Tbの値が設定された基準値より短い場合に「1」より大きい値を与えることや、燃焼中断時間Tbの値が設定された基準値と等しい場合に「1」を与えることも可能である。
【0061】
バーナ1の燃焼が開始され、中和器13に凝縮水の供給が開始された場合には、中和のプロセスにより重炭酸カルシウムが消費され、凝縮水の一部が排出されることにより中和器13の内部の重炭酸カルシウムが減少する。このような理由から、前述した変数βが時間経過と伴い値が増大するように設定されている。このように設定される変数βは、副熱交換器3の外面に付着した凝縮水が蒸発する現象も考慮されている。
【0062】
次に、第1補正係数K1と第2補正係数K2と第3補正係数K3とを乗ずる演算により、実補正係数Kを演算し、この実補正係数Kに基づいて、消費量推定部33で推定された積算値を補正することにより、中和剤14の現実の消費量が演算される(#204、#205ステップ)。
【0063】
このように演算された現実の消費量が、報知処理の#105ステップにおいて積算処理されることにより、積算値が決まる。また、実補正係数Kによる補正は、#201ステップにおいて設定インターバルで第1補正係数K1が単位時間の周期で取得されるタイミング毎に行われるものを想定している。
【0064】
尚、#202ステップの制御では、バーナ1が継続して燃焼する場合に、第2補正係数K2の値は増大することになるが、例えば、継続燃焼時間Tcが設定値を超えた時点以降において、第2補正係数K2の増大を行わないように制御形態を設定しても良い。
【0065】
〔実施形態の作用効果〕
このように本発明の給湯装置Aでは、制御装置Cの燃焼制御部Caがバーナ1の燃焼を制御すると共に、制御装置Cの報知制御部Cbがバーナ1の燃焼形態に基づいて実補正係数Kを設定し、この実補正係数Kに基づいて消費量推定部33で推定された中和剤14の消費量を補正することにより、中和器13に貯留されている中和剤14の消費量を正確に求めている。そして、中和剤14が使用限界に達するタイミングを高精度で取得し、報知ランプの点灯により給湯装置Aを使用する者に認識させ、適切なタイミングでの対応を可能にしている。
【0066】
更に、報知制御部Cbでは、バーナ1の燃焼時に推定される凝縮水流量Qaに基づいて第1補正係数K1を設定し、バーナ1が継続して燃焼する際の継続燃焼時間Tcに基づいて第2補正係数K2を設定し、バーナ1の燃焼が中断する燃焼中断時間Tbに基づいて第3補正係数K3を設定し、これら複数の補正係数が反映された実補正係数Kに基づく補正により中和剤14の消費量を正確な把握を可能にしている。
【0067】
特に、第2補正係数K2と第3補正係数K3とは、中和器13の内部で生成される重炭酸カルシウムによる中和を反映したものであり、バーナ1の継続燃焼時間Tcとバーナ1の燃焼が中断する燃焼中断時間Tbとを実補正係数Kに反映させることにより、高い精度での報知を可能にしている。
【0068】
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
【0069】
(a)凝縮水流量推定部32で推定される凝縮水流量Qaと、燃焼形態取得部37で取得される継続燃焼時間Tcあるいは燃焼中断時間Tbの何れかとの一方に基づいて積算値を補正するように報知制御部Cbを構成する。
【0070】
つまり、この別実施形態(a)では、実施形態の#201、#202、#203ステップに示す演算により独立して設定される第1補正係数K1と、第2補正係数K2と、第3補正係数K3との少なくとも1つに基づいて実補正係数Kを設定する。このように制御形態を設定したものであっても、中和器13の中和剤14が使用限界に達したことを高精度で報知することが可能となる。
【0071】
(b)実施形態でも一部説明した通り、重炭酸カルシウム(Ca(HCO)による中和メカニズムを考えると、燃焼中断時間Tbが所定時間を超えると、中和器13で生成される重炭酸カルシウムの量は飽和することが考えられる。従って、燃焼中断時間Tbが所定時間を超えた場合には、燃焼中断時間Tbが大きい値であっても、変数βを決まった値に固定するように制御形態を設定する。
【0072】
(c)実施形態で説明した補正処理では、所定の周期で推定される中和剤14の消費量に実補正係数Kを乗ずるように補正処理の形態が設定されていたが、第1補正係数K1と、第2補正係数K2とで補正を行うタイミングを異ならせる。
【0073】
つまり、この別実施形態(c)では、実補正係数Kを設定せずに第1補正係数K1と、第2補正係数K2とを、異なる周期で補正を行うことが可能となり、結果として補正により中和剤14の消費量を正確な把握を可能にする。
【0074】
尚、上記実施形態(別実施形態を含む)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、熱交換器の外面に生じた凝縮水を中和器に供給し、中和器の中和剤が使用限界に達したことを報知する潜熱回収式燃焼装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0076】
1 バーナ
3 副熱交換器(熱交換器)
12 ドレン経路
13 中和器
14 中和剤
20 報知ユニット
32 凝縮水流量推定部
37 燃焼形態取得部
38 補正値設定部
A 給湯装置(潜熱回収式燃焼装置)
Ca 報知制御部
Tc 継続燃焼時間
Tb 燃焼中断時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8