IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日立アプライアンス株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-装置管理システム、及びその検索方法 図1
  • 特許-装置管理システム、及びその検索方法 図2
  • 特許-装置管理システム、及びその検索方法 図3
  • 特許-装置管理システム、及びその検索方法 図4
  • 特許-装置管理システム、及びその検索方法 図5
  • 特許-装置管理システム、及びその検索方法 図6
  • 特許-装置管理システム、及びその検索方法 図7
  • 特許-装置管理システム、及びその検索方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-27
(45)【発行日】2023-08-04
(54)【発明の名称】装置管理システム、及びその検索方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20230728BHJP
【FI】
G06Q10/20
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019145367
(22)【出願日】2019-08-07
(65)【公開番号】P2021026595
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 英美
(72)【発明者】
【氏名】小坂 忠義
(72)【発明者】
【氏名】町田 芳広
(72)【発明者】
【氏名】馬場 宣明
(72)【発明者】
【氏名】平 友恒
【審査官】山崎 雄司
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-038677(JP,A)
【文献】特開2001-163403(JP,A)
【文献】特開2018-194949(JP,A)
【文献】特開2009-003896(JP,A)
【文献】特開2000-088321(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
拠点に設置された装置用ネットワーク上に存在する複数の管理対象装置と,
前記管理対象装置の情報を取得し,位置情報を付与してサーバーに送信する端末と,前記端末から前記管理対象装置の情報と付与された前記位置情報を取得するサーバーと,を備え、
前記サーバーは,前記装置用ネットワーク上に存在する特定の1つの前記管理対象装置に付与された前記位置情報を,前記拠点の位置情報として管理する、
ことを特徴とする装置管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の装置管理システムであって、
前記拠点の場所を表示可能な地図を表示する表示部を備え、
前記拠点の位置情報を用いて、前記拠点の場所を前記地図に表示する、
ことを特徴とする装置管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の装置管理システムであって、
前記管理対象装置は空気調和機であり,前記空気調和機の最も小さい冷媒系統番号と最も小さい号機番号の組み合わせに基づき決定される前記空気調和機を,前記特定の1つの前記管理対象装置とする、
ことを特徴とする装置管理システム。
【請求項4】
請求項2に記載の装置管理システムであって、
前記管理対象装置は空気調和機であり,前記空気調和機の最も小さい冷媒系統番号と最も小さい号機番号の組み合わせに基づき決定される前記空気調和機を,前記特定の1つの前記管理対象装置とする、
ことを特徴とする装置管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の装置管理システムであって、
前記特定の1つの前記管理対象装置の製造番号を,拠点番号として管理し,当該拠点番号を用いて前記拠点の名寄せを可能とする、
ことを特徴とする装置管理システム。
【請求項6】
請求項2に記載の装置管理システムであって、
前記特定の1つの前記管理対象装置の製造番号を,拠点番号として管理し,当該拠点番号を用いて前記拠点の名寄せを可能とする、
ことを特徴とする装置管理システム。
【請求項7】
請求項3に記載の装置管理システムであって、
前記特定の1つの前記管理対象装置の製造番号を,拠点番号として管理し,当該拠点番号を用いて前記拠点の名寄せを可能とする、
ことを特徴とする装置管理システム。
【請求項8】
請求項4に記載の装置管理システムであって、
前記特定の1つの前記管理対象装置の製造番号を,拠点番号として管理し,当該拠点番号を用いて前記拠点の名寄せを可能とする、
ことを特徴とする装置管理システム。
【請求項9】
拠点に設置された装置用ネットワーク上に存在する複数の管理対象装置と,前記管理対象装置の情報を取得し,位置情報を付与しサーバーに送信する端末と,前記端末から前記管理対象装置の情報と付与された前記位置情報を取得するサーバーと,を備える装置管理システムの検索方法であって、
前記サーバーは,前記装置用ネットワーク上に存在する特定の1つの前記管理対象装置に付与された前記位置情報を,前記拠点の位置情報として管理し、設定された検索条件に合致する前記拠点を検索し、合致した前記拠点の位置情報を基に,地図上に合致した前記拠点の位置を示す情報を表示する
ことを特徴とする検索方法。
【請求項10】
請求項9に記載の検索方法であって、
表示された前記拠点の一つ選択されると、前記サーバーは当該拠点に設置された前記管理対象装置を表示する、
ことを特徴とする検索方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の管理対象装置を管理する装置管理システム、及びその検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来,管理対象としている装置に関し、定期的あるいは障害が発生した場合に,管理対象装置の設置場所に作業員が出向き,保守を行う必要がある。そのために,管理対象装置とその設置場所を特定して管理することが求められる。
【0003】
本技術分野の背景技術として、特許文献1(特開2016-38677号公報)がある。この公報には、段落0014において,「そこで、本実施の形態にかかる管理システム100は、開梱時に管理対象装置101と同梱された端末装置から受信した端末装置の位置情報から、管理対象装置101の設置場所を特定する情報を作成する。これにより、管理システム100は、現地作業員による設置場所の入力を伴わずに管理対象装置101の管理情報を作成することができるため、設置場所を特定する情報を含む管理対象装置101の管理情報が正確になる。」と記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-38677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では,管理対象装置の設置拠点の一覧が予めデータベースに登録されている必要がある。また,特許文献1は,管理対象装置ごとに1つ,位置情報取得用の端末装置を用意する必要がある。例えば管理対象装置が空気調和機であるような場合,装置が設置されている拠点は多数存在し,各々の拠点にも多数の装置が存在する。そのため、拠点一覧を予め把握することは困難であり,加えて管理対象装置と同じ数の位置情報取得用の端末装置を用意することはコストが掛かりすぎると考えられる。
【0006】
本発明の目的は上記のような課題を解決し、拠点に設置された複数の管理対象装置の位置情報を低コストで管理することが可能な装置管理システム、及びその検索方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明においては、拠点に設置された装置用ネットワーク上に存在する複数の管理対象装置と,管理対象装置の情報を取得し,位置情報を付与してサーバーに送信する端末と,端末から管理対象装置の情報と付与された位置情報を取得するサーバーと,を備え、サーバーは装置用ネットワーク上に存在する特定の1つの管理対象装置に付与された位置情報を,拠点の位置情報として管理する装置管理システムを提供する。
【0008】
また、上記の目的を達成するため、本発明においては、拠点に設置された装置用ネットワーク上に存在する複数の管理対象装置と,管理対象装置の情報を取得し,位置情報を付与しサーバーに送信する端末と,端末から管理対象装置の情報と付与された位置情報を取得するサーバーと,を備える装置管理システムの検索方法であって、サーバー装置用ネットワーク上に存在する特定の1つの管理対象装置に付与された位置情報を,拠点の位置情報として管理し、設定された検索条件に合致する拠点を検索し、合致した拠点の位置情報を基に,地図上に合致した拠点の位置を示す情報を表示する
ことを特徴とする検索方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば,低コストで管理対象装置と拠点の位置情報を取得して管理することを可能にする。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例1に係る、管理対象装置の通信手段が1つだけの場合の装置管理システムの一例を示す図である。
図2】実施例1に係る、情報取得およびサーバーへの登録シーケンスを示す図である。
図3】実施例1に係る、管理対象装置が空気調和機の場合の構成例を示す図である。
図4】実施例1に係る、サーバーが備えるデータベースの一例を示す図である。
図5】実施例1に係る、データベースへの情報登録に関するフローの一例を示す図である。
図6】実施例1に係る、管理対象装置の検索方法及び結果表示の画面例を示す図である。
図7】実施例1に係る、装置の一覧表示をする装置一覧画面の一例を示す図である。
図8】実施例2に係る、管理対象装置の通信手段が複数ある場合の装置管理システムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本発明の種々の実施例を説明する。なお、複数の図面において、共通の数番を付されたものは、同一物を示している。また、情報取得端末や携帯端末を総称して端末と呼ぶ場合がある。
【実施例1】
【0012】
実施例1は、複数の管理対象装置と,管理対象装置の情報を取得し,位置情報を付与してサーバーに送信する端末と,端末から管理対象装置の情報と付与された位置情報を取得するサーバーと,を備え、サーバーは,拠点に設置された装置用ネットワーク上に存在する特定の1つの管理対象装置の情報に付与された位置情報を,拠点の位置情報として管理する装置管理システムの実施例である。また、実施例1は、複数の管理対象装置と,管理対象装置の情報を取得し,位置情報を付与しサーバーに送信する端末と,端末から管理対象装置の情報と付与された位置情報を取得するサーバーと,を備える装置管理システムの検索方法であって、装置管理システムは,拠点に設置された装置用ネットワーク上に存在する特定の1つの管理対象装置に付与された位置情報を,拠点の位置情報として管理し、設定された検索条件に合致する拠点を検索し、合致した拠点の位置情報を基に,地図上に合致した拠点の位置を示す情報を表示する検索方法の実施例である。
【0013】
以下,図1図7を活用しながら,実施例1に係る装置管理システムについて説明する。図1は,実施例1に係る装置管理システムの一構成例であり、装置用ネットワークL1には管理対象装置1が接続されている。なお、装置用ネットワークL1上には複数の管理対象装置1が接続されている場合が多いが、その場合も動作は同様に説明できるため,図1では管理対象装置1を一つだけ図示している。
【0014】
管理対象装置1は,拠点の装置用ネットワークL1に接続されており,装置用ネットワークL1との通信手段である第一通信部11を備えている。加えて,管理対象装置1は,記憶部12,制御部13を備える。記憶部12には,管理対象装置1の識別情報,運転ログを含む装置情報が記憶されている。識別情報とは,管理対象装置1の製造番号,および装置用ネットワークL1上で管理対象装置1を識別可能なアドレス情報である。運転ログは,例えば管理対象装置1のエラー発生情報を記録したものである。制御部13は,管理対象装置1の制御を行う。例えば管理対象装置1が空気調和機であるなら,制御部13は空気調和に必要な制御を行う。
【0015】
管理対象装置1が備える通信手段が装置用ネットワークL1と通信を行う第一通信部11だけの場合には,管理対象装置1の情報取得手段として,装置用ネットワークL1に接続して情報を取得可能な,装置用の情報取得端末2が存在することが多い。例えば管理対象装置が空気調和機の場合には,情報取得端末2に該当するものとしてサービスチェッカが存在する。サービスチェッカとは,作業員が空気調和機の設置・保守の際に,空気調和機の識別情報や運転情報を取得する際に用いる端末である。
【0016】
情報取得端末2は,少なくとも第一通信部21,第二通信部22,記憶部23を備える。第一通信部21は,管理対象装置1と装置用ネットワークL1を介して通信を行う。第二通信部22は,第二通信手段L2を介して携帯端末3と通信を行う。第二通信部22および第二通信手段L2は,装置用ネットワークL1の通信形態とは異なる汎用的な通信形態であり,Wifi,Bluetooth(登録商標),NFCなどの無線通信,あるいはUSBケーブルなどによる有線通信のどちらであってもよい。記憶部23には,少なくとも管理対象装置1から取得した情報を記憶する。
【0017】
なお,管理対象装置1が携帯端末3と通信を直接行う手段を備えている場合,情報取得端末2は不要である。その場合の装置管理システムの構成については、実施例2に係る図8を用いて説明する。
【0018】
携帯端末3は,例えばスマートフォン,タブレット,携帯電話などの携帯型情報端末である。携帯端末3は,少なくとも第一通信部31,第二通信部32,GPSセンサ部33,記憶部34,表示部35を備える。第一通信部31は,広域ネットワークL3を介してサーバー4と通信を行う。第二通信部32は,第二通信手段L2を介して情報取得端末2と通信を行う。第二通信部32および第二通信手段L2は,情報取得端末2と通信可能な形態であれば,Wifi,Bluetooth,NFCなどの無線通信,あるいはUSBケーブルなどによる有線通信のどちらであってもよい。GPSセンサ部33は,GPS衛星5から信号を受信し位置を測位する。
【0019】
記憶部34は,少なくともサーバー4のアドレス情報,情報取得端末2から取得した管理対象装置1の情報を記憶する。表示部35は,例えばタッチパネルで構成され,表示装置と入力装置を兼ねてもよい。あるいは別途入力装置が存在してもよい。表示部35には,例えば,装置情報取得指示,情報取得結果表示,サーバー4への情報送信指示,作業情報の入力などを行う画面が表示される。また,表示部35には,サーバー4に記憶した情報を基に,管理対象装置の設置場所表示といった作業員向けの支援情報を表示してもよい。
【0020】
サーバー4は,サーバーの役割を行う通常構成のコンピュータシステムであり,少なくとも通信部41,記憶部42,中央処理部(CPU)の機能プログラムで実現される検索部43,表示部44を備える。通信部41,記憶部42,検索部43,表示部44は異なる装置に分かれていてもよい。例えば,表示部44はモニターなどの別装置の接続で実現されてもよい。表示部44はタッチパネルとして入力装置の役割を備えていてもよいし,入力装置を接続してもよい。通信部41は,広域ネットワークL3を介して携帯端末3と通信を行う。記憶部42は,少なくとも携帯端末3から取得した情報,およびサーバー4内で作成した情報を記憶する。検索部43は,所望の検索用プログラムで実現可能であり、記憶部42に記憶した情報から特定の管理対象装置などの情報を検索する検索方法を実行する。表示部44は,検索部43の検索結果を表示する。
【0021】
管理対象装置1の情報は,管理対象装置1の設置あるいは保守のタイミングで取得する。図2を使って、作業員が管理対象装置1の情報を取得してサーバー4に登録するまでのシーケンスを説明する。
【0022】
作業員は,管理対象装置1の設置拠点で,管理対象装置1が接続された装置ネットワークL1に,情報取得端末2を接続する。次に,作業員が持参した携帯端末3を,情報取得端末2と第二通信手段L2を介して接続する。作業員が携帯端末3に対して情報取得操作を行う(S100)と,携帯端末3は情報取得端末2に,装置情報取得指示を出す(S101)。情報取得端末2は,管理対象装置1に装置情報を要求する(S102)。管理対象装置1は,自身の記憶部31に記憶している識別情報,運転ログなどの装置情報を情報取得端末2へ送信する(S103)。情報取得端末2は,受信した装置情報を携帯端末3へ送信する(S104)。そのとき,携帯端末3のGPSセンサ部33は,GPS衛星5から信号を受け取り(S105),携帯端末3の位置を測位する。取得した装置情報と位置情報を関連付けたうえで,携帯端末3の記憶部34に記憶する。作業員は,携帯端末3に,拠点名,作業者といった作業情報を入力する(S106)。入力された作業情報は,取得済みの装置情報,位置情報と関連づけて携帯端末3の記憶部34に記憶される。
【0023】
次に,作業員は携帯端末3に情報のサーバー4への送信指示を出す(S107)。携帯端末3は,記憶部34に取得された装置情報,位置情報,作業情報をサーバー4へ送信する(S108)。サーバー4の記憶部42には例えばデータベースなどの情報記憶形態を備えており,サーバー4は,受信した情報を記憶部42のデータベースへ登録する(S109)。
【0024】
なお携帯端末3への作業情報の入力(S106)は,装置情報取得の指示(S100)よりも先に実施してもよい。また,GPS衛星5からGPS信号は定期的に送信されているが,位置を測位する必要があるタイミングのGPS信号だけをS105として明記している。
【0025】
装置用ネットワークL1に管理対象装置が複数接続されている場合は,例えばS101~S106を繰り返し,必要なすべての管理対象装置の装置情報を携帯端末3に取得し記憶部34に記憶する。あるいは,S102,S103を繰り返して情報取得端末2の記憶部23に複数の管理対象装置の情報を取得し記憶したうえで,S104で情報取得端末2の記憶部23のすべての装置情報を携帯端末3に送信してもよい。その場合,携帯端末3での作業員の操作回数や携帯端末3と情報端末2の通信回数が減る利点がある。
【0026】
どの管理対象装置1の情報が必要であるか携帯端末3から指定できるようにしてもよい。あるいは,装置用ネットワークL1上のすべての管理対象装置の情報を自動で取得するようにしてもよい。その場合に,サーバー4に記憶する際に,サーバー4のデータベースに登録済みの情報と比較し,差分情報だけデータベースに登録し,不要な情報は破棄するようにしてもよい。例えば,以前の作業後に,新たに管理対象装置が追加設置された可能性がある場合,既に登録済みの装置情報は自動的に検出して破棄し,新たな管理対象装置だけ登録するようにしてもよい。
【0027】
以上によって,複数の管理対象装置が存在する場合でも,1つの携帯端末3および情報取得端末2によって情報を取得し管理することができる。
【0028】
ここからは,図3を用いて,管理対象装置1が空気調和機の室外機,室内機である場合の装置管理システムの例を説明する。拠点内には,室外機6a,6b,室内機7a,7bが設置されているとする。室外機6aと室内機7aは,冷媒配管L4aで接続され,1つの冷凍サイクルを形成している。同様に室外機6bと室内機7bは,冷媒配管L4bで接続され,1つの冷凍サイクルを形成している。この場合に,室外機6a,室内機7aが同一の冷媒系統に所属する。また,室外機6b,室内機7bが同一の冷媒系統に所属する。
【0029】
これらの室外機6a,6b,室内機7a,7bは,空調ネットワークL1aによって接続される。空調ネットワークL1aは,図1の装置用ネットワークL1に相当し,複数の室外機・室内機間で協調して空気調和を行う際の通信に利用されている。空調ネットワークL1aでは冷媒系統を識別する必要があるため,同一の空調ネットワーク上で重ならない番号が,各々の冷媒系統に割り当てられる。また,室外機および室内機には,同一の冷媒系統内で重ならない号機の番号が割り当てられる。この番号は,自動で若い番号から割り当てられることが一般的である。
【0030】
このとき同一の空調ネットワーク上であれば,冷媒系統と号機の組み合わせで,所望の室外機あるいは室内機を指定することができる。例えば,室外機6aと室内機7aを0系統,室外機6aを0号機,室内機7aを1号機とおき,室外機6bと室内機7bを1系統,室外機6bを0号機,室内機7bを1号機とおく。この場合に室外機6aは,空調ネットワークL1a上で,0系統0号機という情報によって指定できる。
【0031】
この場合,図1の説明中に記載した「装置用ネットワークL1上で管理対象装置1を識別可能なアドレス情報」とは,冷媒系統と号機の組み合わせに相当する。したがって,管理対象装置1の記憶部12に記憶される管理対象装置1の識別情報には,これら冷媒系統と号機の情報からなるアドレス情報を含む。情報取得端末2は,ここではサービスチェッカに相当する。図3のほかの要素は図1と同様であるため,説明を省略する。
【0032】
ここで,図4を用いて、サーバー4の記憶部42が備えるデータベースの例を説明する。サーバー4のデータベースは,同図の(a),(b),(c)に示す装置管理テーブルD1,作業管理テーブルD2,エラー管理テーブルD3を含む。装置管理テーブルD1は,拠点名,拠点番号,拠点位置情報,冷媒系統,号機,製造番号,エリア名,装置名,位置情報を含む。冷媒系統,号機,製造番号は管理対象装置1から取得した識別情報に相当する。拠点名,エリア名,装置名は,作業員が携帯端末3に入力する情報であり,図2のS105で入力する作業情報に含まれる。エリア名は,管理対象装置1が設置されているフロア情報など,作業員が拠点内で装置の具体な場所を特定するのに用いる情報である。装置名は,装置を作業員が便宜的に区別するための名称である。エリア名,装置名は必須ではなく,入力されなくてもよい。位置情報は,携帯端末3のGPSセンサ33によって取得した位置情報である。
【0033】
本実施例の構成において,冷媒系統,製造番号,エリア名,装置名,位置情報は,管理対象装置ごとの固有の情報として登録される。対して,拠点名,拠点番号,拠点位置情報は,拠点で固有の情報であり,同一拠点の管理対象装置は,すべて同じ情報が登録される。拠点名は,設置拠点のビル名など,拠点を識別する名称である。エリア名,装置名と同様に,作業員が携帯端末3に入力する情報であり,S106で入力する作業情報に含まれる。
【0034】
拠点には複数の管理対象装置が存在する可能性があり,それぞれ異なる位置情報を持つ可能性がある。データベースから拠点の場所を検索したり,あるいはデータベースの情報を基に地図上に拠点の場所を表示する場合に,拠点に複数の位置情報が存在していると扱いづらい。そのため,拠点ごとに固有の1つの位置情報を決めておくことが望ましい。そこで,本実施例においては、拠点の位置を示すただ1つの情報として,拠点位置情報を設定する。拠点位置情報には,その拠点内の最も若い冷媒系統と号機の番号の組み合わせを持つ管理対象装置1の位置情報を設定する。具体的には,0系統,0号機である管理対象装置1の位置情報を用いる。系統及び号機は若い番号から順に設定されるため,0系統かつ0号機の装置はすべての拠点に必ず1台存在するという特性がある。
【0035】
拠点名は,作業員が入力するため,入力ミスが起こる可能性がある。そのため名寄せを可能にする仕組みとして,本実施例においては、拠点の装置情報に基づいた固有の番号をもとに,拠点ごとに拠点番号を設定する。拠点番号には,その拠点内の最も若い冷媒系統と号機の番号の組み合わせを持つ管理対象装置1の製造番号を登録する。具体的には,0系統,0号機である管理対象装置1の製造番号をさす。例えば拠点番号を用いて,サーバー4で図2のS109にて情報をデータベースに登録する際に,拠点名の入力ミスによる拠点の多重登録を防ぐことができる。
【0036】
図5に示すフローチャートを用いてより詳細に説明する。作業員が管理対象装置1の情報を携帯端末3からサーバー4へ送信した際,サーバー4は,受信した情報から0系統かつ0号機の装置の製造番号を抽出し,抽出した製造番号と同じ番号が,拠点番号として装置管理テーブルに存在するか検索を行う(S201)。0系統かつ0号機の装置の製造番号が,装置管理テーブルに拠点番号としてまだ存在しない場合,初めて作業した拠点であると判断し,0系統かつ0号機の装置の製造番号をその装置の設置拠点の拠点番号,位置情報を拠点位置情報として,装置管理テーブルに登録する(S202)。
【0037】
0系統かつ0号機の装置の製造番号が,装置管理テーブルに拠点番号として既に存在する場合,過去に作業をしたことのある拠点であると判断される。その場合に,拠点番号が同一である拠点名が,現在サーバー4で受信した情報としての拠点名と一致するか確認を行う(S203)。一致した場合,拠点名の入力ミスは存在しないと判断し,サーバー4に受信しているすべての装置情報,位置情報,作業情報を装置管理テーブル,作業管理テーブル,エラー管理テーブルなどに登録する(S204)。一致しなかった場合,拠点名を入力ミスしていないか確認を行う(S205)。どのような手段で確認をしてもよいが,例えば,携帯端末3へ入力ミスの疑いがあると通知を出す。作業員は,その通知を見て,入力ミスであるかどうか確認する。入力ミスである場合は,作業員は正しい拠点名を携帯端末3などで再入力する(S206)。その後,S203を再実施して拠点名の再確認を行い,問題がなければ装置の情報を登録する(S204)。
【0038】
S205で作業員が入力ミスでないと判断した場合,新たに拠点の情報を登録する(S202,S204)。例えば,拠点は同じだがビル名や顧客名が変わった場合,入力ミスではないため,新しい拠点名を登録する。このとき拠点名を上書き登録してもよいが,過去の拠点名が分からなくなると不便であるため,過去の拠点名も保持できることが望ましい。装置管理テーブルD1に拠点番号が同じで拠点名が異なる情報を登録する形にしてもよく,その場合,拠点番号が同じであるため,拠点番号による拠点の名寄せで同一の拠点とみなすことが可能である。あるいは,過去の拠点名などの情報を格納する項目を装置管理テーブルに用意しておいてもよい。
【0039】
なお,拠点名,拠点番号,拠点位置情報は,装置管理テーブルD1とは別のテーブルに分割して保存してもよい。例えば,拠点名,拠点番号,拠点位置情報を含む拠点管理テーブルが別途存在してもよい。
【0040】
作業情報管理テーブルD2は,製造番号,作業日時,作業者,運転情報を含む。製造番号は,上述した通り,管理対象装置が備える製造番号であり,作業した装置を識別するための情報として記録する。装置を特定できる情報であれば,製造番号の代わりに,拠点名,冷媒系統,号機の組み合わせ情報でもよい。作業日時は,情報取得作業を実施した日時であり,携帯端末3における日時情報が自動的に記録され,携帯端末3からサーバー4に送信される作業情報に付与されてもよい。あるいは,S106で作業員が自分で入力してもよい。作業者は,S106で作業員が自分の名前を入力した情報である。携帯端末3の識別情報を用いて自動的に作業者を特定して名前が入力されてもよい。
【0041】
運転情報は,情報取得端末2で取得した管理対象装置1の運転情報である。空気調和機は,設置時,あるいは保守時,試運転を行う。そのときに詳細な運転情報を情報取得端末2に相当するサービスチェッカに取得することが可能であり,その時に取得した情報を登録する。膨大な量になるため,別のテーブルなどに分割して記録してもよい。あるいは,運転情報に登録する情報は,管理対象装置1の記憶部12に記憶されていた運転ログであってもよい。運転ログは,アラーム発生状況,保守運転や運転のリトライ回数など,異常動作を主に記録したログである。運転ログは,エラー管理テーブルD3に記録し,エラー管理テーブルD3のどのエラー情報がどの作業時に取得した情報かを示すための関連付け情報を代わりに記録するような仕組みとしてもよい。
【0042】
エラー管理テーブルD3は,製造番号,発生日時,エラー種別を含む。製造番号は,上述の通り管理対象装置が備える製造番号であり,作業した装置を識別するための情報として記録する。装置を特定できる情報であれば,製造番号の代わりに,拠点名,冷媒系統,号機の組み合わせ情報でもよい。発生日時は,異常動作が起きた日時である。エラー種別は,発生した異常動作の種類である。例えば,アラームの種類,保守運転などである。管理対象装置1の記憶部12に記憶されていた運転ログ情報などを基に作成する。
【0043】
次に,図6を用いて、サーバー4の記憶部42が備えるデータベースから,特定の条件を与えて検索部43で検索を行うことで,多数の管理対象装置の中から,特定の管理対象装置を特定し情報を表示部44にわかりやすく表示する検索方法を説明する。同図は,サーバー4の表示部44に表示される管理対象装置の検索画面600の一例である。本画面では,運転ログ情報を基に保守が必要な管理対象装置を検索することや,拠点名で所望の管理対象装置を検索することができる。
【0044】
検索画面600は,検索条件領域601,地図表示領域602,装置情報表示領域603の3つの表示領域を備える。検索条件領域601は,検索条件入力欄と,検索実行ボタンを備える。検索条件入力欄には,例えばエラー回数,エラー種類,保守運転回数,累積運転時間,リトライ回数,拠点名,位置情報などを検索条件として表示する。検索条件が多く表示しきれない場合には,例えば検索条件領域601の右下に表示されるアイコンを押して検索条件領域601を広げられるようにしてもよい。あるいは,詳細な検索条件を表示する別画面に遷移してもよい。
【0045】
検索条件領域601の右上部の検索実行ボタンを押すと,サーバー4の検索部43が記憶部42のデータベースに対する検索を行い,地図表示領域602,装置情報表示領域603に,検索結果を表示する。なお,多数の装置が検索条件に該当する場合に,地図表示領域602あるいは装置情報表示領域603に装置の一覧情報が表示されると,多数の情報が画面表示され見にくい。そのため,拠点単位で情報を表示させることで,見やすくさせる。
【0046】
地図表示領域602には,検索結果に該当する拠点の拠点位置情報を基に,地図上に拠点の位置を示す情報を表示する。拠点の位置を示す情報として,例えば拠点名を示す拠点アイコン604a,604bを表示する。拠点アイコン604a,604bには拠点名としてビル名を表示しているが,ビル名を表示しなくてもよいし,アイコンの形態は異なってもよい。装置情報表示領域603には,検索結果に該当する拠点を一覧で表示する。なお,3つの表示領域は,図6に示したように同一画面に出すことなく、分割して別の画面に出して遷移させてもよい。
【0047】
図7は,本実施例のサーバー4の表示部44に管理対象装置の一覧表示を行う装置一覧画面605の一例である。地図表示領域602の拠点アイコン604a,604bのクリック,あるいは装置情報表示領域603中の拠点名のクリックなどにより,所望の拠点を選択すると,その拠点に設置された管理対象装置の一覧が装置一覧画面605に表示される。装置一覧画面605には,例えば選択した拠点に該当する拠点番号を持つ装置管理テーブルの内容が表示される。装置一覧画面605は,検索画面600の装置情報表示領域603に表示してもよいし,別画面に表示してもよい。
【0048】
装置一覧画面605における装置情報の一覧は,冷媒系統ごとに整列され表示されるのが望ましい。選択された拠点に存在する冷媒系統の番号だけがまず表示され,冷媒系統の番号をクリックするなどして冷媒系統を選択することで,その冷媒系統に所属する管理対象装置の一覧がさらに表示されるようにしてもよい。予め装置の一覧が,冷媒系統の系統番号と号機の番号で整列されて表示されてもよい。
【0049】
図7に示すように,装置一覧画面605で管理対象装置の一覧を表示する際,例えば検索条件への該当有無を示す欄を表示し,検索条件に該当する装置の欄にマーク類を表示することで,該当する機器だけ区別可能にする。該当する装置の表示を赤字や太字にして区別可能にしてもよい。これらのことで,装置の一覧から,検索条件に該当する所望の装置を見つけやすくすることができる。
【0050】
あるいは,初めから検索条件に該当する装置の一覧だけを装置一覧画面605に表示するようにしてもよい。装置一覧画面605に検索条件に該当する装置だけを表示するか,拠点内の装置すべてを表示するかを切り替え可能にしてもよい。その切り替えは,例えば検索条件で検索結果の表示方法を選択できるようにしてもよいし,別途の表示設定画面を備えて装置一覧表示設定を変更できるようにしてもよい。
【0051】
なお,装置の数は多いため,すべての装置を確認するには,画面をスクロールする必要がある。例えば装置一覧画面605の右側にスクロールバーを表示しスクロール可能にしてもよい。なお表示画面がタッチパネル等であれば,スクロールバーを表示せず,画面上の指のスクロール操作で画面をスクロールできてもよい。
【0052】
装置の一覧が表示された状態で,さらに所望の装置を選択すると,その装置に関する詳細な情報が表示される。例えば装置一覧画面605の各装置は詳細表示を選択する欄,図7ではスクロールバーの左隣の詳細欄を備え,欄内の「表示」といった文字を選択することで,その管理対象装置の詳細情報を表示する。あるいは,装置一覧画面605の該当する装置の装置名など,該当する装置のいずれかの欄の文字を選択することで,装置の詳細情報表示画面を表示してもよい。
【0053】
装置の詳細情報表示画面は,例えば選択した管理対象装置の製造番号に該当する,作業情報管理テーブルD2およびエラー管理テーブルD3の情報が表示される。すなわち,保守作業等で取得した運転情報やその取得日時,およびエラー種別と発生日時といったことが表示される。それらの情報は表形式で表示されてもよいし,グラフ形式で表示されてもよい。装置の詳細情報は,装置情報表示領域603に表示されてもよいし,詳細情報を表示する別画面に遷移して表示されてもよい。
【0054】
図6図7により、検索画面600の操作と遷移の例を1つ説明する。例えば,図6の検索条件領域601の検索条件入力欄に,エラー5回以上と入力して検索を行うと,サーバー4の検索部43で条件に該当する装置を特定する。エラーが5回以上発生している装置は複数あり,それらの装置を持つ拠点は,〇〇ビルと××ビルであるとする。それぞれの拠点の位置情報を地図表示領域602にアイコン表示し,装置情報表示領域603に拠点名の一覧を表示する。次に,地図表示領域602の〇〇ビルの拠点アイコン604aをクリックすると,装置情報表示領域603に,〇〇ビルに該当する装置の一覧情報として,図7に示すような装置一覧画面605が表示される。
【0055】
同図に示すように、5回以上のエラーが起きている装置は製造番号AAA,BBB,EEEの3つの装置であり,それぞれの装置の該当欄にチェックマークが表示される。製造番号AAAの装置の詳細欄の表示を選択すると,製造番号AAAの装置のエラー情報といった詳細な情報が表示される画面に遷移する。これにより,検索条件に該当する管理対象装置を,設置拠点の情報を使ってわかりやすく特定し閲覧することができる。なお,記載した操作と遷移は一例であり,これまでに記載した複数のバリエーションを実際には持っている。
【0056】
なお,検索画面600やその結果を示す装置一覧画面605は,携帯端末3の表示部35に表示できるようにしてもよい。例えば,携帯端末3で検索条件を入力し,サーバー4の検索部43によって記憶部42のデータベースに対する検索を行い,その結果を携帯端末3に取得して表示する。このことで,作業員が設置拠点に出向いたときに管理対象装置や設置拠点の情報を検索可能になり,作業員の作業を支援することができる。
【0057】
以上詳述した実施例1に係る装置管理システム、及び検索方法によれば、低コストに管理対象装置と拠点の位置情報を取得して管理、検索することが可能となる。
【実施例2】
【0058】
実施例2は、管理対象装置が携帯端末と通信を直接行う手段を備えている場合の装置管理システムの実施例である。管理対象装置1が複数の通信手段を持つ場合,携帯端末3は管理対象装置1と直接通信を行い,情報を取得することが可能である。本実施例においては、装置管理システムは情報取得端末2を必要としない。
【0059】
図8を用いて,実施例2に係る装置管理システムの一構成例を説明する。同図に示すように、管理対象装置1は,少なくとも第一通信部11,記憶部12,制御部13,第二通信部14を備える。第一通信部11は,装置用ネットワークL1を介してほかの拠点内の管理対象装置と通信を行う。なお,図8では,装置用ネットワークL1および他の管理対象装置の表記は省略している。第二通信部14は,携帯端末3と汎用的な第二通信手段L2を介して通信を行う。この第二通信手段L2は,NFCなどの近距離無線通信が望ましい。だが,Bluetooth,Wifiなどのほかの無線通信,USBなどの有線通信でもよい。
【0060】
携帯端末3は,第一通信部31,第二通信部32,GPSセンサ部33,記憶部34,表示部35を備える。第一通信部31は,広域ネットワークL3を介してサーバー4と通信を行う。第二通信部32は,第二通信手段L2を介して管理対象装置2と通信を行う。図8の他の部位については,実施例1と同じであるため,説明を省略する。
【0061】
第二通信手段L2がNFCなどの近距離無線通信である場合,作業員は,情報を取得したい管理対象装置1に直接携帯端末3をかざすことで,管理対象装置1の記憶部12の情報を取得できる。携帯端末3に情報を取得した後のサーバー4への情報登録や画面表示内容は,実施例1と同様であるため,説明は省略する。
【0062】
実施例1と比較し,本実施例のシステムは以下の利点がある。実施例1では,携帯端末3は情報取得装置2と接続するため,携帯端末3のGPSセンサ部43で取得する位置情報は,情報取得装置2の設置位置の情報となり,管理対象装置1の設置位置の位置情報とずれが発生する。対して本実施例では,管理対象装置1ごとに携帯端末3を近づけて情報を取得し,その際に位置情報を取得するため,管理対象装置1の設置位置とほぼ一致する位置情報を取得し管理することが可能である。その結果、管理対象装置1の設置位置が詳細に特定可能になるため,それ以降の保守の機会に,作業員が拠点内で管理対象装置1の設置位置を探すための情報として用いることができる。
【0063】
また,実施例1では,保守する管理対象装置1の位置が特定できていても,例えば管理対象装置1が空気調和機であるなら,冷媒系統,号機を特定しないと空調ネットワークL1を介して情報を取得することができない。室外機あるいは室内機の外装を見ても冷媒系統,号機はわからない場合が多いため,実際にいくつかの室外機,室内機を運転することで,冷媒系統と号機を特定する必要がある。対して実施例2では,空調ネットワークL1を介さないで情報を取得するため,冷媒系統,号機の情報が不明な状態でも装置情報を取得することができるという特有の効果がある。
【0064】
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【0065】
更に、上述した各構成、機能、サーバー等は、それらの一部又は全部を実現するプログラムを作成する例を中心に説明したが、それらの一部又は全部を例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良いことは言うまでもない。すなわち、処理部の全部または一部の機能は、プログラムに代え、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路などにより実現してもよい。
【符号の説明】
【0066】
L1 装置用ネットワーク
L2 第二通信手段
L3 広域ネットワーク
1 管理対象装置
2 情報取得端末
3 携帯端末
4 サーバー
5 GPS衛星
6a,6b 室外機
7a,7b 室内機
600 検索画面
601 検索条件領域
602 地図表示領域
603 装置情報表示領域
604a,604b 拠点アイコン
605 装置一覧画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8