(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-27
(45)【発行日】2023-08-04
(54)【発明の名称】ロボットを利用してサービスを提供するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230728BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021084916
(22)【出願日】2021-05-19
【審査請求日】2021-05-19
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521217150
【氏名又は名称】ベア ロボティクス インク
【氏名又は名称原語表記】Bear Robotics, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジョンウ ハ
【審査官】緑川 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-146183(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0103537(KR,A)
【文献】特開2019-003360(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0004015(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0087362(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0112487(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0011235(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットを利用してサービスを提供するシステムにおいて実行されるための方法であって、
前記システムは、情報獲得部と、サービスガイド情報決定部と、サービス提供部と、を含み、
前記情報
獲得部により、前記ロボットのサービス提供場所と関連する情報および前記サービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を獲得する獲得段階、
前記サービスガイド情報決定部により、前記サービス提供場所と関連する情報および前記顧客に関する情報を参照して、前記サービス提供場所内の複数のテーブルのうち前記顧客に提供されるテーブルまでの移動経路および前記顧客に提供されるテーブルまで移動する過程で前記顧客に提供される対話シナリオの情報に関する情報を含むサービスガイド情報を決定する決定段階、および
前記サービス提供部により、前記サービスガイド情報を参照して前記ロボットによって前記サービス提供場所と関連するサービスが前記顧客に提供されるようにする提供段階を含み、
前記決定段階で、前記顧客に提供されるテーブルまでの前記移動経路による距離を参照して前記対話シナリオに関する情報を決定する、方法。
【請求項2】
前記決定段階で、前記サービス提供場所内の複数の遊休テーブルのうち前記顧客が選好するものと推定されるテーブルまたは前記サービス提供場所で優先順位を有するテーブルを基準として前記顧客に提供されるテーブルを決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記決定段階で、前記複数のテーブルの中で遊休テーブルが発生するまでの所要時間を参照して前記顧客に提供されるテーブルを決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記決定段階で、前記サービス提供場所内の他
のロボット
の移動経路、前記サービス提供場所内のテーブル配置現況および前記サービス提供場所内のテーブル使用現況のうち少なくとも一つを参照して前記移動経路に関する情報を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記決定段階で、前記顧客の関心の程度が所定水準以上である対話の主題に基づいて前記対話シナリオに関する情報を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記提供段階で、前記顧客を対象に音声対話を提供して前記顧客に提供されるテーブルまで前記顧客をガイドする応対サービスを前記サービス提供場所と関連するサービスとして提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記提供段階で、前記顧客が関心を有すると推定される前記サービス提供場所または他
のサービス提供場所の商品またはサービスに関する案内、予約および決済のうち少なくとも一つに関するサービスが前記ロボットによって提供されるようにする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
請求項1に記載された方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録した、非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体。
【請求項9】
ロボットを利用してサービスを提供するためのシステムであって、
前記ロボットのサービス提供場所と関連する情報および前記サービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を獲得する情報獲得部、
前記サービス提供場所と関連する情報および前記顧客に関する情報を参照して、前記サービス提供場所内の複数のテーブルのうち前記顧客に提供されるテーブルまでの移動経路および前記顧客に提供されるテーブルまで移動する過程で前記顧客に提供される対話シナリ
オの情報に関する情報を含むサービスガイド情報を決定するサービスガイド情報決定部、および
前記サービスガイド情報を参照して前記ロボットによって前記サービス提供場所と関連するサービスが前記顧客に提供されるようにするサービス提供部を含
み、
前記サービスガイド情報決定部は、前記顧客に提供されるテーブルまでの前記移動経路による距離を参照して前記対話シナリオに関する情報を決定する、システム。
【請求項10】
前記サービスガイド情報決定部は、前記サービス提供場所内の複数の遊休テーブルのうち前記顧客が選好するものと推定されるテーブルまたは前記サービス提供場所で優先順位を有するテーブルを基準として前記顧客に提供されるテーブルを決定する、請求項
9に記載のシステム。
【請求項11】
前記サービスガイド情報決定部は、前記複数のテーブルの中で遊休テーブルが発生するまでの所要時間を参照して前記顧客に提供されるテーブルを決定する、請求項
9に記載のシステム。
【請求項12】
前記サービスガイド情報決定部は、前記サービス提供場所内の他
のロボット
の移動経路、前記サービス提供場所内のテーブル配置現況および前記サービス提供場所内のテーブル使用現況のうち少なくとも一つを参照して前記移動経路に関する情報を決定する、請求項
9に記載のシステム。
【請求項13】
前記サービスガイド情報決定部は、前記顧客の関心の程度が所定水準以上である対話の主題に基づいて前記対話シナリオに関する情報を決定する、請求項
9に記載のシステム。
【請求項14】
前記サービス提供部は、前記顧客を対象に音声対話を提供して前記顧客に提供されるテーブルまで前記顧客をガイドする応対サービスを前記サービス提供場所と関連するサービスとして提供する、請求項
9に記載のシステム。
【請求項15】
前記サービス提供部は、前記顧客が関心を有すると推定される前記サービス提供場所または他
のサービス提供場所の商品またはサービスに関する案内、予約および決済のうち少なくとも一つに関するサービスが前記ロボットによって提供されるようにする、請求項
9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロボットを利用してサービスを提供するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットは難しい作業や反復的な操作などを自動化して遂行できるため、多様な分野で人間の代わりにまたは補助するのに活用されている。近来に入って、このようなロボットを利用してサービスを提供する技術について多様な研究が進行されている。
【0003】
これに関する従来技術の一例として、特許文献1に開示された技術を例に挙げることができるが、これによると、レストラン内で注文された飲食物をサービングするために、その飲食物が入っている容器を移送するロボットシステムが紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記のような従来技術をはじめとしてこれまで紹介された技術によると、注文された飲食物をどのようにすればロボットがよくサービングできるか(例えば、テーブルなどの障害物を回避すること)についてのみ関心があるだけであり、サービス提供場所を訪問する顧客を迎える挨拶から着席の案内、注文などを総合的に提供するサービス、すなわちホストサービスをロボットによって提供することについては具体的に扱われたことがなかった。特に、このようなホストサービスを提供する時には顧客との交感および対話が重要であり、これを通じてサービス提供場所の第一印象を形成したり、その場所に対するイメージメーキングがなされたりするため、ホストサービスを効果的に提供するためには、サービス提供場所と関連する情報およびそのサービス提供場所を訪問する顧客に関する情報が総合的かつ適応的に考慮される必要があった。
【0006】
そこで本発明者(ら)は、サービス提供場所と関連する情報およびそのサービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を参照してサービスガイド情報を決定し、ロボットによってそのサービスガイド情報に基づいてサービス提供場所と関連するサービスが顧客に適応的に提供されるようにする新規かつ進歩した技術を提案するところである。
【0007】
本発明は、前述した従来技術の問題点をすべて解決することをその目的とする。
【0008】
また、本発明は、サービス提供場所と関連する情報およびそのサービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を考慮して、顧客に対する挨拶、対話、テーブル着席の案内、注文などがロボットによってなされるようにするロボット基盤ホストサービスを提供することをさらに他の目的とする。
【0009】
また、本発明は、サービス提供場所と関連する情報およびそのサービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を考慮して決定される対話シナリオに基づいて、ロボットによって顧客をテーブルまで案内する間に状況に合う適切な対話の流れが続けられるようにすることをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するための本発明の代表的な構成は次の通りである。
【0011】
本発明の一態様によると、ロボットを利用してサービスを提供するための方法であって、ロボットのサービス提供場所と関連する情報および前記サービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を獲得する段階、前記サービス提供場所と関連する情報および前記顧客に関する情報を参照して、前記サービス提供場所内の複数のテーブルのうち前記顧客に提供されるテーブルまでの移動経路および前記顧客に提供されるテーブルまで移動する過程で前記顧客に提供される対話シナリオのうち少なくとも一つに関する情報を含むサービスガイド情報を決定する段階、および前記サービスガイド情報を参照して前記ロボットによって前記サービス提供場所と関連するサービスが前記顧客に提供されるようにする段階を含む方法が提供される。
【0012】
本発明の他の態様によると、ロボットを利用してサービスを提供するためのシステムであって、ロボットのサービス提供場所と関連する情報および前記サービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を獲得する情報獲得部、前記サービス提供場所と関連する情報および前記顧客に関する情報を参照して、前記サービス提供場所内の複数のテーブルのうち前記顧客に提供されるテーブルまでの移動経路および前記顧客に提供されるテーブルまで移動する過程で前記顧客に提供される対話シナリオのうち少なくとも一つに関する情報を含むサービスガイド情報を決定するサービスガイド情報決定部、および前記サービスガイド情報を参照して前記ロボットによって前記サービス提供場所と関連するサービスが前記顧客に提供されるようにするサービス提供部を含むシステムが提供される。
【0013】
この他にも、本発明を具現するための他の方法、他のシステムおよび前記方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録した非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体がさらに提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、サービス提供場所と関連する情報およびそのサービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を考慮して、顧客に対する挨拶、対話、テーブル着席の案内、注文などがロボットによってなされるようにするロボット基盤ホストサービスを提供できることになる。
【0015】
また、本発明によると、サービス提供場所と関連する情報およびそのサービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を考慮して決定される対話シナリオに基づいて、ロボットによって顧客をテーブルまで案内する間に状況に合う適切な対話の流れが続けられるようにすることによって、顧客との親しみを形成し、サービス提供場所に対する顧客の満足度を高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施例によりロボットを利用してサービスを提供するための全体システムの構成を概略的に示す図面である。
【
図2】本発明の一実施例に係るサービス提供システムの内部構成を例示的に示す図面である。
【
図3】本発明の一実施例によりロボットを利用してサービスが提供される状況を例示的に示す図面である。
【
図4】本発明の一実施例によりロボットを利用してサービスが提供される状況を例示的に示す図面である。
【
図5】本発明の一実施例に係るロボットの構造を例示的に示す図面である。
【
図6】本発明の一実施例に係るロボットの構造を例示的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として図示する添付図面を参照する。このような実施例は当業者が本発明を充分に実施できるように詳細に説明される。本発明の多様な実施例は互いに異なるが、互いに排他的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、本明細書に記載されている特定形状、構造および特性は本発明の精神と範囲を逸脱することなく一実施例から他の実施例に変更されて具現され得る。また、それぞれの実施例内の個別の構成要素の位置または配置も本発明の精神と範囲を逸脱することなく変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述する詳細な説明は限定的な意味として行われるものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲の請求項が請求する範囲およびそれと均等なすべての範囲を包括するものと理解されるべきである。図面で類似する参照符号は多様な側面に亘って同一または類似する構成要素を示す。
【0018】
以下では、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の多様な好ましい実施例に関して添付された図面を参照して詳細に説明することにする。
【0019】
全体システムの構成
【0020】
図1は、本発明の一実施例によりロボットを利用してサービスを提供するための全体システムの構成を概略的に示す図面である。
【0021】
図1に図示された通り、本発明の一実施例に係る全体システムは通信網100、サービス提供システム200およびロボット300を含むことができる。
【0022】
まず、本発明の一実施例によると、通信網100は有線通信や無線通信のような通信の様態にかかわらず構成され得、近距離通信網(LAN;Local Area Network)、都市圏通信網(MAN;Metropolitan Area Network)、広域通信網(WAN;Wide Area Network)などの多様な通信網で構成され得る。好ましくは、本明細書における通信網100は公知のインターネットまたはワールドワイドウェブ(WWW;World Wide Web)であり得る。しかし、通信網100は、あえてこれに限定される必要はなく、公知の有線/無線データ通信網、公知の電話網、または公知の有線/無線テレビ通信網をその少なくとも一部において含んでもよい。
【0023】
例えば、通信網100は無線データ通信網として、ワイファイ(WiFi)通信、ワイファイダイレクト(WiFi-Direct)通信、ロングタームエボリューション(LTE;Long Term Evolution)通信、ブルートゥース(登録商標)通信(さらに具体的には、低電力ブルートゥース(BLE;Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信)、赤外線通信、超音波通信などのような従来の通信方法を少なくともその一部分において具現してもよい。
【0024】
次に、本発明の一実施例に係るサービス提供システム200は通信網100を通じて後述するロボット300と通信を遂行することができ、ロボット300のサービス提供場所と関連する情報およびサービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を獲得し、サービス提供場所と関連する情報および顧客に関する情報を参照して、サービス提供場所内の複数のテーブルのうち顧客に提供されるテーブルまでの移動経路および顧客に提供されるテーブルまで移動する過程で顧客に提供される対話シナリオのうち少なくとも一つに関する情報を含むサービスガイド情報を決定し、サービスガイド情報を参照してロボット300によりサービス提供場所と関連するサービスが顧客に提供されるようにする機能を遂行することができる。
【0025】
一方、サービス提供システム200に関して前記のように説明したが、このような説明は例示的なものであって、サービス提供システム200に要求される機能や構成要素の少なくとも一部が必要に応じて後述するロボット300または外部システム(図示されず)内で具現されたり、ロボット300または外部システム内に含まれたりしてもよいことは当業者に自明である。また、場合によっては、サービス提供システム200のすべての機能とすべての構成要素がロボット300内ですべて具現されたりロボット300内にすべて含まれたりしてもよい。
【0026】
次に、本発明の一実施例に係るロボット300は通信網100を通じてサービス提供システム200と通信することができ、使用者による操作がなくても所定の機能や付与された作業(例えば、飲食のサービング、容器の回収など)を自律的に遂行できる機器であって、客体(例えば、飲食トレイ)のローディングおよびアンローディングのためのモジュール(例えば、グラブ、ロボットアームモジュールなど)、周辺の映像を獲得するための映像モジュール(例えば、可視光線カメラ、赤外線カメラなど)およびロボット300の移動のための駆動モジュール(例えば、モータなど)のうち少なくとも一つのモジュールを含むことができる。例えば、このようなロボット300は案内ロボット、運搬ロボット、清掃ロボット、医療ロボット、エンターテインメントロボット、ペットロボットおよび無人飛行ロボットのうち少なくとも一つと類似する特性や機能を有するロボットであり得る。
【0027】
一方、本発明の一実施例によると、ロボット300には本発明に係るサービスが提供されるようにするためのアプリケーションが含まれていてもよい。このようなアプリケーションはサービス提供システム200または外部のアプリケーション配布サーバ(図示されず)からダウンロードされたものであり得る。
【0028】
サービス提供システムの構成
【0029】
以下では、本発明の具現のために重要な機能を遂行するサービス提供システム200の内部構成および各構成要素の機能について詳察することにする。
【0030】
図2は、本発明の一実施例に係るサービス提供システム200の内部構成を例示的に示す図面である。
【0031】
図2を参照すると、本発明の一実施例に係るサービス提供システム200は、情報獲得部210、サービスガイド情報決定部220、サービス提供部230、通信部240および制御部250を含むことができる。本発明の一実施例によると、情報獲得部210、サービスガイド情報決定部220、サービス提供部230、通信部240および制御部250は、そのうち少なくとも一部が外部システム(図示されず)と通信するプログラムモジュールであり得る。このようなプログラムモジュールは、運営システム、アプリケーションモジュールおよびその他プログラムモジュールの形態でサービス提供システム200に含まれ得、物理的には多様な公知の記憶装置上に保存され得る。また、このようなプログラムモジュールはサービス提供システム200と通信可能な遠隔記憶装置に保存されてもよい。一方、このようなプログラムモジュールは、本発明により後述する特定の業務を遂行したり特定の抽象データ類型を実行するルーチン、サブルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを包括するが、これに制限されはしない。
【0032】
まず、本発明の一実施例に係る情報獲得部210は、ロボット300のサービス提供場所と関連する情報およびそのサービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を獲得する機能を遂行することができる。例えば、ロボット300のサービス提供場所と関連する情報には、サービス提供場所の名称、業種、住所、地域などのようなサービス提供場所の場所情報、サービス提供場所内の遊休テーブル(または遊休状態が発生するものと予想されるテーブルおよびその発生までの所要時間)、サービス提供場所内で発生する注文現況、サービス提供場所の提供可能メニューなどのようなサービス提供場所の状況情報などが含まれ得る。また、本発明の一実施例に係る顧客に関する情報には、顧客の性別、年齢、人数、類型(例えば、カップルまたは家族)などのような顧客識別情報、顧客の訪問履歴情報(例えば、顧客の顔を基盤として顧客の身元が特定されると、その身元に該当する顧客が以前の訪問時に注文した飲食、使ったテーブル、ロボット300となされた対話などの情報)などが含まれ得る。
【0033】
例えば、本発明の一実施例に係るサービス提供場所がレストランである場合に、情報獲得部210はレストランの名称、レストランの業種、レストランの住所、レストランの地域、レストラン内の遊休テーブル、レストラン内に遊休テーブルが発生するまでの所要時間(例えば、特定テーブルの顧客に飲食が提供された時刻、飲食別(または顧客別)平均摂取時間などを考慮して、遊休テーブルが発生するまでの所要時間が決定される)、レストラン内の注文および材料需給現況(例えば、注文がどの程度たまっているか、残った食材料がどの程度あるかなど)、レストランの特別メニュー(例えば、今日のメニュー)などのサービス提供場所と関連する情報と、レストランを訪問する顧客の年齢、性別、人数、類型(例えば、カップルまたは家族)、訪問履歴などのサービス提供場所に訪問する顧客に関する情報を獲得することができる。
【0034】
より具体的には、情報獲得部210はレストランの在庫管理システム、販売時点(point of sale;POS)情報管理システム、全社的資源管理(enterprise resource planning;ERP)システムなどと連動され得、このようなシステムを通じてサービス提供場所と関連する情報を獲得することができる。また、情報獲得部210はロボット300の映像モジュールまたはサービス提供場所内の映像モジュールを利用してサービス提供場所を訪問する顧客の顔、体形などの外観情報を識別し、その識別された情報に基づいて該当顧客に関する情報を獲得することができる。
【0035】
次に、本発明の一実施例に係るサービスガイド情報決定部220は、情報獲得部210により獲得される情報を参照して、サービス提供場所内の複数のテーブルのうち顧客に提供されるテーブルまでの移動経路および顧客に提供されるテーブルまで移動する過程で顧客に提供される対話シナリオのうち少なくとも一つに関する情報を含むサービスガイド情報を決定する機能を遂行することができる。ここで、サービスガイド情報決定部220は複数の遊休テーブル(または遊休予定テーブル)のうち該当サービス提供場所を訪問する顧客の選好度が高いものと推定されるテーブルまたは該当サービス提供場所で優先順位が高いテーブルを基準として該当顧客に提供されるテーブルを決定することができる。より具体的には、サービスガイド情報決定部220は複数の顧客の時間帯別、年齢別、性別などによるテーブル選好パターンまたは選好テーブルに対する学習結果を参照して該当顧客の選好度が高いものと推定されるテーブルまたはサービス提供場所内の優先順位が高いテーブルを決定することができ、該当サービス提供場所内の複数の遊休テーブル(または遊休予定テーブル)のうち選好度または優先順位が最も高いテーブルを顧客に提供されるテーブルとして決定することができる。一方、サービスガイド情報決定部220は該当顧客の訪問履歴(具体的には、該当サービス提供場所に対する該当顧客の訪問履歴)を参照して該当顧客の選好テーブルを特定することができ、その特定される選好テーブルを参照して該当顧客に提供されるテーブルを決定してもよい。また、サービスガイド情報決定部220は該当顧客の訪問履歴を参照して特定される該当顧客が頻繁に使用するテーブルに対して加重値を付与し、その加重値に基づいて(例えば、その加重値を反映して前記テーブル選好パターンまたは選好テーブルを学習した結果に基づいて)該当顧客に提供されるテーブルを決定することができる。
【0036】
例えば、サービスガイド情報決定部220はサービス提供場所内の他のロボット300の移動経路、サービス提供場所内のテーブル配置現況およびサービス提供場所内のテーブル使用現況のうち少なくとも一つに関する情報を参照して、顧客の位置(例えば、サービス提供場所の入口)を基準として該当顧客に提供されるテーブルに顧客を移動させるための最適な移動経路に関する情報を決定することができる。より具体的には、サービスガイド情報決定部220は、本発明に係るサービス提供場所がレストランである場合に、レストランの入口の位置(すなわち、顧客の現在の位置)および該当顧客に提供されるレストラン内のテーブルの間の複数の経路のうちレストラン内の他のロボット300の移動経路(またはその移動経路を基準として所定距離以内の領域)と重ならず、相対的に広い移動空間が確保され得、レストラン内の顧客が少ないテーブルの周辺を通りながらも最短経路である移動経路を基準として最適な移動経路に関する情報を決定することができる。
【0037】
他の例として、サービスガイド情報決定部220はサービス提供場所と関連する情報および顧客に関する情報を参照して、該当サービス提供場所に関する紹介、該当サービス提供場所の商品(例えば、メニュー)、該当サービス提供場所が存在する地域と関連する天気、ニュースまたはスポーツ、ユーモア、該当顧客の性別または年齢代の関心事(例えば、ファッション)などに関する少なくとも一つのスモールトーク(small talk)を、該当顧客に提供されるテーブルまで移動する時間の間に対話をするもので対話シナリオに関する情報を決定することができる。ここでの対話シナリオは、少なくとも一つの対話の主題に基づいて顧客とロボット300の間になされる対話の展開方式またはその流れを意味し得る。
【0038】
より具体的には、サービスガイド情報決定部220は該当サービス提供場所に関する紹介、該当サービス提供場所の商品(例えば、メニュー)、該当サービス提供場所が存在する地域と関連する天気、ニュースまたはスポーツおよびユーモアのうち少なくとも一つを対話の主題にするスモールトークを顧客に提供し、その顧客から提供されるフィードバック(例えば、肯定または否定)によって同一の主題の対話を展開するか他の主題に対話が変更されるようにし、所定時間の間対話の流れを継続するもので対話シナリオに関する情報を決定することができる。
【0039】
また、サービスガイド情報決定部220は顧客に提供されるテーブルまでの移動経路による距離を参照して顧客に提供される対話シナリオに関する情報を決定してもよい。
【0040】
例えば、サービスガイド情報決定部220は顧客に提供されるテーブルまでの移動経路による距離に対応する対話の主題、対話の長さおよび対話の進度(例えば、起、承、転、結)を基準として対話シナリオに関する情報を決定することができる。より具体的には、サービスガイド情報決定部220は顧客に提供されるテーブルまでの移動経路による距離と対話の長さの間に所定の相関関係(例えば、比例関係)があるように決定することができ、その相関関係に対応する対話の長さおよびその対話の長さに合う対話の主題や対話の進度を基準として対話シナリオに関する情報を決定することができる。一方、サービスガイド情報決定部220は対話の長さ別対話の主題または対話の進度に関するルックアップテーブルを参照して対話シナリオに関する情報を決定してもよい。
【0041】
また、サービスガイド情報決定部220は顧客の関心度が高い対話の主題に基づいて対話シナリオに関する情報を決定してもよい。
【0042】
例えば、サービスガイド情報決定部220はサービス提供場所を訪問する顧客の外観から特定される人口統計学的情報(例えば、年齢、性別、人種など)または該当顧客のサービス提供場所に対する訪問履歴を参照して該当顧客が高い関心を有する(または好む)ものと推定される対話の主題を特定することができ、その好む対話の主題に対応するスモールトークに基づいて所定時間の間対話の流れを継続するもので対話シナリオに関する情報を決定することができる。
【0043】
一方、前記で詳述した対話シナリオは既設定されてもよいが、ソーシャルネットワークサービス(SNS)、ウェブサーバ、クラウドサーバなどを通じて対話の主題、文章などに対する検索、収集、精製および学習を繰り返し遂行することによって持続的にアップデートされてもよい。
【0044】
例えば、ソーシャルネットワークサービス、ウェブサーバ、クラウドサーバなどを通じて複数の対話シナリオが収集(例えば、クローリング)され、その複数の対話シナリオの連続した文章を対象に、文章に関する意味ベクター(例えば、word2vec、sentence2vecなどのアルゴリズムを活用して決定される)および意図パターン(各文章がどのような意図または脈絡を意味し、他の文章との関係においてどのような順序を有するかに関するパターンとして、例えばディープニューラルネットワーク(deep neural network;DNN)、畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network;CNN)、サポートベクターマシン(support vector machine;SVM)などの多様な人工知能アルゴリズムを通じて分類される)が抽出され得、その抽出された意味ベクターおよび意図ベクターを基盤として対話シナリオを生成(例えば、意味ベクターおよび意図ベクターに基づいて文章を組み合わせて対話シナリオを生成することができる)するためのデータベースが周期的または非周期的にアップデートされ得る。
【0045】
また、サービスガイド情報決定部220は対話シナリオおよびその対話シナリオに対応して顧客から提供されるフィードバックに関する情報を参照して学習を遂行することができ、その学習の結果を参照して該当顧客またはその顧客と類似する顧客(例えば、性別、年齢、人種などが類似する顧客)に提供される対話シナリオに関する情報を決定してもよい。
【0046】
次に、本発明の一実施例に係るサービス提供部230は前記サービスガイド情報を参照して、ロボット300によりサービス提供場所と関連するサービスが顧客に提供されるようにする機能を遂行することができる。例えば、本発明の一実施例に係るサービス提供場所がレストランである場合に、それと関連するサービスには応対サービス、注文サービス、サービングサービス、計算サービスなどが含まれ得る。
【0047】
例えば、サービス提供部230はサービス提供場所を訪問する顧客を対象に、ロボット300が該当顧客に提供されるテーブルまで該当顧客をガイドしながら、挨拶、ユーモア、天気、スポーツ、サービス提供場所に関する紹介(例えば、代表メニュー、今日のメニュー)などに関する対話を該当顧客とする応対サービスを提供することができる。より具体的には、顧客とロボット300の対話は音声を中心になされ得るが、本発明に係る対話方式は必ずしも音声にのみ限定されず、映像などの多様な方式に変更されてもよいことを明らかにしておく。
【0048】
次に、本発明の一実施例によると、通信部240は情報獲得部210、サービスガイド情報決定部220およびサービス提供部230からの/へのデータの送受信を可能にする機能を遂行することができる。
【0049】
最後に、本発明の一実施例によると、制御部250は情報獲得部210、サービスガイド情報決定部220、サービス提供部230および通信部240間のデータの流れを制御する機能を遂行することができる。すなわち、本発明の一実施例に係る制御部250は、サービス提供システム200の外部からの/へのデータの流れまたはサービス提供システム200の各構成要素間のデータの流れを制御することによって、情報獲得部210、サービスガイド情報決定部220、サービス提供部230および通信部240でそれぞれ固有機能を遂行するように制御することができる。
【0050】
図3および
図4は、本発明の一実施例によりロボット300を利用してサービスが提供される状況を例示的に示す図面である。
【0051】
図3を参照すると、本発明に係るサービス提供場所がレストランであり、そのレストランを訪問する顧客を対象に、ロボット300によりサービスが提供される状況を仮定して見ることができる。また、該当レストランでは、複数のロボット300aおよび300bによりサービス提供場所と関連するサービスが提供されていてもよい。
【0052】
まず、本発明の一実施例により、ロボット300によりサービスが提供されるレストランを複数の顧客301、302が訪問することになると、レストランと関連する情報およびそのレストランを訪問する複数の顧客301、302に関する情報が獲得され得る。
【0053】
例えば、レストランの名称、レストランの業種、レストランの住所、レストランの地域、レストラン内の遊休テーブル、レストラン内に遊休テーブルが発生するまでの所要時間、レストラン内の注文および材料需給現況、レストランの特別メニューなどのレストランと関連する情報およびレストランを訪問する顧客の年齢、性別、人数、類型、訪問履歴などの顧客に関する情報が獲得され得る。
【0054】
より具体的には、ロボット300aの映像モジュールを利用して、サービス提供場所に訪問する顧客の人数は2名であり、顧客それぞれの性別は男性と女性であり、顧客の類型はカップルで、顧客の年齢二人とも30代という情報が顧客に関する情報として獲得され得る。また、レストランの販売時点(POS)情報管理システムを通じて、該当レストランの遊休テーブルはテーブル320、330の2台であり、他のテーブル310、340は他の顧客によって使われており、使用中であるテーブルの食事終了までの所要予定時間は30分という情報が獲得され得る。
【0055】
その後、本発明の一実施例により、レストランと関連する情報およびレストランを訪問する顧客301、302に関する情報を参照して、レストラン内の複数のテーブルのうち顧客301、302に提供されるテーブル320までの移動経路305および顧客301、302に提供されるテーブル320まで移動する過程で顧客301、302に提供される対話シナリオのうち少なくとも一つに関する情報を含むサービスガイド情報が決定され得る。
【0056】
例えば、レストランと関連する情報およびレストランを訪問する顧客301、302に関する情報を参照して、顧客301、302に提供されるレストラン内のテーブル320まで窓際に沿って移動する移動経路305およびその移動経路305に沿って該当テーブル320まで移動する過程で顧客301、302に挨拶、天気、ユーモア、今日のメニューおよび提供されるテーブル320の位置順で対話を展開する対話シナリオのうち少なくとも一つに関する情報を含むサービスガイド情報が決定され得る。より具体的には、レストラン内の複数の遊休テーブル(または遊休予定テーブル)のうち、該当レストランを訪問する顧客301、302の選好度が高いものと推定されるテーブルまたは該当レストランで30代の男性または女性に優先順位が高いテーブルを基準として該当顧客301、302に提供されるテーブル320(すなわち、窓際のテーブル)が決定され得る。一方、この場合に、窓際のテーブル310、320がすべて使用中である場合には、その使用中であるテーブルが遊休テーブルになる時までの所要時間を参照して顧客301、302に提供されるテーブルが決定され得る。その後、該当顧客301、302の現在の位置から該当顧客301、302に提供されるテーブル320までの複数の経路のうち、レストラン内の他のロボット300bの移動経路と重ならずかつ移動空間が所定水準確保され得る最短経路を基準として移動経路に関する情報が決定され得る。
【0057】
その後、本発明の一実施例により、前記サービスガイド情報を参照してロボット300aによりレストランと関連するサービスが顧客301、302に提供され得る。
【0058】
例えば、前記のように決定されたサービスガイド情報を参照して、ロボット300aが移動経路305に沿って顧客301、302を案内しながら、挨拶、天気、ユーモア、今日のメニューおよび提供されるテーブルの位置320順で対話を展開して応対サービスを提供することができる。
【0059】
その後、
図4を参照すると、提供されたテーブル320に顧客301、302が着座すると、ロボット300aが顧客301、302に注文サービス、サービングサービス、決済サービスなどのレストランと関連した多様なサービスを提供することができる。
【0060】
一方、本発明の一実施例により、レストランと関連する情報およびレストランを訪問する顧客に関する情報を参照して、顧客301、302の関心度が高いものと推定されるレストラン(または他のサービス提供場所)の商品またはサービスに対する案内、予約および決済のうち少なくとも一つに関するサービスがロボット300aにより提供されてもよい。
【0061】
例えば、レストランでプロモーション中である商品券に関する情報および顧客301、302の食事頻度および食事金額を参照して、レストランで所定の割引ができる所定金額の商品券に関する情報に対して顧客301、302の関心度が高いものと推定され得、その商品券に関する情報を顧客301、302に案内したりまたは該当商品券に対する予約がなされ得るようにしたりすることができ、ロボット300aを通じて決済までなされてもよい。この場合に、ロボット300には決済端末(例えば、カード端末)、ディスプレイ(例えば、決済用QRコード(登録商標)出力のためのディスプレイ)などの決済手段がさらに含まれ得る。
【0062】
一方、本発明に係る顧客301、302の関心度が高いものと推定される商品またはサービスは、必ずしも特定のサービス提供場所と関連するものにのみ限定されず、顧客に関する情報を参照して特定される他のサービス提供場所の多様な商品(例えば、野球チケット)またはサービスなどに拡張され得ることを明らかにしておく。
【0063】
ロボットの構成
【0064】
本発明の一実施例に係るロボット300は、案内ロボット、サービングロボット、運搬ロボット、清掃ロボット、医療ロボット、エンターテインメントロボット、ペットロボットおよび無人飛行ロボットのうち少なくとも一つが遂行する作業と類似する作業を遂行するロボットであり得、このために各作業に符合する多様な形状で具現され得る。
【0065】
図5を参照すると、ロボット300は本体510、駆動部520およびプロセッサ530を含んで構成され得る。
【0066】
例えば、本発明の一実施例に係る本体510には、運送対象客体または回収対象客体を積載するための少なくとも一つの積載空間が含まれ得る。本発明の一実施例に係るこのような運送対象客体および回収対象客体は移動できるすべての類型物を総称する概念であり、例えば、事物、動物、人などを含む概念であり得る。例えば、運送対象客体は飲食物であり、回収対象客体は該当飲食物が入っている容器であり得る。
【0067】
図6を参照すると、例えばロボット300がサービングロボットである場合に、運送対象客体の提供および回収対象客体の回収のための第1空間610および第2空間620を含むことができる。また、ロボット300は着脱式柱を通じて提供される拡張空間である第3空間630をさらに含むことができ、必要に応じて拡張空間をさらに追加することによって、さらに多くの積載空間を具備することができる。また、ロボット300は運送対象客体または回収対象客体専用のトレイ640をさらに含んでもよい。例えば、トレイ640は上から見る時、その上面に複数個の円形溝が形成された構成を有することができる。それぞれの円形溝は飲料が入っているカップの下部が載置されて容易にある程度固定されるように形成されていてもよい。このような円形溝の大きさは多様であり得る。また、ロボット300の第1空間610の下部にはロボット300の側面を通じて取り出され得る第4空間650がさらに含まれ得る。本発明の一実施例に係る第4空間650はその内部に空いた空間が形成されており、側面は閉塞しており、上面は開いており、下面は閉じられている、籠に類似する形態を有することができる。ただし、本発明に係るロボット300の積載空間は前記列挙された内容に限定されて具現されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内で他の形態の積載空間などで多様に具現され得る。
【0068】
一方、再び
図5を参照すると、本体510には周辺の映像(例えば、顧客、テーブル、従業員、他のロボット300など)および障害物情報を獲得するための撮影モジュール(例えば、可視光線カメラ、赤外線カメラなど)(図示されず)およびスキャナモジュール(例えば、ライダ(LIDAR)センサなど)がさらに含まれ得る。
【0069】
次に、本発明の一実施例に係る駆動部520は本体510を他の地点に移動させるためのモジュールまたは運送対象客体および回収対象客体をローディングおよびアンローディングするためのモジュールを含んで構成され得る。
【0070】
例えば、駆動部520は本体510を他の地点に移動させるためのモジュールとして、電気式、機械式、または油圧式で駆動される車輪、プロペラなどに関するモジュールなどを含むことができ、運送対象客体および回収対象客体をローディングおよびアンローディングするためのモジュールとして、運送対象客体および回収対象客体を装着して運搬するためのロボットアームモジュールなどを含むことができる。
【0071】
次に、本発明の一実施例に係るプロセッサ530は駆動部520と電気的に連結されて駆動部520を制御する機能を遂行することができ(外部システムとの通信のための通信モジュールをさらに含んでもよい)、例えば、プログラム内に含まれたコードまたは命令で表現された機能を遂行するために物理的に構造化された回路を有する、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置を意味し得る。例えば、このようにハードウェアに内蔵されたデータ処理装置は、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)などの処理装置を含むことができる。
【0072】
また、プロセッサ530は本発明に係るサービス提供システム200の情報獲得部210、サービスガイド情報決定部220およびサービス提供部230のうち少なくとも一つの機能を遂行することができ(例えば、該当機能がモジュール化されてプロセッサ530に含まれ得る)、情報獲得部210、サービスガイド情報決定部220およびサービス提供部230のうち少なくとも一つの機能を遂行する外部システム(図示されず)との通信を通じて駆動部520を制御する機能を遂行してもよい。
【0073】
具体的には、プロセッサ530はロボット300のサービス提供場所と関連する情報およびサービス提供場所を訪問する顧客に関する情報を獲得し、サービス提供場所と関連する情報および顧客に関する情報を参照して、サービス提供場所内の複数のテーブルのうち顧客に提供されるテーブルまでの移動経路および顧客に提供されるテーブルまで移動する過程で顧客に提供される対話シナリオのうち少なくとも一つに関する情報を含むサービスガイド情報を決定し、サービスガイド情報を参照してロボット300によりサービス提供場所と関連するサービスが顧客に提供されるようにする機能を遂行することができる。
【0074】
以上では、本発明に係るサービス提供場所がレストランである実施例に対して主に説明されているが、サービス提供場所は必ずしもレストランにのみ限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内でカフェ、居酒屋、バーなどにいくらでも変更されてもよいことを明らかにしておく。
【0075】
以上で説明された本発明に係る実施例は、多様なコンピュータ構成要素を通じて実行され得るプログラム命令語の形態で具現されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プログラム命令語、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されるプログラム命令語は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知になっている使用可能なものであり得る。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical medium)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのような、プログラム命令語を保存し実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなくインタープリタなどを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードも含まれる。ハードウェア装置は本発明に係る処理を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールに変更され得、その逆も同一である。
【0076】
以上、本発明が具体的な構成要素などのような特定の事項と限定された実施例および図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明が前記実施例に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正と変更を図ることができる。
【0077】
したがって、本発明の思想は前記説明された実施例に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなくこの特許請求の範囲と均等なまたはこれから等価的に変更されたすべての範囲は本発明の思想の範疇に属するものと言える。
【符号の説明】
【0078】
100 通信網
200 サービス提供システム
210 情報獲得部
220 サービスガイド情報決定部
230 サービス提供部
240 通信部
250 制御部
300 ロボット