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特許7321314仮キャリアボード及びその製造方法ならびにパッケージ基板の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-27
(45)【発行日】2023-08-04
(54)【発明の名称】仮キャリアボード及びその製造方法ならびにパッケージ基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20230728BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20230728BHJP
   H05K 3/06 20060101ALI20230728BHJP
【FI】
H01L23/12 Z
H05K1/02 J
H05K3/06 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022033950
(22)【出願日】2022-03-04
(65)【公開番号】P2022136061
(43)【公開日】2022-09-15
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】202110245694.5
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522087785
【氏名又は名称】ナントン アクセス セミコンダクター シーオー.,エルティーディー
【氏名又は名称原語表記】Nantong Access Semiconductor Co., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【弁理士】
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100183656
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100224786
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 卓之
(74)【代理人】
【識別番号】100225015
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 彩夏
(72)【発明者】
【氏名】チェン ケンメイ
(72)【発明者】
【氏名】フェン ジンドン
(72)【発明者】
【氏名】フェン レイ
(72)【発明者】
【氏名】ザオ ジャンジャン
(72)【発明者】
【氏名】バオ ユー
(72)【発明者】
【氏名】フアン ベンキア
(72)【発明者】
【氏名】ホン イエジー
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-157700(JP,A)
【文献】国際公開第2014/050995(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0282301(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H05K 1/02
H05K 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1キャリアコア層、前記第1キャリアコア層上の第1銅箔層、前記第1銅箔層上の第2キャリアコア層、及び前記第2キャリアコア層上の第2銅箔層を含み
前記第1銅箔層は、物理的に圧着された第1外層銅箔及び第1内層銅箔を含み、前記第2銅箔層は、物理的に圧着された第2外層銅箔及び第2内層銅箔を含むことを特徴とし、
前記第1外層銅箔の横方向寸法は、前記第1内層銅箔の第1外縁領域を露出するように前記第1内層銅箔の横方向寸法よりも小さく、前記第2外層銅箔の横方向寸法は、前記第2内層銅箔の第2外縁領域を露出するように前記第2内層銅箔の横方向寸法よりも小さいことを特徴とする、仮キャリアボード。
【請求項2】
前記第1キャリアコア層の両面に前記第1銅箔層がそれぞれ設けられ、二つの前記第1銅箔層に前記第2キャリアコア層が設けられ、且つ前記第2キャリアコア層の表面に前記第2銅箔層が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の仮キャリアボード。
【請求項3】
前記第1キャリアコア層は、エポキシガラス繊維布積層板及び前記エポキシガラス繊維布積層板表面上のエポキシ樹脂層を含み、前記第2キャリアコア層はエポキシ樹脂層を含むことを特徴とする、請求項1に記載の仮キャリアボード。
【請求項4】
前記第2キャリアコア層に近い側の前記第1外層銅箔の厚さは、前記第2キャリアコア層に遠い側の前記第1内層銅箔の厚さよりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の仮キャリアボード。
【請求項5】
前記第1外層銅箔の厚さは15~20μmであり、前記第1内層銅箔の厚さは2~5μmであることを特徴とする、請求項4に記載の仮キャリアボード。
【請求項6】
前記第2外層銅箔の厚さは、前記第2内層銅箔の厚さよりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の仮キャリアボード。
【請求項7】
前記第2外層銅箔の厚さは2~5μmであり、前記第2内層銅箔の厚さは15~20μmであることを特徴とする、請求項1に記載の仮キャリアボード。
【請求項8】
前記第2外縁領域の横方向寸法が前記第1外縁領域の横方向寸法よりも大きくなるように、前記第2外層銅箔の横方向寸法は、前記第1外層銅箔の横方向寸法よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の仮キャリアボード。
【請求項9】
第1エッチングバリア層が前記第1外層銅箔及び前記第1外縁領域を覆い、第2エッチングバリア層が前記第2外層銅箔及び前記第2外縁領域を覆うように、前記第1銅箔層及び前記第2銅箔層の外表面にそれぞれ前記第1エッチングバリア層及び前記第2エッチングバリア層が施されていることを特徴とする、請求項1に記載の仮キャリアボード。
【請求項10】
前記エッチングバリア層は、ニッケル層及び銅層を含むことを特徴とする、請求項9に記載の仮キャリアボード。
【請求項11】
下記の工程を含むことを特徴とする、仮キャリアボードの製造方法。
(a)第1キャリアコア層の両表面にそれぞれ第1銅箔層を圧着する工程であって、前記第1銅箔層が物理的に圧着された第1外層銅箔及び第1内層銅箔を含む工程、
(b)前記第1銅箔層に第1フォトレジスト層を塗布し、パターン化して前記第1外層銅箔の外周縁を露出させ、露出した第1外層銅箔を、前記第1内層銅箔の第1外縁領域が露出するまでエッチングする工程、
(c)前記第1フォトレジスト層を除去し、第1エッチングバリア層が前記第1外縁領域及び前記第1外層銅箔を覆うように、前記第1銅箔層の表面に前記第1エッチングバリア層を施す工程、
(d)前記第1エッチングバリア層の表面に第2キャリアコア層及び第2銅箔層をそれぞれ順次に圧着する工程であって、前記第2銅箔層が物理的に圧着された第2外層銅箔及び第2内層銅箔を含む工程、
(e)前記第2銅箔層に第2フォトレジスト層を塗布し、パターン化して前記第2外層銅箔の外周縁を露出させ、露出した第2外層銅箔を、前記第2内層銅箔の第2外縁領域が露出するまでエッチングする工程であって、前記第2外縁領域の横方向寸法は、前記第1外縁領域の横方向寸法よりも小さい工程、
(f)前記第2フォトレジスト層を除去し、第2エッチングバリア層が前記第2外縁領域及び前記第2外層銅箔を覆うように、前記第2銅箔層の表面に前記第2エッチングバリア層を施す工程。
【請求項12】
前記第1キャリアコア層は、エポキシガラス繊維布積層板、及び前記エポキシガラス繊維布積層板表面に圧着されたエポキシ樹脂層を含み、前記第2キャリアコア層はエポキシ樹脂層を含むことを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記第2外層銅箔の厚さは、前記第2内層銅箔の厚さよりも小さいことを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。
【請求項14】
前記第1外層銅箔の厚さは、前記第1内層銅箔の厚さよりも大きいことを特徴とする、請求項13に記載の製造方法。
【請求項15】
下記の工程を含む、パッケージ基板の製造方法。
請求項1~10のいずれかに記載の仮キャリアボードの表面に基板を作製する工程、
第1外層銅箔縁と第2外層銅箔縁との間の切断線に沿って一体に切断する工程、
前記第1外層銅箔及び前記第1内層銅箔を分離して、第1キャリアコア層を除去する工程、
前記基板にデバイスを実装してパッケージする工程;
第2外層銅箔縁より内側の切断線に沿って一体に切断する工程;
前記第2外層銅箔及び前記第2内層銅箔を分離して、第2キャリアコア層を除去する工程。
【請求項16】
前記方法は、第2キャリアコア層を除去した後、前記基板の底面における第2外層銅箔及びエッチングバリア層をエッチング除去することをさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書実施例は、半導体技術の分野に関し、特に、仮キャリアボード及びその製造方法ならびに当該仮キャリアボードを利用してパッケージ基板を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子システムの小型化や携帯化の進展に伴い、全ての電子製品のデバイスは、現在、軽さ、薄さ、短さ、および小ささが求められており、最も限られた占有スペースで、最も大きな機能を実現するため、デバイスを搭載する回路基板もますます薄型化が要求されている。従来の配線板プロセスは、回路基板としてコアを有する基板を採用しており、配線板プロセス能力の向上に伴って、コアを有する基板の厚さを例えば 0.06mm 程度にすることができるが、工程製作過程において、設備能力が不十分で、このような軽量で薄い基板を輸送することが困難である。
【0003】
また、人による基板の着脱操作も制御不能な板割れ、板折れのリスクをもたらし、製品の歩留まりを大きく低下させる。また、後のパッケージングプロセスは、デバイスをこの薄板にパッケージングするものであり、操作可能性も生産歩留まりも大きな制限を受ける。このため、キャリアボード技術が開発され、このキャリアボードは一時的に補強、支持の役割を果たすだけであり、基板またはパッケージング工程が完了するまでキャリアボードを除去することができる。
【0004】
現在、仮キャリアボードとしては、銅板等の金属キャリアボードが通常に用いられている。支持強度とコストのバランスを取るために、金属キャリアボードは 0.2 mm~0.3 mmの厚さを有し、その結果、後に金属キャリアボードをエッチング除去する間に、エッチングが完了するには、少なくとも0.25~0.35mm のエッチング量が必要である。エッチング液は、金属板の表面に存在している凹凸等の欠陥位置を容易に通って、上方の配線層又は銅ピラー層を破壊したり、貫通エッチングすることができる。
【0005】
コアレス基板では、一般的に、薄い配線層(10~40 μm)及び銅ピラー(30~100 μm)であり、キャリアボードをエッチングするエッチング量よりも遥かに小さいであるため、金属キャリアボードを用いて作製された製品の欠陥が高い。また、0.2mm~0.3mmの厚さの金属キャリアボードは重く、人による搬送、設備の吸着や転送が非常に難しく、量産に適さず、コストも非常に高い。
【0006】
さらに、従来技術において、銅張板を仮キャリアボードとして用いることも提案されている。銅張板に、後に圧着される絶縁層と接着せず銅張板を選択的に接着できる耐熱性フィルムを導入するため、このような耐熱性フィルムは絶縁層を直接圧着するため、直接に埋め込み配線とすることができず、製品設計に制限があり、且つ新しい設備セット及びコンパニオン薬剤が必要であるため、コストが高く、普及が難しい。
【発明の開示】
【0007】
これを鑑みて、本明細書の一つの目的は、従来技術の欠点を克服するために、極薄基板を製造することができ、パッケージングに使用される仮キャリアボード及びその製造方法を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、当該仮キャリアボードを用いてパッケージ基板を製造する方法を提供することである。
【0009】
上記目的に基づいて、第1の態様において、本明細書の1つ以上の実施例は、第1キャリアコア層、前記第1キャリアコア層上の第1銅箔層、前記第1銅箔層上の第2キャリアコア層、及び前記第2キャリアコア層上の第2銅箔層を含む仮キャリアボードであって、前記第1銅箔層は、物理的に圧着された第1外層銅箔及び第1内層銅箔を含み、前記第2銅箔層は、物理的に圧着された第2外層銅箔及び第2内層銅箔を含む、仮キャリアボードを提供する。
【0010】
いくつかの実施例において、前記第1キャリアコア層の両面に前記第1銅箔層がそれぞれ設けられ、二つの前記第1銅箔層に前記第2キャリアコア層が設けられ、且つ前記第2キャリアコア層の表面に前記第2銅箔層が設けられている。
【0011】
いくつかの実施例において、前記第1キャリアコア層は、エポキシガラス繊維布積層板及び前記エポキシガラス繊維布積層板表面上のエポキシ樹脂層を含み、前記第2キャリアコア層はエポキシ樹脂層を含む。
【0012】
いくつかの実施例において、前記第1外層銅箔の厚さは、前記第1内層銅箔の厚さよりも大きいである。
【0013】
いくつかの実施例において、前記第1外層銅箔の厚さは15~20μmであり、前記第1内層銅箔の厚さは2~5μmである。
【0014】
いくつかの実施例において、前記第2外層銅箔の厚さは、前記第2内層銅箔の厚さよりも小さいである。
【0015】
いくつかの実施例において、前記第2外層銅箔の厚さは2~5μmであり、前記第2内層銅箔の厚さは15~20μmである。
【0016】
いくつかの実施例において、前記第1外層銅箔の横方向寸法は、前記第1内層銅箔の第1外縁領域を露出するように前記第1内層銅箔の横方向寸法よりも小さいであり、前記第2外層銅箔の横方向寸法は、前記第2内層銅箔の第2外縁領域を露出するように前記第2内層銅箔の横方向寸法よりも小さいである。
【0017】
いくつかの実施例において、前記第2外縁領域の横方向寸法が前記第1外縁領域の横方向寸法よりも大きくなるように、前記第2外層銅箔の横方向寸法は、前記第1外層銅箔の横方向寸法よりも小さいである。
【0018】
いくつかの実施例において、第1エッチングバリア層が前記第1外層銅箔及び前記第1外縁領域を覆い、第2エッチングバリア層が前記第2外層銅箔及び前記第2外縁領域を覆うように、前記第1銅箔層及び前記第2銅箔層の外表面にそれぞれ前記第1エッチングバリア層及び前記第2エッチングバリア層が施されている。
【0019】
いくつかの実施例において、前記エッチングバリア層は、ニッケル層及び銅層を含む。
第2の態様において、本明細書の実施例は、下記の工程を含む仮キャリアボードの製造方法を提供する。
【0020】
(a)第1キャリアコア層の両表面にそれぞれ第1銅箔層を圧着する工程であって、前記第1銅箔層が物理的に圧着された第1外層銅箔及び第1内層銅箔を含む工程、
【0021】
(b)前記第1銅箔層に第1フォトレジスト層を塗布し、パターン化して前記第1外層銅箔の外周縁を露出させ、露出した第1外層銅箔を、前記第1内層銅箔の第1外縁領域が露出するまでエッチングする工程、
【0022】
(c)前記第1フォトレジスト層を除去し、第1エッチングバリア層が前記第1外縁領域及び前記第1外層銅箔を覆うように、前記第1銅箔層の表面に前記第1エッチングバリア層を施す工程、
【0023】
(d)前記第1エッチングバリア層の表面に第2キャリアコア層及び第2銅箔層をそれぞれ順次に圧着する工程であって、前記第2銅箔層が物理的に圧着された第2外層銅箔及び第2内層銅箔を含む工程、
【0024】
(e)前記第2銅箔層に第2フォトレジスト層を塗布し、パターン化して前記第2外層銅箔の外周縁を露出させ、露出した第2外層銅箔を、前記第2内層銅箔の第2外縁領域が露出するまでエッチングする工程であって、前記第2外縁領域の横方向寸法は、前記第1外縁領域の横方向寸法よりも小さい工程、
【0025】
(f)前記第2フォトレジスト層を除去し、第2エッチングバリア層が前記第2外縁領域及び前記第2外層銅箔を覆うように、前記第2銅箔層の表面に前記第2エッチングバリア層を施す工程。
【0026】
いくつかの実施例において、前記第1キャリアコア層は、エポキシガラス繊維布積層板及び前記エポキシガラス繊維布積層板表面上に圧着されたエポキシ樹脂層を含み、前記第2キャリアコア層はエポキシ樹脂層を含む。
【0027】
いくつかの実施例において、前記第2外層銅箔の厚さは、前記第2内層銅箔の厚さよりも小さいである。
【0028】
いくつかの実施例において、前記第1外層銅箔の厚さは、前記第1内層銅箔の厚さよりも大きいである。
【0029】
第3の態様において、本明細書の実施例は、下記の工程を含むパッケージ基板を製造する方法を提供する。
【0030】
前記のいずれかに記載の仮キャリアボードの表面に基板を作製する工程、
第1外層銅箔縁と第2外層銅箔縁との間の切断線に沿って一体に切断する工程、
前記第1外層銅箔及び前記第1内層銅箔を分離して、第1キャリアコア層を除去する工程、
前記基板にデバイスを実装してパッケージする工程、
第2外層銅箔縁より内側の切断線に沿って一体に切断する工程、
前記第2外層銅箔及び前記第2内層銅箔を分離して、第2キャリアコア層を除去する工程。
いくつかの実施例において、前記方法は、第2キャリアコア層を除去した後、前記基板の底面における第2外層銅箔及びエッチングバリア層をエッチング除去することをさらに含む。
【0031】
上記から分かるように、本明細書の1つ以上の実施例により提供される仮キャリアボードは、第1キャリアコア層、前記第1キャリアコア層上の第1銅箔層、前記第1銅箔層上の第2キャリアコア層、及び前記第2キャリアコア層上の第2銅箔層を含み、前記第1銅箔層は、物理的に圧着された第1外層銅箔及び第1内層銅箔を含み、前記第2銅箔層は、物理的に圧着された第2外層銅箔及び第2内層銅箔を含む。
【0032】
利点は、1)本発明の仮キャリアボードは、第1及び第2キャリアコア層を含み、基板2次分割によって、基板の製造プロセス及びデバイスの実装・パッケージングプロセスがそれぞれ異なる厚さのキャリアボード上で行われ、極薄基板が製造プロセスにおいて十分な剛性を獲得することを保証できるとともに、基板1次分割によって、デバイスのパッケージングプロセスがより薄いキャリアボード上で行われ、基板パッケージプロセスにおいて厚さ及び重量が過大にならず、極薄基板に厚さ又は重量がより大きいデバイスを実装するための設備要件を満たすることができ、プロセス全体で十分な剛性を獲得して、板割れ及び板折れの発生の可能性を低減することができるとともに、厚さ及び重量の基準超えを回避し、既存設備のコンパチビリティを満たすことができること、2)エッチングバリア層によって、内外層銅箔縁をシールして、プロセス中の二層銅箔ギャップへの水蒸気等の浸透を防止し、プロセス中のポップコーンのリスクを防止することができること、3)第1銅箔層の第1エッジ領域から第2銅箔層の第2エッジ領域の間で内側に狭くすることによって、ステップカットによって基板2次分割を容易に実現するとともに、二層銅箔のシールに影響を与えず、基板分割の取り扱いを簡便化し、基板分割によるポップコーンのリスクを低減すること、4)エッチングバリア層と銅箔との間のエッチング速度の差異を利用して、基板底面銅箔エッチング中の基板底面への誤エッチングを防止することができ、基板の歩留まりを高めることに有利であることにある。
【0033】
従って、本発明の仮キャリアボードは、基板の製作、実装・パッケージングのプロセス全体の支持及び保護を実現するとともに、設備のコンパチビリティを高め、人による搬送、設備移動等の操作を容易にし、製作難易度を低下させ、歩留まりを向上させることができ、また、本発明の仮キャリアボードは、製作コストが低く、生産量が高いという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本明細書の1つ以上の実施例、又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下は、実施例、又は従来技術の説明で使用されるべきである図面を簡単に説明する。
【0035】
以下の説明における図面は、本明細書の1つ以上の実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力をかけることなく、これらの図面に基づいて他の図面を獲得することができることは明らかである。
図1図1は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される仮キャリアボードの概略断面図である。
図2-1】図2 (a)~2(g)は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される仮キャリアボードの製作工程の概略断面図である。
図2-2】図2 (a)~2(g)は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される仮キャリアボードの製作工程の概略断面図である
図2-3】図2 (a)~2(g)は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される仮キャリアボードの製作工程の概略断面図である
図3-1】図3 (a)~3(h)は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される、本明細書の実施例の仮キャリアボードを使用してパッケージ基板を製造する工程の概略断面図である。
図3-2】図3 (a)~3(h)は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される、本明細書の実施例の仮キャリアボードを使用してパッケージ基板を製造する工程の概略断面図である。
図3-3】図3 (a)~3(h)は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される、本明細書の実施例の仮キャリアボードを使用してパッケージ基板を製造する工程の概略断面図である。
図3-4】図3 (a)~3(h)は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される、本明細書の実施例の仮キャリアボードを使用してパッケージ基板を製造する工程の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示の目的、技術案、および利点をより明確にするために、以下では、具体的な実施例を参照しつつ、添付の図面を参照しながら、本開示をさらに詳細に説明する。
【0037】
なお、特に定義されない限り、本明細書の1つ以上の実施例に使用される技術用語または科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって理解される通常の意味である。
【0038】
本明細書の1つ以上の実施例に使用される"第1"、"第2"及び類似語は、順序、数量、または重要性を意味するものではなく、異なる構成要素を区別するために使用されるだけである。「含む」または「含み」などの類似語は、単語の前に登場する要素または物体が、単語の後に登場する要素または物体およびその等価物を包含し、他の要素または物体を除外しないことを意味する。
【0039】
本明細書の実施例は、極薄基板を製造し、パッケージングするための仮キャリアボードに関し、仮キャリアボードは、コアレス基板製造プロセスの開始支持板として仮支持機能する。
図1に示されるように、仮キャリアボードは、第1キャリアコア層1120、前記第1キャリアコア層1120上の第1銅箔層1212、前記第1銅箔層1212上の第2キャリアコア層130、及び前記第2キャリアコア層130上の第2銅箔層1312を含み、前記第1銅箔層1212は、物理的に圧着された第1外層銅箔122及び第1内層銅箔121を含み、前記第2銅箔層1312は、物理的に圧着された第2外層銅箔132及び第2内層銅箔131を含む。
【0040】
通常、物理的な圧着は、互いに化学結合を有さず、単に物理的に付着されるものである。これにより、後続のプロセスのためのプレート分割及びキャリアコア層の除去操作を容易にすることができる。
【0041】
このように、本明細書の実施例において提供される仮キャリアボードは、第1キャリアコア層1120及び第2キャリアコア層130を含み、基板2次分割によって、基板の製作プロセス及びデバイスの実装・パッケージングプロセスがそれぞれ異なる厚さのキャリアボード上で行われ、極薄基板が製造プロセスにおいて十分な剛性を獲得することを保証できるとともに、基板1次分割によって、デバイスのパッケージングプロセスがより薄いキャリアボード上で行われ、基板パッケージングプロセスにおいて厚さ及び重量が過大にならず、極薄基板に厚さ又は重量がより大きいデバイスを実装するための設備要件を満たすことができ、プロセス全体で十分な剛性を獲得して、板割れ及び板折れの発生の可能性を低減することができるとともに、厚さ及び重量の基準超えを回避し、既存設備のコンパチビリティを満たすことができる。
【0042】
いくつかの実施例において、前記第1キャリアコア層1120の両面に前記第1銅箔層1212がそれぞれ設けられ、二つの前記第1銅箔層に前記第2キャリアコア層130が設けられ、且つ前記第2キャリアコア層130の表面に前記第2銅箔層1312が設けられている。
【0043】
このようにして、前記仮キャリアボードの両面が基板のビルドアップ製造を可能にし、生産性を改善する。
【0044】
厚さ要求及びコストの複合要因の下で、示された第1キャリアコア層1120の材料は、有機樹脂である。例えば、熱硬化性有機樹脂としては、プリプレグ及びフィルム状樹脂ABF等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
また、例えば、熱可塑性有機樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
いくつかの実施例において、前記第1キャリアコア層1120は、エポキシガラス繊維布積層板(FR-4)110及び前記エポキシガラス繊維布積層板110表面上のエポキシ樹脂層120を含み、前記第2キャリアコア層130はエポキシ樹脂層を含む。
【0047】
通常、前記エポキシ樹脂板120は、前記エポキシガラス繊維布積層板に圧着され得る。
【0048】
なお、前記エポキシガラス繊維布積層板110の厚さ、寸法は、設計要求により選定されるが、ここでは特に限定しない。
【0049】
いくつかの実施例において、前記第1外層銅箔122の厚さは、前記第1内層銅箔121の厚さよりも大きいである。いくつかの実施例において、前記第2外層銅箔132の厚さは、前記第2内層銅箔131の厚さよりも小さいである。
【0050】
このような配置により、第1キャリアコア層1120を除去した後、厚さがより大きい第1外層銅箔122が前記第2キャリアコア層130上に残り続け、前記第2キャリアコア層130の支持強度を高めることに有利である。
【0051】
第2キャリアコア層130を除去する際に、厚さがより大きい第2内層銅箔131も同時に除去することができ、その結果、厚さがより小さい第2外層銅箔132が基板上に残り、後のエッチング工程による除去に有利であり、エッチング量が非常に小さく、エッチングコストが低く、且つその上にある基板を損傷させない。
【0052】
いくつかの実施例において、前記第1外層銅箔122の厚さが15~20μmであり、前記第1内層銅箔121の厚さが2~5μmである。任意に、前記第1外層銅箔122の厚さが18μmであり、第1内層銅箔121の厚さが3μmである。
【0053】
いくつかの実施例において、前記第2外層銅箔132の厚さが2~5μmであり、前記第2内層銅箔131の厚さが15~20μmである。任意に、前記第2外層銅箔132の厚さが3μmであり、前記第2内層銅箔131の厚さが18μmである。
【0054】
極薄基板の製造及びパッケージングのプロセスにおいて、熱応力(例えば、圧着及び金属スパッタリングプロセス)及び機械的応力(例えば、平板研削研磨プロセス)の繰り返しによって、第1外層銅箔122及び第1内層銅箔121はエッジから分離され、第2外層銅箔132及び第2内層銅箔131はエッジから分離される可能性がある。
【0055】
特に、メッキ、エッチング、膜ストリッピング等の薬液あり工程を経る場合、第1外層銅箔122と第1内層銅箔121が分離した隙間、及び第2外層銅箔132と第2内層銅箔131が分離した隙間に水蒸気が残留することがあり、二層銅箔がプロセス途中で爆開(ポップコーン)し易くなり、製品の完全な故障に招く。
【0056】
従って、いくつかの実施例において、前記第1外層銅箔122の横方向寸法は、前記第1内層銅箔121の第1外縁領域を露出するように前記第1内層銅箔121の横方向寸法よりも小さいであり;前記第2外層銅箔132の横方向寸法は、前記第2内層銅箔131の第2外縁領域を露出するように前記第2内層銅箔131の横方向寸法よりも小さいである。
【0057】
任意に、第1エッチングバリア層124が前記第1外層銅箔122及び前記第1外縁領域を覆い、第2エッチングバリア層134が前記第2外層銅箔132及び前記第2外縁領域を覆うように、前記第1銅箔層1212及び前記第2銅箔層1312の外表面にそれぞれ前記第1エッチングバリア層1
【0058】
24及び前記第2エッチングバリア層134が施されている。
このような技術案により、二層銅箔のエッジを完全にシールして水蒸気の侵入を防止し、両者の結合強度を有効に向上させ、内外の銅箔の分離を回避することができる。
【0059】
任意に、前記エッチングバリア層(第1エッチングバリア層124及び第2エッチングバリア層134)は、ニッケル層を含む。任意に、前記エッチングバリア層は、ニッケル層及び銅層を含む。
【0060】
いくつかの実施例において、前記第2外縁領域の横方向寸法が前記第1外縁領域の横方向寸法よりも大きくなるように、前記第2外層銅箔132の横方向寸法は、前記第1外層銅箔122の横方向寸法よりも小さいである。
【0061】
このようにして、前記第2銅箔層1312の封止が、第1キャリアコア層1120の除去中に損傷せず、第2銅箔層1312が後のパッケージングプロセス中にポップコーンより分離されるのを有効に回避することを保証することができる。
【0062】
通常、1つの基板は複数のパッケージ体を含むことが理解されるべきである。
]
【0063】
図2(g)を参照すると、代替的な実施例として、前記第2外層銅箔132は、互いに分離された複数のサブ領域を含み、前記第2エッチングバリア層134は、前記サブ領域と、前記サブ領域によって覆わられていない第2内層銅箔131とを覆い、これにより、パッケージ体ごとの個別の封止保護を可能にする。
【0064】
図2(a)~2(g)は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される仮キャリアボードの製作工程の概略断面図である。
【0065】
図2(a)~2(g)を参照すると、仮キャリアボードの製造方法は、第1キャリアコア層の両表面にそれぞれ第1銅箔層を圧着する工程であって、前記第1銅箔層は、物理的に圧着された第1外層銅箔122及び第1内層銅箔121を含む工程を含む(工程(a)、図2(b)の通り)。
【0066】
通常、図2(a)及び図2(b)を参照すると、前記第1キャリアコア層は、エポキシガラス繊維布積層板110及び前記エポキシガラス繊維布積層板110表面に圧着されたエポキシ樹脂層120を含み、図2(a)は、エポキシガラス繊維布積層板110の互いに対向して配置された第1表面111及び第2表面112を示す。ここで、前記エポキシガラス繊維布積層板110の厚さ及び寸法は、異なる要求に応じて特別に適合される。
【0067】
いくつかの実施例において、前記第1外層銅箔の厚さは、前記第1内層銅箔の厚さよりも大きいである。
【0068】
例示的に、第1内層銅箔121の厚さは2~5μm、好ましくは3μmであり得る;第1外層銅箔122銅箔の厚さは15~20μm、好ましくは18μmである。
【0069】
次に、前記第1銅箔層に第1フォトレジスト層123を塗布し、パターン化して前記第1外層銅箔122の外周縁を露出させ、露出した第1外層銅箔122を、前記第1内層銅箔121の第1外縁領域が露出するまでエッチングする(工程(b)、図2(c)の通り)。
【0070】
なお、外縁領域から板辺の幅は、板パターン非アクティブエリアよりも小さく、例えば、510×410mmのパネルを例にすれば、板面アクティブエリアが500×400mm、非アクティブエリアのX方向とY方向の幅が共に10mmであるから、外縁領域のX方向及びY方向の幅は2~6mmとすることができる。外縁領域の寸法は、実際の状況に応じて決定すればよく、本実施例ではこれに限定されない。
【0071】
フォトレジストは、感光性ドライフィルム又は液体フォトレジストを含み、PCBフォトレジストは、フォトレジスト又はフォトレジスト剤としても知られ、紫外線、深紫外線、電子ビーム、イオンビーム、X線等の光又は放射線によってエッチング耐性薄膜材料に変化し、下層構造を保護するための遮蔽として機能することが理解されるべきである。
【0072】
本願のいくつかの実施例において、好ましくは感光性ドライフィルムが用いられる。
【0073】
本明細書の実施例において、フォトレジストは、解像度を高くするものが必要でなく、安価なものを用いることができ、また、膜ストリッピング反応時間を短くするために、通常15~25μmの厚さを有する。
【0074】
次に、前記第1フォトレジスト層123を除去し、第1エッチングバリア層124が前記第1外縁領域及び前記第1外層銅箔を覆うように、前記第1銅箔層の表面に前記第1エッチングバリア層124を施す(工程(c)、図2(d)の通り)。
【0075】
いくつかの実施例において、エッチングバリア層は、例えば、5~10μmの厚さを有するニッケル層とすることができる。通常、ニッケル層表面の酸化や汚染を避けるために、ニッケル層をめっきした後に2~5μmの銅層をさらにめっきする。
【0076】
エッチングバリア層は、主に第1銅箔層、第2銅箔層に対するシールの役割を果たし、その外層と内層の銅箔のプロセス途中でのデラミネーション発生又は水蒸気等の侵入を防止する。
【0077】
次に、前記第1エッチングバリア層124の表面に第2キャリアコア層130及び第2銅箔層をそれぞれ順次に圧着し、前記第2銅箔層は物理的に圧着された第2外層銅箔132及び第2内層銅箔131を含む(工程(d)、図2(e)の通り)。
【0078】
いくつかの実施例において、前記第2キャリアコア層は、エポキシ樹脂層を含む。
【0079】
いくつかの実施例において、前記第2外層銅箔132の厚さは、前記第2内層銅箔131の厚さよりも小さいである。例示的に、第2内層銅箔131の厚さは15~20μm、好ましくは18μmであり得る。第2外層銅箔132銅箔の厚さは2~5μm、好ましくは3μmである。
【0080】
そして、前記第2銅箔層に第2フォトレジスト層133を塗布し、パターン化して前記第2外層銅箔132の外周縁を露出させ、露出した第2外層銅箔を、前記第2内層銅箔131の第2外縁領域が露出するまでエッチングする。
【0081】
ここで、前記第2外縁領域の横方向寸法は前記第1外縁領域の横方向寸法よりも小さいである(工程(e)、図2(f)の通り)。
【0082】
最後に、前記第2フォトレジスト層133を除去し、第2エッチングバリア層134が前記第2外縁領域及び前記第2外層銅箔を覆うように、前記第2銅箔層の表面に前記第2エッチングバリア層134を施す(工程(f)、図2(g)の通り)。
【0083】
いくつかの実施例において、エッチングによって前記第2銅箔層の外層銅箔132を互いに分離された複数のサブ領域に分られ、前記第2エッチングバリア層が前記サブ領域と、前記サブ領域によって覆わられていない第2内層銅箔とを覆う。
【0084】
図3(a)~3(h)は、本明細書の1つ以上の実施例により提供される、本明細書の実施例の仮キャリアボードを使用してパッケージ基板を製造する工程の概略断面図である。図3(a)~3(h)を参照すると、前記製造方法は、上記のいずれかの仮キャリアボードの表面に基板135を製作する工程を含む(図3(a)の通り)。
【0085】
ここで、基板135は、実際の要求に応じて設計されてもよく、単層板、二層板、多層板であってもよく、最も薄い厚さは20μm以下とすることはできる。
【0086】
次に、第1外層銅箔縁と第2外層銅箔縁との間の切断線に沿って一体に切断する(図3(b)参照)。切断により、第1外層銅箔122と第1内層銅箔121との間のシールが解除され、第1外層銅箔122と第1内層銅箔121との分離が容易になる。
【0087】
その後、前記第1外層銅箔122及び前記第1内層銅箔121を分離して、第1キャリアコア層を除去する(図3(c)参照)。これにより、1枚の仮キャリアボードから2枚のキャリアボード140を得ることができる(図3(d)の通り)。
【0088】
これから、その後のキャリアボードに対するプロセスにおいて、処理されるキャリアボードの数が初期投入数の2倍になり、生産効率が著しく向上する。
【0089】
ここで、キャリアボード140は、第2キャリアコア層、第2銅箔層及び基板135を含む。キャリアボード140は、第2キャリアコア層の支持作用により、安全に搬送されることができ、板折れの発生が困難であり、深刻な板反りはない。第1キャリアコア層1120を除去することによって、仮キャリアボードの重量を低減することができ、最終製品を得るための後のパッケージング操作が促進される。ここで、前記基板135は、極薄基板であってもよい。
【0090】
次に、前記基板135にデバイス141を実装し、パッケージングする(図3(e)参照)。通常、パッケージングを経ってパッケージ層142を形成する。
【0091】
その後、第2外層銅箔縁より内側の切断線に沿って一体に切断する(図3(f)参照)。
【0092】
ここで、切断線は、第2外層銅箔の内側にあり、基板上の回路、デバイスを損なわない限り特に限定されない。切断により、第2外層銅箔132と第2内層銅箔131との間のシールが解除され、第2外層銅箔132と第2内層銅箔131との分離が容易になる。
【0093】
次に、前記第2外層銅箔132及び前記第2内層銅箔131を分離して、第2キャリアコア層を除去する(図3(g)参照)。
【0094】
本明細書の実施例において、基板分割操作は、単に二層銅箔の結合エッジに機械的外力を
【0095】
加えることによって実現することができる。
例えば、第2銅箔層を台面に固定し、パッケージ層に対して30°~60°の角度で外力を加えることによって、分離を実現する。
【0096】
いくつかの実施例において、前記方法は、第2キャリアコア層を除去した後、前記基板底面における第2外層銅箔132をエッチング除去することをさらに含む。
【0097】
エッチングバリア層と銅箔との間のエッチング速度の差異を利用して、基板底面銅箔エッチング中の基板底面への誤エッチングを防止することができ、基板の歩留まりを高めることに有利である。
【0098】
いくつかの実施例において、前記方法は、前記基板底面における第2エッチングバリア層134をエッチング除去して、最終のパッケージ体の製品を得ることをさらに含む(図3(h)の通り)。
【0099】
本明細書の実施例の仮キャリアボードは、汎用の設備、プロセス、パラメータ、通常の材料を用いて製造すればよく、簡単で、実行が容易であり、低コストで安価である。
【0100】
当業者であれば、上記のいずれかの実施例の説明は、例示に過ぎず、特許請求の範囲を含む本開示の範囲がこれらの例に限定されることを示唆するものではないことが理解されるべきである。
【0101】
本開示の思想の下で、上記の実施例又は異なる実施例における技術的特徴を互いに組み合わせてもよく、工程は任意の順次で実現されてもよく、且つ上記のような本明細書の1つ以上の実施例の様々な態様の多くの他の変更があり、それらは、簡潔にするために詳細に提供されない。
【0102】
本開示は、その具体的な実施例を持って説明されてきたが、上記の説明に照らして、これらの実施例の多くの代替、修正及び変形が当業者には明らかであろう。
【0103】
本明細書の1つ以上の実施例は、添付の特許請求の範囲の広い範囲内に入る、そのような全ての代替、修正及び変形を包含することが意図されている。
【0104】
従って、本明細書の1つ以上の実施例の要旨及び原則の範囲内で行われた任意の省略、修正、同等な置き換え、改善等は、本開示の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0105】
110:エポキシガラス繊維布積層板(FR-4)
111:第1表面
112:第2表面
1120:第1キャリアコア層
120:エポキシ樹脂層
121:第1内層銅箔
1212:第1銅箔層
122:第1外層銅箔
123:第1フォトレジスト層
124:第1エッチングバリア層
130:第2キャリアコア層
131:第2内層銅箔
1312:第2銅箔層
132:第2外層銅箔
133:第2フォトレジスト層
134:第2エッチングバリア層
135:基板
140:キャリアボード
141:デバイス
142:パッケージ層
図1
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図3-1】
図3-2】
図3-3】
図3-4】