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特許7321458服薬装置、服薬方法、服薬処理のためのコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-28
(45)【発行日】2023-08-07
(54)【発明の名称】服薬装置、服薬方法、服薬処理のためのコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61J 7/00 20060101AFI20230731BHJP
   A61J 7/04 20060101ALI20230731BHJP
   G16H 20/10 20180101ALI20230731BHJP
【FI】
A61J7/00 Z
A61J7/04 A
G16H20/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020040372
(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公開番号】P2020195764
(43)【公開日】2020-12-10
【審査請求日】2022-06-01
(31)【優先権主張番号】P 2019103952
(32)【優先日】2019-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年1月6日株式会社トゥーワンのウェブサイトでの公開
(73)【特許権者】
【識別番号】595173950
【氏名又は名称】株式会社トゥーワン
(74)【代理人】
【識別番号】100092130
【弁理士】
【氏名又は名称】若原 誠一
(72)【発明者】
【氏名】堀尾 順一
【審査官】佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】特許第6383886(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 7/00
A61J 7/04
G16H 20/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ
複数の服薬者が服用する薬を、服薬者ごと分配、分別、収納または調剤し、この薬または薬の包装体に、この分配、分別、収納または調剤時刻を記録、しかもこの時刻は上記服薬者ごと異なるものであり、
薬を服用する服薬者の情報と上記時刻の情報とを対応づけて記憶
上記薬の服用にあたり、実際の服薬者の識別情報を読み込、上記薬または薬の包装体に記録された時刻の情報を読み込、さらに上記記憶された上記服薬者の情報と時刻の情報とを読み出して、当該時刻の情報に対応する服薬者の情報とを照合、合致していれば、当該服薬を許可し、
上記時刻の情報は、日、時、分及び秒の情報であり、上記薬の分配、分別、収納または調剤の時刻であることを特徴とする服薬方法。
【請求項2】
複数の服薬者が服用する薬を、服薬者ごと分配、分別、収納または調剤させ、この薬または薬の包装体に、この分配、分別、収納または調剤時刻を記録させる処理であって、しかもこの時刻は上記服薬者ごと異なるものであり、
薬を服用する服薬者の情報と上記時刻の情報とを対応づけて記憶させる処理と、
上記薬の服用にあたり、実際の服薬者の識別情報を読み込みさせ、上記薬または薬の包装体に記録された時刻の情報を読み込みさせ、さらに上記記憶された上記服薬者の情報と時刻の情報とを読み出しさせて、当該時刻の情報に対応する服薬者の情報とを照合させ、合致していれば、当該服薬を許可させる処理とをコンピュータに実行させる服薬処理のためのコンピュータプログラムであって、
上記時刻の情報は、日、時、分及び秒の情報であり、上記薬の分配、分別、収納または調剤の時刻であることを特徴とする服薬処理のためのコンピュータプログラム
【請求項3】
複数の服薬者が服用する薬を、服薬者ごと分配、分別、収納または調剤し、この薬または薬の包装体に、この分配、分別、収納または調剤時刻を記録する記録手段であって、しかもこの時刻は上記服薬者ごと異なるものであり、
薬を服用する服薬者の情報と上記時刻の情報とを対応づけて記憶する記憶手段と、
上記薬の服用にあたり、実際の服薬者の識別情報を読み込み、上記薬または薬の包装体に記録された時刻の情報を読み込み、さらに上記記憶された上記服薬者の情報と時刻の情報とを読み出して、当該時刻の情報に対応する服薬者の情報とを照合し、合致していれば、当該服薬を許可する許可手段とを備え、
上記時刻の情報は、日、時、分及び秒の情報であり、上記薬の分配、分別、収納または調剤の時刻であることを特徴とする服薬装置。
【請求項4】
上記各手段において、上記薬自体及び薬の包装体自体には当該薬を示す情報は記録されず省略されて、上記許可手段による服薬を許可させることを特徴とする請求項記載の服薬装置。
【請求項5】
上記時刻の情報は、朝、昼、夜、就寝前または食間ごとの服用ごとに対応して記憶されることを特徴とする請求項記載の服薬装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服薬装置に関し、特に服薬を確実にチェックできる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
服薬される薬は、異なる服用者はもちろん、同じ服用者でも、治療の進行、処方箋の変更など、状況変化によって、薬が変更されることもあり、このような状況変化によって薬を間違えることもあった。また、服用者の中には、薬を支給されても服用しなかったり、飲み忘れたり、いったん飲んだ薬を吐き出したりする者があった。
【0003】
【文献】特開2019-033896号公報
【文献】特開2008-125642号公報
【文献】特開2009-112324号公報
【文献】特開2003-210582号公報
【文献】特開2000-202025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、確実に間違いなく薬を正しく服用できる服薬装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の服薬装置は、 複数の服薬者が服用する薬を、服薬者ごとかつ服用ごとにまとめて分配または収納し、このまとめられた薬または薬の包装体に、この分配、収納または上記薬の調剤、服薬、服用の時刻を記録する記録手段であって、しかもこの時刻は上記服薬者ごとかつ上記服用ごとに異なるものであり、 薬を服用する服薬者の情報と上記時刻の情報とを対応づけて記憶する記憶手段と、 上記薬の服用にあたり、実際の服薬者の識別情報を読み込み、上記薬または薬の包装体に記録された時刻の情報を読み込み、さらに上記記憶された上記服薬者の情報と時刻の情報とを読み出して、当該時刻の情報に対応する服薬者の情報とを照合し、合致していれば、当該服薬を許可する許可手段とを備えた。
【発明の効果】
【0006】
これにより、処方箋の変更など、薬の変更があっても、確実に間違いなく正しく薬を服用できる。服薬方法、服薬処理のためのコンピュータプログラムでも同様である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】服薬装置21の全体回路を示す。
図2】情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7の薬情報記憶部31の記憶内容を示す。
図3】服薬装置21の全体処理(服薬処理)のフローチャートを示す。
図4】薬登録・変更モードの処理のフローチャートを示す。
図5】薬間隔照合処理のモードの処理のフローチャートを示す。
図6】第三実施形態の情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7の薬情報記憶部32の記憶内容を示す。
図7】第三実施形態の薬登録・変更モードの処理のフローチャートを示す。
図8】第三実施形態の薬照合処理のモードの処理のフローチャートを示す。
【符号の説明】
【0008】
1…コントローラ 2…アドレス/データバスライン
3…入力部 4…出力部
5…インターフェース部 6…情報記憶部
7…プログラム/データ記憶部
21…服薬装置 31…薬情報記憶部
32…薬情報記憶部(第三実施形態)
41…静脈認証装置 42…時計回路
43…撮影装置 44…バーコード読取装置
46…表示装置 47…プリンタ装置
48…分配収納装置
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(1)全体回路
図1は、服薬装置21の中の全体回路を示し、服薬のデータ処理装置、服薬方法を実現するための装置、服薬のためのコンピュータプログラムを実行する装置、服薬装置21の全体回路を示す。
【0010】
この全体回路は、複数の服薬装置21の中の1つに設けられているが、複数または全部の服薬装置21の中に設けられてもよい。このような図1の服薬装置21の全体回路、電源回路、バッテリー等は、服薬装置21の背面下方から出し入れできる基盤(図示せず)上などに設けられている。
【0011】
この全体回路は、コントローラ1(中央処理演算装置であるCPU、ROM、RAMなど)を中心に、アドレス信号及びデータ信号が双方向に伝達されるアドレス/データバスライン2を介して入力部3、出力部4、インターフェース部5、情報記憶部6、プログラム/データ記憶部7等と電気的に有線または無線で接続されて構成されている。
【0012】
入力部3は、上記服薬装置21、静脈認証装置41、メイン設定スイッチ、サブ設定スイッチ、各種センサ、時計回路42、撮影装置43、バーコード読取装置44、表示装置46、プリンタ装置47、分配収納装置48、場合によってキーボ-ド、マウス、タッチパネル、デジタイザ、タブレットなどの文字入力装置などからなっている。文字入力装置からは、文章データのほか、上記服薬者/患者または管理者の静脈データ、服薬者/患者のデータ、管理者のデータなどの各種データを処理するためのコマンド、設定・指示データ、その他の情報が入力される。
【0013】
入力部3の上記時計回路42では、現在の時分秒のほか、年月日も計時され、その時々の現在時刻が計時され、この計時の情報が出力され、コントローラ31によって照合されたり、情報記憶部6(プログラム/データ記憶部7を含む。以下同じ)に記憶されたりする。この時計回路42から情報記憶部6へは「年、月、日、時、分、秒」の二次元バーコード形式などの分配収納時刻情報も書き込まれ記憶される。
【0014】
入力部3の撮影装置43では、服薬者/患者が薬を服薬/投薬するときの実際の飲んでいるときの状況が撮影され、コントローラ31によって照合されたり、情報記憶部6/プログラム/データ記憶部7に記憶されたりする。
【0015】
これにより、確実に薬を飲んだことがAIなどで確認される。入力部3のバーコード読取装置44では、服薬者/患者が服用する薬1つ1つに付された薬包バーコードが読み取られたり、キーボードによって入力されたりし、さらにコントローラ31によって照合されたり、情報記憶部6に記憶されたりする。
【0016】
静脈認証装置41からは、服薬者/患者または管理者の各個体を識別する個体情報、つまり服薬者/患者または管理者の手のひらの静脈の形状が識別され静脈データが入力され、コントローラ31によって照合されたり、情報記憶部6に記憶されたりする。情報記憶部6には、服薬者/患者または管理者の静脈データが記憶され照合される。
【0017】
したがって、上記静脈データは、情報記憶部6に予め記憶された多数の服薬者/患者の各個体を識別する複数の個体情報、または管理者の個体を識別する個体情報となる。上記静脈認証装置41は、多数の服薬者/患者の中の1つの個体を検出する、または上記管理者の個体を検出する。そして、上記静脈認証装置41は、上記複数の個体情報と、上記検出された1つの個体の検出情報とを照合する、または管理者の個体情報と、上記検出された管理者の検出情報とを照合することになる。
【0018】
出力部4は、場合によって携帯電話、タブレット、ディスプレイ、プリンタなどから構成されており、上記静脈データ、服薬者/患者のデータ、管理者のデータなどの各種データ、種々の情報の入力画面、制御画面、出力画面などが表示装置46の表示画面に表示/印刷されるなどの出力処理が行われる。この出力部4には、静脈認証装置41で入力され情報記憶部6で記憶された静脈データ、各種メッセージ、各種データなどが出力され、また上記プリンタ装置47、分配収納装置48なども設けられる。
【0019】
分配収納装置48では、多くの薬が各人ごとの各時間帯ごとの単数または複数の薬が区別され、1つ1つ分けて透明のポリ袋(包装体)にそれぞれ収納され、封がされる。したがって、複数の服薬者/患者が服用する薬が、服薬者/患者ごと、かつ、朝、昼、夜、就寝前または食間などの服用ごとにまとめて分配または収納される。
【0020】
プリンタ装置47では、当該ポリ袋に当該調剤/分配/分別/収納/服薬/服用の時刻が「年、月、日、時、分、秒」まで印字、例えば二次元バーコード形式で分配収納時刻が印刷され記録される。この分配収納時刻情報は上記時計回路42からの現在の時刻の情報に基づく。なお、服薬/服用の時刻については、上記「分、秒」または「時」まで省略されて、服用日、服用時の情報のみとしてもよい。
【0021】
この「…秒」まで記録されるので、処方箋が途中で変わったり、薬が途中で変更されたりしても、間違いがないか判別され、薬が正しく間違いなく供給されるし、結果的に薬の名称/内容など薬を表し区別する情報も示すことができる。
【0022】
したがって、ポリ袋にまとめられた薬または薬の包装体に、この分配、収納または上記薬の調剤、服薬、服用の時刻が分配収納時刻情報として記録され、しかもこの時刻は上記服薬者/患者ごと、かつ、上記月日、朝、昼、夜、就寝前または食間などの服用ごとに異なる。
【0023】
上記二次元バーコード形式の分配収納時刻情報、服薬者/患者の情報、上記服用ごとの服用タイミングを表す情報、その他の情報を、例えば数字に変換すると多数の桁で表される。これらの情報には、上記薬を示す情報は記憶されず省略されるが、服薬/薬の照合、判別、許可、禁止が実行される。
【0024】
インターフェース部5は、LANの入力ジャック、出力ジャックなどの送受信回路などからなり、外部入力装置と外部出力装置とからなる外部装置が接続される。このインターフェース部5のLANの入力ジャック、出力ジャックを通じて、その他のデータ、コマンド、設定・指示データ、その他の情報、プログラムが送受される。
【0025】
プログラム/データ記憶部7(内部記憶媒体/手段)はフラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、CD-ROMなどROM等の不揮発性メモリと、RAM、キャッシュメモリ、ハードディスク、磁気カード、磁気ディスク、CD-RAM、DVD(デジタルビデオディスク)等が用いられた一時記憶メモリという大別して2種類の記憶装置(記憶手段)から構成されている。
【0026】
そして、プログラム/データ記憶部7のROMには、服薬装置21(全体回路)で実行されるプログラムや各種処理に使用される汎用データが記憶される。このプログラムは後述するフローチャートに対応している。また、プログラム/データ記憶部7の一時記憶メモリには、プログラム処理中のデータの一時的な蓄積等、つまりワーキングメモリ若しくはキャッシュメモリとして用いられる。
【0027】
また、情報記憶部6(外部記憶補助媒体/手段、補助記憶媒体)は、磁気ディスク、光ディスク、フレキシブルディスク(プロッピィーディスク)、磁気ドラム、磁気テープ、メモリカード、CD-RAM、CD-ROM、DVDなどの大量情報記憶/保存メディアとそれらのメディアへの情報書き込み/読み出し装置等(ドライブ装置、インターフェイス回路)から構成されている。
【0028】
なお、場合によって、服薬装置21は、情報記憶部6のROM内に予め記憶されたプログラムによって単一の処理が行われる専用装置とされ、情報記憶部6に保存されたプログラムが、適宜、プログラム/データ記憶部7のRAM内に呼び込まれて起動される汎用のコンピュータ装置とされる。この場合は、情報記憶部6には、コントローラ1によって実行される基本ソフト(オペレーティングソフト)、システムソフト、応用プログラムを含む各プログラムが保存されている。
【0029】
そして、服薬装置21の電源立ち上げ時、または新たなプログラムの起動時等において、情報記憶部6から読み出され、プログラム/データ記憶部7のRAM等に一時的に保存されると共に、コントローラ1によって実行される。つまり、服薬装置21によって実行されるプログラムが、情報記憶部6に保存されており、適宜読み出されてコントローラ1によって実行される。
【0030】
この場合、新たなプログラムへの変更は、情報記憶部6内に保存されているプログラム自体が置き換えられるか、若しくはプログラムの保存されているCD-ROM、磁気ディスク、フレキシブル磁気ディスク等が交換される(インストール/転送される)ことで行われる。
【0031】
また、プログラム/データ記憶部7のEPROMに保存されたプログラムを専用に実行するコンピュータ装置の場合には、同じように、CD-ROM、磁気ディスク、フレキシブル磁気ディスク等が交換される(インストール/転送される)ことに呼応してEPROM等の書き換えが行われるか、またはROM自体の交換によって達成される。
【0032】
なお、このプログラムの新規置き換えは、場合によって、上記インターフェース5を通じて、インターネット回線、電話回線、公衆回線またはLAN回線を介して接続されている他のコンピュータなどの外部装置から送られてくる。つまり、コンピュータ装置(全体回路)で実行されるプログラムが、情報記憶部6に対して直接的に交換されたり、インターネットなどの通信網を介して国内外の外部装置から送られてきたもので交換されたりする。
【0033】
したがって、場合によって、服薬装置21(全体回路)において実行されるプログラムが、起動の度毎に、国内外の外部装置から送られてくる。つまり、服薬装置21の情報記憶部6に応用プログラムが保存されておらず、国内外の外部装置から送られてくるプログラムを実行する端末装置の役目のみが、本発明の服薬装置(全体回路)に与えられる。さらには、国内外の外部装置からプログラムとそのプログラムによって処理されるデータが共に送られてきて、そのプログラムによってデータ処理がなされた後、その結果が国内外の外部装置に送り返される。
【0034】
また、コンピュータ装置で実行されるプログラムは、場合によって、OSなどの基本プログラムを基に、応用プログラムが実行されるような、一般的なコンピュータシステムによるプログラムであり、OSを含む統一化された一つのプログラムのみが実行される専用のコンピュータシステムである。よって、それらの統一化されたプログラムが国内外の外部装置から与えられるし、応用プログラムまたは基本プログラムまたはプログラムの一部のみが国内外の外部装置から送られてきて実行される。
【0035】
なお、場合によって、本コンピュータ装置に予め別のオペレーティングシステム、システムプログラム(OS)、その他のプログラムが記憶され、上記プログラムはこれらのOS、その他のプログラムとともに実行される。このプログラムは本装置(コンピュータ本体)にインストールされ実行されるときに、別のプログラムとともにまたは単独で請求項(特許請求の範囲)または末尾の他の発明の効果の各請求項に記載された処理・機能を実行させる。
【0036】
また、場合によって、このプログラムの一部または全部が本装置以外の1つ以上の国内外の別装置に記憶されて実行され、本装置と別装置との間には通信手段を介して、これから処理するデータ/既に処理されたデータ/プログラムが送受され、本装置及び別装置全体として、本発明が実行される。これらの通信手段はインターネット通信システムなどである。
【0037】
上記出力部4の中の表示装置46の表示画面、プリンタ装置47、分配収納装置48、入力部3の静脈認証装置41、時計回路42、撮影装置43、バーコード読取装置44は、通常は服薬装置21の上面などに置かれ、服薬装置21と一体不可分である。むろん、表示装置46の表示画面、静脈認証装置41、時計回路42、撮影装置43、バーコード読取装置44、表示装置46、プリンタ装置47、分配収納装置48は服薬装置21から分離して取扱い可能となっていてもよい。
【0038】
静脈認証装置41、時計回路42、撮影装置43、バーコード読取装置44、表示装置46、プリンタ装置47、分配収納装置48は、服薬装置21から分離して取扱い可能となっており、静脈認証装置41、時計回路42、撮影装置43、バーコード読取装置44、表示装置46、プリンタ装置47、分配収納装置48だけを服薬装置21から分離して服薬者/患者のもとまで持参して認証できる。なお、静脈認証装置41、時計回路42、撮影装置43、バーコード読取装置44、表示装置46、プリンタ装置47、分配収納装置48は服薬装置21に一体不可分でもよい。
【0039】
(2)薬情報記憶部31
図2は上記情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に設けられている薬情報記憶部31の記憶内容を示す。この薬情報記憶部31には、服薬者/患者を識別する服薬者/患者ごとに、または/及び、各薬を識別する薬情報ごとに、各種情報が書き込まれ記憶され読み出される。
【0040】
この各種情報は、服薬に責任に関わる看護職員または介護職員の識別情報を示す管理者情報例えば管理者の静脈データと、服薬者/患者を識別する服薬者情報例えば服薬者/患者の静脈データと、薬の名称/内容などを示す薬情報つまり薬1つ1つに印刷された薬包バーコードと、朝、昼、夜、就寝前または食間などの一日のいつのタイミングで服用すべきかを示す服薬時期情報とである。ここで薬を服用する服薬者/患者の情報と当該薬の薬情報とが対応づけて記憶される。
【0041】
この各種情報は、さらに、服薬から次の服薬まであけなければならない間隔時間情報と、当該薬と同時に飲むと弊害/危険がある他の薬を示す飲み合わせの危険を表す飲合せ情報と、この飲み合わせによる上記間隔時間情報を修正するための飲合せ間隔時間修正情報と、各服薬者/患者の実際の各薬の服薬時刻情報と、各服薬者/患者の実際の各薬の服薬画像情報と、薬の調剤の日時を示す調剤日時情報と、薬の有効期限を示す有効期限情報となどである。
【0042】
上記間隔時間情報は、薬ごとに、服薬から次の服薬まであけなければならない間隔時間情報である。上記飲合せ間隔時間修正情報は、飲合せが危険ではないが、飲合せが上記間隔時間情報に影響を与えるために、当該間隔時間情報を増減するための修正情報であり、この飲合せ間隔時間修正情報が上記間隔時間情報に対して増減される。
【0043】
上記薬情報/薬包バーコード、服薬時期情報、間隔時間情報、飲合せ情報、飲合せ間隔時間修正情報、服薬時刻情報、服薬画像情報、調剤日時情報、有効期限情報は、服薬者/患者ごと、つまり服薬者情報ごとに、または服薬者/患者つまり服薬者情報に対応して記憶される。したがって、服薬者/患者が異なれば、同じ情報が記憶されることもあり、同じ薬情報/薬包バーコードなどが記憶されることもある。
【0044】
また、薬情報/薬包バーコード、間隔時間情報、飲合せ情報、飲合せ間隔時間修正情報、服薬時刻情報、服薬画像情報、調剤日時情報、有効期限情報は、さらに服薬時期情報ごと、つまり朝、昼、夜、就寝前または食間などの服薬時期情報ごとに記憶される。上記服薬時刻情報には、実際の服薬の午前、午後、時、分、秒のほか、年、月、日の情報も含まれ、記憶される。
【0045】
上記服薬時刻情報は、服薬者/患者が服薬する状況が撮影されてこの撮影情報が記憶され、この服薬の状況を撮影したときの時刻/現在時刻の服薬時刻情報である。この現在の時刻情報は上記入力部3の時計回路42から出力され記憶される。撮影情報は上記入力部3の撮影装置43から出力され記憶される。
【0046】
これは例えば服薬の直前に入力部3のボタン操作、センサ感知または自動的に録画が開始され、所定時間例えば数分後にタイマー操作によって録画が自動的に終了される。この録画開始のボタン操作は、上記服薬者/患者または上記管理者によって行われる。このタイマー操作は、上記時計回路42で実行される。
【0047】
上記飲合せ情報は、一緒に服用すると、本薬の薬効が相乗的に強められる、または相乗的に相殺される/弱められる薬情報を示す。例えば、本薬が血糖を下げる薬であれば、他の血糖を下げて相乗的に強める薬群の薬情報、または糖分などを含み血糖を上げて相乗的に相殺させる/弱める薬群の薬情報である。このような飲合せ情報は、複数の医療機関、薬機関、介護機関から、薬を支給された場合に有効である。この飲合せ情報には、全く同じ薬で、薬の名称、薬のバーコードが異なる場合も含まれる。
【0048】
上記服薬者情報/静脈データ、または朝、昼、夜、就寝前または食間など服薬時期情報は、薬ごと、つまり薬情報/薬包バーコードごとに記憶されてもよい。管理者情報は、管理者が管理している服薬者/患者と対応づけて記憶されてもよい。
【0049】
図2で、上記間隔時間情報、上記飲合せ情報、上記飲合せ間隔時間修正情報については、存在しない薬もあり、この場合には当該情報は読み出されない。時刻情報(前回服薬)については、前回服薬以外に、前回以前の時刻情報のすべて、または一部、例えば1週間分が記憶される。服薬画像情報については、前回服薬以外に、前回以前の服薬画像情報のすべて、または一部、例えば1週間分が記憶される。
【0050】
(3)全体処理
図3は、コントローラ1によって実行される全体処理(服薬処理)のフローチャートを示す。図3の処理は電源投入または当該プログラム実行の所定処理によって開始され、まず、イニシャライズ処理が実行され(ステップ01)、上記情報記憶部6、プログラム/データ記憶部7のエラーチェック、その他の初期化が行われる。
【0051】
次いで、選択すべきモードが全て表示される(ステップ02)。この選択されるモードは、管理者登録変更モード、服薬者登録変更モード、薬登録・変更モード、薬間隔照合モード、メンテナンスモードの5つのモードであり、この5つのモードのいずれかが選ばれるまで表示が継続され待機される(ステップ02、03)。キー操作、タッチ操作、タブレット操作などによって、5つのモードのいずれかが選択されれば、当該モードに応じた処理が実行される(ステップ04)。
【0052】
上記管理者登録変更モードでは、本服薬装置21が使用される、病院の名前、病院の写真、本服薬装置21の識別情報などの登録、管理者の静脈データの登録、管理者の従業員番号(識別コードなど)、有効期限、その他の情報が情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に記憶される。
【0053】
病院の名前、病院の写真などは、当該病院を他の病院から識別するための情報である。本服薬装置21の識別情報は、複数の服薬装置21から本服薬装置21を区別するための情報であり、自動的に付与される。管理者の静脈データ、管理者の従業員番号(識別コードなど)は、他の管理者(看護師、医師、従業員など)から特定の管理者を識別するための情報である。
【0054】
管理者の静脈データは、上記静脈認証装置41から入力されて情報記憶部6に記憶されたり、情報記憶部6から読み出されて表示されたり照合されたりする。上記有効期限は、定期的に服薬装置21をチェックするための有効期限、薬の有効期限などである。これらの情報の一部は省略されてもよいし、管理者の氏名、顔写真データ、携帯番号、その他の情報が付加されてもよい。
【0055】
上記服薬者登録変更モードでは、本服薬装置21で薬が配布される、病院の名前、病院の写真、本服薬装置21の識別情報などの登録、服薬者/患者の静脈データの登録、服薬者/患者の番号(識別コードなど)、部屋番号、収納機構番号(引出し番号)、その他の情報が情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に記憶される。
【0056】
病院の名前、病院の写真などは、当該病院を他の病院から識別するための情報である。本服薬装置21の識別情報は、複数の服薬装置21から本服薬装置21を区別するための情報であり、自動的に付与される。服薬者/患者の静脈データ、服薬者/患者の番号(識別コードなど)は、他の服薬者/患者から特定の服薬者/患者を識別するための情報である。
【0057】
服薬者/患者の静脈データは、上記静脈認証装置41から入力されて情報記憶部6に記憶されたり、情報記憶部6の薬情報記憶部31から読み出されて表示されたり照合されたりする。上記部屋番号は、服薬者/患者の病室の部屋番号などである。これらの情報の一部は省略されてもよいし、服薬者/患者の氏名、年齢、性別、住所、電話番号、携帯番号、健康保険番号、社会保険番号、カルテ番号、顔写真データなど、その他の情報が付加されてもよい。
【0058】
上記メンテナンスモードでは、管理者の一覧や、服薬者/患者の一覧が表示されたり、情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7の記憶情報の表示、部品交換、修理、その他の情報変更などが実行されたりする。
【0059】
(4)薬登録変更処理
図4は、上記薬登録変更処理のフローチャートを示す。この薬登録変更処理では、薬の登録変更と服薬者/患者の登録変更と管理者の登録変更と、間隔時間情報、飲合せ情報、飲合せ間隔時間修正情報の登録変更などが行われる。
【0060】
まず、薬登録/変更モードの表示がなされ(ステップ11、12、13)、管理者の静脈データが静脈認証装置41から入力されれば(ステップ13)、この管理者の静脈データが情報記憶部6の薬情報記憶部31に書き込まれ記憶される(ステップ14)。この入力は、上記静脈データ入力のほか、当該管理者を確認しながらキーボードなどを通じて個別に入力されたり、インターネット回線を通じて当該管理者の携帯電話/タブレットなどからダウンロードされたりしてもよい。
【0061】
次いで、服薬者/患者の静脈データが静脈認証装置41から入力されれば(ステップ15)、この服薬者/患者の静脈データが情報記憶部6の薬情報記憶部31に書き込まれ記憶される(ステップ16)。この入力は、上記静脈データ入力のほか、当該服薬者/患者を確認しながらキーボードなどを通じて個別に入力されたり、インターネット回線を通じて当該服薬者/患者の携帯電話/タブレットなどからダウンロードされたりしてもよい。
【0062】
そして、当該服薬者/患者に支給される予定で服用予定の薬に印刷された薬包バーコードがバーコード読取装置44から入力されれば(ステップ17)、この薬情報/薬包バーコードが情報記憶部6の薬情報記憶部31の上記ステップ16で書き込まれた服薬者/患者に対応した記憶エリアに書き込まれ記憶される(ステップ18)。この入力は、上記バーコード入力のほか、当該薬の取り扱い説明書を見ながらキーボードなどを通じて個別に入力されたり、インターネット回線を通じて当該薬の紹介サイトからダウンロードされたりしてもよい。
【0063】
次いで、当該薬の間隔時間情報が入力部3から入力されれば(ステップ19)、この薬情報/薬包バーコードが情報記憶部6の薬情報記憶部31の上記ステップ18で書き込まれた薬情報/薬包バーコードに対応した記憶エリアに書き込まれ記憶される(ステップ20)。この入力は、当該薬の取り扱い説明書を見ながらキーボードなどを通じて個別に入力されたり、インターネット回線を通じて当該薬の紹介サイトからダウンロードされたりする。
【0064】
そして、上記薬の飲合せ情報が入力部3から入力されれば(ステップ21)、この飲合せ情報が情報記憶部6の薬情報記憶部31の上記ステップ18で書き込まれた薬情報/薬包バーコードに対応した記憶エリアに書き込まれ記憶される(ステップ22)。この入力は、当該薬の取り扱い説明書を見ながらキーボードなどを通じて個別に入力されたり、インターネット回線を通じて当該薬の紹介サイトからダウンロードされたりする。
【0065】
次いで、この飲合せが上記間隔時間情報に影響を与える場合、当該間隔時間情報を増減するための修正情報である飲合せ間隔時間修正情報が、この飲合せ情報が情報記憶部6の薬情報記憶部31の上記ステップ18で書き込まれた薬情報/薬包バーコードに対応した記憶エリアに書き込まれ記憶される(ステップ23)。
【0066】
この入力は、当該薬の取り扱い説明書を見ながらキーボードなどを通じて個別に入力されたり、インターネット回線を通じて当該薬の紹介サイトからダウンロードされたりする。これにより、上記間隔時間情報は、上記薬情報に係る薬といっしょに服用する薬によって修正される。
【0067】
上記ステップ15で、服薬者/患者の静脈データが静脈認証装置41から入力されなければ、誤り/エラー/再入力のエラーメッセージが表示/音声/出力される(ステップ26)。これにより、服薬者/患者の静脈データを入力すべきところで、この入力がなければ、薬の登録変更が禁止され誤った登録変更を防ぐことができる。
【0068】
(5)薬間隔照合処理
図5は、上記薬間隔照合処理のフローチャートを示す。この薬間隔照合処理では、同じ服薬者/患者の直前の投薬/服薬の時刻情報と今回の現在時刻情報との差の現在間隔情報と、実際に服用しようとする薬の間隔時間情報とが行われ、他に薬の照合と服薬者/患者の照合と管理者の照合、服薬、供給、取出し、配布などが行われ、各服薬者/患者に薬が配布され供給され取り出され服薬者/患者に服薬される。
【0069】
まず、薬間隔照合処理モードの表示がなされ(ステップ31、32、33)、管理者の静脈データが静脈認証装置41から入力され(ステップ33)、情報記憶部6の薬情報記憶部31に記憶されている管理者の静脈データ群の中に一致するものがあれば(ステップ34)、実際の服薬者/患者の静脈データを入力してくださいなどというメッセージが表示される(ステップ35)。
【0070】
ここで、特定の服薬者/患者の静脈データが静脈認証装置41から入力され(ステップ36、37)、情報記憶部6の薬情報記憶部31に記憶されている服薬者/患者の静脈データ群の中に一致するものがあり(ステップ38)、さらに、実際に服用する特定の薬包バーコードがバーコード読取装置44から入力され(ステップ39)、情報記憶部6の薬情報記憶部31に記憶されている服薬者/患者の薬包バーコード群を読み出して、この中に一致するものがあれば(ステップ40)、次の処理が実行される。
【0071】
すなわち、情報記憶部6の薬情報記憶部31に記憶されている実際の服薬者/患者の薬に応じた前回の直前の投薬/服薬の時刻情報が読み出され(ステップ41)、上記時計回路42から取得された現在時刻情報と、上記前回の直前の投薬/服薬の時刻情報との差が求められる(ステップ42)。
【0072】
次いで、上記服薬者/患者の服用しようとする薬の情報の間隔時間情報が読み出される(ステップ43)。この間隔時間情報は、服薬から次の服薬まであけなければならない間隔時間の情報である。そして、この間隔時間情報と上記ステップ42の差とが比較されて、当該差が上記間隔時間情報を越えているか否か判別される(ステップ44)。
【0073】
この差が上記間隔時間情報を越えていれば(ステップ44)、服薬/投薬「許可」の服薬促進のメッセージが出力部4に出力される(ステップ45)。これにより、上記判別において間隔時間情報に応じた時間が経過していれば服薬が禁止されず服薬が促進/許可される。また、上述のように、記憶された上記服薬者/患者の情報及び上記薬情報が読み出されて、実際の薬と実際の服薬者とが照合され、この照合で合致していれば、当該薬の服薬が許可される。
【0074】
このとき、この許可に応じて、上記撮影装置43で実際の患者の服薬の状況が撮影されて情報記憶部6の薬情報記憶部31に書き込まれ記憶されるとともに、このときの時計回路42から取得した現在の時刻情報が服薬時刻情報として情報記憶部6の薬情報記憶部31に書き込まれ記憶される(ステップ46)。
【0075】
所定時間、つまり数十秒後乃至数分後に撮影時間分経過したら(ステップ55)、撮影が終了される(ステップ56)。こうして、あらかじめ設定されたタイマー時間だけ服薬の状況が撮影される。また、ここで間隔時間が経過していないことが判別される。このような画像情報、時刻情報は、管理者の端末機器、医療機関、薬機関、介護機関のコンピュータなどに送られ管理者によって服薬が厳重にチェックされる。
【0076】
この場合、例えば服薬の直前に入力部3のボタン操作、センサ感知または自動的に録画が開始され、所定時間例えば数十秒後乃至数分後にタイマー操作によって録画が自動的に終了される。この録画開始のボタン操作は、上記服薬者/患者または上記管理者、その他の者によって行われ、このような操作のチェックがコントローラ1によって行われ、操作があるまで待機される。この録画終了も、上記入力部3のボタン操作、センサ感知または自動的に実行されてもよい。
【0077】
上記差が上記間隔時間情報を越えていなければ(ステップ44)、服薬/投薬「禁止」のメッセージが出力部4に出力される(ステップ47)。これにより、上記服薬時刻情報から上記間隔時間情報に応じた時間が経過したか否か判別され、この判別において時間が経過していなければ服薬が禁止される。このように、間隔時間が経過していないことが判別される。
【0078】
ここで、ステップ44で、上記差と上記間隔時間情報との「さらなる差」が求められ(ステップ48)、この「さらなる差」が、例えば「あと〇〇分/あと〇〇時間、お待ちください」というように、間隔時間情報に達するまでの待ち時間情報として表示/音声/出力される(ステップ49)。
【0079】
これにより、上記判別結果において、上記間隔時間情報が経過していないとき、間隔時間情報経過までの時間情報が出力され、間隔時間情報に応じた時間経過までの時間を容易に知ることができ、管理者は別の患者への薬の配布や別の仕事などをしてから、服薬/投薬することができて、作業効率が向上するし、服薬者/患者は待ってから服薬/投薬できる。
【0080】
このような待ち時間が経過したら、アラーム、または服薬者/患者/管理者所有のモバイル、タブレットなどへのメッセージ送信などにより、待ち時間経過が報知されてもよい。これにより、上記服薬時刻情報から上記間隔時間情報に応じた時間が経過したか否か判別され、この判別において時間が経過していれば服薬が促進/許可される。このように、間隔時間が経過していることが判別される。
【0081】
上記ステップ40で薬が合致していなければ、当該薬の服薬が禁止される。これにより、誤った薬の服用が防がれる。また、上記ステップ40で薬が合致していれば、当該薬の服薬が許可/促進される。これにより、正しい薬の服用が促進/許可される。このように、記憶された上記服薬者/患者の情報及び上記薬情報が読み出されて、実際の薬と実際の服薬者とが照合され、この照合で合致していれば、当該薬の服薬が許可され、この照合で合致しなければ、当該薬の服薬が禁止される。
【0082】
上記または下記各実施形態の一部を他の実施形態の一部に取り込んだり置き換えたり入れ替えたりしてもよいし、上述または後述の各実施形態の各部分の構成・構造は、上述または後述の他の実施形態の各部分の構成・構造にも、転用可能であるし、上述または後述の各実施形態の構成、作用、効果は、上述または後述の他の実施形態の構成、作用、効果としても、記載されているものとする。さらに、上述または後述の各実施形態で記載されていないことは、上述または後述の他の実施形態が参照される。
【0083】
(6)第二実施形態
なお、上記ステップ44では、逆に、次のようにしてもよい。つまり、前回の服薬の時刻情報と、時計回路42の現在時刻情報との差が求められ(ステップ41、42)、この差がその薬の間隔時間情報を越えていなければ(ステップ43、44)、服薬が促進/許可/促され(ステップ45)、この服薬のときの服薬の状況が撮影開始され、現在の時刻情報が書き込まれる(ステップ46)。
【0084】
所定時間、つまり数十秒後乃至数分後に撮影時間分経過したら(ステップ55)、撮影が終了される(ステップ56)。こうして、あらかじめ設定されたタイマー時間だけ服薬の状況が撮影される。また、間隔時間が経過していないことが判別される。このような画像情報、時刻情報は、管理者の端末機器、医療機関、薬機関、介護機関のコンピュータなどに送られ管理者によって服薬が厳重にチェックされる。
【0085】
この場合、例えば服薬の直前に入力部3のボタン操作、センサ感知または自動的に録画が開始され、所定時間例えば数十秒後乃至数分後にタイマー操作によって録画が自動的に終了される。この録画開始のボタン操作は、上記服薬者/患者または上記管理者、その他の者によって行われ、このような操作のチェックがコントローラ1によって行われ、操作があるまで待機される。この録画終了も、上記入力部3のボタン操作、センサ感知または自動的に実行されてもよい。
【0086】
このような服薬は、前回の服薬から今回の服薬まで時間をあけないようにする薬の場合に有効である。この場合には、上記「さらなる差」が、例えば「あと〇〇分/あと〇〇時間、以内に服薬ください」または「あと〇〇分/あと〇〇時間、しかありません」というように、間隔時間情報に達するまでの残り時間情報として表示/音声/出力される(ステップ49)。
【0087】
そして、上記差が上記間隔時間情報を越えていれば(ステップ44)、服薬禁止または別の薬の緊急の服薬のメッセージが出力される(ステップ47)。これにより、上記服薬時刻情報から上記間隔時間情報に応じた時間が経過したか否か判別され、この判別において時間が経過していれば服薬が禁止されるかまたは別の緊急の別の服薬が促進/許可される。
【0088】
このように、間隔時間が経過していることが判別される。そして上記差と上記間隔時間情報とのさらなる差が求められ(ステップ48)、間隔時間情報に達するまでの残り時間情報として出力される(ステップ49)。
【0089】
これにより、間隔時間情報に応じた時間経過までの時間を容易に知ることができるし、上記服薬時刻情報から上記間隔時間情報に応じた時間が経過したか否か判別され、この判別において時間が経過していなければ服薬が促進/許可される。
【0090】
また、管理者は患者への薬の服用を促進/許可/促すことができるし、服薬者/患者は時間内に服薬/投薬できる。このような待ち時間が残り少なくなったら、アラーム、または服薬者/患者/管理者所有のモバイル、タブレットなどへのメッセージ送信などにより、待ち時間が残り少ないことが報知されてもよい。
【0091】
上記ステップ34、38、40で、管理者、服薬者/患者または薬の照合/チェックで静脈データ群/薬包バーコード群の中に一致するものがなければ、誤り/エラー/再入力のエラーメッセージが表示/音声/出力される(ステップ51、52、53)。
【0092】
これにより、管理者、服薬者/患者または薬が一致しなければ、服薬/投薬が禁止され誤った服薬/投薬を防ぐことができるし、飲む薬の薬情報と、服薬者に対応した薬情報とを対比し、相違していれば、上記服薬を禁止することができる。
【0093】
これにより、服薬者/患者が指定され(上記ステップ36~38)、この指定された服薬者に対応した薬情報につき(上記ステップ39~40)、この薬情報に応じた上記間隔時間情報が読み出され(上記ステップ42~43)、間隔時間情報を越えているか否か判別され(上記ステップ44)、これに応じて服薬が禁止されるまたは服薬が促進/許可される。
【0094】
薬を飲む間隔が縮んだり伸びたりするのは、食事が早まったり遅れたり抜いたり就寝が遅れたり早まったりすることに起因することが多い。特に、自宅で一人ぐらしをしているような介護者にはよくあるので注意が必要である。また、飲み忘れ、重複服薬、二度服薬も、上記ステップ44の間隔時間照合によってチェックされる。
【0095】
上記または下記各実施形態の一部を他の実施形態の一部に取り込んだり置き換えたり入れ替えたりしてもよいし、上述または後述の各実施形態の各部分の構成・構造は、上述または後述の他の実施形態の各部分の構成・構造にも、転用可能であるし、上述または後述の各実施形態の構成、作用、効果は、上述または後述の他の実施形態の構成、作用、効果としても、記載されているものとする。さらに、上述または後述の各実施形態で記載されていないことは、上述または後述の他の実施形態が参照される。
【0096】
(7)薬情報記憶部32(第三実施形態)
図6は第三実施形態の情報記憶部6またはプログラム/データ記憶部7に設けられている薬情報記憶部32の記憶内容を示す。この薬情報記憶部32には、服薬者/患者を識別する服薬者/患者ごとに、または/及び、各種情報が書き込まれ記憶され読み出される。
【0097】
この各種情報は、服薬に責任に関わる看護職員または介護職員の識別情報を示す管理者情報例えば管理者の静脈データと、服薬者/患者を識別する服薬者情報例えば服薬者/患者の静脈データであり、他に服薬者/患者の部屋番号・病室番号・患者のリストバンドの情報・顔画像・年齢・性別・血液型・住所・健康保険番号などの付随情報を含めてもよい。
【0098】
この各種情報には、分配収納時刻情報も含まれる。分配収納時刻情報は、上記分配収納装置48によって実行された調剤/分配/分別/収納/服薬/服用の時刻を示す「年、月、日、時、分、秒」の二次元バーコード形式の分配収納時刻の情報である。この分配収納時刻情報は、朝、昼、夜、就寝前または食間などの一日のいつのタイミングで服用すべきかを示す服薬時間情報ごとに、かつ服薬者/患者ごとに記憶され、この分配収納時刻情報は上記時計回路42からの現在時刻の情報に基づく。
【0099】
したがって、薬を服用する服薬者の情報と分配収納時刻情報つまり時刻の情報とが対応づけて薬情報記憶部32に記憶される。しかも薬情報記憶部32には、分配収納時刻情報つまり時刻の情報と朝、昼、夜、就寝前または食間などの実際に服用すべき時刻の情報とが対応づけて記憶される。
【0100】
この各種情報は、さらに、上述の間隔時間情報と、飲合せ情報と、間隔時間修正情報と、服薬時刻情報と、服薬画像情報と、調剤日時情報と、有効期限情報となどが、対応されて記憶されてもよい。このような各種情報は、分配収納装置48で分配収納された上記ポリ袋ごとに記憶されるが、上記実施形態のようにポリ袋の中の薬1つ1つごとに対応して記憶されてもよい。
【0101】
上記分配収納時刻情報などは、服薬者/患者ごと、つまり服薬者情報ごとに、または看護職員/介護職員ごと、つまり管理者情報、朝、昼、夜、就寝前の服薬時間情報に対応して記憶される。したがって、服薬者/患者、管理者、及び調剤/分配/分別/収納/服薬/服用の時刻が異なれば、分配収納時刻情報は必ず異なる。
【0102】
上記分配収納時刻情報は、服薬者/患者ごと、服薬者情報ごと、または看護職員/介護職員、管理者情報、朝、昼、夜、就寝前または食間などの服薬時間情報に対応して記憶されなくてもよい。この場合でも、この分配収納時刻情報から別途テーブルなどによって、対応する服薬者/患者、服薬者情報、看護職員/介護職員、管理者情報、服薬時間情報を検索できる。
【0103】
上記薬情報記憶部32または服薬装置全体には、上記薬を示す情報は記憶されず省略されるにもかかわらず、上記服薬/薬の照合/判別が行なわれ、服薬/薬の許可/禁止がなされる。このように分配収納時刻情報で判別すれば、治療の途中で、処方箋の変更など、薬の変更があっても、直ちに分配収納時刻情報が変更されるので、確実に間違いなく正しく薬を照合できる。
【0104】
(8)第三実施形態の薬登録・変更モード処理
図7は、第三実施形態の薬登録・変更モードの処理のフローチャートを示す。本実施形態では、まず、薬登録/変更モードの表示がなされ(ステップ61、62、63)、管理者の静脈データが静脈認証装置41から入力されれば(ステップ63)、この管理者の静脈データが情報記憶部6の薬情報記憶部32に書き込まれ記憶される(ステップ64)。
【0105】
この入力は、上記静脈データ入力のほか、当該管理者を確認しながらキーボードなどを通じて個別に入力されたり、インターネット回線を通じて当該管理者の携帯電話/タブレットなどからダウンロードされたりしてもよい。
【0106】
次いで、服薬者/患者の静脈データが静脈認証装置41から入力されれば(ステップ65)、この服薬者/患者の静脈データが情報記憶部6の薬情報記憶部32に書き込まれ記憶される(ステップ66)。
【0107】
この入力は、上記静脈データ入力のほか、当該服薬者/患者を確認しながらキーボードなどを通じて個別に入力されたり、インターネット回線を通じて当該服薬者/患者の携帯電話/タブレットなどからダウンロードされたりしてもよい。
【0108】
そして、服薬者/患者/管理者、単数または複数の薬の上記分配収納時刻情報(薬情報/薬包バーコード、朝、昼、夜、就寝前などの上記分配収納時刻情報)が入力されていれば(ステップ67)、これらの情報に基づいて上記分配収納装置48で薬の分配収納作業を自動的に行う(ステップ68)。
【0109】
この分配収納装置48の分配収納作業は多くの薬を、服薬者/患者/管理者ごとに、朝、昼、夜、就寝前などの分配収納服薬の時間帯ごとなどに、所定期間分、例えば1週間分または2週間分の間の分まとめて、ポリ袋などに自動的に分別・梱包される。
【0110】
すなわち、薬が各人ごとの各時間帯ごとの単数または複数の薬が区別され、1つ1つ分けて透明のポリ袋にそれぞれ分配収納され、封がされて、プリンタ装置47で当該ポリ袋に当該収納時刻が「年、月、日、時、分、秒」まで印字、例えば二次元バーコード形式で分配収納時刻が印刷され記録される(ステップ69)。
【0111】
この「年、月、日、時、分、秒」の二次元バーコード形式の分配収納時刻情報は、たとえ異なる服用者であっても偶然同じ薬になっても、その他の同じ薬であっても、同じ服用者であっても、同じ朝、昼、夜、就寝前であっても、少なくとも「末尾の秒」は、異なるので、同じ分配収納時刻情報の薬はあり得ない。
【0112】
そして、この分配収納時刻情報は、上記ステップ63、65で入力された対応する服薬者/患者/管理者の朝、昼、夜、就寝前などの分配収納服薬の時間帯ごとなどに、薬情報記憶部32に順次書き込まれ記憶される(ステップ70)。この時間帯の情報は、予め操作者などによって、配布収納する薬に対応して入力されており、上記ステップ68の分配収納処理で、この時間帯の情報は読み出され特定されている。
【0113】
上記分配収納時刻情報は、上記単数または複数の薬と対応できるし、場合によって上記服薬者/患者/管理者とも対応できる。また、この場合上記ステップ69、70で「…秒」まで記録されるので、処方箋が途中で変わったり、薬が途中で変更されたりしても、間違いがないか判別され、薬が正しく間違いなく供給されるし、結果的に薬の名称/内容など薬を表し区別することもできる。
【0114】
上記ステップ65で、服薬者/患者の静脈データが静脈認証装置41から入力されなければ、誤り/エラー/再入力のエラーメッセージが表示/音声/出力される(ステップ71)。これにより、服薬者/患者の静脈データを入力すべきところで、この入力がなければ、薬の登録変更が禁止され誤った登録変更を防ぐことができる。
【0115】
(9)第三実施形態の薬照合処理
図8は、第三実施形態の薬処理のモードの処理のフローチャートを示す。この薬照合処理では、薬の照合と服薬者/患者の照合と管理者の照合、服薬、供給、取出し、配布などが行われ、各服薬者/患者に薬が配布され供給され取り出され服薬者/患者に服薬される。
【0116】
まず、薬照合処理モードの表示がなされ(ステップ81、82、83)、管理者の静脈データが静脈認証装置41から入力され(ステップ83)、情報記憶部6の薬情報記憶部32に記憶されている管理者の静脈データ群の中に一致するものがあれば(ステップ84)、実際の服薬者/患者の静脈データを入力してくださいなどというメッセージが表示される(ステップ85)。
【0117】
ここで、特定の服薬者/患者の静脈データが静脈認証装置41から入力され(ステップ85、86)、情報記憶部6の薬情報記憶部32に記憶されている服薬者/患者の静脈データ群の中に一致するものがあり(ステップ87)、さらに、実際に服用する特定のポリ袋の二次元バーコード形式の収納分配時刻情報がバーコード読取装置44から読み込まれ入力されたか否か判別される(ステップ88)。
【0118】
こうして、薬の服用にあたり、実際の服薬者/患者の静脈データつまり識別情報が読み込まれ、上記薬のポリ袋に記録された収納分配時刻情報つまり時刻の情報が読み込まれる。ステップ88で、収納分配時刻情報つまり時刻の情報が入力されれば、この収納分配時刻情報につき、情報記憶部6の薬情報記憶部32に記憶されている服薬者/患者の収納分配時刻情報の中に照合して合致/一致するものがあれば(ステップ89)、服薬/投薬「許可」の服薬促進のメッセージが出力部4に出力され、服薬が許可される(ステップ91)。
【0119】
これにより、この収納分配時刻情報つまり時刻の情報の読み出し照合で、収納分配時刻情報つまり時刻の情報に対応する薬の照合が実質的に実際に行われ、服薬が禁止されず服薬が促進/許可されるか禁止される(ステップ93)。
【0120】
したがって、上記薬を示す情報は記憶されず省略されていて無くても、服薬を許可するか禁止されるか(ステップ93)実行される。また、上記ステップ87で、記憶された上記服薬者/患者の情報が読み出されて、実際の服薬者の照合も行われ、この照合で合致していれば、当該薬の服薬が許可される(ステップ91)。
【0121】
そして、上記薬の服用にあたり、この実際に服用すべき収納分配時刻情報つまり時刻の情報と、上記時計回路42からの現在時刻とが照合され(ステップ90)、合致していれば、服薬/投薬「許可」の服薬促進のメッセージが出力部4に出力され、服薬が許可される(ステップ91)。
【0122】
上記ステップ84、87、88、89、90で、合致せず不一致または読み込みされていなければ、服薬/投薬「禁止」のメッセージが出力部4に出力される(ステップ93、94)。これにより、合致せず不一致または読み込みされていなければ、服薬が禁止される。
【0123】
上記ステップ88の収納分配時刻情報の照合で薬が合致していなければ、当該薬の服薬が禁止される。これにより、誤った薬の服用が防がれる。また、上記ステップ88で薬が合致していれば、当該薬の服薬が許可/促進される。これにより、正しい薬の服用が促進/許可される。このように、記憶された上記服薬者/患者の情報及び上記薬情報が読み出されて、実際の薬と実際の服薬者とが照合され、この照合で合致していれば、当該薬の服薬が許可され、この照合で合致しなければ、当該薬の服薬が禁止される。
【0124】
上記ステップ90の実際に服用すべき収納分配時刻情報つまり時刻の情報と、上記時計回路42からの現在時刻との照合では、プラスマイナス15分、30分、…のように所定の幅の時間で照合が行なわれる。
【0125】
上記または下記各実施形態の一部を他の実施形態の一部に取り込んだり置き換えたり入れ替えたりしてもよいし、上述または後述の各実施形態の各部分の構成・構造は、上述または後述の他の実施形態の各部分の構成・構造にも、転用可能であるし、上述または後述の各実施形態の構成、作用、効果は、上述または後述の他の実施形態の構成、作用、効果としても、記載されているものとする。さらに、上述または後述の各実施形態で記載されていないことは、上述または後述の他の実施形態が参照される。
【0126】
(10)他の実施の形態
本発明は、上記実施例に限定されず、種々変更可能である。例えば、本服薬装置、服薬方法、服薬のためのコンピュータプログラムは、複数の国、国内外に分散して設けられた装置、プログラム、AI(人工知能)によって、実行されてもよい。
【0127】
ポリ袋は、透明の袋のほか、網、不透明、半透明、箱、袋、紙、プラスチック、木、金属、これらの複合体など、薬を収納できれば何でもよいし、省略されてもよい。上記二次元バーコードの分配収納時刻情報などは、ポリ袋のほか、直接薬の表面、裏面などに記録されてもよく、ICタグなど、薬と関連づけて記録されれば何でもよい。上記二次元バーコードは、一次元、三次元、多次元、透明のインクで印刷され紫外線照射で識別される形式、その他のどのような形式のスタイルでもよいし、省略されてもよい。
【0128】
上記分配収納時刻は、上記薬の調剤、調合、ポリ袋への分配/分別/収納、服薬者/患者への服薬/服用の時刻、いずれでもよいが、ポリ袋への分配/分別/収納/調剤の時刻情報であれば、分配収納時刻情報がより重複しにくくなる。
【0129】
上記ステップ56の録画終了は、入力部3の服薬者/患者/管理者によるボタン操作、センサ感知または自動的に実行されてもよい。ステップ46からステップ56までの録画時間は、上述のタイマー操作によって所定時間後に終了するが、この所定時間は図2に示され記憶される服用する1回に服薬する薬の量・種類に応じて変更されてもよい。
【0130】
また、録画開始は、上記ステップ40で照合合致YESのとき、またはステップ45で服薬許可のときに開始されてもよし、ステップ41~44のいずれかで開始されてもよい。このような録画は、AI(人工知能)によって、服薬が判断された時に開始され、服薬が終了したときに終了されてもよい。
【0131】
録画される服薬画像情報は、撮影装置43、カメラで撮影された動画であるが、円滑な動きの動画のほか、間引きされた動画、静止画、コンピュータ、モバイル、タブレット、その他の機器に備えられたカメラによって撮影された画像でもよい。服薬は、経口のほか、鼻、耳、目、肛門、皮下注射、血管注射、皮膚塗布などでもよく、撮影部位は顔、体、頭、上半身、下半身、口、鼻、耳、目などどの部位、周囲の状況を含んだ服薬者/患者でもよい。
【0132】
服薬者の識別情報、各個体を識別する複数の個体情報は、静脈の平面形状または立体形状のほか、指紋、光彩、虹彩、唇、耳、諺文、歩き方、顔の画像、遺伝子、血液型、健康保険番号、社会保障番号、運転免許証番号、住民基本台帳番号、氏名、年齢、生年月日、男女、電話番号、納税者番号、身長、体重、癖、服薬者/患者固有のパスワード、静止画像、動画像、ICタグなどでもよい。
【0133】
本服薬装置21は、医療機関に設置されるほか、服薬者/患者の自宅、薬施設、介護施設、老人施設、集合住宅、その他各種施設、個人所有の建築物などにも設置可能であり、この場合携帯電話、モバイル、タブレット、パソコンなどが、上記入力部3、出力部4または服薬装置21として使用可能である。
【0134】
薬は、錠剤、顆粒、液体状、気体状など、なんでもよく、手でつまむほか、ピンセット、箸などでつまんだり、スプーンなどですくったり、袋などから口に移動するもの、注射器で取り入れるものなどでもよいし、サプリメントなどでもよい。服薬者は、人間以外の、犬、猫、などの動物でもよく、この場合飼い主が服薬の補助をして撮影も行われる。
【0135】
服薬装置21に収納されるのは、薬のほか、注射針、注射器、人工血管、人工関節、カテーテル、メス、鉗子などの医療機器、薬事機器、介護機器、輸血用血液、移植用臓器、臍帯血、角膜、鼓膜、神経、リンパ液、髪の毛、歯、耳、眼球等の移植用素材などでもよい。この場合、各個体を識別する複数の個体情報は、上記医療機器、薬事機器、介護機器、移植用素材が使用・移植される服薬者/患者となる。
【0136】
服薬装置21に収納されるのは、財布、宝玉、宝石、貴金属、金銭、証券、権利書その他の財産などの貴重品、種々の機械の各種部品、着替えなどの衣服、制服、履物、寝具、食事、食糧、料理でもよい。この機械には、車両などの乗り物、OA機器、電気製品、小型電子機器、玩具、書籍、音楽CD、画像DVDなどがある。各個体を識別する複数の個体情報は、上記貴重品の預入者、上記各種部品の組み立て者、衣服などを着る者、食する者のものとなる。
【0137】
上記ステップ31~34、51の処理、上記ステップ35~38、52の処理、上記ステップ39~40、53の処理、上記ステップ41~43の処理、上記ステップ45、46、55、56の処理、上記ステップ47~49、上記ステップ81~87、93、94の処理の一部または全部は省略されてもよい。上記ステップ31~34、51の処理、上記ステップ35~38、52の処理、上記ステップ39~40、53の処理、上記ステップ41~43の処理、上記ステップ44~46、55、56の処理、上記ステップ47~49、上記ステップ81~87、93、94の処理の一部または全部の各順番は、入れ替えられてもよい。
【0138】
上記ステップ11~12、61~62、81~82の処理の一部または全部は省略されてもよい。上記ステップ13~14、63~64、83~84の処理の一部または全部は省略されてもよい。上記ステップ15~16、26、65~66、71、85~86、93、94の処理の一部または全部は省略されてもよい。上記ステップ17~18、67~69、87~90の処理の一部または全部は省略されてもよい。上記ステップ19~20の処理の一部または全部は省略されてもよい。上記ステップ21~23の処理の一部または全部は省略されてもよい。上記ステップ11~12、61~62、13~14、63~64、15~16、65~66、26、70、17~18、19~20、21~23の各処理の一部または全部の各順番は、入れ替えられてもよい。
【0139】
上記ステップ01~04の処理の一部または全部は省略されてもよい。上記ステップ01~04の各処理の一部または全部の各順番は、入れ替えられてもよい。上記ステップ46の服薬の時刻の書き込みは、服薬終了時点でのステップ56で実行されてもよい。また、ステップ55で実行されてもよいし、ステップ41~44、45で実行されてもよい。
【0140】
上記ステップ31~56の薬間隔照合処理、上記ステップ81~94の薬照合処理の中で、上記ステップ11~26、ステップ61~71の薬登録変更処理の一部または全部と同じ処理が実行されてもよい。これにより、何らかの事情によって服薬者/患者の静脈認証ができないとき、この服薬者/患者の薬を管理者が服薬者/患者を手作業で確認して薬を配布・供給できる。
【0141】
上記ステップ01~04の全体処理、上記ステップ13、15、33~34、37~38の静脈認証処理、上記ステップ11~26、ステップ61~71の薬登録/変更処理、上記ステップ31~56の薬間隔照合処理、上記ステップ81~94の薬照合処理の順番は入れ替わってもよく、設定の順番は上記のものに限られないし、これら一部合体されたり分離されたり、一部省略されてもよいし、各ステップが均等の他の処理に置き換えられてもよいし、同等の機能を発揮するハードまたは回路で一部または全部が置き換え可能である。
【0142】
上記図3図5図7図8の各フローチャートにおいては、それぞれの処理の順番は一部入れ変えてもよいし、一部省略されてもよいし、各ステップが均等の他の処理に置き換えられてもよいし、同等の機能を発揮するハードまたは回路、AI(人工知能)で一部または全部が置き換え可能である。
【0143】
上記図1の全体回路の服薬装置21、薬情報記憶部31、薬情報記憶部32、コントローラ1、アドレス/データバスライン2、入力部3、出力部4、インターフェース部5、情報記憶部6、プログラム/データ記憶部7、静脈認証装置41、時計回路42、撮影装置43、バーコード読取装置44、表示装置46、プリンタ装置47、分配収納装置48、図3図5図7図8の各ステップは、単数でも複数でも3つ以上でもよいし、これらそれぞれの構成、動作、作用、工程または機能の一部または全体は省略されてもよいし、分割分離されてその数が増えても減ってもよいし、その形状は任意に変更可能であり、均等の他の物に置き換えられてもよいし、これらの2つまたは3つ以上が合体または一体化されて兼用されてもよいし、向きは図示のもののほか、90度、0度乃至180度、上下、左右、前後、表裏、手前、奥に傾斜/向きを変えて/反転されて使用されてもよく、それぞれの寸法の相対的大小は切り換えられてもよいし同じでもよく、一部または全部省略されてもよいし、形状は平坦、カーブしていてもよいし、凹凸があってもよいし、一部または全部省略されてもよいし、材質は樹脂製、金属製、木製、竹製、ガラス製、綿製、布製、糸製、繊維製、ゴム製、紙製、セラミック製、カーボン製、これらの合成物製/混合物製/多層積層物製、硬質ウレタン製、これらの合成物製/混合物製/多層積層物製でもよい。
【0144】
例えば、コントローラ1、情報記憶部6及びプログラム/データ記憶部7が合体されたり、3つ以上に分離されたり、入力部3、出力部4及びインターフェース部5が合体されたり、3つ以上に分離されたりしてもよいし、上述のシステム、処理、回路、プログラム、ソフトウエア、ハードウエアの一部または全体はAI(人工知能)によって実行されてもよい。
【0145】
(11)他の発明の効果
[1]コンピュータに対して、 複数の服薬者が服用する薬を、服薬者ごとかつ服用ごとにまとめて分配または収納させ、このまとめられた薬または薬の包装体に、この分配、収納または上記薬の調剤、服薬、服用の時刻を記録させ、しかもこの時刻は上記服薬者ごとかつ上記服用ごとに異なるものであり、 薬を服用する服薬者の情報と上記時刻の情報とを対応づけて記憶させ、 上記薬の服用にあたり、実際の服薬者の識別情報を読み込みさせ、上記薬または薬の包装体に記録された時刻の情報を読み込みさせ、さらに上記記憶された上記服薬者の情報と時刻の情報とを読み出しさせて、当該時刻の情報に対応する服薬者の情報とを照合させ、合致していれば、当該服薬を許可させることを特徴とする服薬方法。
【0146】
[2]複数の服薬者が服用する薬を、服薬者ごとかつ服用ごとにまとめて分配または収納させ、このまとめられた薬または薬の包装体に、この分配、収納または上記薬の調剤、服薬、服用の時刻を記録させる処理であって、しかもこの時刻は上記服薬者ごとかつ上記服用ごとに異なるものであり、 薬を服用する服薬者の情報と上記時刻の情報とを対応づけて記憶させる処理と、 上記薬の服用にあたり、実際の服薬者の識別情報を読み込みさせ、上記薬または薬の包装体に記録された時刻の情報を読み込みさせ、さらに上記記憶された上記服薬者の情報と時刻の情報とを読み出しさせて、当該時刻の情報に対応する服薬者の情報とを照合させ、合致していれば、当該服薬を許可させる処理とをコンピュータに実行させる服薬処理のためのコンピュータプログラム。
【0147】
[3]複数の服薬者が服用する薬を、服薬者ごとかつ服用ごとにまとめて分配または収納し、このまとめられた薬または薬の包装体に、この分配、収納または上記薬の調剤、服薬、服用の時刻を記録する記録手段であって、しかもこの時刻は上記服薬者ごとかつ上記服用ごとに異なるものであり、 薬を服用する服薬者の情報と上記時刻の情報とを対応づけて記憶する記憶手段と、 上記薬の服用にあたり、実際の服薬者の識別情報を読み込み、上記薬または薬の包装体に記録された時刻の情報を読み込み、さらに上記記憶された上記服薬者の情報と時刻の情報とを読み出して、当該時刻の情報に対応する服薬者の情報とを照合し、合致していれば、当該服薬を許可する許可手段とを備えたことを特徴とする服薬装置。
【0148】
[4]上記服薬装置は、上記薬を示す情報は記憶されず省略され、上記許可手段による服薬を許可することを特徴とする請求項3記載の服薬装置。 これにより、記憶、入力、出力、その他の処理をすべき情報が少なくて済み、服薬処理が速くなり記憶容量も少なくて済む。
【0149】
[5]上記時刻の情報は、日、時、分、秒の情報であることを特徴とする請求項4記載の服薬装置。 これにより、時刻の情報は「秒」まであり、必ずずれるので、同じ時刻の情報(分配収納時刻情報)を有する薬または薬の包装体が生じない。
【0150】
[6]上記時刻の情報は、上記薬のそれぞれの分配、分別、収納または調剤の時刻であることを特徴とする請求項5記載の服薬装置。 これにより、各服薬者ごとの薬の分配、分別または収納の時刻は必ずずれるので、服薬、服用、投薬の時刻に比べて、同じ分配収納時刻情報を有する薬または薬の包装体が生じないので、配薬の過誤がより生じない。
【0151】
[7]上記時刻の情報は、朝、昼、夜、就寝前または食間ごとに、記憶されることを特徴とする請求項6記載の服薬装置。 これにより、上記時刻の情報をそのまま利用して、朝、昼、夜、就寝前などの服薬の時期を間違いなく正確に把握できる。
【0152】
[8]上記服薬装置は現在時刻を計時する計時手段を備え、 上記記録手段による時刻の情報と、記憶手段による時刻の情報とは、この計時手段からの現在時刻に基づくものであり、 しかも上記記憶手段は、上記時刻の情報と実際に服用すべき時刻の情報とを対応づけて記憶し、 上記薬の服用にあたり、この実際に服用すべき時刻の情報と、上記計時手段からの現在時刻とを照合し、合致していれば、上記服薬を許可することを特徴とする請求項7記載の服薬装置。
【0153】
これにより、薬を実際に服用する時刻が、予め決められた服用すべき時刻と合致していれば服用が許可され、服用の時刻も照合/チェックされる。
【0154】
[9]上記照合で合致していなければ、上記服薬を禁止することを特徴とする請求項3記載の服薬装置。 これにより、服薬者または薬が不一致であれば、服薬についての服薬の過誤が防止される。
【0155】
[10]上記照合で合致していなければ、上記服薬を禁止することを特徴とする請求項8記載の服薬装置。 これにより、服薬の時刻が不一致であれば、服薬についての服薬の過誤が防止される。
【0156】
[11]コンピュータに対し、薬を服用する服薬者の情報と当該薬の薬情報とを対応づけて記憶させ、 この記憶された上記服薬者の情報及び上記薬情報を読み出して、実際の薬と実際の服薬者とを照合し、合致していれば、当該服薬を許可させ、 この許可手段の許可に応じて、上記服薬者の服薬の状況を撮影して記憶させるとともに、この服薬の状況を撮影したときの時刻を記憶させることを特徴とする服薬方法。
【0157】
[12]薬を服用する服薬者の情報と当該薬の薬情報とを対応づけて記憶させる処理と、 この記憶された上記服薬者の情報及び上記薬情報を読み出して、実際の薬と実際の服薬者とを照合し、合致していれば、当該服薬を許可させる処理と、 この許可手段の許可に応じて、上記服薬者の服薬の状況を撮影して記憶させるとともに、この服薬の状況を撮影したときの時刻を記憶させる処理とをコンピュータに実行させる服薬処理のためのコンピュータプログラム。
【0158】
[13]薬を服用する服薬者の情報と当該薬の薬情報とを対応づけて記憶する薬情報記憶手段と、 この薬情報記憶手段に記憶された上記服薬者の情報及び上記薬情報を読み出して、実際の薬と実際の服薬者とを照合し、合致していれば、当該服薬を許可する許可手段と、 この許可手段の許可に応じて、上記服薬者の服薬の状況を撮影して記憶するとともに、この服薬の状況を撮影したときの時刻を記憶する服薬記憶手段とを備えたことを特徴とする服薬装置。
【0159】
[14]上記服薬の状況は、上記合致または上記許可から所定時間撮影されることを特徴とする請求項13記載の服薬装置。 これにより、撮影開始の操作が不要となり、撮影し忘れを防ぐことができる。
【0160】
[15]上記服薬の状況は、上記服薬者または上記管理者の所定の操作から所定時間撮影されることを特徴とする請求項13記載の服薬装置。 これにより、服薬開始のタイミングに合わせて服薬の状況を撮影でき撮影の無駄がなくなる。
【0161】
[16]上記服薬において前回の服薬からの時間が所定時間を経過したか否か判別し、この判別結果に応じて服薬を禁止させるまたは服薬を促進させることを特徴とする請求項14または15記載の服薬装置。これにより、間隔時間経過前に服薬しなければならない、または服薬を禁止しなければならないような場合に服薬に過誤が生じにくい。
【0162】
[17]上記判別において時間が経過していれば服薬を促進、または緊急の別の薬を服薬することを特徴とする請求項16記載の服薬装置。 これにより、間隔時間経過後に服薬すると、または服薬しないと不都合がある場合に服薬に過誤が生じにくい。
【0163】
[18]上記判別結果において、上記間隔時間情報が経過していないとき、間隔時間情報経過までの時間情報を出力することを特徴とする請求項17記載の服薬装置。 これにより、飲めるようになるまでの残り時間を容易に知ることができ、飲み忘れを防ぐことができる。
【0164】
[19]上記間隔時間情報は、上記薬情報に係る薬といっしょに服用する薬によって修正されることを特徴とする請求項18記載の服薬装置。 これにより、飲み合わせによる影響があっても、これに応じた間隔時間の修正を行うことができる。
【0165】
[20]上記服薬記憶手段に記憶された服薬の状況と時刻の情報は、管理者に送られてチェックされることを特徴とする請求項13記載の服薬装置。 これにより、服薬者から管理者が離れていても服薬の状況を確認できる。
【0166】
[21]上記撮影される所定時間は、撮影開始から所定時間に応じた時間が計測され、当該所定時間経過後に上記撮影が終了されることを特徴とする請求項13記載の服薬装置。 これにより自動的に撮影を終了でき余分な操作が不要になり、録画の切り忘れがなくなる。
【0167】
[22]上記撮影は、上記服薬者または上記管理者の所定の操作によって終了されることを特徴とする請求項13記載の服薬装置。 これにより、服薬時間が変動しても服薬の最後まで記録できるし、服薬終了で録画も終了でき撮影の無駄がなくなる。
【0168】
[31]薬ごとに、服薬から次の服薬まであけなければならない間隔時間情報を記憶させ、 服薬者ごとに、各服薬の服薬時刻情報を記憶させ、 上記服薬者に対応した上記薬情報を記憶させ、 指定された服薬者に対応した上記薬情報に応じた上記間隔時間情報を読み出しさせ、上記指定された服薬者に応じた服薬時刻情報を読み出しさせ、現在の時刻の現在時刻情報を取得して、上記服薬時刻情報から上記間隔時間情報に応じた時間が経過したか否か判別させ、 この判別結果に応じて服薬を禁止させるまたは服薬を促進/許可させることを特徴とする服薬方法。 これにより、飲む時間間隔をあけてまたは狭めて飲まなくてはならない薬につき、間違えないようにできる。
【0169】
[32]薬ごとに、服薬から次の服薬まであけなければならない間隔時間情報を記憶させる処理と、 服薬者ごとに、各服薬の服薬時刻情報を記憶させる処理と、 上記服薬者に対応した上記薬情報を記憶させる処理と、 指定された服薬者に対応した上記薬情報に応じた上記間隔時間情報を読み出しさせ、上記指定された服薬者に応じた服薬時刻情報を読み出しさせ、現在の時刻の現在時刻情報を取得して、上記服薬時刻情報から上記間隔時間情報に応じた時間が経過したか否か判別させる処理と、 この判別結果に応じて服薬を禁止させるまたは服薬を促進/許可させる処理とをコンピュータに実行させる服薬処理のためのコンピュータプログラム。 これにより、飲む時間間隔をあけてまたは狭めて飲まなくてはならない薬につき、間違えないようにできる。
【0170】
[33]薬ごとに、服薬から次の服薬まであけなければならない間隔時間情報を記憶する間隔時間情報記憶手段と、 服薬者ごとに、各服薬の服薬時刻情報を記憶する服薬時刻手段と、 上記服薬者に対応した上記薬情報を記憶する薬記憶手段と、 服薬者を指定する服薬者指定手段と、 この指定された服薬者に対応した上記薬情報に応じた上記間隔時間情報を読み出し、上記指定された服薬者に応じた服薬時刻情報を読み出し、現在の時刻の現在時刻情報を取得して、上記服薬時刻情報から上記間隔時間情報に応じた時間が経過したか否か判別する判別手段と、 この判別結果に応じて服薬を禁止するまたは服薬を促進/許可する制御手段とを備えたことを特徴とする服薬装置。 これにより、飲む時間間隔をあけてまたは狭めて飲まなくてはならない薬につき、間違えないようにできる。
【0171】
[34]上記判別結果は、上記時間が経過していないことを判別する請求項33記載の服薬装置。 これにより、間隔時間経過前に服薬しなければならない、または服薬を禁止しなければならないような場合に服薬に過誤が生じにくい。
【0172】
[35]上記判別結果は、上記時間が経過していることを判別する請求項33記載の服薬装置。 これにより、間隔時間経過後に服薬しなければならない、または服薬を禁止しなければならないような場合に服薬に過誤が生じにくい。
【0173】
[36]上記判別において時間が経過していなければ服薬を禁止することを特徴とする請求項34記載の服薬装置。 これにより、間隔時間経過前に服薬すると、または服薬しないと不都合がある場合に服薬に過誤が生じにくい。
【0174】
[37]上記判別において時間が経過していれば服薬を促進/許可、または緊急の別の薬を服薬することを特徴とする請求項35記載の服薬装置。 これにより、間隔時間経過後に服薬すると、または服薬しないと不都合がある場合に服薬に過誤が生じにくい。
【0175】
[38]上記判別結果において、上記間隔時間情報が経過していないとき、間隔時間情報経過までの時間情報を出力することを特徴とする請求項36記載の服薬装置。 これにより、飲めるようになるまでの残り時間を容易に知ることができ、飲み忘れを防ぐことができる。
【0176】
[39]上記間隔時間情報は、上記薬情報に係る薬といっしょに服用する薬によって修正されることを特徴とする請求項38記載の服薬装置。 これにより、飲み合わせによる影響があっても、これに応じた間隔時間の修正を行うことができる。
【0177】
[41]上記間隔時間情報及び薬情報は、朝、昼、夜、就寝前または食間ごとに、記憶されることを特徴とする請求項39記載の服薬装置。 これにより、朝、昼、夜、就寝前などの服薬の時期を間違いなく正確に把握できる。
【0178】
[42]上記各服薬の服薬時刻情報には、年、月、日の情報も含まれることを特徴とする請求項41記載の服薬装置。 これにより、服薬の時期を年、月などにおいて間違いなく正確に把握できる。
【0179】
[43]上記服薬の服薬時刻情報は、服薬の状況を撮影して記憶するとともに、この服薬の状況を撮影したときの時刻を記憶することを特徴とする請求項42記載の服薬装置。 これにより、最後に服薬したところまで確実に確認できる。
【0180】
[44]上記服薬装置は、服薬の責任に関わる看護職員または介護職員の識別情報も記憶することを特徴とする請求項43記載の服薬装置。 これにより、服薬の責任者を容易に知ることができ、服薬の責任者を明確にすることができる。
【0181】
[45]上記判別手段は、服用する薬の薬情報と、上記服薬者に対応した上記薬情報とを対比し、相違していれば、上記服薬を禁止することを特徴とする請求項44記載の服薬装置。 これにより、他の服薬者に支給すべき薬を間違えて違う服薬者に支給してしまうことがなくなる。
【0182】
[46]上記服薬者は、手の静脈であることを特徴とする請求項45記載の服薬装置。 これにより、患者/服薬者を明確に区別でき間違えることがなくなる。
【0183】
[47]上記薬情報は、薬包バーコードであることを特徴とする請求項46記載の服薬装置。 これにより、薬を明確に識別でき間違えることがなくなる。
【産業上の利用可能性】
【0184】
確実に間違いなく薬を正しく服用できる。薬を患者ごとに分配収納装置48でポリ袋に分配収納するとき、この各分配収納の時刻情報がポリ袋にプリントされ(ステップ68、69)、薬情報記憶部32にも患者に対応して記憶される(ステップ70)。
【0185】
実際に服用する薬の収納分配時刻情報を読み取って(ステップ88)、薬情報記憶部32の服薬者の収納分配時刻情報と照合して合致すれば(ステップ89)、さらに実際の服用時刻と合致すれば(ステップ90)、当該薬の服薬が許可され(ステップ91)、合致しなければ、服薬が禁止される(ステップ93、94)。上記分配収納の時刻情報には、薬を示す情報は無いにもかかわらず、薬の照合がされる。
【0186】
薬を飲んだかどうかを確実にチェックする。実際に服用する薬の薬包バーコードが、登録されている服薬者の薬包バーコードと照合合致すれば(ステップ39、40)、当該薬の服薬が許可され、撮影装置43で実際の患者の服薬の状況が撮影されて情報記憶部6の薬情報記憶部31に書き込まれ、このときの時計回路42から取得した現在の時刻情報が服薬時刻情報として情報記憶部6の薬情報記憶部31に書き込まれる(ステップ46)。
【0187】
撮影時間分経過したら(ステップ55)、撮影が終了され(ステップ56)、タイマー時間だけ服薬の状況が撮影される。この画像情報、時刻情報は、管理者のコンピュータなどに送られ管理者によって服薬がチェックされる。この場合、服薬の直前に入力部3のボタン操作などで録画が開始され、タイマー操作によって録画が自動的に終了される。
【0188】
薬を飲む間隔をチェックする。前回の服薬の時刻情報と、時計回路42の現在時刻情報との差が求められ(ステップ41、42)、この差がその薬の間隔時間情報を越えていれば(ステップ43、44)、服薬許可が出力され(ステップ45)、この服薬のときの服薬の状況が撮影され、現在の時刻情報が書き込まれる(ステップ46)。
【0189】
上記差が上記間隔時間情報を越えていなければ(ステップ44)、服薬禁止または服薬促進/許可のメッセージが出力される(ステップ47)。この間隔時間情報を越えていれば(ステップ44)、服薬促進/許可、服薬禁止または緊急の服薬促進/許可のメッセージが出力される(ステップ47)。そして上記差と上記間隔時間情報とのさらなる差が求められ(ステップ48)、間隔時間情報に達するまでの待ち時間情報または残り時間情報として出力される(ステップ49)。
【0190】
間隔時間を越えているとき、服薬促進/許可となる薬は通常の多くの薬である。間隔時間を越えていないとき、服薬禁止または緊急の服薬促進/許可となる薬は通常の多くの薬である。間隔時間を越えているとき、服薬禁止または緊急の服薬促進/許可となる薬は、インスリン等の服薬間隔を空けるのが特に望ましくない薬である。間隔時間を越えていないとき、服薬促進/許可となる薬はインスリン等の服薬間隔を空けるのが特に望ましくない薬である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8