IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ニューギンの特許一覧

<>
  • 特許-遊技機 図1
  • 特許-遊技機 図2
  • 特許-遊技機 図3
  • 特許-遊技機 図4
  • 特許-遊技機 図5
  • 特許-遊技機 図6
  • 特許-遊技機 図7
  • 特許-遊技機 図8
  • 特許-遊技機 図9
  • 特許-遊技機 図10
  • 特許-遊技機 図11
  • 特許-遊技機 図12
  • 特許-遊技機 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-28
(45)【発行日】2023-08-07
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20230731BHJP
【FI】
A63F5/04 611B
A63F5/04 620
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021085365
(22)【出願日】2021-05-20
(65)【公開番号】P2022178507
(43)【公開日】2022-12-02
【審査請求日】2022-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】岩倉 靖典
(72)【発明者】
【氏名】出尾 理
(72)【発明者】
【氏名】桶野 敦嗣
(72)【発明者】
【氏名】高木 恒彦
【審査官】奈良田 新一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-209351(JP,A)
【文献】特開2019-005003(JP,A)
【文献】特開2016-189914(JP,A)
【文献】特開2014-064787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変動ゲームを実行可能な遊技機において、
外部信号を出力する信号出力手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
遊技の進行を停滞させる停滞制御を実行する停滞制御手段と、を備え、
前記遊技状態には、通常状態と、前記通常状態に比して有利な有利状態と、が含まれ、
前記外部信号には、少なくとも前記有利状態に制御されているときに出力される有利状態信号が含まれ、
前記有利状態は、開始条件が成立した場合に開始し、終了条件が成立した場合に終了し、
1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの最短遊技時間は、所定時間を超えない時間であり、
2回の変動ゲームがそれぞれ前記最短遊技時間で実行されたときにおいて、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが終了するまでの最短時間は、前記所定時間を超える時間であり、
前記終了条件が成立して前記有利状態が終了した後に複数回の変動ゲームが実行されてから前記開始条件が成立したとき、前記終了条件が成立してから実行される変動ゲームの回数が複数回となることによって、前記終了条件が成立して前記有利状態信号が非出力状態となってから前記所定時間を超えた後に前記有利状態信号が出力状態となり、
前記終了条件が成立して前記有利状態が終了した次の変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が前記最短遊技時間であって、且つ、前記開始条件が成立したとき、前記停滞制御が開始されて前記有利状態信号が出力状態とならずに非出力状態に維持されることによって、前記終了条件が成立して前記有利状態信号が非出力状態となってから前記所定時間を超えた後に前記有利状態信号が出力状態となることを特徴とする遊技機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種である回動式遊技機には、例えば、特許文献1に記載された回動式遊技機のように、外部集中端子板を備え、外部信号を出力可能に構成されたものがある。そして、回動式遊技機から出力される外部信号には、例えば、BB中(所謂、ビッグボーナス中)に出力される外部信号やAT中(所謂、アシストタイム中)に出力される外部信号が含まれる。遊技機から出力される外部信号を入力する機器(一例として、ホールコンピュータ)では、ノイズなどの何かしらの障害により外部信号が一時的に入力されない状況になったとしても、外部信号を入力したものとするノイズ対策が行われているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-144014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ノイズ対策が行われている場合には、例えば、外部信号が非出力された後、所定時間を超える前に再び外部信号が出力されたとき、外部信号を入力する機器において外部信号が非出力されずに出力され続けたものとする虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、変動ゲームを実行可能な遊技機において、外部信号を出力する信号出力手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、遊技の進行を停滞させる停滞制御を実行する停滞制御手段と、を備え、前記遊技状態には、通常状態と、前記通常状態に比して有利な有利状態と、が含まれ、前記外部信号には、少なくとも前記有利状態に制御されているときに出力される有利状態信号が含まれ、前記有利状態は、開始条件が成立した場合に開始し、終了条件が成立した場合に終了し、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの最短遊技時間は、所定時間を超えない時間であり、2回の変動ゲームがそれぞれ前記最短遊技時間で実行されたときにおいて、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが終了するまでの最短時間は、前記所定時間を超える時間であり、前記終了条件が成立して前記有利状態が終了した後に複数回の変動ゲームが実行されてから前記開始条件が成立したとき、前記終了条件が成立してから実行される変動ゲームの回数が複数回となることによって、前記終了条件が成立して前記有利状態信号が非出力状態となってから前記所定時間を超えた後に前記有利状態信号が出力状態となり、前記終了条件が成立して前記有利状態が終了した次の変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が前記最短遊技時間であって、且つ、前記開始条件が成立したとき、前記停滞制御が開始されて前記有利状態信号が出力状態とならずに非出力状態に維持されることによって、前記終了条件が成立して前記有利状態信号が非出力状態となってから前記所定時間を超えた後に前記有利状態信号が出力状態となることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、適切な外部信号を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】スロットマシンを模式的に示す正面図。
図2】情報表示部の拡大図。
図3】ストップボタンの操作態様を説明するための説明図。
図4】役と賞の関係を説明するための説明図。
図5】遊技状態の遷移を説明するための説明図。
図6】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図。
図7】遊技進行メイン処理を示すフローチャート。
図8】第1終了条件が成立したときの有利状態信号の出力時間の一例を示すタイミングチャート。
図9】第2終了条件が成立したときの有利状態信号の出力時間の一例を示すタイミングチャート。
図10】チャンス有利開始条件が成立したときの有利状態信号の非出力時間の一例を示すタイミングチャート。
図11】チャンス有利開始条件が成立したときの有利状態信号の非出力時間の一例を示すタイミングチャート。
図12】第2実施形態における開始条件が成立したときの停滞制御中における演出表示装置の表示内容の一例を示す模式図。
図13】第2実施形態における第2終了条件が成立したときの停滞制御中における演出表示装置の表示内容の一例を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、遊技機の一種であるスロットマシンの第1実施形態について説明する。
本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)の各方向は、スロットマシンで遊技を行う遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
【0011】
図1に示すように、スロットマシン10は、四角箱状の本体キャビネット11を備える。本体キャビネット11は、前面に開口部(不図示)を備える。スロットマシン10は、本体キャビネット11の前記開口部を覆う前面扉12を備える。前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持されている。
【0012】
スロットマシン10は、演出を実行可能な手段の一例である演出装置群を備える。スロットマシン10において、演出装置群は、演出装置として、装飾ランプ13、スピーカ14、及び演出表示装置15を含んで構成されている。装飾ランプ13は、発光体(不図示)を点灯、消灯、又は点滅させる発光演出を実行する。スピーカ14は、効果音、楽曲、及び人や動物の声などの音声を出力する音声演出を実行する。演出表示装置15は、キャラクタや文字などを模した画像を表示する表示演出を実行する。例えば、演出表示装置15は、液晶型や有機EL型のディスプレイである。演出装置群は、前面扉12に設けられているが、これに限らず、前面扉12とは異なる部材に設けられていてもよい。また、前面扉12には、遊技者が機内部を視認可能となるように、略四角形の表示窓12aが形成されている。
【0013】
スロットマシン10は、リールユニット16を備える。リールユニット16は、表示窓12aを介して遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。リールユニット16は、左リール16aと、中リール16bと、右リール16cと、を有する。リール16a~16cは、扁平な円筒状の部材であり、ドラムとも称される回胴である。各リール16a~16cの外周面には、それぞれ複数の図柄が周方向に沿って一列に並んでいる。本実施形態の図柄には、複数種類の図柄がある。例えば、複数種類の図柄には、チェリーを模したチェリー図柄、スイカを模したスイカ図柄、ベルを模したベル図柄、アラビア数字の7を模したセブン図柄、「BAR」の文字列を模したBAR図柄、及び「REPLAY」の文字列を模したリプレイ図柄が含まれる。図柄の種類には、所定のキャラクタを模した図柄が含まれていてもよい。
【0014】
リールユニット16は、リール16a~16cを各別に回転及び停止させることが可能な1又は複数のアクチュエータ(不図示)を備える。例えば、アクチュエータは、ステッピングモータである。リールユニット16は、左リール16aの回転位置を検出する左リールセンサSE1と、中リール16bの回転位置を検出する中リールセンサSE2と、右リール16cの回転位置を検出する右リールセンサSE3と、を備える(図6参照)。スロットマシン10では、リール16a~16cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄が変動するように表示され、これにより変動ゲームが実行される。例えば、図柄の変動は、リール16a~16cが縦方向に回転する態様により行われる。このように、スロットマシン10は、図柄の変動表示を伴う変動ゲームを実行可能である。
【0015】
リール16a~16cには、遊技者が表示窓12aを介して視認可能となるように図柄が停止される位置として、複数の停止位置が設定されている。リール16a~16cにおける複数の停止位置には、上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置がそれぞれ含まれる。スロットマシン10では、リール16a~16c毎に設定された複数の停止位置の中から、1つずつ選択された停止位置の組み合わせによって、表示された図柄の組み合わせを入賞と判定し得る有効な停止位置の組み合わせが構成される。以下の説明では、有効な停止位置の組み合わせを構成する複数の停止位置を結んだラインを、単に「有効ラインNL」と示す。本実施形態では、リール16a~16cの各中段停止位置によって、直線状の有効ラインNLが構成されている。なお、これに限らず、有効ラインNLは、右下がり又は右上がりで傾斜する直線状であってもよく、V字状であってもよい。
【0016】
本明細書に示す「入賞」とは、図柄について賞を獲得するために必要な組み合わせとして予め定められたものが表示されることを意味する。以下の説明では、賞を獲得するために必要な組み合わせとして予め定められたものを単に「役」と示す場合がある。また、本明細書において、所定の図柄の組み合わせについて「表示される」とは、有効ラインNL上に停止された図柄の組み合わせが前記所定の図柄の組み合わせとなることを意味する。以下の説明では、有効ラインNL上に停止された図柄の組み合わせを単に「停止目」と示す場合がある。本実施形態における停止目は、変動ゲームのゲーム結果に相当する。スロットマシン10では、入賞が発生すると、表示された図柄の組み合わせに予め定められた賞(利益)が付与される。なお、有効な停止位置の組み合わせ以外の組み合わせは、表示された図柄の組み合わせを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組み合わせ(所謂、無効ライン)である。詳しくは後述するが、変動ゲームにおいて入賞が可能となる役は、内部抽選(役抽選)によって決定される。以下、役抽選において当選した役を単に「当選役」と示す場合がある。
【0017】
スロットマシン10は、遊技メダルを投入するためのメダル投入口17を備える。スロットマシン10は、機内部にメダルセレクタ(不図示)を備える。メダルセレクタは、メダル投入口17から投入された遊技メダルを検出する投入センサSE4を有する(図6参照)。メダル投入口17は、遊技メダルを投入することによって掛け数を設定することが可能な手段又は操作部の一例である。ここで、掛け数について説明する。スロットマシン10は、所定の掛け数を設定することにより1回の変動ゲームを行うことが可能である。1回の変動ゲームを行うことが可能な掛け数(以下、規定掛け数と示す)は、2枚及び3枚である。つまり、本実施形態では、2枚又は3枚の遊技メダルを使用することで1回の変動ゲームを行うことが可能に構成されている。一方、本実施形態では、1枚の遊技メダルを使用することで1回の変動ゲームを行うことが不能に構成されている。よって、本実施形態では、1回の変動ゲームを行うことが可能な掛け数のうち、2枚の掛け数が最小掛け数となり、3枚の掛け数が最大掛け数となる。以下の説明では、2枚の遊技メダルを設定することを「2枚掛け」と示し、3枚の遊技メダルを設定することを「3枚掛け」と示す場合がある。また、以下の説明では、掛け数を設定することを「ベット」と示す場合がある。
【0018】
スロットマシン10は、MAXベットボタン18を備える。MAXベットボタン18は、最大掛け数を上限として、内部的に記憶されたクレジットの中から掛け数を設定する操作を可能な手段又は操作部の一例である。スロットマシン10は、精算ボタン19を備える。精算ボタン19は、ベットされた遊技メダルや、内部的に記憶されたクレジットを払い戻すための操作が可能な手段又は操作部の一例である。
【0019】
スロットマシン10は、スタートレバー20を備える。スタートレバー20は、リール16a~16cの回転、即ち、変動ゲームを開始する操作を可能な手段又は操作部の一例である。スロットマシン10は、2枚又は3枚の掛け数が設定されている状態において、スタートレバー20が操作されたときに変動ゲームを開始させることが可能に構成されている。
【0020】
スロットマシン10は、左ストップボタン21aと、中ストップボタン21bと、右ストップボタン21cと、を備える。ストップボタン21a~21cは、それぞれリール16a~16cと各別に対応しており、それぞれに対応するリールの回転を停止させる契機となる停止操作が可能な手段又は操作部の一例である。
【0021】
以下の説明では、1回の変動ゲームにおいて、ストップボタン21a~21cのうち何れかのストップボタンを用いた最初の停止操作を第1停止操作と示し、残る2つのストップボタンのうち何れかのストップボタンを用いた次の停止操作を第2停止操作と示し、残る1つのストップボタンを用いた最後の停止操作を第3停止操作と示す。
【0022】
スロットマシン10は、遊技メダルを払い出すためのメダル払出口22を備える。スロットマシン10は、メダル払出口22から払い出された遊技メダルを受ける受皿23を備える。スロットマシン10は、機内部にホッパーユニットを備える(不図示)。ホッパーユニットは、遊技メダルを貯留可能であるとともに、貯留している遊技メダルをメダル払出口22から払い出す。なお、メダル投入口17から投入された遊技メダルは、メダルセレクタを通過してから、ホッパーユニットにおいて貯留される。
【0023】
スロットマシン10は、機内部に外部集中端子板25を備える。外部集中端子板25は、所定の外部信号を出力可能に構成されている。詳細は後述するが、所定の外部信号には、例えば、変動ゲームが開始されることを契機に出力されるメダル投入信号、賞(利益)が付与されたことを契機に出力されるメダル払出信号、及び遊技状態に関する信号などがある。外部集中端子板25には、所定のワイヤーハーネスを用いて、例えば遊技場の管理室などに設置されたホールコンピュータや、島設備などに設置されたデータ表示器(所謂、ナンバーランプ)などの機器が接続される。
【0024】
スロットマシン10は、スロットマシン10の外部から視認可能な情報表示部30を備える。情報表示部30は、例えば、遊技者が遊技を行うために操作可能なメダル投入口17、MAXベットボタン18、及びストップボタン21a~21cの近傍に備えられている。
【0025】
図2に示すように、情報表示部30は、投入可能表示部31を有する。投入可能表示部31は、遊技メダルを投入可能な状態であるかを特定可能な情報を表示する。具体的な一例として、投入可能表示部31は、遊技メダルの投入を受付可能であるときに点灯する一方、遊技メダルの投入を受付不能であるときに消灯する。
【0026】
情報表示部30は、再遊技表示部32を有する。再遊技表示部32は、再遊技を設定中であるかを特定可能な情報を表示する。具体的な一例として、再遊技表示部32は、再遊技を設定中であるときに点灯する一方、再遊技を設定中でないときに消灯する。本明細書に示す「再遊技」とは、遊技メダルの投入又はクレジットの消費をすることによらずに行うことができる変動ゲームを意味する。
【0027】
情報表示部30は、ウエイト表示部33を有する。ウエイト表示部33は、ウエイトタイム中であるかを特定可能な情報を表示する。具体的な一例として、ウエイト表示部33は、ウエイトタイム中であるときに点灯する一方、ウエイトタイム中でないときに消灯する。ウエイトタイムは、単位時間当りの変動ゲームの実行回数が予め定めた規定回数を超えないように設定された待機時間である。
【0028】
情報表示部30は、ベット表示部34を有する。ベット表示部34は、設定されている掛け数を特定可能な情報を表示する。具体的な一例として、ベット表示部34は、3つの発光体を有する。そして、ベット表示部34では、設定されている掛け数が1枚、2枚、及び3枚の何れであるかに応じて、掛け数に対応する発光体が点灯する。
【0029】
情報表示部30は、クレジット表示部35を有する。本実施形態では、クレジット表示部35は、7セグメント型の表示器である。クレジット表示部35は、2つの7セグメント型の表示器により、二桁の数値を表示できる。クレジット表示部35は、7セグメント型の表示器を構成する発光体のうち任意に組み合わせた発光体を点灯させることにより、スロットマシン10の機内部に記憶されているクレジットの数を特定可能な情報を表示する。なお、クレジット表示部35は、8セグメント型の表示器といわれる場合がある。
【0030】
情報表示部30は、払出表示部36を有する。払出表示部36は、2つの7セグメント型の表示器37,38により、二桁の数値を表示できる。表示器37は、7個の表示部37a~37gと、1個のドット表示部37hと、により構成されている。表示器38は、7個の表示部38a~38gと、1個のドット表示部38hと、により構成されている。なお、払出表示部36は、8セグメント型の表示器といわれる場合がある。
【0031】
払出表示部36は、表示器37の表示部37a~37g及び表示器38の表示部38a~38gの発光体のうち任意に組み合わせた発光体を点灯させることにより、入賞の発生を契機に払い出される遊技メダルの枚数に関する情報を表示する。なお、入賞の発生を契機に払い出される遊技メダルの枚数とは、実際にメダル払出口22から払い出される遊技メダルの枚数に限らず、クレジットに加算される遊技メダルの枚数でもあることから、入賞の発生を契機に付与される遊技メダルの枚数ともいえる。
【0032】
払出表示部36は、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を表示する表示部として兼用されている。例えば、操作情報は、1回の変動ゲームにおけるストップボタン21a~21cの操作順序(押し順)と、操作タイミング(押し位置)とのうち少なくとも一方を特定可能な情報である。払出表示部36は、表示器37の表示部37a~37g及び表示器38の表示部38a~38gの発光体のうち任意に組み合わせた発光体を点灯させることにより、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を表示する。
【0033】
さらに、払出表示部36は、スロットマシン10において発生したエラーを特定可能なエラー情報を表示する表示部として兼用されている。例えば、エラー情報は、メダルセレクタ内に遊技メダルが滞留したことを特定可能な情報や、ホッパーユニット内の遊技メダルがなくなったことを特定可能な情報などである。払出表示部36は、表示器37の表示部37a~37g及び表示器38の表示部38a~38gの発光体のうち任意に組み合わせた発光体を点灯させることにより、スロットマシン10において発生したエラーを特定可能なエラー情報を表示する。
【0034】
また、払出表示部36は、スロットマシン10の遊技状態に関する情報を表示する表示部として兼用されている。詳細は後述するが、払出表示部36は、表示器37のドット表示部37hの発光体を点灯させることにより、有利区間に制御されていることを特定可能な情報を表示する。払出表示部36は、表示器38のドット表示部38hの発光体を点灯させることにより、有利状態に制御されていることを特定可能な情報を表示する。
【0035】
以上のように、払出表示部36は、遊技に関する情報を表示することが可能である。即ち、払出表示部36は、遊技に関する報知を実行することが可能である。そして、払出表示部36は、スロットマシン10の外部から視認可能に構成されている。このため、例えば、遊技者やスロットマシン10の管理者は、払出表示部36を視認することによって、遊技に関する報知を認識することができる。払出表示部36は、遊技報知手段に相当する。本実施形態において、表示器38のドット表示部38hは、特定報知部に相当する。本実施形態において、表示器37の表示部37a~37g及び表示器38の表示部38a~38gは、非特定報知部に相当する。即ち、払出表示部36は、特定報知部と、非特定報知部と、を含む複数の報知部を備えて構成されている。
【0036】
図3に示すように、ストップボタン21a~21cの押し順には第1から第6までの全6通りの押し順がある。例えば、第1押し順は、左リール16a→中リール16b→右リール16cの順に回転が停止されるように、ストップボタン21a~21cを操作する押し順である。図3では、押し順を示す場合に、左ストップボタン21aを「左」、中ストップボタン21bを「中」、右ストップボタン21cを「右」と略して示す。例えば、第1押し順は、「左中右」と示す。また、図3では、第1停止操作、第2停止操作、及び第3停止操作によって回転が停止するリールを示す。例えば、第1押し順の場合、第1停止操作を契機に左リール16aが停止し、第2停止操作を契機に中リール16bが停止し、第3停止操作を契機に右リール16cが停止することを示す。
【0037】
払出表示部36は、ストップボタン21a~21cの押し順を特定可能な操作情報を表示する。払出表示部36は、第1押し順を特定可能な操作情報として「o1」を表示する。具体的な一例として、第1押し順を特定可能な操作情報が表示される場合、表示器37の表示部37c,37d,37e,37gは、点灯する。一方、表示器37の表示部37a,37b,37fは、消灯する。なお、表示器37のドット表示部37hは、操作情報の表示に関わらず、点灯している場合には継続して点灯し、消灯している場合には継続して消灯する。また、第1押し順を特定可能な操作情報が表示される場合、表示器38の表示部38b,38cは、点灯する。一方、表示器38の表示部38a,38d,38e,38f,38gは、消灯する。なお、表示器38のドット表示部38hは、操作情報の表示に関わらず、点灯している場合には継続して点灯し、消灯している場合には継続して消灯する。同様に、払出表示部36は、第2押し順を特定可能な操作情報として「o2」を表示し、第3押し順を特定可能な操作情報として「o3」を表示する。また、払出表示部36は、第4押し順を特定可能な操作情報として「o4」を表示し、第5押し順を特定可能な操作情報として「o5」を表示し、第6押し順を特定可能な操作情報として「o6」を表示する。本実施形態では、ストップボタン21a~21cの押し順(操作順序)を特定可能な操作情報の報知が、操作補助報知に相当する。そして、操作補助報知は、非特定報知部において実行される。
【0038】
次に、役(図柄の組み合わせ)と賞との関係について説明する。
図4に示すように、スロットマシン10は、賞として遊技メダルの払い出しが定められた払出役を備える。遊技メダルの払出枚数は、払出役と、掛け数と、に応じて予め定められている。例えば、払出役には、チェリー役、スイカ役、ベル役、及びベルこぼし役が含まれる。例えば、2枚掛けで変動ゲームが行われたときの賞の一例として、全ての払出役には2枚の払い出しが定められる。また、3枚掛けで変動ゲームが行われたときの賞の一例として、チェリー役には2枚、スイカ役には4枚、ベル役には15枚、ベルこぼし役には2枚の払い出しが定められる。以下の説明において、チェリー役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「チェリー停止目」と示す。スイカ役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「スイカ停止目」と示す。ベル役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「ベル停止目」と示す。ベルこぼし役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「ベルこぼし停止目」と示す。
【0039】
スロットマシン10は、賞として再遊技の付与が定められた再遊技役(リプレイ役)を備える。2枚掛けで変動ゲームが行われたときに再遊技が付与された場合には、遊技メダルの投入又はクレジットの消費をすることなく、再度、2枚掛けで変動ゲームを行うことができる。因みに、2枚掛けで変動ゲームが行われたときに再遊技が付与された場合、次の変動ゲームでは、3枚掛けで変動ゲームを行うことができない。3枚掛けで変動ゲームが行われたときに再遊技が付与された場合には、遊技メダルの投入又はクレジットの消費をすることなく、再度、3枚掛けで変動ゲームを行うことができる。因みに、3枚掛けで変動ゲームが行われたときに再遊技が付与された場合、次の変動ゲームでは、2枚掛けで変動ゲームを行うことができない。以下の説明において、再遊技役が入賞する場合に有効ラインNL上に停止される図柄の組み合わせを「再遊技停止目」と示す。
【0040】
スロットマシン10は、複数の遊技状態を備える。
図5に示すように、複数の遊技状態には、第1通常状態と、第2通常状態と、有利状態と、チャンス状態と、がある。以下の説明では、第1通常状態及び第2通常状態を纏めて通常状態と示す場合がある。具体的には後述するが、有利状態は、AT(所謂、アシストタイム)状態であり、通常状態に比して、有利な遊技状態である。
【0041】
スロットマシン10では、第1通常状態であるときに、有利区間への移行条件が成立した場合、第2通常状態へ移行する。このとき、スロットマシン10では、非有利区間から有利区間へ移行する。ここで、有利区間とは、非有利区間に比して、有利状態へと移行され易い区間である。また、有利区間は、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を表示させることが許容されている区間である。一方、非有利区間は、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を表示させることが禁止されている区間である。本実施形態において、有利区間への移行条件は、役抽選において何れかの払出役に当選すると成立する。有利区間は、非有利区間に比して有利な区間である。
【0042】
スロットマシン10では、第2通常状態であるときに、第2通常状態であるときにおける有利状態の開始条件(以下、通常有利開始条件と示す)が成立した場合、有利状態へ移行する。このとき、スロットマシン10では、継続して有利区間に制御される。通常有利開始条件は、開始条件の一例である。
【0043】
スロットマシン10では、有利状態であるときに、有利状態の終了条件(以下、第1終了条件と示す)が成立した場合、チャンス状態へ移行する。このとき、スロットマシン10では、継続して有利区間に制御される。第1終了条件は、終了条件の一例である。
【0044】
スロットマシン10では、チャンス状態であるときに、チャンス状態であるときにおける有利状態の開始条件(以下、チャンス有利開始条件と示す)が成立した場合、有利状態へ移行する。チャンス有利開始条件は、開始条件の一例である。このとき、スロットマシン10では、継続して有利区間に制御される。一方、スロットマシン10では、チャンス状態であるときに、チャンス状態の終了条件(以下、チャンス終了条件と示す)が成立した場合、第1通常状態へ移行する。このとき、スロットマシン10では、有利区間から非有利区間へ移行する。
【0045】
なお、有利区間への移行条件、通常有利開始条件、第1終了条件、チャンス有利開始条件、及びチャンス終了条件については、後ほど詳しく説明する。スロットマシン10では、チャンス有利開始条件は、通常有利開始条件に比して、成立し易い。即ち、本実施形態では、チャンス状態であるときに有利状態へ移行する確率は、第2通常状態であるときに有利状態へ移行する確率に比して、高い。
【0046】
スロットマシン10では、第2通常状態、有利状態、及びチャンス状態の何れかであるときに、有利区間の終了条件(以下、第2終了条件と示す)が成立した場合、第1通常状態へ移行する。このとき、スロットマシン10では、有利区間から非有利区間へ移行する。第2終了条件は、終了条件の一例である。本実施形態において、第2終了条件は、複数ある。具体的に、第2終了条件は、有利区間へ移行してからゲーム上限数(一例として1500回)の変動ゲームが終了するまでの間に、チャンス終了条件が成立しないときに成立する。即ち、本実施形態では、有利区間において、非有利区間へ移行せずに実行された変動ゲームの回数がゲーム上限数に相当する「1500回」に達した場合、第2終了条件が成立する。また、第2終了条件は、有利区間へ移行してからの遊技メダルの獲得枚数が遊技媒体上限数(一例として2400枚)に達したときに成立する。即ち、本実施形態では、有利区間において、非有利区間へ移行せずに付与された遊技メダルの獲得枚数が遊技媒体上限数に相当する「2400枚」に達した場合、第2終了条件が成立する。本実施形態において獲得枚数とは、入賞の発生を契機に払い出される遊技メダルの枚数から変動ゲームを実行するために使用された遊技メダルの枚数を差し引いた枚数である。このように、本実施形態の第2終了条件は、有利区間において実行された変動ゲームの回数がゲーム上限数に達すること、又は、有利区間において獲得した遊技メダルの枚数が遊技媒体上限数に達することによって成立する。
【0047】
以上のように、有利状態は、通常有利開始条件が成立した場合に開始する。また、有利状態は、チャンス有利開始条件が成立した場合に開始する。即ち、有利状態の開始条件には、通常有利開始条件と、チャンス有利開始条件と、がある。そして、有利状態は、第1終了条件が成立した場合に終了する。また、有利状態は、第2終了条件が成立した場合に終了する。即ち、有利状態の終了条件には、第1終了条件と、第2終了条件と、がある。
【0048】
スロットマシン10は、複数の指示状態を備える。
図5に示すように、複数の指示状態には、非AT状態と、AT状態と、が含まれる。非AT状態とAT状態とは、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報の表示の有無、又は、当該操作情報の表示確率が異なる。
【0049】
本実施形態において、AT状態では、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報の表示が行われる。一方、非AT状態では、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報の表示が行われない。このため、AT状態は、遊技者にストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を表示するという有利な利益を付与する状態である。なお、非AT状態では、当選役の入賞を発生させるために必要となるストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報の表示が低確率で行われる一方、AT状態では、当該操作情報の表示が非AT状態よりも高確率で行われる構成であってもよい。但し、上述したように、非有利区間は、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を表示させることが禁止されている区間である。よって、少なくとも第1通常状態では、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報の表示が行われない。
【0050】
また、本実施形態において、AT状態では、3枚掛けで変動ゲームが行われた場合、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報の表示が行われる。一方、AT状態では、2枚掛けで変動ゲームが行われた場合、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報の表示が行われない。
【0051】
スロットマシン10では、遊技状態に応じた指示状態が予め定められている。スロットマシン10では、第1通常状態であるとき、非AT状態に制御される。スロットマシン10では、第2通常状態であるとき、非AT状態に制御される。スロットマシン10では、有利状態であるとき、AT状態に制御される。スロットマシン10では、チャンス状態であるとき、非AT状態に制御される。スロットマシン10では、遊技状態の移行に伴って指示状態が移行し得る。スロットマシン10では、第1通常状態から第2通常状態へ移行しても、非AT状態を維持する。スロットマシン10では、第2通常状態から有利状態へ移行したとき、非AT状態からAT状態へ移行する。スロットマシン10では、有利状態からチャンス状態へ移行したとき、AT状態から非AT状態へ移行する。スロットマシン10では、チャンス状態から有利状態へ移行したとき、非AT状態からAT状態へ移行する。スロットマシン10では、第2通常状態から第1通常状態へ移行しても、非AT状態を維持する。スロットマシン10では、有利状態から第1通常状態へ移行したとき、AT状態から非AT状態へ移行する。スロットマシン10では、チャンス状態から第1通常状態へ移行しても、非AT状態を維持する。このように、有利状態であるときには、AT状態に制御される。一方、第1通常状態、第2通常状態、及びチャンス状態であるときには、非AT状態に制御される。このため、有利状態は、第1通常状態、第2通常状態、及びチャンス状態に比して有利な遊技状態である。以上のように、本実施形態の遊技状態には、通常状態(第1通常状態及び第2通常状態)と、通常状態に比して有利な有利状態と、が含まれる。
【0052】
次に、スロットマシン10の電気的構成を説明する。
図6に示すように、スロットマシン10は、機内部に主基板40と、副基板41とを備える。主基板40と副基板41とは、主基板40から副基板41へと一方向通信が可能に接続されている。主基板40は、遊技の進行に関する各種の処理を行うとともに、その処理結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。副基板41は、主基板40が出力する制御信号に基づき、演出の実行に関する各種の処理を行う。例えば、副基板41は、装飾ランプ13による発光演出、スピーカ14による音声演出、及び演出表示装置15による表示演出を実行させるための処理を行う。
【0053】
主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、所定のプログラムを実行可能な主CPU40aと、データの読み出しが可能な主ROM40bと、データの読み出し及び書き込みが可能な主RWM40cと、を備える。主ROM40bは、主CPU40aが実行する所定のプログラム及び所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。主RWM40cは、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々なデータを記憶する。上述したクレジットの数及び掛け数のほか、フラグ、カウンタ、及びタイマは、主RWM40cが記憶するデータの一例である。
【0054】
主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主基板40に搭載することによって、所謂「ハードウェア乱数」として生成してもよく、主CPU40aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによって、所謂「ソフトウェア乱数」として生成してもよい。
【0055】
主基板40は、リールセンサSE1~SE3、及び投入センサSE4と接続されている。主CPU40aは、図示しないポートを介して、センサSE1~SE4が出力する検知信号を入力可能である。主基板40は、リール16a~16cのアクチュエータと接続されている。主CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、リール16a~16cの回転及び停止を各別に制御可能である。
【0056】
主基板40は、MAXベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、及びストップボタン21a~21cと接続されている。主CPU40aは、図示しないポートを介して、MAXベットボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、及びストップボタン21a~21cが操作されたときに出力する検知信号を入力可能である。主基板40は、情報表示部30と接続されている。主CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報表示部30の表示内容を制御可能である。主CPU40aは、外部集中端子板25と接続されている。主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、所定の外部信号を機器へ出力させるように制御可能である。本実施形態では、外部集中端子板25が外部信号を出力する信号出力手段に相当する。
【0057】
主基板40は、設定器50と接続されている。主CPU40aは、図示しないポートを介して、設定器50が操作されたときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。設定器50は、所定の鍵を用いることで操作することが可能に構成されている。以下の説明において、「設定器50が操作される」という場合は、所定の鍵を用いて設定器50が操作されることを意味する。設定器50は、前面扉12の後側(裏側)に設けられている。主基板40は、設定ボタン51と接続されている。主CPU40aは、図示しないポートを介して、設定ボタン51が操作されたときに出力する検知信号を入力可能である。設定ボタン51は、前面扉12の後側(裏側)に設けられている。
【0058】
スロットマシン10では、電力供給の開始に伴って設定器50が操作されることによって、設定値を設定することができる。設定値は、複数段階で構成されており、設定ボタン51が操作されることによって、複数の設定値のうち何れかの設定値を選択できる。本実施形態における設定値には、「1」~「6」があり、「1」~「6」のうち何れかを設定値として設定することができる。スロットマシン10では、電力供給の開始に伴って設定器50を操作して設定値を変更することが可能な設定値変更可能状態に制御される。スロットマシン10では、設定値変更可能状態において設定ボタン51を操作することで、設定する設定値として選択している設定値を1段階ずつ変更することができる。そして、スロットマシン10では、設定値変更可能状態においてスタートレバー20が操作されたときに選択されている設定値が、設定値として設定される。
【0059】
スロットマシン10では、設定値に基づく当選確率の下で各種の抽選が行われる。そして、スロットマシン10では、設定値に応じて有利度が異なり、出玉率の期待値が異なる。例えば、スロットマシン10では、設定値に応じて、役抽選における払出役の当選確率が異なる。これにより、スロットマシン10では、設定値に応じて、有利区間への移行条件が成立する確率が異なる。スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、有利区間への移行条件が成立する確率高い。また、例えば、スロットマシン10では、設定値に応じて、通常有利開始条件が成立する確率が異なる。スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、通常有利開始条件が成立する確率高い。また、例えば、スロットマシン10では、設定値に応じて、チャンス有利開始条件が成立する確率が異なる。スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、チャンス有利開始条件が成立する確率高い。このような構成により、スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、有利状態に制御される確率が高く、有利度が高い。以上のようにスロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、出玉率の期待値が高く、有利度が高い。
【0060】
ここで、主ROM40bに記憶されている抽選テーブルのうち、複数ある当選番号の中から当選番号を決定するための役抽選に用いられる役抽選テーブルと、当選番号とについて説明する。
【0061】
まず、当選番号について説明する。本実施形態の当選番号は、変動ゲームにおいて表示(導出)可能な図柄の組み合わせとして、1つ又は複数の図柄の組み合わせが定められた情報である。即ち、当選番号は、変動ゲームにおいて入賞が可能な役として、1つ又は複数の役が定められた条件装置識別子(ID)である。
【0062】
スロットマシン10では、当選番号01~09を含む、複数の当選番号を備える。
当選番号01には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、チェリー役が定められている。当選番号01に当選している場合であって、ストップボタン21a~21cのそれぞれがチェリー図柄を有効ラインNL上に停止可能な押し位置(以下、チェリー押し位置と示す)で停止操作されたときには、押し順に関係なく、チェリー役が入賞するようにリールが停止される。その一方で、ストップボタン21a~21cがチェリー押し位置とは異なる押し位置で停止操作されたときには、押し順に関係なく、チェリーこぼしの図柄の組み合わせが導出されるようにリールが停止される。なお、スロットマシン10では、チェリーこぼしの図柄の組み合わせが導出されても、賞が付与されない。
【0063】
当選番号02には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、スイカ役が定められている。当選番号02に当選している場合であって、ストップボタン21a~21cのそれぞれがスイカ図柄を有効ラインNL上に停止可能な押し位置(以下、スイカ押し位置と示す)で停止操作されたときには、押し順に関係なく、スイカ役が入賞するようにリールが停止される。その一方で、ストップボタン21a~21cがスイカ押し位置とは異なる押し位置で停止操作されたときには、押し順に関係なく、スイカこぼしの図柄の組み合わせが導出されるようにリールが停止される。なお、スロットマシン10では、スイカこぼしの図柄の組み合わせが導出されても、賞が付与されない。
【0064】
当選番号03~08には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役とベルこぼし役とが定められている。当選番号03~08のうち何れかに当選している場合であって、第1押し順~第6押し順のうち予め定められた何れか1つの押し順で停止操作(以下、ベル役の操作態様と示す)されたときには、押し位置に関係なく、ベル役が入賞するようにリールが停止される。その一方で、前記1つの押し順とは異なる押し順で停止操作(以下、ベルこぼし役の操作態様と示す)がされたときには、押し位置に関係なく、ベルこぼし役が入賞するようにリールが停止される。
【0065】
当選番号03は、第1押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号04は、第2押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号05は、第3押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号06は、第4押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号07は、第5押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。当選番号08は、第6押し順で停止操作されたときに、ベル役が入賞するようにリールが停止される。
【0066】
当選番号09には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、再遊技役が定められている。当選番号09に当選している場合には、押し順及び押し位置に関係なく、再遊技役が入賞するようにリールが停止される。
【0067】
次に、役抽選テーブルについて説明する。
スロットマシン10は、複数の役抽選テーブルを備える。役抽選テーブルには、2枚掛けで変動ゲームが行われた場合の役抽選テーブルと、3枚掛けで変動ゲームが行われた場合の役抽選テーブルとがある。
【0068】
役抽選テーブルには、複数ある当選番号ごとに、当選とするか否かを判定(以下、当選判定と示す)するための数値データとして、判定値がそれぞれ対応付けられている。当選判定では、役抽選用の乱数の値から判定値を減算して得られた値が負の値となった場合に当選とする判定を行っている。なお、役抽選用の乱数の値から判定値を減算して得られた値が負の値にならなかった場合には、この算出した値を用いて、次の当選番号の当選判定を行う。各判定値は、掛け数と、設定値と、当選番号とに応じて予め定められている。
【0069】
役抽選テーブルには、当選番号ごとに、当選とするか否かの判定対象とする順序が定められている。本実施形態において、当選判定の対象とする順序は、当選番号が小さい順(当選番号01→当選番号02→・・・→当選番号09)となっている。なお、何れの当選番号(役)にも当選しない場合は、所謂「はずれ」である。
【0070】
スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、当選番号01(チェリー役)の当選確率が高くなるように判定値が設定されている。また、スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、当選番号02(スイカ役)の当選確率が高くなるように判定値が設定されている。また、スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、当選番号03~08(ベル役及びベルこぼし役)の当選確率のそれぞれが高くなるように判定値が設定されている。
【0071】
したがって、スロットマシン10は、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、賞の付与確率が高くなる。このため、スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、遊技者にとって有利となるように構成されている。
【0072】
同一の設定値において、3枚掛けで変動ゲームが行われたときは、2枚掛けで変動ゲームが行われたときに比して、当選番号01(チェリー役)の当選確率が高くなるように判定値が設定されている。また、同一の設定値において、3枚掛けで変動ゲームが行われたときは、2枚掛けで変動ゲームが行われたときに比して、当選番号02(スイカ役)の当選確率が高くなるように判定値が設定されている。また、同一の設定値において、3枚掛けで変動ゲームが行われたときは、2枚掛けで変動ゲームが行われたときに比して、当選番号03~08(ベル役及びベルこぼし役)の当選確率のそれぞれが高くなるように判定値が設定されている。上述したように、3枚掛けで変動ゲームが行われたときは、2枚掛けで変動ゲームが行われたときに比して、スイカ役が入賞したときの遊技メダルの払い出しが2枚多い。また、3枚掛けで変動ゲームが行われたときは、2枚掛けで変動ゲームが行われたときに比して、ベル役が入賞したときの遊技メダルの払い出しが13枚多い。
【0073】
したがって、スロットマシン10は、2枚掛け又は3枚掛けで変動ゲームを行うことが可能であるものの、2枚掛けではなく、3枚掛けにて変動ゲームを行うことで、賞の付与確率が高くなるとともに、払出役が入賞したときの遊技メダルの払い出しが多くなり易い。このため、本実施形態では、3枚掛けで変動ゲームが行われることにより遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、本実施形態における当選番号03~08(ベル役及びベルこぼし役)の当選確率は、それぞれ約1/12となっている。このため、本実施形態では、約1/2でベル役及びベルこぼし役に当選する。
【0074】
副基板41について詳しく説明する。
副基板41は、所定のプログラムを実行可能な副CPU41aと、データの読み出しが可能な副ROM41bと、データの読み出し及び書き込みが可能な副RWM41cと、を備える。副ROM41bは、副CPU41aが実行する所定のプログラム及び所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM41bは、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。副ROM41bは、音声演出の実行に用いる音声演出データを記憶している。副ROM41bは、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副RWM41cは、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々なデータを記憶する。フラグ、カウンタ、及びタイマは、副RWM41cが記憶するデータの一例である。
【0075】
副基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副基板41に搭載することによって、所謂「ハードウェア乱数」として生成してもよく、副CPU41aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによって、所謂「ソフトウェア乱数」として生成してもよい。
【0076】
副基板41は、装飾ランプ13、スピーカ14、及び演出表示装置15と接続されている。副CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ13、スピーカ14、及び演出表示装置15を制御可能である。
【0077】
次に、主基板40の主CPU40aが実行する処理について説明する。
スロットマシン10への電力供給の開始に伴って設定器50が操作された場合、主CPU40aは、設定値変更可能状態とする。設定値変更可能状態において、主CPU40aは、設定ボタン51が操作される毎に、設定する設定値として選択している設定値を1段階ずつ変更する。そして、スタートレバー20が操作された場合、主CPU40aは、その時点において選択している設定値を設定する設定値として、当該設定値を特定可能な情報(以下、設定値情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、設定された設定値を特定可能な制御コマンド(以下、設定値コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、本実施形態において、出力バッファに格納された制御コマンドは、タイマ割り込み処理として実行される情報出力処理によって副基板41へ出力される。このように、スロットマシン10は、電力供給の開始に伴って設定器50、設定ボタン51、及びスタートレバー20を操作することで、複数種類の設定値の中から何れか1つの設定値を設定可能に構成されている。
【0078】
以下、主CPU40aが実行する遊技進行メイン処理について説明する。
図7に示すように、遊技進行メイン処理は、変動ゲームの実行、及び賞の付与を行うための一連の処理である。
【0079】
遊技進行メイン処理において主CPU40aは、遊技開始セット処理を行う(ステップS101)。遊技開始セット処理において主CPU40aは、主RWM40cにおける所定の記憶領域の消去又は更新を行う。次に、主CPU40aは、メダルの掛け数(ベット数)の受付を開始する(ステップS102)。主CPU40aは、再遊技作動時(再遊技を設定中)であるか否かを判定する(ステップS103)。再遊技作動時とは、再遊技が付与されているときに相当する。再遊技作動時でない場合(ステップS103:NO)、主CPU40aは、今回の変動ゲームにおける掛け数(ベット数)を設定するメダル管理処理を行う(ステップS104)。メダル管理処理において掛け数を設定した場合、主CPU40aは、掛け数が設定されたことを特定可能な制御コマンド(以下、掛け数設定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、掛け数設定コマンドからは、設定されている掛け数を特定することも可能に構成されている。
【0080】
メダル管理処理において主CPU40aは、メダル投入口17に遊技メダルが投入されて投入センサSE4から検知信号を入力すると、掛け数を増加させ得る。具体的に、主CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数未満である状態において、メダル投入口17に遊技メダルが投入されたときに、掛け数を増加させる。一方、主CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数である状態において、メダル投入口17に遊技メダルが投入されたときに、掛け数を増加させない。この場合、主CPU40aは、投入された遊技メダルの枚数だけクレジットの数を増加させる。なお、主CPU40aは、クレジットの数が上限数(一例として50枚)を超えた場合には、メダル投入口17に投入された遊技メダルがホッパーユニットに貯留されないようにするとともに、メダル払出口22から遊技メダルを返却する。
【0081】
また、メダル管理処理において主CPU40aは、MAXベットボタン18が操作されたときに出力される検知信号を入力すると、掛け数を増加させ得る。具体的に、主CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数未満である状態において、クレジットの数が1以上あるときに、掛け数を増加させ得る。一方、主CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数である状態において、MAXベットボタン18が操作されたときに、掛け数を増加させない。また、主CPU40aは、クレジットの数が0であるときに、掛け数を増加させない。
【0082】
主CPU40aは、MAXベットボタン18が操作されたことに基づいて掛け数を増加させる場合、最大掛け数となるときのみ掛け数を増加させる。具体的に、主CPU40aは、設定されている掛け数が最大掛け数未満であって、且つ設定されている掛け数とクレジットの数との合計が最大掛け数以上であるとき、MAXベットボタン18が操作されると、掛け数が最大掛け数(3枚)となるように掛け数を増加させる。一方、主CPU40aは、設定されている掛け数とクレジットの数との合計が最大掛け数未満であるとき、MAXベットボタン18が操作されても、掛け数を増加させない。例えば、主CPU40aは、設定されている掛け数が0枚である状態において、クレジットの数が3未満であるときにMAXベットボタン18が操作されても、掛け数を増加させない。なお、主CPU40aは、掛け数を増加させたとき、当該増加分だけ、主RWM40cに記憶されているクレジットの数を減算する。
【0083】
このように、スロットマシン10は、MAXベットボタン18が操作されることにより、最大掛け数(3枚)が設定されるように構成されている。但し、スロットマシン10では、メダル投入口17に遊技メダルが投入されることにより、最小掛け数(2枚)を設定することも可能である。主CPU40aは、設定されている掛け数に応じて、ベット表示部34を制御する。また、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されているクレジットの数に応じて、クレジット表示部35を制御する。そして、主CPU40aは、メダル管理処理を終了する。
【0084】
主CPU40aは、再遊技作動時である場合(ステップS103:YES)、又は、メダル管理処理を終了した場合、今回の変動ゲームにおける掛け数(ベット数)が、変動ゲームを開始可能とする規定掛け数Xと一致するか否かを判定する(ステップS105)。なお、主CPU40aは、再遊技作動時である場合(ステップS103:YES)、前回の変動ゲームにおける掛け数を、今回の変動ゲームにおける掛け数として主RWM40cに設定する。上述したように、本実施形態における規定掛け数Xは、遊技状態に関わらず2枚又は3枚である。
【0085】
掛け数が規定掛け数Xと一致しない場合(ステップS105:NO)、主CPU40aは、ステップS103の処理に移行する。即ち、ステップS105の処理において主CPU40aは、変動ゲームを開始可能な状態となったか否かを判定している。一方、今回の変動ゲームにおける掛け数が規定掛け数Xと一致する場合(ステップS105:YES)、主CPU40aは、スタートレバー20が操作(開始操作)されたか否かを判定する(ステップS106)。
【0086】
ステップS106の処理において主CPU40aは、スタートレバー20から検知信号を入力した場合に肯定判定する。一方、主CPU40aは、スタートレバー20から検知信号を入力しない場合に否定判定する。開始操作を受付けていない場合(ステップS106:NO)、主CPU40aは、ステップS103の処理へ移行する。一方、開始操作を受付けた場合(ステップS106:YES)、主CPU40aは、第1停滞処理を行う(ステップS107)。
【0087】
第1停滞処理において、主CPU40aは、停滞制御を実行する場合がある。本実施形態における停滞制御とは、遊技の進行を停滞(所謂、フリーズ)させる制御である。具体的に、主CPU40aは、通常有利開始条件及びチャンス有利開始条件の何れかが成立したか否かを判定する。通常有利開始条件及びチャンス有利開始条件の何れも成立していなかった場合、主CPU40aは、停滞制御を実行せずに第1停滞処理を終了する。一方、通常有利開始条件及びチャンス有利開始条件の何れかが成立していた場合、主CPU40aは、停滞制御を実行する。つまり、主CPU40aは、第2通常状態から有利状態へ移行させるとき、停滞制御を実行する。また、主CPU40aは、チャンス状態から有利状態へ移行させるとき、停滞制御を実行する。本実施形態では、主CPU40aが停滞制御を実行する停滞制御手段に相当する。
【0088】
主CPU40aは、第1停滞処理において停滞制御を開始したとき、停滞制御の開始を特定可能な制御コマンド(以下、第1停滞開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU40aは、停滞制御を開始すると、停滞制御の実行時間を計時して、当該停滞制御の実行時間が予め定められた停滞時間(一例として2000ms)に達すると、停滞制御を終了する。主CPU40aは、停滞制御を終了したとき、停滞制御の終了を特定可能な制御コマンド(以下、第1停滞終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、主CPU40aは、第1停滞処理を終了する。
【0089】
第1停滞処理を終えると、主CPU40aは、開始処理を行う(ステップS108)。開始処理において、主CPU40aは、遊技状態を移行させる。具体的に、主CPU40aは、第2通常状態であるときに通常有利開始条件が成立したか否かを判定する。通常有利開始条件が成立していた場合、主CPU40aは、第2通常状態から有利状態へ移行させる。通常有利開始条件が成立していなかった場合、主CPU40aは、チャンス状態であるときにチャンス有利開始条件が成立したか否かを判定する。チャンス有利開始条件が成立していた場合、主CPU40aは、チャンス状態から有利状態へ移行させる。
【0090】
主CPU40aは、第2通常状態及びチャンス状態の何れかから有利状態へ移行させる場合、有利状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、有利状態情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、スロットマシン10は、有利状態に制御される。また、主CPU40aは、有利状態に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、有利状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。さらに、主CPU40aは、表示器38のドット表示部38hの発光体が点灯するように制御する。なお、主CPU40aは、有利状態から有利状態とは異なる遊技状態へ移行させるときまで表示器38のドット表示部38hの発光体が継続して点灯するように制御する。スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38hを視認することにより、有利状態に制御されていることを特定することができる。本実施形態では、表示器38のドット表示部38hが点灯することが、有利状態であることを報知する特定報知に相当する。このように、払出表示部36は、遊技機の外部から視認可能であって、特定報知を実行可能である。特定報知は、特定報知部において実行される。そして、特定報知は、少なくとも有利状態に制御されているときに実行される。
【0091】
表示器38のドット表示部38hを点灯させた後、主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、有利状態に制御されていることを特定可能な外部信号(以下、有利状態信号と示す)を出力(オン)するように制御する。なお、主CPU40aは、有利状態から有利状態とは異なる遊技状態へ移行させるときまで有利状態信号を継続して出力するように制御する。つまり、主CPU40aは、有利状態から有利状態とは異なる遊技状態へ移行させるまで、有利状態信号が出力状態(オン状態)を維持するように制御する。このように、本実施形態の外部信号には、少なくとも有利状態に制御されているときに出力される有利状態信号が含まれる。そして、有利状態信号は、表示器38のドット表示部38hが点灯した後(特定報知が開始した後)に出力状態となる。
【0092】
開始処理において、チャンス有利開始条件が成立していなかった場合、主CPU40aは、有利状態であるときに第1終了条件が成立したか否かを判定する。第1終了条件が成立していた場合、主CPU40aは、有利状態からチャンス状態へ移行させる。第1終了条件が成立していなかった場合、主CPU40aは、開始処理を終了する。
【0093】
主CPU40aは、有利状態からチャンス状態へ移行させる場合、有利状態信号を非出力するように制御する。主CPU40aは、再び有利状態へ移行させるときまで、有利状態信号が非出力状態(オフ状態)を維持するように制御する。
【0094】
有利状態信号を非出力状態とした後、主CPU40aは、チャンス状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、チャンス状態情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、スロットマシン10は、チャンス状態に制御される。また、主CPU40aは、チャンス状態に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、チャンス状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。さらに、主CPU40aは、表示器38のドット表示部38hの発光体が消灯するように制御する。そして、主CPU40aは、開始処理を終了する。このように、有利状態信号は、表示器38のドット表示部38hが消灯する前(特定報知が終了する前)に非出力状態となる。なお、主CPU40aは、再び有利状態へ移行させるときまで、表示器38のドット表示部38hの発光体が継続して消灯するように制御する。スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38hを視認することにより、有利状態に制御されていないことを特定することができる。
【0095】
因みに、有利区間への移行条件が成立した場合については、後述する有利状態処理(ステップS122)において、遊技状態を移行させる処理が行われる。また、第2終了条件が成立した場合については、後述する有利区間移行処理(ステップS125)において、遊技状態を移行させる処理が行われる。本実施形態では、主CPU40aが遊技状態を制御する遊技状態制御手段に相当する。
【0096】
開始処理を終えると、主CPU40aは、役抽選として、当選番号を決定するための役抽選処理を行う(ステップS109)。役抽選処理において、主CPU40aは、主基板40にて生成している役抽選用の乱数を取得する。主CPU40aは、設定値情報を参照し、設定されている設定値を特定する。そして、主CPU40aは、掛け数に対応する役抽選テーブルを参照する。主CPU40aは、取得した役抽選用の乱数から設定値毎に役抽選テーブルに定められた当選番号の判定値を減算して、当選とするか否かの判定を繰り返し行い、役抽選テーブルに定められた当選番号の何れかに当選とするか、何れの当選番号にも非当選(所謂、はずれ)とするかを決定する。
【0097】
主CPU40aは、何れかの当選番号に当選した場合、当選した当選番号を特定可能な制御フラグ(以下、当選フラグと示す)を主RWM40cに記憶させる。なお、主CPU40aは、変動ゲームが終了すると当選フラグを消去する。主CPU40aは、当選した当選番号を特定可能な制御コマンド(以下、当選コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0098】
役抽選処理を終えると、主CPU40aは、有利抽選処理を行う(ステップS110)。有利抽選処理において主CPU40aは、遊技状態に応じて、有利区間移行決定処理、第1有利移行抽選処理、及び第2有利移行抽選処理の何れかを行う。主CPU40aは、第1通常状態に制御されているとき、有利区間移行決定処理を実行する。主CPU40aは、第2通常状態に制御されているとき、第1有利移行抽選処理を実行する。主CPU40aは、チャンス状態に制御されているとき、第2有利移行抽選処理を実行する。
【0099】
最初に、有利区間移行決定処理について説明する。主CPU40aは、第1通常状態に制御されているときであって、且つ3枚掛けであるときに有利区間移行決定処理を行う。一方、主CPU40aは、第1通常状態とは異なる遊技状態に制御されているとき、又は、2枚掛けであるときに有利区間移行決定処理を行わない。有利区間移行決定処理は、非有利区間から有利区間へ移行させるか否かを決定する処理である。換言すれば、有利区間移行決定処理は、第1通常状態から第2通常状態へ移行させるか否かを決定する処理である。
【0100】
有利区間移行決定処理において、主CPU40aは、有利区間への移行条件が成立するか否かを判定する。具体的に、主CPU40aは、当選フラグを参照する。当選フラグが当選番号01(チェリー役)であった場合、主CPU40aは、有利区間への移行条件の成立を決定する。主CPU40aは、有利区間への移行条件が成立したことを特定可能な情報(以下、有利区間移行情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、主CPU40aは、有利区間への移行条件が成立したことを特定可能である。
【0101】
また、当選フラグが当選番号02(スイカ役)であった場合、主CPU40aは、有利区間への移行条件の成立を決定する。主CPU40aは、有利区間移行情報を主RWM40cに記憶させる。当選フラグが当選番号03~08(ベル役及びベルこぼし役)であった場合、主CPU40aは、有利区間への移行条件の成立を決定する。主CPU40aは、有利区間移行情報を主RWM40cに記憶させる。なお、当選フラグが当選番号09(再遊技役)、又は、何れの当選番号にも当選していない場合(はずれ)、主CPU40aは、有利区間への移行条件の非成立を決定する。主CPU40aは、有利区間への移行条件の成立を決定した場合、又は、有利区間への移行条件の非成立を決定した場合、有利区間移行決定処理を終了するとともに、有利抽選処理を終了する。因みに、有利区間への移行条件が成立した場合、主CPU40aは、後述する有利区間移行処理(ステップS125)において、非有利区間から有利区間へ移行させるとともに、第1通常状態から第2通常状態へ移行させる。
【0102】
このように、主CPU40aは、第1通常状態に制御されているとき、有利区間移行決定処理を行うことにより、当選役に応じて、有利区間への移行条件が成立し得る。有利区間への移行条件は、役抽選において払出役に当選したときに成立する一方、役抽選において払出役に当選しないときに成立しない。本実施形態において、有利区間への移行条件が成立する確率は、一例として約1/1.2である。なお、上述したように、本実施形態では、設定されている設定値に応じて、有利区間への移行条件が成立する確率が異なる。
【0103】
次に、第1有利移行抽選処理について説明する。主CPU40aは、第2通常状態に制御されているときであって、且つ3枚掛けであるときに第1有利移行抽選処理を行う。一方、主CPU40aは、第2通常状態とは異なる遊技状態に制御されているとき、又は、2枚掛けであるときに第1有利移行抽選処理を行わない。第1有利移行抽選処理は、第2通常状態から有利状態へ移行させるか否かを抽選する処理である。
【0104】
第1有利移行抽選処理において、主CPU40aは、主基板40にて生成している有利移行抽選用の乱数と、当選フラグの当選番号とに基づいて、第1有利抽選を行う。例えば、第1有利抽選は、取得した有利移行抽選用の乱数の値が、第1有利抽選に当選とする値であるか否かを判定することによって行うことができる。第1有利抽選の当選確率は、当選フラグの当選番号(当選役)に応じて異なる構成であってもよく、これに加えて、又は代えて、第2通常状態における変動ゲームの実行回数に応じて周期的に変化する構成であってもよい。第1有利抽選に当選した場合、主CPU40aは、通常有利開始条件の成立を決定する。第1有利抽選に当選しなかった場合、主CPU40aは、通常有利開始条件の非成立を決定する。このように、通常有利開始条件は、第1有利抽選に当選したときに成立する一方、第1有利抽選に当選しないときに成立しない。本実施形態において、第1有利抽選に当選する確率は、一例として約1/100である。
【0105】
第1有利抽選に当選した場合、主CPU40aは、通常有利開始条件が成立したことを特定可能な情報(以下、通常有利開始情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、主CPU40aは、通常有利開始条件が成立したことを特定可能である。なお、上述したように、主CPU40aは、開始処理(ステップS108)において、第2通常状態から有利状態へ移行させる。また、主CPU40aは、後述する有利状態処理(ステップS122)において用いられるナビ回数として、5回、10回、及び20回の何れかを主RWM40cに記憶させる。主CPU40aは、主基板40にて生成しているナビ回数抽選用の乱数を用いてナビ回数決定抽選を行い、5回、10回、及び20回の何れかをナビ回数として決定する。因みに、スロットマシン10は、有利状態において、ナビ回数の数だけベル役を入賞させることが可能に構成されている。主CPU40aは、決定したナビ回数を特定可能な制御コマンド(以下、ナビ回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU40aは、第1有利抽選を終了すると、第1有利移行抽選処理を終了するとともに、有利抽選処理を終了する。
【0106】
次に、第2有利移行抽選処理について説明する。主CPU40aは、チャンス状態に制御されているときであって、且つ3枚掛けであるときに第2有利移行抽選処理を行う。一方、主CPU40aは、チャンス状態とは異なる遊技状態に制御されているとき、又は、2枚掛けであるときに第2有利移行抽選処理を行わない。第2有利移行抽選処理は、チャンス状態から有利状態及び第1通常状態の何れかへ移行させるか否かを抽選する処理である。
【0107】
第2有利移行抽選処理において、主CPU40aは、主基板40にて生成している有利移行抽選用の乱数と、当選フラグの当選番号とに基づいて、第2有利抽選を行う。例えば、第2有利抽選は、取得した有利移行抽選用の乱数の値が、第2有利抽選に当選とする値であるか否かを判定することによって行うことができる。第2有利抽選の当選確率は、当選フラグの当選番号(当選役)に応じて異なる構成であってもよく、これに加えて、又は代えて、チャンス状態における変動ゲームの実行回数に応じて周期的に変化する構成であってもよい。第2有利抽選に当選した場合、主CPU40aは、チャンス有利開始条件の成立を決定する。第2有利抽選に当選しなかった場合、主CPU40aは、チャンス有利開始条件の非成立を決定する。このように、チャンス有利開始条件は、第2有利抽選に当選したときに成立する一方、第2有利抽選に当選しないときに成立しない。本実施形態において、第2有利抽選に当選する確率は、一例として約1/10である。
【0108】
第2有利抽選に当選した場合、主CPU40aは、チャンス有利開始条件が成立したことを特定可能な情報(以下、チャンス有利開始情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、主CPU40aは、チャンス有利開始条件が成立したことを特定可能である。なお、上述したように、主CPU40aは、開始処理(ステップS108)において、チャンス状態から有利状態へ移行させる。また、主CPU40aは、後述する有利状態処理(ステップS122)において用いられるナビ回数として、5回、10回、及び20回の何れかを主RWM40cに記憶させる。主CPU40aは、主基板40にて生成しているナビ回数抽選用の乱数を用いてナビ回数決定抽選を行い、5回、10回、及び20回の何れかをナビ回数として決定する。主CPU40aは、ナビ回数コマンドを出力バッファに格納する。その後、主CPU40aは、第2有利移行抽選処理を終了するとともに、有利抽選処理を終了する。
【0109】
第2有利抽選に当選しなかった場合、主CPU40aは、主基板40にて生成している通常移行抽選用の乱数に基づいて、通常移行抽選を行う。例えば、通常移行抽選は、取得した通常移行抽選用の乱数の値が、通常移行抽選に当選とする値であるか否かを判定することによって行うことができる。通常移行抽選に当選した場合、主CPU40aは、チャンス終了条件の成立を決定する。通常移行抽選に当選しなかった場合、主CPU40aは、チャンス終了条件の非成立を決定する。このように、チャンス終了条件は、通常移行抽選に当選したときに成立する一方、通常移行抽選に当選しないときに成立しない。本実施形態において、チャンス終了条件が成立する確率は、一例として約1/50である。
【0110】
通常移行抽選に当選した場合、主CPU40aは、チャンス終了条件が成立したことを特定可能な情報(以下、チャンス終了情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、主CPU40aは、チャンス終了条件が成立したことを特定可能である。なお、主CPU40aは、後述する有利区間移行処理(ステップS125)において、有利区間から非有利区間へ移行させるとともに、チャンス状態から第1通常状態へ移行させる。主CPU40aは、通常移行抽選を終了すると、第2有利移行抽選処理を終了するとともに、有利抽選処理を終了する。
【0111】
以上のように、第2有利抽選に当選する確率は約1/10であり、通常移行抽選に当選する確率は約1/50である。このため、有利状態からチャンス状態へ移行した後、再び有利状態へ移行する確率は、約1/1.18である。このように、スロットマシン10は、有利状態が終了しても、高確率で再び有利状態に移行するように構成されている。
【0112】
有利抽選処理を終えると、主CPU40aは、指示情報決定処理を行う(ステップS111)。主CPU40aは、有利状態(AT状態)に制御されているときであって、且つ3枚掛けであるときに指示情報決定処理を行う。一方、主CPU40aは、有利状態とは異なる遊技状態(非AT状態)に制御されているとき、又は、2枚掛けであるときに指示情報決定処理を行わない。
【0113】
指示情報決定処理において、主CPU40aは、当選フラグが当選番号03~08(ベル役及びベルこぼし役)の何れかであった場合、ベル役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を決定する。一方、当選フラグが01,02,09、又は、何れの当選番号にも当選していない場合、ストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報を決定しない。例えば、当選フラグが当選番号03であった場合、主CPU40aは、第1押し順を特定可能な操作情報を決定する。当選フラグが当選番号04であった場合、主CPU40aは、第2押し順を特定可能な操作情報を決定する。当選フラグが当選番号05であった場合、主CPU40aは、第3押し順を特定可能な操作情報を決定する。当選フラグが当選番号06であった場合、主CPU40aは、第4押し順を特定可能な操作情報を決定する。当選フラグが当選番号07であった場合、主CPU40aは、第5押し順を特定可能な操作情報を決定する。当選フラグが当選番号08であった場合、主CPU40aは、第6押し順を特定可能な操作情報を決定する。主CPU40aは、押し順を特定可能な制御コマンド(以下、指示情報コマンドと示す)を出力バッファに格納し、指示情報決定処理を終了する。
【0114】
指示情報決定処理を終えると、主CPU40aは、指示情報表示処理を行う(ステップS112)。指示情報決定処理において第1押し順~第6押し順の何れかを特定可能な操作情報を決定した場合、主CPU40aは、決定した操作情報が表示されるように、払出表示部36を制御する(図3参照)。そして、主CPU40aは、指示情報表示処理を終了する。なお、指示情報決定処理が行われていない場合、又は、指示情報決定処理において操作情報を決定していない場合、主CPU40aは、指示情報表示処理を行わない。このように、払出表示部36では、有利状態に制御されているときに、ストップボタンの操作順序に関する操作補助報知が実行される場合がある。
【0115】
指示情報表示処理を終えると、主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、開始操作を受付けたときの掛け数を特定可能な外部信号(以下、メダル投入信号と示す)が出力されるように制御する。例えば、2枚掛けで開始操作が行われた場合、主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、2枚掛けの変動ゲームが開始することを特定可能なメダル投入信号が出力されるように制御する。例えば、3枚掛けで開始操作が行われた場合、主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、3枚掛けの変動ゲームが開始することを特定可能なメダル投入信号が出力されるように制御する。外部集中端子板25と接続された機器(一例としてホールコンピュータやデータ表示器)は、メダル投入信号を入力することにより、今回の変動ゲームにおける掛け数を特定することができるとともに、変動ゲームが開始することを特定することができる。
【0116】
その後、主CPU40aは、ウエイトタイムが経過したか否かを判定する(ステップS113)。ウエイトタイムが経過していない場合(ステップS113:NO)、主CPU40aは、ウエイトタイムが経過するまで待機する。ウエイトタイムが経過している場合(ステップS113:YES)、主CPU40aは、次回、ウエイトタイムが経過したか否かを判定するためのウエイトタイム(一例として4100ms)を設定する(ステップS114)。なお、設定されたウエイトタイムは、タイマ割り込み処理として実行されるカウント減算処理において計時される。
【0117】
ウエイトタイム設定後、主CPU40aは、リール16a~16cの回転が開始されるように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する(ステップS115)。スロットマシン10では、ステップS115においてリール16a~16cの回転が開始されることにより変動ゲームが開始する。このように、主CPU40aは、開始操作を契機として変動ゲームを開始させる。主CPU40aは、変動ゲームの開始を特定可能な制御コマンド(以下、開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、開始コマンドは、開始操作を受付けたときの掛け数を特定可能な制御コマンドでもある。
【0118】
主CPU40aは、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達すると、ストップボタン21a~21cの何れかによる停止操作を受付けたかを判定する(ステップS116)。ステップS116の処理において、主CPU40aは、回転中のリールに対応するストップボタン21a~21cの何れかから検知信号を入力している場合に肯定判定する。一方、主CPU40aは、ストップボタン21a~21cの何れからも検知信号を入力していない場合に否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS116:NO)、主CPU40aは、停止操作を受付けるまで待機する。
【0119】
停止操作を受付けた場合(ステップS116:YES)、主CPU40aは、検知信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS117)。即ち、主CPU40aは、停止操作を契機としてアクチュエータを制御し、停止操作に対応するリールにおいて図柄を停止させる。
【0120】
ここで、リール停止処理の詳細について説明する。
主CPU40aは、ストップボタンが操作されたタイミング(回転位置)から所定の引き込み範囲内(その一例として5図柄)にある図柄のうち、役抽選の抽選結果(当選役)に応じて、有効ラインNL上に停止させることが許容されている図柄を検索する。例えば、図柄の検索は、主ROM40bに記憶されている停止図柄検索テーブルを参照すること、及び停止図柄検索データを用いた演算の少なくとも一方によって実現できる。そして、主CPU40aは、検索された図柄の何れかが有効ラインNL上に停止されるようにリールの回転を停止させる。
【0121】
主CPU40aは、第1停止操作、第2停止操作、及び第3停止操作がされたときに、それぞれリール停止処理を行うことによって、今回の役抽選の抽選結果と、ストップボタン21a~21cの操作態様(押し順及び押し位置)と、に応じた図柄の組み合わせを表示させる。即ち、主CPU40aは、ストップボタン21a~21cの操作態様に応じて、当選フラグの当選番号に対応付けられた役の入賞を発生させることが可能である。なお、主CPU40aは、何れの当選番号にも当選していない場合(はずれの場合)、何れの役の入賞も発生させない。例えば、主CPU40aは、当選番号03~08の何れかに当選している場合であって、ベル役の操作態様でストップボタン21a~21cが操作されたときには、ベル役の入賞を発生させる一方で、ベルこぼし役の操作態様でストップボタン21a~21cが操作されたときには、ベルこぼし役の入賞を発生させる。因みに、スロットマシン10は、リール停止処理が行われているときであっても、当該リール停止処理が行われているリールとは異なるリールであって、回転中のリールに対応する停止操作を受付可能に構成されている。即ち、スロットマシン10は、リール16a~16cの回転を停止させるリール停止処理を、略同時で行うことが可能に構成されている。これにより、例えば、スロットマシン10では、ストップボタン21a~21cを略同タイミングで操作されたとしても、それぞれに対応するリール16a~16cがそれぞれのリール停止処理に基づいて停止される。このため、本実施形態では、リールの回転を停止させるための操作性が向上する。
【0122】
続いて、主CPU40aは、リール16a~16cの全てを停止させたかを判定する(ステップS118)。リール16a~16cのうち一部のリールを停止させていない場合(ステップS118:NO)、主CPU40aは、ステップS116の処理へ移行する。一方、リール16a~16cの全てを停止させている場合(ステップS118:YES)、主CPU40aは、変動ゲームを終了して、変動ゲームの結果を判定する表示図柄判定処理を行う(ステップS119)。このように、スロットマシン10では、ストップボタン21a~21cが操作されることによって、リール16a~16cが停止して変動ゲームが終了する。そして、変動ゲームでは、ストップボタン21a~21cが操作されることによって停止目(ゲーム結果)が導出されるように構成されている。
【0123】
以上のように、スロットマシン10では、ステップS115においてリール16a~16cの回転が開始されることにより変動ゲームが開始して、ステップS117においてリール16a~16cが停止したことにより変動ゲームが終了する。本実施形態では、リール16a~16cの回転が開始してからリール16a~16cが停止するまでの時間は、全てのストップボタン(ストップボタン21a~21c)が操作されるまでの時間に応じて異なる。即ち、スロットマシン10では、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの時間は、全てのストップボタンが操作されるまでの時間に応じて異なる。例えば、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達すると略同時にストップボタン21a~21cが操作された場合には、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が最短遊技時間となる。つまり、スロットマシン10では、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達した後、最速で全てのストップボタンが操作されることにより、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が最短遊技時間となる。最短遊技時間は、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでに必要な時間の最も短い時間である。スロットマシン10において、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの最短遊技時間は、約200msである。
【0124】
因みに、2回の変動ゲームが実行された場合、2回の変動ゲームがそれぞれ最短遊技時間で実行されたときにおいて、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが終了するまでの最短時間は、約4300msである。これは、スロットマシン10では、ウエイトタイムによって、単位時間当りの変動ゲームの実行回数が予め定めた規定回数を超えないように設定されているためである。これにより、スロットマシン10では、2回の変動ゲームがそれぞれ最短遊技時間で実行されたとしても、ウエイトタイムにより、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが開始するまで、少なくとも4100msかかるようになっている。
【0125】
ステップS119の表示図柄判定処理において、主CPU40aは、何れかの役の入賞が発生したか否かの入賞判定を行う。即ち、主CPU40aは、有効ラインNL上に停止させた図柄の組み合わせが、賞を獲得するために必要な組み合わせとして予め定められたものであるか否かを判定する。主CPU40aは、何れかの役の入賞が発生した場合、当該入賞が発生した役に定められた賞を付与する。具体的に、主CPU40aは、再遊技役の入賞が発生した場合、再遊技を設定する。即ち、主CPU40aは、再遊技役の入賞が発生した変動ゲームと同じ掛け数を設定する。主CPU40aは、設定された掛け数を特定可能な制御コマンド(以下、再遊技コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0126】
また、再遊技役の入賞が発生した場合、主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、賞が付与されたことを特定可能な外部信号(以下、メダル払出信号と示す)が出力されるように制御する。2枚掛けの変動ゲームで再遊技役の入賞が発生した場合、主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、2枚の遊技メダルに相当する賞が付与されたことを特定可能なメダル払出信号が出力されるように制御する。3枚掛けの変動ゲームで再遊技役の入賞が発生した場合、主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、3枚の遊技メダルに相当する賞が付与されたことを特定可能なメダル払出信号が出力されるように制御する。その後、主CPU40aは、有利状態処理を行う(ステップS122)。
【0127】
主CPU40aは、払出役の入賞が発生してメダルを払い出すか否かを判定する(ステップS120)。払出役の入賞が発生しなかった場合(ステップS120:NO)、有利状態処理を行う(ステップS122)。一方、払出役の入賞が発生した場合(ステップS120:YES)、主CPU40aは、メダル払出処理を行う(ステップS121)。メダル払出処理において、主CPU40aは、入賞が発生した払出役に定められた枚数の遊技メダルが加算されるようにクレジットの数を更新する。また、主CPU40aは、クレジットの数の上限数(その一例として50枚)を超えた分の遊技メダルが払い出されるように、ホッパーユニット(不図示)を制御する。主CPU40aは、入賞が発生した払出役に定められた枚数を特定可能な制御コマンド(以下、払出コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0128】
また、払出役の入賞が発生した場合、主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、メダル払出信号が出力されるように制御する。例えば、15枚の払出役の入賞が発生した場合、主CPU40aは、外部集中端子板25の出力端子から、15枚の遊技メダルに相当する賞が付与されたことを特定可能なメダル払出信号が出力されるように制御する。外部集中端子板25と接続された機器(一例としてホールコンピュータやデータ表示器)は、メダル払出信号を入力することにより、今回の変動ゲームにおいて付与された賞を特定することができる。
【0129】
さらに、主CPU40aは、入賞の発生を契機に払い出される遊技メダルの枚数を特定可能な情報を表示するように払出表示部36を制御する。具体的に、払出役の入賞が発生した場合、主CPU40aは、表示器37の表示部37a~37g及び表示器38の表示部38a~38gを制御する。なお、表示器37のドット表示部37hは、入賞の発生を契機に払い出される遊技メダルの枚数を特定可能な情報の表示に関わらず、点灯している場合には継続して点灯し、消灯している場合には継続して消灯する。表示器38のドット表示部38hは、入賞の発生を契機に払い出される遊技メダルの枚数を特定可能な情報の表示に関わらず、点灯している場合には継続して点灯し、消灯している場合には継続して消灯する。その後、主CPU40aは、有利状態処理を行う(ステップS122)。
【0130】
有利状態処理において、主CPU40aは、有利状態に制御されているか否かを判定する。有利状態に制御されていない場合、主CPU40aは、有利状態処理を終了する。一方、有利状態に制御されている場合、主CPU40aは、3枚掛けであるか否かを判定する。3枚掛けでない場合(2枚掛けである場合)、主CPU40aは、有利状態処理を終了する。一方、3枚掛けである場合、主CPU40aは、第1終了条件が成立するか否かを判定する。具体的に、主CPU40aは、ベル役が入賞したか否かに基づいて、主RWM40cに記憶されているナビ回数を更新する。ベル役が入賞した場合、主CPU40aは、ナビ回数を1減算する。一方、ベル役が入賞しなかった場合、主CPU40aは、ナビ回数を1減算しない。ナビ回数が1減算されて0となった場合、主CPU40aは、第1終了条件の成立を決定する。このように、第1終了条件は、有利状態が開始した後、当該有利状態に制御されているときにおける変動ゲームの結果に基づいて成立する。
【0131】
主CPU40aは、第1終了条件が成立したことを特定可能な情報(以下、第1終了情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、主CPU40aは、第1終了条件が成立したことを特定可能である。なお、上述したように、主CPU40aは、開始処理(ステップS108)において、有利状態からチャンス状態へ移行させる。このように、第1終了条件は、ナビ回数が1減算されて0となったときに成立する。一方、第1終了条件は、ナビ回数が1減算されて0とならなかったとき、又は、ナビ回数が1減算されなかったときに成立しない。その後、主CPU40aは、有利状態処理を終了する。
【0132】
有利状態処理を終えると、主CPU40aは、有利区間上限判定処理を行う(ステップS123)。有利区間上限判定処理において、主CPU40aは、第2通常状態、有利状態、及びチャンス状態の何れかに制御されているか否かを判定する。第2通常状態、有利状態、及びチャンス状態の何れにも制御されていない場合、主CPU40aは、有利区間上限判定処理を終了する。一方、第2通常状態、有利状態、及びチャンス状態の何れかに制御されている場合、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている非有利区間から有利区間へ移行してからの変動ゲームの実行回数を特定可能な情報(以下、有利ゲーム数と示す)を1減算する。主CPU40aは、2枚掛け及び3枚掛けの何れにおいても、有利ゲーム数を1減算する。なお、後述する有利区間移行処理(ステップS125)では、非有利区間から有利区間に移行したときに、ゲーム上限数に相当する1500回の有利ゲーム数の初期値が主RWM40cに記憶される。
【0133】
さらに、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている非有利区間から有利区間へ移行してからの遊技メダルの獲得枚数を特定可能な情報(以下、有利獲得数と示す)を更新する。具体的に、主CPU40aは、メダル払出処理において払い出された遊技メダルの枚数から掛け数を減算した数を有利獲得数に加算する。例えば、3枚掛けの変動ゲームが行われてベル役が入賞して15枚の遊技メダルが払い出された場合、主CPU40aは、有利獲得数に12を加算して主RWM40cに記憶させる。例えば、2枚掛けの変動ゲームが行われてベル役が入賞して2枚の遊技メダルが払い出された場合、主CPU40aは、有利獲得数に0を加算して主RWM40cに記憶させる。例えば、3枚掛けの変動ゲームが行われて何れの役も入賞しなかった場合、主CPU40aは、有利獲得数に3を減算して主RWM40cに記憶させる。なお、有利獲得数が減算された結果、有利獲得数の値が負の値となった場合、主CPU40aは、有利獲得数を0にして主RWM40cに記憶させる。このように、主CPU40aは、有利区間における遊技メダルの獲得枚数を計数する。
【0134】
主CPU40aは、第2終了条件が成立するか否かを判定する。具体的に、主CPU40aは、有利ゲーム数が0となったか否かを判定する。有利ゲーム数が0とならなかった場合、主CPU40aは、有利獲得数が2400以上となったか否かを判定する。有利獲得数が2400以上とならなかった場合、主CPU40aは、有利区間上限判定処理を終了する。有利ゲーム数が0となった場合、又は、有利獲得数が2400以上となった場合、主CPU40aは、第2終了条件の成立を決定する。このように、第2終了条件は、有利区間が開始した後、当該有利区間に制御されているときにおける変動ゲームの結果に基づいて成立する。なお、有利ゲーム数が0となったか否かを判定するとは、有利ゲーム数が1減算された結果として減算後の値が0であるか否かを判定することに相当する。
【0135】
主CPU40aは、第2終了条件が成立したことを特定可能な情報(以下、第2終了情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、主CPU40aは、第2終了条件が成立したことを特定可能である。なお、主CPU40aは、後述する有利区間移行処理(ステップS125)において、有利区間から非有利区間へ移行させるとともに、第2通常状態、有利状態、及びチャンス状態の何れかから第1通常状態へ移行させる。このように、第2終了条件は、有利ゲーム数が0となったとき、又は、有利獲得数が2400以上となったときに成立する。一方、第2終了条件は、有利ゲーム数が1以上であるとき、及び、有利獲得数が2400未満であるときに成立しない。より具体的に、第2終了条件は、有利状態に制御されている区間を含む有利区間において、有利区間において実行された変動ゲームの回数がゲーム上限数(一例として1500回)に達すること、又は、有利区間において獲得した遊技媒体の数が遊技媒体上限数(一例として2400枚)に達することによって成立する。その後、主CPU40aは、有利区間上限判定処理を終了する。
【0136】
このように、第2通常状態、有利状態、及びチャンス状態に制御されているときに第2終了条件が成立すると、第1通常状態へ移行することが決定される。例えば、有利区間への移行条件が成立して第2通常状態が開始した後において、通常有利開始条件が成立する前であっても、第2終了条件が成立したときには、有利状態へ移行することなく第2通常状態が終了する。例えば、開始条件が成立して有利状態が開始した後において、ナビ回数が0となる前(第1終了条件が成立する前)であっても、第2終了条件が成立したときには有利状態が終了する。また、例えば、チャンス状態に制御されているときに通常移行抽選に当選する前(チャンス終了条件が成立する前)であっても、第2終了条件が成立したときにはチャンス状態が終了する。特に、有利状態は、ナビ回数の数だけベル役を入賞させることにより遊技メダルを獲得し易い遊技状態である。本実施形態では、ナビ回数の数だけベル役を入賞させる前であっても、第2終了条件が成立したときには有利状態が終了する。このため、本実施形態では、ナビ回数に満たない数だけしかベル役を入賞していない状況で有利状態が終了し得る。
【0137】
以上のように、有利状態は、第1終了条件又は第2終了条件が成立した場合に終了する。第1終了条件は、有利状態に制御されているときにナビ回数(5回、10回、及び20回の何れか)の数だけベル役が入賞すると成立する。このとき、スロットマシン10は、非有利区間へ移行せずに、引き続き有利区間に制御される。本実施形態において、ベル役は、約1/2で当選する。有利状態に制御されているときには、ベル役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報が表示されることから、ベル役を入賞させることが可能である。このため、例えば、ナビ回数が20回の場合、有利状態が開始してから終了するまでに要する変動ゲームの実行回数は、平均で約40回である。また、スロットマシン10では、有利状態が終了してチャンス状態へ移行した後、第1通常状態に制御されずに再び有利状態に移行する確率は、85%である。そして、有利区間へ移行してからゲーム上限数は、1500回である。よって、スロットマシン10では、非有利区間から有利区間へ移行した後、有利区間が終了するまでの間に、平均で約6.5回有利状態に制御される。即ち、スロットマシン10では、非有利区間から有利区間へ移行した後、有利区間が終了するまでの間に、第1終了条件が平均で約6.5回成立し得る。
【0138】
一方、スロットマシン10では、第2終了条件が成立すると、有利区間から非有利区間へ移行する。このため、スロットマシン10では、非有利区間から有利区間へ移行した後、有利区間が終了するまでの間に、第2終了条件が1回成立し得る。よって、スロットマシン10では、第1終了条件が成立する頻度は、第2終了条件が成立する頻度に比して高い。このように、開始条件が成立して有利状態が開始した後において、第2終了条件が成立したことによって有利状態が終了する頻度は、第1終了条件が成立したことによって有利状態が終了する頻度よりも低い。
【0139】
また、スロットマシン10では、有利状態であるときに第1終了条件が成立すると、有利状態からチャンス状態に制御される。一方、スロットマシン10では、有利状態であるときに第2終了条件が成立すると、有利状態から第1通常状態に制御される。スロットマシン10では、チャンス状態から有利状態に制御され得る。一方、スロットマシン10では、第1通常状態から有利状態に制御され得ない。よって、第1終了条件が成立して有利状態が終了した次の変動ゲームでは、有利状態の開始条件が成立し得る。一方、第2終了条件が成立して有利状態が終了した次の変動ゲームでは、有利状態の開始条件が成立し得ない。
【0140】
有利区間上限判定処理を終えると、主CPU40aは、第2停滞処理を行う(ステップS124)。第2停滞処理において、主CPU40aは、停滞制御を実行するか否かを判定する。具体的に、主CPU40aは、有利状態であるときに第2終了条件が成立したか否かを判定する。有利状態であるときに第2終了条件が成立していなかった場合、主CPU40aは、停滞制御を実行せずに第2停滞処理を終了する。一方、有利状態であるときに第2終了条件が成立していた場合、主CPU40aは、停滞制御を実行する。つまり、主CPU40aは、有利状態から第1通常状態へ移行させるときにのみ、停滞制御を実行する。
【0141】
主CPU40aは、第2停滞処理において停滞制御を開始したとき、停滞制御の開始を特定可能な制御コマンド(以下、第2停滞開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU40aは、停滞制御を開始すると、停滞制御の実行時間を計時して、当該停滞制御の実行時間が予め定められた停滞時間(一例として2000ms)に達すると、停滞制御を終了する。主CPU40aは、停滞制御を終了したとき、停滞制御の終了を特定可能な制御コマンド(以下、第2停滞終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、主CPU40aは、第2停滞処理を終了する。
【0142】
第2停滞処理を終えると、主CPU40aは、有利区間移行処理を行う(ステップS125)。有利区間移行処理において、主CPU40aは、非有利区間から有利区間へ移行させる有利移行処理、及び、有利区間から非有利区間へ移行させる非有利移行処理の何れかを実行する場合がある。有利区間移行処理において、主CPU40aは、有利区間への開始条件が成立したか否かを判定する。有利区間への開始条件が成立していた場合、主CPU40aは、有利移行処理を行う。即ち、有利区間への開始条件が成立していた場合、主CPU40aは、非有利区間から有利区間へ移行させるとともに、第1通常状態から第2通常状態へ移行させる。
【0143】
具体的に、有利移行処理において、主CPU40aは、有利区間に制御されていることを特定可能な情報(以下、有利区間情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、スロットマシン10は、有利区間に制御される。そして、主CPU40aは、表示器37のドット表示部37hの発光体が点灯するように制御する。主CPU40aは、有利区間から非有利区間へ移行させるときまで表示器37のドット表示部37hの発光体が継続して点灯するように制御する。このように、スロットマシン10では、表示器37のドット表示部37hを視認することにより、有利区間に制御されていることを特定することができる。また、主CPU40aは、有利区間に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、有利区間コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0144】
また、主CPU40aは、第1通常状態から第2通常状態へ移行させる。主CPU40aは、第2通常状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第2状態情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、スロットマシン10は、第2通常状態に制御される。主CPU40aは、第2通常状態に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、第2状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、有利区間移行処理を終了する。
【0145】
有利区間への開始条件が成立していなかった場合、主CPU40aは、第2終了条件が成立したか否かを判定する。第2終了条件が成立していた場合、主CPU40aは、非有利移行処理を行う。即ち、有利区間への開始条件が成立していた場合、主CPU40aは、有利区間から非有利区間へ移行させるとともに、第2通常状態、有利状態、及びチャンス状態の何れかから第1通常状態へ移行させる。第2終了条件が成立していなかった場合、主CPU40aは、有利区間移行処理を終了する。
【0146】
非有利移行処理において、主CPU40aは、有利状態から第1通常状態へ移行させる場合、有利状態信号を非出力するように制御する。主CPU40aは、再び有利状態へ移行させるときまで、有利状態信号が非出力状態(オフ状態)を維持するように制御する。
【0147】
有利状態信号を非出力状態とした後、主CPU40aは、第1通常状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第1状態情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、スロットマシン10は、第1通常状態に制御される。また、主CPU40aは、第1通常状態に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、第1状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。さらに、主CPU40aは、表示器38のドット表示部38hの発光体が消灯するように制御する。このように、有利状態信号は、表示器38のドット表示部38hが消灯する前(特定報知が終了する前)に非出力状態となる。なお、主CPU40aは、再び有利状態へ移行させるときまで、表示器38のドット表示部38hの発光体が継続して消灯するように制御する。スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38hを視認することにより、有利状態に制御されていないことを特定することができる。
【0148】
加えて、主CPU40aは、有利状態信号を非出力状態とした後、非有利区間に制御されていることを特定可能な情報(以下、非有利区間情報と示す)を主RWM40cに記憶させる。これにより、スロットマシン10は、非有利区間に制御される。そして、主CPU40aは、表示器37のドット表示部37hの発光体が消灯するように制御する。主CPU40aは、非有利区間から有利区間へ移行させるときまで表示器37のドット表示部37hの発光体が継続して消灯するように制御する。このように、スロットマシン10では、表示器37のドット表示部37hを視認することにより、非有利区間に制御されていることを特定することができる。また、主CPU40aは、非有利区間に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、非有利区間コマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU40aは、有利区間移行処理を終了する。
【0149】
非有利移行処理において、主CPU40aは、第2通常状態から第1通常状態へ移行させる場合、第1状態情報を主RWM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、第1状態コマンドを出力バッファに格納する。加えて、主CPU40aは、非有利区間情報を主RWM40cに記憶させる。そして、主CPU40aは、表示器37のドット表示部37hの発光体が消灯するように制御する。そして、主CPU40aは、有利区間移行処理を終了する。
【0150】
非有利移行処理において、主CPU40aは、チャンス状態から第1通常状態へ移行させる場合、第1状態情報を主RWM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、第1状態コマンドを出力バッファに格納する。加えて、主CPU40aは、非有利区間情報を主RWM40cに記憶させる。そして、主CPU40aは、表示器37のドット表示部37hの発光体が消灯するように制御する。そして、主CPU40aは、有利区間移行処理を終了する。
【0151】
遊技進行メイン処理において、主CPU40aは、さらに以下の制御を行うように構成されている。主CPU40aは、再遊技を設定中ではなく、且つ変動ゲームを実行中でないときに、精算ボタン19から検知信号を入力すると、クレジットの数分の遊技メダルを払い出すようにホッパーユニット(不図示)を制御する。この場合、主CPU40aは、精算ボタン19が操作されたことを特定可能な制御コマンド(以下、精算コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU40aは、その時々におけるスロットマシン10の状態に関する報知が行われるように、情報表示部30(再遊技表示部32、ウエイト表示部33、ベット表示部34、クレジット表示部35、及び払出表示部36)を制御する。
【0152】
例えば、主CPU40aは、スロットマシン10においてエラーが発生した場合、発生したエラーを特定可能なエラー情報を表示するように払出表示部36を制御する。一例として、主CPU40aは、投入センサSE4からの検知信号によって、メダルセレクタ内に遊技メダルが滞留したと判定した場合、払出表示部36に「E1」と表示されるように制御する。具体的に、メダルセレクタ内に遊技メダルが滞留した場合、主CPU40aは、表示器37の表示部37a,37d,37e,37f,37gが点灯するように制御する。一方、主CPU40aは、表示器37の表示部37b,37cが消灯するように制御する。なお、表示器37のドット表示部37hは、エラー情報の表示に関わらず、点灯している場合には継続して点灯し、消灯している場合には継続して消灯する。また、メダルセレクタ内に遊技メダルが滞留した場合、主CPU40aは、表示器38の表示部38b,38cが点灯するように制御する。一方、主CPU40aは、表示器38の表示部38a,38d,38e,38f,38gが消灯するように制御する。なお、表示器38のドット表示部38hは、エラー情報の表示に関わらず、点灯している場合には継続して点灯し、消灯している場合には継続して消灯する。同様に、主CPU40aは、ホッパーユニットが有する払出センサー(不図示)からの検知信号によって、ホッパーユニット内の遊技メダルがなくなったと判定した場合、払出表示部36に「E2」と表示されるように制御する。
【0153】
上述したように、主CPU40aは、入賞の発生を契機に払い出される遊技メダルの枚数に関する情報と、当選役の入賞を発生させるために必要なストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な操作情報と、スロットマシン10において発生したエラーを特定可能なエラー情報と、を払出表示部36にて表示させる場合がある。このような場合において、主CPU40aは、表示させる情報に応じて、表示器37の表示部37a~37g及び表示器38の表示部38a~38gを、点灯及び消灯するように制御する。一方、主CPU40aは、表示させる情報に応じて、表示器37のドット表示部37h及び表示器38のドット表示部38hの点灯状態を変えない。
【0154】
主CPU40aは、有利区間に制御されているときに表示器37のドット表示部37hを点灯させるとともに、非有利区間に制御されているときに表示器37のドット表示部37hを消灯させるように制御する。つまり、主CPU40aは、有利区間が開始したという事象が発生したときのみ、表示器37のドット表示部37hを点灯させる。また、主CPU40aは、有利区間が終了したという事象が発生したときのみ、表示器37のドット表示部37hを消灯させる。このように、スロットマシン10において表示器37のドット表示部37hが点灯していないときには、有利区間が開始することとは異なる遊技に関する事象が発生しても、表示器37のドット表示部37hが点灯しない。また、スロットマシン10において表示器37のドット表示部37hが点灯しているときには、有利区間が終了することとは異なる遊技に関する事象が発生しても、表示器37のドット表示部37hが消灯しない。
【0155】
主CPU40aは、有利状態に制御されているときに表示器38のドット表示部38hを点灯させるとともに、有利状態に制御されていないときに表示器38のドット表示部38hを消灯させるように制御する。つまり、主CPU40aは、有利状態が開始したという事象が発生したときのみ、表示器38のドット表示部38hを点灯させて特定報知を開始させる。また、主CPU40aは、有利状態が終了したという事象が発生したときのみ、表示器38のドット表示部38hを消灯させて特定報知を終了させる。このように、スロットマシン10において特定報知が実行されていないときには、有利状態が開始することとは異なる遊技に関する事象が発生しても特定報知が開始されない。また、スロットマシン10において特定報知が実行されているときには、有利状態が終了することとは異なる遊技に関する事象が発生しても特定報知が終了されない。
【0156】
次に、副CPU41aが行う演出制御について説明する。
副CPU41aは、遊技の進行に伴って入力する各種の制御コマンドに基づいて演出装置群を制御し、各種の遊技演出を実行させる。ここで、本実施形態における「遊技演出」は、変動ゲームの進行状況及び遊技状態の遷移に応じて、1の演出装置による演出を単独で、又は2以上の演出装置による各演出を組み合わせて実行することにより、遊技者の興趣向上を主な目的として実行される演出である。副CPU41aは、第1状態コマンド、第2状態コマンド、有利状態コマンド、及びチャンス状態コマンドに基づいて、現在の遊技状態を特定する。副CPU41aは、有利区間コマンドに基づいて、有利区間に制御されることを特定する。副CPU41aは、非有利区間コマンドに基づいて、非有利区間に制御されることを特定する。副CPU41aは、設定値コマンドに基づいて、「1」~「6」のうち何れかの設定値が設定されているかを特定する。副CPU41aは、開始コマンドに基づいて、掛け数を特定する。副CPU41aは、再遊技コマンド及び払出コマンドに基づいて、付与された賞を特定する。
【0157】
以下、演出表示装置15にて実行される遊技演出の一例を説明する。
副CPU41aは、遊技状態に応じた背景を表示するように、演出表示装置15を制御する。ここで、背景とは、キャラクタや文字といった各種のオブジェクト(画像)を演出表示装置15に表示させるときに、最も優先度が低いレイヤーに配置される画像である。例えば、副CPU41aは、第1通常状態、第2通常状態、有利状態、及びチャンス状態でそれぞれ異なる背景を表示するように、演出表示装置15を制御する。
【0158】
副CPU41aは、遊技状態が有利状態である場合、指示情報コマンドを入力すると、当該指示情報コマンドから特定可能な1回の変動ゲームにおけるストップボタン21a~21cの操作態様(本実施形態では、操作順序)を特定可能な情報(以下、ナビ情報と示す)を表示するように、演出表示装置15を制御する。一例として、ナビ情報は、ストップボタン21a~21cの操作態様を特定可能な数字、文字又はアイコンである。ナビ情報は、上述した背景よりも優先度が高いレイヤーに配置して表示される。ナビ情報に関する演出は、役の入賞に必要なストップボタン21a~21cの操作順序を案内する演出(所謂「操作ナビ演出」)である。なお、副CPU41aは、第1通常状態、第2通常状態、及びチャンス状態である場合、操作ナビ演出を実行させない。
【0159】
副CPU41aは、開始コマンドを入力すると、当選コマンドから特定可能な当選役を示唆する情報(以下、役示唆情報と示す)を表示するように、演出表示装置15を制御可能である。一例として、演出表示装置15による役示唆情報は、当選役を構成する図柄、又は、当選役を構成する図柄に含まれる色彩と同じ色彩のキャラクタである。役示唆情報は、上述した背景よりも優先度が高いレイヤーに配置して表示される。
【0160】
このように、副CPU41aは、演出表示装置15にて遊技演出を実行させることが可能である。副CPU41aは、遊技状態に応じた背景を表示するように演出表示装置15を制御するとともに、ナビ情報又は役示唆情報を表示するように演出表示装置15を制御することが可能である。なお、副CPU41aは、装飾ランプ13及びスピーカ14にも演出表示装置15と同様に、各種の遊技演出を実行させる。
【0161】
次に、スロットマシン10が出力可能な有利状態信号について、詳しく説明する。
最初に、有利状態信号の出力時間について説明する。
スロットマシン10は、有利状態信号の出力時間が所定時間(一例として2000ms)を超えるように構成されている。つまり、スロットマシン10では、第2通常状態及びチャンス状態の何れかから有利状態へ移行した後に出力される有利状態信号の出力時間が所定時間を超える。
【0162】
スロットマシン10は、有利状態へ移行した後、第1終了条件が成立して有利状態が終了する場合、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えるように構成されている。上述したように、第1終了条件は、複数回の変動ゲームが行われなければ成立し得ない。そして、例えば、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが開始するまで、少なくとも4100msかかるようになっている。このため、スロットマシン10では、有利状態へ移行した後、チャンス状態へ移行する場合、有利状態信号の出力時間が、所定時間を超える。
【0163】
スロットマシン10は、有利状態へ移行した後、第2終了条件が成立して有利状態が終了する場合、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えるように構成されている。上述したように、第2終了条件は、1回の変動ゲームが行われたときに成立し得る。1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの最短遊技時間は、所定時間に満たない。本実施形態では、有利状態へ移行した次の変動ゲームが最短遊技時間で行われ、且つ第2終了条件が成立した場合であっても、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えるようにするため、停滞制御が実行されるようにした。つまり、第2終了条件が成立したときに停滞制御が実行されることにより、スロットマシン10では、有利状態へ移行した後、第1通常状態へ移行する場合、有利状態信号の出力時間が所定時間を超える。
【0164】
このように、スロットマシン10は、有利状態が開始した後、第1終了条件及び第2終了条件の何れが成立した場合であっても、所定時間を超える有利状態信号を出力することができる。即ち、本実施形態では、所定時間を超える有利状態信号の出力時間を確保することができる。
【0165】
ここで、図8に基づき、第1終了条件が成立したときの有利状態信号の出力時間の一例について説明する。
図8に示すように、タイミングtm10において、スロットマシン10では、チャンス状態であるときに変動ゲームが開始する。なお、スロットマシン10では、タイミングtm10で開始した変動ゲームを実行させるための開始操作が行われた後、第2有利移行抽選処理においてチャンス有利開始条件が成立したものとする。タイミングtm11において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。
【0166】
タイミングtm12において、スロットマシン10では、開始操作がされたものとする。このとき、スロットマシン10では、チャンス有利開始条件が成立したことに基づいて停滞制御が開始される。その後、スロットマシン10では、タイミングtm12で開始した停滞制御がタイミングtm13で終了する。なお、タイミングtm12からタイミングtm13までの時間は、2000msである。タイミングtm13において、停滞制御が終了したとき、スロットマシン10では、遊技状態がチャンス状態から有利状態へ移行する。加えて、スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38h(図8では、有利状態ランプと示す)が点灯する。有利状態へ移行するとともに表示器38のドット表示部38hが点灯した後のタイミングtm14において、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子から有利状態信号が出力される。即ち、タイミングtm14において、スロットマシン10では、有利状態信号が出力状態(オン状態)となる。なお、スロットマシン10では、有利状態信号が出力された後、外部集中端子板25の出力端子からメダル投入信号が出力される。
【0167】
有利状態信号が出力状態となった後のタイミングtm15において、スロットマシン10では、有利状態における変動ゲームが開始する。その後、タイミングtm16において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。なお、タイミングtm15において開始した変動ゲームでは、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達した後、最速で全てのストップボタンが操作されたものとする。つまり、タイミングtm15において開始した変動ゲームが開始してから終了するまでの時間T1は、最短遊技時間(約200ms)である。その後、スロットマシン10では、掛け数が設定されるとともに開始操作がされたものとする。これにより、タイミングtm17において、スロットマシン10では、変動ゲームが開始する。なお、タイミングtm15からタイミングtm17までの時間は、ウエイトタイムが設定されていることにより、少なくとも4100ms以上となる。その後、タイミングtm18において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。なお、タイミングtm17において開始した変動ゲームでは、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達した後、最速で全てのストップボタンが操作されたものとする。つまり、タイミングtm17において開始した変動ゲームが開始してから終了するまでの時間T2は、最短遊技時間(約200ms)である。
【0168】
このように、タイミングtm15で開始した変動ゲーム、及び、タイミングtm17で開始した変動ゲームは、それぞれ最短遊技時間(約200ms)で実行されている。そして、タイミングtm15からタイミングtm17までの時間は、少なくとも4100ms以上である。このため、タイミングtm15で開始した変動ゲーム、及び、タイミングtm17で開始した変動ゲームがそれぞれ最短遊技時間で実行されたとしても、タイミングtm15からタイミングtm18の時間は、少なくとも4300ms以上となる。
【0169】
その後、開始操作が行われ、タイミングtm19において、スロットマシン10では、変動ゲームが開始する。そして、タイミングtm20において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。このとき、ベル役が入賞したことに伴ってナビ回数が0となり、第1終了条件が成立したものとする。また、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子からメダル払出信号が出力される。
【0170】
タイミングtm21において、スロットマシン10では、開始操作がされたものとする。このとき、スロットマシン10では、停滞制御が実行されず、外部集中端子板25の出力端子から有利状態信号が非出力される。即ち、タイミングtm21において、スロットマシン10では、有利状態信号が非出力状態(オフ状態)となる。有利状態信号が非出力状態となった後のタイミングtm22において、スロットマシン10では、遊技状態が有利状態からチャンス状態へ移行する。加えて、スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38hが消灯する。その後、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子からメダル投入信号が出力されて、タイミングtm23において変動ゲームが開始する。
【0171】
ここで、外部信号の一例である有利状態信号を入力することが可能な機器(一例としてホールコンピュータやデータ表示器)では、有利状態信号を適切に入力するためにノイズ対策が行われているものがある。ノイズ対策が行われている場合には、例えば、有利状態信号の出力時間が所定時間(一例として2000ms)を超えないと、無効とされる虞がある。本実施形態におけるスロットマシン10では、有利状態が開始して有利状態信号が出力状態となった後、第1終了条件が成立することによって有利状態が終了して有利状態信号が非出力状態となる。第1終了条件は、ナビ回数が0になることによって成立する。このため、少なくとも複数回の変動ゲームを実行させなければ第1終了条件は成立し得ない。そして、上述のように、例えば、2回の変動ゲームがそれぞれ最短遊技時間で実行されたときであっても、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが終了するまでの最短時間T3は、4300msとなる。即ち、2回の変動ゲームがそれぞれ最短遊技時間で実行されたときにおいて、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが終了するまでの最短時間T3は、所定時間(2000ms)を超える時間である。よって、スロットマシン10では、第1終了条件が成立したときにおける有利状態信号の出力時間T4が所定時間を超えるように構成されており、適切な有利状態信号を出力することができる。
【0172】
また、スロットマシン10では、有利状態が開始するとともに表示器38のドット表示部38hが点灯した後、第1終了条件が成立することによって有利状態が終了するとともに表示器38のドット表示部38hが消灯する。スロットマシン10では、第1終了条件が成立したときにおける特定報知の報知時間が所定時間を超えるように構成されている。
【0173】
次に、図9に基づき、第2終了条件が成立したときの有利状態信号の出力時間の一例について説明する。
図9に示すように、タイミングtm30において、スロットマシン10では、チャンス状態であるときに変動ゲームが開始する。なお、スロットマシン10では、タイミングtm30で開始した変動ゲームを実行させるための開始操作が行われた後、第2有利移行抽選処理においてチャンス有利開始条件が成立したものとする。タイミングtm31において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。
【0174】
タイミングtm32において、スロットマシン10では、開始操作がされたものとする。このとき、スロットマシン10では、チャンス有利開始条件が成立したことに基づいて停滞制御が開始される。その後、スロットマシン10では、タイミングtm32で開始した停滞制御がタイミングtm33で終了する。なお、タイミングtm32からタイミングtm33までの時間は、2000msである。タイミングtm33において、停滞制御が終了したとき、スロットマシン10では、遊技状態がチャンス状態から有利状態へ移行する。加えて、スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38h(図9では、有利状態ランプと示す)が点灯する。有利状態へ移行するとともに表示器38のドット表示部38hが点灯した後のタイミングtm34において、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子から有利状態信号が出力される。即ち、タイミングtm34において、スロットマシン10では、有利状態信号が出力状態(オン状態)となる。なお、スロットマシン10では、有利状態信号が出力された後、外部集中端子板25の出力端子からメダル投入信号が出力される。
【0175】
有利状態信号が出力状態となった後のタイミングtm35において、スロットマシン10では、有利状態における変動ゲームが開始する。その後、タイミングtm36において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。なお、タイミングtm35において開始した変動ゲームでは、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達した後、最速で全てのストップボタンが操作されたものとする。つまり、タイミングtm35において開始した変動ゲームが開始してから終了するまでの時間T5は、最短遊技時間(約200ms)である。また、スロットマシン10では、タイミングtm36の変動ゲームが終了した後の有利区間上限判定処理において、第2終了条件が成立したものとする。
【0176】
スロットマシン10では、第2終了条件が成立したことに基づいて停滞制御が開始される。その後、スロットマシン10では、タイミングtm36で開始した停滞制御がタイミングtm37で終了する。なお、タイミングtm36からタイミングtm37までの時間T6は、2000msである。タイミングtm37において、停滞制御が終了したとき、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子から有利状態信号が非出力される。即ち、タイミングtm37において、スロットマシン10では、有利状態信号が非出力状態(オフ状態)となる。有利状態信号が非出力状態となった後のタイミングtm38において、スロットマシン10では、遊技状態が有利状態から第1通常状態へ移行する。加えて、スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38hが消灯する。また、有利状態信号が非出力状態となった後のタイミングtm38において、スロットマシン10では、有利区間から非有利区間へ移行する。加えて、スロットマシン10では、表示器37のドット表示部37hが消灯する。その後、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子からメダル投入信号が出力されて、タイミングtm39において変動ゲームが開始する。
【0177】
本実施形態におけるスロットマシン10では、有利状態が開始して有利状態信号が出力状態となった後、第2終了条件が成立することによって有利状態が終了して有利状態信号が非出力状態となる。第2終了条件は、有利状態が開始して1回目の変動ゲームが終了したときにも成立し得る。そして、上述したように、例えば、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの最短遊技時間は、200msである。即ち、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの最短遊技時間は、所定時間(2000ms)を超えない時間である。このため、例えば、第2終了条件が成立した場合において、変動ゲームが終了すると略同時に有利状態信号が非出力状態となってしまうと、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えない場合があり、適切な有利状態信号を出力し難い。スロットマシン10では、第2終了条件が成立した場合、変動ゲームが終了した後に停滞制御が行われることにより有利状態信号の出力時間が2000ms長くなる。このため、例えば、有利状態が開始した1回目の変動ゲームが最短遊技時間で実行されたときであっても、第2終了条件が成立したときにおける有利状態信号の出力時間T7が所定時間を超えるように構成されており、適切な有利状態信号を出力することができる。
【0178】
また、本実施形態におけるスロットマシン10では、有利状態が開始するとともに表示器38のドット表示部38hが点灯した後、第2終了条件が成立することによって有利状態が終了するとともに表示器38のドット表示部38hが消灯する。スロットマシン10では、第2終了条件が成立した場合、変動ゲームが終了した後に停滞制御が行われる。このため、例えば、有利状態が開始した1回目の変動ゲームが最短遊技時間で実行されたときであっても、第2終了条件が成立したときにおける特定報知の報知時間が所定時間を超えるように構成されている。
【0179】
以上のように、スロットマシン10は、有利状態において第1終了条件及び第2終了条件の何れが成立した場合であっても、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えるように構成されている。より具体的に、スロットマシン10では、開始条件が成立して第1終了条件が成立したとき、開始条件が成立してから実行される変動ゲームの回数が複数回となることによって、開始条件が成立して有利状態信号が出力状態となってから非出力状態となるまでの時間が所定時間を超える。また、スロットマシン10では、開始条件が成立して有利状態が開始した変動ゲームにおいて、当該変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が最短遊技時間であって、且つ、第2終了条件が成立したとき、停滞制御が開始されて有利状態信号が非出力状態とならずに出力状態に維持されることによって、開始条件が成立して有利状態信号が出力状態となってから非出力状態となるまでの時間が所定時間を超える。
【0180】
さらに、スロットマシン10は、有利状態において第1終了条件及び第2終了条件の何れが成立した場合であっても、特定報知の報知時間が所定時間を超えるように構成されている。より具体的に、スロットマシン10では、開始条件が成立して第1終了条件が成立したとき、開始条件が成立してから実行される変動ゲームの回数が複数回となることによって、開始条件が成立して特定報知が開始してから終了するまでの時間が所定時間を超える。また、スロットマシン10では、開始条件が成立して有利状態が開始した変動ゲームにおいて、当該変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が最短遊技時間であって、且つ、第2終了条件が成立したとき、停滞制御が開始されて有利状態信号が非出力状態とならずに出力状態に維持されることによって、開始条件が成立して特定報知が開始してから終了するまでの時間が所定時間を超える。
【0181】
次に、有利状態信号の非出力時間について説明する。
スロットマシン10は、有利状態信号の非出力時間が所定時間(一例として2000ms)を超えるように構成されている。つまり、スロットマシン10では、有利状態から第1通常状態及びチャンス状態へ移行した後の有利状態信号の非出力時間が所定時間を超える。
【0182】
スロットマシン10は、有利状態から第1通常状態へ移行した後、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えるように構成されている。上述したように、スロットマシン10では、第1通常状態から有利状態へ移行し得ない。スロットマシン10では、第1通常状態から第2通常状態へ移行した後、第2通常状態から有利状態へ移行し得る。このため、有利状態から第1通常状態へ移行した後、複数回の変動ゲームが行われなければ、有利状態へ移行し得ない。そして、例えば、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが開始するまで、少なくとも4100msかかるようになっている。このため、スロットマシン10では、有利状態から第1通常状態へ移行した後、再び有利状態へ移行する場合、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超える。
【0183】
スロットマシン10は、有利状態からチャンス状態へ移行した後、チャンス有利開始条件が成立して有利状態へ移行する場合、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えるように構成されている。上述したように、チャンス有利開始条件は、1回の変動ゲームが行われたときに成立し得る。1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの最短遊技時間は、所定時間に満たない。本実施形態では、チャンス状態へ移行した次の変動ゲームが最短遊技時間で行われ、且つチャンス有利開始条件が成立した場合であっても、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えるようにするため、停滞制御が実行されるようにした。つまり、チャンス有利開始条件が成立したときに停滞制御が実行されることにより、スロットマシン10では、有利状態からチャンス状態へ移行した後、再び有利状態へ移行する場合、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超える。また、例えば、有利状態からチャンス状態へ移行した後、複数回の変動ゲームが行われた後にチャンス有利開始条件が成立して有利状態へ移行する場合には、複数回の変動ゲームが行われることにより、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超える。
【0184】
このように、スロットマシン10は、有利状態が終了した後、通常有利開始条件及びチャンス有利開始条件の何れが成立した場合であっても、所定時間を超える有利状態信号を非出力することができる。即ち、本実施形態では、所定時間を超える有利状態信号の非出力時間を確保することができる。
【0185】
ここで、図10に基づき、有利状態からチャンス状態へ移行した後、複数回の変動ゲームが行われた後にチャンス有利開始条件が成立したときの有利状態信号の非出力時間の一例について説明する。
【0186】
図10に示すように、タイミングtm40において、スロットマシン10では、有利状態であるときに変動ゲームが開始する。そして、タイミングtm41において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。このとき、ベル役が入賞したことに伴ってナビ回数が0となり、第1終了条件が成立したものとする。また、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子からメダル払出信号が出力される。
【0187】
タイミングtm42において、スロットマシン10では、開始操作がされたものとする。このとき、スロットマシン10では、停滞制御が実行されず、外部集中端子板25の出力端子から有利状態信号が非出力される。即ち、タイミングtm42において、スロットマシン10では、有利状態信号が非出力状態(オフ状態)となる。有利状態信号が非出力状態となった後のタイミングtm43において、スロットマシン10では、遊技状態が有利状態からチャンス状態へ移行する。加えて、スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38h(図10では、有利状態ランプと示す)が消灯する。その後、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子からメダル投入信号が出力される。
【0188】
有利状態信号が非出力状態となった後のタイミングtm44において、スロットマシン10では、チャンス状態における変動ゲームが開始する。その後、タイミングtm45において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。なお、タイミングtm44において開始した変動ゲームでは、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達した後、最速で全てのストップボタンが操作されたものとする。つまり、タイミングtm44において開始した変動ゲームが開始してから終了するまでの時間T8は、最短遊技時間(約200ms)である。その後、スロットマシン10では、開始操作がされたものとする。このとき、スロットマシン10では、第2有利移行抽選処理においてチャンス有利開始条件が成立したものとする。タイミングtm46において、スロットマシン10では、変動ゲームが開始する。なお、タイミングtm44からタイミングtm46までの時間は、ウエイトタイムが設定されていることにより、少なくとも4100ms以上となる。その後、タイミングtm47において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。なお、タイミングtm46において開始した変動ゲームでは、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達した後、最速で全てのストップボタンが操作されたものとする。つまり、タイミングtm46において開始した変動ゲームが開始してから終了するまでの時間T9は、最短遊技時間(約200ms)である。
【0189】
このように、タイミングtm44で開始した変動ゲーム、及び、タイミングtm46で開始した変動ゲームは、それぞれ最短遊技時間(約200ms)で実行されている。そして、タイミングtm44からタイミングtm46までの時間は、少なくとも4100ms以上である。このため、タイミングtm44で開始した変動ゲーム、及び、タイミングtm46で開始した変動ゲームがそれぞれ最短遊技時間で実行されたとしても、タイミングtm44からタイミングtm47の時間は、少なくとも4300ms以上となる。
【0190】
タイミングtm48において、スロットマシン10では、開始操作がされたものとする。このとき、スロットマシン10では、チャンス有利開始条件が成立したことに基づいて停滞制御が開始される。その後、スロットマシン10では、タイミングtm48で開始した停滞制御がタイミングtm49で終了する。なお、タイミングtm48からタイミングtm49までの時間は、2000msである。タイミングtm49において、停滞制御が終了したとき、スロットマシン10では、遊技状態がチャンス状態から有利状態へ移行する。加えて、スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38hが点灯する。有利状態へ移行するとともに表示器38のドット表示部38hが点灯した後のタイミングtm50において、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子から有利状態信号が出力される。即ち、タイミングtm50において、スロットマシン10では、有利状態信号が出力状態(オン状態)となる。その後、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子からメダル投入信号が出力されて、タイミングtm51において変動ゲームが開始する。
【0191】
ここで、外部信号の一例である有利状態信号を入力することが可能な機器(一例としてホールコンピュータやデータ表示器)では、有利状態信号を適切に入力するためにノイズ対策が行われているものがある。ノイズ対策が行われている場合には、例えば、有利状態信号の非出力時間が所定時間(一例として2000ms)を超えないと、非出力状態となったことを無効とされる虞がある。本実施形態におけるスロットマシン10では、有利状態信号が非出力状態となった後、開始条件が成立することによって有利状態が開始して有利状態信号が出力状態となる。上述のように、例えば、2回の変動ゲームがそれぞれ最短遊技時間で実行されたときであっても、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが終了するまでの最短時間T10は、4300msとなる。即ち、2回の変動ゲームがそれぞれ最短遊技時間で実行されたときにおいて、1回目の変動ゲームが開始してから2回目の変動ゲームが終了するまでの最短時間T10は、所定時間(2000ms)を超える時間である。よって、スロットマシン10では、有利状態信号が非出力状態となってから複数回の変動ゲームが行われた後に開始条件が成立した場合、有利状態信号の非出力時間T11が所定時間を超えるように構成されており、適切な有利状態信号を出力することができる。
【0192】
また、本実施形態におけるスロットマシン10では、有利状態が終了するとともに表示器38のドット表示部38hが消灯した後、開始条件が成立することによって有利状態が開始するとともに表示器38のドット表示部38hが点灯する。スロットマシン10では、チャンス状態が開始した後に複数回の変動ゲームが行われた場合、特定報知の非報知時間が所定時間を超えるように構成されている。
【0193】
次に、図11に基づき、有利状態からチャンス状態へ移行した後、1回の変動ゲームが行われた後にチャンス有利開始条件が成立したときの有利状態信号の非出力時間の一例について説明する。
【0194】
図11に示すように、タイミングtm60において、スロットマシン10では、有利状態であるときに変動ゲームが開始する。そして、タイミングtm61において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。このとき、ベル役が入賞したことに伴ってナビ回数が0となり、第1終了条件が成立したものとする。また、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子からメダル払出信号が出力される。
【0195】
タイミングtm62において、スロットマシン10では、開始操作がされたものとする。このとき、スロットマシン10では、第2有利移行抽選処理においてチャンス有利開始条件が成立したものとする。そして、スロットマシン10では、停滞制御が実行されず、外部集中端子板25の出力端子から有利状態信号が非出力される。即ち、タイミングtm62において、スロットマシン10では、有利状態信号が非出力状態(オフ状態)となる。有利状態信号が非出力状態となった後のタイミングtm63において、スロットマシン10では、遊技状態が有利状態からチャンス状態へ移行する。加えて、スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38h(図11では、有利状態ランプと示す)が消灯する。その後、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子からメダル投入信号が出力される。
【0196】
有利状態信号が非出力状態となった後のタイミングtm64において、スロットマシン10では、チャンス状態における変動ゲームが開始する。その後、タイミングtm65において、スロットマシン10では、変動ゲームが終了する。なお、タイミングtm64において開始した変動ゲームでは、リール16a~16cの回転速度が規定速度に達した後、最速で全てのストップボタンが操作されたものとする。つまり、タイミングtm64において開始した変動ゲームが開始してから終了するまでの時間T12は、最短遊技時間(約200ms)である。
【0197】
タイミングtm66において、スロットマシン10では、開始操作がされたものとする。このとき、スロットマシン10では、チャンス有利開始条件が成立したことに基づいて停滞制御が開始される。その後、スロットマシン10では、タイミングtm66で開始した停滞制御がタイミングtm67で終了する。なお、タイミングtm66からタイミングtm67までの時間T13は、2000msである。タイミングtm67において、停滞制御が終了したとき、スロットマシン10では、遊技状態がチャンス状態から有利状態へ移行する。加えて、スロットマシン10では、表示器38のドット表示部38hが点灯する。有利状態へ移行するとともに表示器38のドット表示部38hが点灯した後のタイミングtm68において、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子から有利状態信号が出力される。即ち、タイミングtm68において、スロットマシン10では、有利状態信号が出力状態(オン状態)となる。その後、スロットマシン10では、外部集中端子板25の出力端子からメダル投入信号が出力されて、タイミングtm69において変動ゲームが開始する。
【0198】
本実施形態におけるスロットマシン10では、有利状態信号が非出力状態となった後、開始条件が成立することによって有利状態が開始して有利状態信号が出力状態となる。開始条件は、チャンス状態が開始して1回目の変動ゲームが終了したときにも成立し得る。そして、上述したように、例えば、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの最短遊技時間は、200msである。即ち、1回の変動ゲームが開始してから終了するまでの最短遊技時間は、所定時間(2000ms)を超えない時間である。このため、例えば、開始条件が成立した場合において、開始操作と略同時に有利状態信号が出力状態となってしまうと、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えない場合があり、適切な有利状態信号を出力し難い。スロットマシン10では、開始条件が成立した場合、開始操作が行われた後に停滞制御が行われる。このため、例えば、チャンス状態が開始した1回目の変動ゲームが最短遊技時間で実行され、且つ開始条件が成立した場合であっても、有利状態信号の非出力時間T14が所定時間を超えるように構成されており、適切な有利状態信号を出力することができる。
【0199】
また、本実施形態におけるスロットマシン10では、有利状態が終了するとともに表示器38のドット表示部38hが消灯した後、開始条件が成立することによって有利状態が開始するとともに表示器38のドット表示部38hが点灯する。スロットマシン10では、開始条件が成立した場合、開始操作が行われた後に停滞制御が行われる。このため、例えば、チャンス状態が開始した1回目の変動ゲームが最短遊技時間で実行され、且つ開始条件が成立した場合であっても、特定報知の非報知時間が所定時間を超えるように構成されている。
【0200】
以上のように、スロットマシン10は、チャンス状態において開始条件が成立した場合、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えるように構成されている。より具体的に、スロットマシン10では、終了条件が成立して有利状態が終了した後に複数回の変動ゲームが実行されてから開始条件が成立したとき、終了条件が成立してから実行される変動ゲームの回数が複数回となることによって、終了条件が成立して有利状態信号が非出力状態となってから所定時間を超えた後に有利状態信号が出力状態となる。また、スロットマシン10では、終了条件が成立して有利状態が終了した次の変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が最短遊技時間であって、且つ、開始条件が成立したとき、停滞制御が開始されて有利状態信号が出力状態とならずに非出力状態に維持されることによって、終了条件が成立して有利状態信号が非出力状態となってから所定時間を超えた後に有利状態信号が出力状態となる。
【0201】
さらに、スロットマシン10は、チャンス状態において開始条件が成立した場合、特定報知が終了してから所定時間を超えた後に特定報知が開始されるように構成されている。より具体的に、スロットマシン10では、終了条件が成立して有利状態が終了した後において、複数回の変動ゲームが実行された後に開始条件が成立したとき、終了条件が成立してから実行される変動ゲームの回数が複数回となることによって、終了条件が成立して特定報知が終了してから所定時間を超えた後に特定報知が開始される。また、スロットマシン10では、終了条件が成立して有利状態が終了した次の変動ゲームにおいて、当該変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が最短遊技時間であって、且つ、開始条件が成立したとき、停滞制御が開始されて有利状態信号が出力状態とならずに非出力状態に維持されることによって、終了条件が成立して特定報知が終了してから所定時間を超えた後に特定報知が開始される。
【0202】
第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)外部信号に対するノイズ対策が行われている場合には、例えば、出力時間が所定時間を超えない外部信号が遊技機から出力されたとき、有利状態中であるにもかかわらず、外部信号を入力する機器において入力した外部信号が無効とされる虞があった。このため、適切な外部信号が出力されることが望まれている。
【0203】
スロットマシン10では、有利状態に制御されていることを特定可能な有利状態信号を出力可能に構成されている。そして、有利状態が終了するときには、有利状態信号が非出力状態となる。しかしながら、外部信号を入力可能な機器(一例としてホールコンピュータやデータ表示器)では、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えないと、出力された有利状態信号を有効とせずに受付けない虞がある。スロットマシン10は、有利状態が開始した変動ゲームにおいて、当該変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が最短遊技時間であり、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えない場合であっても、停滞制御が実行されることによって、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えるように構成されている。このように、スロットマシン10は、出力時間が所定時間を超える外部信号が出力されることによって、適切な外部信号を出力することができる。ここで、例えば、停滞制御が開始されることなく、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えるようにしてしまうと、有利状態とは異なる遊技状態に制御されているときに有利状態信号が出力されてしまう虞がある。このため、有利状態に制御されていないにも関わらず、有利状態信号が出力されてしまい、制御されている遊技状態に対して出力されている外部信号が一致していない状況が起こり得る。スロットマシン10は、停滞制御が開始して有利状態信号が出力状態を維持することによって、有利状態とは異なる遊技状態に制御されているときに有利状態信号が出力されないように構成されているため、適切な外部信号を出力することができる。
【0204】
(1-2)第1終了条件は、有利状態が開始した後の変動ゲームの結果に基づいて成立する。このように構成されていることで、開始条件が成立して有利状態信号が出力状態となってから第1終了条件が成立して有利状態信号が非出力状態となるまでの時間は、所定時間を超えるようになっており、適切な外部信号を出力することができる。一方、第2終了条件は、有利区間において実行された変動ゲームの回数がゲーム上限数に達すること、又は、有利区間において獲得した遊技メダルの数が遊技媒体上限数に達することによって成立する。このため、有利状態が開始した後、1回の変動ゲームが実行されたときに有利状態が終了し得る。このような場合において、変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が最短遊技時間であると、有利状態信号の出力時間は所定時間を超えない虞がある。スロットマシン10は、停滞制御が開始して有利状態信号が出力状態を維持することによって、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えるように構成されており、適切な外部信号を出力することができる。
【0205】
(1-3)第2終了条件が成立する頻度は、第1終了条件が成立する頻度よりも低い。即ち、有利状態信号が出力状態となってから第2終了条件が成立したときまでの時間が所定時間を超えない状況となる頻度は低い。このように、スロットマシン10は、発生頻度が高い第1終了条件が成立した場合に限らず、発生頻度が低い第2終了条件が成立した場合であっても、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えるように構成されており、適切な外部信号を出力することができる。
【0206】
(1-4)外部信号に対するノイズ対策が行われている場合には、例えば、外部信号が非出力された後、所定時間を超える前に再び外部信号が出力されたとき、外部信号を入力する機器において外部信号が非出力されずに出力され続けたものとする虞があった。このため、適切な外部信号が出力されることが望まれている。
【0207】
スロットマシン10は、有利状態に制御されていることを特定可能な有利状態信号を出力可能に構成されている。そして、有利状態が終了するときには、有利状態信号が非出力状態となる。しかしながら、外部信号を入力可能な機器(一例としてホールコンピュータやデータ表示器)では、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えないと、有利状態信号が出力されていない期間についても、有利状態に制御されていたこととする虞がある。スロットマシン10は、有利状態が終了した次の変動ゲームにおいて、当該変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が最短遊技時間であり、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えない場合であっても、停滞制御が実行されることによって、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えるように構成されている。このように、スロットマシン10は、非出力時間が所定時間を超えた後に外部信号が出力されることによって、適切な外部信号を出力することができる。ここで、例えば、停滞制御が開始されることなく、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えるようにしてしまうと、有利状態に制御されているにもかかわらず、有利状態信号が出力されない状況が起こり得る。このため、制御されている遊技状態に対して出力されている外部信号が一致していない状況が起こり得る。スロットマシン10は、停滞制御が開始して有利状態信号が非出力状態を維持することによって、有利状態に制御されているときに有利状態信号が出力されるように構成されているため、適切な外部信号を出力することができる。
【0208】
(1-5)スロットマシン10では、有利状態信号とは別に、遊技機の外部から視認可能な払出表示部36によって、有利状態に制御されていることを特定することができる。特定報知が実行されていないときには、有利状態が開始することとは異なる遊技に関する事象が発生しても特定報知が実行されない。また、特定報知が実行されているときには、有利状態が終了することとは異なる遊技に関する事象が発生しても特定報知が終了しない。このため、払出表示部36を視認することによって、有利状態に制御されていることを認識し易くできる。これにより、例えば、有利状態信号を入力する機器側の問題で有利状態に制御されていることを把握できなかったとしても、払出表示部36によって有利状態に制御されていることを把握することができる。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、外部信号とは異なる手段によって、遊技状態を把握させ易くすることができる。
【0209】
(1-6)有利状態信号は、払出表示部36において特定報知が開始された後に出力状態となる。さらに、有利状態信号は、払出表示部36において特定報知が終了する前に非出力状態となる。即ち、有利状態信号が出力状態であるときには、払出表示部36によって特定報知が実行されている。このため、スロットマシン10は、有利状態に制御されているときに限り有利状態信号を出力することができ、適切な外部信号を出力することができる。
【0210】
(1-7)払出表示部36では、有利状態に制御されているとき、表示器38のドット表示部38hによる特定報知に限らず、表示器37の表示部37a~37g及び表示器38の表示部38a~38gによって操作補助報知が実行される。このため、有利状態であるときには、払出表示部36を視認する頻度を高め、より有利状態に制御されていることを認識し易くできる。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、外部信号とは異なる手段によって、遊技状態を把握させ易くすることができる。
【0211】
(1-8)払出表示部36では、有利状態に制御されているとき、表示器38のドット表示部38hによる特定報知に限らず、表示器37の表示部37a~37g及び表示器38の表示部38a~38gによって入賞の発生を契機に払い出される遊技メダルの枚数を特定可能な情報が報知される。このため、払出役が入賞したときに払出表示部36を視認することにより、払出表示部36を視認する頻度を高め、より有利状態に制御されていることを認識し易くできる。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、外部信号とは異なる手段によって、遊技状態を把握させ易くすることができる。
【0212】
(1-9)払出表示部36では、有利状態に制御されているとき、表示器38のドット表示部38hによる特定報知に限らず、表示器37の表示部37a~37g及び表示器38の表示部38a~38gによってエラー情報が報知される。このため、例えば、スロットマシン10の管理者がエラーを確認することにより、払出表示部36を視認する頻度を高め、より有利状態に制御されていることを認識し易くできる。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、外部信号とは異なる手段によって、遊技状態を把握させ易くすることができる。
【0213】
(1-10)有利状態信号は、有利状態が開始した後に出力状態となる。さらに、有利状態信号は、有利状態が終了する前に非出力状態となる。即ち、有利状態信号が出力状態であるときには、有利状態に制御されている。このため、スロットマシン10は、有利状態に制御されているときに限り有利状態信号を出力することができ、適切な外部信号を出力することができる。
【0214】
(1-11)外部信号を入力可能な機器(一例としてホールコンピュータやデータ表示器)は、有利状態信号を入力することによりスロットマシン10が有利状態に制御されているか否かを特定することができる。さらに、外部信号を入力可能な機器は、メダル投入信号及びメダル払出信号を入力することができる。スロットマシン10では、有利状態が開始する場合、変動ゲームが開始する前であって、有利状態信号が出力状態となった後にメダル投入信号が出力される。これにより、外部信号を入力可能な機器は、例えば、有利状態に制御されているときにおける掛け数であることを特定することができる。また、スロットマシン10では、有利状態が終了する場合、有利状態信号が非出力状態となる前にメダル払出信号が出力され得る。これにより、外部信号を入力可能な機器は、例えば、有利状態に制御されているときにおいて入賞の発生を契機に払い出された遊技メダルであることを特定することができる。これらにより、外部信号を入力可能な機器は、例えば、有利状態における出玉率を特定することができる。このように、スロットマシン10は、有利状態における掛け数と、有利状態における遊技メダルの払い出し枚数と、を特定可能となるように、外部信号を適切に出力することができる。
【0215】
(第2実施形態)
次に、スロットマシンの第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付し、その詳細な説明及び図面については省略する。
【0216】
第1実施形態では、有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えるようにするため、開始条件が成立したことに基づいて停滞制御が行われる。また、第1実施形態では、有利状態信号の出力時間が所定時間を超えるようにするため、第2終了条件が成立したことに基づいて停滞制御が行われる。第2実施形態では、開始条件が成立したことに基づいて停滞制御が行われたとき、演出表示装置15において特定の報知が行われる。また、第2実施形態では、第2終了条件が成立したことに基づいて停滞制御が行われたとき、演出表示装置15において所定の報知が行われる。
【0217】
以下、停滞制御中に実行される特定の報知と、所定の報知と、について説明する。
最初に、開始条件が成立したことに基づいて停滞制御が行われたときに演出表示装置15において実行される特定の報知について説明する。つまり、特定の報知は、第2通常状態及びチャンス状態の何れかから有利状態へ移行するときの停滞制御中に実行される。
【0218】
図12に示すように、特定の報知が実行されたとき、演出表示装置15では、「RUSH突入」の文字列を含む画像RK1と、「2回目!始まるよ~!!」の文字列の画像RK2と、キャラクタの画像CHと、が表示される。画像RK1は、有利状態が開始することを特定可能な報知の一例である。画像RK2は、非有利区間から有利区間へ移行した後において、有利状態が開始した回数を特定可能な報知の一例である。図12における画像RK2は、非有利区間から有利区間へ移行した後において、2回目の有利状態が開始することを特定可能な報知の一例である。画像CHは、ナビ回数を示唆又は報知する一例である。例えば、画像CHは、複数種類あり、その種類に応じてナビ回数の期待値が異なる。副CPU41aは、入力したナビ回数コマンドに応じて画像CHの種類を決定する。そして、副CPU41aは、第1停滞開始コマンドを入力すると、決定した画像CHを報知するように演出表示装置15を制御する。
【0219】
このように、スロットマシン10では、停滞制御が実行されているときに、演出表示装置15により特定の報知が実行される。演出表示装置15は、特定の報知を実行可能な報知手段に相当する。そして、特定の報知には、有利状態が開始することを特定可能な報知、有利状態が開始した回数を特定可能な報知、及びナビ回数に関する報知が含まれる。即ち、特定の報知には有利状態に制御されることに関連する報知が含まれる。
【0220】
次に、第2終了条件が成立したことに基づいて停滞制御が行われたときに演出表示装置15において実行される所定の報知について説明する。つまり、所定の報知は、有利状態から第1通常状態へ移行するときの停滞制御中に実行される。
【0221】
図13に示すように、所定の報知が実行されたとき、演出表示装置15では、「有利区間が上限に到達して終了します」の文字列を含む画像YJと、有利区間における変動ゲームの実行回数の画像YGと、有利区間における獲得枚数の画像YMと、が表示される。さらに、演出表示装置15では、「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。」の文字列を含む画像NCが表示される。さらに、演出表示装置15では、星を模した画像SS1と、土星を模した画像SS2と、ハートを模した画像SS3と、が表示される。
【0222】
画像YJは、第2終了条件が成立して有利区間から非有利区間へ移行することが特定可能な報知の一例である。また、画像YJは、第2終了条件が成立して有利状態から通常状態へ移行することが特定可能な報知の一例でもある。画像YGは、非有利区間から有利区間へ移行してからの変動ゲームの実行回数を特定可能な報知の一例である。画像YMは、非有利区間から有利区間へ移行してから、当該有利区間において獲得した遊技メダルの数を特定可能な報知の一例である。そして、画像YG及び画像YMによって、第2終了条件は、有利区間において実行された変動ゲームの回数がゲーム上限数(一例として1500回)に達したこと、及び、有利区間において獲得した遊技媒体の数が遊技媒体上限数(一例として2400枚)に達したことの何れにより成立したかを特定することができる。
【0223】
画像NCは、のめり込みに関する注意喚起に関する報知の一例である。のめり込みに関する注意喚起に関する報知とは、遊技者に対して適度にパチンコ及びパチスロを楽しむことを促す報知である。画像SS1~SS3は、設定されている設定値を示唆又は報知する一例である。例えば、演出表示装置15では、画像SS1~SS3が表示される組み合わせに応じて設定値を示唆又は報知するようにしてもよい。副CPU41aは、設定「1」,「3」,「5」の何れかであることを示唆又は報知させる場合、画像SS1のみ表示させるように演出表示装置15を制御してもよい。副CPU41aは、設定「2」,「4」,「6」の何れかであることを示唆又は報知させる場合、画像SS2のみ表示させるように演出表示装置15を制御してもよい。副CPU41aは、設定「4」,「5」,「6」の何れかであることを示唆又は報知させる場合、画像SS3のみ表示させるように演出表示装置15を制御してもよい。副CPU41aは、設定「6」を示唆又は報知させる場合、画像SS1~SS3の全てを表示させるように演出表示装置15を制御してもよい。
【0224】
このように、スロットマシン10では、停滞制御が実行されているときに、演出表示装置15により所定の報知が実行される。演出表示装置15は、所定の報知を実行可能な報知手段に相当する。所定の報知には、第2終了条件が成立したことに関連する報知と、第2終了条件が成立したことに関連しない報知と、が含まれる。具体的に、第2終了条件が成立したことに関連する報知には、第2終了条件が成立して有利区間から非有利区間へ移行することが特定可能な報知、有利区間において実行された変動ゲームの実行回数を特定可能な報知、及び有利区間において獲得した遊技メダルの数を特定可能な報知が含まれる。一方、第2終了条件が成立したことに関連しない報知には、のめり込みに関する注意喚起に関する報知、及び設定されている設定値に関する報知が含まれる。
【0225】
ここで、副CPU41aが行う特定の報知及び所定の報知を実行させる制御について説明する。
副CPU41aは、第1停滞開始コマンドを入力すると、特定の報知が開始されるように演出表示装置15を制御する。その後、副CPU41aは、第1停滞終了コマンドを入力すると、特定の報知が終了するように演出表示装置15を制御する。また、副CPU41aは、第2停滞開始コマンドを入力すると、所定の報知が開始されるように演出表示装置15を制御する。その後、副CPU41aは、第2停滞終了コマンドを入力すると、所定の報知が終了するように演出表示装置15を制御する。
【0226】
第2実施形態の効果について説明する。
第2実施形態によれば、第1実施形態における(1-1)~(1-11)の効果に加えて以下の効果を有する。
【0227】
(2-1)スロットマシン10は、停滞制御が実行されることによって、有利状態信号が出力状態となってから第2終了条件が成立して有利状態信号が非出力状態となるまでの時間が所定時間を超えるように構成されている。これにより、適切な外部信号を出力することができる。さらに、スロットマシン10では、停滞制御を利用して、第2終了条件が成立したことに関連する報知が実行される。これにより、有利状態が1回の変動ゲームで終了するという特殊な状況においても、第2終了条件が成立して有利状態が終了したことを理解させ易くすることができる。また、スロットマシン10では、停滞制御を利用して、第2終了条件が成立したことに関連しない報知が実行される。これにより、例えば、遊技に関する注意事項などを効果的に促すことができる。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、適切な外部信号を出力するための構成を有効に活用することができる。
【0228】
(2-2)スロットマシン10では、停滞制御の実行中に有利区間において獲得した遊技メダルの数に関する報知が行われることにより、有利状態が終了したことに対する興趣の低下を抑制することができる。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、興趣の低下を抑制することができる。また、有利区間のゲーム上限数に達すること、又は、有利区間の遊技媒体上限数に達することは、プレイを行うことにのめり込む虞がある状況である。このような状況において、スロットマシン10では、停滞制御の実行中にのめり込みに関する注意喚起の報知が実行される。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、効果的にのめり込みに関する注意喚起を促すことができる。
【0229】
(2-3)スロットマシン10は、適切な有利状態信号を出力するために停滞制御が実行されるように構成されている。しかしながら、停滞制御中は、遊技の進行が停滞するため面白味がなく、さらに違和感を与えて興趣を低下させる虞がある。このような停滞制御中において、スロットマシン10では、特定の報知を実行することにより、興趣の低下を抑制することができる。また、停滞制御中において、スロットマシン10では、所定の報知を実行することにより、興趣の低下を抑制することができる。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、興趣の低下を抑制することができる。
【0230】
(2-4)特定の報知には、有利状態が開始することを特定可能な報知が含まれる。このため、遊技者の気分を高揚させることができる。また、特定の報知には、有利状態が開始した回数を特定可能な報知が含まれる。このため、有利状態が開始した回数を増やすことに対する意欲を向上させて興趣の向上を図ることができる。また、特定の報知には、ナビ回数に関する報知が含まれる。このため、停滞制御が終了した後の有利状態に対する興趣を向上させることができる。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、興趣の向上を図ることができる。
【0231】
(2-5)所定の報知には、「有利区間が上限に到達して終了します」の文字列を含む画像YJが含まれるため、有利区間が終了することを明確に理解できる。このため、第2終了条件が成立したことを理解させ易くすることができる。これにより、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、外部信号とは異なる手段によって、遊技状態を把握させ易くすることができる。
【0232】
(2-6)所定の報知には、有利区間において獲得した遊技メダルの数に関する報知、及び、有利区間において実行された変動ゲームの回数に関する報知が含まれる。このため、第2終了条件が成立したことを理解させ易くすることができる。これにより、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、外部信号とは異なる手段によって、遊技状態を把握させ易くすることができる。
【0233】
(2-7)所定の報知には、設定されている設定値の示唆又は報知が含まれる。スロットマシン10は、設定値に応じて出玉率の期待値が異なるため、遊技者が特に注目し易い。これにより、有利状態が終了したことに対する興趣の低下を抑制することができる。このように、スロットマシン10は、適切な外部信号を出力しつつ、興趣の低下を抑制することができる。
【0234】
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0235】
・1回の変動ゲームを行うことが可能な掛け数には、1枚が含まれていてもよい。つまり、スロットマシン10では、1枚、2枚、及び3枚の何れの枚数の遊技メダルを使用しても1回の変動ゲームを行うことが可能であってもよい。この場合、スロットマシン10では、1回の変動ゲームを行うことが可能な掛け数のうち、「1枚」が最小掛け数となり、「3枚」が最大掛け数となる。その他、スロットマシン10では、1枚又は3枚の遊技メダルを使用することで1回の変動ゲームを行うことが可能である一方、2枚の遊技メダルを使用することで1回の変動ゲームを行うことが不能であってもよい。この場合、スロットマシン10では、1回の変動ゲームを行うことが可能な掛け数のうち、「1枚」が最小掛け数となり、「3枚」が最大掛け数となる。また、スロットマシン10では、3枚の遊技メダルを使用することで1回の変動ゲームを行うことが可能である一方、1枚又は2枚の遊技メダルを使用することで1回の変動ゲームを行うことが不能であってもよい。
【0236】
・ゲーム上限数は、予め定められた回数であればよく、1500回でなくてもよい。ゲーム上限数は、1500回未満であってもよい。ゲーム上限数は、1501回以上であってもよい。例えば、ゲーム上限数は、3000回であってもよい。
【0237】
・遊技媒体上限数は、予め定められた枚数であればよく、2400枚でなくてもよい。遊技媒体上限数は、2400枚未満であってもよい。遊技媒体上限数は、2401枚以上であってもよい。例えば、遊技媒体上限数は、3000枚であってもよい。
【0238】
・スロットマシン10では、第1通常状態であるときに、有利区間への移行条件が成立した場合、有利状態へ移行する場合があってもよい。このとき、スロットマシン10では、非有利区間から有利区間へ移行する。つまり、スロットマシン10では、第1通常状態であるときに、有利区間への移行条件が成立した場合、第2通常状態及び有利状態の何れかに移行してもよい。この場合、第2通常状態であるときに有利状態へ移行する確率は、第1通常状態であるときに有利状態へ移行する確率に比して、高くてもよい。また、主CPU40aは、第1通常状態、第2通常状態、及びチャンス状態の何れかから有利状態に移行するとき、停滞制御を実行してもよい。
【0239】
・第2終了条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間は、2000msを超える時間であってもよい。例えば、第2終了条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間は、3000msであってもよい。第2終了条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間は、2000ms未満であってもよい。この場合、最短遊技時間と停滞時間の合計時間が所定時間以上であるとよい。また、第2終了条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間は、当該停滞時間を複数の時間のうち何れかの時間から抽選により決定してもよい。この複数の時間は、所定時間以上であるとよい。
【0240】
・開始条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間は、2000msを超える時間であってもよい。例えば、開始条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間は、3000msであってもよい。開始条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間は、2000ms未満であってもよい。この場合、最短遊技時間と停滞時間の合計時間が所定時間以上であるとよい。また、開始条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間は、当該停滞時間を複数の時間のうち何れかの時間から抽選により決定してもよい。この複数の時間は、所定時間以上であるとよい。
【0241】
・第2終了条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間と、開始条件が成立したことに基づいて実行される停滞制御の停滞時間とは、同じであってもよく、異なってもよい。
【0242】
・主CPU40aは、通常有利開始条件が成立していても、停滞制御を実行しなくてもよい。つまり、主CPU40aは、チャンス有利開始条件が成立しているときのみ停滞制御を実行するようにしてもよい。
【0243】
・主CPU40aは、有利状態信号を出力した後、有利状態信号の出力時間を計時して、当該有利状態信号の出力時間が所定時間に満たない場合に、第2終了条件が成立したことに基づいて停滞制御を行ってもよい。一方、主CPU40aは、有利状態信号を出力した後、有利状態信号の出力時間を計時して、当該有利状態信号の出力時間が所定時間を超えた場合に、第2終了条件が成立したことに基づいて停滞制御を行わなくてもよい。
【0244】
・主CPU40aは、有利状態信号を非出力した後、有利状態信号の非出力時間を計時して、当該有利状態信号の非出力時間が所定時間に満たない場合に、開始条件が成立したことに基づいて停滞制御を行ってもよい。一方、主CPU40aは、有利状態信号を非出力した後、有利状態信号の非出力時間を計時して、当該有利状態信号の非出力時間が所定時間を超えた場合に、開始条件が成立したことに基づいて停滞制御を行わなくてもよい。
【0245】
・主CPU40aは、最小掛け数で開始操作が行われた場合、第1停滞処理及び開始処理を実行しなくてもよい。これにより、例えば、通常有利開始条件及びチャンス有利開始条件が成立していたとしても、最小掛け数で開始操作が行われた場合には、停滞制御が実行されなくてもよい。また、例えば、チャンス状態であるときにチャンス有利開始条件が成立していたとしても、チャンス状態から有利状態へ移行しなくてもよい。この場合、有利状態信号が出力されなくてもよく、特定報知が実行されなくてもよい。また、例えば、有利状態であるときに第1終了条件が成立していたとしても、有利状態からチャンス状態へ移行しなくてもよい。この場合、有利状態信号が非出力されなくてもよく、特定報知が終了しなくてもよい。
【0246】
・主CPU40aは、第1通常状態に制御されているときであって、且つ2枚掛けであるときにも有利区間移行決定処理を行ってもよい。主CPU40aは、第2通常状態に制御されているときであって、且つ2枚掛けであるときにも第1有利移行抽選処理を行ってもよい。主CPU40aは、チャンス状態に制御されているときであって、且つ2枚掛けであるときにも第2有利移行抽選処理を行ってもよい。主CPU40aは、有利状態に制御されているときであって、且つ2枚掛けであるときにも指示情報決定処理を行ってもよい。主CPU40aは、有利状態に制御されているときであって、且つ2枚掛けであるときにも有利状態処理を行ってもよい。
【0247】
・スロットマシン10においてエラーが発生した場合、外部集中端子板25の出力端子から、エラーが発生していることを特定可能な外部信号(以下、セキュリティ信号と示す)を出力されるようにしてもよい。これにより、例えば、有利状態信号が出力状態となっているときに、セキュリティ信号が出力された場合、外部信号を入力する機器は、有利状態中にエラーが発生していることを特定することができる。
【0248】
・ナビ回数は、5回、10回、及び20回に限らない。ナビ回数は、複数回であればよく、2回であってもよい。ナビ回数の種類は、1種類であってもよい。
・第1終了条件は、ナビ回数が0となったことに加えて、又は代えて、有利状態において実行された変動ゲームの回数が終了回数(一例として50回)に達したときに成立するようにしてもよい。また、第1終了条件は、有利状態において獲得した遊技メダルの枚数が獲得数(一例として100)に達したときに成立するようにしてもよい。
【0249】
・通常有利開始条件は、第2通常状態における変動ゲームの実行回数が所定回数(一例として500回)に達したときに成立するようにしてもよい。例えば、主CPU40aは、第1通常状態から第2通常状態へ移行した後、第1有利抽選に当選する前に所定回数の変動ゲームが行われたとき、通常有利開始条件の成立を決定してもよい。
【0250】
・スロットマシン10では、設定値に応じて、第2終了条件が成立する頻度が異なっていてもよい。
・スロットマシン10では、設定値に応じて、有利状態へ移行してから当該有利状態が終了するまでに獲得可能な遊技メダルの期待値が異なってもよい。スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、有利状態において獲得可能な遊技メダルの期待値が高くてもよい。
【0251】
・スロットマシン10は、停滞制御中にリール16a~16cを用いた演出を実行してもよい。つまり、主CPU40aは、停滞制御を開始すると、リール16a~16cを回転させた後、リール16a~16cを停止させるリール演出(例えば、擬似遊技)を行ってもよい。このリール演出において、主CPU40aは、リール16a~16cを回転させた後、ストップボタン21a~21cが操作されると、ストップボタン21a~21cのそれぞれに対応するリール16a~16cの回転を停止させてもよい。
【0252】
・スロットマシン10は、有利状態に制御されており、有利状態信号が出力されている状況において、電源断された後に電源供給の開始に伴って、再び有利状態に制御するとともに有利状態信号を出力可能に構成されていてもよい。この場合、スロットマシン10は、電源供給の開始に伴って設定器50が操作されなかったときに、有利状態に制御するとともに有利状態信号を出力してもよい。一方、スロットマシン10は、電源供給の開始に伴って設定器50が操作されて設定値変更可能状態に制御されたときに、有利状態に制御せずに有利状態信号を非出力してもよい。
【0253】
・主基板40の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。また、主CPU40aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・副基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、演出表示装置15を専門に制御する表示基板、スピーカ14を専門に制御する音基板、及び装飾ランプ13を専門に制御するランプ基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。また、副CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0254】
・上記実施形態は、遊技メダルを付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるスロットマシンに具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないスロットマシン(所謂、メダルレススロットマシン)に具体化してもよい。このようなスロットマシンは、払出役の入賞に伴って仮想媒体が付与された場合、MAXベットボタンが操作されることにより、付与された仮想媒体から掛け数を設定することが可能であってもよい。即ち、スロットマシンは、仮想媒体を使用することで変動ゲームを実行可能に構成されてもよい。
【0255】
各実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)特定の報知を実行可能な報知手段を備え、前記特定の報知には、前記有利状態に制御されることに関連する報知が含まれ、前記停滞制御が実行されているときには、前記報知手段により前記特定の報知が実行される。
【0256】
(ロ)前記終了条件には、第1終了条件と、前記第1終了条件とは異なる第2終了条件と、が含まれ、前記開始条件が成立して前記有利状態が開始した後において、前記第1終了条件が成立したことによって前記有利状態が終了する頻度は、前記第2終了条件が成立したことによって前記有利状態が終了する頻度よりも高く、前記第1終了条件が成立して前記有利状態が終了した次の変動ゲームでは、前記開始条件が成立し得る一方、前記第2終了条件が成立して前記有利状態が終了した次の変動ゲームでは、前記開始条件が成立しない。
【0257】
(ハ)前記終了条件には、第1終了条件と、前記第1終了条件とは異なる第2終了条件と、が含まれ、前記開始条件が成立して前記有利状態が開始した後において、前記第1終了条件が成立する前であっても、前記第2終了条件が成立したときには前記有利状態が終了し、前記開始条件が成立して前記第1終了条件が成立したとき、前記開始条件が成立してから実行される変動ゲームの回数が複数回となることによって、前記開始条件が成立して前記有利状態信号が出力状態となってから非出力状態となるまでの時間が前記所定時間を超え、前記終了条件が成立して前記有利状態が終了した次の変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が前記最短遊技時間であって、且つ、前記開始条件が成立したとき、前記停滞制御が開始されて前記有利状態信号が出力状態とならずに非出力状態に維持されることによって、前記終了条件が成立して前記有利状態信号が非出力状態となってから前記所定時間を超えた後に前記有利状態信号が出力状態となって前記有利状態において変動ゲームが開始し、当該変動ゲームが開始してから終了するまでの時間が前記最短遊技時間であって、且つ、前記第2終了条件が成立したとき、前記停滞制御が開始されて前記有利状態信号が非出力状態とならずに出力状態に維持されることによって、前記開始条件が成立して前記有利状態信号が出力状態となってから非出力状態となるまでの時間が前記所定時間を超える。
【符号の説明】
【0258】
10…スロットマシン 13…装飾ランプ 14…スピーカ 15…演出表示装置 16a…左リール 16b…中リール 16c…右リール 20…スタートレバー 21a…左ストップボタン 21b…中ストップボタン 21c…右ストップボタン 25…外部集中端子板 30…情報表示部 36…払出表示部 37…表示器 38…表示器 40…主基板 40a…主CPU 40b…主ROM 40c…主RWM 41…副基板 41a…副CPU 41b…副ROM 41c…副RWM
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13