(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-28
(45)【発行日】2023-08-07
(54)【発明の名称】作業される管の任意の滑りを検知する装置が設けられた、管を作業する機械
(51)【国際特許分類】
B21D 7/025 20060101AFI20230731BHJP
【FI】
B21D7/025 Z
B21D7/025 G
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019155168
(22)【出願日】2019-08-28
【審査請求日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】102018000008354
(32)【優先日】2018-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】509142807
【氏名又は名称】ビエッレエンメ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】BLM S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト・ジェミニャーニ
【審査官】石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02399688(EP,A1)
【文献】特開2012-228714(JP,A)
【文献】米国特許第05259224(US,A)
【文献】特開平01-306021(JP,A)
【文献】特開昭61-092727(JP,A)
【文献】特開昭54-128970(JP,A)
【文献】特開2020-040124(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0033968(US,A1)
【文献】特開2004-237318(JP,A)
【文献】特開2012-228713(JP,A)
【文献】米国特許第04195506(US,A)
【文献】米国特許第04979385(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0070229(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 7/025
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管(T)に1以上の作業操作を実行するように配置された作業装置(10、14、16)と、前記作業装置(10、14、16)に前記管(T)を供給するように配置された管供給装置(22)と、を備え、前記作業装置(10、14、16)及び前記管供給装置(22)は、作業操作の間、前記管(T)を固定する、それぞれ固定部材(14)を備える、例えば、バー及びプロファイルセクションなどの管(T)及び他の類似のブランクに作業するための機械であって、
前記管(T)は、作業操作の間、前記固定部材(14)によって固定される一方で、前記作業装置(10、14、16)と前記管供給装置(22)の前記固定部材(14)の少なくとも1つが、前記固定部材(14)に対する前記管(T)の任意の
滑りを非接触の方法で検知し、測定するように配置された変位センサ(24)が設けられる、機械。
【請求項2】
前記変位センサ(24)は、連続瞬間の前記変位センサ(24)によって取得される前記管(T)の表面部分(S)の画像のデジタル処理に基づいて、前記固定部材(14)に対する前記管(T)の任意の
滑りを検知し及び測定するように配置された光学センサである、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記変位センサ(24)は、前記管(T)の前記表面部分(S)に光を当てる光源(26)と、前記管(T)の前記表面部分(S)の画像を取得するカメラ(28)、及びその瞬間で前記カメラ(28)によって取得された管(T)の前記表面部分(S)の前の瞬間で取得された画像との比較に基づいて、前記画像を前記固定部材(14)に対する管(T)の任意の
滑りをそれぞれの瞬間において決定するデジタル処理ユニット(30)を備える、請求項2に記載の機械。
【請求項4】
前記管供給装置(22)と、前記作業装置(10、14、16)の動作可能な部分の動作を制御することによって前記管(T)の作業操作を管理するプログラム可能な制御ユニットを備え、
前記制御ユニットは、作業操作の間の前記固定部材(14)に対する前記管(T)の任意の
滑りに関するデータを受信する前記変位センサ(24)と接続される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の機械。
【請求項5】
前記制御ユニットは、例えば前記固定部材(14)が前記管(T)を固定する固定力など、作業操作の間、前記管(T)に作用する力を変える、及び/または前記変位センサ(24)が、与えられたしきい値を超える前記固定部材(14)に対する前記管(T)の
滑りを検知した場合に、作業操作を中断するようにプログラムされる、請求項4に記載の機械。
【請求項6】
前記管(T)の曲げ操作を実行するように配置された、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の機械。
【請求項7】
前記作業装置(10、14、16)は、曲げ操作の間、曲げられる管(T)の部分が変形される形状に適した金型(10)と、前記曲げられる前記管(T)の部分の近くで前記管(T)を固定するように配置された固定部材(14)の組とを備え、
前記変位センサ(24)は、前記固定部材(14)のいずれかに取り付けられる、請求項6に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おおよそ例えばバー及びプロファイルセクションなどの管及び類似の細長いブランクの、例えば曲げなどの作業する機械に関する。
【背景技術】
【0002】
上に示されたタイプの機械は、例えば仏国特許公開2929140A1において知られている。
【0003】
次の記載において、便宜上、管の曲げが参照されるが、本発明は、バー、プロファイルセクションなどとは関係なく、その他の細長いブランクの作業、特に曲げに適用できることが理解されるであろう。
【0004】
現在において、管を曲げるためのほとんど共通に用いられる方法は、いわゆる巻付曲げ(draw bending)及びいわゆる圧縮曲げ(compression bending)である。
【0005】
曲げられる管がTで示される、添付図面の
図1A及び1Bに概略的に描かれるように、巻付曲げ方法は、その側面に、半径Rの曲がったプロファイルを備える溝12を有し、管Tの(xで示される)長軸に垂直な回転軸zの周りに回転するために回転可能に取り付けられる、金型10と、回転軸zの周りを回転可能に取り付けられ、その1つは、通常金型10を備える単一部品で形成される、固定ブロック14の組と、管Tの長軸xの方向に滑る動作可能なスライド(図示せず)に運ばれる押圧ブロック16と、を本質的に備える管曲げ機械を用いて実行される。
【0006】
巻付曲げ方法は、本質的に次の2つのステップを備える。
a)第1(
図1A)に、管Tは、固定ブロック14の間の、その前端部(ここで用語「前」は、機械に管Tを供給する方向をいう)で固定される。
b)その後(
図1B)、金型10(及びそれを備える固定ブロック14)は、管Tを前に引き、その溝12の周りに同時に管Tを巻き付けるように回転軸zの周りを回転しながら、押圧ブロック16は、管Tの軸前方への移動に伴い、長軸xと垂直な反力を働かせる。
【0007】
それゆえ管Tは、金型10の溝12の平均半径Rに実質的に対応する平均半径を備える曲がりを得る。
【0008】
図1A及び1Bのそれらと同一のまたは対応する部分及び要素が同じ符号を与えられた、添付図面の
図2A及び2Bに概略的に描かれるように、圧縮曲げ方法は、溝12を備えるさらなる金型10(この場合、回転可能に取り付けられるのではなく回転が固定される)、固定ブロック14の組、及び回転軸zのまわりに回転可能な曲げブロック16を本質的に備える、管曲げ機械を用いて実行される。
【0009】
圧縮曲げ方法は、本質的に次の2つのステップを備える。
a)第1に(
図2A)、管Tは、金型10及び曲げブロック16を超えて前に突き出るように、固定ブロック14の間の後端部で固定され、
b)その後(
図2B)、固定ブロック14だけでなく、金型10及び曲げブロック16で固定される管Tにおいて、曲げブロック16は、回転軸zの周りを回転し、それにより金型10に管Tを巻き付け、管に金型10の溝12の平均半径Rに実質的に対応する平均半径を有する曲がりを発生する。
【0010】
用いられる方法のタイプにかかわらず、管の曲げにおける主なリスクの要因の1つは、固定ブロックに対する管の変位(滑り)である。固定ブロックに対する管の滑りはしばしば、実際に、管の材料のしわを引き起こす。これらのしわは、逆に管の表面仕上げに影響を与えることに加え、曲げる装置(例えば、管内部に挿入されるコア)の一部の破損につながる。滑りの量が大きくなる、すなわち固定ブロックに対する管の変位が大きくなると、管の滑りが引き起こす損傷が大きくなる。
【0011】
さらに一般に、作業される管が、作業装置または管が作業装置に供給される管供給装置の一部と関係ない、特別な固定部材によって固定されるすべての管作業機械において、固定部材に対する管のいかなる滑りも、逆に作業操作に影響を与え、さらに機械の損傷を引き起こす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【発明の概要】
【0013】
それゆえ、上記議論された従来技術の欠点によって影響されない管または他の細長いブランクを作業する(例えば曲げ)機械を提供することが本発明の目的である。
【0014】
この及び他の目的は、添付した独立請求項1で画定される特徴を有する機械の長所による発明によって完全に達成される。
【0015】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項によって規定され、その内容は、次の記載の肝要な部分を形成するとして理解されるべきである。
【0016】
要約すれば、本発明は、作業操作の間、作業される管の一部を固定するように配置される、作業装置の固定部材であってもとまたは管供給装置の固定部材であっても、機械の固定部材の少なくとも1つに、センサが取り付けられる固定部材に対して管の任意の滑り(管の長軸方向に沿った変位及び/または管の長軸周りの回転に関して)を検知し測定する非接触変位センサを取り付けるアイディアに基づく。
【0017】
そのような変位センサの使用の結果、変位センサが取り付けられた固定部材に対して作業される管の任意の滑りを作業操作の間、リアルタイムで検知することが可能であり、この検知に基づいて、機械の制御ユニットは、(例えば管が機械の一体性が危険にさらされる程度に固定部材に対して滑ることがわかったならば)作業操作を中断したり、管の全てのさらなる滑りを避けるために、管に働かせられる力を変える(例えば、管に固定部材によって働かされる固定力を増加することによって)ことを決定することができる。
【0018】
変位センサは、
作業される管の表面の一部に光を当てる光源(LEDまたはレーザ)と、
管の前記表面部分の瞬間画像によって瞬間を取得するカメラと、
その瞬間においてカメラによって取得された管の前記表面部分の画像及び前の瞬間において取得された画像に基づいて、前の瞬間と現在の瞬間の間の固定部材に対する管の前記表面部分の任意の変位をそれぞれの瞬間において、決定する処理ユニットと、
を備える光学センサであることが好ましい。
【0019】
そのような変位センサは、信頼でき、正確で、素早く、安価で、さらに現存する機械に一体化するのに容易である。管曲げ機械の場合において、変位センサは、これらの機械が、巻付曲げ方法または圧縮曲げ方法による曲げプロセスを実行されるように構成されるかどうかに関わらず、設置することができる。機械によって実行される曲げ方法に依存して、実際に適切な位置に変位センサを取り付けることは十分であろう。
【0020】
さらに、すでに述べられたように、特定の用途に依存して、変位センサは、作業装置の固定部材だけでなく(またはそんなにない)、管供給装置の固定装置にも(またはむしろ)取り付けることができる。
【0021】
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付図面の参照で限定しない実施例を手段として純粋に得られる、次の詳細な説明からさらに明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1A】曲げ操作の開始における、巻付曲げ方法による操作のために配置された管曲げ装置を概略的に示す。
【
図1B】曲げ操作の終了における、巻付曲げ方法による操作のために配置された管曲げ装置を概略的に示す。
【
図2A】曲げ操作の開始における、圧縮曲げ方法による操作のために配置された管曲げ装置を概略的に示す。
【
図2B】曲げ操作の終了における、圧縮曲げ方法による操作のために配置された管曲げ装置を概略的に示す。
【
図3】本発明の実施形態による管曲げ機械の斜視図である。
【
図4A】曲げ操作の開始における、
図3の管曲げ機械の曲げ装置を概略的に示す。
【
図4B】曲げ操作の終了における、
図3の管曲げ機械の曲げ装置を概略的に示す。
【
図5】
図4Aの、引き延ばしたスケールにおける、詳細Aを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1A及び1Bのそれらと同一のまたは対応する部分と要素が同じ符号で示される、
図3を参照しながら、本発明の実施形態による管作業機械は、一般に100で示される。
【0024】
図3で示される機械100は、特に巻付曲げ方法により(すなわち、
図1A及び1Bを参照して上記された曲げ方法により)、管を曲げるように配置される。次の記載から明確になるように、本発明は、しかしながら管曲げ機械に限定しない。さらに、管曲げ機械への用途の場合において、本発明は、巻付曲げ方法によって操作する管曲げ機械に限定されず、例えば圧縮曲げ方法など、他の曲げ方法によって操作する管曲げ機械に適用できる。
【0025】
機械100の構造及び操作はそれ自体知られており(及び少なくとも一部において、すでに
図1A及び1Bを参照しながら本記載の導入部分で説明されている)、それゆえ、ここで詳細に記載しない。
【0026】
機械100は、基本的に、本明細書で提案される実施形態において、引く方法によって管Tの曲げを実行するように配置された曲げ機械であり、それゆえ成形した溝12を有する金型10、曲げられる管Tを固定する前固定ブロック14の組、及び後押圧ブロック16を備える、作業装置を備える。さらに特に、描かれた実施形態において、2つの固定ブロックのうち1つは、金型10と単一部品で作られる。金型10と固定ブロック14は、描かれる実施例において、垂直に配置される、回転軸zの周りを回転するための機械基礎部20(
図3で部分的に見えるのみ)に回転可能に取り付けられる、アーム18によって運ばれる。機械100は、さらに適切な固定部材(それ自体知られており、それゆえ詳細に描かない)によって、曲げられる管Tをつかみ、それを作業装置に向かってその長軸(xで示される)の方向に供給し、(任意に)それをその長軸xの周りに回転するための管供給装置22を備える。
【0027】
図4A及び4Bは、曲げ操作のそれぞれ開始と終了における、機械100の曲げ装置を概略的に示す。記載の導入部ですでに説明されたように、曲げ操作は、第1に2つの固定ブロック14の間に管Tを固定し、その後、2つの固定ブロック14の間に保持された管Tを備え、回転軸zの周りにアーム18(そして、それゆえ、金型10とそれを備える固定ブロック14の両方)を回転することによって実行されながら、押圧ブロック16は、長軸xの方向に前へ動かされ、管Tの前への動作を随伴し、長軸xに垂直な反力を与えることによって、曲げを受けない管Tの自由部分の変形を弱める。
【0028】
機械100は、また知られているように、管Tになされる曲げの数、曲げ半径及び配向、及びそれぞれの曲げとその後の1つの間の距離による、曲げ装置(金型10、固定ブロック14及び押圧ブロック16)及び管供給装置22の構成要素の動作を管理するように適切にプログラムされた制御ユニットを備える。
【0029】
上記で説明されたように、このタイプの機械の正しい操作によって、曲げられる管の部分の近くで、例えば管Tが固定され保持される固定ブロック14に対して、曲げ操作の間、機械の固定部材に対する管Tのいかなる滑りを避けるまたはいずれにしても制限する利点がある。
【0030】
固定ブロック14に対する管Tの任意の滑りに関する情報を、曲げ操作の間、リアルタイムで機械の制御ユニットに提供するために、曲げ装置は、固定ブロック14の1つに取り付けられ、固定ブロック14に対する管Tの任意の相対動作を検知し、測定するように配置された、変位センサ24、特に非接触変位センサを装備する。
【0031】
曲げ装置の固定ブロック14に対する管Tの任意の相対動作を検知し、測定する変位センサの代わりにまたはさらに、(図に示されないが、本発明のさらなる実施形態による)管供給装置22の固定部材に対する管Tの任意の相対動作を検知し、測定するための変位センサを提供することができる。
【0032】
図3及び
図4Aと
図4Bで示されるように、上述のように、巻付曲げ方法による管を曲げるように配置された管曲げ機械の場合をいう、説明される実施形態において、変位センサ24は、2つの固定ブロック14の1つの前面14aに有利に取り付けられる。機械によって用いられる曲げ方法に依存するが、しかしながら、変位センサ24の他の配置は、予測されることができる。一般に、変位センサ24は、曲げ操作の間、管Tを固定するように配置される曲げ装置の要素に取り付けられ、管Tの側面の近くに設置されるであろう。
【0033】
変位センサ24は、以下で詳細に説明されるように、センサによって後の瞬間に取得される管の表面部分の画像の適切な処理に基づいて、センサが取り付けられる固定部材に対する管Tの任意の相対動作を測定する光学センサであることが好ましい。
【0034】
図5を参照しながら、光学センサとして作られた変位センサ24の場合において、管Tの表面部分Sに光を当てる光源26(例えばレーザまたはLED源)と、表面部分Sの画像の高周波取得のためのカメラ28と、カメラ28によるその瞬間に取得された表面部分Sの画像と、前の瞬間に取得された画像の比較に基づいて、センサ24が取り付けられる固定部材に対して(この場合において固定ブロック14に対して)管Tの可能な動作を任意の与えられた瞬間において、決定し、特にこの動作の範囲と方向の両方を決定するように配置された処理ユニット30と、を本質的に備える。
【0035】
カメラ28によって取得される画像は、非常に小さく、例えば側面あたり15画素であるが、変位センサ24が設置される管Tの表面部分Sのとても小さい詳細と、欠陥を含む。カメラ28によって取得される画像は、処理ユニット30によって組で処理され、連続画像のそれぞれの組は、これらの画像が取得された2つの瞬間の間の時間の固定ブロック14に対する管Tの変位(もしあるならば)を計算するために用いられる。
【0036】
例えば、2つの連続画像の間の変位は、相互相関によって決定される。IA(i、j)、第1の画像の座標i、jのそれぞれの画素のグレイ強度(画像は、実際にグレイスケールで取得される)、IB(i、j)、第2の画像の同じ画素のグレイ強度、及びm、n、2つの垂直方向の第1の画像に対する第2の画像の変位(画素での)で示すと、相関関数Φ(m、n)は、2つの画像のそれぞれの画素のグレイ強度の生産物の合計に等しく、次の方程式による、
【0037】
【0038】
相関関数Φは、2つの画像が完全に重なったときに最大値をとる。2つの連続画像の間の変位を決定するために、関数を最大化する2つの方向で変位値mとnは、計算される。画像の連続の組の間のこれらの変位値に基づいて、固定ブロック14に対する変位センサ24に面する管Tの表面部分Sの変位の量と方向は、一瞬ごとに決定される。
【0039】
曲げ操作の間、変位センサ24が固定ブロック14に対する管Tの変位を検知するならば、機械の制御ユニットは、例えばこの変位の量に依存して、即座に作業プロセスを中断するまたは管Tに働く力を変える(例えば、固定ブロックに対する管のさらなる滑りを避けるために、管Tに固定ブロック14によって働く固定力を増加することによって)。
【0040】
前記から明確であるように、作業プロセスの間、機械の固定部材(作業装置の固定部材及び/または管供給装置の固定部材に関係なく)に対する管の任意の動作(滑り)を検知できる、例えば特に光学センサなどの変位センサを、例えば管曲げ機械などの、管作業機械に設けることによって、管の滑りによって引き起こされる管のしわの形成からもたらされる作業装置の構成要素の損傷または破損を避けることができるので、機械のさらなる信頼性のある操作を確実にする。そのような変位センサは、とくに光学センサとして作られるならば、安価で、(現存する機械においてさえ)設置が容易で、非常に正確で、信頼できる。
【0041】
当然ながら、本発明の原理は変更されないままであり、実施形態及び構造上の詳細は、添付された請求項で画定されるような発明の範囲から逸脱することなく、限定しない実施例を手段として純粋に説明され描かれたそれらから広く変更することができる。