(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-28
(45)【発行日】2023-08-07
(54)【発明の名称】格納状態でクリップを格納するように構成されている外科用クリップアプライヤ
(51)【国際特許分類】
A61B 17/128 20060101AFI20230731BHJP
【FI】
A61B17/128 100
(21)【出願番号】P 2020524053
(86)(22)【出願日】2018-10-24
(86)【国際出願番号】 US2018057244
(87)【国際公開番号】W WO2019089298
(87)【国際公開日】2019-05-09
【審査請求日】2021-10-21
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517076008
【氏名又は名称】エシコン エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Ethicon LLC
【住所又は居所原語表記】#475 Street C, Suite 401, Los Frailes Industrial Park, Guaynabo, Puerto Rico 00969, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ストークス・マイケル・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】シェルトン・フレデリック・イー・ザ・フォース
(72)【発明者】
【氏名】バクスター・チェスター・オー・ザ・サード
(72)【発明者】
【氏名】ハリス・ジェイソン・エル
(72)【発明者】
【氏名】ブレイディ・ジョン・イー
(72)【発明者】
【氏名】クーン・マシュー・ティー
(72)【発明者】
【氏名】ブランズ・ジェフリー・ディー
(72)【発明者】
【氏名】キューティ・アレクサンダー・アール
(72)【発明者】
【氏名】デック・アンドリュー・シー
【審査官】豊田 直希
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-521909(JP,A)
【文献】米国特許第05725542(US,A)
【文献】特開2007-054630(JP,A)
【文献】特表2016-529997(JP,A)
【文献】特開平1-146536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/128
A61B 17/122
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1対の脚部を備えたクリップを適用するための外科用装置であって、
ハウジングから延在するシャフトと、
前記シャフトから延在するエンドエフェクタであって、
第1の顎部であって、そこから延在する第1の突出部を備える、第1の顎部、及び
第2の顎部であって、そこから延在する第2の突出部を備える、第2の顎部、を備え、前記第1の顎部及び前記第2の顎部が、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能であり、前記第1の顎部及び前記第2の顎部が、受容チャンバを少なくとも部分的に画定する、エンドエフェクタと、
カートリッジであって、
格納チャンバ、及び
前記格納チャンバ内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップであって、前記
複数のクリップ
の各クリップが格納構成にある、複数のクリップ、を備える、カートリッジと、
前記格納チャンバ内に位置付けられた前記
複数のクリップ
のうちの1つのクリップを、前記第1の突出部及び前記第2の突出部上に前進させるように構成されている、発射駆動装置と、
後退ストローク中に前記第1の顎部及び前記第2の顎部を前記開放位置へと移動させるように構成されている圧着駆動装置であって、前記第1の突出部及び前記第2の突出部上に位置付けられた前記
1つのクリップが、前記後退ストローク中に前記格納構成から展開構成へと移行し、前記展開構成
における前記脚部間の距離が、前記格納構成
における前記脚部間の距離よりも大きい、圧着駆動装置と、を備
え、
前記複数のクリップの各クリップは、前記発射駆動装置によって前記受容チャンバに前進させられる前に前記格納構成から前記展開構成に移行させられる、外科用装置。
【請求項2】
前記発射駆動装置が、前記展開構成にある前記
1つのクリップを前記受容チャンバ内へと前進させるように更に構成されており、前記圧着駆動装置が、圧着ストローク中に前記第1の顎部及び前記第2の顎部を前記閉鎖位置へと移動させるように更に構成されており、前記圧着ストローク中に前記
1つのクリップが患者の組織の周りで圧着される、請求項1に記載の外科用装置。
【請求項3】
圧着された前記
1つのクリップは、前記第1の顎部及び前記第2の顎部が前記圧着駆動装置の別の後退ストローク中に前記開放位置へと移動された場合に、前記受容チャンバから解放され、別のクリップが、前記別の後退ストローク中に前記格納構成から前記展開構成へと移行される、請求項2に記載の外科用装置。
【請求項4】
前記発射駆動装置が、前記
1つのクリップの前記格納構成から前記展開構成への移行中に、前記
1つのクリップの近位部分を支持するように構成されている支持部分を備える、請求項2に記載の外科用装置。
【請求項5】
前記第1の顎部が第1のカム部材を備え、前記第2の顎部が第2のカム部材を備え、前記第1のカム部材及び前記第2のカム部材が、前記圧着駆動装置と相互作用して、前記後退ストローク中に前記第1の顎部及び前記第2の顎部を前記開放位置へと移動させる、請求項1に記載の外科用装置。
【請求項6】
前記第1の突出部が第1の角度付き表面を備え、前記第2の突出部が第2の角度付き表面を備え、前記
1つのクリップが前記受容チャンバに向かって前進した場合に、前記第1の角度付き表面及び前記第2の角度付き表面により、前記
1つのクリップが前記第1の突出部及び前記第2の突出部を通り過ぎて摺動することを可能にする、請求項1に記載の外科用装置。
【請求項7】
前記カートリッジは、前記外科用装置に解放可能に取り付けできる、請求項1に記載の外科用装置。
【請求項8】
1対の脚部を備えたクリップを適用するための外科用装置であって、
ハウジングから延在するシャフトと、
前記シャフトから延在するエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが受容チャンバを備える、エンドエフェクタと、
クリップカートリッジ内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップであって、前記クリップカートリッジは前記外科用装置に解放可能に取り付けることができ、前記
複数のクリップ
の各クリップが、前記外科用装置の動作中に複数の状態をとるように構成されており、前記複数の状態が、
格納状態であって、前記
複数のクリップ
の各クリップが前記格納状態にある場合に
前記脚部間に第1の寸法を備える、格納状態、及び
展開状態であって、前記
複数のクリップ
の各クリップが前記展開状態にある場合に
前記脚部間に前記第1の寸法よりも大きい第2の寸法を備える、展開状態、を含む、複数のクリップと、
前記
複数のクリップ
のうちの1つのクリップを前記格納状態から前記展開状態へと移行させるように構成されている予備形成特徴部と、
前記1つのクリップを前記クリップカートリッジから前記エンドエフェクタの前記受容チャンバ内へと前進させるように構成されている発射駆動装置と、を備
え、
前記複数のクリップの各クリップは、前記発射駆動装置によって前記受容チャンバに前進させられる前に前記格納状態から前記展開状態に移行させられる、外科用装置。
【請求項9】
圧着ストローク中に、患者の組織の周りで、前記受容チャンバ内のクリップを圧着するように構成されている圧着駆動装置を更に備える、請求項8に記載の外科用装置。
【請求項10】
圧着された前記
1つのクリップが、前記圧着駆動装置の後退ストローク中に前記受容チャンバから解放され、別のクリップが、前記後退ストローク中に前記格納状態から前記展開状態へと移行される、請求項9に記載の外科用装置。
【請求項11】
前記発射駆動装置が、前記
1つのクリップの前記格納状態から前記展開状態への移行中に前記
1つのクリップの近位部分を支持するように構成されている支持部分を備える、請求項8に記載の外科用装置。
【請求項12】
前記支持部分は、前記
1つのクリップが前記受容チャンバ内へと前進された場合に、前記
1つのクリップの前記近位部分を支持するように更に構成されている、請求項11に記載の外科用装置。
【請求項13】
前記エンドエフェクタが、前記受容チャンバを少なくとも部分的に画定する第1の顎部及び第2の顎部を更に備え、前記第1の顎部及び前記第2の顎部が、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能であり、前記予備形成特徴部が、前記第1の顎部上の第1の突出部及び前記第2の顎部上の第2の突出部を備える、請求項8に記載の外科用装置。
【請求項14】
前記第1の突出部が第1の角度付き表面を備え、前記第2の突出部が第2の角度付き表面を備え、前記
1つのクリップが前記受容チャンバに向かって移動した場合に、前記第1の角度付き表面及び前記第2の角度付き表面により、前記
1つのクリップを前記予備形成特徴部上に容易に移動させる、請求項13に記載の外科用装置。
【請求項15】
1対の脚部を備えたクリップを適用するための外科用装置であって、
ハウジングから延在するシャフトと、
前記シャフトから延在するエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが受容チャンバを備える、エンドエフェクタと、
前記外科用装置内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップであって、前記
複数のクリップ
の各クリップが、前記外科用装置の動作中に格納構成及び展開構成を備え、前記展開構成
における前記脚部間の距離が前記格納構成
における前記脚部間の距離よりも大きい、複数のクリップと、
前記展開構成にある
前記複数のクリップのうちの第1のクリップを前記受容チャンバ内へと前進させるように構成されている往復式発射駆動装置と、
完全な後退位置と完全な前進位置との間で移動可能な圧着駆動装置であって、前記圧着駆動装置が前記完全な前進位置に向かって移動された場合に、前記展開構成にある前記第1のクリップを圧着するように構成されており、前記圧着駆動装置が前記完全な後退位置に向かって移動された場合に、前記第1のクリップが前記受容チャンバから解放され、かつ
前記複数のクリップのうちの第2のクリップが前記展開構成へと移行される、圧着駆動装置と、を備える、外科用装置。
【請求項16】
前記外科用装置に解放可能に取り付け可能なクリップマガジンを更に備え、前記クリップマガジンが、前記複数のクリップを前記格納構成で格納している、請求項15に記載の外科用装置。
【請求項17】
前記往復式発射駆動装置が、前記クリップマガジンから展開位置へと前記
複数のクリップのうちの1つのクリップを前進させるように更に構成されており、前記
1つのクリップが前記展開位置において前記展開構成へと移行される、請求項16に記載の外科用装置。
【請求項18】
前記エンドエフェクタは、前記圧着駆動装置が前記完全な後退位置に向かって移動された場合に、前記
1つのクリップを前記格納構成から前記展開構成へと移行させるように構成されている予備形成特徴部を更に備える、請求項17に記載の外科用装置。
【請求項19】
前記往復式発射駆動装置が、前記第1のクリップの前記格納構成から前記展開構成への移行中に前記第1のクリップの近位部分を支持するように構成されている支持部分を備える、請求項15に記載の外科用装置。
【請求項20】
前記支持部分が、前記第1のクリップの前記受容チャンバ内への前進中に前記第1のクリップの前記近位部分を支持するように更に構成されている、請求項19に記載の外科用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その開示が全体として本明細書に参考として組み込まれる、米国特許仮出願第16/112,237号、発明の名称:「SURGICAL CLIP APPLIER CONFIGURED TO STORE CLIPS IN A STORED STATE」(2018年8月24日出願)の利益を主張する。本出願は、米国特許仮出願第62/659,900号、発明の名称:「METHOD OF HUB COMMUNICATION」(2018年4月19日出願)の利益を主張するものであり、その開示が全体として本明細書に参考として組み込まれる。本出願は、米国特許仮出願第62/665,128号、発明の名称:「MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」(2018年5月1日出願)、米国特許仮出願第62/665,129号、発明の名称:「SURGICAL SUTURING SYSTEMS」(2018年5月1日出願)、米国特許仮出願第62/665,134号、発明の名称:「SURGICAL CLIP APPLIER」(2018年5月1日出願)、米国特許仮出願第62/665,139号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENTS COMPRISING CONTROL SYSTEMS」(2018年5月1日出願)、米国特許仮出願第62/665,177号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENTS COMPRISING HANDLE ARRANGEMENTS」(2018年5月1日出願)、及び米国特許仮出願第62/665,192号、発明の名称:「SURGICAL DISSECTORS」(2018年5月1日出願)の利益を主張し、これらの開示は、その全体が本明細書へ参考として組み込まれる。本出願は、米国特許仮出願第62/649,291号、発明の名称:「USE OF LASER LIGHT AND RED-GREEN-BLUE COLORATION TO DETERMINE PROPERTIES OF BACK SCATTERED LIGHT」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,294号、発明の名称:「DATA STRIPPING METHOD TO INTERROGATE PATIENT RECORDS AND CREATE ANONYMIZED RECORD」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,296号、発明の名称:「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL DEVICES](2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,300号、発明の名称:「SURGICAL HUB SITUATIONAL AWARENESS」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,302号、発明の名称:「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH ENCRYPTED COMMUNICATION CAPABILITIES」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,307号、発明の名称:「AUTOMATIC TOOL ADJUSTMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,309号、発明の名称:「SURGICAL HUB SPATIAL AWARENESS TO DETERMINE DEVICES IN OPERATING THEATER」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,310号、発明の名称:「COMPUTER IMPLEMENTED INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,313号、発明の名称:「CLOUD INTERFACE FOR COUPLED SURGICAL DEVICES」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,315号、発明の名称:「DATA HANDLING AND PRIORITIZATION IN A CLOUD ANALYTICS NETWORK」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,320号、発明の名称:「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,323号、発明の名称:「SENSING ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」(2018年3月28日出願)、米国特許仮出願第62/649,327号、発明の名称:「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR SECURITY AND AUTHENTICATION TRENDS AND REACTIVE MEASURES」(2018年3月28日出願)、及び米国特許仮出願第62/649,333号、発明の名称:「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR CUSTOMIZATION AND RECOMMENDATIONS TO A USER」(2018年3月28日出願)の利益を主張し、これらの開示は、その全体が本明細書へ参考として組み込まれる。本出願は、米国特許非仮出願第15/908,012号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING DUAL ROTATABLE MEMBERS TO EFFECT DIFFERENT TYPES OF END EFFECTOR MOVEMENT」(2018年2月28日出願)、米国特許非仮出願第15/908,021号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH REMOTE RELEASE」(2018年2月28日出願)、米国特許非仮出願第15/908,040号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTARY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS」(2018年2月28日出願)、米国特許非仮出願第15/908,057号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTARY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS」(2018年2月28日出願)、米国特許非仮出願第15/908,058号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH MODULAR POWER SOURCES」(2018年2月28日出願)、及び米国特許非仮出願第15/908,143号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH SENSOR AND/OR CONTROL SYSTEMS」(2018年2月28日出願)の利益を主張し、これらの開示は、その全体が本明細書へ参考として組み込まれる。本出願は、米国特許仮出願第62/611,339号、発明の名称:「ROBOT ASSISTED SURGICAL PLATFORM」(2017年12月28日出願)、米国特許仮出願第62/611,340号、発明の名称:「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS」(2017年12月28日出願)、及び米国特許仮出願第62/611,341号、発明の名称:「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」(2017年12月28日出願)の利益を主張し、これらの開示は、その全体が本明細書へ参考として組み込まれる。本出願は、米国特許仮出願第62/578,793号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH REMOTE RELEASE」(2017年10月30日出願)、米国特許仮出願第62/578,804号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT HAVING DUAL ROTATABLE MEMBERS TO EFFECT DIFFERENT TYPES OF END EFFECTOR MOVEMENT」(2017年10月30日出願)、米国特許仮出願第62/578,817号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTARY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS」(2017年10月30日出願)、米国特許仮出願第62/578,835号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTATY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS」(2017年10月30日出願)、米国特許仮出願第62/578,844号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH MODULAR POWER SOURCES」(2017年10月30日出願)、及び米国特許仮出願第62/578,855号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH SENSOR AND/OR CONTROL SYSTEMS」(2017年10月30日出願)の利益を主張し、これらの開示は、その全体が本明細書へ参考として組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
種々の締結具を、組織の治療、締付、締結、固定、及び/又は保持に使用することができる。クリップは、患者の手術部位内に位置する組織に対して位置付けられ、次に、例えば組織に締付力を印加するように変形させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本発明の特徴及び利点、並びにそれらを実現する方法は、本発明の代表的実施形態の以下の説明文を添付の図面と併せて参照することにより更に明らかとなり、発明自体のより深い理解が得られるであろう。
【
図2】取り外し可能なクリップカートリッジと、クリップを連続的に前進させるための往復式発射駆動装置と、クリップを受容するためのレシーバと、クリップを変形させるための圧着駆動装置と、を備える、
図1のクリップアプライヤのエンドエフェクタの断面図である。
【
図3】開放構成にある
図1のクリップアプライヤの、部分的断面図である。
【
図4】閉鎖構成にある
図1のクリップアプライヤの、部分的断面図である。
【
図5】未発射状態にある
図2のエンドエフェクタの、断面図である。
【
図6】発射駆動装置の発射部材がクリップをレシーバ内へと前進させた一部発射済み状態にある発射駆動装置を示す、
図2のエンドエフェクタの断面図である。
【
図7】圧着駆動装置と係合する状態になる発射駆動装置を示す、
図2のエンドエフェクタの断面図である。
【
図8】少なくとも部分的に発射済み状態にある圧着駆動装置を示す、
図2のエンドエフェクタの断面図である。
【
図9】発射部材から係合解除されている発射駆動装置を示す、
図2のエンドエフェクタの断面図である。
【
図10】完全発射済み状態にある圧着駆動装置を示す、
図2のエンドエフェクタの断面図である。
【
図11】発射駆動装置が発射部材と再係合される、部分的に後退位置にある、
図2のエンドエフェクタの発射駆動装置の断面図である。
【
図12】圧着駆動装置から係合解除されている、
図2のエンドエフェクタの発射駆動装置の断面図である。
【
図14】カートリッジ内に格納されたクリップを示すためにカートリッジの一部が取り除かれている、複数のクリップを備える
図1~
図12に示されるカートリッジの、正面図である。
【
図15】カートリッジ内に格納されたクリップを示すために一部が取り除かれている状態で示される、
図14のカートリッジの側面図である。
【
図17】
図1~
図12のクリップアプライヤ又は任意のその他の好適なクリップアプライヤに関連して使用可能である代替的なカートリッジの側面図であり、このカートリッジは、付勢部材及び付勢部材とその内部に収容されたクリップとの中間に位置付けられたプッシャプレートを示すために一部が取り除かれた状態で示される。
【
図18】付勢部材及び付勢部材とその内部に収容されたクリップとの中間に位置付けられたロックアウトプレートを示すために一部が取り除かれた状態で示される、少なくとも1つの代替的な実施形態によるカートリッジの側面図である。
【
図20】
図1~
図12又は任意のその他の好適なクリップアプライヤに関連して使用可能な更に代替的なカートリッジの側面図であり、このカートリッジは、カートリッジハウジング内に画定されたガイドと連携するように構成されているガイドを備えるロックアウトプレートを示すために一部が取り除かれた状態で示されるハウジングを、備えることができる。
【
図22】回転入力部と、回転出力部と、回転出力部と係合する発射ナットと、少なくとも1つの実施形態による発射構成にあるトランスミッションと、を備える発射駆動装置の、正面図である。
【
図23】未発射位置にある発射ナットを示す、
図22の発射駆動装置の斜視図である。
【
図24】回転出力部に沿って前進された発射ナット及び発射ナットから延在するカムを示す、
図22の発射駆動装置の斜視図である。
【
図25】発射駆動装置のトランスミッションと係合した発射ナットのカム及び逆構成にあるトランスミッションを示す、
図22の発射駆動装置の斜視図である。
【
図26】後退位置にある発射ナット及びトランスミッションと係合した発射ナットから延在して、トランスミッションをその逆構成からその発射構成へと移行させる第2のカムを示す、
図22の発射駆動装置の斜視図である。
【
図27】
図2~
図12のクリップアプライヤ又は任意のその他の好適なクリップアプライヤで使用可能な複数の手術器具を動作可能に支持するロボット手術器具システムの、斜視図である。
【
図28】アクチュエータモジュールと、アクチュエータモジュールから延在するシャフトと、交換可能なエンドエフェクタと、を備える手術器具の、斜視図である。
【
図29】
図2~
図12のクリップアプライヤ又は任意のその他の好適なクリップアプライヤで使用可能なハンドルアクチュエータの、斜視図である。
【
図30】
図2に図示された関節継手の断面図である。
【
図31】ハウジングの少なくとも一部が取り外されている、
図28のアクチュエータモジュールの代わりに使用され得る代替的なアクチュエータモジュールの、後面斜視図である。
【
図32】
図31のアクチュエータモジュールの一部の、分解組立図である。
【
図33】
図31のアクチュエータモジュールの部分的断面図である。
【
図34】
図31のアクチュエータモジュールの関節アクチュエータの断面図である。
【
図35A】閉鎖構成にあるクリップアプライヤのエンドエフェクタの、部分的断面図である。
【
図36】エンドエフェクタの圧着駆動装置が完全発射位置にある場合の格納されたクリップの位置を示す、
図35Aのエンドエフェクタの部分的断面図である。
【
図37】圧着駆動装置が定位置にある場合の格納されたクリップの位置を示す、
図35Aのエンドエフェクタの部分的断面図である。
【
図38】圧着駆動装置が完全な後退位置にある場合の格納されたクリップの位置を示す、
図35Aのエンドエフェクタの部分的断面図である。
【
図39】第1の寸法を有するクリップを備えるクリップカートリッジを備えるクリップアプライヤの、部分的断面図である。
【
図40】第2の寸法を有するクリップを備える異なるクリップカートリッジを備える
図39のクリップアプライヤの、部分的断面図である。
【
図41】多層クリップ積層配列の部分的断面図である。
【
図42A】装着機構を備えるクリップアプライヤの斜視図である。
【
図43A】クリップマガジンを備えるクリップアプライヤの斜視図である。
【
図43B】
図43Aのクリップアプライヤと共に使用するためのクリップの、斜視図である。
【
図44】クリップマガジンを備えるクリップアプライヤと共に使用するためのクリップリローダの、斜視図である。
【
図47】
図45のクリップリローダ及びクリップアプライヤのエンドエフェクタの、断面図である。
【
図48】クリップアプライヤの部分的断面平面図である。
【
図49】
図48のクリップアプライヤの部分的断面側面図である。
【
図51A】可撓性基部を備えるクリップの斜視図である。
【
図51C】クリップアプライヤと共に使用するためのクリップの斜視図である。
【
図52】回転可能なクリップマガジンを備えるクリップアプライヤの斜視図である。
【
図53】完全な後退位置にあるクリップアプライヤの閉鎖管を示す、
図52のクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図54A】定位置にある閉鎖管を示す、
図52のクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図54B】
図52のクリップアプライヤの部分を備える固定土台部分の斜視図である。
【
図55】いくつかの構成要素が取り外された状態で示された、前進されるのに先立って回転可能なクリップマガジン内に格納されたクリップを示す、
図52のクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図56】クリップアプライヤのフィーダ部材により回転可能なクリップマガジンから前進されているクリップを示す、
図52のクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図57】後退されたフィーダ部材を示した、
図52のクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図58】完全な後退位置にあるクリップアプライヤの閉鎖管を示す、
図52のクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図59】いくつかの構成要素が取り外された状態で示された、定位置にある閉鎖管及びクリップを前進させる発射部材を示す、
図52のクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図60】いくつかの構成要素が取り外された状態で示された、後退された発射部材及び完全な前進位置にある閉鎖管を示す、
図53のクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図61】交換可能なカートリッジを備えるクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図62A】回転可能なクリップマガジンの断面端面図である。
【
図62B】
図62Aの回転可能なクリップマガジンと共に使用するためのクリップの平面図である。
【
図63A】関節継手を備える解放可能なクリップカートリッジの斜視図である。
【
図63B】
図63Aの解放可能なクリップカートリッジ及び関節継手の、部分的断面図である。
【
図64】関節継手を備えるクリップアプライヤの斜視図である。
【
図65】クリップアプライヤ顎部組立体の部分的断面図である。
【
図66A】オフセット支持脚部を備えるクリップアプライヤ顎部組立体の、部分的断面図である。
【
図67】
図65のクリップアプライヤ顎部組立体の部分的断面平面図である。
【
図68】
図66Aのクリップアプライヤ顎部組立体の部分的断面平面図である。
【
図69】クリップアプライヤの動作全体にわたる、カム部材及びクリップアプライヤのフィーダシューの動きのグラフ表示である。
【
図70】時間関数としての
図52のクリップアプライヤのカム部材及びフィーダシューの変位を示す、グラフである。
【
図71】変位関数としてクリップアプライヤのクリップを前進させる力を示す第1のグラフ、及び時間関数としてクリップアプライヤのモータの電圧を示す第2のグラフを示す。
【
図72】時間に対するクリップアプライヤの一対の顎部に印加された力のグラフを示す。
【
図75】回転クリップマガジン、磁石、及びホール効果センサを備えるクリップアプライヤの斜視図である。
【
図76】時間の経過と共に磁石位置の関数としてホール効果センサの電圧を示す、
図75のクリップアプライヤのグラフ図である。
【
図77】抵抗感知回路を備えるクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図78A】可変抵抗計を備えるクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図78B】部分的圧着構成にある、
図78Aのクリップアプライヤの部分的断面図である。
【
図79】歪みゲージを備えるクリップアプライヤの顎部の斜視図である。
【
図80】時間関数としての歪みゲージの電圧を示す、
図79のクリップアプライヤの顎部のグラフ図である。
【
図81A】センサアレイ及び磁石を備えるクリップアプライヤの、部分的断面図である。
【
図82】トロカールを利用するクリップアプライヤシステムの斜視図である。
【
図83】
図82のクリップアプライヤシステムの斜視図である。
【
図84A】クリップアプライヤシステムのクリップマガジンの装填アームの遠位に位置付けられたクリップアプライヤシステムのクリップアプライヤの顎部ウイングを示す、
図82のクリップアプライヤシステムの部分的側面正面図である。
【
図84B】クリップマガジンの装填アームの近位に位置付けられたクリップアプライヤの顎部ウイングを示す、
図82のクリップアプライヤシステムの部分的側面正面図である。
【
図84C】クリップマガジンの装填アームの近位に位置付けられたクリップアプライヤの顎部ウイングを示す、
図82のクリップアプライヤシステムの部分的側面正面図である。
【
図86A】拡張構成にあるクリップアプライヤの顎部ウイングを示す、
図82のクリップアプライヤシステムの平面図である。
【
図86B】後退構成にあるクリップアプライヤの顎部ウイングを示す、
図82のクリップアプライヤシステムの平面図である。
【
図87A】クリップアプライヤ及びクリップアプライヤと共に使用されるクリップマガジンの斜視図である。
【
図87B】
図87Aのクリップアプライヤ内へと着座されたクリップマガジンの斜視図である。
【
図87C】装填構成にある
図87Aのクリップアプライヤ及びクリップマガジンの斜視図である。
【
図88A】
図87Aのクリップアプライヤから取り外された使用済みクリップマガジンの斜視図である。
【
図88B】
図87Aのクリップアプライヤ内へと着座された使用済みクリップマガジンの平面図である。
【
図88C】
図87Aのクリップアプライヤ及びクリップマガジンの断面平面図である。
【
図88D】ほぼ使用済みの構成にある
図87Aのクリップアプライヤ及びクリップマガジンの、断面平面図である。
【
図89】本明細書にて開示された外科用器具のいずれかと共に使用するための制御システムの、概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本願の出願人は、2018年8月24日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第16/112,129号、発明の名称:「SURGICAL SUTURING INSTRUMENT CONFIGURED TO MANIPULATE TISSUE USING MECHANICAL AND ELECTRICAL POWER」、
-米国特許出願第16/112,155号、発明の名称:「SURGICAL SUTURING INSTRUMENT COMPRISING A CAPTURE WIDTH WHICH IS LARGER THAN TROCAR DIAMETER」、
-米国特許出願第16/112,168号、発明の名称:「SURGICAL SUTURING INSTRUMENT COMPRISING A NON-CIRCULAR NEEDLE」、
-米国特許出願第16/112,180号、発明の名称:「ELECTRICAL POWER OUTPUT CONTROL BASED ON MECHANICAL FORCES」、
-米国特許出願第16/112,193号、発明の名称:「REACTIVE ALGORITHM FOR SURGICAL SYSTEM」、
-米国特許出願第16/112,099号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ADAPTIVE ELECTRICAL SYSTEM」、
-米国特許出願第16/112,112号、発明の名称:「CONTROL SYSTEM ARRANGEMENTS FOR A MODULAR SURGICAL INSTRUMENT」、
-米国特許出願第16/112,119号、発明の名称:「ADAPTIVE CONTROL PROGRAMS FOR A SURGICAL SYSTEM COMPRISING MORE THAN ONE TYPE OF CARTRIDGE」、
-米国特許出願第16/112,097号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEMS COMPRISING BATTERY ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第16/112,109号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEMS COMPRISING HANDLE ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第16/112,114号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEMS COMPRISING FEEDBACK MECHANISMS」、
-米国特許出願第16/112,117号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEMS COMPRISING LOCKOUT MECHANISMS」、
-米国特許出願第16/112,095号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENTS COMPRISING A LOCKABLE END EFFECTOR SOCKET」、
-米国特許出願第16/112,121号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENTS COMPRISING A SHIFTING MECHANISM」、
-米国特許出願第16/112,151号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENTS COMPRISING A SYSTEM FOR ARTICULATION AND ROTATION COMPENSATION」、
-米国特許出願第16/112,154号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENTS COMPRISING A BIASED SHIFTING MECHANISM」、
-米国特許出願第16/112,226号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENTS COMPRISING AN ARTICULATION DRIVE THAT PROVIDES FOR HIGH ARTICULATION ANGLES」、
-米国特許出願第16/112,062号、発明の名称:「SURGICAL DISSECTORS AND MANUFACTURING TECHNIQUES」、
-米国特許出願第16/112,098号、発明の名称:「SURGICAL DISSECTORS CONFIGURED TO APPLY MECHANICAL AND ELECTRICAL ENERGY」、
-米国特許出願第16/112,245号、発明の名称:「SURGICAL CLIP APPLIER COMPRISING AN EMPTY CLIP CARTRIDGE LOCKOUT」、
-米国特許出願第16/112,249号、発明の名称:「SURGICAL CLIP APPLIER COMPRISING AN AUTOMATIC CLIP FEEDING SYSTEM」、
-米国特許出願第16/112,253号、発明の名称:「SURGICAL CLIP APPLIER COMPRISING ADAPTIVE FIRING CONTROL」、及び
-米国特許出願第16/112,257号、発明の名称:「SURGICAL CLIP APPLIER COMPRISING ADAPTIVE CONTROL IN RESPONSE TO A STRAIN GAUGE CIRCUIT」。
【0005】
本願の出願人は、2018年5月1日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許仮出願第62/665,129号,発明の名称:「SURGICAL SUTURING SYSTEMS」、
-米国特許仮出願第62/665,139号,発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENTS COMPRISING CONTROL SYSTEMS」、
-米国特許仮出願第62/665,177号,発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENTS COMPRISING HANDLE ARRANGEMENTS」、
-米国特許仮出願第62/665,128号,発明の名称:「MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、
-米国特許仮出願第62/665,192号,発明の名称:「SURGICAL DISSECTORS」、及び
-米国特許仮出願第62/665,134号,発明の名称:「SURGICAL CLIP APPLIER」。
【0006】
本願の出願人は、2018年2月28日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第15/908,021号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH REMOTE RELEASE」、
-米国特許出願第15/908,012号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING DUAL ROTATABLE MEMBERS TO EFFECT DIFFERENT TYPES OF END EFFECTOR MOVEMENT」、
-米国特許出願第15/908,040号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTARY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS」、
-米国特許出願第15/908,057号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTARY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS」、
-米国特許出願第15/908,058号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MODULAR POWER SOURCES」、及び
-米国特許出願第15/908,143号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH SENSOR AND/OR CONTROL SYSTEMS」。
【0007】
本願の出願人は、2017年10月30日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許仮出願第62/578,793号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH REMOTE RELEASE」、
-米国特許仮出願第62/578,804号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING DUAL ROTATABLE MEMBERS TO EFFECT DIFFERENT TYPES OF END EFFECTOR MOVEMENT」、
-米国特許仮出願第62/578,817号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTARY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS」、
-米国特許仮出願第62/578,835号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTARY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS」、
-米国特許仮出願第62/578,844号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MODULAR POWER SOURCES」、及び
-米国特許仮出願第62/578,855号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH SENSOR AND/OR CONTROL SYSTEMS」。
【0008】
本願の出願人は、2017年12月28日に出願された以下の米国特許仮出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許仮出願第62/611,341号、発明の名称「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」、
-米国特許仮出願第62/611,340号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS」、及び
-米国特許仮出願第62/611,339号、発明の名称「ROBOT ASSISTED SURGICAL PLATFORM」。
【0009】
本願の出願人は、2018年3月28日に出願された以下の米国特許仮出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許仮出願第62/649,302号、発明の名称「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH ENCRYPTED COMMUNICATION CAPABILITIES」、
-米国特許仮出願第62/649,294号、発明の名称「DATA STRIPPING METHOD TO INTERROGATE PATIENT RECORDS AND CREATE ANONYMIZED RECORD」、
-米国特許仮出願第62/649,300号、発明の名称「SURGICAL HUB SITUATIONAL AWARENESS」、
-米国特許仮出願第62/649,309号、発明の名称「SURGICAL HUB SPATIAL AWARENESS TO DETERMINE DEVICES IN OPERATING THEATER」、
-米国特許仮出願第62/649,310号、発明の名称「COMPUTER IMPLEMENTED INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS」、
-米国特許仮出願第62/649,291号、発明の名称「USE OF LASER LIGHT AND RED-GREEN-BLUE COLORATION TO DETERMINE PROPERTIES OF BACK SCATTERED LIGHT」、
-米国特許仮出願第62/649,296号、発明の名称「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL DEVICES」、
-米国特許仮出願第62/649,333号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR CUSTOMIZATION AND RECOMMENDATIONS TO A USER」、
-米国特許仮出願第62/649,327号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR SECURITY AND AUTHENTICATION TRENDS AND REACTIVE MEASURES」、
-米国特許仮出願第62/649,315号、発明の名称「DATA HANDLING AND PRIORITIZATION IN A CLOUD ANALYTICS NETWORK」、
-米国特許仮出願第62/649,313号、発明の名称「CLOUD INTERFACE FOR COUPLED SURGICAL DEVICES」、
-米国特許仮出願第62/649,320号、発明の名称「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許仮出願第62/649,307号、発明の名称「AUTOMATIC TOOL ADJUSTMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、及び
-米国特許仮出願第62/649,323号、発明の名称「SENSING ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」。
【0010】
本願の出願人は、2018年3月29日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第15/940,641号、発明の名称「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH ENCRYPTED COMMUNICATION CAPABILITIES」、
-米国特許出願第15/940,648号、発明の名称「INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS WITH CONDITION HANDLING OF DEVICES AND DATA CAPABILITIES」、
-米国特許出願第15/940,656号、発明の名称「SURGICAL HUB COORDINATION OF CONTROL AND COMMUNICATION OF OPERATING ROOM DEVICES」、
-米国特許出願第15/940,666号、発明の名称「SPATIAL AWARENESS OF SURGICAL HUBS IN OPERATING ROOMS」、
-米国特許出願第15/940,670号、発明の名称「COOPERATIVE UTILIZATION OF DATA DERIVED FROM SECONDARY SOURCES BY INTELLIGENT SURGICAL HUBS」、
-米国特許出願第15/940,677号、発明の名称「SURGICAL HUB CONTROL ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第15/940,632号、発明の名称「DATA STRIPPING METHOD TO INTERROGATE PATIENT RECORDS AND CREATE ANONYMIZED RECORD」、
-米国特許出願第15/940,640号、発明の名称「COMMUNICATION HUB AND STORAGE DEVICE FOR STORING PARAMETERS AND STATUS OF A SURGICAL DEVICE TO BE SHARED WITH CLOUD BASED ANALYTICS SYSTEMS」、
-米国特許出願第15/940,645号、発明の名称「SELF DESCRIBING DATA PACKETS GENERATED AT AN ISSUING INSTRUMENT」、
-米国特許出願第15/940,649号、発明の名称「DATA PAIRING TO INTERCONNECT A DEVICE MEASURED PARAMETER WITH AN OUTCOME」、
-米国特許出願第15/940,654号、発明の名称「SURGICAL HUB SITUATIONAL AWARENESS」、
-米国特許出願第15/940,663号、発明の名称「SURGICAL SYSTEM DISTRIBUTED PROCESSING」、
-米国特許出願第15/940,668号、発明の名称「AGGREGATION AND REPORTING OF SURGICAL HUB DATA」、
-米国特許出願第15/940,671号、発明の名称「SURGICAL HUB SPATIAL AWARENESS TO DETERMINE DEVICES IN OPERATING THEATER」、
-米国特許出願第15/940,686号、発明の名称「DISPLAY OF ALIGNMENT OF STAPLE CARTRIDGE TO PRIOR LINEAR STAPLE LINE」、
-米国特許出願第15/940,700号、発明の名称「STERILE FIELD INTERACTIVE CONTROL DISPLAYS」、
-米国特許出願第15/940,629号、発明の名称「COMPUTER IMPLEMENTED INTERACTIVE SURGICAL SYSTEMS」、
-米国特許出願第15/940,704号、発明の名称「USE OF LASER LIGHT AND RED-GREEN-BLUE COLORATION TO DETERMINE PROPERTIES OF BACK SCATTERED LIGHT」、
-米国特許出願第15/940,722号、発明の名称「CHARACTERIZATION OF TISSUE IRREGULARITIES THROUGH THE USE OF MONO-CHROMATIC LIGHT REFRACTIVITY」、及び
-米国特許出願第15/940,742号、発明の名称「DUAL CMOS ARRAY IMAGING」。
【0011】
本願の出願人は、2018年3月29日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第15/940,636号、発明の名称「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL DEVICES」、
-米国特許出願第15/940,653号、発明の名称「ADAPTIVE CONTROL PROGRAM UPDATES FOR SURGICAL HUBS」、
-米国特許出願第15/940,660号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR CUSTOMIZATION AND RECOMMENDATIONS TO A USER」、
-米国特許出願第15/940,679号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR LINKING OF LOCAL USAGE TRENDS WITH THE RESOURCE ACQUISITION BEHAVIORS OF LARGER DATA SET」、
-米国特許出願第15/940,694号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR MEDICAL FACILITY SEGMENTED INDIVIDUALIZATION OF INSTRUMENT FUNCTION」、
-米国特許出願第15/940,634号、発明の名称「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS FOR SECURITY AND AUTHENTICATION TRENDS AND REACTIVE MEASURES」、
-米国特許出願第15/940,706号、発明の名称「DATA HANDLING AND PRIORITIZATION IN A CLOUD ANALYTICS NETWORK」、及び
-米国特許出願第15/940,675号、発明の名称「CLOUD INTERFACE FOR COUPLED SURGICAL DEVICES」。
【0012】
本願の出願人は、2018年3月29日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第15/940,627号、発明の名称「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,637号、発明の名称「COMMUNICATION ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,642号、発明の名称「CONTROLS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,676号、発明の名称「AUTOMATIC TOOL ADJUSTMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,680号、発明の名称「CONTROLLERS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,683号、発明の名称「COOPERATIVE SURGICAL ACTIONS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、
-米国特許出願第15/940,690号、発明の名称「DISPLAY ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」、及び
-米国特許出願第15/940,711号、発明の名称「SENSING ARRANGEMENTS FOR ROBOT-ASSISTED SURGICAL PLATFORMS」。
【0013】
本願の出願人は、2018年3月30日に出願された以下の米国特許仮出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許仮出願第62/650,887号、発明の名称「SURGICAL SYSTEMS WITH OPTIMIZED SENSING CAPABILITIES」、
-米国特許仮出願第62/650,877号、発明の名称「SURGICAL SMOKE EVACUATION SENSING AND CONTROLS」、
-米国特許仮出願第62/650,882号、発明の名称「SMOKE EVACUATION MODULE FOR INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」、及び
-米国特許仮出願第62/650,898号、発明の名称「CAPACITIVE COUPLED RETURN PATH PAD WITH SEPARABLE ARRAY ELEMENTS」。
【0014】
本願の出願人は、2018年4月19日に出願された以下の米国特許仮出願を所有しており、これらは、それぞれの全ての内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許仮出願第62/659,900号、発明の名称「METHOD OF HUB COMMUNICATION」。
【0015】
明細書に記載され、添付の図面に示されるように、実施形態の全体的な構造、機能、製造、及び使用の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が説明される。周知の動作、構成要素及び要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするため、詳細に記載されていない。読者は、本明細書に記載され図示された実施形態が非限定的例であり、従って本明細書にて開示された特定の構造的及び機能的詳細が代表的及び例示的であり得ることを理解することができる。特許請求の範囲から逸脱することなく、それに対する変形及び変更を行うことができる。
【0016】
用語「備える(comprise)」(「comprises」及び「comprising」など、compriseの任意の語形)、「有する(have)」(「has」及び「having」など、haveの任意の語形)、「含む(include)」(「includes」及び「including」など、includeの任意の語形)、及び「含有する(contain)」(「contains」及び「containing」など、containの任意の語形)は、オープンエンドの連結動詞である。結果として、1つ以上の要素を「備える」、「有する」、「含む」又は「含有する」外科用システム、装置、又は機器は、それらの1つ以上の要素を有するが、それらの1つ以上のみを有することに限定されるものではない。同様に、1つ以上の特徴を「備える」、「有する」、「含む」又は「含有する」、システム、装置、又は機器の要素は、それら1つ以上の特徴を有するが、それら1つ以上の特徴のみを有することに限定されるものではない。
【0017】
用語「近位」及び「遠位」は、本明細書では、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準として使用される。用語「近位」は、臨床医に最も近い部分を意味し、用語「遠位」は、臨床医から離れた位置にある部分を意味する。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されよう。しかし、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
【0018】
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科手術を行うための、種々の代表的装置及び方法が提供される。しかし、本明細書に開示される種々の方法及び装置が、例えば開腹外科手術と関連するものを含む多くの外科手術及び用途で使用され得ることが、読者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進めることで、読者は、本明細書に開示される種々の器具が、例えばもとからある開口部を通って、組織に形成された切開又は穿刺穴を通ってなど、任意の方法で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の作用部分即ちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入されることができる、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを進めることが可能な作用通路を有するアクセス装置を介して挿入されることができる。
【0019】
種々の外科手術中に外科医又はその他の医師は、種々の効果及び/又は治療結果を得るために、患者の組織にクリップを適用する場合がある。
図1を参照すると、例えばクリップアプライヤ100などの手術器具は、患者の手術部位内に位置する組織に1つ以上のクリップを適用するように構成されることができる。一般に、ここで
図13を参照すると、クリップアプライヤ100は、クリップ140内の組織を圧迫するために組織に対してクリップ140を位置付けるように構成され、配置することができる。クリップアプライヤ100は、例えば
図3及び
図4に図示され、以下で更に詳細に記載するように、クリップ140を変形させるように構成され得る。各クリップ140は、基部142、及び基部142から延在する対向する脚部144を備えることができる。基部142及び脚部144は、任意の好適な形状を備えることができ、例えば実質的にU字形構成及び/又は実質的にV字形構成を備えることができる。基部142は、継手143により一緒に連結される角度付き部分141を備えることができる。使用する場合、クリップ140の脚部144は、組織の両側に位置付けられることができ、脚部144を互いに押し付け合って、脚部144の間に位置付けられた組織を圧迫することができる。継手143は、基部142の角度付き部分141及びそこから延在する脚部144が内側に変形できるように、構成されることができる。種々の状況において、クリップ140は、クリップ140が十分に圧縮された場合に、ある程度の弾性変形又は跳ね返しが変形したクリップ140内で生じることがあるにもかかわらず、可塑的に屈曲又は変形するように構成されることができる。
【0020】
ここで
図1及び
図2を参照すると、クリップアプライヤ100は、シャフト110と、エンドエフェクタ120と、交換可能なクリップカートリッジ(即ち、マガジン)130と、を備えることができる。
図14~
図16を参照すると、クリップカートリッジ130は、ハウジング132と、ハウジング132内に位置付けられた複数のクリップ140と、を備えることができる。ハウジング132は、クリップ140を積層させることができる格納チャンバ134を画定し得る。格納チャンバ134は、クリップ140の周りを囲むように、又は少なくとも実質的に囲むように延在する側壁を備えることができる。再び
図13を参照すると、各クリップ140は、クリップ140の両側の上面145及び底面146など対向する面を備えることができ、クリップ140がハウジング132内に積層された場合に、クリップ140の上面145は、隣接するクリップ140の底面146に接触して位置付けられ得、クリップ140の底面146は、別の隣接するクリップ140の上面145に接触して位置付けられ得る。種々の状況において、クリップ140の底面146は、ハウジング132内に画定された1つ以上の支持シェルフ(即ち、プラットフォーム)135に向かって下向きであることができ、一方で、クリップ140の上面145は、支持シェルフ135から離れるように上向きであることができる。場合によっては、クリップ140の上面145及び底面146は同一又は少なくとも実質的に同一であってよく、一方で、その他の場合では、上面145及び底面146は異なってよい。
図14~
図16に示したクリップ140の積層は、例えば5つのクリップ140を備えるが、クリップ140の積層が5つを超えるクリップ140又は5つ未満のクリップ140を備えることができる、その他の実施形態も想定される。いずれの場合も、クリップカートリッジ130は、例えばハウジング132とクリップ140の積層の最上部クリップ140との中間に位置付けられた、付勢部材136などの、少なくとも1つの付勢部材を更に備えることができる。以下にて更に詳細に記載するように、付勢部材136は、ハウジング132内に画定された支持シェルフ135に対して、クリップ140の積層の最下部クリップ140、又はより詳細には、最下部クリップ140の底面146を付勢するように構成されることができる。付勢部材136は、ばね、及び/又は、例えばクリップ140に付勢力を印加するように、若しくはクリップ140の積層を介して下向きに伝達される付勢力を最上部クリップ140に少なくとも印加するように構成され得る、任意の好適な圧縮弾性要素を、備えることができる。
【0021】
上記のように、クリップ140が支持シェルフ135に接して位置付けられた場合に、クリップ140は、クリップ140が前進してカートリッジ130から押し出され得る発射位置にて支持されることができる。種々の状況において、支持シェルフ135は、クリップ140が連続して発射位置に位置付けられ得る、発射チャンバ149の少なくとも一部を画定することができる。場合によっては、発射チャンバ149をカートリッジ130内で完全に画定することができ、又はその他の場合では、発射チャンバ149をシャフト110及びカートリッジ130内並びに/若しくはそれらの間に画定することができる。いずれの場合も、以下にて更に詳細に記載するように、クリップアプライヤ100は、発射部材をカートリッジ130内へと前進させて、支持シェルフ135に接して位置付けられたクリップ140の発射位置から、クリップアプライヤ100のエンドエフェクタ120内でクリップが受容される発射済み位置へとクリップを押し出すことができる、発射駆動装置を備えることができる。主として
図14~
図16を参照すると、カートリッジ130のハウジング132は近位開口部(即ち、窓)133を備えることができ、これは、発射部材が近位開口部133を通ってカートリッジ130内へと進入することができ、クリップ140を前進させてカートリッジ130から遠位に出すように支持シェルフ135と整列又は少なくとも実質的に整列することができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、ハウジング132は、遠位(即ち、射出)開口部(即ち、窓)137を更に備えることができ、これはまた、クリップ140が、例えば近位開口部133、発射チャンバ149、及び遠位開口部137を通って延在する発射軸139に沿って遠位に前進する(即ち、発射する)ことができるように、支持シェルフ135と整列している。
【0022】
クリップ140を前進させてカートリッジ130から出すためには、上記に加えて、カートリッジハウジング132内、及び種々の状況においては発射チャンバ149内へと、発射駆動装置の発射部材を前進させることができる。以下で更に詳細に開示するように、発射部材は、クリップ140をエンドエフェクタ120内のその発射済み位置へと前進させるために、カートリッジ130を完全に通過することができる。発射チャンバ149内に位置付けられたクリップ140が発射部材により遠位に前進されると、前述で概略を述べたように、発射部材は、付勢部材136が別のクリップ140を支持シェルフ135に接触させて位置付けることができるように、十分に後退させられることができる。種々の状況において、発射部材がハウジング132内に位置付けられている間、付勢部材136は、発射部材に対してクリップ140を付勢することができる。このようなクリップ140は、待機クリップと称される場合もある。発射部材が十分に引き込まれ、摺動して待機クリップ140の下から出ると、付勢部材136は、往復発射部材の次のストロークが実行される支持シェルフ135に対してクリップ140を付勢することができる。主として
図2及び
図14~
図16を参照すると、カートリッジ130は、例えば供給軸138などの所定の経路に沿って、クリップ140を発射チャンバ149に供給するように構成されることができる。供給軸138は、発射部材が発射チャンバ149を通過する方向とは異なる方向でクリップ140が発射チャンバ149内へと供給されるように、発射軸139を横断することができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、供給軸138は、例えば発射軸139に対して垂直又は少なくとも実質的に垂直であることができる。
【0023】
再び
図2を参照すると、シャフト110は、例えばその内部でクリップカートリッジ130が受容されるように寸法付けられ、そのように構成されることができるカートリッジ(即ち、マガジン)開口部131を備えることができる。カートリッジ開口部131は、カートリッジ130のハウジング132がカートリッジ開口部131内で密接に受容されるように寸法付けられ、そのように構成されることができる。カートリッジ開口部131を画定する側壁は、シャフト110に対するカートリッジ130の横移動を制限することができる、又は少なくとも実質的に制限することができる。シャフト110及び/又はカートリッジ130は、カートリッジ開口部131でカートリッジ130を解放可能に保持するように構成されることができるか、1つ以上のロックを更に備えることができる。
図2に示されるように、カートリッジ130は、少なくとも1つの実施形態において、供給軸138と平行又は同一線上にある軸に沿ってカートリッジ開口部131に装填することができる。同様に
図2に示されるように、シャフト110は、シャフト110の側壁111から延在するパッド(即ち、台座)118を更に備えることができ、パッド118は、カートリッジ130のハウジング132内に受容及び/又はそれと係合されるように構成されることができる。パッド118は、パッド118がシャフト110に対するカートリッジ130の横移動を制限又は少なくとも実質的に制限することができるように、カートリッジハウジング内に画定される陥凹部148内で密接に受容されるように寸法付けられ、そのように構成されることができる。パッド118は、シャフト110内でカートリッジ130と整列及び/又はカートリッジハウジング132を支持するように寸法付けられ、そのように構成されることができる。
【0024】
ここで
図5及び
図6を参照すると、いったんクリップカートリッジ130がシャフト開口部131内に位置付けられ、そこに着座されると、クリップアプライヤ100の発射駆動装置160が作動して、上記のように、クリップカートリッジ130からクリップ140を前進させることができる。発射駆動装置160は、例えば駆動ねじ161などの回転駆動入力部、及び駆動ねじ161と動作可能に係合する変位可能な発射ナット163を備えることができる。駆動ねじ161は、発射ナット163全体にわたって延在する、ねじ付き開口部とねじ止めにより係合することができる、少なくとも1つの駆動ねじ山162を備えることができる。種々の実施形態では、クリップアプライヤ100は、例えば、駆動ねじ161と動作可能に連結された電動駆動装置といった電動モータを更に備えることができる。種々の場合において、駆動ねじ161は、例えば、手持ち式の器具又はロボットアームを備える手術器具システムのモータと動作可能に連結することができる。いずれの場合も、シャフト110内での発射ナット163の移動は、駆動ねじ161がモータにより長手方向軸164の周りを回転する場合に、発射ナット163が長手方向軸164に沿って移動するように制限することができる。例えば駆動ねじ161がモータにより第1の方向に回転する場合に、駆動ねじ161は、
図6に示されるように、発射ナット163をエンドエフェクタ120に向かって遠位に前進させることができる。駆動ねじ161がモータにより第1の方向とは反対の方向に回転する場合に、駆動ねじ161は、発射ナット163をエンドエフェクタ120から離れるように近位に後退させることができる。シャフト110は、駆動ねじ161を回転可能に支持するように構成されることができる、1つ以上の軸受を備えることができる。例えば軸受159は、例えば
図5及び
図6に示されるように、駆動ねじ161の遠位端部を回転可能に支持するように構成されることができる。
【0025】
発射駆動装置160は、以下にて更に詳細に記載するように、発射ナット163を使用して遠位に前進させられ、かつ近位に後退させられることが可能な、発射ナット163から延在する発射部材165を更に備えることができる。
図5及び
図6を比較すると、読者は、発射ナット163及び発射部材165が近位の未発射位置(
図5に示される)から遠位の発射済み位置(
図6に示されて示される)へと前進させられており、発射部材165がクリップカートリッジ130からエンドエフェクタ120へとクリップ140を前進させたことを認めるであろう。主として
図5を参照すると、クリップカートリッジ130は、その内部に格納された複数のクリップ140を備えるものとして示されており、上記のように、クリップ140の1つが発射位置に位置付けられている。
図5及び
図6に示されるように、発射部材165は、発射部材165及び発射ナット163が遠位に前進させられた場合に、発射軸167に沿ってステープルカートリッジ130内へと前進し、発射位置に位置付けられたクリップ140を係合することができる遠位部分166を備えることができる。場合によっては、発射部材165は線状部材を備えることができるが、その他の場合では、発射部材165の遠位端部166は、例えば、発射部材165から上向きに延在することができる。上記に加えて、発射部材165は、発射軸167に沿って遠位にクリップカートリッジ130から出て、エンドエフェクタ120内に画定された受容キャビティ122に進入するようにクリップ140を前進させることができる。
【0026】
種々の場合において、発射部材165は、発射ナット163に取り付けられてそこから遠位に延在することができるが、その他の場合では、発射部材165及び発射ナット163は、発射アクチュエータ168により互いに動作可能に接続することができる。発射アクチュエータ168は、枢動軸169において発射部材165に枢動可能に取り付けられることができ、シャフト110のハウジング112内に画定された長手方向スロット113と係合することができる遠位アーム170a及び近位アーム170bを備えることができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、アーム170a、170bのそれぞれは、長手方向スロット113内を摺動するように構成されることができる、そこから延在するそれぞれ突起部171a及び171bなど突起部を備えることができる。上記に加えて、発射ナット163は、そこから延在し、上記のように、アクチュエータ168及び発射部材165を遠位に進めるために、遠位アーム170aと係合するように構成され得る発射ピン172を更に備え得る。使用する場合、
図5及び
図6に示される進行状況を再び参照すると、発射ナット163は、駆動ねじ161により遠位に前進させられることができ、遠位アーム170aと近位アーム170bとの中間に位置付けられた発射ピン172は、遠位アーム170aと接触して、アクチュエータ168及び発射部材165を遠位に駆動させることができる。アクチュエータ168が遠位側に前進した際、アクチュエータ168が
図6に示される位置に達するまで、シャフトスロット113内で摺動している突起部171a及び171bの一方又は両方が、長手方向シャフトスロット113に対して横方向に移動することを防止し得るため、アクチュエータ168を枢動軸ピン169の周りで回転することを防止され得る。
【0027】
アクチュエータ168が
図6に示される位置に達した場合、遠位突起部171aは、アクチュエータ168を下向きに枢軸運動させるか、又は
図9に示されるように、アクチュエータ168が下向きに枢軸運動できるように構成されることができる長手方向スロット113の、遠位スロット部114に進入することができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、遠位突起部171aは、アクチュエータ168が発射ナット163により前進させられた際に、遠位突起部171aを下向きに誘導してアクチュエータ168に枢動軸169の周りを枢軸運動させることができる遠位スロット部114の側壁と、接触することができるようになる。このような枢軸運動位置において、発射ナット163から延在する発射ピン172は、アクチュエータ168の遠位アーム170aとこれ以上係合しなくてもよく、続いて、発射ナット163は、アクチュエータ168とは無関係に遠位に移動してよく、従って、アクチュエータ168及び発射部材165を後方に据え置く。換言すると、長手方向シャフトスロット113の遠位端部114は、発射部材165の動作を停止させてよく、このような時点において、発射部材165の位置は、発射部材165の完全発射済み位置、即ち最遠位位置を示し得る。このような位置では、クリップ140は、受容キャビティ(即ち、レシーバ)122内へと十分に前進させられる。更に、このような位置では、受容キャビティ122内へと前進させられる次のクリップ140は、上記に加えて、発射部材165の上面に押し付けられ得る。
【0028】
いったんクリップ140が受容キャビティ122内に位置付けられると、上記に加えて、クリップ140は、例えば圧着駆動装置180により変形させられ得る。ここで
図3及び
図4を参照すると、クリップアプライヤ100のエンドエフェクタ120は、第1の顎部123a及び第2の顎部123bを更に備えることができ、第1の顎部123a及び第2の顎部123bは、少なくとも部分的に受容チャンバ122を画定することができる。
図3及び
図4に示されるように、第1の顎部123aは第1の溝124aを備えることができ、第2の顎部123bは第2の溝124bを備えることができ、これらは、クリップ140の少なくとも一部をその内部に受容して支持するように、それぞれ構成されることができる。第1の顎部123aは、ピン125aによりシャフト110のフレーム111に枢動可能に連結することができ、第2の顎部123bは、ピン125bによりフレーム111に枢動可能に連結することができる。使用する場合、圧着駆動装置180は、第1の顎部123aと第2の顎部123bとの間に位置付けられたクリップ140を圧縮するために、第1の顎部123aを第2の顎部123bに向かって回転及び/又は第2の顎部123bを第1の顎部123aに向かって回転させるように構成されることができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、圧着駆動装置180は、第1の顎部123a及び第2の顎部123bを互いに向かって枢軸運動させるために、第1の顎部123a上に画定された第1のカム面126a及び第2の顎部123b上に画定された第2のカム面126bを係合するように構成されることができる、カムアクチュエータ181を備えることができる。カムアクチュエータ181は、少なくとも部分的に第1の顎部123a及び第2の顎部123bを囲む軸つばを備えることができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、軸つばは、顎部123aのカム面126a及び顎部123bのカム面126bと接触して、これらを互いに向かって内側に押し込むように輪郭形成することができる、内側カム面182を備えることができる。種々の状況において、エンドエフェクタ120に画定された受容チャンバ122内に位置付けられたクリップ140は、圧着駆動装置180の作動前に、組織に対して位置付けられることができる。いくつかの状況において、圧着駆動装置180は、少なくとも部分的にクリップ140を圧縮するために、組織に対してクリップ140を位置付ける前に少なくとも部分的に作動することができる。特定の状況において、クリップ140及び受容チャンバ122は、
図3に示されるように、エンドエフェクタ120が非作動状態にある場合に、クリップ140が内側に付勢される又は屈曲するように寸法付けられ、そのように構成されることができる。種々の場合において、圧着する第1の顎部123a及び第2の顎部123bは、これらの間に位置付けられたクリップ140を弾性的に圧着及び/又は永続的に圧着するために作動することができる。
【0029】
上記に加えて、発射ナット163は、圧着駆動装置180を作動させるように構成されることができる。より詳細には、ここで
図7を参照すると、圧着駆動装置180は、カムアクチュエータ181と動作可能に連結された圧着アクチュエータ188を備えることができ、上記のように発射ナット163が遠位に前進された際に、圧着アクチュエータ188は、発射ナット163により選択的に係合されることができる。少なくとも1つのこのような実施形態では、発射ナット163は、発射ナット163が発射アクチュエータ168を前進させた際に、圧着アクチュエータ188を係合するように構成されることができる、例えば、そこから延在する発射ピン184など、第2の発射ピンを更に備えることができる。再び
図7を参照すると、圧着アクチュエータ188は、非作動位置に位置付けられており、発射ナット163が十分に前進させられて圧着アクチュエータ188の遠位アーム190aを係合した場合に、発射ナット163は、
図8に示されるように、圧着アクチュエータ188を上向きに回転させて、作動位置に進入させることができる。同様に
図8に示されるように、遠位アーム190a及び近位アーム190bは、例えばスロット115などの、シャフト110に画定された第2の長手方向スロット内に位置付けることができ、それぞれそこから延在する突起部191a及び突起部191bなどの突起部を備えることができる。圧着アクチュエータ188がその非作動位置から枢動軸189の周りを上向きに回転した際に、突起部191a及び191bは、長手方向スロット115の近位湾曲端部116から移動して、実質的に線状である、長手方向スロット115の部分に進入することができる。上記と同様に、長手方向スロット115の側壁は、長手方向経路に沿った圧着アクチュエータ188の移動を制限するように構成されることができ、上記のように、いったん圧着アクチュエータ188が上向きに回転して少なくとも部分的に作動位置に進入すると、圧着アクチュエータ188の回転を防止する、又は阻止するように構成されることができる。読者には理解され得るように、発射駆動装置160の発射ピン172及び圧着駆動装置180の発射ピン184は、どちらも発射ナット163から延在する。便宜性及び実証のために、発射ピン172及び184は、発射ナット163の同じ側から延在するように示されている。しかし、発射ピン172は、発射ナット163の第1外側部から延在することができ、一方で、発射ピン184は、発射ナット163のその他の外側部から延在することができる、と想定される。このような状況において、発射アクチュエータ168は、駆動ねじ161の第1の側面と平行して位置付けることができ、圧着アクチュエータ188は、駆動ねじ161の反対側面と平行して位置付けることができる。それに応じて、長手方向スロット113は、シャフトハウジング112の第1の側面に画定することができ、一方で、長手方向スロット115は、シャフトハウジング112の反対側面に画定することができる。
【0030】
上記に加えて、カムアクチュエータ181は、
図8及び
図10に示されるように、圧着アクチュエータ188が発射ナット163により遠位に前進させられた場合に、遠位アーム190aから延在する遠位突起部191aが長手方向スロット115の遠位端部117に達するまで、カムアクチュエータ181が遠位に前進させられることができるように、動作可能に圧着アクチュエータ188と連結することができる。このような遠位位置において、カムアクチュエータ181は完全な前進位置にあってよく、受容チャンバ122内に位置付けられたクリップ140は、十分に変形された、又は圧着された構成であることができる。その後、カムアクチュエータ181を後退させることができ、エンドエフェクタ120を再度開放させることができる。より詳細には、駆動ねじ161は、発射ナット163を近位に移動させ、カムアクチュエータ181を後退させるために反対方向に回転させることができ、特定の場合において、エンドエフェクタ120は、第1の顎部123及び第2の顎部123bを付勢して、
図4に示される閉鎖(即ち、発射済み)位置から
図3に示される開放(即ち、未発射)位置にするように構成されることができる、付勢部材を更に備えることができる。発射ナット163が、
図10に示されるその位置から後退させられた際に、発射ナット163から延在する発射ピン184は、圧着アクチュエータ188の近位アーム190bを係合することができ、
図12に示されるように、圧着アクチュエータ188及びそこから延在するカムアクチュエータ181を近位に移動させることができる。上記と同様に、圧着アクチュエータ188の近位アーム190bから延在する近位突起部191bは、湾曲近位端部116の側壁と接触するように構成されることができ、側壁は、圧着アクチュエータ188を下向きに誘導して、圧着アクチュエータ188に枢動軸189の周りを回転させることができる。このような時点において、発射ピン184は、圧着アクチュエータ188とこれ以上係合しなくてよく、カムアクチュエータ181は十分に後退させられてよく、発射ナット163は、圧着アクチュエータ188に対して引き続き後退させられてよい。
【0031】
上記に加えて、ここで
図11を参照すると、発射ナット163は、発射ナット163が近位に後退させられた際に、発射アクチュエータ168を再係合するように構成されることができる。上記のように、発射アクチュエータ168は、発射アクチュエータ168が長手方向スロット113の遠位端部114に達した場合に下向きに回転し、その結果、発射アクチュエータ168は、発射ナット163が近位に後退させられて発射アクチュエータ168を再係合した場合に、依然としてその下向きの回転位置にあってよい。
図11に示されるように、発射ナット163から延在する発射ピン172は、発射アクチュエータ168の近位アーム170bを係合することができ、発射ナット163が更に後退させられた際に、発射ナット163は、アーム170aから延在する突起部171a及びアーム170bから延在する突起部171bが長手方向スロット113の長手方向部に再び進入することができるように、発射アクチュエータ168を上向きに回転させることができる。その後、
図5に示されるように、発射アクチュエータ168及びそこから延在する発射部材165がそれらの開始(即ち、未発射)位置に戻るまで、発射ナット163を後退させることができる。このような状況において、発射部材165は、新しいクリップ140が、付勢部材136により付勢されてクリップカートリッジ130の発射チャンバ内に進入するように発射ナット163により近位に後退させられる故に、発射部材165は、クリップカートリッジ130から取り出されることができる。いったん発射部材165及び発射アクチュエータ168がそれらの開始位置に後退させられ、次のクリップ140が発射チャンバ内に位置付けられると、発射ナット163及び発射部材165を遠位に移動させて次のクリップ140をエンドエフェクタ120内へと前進させるために、発射駆動装置160をもう一度作動させることができる。同様に、発射ナット163は、次のクリップ140を変形させるために発射ナット163をもう一度遠位に移動させた際に、圧着駆動装置180を再作動させることができる。その後、圧着駆動装置180及び発射駆動装置160をもう一度リセットするために、発射ナット163を後退させることができる。このプロセスは、十分な数のクリップ140が標的組織に適用及び/又はクリップカートリッジ130内に収容されるクリップ140が使い果たされるまで、繰り返すことができる。追加のクリップ140が必要になった場合、シャフト110から使用済みクリップカートリッジ130を取り外すことができ、追加のクリップ140を収容する交換用クリップカートリッジ130をシャフト110に挿入されることができる。いくつかの状況において、少なくとも部分的に使用されたクリップカートリッジ130を同一又は少なくともほぼ同一の交換用クリップカートリッジ130と交換することができ、一方で、その他の状況において、クリップカートリッジ130は、例えば、その内部に収容される5個超又は5個未満のクリップ140を有するクリップカートリッジ、及び/又はその内部に収容されるクリップ140以外のクリップを有するクリップカートリッジと交換することができる。
【0032】
再び
図6~9を参照すると、図示された実施形態の発射ナット163は、発射ナット163が圧着アクチュエータ188と係合すると同時に、発射アクチュエータ168から解放されるように構成されることができる。換言すると、発射駆動装置160は、圧着駆動装置180が始動すると同時に、作動を停止することができる。種々の状況において、このようなタイミングは、例えば、長手方向スロット113の遠位端部114が第2の長手方向スロット115の近位端部116と揃う、又は少なくとも実質的に揃う場合に達成することができる。示される実施形態及び/又は任意のその他の好適な実施形態では、発射駆動装置160の作動停止と圧着駆動装置180の始動との間には遅れが存在し得る。いくつかの状況において、発射部材165の発射ストロークの終了時点とカムアクチュエータ181の発射ストロークの開始時点との間のこのような遅れは、クリップ140がカムアクチュエータ181により変形させられる前に、受容チャンバ122内の完全着座位置にクリップ140を確実に位置付けるために生じ得る。種々の状況において、このような遅れは、例えば、長手方向スロット113の遠位端部114が第2の長手方向スロット115の近位端部116に対して近位に位置付けられた場合に生じ得る。示される実施形態及び/又は任意のその他の好適な実施形態では、発射駆動装置160の作動停止は、圧着駆動装置180の始動後に生じ得る。発射部材165の発射ストロークの終了時点とカムアクチュエータ181の発射ストロークの開始時点とのこのような重複は、いくつかの状況において、例えば、受容チャンバ122内のクリップ140の完全着座位置への移動の際に少なくともある程度の内向き圧力をクリップ140に加えて、クリップ140と受容チャンバ122の側壁との間の相対移動を低減する又は排除するために生じ得る。種々の状況において、このような重複は、例えば、長手方向スロット113の遠位端部114が第2の長手方向スロット115の近位端部116に対して遠位に位置付けられた場合に生じ得る。
【0033】
図1の示される実施形態及び/又は任意のその他の好適な実施形態では、ここで
図17を参照すると、例えばクリップカートリッジ230などのクリップカートリッジは、付勢部材136とクリップカートリッジ230内に積層された最上部クリップ140との中間に位置付けられたプッシャプレート248を備えることができる。プッシャプレート248は、剛性又は少なくとも実質的に剛性であることができ、付勢部材136が付勢力を印加することができる第1の軸受面を備えることができる。プッシャプレート248はまた、最上部のクリップ140の上面145に付勢力を伝達することができる、第2の軸受面を備えることができる。プッシャプレート248は、任意の好適な形状を備えることができ、任意の好適な材料で構成されることができるが、例えばプッシャプレート248は、ステンレス鋼材のシートで構成されることができる。特定の状況において、プッシャプレート248は、付勢部材136に取り付けられなくてよく、一方で、その他の状況において、プッシャプレート248は、プッシャプレート248がカートリッジハウジング132から取り外されないように付勢部材136に取り付けることができる。種々の状況において、プッシャプレート248は、カートリッジハウジング132内に画定された近位開口部133及び/又は遠位開口部137を通過できないように寸法付けられ、そのように構成されることができる。
【0034】
図1の示される実施形態及び/又は任意の好適な実施形態では、ここで
図18及び
図19を参照すると、例えばクリップカートリッジ330などのクリップカートリッジは、クリップカートリッジ330内に収容される全てのクリップ140がカートリッジ330から押し出された後で、クリップカートリッジ330の発射チャンバ149内に位置付けられることができるロックアウト部材を備えることができる。ロックアウト部材は、付勢部材136とクリップカートリッジ330内に収容された最上部クリップ140の上面145との中間に位置付けられることができる、ロックアウトプレート348を備えることができる。使用する場合、上記に加えて、クリップ140は、クリップカートリッジ130の発射チャンバ149内に連続的に位置付けられ、次に、遠位に前進させられてクリップハウジング132から出すことができる。最後のクリップ140が前進させられてクリップハウジング132から出され、発射部材165がクリップカートリッジ130から取り出された後で、付勢部材136は、シェルフ135に対してロックアウトプレート348を付勢することができる。このような位置では、ロックアウトプレート348は、発射部材165がクリップカートリッジ130に進入することができない、又は少なくとも実質的に進入することができないように、近位開口部133及び遠位開口部137と整列することができる。このような状況では、ロックアウトプレート348は、発射部材165がハウジング132に進入して通過しないようにし、その結果、クリップカートリッジ130がクリップを使い果たした後で、不注意によるクリップアプライヤ100の発射を防止することができる。クリップアプライヤ100の操作者が発射駆動装置160を作動させ、発射部材165を使用済みクリップカートリッジ130へと前進させようとする場合、発射部材165はロックアウトプレート348と接触してこれに隣接する。このような状況では、発射部材165内に圧縮荷重が生じ得る。クリップアプライヤ100は、発射部材165内で生じた圧縮荷重が特定の量又は所定の量を超えた場合に、駆動装置を摺動させて、駆動ねじ161から動作可能にモータの接続を解除するように構成されることができるクラッチを更に備えることができる。クラッチに加えて、又はその代わりに、モータ及び/又はクリップアプライヤ100のモータコントローラ(例えば、発射駆動装置160を動作させる)は、発射部材165内で生じた荷重を検出し、発射部材165内で生じた荷重が特定の量又は所定の量を超えた場合に、駆動装置に供給される電圧及び/若しくは電流のスイッチを切る、並びに/又はこれらを低減するように構成されている荷重センサを備えることができる。いずれの場合も、ロックアウトプレート348は、発射部材165がロックアウトプレート348と接触した場合に、ロックアウトプレート348が遠位開口部137及び/又は近位開口部133を通って移動することができないように寸法付けられ、そのように構成されることができる。クリップアプライヤ100を再利用するために、クリップアプライヤ100の操作者は、シャフト110から使用済みカートリッジ330を取り外し、例えば、新しいクリップカートリッジ330をシャフト110に挿入することができる。このような時点において、クリップ140は、新しいクリップカートリッジ330の発射チャンバ149内に位置付けられてよく、発射部材165は、新しいクリップカートリッジ330内へと遠位に前進させられて、上記のようにクリップ140を配置することができる。
【0035】
図1の示される実施形態及び/又は任意のその他の好適な実施形態では、ここで
図20及び
図21を参照すると、例えば、クリップカートリッジ430などのクリップカートリッジは、クリップカートリッジ430内でのロックアウト部材の運動を制限する、又は限定するように構成されることができるガイドを備えることができる。上記と同様に、ロックアウト部材は、例えば、付勢部材136とクリップカートリッジ430のハウジング432内に収容された最上部クリップ140の上面145との中間に位置付けることができる、ロックアウトプレート448を備えることができる。使用する際、上記と同様に、クリップ140がクリップカートリッジ430から連続的に押し出されるため、ロックアウトプレート448は、次第に下向きに発射チャンバ149に押し込まれ得る。ロックアウトプレート448は、カートリッジハウジング432内で密接に受容され、かつクリップカートリッジ430内でロックアウトプレート448が整列しなくなる可能性を低減する、又は防止するために、ロックアウトプレート448とハウジング432との間の相対的な横移動を制限することができるように寸法付けられ、そのように構成されることができる。クリップカートリッジ430内でロックアウトプレート448が整列しなくなった場合、ロックアウトプレート448は、ハウジング432内に留められ、例えば、付勢部材136がクリップ140の積層に適切な付勢力を印加できないようにしてよい。
図20及び
図21に示されるように、ロックアウトプレート438は、そこから延在するガイド部材447を更に備え、これにより、カートリッジハウジング432内に画定されたガイドスロット446内で受容することができる。ガイド部材447及びガイドスロット446は、ガイド部材447がガイドスロット446内に密接に受容され、かつロックアウトプレート438とカートリッジハウジング432との間の相対横移動を制限することができるように寸法付けられ、そのように構成されることができる。各ガイドスロット446は、ガイド部材447が、ガイドスロット446の上部443と底部444との間にある対向する側壁445の間を摺動できるように、その内部に位置付けられたガイド部材447の幅と等しい、又はそれよりもやや大きい、その間の距離を画定することができる、対向する側壁445により画定することができる。従って、ガイド部材447及びガイドスロット446は、前述で概略を述べたように、その間の横移動を制限するように構成されることができるが、ガイド部材447及びガイドスロット446は、例えば、供給軸138と平行、又はこれと同一線上にある所定の経路に沿って、ロックアウトプレート438とカートリッジハウジング432との間の相対移動を可能にするように構成されることができる。ロックアウトプレート438が付勢部材136により発射チャンバ149に押し込まれた場合に、ロックアウトプレート438は、前述で概略を述べたように、使用済みクリップカートリッジ430が別の好適なクリップカートリッジと交換されるまで、発射部材165の前進及びクリップアプライヤ100の操作を阻止することができる。
【0036】
図1の示される実施形態及び/又は任意のその他の好適な実施形態では、上記のように、駆動ねじ161は、第1の方向に回転して、発射ナット163を遠位に前進させ、第2の(即ち、反対)方向に回転して、発射ナット163を近位に後退させることができる。駆動ねじ161を第1及び第2の方向に回転させるために、動作可能に駆動ねじ161と連結された電動モータは、対応する第1及び第2の方向で動作することができる。
図1の示される実施形態及び/又は任意のその他の好適な実施形態では、クリップアプライヤは、第1の方向のみで動作するモータを使用することができる。このような単方向での駆動装置の回転は、発射ナットを遠位に前進させて、発射ナットを近位に後退させるために使用することができる。ここで
図22~26を参照すると、電動モータの出力は、トランスミッションシステム550を介して駆動装置システム560に伝達することができる。トランスミッションシステム550は、単方向で動作する入力シャフト552を備えてよく、トランスミッションシステム550は、トランスミッションシステム550が駆動システム560の駆動ねじ561を第1の方向に回転させる第1の状態(即ち、構成)と、トランスミッションシステム550が駆動ねじ561を第2の(即ち、反対)方向に回転させる第2の状態(即ち、構成)と、を切り替え可能又は移行可能であることができる。トランスミッションシステム550の第1の状態は
図22~24に描写されており、トランスミッションシステム550の第2の状態は
図25及び
図26に描写されている。
【0037】
再び
図22~
図24を参照すると、入力シャフト552は、そこに取り付けられた、又は入力シャフト552の回転が移動ギヤ553に伝達されるように移動ギヤ553と動作可能に連結される、又は噛合係合される、入力ギヤ551を備えることができる。本明細書に記載される全てのギヤについて、動作可能に連結される、又は互いに噛合係合されるギヤは、例えば、一方のギヤの回転を他方のギヤに伝達できる任意の好適な歯の配列を備えることができる。入力シャフト552が第1の方向に回転した場合、移動ギヤ553は、第2の(即ち、反対)方向に回転する。トランスミッションシステムの第1の状態では、移動ギヤ553は、移動ギヤ553が中間ギヤ554と動作可能に連結される第1の位置にあり、上記のように、移動ギヤ553が入力ギヤ551により第2の方向に回転した場合に、中間ギヤ554が第1の方向に回転する。示されていないが、例えばクリップアプライヤ100のシャフト110内で、中間ギヤ554を回転可能に支持することができる。中間ギヤ554はまた、中間ギヤ554の回転を出力ギヤ555に伝達できるように、駆動ねじ561に取り付けられた出力ギヤ555と動作可能に連結することができる。上記のように、中間ギヤ554が移動ギヤ553により第1の方向に駆動した場合に、中間ギヤ554は、出力ギヤ555及び駆動ねじ561を第2の方向に駆動させることができる。上記と同様に、発射ナット563は、駆動ねじ561が第2の方向に回転した場合に、発射ナット563が矢印Dで示されるように遠位に前進するように、駆動ねじ561と動作可能に連結され、シャフト110内で好適に拘束され得る。
【0038】
上記と同様に、発射ナット563は、上記のように、クリップカートリッジ130からエンドエフェクタ120内へとクリップ140を前進させてクリップ140を圧着するために、
図24に示されるように、その最遠位位置まで前進させることができる。
図23及び
図24に示されるように、発射ナット563は、トランスミッションシステム550をその第1の状態からその第2の状態に移行させるように構成されることができる、そこから延在するカムバー569を更に備えることができる。
図24及び
図25を比較すると、読者は、トランスミッションシステム550がその第1の状態にある第1の位置とトランスミッションシステム550がその第2の状態にある第2の位置との間を、移動ギヤ553が移動可能であると認めるであろう。より詳細には、移動ギヤ553は、移動ギヤ553が入力ギヤ551及び中間ギヤ554と動作可能に係合するその第1の位置及び移動ギヤ553が中間ギヤ554から動作可能に解放されるその第2の位置から移動ギヤ553が回転できるように、入力シャフト552の周りで回転可能であるシフター556に取り付けられる。移動ギヤ553は、移動ギヤ553がその第2の位置にある場合に、中間ギヤ554から動作可能に解放されるが、移動ギヤ553は、入力シャフト552から駆動ねじ561に回転運動を伝達するために、入力ギヤ551及び出力ギヤ555と動作可能に連結することができる。
図24及び
図25に示されるように、シャフト556は、入力シャフト552がそれを通して延在することができる中央開口部を備えることができるが、シフター556は、入力シャフト552と動作可能に係合しないでよく、その結果、入力シャフト552の回転はシフター556を回転させなくてよく、同様に、シフター556の回転は入力シャフト552を回転させなくてよい。いずれの場合も、シフター556は、そこから延在するカム従動子558を更に備えることができ、これにより、発射ナット563が遠位に前進するにつれてカムバー569上に画定されたカム568により係合することができる。カム568がカム従動子558を係合した場合に、カム568は、上記のように、その第1の位置とその第2の位置との間で移動装置556及び移動ギヤ553を回転させることができる。
【0039】
上記のように、移動ギヤ553がその第2の位置にあり、トランスミッションシステム550がその第2の状態にある場合、入力シャフト552及び駆動ねじ561は、いずれも第1の方向に回転することができる。より詳細には、入力シャフト552は、第1の方向に回転した場合、入力ギヤ551を第1の方向に回転させることができ、移動ギヤ553が入力ギヤ551と直接係合しているため、移動ギヤ553は第2の方向に回転し得る。読者は、移動ギヤ553が、トランスミッションシステム550がその第1の状態にある場合に第1の(即ち、反対)方向に回転することと比較して、トランスミッションシステム550がその第2の状態にある場合に第2の方向に回転することを認めるであろう。
図24及び
図25を比較すると、上記に加えて、読者は、トランスミッションシステム550がその第2の状態にあり、従って、別の回転方向を示す場合に、中間ギヤ554が、入力ギヤ551と移動ギヤ553との中間に動作可能に位置付けられなくなることを理解するであろう。移動ギヤ553がその第2の位置にある場合に、移動ギヤ553が入力ギヤ551及び出力ギヤ555と動作可能に係合するため、移動ギヤ553は、出力ギヤ555、及び出力ギヤ555に連結された駆動ねじ561を、第1の方向に回転させることができる。
図25及び
図26に示されるように、駆動ねじ561が第1の方向に回転した場合に、発射ナット563は、近位に後退させられて、エンドエフェクタ120が再開放され、発射部材165を後退させることができるようにすることができる。主として
図26を参照すると、発射ナット563は、そこから延在する第2のカムバー567を更に備えることができ、これにより、発射ナット563がその完全な後退位置へと近位に後退させられるために、シフター556のカム従動子558と接触するように構成され得るカム566を備えることができる。このような状況において、カム566は、トランスミッションシステム550がその第1の状態にリセットされることができ、クリップアプライヤ100をもう一度作動できるように、シフター556を押してその第1の位置に戻し、中間ギヤ554と動作可能に係合させることができる。
【0040】
上記のように、クリップアプライヤ100の発射駆動装置は、電動モータを備える手術器具システムにより操作することができる。ロボット手術器具システム20が
図27に示されており、複数の可動アーム30を備えることができる。各アーム30は、クリップアプライヤ100のシャフト110に回転運動を供給するように構成されている電動モータ、及び/又は任意のその他の好適な手術器具を備えるアクチュエータモジュール32を備えることができる。ここで
図28を参照すると、エンドエフェクタ620は、選択的にクリップアプライヤのアクチュエータシャフト610に対して係合可能であり、かつ解放可能であってよく、エンドエフェクタ620は、シャフト610の遠位端部611と連結可能な近位端部621を備えることができる。エンドエフェクタ620の近位端部621は、外側ハウジング629と、外側ハウジング629にわたって延在するフレームと、フレームにわたって延在する外側駆動シャフトと、外側駆動シャフトを介して延在する内側駆動シャフトと、を備えることができる。同様に、シャフト610の遠位端部611は、外側ハウジング619と、外側ハウジング619を介して延在するフレーム663と、フレーム663を介して延在する外側駆動シャフト662と、外側駆動シャフト662を介して延在する内側駆動シャフト661と、を備えることができる。シャフト610の遠位端部611に関しては、フレーム663、外側駆動シャフト662、及び内側駆動シャフト661は、そこから延在する舌状コネクタ613の一部と、その内部に画定されたコネクタ溝612の一部をそれぞれ備えることができ、舌状コネクタ613は、エンドエフェクタ620の近位端部621に画定された舌状溝623内で受容されるように構成されることができ、舌状溝612は、エンドエフェクタ620の近位端部621から延在する舌状コネクタ622を受容するように構成されることができる。遠位シャフト端部611のフレーム663、外側駆動シャフト662、及び内側駆動シャフト661にわたって延在する舌状コネクタ613と同様に、舌状コネクタ622は、エンドエフェクタ620の近位端部621のフレーム、外側駆動シャフト、及び内側駆動シャフトにわたって延在することができる。また、遠位シャフト端部611のフレーム663、外側駆動シャフト662、及び内側駆動シャフト661にわたって延在する舌状溝612と同様に、舌状溝623は、エンドエフェクタ620の近位端部621のフレーム、外側駆動シャフト、及び内側駆動シャフトにわたって延在することができる。
図28に示される構成では、エンドエフェクタ620の舌状コネクタ622は、シャフト610の舌状コネクタ613がエンドエフェクタ620の舌状溝623に横方向に滑り込むのと同時に、シャフト610の舌状溝612に横方向に滑り込むことができる。このような組立体のおかげで、エンドエフェクタ620のフレームは、シャフト610のフレーム663にしっかり連結されることができ、エンドエフェクタ620の外側駆動シャフトは、シャフト110の外側駆動シャフト662と動作可能に連結されることができ、エンドエフェクタ620の内側駆動シャフトは、シャフト110の内側駆動シャフト661と動作可能に連結されることができる。読者は、エンドエフェクタ620がシャフト610に組み立てられた場合に、舌状コネクタ612の一部が互いに整列し、舌状溝613の一部が互いに整列し、舌状溝622の一部が互いに整列し、舌状コネクタ623の一部が互いに整列することを認めるであろう。一度組み立てられると、シャフト110の外側駆動シャフト662は、エンドエフェクタ620の外側駆動シャフトを回転させることができ、シャフト610の内側駆動シャフト661は、エンドエフェクタ620の内側駆動シャフトを回転させることができる。外側駆動シャフト662及び/又は内側駆動シャフト661が回転した場合に、舌状コネクタ612の一部、舌状溝613の一部、舌状溝622の一部、及び舌状コネクタ623の一部は、これ以上整列しなくなってよい。シャフト610からエンドエフェクタ620を取り外すために、内側駆動シャフト661及び/又は外側駆動シャフト662は、舌状コネクタ612及び623、並びに舌状溝613及び622が十分に整列する1つ以上の位置へと回転され得る。
【0041】
再び
図28を参照すると、シャフト610の外側ハウジング619は、エンドエフェクタ620がシャフト610の遠位端部611の上に横方向に摺動する際に、エンドエフェクタ620の横移動を制限するように構成されることができる、停止部614を更に備えることができる。停止部614は、エンドエフェクタ620の内側駆動シャフト及びシャフト610の内側駆動シャフト661が長手方向軸615に沿って整列する、エンドエフェクタ620の外側駆動シャフト及びシャフト610の外側駆動シャフト662が長手方向軸615に沿って整列する、並びに/又はエンドエフェクタ620のフレーム及びシャフト610のフレーム663が長手方向軸615に沿って整列する、基準を提供することができる。上記に加えて、内側駆動シャフト661は、電動モータ及び/又は内側駆動シャフト661を回転させるように構成されている、内側駆動シャフト661と動作可能に連結されたギヤ列664を備えることができるアクチュエータモジュール632内へと延在することができる。更に、アクチュエータモジュール632は、第2の電動モータ、及び第2の駆動シャフト662を駆動するように構成されている、動作可能に第2の駆動シャフト662に動作可能に係合されるギヤ列を備えることができる。以下にて更に詳細に記載するように、第2の電動モータを使用して、エンドエフェクタ620を関節接合することができる。また、上記に加えて、シャフト610の外側ハウジング619及び/又はフレーム663は、これらに取り付けられたギヤ617を更に備えることができ、これにより、電動モータ、並びにシャフト610及びエンドエフェクタ620に長手方向軸615の周りを回転させるように構成されることができるギヤ列618と動作可能に係合する。例えば、電動モータ及びギヤ列618が第1の方向に動作する場合、シャフト610及びエンドエフェクタ620は軸615の周りを時計回り方向に回転することができ、一方で、電動モータ及びギヤ列618が第2の方向に動作する場合、シャフト610及びエンドエフェクタ620は、エンドエフェクタ620を位置付け、向きを揃えるために、軸615の周りを反時計回りの方向に回転することができる。
【0042】
上記のように、エンドエフェクタ620は、選択的にシャフト610に対する取り付け及び取り外しを行うことができる。読者は、エンドエフェクタ620及びシャフト610に関連して記載された原理が、とりわけ
図1に開示された実施形態のエンドエフェクタ120及びシャフト110に等しく適用することができることを認めるであろう。従って、再び
図27を参照すると、ロボットアーム30の1つは、クリップアプライヤのエンドエフェクタ120、又は別の方法として、例えば、手術用ステープラのエンドエフェクタなど任意のその他の好適なエンドエフェクタと、選択的に係合することができる。このような状況において、エンドエフェクタ120は、別のエンドエフェクタと選択的に交換可能であり、その結果として、単一のロボットアーム30を使用して1つ以上の機能を実行することができる。換言すると、クリップアプライヤ100は、別のクリップアプライヤ装着装置及び/又は任意のその他の好適な交換可能装着装置と交換することができる、交換可能装着装置を備えることができる。ここで
図29を参照すると、クリップアプライヤ100のエンドエフェクタ120及びシャフト110は、ハンドル700を備える手術器具システムと共に使用することができる。ハンドル700は、上記のように駆動ねじ161に回転運動を加えるために、グリップ702に向かって動作する、又は押し込むことができるアクチュエータ701を備えることができる。場合によっては、アクチュエータ701の回転は、駆動ねじ161に機械的に伝達され得るが、一方で、その他の場合では、アクチュエータ701は、駆動ねじ161に動作可能に連結されたモータを動作させることができる。
【0043】
上記に加えて、クリップアプライヤ100のエンドエフェクタ120及びシャフト110は、クリップアプライヤ100の長手方向軸に沿って整列することができる。ここで
図30を参照すると、エンドエフェクタ120及び/又はシャフト110は、エンドエフェクタ120がクリップアプライヤ100の長手方向軸に対して関節接合できるように構成されることができる、関節継手101を更に備えることができる。シャフト110は、近位端部102を備えることができる、又は関節継手101の遠位部を備えることができる外側ハウジング(即ち、フレーム部)119を備えることができる。近位端部102は、例えば関節継手部材103に画定された、球状又は少なくとも実質的に球状であるキャビティ104内に受容することができるものなどの、球状、又は少なくとも実質的に球状である端部102を備えることができる。関節継手部材103はまた、例えばシャフトフレーム部106に画定された、球状又は少なくとも実質的に球状であるキャビティ107内にすることができるものなどの、球状、又は少なくとも実質的に球状である端部105を備えることができる。シャフト110の近位端部102は、近位端部102がキャビティ104から容易に取り外され得ないように、キャビティ104内で少なくとも部分的に捕捉することができる。従って、近位端部102及びキャビティ104は、近位端部102がキャビティ104内で任意の好適な方向に回転できるように寸法付けられ、そのように構成されることができる。
図30にも示されるように、クリップアプライヤ100は、例えば、関節継手101を介して延在することができ、またシャフトハウジング119の近位端部102内に画定された、取り付け開口部109a及び109b内にそれぞれ取り付けられる遠位端部を備えることができる、関節制御部108a及び108bを更に備えることができる。使用する際、関節制御部108a及び108bは、キャビティ104内で近位端部102を移動させるために、押す、及び/又は引くことができる。上記に加えて、関節継手部材103の端部105は、端部105がキャビティ107から容易に取り外しできないように、シャフトフレーム部106に画定されたキャビティ107内で少なくとも部分的に捕捉することができる。従って、端部105及びキャビティ107は、上記のように、シャフト端部102がアクチュエータ108a及び108bにより押される、及び/又は引かれた場合に、端部105がキャビティ107内で任意の好適な方向に回転できるように寸法付けられ、そのように構成されることができる。
【0044】
上記に加えて、再び
図30を参照すると、駆動ねじ161は、例えば入力シャフト152などの入力シャフトにより回転させることができる。入力シャフト152は、シャフトフレーム部106、関節継手部材103、及びシャフトハウジング119の近位端部102内に画定された開口部156を通って延在することができる。入力シャフト152は、その遠位端部に取り付けられた入力ギヤ151を備えることができ、これにより、駆動ねじ161の近位端部に取り付けられた出力ギヤ155と動作可能に連結することができる。使用する場合、入力シャフト152は、上記のように、電動モータにより回転させることができ、入力シャフト152は駆動ねじ161を回転させることができる。前述で概略を述べたように、関節継手101は、エンドエフェクタ120及びシャフト110の少なくとも一部をクリップアプライヤ100により画定された長手方向軸に対して関節接合できるように、構成されることができる。このような運動に対応するために、関節継手101を介して延在する入力シャフト152の少なくとも一部は、十分に可撓性であることができる。
【0045】
ここで
図31~
図34を参照すると、関節アクチュエータ108a及び108bは、例えば、モジュール832などのアクチュエータモジュールにより操作することができる。主として
図31を参照すると、アクチュエータモジュール832は、関節アクチュエータ108a及び108bを押し引きするように構成されることができる回転式関節接合駆動部833を備えることができる。関節接合駆動部833は、軸つば835を回転可能に支持するために、シャフトフレーム106の少なくとも一部をその内部に受容するように構成されることができる開口部837を備える、円筒形又は少なくとも実質的に円筒形の軸つば835を備えることができる。関節接合駆動部833は、電動モータ及びモジュール832のギヤ列831と動作可能に連結することができる入力ギヤ部834を更に備えることができ、電動モータ及びギヤ列831が作動した場合に、関節接合駆動部833は、シャフトフレーム106の周りを回転することができる。主として
図32及び
図34を参照すると、読者は、1個のカムスロット835aのみが提供された図に示されていることを認めるであろうが、関節接合駆動部833は、軸つば開口部837の側壁に画定された、2個のカムスロットを更に備えることができる。カムスロット835aは、関節接合駆動部108aから延在するカム従動子838aを受容するように構成され、カム従動子838aは、カムスロット835a内で摺動するように構成される。関節接合駆動部833が回転した場合に、例えばカムスロット835aの螺旋状輪郭は、関節接合駆動部833の回転方向に応じてカム従動子838aを遠位に押す、又はカム従動子838aを近位に引くように構成されることができる。カム従動子838aの近位移動又は遠位移動の結果として、カムアクチュエータ108aは、それぞれ近位又は遠位に移動することができる。示されていないが、関節接合駆動部108bは、カム従動子838aに類似のカム従動子を備えることができ、これは、上記のその他のカムスロット内を摺動するように構成されることができる。その他のカムスロットは、関節接合駆動部833が第1の方向に回転した場合に、関節アクチュエータ108aが関節接合駆動部833により遠位に押されると、関節アクチュエータ108bが近位に引かれ得るように構成されることができる。同様に、その他のカムスロットは、関節接合駆動部833が第2の方向に回転した場合に、関節アクチュエータ108aが関節接合駆動部833により近位に引かれると、関節アクチュエータ108bが遠位に押され得るように構成されることができる。主として
図32を参照すると、シャフトフレーム部106は、その内部に画定された隙間スロット839を備えることができ、カム従動子がそれを通して延在することができる。上記の特徴はアクチュエータモジュール832に関連して記載してきたが、このような特徴は、本明細書に記載のその他のアクチュエータモジュールに関連して使用することができる。
【0046】
図35A、35B、及び
図35Cは、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤ70100を示す。クリップアプライヤ70100は、多くの点でクリップアプライヤ100に類似しており、その大部分は、簡略化のために、本明細書において繰り返されていない。クリップアプライヤ100に類似して、クリップアプライヤ70100は、エンドエフェクタ70120と、シャフトと、クリップカートリッジと、発射部材70165と、を備える。クリップカートリッジは、その内部に取り外し可能に格納された複数のクリップ70140を備える。エンドエフェクタ70120は、第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bを備え、第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bは、受容チャンバ70122を少なくとも部分的に画定する。更に、第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bは、第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bが開放位置(
図35B)と閉鎖位置(
図35A)との間で互いに対して移動可能であるように、ピン70125により、シャフトに枢動可能に連結される。第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bは、圧着駆動装置70180により、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能である(
図36~
図38を参照)。第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bが、
図1に示される第1の顎部125a及び第2の顎部125bと同様の少なくとも1つのピンを利用してシャフトに枢動可能に連結される、その他の実施形態も想定される。第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bは、以下で更に詳細に説明される突出部70126a及び70126bなどの予備形成特徴部を備える。
【0047】
使用中、発射部材70165は、
図35Aに示されるように、クリップカートリッジから突出部70126a及び70126b上へとクリップ70140を前進させる。この位置において、クリップ70140は、予備形成構成にある。予備形成構成におけるクリップ70140の幅は、好ましくは0.080”であることができる。第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bが閉鎖位置から開放位置に移動された場合に、突出部70126a及び70126bは、
図35Bに示されるように、クリップ70140を拡張構成に拡張する。拡張構成におけるクリップ70140の幅は、好ましくは0.210”であることができる。クリップ70140が予備形成構成から拡張構成に移行する間、発射部材70165は、クリップ70140の裏側を支持する。より具体的には、発射部材70165は、クリップ70140が拡張する際に、クリップ70140の裏側の支持を提供する角度付き表面70165a及び70165bを備える。更に、クリップ70140が拡張された際に、発射部材70165を前進させて、クリップ70140が拡張した際に角度付き表面70165a及び70165bがクリップ70140の裏側との接触を維持し続けることを可能にすることができる。一度拡張構成になると、クリップ70140は、発射部材70165により受容チャンバ70122内へと前進させられる。突出部70126a及び70126bは、クリップ70140が発射部材70165により前進させられる場合に、クリップ70140が突出部70126a及び70126bの上を摺動することを可能にする角度付き部分を含む。クリップ70140が受容チャンバ70122内へと前進させられた後、発射部材70165が後退され、圧着駆動装置70180が作動されて、第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bを
図35Aに示される閉鎖位置に移行させて、受容チャンバ70122内に位置付けられたクリップ70140を圧着させる。クリップ70140が圧着された後、発射部材70165により、別のクリップ70140を突出部70126a及び70126b上に前進させることができる。第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bが、圧着駆動装置70180により閉鎖位置から開放位置へと移動された場合に、受容チャンバ70122内に圧着されたクリップ70140は、受容チャンバ70122から解放され、突出部70126a及び70126b上に前進させられたクリップ70140は、第1及び第2の顎部70123a及び70123bの突出部70126a及び70126bにより、拡張構成へと拡張され得る。圧着駆動装置70180と第1及び第2の顎部70123a及び70123bとの間の相互作用は、以下で更に詳細に論じられる。
【0048】
図36~
図38は、上記のようなクリップアプライヤ70100を示す。加えて、
図36~
図38は、圧着駆動装置70180と第1及び第2の顎部70123a及び70123bとの間の相互作用を更に示す。圧着駆動装置70180は、第1の圧着駆動ピン70180a及びそこから突出する第2の圧着駆動ピン70180bを備える。第1の顎部70123aは、そこから延在する第1の顎部カム70124aを備え、第2の顎部70123bは、そこから延在する第2の顎部カム70124bを備える。使用中、圧着駆動装置70180は、完全な後退位置(
図38)と、定位置(
図37)と、完全な発射位置(
図36)との間で移動可能である。完全な発射位置は、好ましくは、定位置に対して0.300”遠位であることができる。完全な後退位置は、好ましくは、定位置に対して0.050”近位であることができる。定位置と、完全な後退位置と、完全な発射位置との間の異なる距離を伴うその他の実施形態も想定される。圧着駆動装置70180は、圧着駆動装置70180が完全発射位置(
図36)に移動された場合に、上記の圧着駆動装置180と第1及び第2の顎部123a及び123bとの間の相互作用に類似して、第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bの外側表面にカム係合して、第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bを閉鎖位置へと移行させる。定位置(
図37)では、第1及び第2の圧着駆動ピン70180a及び70180bは、第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bが開放位置に向かって移動して、第1及び第2の顎部70123a及び70123bから圧着されたクリップ70140を解放するように、第1の顎部カム70124a及び第2の顎部カム70124bにそれぞれ係合する。圧着駆動装置70180が定位置にある場合に、別のクリップ70140は、上述のように、突出部70126a及び70126b上に前進させることができる。更に、圧着駆動装置70180が定位置(
図37)から完全な後退位置(
図38)へと移動した際に、第1の圧着駆動ピン70180a及び第2の圧着駆動ピン70180bは、第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bを開放位置に向かって移行させ、従って、突出部70126a及び70126bの周りに位置付けられたクリップ70140は、上述のように、拡張構成へと拡張される。圧着されたクリップ70140が第1及び第2の顎部70123a及び70123bから解放され、同時に、圧着駆動装置が閉鎖位置から定位置へと移動された場合に、突出部70126a及び70126b上に位置付けられた別のクリップ70140が少なくとも部分的に拡張される、代替実施形態も想定される。
【0049】
図39及び
図40は、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤ70150を示す。クリップアプライヤ70150は、フレーム70155と、発射部材70160と、第1の顎部70170aと、第2の顎部70170bと、を備える。第1の顎部70170a及び第2の顎部70170bは、第1の顎部70170a及び第2の顎部70170bが互いに対して移動可能であるように、フレーム70155に枢動可能に連結される。クリップアプライヤ70150は、例えば、
図39に示されるクリップカートリッジ70130などの様々な種類のクリップカートリッジを受容するように構成される。クリップカートリッジ70130は、互いに対向する第1のカートリッジ顎部70132a及び第2のカートリッジ顎部70132bを備える、カートリッジ本体70132を備える。クリップカートリッジ70130がクリップアプライヤ70150のフレーム70155に取り付けられた場合に、第1のカートリッジ顎部70132aは、第1の顎部70170aを第2の顎部70170bに向かって付勢し、第2のカートリッジ顎部70132bは、第2の顎部70170bを第1の顎部70170aに向かって付勢する。従って、クリップカートリッジ70130がクリップアプライヤ70150に取り付けられた場合に、第1及び第2の顎部70170a及び70170bは、受容チャンバ70175を形成するように近接される。クリップカートリッジ70130は、クリップハウジング70134内に取り外し可能に格納された複数のクリップ70136を更に備える。クリップカートリッジ70130は、例えばクリップ70136をクリップハウジング70134から受容チャンバ70175内へと付勢するように構成されているばね70138などの付勢部材を更に含む。いったん受容チャンバ70175内に入ると、クリップ70136は、発射部材70160により、第1及び第2の顎部70170a及び70170bの遠位端部の圧着チャンバ内へと前進させることができる。次に、第1の顎部70170a及び第2の顎部70170bが互いに向かって移動された場合に、圧着チャンバ内に位置付けられたクリップ70136を圧着することができる。
【0050】
図40は、クリップアプライヤ70150内に位置付けられた異なるクリップカートリッジ70130’を示す。クリップカートリッジ70130’は、以下で論じる相違点を除いて、上述したクリップカートリッジ70130と類似している。クリップカートリッジ70130’は、クリップ70136よりも小さいクリップ70136’を格納するように構成される。クリップカートリッジ70130’がクリップ70136よりも大きいクリップを格納するように構成される、その他の実施形態も想定される。いずれの場合も、クリップカートリッジ70136’は、クリップ70136’を格納する1つのクリップハウジング70134’及び例えばばね70138’などの2つの付勢部材を備える。これは、格納されたクリップ70136’を受容チャンバ70175’内へと付勢する。更に、クリップカートリッジ70130’は、カートリッジ本体70132’と、第1のカートリッジ顎部70132a’、及び第1のカートリッジ顎部70132a’に対向する第2のカートリッジ顎部70132b’を備える。第1のカートリッジ顎部70132a’及び第2のカートリッジ顎部70132b’は、クリップカートリッジ70130の第1のカートリッジ顎部70132a及び第2のカートリッジ顎部70132bと比較して、互いに向かって更に内側に延在する。換言すれば、第1のカートリッジ顎部70132a’と第2のカートリッジ顎部70132b’との間の間隙は、第1のカートリッジ顎部70132aと第2のカートリッジ顎部70132bとの間の間隙よりも小さい。クリップカートリッジ70130’がクリップアプライヤ70150に取り付けられた場合に、第1の顎部70170aと第2の顎部70170bとの間に画定された受容チャンバ70175’は、受容チャンバ70175よりも小さくなり得る。クリップカートリッジ70130及び70130’の第1のカートリッジ顎部と第2のカートリッジ顎部との間の距離を変更することにより、種々の寸法の受容チャンバを作成することができる。従って、クリップカートリッジ70130及び70130’は、クリップアプライヤ70150の第1の顎部70170a及び第2の顎部70170bを近似して、任意の好適なクリップ寸法を受容するように変更することができる。
【0051】
図41は、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤ70200を示す。クリップアプライヤは、ハウジングから延在するシャフト70210と、シャフト70210から延在するエンドエフェクタ70220と、ハウジング内に発生した回転運動に応答してクリップアプライヤ70200を通って移動するように構成されているフィーダ部材70230と、クリップマガジン70240と、を備える。エンドエフェクタは、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動するように構成されている、一対の顎部70225を備える。クリップマガジン70240は、クリップアプライヤ70200から取り外し可能ではないが、しかし、クリップマガジン70240が取り外し可能及び/又は交換可能であるその他の実施形態も想定される。クリップマガジン70240は、クリップマガジン70240内に格納されたクリップ70244の第1の層70246及びクリップ70244の第2の層70248を備える。クリップ70244の第1の層70246は、クリップマガジン70240から射出させることができる供給位置にある。クリップ70244の第2の層70248は、クリップ70244の第1の層70246の上方で、クリップ70244がクリップマガジン70240から取り出されることができない格納位置に格納される。第1の層70246及び第2の層70248のそれぞれは3つのクリップ70244を備えるが、その他の実施形態では3つ以上のクリップが想定される。第1及び第2の層70246及び70248は、仕切りプレート70249などの仕切り部材により分離される。クリップマガジン70240は、上部プレート70243及び付勢部材70242を更に備える。上部プレート70243は、クリップ70244の第2の層70248の最上部上に載置される。付勢部材70242は、クリップ70244の第2の層70248の最上部に向かって上部プレート70243を付勢し、従って、クリップ70244の第2の層70248を仕切りプレート70249に向かって付勢する。仕切りプレート70249は、クリップ70244の第1の層70246及びフィーダ部材70230の遠位突出部70232の最上部上に載置される。遠位突出部70232は、フィーダ部材70230の上方に延在する。クリップアプライヤ70200の操作を、以下で更に詳細に後述する。
【0052】
使用中、フィーダ部材70230は遠位方向に並進されて、クリップ70244の第1の層70246をエンドエフェクタ70220に向かって、クリップマガジン70240の外に押し出す。クリップ70244の第1の層70246がクリップマガジン70240から前進させられた際に、仕切り板70249は、フィーダ部材70230の遠位突出部70232、及びクリップマガジン70240から完全に射出されていないクリップ70244のいずれかにより支持される。いったんフィーダ部材70230が第1の層70246内のクリップ70244の全てをクリップマガジン70240の外に前進させると、仕切りプレート70249は、付勢部材70242により、フィーダ部材70230の陥凹部70233内へと付勢される。陥凹部70233は、フィーダ部材70230の遠位突出部70232とフィーダ部材70230の近位突出部70234との間に画定され、フィーダ部材70230の近位端部から上向きに延在する。いったん仕切りプレート70249が陥凹部70233内に着座すると、フィーダ部材70230及び仕切りプレート70249は、クリップマガジン70240の外へと近位方向に一緒に後退させることができる。フィーダ部材70230及び仕切りプレート70249がクリップマガジン70240から完全に後退した後、クリップ70244の第2の層70248は、付勢部材70242により供給位置へと付勢される(即ち、クリップ70244の第1の層70246が使用される)。フィーダ部材70230及び仕切りプレート70249は、クリップ70244の第2の層70248をクリップマガジン70240から射出させるために、エンドエフェクタに向かって一緒に前進させることができる。読者は、第1の層70246及び/又は第2の層70248内のクリップ70244の全てが同時に射出されず、むしろ、各クリップ70244がエンドエフェクタ70220の一対の顎部70255により連続的に圧着されることを可能にするために一度に押し出されることを理解するであろう。上述のように、2つ以上のクリップ70244が一度に射出され得るその他の実施形態も想定される。
【0053】
図42Aは、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤ70250を示す。クリップアプライヤ70250は、ハウジングから延在する細長いシャフト70260と、細長いシャフト70260から延在するクリップカートリッジ70270と、クリップカートリッジ70270から延在するエンドエフェクタ70280と、を備える。細長いシャフト70260及びクリップカートリッジ70270は、シャフト軸SAを画定する。細長いシャフト70260は、第1の内側に延在する戻り止め70264a、及び第1の内側に延在する戻り止め70264aと対向する第2の内側に延在する戻り止め70264bを備える。第1及び第2の内側に延在する戻り止め70264a及び70264bは、シャフト軸SAに向かって内側に延在し、力がそこへと加わった場合に、シャフト軸SAから外側に離れるように屈曲することができる。細長いシャフト70260は、上部ノッチ70262a、及び上部ノッチ70262aに対向する底部ノッチ70262bを更に備える。上部ノッチ70262a及び底部ノッチ70262bは、細長いシャフト70260の遠位端部に位置する。クリップカートリッジ70270は、以下で更に詳細に説明されるように、細長いシャフト70260の遠位端部に解放可能に取り付けできる。
【0054】
クリップカートリッジ70270は、上部突出部70272a、及び上部突出部70272aに対向する底部突出部70272bを備える。上部突出部70272a及び底部突出部70272bは、クリップカートリッジ70270から、シャフト軸SAから離れる方向に延在する。クリップカートリッジ70270は、クリップカートリッジ70270の近位端部において、第1のスロット及び第2のスロット70274bを更に備える。第1のスロット及び第2のスロット70274bは互いに対向している。クリップカートリッジ70270は、細長いシャフト70260の内径に接しつつ内へと摺動するように構成され、これにより、上部突出部70272aが上部ノッチ70262a内へと摺動し、底部突起部70272bが底部ノッチ70262b内へと摺動し、第1の内側に延在する戻り止め70264aは、クリップカートリッジ70270の第1のスロットと係合し、第2の内側に延在する戻り止め70264bは、クリップカートリッジ70270の第2のスロット70274bと係合して、クリップカートリッジ70220を細長いシャフト70260に取り付ける。クリップカートリッジ70270が細長いシャフト70260に取り付けられた後、細長いシャフト70260及びクリップカートリッジ70270は、シャフト軸SAの周りで一緒に回転することができるように、固定的に連結される。更に、臨床医がクリップカートリッジ70270に遠位力を印加して、細長いシャフト70260の第1及び第2の内側に延在する戻り止め70264a及び70264bを、クリップカートリッジ70270の第1のスロット及び第2のスロット70274bから係合解除した場合に、臨床医により、クリップ70270を細長いシャフト70260から取り外すことができる。
【0055】
主に
図42A及び
図42Bを参照すると、エンドエフェクタ70280は、開放位置(
図42A)と閉鎖位置(
図42B)との間で互いに対して移動するように構成されている、第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bを備える。この目的のために、第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bは、ピン70290を受容するように構成されているその近位端部に開口部を備える。ピン70290は、クリップカートリッジ70270の開口部70276内に回転可能に捕捉される。枢動ピン70290は、シャフト軸SAと直交するピン軸PAを画定する。第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bは、ピン軸PAの周りで互いに対して回転可能である。第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bが開放位置にある場合に(
図42A)、クリップは、第1の顎部70280aと第2の顎部70280bとの間に位置付けることができる。第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bが閉鎖位置(
図42B)に向かっている際に、クリップは、第1の顎部70280aと第2の顎部70280bとの間に圧着される。第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bは、閉鎖管が遠位方向に移動するにつれて、第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bの外側表面にカム係合する閉鎖管により、開放位置から閉鎖位置へと移動させられる。閉鎖管が後退した場合に、第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bは、付勢部材又はばねにより開放位置に戻され、これにより、第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bを開放位置へと付勢する。第1の顎部70280a及び第2の顎部70280bが、例えば、
図36~
図38に示される顎部カム70124a及び70124bと同様に、閉鎖管と相互作用する第1の顎部70280a及び第2の顎部70280b上の顎部カムにより、閉鎖位置から開放位置へと移動可能である、その他の実施形態も想定される。
【0056】
図43Aは、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤ70300を示す。クリップアプライヤ70300は、シャフト70310と、シャフト70310から延在するエンドエフェクタ70320と、発射駆動装置と、クリップマガジン70306と、を備える。クリップマガジン70306は、
図43Aに示されるように、クリップアプライヤ70300のシャフト70310内へと組み込まれる。しかし、クリップマガジン70306がクリップアプライヤ70300に解放可能に取り付けできる、その他の実施形態も想定される。シャフト70310は、シャフト70310の片側上に開口部70308を備え、クリップアプライヤ70300のユーザがクリップマガジン70306にアクセスすることを可能にする。クリップアプライヤのシャフト70310内の1つの開口部のみを伴う、その他の実施形態も想定される。クリップアプライヤ70300は、クリップアプライヤ70300のシャフト70310に沿って摺動可能な外側管70302を更に備える。外側管70302は、シャフト70310に沿って摺動してシャフト70310内の開口部70308を覆うように構成される。クリップマガジン70306は、クリップ70304などの複数のクリップをその内部に格納するように構成される。クリップ70304は、
図43Aに示されるように、外側管70302が開口部70308を塞がない場合に、開口部70308を通ってクリップマガジン70306内へと挿入可能である。いったんクリップマガジン70306内に位置付けられると、クリップ70304は、発射部材により、クリップマガジン70306からエンドエフェクタ70320内へと前進することができる。少なくとも1つの実施形態では、クリップ70304は、クリップマガジン70306からエンドエフェクタ70320内へと順次前進することができる。外側管70302が開口部70308を覆った場合に、クリップマガジン70306へのアクセスが防止され、クリップ70304がクリップマガジン70306内へと既に挿入されている場合に、外側管70302は、開口部70308を通ってクリップ70304がクリップマガジン70306から出ることを防止する。いったんクリップマガジン70306内のクリップ70304の全てがエンドエフェクタ70320内へと前進すると、外側管70302が後退されて、クリップの新しいセットがクリップマガジン70306内へと挿入されることを可能にする。上記に加えて、外側管70302は、
図43Aに示されるように、外側管70302が後退又は少なくとも部分的に後退した場合に発射部材を作動させることができないように、クリップアプライヤ70300の発射部材と動作可能に係合することができる。
【0057】
図44は、クリップアプライヤ70300’を示す。クリップアプライヤ70300’は、多くの点でクリップアプライヤ70300と類似している。クリップアプライヤ70300’は、ハウジングから延在する細長いシャフト70315と、細長いシャフト70315から延在する関節継手70314と、関節継手70314から延在するシャフト組立体70310’と、シャフト組立体70310’から延在するエンドエフェクタ70320と、シャフト組立体70310’の周りに位置付けられた外側管70302’と、を備える。関節継手70314は、シャフト組立体70310’が細長いシャフト70315に対して関節運動することができるように、細長シャフト70315をシャフト組立体70310’に接続する。シャフト組立体70310’は、関節継手70314から延在する近位シャフト部分70311と、近位シャフト部分70311から延在する遠位シャフト部分70312と、ヒンジ70307と、を備える。遠位シャフト部分70312は、クリップマガジン70306’を更に備える。近位シャフト部分70311がクリップマガジン70306’を備えるその他の実施形態も想定される。ヒンジ70307は、遠位シャフト部分70312が近位シャフト部分70311から離れるように回転することを可能にする。外側管70302’は、近位シャフト部分70311及び遠位シャフト部分70312が整列される場合に、ロック位置とロック解除位置との間でシャフト組立体70310’に沿って摺動するように構成される。より具体的には、近位シャフト部分70311及び遠位シャフト部分70312が整列されて、外側管70302’がロック位置にある場合に、遠位シャフト部分70312は、ヒンジ70307の周りで近位シャフト部分70311から離れるように回転するのを防止する。外側管70302’がロック解除位置にある場合に、遠位シャフト部分70312は、ヒンジ70307の周りで近位シャフト部分70311から離れるように回転することが可能である。上記に加えて、遠位シャフト部分70312が近位シャフト部分70311から離れるように回転された場合に、クリップマガジン70306’内の開口部70308’が露出される。開口部70308’は、クリップ70304’がクリップマガジン70306’内へと挿入されることを可能にする。
【0058】
上記に加えて、
図44に示すように、クリップリローダ70350を利用して、クリップ70304’をクリップアプライヤ70300’内へと挿入することができる。クリップリローダは、ハウジング70352と、ハウジング70352に対して移動可能なトリガ70354と、トリガ70354と動作可能に係合されたフィーダバーと、ハウジング70352から延在する細長いシャフト70356と、細長いシャフト70356から延在するドッキングステーション70360と、を備える。複数のクリップ70304’は、細長いシャフト70356内に取り外し可能に格納される。一実施形態では、細長いシャフト70356は、細長いシャフト70356の6インチのスパン内に20クリップを格納する。例えば、異なる数のクリップ及びスパンを伴うその他の実施形態も想定される。クリップ70304’は、トリガ70354がハウジング70352に向かって移動された場合に、フィーダバーにより細長いシャフト70356からドッキングステーション70360内へと前進する。ドッキングステーション70360は、遠位シャフト部分70312が近位シャフト部分70311から離れるように回転する場合に、クリップアプライヤ70300’のシャフト組立体70310’とドッキングするように構成されているキャビティ70358を備える。ドッキングステーション70360がクリップアプライヤ70300’のシャフト組立体70310’とドッキングした場合に、クリップ70304’は、細長いシャフト70356をクリップアプライヤのクリップマガジン70306’内へと前進させることができる。
【0059】
図45~
図47は、異なるクリップリローダ70400を示す。リローダ70400は、多くの点でリローダ70350に類似している。クリップリローダ70400は、ハウジング70410、ハウジング70410内に格納された複数のクリップ70404、及びプランジャ70402を備える。プランジャ70402は、ハウジング70410内へと延在し、かつハウジング70410に対して移動可能である。クリップ70404は、
図45及び
図46に示される実施形態において、垂直に積層されるが、クリップが水平に積層されるその他の実施形態も想定される。フィーダブロック70406は、プランジャ70402から延在して、ハウジング70410の内側と摺動可能に係合される。フィーダブロック70406は、
図45に示されるように、クリップ積層内の最上部クリップの裏側を支持する角度付き部分を備える。ハウジング70410は、ハウジング70410の底部から延在するボス70408、及びボス70408の底部から延在する可撓性の傾斜面70409を備える。ハウジング70410は、カットアウト領域70411を更に備える。クリップリローダ70400をクリップアプライヤでドッキングすることは、以下で更に詳細に説明される。
【0060】
種々の状況において、クリップリローダ70400は、例えばクリップ70404を、クリップアプライヤ70450などクリップアプライヤに挿入するように構成される。クリップアプライヤ70450は、シャフト70460と、シャフト70460から遠位に延在するエンドエフェクタ70480と、シャフト70460から近位に延在する関節継手70470と、を備える。クリップアプライヤ70400をクリップアプライヤ70450と整列させるために、ボス70408は、クリップアプライヤ70450のシャフト70460内の開口部70464とドッキングし、カットアウト領域70411はシャフト70460の外部と嵌合し、可撓性傾斜面70409は、
図47に示されるように、クリップアプライヤ70450のクリップスロット70462内へと延在する。開口部70464は、クリップリローダ70400のボス70408及び可撓性の傾斜面70409を受容する角度付き部分を備える、クリップスロット70462につながっている。クリップスロット70462は、クリップ70404の、クリップアプライヤ70450のエンドエフェクタ70480内への前進を促進する平坦部分を更に備える。クリップアプライヤ70450と併せたクリップリローダ70400の動作については、以下で更に詳細に説明される。
【0061】
使用中、クリップリローダ70400がクリップアプライヤ70450とドッキングされた後、プランジャ70402がクリップアプライヤ70450に向かって移動して、クリップ70404を、ハウジング70410からクリップスロット70462の角度付き部分内へと前進させる。傾斜面70409は、クリップスロット70462の角度付き部分からクリップスロット70462の平坦部分内へと、クリップ70404を支持及びガイドする。
図47に示されるように、クリップリローダ70400がクリップアプライヤ70450とドッキングされた場合に、クリップリローダ70400のハウジング70410は、クリップアプライヤ70450の長手方向軸に対してある角度で位置付けられる。ハウジング70410が、ドッキングされた場合に、クリップアプライヤ70450に直交又は少なくとも実質的に直交する、その他の実施形態も想定される。主に
図47を参照すると、クリップアプライヤ70450は、クリップスロット70462の近位に配置された発射スロット70466内に位置付けられた可撓性発射部材70465を更に備える。クリップリローダ70400がクリップアプライヤ70450とドッキング解除された後、可撓性発射部材70465は、発射スロット70466からクリップスロット70462内へと移動して、クリップ70404をエンドエフェクタ70480内へと前進させることができる。いったんクリップ70404の少なくとも1つ、又は全てがエンドエフェクタ70480内に前進させられると、可撓性発射部材70465は、クリップスロット70462から発射スロット70466内へと後退することができ、クリップリローダ70400により、クリップスロット70462内へと追加のクリップ70404を装填することができる。
【0062】
図48~
図50は、クリップアプライヤ70500を示す。クリップアプライヤ70500は、ハウジングから延在する細長いシャフト70570(
図50を参照)と、細長いシャフト70570に取り付け可能なシャフト70510と、シャフト70510から延在するエンドエフェクタ70520と、クリップマガジン70530と、を備える。取り付け可能なシャフト70510は、上部枢動リンク70512、そこから遠位に延在する下部枢動リンク70514を備える。エンドエフェクタ70520は、枢動ピン70511の周りで開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能な、第1の顎部70521a及び第2の顎部70521bを備える。枢動ピン70511は、シャフト70510の上部枢動リンク70512及び下部枢動リンク70514の開口部内に拘束される。クリップマガジン70530は、取り付け可能なシャフト70510内に取り外しできるよう位置付けられ、複数のクリップ70532を備える。クリップアプライヤ70500は、閉鎖システム70540、及び発射システム70550を更に備える。閉鎖システム70540及び発射システム70550を、以下にて更に詳細に記載する。
【0063】
閉鎖システム70540は、ねじ付き部分70543を備える近位閉鎖駆動部70542、閉鎖ナット70544、上部閉鎖ヒンジ70545a、及び下部閉鎖ヒンジ70545bを備える遠位閉鎖駆動部70566を備える。近位閉鎖駆動装置70542は、クリップアプライヤのハウジング内部に発生した回転運動に応答して回転するように構成される。閉鎖駆動装置70542は、閉鎖ナット70544内にねじ止め可能に受容されるねじ付き部分70543に回転運動を伝達する。閉鎖駆動装置70542は、閉鎖ナット70544への回転運動の伝達を促進するための、可撓性部分を備えることができる。閉鎖ナット70544は、ねじ付き部分70543の第1の方向への回転がナット70544の遠位方向への並進がもたらされ、第1の方向とは反対の第2の方向へのねじ付き部分70543の回転がナット70544の近位方向への並進をもたらすように、シャフト70510内に回転可能に拘束される。遠位閉鎖駆動部70566は、閉鎖ナット70544から延在し、閉鎖ピン70547を介して上部閉鎖ヒンジ70545a及び下部閉鎖ヒンジ70545bに取り付けられる。閉鎖ピン70547は、閉鎖ピン70547の周りで依然として回転可能である一方で、上部及び下部閉鎖ヒンジ70545a及び70545bが、遠位閉鎖駆動部70566と共に遠位方向及び近位方向に並進することを可能にする。上記に加えて、上部閉鎖ヒンジ70545aは、第1の顎部70521aの近位部分70523aと回転可能に係合され、下部閉鎖ヒンジ70545bは、第2の顎部70521bの近位部分70523bと回転可能に係合される。
図48に示されるように、第1の顎部70521a及び第2の顎部70521bは、ハサミ様の編成で枢軸ピン70511の周りで互いに交差する。このような配列により、上部及び下部閉鎖ヒンジ70545a及び70545bが閉鎖システム70540により遠位方向に並進された場合に、第1の顎部70521a及び第2の顎部70521bが開放位置に向かって移動することを可能にし、上部及び下部閉鎖ヒンジ70545a及び70545bが閉鎖システム70540により近位方向に並進された場合に、第1の顎部70521a及び第2の顎部70521bが閉鎖位置に向かって移動することを可能にする。
【0064】
クリップアプライヤ70500は、発射部材70560を備える発射システム70550を更に備える。発射部材70560は、閉鎖システム70540を駆動させる回転運動に応答して、未発射位置と発射位置との間でエンドエフェクタを通って並進可能である。閉鎖システム70540及び発射システム70550が、例えば、クリップアプライヤのハウジング内の2つの別個のモータにより操作される、その他の実施形態も想定される。発射部材70560は、クリップマガジン70530から、クリップアプライヤ70500の第1及び第2の顎部70521a及び70521b内へと、クリップ70532を前進させるように構成される。
図49に示すように、クリップマガジン70530は、閉鎖システム70540により少なくとも部分的に支持される。より具体的には、例えば板ばね70546などの付勢部材は、クリップ70532を発射部材70560に向かって付勢して、クリップマガジン70530を所定の位置に保持する。閉鎖システム70540が、クリップマガジン70530をシャフト70510内の位置に整列及び/又は誘導及び/又はロックすることができる、その他の実施形態も想定される。
図48及び
図49に示される実施形態は、クリップマガジン70530の周りに配置され、クリップマガジン70530及びクリップ70532のためのシャフト70510内のより大きな空間を可能にする、閉鎖システム70540を示すが、閉鎖システムは任意の好適な配列を有することができる。閉鎖システム70540を、以下で更に詳細に説明する。
【0065】
閉鎖システム70540のねじ付き部分70543及び閉鎖ナット70544は、並進閉鎖管又はカム部材を利用する以前のクリップアプライヤ配列と比較して、開放位置と閉鎖位置との間で移動する場合に、第1及び第2の顎部70521a及び70521bのより正確な作動を可能にする。回転エンコーダ及び/又はその他のセンサを閉鎖システム70540と組み合わせて使用し、第1及び第2の顎部70521a及び70521bの位置を決定するという点で更により高い精度を提供することができる。
【0066】
ここで
図50を参照すると、クリップアプライヤ70500は、シャフト70510の近位端部から延在する突出部70513及び70516を更に備える。突出部70513及び70516は、同じ形状又は異なる形状であってよい。突出部70513及び70516は、クリップアプライヤ70500の細長いシャフト70570内のスロット70572a及び70572bを固定的に係合して、それらの間にバヨネット式接続を形成するように構成される。スロット70572a及び70572bは、シャフト70510が細長いシャフト70570内へと挿入されて、次に細長いシャフト70570に対して回転する場合に、突出部70513及び70516を定位置にロックするL字型部分を備える。
図50は、第1の顎部70521a及び第2の顎部70521b内に位置するクリップ70532を更に示す。クリップアプライヤ70532と、クリップアプライヤ70500などのクリップアプライヤと共に使用するためのその他の実施形態を、以下で更に詳細に説明する。
【0067】
ここで
図51A及び
図51Bを参照すると、クリップ70532は、基部70534と、基部70534から延在する第1の脚部70534aと、基部70534から延在し、かつ第1の脚部70534aと対向する第2の脚部70534bと、を備える。基部70534は、プラスチック及び/又は任意のその他の好適な可撓性材料などの可撓性材料を備えることができ、クリップ70532が、不適当な方法で破壊又は可塑的に変形されることなく、複数の位置の間で屈曲することを可能にする。例えばクリップ70532は、
図51Bに示されるように、マガジン格納構成と、発射前構成と、発射後構成との間で移動され得る。第1の脚部70534aは、隆起部70535aを備える補強領域を備え、第2の脚部70534bは、隆起部70535bを備える補強領域を備える。隆起部70535a及び70535bは、それぞれ、第1の脚部70534a及び第2の脚部70534bの少なくとも一部に沿って延在する。隆起部70535a及び70535bは、圧着中の第1の脚部70534a及び第2の脚部70534bの変形を防止又は少なくとも実質的に低減する剛性の梁として作用する。第1の脚部70534a及び第2の脚部70534bのうちの1つのみが隆起部を備える、その他の実施形態も想定される。隆起部70535a及び/又は70535bは、例えば、繊維ガラス充填プラスチック及び/又は粒子充填プラスチックなどの剛性材料で構成されて、クリップ70532が圧縮された場合に、第1の脚部70534a及び/又は第2の脚70534bの撓みを防止又は少なくとも低減することができる。クリップ70532は、例えば、第1の脚部70534aの一部分から延在する歯70536などの固定部分を更に備える。歯70536は、クリップ70532が圧着された場合に(
図51Bの発射後構成を参照)、第2の脚部70534bの開口部又は窓部70537の端部に固定的に係合する。このような配列により、クリップ70532がクリップアプライヤの顎部から解放された後、クリップ70532が圧着状態に留まることが可能になる。更に、クリップ70532は、第1及び第2の脚部70534a及び70534bの内部から延在する突出部70538などの把持特徴部を備える。突出部70538は、クリップ70532が圧着された場合に、第1の脚部70534aと第2の脚部70534bとの間に締付された組織と係合する。突出部70538は、クリップ70532が組織の周りに圧着された後の、クリップ70532に対する組織の移動を防止する、又は少なくとも実質的に低減する。突出部70538は、角錐形状、円錐形状、円錐台形形状、及び/又は任意のその他の好適な形状などの、任意の数の形状及び寸法であってよい。
【0068】
ここで
図51C~
図51Fを参照すると、クリップアプライヤと共に使用するための異なるクリップ70580が示されている。クリップ70580は、多くの点においてクリップ70532と類似している。従って、クリップ70580の基部70534は、第1及び第2の脚部70534a及び70534bに対向する基部70534の側部上に応力緩和ノッチ70588を備える。使用中、応力緩和ノッチ70588は、第1の脚部70534a及び第2の脚部70534bが、不適切な方法で可塑的に変形されることなく、内側、次いで外側に多数回屈曲することを可能にする。しかし、種々の状況において、クリップ70580は、クリップ70580が十分に圧縮された場合に、可塑的に屈曲又は変形するように構成されることができる。このような設計又は制御は、種々の場合において、クリップ70580が所望の形状に折り畳まれるのを一助となることができる。
【0069】
図52~
図60は、クリップアプライヤ70600を示す。ここで
図53を参照すると、クリップアプライヤ70600は、ハウジングから延在するシャフト70610と、シャフト70610から延在するエンドエフェクタ70605と、回転可能なクリップマガジン70650と、を備える。エンドエフェクタ70605は、上述のクリップアプライヤ70100の第1の顎部70123a及び第2の顎部70123bと同様に、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能である第1の顎部及び第2の顎部を備える。回転可能なクリップマガジン70650は、クリップアプライヤ70600内で回転可能かつ摺動可能に支持される。より具体的には、回転可能なクリップマガジン70650は、シャフト軸SAの周りで回転可能であり、かつシャフト軸SAに沿って並進可能である。シャフト軸SAは、シャフト70610により画定される。クリップマガジン70650がクリップアプライヤ70600内にどのように支持されるかに関する更なる詳細を、以下に提供する。
【0070】
図52を参照すると、回転可能なクリップマガジン70650は、5つの側部を備える本体部分70652を備え、これらはそれぞれ、クリップ70654をその内部に取り外し可能に格納するように構成されているクリップチャネル70656を備える。本体部分70652は、本体部分70652を通って延在する開口部70653を更に備える。図示した実施形態では、本体部分70652は、例えば五角形形状であるが、しかし、開口部70653が異なる形状を備えて、5つ超又は未満のクリップチャネル70656を与え、これにより、回転可能なクリップマガジン70650内に5つ超又は未満のクリップ70654を格納するといった、その他の実施形態も想定される。少なくとも1つの実施形態では、クリップ70654は、例えばクリップ幅0.080”、クリップ厚0.03”、及びクリップ長0.310”(Lig5クリップ用)又は0.315”(ER320クリップ用)を備えるが、任意の好適な寸法を有するクリップを使用することができる。更に、クリップマガジン70650内に格納されたクリップは、同じ又は少なくとも実質的に同じ寸法を有することが想定されるが、異なる寸法を有するクリップが同じクリップマガジン内に格納され得る、代替実施形態も想定される。更に、少なくとも1つの実施形態では、回転可能なクリップマガジン70650の全体の直径は、例えば0.996”であるが、クリップマガジン70650は、クリップマガジン70650がトロカールを介して挿入されることを可能にする任意の好適な直径を含む直径を有することができる。回転可能なクリップマガジン70650は、例えば、クリップマガジン70650から近位方向に延在する歯70658などの固定部分を更に含む。クリップアプライヤ70600は、以下にて更に詳細に記載されるように、クリップアプライヤ70600の動作及び/又は動作シーケンスを定義するいくつかの駆動装置及び駆動部を備える。
【0071】
再び
図53を参照すると、クリップアプライヤ70600は、閉鎖管70620と、フィーダ部材70630と、発射部材70640と、を更に備える。閉鎖管70620は、閉鎖管70620から近位方向に延在する閉鎖駆動装置70625を備える。閉鎖駆動装置70625は、クリップマガジン70650の開口部70653を通って延在し、クリップアプライヤ70600のハウジング内部のアクチュエータと動作可能に係合される。クリップマガジン70650は、閉鎖駆動装置70625の少なくとも一部分上に支持される。閉鎖管70620は、シャフト70610内の陥凹部内に少なくとも部分的に支持されて整列される。閉鎖管70620は、完全な後退位置、定位置、及び完全な前進位置などの複数の位置の間で移動可能である(
図53及び
図54Aを参照)。クリップアプライヤ70100の圧着駆動装置70180に類似して、閉鎖管70620は、エンドエフェクタ70605の第1の顎部及び第2の顎部を互いに向かって、かつ互いから離れる方向に移動させるように構成される。閉鎖管70620が遠位方向に移動した場合に、閉鎖管70620は、第1及び第2の顎部とカム係合して、第1及び第2の顎部を閉鎖位置に移動させ、閉鎖管70620が近位方向に移動した場合に、閉鎖管70620は、第1及び第2の顎部のそれぞれの顎部カムと係合して、第1及び第2の顎部を開放位置に移動させる。従って、任意の好適な顎部開閉配列を使用することができる。
【0072】
フィーダ部材70630は、回転可能なクリップカートリッジ70650のクリップチャネル70656のうちの1つと整列し、クリップ70654を、フィーダ部材70630と整列されたクリップチャネル70656からエンドエフェクタ70605に向かって前進させるように構成される。フィーダ部材70630は、フィーダギヤ70638及びフィーダ駆動装置70635により、クリップアプライヤ70600を通って直線的に並進可能であり、これにより、フィーダ部材70630のラック部分と動作可能に係合される。フィーダ駆動装置70635は、フィーダギヤ70638と動作可能に係合されたピニオンギヤ70637をその遠位端部に備え、これにより、フィーダ駆動装置70635が回転した際に、フィーダ部材70630がクリップアプライヤ70600を通って直線的に並進される。フィーダ駆動装置70635は、クリップアプライヤ70600のハウジング内の第1のモータと動作可能に係合される。第1のモータは、回転運動をフィーダ駆動装置70635に伝達する。フィーダ部材70630の動作と同様に、発射部材70640は、発射ギヤ70648により、クリップアプライヤを通って直線的に並進可能であり、発射駆動装置70645は、発射部材70640のラック部分と動作可能に係合される。発射駆動装置70645は、発射ギヤ70648と係合するピニオンギヤ70647をその遠位端部に備え、これにより、発射駆動装置70645が回転した際に、発射部材70640がクリップアプライヤ70600を通って直線的に並進する。更に、発射駆動装置70645は、クリップアプライヤ70600のハウジング内の第2のモータと動作可能に係合される。第2のモータは、発射駆動装置70645に回転運動を伝達する。フィーダ駆動装置70635及び発射駆動装置70645が、トランスミッションを利用して同じモータにより回転可能である、その他の実施形態も想定される。更に、フィーダ部材70630及び発射部材70640がクリップアプライヤ70600を通って一緒に並進する、その他の実施形態が想定され、かつ以下で更に説明される。フィーダ部材70630及び発射部材70640の動作もまた、以下にて更に詳細に記載する。
【0073】
主に
図53を参照すると、発射部材70640は、そこから延在する遠位部分70640aを備え、これは、クリップ70654をエンドエフェクタ内へと前進させるように構成される。シャフト70610は、シャフト70610に取り付けられ、かつクリップマガジン70650と整列した土台部分70612を更に含む。土台部分70612は、土台部分70612がシャフト70610に対して移動不可能、並進不可能、及び/又は回転不可能であるように、シャフト70610に装着される。土台部分70612は、
図54Bに示されるように、例えば、そこから遠位方向に延在する歯70614などの固定部分を備える。土台部分70612の歯70614は、回転可能なクリップマガジン70650の歯70658と整列される、又は少なくとも実質的に整列される。更に、土台部分70612は、例えば、その上に、ばね70616などの付勢部材を支持する。ばね70616は、
図54Aに示すように、閉鎖管70620及びエンドエフェクタ70605に向かって遠位方向にクリップマガジン70650を付勢する。ばねが板ばねを備え、かつクリップアプライヤ70600がトラックを更に備え、板ばねが、クリップマガジン70650を間欠駆動し、クリップマガジン70650の逆回転を防止するように構成され得る、その他の実施形態も想定される。いずれの場合も、シャフト軸SAの周りのクリップマガジン70650の回転、及びシャフト軸SAに沿ったクリップマガジン70650の並進が、以下にて更に詳細に記載される。
【0074】
主に
図52を参照すると、閉鎖管70620は、閉鎖駆動装置70625の周りに半径方向に配置される固定チャネル70622を備える。閉鎖駆動装置70625は、上述のように、回転可能なクリップマガジン70650を回転可能かつ摺動可能に支持する。固定チャネル70622は、閉鎖管が定位置又は完全な前進位置にある場合に、クリップマガジン70650の開口部70653内の突出部と係合して、クリップマガジン70650を閉鎖管70620に対して定位置に回転可能に固定する。
図53に示されるように、閉鎖管70620が完全な後退位置に移動された場合に、ばね70616は、クリップマガジン70650を閉鎖管70620に向かって移動/付勢し、結果として、固定チャネル70622がクリップマガジン70650の開口部70653内の突出部から係合解除される。そのため、クリップマガジン70650は、シャフト軸SAの周りで自由に回転することができる。更に、閉鎖管70620が完全な後退位置に移動された場合に、クリップマガジン70650の歯70658は、土台部分70612の歯70614と係合して、クリップマガジン70650を回転(即ち、サイクル)させる。より具体的には、歯70658及び歯70614は、歯70614に対する歯70658の間隔及び角度に基づいて、規定の角度にてシャフト軸SAの周りでクリップマガジン70650を回転させるように構造化される。読者は、歯70614に対する歯70658の間隔及び角度が、シャフト軸SAの周りのクリップマガジン70650の好適な回転度を発生させるように設計され得ることを理解するであろう。
図52~
図54Aに示される実施形態では、歯70658及び歯70614は、それらが係合された場合に、クリップマガジン70650が72度回転して、隣接するクリップ70654をフィーダ部材70630と整列させるように、離間配置されて整列する。クリップマガジン70650をサイクルさせた後、閉鎖管70620を、完全な後退位置から定位置(
図54A)まで遠位方向に移動させることができ、結果として固定チャネル70622がクリップマガジン70650の開口部70653内の突出部と係合して、上述のようにクリップマガジン70650の回転を固定させることができる。クリップ70654を前進、形成、及び発射するためのクリップアプライヤ70600の使用を、以下にて更に詳細に記載する。
【0075】
前述したように、フィーダ部材70630及び発射部材70640は、一緒に並進することができる。簡略化のために、
図55~
図60は、フィーダ部材70630及び発射部材70640が一緒に移動して、クリップ70654を回転可能なクリップマガジン70650に供給してそこから発射させる、クリップアプライヤ70600の機能を示す。ここで
図55及び
図56を参照すると、クリップ70654が、回転可能なクリップマガジン70650から前進して、例えば、フィーダ部材70630により、閉鎖管70620の板ばね70624などの付勢部材と係合する。板ばね70624は、
図56に示されるように、クリップ70654を発射部材70640の上部に付勢し、かつガイドする。発射部材70640及びフィーダ部材70630が後退した場合に、クリップ70654は、板ばね70624により更に下方に移動され、例えば、
図57に示される突出部70608などの予備形成特徴部の周りに着座する。突出部70608は、上述の突出部70126a及び70126bと類似し得る(
図35A及び
図35Bを参照)。1つの突出部70608は、エンドエフェクタ70605の1つの顎部上に配置され、別の突出部70608は、エンドエフェクタ70605の別の顎部上に配置される。
【0076】
図58を参照すると、閉鎖管70620が完全な後退位置にある場合に、クリップアプライヤ70600の顎部は開放位置にあり、突出部70608は、
図35A及び
図35Bに関連する上記のクリップ70140の拡張と類似して、クリップ70654を格納構成から発射構成へと拡張させる。上記のように、閉鎖管70620が完全な後退位置に移動された場合に、回転可能なクリップマガジン70650は、シャフト軸SAの周りで回転(即ち、サイクル)して、別のクリップ70654がフィーダ部材70630と位置合わせされる。
図59を参照すると、発射部材70640は、エンドエフェクタ70605に向かって移動して、クリップ70654を突出部70608上及びエンドエフェクタ70605内へと前進させることができる。突出部70126a及び70126bに関連して上述したように、突出部70608は、発射部材70640により遠位方向に前進させられた場合に、クリップ70654が突出部70608の上を摺動することを可能にする角度部分を備えることができる。いったんクリップ70654がエンドエフェクタ70605内に位置付けられると、閉鎖管70620を完全な前進位置(
図60)に移動させて、顎部を開放位置から閉鎖位置に移動させて、顎部の間に位置付けられたクリップ70654を圧着することができる。
【0077】
フィーダ部材70630及び発射部材70640が共に並進するため、上記に加えて、発射部材70640がクリップ70654をエンドエフェクタ70605内へと前進させた場合に、フィーダ部材70630は、板ばね70624を使用して、別のクリップ70654(即ち、閉鎖管70620が完全に後退した場合の位置へと回転したクリップ)を、クリップカートリッジ70650から発射部材70654へと下方へ前進させる。再び、発射部材70640及びフィーダ部材70630を後退させて、新しいクリップ70654を板ばね70624により下方に付勢して、突出部70608の周りに着座させることができる。次に、新しいクリップ70654は、クリップマガジン70650がサイクルされる際に発射構成に拡張することができ、次に、新しいクリップ70654は、上述のように、圧着のためにエンドエフェクタ70605内へと前進させることができる。クリップマガジン70650が使用されるまで、上述のプロセスを繰り返すことができる。読者は、定位置(
図56及び
図57)と完全な前進位置(
図60)との間で閉鎖管70620を移動させて、クリップマガジン70650をサイクルすることなく、クリップ70654を、エンドエフェクタ70605内で圧着して開放することができると理解するであろう。これにより、エンドエフェクタ70605の顎部は、クリップマガジン70650をサイクル及び/又はクリップマガジン70650から別のクリップを射出することなく、開放位置と閉鎖位置との間で移動することを可能にする。
【0078】
図61は、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤ70700を示す。クリップアプライヤ70700は、ハウジングから延在するシャフト70710と、シャフト70710から延在するエンドエフェクタ70705と、クリップアプライヤ70700に解放可能に取り付け可能なクリップカートリッジ70720と、を備える。エンドエフェクタ70705は、上述の第1及び第2の顎部70123a及び70123bに類似して、互いに対して移動可能な第1の顎部及び第2の顎部を備える。クリップアプライヤ70700は、クリップアプライヤ70700のハウジング内のモータに動作可能に応答する回転可能な駆動装置70732を備える、発射システム70730を更に備える。回転可能な駆動装置70732は、ねじ付き部分を備える。発射システム70730は、発射部材70736及び発射ナット70734を更に含む。発射ナット70734は、回転可能な駆動装置70732のねじ付き部分上に、ねじ止めにより受容される。発射ナット70734は、回転可能な駆動装置70732の回転により、発射ナット70734がクリップアプライヤ70700を通って並進するように、クリップアプライヤ70700内で回転可能に拘束される。発射部材70736は、発射ナット70734と係合し、回転可能な駆動装置70732による発射ナット70734の並進に応答して、エンドエフェクタ70705の第1及び第2の顎部へと並進する。クリップカートリッジ70720のクリップアプライヤ70700への取り付けを以下にて更に詳細に記載する。
【0079】
クリップアプライヤ70700は、
図61に示すように、クリップアプライヤ70700の遠位端部内に、ドッキング領域又は陥凹部70714を更に備える。クリップカートリッジ70720は、クリップアプライヤ70700の陥凹部70714内に摺動可能に受容可能な本体部分70722を備える。固定特徴部70728は、クリップカートリッジ70720から近位方向に延在する。固定特徴部70728は、その近位端部において、角度付き表面70728aと、下向きに延在する戻り止め70728bと、を備えるが、固定特徴部70728は、任意の好適な配列を含むことができる。固定特徴部70728は、クリップカートリッジ70720が陥凹部70714内にドッキングされた場合に、シャフト70710の突出部70712と係合する。より具体的には、角度付き表面70728aは突出部70712の上を摺動し、下向きに延在する戻り止め70728bは、突出部70712の近位の位置へと固定され、従って、クリップカートリッジ70720をクリップアプライヤ70700に固定する。このような場合では、固定特徴部70728は、角度付き表面70728aが突出部70712の上を摺動し、次に、戻り止め70728bが定位置に固定された場合に、その非偏向構成に弾性的に戻るか、又は少なくともその非偏向構成に向かう。十分な遠位引張運動は、固定特徴部70728を偏向させ、かつクリップアプライヤ70700からクリップカートリッジ70720を解放することができる。クリップアプライヤ70700の操作を、以下にて更に詳細に記載する。
【0080】
クリップカートリッジ70720は、例えば傾斜部分70721と、積層内に位置付けられた複数のクリップ70724と、ばね70726などの付勢部材と、を更に備える。クリップ70724は、ばね70726により、傾斜部分70721に向かって付勢される。実際に、クリップの積層内の上部クリップ70724は、ばね70726により、傾斜部分70712へと付勢される。クリップカートリッジ70720が、上述のようにクリップアプライヤ70700とドッキングした場合に、傾斜部分70721は、クリップアプライヤ70700のフィーダ駆動装置70740と整列する。フィーダ駆動装置70740は、クリップアプライヤ70700のハウジング内のアクチュエータに動作可能に応答する。フィーダ駆動装置70740は、傾斜部分70721内へと往復運動するように構成される。傾斜部分70721内の角度付き部分を収容するために、フィーダ駆動装置70740は可撓性であることができる。フィーダ駆動装置70740は、クリップの積層内の最上部クリップ70724を、傾斜部分70721にわたってエンドエフェクタ70720内へと送り込む。いったんエンドエフェクタ70705内に入ると、クリップ70724は、上述のように、発射部材70736の並進により、エンドエフェクタ70705の第1及び第2の顎部内へと更に遠位方向に前進することができる。いったん第1及び第2の顎部内に配置されると、クリップ70724は、圧着駆動装置により圧着することができる。フィーダ駆動装置70740は、後退されることができ、別のクリップ70724を傾斜部分70721内へと付勢することができる。フィーダ駆動装置70740は、上述のように、新しいクリップ70724を、傾斜部分70721にわたって、エンドエフェクタ70705の第1及び第2の顎部内へと前進させることができる。上述のプロセスは、クリップカートリッジ70720内のクリップ70724が使い果たされる及び/又は好適な数のクリップが組織に適用されるまで、繰り返すことができる。
【0081】
図62Aは、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤシステム70750を示す。クリップアプライヤシステム70750は、ハウジングから延在するシャフト70760、少なくとも部分的にシャフト70760内に位置付けられた
図42に示されるクリップアプライヤ70250、及びシャフト70760内に位置付けられた
図52~
図60に示される回転可能なクリップマガジン70650を備える。フィーダ部材は、クリップ70654を、回転可能なクリップマガジン70650から1つずつ、クリップアプライヤ70250の第1及び第2の顎部70280a及び70280b内へと前進させるように構成される。いったん第1及び第2の顎部70280a及び70280b内に配置されると、クリップ70654は、
図42A及び
図42Bに関連して上述したように、圧着することができる。いったんクリップ70654が圧着されると、回転可能なクリップマガジン70650は、フィーダ部材により、クリップアプライヤ70250の第1及び第2の顎部70280a及び70280b内へと前進するために、別のクリップ70654を位置決めするようにサイクルさせる(即ち、回転させる)ことができる。本プロセスは、回転可能なクリップマガジン70650内のクリップ70654が使用されるまで、続行することができる。クリップ70654が使い果たされた後、回転可能クリップマガジン70650は、クリップ70650の完全な補足を備える別の回転可能なクリップマガジン70650と交換することができる。使用済みの回転可能なクリップマガジン70650をクリップアプライヤシステム70750から取り外し、クリップ70650を再装填し、次に、更なる使用のために、クリップアプライヤシステム70750に再取り付けすることができる、その他の実施形態も想定される。
【0082】
ここで
図63A及び
図63Bを参照すると、クリップアプライヤと共に使用するための関節継手70800が示されている。関節継手70800は、クリップカートリッジ70820をクリップアプライヤのシャフト70810に解放可能に連結する。シャフト70810は、シャフト70810の内側から延在する、関節運動枢動軸又は枢動ピン70814を備える。枢軸ピン70814は、基部70817、基部70817から延在する第1の脚部70814a、基部70817から延在し、かつ第1の脚部70814aと対向する第2の脚部70814bを備える。第1及び第2の脚部70814a及び70814bは、互いに離れる方向に延在する。第1の脚部70814aは、第1の脚部70814aから外側に延在する第1の戻り止め又は肩部70816aを備え、第2の脚部70814bは、第2の脚部70814bから外側に延在する第2戻り止め又は肩部70816bを備える。クリップカートリッジ70820は、第1の開口部70822を備え、第1の開口部70822に隣接して、かつ第1の開口部70822の横方向に配置された第2の開口部70824を備える。第1の開口部70822は、クリップカートリッジ70820の中心にあり、クリップカートリッジ70820がシャフト70810に取り付けられた場合に、枢動ピン70814を回転可能に受容する。第1の脚部70814a及び第2の脚部70814bは、第1の脚部70814a及び第2の脚部70814bのそれぞれの端部の角度付き表面に起因して、第1の開口部70822が枢動ピン70814上に摺動した場合に、互いに向かって屈曲する(
図63Bを参照)。第1の脚部70814a及び第2の脚部70814bが互いに向かって屈曲した際に、枢動ピン70814は、
図63Bに示されるように、第1及び第2の戻り止め70816a及び70816bが第1の開口部70822を除去するまで、第1の開口部70822を通って摺動することができる。いったん第1及び第2の戻り止め70816a及び70816bが第1の開口部70822を除去にすると、第1及び第2の脚部70814a及び70814bが拡張して、クリップカートリッジ70820を枢動ピン70814に固定させることができる。より具体的には、クリップカートリッジ70822の外側表面70826上に載置された第1及び第2の戻り止め70816a及び70816bの底面は、所定の力閾値又は設計された力閾値を超える十分な力が加えられない限り、クリップカートリッジ70820が枢動ピン70814から外れるのを防止する。読者は、力を用いて、クリップアプライヤのユーザが、クリップカートリッジ70820をシャフト70810に取り付け及び取り外しできることを理解するであろう。枢軸ピン70814の周りのクリップカートリッジの関節運動を、以下にて更に詳細に記載する。
【0083】
図63A及び
図63Bに示されるクリップアプライヤは、クリップアプライヤのハウジング内に配置されたモータに動作可能に応答する、回転可能な出力部70830を更に備える。回転可能な出力部70830は、関節運動バー70832のねじ付き部分70834とねじ止めにより係合される。回転可能な出力部70830の第1の方向への回転は、関節バー70832を遠位方向に並進させ、回転可能な出力部70830の第2の方向又は反対方向への回転は、関節運動バー70832を近位方向に並進させる。関節運動バー70832は、シャフト70810内に画定されたスロット70812内に摺動可能に受容される、下向きに延在する突出部70836を備える。突出部70836及びスロット70812は、関節運動バー70832が並進し、かつ関節バー70832とシャフト70810との間の相対的な横方向の動きを制限するために、関節運動バー70832をガイドする。関節バー70832は、クリップカートリッジ70820がシャフト70810に取り付けられた場合に、クリップカートリッジ70820の第2の開口部70824内に受容される上方に延在する突出部70838を更に備える。使用中、関節バー70832の遠位並進は、枢動ピン70814の周りで第1の方向にクリップカートリッジ70820を回転させ、関節バー70832の近位並進は、枢動ピン70814の周りで第2の方向又は反対方向にクリップカートリッジ70820を回転させる。関節運動バー70832は、クリップカートリッジ70820が枢動ピン70814の周りで関節運動された場合に、関節バー70832が必要に応じて屈曲することを可能にするために、可撓性であることができる。
【0084】
図64は、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤ70900を示す。クリップアプライヤ70900は、細長いシャフト70910、関節継手70920、及び遠位ヘッド70930を備える。関節継手70920は細長いシャフト70910から延在し、遠位ヘッド70930は関節継手70920から延在する。遠位ヘッド70930は、関節継手70920に取り付けられた遠位シャフト70932、第1の顎部70936a及び第2の顎部70936bを備えるエンドエフェクタ70936、及びクリップカートリッジ70934を備える。第1の顎部70936a及び第2の顎部70936bは、例えば、本明細書に開示される駆動システムなどの任意の好適な駆動システムにより、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能である。クリップカートリッジ70934は、エンドエフェクタ70936内へと前進させられ、第1の顎部70936a及び第2の顎部70936bにより圧着することができる、複数のクリップを格納する。クリップカートリッジ70934は、キー配列70938を介して遠位シャフト70932に取り外し可能に取り付けることができる。クリップカートリッジ70934が遠位シャフト70932取り外し可能に取り付け不可である、その他の実施形態も想定される。細長いシャフト70910は第1の回転軸RA
1を画定し、遠位ヘッド70930は第2の回転軸RA
2を画定する。細長いシャフト70910及び遠位ヘッド70930は、関節継手70920を介して、関節運動軸AAの周りを互いに対して関節運動可能である。
図64に示される配列は、細長いシャフト70910を介して、例えば、標準ハンドル(即ちワンドグリップ)及び/又はピストルグリップハンドルなどの複数のクリップアプライヤハンドルの種類に取り付け可能である。細長いシャフト70910に取り付けられるハンドルの種類に応じて、ハンドルの、又はハンドル内の異なる作動は、第1の回転軸RA
1、第2の回転軸RA
2、及び関節運動軸AAの周りで、
図64に示される配列の異なる作動を実行してもよい。これらの作動を、以下にて更に詳細に記載する。
【0085】
細長いシャフト70910が標準ハンドル(即ち、ワンドハンドル)に取り付けられている場合、
図64を参照すると、細長いシャフト70910と、関節継手70920と、遠位ヘッド70930と、は全て、臨床医がワンドハンドルを回転させることにより、第1の回転軸RA
1の周りを回転可能である。更に、例えば回転ノブを手動で回転させることにより、遠位ヘッド70930が第2の回転軸RA
2の周りで回転するように、電動モータ及び/又は制御システムを介して、ワンドハンドル上の回転ノブが、細長いシャフト70910と動作可能に係合される。更に、関節運動軸AAの周りの細長いシャフト70910に対する遠位ヘッド70930の関節運動は、例えば、ワンドハンドル内に収容されたモータと動作可能に係合された関節駆動装置により、駆動される。細長いシャフト70910が、上述のハンドル700などのピストルグリップハンドルに取り付けられた場合、例えば細長いシャフト70910、関節継手70920、及び遠位ヘッド70930は全て、例えば回転ノブにより、第1の回転軸RA
1の周りで回転可能である。更に、遠位ヘッド70930は、ピストルグリップハンドル内の専用モータにより、第2の回転軸RA
2の周りで回転する。更に、関節運動軸AAの周りの細長いシャフト70910に対する遠位ヘッド70930の関節運動は、ピストルグリップハンドル内に収容されたモータと動作可能に係合された関節接合駆動部により、誘導される。読者は、
図64に示される配列に取り付けられたハンドルの種類に応じて、第1の回転軸RA
1の周りの細長いシャフト70910の回転が、ハンドル全体を手動で回転させることにより、細長いシャフトと係合された回転ノブの回転及び/又はハンドル内部の専用モータにより、達成することができる、と理解するであろう。更に、第2の回転軸RA
2の周りの遠位ヘッド70930の回転は、細長いシャフト70910内に係合された回転ノブの回転により、又はハンドル内部の専用モータにより、達成することができる。
【0086】
クリップアプライヤ顎部組立体70950、又は顎部組立体70950の半分、及びクリップのクリップ脚部70954が、
図65に示されている。
図65に見ることができるように、クリップアプライヤ顎部組立体70950は、基部70952、基部70952から延在する第1の脚部70952a、及び基部70952から延在する第2の脚部70952bを備える、第1の顎部70950aを備える。第1の脚部70952a及び第2の脚部70952bは互いに対向し、それらの間に受容領域70953を画定する。クリップ脚部70954は受容領域70953内に受容されるが、特に、クリップ脚部70954の断面の一部は、受容領域70953内に位置付けられていない。従って、クリップ脚部70954の断面の部分のみが、第1の顎部70950aにより支持される。クリップ脚部70954の断面の全て又は少なくとも実質的に全てが受容領域70953内に位置付けられて、第1の顎部70950aにより支持されるように、受容領域70953がクリップのクリップ脚部70954と実質的に同じ深さ及び幅である、その他の配列も存在する。
【0087】
クリップアプライヤ顎部組立体70960が
図66Aに示されている。クリップアプライヤ顎部組立体70960は第1の顎部70960aを備え、これは、基部70962と、第1の脚部70962a、第2の脚部70962b、及びクリップの第1のクリップ脚部70964を受容する受容領域70963を備える。第1の顎部70960aの第1の脚部70962aは、第1のクリップ脚部70964が受容領域70963内に着座した場合に、基部70962から第1のクリップ脚部70964を越えて延在する。第1の顎部70960aの第2の脚70962bは基部70962から延在し、第1のクリップ脚部70964の端部の前で終端し、これにより、第1のクリップ脚部70964の一部分のみが、第1の顎部70960aの第2の脚部70962bにより支持される。
【0088】
クリップアプライヤ顎部組立体70960は、第1の顎部70960aに対向して位置付けられるか、又はそれと対向する、第2の顎部70960bを更に備える。第2の顎部70960bは、基部70962’、第1の脚部70962a’、第2の脚部70962b’、及びクリップの第2のクリップ脚部70964’を受容する受容領域70963’を備える。第2の顎部70960bは、第1の顎部70960aの第1の脚部70962aが第2の顎部70960bの第1の脚部70962a’と整列され、第1の顎部70960aの第2の脚部70962bが第2の顎部70960bの第2の脚部70962b’と整列するように第1の顎部70960aと対向する。第2の顎部70960bの第2の脚部70962b’は、第2のクリップ脚部70964’が受容領域70963’内に着座した場合に、クリップの第2のクリップ脚部70964’を越えて基部70962’から延在する。更に、第2の顎部70960bの第1の脚部70962a’は基部70962’から延在し、第2のクリップ脚部70964’の端部の前で終端し、これにより、第2のクリップ脚部70964’の一部分のみが、第2の顎部70960bの第1の脚部70962a’により支持される。
【0089】
図66Bに示されるように、クリップアプライヤ顎部組立体70960の第1の顎部70962a及び第2の顎部70962bが閉鎖構成にある場合に、第1の顎部70960aの第1の脚部70962aは、クリップの第1のクリップ脚部70964全体を支持し、またクリップの第2のクリップ脚部70964’の一部を支持する。更に、第2の顎部70960bの第2の脚部70962b’は、クリップの第2のクリップ脚部70964’全体を支持し、同様に、クリップの第1のクリップ脚部70964の一部を支持する。第1の顎部70960aの第1の脚部70962a及び第2の顎部70960bの第2の脚部70962b’は互いに対向しているため、第1のクリップ脚部70964及び第2のクリップ脚部70964’の断面は、脚部長さの少なくとも一部に沿って、第1の顎部70960a及び第2の顎部70960bの両方により支持される。このような配列は、クリップが圧着された場合に、クリップが捻じれることを防止又は少なくとも抑制する。
【0090】
図67を参照すると、クリップ脚部70954は、クリップアプライヤ顎部組立体70950の第1のクリップ顎部70950a内に着座されるが、クリップアプライヤ顎部組立体70950内で長手方向に摺動することを防止されない。例えば、クリップアプライヤ顎部組立体70960などの少なくとも1つの実施形態によれば、第1の顎部70960a及び/又は第2の顎部70960bは、遠位停止部70966などのクリップ取り外し防止特徴部を備える。遠位停止部70966は、クリップ70964が、クリップアプライヤ顎部組立体70960の第1の顎部70950a及び/又は第2の顎部70950bの遠位端部から外れて摺動することを防止する。クリップの位置を制御する、並びに/又はクリップアプライヤからのクリップの意図しない逸脱及び/若しくは射出を防止するように構成されている、その他のクリップアプライヤの顎部の形状及び誘導特徴部を以下にて更に詳細に記載する。
【0091】
上述のように、クリップアプライヤの顎部又は「クリップ顎部」は、クリップを変形させるために使用される。読者が理解すべきであるように、クリップ顎部自体は応力及び歪みを受け、場合によっては、可塑的に変形し得る。使用中の塑性変形に抵抗するように設計されたクリップ顎部は、例えば、ラップクリップアプライヤ内の剛性を改善するために、クリップ顎部長さに沿って厚さ、幅及び/又はクリップ経路深さが変化するクリップ顎部を備えてよい。更に、クリップアプライヤの顎部のうちの1つの近位部分は、突出バー(即ち、舌状部)を備えることができ、その他のクリップアプライヤの顎部の近位部分は、クリップアプライヤの顎部が閉鎖された場合に、突出バーが陥凹部内に着座するように陥凹部(即ち、溝部)を備えることができる。このような配列は、クリップの圧着中に、クリップアプライヤの顎部の垂直方向の歪曲及び/又は捻れに対する優れた顎部弾性を提供する。向上したクリップ保持構造を、以下で更に詳細に説明する。
【0092】
少なくとも1つの実施形態では、クリップアプライヤの顎部は、クリップ保持チャネル又は陥凹部を備えてよく、クリップが以下のフィーダ部材を介してクリップアプライヤの顎部内へと前進されることを可能にすることができる。フィーダ部材は、クリップアプライヤの顎部が作動される(即ち、開放位置から閉鎖位置へと移動される)場合に後退し、クリップアプライヤの顎部が作動されるまでクリップを遠位位置に保持するために、クリップアプライヤの顎部の遠位端部内に延在する。更に、フィーダ部材は、フィーダ部材が後退して次のクリップを回収及び前進させるまで任意の更なるクリップがクリップアプライヤの顎部内へと偶発的に前進することを防止する。遠位保持特徴部を備えるクリップアプライヤの顎部を、以下で更に詳細に説明する。
【0093】
少なくとも1つの実施形態では、クリップアプライヤの顎部はそれぞれ、例えば、クリップアプライヤの顎部内の誘導トラフの上に延在する出っ張りなどの遠位保持特徴部を備える。誘導トラフは、クリップが発射部材及び/又はフィーダ部材により定位置へと保持される必要なしにクリップがクリップアプライヤの顎部内の遠位位置に留まることを可能にするため、クリップ上の突出部と嵌合する陥凹部などの保持特徴部をその遠位端部上で備えてよい。特定のクリップアプライヤの顎部の構造及び製造を、以下で更に詳細に説明する。
【0094】
種々の実施形態では、クリップアプライヤの顎部は、少なくともクリップアプライヤの顎部の遠位部分が、射出成形型における金属射出成形(MIM)される2部の方法を使用して製造される。特定の状況において、射出成形型は、分割軸に沿って互いに向かってかつ互いから離れる方向に並進可能な2つの側面を備える。2つの成形型の半分同士の間の境界面は、多くの場合、平面状又は少なくとも実質的に平面であり、しばしば「分割平面」と称される。少なくとも1つのこのような状況では、分割平面は、射出成形型内に形成されたクリップアプライヤの顎部のクリップトラフの軸に垂直である。このような配列は、例えば、クリップアプライヤの顎部の裏側に設計されるレール、クリップトラフ内の摩擦若しくは保持特徴部、及び/又は上述の遠位保持特徴部などの補剛特徴部を与える。MIMプロセスを使用することで、多くの場合、例えば、射出成形型から取り外された後に、機械加工、研削及び/又は研磨されるクリップアプライヤの顎部を必要とする場合がある。次に、クリップアプライヤの顎部は、エンドエフェクタの接続特徴部に枢動可能に一緒にピン止め及び/又は枢動可能に溶接される。MIMを使用して顎部の特定の部分を製造することにより、クリップアプライヤの顎部全体を製造するためにMIMを使用することとは対照的に、接続特徴部に関して安価な製造方法を利用することができる故に、顎部を製造するコストを低減させることができる。更に、クリップアプライヤの顎部は、MIMを使用して独立して製造され、次に、ばねベースの相互接続クリップに溶接され得る。更に、その後一緒に組み立てられる独立して製造されたクリップアプライヤの顎部は、クリップアプライヤの顎部が、クリップアプライヤの顎部の横側内側対面部分に組み込まれる金属クリップ誘導トラックを有することを可能にする。MIMを使用して独立して製造されるクリップアプライヤの顎部は、例えば、出っ張りなどの遠位クリップ保持特徴部を更に備えてよく、これは、クリップアプライヤの顎部の遠位端部からのクリップの意図しない射出を防止する。このような遠位クリップ保持特徴部は、これらのMIMプロセスにより、クリップアプライヤの顎部の主面の上方に延在することができる。
【0095】
上述のように、かつ以下により詳細に記載されるように、特定のクリップアプライヤは、トロカール内に画定された通路を介して患者へと挿入されるように構成される。従って、多くのクリップアプライヤのクリップ顎部は、それらが開放構成にある場合に、トロカール通路よりも幅広である。以下では、クリップアプライヤに組み込まれ、トロカール通路を介してクリップアプライヤの挿入を促進することができる、種々のシステムが記載される。
【0096】
図69を参照すると、グラフ71000は、例えば、クリップアプライヤ70100などの、クリップアプライヤのカム部材及びフィーダ部材/発射部材の移動を示す。カム部材はカム部材70180と類似しており、フィーダシューは、例えば、
図35A~
図38に示される発射部材70165と類似している。トロカール挿入構成でクリップアプライヤ70100を構成するために、カム部材は、クリップアプライヤの顎部を閉鎖するために完全な前進位置に移動され、フィーダシューは完全な後退位置に移動される。種々の場合において、クリップアプライヤは、ボタンを備える制御システムを備え、ボタンは、押下された場合に、クリップアプライヤをそのトロカール挿入構成に位置付ける。少なくとも1つの状況において、制御システムは、上記のように、駆動システムを構成するようにクリップアプライヤの1つ以上の電気モータを動作させる。この時点で、クリップアプライヤは、トロカールを介して患者へと挿入される準備が整う。いったん患者へと挿入されると、ボタンは再び押されて、それに応答して、制御システムは、カム部材を完全な後退位置に後退させ、かつクリップアプライヤの顎部を開くことができる。このボタンは、必要に応じてクリップアプライヤの構成をトグルで切り替えるために繰り返し押圧することができる。このような配列はまた、トロカールを介して患者からクリップアプライヤを取り外すのにも有用である。読者は、ボタンを介した顎部の開閉が、クリップを前進させる、クリップを形成及び/又はクリップマガジンからクリップを射出するなどの、クリップアプライヤのその他の機能に影響を与えないことを理解すべきである。
【0097】
クリップアプライヤがトロカールを介して挿入され、ボタンが2度(即ち、顎部が開いている)作動されると、上記に加えて発射ボタンが押され、結果としてフィーダシューが完全な前進位置に前進することができる。クリップは、例えばクリップアプライヤ70100に関連して、上記のように、フィーダシューを用いて前進され得る(
図35A~
図38)。次に、上記のように、フィーダシューを完全な後退位置に後退させることができ、またカム部材を完全な前進位置まで前進させて、患者の組織の周りにクリップを形成することができる。次に、カム部材を完全な後退位置に後退させて、クリップ及び組織を解放することができる。いったんクリップの全てが適用される、又は少なくとも十分な数のクリップが適用されると、ボタンを再び作動させて顎部を閉鎖することができ、トロカールを介してクリップアプライヤを取り外すことが可能になる。このような配列により、クリップアプライヤのユーザは、緩いクリップを患者へと解放することなく顎部を閉鎖することが可能になる。
【0098】
上記に加えて、クリップアプライヤがモータ及びモータコントローラを備える実施形態も想定される。モータコントローラは、プロセッサ及びメモリを介してモータを制御するように構成されることができる。モータコントローラは、顎部を開閉するように並びにクリップを顎部内へと前進させるように構成するモータ制御アルゴリズムを実装することができる。例えば顎部がトロカールを介して挿入された後に、上記のように、顎部が圧着及び/又は形成位置へとクリップを前進させることを可能にするために、モータ制御アルゴリズムを実施することができる。クリップアプライヤが患者へと導入された後まで、顎部へとクリップを送り込まないことにより、上述のように、顎部は、トロカールを介して挿入された場合に、非常にコンパクトな配列に移動され得る。
【0099】
ここで
図70を参照すると、グラフ71100は、例えば、クリップアプライヤ70600などの回転クリップマガジン(即ち、バレルマガジン)を備えるクリップアプライヤのカム部材及びフィーダシューの移動を示す。
図70に示されるクリップアプライヤの動作は、多くの点でクリップアプライヤ70600の動作と類似している。例えば、カム部材は閉鎖管70620と類似しており、フィーダシューはフィーダ部材70630と類似しており、バレルマガジンは、例えば
図52~
図60に示される回転可能なクリップマガジン70650と類似している。クリップアプライヤは、顎部が閉鎖されたトロカールと、顎部内に位置付けられたクリップと、バレルマガジンから展開するためにフィーダシューと位置合わせされた別のクリップとを介して、患者へと位置付けされる。フィーダシューが定位置(即ち、ゼロ変位)にある状態で、カム部材を定位置から完全な前進位置へと前進させて、既に顎部内に位置付けられたクリップを圧着することができる。少なくとも1つの状況において、定位置と完全な前進位置との間の距離は、例えば0.3”である。次に、カム部材は、顎部によりクリップに加えられる力を低減するために、完全な前進位置のすぐ近位の部分的前進位置へと後退される。カム部材は、再び完全な前進位置に前進して、クリップを再び圧着する。力を印加し、その力を低減し、次に、同じ又は別の力を適用することにより、完全な塑性変形が生じ得、クリップを患者組織上に適切に圧着するようにクリップ内の弾性を低減させることができる。部分的前進位置は、クリップアプライヤと共に利用されるクリップの種類に依存する。例えば部分的前進位置は、好ましくは、0.210”のクリップ開口部を伴うクリップの定位置から0.2”遠位であり、例えば、好ましくは0.180”のクリップ開口部を伴うクリップの定位置から0.23”遠位である。好適な閾値は、クリップアプライヤと共に利用されるバレルマガジン内のクリップの種類に応じて、ユーザにより設定することができる。部分的な後退位置及び完全な前進位置のための異なるクリップ寸法及び位置配列を伴う、その他の実施形態も想定される。
【0100】
いずれの場合も、クリップが適切に圧着された後、例えばフィーダシューが定位置から0.08”遠位である場合に、フィーダシューが、バレルマガジンからクリップアプライヤの顎部に向かって予備形成位置へとクリップを遠位方向に前進させた際に、カム部材は、次に定位置に向かって近位方向に後退される。クリップが予備形成位置にある場合に、顎部はカム部材を、定位置をわずかに越えて後退させることにより部分的に開くことができる。これは即ち、カム部材は上述したように、カム部材が定位置へと近位に後退した場合に、クリップアプライヤの顎部と相互作用して顎部を開くことができる。このような配列により、上述のように、顎部(即ち、突出部70608)のそれぞれの上の予備形成特徴部により、クリップを拡張することを可能にする。次に、フィーダシューは、例えばクリップを、定位置に対して0.3”遠位の圧着位置へと更に前進させる。いったんフィーダシューがバレルマガジンを越えて(即ち、予備形成位置まで)前進すると、バレルマガジンは、顎部内へと前進するために別のクリップを位置付けるよう、サイクル(即ち、回転)することができる。バレルマガジンは、例えばカム部材を、定位置に対して0.05”近位の完全な後退位置へと後退させることにより、サイクルされる。サイクルされたクリップは、クリップがバレルマガジンから完全に射出されることを防止するフィーダシューに対して付勢され得る。いったんフィーダシューが定位置まで後退すると、サイクルされたクリップが表示され得る(即ち、フィーダシューが後退して、このような移動を阻止しなくなるため、バレルマガジン内の付勢部材はここで、サイクルされたクリップをフィーダシューと整列させるよう位置付けることができる)。この時点で、予備形成クリップが顎部内に位置付けられ、クリップアプライヤが最初に患者に挿入された場合と同様に、バレルマガジンからのクリップアプライヤの顎部内への展開のために別のクリップがフィーダシューと整列される。上述した同一の動作は、バレルマガジン内のクリップが使い果たされるまで実行することができる。
【0101】
例えば、本明細書に記載されるいずれかのクリップアプライヤなどのクリップアプライヤの発射部材のグラフ71200が、
図71に示されている。グラフ71200は、クリップアプライヤ内のクリップを前進させるのに必要な(即ち、発射部材を介した)力と変位との間の関係を示す。
図71を更に参照すると、同一のクリップアプライヤのグラフ71300が示されており、これは、クリップアプライヤの発射部材を駆動させるモータに印加される電圧と時間との間の関係を示す。クリップアプライヤのモータコントローラは、モータにより引き込まれている電流及び/又はクリップ供給ジャムを検出するためのモータにより発射部材に印加されている力又はクリップアプライヤ内の不規則な力を監視することができ、次に、グラフ71300で明らかなように、電動モータに印加される電圧の変更を実施することによる発射部材の更なる前進を防止する。換言すれば、監視された力及び/又は監視されたモータ電流が閾値を超える場合、クリップ供給工程中に、モータコントローラは、まずある期間モータに印加される電圧電位の規模を低減し、次に発射システム内の力及び/又はモータにより引き込まれる電流を更に評価することができる。モータへの電圧の印加を継続することで力及び/又はモータ電流が増加し続ける場合、モータ制御システムは、モータを停止及び/又はモータシャフトの方向を逆転させて、短いストローク距離にわたって発射部材を後退させ、詰まったクリップを除去することができる。いったん詰まったクリップが除去されると、クリップアプライヤは、その通常動作に戻ることができ、次のクリップをクリップアプライヤの通常の動作シーケンスに従って前進させることができる。
【0102】
エンドエフェクタの顎部動作の通常のシーケンスを中断することにより、詰まったクリップを除去する、その他の実施形態も想定される。より具体的には、いったんクリップ詰まりが検出されると、クリップアプライヤの制御システム(即ち、モータコントローラ、プロセッサ及びメモリ)は、臨床医が詰まり除去作動を開始するよう要求することができる。詰まり除去作動は、クリップアプライヤの顎部がクリップを再前進させるための別の試みに先立ち、通常よりも更に開かれる。クリップを再前進させる試みの間、許容可能な負荷閾値、即ち、現在の閾値及び/又は力閾値は、クリップが顎部から射出されたことを保証するために先に論じた通常閾値を上回って上昇し得る。いったん詰まったクリップが射出されると、クリップアプライヤは、その通常動作に戻ることができ、次のクリップをクリップアプライヤの通常の動作シーケンスに従って前進させることができる。
【0103】
上述のように、特定のクリップアプライヤには、第1の寸法及び/又は第2の寸法を有するクリップが装填され得る。クリップの相対的な寸法は、例えば、クリップの脚部幅などの任意の好適な寸法を使用して測定することができる。第1の幅を有する第1のクリップは、第2の幅を有する第2のクリップよりも幅広であることができる。種々の場合において、クリップアプライヤは、第1のクリップのみ、第2のクリップのみ又は第1及び第2のクリップの両方を同時に装填することができる。いずれの場合も、異なる寸法を有するクリップは、クリップ顎部の所与の閉鎖ストロークに対して異なって変形し得る。従って、例えば、クリップ顎部の第1の閉鎖ストロークは、第1のクリップに対してより好ましいが、一方で、クリップ顎部の第2の閉鎖ストロークが、第2のクリップに対してより好ましい場合がある。本明細書に開示されるクリップアプライヤの多くは、クリップ顎部に2つ以上の閉鎖ストロークを選択的に適用することが可能であるが、正しい閉鎖ストロークをクリップに適用するために、クリップアプライヤは、どの寸法のクリップがクリップ顎部内に位置付けられるかを評価することができる必要がある。特定の状況において、このような情報は、臨床医によりクリップアプライヤの制御システムへと手動で入力することができる。このような配列は、クリップアプライヤ内のクリップが全て同じ寸法を有する場合に便利である。種々の場合において、クリップアプライヤに取り付けられたクリップカートリッジは、例えば制御システム及び/又は制御システムと通信するセンサ回路により評価され得る、マイクロチップなどのマーカーを備える。このような配列は、クリップカートリッジ内のクリップが全て同じ寸法を有する場合に便利である。
【0104】
種々の場合において、上記に加えて、クリップアプライヤは、クリップアプライヤのクリップ顎部間に位置付けられたクリップを評価して、クリップの寸法を評価するように構成されることができる。いったんクリップがクリップ顎部の間に装填されると、制御システムは、顎部閉鎖駆動装置を部分的に動作させ、顎部閉鎖駆動装置内の力及び/又は顎部閉鎖駆動装置の電気モータにより引き込まれる電流を観察することができる。制御システムは、例えば、クリップ顎部間のクリップが第1のクリップ若しくは第2のクリップ、又は任意のその他のクリップであるかどうかを評価するために、測定されたデータとメモリ装置内に格納されたデータとを比較するように構成される。例えば、測定された力及び/又はモータ電流が第1のプロファイルに従う場合、次に、制御システムはクリップが第1のクリップであると判定し、次に第1の閉鎖ストロークを適用する。同様に、制御システムは、測定された力及び/又はモータ電流が第2のクリップの第2のプロファイルに従う場合、第2の閉鎖ストロークを適用し得る。そのため、制御システムは、顎部閉鎖駆動装置を使用し、短い評価閉鎖ストロークを適用してクリップ寸法を評価し、次に、適切に完全な閉鎖ストロークを完了させることができる。少なくとも1つの状況において、制御システムは、短い評価閉鎖ストロークを実行した後に顎部閉鎖駆動装置をリセットし、次に、適切に完全な閉鎖ストロークを完了することができる。種々の場合において、短い評価閉鎖ストロークが、クリップを塑性変形又は少なくとも実質的に塑性変形させないことが想定される。
【0105】
図72を参照すると、時間に対する、クリップアプライヤの一対の顎部に加えられる力のグラフ71400が示されている。クリップアプライヤの制御システムは、クリップアプライヤの顎部内に位置付けられたクリップを圧着する上で必要な力の量を決定するために、圧着駆動装置内の力及び/又はモータにより引き込まれた電流を監視することができる。このフィードバック力は、最初に顎部の閉鎖ストロークの第1の部分に関して、顎部内にあるクリップの寸法及び/又は種類に依存する。いったんクリップの寸法/種類が決定されると、クリップアプライヤの顎部に印加される力は、顎部閉鎖ストロークの残りの部分に対して調節され、適切な量の力でクリップを圧着することができる。このような配列は、2つ以上の寸法のクリップがクリップアプライヤへと装填された場合に便利である。クリップアプライヤへの挿入の際に、適応制御プログラムの変更が、それ自体をクリップアプライヤに識別するカートリッジにより開始される、その他の実施形態も想定される。これにより、クリップアプライヤは、クリップアプライヤへと装填されたクリップの寸法/種類の代替制御プログラム及び閾値(即ち、顎部に印加される力)に更新することを可能にする。更に、カートリッジの識別の代替例は、クリップアプライヤの第1のジョブを達成するのに必要な負荷の検出であり得、これは、カートリッジからのクリップの前進又は上述のように、顎部内にクリップを予め形成することであり得る。クリップアプライヤの第1のジョブは、動作を完了するために必要とされる著しく高い負荷閾値を有する。この閾値を超えるか否かが、その後で、クリップアプライヤ及び各動作の閾値制限を決定し得る。
【0106】
本明細書で論じられるクリップアプライヤの多くは、クリップアプライヤのクリップ顎部が圧搾されて、クリップをその適切な寸法へと破砕するという文脈において論じられている。クリップが伸縮自在に又は弾性的に伸張され、次に、標的組織が伸張したクリップ内に位置付けられた後に一度解放される、その他の実施形態も想定される。このような配列は、例えば血管を締付又はクリップするときに特に有用であることができる。このような場合では、その未伸張位置へ又は少なくとも未伸張位置に向けて弾性的にクリップを戻し、非外傷性又はほぼ非外傷性の方法で血管を締付するために、クリップを解放することができる。本明細書にて開示されたクリップアプライヤの全ては、このような伸張解放クリップを適用するように適合することができる。更に、上記に加えて、本明細書にて開示されたクリップアプライヤは、締付-破砕クリップ及び伸張-解放クリップの両方を適用するように構成されることができる。上記と同様に、クリップアプライヤは、それらを患者の組織に適切に適用するために、その内部に収容されたクリップの種類を識別することができる必要があり得る。クリップカートリッジ内の識別チップは、例えば、このような目的のために使用することができる。
【0107】
図75は、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤシステム71500を示す。クリップアプライヤシステム71500は、上述のクリップアプライヤ70600を備える。クリップアプライヤシステム71500は、回転可能なクリップマガジン70650のクリップ70654のうちの1つと、整列された磁石と、を更に備える。クリップアプライヤシステム71500は、例えば、クリップアプライヤ70600の土台部分70612内に固定して位置付けられた、ホール効果センサ71502などのセンサを更に備える。磁石はホール効果センサ71502により感知することができ、ホール効果センサにより生成された電圧電位に基づくことができ、クリップアプライヤ71500の制御システムは、磁石の半径方向の配置及び向きを決定することができ、従って、クリップマガジン70650の半径方向の配置及び向きを決定することができる。磁石が第1の位置71504にある場合に、
図76を参照すると、回転可能なクリップマガジン70650にクリップ70654の完全な補完が装填され、クリップ70654のうちの1つが、回転可能なクリップマガジン70650からエンドエフェクタ70605内へと前進することができる。回転可能なクリップマガジン70650は、次に、上述のように、サイクル(例えば回転)されて、磁石を第1の位置71504と第2の位置71506との間で移動させることができる。別のクリップ70654を回転可能なクリップマガジン70650から前進させることができ、回転可能なクリップマガジン70650を再びサイクルさせて、磁石を第3の位置71508へと移動させることができる。別のクリップ70654を回転可能なクリップマガジン70650から前進させることができ、回転可能なクリップマガジン70650を再びサイクルさせて、磁石を第4の位置71510へと移動させることができる。なお、別のクリップ70654を回転可能なクリップマガジン70650から前進させることができ、回転可能なクリップマガジン70650を再びサイクルさせて、磁石を第5の位置71512へと移動させることができる。第5の位置71512において、回転可能クリップマガジン70650内の最後のクリップ70654は、回転可能なクリップマガジン70650から前進させることができる。従って、クリップアプライヤシステム71500は、ホール効果センサ71502に対する磁石の位置に応じて、クリップマガジン70650のステータス(即ち、残りのクリップの数)を決定することができる。上記に加えて、
図76は磁石の位置に応じてホール効果センサ71502により発生させられた電圧電位を示す。
【0108】
クリップアプライヤシステム71500の少なくとも1つの代替実施形態において、クリップマガジン70650は、いったんクリップ70654の全てがクリップマガジン70650から取り出されると、クリップマガジン70650から近位方向に延在する延長部材又はバーを更に備える。延長部材は、ホール効果センサ71502及び/又はクリップアプライヤ70600内の別の電気センサにより感知される。延長部材がクリップアプライヤシステム71500により検出された場合に、クリップアプライヤ70600の機械システム(即ち、フィーダ部材70630、発射部材70640、及び駆動管70620)をロックアウトして、更なる作動を防止することができる。
【0109】
図77は、クリップアプライヤ71600を示している。クリップアプライヤ71600は、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能な、第1の顎部71610a及び第2の顎部71610bを備える。クリップアプライヤ71600は、第1の顎部71610a及び第2の顎部71610bが閉鎖位置に向かって移動された場合に、第1の顎部71610a及び第2の顎部71610bにより圧着されるクリップ71604を受容するように構成される。クリップアプライヤ71600は、クリップアプライヤ71600内のクリップ71604の位置を決定するように構成されている、抵抗感知回路を備える。抵抗感知回路は、第1のリード71620aを介して電流を供給する供給電圧源71602、第1の顎部71610a、クリップ71604、第2の顎部71610b、及び抵抗器71620bを備え、電流を測定することができる戻り部71606に戻る。クリップ71604が、クリップ71604’により示される位置などへクリップアプライヤを通って遠位方向に移動された場合に、例えば、それを通して電流の流れがより大きい(即ち、クリップ71604の経路よりも大きい)経路及び経路内の抵抗は、より大きくなり、結果として戻り部71606で測定された電流がより小さくなる。従って、戻り部71606で測定された電流は、クリップアプライヤ71600内のクリップ71604の位置に正比例する。クリップアプライヤの制御システムは、この感知回路内の電流の規模を使用して、顎部71610a及び71610b内のクリップ71604’の位置を評価するように構成される。より大きい電流の規模は、クリップ71604’がより近位であることを示し、より小さい電流の規模は、クリップ71604’がより遠位にあることを示すが、一方で、中間の電流の規模は、クリップ71604’が顎部71610a及び71610bの中央に位置付けられていることを示す。
【0110】
更に
図77を参照すると、クリップアプライヤ71600は、第1の顎部71610a及び第2の顎部71610bが閉鎖位置にある場合を判定するように構成されている、第2の抵抗感知回路を更に備える。より具体的には、供給電圧は、第1の顎部71610aに接続された第1のリード71630aを通って流れる電流を供給する。第1のリード71630aは第1の顎部71610aから絶縁される。これは即ち、電流が第1の顎部71610a内に流れることができない。第1の顎部71610a及び第2の顎部71610bが閉鎖位置にある場合に、第1のリード71630aは、第2の顎部71610bに接続された第2のリード71630bに接触し、これにより電流が抵抗器71630c内に流れ、電流が測定され得る戻り部71606へと流れることができる。第2のリード71630bはまた、第2の顎部71610bから絶縁されている。従って、第1の顎部71610a及び第2の顎部71610bが閉鎖位置にある場合に、制御システムは、戻り部を介して、抵抗器71630cを通る第2の抵抗により決定される電流を感知し得るが、これは、第1及び第2の顎部71610a、71610bが閉鎖位置にあることを示す。制御システムは、同時に、クリップアプライヤ71600内のクリップ71604の位置を示す抵抗器71620bを介して、抵抗を感知してよい。上述の抵抗感知回路のうちの1つのみがクリップアプライヤ71600と共に利用される、その他の実施形態も想定される。
【0111】
図78A及び
図78Bは、クリップ顎部の位置及び圧着ストローク中のクリップの形成に関する情報(即ち、データ)を収集するように構成されている、クリップアプライヤ71650と共に使用するための可変抵抗システムを示す。クリップアプライヤ71650は、例えば多くの点でクリップアプライヤ71600と類似している。クリップアプライヤ71650は、開放位置(
図78A)と、部分的閉鎖位置(
図78B)と、閉鎖位置との間で互いに対して移動可能な、第1の顎部71650a及び第2の顎部71650bを備える。クリップアプライヤ71650は、第1及び第2の顎部71650a、71650bが閉鎖位置に向かって移動された場合に、第1及び第2の顎部71650a、71650bにより圧着されるクリップ71654を受容するように構成される。第1及び第2の顎部71650a、71650b内に位置付けられたクリップ71654の脚部は外向きに延びて、第1及び第2の顎部71650a、71650bと係合し、クリップ71654がそれらの間に適切に着座されることを確実にする(即ち、クリップ71654と第1及び第2の顎部71650a、71650bとの間に跳ね又は遊びがない)。種々の場合において、クリップの脚部は、クリップが第1及び第2の顎部71650a、71650b内へと送り込まれた場合に内側にわずかに偏向される。クリップアプライヤ71650の可変抵抗システムを、以下にて更に詳細に記載する。
【0112】
可変抵抗システムは、第1及び第2の顎部71650a、71650bの互いに対する位置を決定し、クリップ71654の形成を感知するため、電流が流れることができかつクリップアプライヤの制御システムにより感知することができる、3つの戻り経路を備える。第1の戻り経路71660は、第2の顎部71650bを備える。第2の戻り経路71670は、互いに対して第1の顎部71650a及び第2の顎部71650bの位置を決定するように構成されている、可変抵抗器を備える。より具体的には、第1の顎部71650a及び第2の顎部71650bが開放位置(
図78A)から閉鎖位置に向かって移動した際に、可変抵抗器における抵抗が変化し得る。第3の戻り経路71680は、第2の顎部71650bから絶縁された、第2の顎部71650bの遠位端部における別の可変抵抗器を備える。第1の顎部71650a及び第2の顎部71650bが開放位置(
図78A)にある場合に、クリップ71654は第1の戻り経路71660及び第3の戻り経路71680と接触する。第1の顎部71650a及び第2の顎部71650nが部分的閉鎖位置にある場合に(
図78B)、クリップ71654は、第1の戻り経路71660とのみ接触する。第1の顎部71650a及び第2の顎部71650bが閉鎖位置にある場合に、クリップ71654は完全に圧着され、再び第1の戻り経路71660及び第3の経路71680と接触する。開放位置と、部分的閉鎖位置と、閉鎖位置との間における第1の顎部71650a及び第2の顎部71650bの移動全体にわたって、第2の復帰経路71670は、第2の顎部71650bに対する第1の顎部71650aの位置を決定する。従って、可変抵抗システムは、3つの経路のそれぞれを通る抵抗を決定することにより、クリップ形成プロセス全体にわたって顎部位置を決定し、クリップ形成を感知することができる。
【0113】
図79は、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤの顎部71700を示す。クリップアプライヤの顎部71700は、別のクリップアプライヤの顎部に向かって及びそれから離れるように移動するように構成され、本明細書にて開示される種々の実施形態に関して上述したように、クリップを圧着するように更に構成される。クリップアプライヤは、近位歪みゲージ71720及び遠位歪みゲージ71730及び/又は任意の数の好適な歪みゲージを備える。近位歪みゲージ71720及び遠位歪みゲージ71730は、クリップアプライヤの顎部71700の面71710上に位置付けられる。クリップアプライヤの顎部71700の任意の好適な面に沿って離間配置された、及び/又はクリップアプライヤの顎部71710自体の中に構築された、3つ以上の歪みゲージを伴う、その他の実地形態も想定される。近位歪みゲージ71720は、近位歪みゲージ回路の一部であり、クリップアプライヤの顎部71700内の歪みを示す電圧信号を第1の位置に発生させ、遠位歪みゲージ71730は、遠位歪みゲージ回路の一部であり、クリップアプライヤの顎部71700内の歪みを示す電圧信号を第2の位置に発生させる。近位及び遠位歪みゲージ回路は、クリップアプライヤの制御システムと通信し、クリップアプライヤの顎部71700と別のクリップアプライヤの顎部との間にクリップが形成された際に、異なるレベルの歪みが、第1の位置及び第2の位置で制御システムにより検出され得る。
【0114】
図80を参照すると、近位歪みゲージ71720内における歪みのグラフ71800(ボルトで測定されるが、mVにてより簡便に示され得る)、及びクリップ形成の種々の段階における遠位歪みゲージ71730が示されている。クリップアプライヤの顎部の間にクリップを最初に配置した際に、上述のように、特定のクリップのクリップ脚部が外向きに付勢されて顎部と係合する。このような例では、遠位歪みゲージ71730と比較して、より大きい歪みが近位歪みゲージ71720で測定され得る。この段階における歪みゲージ71720、71730内の電圧の差は、
図80に示す電圧Aである。クリップアプライヤの顎部がクリップを形成し始めた際に、近位歪みゲージ71720からの読み取り値は予備形成歪み閾値T
PFを超え、一方で、遠位歪みゲージ71730からの読み取り値は、予備形成歪み閾値T
PFを下回ったままである。これは、クリップが近位歪みゲージ71720又はその近くにのみ形成されていることを示すことができる。この段階における歪みゲージ71720、71730の読み取り値間の電圧の差は、A’と測定される。クリップアプライヤの顎部がクリップを更に形成した際に、遠位歪みゲージ71730からの読み取り値は、最終的に、予備形成歪み閾値T
PFを超え、近位歪みゲージ71720からの読み取り値は、最終的に、完全に形成された歪み閾値T
FFを超え得る。これは、クリップが近位歪みゲージ71720又はその近くに完全に形成されており、かつ遠位歪みゲージ71730又はその近くで変形し始めたことを示すことができる。近位歪みゲージ71720及び遠位歪みゲージ71730からの読み取り値が両方とも、完全に形成された閾値
FF及び予備形成閾値
PFFをそれぞれ超えて測定された場合に、歪みゲージにおける読み取り値の差は、
図80に示されるように、A”として測定される。更に、クリップアプライヤの顎部がクリップを更に形成した際に、遠位歪みゲージ71730からの読み取り値は、最終的に、完全に形成された歪み閾値T
FFを超え、近位歪みゲージ71720からの読み取り値は、完全に形成された歪み閾値T
FFを上回って増加し続け得る。近位歪みゲージ71720及び遠位歪みゲージ71730からの読み取り値が両方とも完全に形成された閾値T
FFを超えて測定された場合に、歪みゲージにおける読み取り値の差は、
図80に示されるように、A’’’として測定される。
【0115】
上記に加えて、クリップの状態は、クリップの形成全体にわたって、近位歪みゲージ71720と遠位歪みゲージ71730との間の読み取り値の差を測定することにより、決定することができる。より具体的には、電圧測定値Aの差は、クリップが依然として変形していないことを示す。電圧測定値A’の差は、クリップの近位部分のみが変形されたことを示す。電圧測定値A”の差は、クリップの近位部分が完全に形成されており、かつクリップの遠位部分が変形し始めたことを示す。最後に、A’’’を測定する電圧の差は、クリップの近位部分及び遠位部分の両方が完全に形成されていることを示す。
【0116】
上述のように、クリップアプライヤは、トロカールを介して患者へと挿入されることが多い。結果として、トロカールを通る通路の直径は、クリップアプライヤの設計考慮事項、特に、トロカール通路を介して挿入され、かつ/又はトロカール通路内へと挿入されるクリップの一部の多くを決定する。従って、その他の理由の中でも、患者の切開部の大きさを低減するために、可能な限り狭いトロカールを作成する動機がある。そのため、狭いトロカール及び狭いトロカール通路は、かなりの設計上の制約を示し、使用することができるクリップの幅を制限することが多い。これを念頭に置いて、クリップを小型構成で格納し、次に、一度クリップがトロカールの他方の側に置かれるとクリップを拡大するように構成されている、クリップアプライヤが開示される。このような配列は、クリップが使用されることを可能にすることができ、その拡大状態では、それらはクリップが挿入されたトロカールの直径を超える。
【0117】
図81A及び
図81Bは、少なくとも1つの実施形態によるクリップアプライヤ71900を示す。クリップアプライヤ71900は、閉鎖位置と、定位置(
図81A)と、開放位置(
図81B)との間で、枢動ピン71912の周りで互いに対して移動可能な、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bを備える。クリップアプライヤ71900は、閉鎖位置と定位置と開放位置との間で、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bを移動させるように構成されている、カム部材71920を更に備える。より具体的には、カム部材71920が完全な後退位置(
図81B)に移動された場合に、カム部材71920が、第1の顎部71910a上の第1の顎部カム71914aと第2の顎部71910b上の第2の顎部カム71914bとを係合することにより、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bは、カム部材71920により開放位置へと移動される。なお、カム部材71920が
図81Aに示す定位置へと遠位方向に移動された場合に、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bは、カム部材71920により定位置へと移動される(即ち、カム部材71920は、もはや第1の顎部カム71914aと第2の顎部カム71914bとを係合せず、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bが定位置をとることを可能にする)。更に依然として、カム部材71920が完全な前進位置まで遠位方向に移動された場合に、カム部材71920が、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bの外面とカム係合することにより、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bが、カム部材71920により閉鎖位置へと移動される。第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bは、予備形成操作中にその内部に拡張されるクリップ71904を受容し、かつ圧着動作中に圧着されるように構成される。
図81Aは、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bが定位置にある場合の格納構成のクリップ71904を示す。クリップ71904は、例えば格納構成内の5mmのクリップであることができる。予備形成操作中のクリップ71904及び圧着操作中のクリップ71904を、以下にて更に詳細に記載する。
【0118】
第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bは、予備形成特徴部、又は上述の突出部70126a並びに70126bと類似した突出部71930a及び71930bを備える。第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bが開放位置へと移動された場合に、突出部71930a及び71930bは、クリップ71904の内側表面と係合し、クリップ71904を格納構成(
図81A)から発射構成(
図81B)へと拡張する。例えばクリップ71904は、クリップ71904が約5mmの幅を有する格納構成から、クリップ71904が幅約10mmの発射構成まで拡張される。従って、クリップは、任意の好適な格納幅及び任意の好適な拡張幅を有することができる。クリップ71904が発射構成に拡張された後、発射部材は、突出部71930a、71930bを越えて、クリップを第1の顎部71910a及び第2の顎部71910b内の圧着位置へと前進させる。突出部71930a及び71930bは、発射部材により前進させられた場合に、クリップ71904が突出部71930a及び71930b上を摺動することを可能にする角度付き部分を備える。一度クリップが圧着位置にあると、カム部材71920は、圧着ストローク中に完全な前進位置まで遠位方向に前進して、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bを閉鎖位置へと移動させ、これにより圧着チャンバ内でクリップ71904を圧着する。
【0119】
上記に加えて、クリップアプライヤ71900は、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bのうちの1つに含まれる磁石71950を検出する、センサアレイ71940を更に備える。センサアレイ71940は、クリップアプライヤ71900の動作中に、第1の顎部71910a及び第2の顎部71910bの互いに対する位置を決定するために、センサアレイ71940に対する磁石71950の位置を検出する。
【0120】
本明細書にて議論したように、クリップアプライヤには、種々の様式でクリップが装填される。例えばクリップは、クリップカートリッジによりクリップアプライヤに装填することができる。このようなクリップカートリッジは、例えば、長手方向軸に沿って積み重ねられたクリップを備えることができる。このようなクリップカートリッジはまた、クリップアプライヤの長手方向軸に対して横方向である軸に沿って積み重ねられたクリップを備えることができる。特定のカートリッジは、上述のように、円周方向の構成で格納される。つまり、いくつかのクリップアプライヤは、一度に1つのクリップのみを保持するように構成されてよい。本明細書で提供される教示は、このようなクリップアプライヤに適合可能である。少なくとも1つの状況において、例えばワンクリップのクリップアプライヤは、その内部に格納された複数のクリップを備えるドッキングステーションと共に使用することができる。このような場合では、臨床医は、クリップアプライヤの各使用後に、クリップをワンクリップのクリップアプライヤに再供給するためにドッキングステーションを使用することができる。特定の状況において、ドッキングステーションを患者内に位置付けることができ、これにより、患者からクリップアプライヤを取り外す必要を防ぎ、クリップアプライヤが再装填されることができる。少なくとも1つの状況において、後述するように、ドッキングステーションは、例えば患者内へと挿入されたトロカールに取り付けることができる。上述のように、患者内に配置されたドッキングステーションの考えはまた、マルチクリップのクリップアプライヤと共に使用することができる。このような場合では、ドッキングステーションからの1つ以上のクリップは、患者からクリップアプライヤを取り外す必要なく、マルチクリップのクリップアプライヤに装填することができる。
【0121】
図82及び
図83を参照すると、クリップアプライヤシステム72000が示されている。クリップアプライヤシステムは、トロカール72010と、クリップマガジン72050と、クリップアプライヤ72020と、を備える。クリップアプライヤ72020は、ハウジングから延在する細長いシャフト72011と、細長いシャフト72011から延在する関節継手72022と、関節継手72022から延在するエンドエフェクタ72024と、を備える。エンドエフェクタ72024は、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能な第1の顎部72024a及び第2の顎部72024bを備える。エンドエフェクタ72024は、細長いシャフト72011に対して関節継手72022の周りで関節運動可能である。クリップマガジン72050は、クリップマガジン72050を貫通する開口部72051(
図82を参照)を備える。クリップアプライヤ72020がトロカール72010を介して挿入されるのに先立って、クリップマガジン72050は患者内に位置付けられて、トロカール72010の遠位端部に取り付けられる。開口部72051は、
図83に示すように、クリップマガジン72050がトロカール72010の遠位端部に受容され、取り付けられることを可能にする。クリップマガジン72050は、例えば、トロカール72010の遠位端部にねじ止めにより取り付けることができる。次に、クリップアプライヤ72020は、クリップアプライヤ72020のエンドエフェクタ72024がクリップマガジン72050の遠位に位置付けられるまで、トロカール72010及びクリップマガジン72050の開口部72051を介して挿入される。クリップアプライヤ72020がクリップマガジン72050に向かって後退した際に、クリップアプライヤ72020は、以下にて更に詳細に記載するように、クリップマガジン72050と係合して、クリップマガジン72050からクリップアプライヤ72020のエンドエフェクタ内へとクリップを射出する。
【0122】
図85A及び
図85Bを参照すると、クリップマガジン72050は、板ばね72052と、クリップマガジン72050内に取り外し可能に格納された複数のクリップ72054と、ばね72059と、スレッド72058と、装填アーム72056と、を更に備える。板ばね72052は、クリップ72054がクリップマガジン72050から不注意に落下することを防止する。ばね72059は、スレッド72058を遠位方向に付勢して、クリップ72054を装填アーム72056に向かって付勢する。装填アーム72056は、クリップアプライヤ72020により作用されるまで、クリップ72054を定位置に把持して保持する。この目的のために、装填アーム72056は、クリップアプライヤ72020がクリップマガジン72050に向かって(即ち、近位方向に)後退する際に、クリップアプライヤ72020の顎部ウイング72026と係合する。顎部ウイング72026が装填アーム72056により係合された場合に、顎部ウイング72026は近位方向に移動して、装填アーム72056がエンドエフェクタ72024に向かって回転し、クリップ72054をクリップマガジン72050からクリップアプライヤ72020のエンドエフェクタ72024内へと装填する。
図84A~
図84Cは、クリップアプライヤ72020がクリップマガジン72050に向かって後退された際の、顎部ウイング72024及び装填アーム72056の移動を示す。クリップ72054がエンドエフェクタ72024内に装填された後、クリップアプライヤ72024を患者内の所望の位置まで遠位方向に移動させて、患者組織の周りでクリップ72054を圧着することができる。クリップ72054が圧着及び解放された後、クリップアプライヤ72020は、クリップマガジン72050に向かって(即ち、近位方向に)後退して、顎部ウイング72026をクリップマガジン72050の装填アーム72056と係合させて、クリップアプライヤ72020内へと別のクリップを装填することができる。このプロセスは、クリップ72054の全てがクリップマガジン72050から使い果たされる及び/又は好適な数のクリップが適用されるまで、繰り返すことができる。
【0123】
ここで
図86A及び
図86Bを参照すると、顎部ウイング72026と、クリップアプライヤ72020の第1及び第2の顎部72024a及び72024bとの間の関係が示されている。顎部ウイング72026は、第1の顎部72024a及び第2の顎部72024bが閉鎖位置にある場合に(
図86B)顎部ウイング72026が後退するように、第1及び第2の顎部72024a及び72024bと動作可能に係合される。この目的のために、クリップアプライヤ72020は、顎部ウイング72026がクリップマガジン72050の装填アーム72056と係合することなく、クリップマガジン72050を介して挿入されることができる。クリップアプライヤ72020がクリップマガジン72050の後ろの近位位置からクリップマガジン72050を越えて遠位位置へと移動された場合に、クリップアプライヤ72020がクリップマガジン72050に係合して、クリップ72054をエンドエフェクタ72024内へと装填する、その他の実施形態も想定される。
【0124】
クリップアプライヤ73000が
図87A~
図87Dに示されている。クリップアプライヤ73000は、ハウジングから延在する細長いシャフト73010と、細長いシャフト73010から延在する関節継手73020と、関節継手73020から延在するマガジンハウジング73030と、マガジンハウジング73030から延在するエンドエフェクタ73040と、を備える。エンドエフェクタ73040は、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能な、第1の顎部73040a及び第2の顎部73040bを備える。マガジンハウジング73030は、底部ハウジング73030b及び上部ハウジング73030aを備える。上部ハウジング73030aは、関節継手73020に取り付けられた枢動ピン73032の周りで、開放位置(
図87A)と閉鎖位置(
図87C)との間で底部ハウジング73030bに対して移動可能である。マガジンハウジング73030は、その内部に格納された複数のクリップ73054を備えるクリップマガジン73050を受容することができる。クリップ73054はクリップマガジン73030内に装填され、付勢部材又は板ばね73056により定位置に固定される。板ばね73056は、以下にて更に詳細に記載するように、クリップマガジン73050がマガジンハウジング73030内に着座するまで、クリップ73054がクリップマガジン73050から射出されるのを防止する。
【0125】
クリップマガジン73050は、クリップマガジン73050の両側にノッチ73058を更に備える。マガジンマガジン73050をマガジンハウジング73030内に適切に着座させるために、クリップマガジン73050のノッチ73058は、マガジンハウジング73030の突出部73034と整列されて、
図87Bに示されるように、マガジン73050をマガジンハウジング73030内に着座させて整列させる。いったんクリップマガジン73050がマガジンハウジング73030内に設置されると、上部ハウジング73030aは、
図87Cに示されるように、閉鎖位置へと移動することができる。上部ハウジング73030aは、
図87Dに示されるように、クリップマガジン73050がマガジンハウジング73030内に設置され、かつ上部ハウジング73030aが閉鎖位置にある場合に、ロックアウト解放部、又はクリップマガジン73050の板ばね73056を係合する突出部73032を備える。板ばね73056が突出部73032により押し下げられた場合に、クリップ73054は、クリップマガジン73050内の位置にこれ以上固定されず、発射部材により、クリップマガジン73050からエンドエフェクタ73040内へと射出することができる。
【0126】
ここで
図88A~
図88Dを参照すると、クリップマガジン73050からクリップ73054の全てが射出された後、少なくとも1つの新しいクリップ73054が再装填されるまで、クリップマガジン73050がマガジンハウジング73030内へと再設定されることを防止するように、マガジンハウジング73030から取り外された場合に、クリップマガジン73050をロックアウトすることができる。より具体的には、クリップマガジン73030は、クリップ73054が射出された際に、クリップマガジン73030を介して移動するスレッド73052を備える。スレッド73052は、最後のクリップ73054がクリップマガジン73050から射出された場合に、クリップマガジン73050内のノッチ73058と整列されるばね仕掛け式戻り止め73059を備える。クリップマガジン73050がマガジンハウジング73030内に取り付けられ、かつクリップマガジン73050が使用された場合に、ばね仕掛け式戻り止め73059は、
図88B及び88Dに示されるように、突出部73034に対して付勢される。クリップマガジン73050がマガジンハウジング73030から取り外された後、ばね仕掛け式戻り止め73059はノッチ73058を介して突出して、
図88Aに示すように、スレッド73052を定位置に固定する。少なくとも1つのクリップ73054がクリップマガジン73050内へと装填されていない限り、使用済みクリップマガジン73050を、マガジンハウジング73030内へと再設置することができない。より具体的には、ばね仕掛け式戻り止め73059がノッチ73058を占有し、ノッチ73058がマガジンハウジング73030の突出部73034と適切に整列して着座することを可能にしないために、スレッド73052が後退してばね仕掛け式戻り止め73059をノッチ73058から係合解除する(即ち、少なくとも1つのクリップ73054が設置されている)まで、クリップマガジン73050をマガジンハウジング73030内へと設置することができない。
【0127】
クリップアプライヤシステムが、クリップアプライヤと、トロカールと、感知システムと、を備える、その他の実施形態も想定される。クリップアプライヤシステムのクリップアプライヤは、多くの点でクリップアプライヤ72020と類似しており、トロカールは、多くの点でトロカール72010と類似している。トロカールは、例えばトロカールの遠位端部又はその近くに取り付けられた、ホール効果センサなどのセンサを備えることができる。クリップアプライヤは、例えば、クリップアプライヤのエンドエフェクタ内に位置付けられた磁石などの検出可能な要素を更に備える。クリップアプライヤのエンドエフェクタ内の磁石及びトロカールの遠位端部上のホール効果センサが、感知システムに含まれる。感知システムは、トロカール内の無線信号送信機及びクリップアプライヤ内の無線信号受信機を介して、クリップアプライヤの制御システムと信号通信する。クリップアプライヤの制御システムは、ホール効果センサに対する磁石の位置に応じて、エンドエフェクタの顎部の開閉を自動的に制御するように構成される。より具体的には、顎部内の磁石がトロカールのホール効果センサの遠位に所定の距離にて位置付けられ、これにより顎部がトロカールを通過したことを示し、クリップ顎部が、クリップアプライヤの制御システムにより自動的に開放位置へと移動される。更に、クリップアプライヤの制御システムはまた、クリップを開いた顎部に自動的に装填することができる。このような配列は、患者内へと挿入された後にクリップアプライヤを装填するのに必要な時間を短縮する。更に、顎部内の磁石が遠位位置からトロカールのホール効果センサに接近している場合に(即ち、クリップアプライヤが、トロカールに向かって近位方向に後退される場合)、制御システムは、顎部を閉鎖位置へと自動的に移動させて、トロカールを介してクリップアプライヤを後退させる。
【0128】
図89は、本明細書にて記載された種々のクリップアプライヤのうちのいずれかと共に使用するための、制御システム75000の論理図である。制御システム75000は制御回路を備える。制御回路は、プロセッサ75020及びメモリ75030を備えるマイクロコントローラ75040を備える。センサ75080、センサ75090、センサ71502、及びセンサアレイ71940などの1つ以上のセンサは、例えばプロセッサ75020に実時間フィードバックを提供する。制御システム75000は、電気モータ75010を制御するように構成されているモータ駆動装置75050、並びに例えば発射部材70165(
図35A)、圧着駆動装置70180(
図36)、フィーダ部材70630(
図53)、発射部材70640(
図53)及び閉鎖管70620(
図53)など、クリップアプライヤ内の1つ以上の長手方向に移動可能な構成要素の位置を決定するように構成されている、追跡システム75060を更に備える。追跡システム75060はまた、例えば回転可能なクリップマガジン70650(
図52)など、クリップアプライヤ内の1つ以上の回転構成要素の位置を決定するように構成される。追跡システム75060は、プロセッサ75020に位置情報を提供し、これはとりわけ、回転可能なクリップマガジン70650(
図52)の位置を決定し、発射部材、フィーダ部材、閉鎖管及び/又は圧着駆動装置の位置を決定し、同様に、クリップアプライヤの顎部の向きを決定するようにプログラム又は構成されることができる。モータ駆動装置75050は、例えばAllegro Microsystems,Incから入手可能なA3941であってよいが、追跡システム75060で使用するために、その他のモータ駆動装置が容易に代用されることができる。絶対位置決めシステムの詳細な説明は、その開示全部が、本発明において参考として含まれる、米国特許出願公開第2017/0296213号、発明の名称:「SYSTEMS AND METHODS FOR CONTROLLING A SURGICAL STAPLING AND CUTTING INSTRUMENT」に記載されている。
【0129】
マイクロコントローラ75040は、例えばTexas Instruments製のARM Cortexの商品名で知られているものなどの、任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサであってよい。少なくとも1つの状況において、マイクロコントローラ75040は、例えばその詳細が製品データシートから入手可能である、例えば最大40MHzの256KBのシングルサイクルフラッシュメモリ又はその他の不揮発性メモリのオンチップメモリ、性能を40MHz超に改善するためのプリフェッチバッファ、32KBのシングルサイクルシリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)、StellarisWare(登録商標)ソフトウェアを搭載した内部読み出し専用メモリ(ROM)、2KBの電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、1つ以上のパルス幅変調(PWM)モジュール及び/又は周波数変調(FM)、1つ以上の直交エンコーダ入力(QEI)アナログ、12個のアナログ入力チャネルを備える1つ以上の12ビットアナログ-デジタル変換器(ADC)を備える、Texas Instrumentsから入手可能なLM4F230H5QR ARM Cortex-M4Fプロセッサコアであってよい。
【0130】
種々の場合において、マイクロコントローラ75040は、同じくTexas Instruments製のHercules ARM Cortex R4の商品名で知られるTMS570及びRM4xなどの、2つのコントローラ系ファミリーを備える安全コントローラを備える。安全コントローラは、拡張性のある性能、接続性及びメモリの選択肢を提供しながら、高度な集積型安全機構を提供するために、中でも特に、IEC 61508及びISO 26262の安全限界用途専用に構成されてよい。
【0131】
マイクロコントローラ75040は、例えば本明細書にて開示されたクリップアプライヤのうちのいずれかの発射部材、フィーダ部材、圧着駆動装置又は閉鎖管の速度及び/又は位置の正確な制御などの、種々の機能を実行するようにプログラムされる。マイクロコントローラ75040はまた、クリップアプライヤのエンドエフェクタの回転速度及び位置、並びにクリップアプライヤのエンドエフェクタの関節運動速度及び位置を正確に制御するようにプログラムされる。種々の場合において、マイクロコントローラ75040は、マイクロコントローラ75040のソフトウェアにおける応答を計算する。計算された応答は、実際のシステムの測定された応答と比較されて「観測された」応答が得られ、これが実際のフィードバックの判定に用いられる。観測された応答は、シミュレーションによる応答の滑らかで連続的な性質を測定による応答と釣り合わせる好適な同調された値であり、これはシステムに及ぼす外部の影響を検出することができる。
【0132】
モータ75010は、モータ駆動器75050により制御される。種々の形態では、モータ75010は、例えば約25,000RPMの最大回転速度を有するブラシ付きDC駆動モータであってよい。その他の配列では、モータ75010は、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッパモータ、又は任意のその他の好適な電気モータを含んでよい。モータ駆動器75050は、例えば電界効果トランジスタ(FET)を含むHブリッジ駆動器を備えてよい。モータ駆動器75050は、Allegro Microsystems,Incから入手可能なA3941であってよい。A3941モータ駆動器75050は、ブラシ付きDCモータなどの誘導負荷に合わせて特別に設計された外部のNチャネルパワー金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)と共に使用する、フルブリッジコントローラである。種々の場合において、モータ駆動器75050は、固有の電荷ポンプレギュレータを備え、これは、全(>10V)ゲート駆動を7Vまでの電池電圧に提供し、A3941モータ駆動器75050が5.5Vまでの低減ゲート駆動で動作することを可能にする。ブートストラップコンデンサは、NチャネルのMOSFETに必要な上記の電池供給電圧を提供するために用いられてよい。ハイサイド駆動用の内部電荷ポンプにより、DC(100%デューティサイクル)動作が可能となる。フルブリッジは、ダイオード又は同期整流を用いて高速又は低速減衰モードで駆動することができる。低速減衰モードにおいて、電流の再循環は、ハイサイドのFET又はローサイドのFETを介して可能である。電力FETは、抵抗器で調節可能なデッドタイムにより、シュートスルーから保護される。統合診断は、低電圧、温度過昇、及びパワーブリッジの異常を指示するものであり、ほとんどの短絡状態下でパワーMOSFETを保護するように構成されることができる。その他のモータ駆動器は、容易に置換されてよい。
【0133】
追跡システム75060は、例えばセンサ75080、センサ75090、センサ71502、及び感覚アレイ71940などの、1つ以上の位置センサを備える、制御されたモータ駆動回路配列を備える。絶対位置決めシステム用の位置センサは、変位部材の位置に対応する固有の位置信号を提供する。本発明で使用する場合、用語「変位部材」は、本明細書にて開示されたクリップアプライヤのいずれかの任意の移動可能な部材を指すために、一般的に使用される。種々の場合において、変位部材は、直線変位又は回転変位を測定するのに好適な任意の位置センサに連結されてよい。直線変位センサは、接触式又は非接触式変位センサを含んでよい。変位センサは、線形可変差動変圧器(linear variable differential transformers、LVDT)、差動可変磁気抵抗型変換器(differential variable reluctance transducers、DVRT)、スライドポテンショメータ、移動可能な磁石及び
図75に示された配列に類似した一連の直線上に配置されたホール効果センサを備える磁気感知システム、固定された磁石並びに
図81A及び
図81Bに示された配列に類似した一連の移動可能な直線上に配置されたホール効果センサを備える磁気感知システム、移動可能な光源及び一連の直線上に配置された光ダイオード若しくは光検出器を備える光学検出システム、固定された光源及び一連の移動可能な直線上に配置された光ダイオード若しくは光検出器を備える光学検出システム、又はこれらの任意の組み合わせを備えてよい。
【0134】
位置センサ75080、75090、71502及び71940は、例えば磁界の全磁界又はベクトル成分を測定するか否かに基づいて分類される磁気センサなどの、例えば任意の数の磁気感知素子を備えてよい。両方の種類の磁気センサを生産するために用いられる技術は、物理学及び電子工学の多数の側面を含んでいる。磁場検出に用いられる技術としては、とりわけ、探りコイル、フラックスゲート、光ポンピング、核摂動、SQUID、ホール効果、異方性磁気抵抗、巨大磁気抵抗、磁気トンネル接合、巨大磁気インピーダンス、磁歪/圧電複合材、磁気ダイオード、磁気トランジスタ、光ファイバ、光磁気、及び微小電気機械システム系の磁気センサが挙げられる。
【0135】
種々の場合において、追跡システム75060の位置センサのうちの1つ以上は、磁気回転絶対位置決めシステムを備える。このような位置センサは、Austria Microsystems,AGから入手可能なAS5055EQFTシングルチップ磁気回転位置センサとして実装されてよく、絶対位置決めシステムを提供するために、コントローラ75040とインターフェース接続することができる。特定の状況において、位置センサは、低電圧低電力の構成要素を備え、磁石に隣接して配置された位置センサの領域に、4つのホール効果要素を含む。更に、高解像度ADC及びスマート電力管理コントローラがチップ上に設けられている。加算、減算、ビットシフト、及びテーブル参照演算のみを必要とする、双曲線関数及び三角関数を計算する簡潔かつ効率的なアルゴリズムを実装するために、1桁毎の方法とボルダーアルゴリズム(Volder's algorithm)としても知られる、CORDIC(座標回転デジタルコンピュータの略)プロセッサが提供される。角度位置、アラームビット及び磁界情報は、SPIインターフェースなどの標準的なシリアル通信インターフェースを介してコントローラ75040に伝送される。位置センサは、例えば12ビット又は14ビットの解像度を提供することができる。位置センサは、例えば小型のQFN16ピン4×4×0.85mmパッケージで提供されるAS5055チップであることができる。
【0136】
追跡システム75060は、PID、状態フィードバック、及び適応コントローラなどのフィードバックコントローラを備えてよく、かつ/又はこれを実装するようにプログラムされてよい。電源が、フィードバックコントローラからの信号を、システムへの物理的入力、この場合は電圧へと変換する。その他の例としては、電圧、電流、及び力のパルス幅変調(PWM)及び/又は周波数変調(FM)が挙げられる。位置に加えて、物理的システムの物理パラメータを測定するために、その他のセンサ(複数可)が提供されてよい。種々の場合において、その他のセンサ(複数可)としては、その全体が本明細書に参照として組み込まれる、米国特許第9,345,481号明細書、発明の名称:「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、その全体が本明細書に参照として組み込まれる、米国特許出願公開第2014/0263552号、発明の名称:「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、及びその全体が本明細書に参照として組み込まれる、米国特許出願第15/628,175号、発明の名称:「TECHNIQUES FOR ADAPTIVE CONTROL OF MOTOR VELOCITY OF A SURGICAL STAPLING AND CUTTING INSTRUMENT」に記載されているものなどのセンサ配列を挙げることができる。デジタル信号処理システムでは、絶対位置決めシステムはデジタルデータ取得システムに連結され、ここで絶対位置決めシステムの出力は、有限の解像度及びサンプリング周波数を有する。絶対位置決めシステムは、計算された応答を測定された応答に向かって駆動する加重平均及び理論制御ループなどのアルゴリズムを用いて、計算された応答を測定された応答と組み合わせるために、比較及び組み合わせ回路を備えてよい。入力を知ることにより物理的システムの状態及び出力がどうなるかを予測するために、物理的システムの計算された応答は、質量、慣性、粘性摩擦、誘導抵抗などの特性を考慮に入れる。
【0137】
絶対位置決めシステムは、モータ75010が、装置アクチュエータ、発射部材、フィーダ部材、フィーダ駆動装置、圧着駆動装置、閉鎖管等の位置を推定する、単に前方又は後方に経たステップの数をカウントする従来の回転エンコーダで必要となり得るような、変位部材をリセット(ゼロ又は定)位置へ後退又は前進させることなしに器具の電源投入時に変位部材の絶対位置を提供する。
【0138】
歪みゲージ又は微小歪みゲージを備えるセンサ75080は、例えば圧着動作中に顎部が経験する歪みなどの、例えばクリップアプライヤのエンドエフェクタの1つ以上のパラメータを測定するように構成される。一実施形態では、センサ75080は、例えば上述した歪みゲージ71720及び71730(
図79)を備えることができる。測定された歪みは、デジタル信号に変換されて、プロセッサ75020に提供される。センサ75080に加えて、又はセンサ75080の代わりに、負荷センサを備えるセンサ75090は、例えば閉鎖駆動システムによりクリップアプライヤの顎部に加えられる閉鎖力を測定することができる。種々の場合において、モータ75010による電流引き込みを測定するために、電流センサ75070を用いることができる。クリップを圧着するよう第1及び第2の顎部を締付するために必要とされる力は、例えばモータ75010により引き込まれる電流に対応することができる。測定された力は、デジタル信号に変換されて、プロセッサ75020に提供される。磁場センサは、捕捉された組織の厚さを測定するために用いることができる。磁場センサの測定値もまたデジタル信号に変換されて、プロセッサ75020に提供することができる。
【0139】
組織圧縮、組織厚及び/又はエンドエフェクタを閉鎖して、センサにより測定された組織の周りのクリップを圧着するために必要な力の測定値は、コントローラ75040により使用されて、追跡される移動可能な部材の位置及び/又は速度を特徴付けることができる。少なくとも1つの状況において、メモリ75030は、評価においてコントローラ75040により用いることができる技術、等式及び/又はルックアップテーブルを記憶することができる。種々の場合において、コントローラ75040は、クリップアプライヤのユーザに、クリップアプライヤが操作されるべき方法の選択を提供することができる。この目的のために、ディスプレイ75044は、クリップアプライヤの種々の動作条件を表示することができ、データ入力のためのタッチスクリーン機能を含むことができる。更に、ディスプレイ75044上に表示される情報は、1つ以上の内視鏡の撮像モジュール及び/又は外科手術中に使用される1つ以上の追加の外科用器具の撮像モジュールを介して取得された画像と、重ね合わせることができる。
【0140】
上述のように、本明細書にて開示されたクリップアプライヤは、制御システムを含んでよい。制御システムのそれぞれは、1つ以上のプロセッサ及び/又はメモリデバイスを有する回路基板を備えることができる。とりわけ、制御システムは、例えばセンサデータを記憶するように構成される。これらはまた、例えばハンドル700(
図29)などのハンドル又はハウジングに取り付けられたクリップアプライヤの種類を識別するデータを記憶するように、構成される。より具体的には、クリップアプライヤの種類は、センサによりハンドル又はハウジングに取り付けられた場合に識別することができ、センサデータは、制御システム内に記憶することができる。更に、それらはまた、クリップアプライヤが以前に使用されているか及び/又は動作中にクリップマガジン又はクリップアプライヤのクリップカートリッジからいくつのクリップが射出されたかを含むデータを記憶するように、構成される。この情報は、クリップアプライヤが使用に適しているか及び/又は所定の回数未満で使用されているかどうかを評価する制御システムにより、入手することができる。
【0141】
本明細書で説明した外科用器具システムは、電気モータにより動作するが、本明細書に記載された外科用器具システムは、任意の好適な方式で動作することができる。特定の状況において、本明細書に開示されるモータは、ロボット制御システムの部分を備えてよい。例えば、米国特許出願第13/118,241号、発明の名称:「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在、米国特許第9,072,535号明細書は、例えばロボット外科用器具システムのいくつかの実施例をより詳細に開示しており、その開示全部が、本発明において参考として含まれる。
【実施例】
【0142】
実施例1-モータを備えるハウジングと、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、外科用装置に解放可能に取り付けられた第1のクリップマガジンを備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。第1のクリップマガジンは、複数の第1のクリップを備え、複数の第2のクリップを備える第2のクリップマガジンと交換可能である。外科用装置は、モータに動作可能に応答する発射駆動装置を更に備える。発射駆動装置は、第1のクリップマガジンが外科用装置に取り付けられた場合に、第1のクリップを第1のクリップマガジンからエンドエフェクタ内へと移動させるように構成されている。発射駆動装置は、第2のクリップマガジンが外科用装置に取り付けられた場合に、第2のクリップを第2のクリップマガジンからエンドエフェクタ内へと移動させるように更に構成されている。外科用装置は、モータに動作可能に応答する圧着駆動装置を更に備える。圧着駆動装置は、第1のクリップマガジンが外科用装置に取り付けられた場合に、第1の圧着ストローク中にエンドエフェクタ内に位置付けられた第1のクリップを圧着するように構成されている。圧着駆動装置は、第2のクリップマガジンが外科用装置に取り付けられた場合に、第2の圧着ストローク中にエンドエフェクタ内に位置付けられた第2のクリップを圧着するように更に構成されている。外科用装置は、第1の圧着ストローク中に、エンドエフェクタ内の歪みを測定するように構成されている歪みゲージを更に備える。外科用装置は、モータ及び歪みゲージと信号通信するモータコントローラを更に備える。モータコントローラは、第1の圧着ストローク中にエンドエフェクタ内で測定された歪みに基づいて第2の圧着ストロークを修正するように、構成されている。
【0143】
実施例2-ハウジングがハンドルを備える、実施例1に記載の外科用装置。
【0144】
実施例3-ハウジングがロボットシステムに連結可能である、実施例1に記載の外科用装置。
【0145】
実施例4-第2のクリップマガジンを更に備える、実施例1、2又は3に記載の外科用装置。
【0146】
実施例5-モータを備えるハウジングと、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、第1の複数のクリップを備える第1のクリップマガジンと、を備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。第1のクリップマガジンは、第2の複数のクリップを備える第2のクリップマガジンと交換可能である。外科用装置は、第1のクリップマガジンが外科用装置に取り付けられた場合に、第1のクリップを第1のクリップマガジンからエンドエフェクタ内へと移動させるように構成されている発射駆動装置を更に備える。発射駆動装置は、第2のクリップマガジンが外科用装置に取り付けられた場合に、第2のクリップを第2のクリップマガジンからエンドエフェクタ内へと移動させるように更に構成されている。外科用装置は、第1のクリップマガジンが外科用装置に取り付けられた場合に、第1の圧着ストロークを実行するように構成されている圧着駆動装置を更に備える。圧着駆動装置は、第2のクリップマガジンが外科用装置に取り付けられた場合に、第2の圧着ストロークを実行するように更に構成されている。外科用装置は、第1の圧着ストローク中に、エンドエフェクタ内の歪みを測定するように構成されている歪みゲージを更に備える。外科用装置は、モータ及び歪みゲージと信号通信するモータコントローラを更に備える。モータコントローラは、第1の力で第1の圧着ストロークにわたって圧着駆動装置を移動させるように構成されている。モータコントローラは、第1の力とは異なる第2の力で、第2の圧着ストロークにわたって圧着駆動装置を移動させるように、更に構成されている。第2の力は、第1の圧着ストローク中に測定された歪みにより、少なくとも部分的に決定される。
【0147】
実施例6-ハウジングがハンドルを備える、実施例5に記載の外科用装置。
【0148】
実施例7-ハウジングがロボットシステムに連結可能である、実施例5に記載の外科用装置。
【0149】
実施例8-第2のクリップマガジンを更に備える、実施例5、6又は7に記載の外科用装置。
【0150】
実施例9-モータを備えるハウジングと、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。エンドエフェクタは第1の顎部及び第2の顎部を備える。第1の顎部及び第2の顎部は、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能である。外科用装置は、複数のクリップを備える第1のクリップカートリッジを更に備える。第1のクリップカートリッジは、外科用装置に取り外し可能に取り付けられる。外科用装置は、複数のクリップを備える第2のクリップカートリッジを更に備える。第2のクリップカートリッジは、第1のクリップカートリッジが外科用装置に取り付けられていない場合に、外科用装置に取り外し可能に取り付けできる。外科用装置は、別個の発射ストローク中に、第1のクリップカートリッジ内の各クリップ及び第2のクリップカートリッジ内の各クリップをエンドエフェクタ内へと移動させるように構成されている、フィーダ部材を更に備える。外科用装置は、第1のクリップカートリッジ内の各クリップ及び第2のクリップカートリッジ内の各クリップの圧着ストローク中に、第1の顎部及び第2の顎部を閉鎖位置に向かって移動させるように構成されている、圧着駆動装置を更に備える。外科用装置は、エンドエフェクタ内に位置付けられた歪みゲージを更に備える。歪みゲージは、第1のクリップカートリッジからの各クリップの圧着ストローク中に、エンドエフェクタ内の歪みを測定するように構成される。外科用装置は、第1のクリップカートリッジからの各クリップの圧着ストローク中に測定された歪みを記憶するように構成されているメモリを備える、モータコントローラを更に備える。モータコントローラは、メモリ及び歪みゲージと信号通信するプロセッサを更に備える。プロセッサは、メモリ内に記憶された歪みに基づいて、第2のクリップカートリッジからの各クリップの圧着ストロークを修正するように構成されている。
【0151】
実施例10-ハウジングがハンドルを備える、実施例9の外科用装置。
【0152】
実施例11-ハウジングがロボットシステムに連結可能である、実施例9に記載の外科用装置。
【0153】
実施例12-ハウジングから延びるシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を備えるクリップを適用するための外科用装置。エンドエフェクタは、そこから延在する第1の突出部を備える第1の顎部、及びそこから延在する第2の突出部を備える第2の顎部、を備える。第1の顎部及び第2の顎部は、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能である。第1の顎部及び第2の顎部は、受容チャンバを少なくとも部分的に画定する。外科用装置は、格納チャンバ及び格納チャンバ内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップを備えるカートリッジを更に備え、各クリップは格納構成にある。外科用装置は、格納チャンバ内に位置付けられたクリップを、第1の突出部及び第2の突出部上に前進させるように構成されている、発射駆動装置を更に備える。外科用装置は、後退ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を開放位置へと移動させるように構成されている圧着駆動装置を更に備える。第1の突出部及び第2の突出部上に位置付けられたクリップは、後退ストローク中に、格納構成から展開構成へと移行する。展開構成は格納構成よりも大きい。
【0154】
実施例13-発射駆動装置が、展開構成にあるクリップを受容チャンバ内へと前進させるように更に構成されており、圧着駆動装置が、圧着ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を閉鎖位置へと移動させるように更に構成されており、圧着ストローク中にクリップが患者の組織の周りで圧着される、実施例12に記載の外科用装置。
【0155】
実施例14-圧着されたクリップは、第1の顎部及び第2の顎部が圧着駆動装置の別の後退ストローク中に開放位置へと移動された場合に、受容チャンバから解放され、別のクリップが、別の後退ストローク中に格納構成から展開構成へと移行される、実施例13に記載の外科用装置。
【0156】
実施例15-発射駆動装置が、クリップの格納構成から展開構成への移行中に、クリップの近位部分を支持するように構成されている支持部分を備える、実施例12、13、又は14に記載の外科用装置。
【0157】
実施例16-第1の顎部が第1のカム部材を備え、第2の顎部が第2のカム部材を備え、第1のカム部材及び第2のカム部材が、圧着駆動装置と相互作用して、後退ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を開放位置へと移動させる、実施例12、13、14又は15に記載の外科用装置。
【0158】
実施例17-第1の突出部が第1の角度付き表面を備え、第2の突出部が第2の角度付き表面を備え、クリップが受容チャンバに向かって前進した場合に、第1の角度付き表面及び第2の角度付き表面により、クリップが第1の突出部及び第2の突出部を通り過ぎて摺動することを可能にする、実施例12、13、14、15又は16に記載の外科用装置。
【0159】
実施例18-カートリッジが外科用装置に解放可能に取り付けできる、実施例12、13、14、15、16又は17に記載の外科用装置。
【0160】
実施例19-ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を備えるクリップを適用するための外科用装置。エンドエフェクタは受容チャンバを備える。外科用装置は、クリップカートリッジ内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップを更に備える。クリップカートリッジは、外科用装置に解放可能に取り付けることができる。各クリップは、外科用装置の動作中に複数の状態をとるように構成されている。複数の状態は格納状態を含み、各クリップは、格納状態にある場合に第1の寸法を備える。複数の状態は展開状態を更に含み、各クリップは、展開状態にある場合に第1の寸法よりも大きい第2の寸法を備える。外科用装置は、クリップを格納状態から展開状態へと移行させるように構成されている予備形成特徴部を更に備える。外科用装置は、クリップをクリップカートリッジからエンドエフェクタの受容チャンバ内へと前進させるように構成されている、発射駆動装置を更に備える。
【0161】
実施例20-圧着ストローク中に、患者の組織の周りで受容チャンバ内のクリップを圧着するように構成されている圧着駆動装置を更に備える、実施例19に記載の外科用装置。
【0162】
実施例21-圧着されたクリップが、圧着駆動装置の後退ストローク中に受容チャンバから解放され、別のクリップが後退ストローク中に格納状態から展開状態へと移行される、実施例20に記載の外科用装置。
【0163】
実施例22-発射駆動装置が、クリップの格納状態から展開状態への移行中に、クリップの近位部分を支持するように構成されている支持部分を備える、実施例19、20、又は21に記載の外科用装置。
【0164】
実施例23-クリップが受容チャンバ内へと前進した場合に、支持部分が、クリップの近位部分を支持するように更に構成されている、実施例22に記載の外科用装置。
【0165】
実施例24-エンドエフェクタが、受容チャンバを少なくとも部分的に画定する第1の顎部及び第2の顎部を更に備え、第1の顎部及び第2の顎部が、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能であり、予備形成特徴部が、第1の顎部上の第1の突出部及び第2の顎部上の第2の突出部を備える、実施例19、20、21、22又は23に記載の外科用装置。
【0166】
実施例25-第1の突出部が第1の角度付き表面を備え、第2の突出部が第2の角度付き表面を備え、クリップが受容チャンバに向かって移動された場合に、第1の角度付き表面及び第2の角度付き表面が、予備形成特徴部上のクリップの移動を促進する、実施例24に記載の外科用装置。
【0167】
実施例26-ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を備えるクリップを適用するための外科用装置。エンドエフェクタは受容チャンバを備える。外科用装置は、外科用装置内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップを更に備える。各クリップは、外科用装置の動作中に格納構成及び展開構成を含む。展開構成は格納構成よりも大きい。外科用装置は、展開構成にある第1のクリップを受容チャンバ内に前進させるように構成されている、往復式発射駆動装置を更に備える。外科用装置は、完全な後退位置と完全な前進位置との間で移動可能な圧着駆動装置を更に備える。圧着駆動装置は、圧着駆動装置が完全な前進位置に向かって移動された場合に、展開構成にある第1のクリップを圧着するように構成されている。圧着駆動装置が完全な後退位置に向かって移動された場合に、第1のクリップは受容チャンバから解放され、かつ第2のクリップは展開構成へと移行される。
【0168】
実施例27-外科用装置に解放可能に取り付け可能なクリップマガジンを更に備え、クリップマガジンが、複数のクリップを格納構成で格納する、実施例26に記載の外科用装置。
【0169】
実施例28-往復式発射駆動装置が、クリップマガジンから展開位置へとクリップを前進させるように更に構成されており、クリップが展開位置において展開構成へと移行される、実施例27に記載の外科用装置。
【0170】
実施例29-エンドエフェクタが、圧着駆動装置が完全な後退位置に向かって移動された場合に、クリップを格納構成から展開構成へと移行させるように構成されている予備形成特徴部を更に備える、実施例28に記載の外科用装置。
【0171】
実施例30-往復式発射駆動装置が、第1のクリップの格納構成から展開構成への移行中に第1のクリップの近位部分を支持するように構成されている支持部分を備える、実施例26、27、28、又は29に記載の外科用装置。
【0172】
実施例31-支持部分が、第1のクリップの受容チャンバへの前進中に第1のクリップの近位部分を支持するように更に構成されている、実施例30に記載の外科用装置。
【0173】
実施例32-長手方向軸を含むシャフトを備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。外科用装置は、シャフトから延在するマガジンハウジングと、マガジンハウジングから延在するエンドエフェクタと、マガジンハウジングに解放可能に取り付け可能な再装填可能なクリップマガジンと、を更に備える。再装填可能なクリップマガジンは、長手方向軸の周りで回転可能である。再装填可能なクリップマガジンは、クリップマガジン内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップ、ノッチ、及び複数のクリップが再装填可能なクリップマガジンからエンドエフェクタ内へと射出されて、再装填可能なクリップマガジンが、マガジンハウジングから取り外された場合に、ノッチ内へと突出するように構成されている付勢部材を備える。付勢部材は、再装填可能なクリップマガジンが空の場合に、再装填可能なクリップマガジンがマガジンハウジングへと再取り付けされることを防止する。
【0174】
実施例33-付勢部材は、少なくとも1つのクリップがクリップマガジン内へと装填された場合に、ノッチとの係合から外れるように移動される、実施例32に記載の外科用装置。
【0175】
実施例34-マガジンハウジングは、クリップマガジンが空ではなく、かつマガジンハウジングへと取り付けられた場合に、ノッチ内へと延在するように構成されている突出部を備える、実施例32又は33に記載の外科用装置。
【0176】
実施例35-クリップマガジンがマガジンハウジングへと取り付けられた場合に、クリップをクリップマガジンからエンドエフェクタ内へと射出するように構成されている発射部材を更に備える、実施例32、33、又は34に記載の外科用装置。
【0177】
実施例36-エンドエフェクタが第1の顎部及び第2の顎部を備え、第1の顎部及び第2の顎部の一方が、開放位置と閉鎖位置との間で第1の顎部及び第2の顎部の他方に対して移動可能であり、第1の顎部及び第2の顎部が閉鎖位置に向かって移動された場合に、第1の顎部及び第2の顎部がエンドエフェクタ内に位置付けられたクリップを圧着するように構成されている、実施例35に記載の外科用装置。
【0178】
実施例37-マガジンハウジングをシャフトに回転可能に接続する関節継手を更に備え、マガジンハウジングが、非関節運動位置と関節運動位置との間でシャフトに対して移動可能である、実施例32、33、34、35又は36に記載の外科用装置。
【0179】
実施例38-ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するマガジンハウジングを備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。マガジンハウジングはロックアウト解放部を備える。外科用装置は、マガジンハウジングから延在するエンドエフェクタと、マガジンハウジングに解放可能に取り付け可能である、再装填可能クリップマガジンと、を更に備える。再装填可能なクリップマガジンは、クリップマガジン内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップ、及びクリップマガジンがマガジンハウジングに取り付けられていない場合に、複数のクリップがクリップマガジンから射出されることを防止するように構成されているロックアウトを備え、クリップマガジンがマガジンハウジングに取り付けられている場合に、クリップマガジンのロックアウトが、クリップマガジンからクリップを射出することを可能にするように、マガジンハウジングのロックアウト解放部により無効化される。
【0180】
実施例39-クリップは、ロックアウトが無効化された後に、発射部材によりクリップマガジンから射出される、実施例38に記載の外科用装置。
【0181】
実施例40-マガジンハウジングが、底部及び開放位置と閉鎖位置との間で底部に対して移動可能な上部を更に備える、実施例38又は39に記載の外科用装置。ロックアウト解放部は上部から延在する。
【0182】
実施例41-クリップマガジンがマガジンハウジングに取り付けられ、マガジンハウジングの上部が閉鎖位置にある場合に、ロックアウト解放部がロックアウトにより無効化される、実施例40に記載の外科用装置。
【0183】
実施例42-マガジンハウジングのロックアウト解放部が、マガジンハウジングの上部から延在する突出部を備える、実施例40又は41に記載の外科用装置。
【0184】
実施例43-クリップマガジンのロックアウトが付勢部材を備える、実施例42に記載の外科用装置。
【0185】
実施例44-クリップマガジンがマガジンハウジングに取り付けられ、かつマガジンハウジングの上部が閉鎖位置にある場合に、マガジンハウジングの上部の突出部がクリップの付勢部材と係合して、クリップマガジンのロックアウトを無効化する、実施例43に記載の外科用装置。
【0186】
実施例45-マガジンハウジングをシャフトに回転可能に接続する関節継手を更に備え、マガジンハウジングが、非関節運動位置と関節運動位置との間でシャフトに対して移動可能である、実施例38、39、40、41、42、43又は44に記載の外科用装置。
【0187】
実施例46-ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、エンドエフェクタに動作可能に取り付け可能な交換可能なクリップマガジンと、を備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。エンドエフェクタはレシーバを備える。交換可能なクリップマガジンは、交換可能なクリップマガジン内部に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップ、及びクリップマガジンがエンドエフェクタに取り付けられていない場合に、複数のクリップがクリップマガジンから射出されるのを防止するように構成されている付勢部材を備える。
【0188】
実施例47-クリップマガジンがノッチを更に備え、付勢部材が、クリップマガジンが空である場合にノッチ内へと延在する、実施例46に記載の外科用装置。
【0189】
実施例48-エンドエフェクタが、クリップマガジンがエンドエフェクタに取り付けられた場合にノッチ内へと延在するように構成されている突出部を更に備え、突出部は、付勢部材がノッチ内へと延在することを防止する、実施例47に記載の外科用装置。
【0190】
実施例49-クリップマガジンがエンドエフェクタに取り付けられた場合に、クリップをクリップマガジンからエンドエフェクタのレシーバ内へと射出するように構成されている発射部材を更に備える、実施例46、47又は48に記載の外科用装置。
【0191】
実施例50-エンドエフェクタが、レシーバを少なくとも部分的に画定する第1の顎部及び第2の顎部を備え、第1の顎部及び第2の顎部の一方は、開放位置と閉鎖位置との間で第1の顎部及び第2の顎部の他方に対して移動可能であり、第1の顎部及び第2の顎部が閉鎖位置に向かって移動された場合に、第1の顎部及び第2の顎部がレシーバ内に位置付けられたクリップを圧着するように構成されている、実施例49に記載の外科用装置。
【0192】
実施例51-エンドエフェクタをシャフトに回転可能に接続する関節継手を更に備え、エンドエフェクタが、非関節運動位置と関節運動位置との間でシャフトに対して移動可能である、実施例46、47、48、49又は50に記載の外科用装置。
【0193】
実施例52-回転運動を出力するように構成されているモータを備えるハウジングを備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。外科用装置は、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタを更に備える。エンドエフェクタは、シャフトに回転可能に連結された第1の顎部、シャフトに回転可能に連結された第2の顎部、及び受容チャンバ、を備える。外科用装置は、圧着ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を互いに向かって移動させるように構成されている、圧着駆動装置を更に備える。圧着駆動装置は、回転運動に動作可能に応答する。外科用装置は、複数のクリップを備えるクリップマガジンを更に備える。複数のクリップは、クリップマガジン内にある場合に格納構成にある。外科用装置は、回転運動に応答して、クリップ供給ストローク中にクリップをクリップマガジンからエンドエフェクタ内の形成位置へと移動させるように構成されている往復式発射駆動装置を更に備え、形成位置にあるクリップは形成構成にあり、形成構成は格納構成と同じである。外科用装置は、圧着駆動装置から独立して往復式発射駆動装置を制御するように構成されている、モータコントローラを更に備える。モータコントローラは、外科用装置が処置領域へと挿入された後に、モータを作動させてクリップ供給ストロークを実行するように構成されている。
【0194】
実施例53-プロセッサ及びメモリを更に備え、モータコントローラが、プロセッサ及びメモリを介してモータを制御するように構成されている、実施例52に記載の外科用装置。
【0195】
実施例54-プロセッサが、メモリ内に記憶されたモータ制御アルゴリズムを実行するように構成されており、クリップ供給ストロークから独立して、圧着ストロークにわたって圧着駆動装置を移動させる、実施例53に記載の外科用装置。
【0196】
実施例55-プロセッサが、メモリ内に記憶されたモータ制御アルゴリズムを実行するように構成されており、圧着ストロークから独立して、クリップ供給ストロークにわたって往復式発射駆動装置を前進させる、実施例53に記載の外科用装置。
【0197】
実施例56-クリップマガジンが交換可能である、実施例52、53、54又は55に記載の外科用装置。
【0198】
実施例57-ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。エンドエフェクタは、第1の顎部、第2の顎部、及び圧着駆動装置を備える。第1の顎部及び第2の顎部は、開放構成と閉鎖構成との間で互いに対して移動可能である。圧着駆動装置は、開放構成と閉鎖構成との間で、第1の顎部及び第2の顎部を移行させるように構成されている。外科用装置は、複数のクリップを備えるクリップマガジンと、クリップをクリップマガジンからエンドエフェクタ内の形成位置へとクリップを移動させるように構成されているフィーダ駆動装置と、複数のモードで外科用装置を動作させるように構成されている制御システムと、を更に備える。複数のモードは第1のモードを備え、第1の顎部及び第2の顎部が開放構成に向かって移動され、フィーダ駆動装置は、クリップマガジンから形成位置へとクリップを移動させず、第1の顎部及び第2の顎部が開放構成に向かって移動されて、フィーダ駆動装置は、マガジンから形成位置へとクリップを移動させる第2のモード、を備える。
【0199】
実施例58-回転運動を出力するように構成されているモータを更に備え、圧着駆動装置は、回転運動に動作可能に応答し、フィーダ駆動装置は回転運動に動作可能に応答する、実施例57に記載の外科用装置。
【0200】
実施例59-圧着駆動装置及びフィーダ駆動装置が、互いに動作可能に独立している、実施例57又は58に記載の外科用装置。
【0201】
実施例60-制御システムが、プロセッサ及びメモリを備えるモータコントローラを備え、モータコントローラは、メモリ内に格納されかつプロセッサにより実行される命令に基づいてモータを制御するように構成されている、実施例57、58又は59に記載の外科用装置。
【0202】
実施例61-プロセッサが、メモリ内に記憶されたモータ制御アルゴリズムを実行するように構成されており、第1の顎部及び第2の顎部を開放構成に向かって移行させる、実施例60に記載の外科用装置。
【0203】
実施例62-プロセッサが、メモリ内に記憶されたモータ制御アルゴリズムを実行するように構成されており、クリップをクリップマガジンからエンドエフェクタ内の形成位置へと移動させる、実施例60に記載の外科用装置。
【0204】
実施例63-クリップマガジンは交換可能である、実施例57、58、59、60、61又は62に記載の外科用装置。
【0205】
実施例64-クリップマガジンは、別の複数のクリップを再装填可能である、実施例57、58、59、60、61、62又は63に記載の外科用装置。
【0206】
実施例65-回転運動を出力するように構成されているモータを備えるハウジングと、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。エンドエフェクタは、シャフトに回転可能に連結された第1の顎部、及びシャフトに回転可能に連結された第2の顎部、を備える。外科用装置は、回転運動に応答して、圧着ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を互いに向かって移動させるように構成されている、圧着駆動装置を更に備える。外科用装置は、複数のクリップを備えるクリップカートリッジを更に備える。外科用装置は、回転運動に応答して、クリップ供給ストローク中にクリップをクリップカートリッジからエンドエフェクタ内へと移動させるように構成されている発射部材を更に備える。外科用装置は、圧着駆動装置から独立して発射部材を制御するように構成されている、モータコントローラを更に備える。モータコントローラは、外科用装置が処置領域へと挿入された後に、モータを作動させてクリップ供給ストロークを実行するように構成されている。
【0207】
実施例66-プロセッサ及びメモリを更に備え、モータコントローラが、プロセッサ及びメモリを介してモータを制御するように構成されている、実施例65に記載の外科用装置。
【0208】
実施例67-圧着駆動装置及び発射部材が、互いに動作可能に独立している、実施例65又は66に記載の外科用装置。
【0209】
実施例68-モータコントローラが、メモリ内に記憶されたモータ制御アルゴリズムを実行するように構成されており、クリップ供給ストロークから独立して、圧着ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を互いに向かって移動させる、実施例66に記載の外科用装置。
【0210】
実施例69-モータコントローラが、メモリ内に記憶されたモータ制御アルゴリズムを実行するように更に構成されており、圧着ストロークから独立して、クリップ供給ストロークにわたって発射部材を前進させる、実施例66に記載の外科用装置。
【0211】
実施例70-クリップカートリッジは、別の複数のクリップを備える別のクリップカートリッジと交換可能である、実施例65、66、67、68又は69に記載の外科用装置。
【0212】
実施例71-クリップカートリッジは、別の複数のクリップを再装填可能である、実施例65、66、67、68、69又は70に記載の外科用装置。
【0213】
実施例72-回転運動を出力するように構成されているモータを備えるハウジングと、モータに電力を供給するように構成されている電源と、モータの電流引き込みを測定するように構成されている電流計と、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。エンドエフェクタは、シャフトに回転可能に連結された第1の顎部、シャフトに回転可能に連結された第2の顎部、及びレシーバ、を備える。外科用装置は、圧着ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を互いに向かって移動させるように構成されている、圧着駆動装置を更に備える。圧着駆動装置は、回転運動に動作可能に応答する。外科用装置は、複数のクリップを備えるクリップマガジンと、発射ストローク中にクリップマガジンからエンドエフェクタのレシーバへとクリップを前進させるように構成されている往復式発射駆動装置を更に備える。往復式発射駆動装置は、回転運動に動作可能に応答する。外科用装置は、電流計に接続されたモータコントローラを更に備える。モータコントローラは、モータの電流引き込みが閾値に達した場合に、発射ストロークの速度を調節するように構成されている。
【0214】
実施例73-発射ストロークの速度が調節され、かつモータの電流引き込みが閾値を更に超えた後に、モータコントローラがモータを停止するように構成されている、実施例72に記載の外科用装置。
【0215】
実施例74-発射ストロークの速度が調節され、かつモータの電流引き込みが閾値を更に超えた後に、モータコントローラが、モータの方向を逆転させて、短いストローク距離にわたって発射部材を後退させるように構成されている、実施例72に記載の外科用装置。
【0216】
実施例75-圧着駆動装置が、後退ストローク中に、第1の顎部及び第2の顎部を互いから離れる方向に移動させるように更に構成されている、実施例74に記載の外科用装置。
【0217】
実施例76-発射部材が短いストローク距離にわたって後退させられた後に、モータコントローラが、後退ストロークにわたって圧着駆動装置を移動させるように更に構成されている、実施例75に記載の外科用装置。
【0218】
実施例77-クリップマガジンが外科用装置取り外し可能に取り付けできる、実施例72、73、74、75、又は76に記載の外科用装置。
【0219】
実施例78-クリップマガジンが使い果たされた場合に、クリップマガジンは別の複数のクリップを再装填されるように構成されている、実施例72、73、74、75、76、又は77に記載の外科用装置。
【0220】
実施例79-回転運動を出力するように構成されているモータを備えるハウジングと、モータに電力を供給するように構成されている電源と、モータを制御するように構成されているモータコントローラと、モータの電流引き込みを測定するように構成されている電流計と、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。エンドエフェクタは第1の顎部及び第2の顎部を備える。第1の顎部及び第2の顎部は、互いに対して、完全な開放位置と、開放位置と、閉鎖位置との間で移動可能である。外科用装置は、完全な開放位置と、開放位置と、閉鎖位置との間で、第1の顎部及び第2の顎部を互いに対して移動させるように構成されている圧着駆動装置を更に備える。外科用装置は、複数のクリップを備えるクリップマガジンを更に備える。外科用装置は、発射ストローク中にクリップをクリップマガジンからエンドエフェクタ内へと前進させるように構成されている、往復式発射駆動装置を更に備える。往復式発射駆動装置は、回転運動に動作可能に応答し、クリップがエンドエフェクタ内で詰まっている場合に、電流計は、詰まったクリップを検出するように構成されており、圧着駆動装置は、第1の顎部及び第2の顎部を完全な開放位置へと移動させるように構成されている。
【0221】
実施例80-圧着駆動装置が回転運動に動作可能に応答する、実施例79の外科用装置。
【0222】
実施例81-モータコントローラがモータ及び電流計と信号通信する、実施例79又は80に記載の外科用装置。
【0223】
実施例82-電流計がモータの電流引き込みを測定するように構成されており、モータの電流引き込みが閾値を超えた場合に、電流計が詰まったクリップを検出する、実施例79、80又は81に記載の外科用装置。
【0224】
実施例83-第1の顎部及び第2の顎部が突出部を備え、電流計が詰まったクリップを検出した場合に、第1の顎部及び第2の顎部を完全な開放位置へと移動させるように、突出部は、圧着駆動装置により動作可能に係合されている、実施例79、80、81又は82に記載の外科用装置。
【0225】
実施例84-モータコントローラは、電流計が詰まったクリップを検出した場合に、往復式発射駆動装置を短いストローク距離だけ後退させるように構成されている、実施例79、80、81、82又は83に記載の外科用装置。
【0226】
実施例85-クリップマガジンが外科用装置に取り外し可能に取り付けできる、実施例79、80、81、82、83又は84に記載の外科用器具。
【0227】
実施例86-クリップマガジンが使い果たされた場合に、クリップマガジンは別の複数のクリップを再装填されるように構成されている、実施例79、80、81、82、83、84又は85に記載の外科用装置。
【0228】
実施例87-モータを備えるハウジングを備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。外科用装置は、ハウジングから延在するシャフトと、モータの電流引き込みを測定するように構成されている電流センサと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を更に備える。エンドエフェクタは第1の顎部及び第2の顎部を備える。第1の顎部及び第2の顎部は、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能である。外科用装置は、複数のクリップを格納するように構成されているクリップカートリッジを更に備える。外科用装置は、発射ストローク中にクリップカートリッジからクリップを前進させるように構成されている、フィーダ部材を更に備える。フィーダ部材は、後退ストローク中に後退するように更に構成されている。フィーダ部材は、回転運動に動作可能に応答する。外科用装置は、後退ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を開放位置に向かって移動させるように構成されている、閉鎖管を更に備える。閉鎖管は、回転運動に動作可能に応答する。外科用装置は、電流センサ及びモータと信号通信するモータコントローラを更に備える。モータコントローラは、電流センサが閾値を超える電流引き込みを検出した場合に、後退ストロークにわたってフィーダ部材を移動させて、後退ストロークにわたって閉鎖管を移動させるように構成されている。
【0229】
実施例88-閾値が、エンドエフェクタ内で詰まっているクリップを示す、実施例87に記載の外科用装置。
【0230】
実施例89-第1の顎部及び第2の顎部が突出部を備え、突出部が、閉鎖管の後退ストローク中に閉鎖管により動作可能に係合されている、実施例87又は88に記載の外科用装置。
【0231】
実施例90-クリップカートリッジが、外科用装置に取り外し可能に取り付けできる、実施例87、88又は89に記載の外科用器具。
【0232】
実施例91-クリップカートリッジが使い果たされた場合に、クリップカートリッジが別の複数のクリップを再装填されるように構成されている、実施例87、88、89、又は90に記載の外科用装置。
【0233】
実施例92-ハウジングを備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。ハウジングは、回転運動を出力するように構成されているモータを備える。外科用装置は、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を更に備える。エンドエフェクタは、シャフトに回転可能に連結された第1の顎部、シャフトに回転可能に連結された第2の顎部、及びレシーバ、を備える。外科用装置は、複数のクリップを備えるクリップマガジンを更に備える。外科用装置は、回転運動に動作可能に応答する往復式発射駆動装置を更に備える。発射駆動装置は、クリップをクリップマガジンからレシーバへと移動させるように構成されている。外科用装置は、回転運動に動作可能に応答する圧着駆動装置を更に備える。圧着駆動装置は、圧着ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を互いに向かって移動させるように構成されており、レシーバ内に位置付けられたクリップが、圧着ストローク中に圧着される。外科用装置は、第1の顎部及び第2の顎部のうちの少なくとも一方に位置付けられた歪みゲージを更に備える。歪みゲージは、圧着ストローク中にエンドエフェクタ内の歪みを測定するように構成されている。外科用装置は、モータ及び歪みゲージと通信するモータコントローラを更に備え、モータコントローラは、圧着ストローク中に、歪みゲージで測定された歪みに基づいてモータの出力トルクを調節するように構成されている。
【0234】
実施例93-歪みゲージが近位歪みゲージを備え、外科用装置が、第1の顎部及び第2の顎部の少なくとも一方に位置付けられた遠位歪みゲージを更に備える、実施例92に記載の外科用装置。
【0235】
実施例94-近位歪みゲージは、圧着ストローク中にエンドエフェクタ内の第1の歪みを測定するように構成されており、遠位歪みゲージは、圧着ストローク中にエンドエフェクタ内の第2の歪みを測定するように構成されている、実施例93に記載の外科用装置。
【0236】
実施例95-モータコントローラが、圧着ストローク中の第1の歪みと第2の歪みとの間の差に基づいて、モータの出力トルクを調節するように構成されている、実施例94に記載の外科用装置。
【0237】
実施例96-クリップマガジンが外科用装置に取り外し可能に取り付けできる、実施例92、93、94又は95に記載の外科用器具。
【0238】
実施例97-ハウジングを備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。ハウジングは、回転運動を出力するように構成されているモータを備える。外科用装置は、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を更に備える。エンドエフェクタは第1の顎部及び第2の顎部を備える。第1の顎部及び第2の顎部は、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能である。外科用装置は、圧着ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を閉鎖位置へと移動させるように構成されている圧着駆動装置を更に備える。圧着駆動装置は、回転運動に動作可能に応答する。外科用装置は、複数の金属クリップを備えるクリップマガジンと、金属クリップをクリップマガジンからエンドエフェクタ内へと移動させるように構成されている発射駆動装置、エンドエフェクタ内の金属クリップの位置を検出するように構成されている第1の抵抗感知回路と、第1の顎部及び第2の顎部が開放位置にあるか又は閉鎖位置にあるかを判定するように構成されている第2の抵抗感知回路を更に備える。
【0239】
実施例98-電源を更に備え、第1の抵抗感知回路が、電源、第1の顎部、エンドエフェクタ内に位置付けられた金属クリップ、第2の顎部、抵抗器、及び電流計を備える、実施例97に記載の外科用装置。
【0240】
実施例99-電源が、第1の抵抗感知回路に電流を供給するように構成されており、電流計が、第1の抵抗感知回路の出力電流を測定するように構成されている、実施例98に記載の外科用装置。
【0241】
実施例100-電流計で測定された出力電流が、エンドエフェクタ内のクリップの位置を示す、実施例99に記載の外科用装置。
【0242】
実施例101-電源を更に備え、第2の抵抗感知回路が、電源、第1の顎部内の第1のリード、第2の顎部内の第2のリード、抵抗器、及び電流計を備える、実施例97に記載の外科用装置。
【0243】
実施例102-第1のリードは第1の顎部から絶縁され、第2のリードは第2の顎部から絶縁されている、実施例101に記載の外科用装置。
【0244】
実施例103-電源が、第2の抵抗感知回路に電流を供給するように構成されており、電流計が、第2の抵抗感知回路の出力電流を測定するように構成されている、実施例101又は102に記載の外科用装置。
【0245】
実施例104-電流計で測定された出力電流が、第2の顎部に対する第1の顎部の位置を示す、実施例103に記載の外科用装置。
【0246】
実施例105-クリップマガジンが、外科用装置に取り外し可能に取り付けできる、実施例97、98、99、100、101、102、103、又は104に記載の外科用器具。
【0247】
実施例106-ハウジングを備える、組織をクリップ留めするための外科用装置。ハウジングは、回転運動を出力するように構成されているモータを備える。外科用装置は、ハウジングから延在するシャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を更に備える。エンドエフェクタは、シャフトに回転可能に連結された第1の顎部、シャフトに回転可能に連結された第2の顎部、及びレシーバ、を備える。外科用装置は、圧着ストローク中に第1の顎部及び第2の顎部を互いに向かって移動させるように構成されている、圧着駆動装置を更に備える。圧着駆動装置は、回転運動に動作可能に応答する。外科用装置は、複数のクリップを備えるクリップマガジンを更に備える。各クリップは、格納構成でクリップマガジン内に格納される。外科用装置は、クリップ供給ストローク中に、クリップをマガジンからエンドエフェクタ内の形成位置へと移動させるように構成されている、往復式発射駆動装置を更に備える。形成位置のクリップは、格納構成と同じ形成構成にある。外科用装置は、クリップが形成位置にある場合を検出するように構成されている抵抗感知回路を更に備える。圧着駆動装置は、抵抗感知回路が形成位置のクリップを検出した後に、形成構成にあるクリップを形成構成よりも大きい展開可能な構成へと拡張するように更に構成されている。
【0248】
実施例107-抵抗感知回路が、エンドエフェクタへと電圧を供給するように構成されている電源、電流計、及び抵抗器を備え、電流計が、抵抗器における電流を測定するように構成されている、実施例106に記載の外科用装置。
【0249】
実施例108-抵抗器において測定された電流が、エンドエフェクタ内のクリップの位置を示す、実施例107に記載の外科用装置。
【0250】
実施例109-クリップが形成位置にある場合に、電流計により測定された電流が、第1の電流であり、クリップが展開可能な構成にある場合に、電流計により測定された電流が、第2の電流であり、第2の電流が第1の電流よりも小さい、実施例107又は108に記載の外科用装置。
【0251】
実施例110-クリップマガジンが外科用装置に取り外し可能に取り付けできる、実施例106、107、108又は109に記載の外科用器具。
【0252】
実施例111-クリップマガジンは、クリップマガジンが使い果たされた場合に、別の複数のクリップを再装填されるように構成されている、実施例106、107、108、109又は110に記載の外科用装置。
【0253】
主題出願に開示されている装置、システム、及び方法は、米国特許仮出願第62/659,900号、発明の名称:「METHOD OF HUB COMMUNICATION」(2018年4月19日出願)、米国特許仮出願第62/611,341号、発明の名称:「INTERACTIVE SURGICAL PLATFORM」(2017年12月28日出願)、米国特許仮出願第62/611,340号、発明の名称:「CLOUD-BASED MEDICAL ANALYTICS」(2017年12月28日出願)、及び米国特許仮出願第62/611,339号、発明の名称:「ROBOT ASSISTED SURGICAL PLATFORM」(2017年12月28日出願)に開示されている装置、システム、及び方法と共に使用可能である。
【0254】
主題出願に開示されている装置、システム、及び方法はまた、米国特許出願第15/908,021号、発明の名称:「SURGICAL INSTRUMENT WITH REMOTE RELEASE」(2018年2月28日出願)、米国特許出願第15/908,012号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING DUAL ROTATABLE MEMBERS TO EFFECT DIFFERENT TYPES OF END EFFECTOR MOVEMENT」(2018年2月28日出願)、米国特許出願第15/908,040号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTARY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS)」(2018年2月28日出願)、米国特許出願第15/908,057号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH ROTARY DRIVE SELECTIVELY ACTUATING MULTIPLE END EFFECTOR FUNCTIONS」(2018年2月28日出願)、米国特許出願第15/908,058号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MODULAR POWER SOURCES」(2018年2月28日出願)、及び米国特許出願第15/908,143号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH SENSOR AND/OR CONTROL SYSTEMS」(2018年2月28日出願)に開示されている装置、システム、及び方法と共に使用可能である。
【0255】
本明細書に記載された外科用器具システムは、ステープルの展開及び変形に関連して使用することができる。例えば、締付具又はタックなどのステープル以外の締結具を展開する種々の実施形態も想定される。更に、組織を封止するための任意の好適な手段を利用する、種々の実施形態も想到される。例えば種々の実施形態によるエンドエフェクタは、組織を加熱して封止するように構成されている電極を備えることができる。また例えば、特定の実施形態によるエンドエフェクタは、振動エネルギーを加えて組織を封止することができる。加えて、組織を切断するために好適な切断手段を利用する、種々の実施形態も想定される。
【0256】
以下の開示内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
-米国特許第8,075,571号明細書、発明の名称「SURGICAL CLIP APPLIER METHODS」(2011年12月13日発行)、
-米国特許第8,038,686号明細書、発明の名称「CLIP APPLIER CONFIGURED TO PREVENT CLIP FALLOUT」(2011年10月18日発行)、
-米国特許第7,699,860号明細書、発明の名称「SURGICAL CLIP」(2010年4月20日発行)、
-米国特許出願第11/013,924号、発明の名称「TROCAR SEAL ASSEMBLY」(現在は、米国特許第7,371,227号)、
-米国特許出願第11/162,991号、発明の名称「ELECTROACTIVE POLYMER-BASED ARTICULATION MECHANISM」(現在は、米国特許第7,862,579号)、
-米国特許出願第12/364,256号、発明の名称「SURGICAL DISSECTOR」(現在は、米国特許出願公開第2010/0198248号)、
-米国特許出願第13/536,386号、発明の名称「EMPTY CLIP CARTRIDGE LOCKOUT」(現在は、米国特許第9,282,974号)、
-米国特許出願第13/832,786号、発明の名称「CIRCULAR NEEDLE APPLIER WITH OFFSET NEEDLE AND CARRIER TRACKS」(現在は、米国特許第9,398,905号)、
-米国特許出願第12/592,174号、発明の名称「APPARATUS AND METHOD FOR MINIMALLY INVASIVE SUTURING」(現在は、米国特許第8,123,764号)、
-米国特許出願第12/482,049号、発明の名称「ENDOSCOPIC STITCHING DEVICES」(現在は、米国特許第8,628,545号)、
-米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」(現在は、米国特許第9,072,535号)、
-米国特許出願第11/343,803号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」(現在は、米国特許第7,845,537号)、
-米国特許出願第14/200,111号、発明の名称「CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は、米国特許第9,629,629号)、
-米国特許出願第14/248,590号、発明の名称「MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH LOCKABLE DUAL DRIVE SHAFTS」(現在は、米国特許第9,826,976号)、
-米国特許出願第14/813,242号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING SYSTEMS FOR ASSURING THE PROPER SEQUENTIAL OPERATION OF THE SURGICAL INSTRUMENT」(現在は、米国特許出願公開第2017/0027571号)、
-米国特許出願第14/248,587号、発明の名称「POWERED SURGICAL STAPLER」(現在は、米国特許第9,867,612号)、
-米国特許出願第12/945,748号、発明の名称「SURGICAL TOOL WITH A TWO DEGREE OF FREEDOM WRIST」(現在は、米国特許第8,852,174号)、
-米国特許出願第13/297,158号、発明の名称「METHOD FOR PASSIVELY DECOUPLING TORQUE APPLIED BY REMOTE ACTUATOR INTO AN INDEPENDENTLY ROTATING MEMBER」(現在は、米国特許第9,095,362号)、
-国際出願第PCT/US2015/023636号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH SHIFTABLE TRANSMISSION」(現在は、国際公開第2015/153642(A1)号)、
-国際出願第PCT/US2015/051837号、発明の名称「HANDHELD ELECTROMECHANICAL SURGICAL SYSTEM」(現在は、国際公開第2016/057225(A1)号)、
-米国特許出願第14/657,876号、発明の名称「SURGICAL GENERATOR FOR ULTRASONIC AND ELECTROSURGICAL DEVICES」(米国特許出願公開第2015/0182277号)、
-米国特許出願第15/382,515号、発明の名称「MODULAR BATTERY POWERED HANDHELD SURGICAL INSTRUMENT AND METHODS THEREFOR」(米国特許出願公開第2017/0202605号)、
-米国特許出願第14/683,358号、発明の名称「SURGICAL GENERATOR SYSTEMS AND RELATED METHODS」(米国特許出願公開第2016/0296271号)、
-米国特許出願第14/149,294号、発明の名称「HARVESTING ENERGY FROM A.SURGICAL GENERATOR」(米国特許第9,795,436号)、
-米国特許出願第15/265,293号、発明の名称「TECHNIQUES FOR CIRCUIT TOPOLOGIES FOR COMBINED GENERATOR」(米国特許出願公開第2017/0086910号)、及び
-米国特許出願第15/265,279号、発明の名称「TECHNIQUES FOR OPERATING GENERATOR FOR DIGITALLY INSTRUMENTS」(米国特許出願公開第2017/0086914号)。
【0257】
本明細書にて開示された装置は、1回の使用後に廃棄されるように設計することができる、又は複数回使用されるように設計することができる。しかし、いずれの場合も、装置は少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整には、装置の分解工程、それに続く装置の特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後の装置の再組み立て工程の任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。具体的に言えば、再調整の施設及び/又は外科チームは、装置を分解することができ、装置の特定の部品を洗浄及び/又は交換した後に、装置をその後の使用のために再組み立てすることができる。当業者であれば、装置の再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための種々の技術を利用できることを理解するであろう。このような技術の使用、及び結果として得られる再調整された装置は、全て本出願の範囲内にある。
【0258】
本明細書に開示の装置は手術前に処理され得る。最初に、新品又は使用済みの器具が入手されて、必要に応じて洗浄されてよい。次に器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなどの、閉鎖され密封された容器に入れられる。次に、容器及び器具を、γ線、X線、及び/又は高エネルギー電子などの、容器を透過することができる放射線野に置くことができる。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管することができる。密封容器は、医療施設で開けられるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。装置はまた、β線、γ線、エチレンオキシド、過酸化水素プラズマ、及び/又は水蒸気が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で周知の任意のその他の技術を用いて滅菌されてよい。
【0259】
代表的な設計を有するものとして本発明について記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。従って、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形形態、使用、又は適合を包含するものとする。
【0260】
その全体又は部分において本明細書に参考として組み込まれるものとする全ての特許、刊行物、又はそのその他の開示文献は、組み込まれる資料が本開示に記載される既存の定義、記述、又はその他の開示内容と矛盾しない範囲においてのみ、本明細書に組み込まれるものとする。そのようなものであるから、必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載された開示内容は、参考として本明細書に組み込まれているあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。現行の定義、見解、又は本明細書に記載されたその他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は本明細書に参考として組み込まれるものとするが、参照内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、参照されるものとする。
【0261】
〔実施の態様〕
(1) クリップを適用するための外科用装置であって、
ハウジングから延在するシャフトと、
前記シャフトから延在するエンドエフェクタであって、
第1の顎部であって、そこから延在する第1の突出部を備える、第1の顎部、及び
第2の顎部であって、そこから延在する第2の突出部を備える、第2の顎部、を備え、前記第1の顎部及び前記第2の顎部が、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能であり、前記第1の顎部及び前記第2の顎部が、受容チャンバを少なくとも部分的に画定する、エンドエフェクタと、
カートリッジであって、
格納チャンバ、及び
前記格納チャンバ内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップであって、各前記クリップが格納構成にある、複数のクリップ、を備える、カートリッジと、
前記格納チャンバ内に位置付けられた前記クリップを、前記第1の突出部及び前記第2の突出部上に前進させるように構成されている、発射駆動装置と、
後退ストローク中に前記第1の顎部及び前記第2の顎部を前記開放位置へと移動させるように構成されている圧着駆動装置であって、前記第1の突出部及び前記第2の突出部上に位置付けられた前記クリップが、前記後退ストローク中に前記格納構成から展開構成へと移行し、前記展開構成が、前記格納構成よりも大きい、圧着駆動装置と、を備える、外科用装置。
(2) 前記発射駆動装置が、前記展開構成にある前記クリップを前記受容チャンバ内へと前進させるように更に構成されており、前記圧着駆動装置が、圧着ストローク中に前記第1の顎部及び前記第2の顎部を前記閉鎖位置へと移動させるように更に構成されており、前記圧着ストローク中に前記クリップが患者の組織の周りで圧着される、実施態様1に記載の外科用装置。
(3) 圧着された前記クリップは、前記第1の顎部及び前記第2の顎部が前記圧着駆動装置の別の後退ストローク中に前記開放位置へと移動された場合に、前記受容チャンバから解放され、別のクリップが、前記別の後退ストローク中に前記格納構成から前記展開構成へと移行される、実施態様2に記載の外科用装置。
(4) 前記発射駆動装置が、前記クリップの前記格納構成から前記展開構成への移行中に、前記クリップの近位部分を支持するように構成されている支持部分を備える、実施態様2に記載の外科用装置。
(5) 前記第1の顎部が第1のカム部材を備え、前記第2の顎部が第2のカム部材を備え、前記第1のカム部材及び前記第2のカム部材が、前記圧着駆動装置と相互作用して、前記後退ストローク中に前記第1の顎部及び前記第2の顎部を前記開放位置へと移動させる、実施態様1に記載の外科用装置。
【0262】
(6) 前記第1の突出部が第1の角度付き表面を備え、前記第2の突出部が第2の角度付き表面を備え、前記クリップが前記受容チャンバに向かって前進した場合に、前記第1の角度付き表面及び前記第2の角度付き表面により、前記クリップが前記第1の突出部及び前記第2の突出部を通り過ぎて摺動することを可能にする、実施態様1に記載の外科用装置。
(7) 前記カートリッジは、前記外科用装置に解放可能に取り付けできる、実施態様1に記載の外科用装置。
(8) クリップを適用するための外科用装置であって、
ハウジングから延在するシャフトと、
前記シャフトから延在するエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが受容チャンバを備える、エンドエフェクタと、
クリップカートリッジ内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップであって、前記クリップカートリッジは前記外科用装置に解放可能に取り付けることができ、各前記クリップが、前記外科用装置の動作中に複数の状態をとるように構成されており、前記複数の状態が、
格納状態であって、各前記クリップが前記格納状態にある場合に第1の寸法を備える、格納状態、及び
展開状態であって、各前記クリップが前記展開状態にある場合に前記第1の寸法よりも大きい第2の寸法を備える、展開状態、を含む、複数のクリップと、
前記クリップを前記格納状態から前記展開状態へと移行させるように構成されている予備形成特徴部と、
クリップを前記クリップカートリッジから前記エンドエフェクタの前記受容チャンバ内へと前進させるように構成されている発射駆動装置と、を備える、外科用装置。
(9) 圧着ストローク中に、患者の組織の周りで、前記受容チャンバ内のクリップを圧着するように構成されている圧着駆動装置を更に備える、実施態様8に記載の外科用装置。
(10) 圧着された前記クリップが、前記圧着駆動装置の後退ストローク中に前記受容チャンバから解放され、別のクリップが、前記後退ストローク中に前記格納状態から前記展開状態へと移行される、実施態様9に記載の外科用装置。
【0263】
(11) 前記発射駆動装置が、前記クリップの前記格納状態から前記展開状態への移行中に前記クリップの近位部分を支持するように構成されている支持部分を備える、実施態様8に記載の外科用装置。
(12) 前記支持部分は、前記クリップが前記受容チャンバ内へと前進された場合に、前記クリップの前記近位部分を支持するように更に構成されている、実施態様11に記載の外科用装置。
(13) 前記エンドエフェクタが、前記受容チャンバを少なくとも部分的に画定する第1の顎部及び第2の顎部を更に備え、前記第1の顎部及び前記第2の顎部が、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能であり、前記予備形成特徴部が、前記第1の顎部上の第1の突出部及び前記第2の顎部上の第2の突出部を備える、実施態様8に記載の外科用装置。
(14) 前記第1の突出部が第1の角度付き表面を備え、前記第2の突出部が第2の角度付き表面を備え、前記クリップが前記受容チャンバに向かって移動した場合に、前記第1の角度付き表面及び前記第2の角度付き表面により、前記クリップを前記予備形成特徴部上に容易に移動させる、実施態様13に記載の外科用装置。
(15) クリップを適用するための外科用装置であって、
ハウジングから延在するシャフトと、
前記シャフトから延在するエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが受容チャンバを備える、エンドエフェクタと、
前記外科用装置内に取り外し可能に位置付けられた複数のクリップであって、各前記クリップが、前記外科用装置の動作中に格納構成及び展開構成を備え、前記展開構成が前記格納構成よりも大きい、複数のクリップと、
前記展開構成にある第1の前記クリップを前記受容チャンバ内へと前進させるように構成されている往復式発射駆動装置と、
完全な後退位置と完全な前進位置との間で移動可能な圧着駆動装置であって、前記圧着駆動装置が前記完全な前進位置に向かって移動された場合に、前記展開構成にある前記第1のクリップを圧着するように構成されており、前記圧着駆動装置が前記完全な後退位置に向かって移動された場合に、前記第1のクリップが前記受容チャンバから解放され、かつ第2の前記クリップが前記展開構成へと移行される、圧着駆動装置と、を備える、外科用装置。
【0264】
(16) 前記外科用装置に解放可能に取り付け可能なクリップマガジンを更に備え、前記クリップマガジンが、前記複数のクリップを前記格納構成で格納している、実施態様15に記載の外科用装置。
(17) 前記往復式発射駆動装置が、前記クリップマガジンから展開位置へと前記クリップを前進させるように更に構成されており、前記クリップが前記展開位置において前記展開構成へと移行される、実施態様16に記載の外科用装置。
(18) 前記エンドエフェクタは、前記圧着駆動装置が前記完全な後退位置に向かって移動された場合に、前記クリップを前記格納構成から前記展開構成へと移行させるように構成されている予備形成特徴部を更に備える、実施態様17に記載の外科用装置。
(19) 前記往復式発射駆動装置が、前記第1のクリップの前記格納構成から前記展開構成への移行中に前記第1のクリップの近位部分を支持するように構成されている支持部分を備える、実施態様15に記載の外科用装置。
(20) 前記支持部分が、前記第1のクリップの前記受容チャンバ内への前進中に前記第1のクリップの前記近位部分を支持するように更に構成されている、実施態様19に記載の外科用装置。