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特許7322177気体から液体を分離するためのデバイス及び方法、並びにこのようなデバイスを備える圧縮機デバイス
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  • 特許-気体から液体を分離するためのデバイス及び方法、並びにこのようなデバイスを備える圧縮機デバイス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-28
(45)【発行日】2023-08-07
(54)【発明の名称】気体から液体を分離するためのデバイス及び方法、並びにこのようなデバイスを備える圧縮機デバイス
(51)【国際特許分類】
   B01D 51/08 20060101AFI20230731BHJP
   B01D 50/00 20220101ALI20230731BHJP
   B01D 51/06 20060101ALI20230731BHJP
【FI】
B01D51/08
B01D50/00 502A
B01D50/00 501J
B01D51/06 Z
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021562363
(86)(22)【出願日】2020-03-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-29
(86)【国際出願番号】 IB2020052681
(87)【国際公開番号】W WO2020217111
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2021-11-16
(31)【優先権主張番号】2019/5276
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(73)【特許権者】
【識別番号】593074329
【氏名又は名称】アトラス コプコ エアーパワー,ナームローゼ フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】ATLAS COPCO AIRPOWER,naamloze vennootschap
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】ポッターズ トム
(72)【発明者】
【氏名】サーネン トム
【審査官】谷本 怜美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04475921(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 51/08
B01D 50/00
B01D 51/06
B01D 49/00
B01D 45/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体から液体を分離するためのデバイスであって、前記デバイス(11)は、直列に配置された第1の液体分離器(12a)及び第2の液体分離器(12b)を備え、前記第1の液体分離器(12a)及び第2の液体分離器(12b)は、前記第1の液体分離器(12a)の出口(14a)から前記第2の液体分離器(12b)の入口(13b)への気体流を可能にするように構成されており、手段(18)が、前記気体流に放射状定在波を引き起こすために設けられており、前記デバイス(11)は、前記気体流の湿度または流量に基づいて放射状定在波の周波数を調整するために、前記手段(18)を制御する制御ユニット(20)を備えている、ことを特徴とする、デバイス。
【請求項2】
前記手段(12)は、前記気体流の中に超音波放射状定在波を引き起こすように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記手段(18)は、1又は2以上の圧電アクチュエータ(19)及び/又は電磁石であるか又はこれを備える、請求項1又は2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1の液体分離器(12a)の前記出口(14a)は、接続要素(15)を用いて前記第2の液体分離器(12b)の前記入口(13b)に接続される、請求項1から3のいずれかに記載のデバイス。
【請求項5】
前記手段(18)は、前記接続要素(15)の上に取り付けられる、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記手段(18)は、前記接続要素(15)の中に取り付けられる、請求項4又は5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記接続要素(15)は管である、請求項4から6のいずれかに記載のデバイス。
【請求項8】
前記デバイス(11)は、3以上の液体分離器(12a、12b)を備え、これらの全ては直列に配置され、2つの連続する液体分離器(12a、12b)の間の全ての接続要素(15)には、手段(18)が設けられており、前記手段(18)は、接続要素(15)の中に放射状定在波を発生させるように構成されている、請求項1から7のいずれかに記載のデバイス。
【請求項9】
前記第2の液体分離器(12b)はサイクロン分離器である、請求項1から8のいずれかに記載のデバイス。
【請求項10】
圧縮気体の気体流のための出口を有する液体注入式圧縮機要素と、前記圧縮気体から液体を分離するためのデバイスとを備える圧縮機デバイスであって、前記デバイス(11)は、直列に配置された第1の液体分離器(12a)及び第2の液体分離器(12b)を備え、前記第1の液体分離器(12a)及び第2の液体分離器(12b)は、前記第1の液体分離器(12a)の出口(14a)から前記第2の液体分離器(12b)の入口(13b)への前記気体流を可能にするように構成されており、手段(18)は、前記第1及び第2の液体分離器(12a、12b)の間で、前記気体流に放射状定在波を引き起こすために設けられており、前記デバイス(11)は、前記気体流の湿度または流量に基づいて放射状定在波の周波数を調整するために、前記手段(18)を制御する制御ユニット(20)を備えている、圧縮機デバイス。
【請求項11】
前記手段(18)は、1又は2以上の圧電アクチュエータ(19)及び/又は電磁石であるか又はこれを備える、請求項10に記載の圧縮機デバイス。
【請求項12】
気体から液体を分離する方法であって、
直列に配置された第1液体分離器(12a)及び第2の液体分離器(12b)を通して前記気体を送るステップと、
前記第1液体分離器(12a)の通過後に、前記気体に放射状定在波を発生させるステップと、
を含み、前記放射状定在波の周波数は、前記気体の湿度または流量に基づいて調整される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体から液体を分離するためのデバイスに関する。
より詳細には、本発明は、例えば、液体注入式圧縮機からの圧縮気体を浄化することを目的としており、注入液体は、気体の中に含まれている微細液滴又は噴霧の形態である。
この液体は、一般的に水又はオイルとすることができるが、本発明はこれに限定されない。
【背景技術】
【0002】
従来、この目的のために、圧縮機の排気管は液体分離器に接続されており、圧縮気体がこれを通過して気体から液体が除去されることが知られている。
サイクロン分離器、いわゆるスワール管、直列型スワーラ、スラグダンパー、濾過材を使用する蒸気ホーン又は分離器などの様々なタイプの液体分離器が知られている。
【0003】
このような分離器は、気体中に存在する液体のより大きな液滴を非常に良好に分離するが、より小さな液滴には役に立たないことが知られている。
その結果、液体分離器の下流の気体は、依然として非常に小さな液滴を含んでいる。
【0004】
そのため、液体分離器を通して気体を案内する場合でも、液体分離器は依然として残留する非常に小さな液滴を通すことになるので、液体はさほど又は全く分離されないであろう。
もちろん、このことは、最終的には液体を全く又はほとんど含まない圧縮気体をもたらすことが目標であり、依然として存在する液体が、圧縮気体の消費者などに問題を引き起こす可能性があるという理由で好ましくない。
【0005】
次の液体分離器が液体を分離する能力をもつのを保証するために、気体の中に依然として存在する液体が、液体分離器によって気体から効果的に濾過することができるより大きな液滴を形成するのを保証する必要がある。
【0006】
これを実現する1つの方法は、各液体分離器の間に数メートルの長い管を組み込むことである。その結果、液滴が再分配されて平衡に達する時間及び空間をもつことになり、ここでは、液滴は、再度互いに結合してより大きな液滴を形成する。
これは、平均液滴サイズが大きくなるであろうことを意味する。
これには、デバイスがかなり大きくなるという欠点ある。
【0007】
他の解決策は、2つの液体分離器の間にフォグマット(fog mat)を置いて小さな液滴が結合するのを可能にすることである。
これには、フォグマットを横切る圧力降下が発生するという欠点がある。加えて、フォグマットは、詰まって適切な性能が低下する可能性があるので定期的の交換する必要があるであろう。
【0008】
中国特許第107,088,344号には、音波を利用して接線方向循環サイクロン噴霧を発生させることで液体の小さな液滴を結合させるための複雑な装置が開示されている。
米国特許第2,369,020号には、気体を膨張させて放出されたエネルギーを利用して高周波数圧力波を発生させることで、圧縮気体から液体を分離するための方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】中国特許第107,088,344号
【文献】米国特許第2,369,020号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、圧力降下なしで又はデバイスが非常に大きくなることなく、気体中の液体の小さな液滴を大きな液滴に結合することができるデバイスを提供することで、上記及び他の欠点の少なくとも1つに対する解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的のために、本発明は、気体から液体を分離するデバイスに関し、デバイスは、直列に配置された2つの液体分離器を備え、液体分離器は、第1の液体分離器の出口から第2の液体分離器の入口への気体流を可能にするように構成されており、手段は、気体流に放射状定在波を引き起こすために設けられる。
【0012】
利点は、気体流に放射状定在波を発生させることで、気体中の液滴は、放射波の波膜に移行し始める。
その結果、液滴はより大きな液滴に迅速に結合することができ、これにより液体液滴の平均サイズが大きくなる。
【0013】
第2の液体分離器は、このように生成された大きな液滴の形態の液体を分離することができ、これは、液体が気体中により小さな液滴で存在する状況に比べてはるかに効率的とすることができる。
換言すると、分離することができる液体の総量は、放射状定在波を生成する前述の手段がない状況に比べて非常に大きいことになる。
【0014】
他の利点は、放射状定在波に起因する圧力降下がない点である。
また、前述の手段の汚染がなく、必要であれば、デバイスと統合することができる。
【0015】
好ましくは、前述の手段は、最適な結果を得るために放射状定在波の周波数を調整する可能性を有する。このような調整は、例えば、気体流の湿度に基づいて、又は気体流の流量に基づいて実現することができるが、本発明はこれに限定されない。
【0016】
第1の液体分離器の出口から第2の液体分離器の入口への気体流を可能にするために、一般的に、前述の第1の液体分離器の出口は、接続要素を用いて第2の液体分離器の入口に接続される。
接続要素は、一般的に、例えば、円形流れセクション又は断面の管又は導管とすることができるが、断面設計に関わらず第1の液体分離器の出口を第2の液体分離器の入口に接続することができる接続要素の何らかの形態が適する。例えば、多角形断面の管又は導管も可能である。
【0017】
以下では、管は一般的な接続要素を指し、円形断面の管に限定されない。
気体流の中に放射状定在波を発生させることで、気体中の液滴は、波腹に移動し、液滴はより迅速に大きな液滴に結合することができる。
【0018】
従って、前述の管は、厳密に両方の液体分離器を接続するのに必要な長さよりも長くてはいけない、これによって非常に小型なデバイス設計が可能になることになる。
【0019】
また、本発明は、圧縮気体の気体流のための出口を有する液体注入式圧縮機要素と、圧縮気体から液体を分離するためのデバイスとを備える圧縮機デバイスに関し、デバイスは、直列に配置された2つの液体分離器を備え、液体分離器は、第1の液体分離器の出口から第2の液体分離器の入口への気体流を可能にするように構成されており、手段は、第1及び第2の液体分離器の間で、気体流に放射状定在波を引き起こすために設けられていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、気体から液体を分離する方法に関し、本方法は、
直列に配置された2つの液体分離器を通して気体を送るステップと、
第1の液体分離器の通過後に、気体に放射状定在波を発生させるステップと、
を含む。
このような方法の利点は、本発明のデバイスの前述の利点と類似している。
【0021】
本発明の特徴を良好に示す目的で、本発明による気体から液体を分離するためのデバイス及び方法の多くの好ましい変形例が、例として非限定的に添付図面を参照して以下に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】気体から液体を分離するための本発明に基づくデバイスを備える圧縮機デバイスを概略的に示す。
図2図1のラインII-IIによる断面図を示す。
図3図1のラインIII-IIIによる断面図を示す。
図4図3の変形例を示す。
図5図1の変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に概略的に示す圧縮機デバイス1は、圧縮機要素2を備え、この場合、オイル注入式スクリュー圧縮機要素2である。また、これは、オイル以外の液体、例えば水を注入することができ、又はスクリュー式以外の他のタイプの圧縮機要素2を使用することができる。
【0024】
従来から知られているように、圧縮機要素2は、協働するスクリューローター4a、4bを収容するハウジング3を備え、スクリューローターは、軸受5を用いて回転可能に設けられている。
ハウジング3は、気体、例えば空気を吸い込む入口6、及び圧縮気体のための出口7を備える。
【0025】
圧縮機ユニット1は、駆動装置8、例えば電動機を備え、駆動装置は、一方のスクリューローター4aの軸9に連結されてこれを駆動する。明らかに、あらゆるタイプの駆動装置を使用することができる。
一般的に、第2のスクリューローター4bは、第1のスクリューローター4aで駆動することができる。
【0026】
また、図1には、複数のオイル注入点10が概略的に示されている。明らかに、これらの注入点10は、単に例示目的で示されており、本発明を限定するものではない。本発明は、オイル以外の液体を注入し得ることを排除しない。
一般的に、オイルは冷却のために、スクリューローター4a、4bの潤滑及びシーリングのために、場合によっては軸受5の位置でハウジング3に注入することができる。
【0027】
圧縮機要素2の出口7は、本発明のデバイス11に接続される。
このデバイスは、主として、直列に配列された2つの液体分離器12a、12bを備える。
圧縮機要素2の出口7は、第1の液体分離器12aの入口13aに接続される。
【0028】
第1の液体分離器12aの出口14aは、接続要素15を用いて第2の液体分離器12bの入口13bに接続される。接続要素15により、気体は、第1の液体分離器12aの出口14aから第2の液体分離器12bの入口13bに流れることができる。
この場合、接続要素15は、円形断面の管である。しかしながら、本発明はこれに限定されず、管は他の断面をもつことができる。
【0029】
次に、第2の液体分離器12bの出口14bは、例えば、圧縮空気ネットワークに接続することができ、このネットワークには複数の圧縮空気ユーザが接続する。
図示の実施形態において、第2の液体分離器12bは、いわゆるサイクロン分離器であり、この第2の液体分離器12bは、ハウジング16bを備え、出口14bでの管の一端17bは、所定の距離にわたってハウジング16bの中に延びている。この一端17bは、「ボルテックスファインダー」としても知られている。好ましく、上記の所定の長さは、上記の管の直径にほぼ等しいことが必要である。
【0030】
この場合、第1及び第2の液体分離器4a、4bの両方は、サイクロン分離器である。
しかし、図示の例において、デバイス11は2つの液体分離器12a、12bのみを備えるが、デバイス11が、直列に配置された3以上の液体分離器12a、12bを備えることは排除されない。
【0031】
本発明によれば、放射状定在波を生成するための手段18が、管に設けられている。換言すると、手段18は、管の中に含まれる気体に又は管を通過する気体流に定在波を発生させることができる。
好ましくは、これらの放射状定在波は、超音波放射状定在波であり、この場合、何らかの嫌な可聴雑音を発生しないことになる。
【0032】
明らかに、定在波が低周波数で発生することは排除されない。
上記の手段18は、様々な方法で実現することができる。
【0033】
この場合、上記の手段は、この場合は4つである複数の圧電アクチュエータ19を備える。
4つより多い又はこれよりも少ないこのような圧電アクチュエータ19を使用できることは排除されない。
圧電アクチュエータ19の代わりに、手段18は、1又は2以上の電磁石を備えることもできる。
【0034】
図2から分かるように、図示の例の手段18は、上記の管の上に取り付けられている。
この場合、手段18は、管上で対称に取り付けられることが保証されている。
【0035】
3以上の液体分離器12a、12bが直列に配置される場合、連続した液体分離器12a、12bの間の各管に対して、管内に放射状定在波を発生させるために、手段18を設けることができる。
【0036】
また、デバイス11は、上記の手段18を制御するための制御ユニット20を備える。この場合、これは、例えば、発生する放射状定在波の周波数を制御すことができる。
圧縮機デバイス1の動作は以下のように非常に単純である。
【0037】
作動時、駆動装置8は、スクリューローター4aを回転させることになり、同期歯車によって他方のスクリューローター4bも一緒に回転することになる。
両方のスクリューローター4a、4bの回転の結果として、一般的に知られている方法で気体を圧縮することができる。
【0038】
作動時、液体、例えば、オイルは、冷却、潤滑、及びシーリングのために圧縮機要素2の中に注入されることになる。
その結果、液滴の形態のオイルは、圧縮気体の中に存在することになり、出口7を通って圧縮機要素2から出る。
【0039】
圧縮気体は、第1の分離が行われることになる第1の液体分離器12aの入口13aに送られる。第1の液体分離器12aから出ることになる気体は、依然として小さな液滴の形態の所定量のオイルを含むことになる。
次に、この気体は、管を通って第2の液体分離器12bの入口13bに流入することになる。
【0040】
この管内では、圧電アクチュエータ19によって気体中に放射状定在波が発生することになる。
その結果、小さな液滴は、図2及び3に概略的に示すような放射状定在波の節(node)に向かって移動することになる。
その結果、管の長手方向に引き伸ばされた液滴によって円柱のようなものが形成されることになる。
【0041】
このように、小さな液滴は、互いに衝突する機会が増えるので、これらは大きな液滴に結合することになる。
換言すると、管を通過する間に互いに衝突する機会が増えることで、液滴は、より迅速にすなわち短時間で又は管を通る短い通過距離で平衡状態に達することになり、これは気体が数メートルの管を通して輸送されることになる場合の状況に類似している。
【0042】
制御ユニット20は、放射状定在波の周波数を調整することになるので、液滴サイズの適切な分布を得ることができる。
大きな液滴もつ気体は、第2の液体分離器12bの入口13bに到達することになるが、この第2の液体分離器12bは、第1の液体分離器12aを通る気体の移動時と同じ又はほぼ同じ効率で気体から液体を分離できることになる。
【0043】
出口14bを通って第2の液体分離器12bから離れる気体の中にほとんど又は全く液体は残らないであろう。
一般に、サイクロン分離器に関連する場合、第1の液体分離器12aを通過する際に、存在する液体の少なくとも99.9%が分離されることになる。換言すると、少なくとも99.9%の効率が実現する。これは、全液体量の0.1%未満が気体内に残ることを意味する。
【0044】
第2の液体分離器12bを通過する際に、99.9%の効率が同様に達成されることになる。これは、残りの液体の99.9%が除去され、全液体量の合計0.0001%が気体内に残ることになることを意味する。
この非常に純粋な気体は、消費者ネットワークに供給することができる。
【0045】
図4は、図3の変形例を示し、この場合、上記の手段18は、管の外側に沿って配置されず、上記の手段18は、管の中に、すなわち管の内部に取り付けられる。
管の中には導管21が設けられており、手段18は、この導管21の上に設けられている。これらの手段18は、管を通る気体流に定在波を発生させるために、導管21を励振することになる。
【0046】
この実施形態には、手段18が管で遮蔽される又は保護される利点がある、
加えて、作動は上記の実施形態と似ている。
【0047】
図5は、図1の変形例であり、この場合、2つの連続する液体分離器12a、12bの間の接続は、別の方法で実現される。
上記の実施形態において、液体分離器12a、12bは、出口14aを入口13bに接続する接続要素15を用いて、第1の液体分離器12aの出口14aから第2の液体分離器12bの入口13bへの気体流を可能にするように構成されている。
【0048】
この実施形態において、接続要素15は存在しないが、液体分離器12a、12bは、浄化されることになる気体のための入口23と浄化された気体のための出口24を備えるハウジング22の中に設けられている。
入口23は、管25を介して第1の液体分離器12aの入口13aに接続される。液体分離器12aの出口14aは、ハウジング22の第1にセクションに26aに入る。
【0049】
第1のセクション26aは、気体流に放射状定在波を引き起こすための手段18によって第2のセクション26bから切り離されている。第2のセクション26bは、第2の液体分離器12bによって第3のセクション26cから切り離されており、入口13bで第2のセクション26bと接続すると共に出口14bで第3のセクション26cと接続する。
【0050】
この第3のセクション26cは、ハウジング22の排気管24と直接、接続する。
浄化されることになる気体は、入口23及び管25を通って第1の液体分離器12aに流入し、ここで第1の分離が行われることになる。
【0051】
次に、この気体は、第1のセクション26aに流入することになり、その後、第2のセクション26bに流入するために手段18を通過する必要がある。
手段18を通過すると、残りの液滴は結合してより大きな液滴を形成することになる。
【0052】
気体流が第2のセクション26bに流入すると、これは第2の液体分離器12bを通過する必要があり、ここでは、気体流が第3のセクション26cに流入して出口24を通ってハウジング22から離れる前に、第2の分離が行われることになる。
明らかに、本実施形態の上記の手段18は、様々な方法で実現することができる。
【0053】
図示された例において、第1及び第2の液体分離器の両方は、サイクロン分離器であるが、これは本発明では必須ではない。また、第1の液体分離器は、(大まかな)事前分離を行う他のタイプの液体分離器とすることができる。また、第2の液体分離器は、(繊細な)液体分離を行う他のタイプの液体分離器とすることができる。この場合、好ましくは、第2の液体分離器は必須ではないがフィルターとすることができる。
【0054】
本発明は、例として記載された実施形態及び示された図面に限定されるものではなく、様々な変形例による気体から液体を分離するための本発明による類似のデバイス及び方法は、本発明の範囲を逸脱することなく、実現することができる。
【符号の説明】
【0055】
11 デバイス
12a 第1の液体分離器
14a 出口
12b 第2の液体分離器
13b 入口
18 手段
図1
図2
図3
図4
図5