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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-28
(45)【発行日】2023-08-07
(54)【発明の名称】昆虫養殖装置
(51)【国際特許分類】
   A01K 67/033 20060101AFI20230731BHJP
【FI】
A01K67/033 502
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021577348
(86)(22)【出願日】2020-09-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-22
(86)【国際出願番号】 CN2020113236
(87)【国際公開番号】W WO2022041303
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2021-12-24
(31)【優先権主張番号】202021842296.9
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010887085.5
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021848946.0
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021854135.1
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521564928
【氏名又は名称】深▲セン▼市中興恒熙環保有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】許俊傑
(72)【発明者】
【氏名】林海陸
(72)【発明者】
【氏名】林沢瀚
(72)【発明者】
【氏名】ミン、ニ
(72)【発明者】
【氏名】章遠志
(72)【発明者】
【氏名】王聰
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/053439(WO,A2)
【文献】中国特許出願公開第110810343(CN,A)
【文献】韓国登録特許第2166308(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 67/033
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
養殖箱と、複数の養殖箱が並べて配置される養殖ラックとを含む昆虫養殖装置であって、前記養殖ラック上に、2層以上の養殖層を含み、各養殖層はいずれも1つの第1方向養殖ラインと1つ以上の第2方向養殖ラインから構成され、第1方向養殖ラインにおける養殖箱は第1搬送装置によって搬送され、第2方向養殖ラインにおける養殖箱は第2搬送装置によって搬送され、前記第1搬送装置および前記第2搬送装置は前記養殖ラックに取り付けられ、
前記昆虫養殖装置は交差伝送モジュール付き装置および収集投入複合装置をさらに含み、前記交差伝送モジュール付き装置は第1方向養殖ラインにおける養殖箱を前記第2方向養殖ライン上に転向して搬送するために用いられ、前記収集投入複合装置は、幼虫の添加、幼虫への飼料添加、および成熟した昆虫の収集に用いられ、
前記交差伝送モジュール付き装置は、前記養殖ラックの一側に位置し、前記収集投入複合装置は、前記養殖ラックの他側に位置し、前記交差伝送モジュール付き装置は、交差伝送モジュールラックと、前記交差伝送モジュールラック内に設けられた交差伝送モジュールとを含み、前記交差伝送モジュールには、搬送方向が第1方向と同じである一つの第3搬送装置と、搬送方向が第2方向と同じである一つ以上の第4搬送装置と、搬送方向が第1方向と水平に垂直である第5搬送装置が取り付けられ、養殖箱が第1方向養殖ラインから前記第3搬送装置に搬送された後、前記第5搬送装置によって養殖箱が前記第4搬送装置に搬送され、さらに第4搬送装置によって養殖箱が第2方向養殖ラインに搬送され、
前記収集投入複合装置は、収集投入複合装置ラック、幼虫添加装置、および前記収集投入複合装置ラックに取り付けられた収集投入昇降かごを含み、前記収集投入昇降かごは、かごフレームと、前記かごフレーム内に設けられた移動車とを含み、前記幼虫添加装置は、前記かごフレームに取り付けられるか、または前記収集投入複合装置ラックに取り付けられ、
前記幼虫添加装置は、幼虫ボックスと、横方向ガイドレールと、縦方向ガイドレールとを含み、前記幼虫ボックスは、前記縦方向ガイドレールに取り付けられ、かつ縦方向ガイドレールに沿って移動し、前記縦方向ガイドレールは、横方向ガイドレールに取り付けられ、かつ横方向ガイドレールに沿って移動し、前記横方向ガイドレールは、前記かごフレームに固定して取り付けられ、または前記収集投入複合装置ラックに取り付けられることを特徴とする昆虫養殖装置。
【請求項2】
前記第1方向と前記第2方向は、同一平面の反対方向であることを特徴とする請求項1に記載の昆虫養殖装置。
【請求項3】
前記第1搬送装置および前記第2搬送装置は、ベルト装置、ローラ装置、チェーンプレート装置、またはチェーン装置であることを特徴とする請求項1に記載の昆虫養殖装置。
【請求項4】
前記交差伝送モジュール付き装置は、前記交差伝送モジュールラックに取り付けられた交差伝送モジュールリフト装置と、前記交差伝送モジュールリフト装置の昇降を駆動する交差伝送モジュールリフト駆動装置とをさらに含み、交差伝送モジュールリフト装置によって前記交差伝送モジュールを昇降させて、前記交差伝送モジュールが異なる養殖層上の第1方向養殖ラインにおける養殖箱を第2方向養殖ラインに転向させるようにすることを特徴とする請求項に記載の昆虫養殖装置。
【請求項5】
前記収集投入昇降かごは、移動車の下方に設けられた収集装置をさらに含み、前記幼虫添加装置は、移動車の上方に位置することを特徴とする請求項に記載の昆虫養殖装置。
【請求項6】
前記移動車には、第2方向養殖ラインにおける養殖箱を受け取り、前記第1方向養殖ラインに養殖箱を搬送するための第6搬送装置が取り付けられ、前記移動車は、前記かごフレームに取り付けられた移動車ガイドレールを介して往復移動することを特徴とする請求項に記載の昆虫養殖装置。
【請求項7】
前記収集投入複合装置は、前記収集投入昇降かごを昇降させるためのかご昇降装置をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の昆虫養殖装置。
【請求項8】
前記収集投入複合装置は、前記収集投入複合装置ラックに取り付けられた昆虫飼料添加装置と、前記昆虫飼料添加装置を昇降させるための飼料添加装置昇降装置とをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の昆虫養殖装置。
【請求項9】
前記幼虫添加装置は、横方向ガイドスリーブと縦方向ガイドスリーブとをさらに含み、前記幼虫ボックスは、前記縦方向ガイドスリーブに固定して取り付けられ、前記縦方向ガイドスリーブは、縦方向ガイドレールに可動に連結され、前記縦方向ガイドレールは、横方向ガイドスリーブを介して横方向ガイドレールに可動に連結されることを特徴とする請求項に記載の昆虫養殖装置。
【請求項10】
前記幼虫ボックスは、単一添加口を有する幼虫ボックスであることを特徴とする請求項に記載の昆虫養殖装置。
【請求項11】
前記幼虫ボックスは、複数の添加口を有する幼虫ボックスであることを特徴とする請求項に記載の昆虫養殖装置。
【請求項12】
前記複数の添加口を有する幼虫ボックスの添加口は、直線的に配列された複数の添加口を有する幼虫ボックスであることを特徴とする請求項11に記載の昆虫養殖装置。
【請求項13】
前記複数の添加口を有する幼虫ボックスの添加口は、マトリックス配列された複数の添加口を有する幼虫ボックスであることを特徴とする請求項11に記載の昆虫養殖装置。
【請求項14】
前記養殖箱は上端が開口した筐体と底部パレットを含み、前記底部パレットは二つ以上の底部仕込み板を順次接合して構成され、前記養殖箱はさらに筐体の片側または両側に設けられた前記二つ以上の底部仕込み板を開閉するための底部開放装置を含み、前記底部開放装置は引張伸縮装置、第1クランク、第2クランク、第1リンク、第1ピン、第2ピン、第3ピン、第4ピン、第5ピン、第6ピン、第7ピンを含み、前記第1リンクに第1円孔、第2円孔および二つ以上の第1長尺孔が設けられ、
前記引張伸縮装置の一端は筐体に設けられた第1ピンによって前記筐体に連結され、前記引張伸縮装置は第1ピンに対して回転し、
前記引張伸縮装置の他端、第1クランクの一端および第1リンクの第1円孔は前記第2ピンによって連結され、前記引張伸縮装置、第1クランクおよび第1リンクはいずれも第2ピンに対して回転し、
前記第1クランクの他端は筐体に設けられた第3ピンによって前記筐体に連結され、前記第1クランクは第3ピンに対して回転し、
前記第2クランクの一端と第1リンクの第2円孔は第4ピンによって連結され、前記第2クランクと第1リンクはいずれも第4ピンに対して回転し、
前記第2クランクの他端は筐体に設けられた第5ピンによって前記筐体に連結され、前記第2クランクは第5ピンに対して回転し、
前記第6ピンと第7ピンはいずれも前記二つ以上の底部仕込み板の各底部仕込み板の側面に設けられ、前記各底部仕込み板はいずれも第6ピンを介して第1リンクの第1長尺孔に対応的に連結され、前記第1リンクは第6ピンに対して平行移動し、かつ前記第6ピンは第1リンクの第1長尺孔内で移動することができ、
前記各底部仕込み板は第7ピンによって前記筐体に連結され、前記各底部仕込み板は筐体に対して回転することを特徴とする請求項1に記載の昆虫養殖装置
【請求項15】
前記養殖箱は上端が開口した筐体と底部パレットを含み、前記底部パレットは二つ以上の底部仕込み板を順次接合して構成され、前記養殖箱は筐体の片側または両側に設けられる第2リンクをさらに含み、前記第2リンクには2組または複数組の突き上げ溝が設けられ、各組の突き上げ溝は上突き上げ溝と下突き上げ溝を含み、前記二つ以上の底部仕込み板のうちの各底部仕込み板にいずれも第8ピンと第9ピンが設けられ、
前記第2リンクに二つ以上の第2長尺孔がさらに設けられ、前記各底部仕込み板は第8ピンを介して第2リンク上の第2長尺孔に連結され、前記第2リンクは第8ピンに対して平行移動し、かつ前記第8ピンは第2リンク上の第2長尺孔内で移動することができ、
前記各底部仕込み板はいずれも第9ピンによって前記筐体に連結され、前記各底部仕込み板は筐体に対して回転することを特徴とする請求項1に記載の昆虫養殖装置
【請求項16】
前記二つ以上の底部仕込み板のうち、隣接する底部仕込み板にスプライス部が設けられることを特徴とする請求項14または15に記載の昆虫養殖装置
【請求項17】
前記スプライス部は、「L」型または逆「L」型であることを特徴とする請求項16に記載の昆虫養殖装置
【請求項18】
前記筐体に設けられた側リブ板をさらに含み、前記側リブ板は、閉じたときの底部パレットに垂直に設けられることを特徴とする請求項14または15に記載の昆虫養殖装置
【請求項19】
前記養殖箱の筐体は、四角形、円形または楕円形であることを特徴とする請求項14または15に記載の昆虫養殖装置
【請求項20】
前記底部パレットは、4つの底部仕込み板を順次接合して構成されることを特徴とする請求項14または15に記載の昆虫養殖装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は昆虫養殖分野に関し、具体的には自動化された昆虫養殖装置関する。
【背景技術】
【0002】
アメリカミズアブ、ハエ幼虫、ゴミムシダマシなどの昆虫類は高い経済価値を有し、現在、このような昆虫類の人工養殖はすべて人工による成虫収集、人工による飼料投入と幼虫の添加を採用し、この方式は効率が低く、かつ作業負荷が高く、コストが高い。また、生ごみを利用して昆虫を飼育する作業環境は非常に悪く、労働者の体の健康に不利な影響を及ぼしやすいため、市場には、昆虫養殖用の自動化養殖装置が至急必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は従来技術の欠陥と不足を克服し、昆虫養殖装置を提供することであり、該装置は成虫自動収集、幼虫自動添加および幼虫飼料自動投入が可能であり、効率を向上させると同時に人的コストを節約することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明は、養殖箱と、複数の養殖箱が並べて配置される養殖ラックとを含む昆虫養殖装置であって、前記養殖ラック上に、2層以上の養殖層を含み、各養殖層はいずれも1つの第1方向養殖ラインと1つ以上の第2方向養殖ラインから構成され、第1方向養殖ラインにおける養殖箱は第1搬送装置によって搬送され、第2方向養殖ラインにおける養殖箱は第2搬送装置によって搬送され、前記第1搬送装置および前記第2搬送装置は前記養殖ラックに取り付けられ、
前記昆虫養殖装置は交差伝送モジュール付き装置および収集投入複合装置をさらに含み、前記交差伝送モジュール付き装置は第1方向養殖ラインにおける養殖箱を前記第2方向養殖ライン上に転向して搬送するために用いられ、前記収集投入複合装置は、幼虫の添加、幼虫への飼料添加、および成熟した昆虫の収集に用いられることを特徴とする昆虫養殖装置を提供する。
【0005】
本発明の一実施例によれば、前記第1方向と前記第2方向は、同一平面の反対方向である。
【0006】
本発明の一実施例によれば、前記第1搬送装置および前記第2搬送装置は、ベルト装置、ローラ装置、チェーンプレート装置、またはチェーン装置である。
【0007】
本発明の一実施例によれば、前記交差伝送モジュール付き装置は、前記養殖ラックの一側に位置し、前記収集投入複合装置は、前記養殖ラックの他側に位置し、前記交差伝送モジュール付き装置は、交差伝送モジュールラックと、前記交差伝送モジュールラック内に設けられた交差伝送モジュールとを含み、前記交差伝送モジュールには、搬送方向が第1方向と同じである一つの第3搬送装置と、搬送方向が第2方向と同じである一つ以上の第4搬送装置と、搬送方向が第1方向と水平に垂直である第5搬送装置が取り付けられ、養殖箱が第1方向養殖ラインから前記第3搬送装置に搬送された後、前記第5搬送装置によって養殖箱が前記第4搬送装置に搬送され、さらに第4搬送装置によって養殖箱が第2方向養殖ラインに搬送される。
【0008】
本発明の一実施例によれば、前記交差伝送モジュール付き装置は、前記交差伝送モジュールラックに取り付けられた交差伝送モジュールリフト装置と、前記交差伝送モジュールリフト装置の昇降を駆動する交差伝送モジュールリフト駆動装置とをさらに含み、交差伝送モジュールリフト装置によって前記交差伝送モジュールを昇降させて、前記交差伝送モジュールが異なる養殖層上の第1方向養殖ラインにおける養殖箱を第2方向養殖ラインに転向させるようにする。
【0009】
本発明の一実施例によれば、前記第3搬送装置は、第1ダブルベルト搬送装置であり、前記第4搬送装置は、第2ダブルベルト搬送装置である。
【0010】
本発明の一実施例によれば、前記第5搬送装置は、交差伝送モジュール昇降ロールと、前記交差伝送モジュール昇降ロールを昇降させるための交差伝送モジュール昇降シリンダとを含み、養殖箱が第1方向養殖ラインから前記第1ダブルベルト搬送装置に搬送された場合、前記交差伝送モジュール昇降シリンダは作動し、前記交差伝送モジュール昇降ロールを前記第1ダブルベルト搬送装置と前記第2ダブルベルト搬送装置の隙間から前記第1ダブルベルト搬送装置よりも高い高さまで上昇させ、該養殖箱は前記交差伝送モジュール昇降ロールに突き上げられて前記第2ダブルベルト搬送装置の位置に搬送され、前記交差伝送モジュール昇降シリンダは再び作動して前記交差伝送モジュール昇降ロールを前記第2ダブルベルト搬送装置よりも低い高さまで下降させ、この場合、養殖箱は前記第2ダブルベルト搬送装置に下がり、最後に第2ダブルベルト搬送装置により養殖箱を第2方向養殖ラインに搬送する。
【0011】
本発明の一実施例によれば、前記収集投入複合装置は、収集投入複合装置ラック、幼虫添加装置、および前記収集投入複合装置ラックに取り付けられた収集投入昇降かごを含み、前記収集投入昇降かごは、かごフレームと、前記かごフレーム内に設けられた移動車とを含み、前記幼虫添加装置は、前記かごフレームに取り付けられるか、または前記収集投入複合装置ラックに取り付けられる。
【0012】
本発明の一実施例によれば、前記収集投入昇降かごは、移動車の下方に設けられた収集装置をさらに含み、前記幼虫添加装置は、移動車の上方に位置する。
【0013】
本発明の一実施例によれば、前記移動車には、第2方向養殖ラインにおける養殖箱を受け取り、前記第1方向養殖ラインに養殖箱を搬送するための第6搬送装置が取り付けられ、前記移動車は、前記かごフレームに取り付けられた移動車ガイドレールを介して往復移動する。
【0014】
本発明の一実施例によれば、前記第6搬送装置は、双方向搬送方向の第3ダブルベルト搬送装置である。
【0015】
本発明の一実施例によれば、前記移動車には、さらに、収集装置の上方に設けられかつ第3ダブルベルト搬送装置の中間隙間に位置する仕込みタンクが取り付けられる。
【0016】
本発明の一実施例によれば、前記収集投入複合装置は、前記収集投入昇降かごを昇降させるためのかご昇降装置をさらに含む。
【0017】
本発明の一実施例によれば、前記収集投入複合装置は、前記収集投入複合装置ラックに取り付けられた昆虫飼料添加装置と、前記昆虫飼料添加装置を昇降させるための飼料添加装置昇降装置とをさらに含む。
【0018】
本発明の一実施例によれば、前記かご昇降装置および前記飼料添加装置昇降装置は、いずれも手動、電動、空気圧、および油圧昇降装置を含む。
【0019】
本発明の一実施例によれば、前記幼虫添加装置は、幼虫ボックスと、横方向ガイドレールと、縦方向ガイドレールとを含み、前記幼虫ボックスは、前記縦方向ガイドレールに取り付けられ、かつ縦方向ガイドレールに沿って移動し、前記縦方向ガイドレールは、横方向ガイドレールに取り付けられ、かつ横方向ガイドレールに沿って移動し、前記横方向ガイドレールは、前記かごフレームに固定して取り付けられ、または前記収集投入複合装置ラックに取り付けられる。
【0020】
本発明の一実施例によれば、前記幼虫添加装置は、横方向ガイドスリーブと縦方向ガイドスリーブとをさらに含み、前記幼虫ボックスは、前記縦方向ガイドスリーブに固定して取り付けられ、前記縦方向ガイドスリーブは、縦方向ガイドレールに可動に連結され、前記縦方向ガイドレールは、横方向ガイドスリーブを介して横方向ガイドレールに可動に連結される。
【0021】
本発明の一実施例によれば、前記幼虫ボックスは、単一添加口を有する幼虫ボックスである。
【0022】
本発明の一実施例によれば、前記幼虫ボックスは、複数の添加口を有する幼虫ボックスである。
【0023】
本発明の一実施例によれば、前記複数の添加口を有する幼虫ボックスの添加口は、直線的に配列された複数の添加口を有する幼虫ボックスである。
【0024】
本発明の一実施例によれば、前記複数の添加口を有する幼虫ボックスの添加口は、マトリックス配列された複数の添加口を有する幼虫ボックスである。
【0025】
本発明の第二の目的は、昆虫養殖箱をさらに提供することであり、前記養殖箱は上端が開口した筐体と底部パレットを含み、前記底部パレットは二つ以上の底部仕込み板を順次接合して構成され、前記養殖箱はさらに筐体の片側または両側に設けられた前記二つ以上の底部仕込み板を開閉するための底部開放装置を含み、前記底部開放装置は引張伸縮装置、第1クランク、第2クランク、第1リンク、第1ピン、第2ピン、第3ピン、第4ピン、第5ピン、第6ピン、第7ピンを含み、前記リンクに第1円孔、第2円孔および二つ以上の第1長尺孔が設けられ、
前記引張伸縮装置の一端は筐体に設けられた第1ピンによって前記筐体に連結され、前記引張伸縮装置は第1ピンに対して回転し、
前記引張伸縮装置の他端、第1クランクの一端および第1リンクの第1円孔は前記第2ピンによって連結され、前記引張伸縮装置、第1クランクおよび第1リンクはいずれも第2ピンに対して回転し、
前記第1クランクの他端は筐体に設けられた第3ピンによって前記筐体に連結され、前記第1クランクは第3ピンに対して回転し、
前記第2クランクの一端と第1リンクの第2円孔は第4ピンによって連結され、前記第2クランクと第1リンクはいずれも第4ピンに対して回転し、
前記第2クランクの他端は筐体に設けられた第5ピンによって前記筐体に連結され、前記第2クランクは第5ピンに対して回転し、
前記第6ピンと第7ピンはいずれも前記二つ以上の底部仕込み板の各底部仕込み板の側面に設けられ、前記各底部仕込み板はいずれも第6ピンを介して第1リンクの第1長尺孔に対応的に連結され、前記第1リンクは第6ピンに対して平行移動し、かつ前記第6ピンは第1リンクの第1長尺孔内で移動することができ、
前記各底部仕込み板は第7ピンによって前記筐体に連結され、前記各底部仕込み板は筐体に対して回転する。
【0026】
本発明の第三の目的は別の昆虫養殖箱をさらに提供することであり、前記養殖箱は上端が開口した筐体と底部パレットを含み、前記底部パレットは二つ以上の底部仕込み板を順次接合して構成され、前記養殖箱は筐体の片側または両側に設けられる第2リンクをさらに含み、前記第2リンクには2組または複数組の突き上げ溝が設けられ、各組の突き上げ溝は上突き上げ溝と下突き上げ溝を含み、前記二つ以上の底部仕込み板のうちの各底部仕込み板にいずれも第8ピンと第9ピンが設けられ、
前記第2リンクに二つ以上の第2長尺孔がさらに設けられ、前記各底部仕込み板は第8ピンを介して第2リンク上の第2長尺孔に連結され、前記第2リンクは第8ピンに対して平行移動し、かつ前記第8ピンは第2リンク上の第2長尺孔内で移動することができ、
前記各底部仕込み板はいずれも第9ピンによって前記筐体に連結され、前記各底部仕込み板は筐体に対して回転する。
【0027】
本発明の一実施例によれば、前記二つ以上の底部仕込み板のうち、隣接する底部仕込み板にスプライス部が設けられる。
【0028】
本発明の一実施例によれば、前記スプライス部は、「L」型または逆「L」型である。
【0029】
本発明の一実施例によれば、前記養殖箱は、前記筐体に設けられた側リブ板をさらに含み、前記側リブ板は、閉じたときの底部パレットに垂直に設けられる。
【0030】
本発明の一実施例によれば、前記養殖箱の筐体は、四角形、円形または楕円形である。
【0031】
本発明の一実施例によれば、前記底部パレットは、4つの底部仕込み板を順次接合して構成される。
【0032】
従来技術に対して、本発明の昆虫養殖装置は、交差伝送モジュール付き装置と収集投入複合装置を設置し、本発明の自動収集機能を有する昆虫養殖箱を採用することで、自動成虫収集、自動幼虫添加及び自動幼虫への飼料投入を実現することができ、効率を向上させると同時に人的コストを節約することができるという有益な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の昆虫養殖装置の構造模式図である。
図2】本発明の昆虫養殖装置の平面視方向の構造模式図である。
図3】本発明の交差伝送モジュール付き装置の構造模式図である。
図4】本発明の交差伝送モジュール付き装置の平面視の構造模式図である。
図5】本発明の第5搬送装置の構造模式図である。
図5a】~
図5c】本発明の実施例の模式図である。
図6a】~
図6b】本発明の収集投入複合装置の構造模式図である。
図7a】~
図7b】本発明の収集投入昇降かごの構造模式図である。
図8a】~
図8c】本発明の幼虫添加装置の実施例の模式図である。
図9a】~
図9d】本発明の養殖箱の実施例の構造模式図である。
図10a】~
図10d】本発明のさらなる養殖箱の実施例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、実施例及び図面を参照して本発明を更に詳細に説明するが、本発明の実施例はこれに限定されるものではない。
【0035】
図1に示すように、本発明により提供される昆虫養殖装置の構造模式図であり、該装置は、養殖箱100と養殖ラック300を含み、養殖ラック300上に複数の養殖箱100が並べて配置される。昆虫の養殖生産所と養殖空間を効果的に利用するために、本発明の養殖ラック300上に2層以上の養殖層を含み、各養殖層はいずれも1つの第1方向養殖ラインと1つ以上の第2方向養殖ラインから構成され、第1方向養殖ラインにおける養殖箱は第1搬送装置によって搬送され、第2方向養殖ラインにおける養殖箱は第2搬送装置によって搬送され、第1搬送装置と第2搬送装置は養殖ラック300に取り付けられる。本発明の昆虫養殖装置は交差伝送モジュール付き装置200と収集投入複合装置400をさらに含み、交差伝送モジュール付き装置200は第1方向養殖ラインにおける養殖箱100を第2方向養殖ラインに転向させて搬送するために用いられ、収集投入複合装置は幼虫の添加、幼虫への飼料添加、および成熟した昆虫の収集に用いられる。図1に示すように、地面に垂直する上方向をZ方向と定義し、第1方向をY方向と定義し、第2方向をYの逆方向と定義し、かつ第1方向と第2方向は同一平面上にあり、Z方向に2層以上の養殖層が配置され、各養殖層に少なくとも2つの養殖ラインが設けられ、好ましくは養殖ラインは直線的に配置される。ここで、養殖箱がどのようにラックに置かれるかを簡単に説明すると、最初に、収集投入複合装置400は一番目の養殖箱100への幼虫の添加および飼料の添加を完了し、この添加済みの養殖箱100を第1方向養殖ラインに搬送し、第1搬送装置上で搬送し、次に、収集投入複合装置400は元の位置に戻して2番目の養殖箱100への幼虫の添加および飼料の添加を行い、その後、同様にそれを第1搬送装置に送って搬送を行い、すべての養殖箱への幼虫添加および/または飼料の添加を順に繰り返して完了する。第1方向の養殖箱100が搬送されて交差伝送モジュール付き装置200に近づくと、交差伝送モジュール付き装置200によって養殖箱100を一つずつ第2方向養殖ラインに搬送し、交差伝送モジュール上の養殖箱の搬送方向をX方向と定義し、X方向はY方向に垂直である。本発明の実施例では、第2方向養殖ラインは複数の養殖ラインがあってもよいし、一つの養殖ラインであってもよく、図2に示すように、一つの養殖層は第2方向養殖ラインを一つ含む。一つの養殖層に複数の第2方向養殖ラインがある場合、交差伝送モジュール付き装置200は複数の第2方向養殖ラインに対して順次に養殖箱搬送を行うことができ、同時に複数の第2方向養殖箱に対して養殖箱搬送を行うこともできる。第1層の養殖層に養殖箱のラック入れを完成した後、同様の方法で第2層の養殖層、第3層の養殖層、および第N層に養殖箱のラック入れを完成する。本発明の実施例では、図1および図2に示すように、第1搬送装置および第2搬送装置はいずれも図示されているが、各養殖ラインは独立した搬送装置を有し、すなわち、養殖層がいくつあれば、第1搬送装置が同じ個数あり、第2搬送装置が同じ個数あるかまたは第1搬送装置のn倍であることを意味し、このnは一つの養殖層に第2方向養殖ラインがいくつあるかに依存する。第1搬送装置と第2搬送装置は、ベルト装置、ローラ装置、チェーンプレート装置、チェーン装置のいずれか一つであってもよく、図ではローラ装置を採用している。
【0036】
本発明の実施例では、交差伝送モジュール付き装置200は養殖ラック300の一側に位置し、収集投入複合装置400は養殖ラック300の他側に位置し、図3図4に示すように、各養殖層に1つの第2方向養殖ラインを設ける例として、交差伝送モジュール付き装置200の構成について説明する。交差伝送モジュール付き装置200は交差伝送モジュールラック210と交差伝送モジュールラック210内に設けられた交差伝送モジュール220を含み、交差伝送モジュール220には搬送方向が第1方向と同じである一つの第3搬送装置221と、搬送方向が第2方向と同じである一つ以上の第4搬送装置222と、搬送方向が第1方向と水平に垂直である第5搬送装置223とが取り付けられる。養殖箱100が第1方向養殖ラインから第3搬送装置221に搬送された後、第5搬送装置223によって養殖箱100が第4搬送装置222に搬送され、さらに第4搬送装置222によって養殖箱100が第2方向養殖ラインに搬送される。本発明の実施例では、交差伝送モジュール220が異なる養殖層上の第1方向養殖ラインにおける養殖箱を第2方向養殖ラインに転向させることを実現するために、交差伝送モジュール付き装置200は、交差伝送モジュールラック210に取り付けられた交差伝送モジュールリフト装置230と、交差伝送モジュールリフト装置230の昇降を駆動する交差伝送モジュールリフト駆動装置231とをさらに含み、交差伝送モジュールリフト装置230によって交差伝送モジュール220を昇降させ、この原理は、エレベーターの昇降に類似する。
【0037】
本発明の実施例では、第5搬送装置223の取り付けを容易にするために、第3搬送装置221と第4搬送装置222はいずれもダブルベルト搬送装置を採用し、第3搬送装置221は第1ダブルベルト搬送装置であり、第4搬送装置222は第2ダブルベルト搬送装置である。図5に示すように、第5搬送装置223は、交差伝送モジュール昇降ロール2231と、交差伝送モジュール昇降ロール2231を昇降させる交差伝送モジュール昇降シリンダ2232とを含む。養殖箱100が第1方向養殖ラインから第1ダブルベルト搬送装置221に搬送された場合、図5、5bに示すように、交差伝送モジュール昇降シリンダ2232が作動し、交差伝送モジュール昇降ロール2231を第1ダブルベルト搬送装置221と第2ダブルベルト搬送装置222の隙間から第1ダブルベルト搬送装置よりも高い高さまで上昇させ、該養殖箱は交差伝送モジュール昇降ロール2231に突き上げられて第2ダブルベルト搬送装置222の位置に搬送され、図5cに示すように、交差伝送モジュール昇降シリンダ2232が再び作動して交差伝送モジュール昇降ロール2231を第2ダブルベルト搬送装置222よりも低い高さまで下降させ、この場合、養殖箱は第2ダブルベルト搬送装置222に下がり、図5cに示すように、最後に第2ダブルベルト搬送装置222により養殖箱100を第2方向養殖ラインに搬送する。
【0038】
本発明の実施例では、図6a、図6b及び図7a、図7bに示すように、収集投入複合装置400は、収集投入複合装置ラック420と、幼虫添加装置413と、収集投入複合装置ラック420に取り付けられた収集投入昇降かご410とを含み、収集投入昇降かご410は、かごフレーム411と、かごフレーム411内に設けられた移動車412とを含む。本発明の実施例では、幼虫添加装置413は、かごフレーム411に取り付けられてもよく、図6a、6bおよび7a、7bに示すように、いずれも幼虫添加装置413がかごフレーム411に取り付けられていることを図示している。当然のことながら、幼虫添加装置413は、収集投入複合装置ラック420に取り付けられてもよい。本発明の実施例では、収集投入複合装置400は、収集投入複合装置ラック420に取り付けられた昆虫飼料添加装置430と、昆虫飼料添加装置を昇降させるための飼料添加装置昇降装置(図示しない)とをさらに含む。
【0039】
本発明の実施例では、収集投入昇降かご410は、移動車412の下方に設けられた収集装置414をさらに含み、幼虫添加装置413は、移動車412の上方に位置する。移動車412には、第2方向養殖ラインにおける養殖箱を受け取り、第1方向養殖ラインに養殖箱を搬送するための第6搬送装置4121が取り付けられ、移動車412は、前記かごフレーム411に取り付けられた移動車ガイドレール4122を介して往復移動する。本発明の実施例では、第6搬送装置4121は、双方向搬送方向の第3ダブルベルト搬送装置である。養殖箱100内の成虫を収集しやくするために、移動車412には、収集装置414の上方に設けられかつ第3ダブルベルト搬送装置の中間隙間に位置する仕込みタンク415がさらに取り付けられる。養殖箱100内の昆虫が成熟した後、養殖箱100は、第2方向養殖ラインから移動車412における第6搬送装置4121を介して移動車412に搬送され、第6搬送装置4121は、養殖箱100を受け取る過程において、その搬送方向が第2方向と同じである。養殖箱100の受け取りが完了すると、第6搬送装置4121は搬送を停止し、その後、成虫を仕込みタンク415を介して収集装置414に投入する。成虫の収集が完了した後、幼虫添加装置413により養殖箱100に幼虫の添加を行い、幼虫の添加が完了した後、移動車412は移動車ガイドレール(このガイドレールはX方向に沿っている)4122を介して昆虫飼料添加装置430の下方に移動し、昆虫飼料添加装置430により養殖箱100に幼虫飼料を添加し、幼虫飼料添加が完了した後、第6搬送装置4121は第2方向と反対の方向に作動を開始し、養殖箱100を第1方向養殖ライン上に搬送し、その後、移動車412を元の位置に戻して成虫収集、幼虫添加および幼虫飼料の添加を繰り返す。
【0040】
本発明の実施例では、収集投入複合装置400は収集投入昇降かご410を昇降させるためのかご昇降装置をさらに含み、かご昇降装置と飼料添加装置昇降装置はいずれも手動、電動、空気圧、および油圧昇降装置を含む。
【0041】
図8a、図8b、図8cに示すように、幼虫添加装置413は、幼虫ボックス4131と、横方向ガイドレール4132と、縦方向ガイドレール4134とを含み、幼虫ボックス4131は、縦方向ガイドレール4134に取り付けられ、かつ縦方向ガイドレール4134に沿って移動し、縦方向ガイドレール4134は、横方向ガイドレール4132に取り付けられ、かつ横方向ガイドレール4132に沿って移動し、横方向ガイドレール4132は、かごフレーム411に固定して取り付けられ、または幼虫添加装置昇降装置を介して収集投入複合装置420に取り付けられ、この場合、幼虫添加装置413は収集投入複合装置ラック420上で上下移動可能である。本発明の実施例では、幼虫ボックスを横方向と縦方向においてよりよく移動させるために、幼虫添加装置413は、横方向ガイドスリーブ4133と縦方向ガイドスリーブ4135とをさらに含み、幼虫ボックス4131は、縦方向ガイドスリーブ4135に固定して取り付けられ、縦方向ガイドスリーブ4135は、縦方向ガイドレール4134に可動に連結され、縦方向ガイドレール4134は、横方向ガイドスリーブ4133を介して横方向ガイドレール4132に可動に連結される。
【0042】
本発明の実施例では、幼虫は養殖箱100に均一に添加する必要があり、幼虫を養殖箱内により容易でかつ均一に添加するために、異なる幼虫ボックス4131を設計することができる。図8aに示すように、幼虫ボックスは単一添加口を有する幼虫ボックスであり、この幼虫ボックスは幼虫添加の過程において、幼虫ボックスの複数回の添加によって、横方向ガイドレールと縦方向ガイドレールを介して、養殖箱は幼虫を添加する必要がある領域に幼虫を添加する。また、幼虫添加の効率を向上させるために、幼虫ボックス4131は、複数の添加口を有する幼虫ボックスであってもよく、この複数の添加口を有する幼虫ボックスの添加口位置は線形配列されまたはマトリックス配列されるが、もちろん、他の配列形態であってもよく、具体的には添加する必要のある幼虫の状況によるものである。
【0043】
本発明の実施例では、成虫をより効率的に収集するために、養殖箱100はいずれも自動収集機能を有する養殖箱として設けられ、すなわち、養殖箱の底部パレットは自動的に閉鎖され、かつ自動的に開放されることができる。図9a、図9b、図9c及び図9dに示すように、該養殖箱100は、上端が開口した筐体101と、底部パレット(図示せず)とを含み、底部パレットは二つ以上の底部仕込み板110を順次接合して構成され、本発明の実施例では、四つの底部仕込み板110を採用することが好ましく、この好ましい例を挙げて本発明の中心的な革新点を詳細に説明する。ここでは、養殖箱100は筐体101の一側に設けられる底部開放装置をさらに含み、底部開放装置は引張伸縮装置120、第1クランク130、第2クランク140、第1リンク150を含む。本実施例では、引張伸縮装置は引張シリンダを採用し、もちろん他の引張装置を採用してもよい。図9dに示すように、第1リンク150には、第1クランク130を連結するための第1円孔151と、それぞれの底部仕込み板110を連結するための2つ以上の第1長尺孔152と、第2クランク140を連結するための第2円孔153とが設けられる。本発明の実施例では、引張伸縮装置120の一端は、第1ピン161を介して筐体101に連結され、該第1ピン161は筐体101に取り付けることができ、このようにして引張伸縮装置120は第1ピン161に対して回転する。もちろん、第1ピン161は、第1ピン161が筐体に対して位置が変化しない限り、引張伸縮装置120に設けられてもよい。引張伸縮装置120の他端、第1クランク130の一端及び第1リンク150の第1円孔151は第2ピン162によって連結され、引張伸縮装置120、第1クランク130及び第1リンク150はいずれも第2ピン162に対して回転する。すなわち、第2ピン162を介して引張伸縮装置120の他端、第1クランク130の一端および第1リンク150の第1円孔151が直列に連結されることに相当する。本発明の実施例では、引張伸縮装置120の他端、第1クランク130および第1リンク150はすべて位置移動があるため、養殖箱の閉鎖または開放中に第2ピン162は筐体に対して位置が変化する。第1クランク130の他端は筐体101に設けられた第3ピン163によって筐体101に連結され、第1クランク130は第3ピン163に対して回転する。第3ピン163は筐体101に設けられるので、第3ピン163は筐体101に対して位置の移動がない。第2クランク140の一端は第4ピン164によって第1リンク150の第2円孔153と連結され、第2クランク140と第1リンク150はいずれも第4ピン164に対して回転する。第2クランク140の他端は筐体101に設けられた第5ピン165によって筐体101と連結され、第2クランク140は第5ピン165に対して回転する。図9cに示すように、2つ以上の底部仕込み板110の各底部仕込み板110の側面には、第6ピン166及び第7ピン167が設けられ、第6ピン166及び第7ピン167はいずれも、それぞれの底部仕込み板110の側面に設けられ、各底部仕込み板110はいずれも、第6ピン166を介して第1リンク150の第1長尺孔152に対応的に連結され、第1リンク150は、第6ピン166に対して平行移動し、かつ第6ピン166は第1リンク150における第1長尺孔152内において平行移動可能である。各底部仕込み板110は第7ピン167によって筐体101に連結され、各底部仕込み板110は筐体101に対して回転する。本発明の実施例では、第1リンク150上の第1長尺孔152の数は、底部仕込み板110の数と同じであり、各第1長尺孔152はいずれも、底部仕込み板110上の第6ピン166に対応する。閉鎖された養殖箱を開放する必要があるとき、引張伸縮装置120は、第1リンク150を引いて移動させ、各底部仕込み板110上の第6ピン166は、第1長尺孔152の一端から他端を移動させ、それによって、養殖箱の底部パレットの開放を可能にする。本発明の実施例では、底部パレットの2つ以上の底部仕込み板110の開閉を容易にするために、筐体101の両側にそれぞれ底部開放装置を設けることができ、好ましくは、該2つの底部開放装置は、筐体101の両側に対称的に設けられた同じ底部開放装置であり、底部開放装置は、上述した筐体101の一側に設けられた底部開放装置と同様であり、ここでは説明を省略する。2つの同じ底部開放装置の連合運動は、2つ以上の底部仕込み板110の開閉を実現し、これにより、成熟した昆虫の自動収集動作を実現する。本発明の実施例では、図9cに示すように、各底部仕込み板110の両側面にそれぞれ第6ピン166と第7ピン167が設けられ、かつ両側面に第6ピン166と第7ピン167が対称的に設けられる。本実施例では、第7ピン167は、各底部仕込み板110の中間位置に設けられ、第6ピン166は、第7ピン167と同じ側に位置することが好ましい。
【0044】
本発明の実施例では、自動開放および閉鎖機能を有する別の養殖箱を提供する。図10a、図10b、図10cおよび図10dに示すように、養殖箱100’は、上端が開口した箱101’および底部パレットを含み、底部パレットは、二つ以上の底部仕込み板110’を順次接合して構成され、養殖箱100’は筐体101’の片側に設けられる第2リンク120’をさらに含み、第2リンク120’には2組以上の突き上げ溝が設けられ、各組の突き上げ溝は上突き上げ溝と下突き上げ溝を含む。本発明の実施例では、好ましくは、二組の突き上げ溝を採用し、かつ両者はそれぞれ第2リンク120’の両端に位置し、図1に示すように、上突き上げ溝121’と下突き上げ溝122’は第2リンク120’の左端にあり、上突き上げ溝123’と下突き上げ溝124’は第2リンク120’右端にある。本発明の実施例では、図10cに示すように、二つ以上の底部仕込み板110’のうちの各底部仕込み板にいずれも第8ピン161’と第9ピン162’が設けられる。各底部仕込み板110’を第2リンク120’に連結するために、第2リンク120’にはさらに2つ以上の第2長尺孔125’が設けられており、図10dに示すように、本発明の実施例では、第2リンク120’上の第2長尺孔125’の数は底部仕込み板110’の数と同じであり、各底部仕込み板110’は第8ピン161’によって第2リンク120’上の一つの第2長尺孔125’に連結され、第2リンク120’は第8ピン161’に対して平行移動し、かつ第8ピン161’は、第2リンク120’上の第2長尺孔125’内に平行移動する。各底部仕込み板110’はさらに、第9ピン162’によって筐体101’に連結され、各底部仕込み板110’は第9ピン162’によって筐体101’に対して回転する。本発明の実施例では、底部パレットの2つ以上の底部仕込み板110’の開閉を容易にするために、筐体101’の両側にそれぞれ第2リンク120’を設けることができ、各第2リンク120’には2組以上の突き上げ溝が設けられ、同様に、各組の突き上げ溝は上突き上げ溝と下突き上げ溝を含む。本発明の実施例では、好ましくは、二組の突き上げ溝を採用し、かつ両者はそれぞれ第2リンク120’の両端に位置し、図10aに示すように、上突き上げ溝121’と下突き上げ溝122’は第2リンク120’の左端にあり、上突き上げ溝123’と下突き上げ溝124’は第2リンク120’右端にある。また、2つの第2リンク120’の各第2リンク120’と各底部仕込み板110’との連結関係は、前記筐体の一側に設けられた第2リンク120’の場合と同様であるので、ここでは説明を省略する。本発明の実施例では、養殖箱100’は、上突き上げ溝に適合する上プッシュロッドと、下突き上げ溝に適合する下プッシュロッドとをさらに含み、図10aに示すように、上突き上げ溝121’に適合する上プッシュロッド131’と、下突き上げ溝122’に適合する下プッシュロッド132’と、上突き上げ溝123’に適合する上プッシュロッド133’と、下突き上げ溝124’に適合する下プッシュロッド134’とを含む。本発明の実施例では、上プッシュロッドと下プッシュロッドはいずれも電動プッシュロッドを採用することが好ましい。下電動プッシュロッドが下突き上げ溝を突き上げてリンクを下向きに押す時、各底部仕込み板を駆動して下向きに反転させ、養殖箱が自動的に材料を仕込むことを実現する。上電動プッシュロッドが上突き上げ溝を突き上げてリンクを上向きに押す時、各底部仕込み板を駆動して上向きに反転させ、養殖箱の自動閉鎖を実現する。上プッシュロッドおよび下プッシュロッドが第2リンク120’をより容易に押すことを可能にするために、各第2リンク120’上の各突き上げ溝は、いずれもアーチ状の突き上げ溝に設けられ、好ましくは半球状の溝である。同時に、上プッシュロッドと下プッシュロッドはいずれも球状のプッシュロッドを採用する。当然のことながら、本発明の実施例では、上プッシュロッドと下プッシュロッドは、養殖箱100’に設けられなくてもよく、養殖箱100’の支持装置または他の固定装置に設けられてもよい。
【0045】
本発明の実施例では、2種類の養殖箱内の2つの隣接する底部仕込み板はいずれもスプライス部113または113’が設けられ、スプライス部113または113’は「L」または逆「L」型であり、もちろん、隣接する底部仕込み板を緊密に接合することができる限り、他の形状を有していてもよい。本発明の実施において、底部パレットと筐体101または101’との間の接合強度を強化するために、養殖箱の筐体101または101’に側リブ板103または103’が設けられ、側リブ板103または103’は閉鎖時の底部パレットに垂直に設けられる。さらに、本発明の養殖箱は、四角形の養殖箱、円形の養殖箱、楕円形の養殖箱、または昆虫を養殖しやすい他の養殖箱であってもよい。
【0046】
以上に述べるように、本発明の昆虫養殖装置は、交差伝送モジュール付き装置と収集投入複合装置を設置し、本発明の自動収集機能を有する昆虫養殖箱を採用することで、成虫自動収集、幼虫自動添加及び幼虫への自動飼料投入を実現することができ、効率を向上させると同時に人的コストを節約することができる。
【0047】
上記実施例は、本発明の好ましい実施形態であるが、本発明の実施形態は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の精神的実質と原理から逸脱することなく他のいかなる変更、修飾、代替、組み合わせ、簡略化は等価な置換方式と見なし、本発明の保護範囲に含まれるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b
図8c
図9a
図9b
図9c
図9d
図10a
図10b
図10c
図10d