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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-28
(45)【発行日】2023-08-07
(54)【発明の名称】レーザ蛍光体ベースの画素化光源
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/64 20160101AFI20230731BHJP
   F21V 9/30 20180101ALI20230731BHJP
【FI】
F21K9/64
F21V9/30
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023501091
(86)(22)【出願日】2021-07-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-11
(86)【国際出願番号】 EP2021068452
(87)【国際公開番号】W WO2022008409
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】20184462.8
(32)【優先日】2020-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】コルネリッセン ヒューゴ ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ボムメル ティース
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/116084(WO,A1)
【文献】登録実用新案第3228571(JP,U)
【文献】特開2018-77462(JP,A)
【文献】特開2013-218847(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K9/64
F21V9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)n個のレーザ光源と、(ii)集束光学系と、(iii)複数のルミネッセンス本体とを備える光生成デバイスであって、
前記n個のレーザ光源が、レーザ光源光を生成するように構成されており、前記集束光学系が、前記レーザ光源光を集束させ、レーザ光源光の集束ビームにするように構成されており、n≧であり、
前記ルミネッセンス本体が、ルミネッセンス材料を含み、前記ルミネッセンス本体が、前記n個のレーザ光源と受光関係で構成されており、前記ルミネッセンス材料が、前記レーザ光源光の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成されており、
前記n個のレーザ光源及び前記集束光学系が、動作モードにおいて、レーザ光源光の光スポットを前記複数のルミネッセンス本体上に供給するように構成されており、kセットの光スポットが、各々、個々に選択される数であるm個の光スポットを有し、各セット内の前記光スポットのうちの2つ以上が、部分的な重なりを有し、2≦m≦nかつ1≦k<nであり、
第1のスポット領域が、前記光スポットにおける最大強度の10~100%によって規定されており、前記kセットのうちの少なくとも1セット内の前記光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域の5~80%の範囲において、前記セット内の少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまり、
前記ルミネッセンス本体の各々について、前記n個のレーザ光源のうちの少なくとも2つが、前記集束光学系と共に、前記動作モードにおいて、レーザ光源光の光スポットをそれぞれの前記ルミネッセンス本体上に供給するように構成されている、光生成デバイス。
【請求項2】
前記集束光学系が、反射型集束光学系を有する、請求項1に記載の光生成デバイス。
【請求項3】
前記集束光学系が、放物面鏡及び楕円面鏡の群から選択される、請求項1又は2に記載の光生成デバイス。
【請求項4】
第2のスポット領域が、前記光スポットにおける最大強度の50~100%によって規定されており、前記kセットのうちの少なくとも1セット内の前記光スポットのうちの少なくとも1つについて、(a)その第2のスポット領域の0~60%の範囲において、前記セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なり、その第1のスポット領域の10~80%の範囲において、前記少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項5】
前記光スポットのうちの少なくとも1つについて、請求項において規定されているような、その第1のスポット領域が、少なくとも別の第1のスポット領域と重ならない、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項6】
前記レーザ光源が、同じカラーポイントを有するレーザ光源光を生成するように構成されており、n≧4である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項7】
n個の照明ユニットを備え、前記n個の照明ユニットの各々が、(i)前記レーザ光源光を生成するように構成されたレーザ光源と、(ii)前記レーザ光源光を集束させ、レーザ光源光の集束ビームにするように構成された集束光学系とを備える、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項8】
前記ルミネッセンス本体のうちの少なくとも1つが、前記ルミネッセンス材料を含むセラミック本体であり、前記光生成デバイスが、熱伝導要素を備え、前記ルミネッセンス本体が、前記熱伝導要素と熱接触するように構成されており、前記ルミネッセンス材料が、A12:Ceタイプのルミネッセンス材料を含み、Aが、Y、La、Gd、Tb及びLuのうちの1つ以上を含み、Bが、Al、Ga、In及びScのうちの1つ以上を含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項9】
前記ルミネッセンス本体が、円形、三角形、正方形、矩形、五角形、六角形、八角形又は十角形から選択される断面を有する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項10】
前記ルミネッセンス本体のうちの少なくとも1つが、第1の面を有し、前記n個のレーザ光源が、前記集束光学系と共に、前記動作モードにおいて、前記レーザ光源光の光スポットを前記第1の面に供給するように構成されており、n≧4であり、前記n個のレーザ光源が、前記第1の面の周囲に構成されており、前記第1の面が、第1の面積A1を有し、前記第1の面の法線に平行な、前記集束光学系が、前記第1の面上に投影を有し、前記投影が、総面積A2を有し、A2/A1≦0.2である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項11】
前記ルミネッセンス本体のうちの少なくとも1つが、第1の面を有し、前記n個のレーザ光源が、前記第1の面から横方向距離を置いて構成されており、レーザ光源の2セット以上が、異なる横方向距離を有する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項12】
n≧4であり、1セット以上の隣り合うレーザ光源が、重なり合うスポットを有さないか、又は1セット以上の隣り合わないn個のレーザ光源よりも重なりが少ないスポットを有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項13】
前記光生成デバイスが、ルミネッセンス材料光及び未変換レーザ光源光を含む、デバイス光を生成するように構成されている、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項14】
前記レーザ光源を制御するように構成された制御システムを更に備える、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の光生成デバイスを備える、ランプ、照明器具又は投影デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光生成デバイスと、そのような光生成デバイスを備える照明器具、ランプ又は投影デバイスとに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザダイオードと蛍光体とを使用する白色光源が、当該技術分野において既知である。例えば、米国特許出願公開第2018/0316160号は、ガリウム及び窒素含有材料に基づくレーザダイオード励起源と蛍光体材料に基づく発光源との組み合わせを使用する、一体型白色電磁放射線源用のデバイス及び方法を説明している。ガリウム及び窒素材料に基づく、紫色、青色、若しくは他の波長のレーザダイオード源は、黄色蛍光体などの蛍光体材料と密接に一体化されて、コンパクトで高輝度、かつ高効率の白色光源を形成し得る。蛍光体材料には、反射モード又は透過モードのいずれかにおいて白色発光を出力するために、励起面上に入射する励起源からのレーザビームの電磁放射線を散乱させて、蛍光体材料からの放出光の生成及び品質を増強するための、プレートの励起面上又はバルク内部にスクライブ加工されている複数の散乱中心が設けられている。
【0003】
米国特許出願公開第2018/156409号明細書は、それぞれの一次光ビームを放出するための複数の半導体一次光源と、一次光ビームによって照射することができ、少なくとも2つの角度位置をとることができる、少なくとも1つの可動ミラーと、少なくとも1つのミラーによって偏向された一次光ビームによって照射することができる発光団要素とを含む、照明デバイスを開示している。個々の一次光ビームの光スポットが、少なくとも1つの発光団要素上で局所的に区別可能であり、個々の一次光ビームの光スポットで構成される全光スポットが、少なくとも1つの可動ミラーの角度位置に応じて、少なくとも1つの発光団要素上で局所的に区別可能であり、少なくとも1つの発光団要素に入射する少なくとも1つの一次光ビームの少なくとも1つのビーム特性が、照明デバイスの動作中に可変である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
白色LED光源は、例えば最大で約300lm/mmの強度を与えることができるが、静的蛍光体変換レーザ白色光源は、更に最大で約20,000lm/mmの強度を与えることができる。Ceでドープされたガーネット(例えば、YAG、LuAG)は、極めて高い化学的安定性をガーネットマトリックスが有しているため、青色レーザ光でポンピングするために使用することが可能な最も好適なルミネッセンス変換器であり得る。更には、低いCe濃度(例えば、0.5%未満)では、温度消光は、約200℃よりも高い場合にのみ生じ得る。更には、Ceからの発光は、極めて速い減衰時間を有することにより、光学飽和は本質的に回避されることができる。例えば反射モード動作を想定すると、青色レーザ光が、蛍光体に入射し得る。このことは、実施形態では、青色光のほぼ完全な変換を実現することにより、変換光の放出をもたらし得る。この理由により、比較的高い安定性及び熱伝導率を有する、ガーネット蛍光体の使用が提案されている。しかしながら、他の蛍光体もまた、適用されてもよい。極度に高い電力密度が使用される場合、熱管理が課題として残り得る。
【0005】
高輝度光源は、投影、舞台照明、スポット照明、及び自動車照明などの用途において使用されることができる。この目的のために、レーザがレーザ光を供給し、例えば、(遠隔の)蛍光体がレーザ光を変換光に変換する、レーザ-蛍光体技術が使用されることができる。蛍光体は、実施形態では、熱管理の改善、またそれゆえ、より高い輝度のために、ヒートシンク上に配置されるか、又はヒートシンク内に挿入されてもよい。
【0006】
そのような(レーザ)光源に関連し得る問題の1つは、セラミック蛍光体の熱管理である。そのようなレーザ光源に関連する他の問題は、コンパクトな高出力デバイスを創出したいという要望であり得る。
【0007】
それゆえ、本発明の一態様は、好ましくは、上述の欠点のうちの1つ以上を更に少なくとも部分的に取り除く、代替的なルミネッセンス要素を提供することである。本発明は、従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することを、目的として有してもよい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様では、本発明は、(i)n個の光源、特にn個のレーザ光源と、(ii)実施形態では反射型集束光学系などの集束光学系と、(iii)複数のルミネッセンス本体と、を備える光生成デバイス(「照明デバイス」又は「デバイス」)を提供する。特に、n個の光源、特にレーザ光源は、光源光、特にレーザ光源光を生成するように構成される。更に、集束光学系は、光源光、特にレーザ光源光を集束させ、光源光、特にレーザ光源光の集束ビームにするように構成され得る。より特定的に、集束光学系は、光源光、特にレーザ光源光を反射して集束させ、光源光、特にレーザ光源光の集束ビームにするように構成され得る。更に、実施形態では、n≧2である。特に、ルミネッセンス本体は、ルミネッセンス材料を含む。また更に、特にルミネッセンス本体は、n個の光源、特にレーザ光源と受光関係で構成される。ルミネッセンス材料は、光源光、特にレーザ光源光の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成される。特に、n個の光源、特にレーザ光源と、(反射型)集束光学系は、動作モードにおいて、光源光、特にレーザ光源光の(n)個の光スポットをルミネッセンス本体上に提供するように構成される。特定の実施形態では、kセットの光スポットがそれぞれ、個々に選択される数であるm個の光スポットを有する。より特定的に、各セット内の光スポットのうちの2つ以上同士が、部分的な重なりを有してもよい。特定の実施形態では、2≦m≦n及び1≦k<nである。それゆえ、特定の実施形態では、本発明は、(i)n個の光源、特にレーザ光源と、(ii)(反射型)集束光学系と、(iii)ルミネッセンス本体と、を備える光生成デバイスであって、(A)n個の光源、特にレーザ光源が、光源光、特にレーザ光源光を生成するように構成されており、(反射型)集束光学系が、光源光、特にレーザ光源光を(反射して)集束させ、光源光、特にレーザ光源光の集束ビームにするように構成されており、n≧2であり、(B)ルミネッセンス本体が、ルミネッセンス材料を含み、ルミネッセンス本体が、n個の光源、特にレーザ光源と受光関係で構成されており、ルミネッセンス材料が、光源光、特にレーザ光源光の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成されており、(C)n個の光源、特にレーザ光源及び(反射型)集束光学系が、動作モードにおいて、光源光、特にレーザ光源光の光スポットをルミネッセンス本体上に提供するように構成されており、kセットの光スポットがそれぞれ、個々に選択される数であるm個の光スポットを有し、各セット内の光スポットのうちの2つ以上が、部分的な重なりを有し、2≦m≦nかつ1≦k<nである、光生成デバイスを提供する。また更に、更により特定的な実施形態では、本発明は、n個の照明ユニット及びルミネッセンス本体を備える光生成デバイスであって、(A)照明ユニットが、(i)光源光、特にレーザ光源光を生成するように構成されたレーザ光源と、(ii)光源光、特にレーザ光源光を反射して集束させ、光源光、特にレーザ光源光の集束ビームにするように構成された反射型集束光学系と、を備え、n≧2であり、(B)ルミネッセンス本体が、ルミネッセンス材料を含み、ルミネッセンス本体が、n個の照明ユニットと受光関係で構成されており、ルミネッセンス材料が、光源光、特にレーザ光源光の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成されており、(C)照明ユニットが、動作モードにおいて、光源光、特にレーザ光源光の光スポットをルミネッセンス本体上に提供するように構成されており、kセットの光スポットがそれぞれ、個々に選択される数であるm個の光スポットを有し、各セット内の光スポットのうちの2つ以上が、部分的な重なりを有し、2≦m≦nかつ1≦k<nである、光生成デバイスを提供する。特定の実施形態では、第1のスポット領域が、光スポットにおける最大強度の10~100%によって規定されており、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域の5~80%の範囲が、セット内の少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる。それゆえ、実施形態では、本発明は、(i)n個の光源、特にレーザ光源と、(ii)反射型集束光学系などの集束光学系と、(iii)ルミネッセンス本体と、を備える光生成デバイスであって、(A)n個の光源、特にレーザ光源が、光源光、特にレーザ光源光を生成するように構成されており、集束光学系が、光源光、特にレーザ光源光を(反射して)集束させ、光源光、特にレーザ光源光の集束ビームにするように構成されており、n≧2であり、(B)ルミネッセンス本体が、ルミネッセンス材料を含み、ルミネッセンス本体が、n個の光源、特にレーザ光源と受光関係で構成されており、ルミネッセンス材料が、光源光、特にレーザ光源光の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成されており、(C)n個の光源、特にレーザ光源及び集束光学系が、動作モードにおいて、光源光、特にレーザ光源光の光スポットをルミネッセンス本体上に提供するように構成されており、kセットの光スポットがそれぞれ、個々に選択される数であるm個の光スポットを有し、各セット内の光スポットのうちの2つ以上が、部分的な重なりを有し、2≦m≦nかつ1≦k<nであり、(D)第1のスポット領域が、光スポットにおける最大強度の10~100%によって規定されており、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域の5~80%の範囲が、セット内の別の光スポットの少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる、光生成デバイスも提供する。
【0009】
そのような光生成デバイスでは、熱管理が改善され、熱負荷がより良好に処理され得る。更に、そのような光生成デバイスでは、画素間の強度差が小さすぎない画素化された光源を有することが可能であり得る。このようにして、ルミネッセンス本体(面)にわたって比較的均一な光分布を有する画素化された光源が提供され得る一方で、ピクシレーション(pixilation)も可能であり得る。このようにして、例えば、舞台照明、医療照明、投影デバイス、自動車照明などのような高輝度用途などの異なる用途の光源が提供され得る。
【0010】
上述のように、光生成デバイスは、(i)n個の光源、特にレーザ光源と、(ii)集束光学系と、(iii)複数のルミネッセンス本体とを備える。
【0011】
それゆえ、光生成デバイスは、n個の光源を備える。より特定的に、光生成デバイスは、n個のレーザ光源を備える。
【0012】
用語「光源」とは、発光ダイオード(light emitting diode;LED)、共振空洞発光ダイオード(resonant cavity light emitting diode;RCLED)、垂直共振器レーザダイオード(vertical cavity laser diode;VCSEL)、端面発光レーザなどの、半導体発光デバイスを指す場合がある。用語「光源」はまた、パッシブマトリックス(passive-matrix organic light-emitting diode;PMOLED)又はアクティブマトリックス(active-matrix organic light-emitting diode;AMOLED)などの、有機発光ダイオードを指す場合もある。特定の実施形態では、光源は、固体光源(LED又はレーザダイオードなど)を含む。一実施形態では、光源は、LED(発光ダイオード)を含む。LEDという用語はまた、複数のLEDを指す場合もある。更には、用語「光源」は、実施形態ではまた、いわゆるチップオンボード(chips-on-board;COB)光源を指す場合もある。用語「COB」は特に、封入も接続もされることなく、PCBなどの基板上に直接実装されている、半導体チップの形態のLEDチップを指す。それゆえ、複数の半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。実施形態では、COBは、単一の照明モジュールとして一体に構成されている、マルチLEDチップである。用語「光源」はまた、2~2000個の固体光源などの、複数の(本質的に同一の(又は異なる))光源に関する場合もある。実施形態では、光源は、LEDなどの単一の固体光源の下流の、又は複数の固体光源の下流の(すなわち、例えば、複数のLEDによって共有されている)、1つ以上のマイクロ光学要素(マイクロレンズのアレイ)を含んでもよい。実施形態では、光源は、オンチップ光学素子を有するLEDを含み得る。実施形態では、光源は、(実施形態では、オンチップビームステアリングを提供する)(光学素子を有する、又は有さない)画素化された単一のLEDを含む。用語「レーザ光源」とは特に、レーザを指す。そのようなレーザは特に、UV、可視、又は赤外の1つ以上の波長を有する、特に、200~2000nm、例えば300~1500nmのスペクトル波長範囲から選択される波長を有する、レーザ光源光を生成するように構成されてもよい。用語「レーザ」とは特に、電磁放射線の誘導放出に基づく光増幅のプロセスを通して、光を放出するデバイスを指す。特に、実施形態では、用語「レーザ」は、固体レーザを指す場合がある。
【0013】
それゆえ、実施形態では、光源は、レーザ光源を含む。実施形態では、「レーザ」又は「固体レーザ」という用語は、セリウムドープリチウムストロンチウム(又はカルシウム)フッ化アルミニウム(Ce:LiSAF、Ce:LiCAF)、クロムドープクリソベリル(アレキサンドライト)レーザ、クロムZnSe(Cr:ZnSe)レーザ、二価サマリウムドープフッ化カルシウム(Sm:CaF)レーザ、Er:YAGレーザ、エルビウムドープ及びエルビウムイッテルビウムコドープガラスレーザ、F-センターレーザ、ホルミウム(Ho:YAG)レーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、ネオジウムドープイットリウムカルシウムオキソボレートNd:YCaO(BO又はNd:YCOB、ネオジウムドープオルトバナジウム酸イットリウム(Nd:YVO)レーザ、ネオジウムガラス(Nd:ガラス)レーザ、ネオジウムYLF(Nd:YLF)固体レーザ、プロメチウム147ドープリン酸ガラス(147Pm3+:ガラス)固体レーザ、ルビーレーザ(Al:Cr3+)、ツリウムYAG(Tm:YAG)レーザ、チタンサファイア(Ti:サファイア;Al:Ti3+)レーザ、三価ウランドープフッ化カルシウム(U:CaF)固体レーザ、イッテルビウムドープガラスレーザ(ロッド、プレート/チップ及びファイバ)、イッテルビウムYAG(Yb:YAG)レーザ、Yb(ガラス又はセラミックス)レーザなどのうちの1つ以上を指す場合がある。実施形態では、用語「レーザ」又は「固体レーザ」は、GaN、InGaN、AlGaInP、AlGaAs、InGaAsP、鉛塩、垂直キャビティ面発光レーザ(vertical cavity surface emitting laser;VCSEL)、量子カスケードレーザ、ハイブリッドシリコンレーザなどの半導体レーザダイオードのうちの1つ以上を指す場合がある。
【0014】
レーザは、より短い(レーザ)波長に到達するために、上方変換器と組み合わされてもよい。例えば、何らかの(三価)希土類イオンにより、上方変換が得られてもよく、又は、非線形結晶により、上方変換が得られることもできる。あるいは、レーザは、より長い(レーザ)波長に到達するために、色素レーザなどの下方変換器と組み合わされることもできる。
【0015】
以下から導出され得るように、用語「レーザ光源」はまた、複数の(異なる又は同一の)レーザ光源を指す場合もある。特定の実施形態では、用語「レーザ光源」は、複数N個の(同一の)レーザ光源を指す場合がある。実施形態では、N=2以上である。特定の実施形態では、Nは、特に少なくとも8などの、少なくとも5であってもよい。このようにして、より高い輝度が得られてもよい。実施形態では、レーザ光源は、レーザバンク内に配置されてもよい(上記もまた参照)。レーザバンクは、実施形態では、ヒートシンク、及び/又は光学素子、例えば、レーザ光をコリメートするためのレンズを含んでもよい。
【0016】
レーザ光源は、レーザ光源光(又は、「レーザ光」)を生成するように構成されている。光源光は、レーザ光源光から本質的に成るものであってもよい。光源光はまた、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光を含んでもよい。例えば、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光は、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光を含む単一の光ビームを供給するために、光ガイドに結合されてもよい。それゆえ、特定の実施形態では、光源光は特に、コリメートされた光源光である。また更なる実施形態では、光源光は特に、(コリメートされた)レーザ光源光である。語句「異なる光源」又は「複数の異なる光源」、及び同様の語句は、実施形態では、少なくとも2つの異なるビンから選択されている複数の固体光源を指す場合がある。同様に、語句「同一の光源」又は「複数の同じ光源」、及び同様の語句は、実施形態では、同じビンから選択されている複数の固体光源を指す場合がある。
【0017】
光源は特に、光軸(O)、(或るビーム形状、)及び或るスペクトルパワー分布を有する、光源光を生成するように構成されている。光源光は、実施形態では、レーザに対して既知であるような帯域幅を有する、1つ以上の帯域を有し得る。特定の実施形態では、帯域は、10nm以下などの、RT(室温)において20nm未満の範囲の半値全幅(full width half maximum;FWHM)を有するものなどの、比較的明確な線であってもよい。それゆえ、光源光は、1つ以上の(狭)帯域を含み得るスペクトルパワー分布(波長の関数としての、エネルギー尺度上の強度)を有する。
【0018】
(光源光の)ビームは、集束された又はコリメートされた、(レーザ)光源光のビームであってもよい。用語「集束された」とは特に、小さいスポットに収束していることを指す場合がある。この小さいスポットは、個別の変換器領域にあってもよく、又は、変換器領域の(僅かに)上流に、若しくは変換器領域の(僅かに)下流にあってもよい。特に、集束及び/又はコリメーションは、個別の変換器領域におけるビームの(光軸に対して垂直な)断面形状が、(光源光が個別の変換器領域を照射する場所での)個別の変換器領域の(光軸に対して垂直な)断面形状よりも、本質的に大きくはないようなものであってもよい。(集束)レンズのような1つ以上の光学素子を使用して、集束が実行されてもよい。特に、レーザ光源光を集束させるために、2つのレンズが適用されてもよい。レンズ及び/又は放物面ミラーなどの、コリメーション要素のような1つ以上の(他の)光学素子を使用して、コリメーションが実行されてもよい。実施形態では、(レーザ)光源光のビームは、実施形態では≦2°(FWHM)、より特定的には≦1°(FWHM)、最も特定的には≦0.5°(FWHM)など、比較的高度にコリメートされてもよい。それゆえ、≦2°(FWHM)は、(高度に)コリメートされた光源光と見なされてもよい。(高度な)コリメーションをもたらすために、光学素子が使用されてもよい(上記もまた参照)。
【0019】
実施形態では、レーザ光源は、レーザバンク内に配置されてもよい。レーザバンクは、実施形態では、ヒートシンク、及び/又は光学素子、例えば、レーザ光をコリメートするためのレンズを含んでもよい。レーザバンクは、例えば、少なくとも20個などの、少なくとも10個のレーザ光源を含んでもよい。
【0020】
光源は、光源光を生成するように構成されている。光源は特に、ルミネッセンス材料を励起することが可能な光源光を供給するように選択されている。例えば、実施形態では、青色光は、いく種もの可能なガーネットタイプの材料を励起することができるため、光源光は青色光であってもよい。しかしながら、青色以外の他の波長もまた、可能であり得る。例えば、実施形態では、光源光は、紫外又は緑色であってもよい。スペクトル的に異なる光源光を生成するように構成されている、異なる光源もまた可能であり得る。
【0021】
用語「上流」及び「下流」は、光生成手段(本明細書では特に、光源)からの光の伝搬に対する、物品又は特徴部の配置に関するものであり、光生成手段からの光ビーム内での第1の位置に対して、光ビーム内の、光生成手段により近い第2の位置が「上流」であり、光ビーム内の、光生成手段からより遠く離れた第3の位置が「下流」である。
【0022】
特に、光源は、(レーザ)光源光を生成するように構成され、ルミネッセンス本体は特に、光源と受光関係で構成される。
【0023】
用語「放射線的に結合されている」又は「光学的に結合されている」とは特に、(i)(レーザ)光源などの光生成要素と、(ii)別の物品又は材料とが、光生成要素によって放出される放射線の少なくとも一部が当該物品又は材料によって受け取られるように、互いに関連付けられていることを意味し得る。換言すれば、物品又は材料は、光生成要素と受光関係で構成されている。光生成要素の放射線の少なくとも一部が、物品又は材料によって受け取られることになる。このことは、実施形態では、光生成要素(の発光面)と物理的に接触している物品又は材料などの、直接的なものであってもよい。このことは、実施形態では、空気、気体、又は、液体若しくは固体の光ガイド材料のような、媒体を介したものであってもよい。実施形態では、レンズ、反射器、光学フィルタのような1つ以上の光学素子もまた、光生成要素と物品又は材料との間の光路内に構成されてもよい。
【0024】
本明細書では、本発明は、光源としてのレーザ光源に関連して更に説明される。
【0025】
上述のように、n個のレーザ光源は、レーザ光源光を生成するように構成される。特に、レーザ光源光は可視光である。また更なる特定の実施形態では、光源光、特にレーザ光源光は青色光である。
【0026】
用語「可視」、「可視光」、又は「可視発光」、及び同様の用語は、約380~780nmの範囲の1つ以上の波長を有する光を指す。本明細書では、UVは特に、200~380nmの範囲から選択される波長を指す場合がある。用語「光」及び「放射線」は、本明細書では、用語「光」が可視光のみを指すことが文脈から明らかではない限り、互換的に使用される。それゆえ、用語「光」及び「放射線」は、UV放射線、可視光、及びIR放射線を指す場合がある。特に照明用途に関する、特定の実施形態では、用語「光」及び「放射線」は、(少なくとも)可視光を指す。用語「紫色光」又は「紫色発光」は、特に、約380~440nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「青色光」又は「青色発光」は、特に、約440~495nmの範囲の波長を有する(ある程度の紫色及びシアン色の色相を含む)光に関連する。用語「緑色光」又は「緑色発光」は、特に、約495~570nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「黄色光」又は「黄色発光」は、特に、約570~590nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「橙色光」又は「橙色発光」は、特に、約590~620nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「赤色光」又は「赤色発光」は、特に、約620~780nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「ピンク色光」又は「ピンク色発光」は、青色成分及び赤色成分を有する光を指す。用語「水色」は、約490~520nmの範囲から選択される1つ以上の波長を指す場合がある。用語「琥珀色」は、約585~605nm、例えば約590~600nmの範囲から選択される1つ以上の波長を指す場合がある。
【0027】
上述のように、光生成デバイスは、集束光学系を(更に)備える。上述のように、レーザ光は、レンズでコリメートされてもよいが、これは必須ではない。本明細書に記載される集束光学系は、少なくとも光生成デバイスによって構成される。この集束光学系は、発散するレーザ光源光を集束させるために、又は(既に)コリメートされたレーザ光源光を集束させるために使用されてもよい。このようにして、レーザ光源光のスポットが、ルミネッセンス本体上に創出されてもよい(以下も更に参照)。
【0028】
実施形態では、集束光学系は、1つ以上のレンズを備えてもよい。それゆえ、実施形態では、集束光学系は透過型であってもよい。そのような実施形態では、集束光学系は、レーザ光源光を集束させ、レーザ光源光の集束ビームにするように構成される。以下で説明されるように、実施形態では、各レーザ光源は、それぞれの集束光学系を備えてもよい。それゆえ、実施形態では、デバイスは、n個のレーザ光源及びn個の集束光学系を備えてもよい。代替的な実施形態では、デバイスは、n個のレーザ光源と、例えば0.5×n個以下のようなn個よりも少ない集束光学系とを備える。例えば、2つのレーザ光源が、同じ集束光学系の上流に構成されてもよく、ルミネッセンス本体上に2つのスポットを生成してもよい。
【0029】
実施形態では、反射型集束光学系は、1つ以上の反射器を備えてもよい。それゆえ、実施形態では、反射型集束光学系は、反射型であってもよい。そのような実施形態では、反射型集束光学系は、レーザ光源光を反射して集束させ、レーザ光源光の集束ビームにするように構成される。以下で説明されるように、実施形態では、各レーザ光源は、それぞれの反射型集束光学系を備えてもよい。それゆえ、実施形態では、デバイスは、n個のレーザ光源及びn個の反射型集束光学系を備えてもよい。代替的な実施形態では、デバイスは、n個のレーザ光源と、例えば0.5×n個以下のようなn個よりも少ない反射型集束光学系とを備える。例えば、2つのレーザ光源は、同じ反射型集束光学系の上流に構成されてもよく、ルミネッセンス本体上に2つのスポットを生成してもよい。
【0030】
それゆえ、特定の実施形態では、集束光学系は、反射型集束光学系を備える。特に、そのような光学系は、良好な焦点合わせ及びコンパクトな光生成デバイスを可能にする。特定の実施形態では、反射型集束光学系は、(よって)レーザ光源光を反射して集束させ、レーザ光源光の集束ビームにするように構成される。また更なる特定の実施形態では、集束光学系は、放物面鏡及び楕円面鏡の群から選択されてもよい。代替的又は追加的に、更なる特定の実施形態では、集束光学系は、例えば、ルミネッセンス本体上の正確な形状の焦点をカスタマイズするために、自由形状鏡群から選択されてもよい。
【0031】
特定の実施形態では、集束光学系は、楕円面鏡から選択されてもよい。楕円曲線は、デカルトの卵形線であり、2つの固定点から同じ線形距離の合計を有する点の集合である。楕円体は、楕円曲線がその長軸を中心として空間内で回転されたものである。楕円面鏡は特に、2つの焦点を有し得る。第1の焦点から出る光が、第2の焦点に集束される。本ケースの場合、レーザが第1の焦点に配置され、レーザ光は、第2の焦点において蛍光体に集束される。焦点間の距離(焦点距離)は、楕円体の寸法によって選択することができる。放出角が制限されるレーザの場合、全ての光を反射して蛍光体上に集束させるために、楕円体の小さな部分のみが必要とされ得る。
【0032】
上述のように、実施形態では、各レーザ光源は、それぞれの集束光学系、特にそれぞれの反射型集束光学系を備えてもよい。このことは、レーザ光源及びそれぞれの光学系を単一ユニットとして提供することを可能にし得る。そのような単一ユニットは、光源と光学系が別個のユニットではないので、容易に交換し得、調節を容易にし得る。それゆえ、実施形態では、光生成デバイスは、n個の照明ユニットを備え、n個の照明ユニットはそれぞれ、(i)レーザ光源光を生成するように構成されたレーザ光源と、(ii)レーザ光源光を(反射して)集束させ、レーザ光源光の集束ビームにするように構成された集束光学系とを備える。
【0033】
集束光学系の数が少なくとも4個、特に少なくとも8個である場合、集束光学系は、リング形状に構成されてもよい。一連の少なくとも4個の集束光学系は、ルミネッセンス本体の周囲に構成されてもよいが、一般にルミネッセンス本体からいくらかの距離を置いて(すなわち、ルミネッセンス本体の上に、オプションとしてルミネッセンス本体に対していくらかの横方向変位を伴って)構成される。
【0034】
上述のように、実施形態では、光生成デバイスは、2つ以上のレーザ光源を備える。それゆえ、実施形態では、n≧2である。しかし、特に、実施形態では、n≧4であり、例えば、8~256のような4~576の範囲から選択される。しかし、本明細書では、576個よりも多くのレーザ光源が除外されない。しかし、特に、nは、最大で64など、8~256の範囲から選択されてもよい。
【0035】
n≧4の場合、特にn≧8の場合、(レーザ)光源は、ルミネッセンス本体の周囲にリング状に構成されてもよい。
【0036】
特に、実施形態では、レーザ光源は、同じカラーポイントを有するレーザ光源光を生成するように構成される。特定の実施形態では、第1のタイプの光と第2のタイプの光とのそれぞれのカラーポイントが、u'に関して最大で0.03及び/又はv'に関して少なくとも0.03だけ異なり、更により特定的には、u'に関して最大で0.02及び/又はv'に関して少なくとも0.02だけ異なる場合に、第1のタイプの光と第2のタイプの光とは、色又はカラーポイントが本質的に同じであってもよい。更により具体的な実施形態では、第1のタイプの光と第2のタイプの光とのそれぞれのカラーポイントは、u'に関して最大0.01及び/又はv'に関して少なくとも0.01だけ異なっていてもよい。ここで、u'及びv'は、CIE 1976 UCS(uniform chromaticity scale;均等色度)図における、光の色座標である。特定の実施形態では、レーザ光源は、同じビンのものであってもよい。
【0037】
上述のように、光生成デバイスは、ルミネッセンス本体を更に備える。特に、ルミネッセンス本体は、ルミネッセンス材料を含み、ルミネッセンス本体は、n個のレーザ光源と受光関係で構成され、ルミネッセンス材料は、レーザ光源光の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成される。特に、ルミネッセンス材料光は、黄色又は緑色のカラーポイントを有するような可視光を含む。
【0038】
用語「ルミネッセンス材料」は、本明細書では特に、無機ルミネッセンス材料に関し、これはまた、蛍光体として示される場合もある。これらの用語は、当業者には既知である。
【0039】
実施形態では、量子ドット及び/又は有機染料が適用されてもよく、オプションとして、例えばPMMA又はポリシロキサンなどのようなポリマーのような、透過性マトリックス内に埋め込まれてもよい。量子ドットは、一般に数ナノメートルのみの幅又は直径を有する、半導体材料の小さい結晶である。入射光によって励起されると、量子ドットは、結晶のサイズ及び材料によって決定されている色の光を放出する。それゆえ、ドットのサイズを適合させることによって、特定の色の光が作り出されることができる。可視域で発光する既知の量子ドットの殆どは、硫化カドミウム(CdS)及び硫化亜鉛(ZnS)などのシェルを有する、セレン化カドミウム(CdSe)に基づく。リン化インジウム(InP)並びに硫化インジウム銅(CuInS)及び/又は硫化インジウム銀(AgInS)などの、カドミウムを含まない量子ドットもまた、使用されることができる。量子ドットは、極めて狭い発光帯域を示し、それゆえ、量子ドットは飽和色を示す。更には、発光色は、量子ドットのサイズを適合させることによって、容易に調整されることができる。本発明では、当該技術分野において既知の、任意のタイプの量子ドットが使用されてもよい。しかしながら、環境に関する安全性及び懸念の理由から、カドミウムを含まない量子ドット、又は、少なくともカドミウム含有量が極めて低い量子ドットを使用することが好ましい場合がある。量子ドットの代わりに、又は量子ドットに加えて、他の量子閉じ込め構造体もまた使用されてもよい。用語「量子閉じ込め構造体」は、本出願の文脈では、例えば、量子井戸、量子ドット、量子ロッド、トライポッド、テトラポッド、又はナノワイヤなどとして理解されるべきである。有機蛍光体も、同様に使用されることができる。好適な有機蛍光体材料の例は、ペリレン誘導体に基づく有機ルミネッセンス材料、例えば、BASFによってLumogen(登録商標)の名称で販売されている化合物である。好適な化合物の例としては、限定するものではないが、Lumogen(登録商標)Red F305、Lumogen(登録商標)Orange F240、Lumogen(登録商標)Yellow F083、及びLumogen(登録商標)F170が挙げられる。それゆえ、量子閉じ込め構造体もまた、変換器要素であってもよい。それゆえ、前述の染料などの、有機ルミネッセンス材料、又は、より特定的には、有機ルミネッセンス材料の特定の(官能)基もまた、変換器要素であってもよい。(三価)Ce及び二価Euのような元素は、当該技術分野ではまた、活性剤又は活性剤元素又は「ドーパント」としても示される。それゆえ、特にルミネッセンス材料は、変換器要素である、又は変換器要素を含む。
【0040】
上述のように、光生成デバイスは特に、光源光の少なくとも一部を、(a)緑色スペクトル波長範囲及び(b)黄色スペクトル波長範囲のうちの1つ以上の波長を有する発光帯域を有する、ルミネッセンス材料光に変換するように構成されている、ルミネッセンス材料を更に備える。
【0041】
用語「ルミネッセンス材料」とは特に、第1の放射線、特に(UV放射線及び)青色放射線(のうちの1つ以上)を、第2の放射線に変換することが可能な材料を指す。一般に、第1の放射線と第2の放射線とは、異なるスペクトルパワー分布を有する。それゆえ、用語「ルミネッセンス材料」の代わりに、用語「ルミネッセンス変換器」又は「変換器」もまた、適用されてもよい。一般に、第2の放射線は、第1の放射線よりも大きい波長におけるスペクトルパワー分布を有しており、これは、いわゆる下方変換の場合である。しかしながら、特定の実施形態では、第2の放射線は、第1の放射線よりも小さい波長において強度を有する、スペクトルパワー分布を有しており、これは、いわゆる上方変換の場合である。実施形態では、「ルミネッセンス材料」とは特に、放射線を、例えば可視光及び/又は赤外光に変換することが可能な材料を指す場合がある。例えば、実施形態では、ルミネッセンス材料は、UV放射線及び青色放射線のうちの1つ以上を、可視光に変換することが可能であってもよい。ルミネッセンス材料は、特定の実施形態ではまた、放射線を赤外放射線(infrared radiation;IR)に変換してもよい。それゆえ、放射線で励起されると、ルミネッセンス材料は、放射線を放出する。一般に、ルミネッセンス材料は、下方変換器であり、すなわち、より小さい波長の放射線が、より大きい波長(λex<λem)を有する放射線に変換されるが、特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、下方変換器ルミネッセンス材料を含んでもよく、すなわち、より大きい波長の放射線が、より小さい波長(λex>λem)を有する放射線に変換される。実施形態では、用語「ルミネッセンス」は、リン光を指す場合がある。実施形態では、用語「ルミネッセンス」はまた、蛍光を指す場合もある。用語「ルミネッセンス」の代わりに、用語「発光」もまた適用されてもよい。それゆえ、用語「第1の放射線」及び「第2の放射線」は、それぞれ、励起放射線及び発光(放射線)を指す場合がある。同様に、用語「ルミネッセンス材料」は、実施形態では、リン光及び/又は蛍光を指す場合がある。用語「ルミネッセンス材料」はまた、複数の異なるルミネッセンス材料を指す場合もある。用語「ルミネッセンス材料」は、本明細書ではまた、ルミネッセンス材料を含む光透過性ホストなどの、ルミネッセンス材料を含む材料を指す場合もある。
【0042】
特に、ルミネッセンス材料は、光源光の少なくとも一部を、(a)緑色スペクトル波長範囲及び(b)黄色スペクトル波長範囲のうちの1つ以上の波長を有する発光帯域を有する、ルミネッセンス材料光に変換するように構成されており、ルミネッセンス材料は、A12:Ceタイプの(ガーネット)ルミネッセンス材料を含み、Aは、Y、La、Gd、Tb、及びLuのうちの1つ以上を含み、Bは、Al、Ga、In、及びScのうちの1つ以上を含む。それゆえ、ルミネッセンス材料光は、例えば、緑色光又は黄色光(又は、特定の実施形態では、(ガーネットの組成、及びセリウムの濃度に応じて)更に橙色)であってもよい。しかしながら、他の実施形態もまた可能であり、以下を参照されたい。実施形態では、A元素の0.05~10%、更により特定的には0.05~5%、例えば0.1~5%は、Ceを含む。特に、実施形態では、A元素の0.1~3%、例えば最大で2%、例えば0.1~1.5%の範囲から選択される、例えば少なくとも0.5%超が、Ceを含む。
【0043】
特に、ルミネッセンス材料は、変換材料を含む、又は変換材料である。ルミネッセンス材料は、光源光などの、光源からの光を、二次光(ここでは、ルミネッセンス材料光)に変換する。ルミネッセンス材料は、光を変換する有機基、又は光を変換する分子、又は光を変換する無機基などを含み得る。そのような基(又は、分子)は、変換器要素として示されてもよい。上述のようなガーネットタイプの材料は、変換器要素としてセリウム(Ce)を含む。セリウム含有ガーネットは、当該技術分野において周知である。
【0044】
それゆえ、特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、A12:Ceタイプのルミネッセンス材料を含み、Aは、実施形態では、Y、La、Gd、Tb、及びLuのうちの1つ以上、特に、Y、Gd、Tb、及びLuのうちの(少なくとも)1つ以上を含み、Bは、実施形態では、Al、Ga、In、及びScのうちの1つ以上を含む。特に、Aは、Y、Gd、及びLuのうちの1つ以上、特にY及びLuのうちの1つ以上などを含み得る。特に、Bは、Al及びGaのうちの1つ以上、より特定的には、少なくともAlを、例えば本質的に全体としてAlを含み得る。それゆえ、特に好適なルミネッセンス材料は、セリウム含有ガーネット材料である。ガーネットの実施形態は、特に、A12ガーネットを含み、Aは、少なくともイットリウム又はルテチウムを含み、かつBは、少なくともアルミニウムを含む。そのようなガーネットは、セリウム(Ce)で、プラセオジム(Pr)で、又は、セリウムとプラセオジムとの組み合わせでドープされてもよいが、しかしながら、特にCeでドープされてもよい。特に、Bは、アルミニウム(Al)を含むが、Bはまた、ガリウム(Ga)及び/又はスカンジウム(Sc)及び/又はインジウム(In)も、部分的に、特に最大でAlの約20%、より特定的には最大でAlの約10%含んでもよい(すなわち、Bイオンは、90モル%以上のAlと、10モル%以下のGa、Sc、及びInのうちの1つ以上とから本質的に成る)。Bは特に、最大で約10%のガリウムを含んでもよい。別の変形例では、B及びOは、Si及びNによって少なくとも部分的に置換されてもよい。元素Aは特に、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、及びルテチウム(Lu)から成る群から選択されてもよい。更に、Gd及び/又はTbは特に、最大でAの約20%の量でのみ存在する。特定の実施形態では、ガーネットルミネッセンス材料は、(Y1-xLu12:Ceを含み、xは、0以上かつ1以下である。用語「:Ce」は、ルミネッセンス材料中の金属イオンの一部(すなわち、ガーネットでは、「A」イオンの一部)が、Ceで置換されていることを示す。例えば、(Y1-xLuAl12:Ceの場合、Y及び/又はLuの一部が、Ceによって置換されている。このことは、当業者には既知である。Ceは、一般にAを10%以下置換することになり、一般に、Ce濃度は、(Aに対して)0.1~4%、特に0.1~2%の範囲となる。1%のCe及び10%のYを想定すると、完全な正しい式は、(Y0.1Lu0.89Ce0.01Al12とすることが可能である。ガーネット中のCeは、当業者には既知であるように、実質的に三価の状態である、又は三価の状態のみである。
【0045】
実施形態では、ルミネッセンス材料は(それゆえ)、A12を含み、特定の実施形態では、B-Oの最大10%が、Si-Nによって置換されてもよい。
【0046】
特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、(Yx1-x2-x3A'x2Cex3(Aly1-y2B'y212を含み、式中、x1+x2+x3=1であり、x3>0であり、0<x2+x3≦0.2であり、y1+y2=1であり、0≦y2≦0.2であり、A'は、ランタニドから成る群から選択される1種以上の元素を含み、B'は、Ga、In、及びScから成る群から選択される1種以上の元素を含む。実施形態では、x3は、0.001~0.1の範囲から選択される。本発明では、特にx1>0、例えば>0.2、例えば少なくとも0.8である。Yを有するガーネットは、好適なスペクトルパワー分布をもたらし得る。
【0047】
特定の実施形態では、B-Oの最大10%が、Si-Nによって置換されてもよい。ここで、B-O中のBは、Al、Ga、In、及びScのうちの1つ以上を指し(及びOは、酸素を指し)、特定の実施形態では、B-Oは、Al-Oを指す場合がある。上述のように、特定の実施形態では、x3は、0.001~0.04の範囲から選択されてもよい。特に、そのようなルミネッセンス材料は、好適なスペクトル分布を有し得(しかしながら、以下も参照)、比較的高い効率を有し得、比較的高い熱安定性を有し得、(光源光及び第2の光源光(及び光学フィルタ)と組み合わせて)高いCRIを可能にし得る。それゆえ、特定の実施形態では、Aは、Lu及びGdから成る群から選択されてもよい。あるいは、又は更に、Bは、Gaを含んでもよい。それゆえ、実施形態では、ルミネッセンス材料は、(Yx1-x2-x3(Lu,Gd)x2Cex3(Aly1-y2Gay212を含み、式中、Lu及び/又はGdが利用可能であってもよい。更により特定的には、x3は、0.001~0.1の範囲から選択され、0<x2+x3≦0.1であり、0≦y2≦0.1である。更には、特定の実施形態では、B-Oの最大1%が、Si-Nによって置換されてもよい。ここで、百分率は(当該技術分野において既知であるように)モルを指すものであり、例えば、欧州特許第3149108号もまた参照されたい。また更なる特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、(Yx1-x3Cex3Al12を含み、式中、x1+x3=1であり、0.001~0.1などの、0<x3≦0.2である。
【0048】
特定の実施形態では、光生成デバイスは、セリウム含有ガーネットのタイプから選択される、ルミネッセンス材料のみを含んでもよい。また更なる特定の実施形態では、光生成デバイスは、(Yx1-x2-x3A'x2Cex3(Aly1-y2B'y212などの、単一のタイプのルミネッセンス材料を含む。それゆえ、特定の実施形態では、光生成デバイスは、ルミネッセンス材料を備え、ルミネッセンス材料の少なくとも85重量%、更により特定的には少なくとも約90重量%、また更により特定的には少なくとも約95重量%などが、(Yx1-x2-x3A'x2Cex3(Aly1-y2B'y212を含む。ここで、A'は、ランタニドから成る群から選択される1種以上の元素を含み、B'は、Ga In、及びScから成る群から選択される1種以上の元素を含み、式中、x1+x2+x3=1であり、x3>0であり、0<x2+x3≦0.2であり、y1+y2=1であり、0≦y2≦0.2である。特に、x3は、0.001~0.1の範囲から選択される。実施形態では、x2=0である点に留意されたい。あるいは、又は更に、実施形態では、y2=0である。
【0049】
特定の実施形態では、Aは特に、少なくともYを含んでもよく、Bは特に、少なくともAlを含んでもよい。
【0050】
ガーネットタイプのルミネッセンス材料はまた、代替式AB'C"12で説明されてもよい。ここで、Aは、(i)Y3+、Lu3+、Gd3+、Tb3+、La3+から選択される1つ以上などの希土類イオンと、(ii)Ca2+などの二価カチオンとのうちの、1つ以上を含み得る。ここで、Bは、(i)Al3+、Ga3+、Sc3+、Sb3+、及びIn3+のうちの1つ以上などの三価カチオンと、(ii)Mg2+及びMn2+のうちの1つ以上などの二価カチオンとのうちの、1つ以上を含み得る。ここで、Cは、(i)Ga3+及びAl3+のうちの1つ以上などの三価カチオンと、(ii)Mn2+などの二価カチオンと、(iii)Si4+及びGe4+のうちの1つ以上などの四価カチオンとのうちの、1つ以上を含み得る。そのようなイオンの場合、ガーネット結晶構造が維持されることができる。言及されたもの以外の、他の置き換えもまた可能であり得る。
【0051】
代替的又は追加的に、ルミネッセンス材料は、例えば、MSi:Eu2+及び/又はMAlSiN:Eu2+及び/又はCaAlSi:Eu2+等であってもよく、ここで、Mは、Ba、Sr及びCaのうちの1つ以上、特に実施形態では少なくともSrを含む。特定の実施形態では、第1のルミネッセンスは、(Ba,Sr,Ca)S:Eu、(Ba,Sr,Ca)AlSiN:Eu、及び(Ba,Sr,Ca)Si:Euから成る群から選択される1種以上の材料を含んでもよい。これらの化合物中、ユーロピウム(Eu)は、実質的に二価である、又は二価のみであり、示されている二価カチオンのうちの1つ以上を置換する。一般に、Euは、カチオンの10%よりも多い量では存在することがなく、その存在は、特に、置換するカチオンに対して、約0.5~10%の範囲、より特定的には、約0.5~5%の範囲となる。用語「:Eu」は、金属イオンの一部が、Euによって(これらの例では、Eu2+によって)置換されていることを示す。例えば、CaAlSiN:Eu中、2%のEuを想定すると、正しい式は、(Ca0.98Eu0.02)AlSiNとすることが可能である。二価ユーロピウムは、一般に、上記の二価アルカリ土類カチオン、特にCa、Sr、又はBaなどの、二価カチオンを置換することになる。材料(Ba,Sr,Ca)S:Euはまた、MS:Euとしても示されることができ、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)から成る群から選択される、1種以上の元素であり、特に、Mは、この化合物において、カルシウム若しくはストロンチウム、又はカルシウム及びストロンチウム、より特定的にはカルシウムを含む。ここで、Euが導入され、M(すなわち、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上)の少なくとも一部を置換する。更には、材料(Ba,Sr,Ca)Si:Euはまた、MSi:Euとしても示されることができ、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)から成る群から選択される、1種以上の元素であり、特に、Mは、この化合物において、Sr及び/又はBaを含む。更なる特定の実施形態では、Mは、Sr及び/又はBa(Euの存在を考慮しない)からなり、特にBaは50~100%、より具体的には50~90%、及びSrは50~0%、特に50~10%であり、例えば、Ba1.5Sr0.5Si:Eu(すなわち、75%Ba;25%Sr)である。ここで、Euが導入され、M(すなわち、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上)の少なくとも一部を置換する。同様に、材料(Ba,Sr,Ca)AlSiN:Euはまた、MAlSiN:Euとしても示されることができ、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)から成る群から選択される、1種以上の元素であり、特に、Mは、この化合物において、カルシウム若しくはストロンチウム、又はカルシウム及びストロンチウム、より特定的にはカルシウムを含む。ここで、Euが導入され、M(すなわち、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上)の少なくとも一部を置換する。上述のルミネッセンス材料中のEuは、当業者には既知であるように、実質的に二価の状態である、又は二価の状態のみである。それゆえ、そのような窒化物ルミネッセンス材料もまた、変換器要素であってもよく、又は変換器要素、ここでは特にEu2+を含んでもよい。
【0052】
特に、ルミネッセンス材料は、上述の三価セリウム若しくは二価ユーロピウムのうちの1つ以上を含有する、酸化物、窒酸化化物、又は窒化物などの、無機ルミネッセンス材料であってもよい。
【0053】
ルミネッセンス材料は、(UV放射及び可視放射のうちの1つ以上から選択される)第1の放射の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成される。特に、実施形態では、ルミネッセンス材料は、(放射としての)青色光の少なくとも一部をルミネッセンス材料光に変換するように構成されてもよい。特に青色光が部分的に変換される場合、青色光は、(デバイス光のための)青色光の源として、またルミネッセンス材料によって変換され得る励起光として使用されてもよい。第1の放射は特に、(固体)光源によって供給されてもよく、更に以下を参照されたい。
【0054】
異なるルミネッセンス材料が適用される場合、1つ以上のルミネッセンス材料が、レーザ光源光を緑色及び黄色のルミネッセンス材料光のうちの1つ以上に変換するように構成されてもよく、1つ以上の他のルミネッセンス材料が、レーザ光源光を橙色及び赤色のルミネッセンス材料光のうちの1つ以上に変換するように構成されてもよい。
【0055】
特定の実施形態では、ルミネッセンス本体は、ルミネッセンス材料を含むセラミック本体を含む。代替的に、ルミネッセンス本体は単結晶を含む。また更なる特定の実施形態では、異なるタイプのルミネッセンス本体が適用されてもよい。それゆえ、本体は特に、単結晶本体及びセラミック本体から選択されてもよい。後者は、前者よりも容易に製造され得るが、それにもかかわらず、良好な光学特性及び/又は熱特性を有し得る。それゆえ、実施形態では、本体はセラミック本体であってもよい。しかし、特定の実施形態では、単結晶本体とセラミック本体との組み合わせも適用されてもよい。特に、ルミネッセンス本体は、セラミックルミネッセンス本体を含む。それゆえ、特定の実施形態では、ルミネッセンス本体は、セラミックルミネッセンス材料によって画定されている。それゆえ、特定の実施形態では、ルミネッセンス材料は、セラミックルミネッセンス本体として提供されることが可能なルミネッセンス材料である。それゆえ、ルミネッセンス本体は、セラミックルミネッセンス本体を含み得る。
【0056】
上述されたルミネッセンス材料、特にガーネット材料のうちの多くが、セラミック(セラミック本体又はセラミックスラブ)として提供され得る。少なくともこのことは、上述されたA12:Ce、又はAB'C"12:Ceと記載される代替式に当てはまる(以下も参照)。
【0057】
セラミック本体は、当該技術分野において既知である。特に、セラミック材料は、焼結プロセス及び/又は熱間圧縮プロセスによって、オプションとして、その後の(若干の)酸化性雰囲気中でのアニーリングによって得ることが可能であってもよい。用語「セラミック」とは特に、とりわけ、少なくとも5MPa、若しくは少なくとも10MPaなどの、1~約500MPaのような、特に少なくとも1MPaのような、特に少なくとも0.5MPaなどの、10-8~500MPaの範囲などの、減圧、大気圧、又は高圧下で、特に一軸圧力又は等方圧力下で、特に等方圧力下で、少なくとも1400℃のような、少なくとも1000℃などの、少なくとも500℃、特に少なくとも800℃の温度で、(多結晶)粉末を加熱することによって得ることが可能な、無機材料に関する。セラミックを得るための特定の方法は、熱間等方圧圧縮成形(hot isostatic pressing;HIP)であるが、HIPプロセスは、上述のような温度及び圧力の条件下のような、焼結後HIP、カプセルHIP、又は複合焼結HIPプロセスであってもよい。そのような方法によって得ることが可能なセラミックは、それ自体で使用されてもよく、又は(研磨のように)更に処理されてもよい。セラミックは特に、理論密度(すなわち、単結晶の密度)の97~100%の範囲のような、少なくとも95%などの、少なくとも90%の密度(又は、より高い密度、以下を参照)を有する。セラミックは、依然として多結晶であってもよいが、低減された、又は大幅に低減された、粒子間体積を有する(圧縮粒子又は圧縮凝集粒子)。HIPなどの、高圧下での加熱は、例えば、N及びアルゴン(Ar)のうちの1種以上などを含む、不活性ガス中で実行されてもよい。特に、高圧下での加熱に先行して、1500~1800℃などの、1400~1900℃の範囲から選択される温度で、焼結プロセスが実施される。そのような焼結は、10-2Pa以下の圧力においてなど、減圧下で実行されてもよい。そのような焼結は、理論密度の少なくとも95%程度の、更により特定的には少なくとも99%の密度を、予めもたらし得る。予備焼結、及びHIPなどの特に高圧下での加熱の双方の後では、光透過性本体の密度は、単結晶の密度に近くなり得る。しかしながら、光透過性本体は多結晶であるため、光透過性本体内では粒界が得られるという相異がある。そのような粒界は、例えば、光学顕微鏡又はSEMによって検出されることができる。それゆえ、本明細書では、光透過性本体とは特に、(同じ材料の)単結晶と実質的に同一の密度を有する、焼結多結晶を指す。それゆえ、そのような本体は、(特にCe3+などの、光吸収化学種による吸収を除いて)可視光に対して高度に透明であってもよい。
【0058】
実施形態では、本体は、横方向寸法の幅又は長さ(W又はL)又は直径(D)と、厚さ又は高さ(H)とを有する。実施形態では、(i)D≧H又は(ii)及びW≧Hかつ/又はL≧Hである。ルミネッセンスタイルは、透明又は光散乱性であってもよい。実施形態では、タイルは、セラミックルミネッセンス材料を含み得る。特定の実施形態では、特にL≦5mm、より特定的にはL≦3mm、最も特定的にはL≦2mmなどの、L≦10mmである。特定の実施形態では、特にW≦5mm、より特定的にはW≦3mm、最も特定的にはW≦2mmなどの、W≦10mmである。特定の実施形態では、特にH≦5mm、より特定的にはH≦3mm、最も特定的にはH≦2mmなどの、H≦10mmである。特定の実施形態では、特にD≦5mm、より特定的にはD≦3mm、最も特定的にはD≦2mmなどの、D≦10mmである。特定の実施形態では、本体は、実施形態では50μm~1mmの範囲の厚さを有してもよい。更には、本体は、100μm~10mmの範囲の横方向寸法(幅/直径)を有してもよい。また更なる特定の実施形態では、(i)D>H又は(ii)W>HかつW>Hである。特に、長さ、幅、及び直径のような横方向寸法は、高さよりも少なくとも5倍大きいような、少なくとも2倍の大きさである。本明細書では、ルミネッセンス本体の高さはまた、H1でも示される。
【0059】
複数のルミネッセンス本体は、上述された本体よりも小さな個々の寸法を有する本体を含んでもよい。しかし、実施形態では、寸法の一般的な比率が同様に適用されてもよい。
【0060】
特定の実施形態では、複数の(より小さな)ルミネッセンス本体が適用される場合、本体は、例えば、円形、三角形、正方形、(正方形ではない)矩形、五角形、六角形、八角形、十角形などから選択される断面を有してもよい。ここで、断面は特に、高さに垂直な断面及び/又は熱伝導支持体に平行な断面を指す。特に、実施形態では、高さ(H)は、30μm~10mmの範囲から選択される。更により特定的に、高さは、50μm~2mmの範囲、特に50μm~1mmなど、0.5mm以下などから選択されてもよい。ルミネッセンス本体が、(正方形ではない)矩形の実施形態のように、長さと幅とを有する場合、長さと幅とは、1:5~5:1、例えば1:2~2:1の範囲から選択される比を有してもよい。実施形態では、本体は、横方向寸法の幅又は長さ(W又はL)又は直径(D)と、厚さ又は高さ(H)とを有する。実施形態では、(i)D≧H又は(ii)及びW≧H及び/又はL≧Hである。複数の本体のうちの2つ以上の本体が、本質的に同じ寸法を有してもよい。代替的又は追加的に、複数の本体のうちの2つ以上の本体が、異なる寸法を有してもよい。実施形態では、複数の本体のうちの全ての本体が、本質的に同じ寸法を有する。また他の実施形態では、同じ寸法を有する複数の本体内にn個のサブセットが存在し、各サブセットは、本質的に同じ寸法を有する複数の本体を含むが、異なるサブセットの本体が、相互に異なる1つ以上の寸法を有する。サブセットの数nは、2~4など、2~8の範囲から選択されてもよい。しかし、特定の実施形態では、複数の要素本体は、同一の断面寸法を有する。複数の本体は、少なくとも4個の本体、更により特定的に少なくとも8個の本体であってもよい。実施形態では、本体の数は、8~400個など、8~900個の範囲から選択されてもよいが、更に多いことも可能である。それゆえ、異なる2つ以上のタイプの要素本体が適用される場合、実施形態では、本体の総数は、最大で約400個など、最大で約900個であってもよい。
【0061】
((より小さな)複数のルミネッセンス本体からの)ルミネッセンス本体のそれぞれについて、n個のレーザ光源のうちの少なくとも2つが、集束光学系と共に、動作モードにおいて、レーザ光源光の光スポットをそれぞれのルミネッセンス本体上に提供するように構成される。
【0062】
上述のように、特に、n個のレーザ光源及び集束光学系は、動作モードにおいて、レーザ光源光の光スポットをルミネッセンス本体上に提供するように構成される。実施形態では、(最大強度の少なくとも10%の強度を有する)そのようなスポットは、例えば、約0.25mm~25mmのサイズを有してもよいが、他の寸法も可能であり得る。ルミネッセンス本体の総面積に対して、全てのスポットは共に、ルミネッセンス本体の第1の面の面積(上記も参照)のうちの、10~100%の範囲から選択される割合など、少なくとも10%を照射してもよい。
【0063】
特に、個々に選択される数であるm個の光スポットをそれぞれ有するkセットの光スポットが存在する。このことは、互いに異なる数であるm個の光スポットを有する異なるセットが存在し得ることを意味し得る。kが少なくとも2である特定の実施形態では、セットはそれぞれ、同じ数であるm個の光スポットを含んでもよい。特に、各セット内の光スポットのうちの2つ以上が、部分的な重なりを有する。部分的な重なりにより、一方では、ルミネッセンス本体の(第1の面の)総面積のより良好な照明が存在するが、他方では、画素化された光源が提供され得る。更に、特定の実施形態では、2≦m≦nである。また更に、特定の実施形態では、1≦k<n、更により特定的に2≦k<nである。
【0064】
(各スポットの)スポット領域は、異なる方法で規定されてもよい。スポットは、100%で示される最大強度を有し得、例えばCCDカメラのような、当該技術分野で知られている方法で容易に決定され得る。しかし、非常に小さな強度では、スポットの境界を決定するのが少し困難になる場合がある。それゆえ、本明細書では、少なくとも第1のスポット領域の規定が適用される。第1のスポット領域は、光スポットにおける最大強度の10~100%によって規定される。本明細書では、第2のスポット領域も規定され、しかし、他の目的のためである(以下を参照)。
【0065】
上述のように、実施形態では、部分的な重なりが存在するものである。それゆえ、そのような実施形態では、完全な重なりが存在しないが、重なり0も存在しない。重なりを決定するために、10~100%の規定、すなわち第1のスポット領域が、各スポットについて使用される。
【0066】
特に、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域の5~80%の範囲が、セット内の少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる実施形態では、部分的な重なりが存在する。更により特定的に、実施形態では、複数のkセット(すなわち、kが少なくとも2である)内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域の5~80%の範囲が、セット内の少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる。また更なる特定の実施形態では、各スポットについて、その第1のスポット領域の5~80%が、少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる場合がある。
【0067】
特定の実施形態では、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域の20~70%の範囲が、セット内の少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる。更により特定的に、実施形態では、複数のkセット(すなわち、kが少なくとも2である)内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域の20~70%の範囲が、セット内の少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる。また更なる特定の実施形態では、各スポットについて、その第1のスポット領域の20~70%が、少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる場合がある。
【0068】
また更により特定的に、実施形態では、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域の30~60%の範囲が、セット内の少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる。更により特定的に、実施形態では、複数のkセット(すなわち、kが少なくとも2である)内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域の30~60%の範囲が、セット内の少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる。また更なる特定の実施形態では、各スポットについて、その第1のスポット領域の30~60%が、少なくとも別の第1のスポット領域と重なることが当てはまる場合がある。
【0069】
上述のように、実施形態では、完全な重なりが存在しなくてもよい。このことは、第2のスポット領域で更に示され得る。第2のスポット領域は、光スポットにおける最大強度の50~100%によって規定される。これは、第2のスポット領域の総面積が最大強度の少なくとも50%の強度を有するのに対して、第1のスポット領域の場合に下限閾値が「わずか」10%であるので、スポットのうちのより小さな領域である。第2のスポット領域の重なりは、実施形態では、大きすぎなくてもよく、そうでなければピクシレーションがあまり明確でなくなる場合がある。それゆえ、特定の実施形態では、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第2のスポット領域の0~60%の範囲が、セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なることが当てはまる。また更なる特定の実施形態では、複数のkセット(すなわち、kが少なくとも2である)内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第2のスポット領域の0~60%の範囲が、セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なることが当てはまる。また更により特定的に、実施形態では、各光スポットについて、その第2のスポット領域の0~60%の範囲が、セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なることが当てはまる場合がある。
【0070】
より特定的に、特定の実施形態では、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第2のスポット領域の0~30%の範囲が、セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なることが当てはまる。また更なる特定の実施形態では、複数のkセット(すなわち、kが少なくとも2である)内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第2のスポット領域の0~30%の範囲が、セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なることが当てはまる。また更により特定的に、実施形態では、各光スポットについて、その第2のスポット領域の0~30%の範囲が、セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なることが当てはまる場合がある。
【0071】
また更により特定的に、特定の実施形態では、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第2のスポット領域の2~20%の範囲が、セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なることが当てはまる。また更なる特定の実施形態では、複数のkセット(すなわち、kが少なくとも2である)内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第2のスポット領域の2~20%の範囲が、セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なることが当てはまる。また更により特定的に、実施形態では、各光スポットについて、その第2のスポット領域の2~20%の範囲が、セット内の少なくとも別の第2のスポット領域と重なることが当てはまる場合がある。
【0072】
第3のスポット領域が、光スポットにおける最大強度の2~100%によって規定されてもよい。特に、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第3のスポット領域の5~80%の範囲が、セット内の少なくとも別の第3のスポット領域と重なることが当てはまる実施形態では、部分的な重なりが存在する。更により特定的に、実施形態では、複数のkセット(すなわち、kが少なくとも2である)内の光スポットのうちの少なくとも1つについて、その第3のスポット領域の5~80%の範囲が、セット内の少なくとも別の第3のスポット領域と重なることが当てはまる。また更なる特定の実施形態では、各スポットについて、その第3のスポット領域の5~80%が、少なくとも別の第3のスポット領域と重なることが当てはまる場合がある。
【0073】
特に、ガウス形状のパワー分布のスポットの場合、実施形態では、第1の領域同士の重なりが、最大で約35%など、5~40%の範囲から選択されてもよい。更に、ガウス形状のパワー分布のスポットの実施形態では、第2の領域同士の重なりが、本質的に0%など、0~5%の範囲から選択されてもよい。また更に、ガウス形状のパワー分布のスポットの場合、実施形態では、第3の領域同士の重なりが、最大で約40%など、5~50%の範囲から選択されてもよい。
【0074】
しかし、特定の実施形態では、1つ以上のスポットであって、動作モードにおいて、その第1のスポット領域が他の第1のスポット領域のいずれとも本質的に重ならない1つ以上のスポットが存在してもよい。それゆえ、特定の実施形態では、光スポットのうちの少なくとも1つについて、請求項2に規定される、その第1のスポット領域が、少なくとも別の第1のスポット領域と重ならないことが当てはまる。
【0075】
上述のように、画素化デバイスが提供されてもよい。このことは特に、光生成デバイスの1つ以上の動作モード中に、1つ以上の画素が光を生成することを意味し得る。「画素」という用語及び同様の用語は特に、(ルミネッセンス材料光が生成される)スポットを指す場合がある。上述のように、動作モードでは、重なり合うか否かにかかわらず、本質的に全てのスポットが視認可能であり得る。更に、上述のように、スポットの最大数は特に、(レーザ)光源の数と同一である。それゆえ、ピクシレーションは、投影されたピクシレーションとしてもみなされる場合がある。
【0076】
ピクシレーションは、1Dピクシレーションであってもよく、すなわち、1D配列のスポットである。例えば、1D配列の複数のスポットが、更により特定的に、複数のセットの重なり合うスポットが提供されてもよい。1D配列は、少なくとも2つの画素、更により特定的に、少なくとも4つの画素を含んでもよい。ピクシレーションは、2Dピクシレーションであってもよく、すなわち、2D配列のスポットである。例えば、2D配列の複数のスポットが、更により特定的に、複数のセットの重なり合うスポットが提供されてもよい。2D配列は、少なくとも4つの画素、更により特定的に、少なくとも8つの画素を含んでもよい。更に、特に各行及び各列がそれぞれ個々に、少なくとも2つの画素を含んでもよい。
【0077】
2D配列は、本質的に正方形、矩形、六角形、円形、楕円形又は他の形状を有してもよい。それゆえ、行及び列における画素の数が変化してもよい。
【0078】
上述のように、実施形態では、画素の数がnであってもよい。他の実施形態では、画素の数がnよりも少なくてもよい。しかし、特に、全ての(レーザ)光源がスイッチオンされるときの画素の最小数は、4以上など、2よりも多い。上述のように、実施形態では、n個のスポットのうちの2つ以上が、部分的に重なり合ってもよい。それゆえ、特定の実施形態では、全ての画素のうちの少なくとも2つが部分的に重なり合い、更により特定的に、少なくとも4つの画素が重なり合い、例えば、実施形態では、それぞれ2つの部分的に重なり合う画素からなる少なくとも2つのセットが重なり合う。また更なる実施形態では、それぞれ2つ以上の部分的に重なり合う画素からなる少なくとも3つのセットが利用可能である。
【0079】
特定の実施形態では、(レーザ)光源の(最大)パワーが、平均パワーの+/-10%以内など、本質的に同じである。代替的又は追加的に、それぞれの画素における蛍光体上の光源光の(最大)強度が、画素の全てについて、平均パワーの+/-10%以内など、本質的に同じである。
【0080】
代替的に、実施形態では、それぞれの画素における蛍光体上の光源光の強度が変化してもよい。例えば、パワーは、ルミネッセンス本体にわたって徐々に減少又は増加してもよい。例えば、特定のパターンが提供されてもよい。用途は、例えば、アクセント照明、スポット照明、自動車照明、店舗照明、ショーウィンドウ照明などから選択されてもよい。このことは、例えば、ヘッドランプにおけるような特定の所望の強度分布、又はショーウィンドウ内のマネキンなどの照明属性において有用であり得る。
【0081】
1つの動作モードよりも多くの動作モードが存在し得ることに留意されたい(更に以下も参照)。
【0082】
実施形態では、光生成デバイスは、熱伝導要素を備えてもよく、ルミネッセンス本体は、熱伝導要素と熱接触するように構成される。
【0083】
それゆえ、ルミネッセンス本体は、熱伝導支持体などの熱伝導要素と熱接触するように構成されてもよい。特に、支持体は、ルミネッセンス本体を支持するように構成されてもよい。実施形態では、熱伝導要素は、熱伝導材料の本体などの本体を備えてもよい。
【0084】
以下で更に説明されるように、本体は、実施形態では、熱伝導支持体と物理的に接触してもよい。代替的又は追加的に、実施形態では、ルミネッセンス本体は、熱伝導支持体上のコーティングと物理的に接触してもよい。また、このようにして、ルミネッセンス本体は、熱伝導支持体と熱接触するように構成されてもよい。
【0085】
実施形態では、熱伝導要素は、ヒートシンクであってもよい。他の実施形態では、熱伝導要素は、ヒートシンクと熱接触してもよい。それゆえ、特定の実施形態では、熱伝導要素はヒートシンクを備える。
【0086】
熱伝導性材料は特に、特に少なくとも約200W/m/Kのような、少なくとも約100W/m/Kなどの、少なくとも約30W/m/Kのような、少なくとも約20W/m/Kの熱伝導率を有してもよい。また更なる特定の実施形態では、熱伝導性材料は特に、少なくとも約10W/m/Kの熱伝導率を有してもよい。
【0087】
実施形態では、熱伝導性材料は、銅、アルミニウム、銀、金、シリコンカーバイド、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、アルミニウムシリコンカーバイド、酸化ベリリウム、シリコンカーバイド複合材料、アルミニウムシリコンカーバイド、銅タングステン合金、銅モリブデンカーバイド、炭素、ダイヤモンド、及びグラファイトのうちの1つ以上を含んでもよい。あるいは、又は更に、熱伝導性材料は、酸化アルミニウムを含んでもよく、又は酸化アルミニウムから成るものであってもよい。しかしながら、本明細書では特に、熱伝導要素は金属材料を含む。例えば、金属材料は、銅、アルミニウム、銀、金、及び金属合金のうちの1つ以上を含み得る。金属合金は、銅タングステン合金、アルミニウム合金、チタン合金などのうちの1つ以上を含み得る。熱伝導要素は、ヒートシンクであってもよく、又はヒートシンクと熱接触していてもよい。
【0088】
ヒートシンクは、当該技術分野において既知である。用語「ヒートシンク(heatsink)」(又は、ヒートシンク(heat sink))は特に、電子デバイス又は機械デバイスなどのデバイスによって生成された熱を、流体(冷却)媒体、多くの場合は空気又は冷却液に伝達する、受動的熱交換器であってもよい。それにより、熱は、デバイスから(少なくとも部分的に)放散される。ヒートシンクは特に、ヒートシンクを取り囲む流体冷却媒体と接触するヒートシンクの表面積を、最大化するように設計されている。それゆえ、特に、ヒートシンクは、複数のフィンを備えてもよい。例えば、ヒートシンクは、複数のフィンが延出している本体であってもよい。ヒートシンクは、特に熱伝導性材料を含む(より特定的には、熱伝導性材料から成る)。用語「ヒートシンク」はまた、複数の(異なる)ヒートシンクを指す場合もある。
【0089】
要素が別の要素と熱接触していると見なされ得るのは、当該要素が熱のプロセスを通してエネルギーを交換することができる場合である。それゆえ、要素は熱的に結合されていてもよい。実施形態では、熱接触は、物理的接触によって達成されることができる。実施形態では、熱接触は、熱伝導性接着剤(又は、熱伝導性粘着剤)などの、熱伝導性材料を介して達成されてもよい。熱接触はまた、2つの要素が互いに対して約10μm以下の距離の所に配置されている場合にも、2つの要素間で達成されてもよいが、最大で100μmなどの、より大きい距離も可能であり得る。距離が短いほど、熱接触は良好となる。特に、距離は、5μm以下などの、10μm以下である。距離は、それぞれの要素の、2つのそれぞれの表面間の距離であってもよい。距離は、平均距離であってもよい。例えば、2つの要素は、複数の位置などの1つ以上の位置で、物理的に接触していてもよいが、1つ以上の他の位置、特に複数の他の位置では、要素は物理的に接触していない。例えば、このことは、一方又は双方の要素が粗面を有する場合に当てはまり得る。それゆえ、実施形態では、2つの要素間の距離は、平均して10μm以下であってもよい(ただし、最大で100μmなどの、より大きい平均距離も可能であり得る)。実施形態では、2つの要素の2つの表面は、1つ以上の距離ホルダにより、距離が保たれてもよい。
【0090】
ルミネッセンス本体は、熱伝導要素によって支持されてもよい。このために、熱伝導要素は、要素が配置され得る空洞を備えてもよい。空洞と本体との嵌合は、最小限の隙間を伴う隙間嵌合であってもよい。代替的又は追加的に、ルミネッセンス本体は、熱伝導要素にはんだ付けされてもよい。このために、ルミネッセンス本体には、はんだ付けを容易にするためのかつ/又は反射をもたらすためのコーティング層が設けられてもよい。そのようなコーティング層は、例えば、Ag及びAlのうちの1つ以上を含んでもよい。そのような層の利点は、そのような層が光に対して反射性でもあることである。代替的又は追加的に、Cr金属層などのクロム含有層が設けられてもよい。特に、そのようなものは、はんだ付けを容易にし得る。オプションとして、そのようなコーティング層は、はんだ付けを特に容易にし得る更なる層を反射層上に有する、多層であってもよい。そのような層は、例えばクロムを含んでもよい。それゆえ、実施形態では、1つ以上、特に複数のルミネッセンス本体が、多層などのコーティング層を介して熱伝導要素に取り付けられる。特定の実施形態では、多層は、Al及びAgのうちの1つ以上を含む第1の層と、Crを含む第2の層と、はんだ層である第3の層とを備える。そのような積層体は、特に第1のルミネッセンス本体などの要素本体と熱伝導要素とによって挟まれてもよい。
【0091】
それゆえ、実施形態では、1つ以上の側面が、熱伝導要素と少なくとも部分的に熱接触してもよく、又は物理的に接触さえしてもよい。代替的又は追加的に、熱伝導要素に1つ以上の側面と接触している層が設けられてもよい。特に、本質的に全ての側面について、その少なくとも一部がコーティング及び/又は別の要素本体と物理的に接触していないことが当てはまる場合がある。したがって、実施形態では、複数のルミネッセンス本体はそれぞれ、1つ以上の側面を有し、1つ以上の側面、特に複数の側面、本質的に全ての側面について、その一部が、熱伝導要素に、又はその上のコーティング層に、又は反射材料に接触している。
【0092】
上述のように、実施形態では、コーティング層は、1つ以上の光源光及びルミネッセンス材料光に対する反射特性を有してもよい。また更に、実施形態では、熱伝導要素は、1つ以上の光源光及びルミネッセンス材料光に対する反射特性を有してもよい。
【0093】
実施形態では、1つ以上の(レーザ)光源が、熱伝導支持体と熱接触している。特定の実施形態では、1つ以上が熱伝導支持体と物理的に接触している。特定の実施形態では、全ての(レーザ)光源の少なくとも25%、少なくとも50%などが、熱伝導支持体と物理的に接触している。このことは更に、効率的な熱管理を伴うコンパクトな光生成デバイスを可能にし得る。
【0094】
集束光学系は、実施形態では、ルミネッセンス本体のわずかに上に配置されてもよい。このことは、ルミネッセンス本体から漏れるルミネッセンス材料光の一部が、光生成デバイスを出ない場合があるか、又は集束光学系での若しくは集束光学系を介した透過及び/若しくは反射の後に出ない場合があることを意味し得る。ルミネッセンス本体に垂直な線における光学系の存在を最小限に抑えることが望ましい場合がある。それゆえ、実施形態では、ルミネッセンス本体は、第1の面を有し、n個のレーザ光源は、集束光学系と共に、動作モードにおいて、レーザ光源光の光スポットを第1の面に提供するように構成され、n≧4であり、n個のレーザ光源は、第1の面の周囲に構成され、第1の面は、第1の面積A1を有し、第1の面の法線に平行な、集束光学系は、第1の面上に投影を有し、投影は、総面積A2を有し、A2/A1≦0.5、更により特定的にA2/A1≦0.3、また更により特定的にA2/A1≦0.2、実施形態ではA2/A1≦0.05である。特定の実施形態では、A2/A1=0である。それゆえ、実施形態では、(レーザ)光源光の光軸が、ルミネッセンス本体(特にその第1の面)の法線に対して、10~80°の範囲から選択されるなど、特に20~70°のような、55~65°の範囲から選択されるなど、0°よりも大きいが90°よりも小さな角度αを有する。
【0095】
特に、光軸は、光生成要素、ここでは特に(レーザ)光源から始まり、システムを通って光が伝搬する経路を規定する、仮想線として規定され得る。
【0096】
光学系を備えた光生成デバイスは、(レーザ)光源がルミネッセンス本体から異なる距離の所に構成され得る実施形態も可能にする。このことは、更により多数の(レーザ)光源、したがって、より高い強度のルミネッセンス材料光を可能にし、かつ/又は、第1の面上のスポットの配置を更に制御することを可能にする。それゆえ、実施形態では、ルミネッセンス本体は、第1の面を有し、n個のレーザ光源は、第1の面から横方向距離(d1)を置いて構成され、2セット以上のレーザ光源が、異なる横方向距離(d1)を有する。例えば、2~8つの異なる横方向距離を有する2~8セットが存在してもよい。特に、異なる横方向距離を有する、2セットのみのような2~4セットが存在してもよい。また他の実施形態では、全ての光源について、横方向距離は、本質的に同じであってもよい。
【0097】
代替的又は追加的に、光学系を備えた光生成デバイスは、(レーザ)光源がルミネッセンス本体の第1の面に対して異なる高さで構成され得る、実施形態も可能にする。このことは、更により多数の(レーザ)光源、したがって、より高い強度のルミネッセンス材料光を可能にし、かつ/又は、第1の面上のスポットの配置を更に制御することを可能にする。それゆえ、実施形態では、ルミネッセンス本体は、第1の面を有し、n個のレーザ光源は、第1の面に対してある高さで構成され、2セット以上のレーザ光源が、異なる高さを有する。例えば、2~8つの異なる高さを有する2~8セットが存在してもよい。特に、第1の面に対して異なる高さを有する、2セットのみのような2~4セットが存在してもよい。また他の実施形態では、全ての光源について、第1の面に対する高さは、本質的に同じであってもよい。
【0098】
異なる(レーザ)光源が、ルミネッセンス本体から異なる横方向距離の所に構成されるか否か、かつ/又はルミネッセンス本体の第1の面に対して異なる高さの所に構成されるか否かに関わらないが、特に、異なる(レーザ)光源が、ルミネッセンス本体から異なる横方向距離の所に構成されるか、かつ/又はルミネッセンス本体の第1の面に対して異なる高さの所に構成される場合、異なる(レーザ)光源の(レーザ)光源光は、ルミネッセンス本体(特に、その第1の面)の法線に対して異なる角度αを有してもよい。このことは、第1の面上のスポットの配置を更に制御することを可能にする。それゆえ、実施形態では、(レーザ)光源の2セット以上が、(反射型)集束光学系と共に、第1の面の法線に対して異なる光軸角度を有する(レーザ)光源光を生成し得る。例えば、第1の面の法線に対して2~8の異なる光軸角度αを有する2~8のセットが存在してもよい。特に、第1の面の法線に対して異なる光軸角度αを有する、2セットのみのような2~4セットが存在してもよい。また他の実施形態では、全ての光源について、第1の面の法線に対する光軸角度αは、本質的に同じであってもよい。
【0099】
更なる熱管理のために、異なる横方向距離及び/又は異なる高さ及び/又はルミネッセンス本体の周囲の異なる位置の所に構成された部分的に重なり合うスポットを生成するためのレーザを組み合わせてもよい。それゆえ、隣り合う(レーザ)光源が、部分的に重なり合うスポットを(他の実施形態では、生成し得るが必ずしも生成する必要はないが、例えば、ルミネッセンス本体の第1の面の両側で構成され、対向して配置された(レーザ)光源が、実施形態では、部分的に重なり合うスポットを生成してもよい。多くの異なる実施形態が可能であり得る。それゆえ、特にn≧4である、特定の実施形態では、1セット以上の隣り合うレーザ光源が、(部分的に)重なり合うスポットを有さないか、又は1セット以上の隣り合わないn個のレーザ光源よりも重なりが少ないスポットを有する。
【0100】
特定の実施形態では、光生成デバイスは、(n個の)(レーザ)光源を制御するように構成された制御システムを更に備えてもよい。それゆえ、実施形態では、光生成デバイスは、制御システムを更に備えてもよく、又は、制御システムに機能的に結合されてもよい。制御システムは、光源を制御してもよい。特に、2つ以上の光源が利用可能である場合、制御システムが、2つ以上の光源を(個々に)制御するために適用されてもよい。
【0101】
用語「制御すること」及び同様の用語は特に、少なくとも、要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理することを指す。それゆえ、本明細書では、「制御すること」及び同様の用語は、例えば、要素に対して、例えば、測定すること、表示すること、作動すること、開放すること、移行すること、温度を変更することなどの挙動を課すこと(要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理すること)などを指す場合がある。その他にも、用語「制御すること」及び同様の用語は、監視することを更に含んでもよい。それゆえ、用語「制御すること」及び同様の用語は、要素に挙動を課すこと、並びにまた、要素に挙動を課して、当該要素を監視することを含んでもよい。要素を制御することは、「コントローラ」としてもまた示され得る、制御システムにより行われることができる。それゆえ、制御システムと要素とは、少なくとも一時的に、又は恒久的に、機能的に結合されてもよい。要素は、制御システムを含んでもよい。実施形態では、制御システムと要素とは、物理的に結合されていなくてもよい。制御は、有線制御及び/又は無線制御を介して行われることができる。用語「制御システム」はまた、特に機能的に結合されている複数の異なる制御システムを指す場合もあり、複数の異なる制御システムのうちの、例えば1つの制御システムが、マスター制御システムであってもよく、1つ以上の他の制御システムが、スレーブ制御システムであってもよい。制御システムは、ユーザインタフェースを含んでもよく、又はユーザインタフェースに機能的に結合されてもよい。
【0102】
制御システムはまた、リモート制御を形成するために命令を受信して実行するように構成されてもよい。実施形態では、制御システムは、スマートフォン又はI-phone、タブレットなどのような、ポータブルデバイスなどのデバイス上の、アプリを介して制御されてもよい。それゆえ、デバイスは、必ずしも照明システムに結合されてはおらず、(一時的に)照明システムに機能的に結合されてもよい。
【0103】
それゆえ、実施形態では、制御システムは(また)、リモートデバイス上のアプリによって制御されるように構成されてもよい。そのような実施形態では、照明システムの制御システムは、スレーブ制御システムであってもよく、又は、スレーブモードで制御してもよい。例えば、照明システムは、コード、特に対応の照明システムに関する固有コードにより、識別可能であってもよい。照明システムの制御システムは、(ユーザインタフェース、又は(固有)コードの(光学センサ(例えば、QRコードリーダ)によって入力された)知識に基づいて照明システムへのアクセスを有する、外部制御システムによって制御されるように構成されてもよい。照明システムはまた、Bluetooth、WIFI、LiFi、ZigBee、BLE、若しくはWiMax、又は別の無線技術などに基づいた、他のシステム又はデバイスと通信するための手段を備えてもよい。
【0104】
システム、又は装置、又はデバイスは、或る「モード」又は「動作モード」又は「動作のモード」において、アクションを実行してもよい。同様に、方法においては、アクション、又は段階、又はステップが、或る「モード」又は「動作モード(operation mode)」又は「動作のモード」又は「動作モード(operational mode)」において実行されてもよい。用語「モード」はまた、「制御モード」として示される場合もある。このことは、システム、又は装置、又はデバイスがまた、別の制御モード、又は複数の他の制御モードを提供するように適合されてもよいことを排除するものではない。同様に、このことは、モードを実行する前に、及び/又はモードを実行した後に、1つ以上の他のモードが実行されてもよいことを排除し得ない。
【0105】
しかしながら、実施形態では、少なくとも制御モードを提供するように適合されている制御システムが、利用可能であってもよい。他のモードが利用可能である場合には、そのようなモードの選択は、特に、ユーザインタフェースを介して実行されてもよいが、センサ信号又は(時間)スキームに依存してモードを実行することのような、他のオプションもまた可能であり得る。動作モードは、実施形態ではまた、単一の動作モード(すなわち、更なる調整可能性を有さない、「オン」)でのみ動作することが可能な、システム、又は装置、又はデバイスを指す場合もある。
【0106】
それゆえ、実施形態では、制御システムは、ユーザインタフェースの入力信号、(センサの)センサ信号、及びタイマーのうちの1つ以上に依存して制御してもよい。用語「タイマー」とは、クロック及び/又は所定の時間スキームを指す場合がある。
【0107】
特定の実施形態では、光生成デバイスは、ルミネッセンス材料光及び未変換レーザ光源光を含む、デバイス光を生成するように構成される。例えば、反射モードでは、(レーザ)光源光の一部が、ルミネッセンス本体で反射され、ルミネッセンス材料光と共に、ルミネッセンス本体から離れるように伝搬してもよい。また、透過モードでは、(レーザ)光源光の一部が、透過され、ルミネッセンス材料光と共に、ルミネッセンス本体から離れるように伝搬してもよい。
【0108】
特定の実施形態では、動作モードにおいて、光生成デバイスは、少なくとも80、より特定的に少なくとも85のCRIを有する白色デバイス光を生成するように構成される。更に、特定の実施形態では、未変換レーザ光源光は青色光を含む(変換光は黄色光であってもよい)。
【0109】
それゆえ、実施形態では、白色デバイス光は、少なくとも80、少なくとも85など、少なくとも90のような、演色評価数(color rendering index;CRI)を有する。更には、実施形態では、白色デバイス光は、1800~8000K、例えば2000~6500Kの範囲から選択される、例えば2700~3000Kの範囲から選択される、相関色温度(correlated color temperature;CCT)を有してもよい。
【0110】
本明細書における用語「白色光」は、当業者には既知である。白色光は、相関色温度(CCT)が、約1800~20000Kの範囲、例えば、2000~20000K、特に2700~20000Kなど、特に一般照明用には、約2700K~6500Kの範囲を有する光に関する。実施形態では、バックライトの目的に関しては、相関色温度(CCT)は、特に約7000K~20000Kの範囲であってもよい。また更には、実施形態では、相関色温度(CCT)は特に、BBL(black body locus;黒体軌跡)から約15SDCM(standard deviation of color matching;等色標準偏差)以内、特にBBLから約10SDCM以内、更により特定的にはBBLから約5SDCM以内である。
【0111】
特に、実施形態では、光源はレーザ光源である。
【0112】
(ルミネッセンス本体から抜け出る)白色デバイス光のルーメン当量は、実施形態では、290~370lm/W、例えば300~360lm/Wの範囲から選択されてもよい。実施形態では、光生成デバイスは、4W/mmのパワー密度、特に少なくとも7W/mm、より特定的には少なくとも9W/mm、更により特定的には少なくとも13W/mmのパワー密度を有する、ルミネッセンス本体の放射線出口面から放出されるパワーで、ルミネッセンス光を供給するように構成されている。それゆえ、実施形態では、光生成デバイスの動作モードで、光生成デバイスは、少なくとも4W/mmのパワー密度で、ルミネッセンス変換器の放射線出口表面(又は、放射線出口面)からルミネッセンス材料光を生成するように構成されている。また更なる特定の実施形態では、照明デバイスは、ルミネッセンス光を、ルミネッセンス光と同じ表面から出る青色及び/又は赤色レーザ光と組み合わせて供給することにより、少なくとも2000lm/mm、より特定的には少なくとも3000lm/mm、更により特定的には少なくとも6000lm/mmの輝度を有する白色光を供給するように構成されてもよく、ここで「lm」は、ルーメンを指す。
【0113】
また更なる態様では、本発明はまた、本明細書で定義されるような光生成デバイスを備える、ランプ又は照明器具も提供する。照明器具は、ハウジング、光学要素、ルーバーなどを更に備えてもよい。また更なる態様では、本発明はまた、本明細書で定義されるような光生成デバイスを備える、投影デバイスも提供する。特に、投影デバイス又は「投影機」又は「画像投影機」は、例えば投影スクリーンなどの表面上に画像(又は、動画)を投影する、光学デバイスであってもよい。投影デバイスは、本明細書で説明されるような1つ以上の光生成デバイスを含んでもよい。
【0114】
照明デバイスは、例えば、オフィス照明システム、家庭用応用システム、店舗照明システム、家庭用照明システム、アクセント照明システム、スポット照明システム、劇場照明システム、光ファイバ応用システム、投影システム、自己点灯ディスプレイシステム、画素化ディスプレイシステム、セグメント化ディスプレイシステム、警告標識システム、医療用照明応用システム、インジケータ標識システム、装飾用照明システム、ポータブルシステム、自動車用アプリケーション、(屋外)道路照明システム、都市照明システム、温室照明システム、園芸用照明、デジタル投影、又はLCDバックライトの一部であってもよく、若しくは、それらに適用されてもよい。
【0115】
上述のように、照明ユニットは、LCDディスプレイデバイス内のバックライトユニットとして使用されてもよい。それゆえ、本発明は、バックライトユニットとして構成された、本明細書で規定されるような照明ユニットを備える、LCDディスプレイデバイスも提供する。本発明はまた、更なる態様では、バックライトユニットを備える液晶ディスプレイデバイスも提供し、バックライトユニットは、本明細書で定義されるような1つ以上の照明デバイスを含む。
【図面の簡単な説明】
【0116】
ここで、本発明の実施形態が、添付の概略図面を参照して例としてのみ説明され、図面中、対応する参照記号は、対応する部分を示す。
図1a】いくつかの態様を概略的に示す。
図1b】いくつかの態様を概略的に示す。
図2a】いくつかの実施形態を概略的に示す。
図2b】いくつかの実施形態を概略的に示す。
図2c】いくつかの実施形態を概略的に示す。
図2d】いくつかの実施形態を概略的に示す。
図3a】いくつかの更なる態様を概略的に示す。
図3b】いくつかの更なる態様を概略的に示す。
図4】適用の実施形態を概略的に示す。
【0117】
概略図面は、必ずしも縮尺通りではない。
【発明を実施するための形態】
【0118】
図1aは、(レーザ)光スポットのいくつかの配置を概略的に示す。スポット300は、100%の頂点から、円で規定される領域であって、そこからの強度が0%である領域まで強度を減少させる。内側から外側へ、50%で示される第1のリングは、強度が最大強度100%の少なくとも50%である領域を規定する。10%で示される第2のリングは、強度が最大強度100%の少なくとも10%である領域を規定する。それゆえ、後者の領域は、前者の領域を完全に含む。10%リングの領域は、第1のスポット領域310として示され、50%リングの領域は第2のスポット領域310として示される。それゆえ、第1のスポット領域310は、光スポット300における最大強度の10~100%によって規定され、第2のスポット領域320は、光スポット300における最大強度の50~100%によって規定される。
【0119】
図1bは、4つの例を概略的に示す。例Iでは、スポット300同士の重なりがない。スポット300の最大値の空間的差異がd2で示されている。例IIでは、第2のスポット領域320同士の重なりがないが、O310で示される、第1のスポット領域310同士のいくらかの重なりがある。ここで、d2は例Iに比べて減少している。第3の例IIIでは、O310で示される、第1のスポット領域310同士の重なりは、第2の例IIよりも大きい。ここで、d2は例IIに比べて減少している。第4の例IVでは、第1のスポット領域310同士の重なりは、例IIIよりも更に大きく、ここでは、O320で示される、第2のスポット領域320同士の重なりもあり、これは、先の例I~IIIの場合にはなかった。ここで、d2は例IIIに比べて更に減少している。
【0120】
本明細書では、上でも示されたように、また更に後述されるように、実施形態では、光スポット300の少なくとも1つについて、その第1のスポット領域310の5~80%の範囲が、少なくとも別の第1のスポット領域310と重なることが当てはまる。特に、重なりは、ピクシレーションを維持するために大きすぎない。それゆえ、特定の実施形態では、光スポット300のうちの1つ以上について、その第2のスポット領域320の0~60%の範囲、最大で20%などが、少なくとも別の第2のスポット領域320と重なることが当てはまり得る。それゆえ、例IVよりも大きな重なりが、実施形態では、あまり望ましくない場合がある。
【0121】
図1bは、長さ軸に沿った強度スケール上での(ルミネッセンス本体の第1の面上の)レーザ光11のスポット又は集束レーザ光21のビームの例を概略的に示す。3つの例が概略的に示されており、例Iは、小さな重なりを有し、例IIIは、50%以上の強度領域でさえある、比較的大きな重なりを有し、比較的小さなd2の値をもたらす。
【0122】
図2aは、n個のレーザ光源10と、集束光学系20と、ルミネッセンス本体200とを備える光生成デバイス1000の一実施形態を概略的に示す。
【0123】
n個のレーザ光源10は、レーザ光源光11を生成するよう構成される。集束光学系20、ここでは反射型集束光学系は、レーザ光源光11を集束させ、レーザ光源光11の集束ビーム21にするように構成される。特にn≧2であり、ここでは、例として、n=2の光源が概略的に示されている。
【0124】
ルミネッセンス本体200は、ルミネッセンス材料210を含む。ルミネッセンス本体200は、n個のレーザ光源10と受光関係で構成される。ルミネッセンス材料210は、レーザ光源光11(例えば青色光)の少なくとも一部をルミネッセンス材料光211(例えば黄色光)に変換するように構成される。
【0125】
n個のレーザ光源10及び集束光学系20は、動作モードにおいて、レーザ光源光11の光スポット300をルミネッセンス本体200上に提供するように構成される。ここで、この概略図では、個々の光スポットは認識できない、しかし、上記又は下記を参照されたい。実施形態では、光スポット同士は、部分的な重なりを有する。特に、スポット300のうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域310の5~80%の範囲が、少なくとも別の第1のスポット領域310と重なることが当てはまる(上記も参照)。
【0126】
この実施形態では、集束光学系20は、反射型集束光学系20を含む。反射型集束光学系20は特に、レーザ光源光11を反射して集束させ、レーザ光源光11の集束ビーム21にするように構成される。特に、実施形態では、集束光学系20は、放物面鏡及び楕円面鏡の群から選択される。
【0127】
実施形態では、レーザ光源10は、本質的に同じカラーポイントを有するレーザ光源光11を生成するように構成されてもよい。
【0128】
光源10及び光学系20は、ルミネッセンス本体200の第1の表面201に光のスポット300を提供する。
【0129】
第1の面201に垂直な破線は、デバイス1000の光軸O及び/又は第1の面201の法線202として示されている。
【0130】
この概略的に示される実施形態では、光生成デバイス1000は、n個の照明ユニット100を備える。n個の照明ユニット100はそれぞれ、レーザ光源光11を生成するように構成されたレーザ光源10と、レーザ光源光11を集束させ、レーザ光源光11の集束ビーム21にするように構成された集束光学系20とを備える。ここで、レーザ光源10と光学系20は、直接的に又は1つ以上の中間要素を介してのいずれでも物理的に結合されていない。しかし、そのような場合もある。このことは、例えば交換可能な照明ユニット100を提供できるであろう。
【0131】
n個のレーザ光源10は、第1の面201から横方向距離d1を置いて構成される。ここで、横方向距離d1は本質的に同じである。
【0132】
実施形態では、ルミネッセンス本体200は、ルミネッセンス材料210を含むセラミック本体を含む。特定の実施形態では、ルミネッセンス材料210は、A12:Ceタイプのルミネッセンス材料を含み、Aは、Y、La、Gd、Tb及びLuのうちの1つ以上を含み、Bは、Al、Ga、In及びScのうちの1つ以上を含む。
【0133】
更に、実施形態では、光生成デバイス1000は、熱伝導要素400を備えてもよい。ルミネッセンス本体200は、熱伝導要素400と熱接触するように構成される。ここで、熱接触は、物理的接触によって得られる。
【0134】
特に、光生成デバイス1000は、ルミネッセンス材料光211及びオプションとしての未変換レーザ光源光11を含む、デバイス光1001を生成するように構成される。特定の実施形態では、動作モードにおいて、光生成デバイス1000は、少なくとも80、少なくとも85などのCRIを有する白色デバイス光1001を生成するように構成される。そのような実施形態では、未変換レーザ光源光11は、例えば青色光を含んでもよい。ここで、「未変換レーザ光源光11」という用語は特に、ルミネッセンス本体において反射及び/又は透過されたレーザ光源光11を指し得る。
【0135】
更に、光源光がルミネッセンス材料を迂回し得る他の光源が適用されてもよい。
【0136】
デバイス光1001をビーム形成するために、レンズ及び/又はコリメータなどの光学要素200が適用されてもよい。
【0137】
実施形態では、光生成デバイス1000は、レーザ光源10を制御するように構成された制御システム300を更に備えてもよい。このようにして、デバイス光の強度が制御されてもよい。光源が光源光の異なるカラーポイントを有する場合、かつ/又はルミネッセンス本体の異なる部分が異なるタイプのルミネッセンス材料光を供給する場合、かつ/又は異なるタイプのルミネッセンス材料が異なるタイプの光源と組み合わせて適用される場合、スペクトルパワー分布も制御されてもよい。
【0138】
図2bを参照すると、n=8であるデバイス1000の一実施形態が概略的に示されている。この実施形態では、光学系20はリング形状に構成されることに留意されたい。横方向距離(図示せず)は、概略的に示された実施形態の場合とほぼ同じであってもよく、本質的に同じでさえあってもよい。更に、第1の面201に対する光源10の高さは、同じであってもよいが(例えば、図2aも参照)、オプションとして異なっていてもよい(図2bには図示せず)。
【0139】
ここで、kセットの光スポット300がそれぞれ、個々に選択される数であるm個の光スポット300を有し、各セット内の光スポット300のうちの2つ以上同士が、部分的な重なりを有する。実施形態では、n2≦m≦n及び1≦k<nである。図1a及び図1bを参照すると、第1のスポット領域310が、光スポット300における最大強度の10~100%によって規定され、動作モード中に、kセットのうちの少なくとも1セット内の光スポット300のうちの少なくとも1つについて、その第1のスポット領域310の5~80%の範囲が、セット内の少なくとも別の第1のスポット領域310と重なることが当てはまる。
【0140】
この概略図には示されていないが、実施形態では、光スポット300のうちの少なくとも1つについて、請求項2に規定される、その第1のスポット領域310が、少なくとも別の第1のスポット領域310と重ならないことが当てはまる。
【0141】
それゆえ、図2bは、ルミネッセンス本体200が第1の面201を有し、n個のレーザ光源10が、集束光学系20と共に、動作モードにおいてレーザ光源光11の光スポット300を第1の面201に提供するように構成され、n≧4であり、n個のレーザ光源10が、第1の面201の周囲に構成される、一実施形態を概略的に示す。
【0142】
図2cは、デバイス1000の一実施形態を上面図で概略的に示す。更に、ここでも、実際には複数のルミネッセンス本体を備えるルミネッセンス本体200が、概略的に示されている。それゆえ、光生成デバイス1000が複数のルミネッセンス本体200を備える、概略的な実施形態が示される。ここで、ルミネッセンス本体200のそれぞれについて、n個のレーザ光源10のうちの少なくとも2つが、集束光学系20と共に、動作モードにおいてレーザ光源光11の光スポット300をそれぞれのルミネッセンス本体200上に提供するように構成される、一実施形態が概略的に示されている。
【0143】
この実施形態では、2(又はそれ以上の)セットのレーザ光源10が、異なる横方向距離d1を有する。高さも異なり得ることに留意されたい(この概略図では示されていない)。
【0144】
例えば、図2cに(しかし、例えば図2bにも)概略的に示される実施形態では、1セット以上の隣り合うレーザ光源10が、重なり合うスポット300を有さないか、又は1セット以上の隣り合わないn個のレーザ光源10よりも重なりが少ないスポット300を有することを選択してもよい。しかし、多くの他の実施形態が可能であり得る。更に、1セット以上の隣り合うレーザ光源10が、重なり合うスポット300を有することを選択することは除外されない(図2dも参照)。
【0145】
図2cでは、スポット300同士は、重ならないものとして示されている。しかし、実施形態では、それらは部分的に重なってもよい。
【0146】
図2cは、2倍の横方向距離d1を示している。これらの横方向距離d1は、左下の光源10に対する例示的な距離であり、左側の光源10が、より大きな距離d1にあり、右側の光源10が、ルミネッセンス本体200に対して実質的に0の横方向距離d1を有する。
【0147】
図2cに概略的に示される実施形態では、2セットの横方向距離d1が存在する。
【0148】
図2dは、光生成デバイス1000又はその一部の一実施形態を概略的に示しており、1セット以上の隣り合うレーザ光源10が、重なり合うスポット300を有さないか、又は1セット以上の隣り合わないレーザ光源10よりも小さなスポット300の重なりを有する。
【0149】
図3aは、集束光学系20としてのレンズの使用を概略的に示す。
【0150】
図3bは、レーザ光源光11が予めコリメートされる一実施形態を概略的に示す。この実施形態は、図3bに示される実施形態に限定されず、他の実施形態にも同様に当てはまることがある。
【0151】
更に、図3bは、1つの集束光学系20が2つ(又はそれよりも多く)の(レーザ)光源10の下流に構成される、一実施形態を概略的に示す。概略的に示されるように、ここでは、(レーザ)光源は、第1の面201から異なる横方向距離の所に構成され、異なる高さの所にも構成される。両方とも、個々に選択され得るオプションであることに留意されたい。このことは、当業者には明らかであろう。
【0152】
更に、例として、集束光学系がルミネッセンス本体200の上に、より正確にはその第1の面の上に部分的に構成されることが示されている。第1の面201は第1の面積A1を有し、第1の面201の法線202に平行な、集束光学系20は、第1の面201上に投影25を有し、投影25は、総面積A2を有し、A2/A1≦0.2である。
【0153】
図3b及び図2bを参照すると、一連の少なくとも4つの集束光学系(図2bでは8つの反射型集束光学系)は、ルミネッセンス本体200の周囲に構成されてもよいが、ルミネッセンス本体からいくらかの距離を置いて、すなわち、ルミネッセンス本体の上に、オプションとしてルミネッセンス本体に対するいくらかの横方向変位を伴って構成される。このようにして、A2/A1を最小化することができる。
【0154】
図4は、上述されたような光生成デバイス1000を備える、照明器具2の一実施形態を概略的に示す。参照符号301は、照明システム1000によって備えられるか又は光生成デバイス1000に機能的に結合される、制御システム300と機能的に結合され得る、ユーザインタフェースを示している。図4はまた、光生成デバイス1000を備える、ランプ1の一実施形態も概略的に示す。参照符号3は、壁などに画像を投影するために使用されてもよい、投影デバイス又は投影システムを示している。
【0155】
用語「複数」は、2つ以上を指す。
【0156】
本明細書の用語「実質的に(substantially)」又は「本質的に(essentially)」、及び同様の用語は、当業者には理解されるであろう。用語「実質的に」又は「本質的に」はまた、「全体的に(entirely)」、「完全に(completely)」、「全て(all)」などを伴う実施形態も含み得る。それゆえ、実施形態では、実質的に又は本質的にという形容詞はまた、削除される場合もある。適用可能な場合、用語「実質的に」又は用語「本質的に」はまた、95%以上、特に99%以上、更により特定的には99.5%以上などの、100%を含めた90%以上にも関連し得る。
【0157】
用語「備える(comprise)」はまた、用語「備える(comprises)」が「から成る(consists of)」を意味する実施形態も含む。
【0158】
用語「及び/又は」は、特に、「及び/又は」の前後で言及された項目のうちの1つ以上に関連する。例えば、語句「項目1及び/又は項目2」、及び同様の語句は、項目1及び項目2のうちの1つ以上に関連する場合もある。用語「含む(comprising)」は、一実施形態では、「から成る(consisting of)」を指す場合もあるが、別の実施形態ではまた、「少なくとも定義されている種、及びオプションとして1つ以上の他の種を包含する」も指す場合がある。
【0159】
更には、明細書本文及び請求項での、第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも、連続的又は時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される本発明の実施形態は、本明細書で説明又は図示されるもの以外の、他の順序での動作が可能である点を理解されたい。
【0160】
本明細書では、デバイス、装置、又はシステムは、とりわけ、動作中について説明されてもよい。当業者には明らかとなるように、本発明は、動作の方法、又は動作中のデバイス、装置、若しくはシステムに限定されるものではない。
【0161】
上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、むしろ例示するものであり、当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、多くの代替的実施形態を設計することが可能となる点に留意されたい。
【0162】
請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0163】
動詞「備える、含む(to comprise)」及びその活用形の使用は、請求項に記述されたもの以外の要素又はステップが存在することを排除するものではない。文脈が明らかにそうではないことを必要としない限り、明細書本文及び請求項の全体を通して、単語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」などは、排他的又は網羅的な意味ではなく包括的な意味で、すなわち、「含むが、限定されない」という意味で解釈されたい。
【0164】
要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。
【0165】
本発明は、いくつかの個別要素を含むハードウェアによって、及び、適切にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。いくつかの手段を列挙する、デバイスの請求項、又は装置の請求項、又はシステムの請求項では、これらの手段のうちのいくつかは、1つの同一のハードウェア物品によって具現化されてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0166】
本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムを制御し得るか、又は、本明細書で説明される方法若しくはプロセスを実行し得る、制御システムも提供する。また更には、本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムに機能的に結合されている、又は、デバイス、装置、若しくはシステムによって含まれている、コンピュータ上で実行されると、そのようなデバイス、装置、若しくはシステムの1つ以上の制御可能要素を制御する、コンピュータプログラム製品も提供する。
【0167】
本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、デバイス、装置、若しくはシステムに適用される。本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、方法又はプロセスに関する。
【0168】
本特許で論じられている様々な態様は、更なる利点をもたらすために組み合わされることも可能である。更には、当業者は、実施形態が組み合わされることが可能であり、また、3つ以上の実施形態が組み合わされることも可能である点を理解するであろう。更には、特徴のうちのいくつかは、1つ以上の分割出願のための基礎を形成し得るものである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図4