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特許7322661加工された不織布を用いた不織布製品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-31
(45)【発行日】2023-08-08
(54)【発明の名称】加工された不織布を用いた不織布製品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   D04H 3/007 20120101AFI20230801BHJP
【FI】
D04H3/007
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019194186
(22)【出願日】2019-10-25
(65)【公開番号】P2021066980
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神野 文夫
(72)【発明者】
【氏名】牧 伸明
(72)【発明者】
【氏名】徐 暁師
【審査官】斎藤 克也
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-345327(JP,A)
【文献】特開2018-145536(JP,A)
【文献】特開2011-058157(JP,A)
【文献】特開2007-069569(JP,A)
【文献】国際公開第2012/105567(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01F 1/00 - 9/04
D04H 1/00 - 18/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂を提供する工程と、
滑剤を8%以上の濃度で含むマスターバッチを、前記熱可塑性樹脂に混合し、樹脂組成物を形成する工程と、
前記樹脂組成物から不織布を製造する工程と、
前記不織布を35℃~45℃の温度で、2.5時間以上保持されることにより加熱処理を行う工程と、
を含み、
前記不織布を透湿度が100g/m 2 ・d以下のシートで梱包し、湿度を遮断した状態で行われ、30℃以下の環境下で解包することを特徴とする不織布の製造方法。
【請求項2】
前記熱可塑性樹脂の融点が100℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記滑剤が炭素数15から22の脂肪酸アミドであり、前記不織布中に前記滑剤が1000から6000ppm含有されることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記不織布はスパンボンド法により製造されることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂はポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項6】
前記滑剤は、エルカ酸アミドであることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項7】
熱可塑性樹脂を提供する工程と、
滑剤を8%以上の濃度で含むマスターバッチを、前記熱可塑性樹脂に混合し、樹脂組成物を形成する工程と、
前記樹脂組成物から不織布を製造する工程と、
前記不織布を35℃~45℃の温度で、2.5時間以上保持されることにより加熱処理を行った後に加工して不織布製品を製造する工程と、
を含み、
前記不織布を透湿度が100g/m 2 ・d以下のシートで梱包し、湿度を遮断した状態で行われ、30℃以下の環境下で解包することを特徴とする不織布製品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不織布製品の製造方法に関し、特に、熱可塑性樹脂と滑剤を含む不織布を用いた不織布製品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、不織布は、使い捨ておむつ、生理用品、その他の衛生製品、衣料素材、包帯、包装材等の各種用途に供せられている。このように当該不織布は、直接身体と接触する用途で用いられることが多く、身体への良好な装着感や心地よさなどの観点から、手触り感や風合いの改良が要求され、これまでに種々の技術開発が行われてきた。例えば、使い捨ておむつ等を構成する不織布は、例えば乳幼児の肌に直接触れるものであるため、特に柔軟性や肌触りが優れている必要がある。
【0003】
不織布の手触り感などの風合いの改良方法としては、不織布に滑剤などの添加剤を添加する方法がある。これは、添加した滑剤を不織布表面にブリードさせることで、不織布の手触り感や風合いを改良するものである(例えば、特許文献1および2参照)。
【0004】
一方、滑剤のブリードは、熱可塑性樹脂と滑剤との相溶性に依拠しており、環境温度に左右されやすい。例えば、気温の低い冬では、不織布表面のブリード量が減少し、不織布の風合いや、不織布表面の摩擦係数が上昇することとなる。そのため、季節ごとに滑剤の添加量を調整したり、不織布製品を製造する装置の調整を行う必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-38364号公報
【文献】国際公開第2012/105567号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明の目的は、これらを鑑み、気温等の外部環境に影響を受けず、年間を通して安定した摩擦係数を有する不織布を提供する方法、およびそれを加工して不織布製品を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明は、以下の態様を有する。
【0008】
本発明の一実施態様において、熱可塑性樹脂を提供する工程と、滑剤を8%以上の濃度で含むマスターバッチを、前記熱可塑性樹脂に混合し、樹脂組成物を形成する工程と、前記樹脂組成物から不織布を製造する工程と、前記不織布を35℃~45℃の温度で加熱処理を行う工程と、を含む不織布の製造方法を提供する。
【0009】
また、本発明の一実施態様において、前記熱可塑性樹脂の融点が100℃以上であり、他の実施態様では、前記滑剤が炭素数15から22の脂肪酸アミドであり、前記不織布中に前記滑剤が1000から6000ppm含有されることを特徴とする。
【0010】
本発明の一実施態様では、前記不織布はスパンボンド法により製造されてもよく、他の実施態様では、前記熱可塑性樹脂はポリプロピレン系樹脂である。
【0011】
本発明の一実施態様において、前記滑剤は、エルカ酸アミドであってもよく、また他の実施態様では、前記加熱処理は、2.5時間以上保持されることにより行われる。
【0012】
さらに、本発明の一実施態様において、前記加熱処理は、前記不織布を透湿度が100g/m2・d以下のシートで梱包し、湿度を遮断した状態で行われてもよい。
【0013】
本発明の一実施態様では、熱可塑性樹脂を提供する工程と、滑剤を8%以上の濃度で含むマスターバッチを、前記熱可塑性樹脂に混合し、樹脂組成物を形成する工程と、前記樹脂組成物から不織布を製造する工程と、前記不織布を35℃~45℃の温度で加熱処理を行った後、30℃以下の環境下で解包した後に加工して不織布製品を製造する工程とを含む不織布製品の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の不織布は、気温等の外部環境に影響を受けず、年間を通して安定した摩擦係数を有することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0016】
A.不織布
本発明で加工される不織布は、熱可塑性樹脂と滑剤とを含む樹脂組成物から製造される。
【0017】
A-1.熱可塑性樹脂
本発明に用いられる熱可塑性樹脂は、後述する滑剤と相溶性があるものであればよく、好ましくは、融点が100℃以上の熱可塑性樹脂である。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリイミド系樹脂;ナイロン6,6等のポリアミド系樹脂、およびこれらの共重合体ならびにこれらの混合物を用いることができる。本発明の熱可塑性樹脂は、結晶性の異なる二種以上の樹脂を混合してもよい。
【0018】
本発明の一実施態様において、熱可塑性樹脂はオレフィン系樹脂を用いてもよい。本発明に用いることができるオレフィン系樹脂は、エチレンおよび炭素数3~28のα-オレフィンから選ばれる1種上のモノマーを重合してなるオレフィン系重合体が好ましい。特にポリプロピレン樹脂が好ましい。本発明に用いるオレフィン系樹脂は、融点の低い低結晶性の樹脂と、融点の高い高結晶性の樹脂とを混合して用いることもできる。
【0019】
本発明に用いる熱可塑性樹脂の分子量は用いるモノマーや融点により異なるが、本発明の一実施態様としてポリプロピレン樹脂の場合、10万~20万の重量平均分子量を有することが好ましい。
【0020】
A-2.滑剤
本発明に用いられる滑剤は、上記熱可塑性樹脂と相溶性があり、かつ製品使用温度で繊維表面にその一部がブリードアウトするものであれば、特に制限はない。例えば、脂肪酸アミド化合物;脂肪酸化合物;パラフィンおよび炭化水素樹脂;シリコーン系化合物;シリコーン系重合体;フッ素系化合物、テトラフルオロエチレンとプロピレンの共重合体、ビニリデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンの共重合体などのフッ素系重合体、ならびにこれらの混合物を用いることができる。本発明の一実施態様において、滑剤は、好ましくは、脂肪酸アミド化合物である。
【0021】
脂肪酸アミド化合物としては、脂肪酸モノアミド化合物、脂肪酸ジアミド化合物、飽和脂肪酸モノアミド化合物、不飽和脂肪酸ジアミド化合物が挙げられる。好ましくは炭素数15~22の脂肪酸アミドである。具体的には、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、モンタン酸アミド、N,N’-メチレン-ビス-ラウリン酸アミド、N,N’-メチレン-ビス-ミリスチン酸アミド、N,N’-メチレン-ビス-パルミチン酸アミド、N,N’-メチレン-ビス-ベヘン酸アミド、N,N’-メチレン-ビス-オレイン酸アミド、N,N’-メチレン-ビス-エルカ酸アミド、N,N’-エチレン-ビス-オレイン酸アミド、N,N’-エチレン-ビス-エルカ酸アミドなどが挙げられ、これらは複数組み合わせて用いてもよい。特にエルカ酸アミドが好ましい。
【0022】
本発明における滑剤の含有量は、特に制限はなく、たとえば樹脂組成物中0.01~1質量%、好ましくは0.1~0.5質量%の範囲である。この含有量は、熱可塑性樹脂の種類、結晶性、MFRなどの樹脂特性、滑剤の種類、得られる不織布の要求性状、加熱処理条件等総合的に判断して決定されるものである。
【0023】
たとえば、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂を、滑剤としてエルカ酸アミドを用いる場合には、樹脂組成物に対して800~8000ppm、特に1000~6000ppmの範囲が好ましい。この場合、処理条件にもよるが、800ppm未満であると、不織布の静摩擦係数を0.1~0.4の範囲に制御することが難しい場合があり、80000ppmを越えると不織布表面のエルカ酸アミドの量が多くなり、白粉発生などの外観の悪化や熱融着性、二次加工性の低下の原因となる場合がある。
【0024】
また、本発明の一実施態様において、滑剤はマスターバッチ法により熱可塑性樹脂に添加される。マスターバッチに添加される滑剤の濃度は8%以上が好ましい。より好ましくは10%である。このような高濃度のマスターバッチを使用することにより、原料樹脂へのマスターバッチ添加量が低減でき、紡糸性を改善することができる。
【0025】
A-3.その他の添加剤
本発明で加工される不織布には、後述する加熱処理後の不織布の加工時における特性に影響を与えるものでなければ、不織布製品の用途、特性付与などのために、不織布一般に用いられる公知の添加剤成分を加えることができる。これらの公知の添加剤成分としては、ステアリン酸カルシウム、ハイドロタルサイトなどの中和剤、フェノール系、リン系、イオウ系などの酸化防止剤、熱安定剤、造核剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、あるいはシリカ、タルク、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどの無機粉末などが挙げられる。
【0026】
B.加工用不織布の製造方法
B-1.処理前不織布の製造
本発明で加工される不織布は、上記熱可塑性樹脂および滑剤を含む樹脂組成物より形成された長繊維または短繊維のいずれの繊維を用いて製造されてもよい。不織布を得る方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、スパンボンド法、メルトブローン法(メルトブロー法)、スパンレース法、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、エアレイド法、ニードルパンチ法、フラッシュ紡糸等が挙げられる。本発明の一実施態様において、メルトブローン法またはスパンボンド法が好ましく、より好ましくはスパンボンド法である。
【0027】
B-2.不織布の加熱処理(エージング処理)
本発明の一実施態様において、上記の方法により製造された不織布は、加工前に加熱処理(エージング処理)が行われる。当該加熱処理は、滑剤が熱可塑性樹脂からブリードする温度で行われ、熱可塑性樹脂と滑剤との組み合わせに基づいて決定されてもよい。例えば、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン系樹脂を用いる場合には、好ましくは、35℃~45℃で行われる。
【0028】
また、本発明の一実施態様において、上記加熱処理は、不織布に添加されている滑剤の約50%がブリードするのに十分な時間行われる。例えば、不織布を35℃~45℃の温度下で、2.5時間以上保持することにより、加熱処理を行ってもよい。また、本発明の他の実施態様において、当該加熱処理は、フィルムなどの透湿度が100g/m2・d以下の透湿度の低いシートで梱包され、不織布が湿度に直接接触しない状態で行われてもよい。梱包シートが無いと、異物混入の恐れがあり、また高湿度環境下で水蒸気が巻取り中に侵入し、温度が下がったときに結露する可能性がある。梱包シートで密封することで、これらのトラブルを防ぐことが出来る。
【0029】
当該加熱処理により、繊維表面に一定量以上の滑剤がブリードし、不織布表面の摩擦係数が減少する一方、当該処理温度以下では熱可塑性樹脂に対する滑剤の飽和溶解度が低下するため、ブリードアウトした滑剤が繊維内に再び相溶することは難しく、加熱処理後の不織布の摩擦係数を低く保つことができる。
【0030】
C.不織布の加工
本発明の一実施態様において、上記のとおり、加熱処理された不織布は、不織布製品を製造するために、加工される。加熱処理後、不織布はそのまま加工に供されてもよく、また、室温等、適切な温度まで冷却した後、加工されてもよい。
【0031】
本発明の方法により製造される不織布製品は、特に限定されないが、例えば、使い捨ておむつ用部材、おむつカバー用伸縮性部材、生理用品用伸縮性部材、衛生製品用伸縮性部材、伸縮性テープ、絆創膏、衣料用伸縮性部材、衣料用絶縁材、衣料用保温材、防護服、帽子、マスク、手袋、サポーター、伸縮性包帯、湿布剤の基布、スベリ止め基布、振動吸収材、指サック、クリーンルーム用エアフィルター、エレクトレット加工を施したエレクトレットフィルター、セパレーター、断熱材、コーヒーバッグ、食品包装材料、自動車用天井表皮材、防音材、クッション材、スピーカー防塵材、エアクリーナー材、インシュレーター表皮、バッキング材、接着不織布シート、ドアトリム等の各種自動車用部材、複写機のクリーニング材等の各種クリーニング材、カーペットの表材や裏材、農業捲布、木材ドレーン、スポーツシューズ表皮等の靴用部材、かばん用部材、工業用シール材、ワイピング材及びシーツなどを挙げることができる。特に、本発明の一実施態様は、紙おむつ等の衛生製品の製造に好ましく用いられる。
【実施例
【0032】
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
【0033】
[滑剤のブリードアウト量の測定]
不織布サンプルを1g採取し、メタノールで表面にブリードした滑剤を溶出した後に、溶剤中の滑材量をGC-MS法で定量分析してブリード量を測定した。
【0034】
[不織布の摩擦係数の測定]
JIS K7125に準拠して、HEIDON表面性測定機(14DR:新東科学社製)を用い、不織布同士を接触させて接触面40cm2、荷重200gで100mm/minの速度で動摩擦係数を5点測定して平均値を取り、摩擦係数とした。
【0035】
[フィルムの透湿度測定 ]
フィルムを100mm角に切出し、JISK7129に従って40℃・90%RHで透湿度の測定を行った。
【0036】
[実施例1:不織布1の製造]
ポリプロピレン樹脂(融点162℃、MFR60g/10分)90部と、ポリプロピレン樹脂(融点162℃、MFR60g/10分)にエルカ酸アミドを10重量%を混合したマスターバッチ10部を、混練押出機(日本製鋼所製、一軸混練押出機(口径φ40mm))における原料投入位置の上流に備え付けられた樹脂ペレットホッパー内で計量混合器にて混合した。
【0037】
混練押出機では、押出量が100~200kg/時となるようにスクリュー回転数を調整し、溶融樹脂を製造したものを、多数の紡糸孔(ノズル)を備えた口金(ダイ)に導入し、吐出する。その後、溶融紡糸された長繊維を冷却室に導入し、冷却風により冷却した後、延伸エアにより長繊維を延伸(牽引)し、長繊維集合体を移動捕集面上に堆積させる。堆積した長繊維集合体にエンボスロールにて部分的に熱融着をさせることで、スパンボンド不織布を形成した。得られた不織布をワインダーで巻取り、スリッターで幅500mmに分割して巻長10000m長の不織布ロールを作製し、両端面をクラフト紙で養生した状態で自動包装機にてポリエチレンフィルム(透湿度19g/m2・d)で梱包した。
【0038】
梱包した状態で、室温40℃の保管庫にて3時間保管し、その後20℃の環境下で解包してエルカ酸アミドブリード量と不織布の摩擦係数を測定した。
【0039】
[実施例2:不織布2の製造]
ポリプロピレン樹脂(融点162℃、MFR60g/10分)を95部、マスターバッチを5部に変更した以外は実施例1と同様にしてスパンボンド不織布を形成した。
【0040】
[比較例1:不織布A1の製造]
実施例1と同様に不織布ロールを製造、梱包後に20℃の環境下で3時間保持した以外は実施例1と同様にエルカ酸アミドのブリード量と不織布の摩擦係数を測定した。
【0041】
[比較例2:不織布A2の製造]
実施例1と同様に不織布ロールを製造、梱包後に60℃の保温庫で3時間保持した以外は実施例1と同様にエルカ酸アミドのブリード量と不織布の摩擦係数を測定した。
【0042】
[比較例3:梱包材の影響]
実施例1と同様に不織布ロールを製造後、梱包フィルムとしてハーデンフィルム(透湿度180g/m2・d)で梱包した以外は実施例1と同様にエルカ酸アミドのブリード量と不織布の摩擦係数を測定した。
【0043】
【表1】