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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-31
(45)【発行日】2023-08-08
(54)【発明の名称】電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20230801BHJP
   A45C 11/00 20060101ALI20230801BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20230801BHJP
   H05K 5/03 20060101ALI20230801BHJP
【FI】
G06F1/16 312F
G06F1/16 312E
G06F1/16 312K
G06F1/16 313C
G06F1/16 313F
A45C11/00 E
H05K5/02 A
H05K5/02 J
H05K5/03 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020175245
(22)【出願日】2020-10-19
(65)【公開番号】P2022045860
(43)【公開日】2022-03-22
【審査請求日】2020-10-19
【審判番号】
【審判請求日】2022-07-11
(31)【優先権主張番号】109130957
(32)【優先日】2020-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】517114621
【氏名又は名称】華碩電腦股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】顔 一真
(72)【発明者】
【氏名】陳 永祥
(72)【発明者】
【氏名】黄 璽丹
【合議体】
【審判長】▲吉▼田 耕一
【審判官】富澤 哲生
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-134051(JP,A)
【文献】特開2002-162618(JP,A)
【文献】特開2018-120060(JP,A)
【文献】国際公開第2010/119663(WO,A1)
【文献】特開2017-207923(JP,A)
【文献】特開2002-109929(JP,A)
【文献】国際公開第2012/026444(WO,A1)
【文献】特許第5187315(JP,B2)
【文献】特開2020-115255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16-1/18
A45C 11/00
H05K 5/00-5/06
H04M 1/02-1/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能モジュールと、
当該機能モジュールを収納するための空間が設けられ、フレームと突き出し部とを有するケースと、
当該フレームに嵌合されるカバーと、が含まれ、
当該突き出し部が屋根形状であって、当該フレームの一つの側壁から、当該カバーの外へ延びて突出するように当該フレームの当該一つの側壁に位置し、また、当該突き出し部と当該フレームが、一体成型であり、
前記側壁の外面が屋根形状であり、前記突き出し部が前記側壁の起伏に沿って側壁に形成されており、前記側壁の外面がその中央位置に頂点を有し、前記突き出し部の前記屋根形状がその中央位置に頂点を有し、2つの前記屋根形状の前記頂点によって定義される方向は、前記カバーの裏面と平行であり、前記側壁が2番目の頂点に対応する位置でより厚く、前記突き出し部が前記ケースの上縁および下縁にまで伸びている
ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項2】
当該機能モジュールが、ディスプレイモジュールであり、当該カバーが、固定枠である、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
更に、ホストと回転軸を有し、当該ケースが、当該回転軸によって当該ホストに接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
当該回転軸の最大回転角度が、270度より大きい、ことを特徴とする請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項5】
当該突き出し部が、当該ケースの当該回転軸から離れた一側に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項6】
当該突き出し部と当該フレームの構成材料が、異なる、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項7】
当該フレームが、硬質プラスチック材料から構成され、当該突き出し部が、弾性プラスチック材料から構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項8】
当該突き出し部が、シリコンゴム(silicone rubber)から構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項9】
当該ケースが、2K射出成形工程によって作製される、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項10】
当該突き出し部の数が少なくとも二つであり、また、当該二つの突き出し部が、当該フレームの対向した二つの側壁から、当該ケースの外へ延びて突出し、かつ、屋根形状であり、当該ケースの上下縁まで伸びる、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
既存の電子デバイスは、ユーザーが選択できる多種類の操作方式を提供し、例えば、ノートブックの場合、スクリーンを、ホストに対して裏返す使用モードがあり、卓上の使用空間を節約でき、また、ユーザーが、ブリーフィングを提出して討論することにより便利的になる。しかしながら、その操作方式の場合、スクリーンの縁が、長時間的に卓上に接触するため、かすり傷が残される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、電子デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る電子デバイスは、機能モジュールとケース及びカバーがある。その中、ケースには、機能モジュールを収納する空間が設けられる。カバーは、フレームと突き出し部とが含まれる。フレームが、ケースに嵌合し、突き出し部が、フレームの一つの側壁から伸びて、ケースの外へ突き出し、且つ、突き出し部とフレームとが、一体成型である。
【0005】
本発明は、更に、もう一種類の電子デバイスを提供する。その電子デバイスは、機能モジュールとケース及びカバーがある。ケースには、機能モジュールを収納する空間が設けられ、且つ、フレームと突き出し部とが、含まれる。カバーが、フレームに嵌合する。その中、突き出し部は、フレームの一つの側壁から伸びて、カバーの外へ突き出し、且つ、突き出し部とフレームとが、一体成型である。
【0006】
本発明に係る電子デバイスによれば、カバーに、ケースから突き出した突き出し部を形成することにより、電子デバイスが、テントモードの使用状態で、ケースが直接卓上に接触することを避けるため、卓上やスクリーンに傷付くことを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る電子デバイスの一つの実施例の立体概念図である。
図2図1の電子デバイスの側面概念図である。
図3図1の電子デバイスのスクリーンの一つの実施例の分解概念図である。
図4図3の突き出し部の断面概念図である。
図5】本発明に係る突き出し部のもう一つの実施例の断面概念図である。
図6】本発明に係る突き出し部の更に他の一つの実施例の断面概念図である。
図7】本発明に係る電子デバイスのもう一つの実施例の立体概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本発明の特徴や技術内容について、詳しく説明するが、それらの図面等は、参考や説明のためであり、本発明は、それによって制限されることが無い。
【0009】
図1は、本発明に係る電子デバイスの一つの実施例の立体概念図である。図2は、図1の電子デバイスの側面概念図である。本実施例において、ノートブックを例として、本発明を説明する。図1において、そのノートブックは、裏返し可能のスクリーンが設けられ、テントモード(即ち、スクリーンをホストの裏側に裏返す場合の使用モードである)の操作状態である。
【0010】
図のように、当該電子デバイス10は、ホスト100と回転軸120及びスクリーン200がある。ホスト100には、ユーザーが入力操作するためのキーボード・モジュール(図に未表示)とタッチパッド(図に未表示)が設けられる。スクリーン200は、回転軸120を介して、回転可能にホスト100に接続される。一つの実施例において、当該回転軸120の最大回転角度は、270度より大きいため、テントモードの操作状態が実現される。
【0011】
図3を参照しながら、図3は、図1の電子デバイスのスクリーン200の一つの実施例の分解概念図である。図のように、スクリーン200は、ディスプレイモジュール220とケース240及びカバー260がある。
【0012】
ディスプレイモジュール220は、ケース240とカバー260との間に挟まれるように設けられる。ケース240とカバー260とによって、ディスプレイモジュール220を収納する空間が形成される。カバー260は、フレーム262と突き出し部264がある。フレーム262は、ケース240に結合されてディスプレイモジュール220を固定する。言い換えれば、カバー260は、固定枠とされて、ディスプレイモジュールを固定する。図4を参照しながら、図4は、図3の突き出し部164の断面概念図である。図のように、突き出し部264は、フレーム262の一つの側壁から、ケース240の外へ突き出す。一つの実施例において、当該突き出し部264の縁は、屋根形状で、卓上に接触する。しかしながら、上記によって制限されない。当該突き出し部264の縁は、円弧形状や他の稜角を有しない形状でもよい。一つの実施例において、突き出し部264は、回転軸120から離れるケース240の一側に位置し、即ち、テントモードの操作状態下で、スクリーン200が、卓上に接触する。一つの実施例において、突き出し部264は、ケース240から、0.4mmより大きく突き出して、ケース240が直接に卓上を衝突することを避ける。
【0013】
フレーム262で、ディスプレイモジュール220を固定することと、突き出し部264で、ディスプレイモジュール220を保護することを両立するため、一つの実施例において、突き出し部264とフレーム262との構成材料が異なる。一つの実施例において、フレーム262が、例えば、ABSプラスチックである硬質プラスチック材料から構成され、突き出し部264が、例えば、シリコンゴム(silicone rubber)である弾性プラスチック材料から構成される。
【0014】
また、突き出し部264とフレーム262との継ぎ目面の構造強さを求め、突き出し部264の脱落を避けるために、一つの実施例において、突き出し部264とフレーム262とは、一体成型である。また、一つの実施例において、当該カバー260は、2K射出成形工程によって作製され、同時に、硬質のフレーム262と、弾性を有する突き出し部264が作製される。
【0015】
図4のように、上記の実施例において、突き出し部264が、カバー260の上に設置される。しかしながら、本発明は、それによって制限されない。図5を参照しながら、図5は、本発明に係る突き出し部の他の一つの実施例の断面概念図である。図のように、ケース340は、フレーム342を有し、当該フレーム342の全体高度が、カバー360より大きい。本実施例に係る突き出し部344は、フレーム342の一つの側壁3422から、カバー360の外へ突き出して、フレーム342やカバー360が直接に卓上に衝突することを避ける。一つの実施例において、突き出し部344は、屋根形状で、且つ、ケース340の上下縁まで伸びて、完全な保護が得られる。また、一つの実施例において、フレーム342の側壁の構造剛性を確保するため、フレーム342の側壁3422の外表面も、屋根形状になり、突き出し部344は、側壁3422の起伏に沿って、側壁3422の外側に形成される。
【0016】
材質について、一つの実施例において、図のように、当該フレーム342は、硬質プラスチック材料から構成される。フレーム342において、容易に卓上に衝突する側に、突き出し部344が形成される。突き出し部344は、例えば、シリコンゴムである弾性プラスチック材料から構成される。一つの実施例において、フレーム342と突き出し部344は、2K射出成形工程によって作製される。
【0017】
また、図6を参照しながら、図6は、本発明に係る突き出し部の他の一つの実施例の断面概念図である。図5の実施例に比較すると、本実施例のケース440は、フレーム442において、容易に卓上に衝突する側に、突き出し部444が形成されることと、フレーム442において、簡単に卓上に衝突しない表面(例えば、スクリーンの裏)に、格別に、例えば、アルミ層である金属層446を覆って、金属質感を表す。
【0018】
上記の実施例において、突き出し部264、344、444は、スクリーン200のカバー260やケース340、440に設置されて、硬質外枠が、卓上や他の堅いものに衝突して、ディスプレイモジュール220に傷付くことを避ける。しかしながら、本発明は、それによって制限されない。本発明に係る突き出し部264、344、444も、他種類の機能モジュールを保護できる。一つの実施例において、本発明に係る突き出し部264、344、444も、ホスト100の外枠の縁に形成されて、外枠内部のマザーボードやキーボード・モジュール及びハードディスクドライブ等の機能モジュールを保護でき、同時に、ホストのケースが、卓上に傷付くことを防止できる。また、当該突き出し部264、344、444は、カバー260やケース340、440の回転軸120から離れた一側に形成されてもいいし、より完全の保護を提供できるように、回転軸120に近接する一側に形成されてもよい。
【0019】
本発明は、図1のようなノートブックに適用されるだけでなく、タブレットPCにも適用できる。図7は、本発明に係る電子デバイスの他の一つの実施例の立体概念図である。図に、タブレットPCに合わせ、スタンドアップ用具を使用して、本発明の別の一つの実施例を説明する。
【0020】
図1のホスト100と回転軸120及びスクリーン200を有する電子デバイス10に比較すると、本実施例の電子デバイス50は、ホストとスクリーンを一つの本体に統合する。当該電子デバイス50にも、ディスプレイモジュール520とケース540及びカバー560がある。
【0021】
図1の電子デバイス10のスクリーン200構造に似ているように、本実施例に係るケース540には、ディスプレイモジュール520や、例えば、中央処理装置やマザーボード或いはメモリ等のホストの他の電子元件を収納できる区間が設けられる。フレーム562は、ケース540に結合されてディスプレイモジュール520を固定し、突き出し部564は、フレーム562から、ケース540の外へ突き出す。
【0022】
タブレットPCの操作方向が固定していないため、一つの実施例において、カバー560には、二つの突き出し部564を有してもよく、当該二つの突き出し部564は、フレーム562の対向した二つの側壁から、ケース540の外へ突き出し、これにより、タブレットPCを横方向に使用する時にも、対応できる。しかしながら、本発明は、それによって制限されない。一つの実施例において、縦方向や横方向にとも対応できるように、カバー560の四周に、ともに、突き出し部564を設置してもよい。
【0023】
本発明に係る電子デバイスは、カバーに、ケースから突出した突き出し部が形成されるため、テントモードの使用状態で、ケースが、直接に卓上に衝突して卓上に衝突することを回避でき、スクリーンに傷付くことを無くす。
【0024】
以上は、ただ、本発明のより良い実施例であり、本発明は、それによって制限されることが無く、本発明に係わる発明登録請求の範囲や明細書の内容に基づいて行った等価の変更や修正は、全てが、本発明の発明登録請求の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0025】
10、50: 電子デバイス
100: ホスト
120: 回転軸
200: スクリーン
220、520: ディスプレイモジュール
240、340、440、540: ケース
260、360、560: カバー
262、342、442、562: フレーム
3422: 側壁
446: 金属層
264、344、444、564: 突き出し部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7