(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-31
(45)【発行日】2023-08-08
(54)【発明の名称】議事録の生成方法、装置、電子機器、及びコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 40/279 20200101AFI20230801BHJP
G06F 16/33 20190101ALI20230801BHJP
【FI】
G06F40/279
G06F16/33
(21)【出願番号】P 2020206587
(22)【出願日】2020-12-14
【審査請求日】2020-12-14
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-14
(31)【優先権主張番号】202010624083.7
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】コーァ スゥン
(72)【発明者】
【氏名】イーン リウ
(72)【発明者】
【氏名】カイ リウ
(72)【発明者】
【氏名】レイ ハン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ ワーン
(72)【発明者】
【氏名】イーンジュオ ソーン
(72)【発明者】
【氏名】シュワイ ガオ
(72)【発明者】
【氏名】リーイエン ヤーン
(72)【発明者】
【氏名】チエンチエン ワーン
(72)【発明者】
【氏名】ジーン リウ
(72)【発明者】
【氏名】ディー ウエイ
【合議体】
【審判長】中野 裕二
【審判官】山内 裕史
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-52511(JP,A)
【文献】特開2020-42229(JP,A)
【文献】特開2006-18691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 40/00 - 40/58
G06F 16/00 - 16/958
G06Q 10/00 - 99/00
G10L 13/00 - 17/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字会議記録を取得することと、
前記文字会議記録中の文の時間の順序に従って、前記文字会議記録を分割して複数の会議段落を形成することであって、前記複数の会議段落のうちの各々が前記文字会議記録中の
、時間的に連続した少なくとも1つの文を含む、ことと、
会議段落毎に会議段落要約を生成し、かつ会議段落毎の会議段落要約に基づいて会議記録要約を生成することと、
前記文字会議記録中の文に基づいて会議指令を抽出することであって、
前記会議指令は実体指令、観点指令及び態度指令を含み、前記会議指令の抽出は、
前記文字会議記録中の各文に対して文法解析を行って、前記文字会議記録中の実体語を識別し、識別された該実体語に基づいて会議の実体指令を確定することであって、
前記実体語は前記会議の複数の参加者実体及び前記会議の話題実体を含み、前記実体指令は
前記複数の参加者実体と
前記話題実体とを含むことと、
前記文字会議記録から
、参加者実体の観点を表すための第一語を抽出し、
前記第一語を含む、観点を表す複数の文を識別し、前記観点を表す前記複数の文を組み替えることにより、前記参加者実体に対応する観点指令を抽出することと、
前記文字会議記録から
、参加者実体の態度を表すための第二語を抽出し、
前記第二語を含む、態度を示す複数の文を識別し、前記態度を示す前記複数の文を組み替えることにより、前記参加者実体に対応する態度指令を抽出することと、
を含む、ことと、
少なくとも前記会議記録要約と前記会議指令とに基づいて議事録を生成することであって、前記議事録には前記会議記録要約及び前記会議指令が含まれる、ことと、を含む、議事録の生成方法。
【請求項2】
前記会議段落毎に会議段落要約を生成することは、
前記会議段落中の各文を評価して前記文の評価値を得ることと、
前記会議段落中の各文の前記評価値に基づいて候補文を確定し、候補文集合を形成することと、
前記候補文集合に基づいて前記会議段落要約を生成することと、を含む、請求項1に記載の生成方法。
【請求項3】
前記文字会議記録を取得することは、
会議録音を取得することと、
前記会議録音を音声識別して前記文字会議記録を形成することと、を含む、請求項1に記載の生成方法。
【請求項4】
前記会議段落中の各文を評価して前記文の評価値を得ることは、
ニューラルネットワークにより前記文のスコア、冗長値、及び連続値を算出することであって、前記スコアは前記文における情報の重複度に基づいて確定され、前記冗長値は前記文と前記会議段落における他の文との間の
類似度
の比較により確定され、前記連続値は前記文と前記会議段落における他の文との間の
相関性
の比較により確定される、ことと、
前記スコアと、前記冗長値と、前記連続値とに基づいて前記評価値を算出することと、を含む、請求項2に記載の生成方法。
【請求項5】
前記スコアが高いほど、前記文に含まれる重要な情報が多いことを示す、請求項4に記載の生成方法。
【請求項6】
前記会議段落中の各文の前記評価値に基づいて候補文を確定し、候補文集合を形成することは、
所定の条件を満たす文を選択して、前記候補文集合を構成することを含み、
前記所定の条件は、前記評価値が評価値閾値よりも大きく、前記スコアがスコア閾値よりも大きく、前記冗長値が冗長値閾値よりも大きく、かつ前記連続値が連続値閾値よりも大きいことを含む、請求項4に記載の生成方法。
【請求項7】
同一の話題実体について、前記複数の参加者実体の該話題実体に対する観点指令及び態度指令に基づいて、異なる参加者実体の同一の話題実体に対する観点及び態度を確定こと、及び/又は、
同一の参加者実体について、該参加者実体の、複数の話題実体のうちの各々に対する観点指令及び態度指令に基づいて、同一の参加者実体の異なる話題実体に対する観点及び態度を確定すること、をさらに含む、請求項1に記載の生成方法。
【請求項8】
単語ベクトル計算により前記会議指令の同義語及び/又は類義語を識別し、
前記同義語及び/又は類義語を正規化処理することにより、同一の会議指令に対する記述を識別する、請求項1に記載の生成方法。
【請求項9】
前記態度指令は、態度傾向性を含み、前記態度傾向性は、積極、消極及び中性を含む、請求項1に記載の生成方法。
【請求項10】
会議段落ごとの会議段落要約に基づいて会議記録要約を生成することは、
前記会議段落要約中の各要約文を評価して、前記要約文の評価値を得ることと、
前記会議段落要約中の各要約文の前記評価値に基づいて候補要約文を確定して、候補要約文集合を形成することと、
前記候補要約文集合に基づいて前記会議記録要約を生成することと、を含む、請求項1~
6のいずれか一項に記載の生成方法。
【請求項11】
前記会議段落要約中の各要約文を評価して、前記要約文の評価値を得ることは、
ニューラルネットワークにより前記要約文のスコア、冗長値及び連続値を算出することであって、前記スコアは前記要約文における情報の重複度に基づいて確定され、前記冗長値は前記要約文と前記会議段落要約における他の要約文との間の
類似度
の比較により確定され、前記連続値は前記要約文と前記会議段落要約における他の要約文との間の
相関性
の比較により確定される、ことと、
前記要約文の前記スコアと、前記冗長値と、前記連続値とに基づいて、前記要約文の前記評価値を算出することと、を含む、請求項1
0に記載の生成方法。
【請求項12】
統計ステップをさらに含み、
前記統計ステップは、各参加者実体の発言の積極性が反映されるように、各参加者実体の発言回数、及び/又は、各参加者実体の発言の全発言に占められる割合を統計することを含み、
少なくとも前記会議記録要約と前記会議指令とに基づいて前記議事録を生成すること
は、
前記会議記録要約、前記会議指令及び各参加者実体の発言の積極性に基づいて、前記議事録を生成すること
であって、前記議事録は各参加者実体の発言の積極性をさらに含む、ことを含む、請求項1に記載の生成方法。
【請求項13】
文字会議記録を取得するように構成される取得モジュールと、
前記文字会議記録中の文の時間の順序に従って、前記文字会議記録を分割して複数の会議段落を形成し、会議段落毎に会議段落要約を生成し、かつ会議段落毎の会議段落要約に基づいて会議記録要約を生成するように構成される要約抽出モジュールであって、前記複数の会議段落のうちの各々が前記文字会議記録中の
、時間的に連続した少なくとも1つの文を含む、要約抽出モジュールと、
前記文字会議記録における文に基づいて会議指令を抽出するように構成される会議指令抽出モジュールであって
、前記会議指令は実体指令、観点指定及び態度指令を含み、前記会議指令の抽出は、
前記文字会議記録中の各文に対して文法解析を行って、前記文字会議記録中の実体語を識別し、識別された該実体語に基づいて会議の実体指令を確定することであって
、前記実体語は前記会議の複数の参加者実体及び前記会議の話題実体を含み、前記実体指令は
前記複数の参加者実体と
前記話題実体とを含むことと、
前記文字会議記録から
、参加者実体の観点を表すための第一語を抽出し、
前記第一語を含む、観点を表す複数の文を識別し、前記観点を表す前記複数の文を組み替えることにより、前記参加者実体に対応する観点指令を抽出することと、
前記文字会議記録から
、参加者実体の態度を表すための第二語を抽出し、
前記第二語を含む、態度を示す複数の文を識別し、前記態度を示す前記複数の文を組み替えることにより、前記参加者実体に対応する態度指令を抽出することと、
を含む、会議指令抽出モジュールと、
少なくとも前記会議記録要約と前記会議指令とに基づいて議事録を生成するように構成される議事録生成モジュールであって、前記議事録には前記会議記録要約及び前記会議指令が含まれる、議事録生成モジュールと、を含む、議事録の生成装置。
【請求項14】
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行される際に、前記プロセッサに、請求項1~1
2のいずれか一項に記載の生成方法を実行させる命令を含むプログラムを記憶したメモリと、を備える、電子機器。
【請求項15】
電子機器のプロセッサによって実行されることで、請求項1~1
2のいずれか一項に記載の生成方法を前記電子機器に実行させる命令を含むプログラムが記憶された、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自然言語処理技術分野に関し、特に、議事録の生成方法、装置、電子機器、及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
会議は、オフィスシーンにおいては一般的であり、会議内容を記録するために、会議を録音することが多く、また、科技の発展に伴って、音声会議や映像会議もますます広く応用されており、毎回の会議に対して、通常、人により会議記録を行っているが、会議後に専門的な人力で会議記録を整理し、時間も手間もかかる。
【0003】
ここで述べる方法は、これまで想定ないし採用されている方法であると限りない。なお、特に断りのない限り、この部分に記載されている方法のいずれかはこの部分に含まれるだけで従来技術として考えられると仮定するものではない。同様に、特に断りのない限り、この部分に言及する問題は、いかなる従来技術において公認されたものとは考えられない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、議事録のインテリジェントな抽出、時間コスト及び人力コストの削減を実現することができる議事録の生成方法、装置、電子機器、及びコンピュータ可読記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、文字会議記録を取得することと、前記文字会議記録を分割して複数の会議段落を形成し、会議段落毎に会議段落要約を生成し、かつ会議段落毎の会議段落要約に基づいて会議記録要約を生成することと、前記文字会議記録に基づいて会議指令を抽出することと、前記会議記録要約と前記会議指令とに基づいて、前記議事録を生成することと、を含む議事録の生成方法を提供する。
【0006】
本開示のもう一つの態様によれば、文字会議記録を取得するように構成される取得モジュールと、前記文字会議記録を分割して複数の会議段落を形成し、会議段落毎に会議段落要約を生成し、かつ会議段落毎の会議段落要約に基づいて会議記録要約を生成するように構成する要約抽出モジュールと、前記文字会議記録に基づいて会議指令を抽出するように構成される会議指令抽出モジュールと、前記会議記録要約と前記会議指令とに基づいて、前記議事録を生成するように構成される議事録生成モジュールと、を備える議事録の生成装置をさらに提供する。
【0007】
本開示のもう一つの態様によれば、プロセッサと、前記プロセッサによって実行される際に、前記プロセッサに、前記議事録の生成方法を実行させる命令を含むプログラムを記憶したメモリと、を備える電子機器をさらに提供する。
【0008】
本開示のもう一つの態様によれば、電子機器のプロセッサによって実行されることで、議事録の生成方法を前記電子機器に実行させる指令を含むプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【0009】
上記議事録の生成方法、装置、電子機器、及びコンピュータ可読記憶媒体によれば、議事録のインテリジェントな抽出、時間コスト及び人力コストの削減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面は実施例を例示的に示し、しかも明細書の一部を構成し、明細書の文字での記述とともに実施例の例示的な実施形態を説明する。示された実施例は、例示するためのものに過ぎず、特許請求の範囲を制限するものではない。すべての図面において、同一の符号は、類似しているが必ずしも同じとは限らない要素を指す。
【
図1】本開示の一実施例による議事録の生成方法を示すフローチャートである。
【
図2】本開示の一実施例による議事録の生成方法の一部の手順を示すフローチャートである。
【
図3】本開示の一実施例による議事録の生成方法の一部の手順を示すフローチャートである。
【
図4】本開示の一実施例による議事録の生成方法の一部の手順を示すフローチャートである。
【
図5】本開示の一実施例による議事録の生成方法の一部の手順を示すフローチャートである。
【
図6】例示的な実施例による機器の構成を概略的に示すブロック図である。
【
図7】例示的な実施例に適用可能な計算機器の一例の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示においては、特に断りのない限り、「第1」、「第2」等の用語を用いて様々な要素を説明することは、これらの要素の位置関係、時間関係、又は重要度関係を限定することを意図しておらず、このような用語は、ある要素と別の要素を区別するためのものに過ぎない。いくつかの例において、第1の要素と第2の要素とは、その要素の同一の実例を指すことが可能であるが、いくつかの場合では、コンテキストの説明によって、異なる実例を指すこともできる。
【0012】
本開示における様々な例に関する説明に用いられる用語は、特定の例を説明するためのものに過ぎず、制限するためのものではない。コンテストでは特に断りのない限り、要素の数を意図的に限定しなければ、その要素は一つでも複数でもよい。また、本開示において用いられる用語は、「及び/又は」とは、列挙された項目のうちの何れか一つや、全ての可能な組み合わせをカバーする。
【0013】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施例による議事録の生成方法を詳細に説明する。
【0014】
図1は、本開示の一実施例による議事録の生成方法を示すフローチャートである。
【0015】
いくつかの例示的な実施形態によれば、
図1に示す議事録の生成方法は、
文字会議記録を取得するステップ101と、
前記文字会議記録を分割して複数の会議段落を形成し、会議段落毎に会議段落要約を生成し、会議段落毎の会議段落要約に基づいて会議記録要約を生成するステップS102と、
前記文字会議記録に基づいて会議指令を抽出するステップ103と、
前記会議記録要約と、前記会議指令とに基づいて、前記議事録を生成するステップ104と、を含む。
【0016】
上記議事録の生成方法によって、専門的な人力をかけて議事録を整理する必要がなく、それにより、議事録のインテリジェントな抽出を実現し、時間コスト及び人力コストを削減することができる。
【0017】
図2は、本開示の一実施例による議事録の生成方法の一部の手順を示すフローチャートである。
【0018】
いくつかの例示的な実施形態によれば、
図2に示すように、ステップ101における文字会議記録を取得することは、例示的に、会議録音を取得することと、前記会議録音を音声識別して前記文字会議記録を形成することと、を含む。
【0019】
例示的には、現場会議、音声会議、又は映像会議の録音ファイルを取得し、録音ファイルは、ローカルプロセッサ又はサーバ上のプロセッサを介して、音声のインテリジェントな識別を行い、識別後の文字内容を返信しえ、文字会議記録を形成してもよい。この過程において、文字会議記録は、所望の言語に翻訳できる。例えば、英語による現場会議、音声会議、又は映像会議では、形成される文字会議記録は英語であっても中国語であってもよい。
【0020】
図3は、本開示の一実施例による議事録の生成方法の一部の手順を示すフローチャートである。
【0021】
いくつかの例示的な実施形態によれば、
図3に示されるように、ステップ102は、例示的に、前記文字会議記録を分割して複数の会議段落を形成するステップ1021と、会議段落毎に会議段落要約を生成するステップ1022と、会議段落毎の会議段落要約に基づいて会議記録要約を生成するステップ1023と、を含む。
【0022】
例示的には、ステップ1021では、会議中の発言時間及び順序に従って文字会議記録を時系列に分割して複数の会議段落を形成する。
【0023】
図4は、本開示の一実施例による議事録の生成方法の一部の手順を示すフローチャートである。
【0024】
例示的には、
図4に示すように、会議段落毎に会議段落要約を生成するステップ1022は、前記会議段落中の各文を評価して前記文の評価値を得るステップ10221と、前記会議段落中の各文の前記評価値に基づいて候補文を確定し、候補文集合を形成するステップ10222と、前記候補文集合に基づいて前記会議段落要約を生成するステップ10223と、を有する。
【0025】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ステップ10221において、前記会議段落中の各文を評価して前記文の評価値を得ることは、前記文のスコア、冗長値、及び連続値を算出することと、前記スコアと、前記冗長値と、前記連続値とに基づいて前記評価値を算出することと、を含んでもよい。
【0026】
いくつかの例示的な実施形態によれば、前記スコアは、ニューラルネットワークにより算出され、前記スコアが高いほど、前記文に含まれる重要な情報が多くなることを示す。
【0027】
例示的には、文のスコアを求めるために用いるニューラルネットワークでは、その語句情報獲得に関する情報に基づいて、出力ベクトル表現に語句情報全体を加えて文のスコアを求めることができる。
【0028】
いくつかの例示的な実施形態によれば、前記冗長値は、前記文と、前記段落の他の文との類似度を比較することにより求められ、前記冗長値が大きいほど、前記文の重複度合いが大きいことを示す。
【0029】
例示的には、文と段落における他の文の類似度、例えば、意味的類似度、語の重複度などを比較することで冗長値が算出され、2つの文の意味が近く、語の重複度が大きければ、その冗長値は大きく、計算プロセスはニューラルネットワークを用いて行われてもよい。
【0030】
いくつかの例示的な実施形態によれば、前記連続値は、前記文と前記段落の他の文との相関性を比較することで得られ、前記連続値が大きいほど、前記文と前記段落の他の文との関係が緊密になることを示す。
【0031】
ただし、比較すべき2つの文は隣接してもよいし、隣接していなくてもよい。
【0032】
例えば、文と段落の他の文との連続度、例えば相関等を比較することで連続値を算出し、2つの文の意味的相関性が強いと、その文の連続値が大きく、この計算プロセスはニューラルネットワークを用いて算出してもよい。
【0033】
ここからわかるように、スコア、冗長値、及び連続値の計算プロセスでは、文の語順情報だけでなく、他の文とのインタラクション情報も考慮するため、文に対してより正確な評価値を与えることができ、本開示における文の評価をより正確にすることができる。
【0034】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ステップ10222では、前記会議段落中の各文の前記評価値に基づいて候補文を確定し、候補文集合を形成することは、所定の条件を満たす文を選択して、前記候補文集合を形成することを有してもよい。ただし、前記所定の条件は、前記評価値が評価値閾値よりも大きく、前記スコアがスコア閾値よりも大きく、前記冗長値が冗長値閾値よりも大きく、かつ前記連続値が連続値閾値よりも大きいことを含む。
【0035】
例示的には、スコア閾値と、冗長値閾値と、連続値閾値と、評価値閾値とをそれぞれ設定し、評価値が評価値閾値より大きく、前記スコアがスコア閾値より大きく、前記冗長値が冗長値閾値よりも大きく、かつ前記連続値が連続値閾値よりも大きいことを同時に満足した文を候補文として選択し、候補文集合を形成する。
【0036】
いくつかの例示的な実施形態によれば、候補文に満たすべき閾値条件集合を、例えば、評価値が評価閾値より大きい文のみを候補文として選択し、候補文集合を形成してもよく、あるいは、スコアがスコア閾値より大きく、冗長値が冗長値閾値より大きく、かつ連続値が連続値閾値より大きいことを同時に満足した文を候補文として選択し、候補文集合を形成してもよい。
【0037】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ステップ10223において、前記候補文集合に基づいて、前記会議段落要約が生成される。
【0038】
例示的には、ステップ10222で生成された候補文集合に基づいて、会議段落要約を生成してもよい。例えば、候補文をそのまま順番に並べて会議段落要約を形成してもよいし、あるいは、候補文集合に選別、重複排除等の操作を行い、同一又は近い意味を表す文を取り除いた後、候補文集合中の残りの文を順番に並べて会議段落要約を作成してもよい。
【0039】
例示的には、候補文が他の順序に配列されていてもよく、例えば、所定の規則的な指導で、候補文集合中の文が再び並び替えられることにより、会議段落要約が形成される。
【0040】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ステップ1023において、会議段落ごとの会議段落要約に基づいて会議記録要約を生成することは、前記会議段落要約の各要約文を評価し、前記要約文の評価値を得ることと、前記会議段落要約の各要約文の評価値に基づいて候補要約文を確定し、候補要約文の集合を形成することと、前記候補要約文集合に基づいて前記会議記録要約を生成することとを含んでもよい。
【0041】
例示的には、会議全体の会議記録要約を得るために、文字会議記録中段落毎に形成された段落要約における要約文について、評価を続けて候補要約文を取得し、候補要約文集合を形成し、これに基づいて会議記録要約を形成する。ステップ1023は、会議記録全体の「大要約」が形成されるように各段落要約をさらに抽出することに相当する。
【0042】
いくつかの例示的な実施形態によれば、会議段落要約の各要約文を評価し、前記要約文の評価値を取得することは、前記要約文のスコア、冗長値及び連続値を算出することと、前記要約文の前記スコアと、前記冗長値と、前記連続値とに基づいて、前記要約文の前記評価値を算出することと、を含む。
【0043】
例示的には、段落要約における要約文に対して、文字会議記録の各段落に含まれる文と同一の方法で評価値の算出を行い、すなわち、前記要約文の前記スコアと、前記冗長値と、前記連続値とに基づいて、要約文の評価値を算出し、最終的にその評価値に基づいて会議記録要約を形成する。
【0044】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ステップ103における会議指令には、実体指令、観点指令、態度指令が含まれ、前記文字会議記録に基づいて会議指令を抽出することは、前記文字会議記録から、前記実体指令、前記観点指令、及び前記態度指令を抽出することを含む。
【0045】
図5に示すように、いくつかの例示的な実施形態によれば、ステップ103における前記文字会議記録から、前記実体指令、前記観点指令、及び前記態度指令を抽出することは、前記文字会議記録の各文を文法解析して、前記会議の複数の参加者実体と話題実体とを識別するステップ1031と、前記文字会議記録から観点特徴抽出を行って、観点を表す複数の文を識別し、前記複数の文を組み替えることにより、前記参加者実体に対応する観点指令を抽出するステップ1032と、前記文字会議記録から態度特徴抽出を行って、態度を示す複数の文を識別し、前記複数の文を組み替えることにより、前記参加者実体に対応する態度指令を抽出するステップ1033と、を含む。
【0046】
例示的には、ステップ1031において、文字会議記録の文ごとに語解析を行い、語解析方法は、前記文に対して語を抽出して複数の単語を得て、複数の単語から実体詞を特定し、前記複数の単語に対して詞性質のラベルをつけ、ラベルつけされた詞の性質に応じて実体詞と複数の単語に依存解析を行うことにしてもよい。ここでは、識別された実体語は、参加者実体と話題実体を含んでもよい。
【0047】
例示的には、ステップ1032において、観点特徴は、いくつかの単語又は連語で記述されてもよく、例えば、いくつかの単語又は連語は、参加者主体に関する観点を含んでもよい。これらの単語又は連語を抽出し、これらの観点特徴を含む文を識別し、識別した文を組み換え、前記参加者実体に対応する観点指令を抽出する。
【0048】
例えば、観点の特徴を記述する単語や連語は「と思う」、「できる」、「何をする」、「どうする」、「知っている」、「いかに」などが含まれ得るが、これに限らない。
【0049】
例示的には、ステップ1033において、態度特徴は、例えば、参加者実体に関する態度を含む単語又は連語で記述されてもよい。これらの単語又は連語を抽出し、これらの観点の特徴を含む文を識別し、識別した文を組換え、前記参加者実体に対応する態度指令を抽出する。
【0050】
例えば、態度性の特徴を記述する単語又は連語は「したい」、「あなたはしたい」、「したくない」、「大丈夫」、「だめ」、「なんでもいい」等が含まれ得るが、これに限らない。
【0051】
いくつかの例示的な実施形態によれば、前記文字会議記録から、前記実体指令、前記観点指令、及び前記態度指令に基づいて、異なる参加者実体の同一の話題実体に対する観点及び態度、又は、同一の参加者実体の異なる話題実体に対する観点及び態度を抽出する。
【0052】
例示的には、実体指令において識別された参加者実体と話題実体に基づいて、参加者実体に対応する観点指令と態度指令とに合わせて、文字会議記録から、異なる参加者実体が同一の話題実体に対する観点及び態度及び/又は同一の参加者実体が異なる話題実体に対する観点及び態度を抽出することができる。
【0053】
例えば、同一の話題実体に基づいて、当該話題実体に対して何人かの参加者実体が発表している観点及びその態度に対して、観点指令と態度指令とを抽出し、さらに同一の話題実体に対する異なる参加者実体の観点及び態度を得る。
【0054】
代替的に、又は付加的に、同一の参加者実体が異なる話題実体発表に対して発表した観点とその態度に対して、観点指令と態度指令を抽出し、さらに異なる話題実体に対する同一の参加者実体の観点と態度を取得する。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態によれば、前記態度指令は、前記態度傾向性を含み、態度傾向性は積極、消極及び中性を含む。
【0056】
例示的には、態度指令に含まれる態度の傾向は、態度性特徴中の単語又は連語の傾向性に基づいて、積極、消極及び中性であるものとして説明する。例えば、前記文字会議記録からは、「したい」、「あなたはしたい」等の態度で態度を示す複数の文が識別され、前記複数の文を組み替えることで得られる態度指令は、その傾向性が「積極的」であると考えられる。前記文字会議記録から「いや」、「だめ」等の態度で態度を表す複数の文を識別し、前記複数の文を組み替えることによって得られる態度指令は、その傾向性が「消極的」であると考えられる。「大丈夫」、「なんでもいい」等の態度特徴で上記文字会議記録から態度を表す複数の文が識別され、上記複数の文を組み替えることで得られる態度指令により、その傾向性は「中性」であると考えられる。
【0057】
いくつかの例示的なある実施形態によれば、会議指令の同義語及び/又は類義語を語ベクトル計算により識別し、同義語及び/又は類義語を正規化処理することにより、同一の会議指令の記述を識別する。
【0058】
例示的には、会議指令をより正確に識別するために、同一の会議指令の同義語や類義語を正規化処理する必要がある。語ベクトルの算出により、会議指令特徴を算出し、語義的に類似した特徴、及び/又は、会議指令特徴に他の態様で関連する特徴を正規化する。例えば、語ベクトル計算により、いくつかの語が会議指令特徴と類似性を有するか否かを判定し、類似性を有すると判定した場合には、類似する語がいずれも同一の会議指令として特定する。
【0059】
いくつかの例示的なある実施形態によれば、上述の議事録の生成方法は、さらに、自動抽出ステップを含み、前記自動抽出ステップは、前記文字会議記録を語義的に計算し、各語にスコアをつけることにより、前記文字会議記録からキーワードと高頻度語を抽出することと、前記キーワード及び高頻度語に基づいて、会議背景、会議の議題、会議の目標、会議の結論及び/又はタスクスケジューリングを確定することとを含む。例えば、キーワードや高頻度語は、会議を記述するメタデータ及び/又は他の情報に基づいて生成されるカテゴリを含んでもよい。例えば、キーワード、高頻度語は、会議背景、会議の議題、会議の目標、会議の結論及び/又はタスクスケジューリングを表すキーワードであってもよい。
【0060】
例示的には、上記キーワードと高頻度語を含む文を選別することで、会議の背景、会議の議題、会議の目標、会議の結論及び/又はタスクスケジューリングを判定でき、これにより、確定された会議背景、会議の議題、会議の目標、会議の結論及び/又はタスクスケジューリングを、最終的な議事録に含めることができる。また、文字会議記録への意味的計算は、ユーザの監督の下で行うことができ、ユーザが興味を持った内容を抽出することができる。
【0061】
例示的には、異なる参加者実体が、異なる文で会議背景を記述している場合もあれば、キーワードと高頻度語を抽出した後に2つの文が識別され、このとき同じ内容については一つの文のみを残して会議背景を記述し、残った会議背景に関する文を議事録に入れる。
【0062】
いくつかの例示的なある実施形態によれば、上述の議事録の生成方法は、参加者実体の発言の積極性が反映されるように、各参加者実体の発言回数、及び/又は、各参加者実体の全発言に占める割合を統計する統計ステップをさらに含んでもよい。これにより、議事録は、各参加者実体、又は、個別参加者実体の発言積極性を選択的に含めることもできる。
【0063】
以上の解析から、議事録の生成方法により生成される議事録は、例示的には、会議記録要約及び会議指令は含んでもよく、会議の背景、会議の議題、会議の目標、会議の結論、タスクスケジューリング、及び/又は、各参加者実体の発言積極性を選択的に含んでもよい。従って、議事録のインテリジェントな抽出、時間コスト及び人力コストの削減を実現することができる。また、本開示の実施例の方法で生成された議事録によれば、会議の内容を正確に抽出できるだけでなく、豊かな内容も含むため、詳しく正確な議事録を得ることができる。
【0064】
上記のいくつかの実施例によって提供される議事録の生成方法に対応して、本開示の他の実施例は議事録生成装置をさらに提供し、本開示実施例による議事録生成装置は、上記のいくつかの実施例によって提供される議事録の生成方法に対応するため、上記議事録の生成方法の実施形態も、本実施例によって提供される議事録の生成装置に適用され、本実施例では詳細な説明を省略する。
図6は、本開示の一実施例による議事録生成装置の構成の概略図である。
図6に示すように、議事録の生成装置600は、取得モジュール610と、要約抽出モジュール620と、会議指令抽出モジュール630と、議事録生成モジュール640と、を備え、具体的には、
文字会議記録を取得するように構成される取得モジュール610と、
前記文字会議記録を分割して複数の会議段落を形成し、会議段落毎に会議段落要約を生成し、かつ会議段落毎の会議段落要約に基づいて会議記録要約を生成するように構成される要約抽出モジュール620と、
前記文字会議記録に基づいて会議指令を抽出するように構成される会議指令抽出モジュール630と、
前記会議記録要約と前記会議指令とに基づいて、前記議事録を生成するように構成される議事録生成モジュール640と、を備える。
【0065】
例示的には、議事録の生成装置600は、文字会議記録を語義的に計算し、前記文字会議記録中の各語にスコアをつけ、前記文字会議記録からキーワードと高頻度語を抽出し、前記キーワード及び高頻度語に基づいて、会議の背景、会議の議題、会議の目標、会議の結論及び/又はタスクスケジューリングを確定するように構成される自動抽出モジュール(図示せず)を備えてもよい。
【0066】
例示的には、議事録の生成装置600は、各参加者実体の発言回数、及び/又は、各参加者実体の全発言に占められる割合を統計して、各参加者実体の発言積極性を反映させる統計モジュール(図示せず)を備えてもよい。
【0067】
本開示の一実施例によれば、プロセッサと、前記プロセッサによって実行される際に、前記プロセッサに、前記の議事録の生成方法を実行させる命令を含むプログラムを記憶したメモリとを備える電子機器をさらに提供する。
【0068】
本開示の実施例によれば、電子機器のプロセッサによって実行されることで、前記電子機器に前記の議事録の生成方法を実行させる命令を含むプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【0069】
図7は、本開示の実施例による議事録の生成方法を実現するための電子機器のブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、大型コンピュータ、その他の好適なコンピュータなど、様々な形のディジタルコンピュータを指すことを意図している。電子機器は、例えば、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル機器、その他の類似の計算装置などの様々な形のモバイル機器を表すことができる。本明細書に示す構成要素、それらの接続関係、及びそれらの機能は、ただ一例に過ぎず、本明細書に記載/又は請求する本開示の実現を制限することを意図するものではない。
【0070】
図7に示すように、該電子機器700は、一つ又は複数のプロセッサ701と、メモリ702と、各部品を接続するための、高速インタフェース及び低速インタフェースを有するインタフェースと、を備える。各構成要素は、異なるバスで接続され、共通のマザーボードに実装したり、必要に応じて他の方式で実装したりすることができる。プロセッサは、電子機器内で実行する命令を処理してもよく、該命令は、メモリ中又はメモリ上に記憶されてGUIのグラフィックス情報を外部入出力装置(例えば、インタフェースに結合された表示装置など)に表示するための命令を含む。他の実施形態では、必要に応じて、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを、複数のメモリ及び複数のメモリとともに使用してもよい。同様に、複数の電子機器が接続されていてもよく、各機器が部分的に必要な動作(例えば、サーバアレイ、ブレードサーバセット、あるいはマルチプロセッサシステム)を提供する。
図7には、プロセッサ701を例示している。
【0071】
メモリ702は、即ち、本開示により提供される非揮発性コンピュータ可読記憶媒体である。前記メモリには、少なくとも一つのプロセッサに本開示による議事録の生成方法を実行させるように、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶される。本開示の非揮発性コンピュータ可読記憶媒体は、本開示による議事録の生成方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令を記憶する。
【0072】
メモリ702は、非揮発性コンピュータ可読記憶媒体として、例えば本開示の実施形態における議事録の生成方法に対応するプログラム命令/モジュール(例えば、
図6に示す構築モジュール610、一括パッケージタスク作成モジュール620、仮想パッケージ作成モジュール630、及び更新配信モジュール640)などの非揮発性コンピュータ可読プログラム、非揮発性コンピュータ可読プログラム、及びモジュールを記憶することができる。プロセッサ701は、メモリ702に記憶された非揮発性なソフトウエアプログラム、命令、及びモジュールを実行することにより、サーバの様々な機能アプリケーション、及びデータ処理を実行し、即ち、上記方法実施例における議事録の生成方法を実現する。
【0073】
メモリ702は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶可能なプログラム記憶領域と、データ記憶領域とを含むことができる。データ記憶領域は、議事録の生成方法を実現するための電子機器の使用に応じて作成されたデータ等を記憶することができる。また、メモリ702は、高速ランダムアクセスメモリであってもよいし、少なくとも一つのディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、その他の非揮発性のソリッドステートメモリデバイスなどの非揮発性のメモリであってもよい。いくつかの実施例において、メモリ702は、議事録の生成方法を実現する電子機器にネットワークを介して接続可能な、プロセッサ701に対して遠隔に設置されたメモリを有していてもよい。上記ネットワークとしては、例えば、インターネット、企業の内部ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、移動通信網、及びそれらの組み合わせに限定されない。
【0074】
議事録の生成方法を実現するための電子機器700は、入力装置703及び出力装置704をさらに有していてもよい。プロセッサ701、メモリ702、入力装置703及び出力装置704は、バス又は他の方式で接続されていてもよく、
図7においてはバスで接続されている例を挙げる。
【0075】
入力装置703は、入力された数字や文字情報が受信でき、並びに議事録の生成方法を実現する電子機器のユーザ設定や機能制御に関するキー信号入力、例えばタッチパネル、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパネル、指示レバー、一つ又は複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置である。出力装置704は、表示装置、補助照明装置(例えば、LED)、触覚フィードバック装置(例えば、振動モータ)などを有していてもよい。表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、プラズマディスプレイを含んでもよいが、これらに限らない。いくつかの実施形態において、表示装置は、タッチパネルであってもよい。
【0076】
ここで述べるシステム及び技術の各種の実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、専用ASIC(専用集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又は、それらの組み合わせで実現されてもよい。これらの各実施形態としては、一つ又は複数のコンピュータプログラムに実行されることを含んでもよく、この一つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも一つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行すること及び/又は解釈することができ、当該プログラマブルプロセッサは、専用又は汎用のプログラマブルプロセッサであってもよく、ストレージシステム、少なくとも一つの入力装置、及び、少なくとも一つの出力装置からデータ及び命令を受信し、ストレージシステム、少なくとも一つの入力装置、及び、少なくとも一つの出力装置にデータ及び命令を送信することが可能である。
【0077】
これらの計算プログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも呼ばれる)は、プログラマブルプロセッサの機器命令を含み、これらの計算プログラムは、高水準の手続き型及び/又はオブジェクト指向のプログラミング言語、及び/又は、アセンブリ/機器言語を利用して実装することができる。「機器可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語とは、機器命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供する任意のコンピュータプログラム製品、デバイス、及び/又は装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を指し、機器可読信号である機器命令を受信する機器可読媒体を含む。「機器可読信号」という用語は、機器命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに与えるためのいかなる信号である。
【0078】
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここでいうシステム及び技術を、コンピュータ上で実行することができる。該コンピュータは、ユーザに情報を表示する表示装置(例えば、CRT(Charge Crystal Transistork)又はLCD(LiquidCrystal Crystal Display)モニタ)と、ユーザが入力をコンピュータに提供することができるキーボードやポインティングデバイス(例えば、マウスやトラックボール)とを備える。他の種類の装置は、ユーザとのインタラクションを提供するために用いられてもよい。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、いかなる形のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよい。しかも、ユーザからの入力を、音声入力、音声入力、触覚入力を含む任意の形で受けてもよい。
【0079】
なお、バックステージ部品を含む計算システム(例えば、データサーバ)や、ミドルウェア部品を含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)や、フロントエンド部品を含む計算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェースやウェブブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザが、そのグラフィカルユーザインタフェースやウェブブラウザを通じて、それらのシステムや技術の実施形態と対話する)、あるいは、それらのバックステージ部品、ミドルウェア部品、あるいはフロントエンド部品の任意の組み合わせからなる計算システムには、それらのシステムや技術が実現されてもよい。システムの部品は、任意の形式やメディアのデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)により相互に接続されていてもよい。通信ネットワークとしては、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどが挙げられる。
【0080】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含んでもよい。クライアントとサーバとは、一般に互いに離れ、通常、通信ネットワークを介してやり取りされる。クライアントとサーバの関係は、各コンピュータ上で動作し、かつ、クライアントとサーバの関係を有するコンピュータプログラムにより生成される。
【0081】
理解されるように、以上に示した様々な形のフローを用いて、ステップを改めて並び替え、増加し又は削除することができる。例えば、本出願に記載された各ステップは、並列的に実行してもよいし、順次実行してもよいし、異なる順序で実行させてもよいし、本開示に開示された技術案が所望する結果を実現できれば、本文はこれに限定されない。
【0082】
上述した具体的な実施形態は、本開示に係る保護範囲に対する制限を構成していない。当業者は、設計要件やその他の要因によって、種々の変更、組み合わせ、サブ組み合わせ、代替が可能であることは明らかである。本開示における精神及び原則から逸脱することなく行われるいかなる修正、同等物による置換や改良等などは、いずれも本開示の保護範囲に含まれるものである。