(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-31
(45)【発行日】2023-08-08
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置、ディスプレイ装置用基板およびディスプレイ装置の修理方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/33 20060101AFI20230801BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230801BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20230801BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20230801BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 330
G09F9/00 351
H01L33/62
(21)【出願番号】P 2020505413
(86)(22)【出願日】2018-08-01
(86)【国際出願番号】 KR2018008732
(87)【国際公開番号】W WO2019027248
(87)【国際公開日】2019-02-07
【審査請求日】2021-07-30
(31)【優先権主張番号】10-2017-0098212
(32)【優先日】2017-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】507194969
【氏名又は名称】ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL SEMICONDUCTOR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】97-11, Sandan-ro 163 beon-gil, Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ホン, ソン シク
(72)【発明者】
【氏名】ソン, ソン ス
(72)【発明者】
【氏名】竹谷 元伸
【審査官】新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0371585(US,A1)
【文献】特開平09-307225(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0228878(US,A1)
【文献】米国特許第06546620(US,B1)
【文献】特開平01-302829(JP,A)
【文献】特開平06-120417(JP,A)
【文献】特開2001-094003(JP,A)
【文献】特開平08-153832(JP,A)
【文献】特表2005-500672(JP,A)
【文献】特開2002-118209(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105023522(CN,A)
【文献】特表2016-512347(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第02541970(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/33
G09F 9/30
G09F 9/00
H01L 33/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、
前記ベース上に配置され、第1方向に延在する第1配線部と、
前記ベース上に配置され、前記第1方向と交差する第2方向に延在する複数の第2配線部と、を含み、
前記第1配線部および前記複数の第2配線部の一部を含んで前記ベース上に複数のサブピクセルが形成され、
前記複数のサブピクセルのそれぞれは、
前記第2配線部
の一側方向に突出して前記ベース上に配置された
第1配線延長部
および前記第2配線部の他側方向に突出して前記ベース上に配置された第2配線延長部と、
前記
第1配線延長部と前記第1配線部との間に発光ダイオードを実装するための第1実装部および
前記第2配線延長部と前記第1配線部との間に発光ダイオードを実装するための第2実装部と、
前記第1実装部に実装された発光ダイオードと、を含み、
前記複数のサブピクセルのうちの第1サブピクセルは、前記第1配線部の一側に接続され、
前記複数のサブピクセルのうちの第2サブピクセルは、前記第1配線部の他側に接続される、ディスプレイ装置用基板。
【請求項2】
前記第2実装部は、前記第1実装部に実装された発光ダイオードが正常に作動しない際に発光ダイオードを実装するための予備実装部である、請求項1に記載のディスプレイ装置用基板。
【請求項3】
前記第1実装部に実装された発光ダイオードは、第1接着部によって前記第1実装部に実装され、
前記第2実装部に実装される発光ダイオードは、第2接着部によって前記第2実装部に実装され、
前記第2接着部は前記第1接着部に比べて溶融点が低い、請求項2に記載のディスプレイ装置用基板。
【請求項4】
前記ベース上に形成された複数のサブピクセルのいずれかは、前記第1実装部だけに発光ダイオードが実装された、請求項1に記載のディスプレイ装置用基板。
【請求項5】
前記ベース上に形成された複数のサブピクセルのいずれかは、前記第2実装部だけに発光ダイオードが実装された、請求項1に記載のディスプレイ装置用基板。
【請求項6】
前記ベース上に形成された複数のサブピクセルのいずれかは、前記第1および第2実装部のそれぞれに発光ダイオードが実装された、請求項1に記載のディスプレイ装置用基板。
【請求項7】
前記第1実装部および第2実装部のそれぞれには、前記第1配線部と電気的に接続された第1基板電極
、および前記
第2配線部と電気的に接続された第2基板電極が配置され、
前記発光ダイオードは前記第1および第2基板電極と電気的に接続されるように前記第1および第2実装部のいずれかに実装される、請求項1に記載のディスプレイ装置用基板。
【請求項8】
ベースと、
前記ベース上に配置され、第1方向に延在する第1配線部と、
前記ベース上に配置され、前記第1方向と交差する第2方向に延在する複数の第2配線部と、を含み、
前記第1配線部および前記複数の第2配線部の一部を含んで前記ベース上に複数のサブピクセルが形成され、
前記複数のサブピクセルのそれぞれは、
前記第2配線部から一側方向に延びて、発光ダイオードを実装するための第1実装部を形成する配線延長部と、
前記複数の第2配線部の間に配置され、発光ダイオードを実装するための第2実装部を形成する断絶配線部と、
前記第1実装部のうち少なくとも一つに実装された発光ダイオードと、を含み、
前記断絶配線部は前記第2配線部から離隔され、
前記複数のサブピクセルのうちの第1サブピクセルは、前記第1配線部の一側に接続され、
前記複数のサブピクセルのうちの第2サブピクセルは、前記第1配線部の他側に接続されたディスプレイ装置用基板。
【請求項9】
前記第2実装部のうち少なくとも一つに実装された発光ダイオードと、
前記発光ダイオードが実装された第2実装部の断絶配線部と第2配線部を電気的に接続する配線接続部と、をさらに含む、請求項8に記載のディスプレイ装置用基板。
【請求項10】
前記断絶配線部は、前記複数の第2配線部の間に位置する、請求項8に記載のディスプレイ装置用基板。
【請求項11】
隣接する前記第2配線部の間において、前記第1サブピクセルの配線断絶部と、前記第2サブピクセルとの延長配線部とが、前記第1配線部を間に挟んで前記第2方向に並んで配置される、請求項8に記載のディスプレイ装置用基板。
【請求項12】
第1配線部および前記第1配線部と交差するように配置された複数の第2配線部が配置された基板上に複数のサブピクセルが形成され、前記複数のサブピクセル内に発光ダイオードを実装するために形成された第1および第2実装部のうち、前記第1実装部に発光ダイオードを第1接着部を用いて実装する段階;
前記第1実装部に実装された発光ダイオードが正常に作動するかをテストする段階;および
前記第1実装部に実装された発光ダイオードのうち正常に作動しない発光ダイオードを替えるために前記第2実装部に別途の発光ダイオードを第2接着部を用いて実装する段階を含み、
前記第2接着部の溶融点は前記第1接着部の溶融点よりも低く、
前記複数のサブピクセルのうちの第1サブピクセルは、前記第1配線部の一側に接続され、
前記複数のサブピクセルのうちの第2サブピクセルは、前記第1配線部の他側に接続される、ディスプレイ装置の修理方法。
【請求項13】
前記正常に作動しない発光ダイオードの電気的接続を遮断する段階をさらに含み、前記遮断する段階は、前記発光ダイオードを前記第1実装部から取り除くものである、請求項12に記載のディスプレイ装置の修理方法。
【請求項14】
前記発光ダイオードは、前記第1接着部が前記発光ダイオードに塗布された状態で前記第1実装部に実装される、請求項12に記載のディスプレイ装置の修理方法。
【請求項15】
前記発光ダイオードは、前記第1接着部が前記第1実装部に塗布された状態で前記第1実装部に実装される、請求項12に記載のディスプレイ装置の修理方法。
【請求項16】
前記第1および第2接着部は、AuSn、AgSn、Sn、InAuおよびInのいずれかである、請求項12に記載のディスプレイ装置の修理方法。
【請求項17】
前記第2実装部を前記複数の第2配線部のうちの一つに電気的に接続することをさらに含む、請求項12に記載のディスプレイ装置の修理方法。
【請求項18】
基板と、
前記基板上に配置された複数の発光ダイオードと、を含み、
前記基板は、
ベースと、
前記ベース上に配置され、第1方向に延在する第1配線部と、
前記ベース上に配置され、前記第1方向と交差する第2方向に延在する複数の第2配線部と、を含み、
前記第1配線部および前記複数の第2配線部の一部を含んで前記ベース上に複数のサブピクセルが形成され、
前記複数のサブピクセルのそれぞれは、
前記第2配線部
の一側方向に突出して前記ベース上に配置された
第1配線延長部
および前記第2配線部の他側方向に突出して前記ベース上に配置された第2配線延長部と、
前記
第1配線延長部と前記第1配線部間に発光ダイオードを実装するための第1実装部および
前記第2配線延長部と前記第1配線部との間に発光ダイオードを実装するための第2実装部と、
前記第1実装部に実装された発光ダイオードと、を含み、
前記複数のサブピクセルのうちの第1サブピクセルは、前記第1配線部の一側に接続され、
前記複数のサブピクセルのうちの第2サブピクセルは、前記第1配線部の他側に接続されたディスプレイ装置。
【請求項19】
前記第2実装部は、前記第1実装部に実装された発光ダイオードが正常に作動しない際に発光ダイオードを実装するための予備実装部である、請求項18に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
基板と、
前記基板上に配置された複数の発光ダイオードと、を含み、
前記基板は、
ベースと、
前記ベース上に配置され、第1方向に延在する第1配線部と、
前記ベース上に配置され、前記第1方向と交差する第2方向に延在する複数の第2配線部と、を含み、
前記第1配線部および前記複数の第2配線部の一部を含んで前記ベース上に複数のサブピクセルが形成され、
前記複数のサブピクセルのそれぞれは、
前記第2配線部から一側方向に延びて発光ダイオードを実装するための第1実装部を形成する配線延長部と、
前記複数の第2配線部の間に配置され、発光ダイオードを実装するための第2実装部を形成する断絶配線部と、
前記第1実装部のうち少なくとも一つに実装された発光ダイオードと、を含み、
前記断絶配線部は前記第2配線部から離隔され、
前記複数のサブピクセルのうちの第1サブピクセルは、前記第1配線部の一側に接続され、
前記複数のサブピクセルのうちの第2サブピクセルは、前記第1配線部の他側に接続されたディスプレイ装置。
【請求項21】
前記基板は、前記第2実装部のうち少なくとも一つに実装された発光ダイオードと、
前記断絶配線部のうち少なくとも一つと前記第2配線部を接続する接続配線部と、をさらに含む、請求項20に記載のディスプレイ装置。
【請求項22】
隣接する前記第2配線部の間において、前記第1サブピクセルの断絶配線部と、前記第2サブピクセルとの配線延長部とが、前記第1配線部を間に挟んで前記第2方向に並んで配置される、請求項20に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ装置、ディスプレイ装置用基板およびディスプレイ装置の修理方法に関するものであり、さらに詳しくは、発光ダイオードチップを用いたディスプレイ装置用基板およびディスプレイ装置の修理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、電子と正孔の再結合を通じて発生する光を放出する無機半導体素子である。近年、発光ダイオードは、ディスプレイ装置、車両用ランプ、一般照明のような様々な分野に多様に用いられている。そして、発光ダイオードは寿命が長く、消費電力が低く、且つ応答速度が速いという長所がある。このような長所を十分に活用して既存の光源を速い速度で入れ替えている。
【0003】
近年販売されているテレビ、モニター又は電光掲示板等のディスプレイ装置は、主に発光ダイオードを用いている。従来の液晶ディスプレイ装置は、TFT-LCDパネルを用いて色を再現し、再現された色を外部に放出するためにバックライト光源を用いるが、このとき、バックライト光源として発光ダイオードを用いる。また、別途のLCDを用いず、発光ダイオードを用いて直接色を再現するディスプレイ装置に対する研究も持続して行われている。また、OLEDを用いてディスプレイ装置を製造する場合もある。
【0004】
TFT-LCDパネルにバックライト光源として発光ダイオードが用いられる場合、一つの発光ダイオードはTFT-LCDパネルのたくさんのピクセルに光を照射する光源として用いられる。よって、TFT-LCDパネルの画面にどのような色が表示されても、バックライト光源は常に点いている状態を維持しなければならないため、それにより表示される画面の明るさに関係なく一定の消費電力を消費するという問題がある。
【0005】
また、OLEDを用いたディスプレイ装置の場合、技術発展により持続的に消費電力が低くなっているが、未だ無機半導体素子である発光ダイオードと比べるとかなり大きい消費電力が消費されているため、効率性に劣るという問題がある。
【0006】
さらに、TFTを駆動するための方式のうち、PM(passive matrix)駆動方式を用いたOLEDディスプレイ装置は、大きな容量を有する有機ELをPAM(pulse amplifier modulation)方式で制御することにより、応答速度が遅くなる問題が発生し得る。そして低いデューティ(duty)を具現するために、PWM(pulse width modulation)方式で制御する場合は、高電流駆動が要求されて寿命低下が発生する問題がある。
【0007】
図1は、従来のディスプレイ装置用基板を図示した平面図である。
【0008】
このように発光ダイオードを用いてディスプレイ装置を具現する際、
図1に図示したように、基板上に水平配線部および垂直配線部が形成され、第1および第2配線に発光ダイオードチップを実装するための実装部をそれぞれ形成することができる。つまり、一つのピクセル内に少なくとも三つの実装部が形成されるが、それぞれ、青色発光ダイオードチップを実装するための青色チップ実装部、緑色発光ダイオードチップを実装するための緑色チップ実装部、および赤色発光ダイオードチップを実装するための赤色チップ実装部が形成される。
【0009】
それにより、青色チップ実装部、緑色チップ実装部および赤色チップ実装部に、それぞれ青色発光ダイオードチップ、緑色発光ダイオードチップおよび赤色発光ダイオードチップが実装され得る。
【0010】
ところが、ピクセル内に実装された複数の発光ダイオードチップ中のいずれか一つ以上に問題が生じた場合、問題が生じた発光ダイオードチップを取り除き、該当位置に正常に作動する発光ダイオードチップを再度実装して修理することができる。このように問題が生じた発光ダイオードチップを取り除く際、使用された接着部が基板から完全に取り除かれない場合がある。接着部が完全に取り除かれていない状態で該当位置に正常の発光ダイオードチップを再度実装すると、汚れ等によりまた別の不良が発生し得る。これを防ぐために、取り除かれた実装部に残存する接着部を完全に取り除き、該当位置に発光ダイオードチップを実装しなければならない。ところが、このような工程は、時間とコストを多く消費するという問題がある。
【0011】
また、ピクセル内に必要な発光ダイオードチップの数よりも多い発光ダイオードチップを事前に実装して、発光ダイオードチップに問題が生じることを容易に解決することができる。つまり、一つのピクセル内に一つの青色発光ダイオードチップ、一つの緑色発光ダイオードチップ、及び一つの赤色発光ダイオードチップが実装されれば十分な状況で、それぞれ二つ以上を事前に実装することができる。そして、実装された二つ以上の発光ダイオードチップのうち、一つずつのみ発光するように設定することができる。この状態で、不良が発生した発光ダイオードチップはショートさせ、同一ピクセル内の正常な発光ダイオードチップを電気的に接続してピクセル内で発生した問題を解決することができる。
【0012】
ところが、このように予備として発光ダイオードチップを実装する場合は、問題をより簡単に解決できるが、ディスプレイ装置に必要な発光ダイオードチップの数が必要な数の最低でも二倍以上になるため、製造原価が大きく上昇するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が解決しようとする課題は、ディスプレイ装置の発光ダイオードチップに問題が生じた際に、簡単に修理できるディスプレイ装置、ディスプレイ装置用基板およびディスプレイ装置の修理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施例にかかるディスプレイ装置用基板は、ベース;前記ベース上に配置された複数の第1配線部;および前記複数の第1配線部と交差するように前記ベース上に配置された複数の第2配線部を含み、前記複数の第1および第2配線部の一部を含んで前記ベース上に複数のサブピクセルが形成され、前記複数のサブピクセルのそれぞれには、前記複数の第2配線部から少なくとも一側方向に突出して前記ベース上に配置された一つ以上の配線延長部が形成され、前記一つ以上の配線延長部と前記複数の第1配線部間に発光ダイオードを実装するための第1実装部および第2実装部が形成され、前記第1実装部に発光ダイオードが実装できる。
【0015】
このとき、前記第2実装部は、前記第1実装部に実装された発光ダイオードが正常に作動しない際に発光ダイオードを実装するための予備実装部になり得る。
【0016】
このとき、前記第1実装部に実装された発光ダイオードは、第1接着部によって前記第1実装部に実装され、前記第2実装部に実装される発光ダイオードは、第2接着部によって前記第2実装部に実装され、前記第2接着部は前記第1接着部に比べて溶融点が低くなり得る。
【0017】
そして、前記ベース上に形成された複数のサブピクセルのいずれかは、前記第1実装部だけに発光ダイオードが実装され得る。
【0018】
また、前記ベース上に形成された複数のサブピクセルのいずれかは、前記第2実装部だけに発光ダイオードが実装され得る。
【0019】
また、前記ベース上に形成された複数のサブピクセルのいずれかは、前記第1および第2実装部のそれぞれに発光ダイオードが実装され得る。
【0020】
そして、前記第1実装部および第2実装部のそれぞれには、前記第1配線部と電気的に接続された第1基板電極および前記配線延長部と電気的に接続された第2基板電極が配置され、前記発光ダイオードは前記第1および第2基板電極と電気的に接続されるように前記第1および第2実装部のいずれかに実装され得る。
【0021】
本発明のまた別の実施例にかかるディスプレイ装置用基板は、ベース;前記ベース上に配置された複数の第1配線部;前記複数の第1配線部と交差するように前記ベース上に配置された複数の第2配線部;前記複数の第2配線部からそれぞれ一側方向に延びて、発光ダイオードを実装するための第1実装部を形成する配線延長部;前記複数の第2配線部間に配置され、発光ダイオードを実装するための第2実装部を形成する断絶配線部;および前記第1実装部のうち少なくとも一つに実装された発光ダイオードを含み、前記断絶配線部は前記第2配線部から離隔される。
【0022】
前記基板はまた、前記第2実装部のうち少なくとも一つに実装された発光ダイオード;および前記発光ダイオードが実装された第2実装部の断絶配線部と第2配線部を電気的に接続する配線接続部をさらに含むことができる。
【0023】
幾つかの実施例において、前記断絶配線部は、第2配線部間の中央に位置することができる。
【0024】
一方、本発明の一実施例にかかるディスプレイ装置の修理方法は、複数の第1配線部および前記複数の第1配線部と交差するように配置された複数の第2配線部が配置された基板上に複数のサブピクセルが形成され、前記複数のサブピクセル内に発光ダイオードを実装するために形成された第1および第2実装部のうち、前記第1実装部に発光ダイオードを第1接着部を用いて実装する段階;前記第1実装部に実装された発光ダイオードが正常に作動するかをテストする段階;および前記第1実装部に実装された発光ダイオードのうち正常に作動しない発光ダイオードを替えるために前記第2実装部に別途の発光ダイオードを第2接着部を用いて実装する段階を含み、前記第2接着部の溶融点は前記第1接着部の溶融点よりも低くなり得る。
【0025】
ここで、前記正常に作動しない発光ダイオードの電気的接続を遮断する段階をさらに含み、前記遮断する段階は、前記発光ダイオードを前記第1実装部から取り除くものになり得る。
【0026】
そして、前記発光ダイオードは、前記第1接着部が前記発光ダイオードに塗布された状態で前記第1実装部に実装されてもよい。
【0027】
また、前記発光ダイオードは、前記第1接着部が前記第1実装部に塗布された状態で前記第1実装部に実装されてもよい。
【0028】
このとき、前記第1および第2接着部は、AuSn、AgSn、Sn、InAuおよびInのいずれかになり得る。
【0029】
そして、前記修理方法は、前記第2実装部を前記複数の第2配線部のうちの一つに電気的に接続することをさらに含んでもよい。
【0030】
他方、本発明の一実施例にかかるディスプレイ装置は、基板;および前記基板上に配置された複数の発光ダイオードを含み、前記基板は、ベース;前記ベース上に配置された複数の第1配線部;および前記複数の第1配線部と交差するように前記ベース上に配置された複数の第2配線部を含み、前記複数の第1および第2配線部の一部を含んで前記ベース上に複数のサブピクセルが形成され、前記複数のサブピクセルのそれぞれには、前記複数の第2配線部から少なくとも一側方向に突出して前記ベース上に配置された一つ以上の配線延長部が形成され、前記一つ以上の配線延長部と前記複数の第1配線部間に発光ダイオードを実装するための第1実装部および第2実装部が形成され、前記第1実装部に発光ダイオードが実装されてもよい。
【0031】
このとき、前記第2実装部は、前記第1実装部に実装された発光ダイオードが正常に作動しない際に発光ダイオードを実装するための予備実装部になり得る。
【0032】
本発明のまた別の実施例にかかるディスプレイ装置は、基板;および前記基板上に配置された複数の発光ダイオードを含み、前記基板は、ベース;前記ベース上に配置された複数の第1配線部;前記複数の第1配線部と交差するように前記ベース上に配置された複数の第2配線部;前記複数の第2配線部からそれぞれ一側方向に延びて発光ダイオードを実装するための第1実装部を形成する配線延長部;前記複数の第2配線部間に配置され、発光ダイオードを実装するための第2実装部を形成する断絶配線部;および前記第1実装部のうち少なくとも一つに実装された発光ダイオードを含み、前記断絶配線部は前記第2配線部から離隔される。
【0033】
前記基板は、前記第2実装部のうち少なくとも一つに実装された発光ダイオード;および前記断絶配線部のうち少なくとも一つと前記第2配線部を接続する接続配線部をさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0034】
本発明によると、発光ダイオードチップを用いてディスプレイ装置を製造する際にはたくさんの発光ダイオードチップが用いられるが、そのうち不良が発生した発光ダイオードチップを交換する修理工程が簡単だという効果がある。
【0035】
また、不良が発生した発光ダイオードチップを取り除かず、電気的にショートさせるだけでもよいため、修理工程時間を短縮できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】従来のディスプレイ装置用基板を図示した平面図である。
【
図2】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板を図示した平面図である。
【
図3】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板の一つのピクセルを図示した平面図である。
【
図4】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップが実装されたものを図示した平面図である。
【
図5】
図3の切り取り線AA’に沿って切り取った断面図である。
【
図6a】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【
図6b】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【
図6c】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【
図6d】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【
図7a】本発明の第2実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【
図7b】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【
図7c】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【
図7d】本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【
図8】本発明の第3実施例にかかるディスプレイ装置用基板の一つのピクセルを図示した平面図である。
【
図9】本発明の第3実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップが実装されたものを図示した平面図である。
【
図10】本発明の第3実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップの一つを修理したものを図示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。以下で紹介する実施例は、当業者に本発明の思想が十分に伝わるようにするために例として提供するものである。よって、本発明は以下で説明する実施例に限定されるのではなく、他の形態に具体化される場合もある。そして、図面において、構成要素の幅、長さ、厚さ等は便宜のために誇張して表現する場合もある。明細書全体にわたり、同じ参照番号は同じ構成要素を表す。
【0038】
図2は、本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板を図示した平面図である。
【0039】
図2を参照すると、本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置100用基板110は、水平配線部112、垂直配線部114、配線延長部116、第1基板電極117a、第2基板電極117bおよび絶縁部118を含む。ここで、
図2は複数のピクセルPが形成された基板110の一部を図示した図面である。
【0040】
基板110は、ディスプレイ装置100の発光ダイオードを支持する。本実施例において、基板110は絶縁性素材のベースを有してもよく、ベースは所定の厚みを有してもよい。そして、ベース上に水平配線部112、垂直配線部114、配線延長部116、第1基板電極117aおよび第2基板電極117bが形成されてもよい。
【0041】
水平配線部112および垂直配線部144は、それぞれ基板110に実装される発光ダイオードチップに電源を供給し、映像信号を伝達するために備えられる。
【0042】
水平配線部112は、図示したように、基板110上に水平方向に配置され、垂直方向に所定の間隔で離隔されて配置される。一つの水平配線部112は、基板110に水平方向に形成された複数のピクセルPに沿って配置できる。つまり、基板110に複数のピクセルPが列と行に沿って形成されると、水平配線部112は複数のピクセルPの列の個数と同じ個数だけ配置される。
【0043】
垂直配線部114は、図示したように、基板110上に垂直方向に配置され、水平方向に所定の間隔で離隔されて配置される。図示したように、垂直配線部114は一つのピクセルPに三つ配置でき、基板110に垂直方向に形成された複数のピクセルPに沿って配置することができる。
【0044】
配線延長部116は、垂直配線部114において側面方向に突出した形態で基板110上に配置される。本実施例においては、配線延長部116は一つの垂直配線部114を基準に両側に突出した形状で配置されていることを説明するが、垂直配線部114において一側に相対的に長く突出した形状で配置されてもよい。このとき、一つの垂直配線部114から突出した配線延長部116は、隣接する垂直配線部114に当たらない程度の長さを有する。
【0045】
図3は、本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板の一つのピクセルを図示した平面図であり、
図4は、本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップが実装されたものを図示した平面図である。そして
図5は、
図3の切り取り線AA’に沿って切り取った断面図である。
【0046】
上で説明したように、水平方向に水平配線部112が配置され、垂直方向に三つの垂直配線部114a,114b,114cが配置される。そして、各垂直配線部114a,114b,114cに両側方向に突出した配線延長部116が配置される。そして、配線延長部116と水平配線部112間に発光ダイオードが実装される実装部が配置される。本実施例において、一つの垂直配線部114に二つの配線延長部116が配置され、それによって一つの垂直配線部114に二つの発光ダイオード実装部が配置される。ここで、発光ダイオード実装部は、配線延長部116と水平配線部112間に配置される。
【0047】
図3を参照してより詳しく説明すると、水平配線部112は、ピクセルPの中心部を通って水平方向に配置される。そして第1~第3垂直配線部114a,114b,114cが垂直方向に互いに離隔された状態で配置される。このとき、水平配線部112と第1~第3垂直配線部114a,114b,114cは互いに絶縁された状態で配置される。
【0048】
そして、第1垂直配線部114aの両側に突出した配線延長部116は、水平配線部112の一側に配置され、水平配線部112と所定の間隔だけ離隔された状態で配置される。そして、第1垂直配線部114aの配線延長部116と水平配線部112間に、例えば、第1および第2青色チップ実装部122,124がそれぞれ配置される。このような第1および第2青色チップ実装部122,124は、第1垂直配線部114aの配線延長部116と水平配線部112にそれぞれ一部が掛かった状態で配置される。それによって、
図4に図示したように、第1青色チップ実装部122に青色発光ダイオードチップ150が実装されると、水平配線部112と第1垂直配線部114aの配線延長部116に電気的に接続され得る。
【0049】
また、第2垂直配線部114bの両側に突出した配線延長部116は、水平配線部112の他側に配置される。このとき、水平配線部112の他側とは、第1垂直配線部114aの配線延長部116が配置されていない側である。そして、第2垂直配線部114bの配線延長部116は、水平配線部112と所定の間隔だけ離隔された状態で配置される。第2垂直配線部114bの配線延長部116と水平配線部112間に、例えば、第1および第2緑色チップ実装部132,134がそれぞれ配置される。このような第1および第2緑色チップ実装部132,134は、第2垂直配線部114bの配線延長部116と水平配線部112にそれぞれ一部が掛かった状態で配置される。これにより、
図4に図示したように、第1緑色チップ実装部132に実装された緑色発光ダイオードチップ160は、水平配線部112と第2垂直配線部114bの配線延長部116に電気的に接続され得る。
【0050】
そして、第3垂直配線部114c両側に突出した配線延長部は、水平配線部112の一側に配置され、第3垂直配線部114cの配線延長部116は水平配線部112と所定の間隔だけ離隔された状態で配置される。第3垂直配線部114cの配線延長部116と水平配線部112間に、例えば、第1および第2赤色チップ実装部142,144がそれぞれ配置される。このような第1および第2赤色チップ実装部142,144は、第3垂直配線部114cの配線延長部116と水平配線部112にそれぞれ一部が掛かった状態で配置される。これにより、
図4に図示したように、第1赤色チップ実装部142に実装された赤色発光ダイオードチップ170は水平配線部112と第3垂直配線部114cの配線延長部116に電気的に接続され得る。
【0051】
このとき、第1および第2青色チップ実装部122,124と第1および第2赤色チップ実装部142,144は、水平配線部112の一側に配置され、第1および第2緑色チップ実装部132,134は水平配線部112の他側に配置されるが、このような配置はピクセルP内の空間を効率的に使用するためのものである。
【0052】
ここで、第1および第2青色チップ実装部122,124が形成された空間は第1サブピクセルになり得、第1および第2緑色チップ実装部142,144が形成された空間は第2サブピクセルになり得、第1および第2赤色チップ実装部132,134が形成された空間は第3サブピクセルになり得る。つまり、一つのピクセルPは三つのサブピクセルを含み、三つのサブピクセルは、青色光、緑色光および赤色光を放出する領域になり得る。第2青色チップ実装部、第2緑色チップ実装部および第2赤色チップ実装部124,144,134は、予備実装部になり得る。
【0053】
このとき、
図3および
図4に図示された水平配線部112、第1~第3垂直配線部114a,114b,114cおよび配線延長部116は、基板110上部に配置されても外部に露出しない。
【0054】
そして、
図5を参照して、第1および第2青色チップ実装部122,124の垂直構造について説明する。基板110上に第1および第2基板電極117a,117bが配置される。そして、第1および第2基板電極117a,117b間に絶縁部118が配置される。絶縁部118は、第1および第2基板電極117a,117bが互いにショートすることを防止するために配置される。また、
図5に図示してはいないが、基板110上部に水平配線部112、第1~第3垂直配線部114a,114b,114cおよび配線延長部116の上部に絶縁部118が配置されてもよい。それにより、絶縁部118によって水平配線部112、第1~第3垂直配線部114a,114b,114cおよび配線延長部116が外部から保護され得る。そして、第1基板電極117aは
水平配線部112と電気的に接続され、第2基板電極117bは
第1垂直配線部114aの配線延長部116と電気的に接続することができる。
【0055】
このように配置された第1および第2基板電極117a,117bの一対が第1青色チップ実装部122を形成し、第1青色チップ実装部122の側面に第2青色チップ実装部124が配置される。
【0056】
図6は、本発明の第1実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【0057】
次に、
図6を参照して、ディスプレイ装置100用基板110に青色発光ダイオードチップ150を実装し、修理する過程について説明する。
図6aを参照すると、基板110上に形成された第1青色チップ実装部122に青色発光ダイオードチップ150を実装する。このとき、青色発光ダイオードチップ150は上部の発光構造体が配置され、発光構造体の下部に第1電極パッド152および第2電極パッド154が配置される。
【0058】
発光構造体は、n型半導体層、活性層およびp型半導体層を含み、n型半導体層、活性層およびp型半導体層は、それぞれIII-V族系列の化合物半導体を含み得る。一例として、(Al,Ga,In)Nのような窒化物半導体を含み得る。そして、n型半導体層とp型半導体層間に活性層が介在してもよい。
【0059】
n型半導体層は、n型不純物(例えば、Si)を含む導電型半導体層になり得、p型半導体層は、p型不純物(例えば、Mg)を含む導電型半導体層になり得る。そして、活性層は多重量子井戸構造(MQW)を含み得、目的とするピーク波長の光を放出できるように活性層の組成比が決定され得る。
【0060】
青色発光ダイオードチップ150は、青色光帯域のピーク波長を放出できるように活性層の組成比が決定され得る。そして、本実施例において、青色発光ダイオードチップ150が用いられたことについて説明するが、青色発光ダイオードチップ150以外に緑色発光ダイオードチップ160や赤色発光ダイオードチップ170を用いることができる。また、必要に応じて、青色発光ダイオードチップを含む赤色発光ダイオードパッケージを赤色発光ダイオードチップ170の代わりに利用することもできる。例えば、赤色発光ダイオードパッケージは、青色発光ダイオードチップ150を覆うように形成された蛍光体部、および蛍光体部を覆うように形成されたカラーフィルター部を含んでもよい。このとき、蛍光体部は青色発光ダイオードチップ150から放出された青色光を波長変換して赤色光を外部に放出するための蛍光体を含むことができる。そして、カラーフィルター部は、蛍光体部を通じて放出される光において赤色光を除いた他の波長帯域の光を遮断するために備えられる。
【0061】
本実施例において、青色発光ダイオードチップ150の第1および第2電極パッド152,154の下部にそれぞれ第1接着部S1を塗布することができる。
【0062】
このように第1接着部S1が第1および第2電極パッド152,154に塗布された状態で、
図6bに図示したように、基板110の第1青色チップ実装部122に青色発光ダイオードチップ150が実装される。このとき、第1電極パッド152は第1基板電極117aと電気的に接続され、第2電極パッド154は第2基板電極117bと電気的に接続される。このとき、第2青色チップ実装部124には如何なる発光ダイオードチップも実装されない。
【0063】
このように第1青色チップ実装部122に青色発光ダイオードチップ150が実装された状態で、青色発光ダイオードチップ150が正常に作動すると、この状態で、青色発光ダイオードチップ150を実際にディスプレイ装置に使用できる。ところが、第1青色チップ実装部122に実装された青色発光ダイオードチップ150が不良で正常に作動しない場合は、青色発光ダイオードチップ150を取り除く必要がある。それにより、
図6cに図示したように、第1青色チップ実装部122に実装された青色発光ダイオードチップ150を取り除くことができる。このとき、第1青色チップ実装部122には第1接着部S1の一部または全体が残り得る。
【0064】
そして、第1青色チップ実装部122において青色発光ダイオードチップ150を取り除いた後、
図6dに図示したように、第2青色チップ実装部124に別の青色発光ダイオードチップ150を実装する。このとき、第2青色チップ実装部124に実装する青色発光ダイオードチップ150の第1および第2電極パッド152,154に第2接着部S2を塗布することができる。第2接着部S2は、第1接着部S1と異なる種類の成分を有してもよい。本実施例において、第2接着部S2の溶融点は第1接着部S1の溶融点よりも低くなり得る。
【0065】
第2接着部S2の溶融点が第1接着部S1の溶融点よりも低いのは、第2青色チップ実装部124に青色発光ダイオードチップ150を実装する過程において、同一ピクセルPや隣接する別のピクセルPに既に実装された発光ダイオードチップが基板110から外れることを防ぐためである。同一ピクセルPや隣接する別のピクセルPに実装された発光ダイオードチップは、上で説明したように、第1接着部S1によって基板110に実装することができる。これにより、第1接着部S1の溶融点よりも低い溶融点を有する第2接着部S2を用いて第2青色チップ実装部124に青色発光ダイオードチップ150を実装することにより、第1接着部S1が溶けることを防ぐことができる。
【0066】
本実施例において、第1および第2接着部S1,S2は、それぞれAuSn、AgSn、Sn、InAuおよびInのいずれかを用いることができ、第2接着部S2の溶融点が第1接着部S1よりも低いものを用いるのであれば、どれを用いてもよい。
【0067】
また、本実施例において、不良が発生した第1青色チップ実装部122に実装された青色発光ダイオードチップ150を取り除かず、第1青色チップ実装部122と電気的に接続された配線延長部116を切って青色発光ダイオードチップ150との電気的な接続を遮断することもできる。
【0068】
図7は、本発明の第2実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明するための図面である。
【0069】
また、
図7を参照して、本発明の第2実施例にかかるディスプレイ装置100用基板110に発光ダイオードチップを実装し、修理する工程を説明する。
図7aを参照すると、基板110上に形成された第1青色チップ実装部122に青色発光ダイオードチップ150を実装する。このとき、第1実施例とは異なり、第1接着部S1が基板110の第1および第2基板電極117a,117bに塗布された状態である。それにより、第1および第2基板電極117a,117b上に塗布された第1接着部S1が溶融した状態で青色発光ダイオードチップ150を第1青色チップ実装部122に実装する。
【0070】
それにより、
図7bに図示したように、第1青色チップ実装部122に青色発光ダイオードチップ150が実装され、第2青色チップ実装部124には如何なる発光ダイオードチップも実装されない。
【0071】
この状態で、青色発光ダイオードチップ150が正常に作動する場合は、そのまま使用する。しかし、青色発光ダイオードチップ150が正常に作動しない場合は、
図7cに図示したように、青色発光ダイオードチップ150を取り除く。そして、
図7dに図示したように、第2接着部S2が第1および第2電極パッド152,154に塗布された青色発光ダイオードチップ150を第2青色チップ実装部124に実装する。
【0072】
本実施例において、第1および第2接着部S1,S2は第1実施例と同一なため、それに対する説明は省略する。
【0073】
図8は、本発明の第3実施例にかかるディスプレイ装置用基板の一つのピクセルを図示した平面図である。
図9は、本発明の第3実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップが実装されたものを図示した平面図であり、
図10は、本発明の第3実施例にかかるディスプレイ装置用基板に発光ダイオードチップの一つを修理したものを図示した平面図である。
【0074】
図8を参照すると、本発明の第3実施例にかかるディスプレイ装置100用基板110は、水平配線部112、垂直配線部114、配線延長部116、第1基板電極117a、第2基板電極117bおよび絶縁部118を含む。このとき、
図8に図示した図面は、基板110に形成された複数のピクセルの一つを図示した図面である。
【0075】
以下では、本実施例について説明すると共に、第1実施例で説明したものと同じ事項についての詳しい説明は省略する。
【0076】
図示したように、水平配線部112および三つの垂直配線部114a,114b,114cが配置される。そして、各垂直配線部114a,114b,114cはそれぞれ一側方向に突出した配線延長部116が形成される。このように形成された配線延長部116と水平配線部112間に発光ダイオードが実装される実装部が配置される。本実施例において、配線延長部116はそれぞれ三つの配線部114a,114b,114cの左側に形成されているとして図示したが、これに限定されるのではなく、三つの配線部114a,114b,114cの右側に形成される場合もある。また、配線延長部116中の一部は垂直配線部114a,114b,114cの左側に配置され、残りは垂直配線部114a,114b,114cの右側に配置される場合もある。
【0077】
また、三つの垂直配線部114a,114b,114c間にはそれぞれ断絶配線部115が配置され得る。特定実施例において、断絶配線部115は垂直配線部114a,114b,114c間の中央に配置することができる。また、断絶配線部115は配線延長部116の垂直方向位置と並んだ位置に配置され得る。つまり、配線延長部116から長さ方向に延びた位置に断絶配線部115が配置され得る。しかし、本実施例はこれに限定されるのではなく、断絶配線部115の垂直方向の位置は配線延長部116の垂直方向位置と関係なく配置されもよい。
【0078】
そして、断絶配線部115は両側に位置した垂直配線部114a,114b,114cと離隔した状態で配置され得る。つまり、断絶配線部115は垂直配線部114a,114b,114cから電気的に離隔された状態で形成することができる。
【0079】
断絶配線部115は、水平配線部112と一定距離離隔された位置に形成されるが、断絶配線部115と水平配線部112間に発光ダイオードが実装される予備実装部Mが配置され得る。予備実装部Mは、断絶配線部115と水平配線部112間において断絶配線部115および水平配線部112にそれぞれ一部が掛かった状態で配置され得る。
【0080】
つまり、第1垂直配線部114aを基準に一側に第1青色チップ実装部122が配置され、他側に予備実装部Mが配置され得る。そして、第2垂直配線部114bを基準に一側に第1緑色チップ実装部132が配置され、他側に予備実装部Mが配置され得る。また、第3垂直配線部114cを基準に一側に第1赤色チップ実装部142が配置され、他側に予備実装部Mが配置され得る。
【0081】
よって、
図9に図示したように、第1青色チップ実装部122に青色発光ダイオードチップ150が実装され、第1緑色チップ実装部132に緑色発光ダイオードチップ160が実装され、第1赤色チップ実装部142に赤色発光ダイオードチップ170が実装され得る。
【0082】
この状態で、一例として、第1緑色チップ実装部132に実装された緑色発光ダイオードチップ160に問題が生じた場合、
図10に図示したように、第1緑色チップ実装部132に隣接するように配置された予備実装部Mに新たな緑色発光ダイオードチップ160を実装することができる。
【0083】
一方、問題が生じた緑色発光ダイオードチップ160の作動を防ぐために、第1緑色チップ実装部132に電気的に接続された配線延長部116の電気的接続を第2垂直配線部114bから遮断する。配線延長部116の一部を切って第2垂直配線部114bと電気的な接続を遮断することができる。そして、断絶配線部115と第2垂直配線部114bが電気的に接続されるように、断絶配線部115と第2垂直配線部114b間に配線接続部115aを形成することができる。ここで、配線接続部115aは、例えば、基板110上にITOを蒸着したり、めっき層を形成することにより形成することができ、ボンディングワイヤを用いて形成することもできる。また、第2垂直配線部114bと断絶配線部115はそれ以外にも多様な方法で電気的に接続できる。
【0084】
本実施例において、
図10に図示したように、第1緑色チップ実装部132の右側に配置された予備実装部Mに新たな緑色発光ダイオードチップ160を実装したことについて説明したが、必要に応じて、第1青色チップ実装部122の右側に配置された予備実装部Mに緑色発光ダイオードチップ160を実装することができる。
【0085】
上で説明した通り、予備実装部Mは垂直配線部114a,114b,114cから電気的に離隔した状態で修理工程を通じて選択的に特定垂直配線部114a,114b,114cに電気的に接続することができる。よって、第1垂直配線部114aと第2垂直配線部114b間に配置された予備実装部Mには新たな青色発光ダイオードチップ150、又は緑色発光ダイオードチップ160を実装することができ、第2垂直配線部114bと第3垂直配線部114c間の予備実装部Mには新たな緑色発光ダイオードチップ160、又は赤色発光ダイオードチップ170を実装することができる。これにより、一つの予備実装部Mを用いて、必要に応じて、2種類の発光ダイオードチップのうち、一つの不良となった発光ダイオードチップを修理することができる。
【0086】
一方、第2垂直配線部114bの右側に配置された予備実装部Mは、新たな赤色発光ダイオードチップ170を実装するために使用することができる。本実施例において、第2垂直配線部114bの右側に配置された予備実装部Mが第3垂直配線部114cから離隔したものを図示しているが、これは第3垂直配線部114cに電気的に接続されるように提供することができる。つまり、第2垂直配線部114bの右側に位置したサブピクセル領域には、断絶配線部115の代わりに配線延長部116が配置されてもよい。
【0087】
さらに、第1垂直配線部114aの左上側および第3垂直配線部114cの右上側のサブピクセル領域は、予備実装部Mがなく空いていることを図示しているが、これらサブピクセル領域にも予備実装部Mが配置されるようにすることができる。例えば、第1垂直配線部114aの左上側のサブピクセル領域には、青色発光ダイオードチップ150を実装できる予備実装部を配置することができ、第3垂直配線部114cの右上側のサブピクセル領域には、赤色発光ダイオードチップ170を実装できる予備実装部を配置することができる。また、これらサブピクセル領域には、断絶配線部115又は配線延長部116を配置することができる。
【0088】
本実施例によると、上で説明した実施例に比べて新たな発光ダイオードチップを実装できるサイトをさらに多く提供することができる。さらに、一つの予備実装部Mを2種類の発光ダイオードチップを実装できるようにすることにより、故障時の修理に弾力的に対応することができる。
【0089】
上で説明したように、本発明に対する具体的な説明は、添付の図面を参照した実施例によって行ったが、上述の実施例は本発明の好ましい例を挙げて説明しただけであり、本発明が前記実施例だけに局限されると理解してはならなく、本発明の権利範囲は後述する請求の範囲およびその等価概念によって理解しなければならない。
【符号の説明】
【0090】
100:ディスプレイ装置
110:基板
112:水平配線部 114:垂直配線部
114a:第1垂直配線部 114b:第2垂直配線部
114c:第3垂直配線部
115:断絶配線部 115a:配線接続部
116:配線延長部
117a:第1基板電極 117b:第2基板電極
118:絶縁部
122:第1青色チップ実装部 124:第2青色チップ実装部
132:第1緑色チップ実装部 134:第2緑色チップ実装部
142:第1赤色チップ実装部 144:第2赤色チップ実装部
150:青色発光ダイオードチップ
152:第1電極パッド 154:第2電極パッド
160:緑色発光ダイオードチップ 170:赤色発光ダイオードチップ
S1:第1接着部 S2:第2接着部
M:予備実装部 P:ピクセル