(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-31
(45)【発行日】2023-08-08
(54)【発明の名称】フローガイド部材を含む溶融システム
(51)【国際特許分類】
B05C 11/10 20060101AFI20230801BHJP
B05C 5/04 20060101ALI20230801BHJP
C09J 5/06 20060101ALI20230801BHJP
B29B 13/02 20060101ALI20230801BHJP
B29C 31/00 20060101ALI20230801BHJP
【FI】
B05C11/10
B05C5/04
C09J5/06
B29B13/02
B29C31/00
(21)【出願番号】P 2020523698
(86)(22)【出願日】2018-10-26
(86)【国際出願番号】 US2018057668
(87)【国際公開番号】W WO2019089370
(87)【国際公開日】2019-05-09
【審査請求日】2021-10-08
(32)【優先日】2017-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391019120
【氏名又は名称】ノードソン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】ガンツァー,チャールズ,ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ウッドリーフ,ロバート,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】クフナー,ヒュバート
(72)【発明者】
【氏名】バーガ,レスリー,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ブロックマン,ゲルド
(72)【発明者】
【氏名】サイドマン,ローレンス,ビー.
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-165112(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 5/00- 5/04
7/00- 21/00
C09J 1/00- 5/10
9/00-201/10
B29B 7/00- 11/14
13/00- 15/06
B29C31/00- 31/10
37/00- 37/04
71/00- 71/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融ユニットであって、
溶融材料を受容するためのリザーバと、
固体材料を受容するためのホッパと、
前記ホッパと前記リザーバとの間に配置された溶融グリッドであって、前記固体材料を前記溶融材料に加熱する、溶融グリッドと、を備え、前記溶融グリッドが、
長手方向に沿って延在している複数の細長い溶融レールであって、前記複数の
細長い溶融レールの各々が、前記長手方向に対して垂直である横方向に沿って離間されている、複数の細長い溶融レールと、
複数のフローチャネルであって、前記複数のフローチャネルの各々が、前記複数の細長い溶融レールのうちのそれぞれ2つの溶融レールの間に延在している、複数のフローチャネルと、
複数のガイド部材であって、前記複数のガイド部材の各々が、前記横方向及び
前記長手方向に対して垂直である垂直方向に沿って、前記複数のフローチャネル及び前記複数の細長い溶融レールの下側に位置付けられ、よって、前記溶融材料が前記ホッパから前記リザーバへ流れるときに、前記溶融材料が前記複数の前記フローチャネルを通って、前記複数のガイド部材のそれぞれのフロー面に沿って流れ
、前記複数のガイド部材のそれぞれが、前記複数のフローチャネルそれぞれの中央それぞれと整列している頂点を有する、複数のガイド部材と、を備える、溶融ユニット。
【請求項2】
前記複数のガイド部材の各々が、湾曲ガイド壁、第1のガイド壁、及び第2のガイド壁を画定し、
前記湾曲ガイド壁は前記第1のガイド壁と前記第2のガイド壁の間に延在する半円形状部を有し、1)前記第1
のガイド壁及び
前記第2のガイド壁の各々が、前記垂直方向に沿って前記湾曲ガイド壁から下方へ延在しており、2)前記第1
のガイド壁及び
前記第2のガイド壁が、前記横方向に沿って離間されている、請求項1に記載の溶融ユニット。
【請求項3】
前記湾曲ガイド壁が、内側湾曲面、及び前記内側湾曲面の反対側の外側湾曲面を画定し、前記第1のガイド壁が、内面、及び前記内面の反対側の外面を画定し、前記第2のガイド壁が、内面、及び前記内面の反対側の外面を画定し、前記第1
のガイド壁の前記内面及び
前記第2のガイド壁の前記内面が、互いに面しており、前記それぞれのフロー面の各々が、前記湾曲ガイド壁の前記外側湾曲面と、前記第1
のガイド壁の前記外面及び
前記第2のガイド壁の前記外面と、を含む、請求項2に記載の溶融ユニット。
【請求項4】
前記複数のガイド部材の各々が、第1の取り付け壁と、前記長手方向に沿った前記第1の取り付け壁の反対側の第2の取り付け壁と、を含み、前記第1
の取り付け壁及び
前記第2の取り付け壁が、前記複数のガイド部材を前記溶融グリッドの内壁に固定する、請求項2に記載の溶融ユニット。
【請求項5】
取り付け壁及びガイド壁が、前記横
方向及び
前記垂直方向に沿って離間されるように、前記複数のガイド部材の各々が、前記取り付け壁、前記取り付け壁から延在している横壁、及び前記横壁から延在している前記ガイド壁を画定する、請求項1に記載の溶融ユニット。
【請求項6】
前記横壁が、約25度である角度によって前記横方向から角度的にオフセットされた方向に沿って延在しており、前記ガイド壁が、実質的に前記垂直方向に沿って延在している、請求項5に記載の溶融ユニット。
【請求項7】
前記横壁及び前記ガイド壁が、実質的に湾曲した交差部において接触している、請求項5に記載の溶融ユニット。
【請求項8】
前記複数のガイド部材の各々の前記取り付け壁が、前記複数の
細長い溶融レールのそれぞれ1つに取り付けられている、請求項5に記載の溶融ユニット。
【請求項9】
前記ガイド壁が、実質的に矩形である、請求項5に記載の溶融ユニット。
【請求項10】
前記ガイド壁が、複数のガイドタブを画定し、前記複数のガイドタブのうちの2つの隣接するガイドタブがそれらの間に間隙を画定するように、前記複数のガイド部材のそれぞれ1つの前記複数のガイドタブの各々が、
前記長手方向に沿って離間されている、請求項5に記載の溶融ユニット。
【請求項11】
前記複数のガイドタブの各々が、実質的に三角形である、請求項10に記載の溶融ユニット。
【請求項12】
前記横壁が、頂面及び底面を画定し、前記ガイド壁が、内面及び外面を画定し、前記複数のガイド部材のそれぞれのフロー面が、前記横壁の前記頂面と、前記ガイド壁の前記内面と、を含む、請求項5に記載の溶融ユニット。
【請求項13】
取り付け区間及びガイド区間が、前記横
方向及び
前記垂直方向に沿って離間
するように、前記複数のガイド部材の各々が、前記取り付け区間、前記取り付け区間から延在している横区間、及び前記取り付け区間から延在している前記ガイド区間を画定するガイドロッド
を含む、請求項1に記載の溶融ユニット。
【請求項14】
前記横区間が、約45度である角度によって前記横方向から角度的にオフセットされた方向に沿って延在しており、前記ガイド区間が、実質的に前記垂直方向に沿って延在している、請求項13に記載の溶融ユニット。
【請求項15】
前記複数のガイド部材が、第1の群のガイド部材を含み、前記第1の群のガイド部材の各々が前記長手方向に沿って離間されるように、前記第1の群のガイド部材の各々の前記取り付け区間が、前記複数の
細長い溶融レールのうちの1つに取り付けられている、請求項13に記載の溶融ユニット。
【請求項16】
前記横区間、及び前記複数のガイド部材の各々の前記ガイド区間が、それぞれ、それぞれの円形外面を画定し、前記複数のガイド部材の前記それぞれのフロー面が、前記横区間及び前記ガイド区間の前記
それぞれの円形外面を含む、請求項13に記載の溶融ユニット。
【請求項17】
溶融ユニットであって、
溶融材料を受容するためのリザーバであって、前記リザーバが、基部と、垂直方向に沿って前記基部の反対側の頂部と、を含み、前記頂部が、内面を画定する外壁を画定し、前記リザーバが、前記外壁の前記内面に取り付けられた複数の支持バーと、前記垂直方向に沿って前記複数の支持バーから上方へ延在している複数のガイド部材と、を更に含み、前記複数のガイド部材が、前記垂直方向に対して垂直である横方向に沿って離間されており、前記複数の支持バーが、前記垂直
方向及び
前記横方向に対して垂直である長手方向に沿って離間されている、リザーバと、
固体材料を受容するためのホッパと、
前記ホッパと前記リザーバとの間に配置された溶融グリッドであって、前記固体材料を前記溶融材料に加熱する、溶融グリッドと、を備え、前記溶融グリッドが、
前記長手方向に沿って延在しており、かつ前記横方向に沿って離間されている、複数の細長い溶融レールと、
複数のフローチャネルであって、前記複数のフローチャネルの各々が、前記複数の細長い溶融レールのうちの2つの溶融レールの間に延在している、複数のフローチャネルと、を備え、
前記溶融材料が前記リザーバへ流れるときに、前記溶融材料が前記複数のフローチャネルを通って、前記複数のガイド部材に沿って流れるように、前記複数のガイド部材が位置付けられる、溶融ユニット。
【請求項18】
前記複数のガイド部材が、前記垂直方向に沿って前記溶融グリッドから離間され、かつその下側に位置付けられている、請求項17に記載の溶融ユニット。
【請求項19】
前記リザーバの前記基部が、内面を画定し、前記複数のガイド部材及び前記複数の支持バーが、前記垂直方向に沿って前記基部の前記内面から離間され、かつその上側に位置付けられる、請求項17に記載の溶融ユニット。
【請求項20】
前記複数のガイド部材の各々が、前記複数の支持バーから上隅部まで前記垂直方向に沿って上方に延在している第1の表面及び第2の表面を画定し、前記溶融材料が前記リザーバへ流れるときに、前記溶融材料が、前記複数のガイド部材の
前記第1
の表面及び
前記第2の表面に沿って流れる、請求項17に記載の溶融ユニット。
【請求項21】
前記複数のガイド部材の各々の前記上隅部が、前記複数のフローチャネルのそれぞれ1つの下側に位置付けられ、かつそれと横方向に整列されている、請求項20に記載の溶融ユニット。
【請求項22】
前記複数のガイド部材の各々が実質的に三角形断面を画定するように、前記第1
の表面及び
前記第2の表面が、約5度~75度の角度だけ角度的にオフセットされている、請求項20に記載の溶融ユニット。
【請求項23】
溶融ユニットであって、
溶融材料を受容するためのリザーバであって、内面と、前記内面の第1の部分から前記第1の部分の反対側にある前記内面の第2の部分に延在しているガイド部材と、を有する外壁を含む、リザーバと、
固体材料を受容するためのホッパと、
前記ホッパと前記リザーバとの間に配置された溶融グリッドであって、前記固体材料を前記溶融材料に加熱する、溶融グリッドと、を備え、前記溶融グリッドが、
長手方向に沿って延在しており、かつ前記長手方向に対して垂直である横方向に沿って離間されている、複数の細長い溶融レールと、
複数のフローチャネルであって、前記複数のフローチャネルの各々が、前記複数の細長い溶融レールのうちの2つの溶融レールの間に延在している、複数のフローチャネルと、
前記リザーバ及び前記複数のフローチャネルの各々と流体連通している開口部と、を備え、
前記ガイド部材が、前記長手方向及び
前記横方向に対して垂直である横断方向に沿って、前記開口部の下側に位置付けられ、かつ前記横断方向に沿って前記開口部と整列されており、前記溶融材料が前記リザーバへ流れるときに、前記溶融材料が、前記複数のフローチャネルを通り、前記開口部を通り、かつ前記ガイド部材に沿って流れる、溶融ユニット。
【請求項24】
前記溶融グリッドと前記リザーバとの間に位置付けられた隔離チャンバを更に備え、前記隔離チャンバが、第1のチャンバ、前記第1のチャンバから前記横方向に沿って離間された第2のチャンバ、及び前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとの間に延在しているチャネルを画定し、前記チャネルが、前記開口部及び前記リザーバと流体連通している、請求項23に記載の溶融ユニット。
【請求項25】
前記隔離チャンバが、外壁、及び前記外壁を通って延在してい
る複数の通気口を画定
し、前記複数の通気口の各々が前記第1のチャンバ又は前記第2のチャンバの一方に対して開口しているようにする、請求項24に記載の溶融ユニット。
【請求項26】
前記ガイド部材が、前記長手方向に延在しており、前記リザーバが、
前記横断方向に沿って前記内面の底部から延在している複数のフィンであって、前記複数のフィンが、それぞれ、前記横断方向に沿って前記ガイド部材の下側に離間されている複数のフィンを更に備える、請求項23に記載の溶融ユニット。
【請求項27】
前記リザーバの前記内面に取り付けられたレベルセンサを更に備える、請求項23に記載の溶融ユニット。
【請求項28】
前記溶融材料は完全に溶融した材料からなり、前記複数のガイド部材は、前記複数の細長い溶融レールの間の前記複数のフローチャネル
を出る前記完全に溶融した材料を前記リザーバに案内するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の溶融ユニット。
【請求項29】
前記複数のガイド部材は、前記溶融材料が前記リザーバに流入する際の曝気が生じることを低減するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶融ユニット。
【請求項30】
前記曝気が少なくとも1つの気泡によることを特徴とする請求項29に記載の溶融ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2017年10月31日に出願された米国特許仮出願第62/579,825号の利益を主張し、その開示が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、材料の曝気を低減するための、溶融材料が流れるガイド部材を含む溶融システムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の溶融システムは、ホッパの下側に位置付けられた溶融グリッドと、溶融グリッドの下側に位置付けられたリザーバと、リザーバに連結されたポンプと、ポンプに連結されるアプリケータと、を含む。溶融グリッドは、ホッパ内に貯蔵されている固体の材料を高温に曝露し、固体材料を溶融液体に変換する。溶融グリッドは、典型的に、リザーバ内の溶融液体中に浸漬される。溶融液体は、リザーバに重力送給され、リザーバでは、ポンプが溶融液体をアプリケータへ輸送する。アプリケータは、不織布材料又は他の材料などの基材の上へ溶融液体を堆積させる。
【0004】
いくつかの実施例では、溶融グリッドは、リザーバ内に存在する溶融液体プールの上側に位置する。次いで、液体接着剤などの溶融材料が溶融グリッドからリザーバプールへ流れるときに、溶融材料は、溶融グリッドを通る通路からリザーバプールの表面に延在する個々のストリームを生じ得る。これらの個々の接着剤ストリームは、リザーバプールに接触すると、渦を巻き、重なり合い、したがって、接着剤内に空気のポケットを同伴する場合がある。この同伴空気は、ホットメルト接着剤の粘性の性質のため、接着剤内に捕捉されたままになる傾向がある。溶融システムの正確な接着剤圧力制御及び一貫した性能を確実にするために、空気を阻止するか、又は接着剤から空気を除去することが望ましい。接着剤中に同伴されるいずれの空気も、アプリケータによって生成されるパターンの質に悪影響を及ぼし得る。具体的には、接着剤の分配時に、同伴空気が急速に広がり、接着剤の分裂、接着剤パターン内の間隙、又は不正確な接着剤パターン配置を生じる場合がある。不織布製品及び他の用途には正確な接着剤パターンが極めて重要であるので、これは、多くの問題を提示する。
【0005】
したがって、接着剤中に捕捉される空気量を低減する溶融システムに対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態は、溶融ユニットであり、この溶融ユニットは、溶融材料を受容するためのリザーバと、固体材料を受容するためのホッパと、ホッパとリザーバとの間に配置された溶融グリッドであって、固体材料を溶融材料に加熱する、溶融グリッドと、を含む。溶融グリッドは、長手方向に沿って延在している複数の細長い溶融レールであって、複数の細長い溶融レールの各々が、長手方向に対して垂直である横方向に沿って離間されている、複数の細長い溶融レールと、複数のフローチャネルであって、複数のフローチャネルの各々が、複数の細長い溶融レールのうちのそれぞれ2つの溶融レールの間に延在している、複数のフローチャネルと、を含む。溶融グリッドはまた、複数のガイド部材であって、複数のガイド部材の各々が、複数のフローチャネル、並びに横方向及び長手方向に対して垂直である垂直方向に沿って複数の細長い溶融レールの下側に位置付けられ、よって、溶融材料がホッパからリザーバへ流れるときに、溶融材料が複数のフローチャネルを通って、複数のガイド部材のそれぞれのフロー面に沿って流れ、複数のガイド部材のそれぞれが、複数のフローチャネルそれぞれの中央それぞれと整列している頂点を有する、複数のガイド部材も含む。
【0007】
本発明の別の実施形態は、溶融材料を受容するためのリザーバを含む溶融ユニットであり、リザーバは、基部と、垂直方向に沿って基部と反対側の頂部と、を含む。リザーバの頂部は、内面を画定する外壁を画定し、リザーバは、外壁の内面に取り付けられた複数の支持バーと、垂直方向に沿って複数の支持バーから上方へ延在している複数のガイド部材と、を更に含み、複数のガイド部材は、垂直方向に対して垂直である横方向に沿って離間されており、複数の支持バーは、垂直方向及び横方向に対して垂直である長手方向に沿って離間されている。溶融ユニットはまた、固体材料を受容するためのホッパと、ホッパとリザーバとの間に配置された溶融グリッドであって、溶融材料の中へ固体材料を加熱する、溶融グリッドと、も含む。溶融グリッドは、長手方向に沿って延在し、かつ横方向に沿って離間されている、複数の細長い溶融レールと、複数のフローチャネルであって、複数のフローチャネルの各々が、複数の細長い溶融レールのうちの2つの溶融レールの間に延在している、複数のフローチャネルと、を含む。複数のガイド部材は、溶融材料がリザーバへ流れるときに、溶融材料が複数のフローチャネルを通って、複数のガイド部材に沿って流れるように位置付けられる。
【0008】
本発明の別の実施形態は、溶融ユニットであり、この溶融ユニットは、溶融材料を受容するためのリザーバを含み、リザーバは、内面を有する外壁と、内面の第1の部分から第1の部分の反対側にある内面の第2の部分に延在しているガイド部材と、を含む。溶融ユニットはまた、固体材料を受容するためのホッパと、ホッパとリザーバとの間に配置された溶融グリッドであって、溶融材料の中へ固体材料を加熱する、溶融グリッドと、も含む。溶融グリッドは、長手方向に沿って延在し、かつ長手方向に対して垂直である横方向に沿って離間されている、複数の細長い溶融レールと、複数のフローチャネルであって、複数のフローチャネルの各々が、複数の細長い溶融レールのうちの2つの溶融レールの間に延在している、複数のフローチャネルと、を含む。溶融グリッドは、リザーバ及び複数のフローチャネルの各々と流体連通している開口部を更に含む。ガイド部材は、長手方向及び横方向に対して垂直である横断方向に沿って開口部の下側に位置付けられ、かつ横断方向に沿って開口部と整列されている。溶融材料がリザーバへ流れるとき、溶融材料は、複数のフローチャネルを通り、開口部を通り、かつガイド部材に沿って流れる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
前述の「発明の概要」、並びに以下の本出願の例示的実施形態の「発明を実施するための形態」は、添付の図面と併せて読むと、よりよく理解されるであろう。本出願を例示するために、本開示の例示的実施形態が図面において示されている。しかしながら、本出願は、図示されている正確な配置及び手段に制限されるものではないことを理解されたい。
【0010】
【
図1】本開示の実施形態による溶融システムの斜視図である。
【
図2】
図1に示される溶融システムの側面図である。
【
図3】線3-3に沿って切断した、
図1に示される溶融システムの一部分の断面図である。
【
図4】明確にするために溶融システムの構成要素を取り外した、
図1に示される溶融ユニットの断面図である。
【
図5】本開示の実施形態による溶融グリッド及びガイド部材の頂部斜視図である。
【
図6】
図5に示される溶融グリッド及びガイド部材の底面斜視図である。
【
図7】線7-7に沿って切断した、
図5に示される溶融グリッド及びガイド部材の断面図である。
【
図8】
図7に示される溶融グリッド及びガイド部材の円で囲まれた領域の断面図である。
【
図9A】
図5に示されるガイド部材の斜視図である。
【
図10A】本開示の実施形態によるガイド部材の斜視図である。
【
図11A】本開示の実施形態によるガイド部材の斜視図である。
【
図12】本開示の実施形態によるガイド部材である。
【
図13】明確にするために特定の要素を取り外した、本開示の実施形態による溶融グリッド及びリザーバの一部分の頂部斜視図である。
【
図14】明確にするために特定の要素を取り外した、
図13に示される溶融グリッド及びリザーバの一部分の底面斜視図である。
【
図15】線15-15に沿って切断した、
図13に示される溶融グリッド及びリザーバの断面図である。
【
図16】
図15に示される溶融グリッド及びリザーバの円で囲まれた領域の断面図である。
【
図17】明確にするために特定の要素を取り外した、本開示の実施形態による溶融ユニットの頂部斜視図である。
【
図18】線18-18に沿って切断した、
図17に示される溶融グリッド、隔離チャンバ、及びリザーバの断面図である。
【
図20】
図18に示される線20-20に沿って切断した、
図17に示される隔離チャンバの断面図である。
【
図21】
図1に示される溶融システムのための制御システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書では、固体ポリマー材料などの固体の材料Pを、溶融ポリマー材料又は溶融接着剤などの溶融材料Mに変換するための溶融グリッド40、100を含む、溶融システム10を説明する。溶融システム10は、溶融材料Mが溶融グリッド40、100からリザーバ30へと移動するときに沿って流れる、ガイド部材154、254、354、454、及び/又は500を含む。特定の用語は、以下の説明において便宜のためにのみ溶融システム10の説明に使用されており、制限を意図するものではない。語「右側」、「左側」、「下側」、及び「上側」は、参照が行われる図面内での方向を示す。語「内側」及び「外側」は、溶融システム10及びその関連部品を説明する記述の幾何学的中心に向かう、及びそこから離れる方向をそれぞれ指す。語「前方」及び「後方」は、溶融システム10及びその関連部品に沿って、長手方向6の方向及び長手方向6の反対の方向を指す。用語は、上に挙げた語、その派生語、及び類似の意味の語を含む。
【0012】
本明細書において別途記載のない限り、用語「垂直(の)」、「横(の)」、及び「長手(の)」は、垂直方向2、横方向4、及び長手方向6によって指定されるように、溶融システム10の様々な構成要素の直交方向成分を記述するために使用される。横方向4及び長手方向6は、水平面に沿って延在するものとして図示され、垂直方向2は、垂直面に沿って延在するものとして図示されているが、様々な方向を包含する平面は、使用中に異なるものであり得ることを理解されたい。
【0013】
図1及び
図2を参照すると、本開示の実施形態は、熱可塑性材料であり得る溶融ポリマー材料Pなどを溶融し、液体を分配機器(図示せず)の下流側に送達するように構成された溶融システム10を含む。分配機器は、溶融材料を基材の上へ適用するために使用することができる。基材は、接着剤を伴う紙及びボール紙の包装材又は他の製品組み立て用途などの、衛生又は他の用途で使用される不織材料であり得る。代替的に、基材は、接着剤などのポリマー材料の適用が必要とされる任意の材料を含むことができる。固体材料Pは、感圧接着剤であり得る。しかしながら、溶融システム10は、他のポリマー材料を処理するように適合させることができることを認識されたい。
【0014】
図1及び
図2に示されるように、溶融システム10は、概して、ホイール(参照番号なし)に装着された基部フレーム12と、基部フレーム12の一方の側部によって支持されている制御ユニット14と、少なくとも1つの溶融ユニットと、を含む。例示される実施形態によれば、溶融ユニット20は、制御ユニット14の反対側の基部フレーム12の側部によって支持されている。制御ユニット14は、操作者が溶融システム10の動作を制御するために使用することができるキャビネットを含む、コントローラ、ディスプレイ、ユーザインターフェースなどを収容している。制御ユニット14は、電線コネクタ16を介して溶融ユニット20に接続されている。単一の溶融ユニットを含むように示されているが、溶融システム10は、2つ以上の溶融ユニットを含むことができる。本明細書に記載される本発明の原理は、不織布用途又は包装材用途などの用途の要件に応じて、サイズを拡大又は縮小することができる。
【0015】
引き続き
図1及び
図2を参照すると、溶融ユニット20は、基部フレーム12及びその下にある表面によって支持され、かつ垂直方向2に沿って上方へ延在している。溶融ユニット20及び制御ユニット14、したがって基部フレーム12は、溶融システム10の全体的な「フットプリント」を画定する。例示されるように、フットプリントは、実質的に直線的であり、互いに対して垂直である横方向4及び長手方向6に沿って延在している。横方向4及び長手方向6はまた、垂直方向2に対しても垂直である。
【0016】
引き続き
図1~
図3を参照すると、溶融ユニット20は、基部フレーム12の上側のポンプアセンブリ24と、ポンプアセンブリ24に連結されたリザーバ30と、リザーバ30内に位置付けられた1つ以上のセンサ29と、リザーバ30の上側の溶融グリッド40と、溶融グリッド40の上側に装着されたホッパ60と、を含む。溶融ユニット20はまた、リザーバ30とホッパ60との間に配置された断熱領域50も含む。溶融システム10は、
図21に示されるように、溶融ユニット20の動作を制御する制御システム700を含む。制御システム700は、1つ以上のセンサ29及び溶融グリッド40に連結されたコントローラ702を含む。制御システム700は、下で説明するように、溶融グリッド40からの、及びリザーバ30の中への溶融材料の流れを制御するために使用される。
【0017】
図1~
図3を参照すると、断熱領域50は、リザーバ30内の典型的にポリマー材料である溶融材料Mとホッパ60内の固体材料Pとの間に障壁を作成する。断熱領域50は、ホッパ60内の温度を固体材料Pの溶融温度未満に維持するのを補助する。例えば、断熱領域50は、溶融グリッド40を通したリザーバ30からホッパ60への熱伝達を最小にする熱障壁を作成することによって、ホッパ60内の固体材料Pを、リザーバ30内の溶融材料Mの第2の温度よりも低い第1の温度に維持するのを補助する。
図3に示されるように、断熱領域50は、溶融グリッド40とリザーバ30の溶融材料Mとの間に間隙Gを備える。断熱領域50は、リザーバ内の溶融材料からホッパ内の固体材料Pへの熱移動を最小にするように、更には排除するように熱障壁を作成する、任意の空間又は構造であり得る。例えば、断熱領域50は、
図3に示されるように、リザーバ30の上部分であり得る。別の実施形態では、断熱領域50は、リザーバ30と溶融グリッド40との間に位置付けられた別々の構成要素を含み得る。いくつかの場合では、ホッパ60と溶融グリッド40の間に位置付けられた断熱領域50及び/又は別個の構成要素が存在し得る(図示せず)。
【0018】
図3及び
図4を参照すると、リザーバ30は、溶融グリッド40を出る溶融材料Mを取り込む。リザーバ30は、基部32と、垂直方向2に沿って基部32の反対側の頂部34と、外壁36と、を含む。外壁36は、4つの側部、すなわち、第1の側部37a(図示せず)と、第2の側部37bと、第3の側部37cと、第4の側部37dと、を含む。外壁36は、内面35を画定し、内面に沿ってセンサ29が位置付けられている。基部32は、内面33を有し、その一部分は、垂直方向2に対して角度をなし得る。内面33は、溶融材料Mを、リザーバ30の下側のポンプアセンブリ24に送給する入口(参照番号なし)に案内する。リザーバ30内に蓄積する溶融材料Mの量は、部分的には、a)溶融グリッド40を通る固体材料Pのスループット、b)リザーバ30からの溶融材料Mの排出量、及びc)外壁36の高さに基づく。
【0019】
例示される実施形態によれば、断熱領域50は、溶融グリッド40の下側に配置されている。
図3及び
図4に示されるように、外壁36は、溶融グリッド40と、動作中にリザーバ30の基部32に蓄積する溶融材料Mのプールとの間に空隙Gの形成を促進するのに十分である高さを有する。示されるように、断熱領域50は、少なくとも部分的には、リザーバ30の上部分52と整列された空隙Gを備える。これに関しては、断熱領域50がリザーバ30の上部分52を含んでいるということができる。外壁36の上部分52は、リザーバ30の頂部34から、リザーバ30の外壁36を通って延在している軸Aに延在している。軸Aは、リザーバ30の基部32の上側の場所に示される。間隙Gの大きさは、溶融グリッド40の底部を、リザーバ30内の加熱された溶融材料Mから分離するように選択される。この分離は、溶融材料Mから溶融グリッド40への熱伝達を妨げる、又は最小にすることができる熱障壁を作成する。
【0020】
引き続き
図3及び
図4を参照すると、溶融グリッド40は、ホッパ60内の固体材料Pを溶融材料Mに加熱する。溶融グリッド40は、底部42と、底部42から垂直方向2に沿って離間された頂部44と、を含む。溶融グリッド40の底部42は、リザーバ30の頂部34に装着されている。ホッパ60は、溶融グリッド40の頂部44に結合されている。溶融グリッド40は、4つの側部47a、47b、47c、及び47d(47b及び47dのみ
図4に示す)を含む外壁46を有する。溶融グリッド40はまた、複数の並列のかつ離間された溶融レール48も含み得る。溶融レール48は、長手方向6に沿って溶融グリッド40を横断して(
図3の紙面の中へ)延在している。溶融レール48は、隣接する溶融レール48の間に延在している通路49を画定する。溶融レール48は、必要に応じて、異なる配向を有することができる。いくつかの場合では、クロスバー(図示せず)が、隣接する溶融レールを接続し得る。各溶融レール48は、溶融レール48の温度を、固体材料Pを処理するための所望の温度まで上昇させる、1つ以上の加熱要素を含む。加熱要素は、電線コネクタ16を介してコントローラ702に接続されている。加えて、溶融グリッド40は、溶融グリッド40の底部に連結されたガイド部材43を含み得る。ガイド部材43は、溶融材料Mが溶融レール48の間から溶融材料Mの中へ出るときに、溶融材料を案内する。ガイド部材43は、下で更に詳細に説明するように、溶融材料Mが溶融グリッド40の底部42からリザーバ30の中へ落ちるときの気泡の形成を低減することができる。
【0021】
溶融グリッド40は、冷却された状態から所望の動作温度へ効率的に加熱するように設計されている。1つの例では、溶融グリッド40は、8~10w/in3のワット密度を提供するように選択された質量を有する。そのような溶融グリッドは、その所望の動作温度に到達するまで約20分がかかり得る。別の例では、溶融グリッド40は、ワット密度を増加させるように選択された質量を有し、薄膜ヒータを利用する。この例では、溶融グリッド40は、60~70w/in3のワット密度を有する。そのような溶融グリッド40は、その所望の動作温度に到達するまで約3~6分かかる。対照的に、従来の溶融グリッドは、重い鋳造物及びカートリッジヒータを使用し、4~5w/in3のワット密度を有する。その結果、従来の溶融グリッドは、所望の動作温度に到達するまで30分以上がかかる。したがって、本明細書に記載される溶融グリッドは、熟慮した低質量溶融グリッドであり得、6~8w/in3を超えるワット密度を有し得、また、60~70w/in3もの高さであり得る。そのような低質量の溶融グリッドは、従来の溶融グリッドと比較して、加熱及び冷却がより高速である。より高速の加熱及び冷却は、溶融ユニットが溶融材料を生成するのではなく、システムがその所望の動作温度に到達するのを待っている時間量を低減することによって、動作効率を高める。
【0022】
図3~
図4を参照すると、ホッパ60は、固体材料Pを保持するように構成されている。例示されるように、ホッパ60は、下端部62と、垂直方向2に沿って下端部62の反対側の上端部64と、を有する。ホッパ60はまた、下端部62から上端部64に延在している壁66も含む。上端部64は、ホッパ60の上端部64を閉鎖する上部カバー68を含む。上部カバー68は、上部カバー68から取り外し可能であり得る、又はヒンジ(図示せず)などによって、接続されているが上部カバー68に対して移動可能であり得る、アクセスドア23を含むことができる。アクセスドア23は、上部カバー68を通って延在している開口部25を覆い、溶融システム10の操作者は、アクセスドアを通して、ホッパ60内のポリマー材料Pの供給物を補充することができる。ホッパ60の壁66は、壁66及び上部カバー68が固体材料Pを保持する内部チャンバ65を画定するように、ホッパ60の全周に延在している。ホッパ60の下端部62は、溶融グリッド40に対して実質的に開いている。
図3~
図4に示されるように、下端部62は、溶融グリッド40の溶融レール48及び通路49に対して開いている。
【0023】
例示される実施形態によれば、壁66は、複数の側部72a~72dを含む。
図2及び
図4に最良に示されるように、壁66は、第1の側部72aと、第1の側部72aと交差する第2の側部72bと、第2の側部72bと交差し、かつ第1の側部72aの反対側にある第3の側部72cと、第1の側部72a(
図2)及び第3の側部72cと交差する第4の側部72dと、を含む。第4の側部72dは、第2の側部72bの反対側にある。第1の側部72aは、ホッパ60の正面側又は前方とみなすことができ、第3の側部72cは、ホッパ60の後方又は後面側とみなすことができる。ホッパ60の「側部」また、特定の実施形態では、側壁とも称され得る。示されるように、上部カバー68は、4つの側部72a~72d全てと交差する。4つの側部72a~72dは、直線的な断面形状のホッパを形成するように配設される。直線的な断面形状のホッパ60が例示されているが、ホッパ60は、他の断面形状を有することができる。例えば、代替の実施形態によれば、ホッパ60は、管形状を有する。そのような実施形態では、ホッパ60は、管形状の本体を形成する壁66を含む。そのような実施形態では、ホッパ60は、単一の湾曲壁を含む。
【0024】
ホッパ60は、断熱領域50(又は空隙G)によってリザーバ30内の溶融材料から分離された溶融グリッド40の頂部に配置されるように説明され、示されている。断熱領域50は、溶融材料Mからホッパ60内に貯蔵されている固体材料Pへの熱伝達を阻止する。しかしながら、本明細書に記載されるホッパ60は、上に示され、説明されている構成とは異なる種類の溶融グリッド及びリザーバの構成を有する溶融システムで使用することができる。むしろ、ホッパ60は、ホッパ60内に貯蔵されている溶融材料M及び固体材料Pが互いに対して熱的に隔離される任意の種類の溶融システムで使用することができる。換言すれば、本開示の実施形態は、溶融材料Mを収容しているリザーバ30から熱的に分離されたホッパを含む溶融システムを含む。
【0025】
図3を参照すると、動作中に、ホッパ60は、固体材料Pの供給物を溶融グリッド40の頂部に保持する。溶融グリッド40は、溶融グリッド40の上側に位置付けられた固体材料Pを、溶融材料Mを形成するのに十分な温度に曝露する、加熱要素を有する。溶融材料Mは、溶融グリッド40を通って流れ、リザーバ30の中へ堆積し、1つ以上の通路を通ってポンプアセンブリ24へ流れる。制御システム700は、リザーバ30内の溶融材料Mの十分なレベルを維持するために、閉ループ制御機構を実装する。コントローラ702は、溶融グリッド40から、溶融グリッドの温度に関するデータを有する信号を受信する。ポリマーがリザーバ30の中へ流れるときに、センサ29は、リザーバ30内の溶融材料Mのレベルを判定する。センサ29は、コントローラ702に信号を送信する。コントローラ702は、溶融材料Mのレベルが閾値レベル以上であるかどうかを判定する。溶融材料Mのレベルが閾値レベル以上であった場合、コントローラ702は、溶融グリッド40の温度を所定の量だけ低下させる。より低い溶融グリッドの温度は、リザーバ30の中へ流れる溶融材料Mの速度を低下させる。これは、溶融材料Mがアプリケータ(図示せず)に圧送されるときに、リザーバ30内の溶融材料Mのレベルの低下をもたらす。センサ29は、溶融材料Mのレベルが閾値レベル未満に下がったときを検出し、コントローラ702に信号を送信する。コントローラ702は、溶融グリッド40の温度を上昇させ、それによって、リザーバ30内に流入する溶融材料Mの量を増加させる。センサデータとセンサデータに基づく温度調整との間のフィードバックループは、リザーバ30内の溶融材料Mのレベルを制御して、空隙Gを溶融グリッド40の下側に維持する。しかしながら、上で説明した制御プロセス中に、ポンプアセンブリ24を使用して、ホース(図示せず)を通してリザーバ30からアプリケータ(図示せず)へ連続的に溶融材料Mを圧送し、所望の基材の上へ溶融材料Mを放出する。溶融材料Mが放出されると、ホッパ60内の固体材料Pの供給物を消耗する。
【0026】
図5~
図8を参照して、溶融グリッド100及び溶融システム10で使用することができる他の構成要素の1つの実施形態を論じる。溶融グリッド100は、溶融グリッド40のように、ホッパ60内の固体材料Pを溶融材料Mに変化させるように構成される。溶融グリッド100は、底部102、垂直方向2に沿った底部102の反対側の頂部104、及び頂部104と底部102との間に延在している外壁106を画定する。溶融グリッド100の底部102は、リザーバ30の頂部34に装着されており、一方で、溶融グリッド100の頂部104は、ホッパ60に結合されている。溶融グリッド100は、実質的に矩形状を画定することができ、したがって、外壁106は、4つの外側部107a~107dを画定することができ、具体的には、外壁106は、第1の外側部107aと、第2の外側部107bと、長手方向6に沿って第1の外側部107aの反対側にある第3の外側部107cと、横方向4に沿って第2の外側部107bの反対側にある第4の外側部107dと、を含むことができる。第2の外側部107b及び第4の外側部107dは、第1の外側部107aから第3の外側部107cに延在している。溶融グリッド100はまた、外壁106の反対側の内壁110も画定し、内壁は、4つの内側部112a~112dを含む。具体的には、内壁110は、第1の内側部112aと、第2の内側部112bと、長手方向6に沿った第1の内側部112aの反対側の第3の内側部112cと、横方向4に沿った第2の内側部112bの反対側の第4の内側部112dと、を含む。第2の内側部112b及び第4の内側部112dは、第1の内側部112aから第3の内側部112cに延在し得る。下で更に論じるように、内壁110、特に第1の内側部112a及び第3の内側部112cは、ガイド部材154などの1つ以上のガイド部材に取り付けて、支持することができる。
【0027】
溶融グリッド40のように、溶融グリッド100は、複数の溶融レール128を含む。9つの溶融レール128が表されているが、溶融グリッド100は、様々な溶融システム10の特定の設計及び異なる溶融動作の要件に基づいて、所望に応じて、より多い又はより少ない溶融レールを含むことができる。表されるように、溶融レール128の各々は、長手方向6に沿って第1の内側部112aから第3の内側部112cに延在しており、溶融レール128の各々は、横方向4に沿って離間されている。しかしながら、溶融レール128が、横方向4に沿って第2の内側部112bから第4の内側部112dに延在し得、溶融レール128の各々が、長手方向6に沿って離間されていることも想到される。いずれの実施形態においても、溶融レール128は、互いに実質的に平行して延在し得る。加えて、各溶融レール128は、垂直方向2に沿って溶融グリッド100の底部102から頂部104に向かって延在し得る。
【0028】
溶融グリッド100は、外壁106、内壁110、及び溶融レール128を通って延在している、少なくとも1つの通路を更に画定する。示される実施形態では、溶融グリッド100は、少なくとも4つの通路、すなわち、第1の通路120、第2の通路122、第3の通路124、及び第4の通路126を画定する。第1の通路120、第2の通路122、第3の通路124、及び第4の通路126は、それぞれ、加熱要素、加熱液体、又は冷却液体が、溶融レール128を通過して、溶融グリッド100及び同様に固体材料P及び溶融材料Mの温度上昇を制御することを可能にするように構成することができる。具体的には、加熱要素を使用して、固体材料Pを処理するための温度を上昇させることができる。加熱要素は、電線コネクタ16を介してコントローラ702に接続されている。示されるように、第1の通路120、第2の通路122、第3の通路124、及び第4の通路126は、溶融レール128の各々を通って、第1の外側部107aから第3の外側部107cに延在している。しかしながら、溶融レール128が第2の内側部112bから第4の内側部112dに延在している実施形態では、第1の通路120、第2の通路122、第3の通路124、及び第4の通路126は、第2の外側部107bから第4の外側部107dに延在している。第2の通路122は、第1の通路120、第3の通路124、及び第4の通路126よりも小さい断面を画定するように表されているが、これらはそれぞれ、通過する特定の加熱又は冷却液体又は要素に基づいて、異なってサイズ決定され得る。また、溶融グリッド100は、4つの通路120、122、124、及び126を含むように示されているが、溶融グリッド100は、所望に応じて、より多い又はより少ない通路を含むことができる。
【0029】
引き続き
図7~
図8を参照すると、溶融レール128の構造を、単一の例示的な溶融レール128を参照して更に説明する。溶融レール128は、垂直方向2に沿って溶融レール128の最上部分を画定する上隅部129を画定する。溶融レール128は、第1の表面128a、及び横方向4に沿って第1の表面128aの反対側の第2の表面128bを更に画定し、第1の表面128a及び第2の表面128bは、上隅部129において接触しており、垂直方向2及び横方向4に沿って上隅部129から離れて延在している。第1の表面128a及び第2の表面128bは、固体材料Pに接触し、かつ熱を伝達して、固体材料Pを溶融材料Mに遷移させるように構成されている。第1の表面128a及び第2の表面128bは、第1の表面128a及び第2の表面128bが角度θだけ角度的にオフセットされるように、溶融レール128の上隅部129において角度θを画定することができる。表されている角度θは、約30度である。その結果、溶融レール128は、垂直方向2及び横方向4によって画定された平面に沿って視認したときに、実質的に三角形断面を画定する。しかしながら、角度θは、所望に応じて、30度よりも大きく又は小さくすることができる。例えば、角度θは、約10度~約50度とすることができる。
【0030】
上隅部129の反対側で、溶融レール128は、垂直方向2に沿って上方へ溶融レール128の中へ延在しているレール底凹部138を画定することができる。レール底凹部138は、溶融レール128を完全に中実にしないことによって、溶融システム10を動作させる過程で加熱する必要のある溶融レール128の材料がより少ないので、溶融グリッド100を構築するときに材料を節約することを可能にし、並びに、溶融レール128を加熱する際の効率を高めることを可能にする。溶融レール128は、第1の内側レール表面134a、第2の内側レール表面134b、及びレール底凹部138を部分的に画定する第3の内側レール表面134cを画定することができる。第1の内側レール表面134a及び第2の内側レール表面134bは、第1の内側レール表面134aが横方向4に沿って第2の内側レール表面134bから離間されるように、長手方向6に沿って溶融グリッド100の第1の内側部112aから第3の内側部112cに延在し得る。第3の内側レール表面134cは、横方向に沿った第1の内側レール表面134aから第2の内側レール表面134bに、並びに長手方向6に沿った溶融グリッド100の第1の内側部112aから第3の内側部112cに延在し得る。その結果、第3の内側レール表面134cは、第1の内側レール表面134a及び第2の内側レール表面134bに対して実質的に横方向に配向され得る。
【0031】
引き続き
図7~
図8を参照すると、流路142が、隣接する溶融レール128の間に、並びに溶融レール128と第2の内側部112bとの間に、及び別の溶融レール128と第4の内側部112dとの間に画定されるように、溶融レール128は、互いから、並びに横方向4に沿った第2の内側部112b及び第4の内側部112dから離間されている。流路142は、接着剤が垂直方向2に沿って溶融グリッド100を通って流れる経路を提供する。その結果、流路142は、十分に加熱され、かつ溶融材料Mに遷移したホッパ60からの任意の固体材料Pが、溶融グリッド100の上側からリザーバ30に流れることを可能にする。
【0032】
加えて、溶融レール128の各々は、第1の支持パッド146a、及び横方向4に沿って第1の支持パッド146aの反対側の第2の支持パッド146bを画定することができる。第1の支持パッド146aは、横方向4に沿って溶融レール128の第1の表面128aから延在し得、一方で、第2の支持パッド146bは、横方向4に沿って溶融レール128の第2の表面128bから延在し得る。第1の支持パッド146aは、支持パッド146aを通って延在している流路150aを画定することができ、一方で、第2の支持パッド146bは、支持パッド146bを通って延在している流路150bを画定することができる。流路150a及び150bの各々は、流路142に対して開き得る。1つの第1の支持パッド146a及び1つの支持パッド146bのみが
図7~
図8に表されている溶融グリッド100の断面に示されているが、溶融レール128の各々は、長手方向6に沿って離間された複数の支持パッド146a及び流路150a、並びに長手方向6に沿って離間された複数の支持パッド146b及び流路150bを画定することができる。示されるように、1つの溶融レール128の支持パッド146aは、隣接する溶融レール128の支持パッド146bに面し得る。支持パッド146a及び146b、並びに対応する流路150a及び150bは、未溶融及び半溶融材料が溶融グリッド100の上側からリザーバ30に向かって流れるときに、その材料を支持するための増加した表面積を提供するのを補助することができ、これは、溶融グリッド100を通る溶融材料Mの流量を増加させるのを補助することができ、かつ溶融グリッド100の上側の溶融材料Mの滞留を防止することができる。
【0033】
下で更に論じるように、溶融システム10は、溶融材料Mが
溶融グリッド100から
リザーバ30に流れるときに、気泡がその中に同伴されることを防止するために、溶融グリッド100に取り付けられた少なくとも1つのガイド部材を更に含むことができる。
図5~
図9Bに示されるように、そのようなガイド部材の1つの実施形態は、ガイド部材154である。溶融システム10は、複数のガイド部材154を含むことができるが、簡潔にするために、1つのガイド部材154のみについて下で論じる。ガイド部材154は、第1の壁158、及び第1の壁158の反対側の第2の壁160を画定する。第1の壁158の内面158aが、第2の壁160の内面160aに面するように、第1の壁158は、内面158a、及び内面158aの反対側の外面158bを画定し、一方で、第2の壁160は、内面160a、及び内面160aの反対側の外面160bを画定する。溶融グリッド100にガイド部材154を取り付けるために、第1の壁158及び第2の壁160の外面158b及び160bは、溶融グリッド100の内壁110に係合することができる。具体的には、示される実施形態では、ガイド部材154の第1の壁158が内壁110の第3の内側部112cに係合し、ガイド部材154の第2の壁160が内壁110の第1の内側部112aに係合する。その結果、各ガイド部材154が横方向4に沿って離間される。しかしながら、溶融レール128が異なって配向される他の実施形態では、所望に応じて、ガイド部材154が内壁110の異なる部分に取り付けられ得ることが想到される。ガイド部材154は、締結具、溶接、接着剤、一体成型を通すなどの、様々な手段を通して、溶融グリッド100に取り付けられ得る。その結果、ガイド部材154は、溶融グリッド100に解放可能に取り付け可能であり得るか、又は溶融グリッド100に永続的に取り付けられ得る。
【0034】
ガイド部材154はまた、第1の壁158から第2の壁160に延在している湾曲ガイド壁166も含む。示される実施形態では、湾曲ガイド壁166は、半円形状を画定するが、他の形状も想到される。湾曲ガイド壁166は、内壁166a、及び内壁166aの反対側にある外壁166bを画定する。加えて、ガイド部材154は、それぞれが垂直方向2に沿って湾曲ガイド壁166から延在している、第1のガイド壁162と、第2のガイド壁164と、を含むことができる。示される実施形態では、第1のガイド壁162及び第2のガイド壁164は、横方向4に沿って離間されており、一方で、第1の壁158及び第2の壁160は、長手方向6に沿って離間されている。第1のガイド壁162は、内壁162a、及び内壁162aの反対側の外壁162bを画定し、一方で、第2のガイド壁164は、内壁164a、及び内壁164aの反対側の外壁164bを画定する。第1のガイド壁162の内壁162aは、第2のガイド壁164の内壁164aに実質的に面し得る。第1のガイド壁162の内壁162a、湾曲ガイド壁166の内壁166a、及び第2のガイド壁164の内壁164aは、連続面を画定することができる、一方で、第1のガイド壁162の外壁162b、湾曲ガイド壁166の外壁166b、及び第2のガイド壁164の外壁164bは、別の連続面を画定することができる。
【0035】
ガイド部材154は、溶融グリッド100に取り付けられたときに、湾曲ガイド壁166の外側湾曲壁166bが垂直方向2に沿って2つの隣接する溶融レール128の間に画定された流路142の直下にあるように位置付けることができる。具体的には、湾曲ガイド壁166の頂点を流路142の中央と整列させることができる。その結果、2つの隣接する溶融レール128の下端部とガイド部材154の湾曲ガイド壁166の間に、間隙G1が画定される。動作中に、溶融グリッド100が固体材料Pを溶融材料Mに溶融すると、得られた溶融材料Mは、2つの隣接する溶融レール128の間に画定された流路142を通って、並びに第1の支持パッド146aによって画定された流路150a及び第2の支持パッド146bによって画定された第2の流路150bを通って流れる。ガイド部材154が存在しなければ、溶融材料Mがリザーバ30によって収容されている溶融材料Mのプールに接触するまで、溶融材料Mは、別様に、妨げられることなく流路142から下方へ、断熱領域50を通って流れる。ガイド部材154によって、溶融材料Mは、流路142を通って流れた後に、全てが湾曲ガイド166の外壁166bに接触し、更に、第1のガイド壁162の外壁162b及び/又は第2のガイド壁164の外壁164bに沿って、リザーバ30の溶融材料Mのプールに流れる。
【0036】
引き続き
図10A~10Bを参照すると、本開示の別の実施形態によるガイド部材254が示されている。溶融システム10は、複数のガイド部材254を含むことができるが、簡潔にするために、1つのガイド部材254のみについて論じる。ガイド部材254は、取り付け壁258と、取り付け壁258から延在している横壁262と、横壁262から延在しているガイド壁264と、を含む。取り付け壁258及びガイド壁264は、実質的に垂直方向2に沿って延在し得るが、これらの壁の他の配向が想到される。また、取り付け壁258は、横方向2及び垂直方向4に沿ってガイド壁264から離間されている。横壁262は、実質的に湾曲した交差部においてガイド壁264と接触しているように表されている。しかしながら、この交差部は、所望に応じて鋭角を画定することができる。横壁が横方向4及び長手方向6によって画定される平面から角度α
1だけオフセットされるように、横壁262を横方向4に対して角度的にオフセットすることができる。表されるように、角度は、約25度である。しかしながら、角度は、約0度~約90度とすることができる。ガイド壁264は、横方向2に沿って離間され得る複数のタブ266を画定することができる。示される実施形態では、タブ266は、実質的に三角形状である。しかしながら、タブ266は、代替的に、タブ266が矩形、円形などであるように構成することができる。間隙268は、隣接する一対のタブ266のそれぞれの間に画定され、かつガイド壁264の端部からガイド壁264に延在している。
【0037】
取り付け壁258は、内面258aと、内面258aの反対側の外面258bと、を含むことができる。取り付け壁258は、ガイド部材254を溶融レール128のうちの1つなどの溶融グリッド100の一部分に固定する、ガイド部材254の一部として機能することができる。具体的には、取り付け壁258の内面258a又は外面258bは、第1の内側レール表面134a又は第2の内側レール表面134bに固定することができるが、他の固定場所が想到される。ガイド部材154と同様に、ガイド部材254は、締結具、溶接、接着剤、一体成型を通すなどの、様々な手段を通して、溶融グリッド100に取り付けられ得る。その結果、ガイド部材254は、溶融グリッド100に解放可能に取り付け可能であり得るか、又は溶融グリッド100に永続的に取り付けられ得る。
【0038】
横壁262は、頂面262a、及び頂面262aの反対側の底面262bを画定することができ、ガイド壁264は、内面264a、及び内面264aの反対側の外面264bを画定することができる。その結果、取り付け壁258の内面258a、横壁262の頂面262a、及びガイド壁264の内面264aは、連続面を画定することができる、一方で、取り付け壁258の外面258b、横壁262の底面262b、及びガイド壁264の外面264bは、別の連続面を画定することができる。ガイド部材254(又は複数のガイド部材254)が溶融グリッド100に取り付けられると、横壁262の頂面262aが、垂直方向2に沿って流路142の下側に位置付けられる。動作中に、流路142を通って流れている溶融材料Mが横壁262の頂面262aに接触する。そこから、溶融材料Mは、頂面262aに沿って、ガイド壁264の内面264aに沿って、タブ266に沿って、そしてリザーバ30の中へ流れる。
【0039】
引き続き
図11A~11Bを参照すると、本開示の別の実施形態によるガイド部材354が示されている。ガイド部材354は、下で詳述する顕著な違いを除いて、ガイド部材254に類似している。溶融システム10は、複数のガイド部材354を含むことができるが、簡潔にするために、1つのガイド部材354のみについて論じる。ガイド部材354は、取り付け壁358と、取り付け壁358から延在している横壁362と、横壁362から延在しているガイド壁364と、を含む。取り付け壁358及びガイド壁364は、実質的に垂直方向2に沿って延在し得るが、これらの壁のための他の配向が想到される。また、取り付け壁358は、横方向2及び垂直方向4に沿ってガイド壁364から離間される。横壁362は、実質的に湾曲した交差部においてガイド壁364と接触しているように表されている。しかしながら、この交差部は、所望に応じて鋭角を画定することができる。横壁362が横方向4及び長手方向6によって画定される平面から角度α
2だけオフセットされるように、横壁362を横方向4に対して角度的にオフセットすることができる。表されるように、角度α
2は、約25度である。しかしながら、角度α
2は、約0度~約90度とすることができる。ガイド部材254のガイド壁264とは異なり、ガイド壁364は、ガイド壁264に含まれるタブ266又は間隙268のない、実質的に中実の長方形状を画定する。
【0040】
取り付け壁358は、内面358aと、内面358aの反対側の外面358bと、を含むことができる。取り付け壁358は、ガイド部材354を溶融レール128のうちの1つなどの溶融グリッド100の一部分に取り付ける、ガイド部材354の一部として機能することができる。具体的には、取り付け壁358の内面358a又は外面358bは、第1の内側レール表面134a又は第2の内側レール表面134bに固定することができるが、他の固定場所が想到される。ガイド部材154と同様に、ガイド部材354は、締結具、溶接、接着剤、一体成型を通すなどの、様々な手段を通して、溶融グリッド100に取り付けられ得る。その結果、ガイド部材354は、溶融グリッド100に解放可能に取り付け可能であり得るか、又は溶融グリッド100に永続的に取り付けられ得る。
【0041】
横壁362は、頂面362a、及び頂面362aの反対側の底面362bを画定することができ、ガイド壁364は、内面364a、及び内面364aの反対側の外面364bを画定することができる。その結果、取り付け壁358の内面364a、横壁362の頂面362a、及びガイド壁364の内面364aは、連続面を画定することができ、一方で、取り付け壁358の外面358b、横壁362の底面362b、及びガイド壁364の外面364bは、別の連続面を画定することができる。ガイド部材354(又は複数のガイド部材354)が溶融グリッド100に取り付けられると、横壁362の頂面362aは、垂直方向2に沿って流路142の下側に位置付けられる。動作中に、流路142を通って流れている溶融材料Mが横壁362の頂面362aに接触する。そこから、溶融材料Mは、頂面362aに沿って、ガイド壁364の内面364aに沿って、そしてリザーバ30の中へ流れる。
【0042】
以下、
図12を参照すると、ガイド部材は、複数のガイドロッド454を備えることができる。溶融システム10は、複数のガイドロッド454を含むことができるが、簡潔にするために、1つのガイドロッド454のみについて論じる。ガイドロッド454は、取り付け区間458と、取り付け区間458から延在している横区間462と、横区間462から延在しているガイド区間464と、を含む。取り付け区間458及びガイド区間464は、実質的に垂直方向2に沿って延在し得るが、これらの区間の他の配向が想到される。また、取り付け区間458及びガイド区間464は、横方向4及び垂直方向2に沿って離間される。横区間462は、実質的に湾曲した交差部においてガイド区間464と接触しているように表されている。しかしながら、この交差部は、所望に応じて鋭角を画定することができる。横壁462が横方向4及び長手方向6によって画定される平面から角度α
3だけオフセットされるように、横壁462を横方向4に対して角度的にオフセットすることができる。表されるように、角度α
3は、約45度である。しかしながら、角度は、約0度~約90度とすることができる。
【0043】
取り付け区間458は、第1の凹部456a及び第2の凹部456bなどの1つ以上の凹部を画定することができる。第1の凹部456a及び第2の凹部456bは、溶融グリッド100上の対応する構造(図示せず)と係合させて、溶融レール128の1つなどの溶融グリッド100の一部分にガイドロッド454を取り付けるように構成することができる。2つの凹部が示されているが、取り付け区間458は、所望に応じて、より多い又はより少ない凹部を含むことができる。横区間462は、外面463を画定することができ、ガイド区間464は、外面465を画定することができる。横区間462の外面463及びガイド区間464の外面465は、実質的に連続した表面を画定することができる。ガイドロッド454の本体は、横区間462の外面463及びガイド区間464の外面465もまた実質的に円形であるように、実質的に円形とすることができる。しかしながら、三角形、矩形などの、ガイドロッド454の本体の他の形状が想到される。ガイドロッド454(又は一群のガイドロッド454)が溶融グリッド100に取り付けられると、横区間462が、垂直方向2に沿って流路142の下側に位置付けられる。一群のガイドレール454は、複数のガイドロッド454が単一の流路142未満に位置付けられ、よって、ガイドレールが長手方向6に沿って離間されるように、溶融グリッド100に取り付けることができる。動作中に、流路142を通って流れている溶融材料Mが横区間462の外面463に接触する。そこから、溶融材料Mは、横区間462の外面463に沿って、ガイド区間464の外面465に沿って、そしてリザーバ30の中へ流れる。
【0044】
引き続き
図13~
図16を参照すると、ガイド部材の別の実施形態を論じる。
図5~
図12では、ガイド部材の少なくとも一部分が流路142の下側に位置付けられるように、様々なガイド部材154、254、354、及び454が、溶融グリッド100に取り付けられ、かつ溶融グリッド100から下方へ延在している。対照的に、下で更に説明するように、ガイド部材500は、リザーバ30に取り付けられ、かつ溶融グリッド100に向かって上方へ延在している。溶融システム10は、複数のガイド部材500を含むことができるが、簡潔にするために、1つのガイド部材500のみについて下で論じる。
【0045】
各ガイド部材500は、ガイド部材500が実質的に三角形断面を画定するように、第1の表面501a、及び第1の表面501aの反対側の第2の表面501bを画定することができる。第1の表面501a及び第2の表面501bは、上隅部502で交差し、溶融グリッド100に最も近いガイド部材500の一部分を画定することができる。示されるように、上隅部502は、溶融材料Mが通路49から流れた後に上隅部502に接触するように、通路49の直下に位置付けることができる。第1の表面501a及び第2の表面501bは、第1の表面501aと第2の表面501bとの間に角度θ2が画定されるように、角度的にオフセットすることができる。表されるように、角度θ2は、約15度とすることができる。しかしながら、角度θ2は、代替的に、所望に応じて、約5度~約75度とすることができる。9つのガイド部材500が溶融システム10に含まれているように表されているが、所望に応じて、より多い又はより少ないガイド部材500を含むことができる。
【0046】
溶融システム10は、横方向4に沿って離間された複数のガイド部材500を含むことができ、よって、各ガイド部材500は、垂直方向2に沿って溶融グリッド40のそれぞれの流路49の下側に位置付けられる。ガイド部材500は、異なって配向することができるが、概して、溶融レール48、したがって流路49の配向に対応する。ガイド部材500はどちらも、垂直方向に沿って融解グリッド100の下側に、並びにリザーバ30の基部32の内面33の上側に位置付けることができる。ガイド部材500を支持するために、溶融システム10は、1つ以上の支持バー504を含むことができる。各支持バー504は、壁39の内面35の一方の側部から他方の側部まで延在し得、各ガイド部材500は、垂直方向2に沿って支持バー504から延在し得る。支持バー504は、横方向4に沿って延在し、かつ長手方向6に沿って離間されているように示されているが、支持バー504は、所望に応じて、他の方向に沿って延在し得る。支持バー504は、代替的に、基部32の内面33などのリザーバ30の他の部分に取り付けることができる。また、4つの支持バー504が溶融システム10に含まれているように示されているが、所望に応じて、より多い又はより少ない支持バー504を含むことができる。例えば、溶融システム10は、1つの支持バーのみ、2つの支持バー、又は4つ以上の支持バーを含むことができる。他の実施形態では、いかなる支持バーも必要とされない場合があり、ガイド部材500は、リザーバの基部の内面33への直接的な取り付けを通して支持され得る。動作中に、溶融材料Mは、溶融グリッド100の流路142を通って流れ、横方向4に沿って流路142と整列され得るガイド部材500の上隅部502に接触する。次いで、溶融材料Mは、ガイド部材500の第1の表面501a及び第2の表面501bに沿って流れ、続いて、ガイド部材500を流れ出て、リザーバ30の中へ流れる。
【0047】
引き続き
図17~
図20を参照して、溶融システムの別の実施形態を論じる。溶融システム10’は、溶融グリッド600と、隔離チャンバ630と、ガイド部材658を含むリザーバ650と、を含むことができる。ガイド部材500と同様に、下で説明するように、ガイド部材658は、溶融グリッド600に向かって上方へ延在している。溶融グリッド600は、底部602、垂直方向2に沿った底部602の反対側の頂部604、及び頂部604と底部602との間に延在している外壁606を画定する。溶融グリッド600の底部602は、隔離チャンバ630の頂部631bに装着されており、一方で、溶融グリッド600の頂部604は、ホッパ60の下端部62に結合されている。溶融グリッド600は、実質的に矩形状を画定することができ、したがって、外壁606は、4つの外側部607a~607dを画定することができる。具体的には、外壁606は、第1の外側部607aと、第2の外側部607bと、長手方向6に沿って第1の外側部607aの反対側にある第3の外側部607cと、横方向4に沿って第2の外側部607bの反対側にある第4の外側部607dと、を含むことができる。第2の外側部607b及び第4の外側部607dは、第1の外側部607aから第3の外側部607cに延在している。溶融グリッド600はまた、外壁606の反対側の内壁610も画定し、内壁610は、4つの内側部612a~612fを含む。具体的には、内壁610は、第1の内側部612aと、第2の内側部612bと、長手方向6に沿った第1の内側部612aの反対側の第3の内側部612cと、横方向4に沿った第2の内側部612bの反対側の第4の内側部612dと、を含む。第2の内側部612b及び第4の内側部612dは、第1の内側部612aから第3の内側部612cに延在し得る。内壁610はまた、第1の底面612eと、横方向4に沿って第1の底面612eの反対側の第2の底面612fと、も含むことができる。第1の底面612eは、第1の内側部612aと、第2の内側部612bと、第3の内側部612cとの間に延在しており、一方で、第2の底面612fは、第1の内側部612aと、第3の内側部612cと、第4の内側部612dとの間に延在している。下で更に論じるように、第1の底面612e及び第2の底面612fが、溶融グリッド600の中央において第1の底面612eと第2の底面612fとの間に形成された開口部624に向けて接着剤の流れを方向付けるように、第1の底面612e及び第2の底面612fは、横方向4に沿って互い向かって、かつ垂直方向2に沿って下方に延在し得る。
【0048】
溶融グリッド40及び100のように、溶融グリッド600は、複数の溶融レール618を含む。表されている溶融グリッド600は、9つの溶融レールを含んでいるが、溶融グリッド600は、様々な溶融システム10’の特定の設計及び異なる溶融動作の要件に基づいて、所望に応じて、より多い又はより少ない溶融レールを含むことができる。表されるように、溶融レール618の各々は、横方向4に沿って第2の内側部612bから第4の内側部612dに延在しており、溶融レール618の各々は、長手方向6に沿って離間されている。しかしながら、溶融レール618が、長手方向6に沿って第1の内側部612aから第3の内側部612cに延在し得、溶融レール618の各々が、横方向4に沿って離間されていることも想到される。いずれの実施形態においても、溶融レール618は、互いに実質的に平行して延在し得る。加えて、溶融レール618の各々は、溶融グリッド600の底部602から、特に第1の底面612e及び第2の底面612fから、垂直方向2に沿った頂部604に向かって延在し得る。
【0049】
溶融レール618の各々は、垂直方向2に沿って溶融レール618の最上部分を画定する上隅部を画定する。溶融レール618は、第1の表面618a、及び長手方向6に沿って第1の表面618aの反対側の第2の表面(図示せず)を更に画定し、第1の表面618a及び第2の表面は、上隅部において接触しており、長手方向6及び垂直方向2に沿って上隅部から離れて延在している。溶融レール618は、流路615が溶融レール618の隣接する対の間に画定されるように、互いから離間されている。溶融レール618はまた、横方向4に沿って離間されており、かつ流路615と連通している複数の凹部622も画定する。第1の表面618a及び第2の表面は、固体材料Pに接触し、かつ熱を伝達して、固体材料Pを溶融材料Mに遷移させるように構成されている。固体材料Pから溶融材料Mに遷移するときに、溶融材料Mは、流路615及び凹部622を通って第1の底面612e及び第2の底面612fに流れる。そこから、溶融材料Mは、第1の底面612e及び第2の底面612fに沿って溶融グリッド600の中央に流れ、そして、第1の底面612eと第2の底面612fとの間に形成された開口部624を通って流れる。
【0050】
引き続き
図17~
図20を参照すると、隔離チャンバ630は、溶融グリッド600とリザーバ650との間に配置される。具体的には、隔離チャンバ630は、溶融グリッド600の底部602に取り付けられた頂部631b、及びリザーバ650の頂部651bに取り付けられた、垂直方向2に沿った頂部631bの反対側の底部631aを画定する。隔離チャンバ630は、4つの外側部632a~632d、ずなわち、第1の外側部632a、第2の外側部632b、長手方向6に沿って第1の外側部632aの反対側にある第3の外側部632c、及び横方向4に沿って第2の外側部632cの反対側にある第4の外側部632dを画定することができる、外壁632を有する。第2の外側部632b及び第4の外側部632dは、第1の外側部632a及び第3の外側部632cに延在する。
【0051】
隔離チャンバ630は、チャネル646によって分離された2つの別々の区間を更に含む。第1の区間630aは、第1の内面634a、第2の内面634b、横方向4に沿って第1の内面634aの反対側にある第3の内面634c、及び垂直方向2に沿って第2の内面634bの反対側にある第4の内面634dを画定する、内面634を有する。集合的に、内面634a~634dは、第1の区間630aによって画定されたチャンバ636を境界する。チャンバ636は、垂直方向2に沿って第4の内面634dから第2の内面634bまで測定した高さG2を有する。高さG2は、溶融グリッド600の第2の底面612fの傾斜から生じる第2の内面634bの傾斜のため、横方向4に沿って変化する。チャンバ636は、リザーバ650内の溶融材料Mから放射している熱が溶融グリッド600の溶融レール618の上側に配置された固体材料Pに影響を及ぼさないように、溶融グリッド600とリザーバ650との間の空気絶縁バッファを提供する。代わりに、溶融材料Mは、外壁632を通って延在している通気口638を通って隔離チャンバ630から漏れ得る、チャンバ636内の空気を加熱する。第1の区間630aの通気口638は、実質的に円筒形状で、特定の構成で配設されているように示されているが、通気口638は、所望に応じて、任意の構成又は設計とすることができる。通気口638はまた、所望に応じて、外壁632の任意の一部分を通っても延在し得る。
【0052】
同様に、隔離チャンバ630は、横方向4に沿って第1の区間630aから離間された第2の区間630bを含む。第2の区間630bは、第1の内面640a、第2の内面640b、第1の内面640aの反対側にある第3の内面640c、及び垂直方向2に沿って第2の内面640bの反対側にある第4の内面640dを画定する、内面640を有する。集合的に、内面640a~640dは、第2の区間630bによって画定されたチャンバ642を境界する。チャンバ642は、垂直方向2に沿って第4の内面640dから第2の内面640bまで測定した高さG3を有する。高さG3は、溶融グリッド600の第1の底面612eの傾斜から生じる第2の内面640bの傾斜のため、横方向4に沿って変化する。チャンバ636のように、チャンバ642は、リザーバ650内の溶融材料Mから放射している熱が溶融グリッド600の溶融レール618の上側に配置された固体材料Pに影響を及ぼさないように、溶融グリッド600とリザーバ650との間の空気絶縁バッファを提供する。代わりに、溶融材料Mは、外壁632、特に第4の外側部632d及び第1の内面640aを通って延在している通気口638を通って隔離チャンバ630から漏れ得る、空気を加熱する。第2の区間630bの通気口638は、実質的に円筒形状で、特定の構成で配設されているように示されているが、通気口638は、所望に応じて、任意の構成又は設計とすることができる。
【0053】
開口部624を通って流れる溶融材料Mの流れを受容するチャネル646は、第1の区間630a及び第2の区間630bが等しくサイズ決定されるように、隔離チャンバ630に中央に配置することができる。チャネル646は、垂直方向2に沿って隔離チャンバ630の頂部631bから底部631aに延在している。第1の区間630aは、チャネル646を部分的に画定する第1の内壁644aを含むことができ、一方で、第2の区間630bは、同じくチャネル646を部分的に画定する、チャネル646の向こう側の第1の内壁644aの反対側の第2の内壁644bを含むことができる。
【0054】
引き続き
図17~
図20を参照すると、リザーバ650は、底部651aと、垂直方向2に沿って底部651aの反対側の頂部651bと、を含み、頂部651bは、隔離チャンバ630の底部631aに接続されている。リザーバ650はまた、複数の側部、すなわち、第1の側部652a、第2の側部652b、長手方向6に沿って第1の側部652aの反対側にある第3の側部652c、及び横方向4に沿って第2の側部652bの反対側にある第4の側部652dを含む、外壁652も含む。リザーバ650は、リザーバ650の溶融材料Mと溶融グリッド600との間に追加的な熱的絶縁を提供する、外壁652によって境界された空腔666を画定する。外壁652は、内面654を画定し、その内面に沿ってレベルセンサ656が位置付けられる。レベルセンサ656は、リザーバ650内の溶融材料Mのレベルを判定するために使用され、この指示値を電気的接続部通してコントローラ702に提供する。内面654は、第1の内面654aと、第2の内面654bと、長手方向6に沿って第1の内面654aの反対側にある第3の内面654cと、横方向4に沿って第2の内面654bの反対側にある第4の内面654dと、表面654a~654d各々との間に延在している底面654eと、を含む。リザーバ650はまた、リザーバ650内の溶融材料Mを加熱し、溶融材料Mがチャネル646の中へ流れるときに案内するためのガイド部材658も含む。ガイド部材658は、長手方向6に沿って第1の内面654aから第3の内面654cに延在しているように表されているが、ガイド部材658はまた、横方向4に沿って第2の内面654bから第4の内面654dにも延在し得る。ガイド部材658は、ガイド部材658を通って第1の側部652aから第3の側部652cに延在している第1の通路653a及び第2の通路653bなどの、複数の通路を画定することができる。第1の通路653a及び第2の通路653bの各々は、それぞれ、加熱要素、加熱液体、又は冷却液体が、ガイド部材658を通過して、リザーバ650及び同様に溶融材料Mの温度上昇を制御することを可能にするように構成することができる。
【0055】
ガイド部材658は、第1の表面658aと、横方向4に沿って第1の表面658aの反対側にある第2の表面658bと、第1の表面658aから第2の表面658bに延在しているガイド部材658の上端部に位置する第3の表面658cと、を含む。ガイド部材658は、第3の表面658cがチャネル646と整列され、かつ随意に、そのチャネル内に位置するように位置付けられる。第1の表面658a及び第2の表面658bは、ガイド部材658の断面形状が実質的に三角形であるように、角度θ3だけ互いに対して角度をなすことができる。表されるように、角度θ3は、約40度である。しかしながら、角度θ3は、約5度~約75度とすることができることが想到される。第3の表面658cは、湾曲縁部を有する平坦面として表されているが、他の形状及び構成を画定することが想到される。例えば、第3の表面658cは、湾曲状とすること、鋭い縁部を有すること、又は第1の表面658aと第2の表面658bとの間に鋭い先端を画定することができる。ガイド部材658はまた、垂直方向2に沿って底面658eから離間することもできる。
【0056】
リザーバ650は、垂直方向2に沿って底面658eから上方に延在している複数のフィン660を含むことができる。表されるように、フィン660の各々は、細長い三角形断面を画定する。しかしながら、他の実施形態では、フィン660は、実質的に矩形とすること、又は所望に応じて、他の形状を画定することができる。フィン660は、横方向4に沿って延在しており、互いに実質的に平行して延在し得る。フィン660は、通路662がそれぞれの隣接した一対のフィン660の間に画定されるように、互いから離間されている。底面654eは、リザーバ650内に蓄積された溶融材料Mをアプリケータに輸送することを可能にする出口664を有することができる。底面654eは、底面654eが溶融材料Mを出口664に自然に案内するように、テーパ状にすることができる。出口664は、リザーバ650内で中央から横方向に外れて位置付けられているように表されているが、出口664がリザーバ650内で中央に置かれる実施形態が想到される。フィン660は、どのフィン660も長手方向6に沿って出口664と整列しないように、横方向4に沿って出口664の両側に位置付けることができる。
【0057】
上で述べたように、固体材料Pから溶融材料Mに遷移するときに、溶融材料Mは、流路615及び凹部622を通って第1の底面612e及び第2の底面612fに流れる。そこから、溶融材料Mは、第1の底面612e及び第2の底面612fに沿って溶融グリッド600の中央に流れ、そして、第1の底面612eと第2の底面612fとの間に形成された開口部624を通って流れる。溶融材料Mは、開口部624を通って流れた後に、チャネル646を通過し、ガイド部材658の第3の表面658cに接触する。そこから、溶融材料Mは、第1の表面658a及び第2の表面658bに沿ってガイド部材658を下り、フィン660の上又は通路662の中のいずれかに流れる。溶融材料Mは、フィン660及び/又は通路662に沿って流れた後に、底面654eによって出口664に案内され、そこから、溶融材料Mは、アプリケータに圧送される。
【0058】
上で述べたように、ガイド部材を含まない溶融グリッドの先の実施形態では、接着剤のストリームは、リザーバに到達すると、渦を巻く、又は重なり合う場合があり、これは、接着剤内に空気を捕捉し得る。ガイド部材154、254、354、454、及び/又は500、並びにガイド部材658及びフィン660の介在は、接着剤の曝気が生じることを防止するのを補助することができる。ホットメルト接着剤は、流路142を通って流れると、接着剤のストリームを下側のリザーバへ確実に導くように機能するガイド部材154、254、354、454、及び/又は500にほぼ同時に係合する。ガイド部材154、254、354、454、及び/又は500に沿ったこの段階的な遷移は、ガイド部材を含まない溶融システムで生じ得る、溶融グリッドからリザーバへの接着剤のより長い自由落下を防止し、これは、接着剤が渦を巻くこと、又は重なり合うこと、したがって、空気のポケットが混入することを防止するのを補助することができる。同様に、チャネル646から下側の接着剤のプールへの溶融材料Mの自由落下とは対照的に、ガイド部材658及びフィン660によってホットメルト接着剤がチャネル646から底面654eに確実に案内されるので、ガイド部材658及びフィン660は、接着剤の曝気を防止するのを補助する。その結果、粘着性の曝気を防止することで、アプリケータからの接着剤のパターン品質が保たれることを確実にするのを補助することができる。
【0059】
ガイド部材658は、溶融材料及び半溶融材料が加熱表面全体にわたって流れるときに粘度を低減させる、専用の加熱ゾーンであり、流体膜を薄くし、かつガイド部材658の表面全体にわたって分散させることを可能にする。このより低い粘度及び薄膜化現象は、存在し得る気泡を伸長及びはじけさせ、上で論じたように空気を閉じ込める渦巻ストリームの除去を通して実現される主たる曝気の防止を補う。
【0060】
本発明は、本明細書において限られた数の実施形態を用いて説明されているが、これらの具体的な実施形態は、本明細書において別途記載され、特許請求される本発明の範囲を限定するものではない。本明細書に記載されている物品及び方法の明確な様々な要素の配置及び工程の順序は、限定するものとみなすべきではない。具体的には、方法の工程は、図中のブロックの連続的な一連の参照記号及び進行を参照して説明されているが、方法は、所望により特定の順序で実行することができる。