(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-31
(45)【発行日】2023-08-08
(54)【発明の名称】チューブ状梱包物を生成するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
B65B 9/06 20120101AFI20230801BHJP
【FI】
B65B9/06
(21)【出願番号】P 2021546269
(86)(22)【出願日】2020-02-04
(86)【国際出願番号】 IB2020000035
(87)【国際公開番号】W WO2020174277
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2021-08-06
(32)【優先日】2019-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】508351303
【氏名又は名称】インターコンチネンタル グレート ブランズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フェリス, ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ボルトス, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ミューマン, リーシャ
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-042759(JP,U)
【文献】特開昭59-174411(JP,A)
【文献】実開昭48-057468(JP,U)
【文献】国際公開第2003/042044(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
最初は略平坦な1本の梱包材料からチューブ状梱包物を連続的に生成するための装置であって、各梱包物が、前記装置を通して機械方向に搬送される一連の物品のうちの1つを囲み、前記装置が、
a)使用中に、1本の梱包材料を分配し、前記梱包材料を前記機械方向に搬送するように配設された梱包材料ディスペンサと、
b)前記梱包材料が通って前記機械方向に搬送される形成セクションであって、前記形成セクションが、前記梱包材料を最初の平坦な構成からチューブ状梱包物構造に折り畳むように構成され、前記形成セクションが、前記機械方向に離間している一連の梱包物形成器を備え、各梱包物形成器は、使用中に前記梱包材料が通って搬送される梱包材料折り畳みチャネルを画定し、前記梱包物形成器のうちの少なくとも1つが、プレートを備え、前記プレートの中に、前記梱包材料折り畳みチャネルが、使用中に前記梱包材料が通って搬送される前記プレートの開口によって少なくとも部分的に画定されている、形成セクションと、を備え、
使用中に、前記一連の梱包物形成器を通過する梱包材料が、前記機械方向に延在する縦軸の周りに徐々に折り畳まれるように、前記一連の前記梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルの形状が変化する、装置。
【請求項2】
前記一連の前記梱包物形成器の少なくとも1つが、前記梱包材料が前記梱包材料折り畳みチャネルを通過するときに前記梱包材料の外面及び内面の両方に係合するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記梱包材料ディスペンサ
は、前記縦軸と平行な、又は前記縦軸を含む平面に対して20度以下、又は10度以下、又は5度以下に角度付けされた方向で、前記梱包材料を、前記一連の前記梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルに導入するように構成されている、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記梱包材料ディスペンサが、前記縦軸と平行な、又は前記縦軸を含む平面と
平行な方向で、前記梱包材料を、前記一連の前記梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルに導入するように構成されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記装置は、梱包される一連の物品を前記機械方向に搬送し、使用中に前記梱包材料が次に前記物品の周りに折り畳まれるような位置において、各物品を前記梱包材料の近位に連続的に導入するための物品搬送配設を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記位置が、前記梱包物形成器のうちの少なくとも最初の1つの下流に、かつ前記梱包物形成器のうちの少なくとも最後の1つの上流にある、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記装置は、使用中に、各物品が、前記位置の下流の前記梱包物形成器の、又は前記梱包物形成器の各々の前記梱包材料折り畳みチャネルを通して、前記梱包材料と共に搬送されるように構成されている、請求項5又は6に記載の装置。
【請求項8】
前記位置の下流の前記一連の前記梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルが、前記梱包材料及び少なくとも部分的に折り畳まれた前記梱包材料内に位置付けられた物品の両方を収容するように成形されている、請求項5~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記梱包材料が、半剛性梱包材料である、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記梱包物形成器のうちの少なくとも1つが、前記梱包物形成器のうちの少なくとも他の1つに対する前記梱包材料折り畳みチャネルの高さ及び/又は角度を変化させるように調整可能である、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記梱包物形成器のうちの前記少なくとも1つが、前記梱包材料を前記開口の中へ及び/又は外へ案内するための1つ以上のガイド形成部を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
最初は略平坦な1本の梱包材料からチューブ状梱包物を連続的に製造する方法であって、各梱包物が、機械方向に搬送される一連の物品のうちの1つを囲み、前記方法が、
a)1本の梱包材料を分配し、前記梱包材料を前記機械方向に搬送することと、
b)前記梱包材料を、前記機械方向に離間された一連の梱包物形成器を含む形成セクションに通すことによって、前記梱包材料をチューブ状構造に折り畳むことであって、各梱包物形成器は、前記梱包材料が通って搬送される梱包材料折り畳みチャネルを備え、前記梱包物形成器のうちの少なくとも1つが、プレートを備え、前記プレートの中に、前記梱包材料折り畳みチャネルが、使用中に前記梱包材料が通って搬送される前記プレートの開口によって少なくとも部分的に画定されている、ことと、を含み、
前記一連の前記梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルは、前記材料が前記一連の梱包物形成器を通過するときに、前記梱包材料を前記機械方向に延在する縦軸の周りに徐々に折り畳むように形状が変化する、方法。
【請求項13】
前記方法は、前記一連の前記梱包物形成器のうちの少なくとも1つが、前記梱包材料がその梱包材料折り畳みチャネルを通過するときに前記梱包材料の外面及び内面の両方に接触することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、前記縦軸と平行な、又は前記縦軸を含む平面に対して20度以下、又は10度以下、又は5度以下に角度付けされた方向で、前記梱包材料を、前記梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルに導入することを含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、前記縦軸と平行な、又は前記縦軸を含む平面と
平行な方向で、前記梱包材料を、前記梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルに導入することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、梱包される物品を、前記梱包物形成器のうちの少なくとも1つの上流で部分的に折り畳まれた前記梱包材料の中へ導入し、その後、前記物品に、前記部分的に折り畳まれた梱包材料と共に、前記梱包物形成器のうちの前記少なくとも1つの前記梱包材料折り畳みチャネルを通過させて、前記梱包材料を前記物品の周囲に更に折り畳むことを含む、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、前記物品が、前記部分的に折り畳まれた梱包材料と共に、前記一連の前記梱包物形成器の各々の前記梱包材料折り畳みチャネルを通過するように、前記物品を、前記一連の梱包物形成器のうちの最初の1つの上流の位置において、前記部分的に折り畳まれた梱包材料の中へ導入することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、前記物品が、前記部分的に折り畳まれた梱包材料と共に、前記位置の下流の前記一連の前記梱包物形成器の各々の前記梱包材料折り畳みチャネルを通過するように、前記物品を、前記一連の前記梱包物形成器のうちの少なくとも最初の1つの下流の位置において、前記部分的に折り畳まれた梱包材料の中へ導入することを含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包するための装置及び方法に関する。装置及び方法は、特に、しかし排他的ではないが、実質的に連続したプロセスで、板紙、カートン用板紙、及び半剛性プラスチックなどの半剛性梱包材料から作製されたチューブ状梱包物内に物品を梱包するのに好適である。
【背景技術】
【0002】
いわゆるフローラップ梱包物を提供することが知られており、これは、パターン化された密封部分を提供するために、通常はクリンプ加工又はエンボス加工によって両端部が密封された可撓性チューブ状容器からなる。
【0003】
一般に、この種のフローラップ梱包物は、水平又は垂直形成・充填・密封プロセス(horizontalform, fill and seal process、HFFS又はvertical form, filland seal process、VFFS)によって製造される。HFFSプロセスでは、可撓性梱包フィルムが機械を通って流れ、この機械が、物品の周囲に材料を折り畳み、次いで、折り畳まれた材料の端部を挟持し、密封し、続いて切断して、密封された梱包物を提供する。毎分あたり数多くの充填済み梱包物を生産するために、そのような梱包物は、適切な機械の中を比較的迅速に流され得る。そのような機械の例としては、Bosch GmbH(ドイツ)から供給されるPack 401 Horizontal Flow Wrapper、及びOssid(米国)から供給されるHorizontal Form Fill Seal Packaging Machine 8000MHが挙げられる。
【0004】
従来、フローラップ梱包物に使用される可撓性フィルムは、一般に、高分子物質を含み、また、相対的に強く、引き裂きに耐性があり、高可撓性であり、かつ低いデッドフォールド特性を有する。既知のHFFS又はVFFSプロセス及び装置は、梱包されている物品の周りにフィルムを巻き付けて、梱包物を密封する際に、これらの特性を利用するために開発されてきた。典型的な配設では、連続した1本のフィルムがロールから形成器上に引き出される。フィルムは、一方の側で形成器に係合し、形成器に沿って引き出され、その形状に合致する。形成器の形状は、その長さに沿って段階的に変化し、フィルムが機械方向に移動するように指向されて、フィルムが形成器の上を通るにつれてチューブ状の構造に折り畳まれるように構成されている。梱包される物品は、部分的に折り畳まれた梱包フィルムの中へ導入され、それにより、フィルムが物品の周りに巻き付けられ、重なる縦方向に延在する横縁部領域が共に密封されて、縦密封を形成する。フィルムの対向する領域が、物品の両端部で共に密封されて、横方向端部密封を形成し、各梱包物は、切断されて、それを1本のフィルムから分離させる。いくつかの配設では、フィルムの内面(すなわち、梱包物が形成された時点で、物品に向かって指向される表面)が形状形成器と係合するものもあれば、フィルムの外面が形成器に係合するものもある。
【0005】
既知のHFFSフローラップ配設は、特に、実質的に剛性である物品又は商品を梱包するのに好適である。梱包中に遭遇する温度において剛性である、キャンディ及びチョコレートバー並びに他の食品などの製品は、しばしばこのようにして梱包される。流動性の製品もまた、それらが最初に略剛性の内側容器及び充填した容器の周りに形成されたフローラップした梱包物内に配置された場合、HFFS配設を使用してフローラップすることができる。この文脈において、「剛性」という用語は、物品が流動性であるのではなく、梱包中にその形状を維持することを意味すると理解されるべきである。あるいは、「剛性」という用語は、一般に、梱包中に、寸法的に安定していると言うことができる。
【0006】
典型的なHFFS配設では、フィルムは、水平に対してある傾斜角で上方から形成器へと引き下げられ、形成器は、材料を水平流路上で回転させ、同時に、梱包されている物品の周りに折り畳む。これは、材料を複数の方向又は平面に同時に折り畳むことを必要とする。これは、フローラップ梱包物で典型的に使用される高可撓性ポリマーフィルムによって達成可能であるが、1つを超える方向又は平面で同時に相当な量折り畳まれた場合に材料が不所望に隆起し、折り目がつく傾向があるので、より大きいデッドフォールド特性を有する半剛性材料に対して問題点を提示する。
【0007】
したがって、より広範囲の梱包材料との使用に適した実質的に連続した1本の梱包材料から連続的に生成される梱包物内に一連の物品を梱包するための装置を提供することが有益である。
【0008】
板紙、カートン用板紙、半剛性プラスチック、又は他の半剛性梱包材料を含む梱包材料との使用に適した実質的に連続した1本の梱包材料から連続的に生成される梱包物内に一連の物品を梱包するための装置を提供することが特に有益である。
【0009】
また、より広範囲の梱包材料との使用に適した実質的に連続した1本の梱包材料から連続的に生成される梱包物内に一連の物品を梱包する方法を提供することも有益である。
【0010】
板紙、カートン用板紙、半剛性プラスチック、又は他の半剛性梱包材料を含む梱包材料との使用に適した実質的に連続した1本の梱包材料から連続的に生成される梱包物内に一連の物品を梱包する方法を提供することも有益である。
【0011】
したがって、本発明の実施形態の目的は、従来技術の問題の少なくともいくつかを克服又は軽減することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の態様は、物品又は商品を梱包するための装置及び方法に関する。
【0013】
本発明の1つの態様によれば、最初は略平坦な実質的に連続した1本の梱包材料からチューブ状梱包物を連続的に生成するための装置であって、各梱包物は、装置を通して機械方向に搬送される一連の物品のうちの1つを囲み、装置は、
a)使用中に、実質的に連続した1本の梱包材料を分配し、梱包材料を機械方向に搬送するように配設された梱包材料ディスペンサと、
b)機械方向に配設された一連の梱包物形成器を含む、梱包物形成セクションであって、使用中に、各梱包物形成器は、梱包材料が通って搬送される梱包材料折り畳みチャネルを画定する、梱包物形成セクションと、を備え、
使用中に、一連の梱包物形成器を通過する梱包材料が、徐々に(連続的に)折り畳まれて、チューブ状構造を形成するように、一連の梱包物形成器の梱包材料折り畳みチャネルの形状が変化する、装置が提供される。
【0014】
梱包材料に関する「折り畳む」、「折り畳んでいる」などの用語は、本明細書で使用するとき、梱包材料が巻き付けられ、曲げられ、回転されるが、折り目線に関する要件が明確に述べられていない限り、必ずしも材料に折り目線を生成しない配設を含むものとして理解されるべきである。
【0015】
装置は、半剛性梱包材料から梱包物を製造する際に使用するように構成することができる。「半剛性」という用語は、梱包物中に物品の周りに折り畳むことができるが、デッドフォールド特性を呈するのに十分な剛性である材料を指すか、又は含む。装置は、板紙、カートン用板紙、ボール紙、又は半剛性ポリマー材料などの半剛性材料及びそのような材料の少なくとも1つの層を含む積層材料の組み合わせを含む、そのような材料から梱包物を製造する際に使用するように構成することができる。梱包材料がカートン用板紙である場合は、多層の繊維を含むことができ、少なくとも3層の繊維を含むことができる。装置は、150g/sqm以上の重量を有する板紙又はカートン用板紙で構成される梱包材料から梱包物を製造する際に使用するように構成することができる。装置は、150g/sqm~250g/sqmの範囲の重量を有する板紙又はカートン用板紙で構成される梱包材料から梱包物を製造する際に使用するように構成することができる。装置が、半剛性ポリマー材料から梱包物を製造する際に使用するように構成される場合、装置は、150μm以上の厚さ又は200μm以上の厚さを有する半剛性ポリマー材料から梱包物を製造する際に使用するように構成することができる。装置は、コーティングされた又は別様に熱密封層などの密封を生成するための接着剤若しくは他の材料を備える梱包材料から梱包物を製造する際に使用するように構成することができる。装置は、梱包物を保護層に印刷及び/又はコーティングされた梱包材料から梱包物を製造する際に使用するように構成することができる。装置は、金属若しくは金属化層及び/又はバリア層を含む梱包材料から梱包物を製造する際に使用するように構成することができる。
【0016】
本発明の装置では、梱包材料は、一連の梱包物形成器によって平面構成から漸増的に折り畳まれる。一連の形成器の使用は、梱包材料が引き出される連続した幅の広い表面を有する形成器と比較して、製造がより容易であり、洗浄がより容易であり、かつ摩擦の低減につながるので、有益である。板紙又はカートン用板紙などの半剛性梱包材料と共に使用する場合、折り畳み動作が、従来のHFFS又はVFFS装置による場合よりも長い距離にわたって実行されることが予想される。したがって、本発明による装置では、形成セクションは、1m以上、又は1.5m以上、又は2m以上、又は3m以上の、機械方向に測定したときの長さにわたって延在し得る。代替的に、形成セクションは、梱包物の長さを機械方向に測定した場合、装置が生成するように構成された梱包物の長さの少なくとも3倍である、又は装置が生成するように構成された梱包物の長さの少なくとも4倍である、又は装置が生成するように構成された梱包物の長さの少なくとも5倍である、又は装置が生成するように構成された梱包物の長さの少なくとも6倍である、機械方向に測定したときの長さにわたって延在し得る。代替的に、形成セクションは、梱包物の幅を機械方向に対して横方向に直角に測定した場合、装置が生成するように構成された梱包物の幅の少なくとも7倍である、又は装置が生成するように構成された梱包物の幅の少なくとも8倍である、又は装置が生成するように構成された梱包物の幅の少なくとも9倍である、又は装置が生成するように構成された梱包物の幅の少なくとも10倍である、機械方向に測定したときの長さにわたって延在し得る。
【0017】
一実施形態では、梱包物形成器は、梱包材料が機械方向に延在する縦軸Xの周りに折り畳まれるように構成されている。梱包材料ディスペンサは、縦軸Xと平行に延在する、又はそれを含む平面と略平行な方向に、梱包材料を、梱包材料を、一連の梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の上へ導くように構成することができる。梱包材料ディスペンサは、縦軸Xと平行に延在する、又はそれを含む平面に対して20度以下、又は10度以下、又は5度以下に角度付けされた方向に、梱包材料を、一連の梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の上へ導くように構成することができる。縦軸Xが略水平である一実施形態では、梱包材料ディスペンサは、水平に対して20度以下、又は10度以下、又は5度以下傾斜させた方向に、梱包材料を、一連の梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の上へ導くように構成することができる。梱包材料は、一連の梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の上へ上方に傾斜させることができる。装置は、梱包材料(又は梱包材料の少なくとも一部)が、実質的に共通平面内の形成セクション全体を通過する(例えば、一連の梱包物形成器の全てを通過する)ように構成することができる。梱包物形成器の梱包材料折り畳みチャネルは、縦軸に沿って同心円状に整列させることができる。
【0018】
一実施形態では、一連の梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、梱包材料が梱包材料折り畳みチャネルを通過するときにその外面及び内面の両方に係合するように構成されている。一実施形態では、一連の梱包物形成器の各々は、梱包材料が梱包材料折り畳みチャネルを通過するときにその外面及び内面の両方に係合するように構成されている。別の実施形態では、一連の梱包物形成器の各梱包物形成器は、一連の梱包物形成器のうちの最後の1つを除いて、梱包材料が梱包材料折り畳みチャネルを通過するときにその外面及び内面の両方に係合するように構成されている。
【0019】
一実施形態では、装置は、梱包される一連の物品を機械方向に搬送し、使用中に梱包材料が次に物品の周りに折り畳まれるような位置において、各物品を梱包材料の近位に連続的に導入するための物品搬送配設を更に備えている。一実施形態では、物品搬送配設は、各物品を、一連の梱包物形成器のうちの少なくとも1つの上流の位置において、部分的に折り畳まれた梱包材料の中へ挿入するように構成されている。一実施形態では、位置は、梱包物形成器のうちの最初の1つの上流である。代替的な実施形態では、位置は、一連の梱包物形成器のうちの、少なくとも最初の1つの下流に、かつ少なくとも最後の1つの上流にある。装置は、使用中に、各物品が、位置の下流の梱包物形成器の、又はその各々の梱包材料折り畳みチャネルを通して、梱包材料と共に搬送されるように構成することができる。位置の下流の一連の梱包物形成器の梱包材料折り畳みチャネルは、梱包材料によって少なくとも部分的に取り囲まれた、梱包される物品を収容するように成形することができる。物品搬送配設は、略機械方向に延在し、かつ梱包される物品を支持するように構成された1つ以上の細長い物品支持部材を含むことができる。1つ以上の細長い物品支持部材は、使用中に、部分的に折り畳まれた梱包材料内に延在するように位置決めすることができる。
【0020】
形成セクションは、縦方向に延在する材料の横縁部領域が重なる状態で、梱包材料をチューブ状構造に折り畳むように構成することができ、装置は、使用中に、材料の対向する横縁部領域を共に密封して、縦密封を形成するための密封配設を備えることができる。一実施形態では、形成セクションは、縦方向に延在する材料の横縁部領域が対向関係で突出する状態で、梱包材料をチューブ状構造に折り畳んで、フィン型の密封を形成するように構成されている。代替的な実施形態では、形成セクションは、縦方向に延在する材料の横縁部領域が重なる状態で、梱包材料をチューブ状構造に折り畳んで、ラップ型の密封を形成するように構成されている。
【0021】
使用中に梱包材料に接触する梱包物形成器のうちの少なくともいくつか、又はそれらのうちの少なくとも一部は、運搬方向/機械方向で互いに離間し得る。間隔は、一連の全体にわたって等距離でない場合がある。少なくとも2つの隣接する一連の梱包物形成器の間隔は、調整可能であり得る。したがって、梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、機械方向と平行な方向に調整可能であり得る。梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、機械方向に対して垂直な方向におけるその梱包材料折り畳みチャネルの位置、及び/又は梱包物形成器のうちの少なくとも1つの他方の梱包材料折り畳みチャネルの角度に対する梱包材料折り畳みチャネルの角度を変化させるように調整可能であり得る。機械方向が実質的に水平に整列された場合、梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、梱包物形成器のうちの少なくとも1つの他方に高さに対するその梱包材料折り畳みチャネルの高さを変化させるように調整可能であり得る。梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、支持体に調整可能に実装することができる。梱包物形成器のうちのいくつか又は全部は、共通支持体に調整可能に実装することができる。梱包物形成器のうちの少なくともいくつかは、別個の部品であり得る。
【0022】
梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、本体を備えることができ、その中に、梱包材料折り畳みチャネルが本体を通る開口によって少なくとも部分的に画定されている。一実施形態では、本体は、プレートであり得る。梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、梱包材料を開口の中へ又は外へ案内するための少なくとも1つのガイドを備えることができる。梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、梱包材料の外面に接触するための外側ガイド、及び/又は梱包材料の内面に接触するための内側ガイドを備えることができる。
【0023】
代替的な実施形態では、梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、それらの間に梱包材料折り畳みチャネルを画定するように輪郭形成及び離間した2つの別個の部材を含むことができる。
【0024】
梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、低摩擦インサート又はローラ又は他の形成部を備えること、又は低摩擦材料でコーティングすることができる。
【0025】
梱包材料折り畳みチャネルの形状は、梱包物形成器のうちの少なくとも1つの搬送方向を変化させ得る。
【0026】
装置は、梱包材料にスコア、デボス、及び/又は事前折り目加工するための配設を備えることができる。梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、梱包材料をスコア及び/又はデボスするためのツールを含むことができる。代替的に、又は加えて、梱包材料をスコア、デボス、及び/又は事前折り目加工するための配設は、梱包物形成器のうちのいずれか1つの上流で、装置内に直列に提供することができる。梱包材料をスコアするための配設は、機械的ダイカッティング及び/又はレーザスコアリング技術を備えることができる。梱包材料をデボスするための配設は、機械プレス技術を備えることができる。
【0027】
一実施形態では、装置は、梱包材料を加湿及び/又は加熱するための配設を含む。これは、蒸気及び/又は加湿熱気を梱包材料に適用するための装置を備えることができる。一実施形態では、梱包物形成器のうちの少なくともいくつかは、チャンバ内に収容され、装置は、蒸気及び/又は加湿熱風をチャンバに注入するためのシステムを含む。一実施形態では、梱包材料を加湿するための前処理チャンバが梱包物形成器の上流に提供され、梱包材料は、梱包物形成器を通過する前にそこを通って搬送される。一実施形態では、装置は、蒸気及び/又は加湿熱風を梱包材料に指向するための1つ以上のノズルを備える。梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、使用中に梱包材料を加熱するための加熱配設を組み込むことができる。
【0028】
装置は、剛性である物品を梱包する際に使用するように構成することができる。
【0029】
装置は、例えばキャンディーバー、チョコレートバー、及び他のスナック型のバー又は食品が挙げられ得るバーの形態のブロック形状の製品などの、角柱形状である物品を含む、広範囲の形状に物品を梱包する際に使用するように適合させることができる。装置は、不定形状を有する物品を梱包する際に使用するように適合させることができる。
【0030】
装置は、剛性容器内に配置された製品を備える物品を梱包する際に使用するように適合させることができる。これは、容器内に配置された流動性(例えば、非剛性)製品、又は容器内で共にグループ化された複数の剛性製品で構成され得る。例えば、装置は、剛性容器に積み重ねて配設された複数の製品を梱包するように適合させることができる。そのような製品は、ケーキ、ビスケット、他の食品などで構成され得る。
【0031】
装置は、1つを超える製品小片で構成されている物品を梱包するように構成することができる。
【0032】
装置は、水平形成・充填・密封装置であり得る。
【0033】
装置は、垂直形成・充填・密封装置であり得る。
【0034】
本発明の別の態様によれば、最初は略平坦な実質的に連続した1本の梱包材料からチューブ状梱包物を連続的に製造する方法であって、各梱包物は、機械方向に搬送される一連の物品のうちの1つを囲み、方法は、
a)実質的に連続した1本の梱包材料を分配し、梱包材料を機械方向に搬送することと、
b)梱包材料を、機械方向に配設された一連の梱包物形成器を含む形成セクションに通すことによって、チューブ状構造に折り畳むことであって、各梱包物形成器は、梱包材料が通って搬送される梱包材料折り畳みチャネルを備えている、折り畳むことと、を含み、
一連の梱包物形成器の梱包材料折り畳みチャネルは、梱包材料を機械方向に延在する縦軸の周りに徐々に折り畳むように形状が変化する、方法が提供される。
【0035】
一連の梱包物形成器の梱包材料折り畳みチャネルは、梱包材料を縦軸の周りに徐々に(連続的に)折り畳んで、チューブ状構造にするように構成することができる。
【0036】
梱包材料は、半剛性材料であり得る。「半剛性」という用語は、梱包物中に物品の周りに折り畳むことができるが、デッドフォールド特性を呈するのに十分な剛性である材料を指すか、又は含む。梱包材料は、板紙、カートン用板紙、ボール紙、又は半剛性ポリマー材料を含む群から選択され任意の1つ以上で構成することができる。梱包材料がカートン用板紙である場合は、多層の繊維を含むことができ、少なくとも3層の繊維を含むことができる。梱包材料は、150g/sqm以上の重量を有する板紙又はカートン用板紙で構成することができる。梱包材料は、150g/sqm~250g/sqmの範囲の重量を有する板紙又はカートン用板紙で構成することができる。代替的に、梱包材料が半剛性ポリマー材料である場合、150μm以上の厚さ、又は200μm以上の厚さを有し得る。梱包材料は、コーティングすること、又は別様に熱密封層などの密封を生成するための接着剤若しくは他の材料を備えることができる。梱包材料は、保護層に印刷及び/又はコーティングすることができる。梱包材料は、金属層若しくは金属化層、及び/又はバリア層を含むことができる。
【0037】
方法は、梱包材料を、実質的に平面構成から、1m以上、又は1.5m以上、又は2m、又は3m以上の機械方向に測定した距離にわたって、チューブ状構造に折り畳むことを含むことができる。代替的に、方法は、梱包材料を、実質的に平面構成から、梱包物の長さの少なくとも3倍、又は梱包物の長さの少なくとも4倍、又は梱包物の長さの少なくとも5倍、又は梱包物の長さの少なくとも6倍である、機械方向に測定した距離にわたって、チューブ状構造に折り畳むことを含むことができる。更なる代替例では、方法は、梱包材料を、実質的に平面構成から、梱包物の幅の少なくとも7倍、又は梱包物の幅の少なくとも8倍、又は梱包物の幅の少なくとも9倍、又は梱包物の幅の少なくとも10倍である、機械方向に測定した距離にわたって、チューブ状構造に折り畳むことを含むことができる。
【0038】
一実施形態では、一連の梱包物形成器のうちの少なくとも1つは、梱包材料が梱包材料折り畳みチャネルを通過するときにその外面及び内面の両方に接触する。一実施形態では、一連の梱包物形成器の各々は、梱包材料がそれらのそれぞれの梱包材料折り畳みチャネルを通過するときにその外面及び内面の両方に接触する。一実施形態では、梱包物形成器の各々は、一連の最後の1つを除いて、梱包材料がそれらのそれぞれの梱包材料折り畳みチャネルを通過するときにその外面及び内面の両方に接触する。
【0039】
方法は、縦軸Xと平行に延在する、又はそれを含む平面と略平行な方向に、梱包材料を、一連の梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の上へ導くことを含むことができる。方法は、縦軸Xと平行に延在する、又はそれを含む平面に対して20度以下、又は10度以下、又は5度以下に角度付けされた方向に、梱包材料を、一連の梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の上へ導くことを含むことができる。機械方向が略水平である一実施形態では、方法は、水平に対して20度以下、又は10度以下、又は5度以下傾斜させた方向に、梱包材料を、一連の梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の上へ導くことを含むことができる。方法は、梱包材料を、一連の梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の上へ上方に角度付けすることを含むことができる。方法は、梱包物形成器の梱包材料折り畳みチャネルを、縦軸X及び/又は共通平面に対して実質的に同心円状に整列させることを含むことができる。
【0040】
方法は、梱包される物品を、梱包物形成器のうちの少なくとも1つの上流で、部分的に折り畳まれた梱包材料に連続的に導入し、その後に、物品に、部分的に折り畳まれた梱包材料と共に、梱包物形成器のうちの少なくとも1つの梱包材料折り畳みチャネルを通過させて、梱包材料を物品の周囲に折り畳むことを含むことができる。一実施形態では、方法は、物品の各々が、部分的に折り畳まれた梱包材料と共に、一連の梱包物形成器の各々の梱包材料折り畳みチャネルを通過するように、物品を、一連の梱包物形成器のうちの最初の1つの上流の位置において、部分的に折り畳まれた梱包材料の中へ導入することを含む。代替的な実施形態では、方法は、物品の各々が、部分的に折り畳まれた梱包材料と共に、位置の下流の一連の梱包物形成器の各々の梱包材料折り畳みチャネルを通過するように、物品を、一連の梱包物形成器のうちの少なくとも最初の1つの下流の位置において、部分的に折り畳まれた梱包材料の中へ導入することを含む。この実施形態では、梱包材料の一部が、梱包材料が物品の下側に位置付けられる位置に折り畳まれた位置において、物品の各々を、部分的に折り畳まれた梱包材料の中へ導入することができる。
【0041】
物品は、剛性物品であり得る。方法は、梱包材料を、物品の周りに次々に折り畳むことを含むことができる。方法は、梱包材料が物品の断面形状に合致するように、梱包材料を、物品の周りに次々に折り畳むことを含むことができる。方法は、キャンディーバー、チョコレートバー、及び他のスナック型のバー又は食品が挙げられ得るバーの形態のブロック形状の物品などの、角柱形状である物品を含む、広範囲の形状に物品を梱包する際に使用するように構成することができる。方法は、不定形状を有する物品を梱包する際に使用するように適合させることができる。各物品は、1つを超える製品部品を備えることができる。各物品は、製品が導入された剛性容器を備えることができる。
【0042】
物品は、剛性容器内で保持される製品を備えることができる。これは、容器内に配置された流動性(例えば、非剛性)製品、又は容器内で共にグループ化された複数の剛性製品で構成され得る。例えば、方法は、剛性容器に積み重ねて配設された複数の製品を梱包するように適合させることができる。そのような製品は、ビスケットなどで構成され得る。
【0043】
方法は、水平形成・充填・密封装置で実施することができる。
【0044】
方法は、垂直形成・充填・密封装置で実施することができる。
【0045】
方法は、材料が各物品の周りに巻き付けられた後に、梱包材料の対向する横縁部領域を共に密封して、縦密封を形成することができる。方法は、フィン型密封又はラップ型縦密封を形成することを含むことができる。
【0046】
方法は、物品に梱包材料が巻き付けられて、横方向端部密封を形成した後に、物品の両端部において、梱包材料の対向部分を共に密封することを含むことができる。
【0047】
方法は、材料にスコア、デボス、及び/又は事前折り目加工することを含むことができる。
【0048】
方法は、梱包材料を加湿及び/又は加熱することによって、梱包材料を処理することを含むことができる。方法は、梱包材料を蒸気及び/又は加湿熱風で処理することを含むことができる。
【0049】
方法は、超音波及び/又は高周波密封技術を使用して、梱包物の密封を形成することを含むことができる。
【0050】
方法は、上に記載した本発明の第1の態様による装置を使用して実行することができる。
【0051】
本発明のなお更なる態様は、上に記載した本発明の第1の態様による装置を使用して、上に記載した本発明の第2の態様による方法を実行することに関する。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
最初は略平坦な1本の梱包材料からチューブ状梱包物を連続的に生成するための装置であって、各梱包物が、前記装置を通して機械方向に搬送される一連の物品のうちの1つを囲み、前記装置が、
a)使用中に、1本の梱包材料を分配し、前記梱包材料を前記機械方向に搬送するように配設された梱包材料ディスペンサと、
b)前記梱包材料が通って前記機械方向に搬送される形成セクションであって、前記形成セクションが、前記梱包材料を最初は平坦な構成からチューブ状梱包物構造に折り畳むように構成され、前記形成セクションが、一連の梱包物形成器を備え、使用中に、各梱包物形成器は、前記梱包材料が通って搬送される梱包材料折り畳みチャネルを画定する、形成セクションと、を備え、
使用中に、前記一連の梱包物形成器を通過する梱包材料が、前記機械方向に延在する縦軸の周りに徐々に折り畳まれるように、前記一連の前記梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルの形状が変化する、装置。
(項目2)
前記一連の前記梱包物形成器の少なくとも1つが、前記梱包材料が前記梱包材料折り畳みチャネルを通過するときにその外面及び内面の両方に係合するように構成されている、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記梱包材料ディスペンサシステムは、前記縦軸と平行な、又はそれを含む平面に対して20度以下、又は10度以下、又は5度以下に角度付けされた方向で、前記梱包材料を、前記一連の前記梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルに導入するように構成されている、項目1又は2に記載の装置。
(項目4)
前記梱包材料ディスペンサが、前記縦軸と平行な、又はそれを含む平面と実質的に平行な方向で、前記梱包材料を、前記一連の前記梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルに導入するように構成されている、項目3に記載の装置。
(項目5)
前記装置は、梱包される一連の物品を前記機械方向に搬送し、使用中に前記梱包材料が次に前記物品の周りに折り畳まれるような位置において、各物品を前記梱包材料の近位に連続的に導入するための物品搬送配設を更に備える、項目1~4のいずれか一項に記載の装置。
(項目6)
前記位置が、前記梱包物形成器のうちの少なくとも最初の1つの下流に、かつ前記梱包物形成器のうちの少なくとも最後の1つの上流にある、項目5に記載の装置。
(項目7)
前記装置は、使用中に、各物品が、前記位置の下流の前記梱包物形成器の、又はその各々の前記梱包材料折り畳みチャネルを通して、前記梱包材料と共に搬送されるように構成されている、項目5又は6に記載の装置。
(項目8)
前記位置の下流の前記一連の前記梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルが、前記梱包材料及び少なくとも部分的に折り畳まれた前記梱包材料内に位置付けられた物品の両方を収容するように成形されている、項目5~7のいずれか一項に記載の装置。
(項目9)
前記梱包物形成器、又は使用中に少なくとも前記梱包材料に接触する前記梱包物形成器の部分が、前記機械方向に離間している、項目1~8のいずれか一項に記載の装置。
(項目10)
前記梱包材料が、半剛性梱包材料である、項目1~9のいずれか一項に記載の装置。
(項目11)
前記梱包物形成器のうちの少なくとも1つが、前記梱包物形成器のうちの少なくとも他の1つに対する前記梱包材料折り畳みチャネルの高さ及び/又は角度を変化させるように調整可能である、項目1~10のいずれか一項に記載の装置。
(項目12)
前記梱包物形成器のうちの少なくとも1つが、プレートなどの本体を備え、その中に、前記梱包材料折り畳みチャネルが前記プレートの開口によって少なくとも部分的に画定されている、項目1~11のいずれか一項に記載の装置。
(項目13)
前記梱包物形成器のうちの前記少なくとも1つが、前記梱包材料を前記開口の中へ及び/又は外へ案内するための1つ以上のガイド形成部を有する、項目12に記載の装置。
(項目14)
最初は略平坦な1本の梱包材料からチューブ状梱包物を連続的に製造する方法であって、各梱包物が、機械方向に搬送される一連の物品のうちの1つを囲み、前記方法が、
a)1本の梱包材料を分配し、前記梱包材料を前記機械方向に搬送することと、
b)前記梱包材料を、前記機械方向に配設された一連の梱包物形成器を含む形成セクションに通すことによって、チューブ状構造に折り畳むことであって、各梱包物形成器は、前記梱包材料が通って搬送される梱包材料折り畳みチャネルを備えている、折り畳むことと、を含み、
前記一連の前記梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルは、前記材料が前記一連の梱包物形成器を通過するときに、前記梱包材料を前記機械方向に延在する縦軸の周りに徐々に折り畳むように形状が変化する、方法。
(項目15)
前記方法は、前記一連の前記梱包物形成器のうちの少なくとも1つが、前記梱包材料がその梱包材料折り畳みチャネルを通過するときにその外面及び内面の両方に接触することを含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記方法は、前記縦軸と平行な、又はそれを含む平面に対して20度以下、又は10度以下、又は5度以下に角度付けされた方向で、前記梱包材料を、前記梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルに導入することを含む、項目14又は15に記載の方法。
(項目17)
前記方法は、前記縦軸と平行な、又はそれを含む平面と実質的に平行な方向で、前記梱包材料を、前記梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器の前記梱包材料折り畳みチャネルに導入することを含む、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記方法は、梱包される物品を、前記梱包物形成器のうちの少なくとも1つの上流で部分的に折り畳まれた前記梱包材料の中へ導入し、その後、前記物品に、前記部分的に折り畳まれた梱包材料と共に、前記梱包物形成器のうちの前記少なくとも1つの前記梱包材料折り畳みチャネルを通過させて、前記梱包材料を前記物品の周囲に更に折り畳むことを含む、項目14~17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
前記方法は、前記物品が、前記部分的に折り畳まれた梱包材料と共に、前記一連の前記梱包物形成器の各々の前記梱包材料折り畳みチャネルを通過するように、前記物品を、前記一連の梱包物形成器のうちの最初の1つの上流の位置において、前記部分的に折り畳まれた梱包材料の中へ導入することを含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記方法は、前記物品が、前記部分的に折り畳まれた梱包材料と共に、前記位置の下流の前記一連の前記梱包物形成器の各々の前記梱包材料折り畳みチャネルを通過するように、前記物品を、前記一連の前記梱包物形成器のうちの少なくとも最初の1つの下流の位置において、前記部分的に折り畳まれた梱包材料の中へ導入することを含む、項目19に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0052】
本発明をより明確に理解することができるように、以下、ほんの一例として、添付図面を参照しながら、そのいくつかの実施形態を説明する。
【
図1】本発明の態様による、梱包物を製造するための装置の一実施形態の概略図である。
【
図2】物品を梱包物の中へ導入するための配設の第1の実施形態を例示する、
図1の装置の更なる概略図である。
【
図3】物品を梱包物の中へ導入するための配設の第2の実施形態を例示する、
図1の装置の更なる他の概略図である。
【
図4】本発明の態様による、梱包物を製造するための装置の第2の実施形態を示す、斜視部分概略図である。
【
図5】
図4の装置の第1の梱包物形成器の形成部分の斜視図である。
【
図6】
図5の矢印Bの方向から見た、
図5の第1の梱包物形成器の端面図である。
【
図7】
図4の装置の第2の梱包物形成器の形成部分の斜視図である。
【
図8】
図7の矢印Cの方向から見た、
図7の第2の梱包物形成器の端面図である。
【
図9】
図4の装置の第3の梱包物形成器の形成部分の斜視図である。
【
図10】
図9の矢印Dの方向から見た、
図9の第3の梱包物形成器の端面図である。
【
図11】
図4の装置の第4の梱包物形成器の形成部分の斜視図である。
【
図13】
図4の装置の第5の梱包物形成器の形成部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下の説明では、同じである、又は種々の実施形態において同じ機能を実行する特徴は、いずれの場合も、同じ参照符号が与えられているが、100ずつ増加している。
【0054】
本発明の態様による装置10及び梱包物を製造するための方法の第1の実施形態を
図1~
図3に例示する。
【0055】
装置10は、その方向を矢印Aで示す梱包材料の搬送方向又は機械方向において、最初は平坦な帯状の梱包材料14を搬送するための梱包材料ディスペンサ(一般に12で示す)を備える。
【0056】
この装置は、特に、半剛性梱包材料と共に使用するように適合されている。「半剛性」という用語は、梱包中に物品の周りに折り畳むことができるが、デッドフォールド特性を呈するのに十分な剛性である材料を指す。梱包材料は、板紙、カートン用板紙、ボール紙、又は半剛性ポリマー材料、そのような材料の組み合わせ、及びそのような材料の少なくとも1つの層を含む積層材料を含むことができる。カートン用板紙は、一般に、多層の繊維を含むことができ、少なくとも3層の繊維を含むことができる。梱包材料は、150g/sqm以上の重量、特に150g/sqm~250g/sqmの範囲の重量を有する板紙又はカートン用板紙で構成することができる。しかしながら、装置10はまた、150μm以上の厚さ又は200μm以上の厚さを有する半剛性ポリマー材料を含む、他の半剛性材料と共に使用するように適合させることもできる。
【0057】
梱包材料14は、最初は供給ロール(
図1~
図3には示されていないが、下で論じる
図4の115)に巻き付けられており、梱包材料ディスペンサ12は、ロールから梱包材料を引き出し、巻き出した帯状の材料を、梱包物形成セクション20を通して機械方向Aに搬送するための機構を含む。この機構は、通常、当技術分野で知られているように、梱包材料を所望の経路に沿って案内及び支持するための、並びに梱包材料の所望の張力を維持するための1つ以上のローラ16を含む。機構は、梱包材料と係合する駆動ローラを含むことができる。しかしながら、ディスペンサは、梱包材料を分配し、それを梱包物形成セクションを通して搬送するための任意の好適な配設を備えることができる。
【0058】
通常の使用中に、梱包材料は、必要な梱包が完了するまで、又はロールを使い果たすまで、連続した1本のロールから分配され、使い果たした場合は、ロールを交換してプロセスを繰り返す。本明細書の「連続する」又は「実質的に連続する」1本の梱包材料の記述は、この文脈で理解されるべきである。この装置は、最小のダウンタイムで材料を交換することができるように代替的に使用することができる、1つを超える供給ロールを有することができる。
【0059】
装置10は、HFFS型梱包装置と同様であり、梱包材料ディスペンサ12は、梱包材料を供給ロールから機械方向Aに略水平の流路の中へ案内し、最初に平面構成である梱包材料を18で示す。装置10は、梱包材料をその最初の平面構成から標的の物品を取り囲むチューブ状構造へと徐々に折り畳むように構成された、形成セクション20を含む。梱包されている物品の形状及び性質、並びに使用される梱包材料の種類に応じて、梱包材料は、物品の断面形状に合致するように、物品の周りに密に巻き付けることができる。しかしながら、いくつかの用途では、梱包材料は、物品を取り囲むチューブ状構造に、通常は比較的密に近接して形成され得るが、必ずしもその断面形状に合致するわけではない。これは、梱包材料の剛性が高過ぎて物品の形状に合致しない場合、及び/又は物品が不定形状である場合に当てはまり得る。「チューブ状」という用語は、特定の物品を包むために必要とされる任意の形状に梱包材料を折り畳むことができるように、構造が円筒状であることを暗示していないことを理解すべきである。これは、例えば、断面が多角形である、及び断面が長方形、三角形、又は六角形であり得る、チューブ状構造が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの用途では、本発明の装置及び方法は、梱包材料から、その後に物品が挿入されるチューブ状梱包物に使用することができる。
【0060】
本発明によれば、形成セクション20は、機械方向に直列に配設された一連の梱包物形成器22a~22eを含む。梱包物形成器の各々は、梱包材料が機械方向にAに進行するときに通過する、梱包材料折り畳みチャネル24を画定する。
【0061】
各梱包物形成器の梱包材料折り畳みチャネル24は、梱包材料が梱包材料折り畳みチャネル24に向かって引き出されてそこを通るにつれて、梱包材料14を、機械方向にAを延在する縦軸Xの周りに折り畳むように構成されている。一連の梱包物形成器22a~22eの梱包材料折り畳みチャネル24は、梱包材料14が一連の梱包物形成器を通して機械方向Aに搬送されるにつれて、梱包材料を、その平面構成から物品の周りのチューブ状構造へと、縦軸Xの周りに徐々にかつ連続的に折り畳むように、形状が異なる。
【0062】
梱包物形成器22a~22eは、いくつかの異なる形態であり得る。例示する実施形態では、各形成器は、平面の比較的薄いプレート34を備え、その中に、このプレートを通る開口36によって梱包材料折り畳みチャネル24が提供される。
図1~3では、形成器22a~22eは、形成セクション内の適切な位置であるが、梱包材料の流路の上に、それらの主要面及び開口36が、開口の形状を見ることができるように、ページの外に面して概略的に例示されている。実際には、形成器22a~22eは、それらの主要面が機械方向Aに対して略垂直になって(すなわち、梱包材料が形成セクション20を通して搬送される方向に対して垂直な)整列され、開口36は、梱包材料をプレートの各々の開口36を通して連続的に引き出すことができるように、機械方向Aと、及び互いに略直列に開くように調整されていることが認識されるであろう。
【0063】
例示する実施形態では、5つの梱包物形成器22a~22eが存在している。一連の形成器のうちの第1の形成器22aでは、梱包材料折り畳みチャネル24を画定する開口36は、略逆「U字」スロット形状であり、そこを梱包材料のみが通過する。梱包材料14がこの第1の梱包物形成器22aに向かってそこを通して引き出されたときにて、材料の側部領域14aが下方へ折り畳まれ、それにより、梱包材料が梱包物の上部又は前部パネル38及び側部パネル40を画定する。次の3つの梱包物形成器22b~22dは、梱包材料折り畳みチャネル24を有し、これは、側部領域14aの一部を徐々に折り畳んで、梱包物の下部又は後部パネル42を画定するように成形され、梱包材料の最外の横縁部領域14bは、外方に突出している。このプロセスは、最後の梱包物形成器22eの梱包材料折り畳みチャネル24によって完了し、梱包材料の最外の横縁部領域14bが、密に対向した関係で外方に突出するように移動する。これらの縦方向に延在する横方向外側縁部領域14bは、既知の方法で、その後に共に密封されて、梱包物の縦フィン密封を形成する。代替的な実施形態では、縦密封は、既知の方法で、縦方向に延在する横方向外側縁部領域14bが、下部又は後部パネル42と平行に互いに重なるラップ密封であり得る。梱包材料折り畳みチャネル24の形状は、例えば、梱包材料の第1の側の側部領域14a及び横方向外側縁部領域14bが内向きに折り畳まれ、他方の第2の側の側部領域14a及び横方向外側縁部領域14bは、第2の側の横方向外側縁部領域14bが第1の側の横方向外側縁部領域14bに重なるように折り畳まれるように、一連に構成することによって、ラップ密封を生成するように変更することができる。
【0064】
一連の梱包物形成器22a~22eの使用は、単一の連続形成器を超えるいくつかの利益を有する。一連の梱包物形成器22a~22eを製造し、構成することは、単一の連続形成セクションを生成しようとするよりも容易である。数多くの用途において、梱包物形成器、又は少なくとも梱包材料と接触する部分は、搬送方向Aに離間する。これは、その上に梱包材料が引き出される連続した細長いシート状の(拡張的な)表面を有する相当長さの従来の形成器と比較して、摩擦を低減させる。これは、形成セクション20の長さが、可撓性梱包フィルムと共に使用するように適合された従来のフローラップHFFS装置で使用される長さよりも長いことが予想される、板紙及びカートン用板紙などの半剛性梱包材料との使用に特に有益である。実際には、本発明による装置の形成セクション20は、(機械方向Aに測定したときに)1メートル以上、又は1.5メートル以上、又は2メートル以上、又は3メートル以上の長さを有し得る。代替的に、形成セクションの長さは、生成されている梱包物の長さ及び/又は幅に関連付けることができ、各梱包物の長さは、横方向端部密封部から横方向端部密封部まで縦方向に測定され、幅は、横方向に測定される。これに関して、梱包物の縦方向は、梱包物が装置を通して搬送されているとき、機械方向Aと平行になる。梱包物の長さに関して検討すると、形成セクション20は、梱包物の長さの少なくとも3倍、又は梱包物の長さの少なくとも4倍、又は梱包物の長さの少なくとも5倍、又は梱包物の長さの少なくとも6倍である長さを有することができる。一方で、梱包物の幅に関して検討すると、形成セクション20は、梱包物の幅の少なくとも7倍、又は梱包物の幅の少なくとも8倍、梱包物の幅の少なくとも9倍、梱包物の幅の少なくとも10倍である幅を有することができる。それでも、一般に、形成セクション20の長さは、許容可能な品質の梱包物を生成する必要性に最低限一致するように保たれ、いくつかの用途では、形成セクションの長さは、上に挙げた例よりも短くなり得る。
【0065】
梱包物形成器は、梱包材料折り畳みチャネルが、形成セクション20を通って機械方向に延在する縦軸Xの周りに略同心円状に整列されるように配設されている。梱包材料ディスペンサ12は、梱包材料14が梱包物形成器22aのうち最初の梱包物形成器と接触する前に、縦軸Xと平行な平面と略平行に、したがって梱包物形成器に対して垂線に整列するように配設されていることに留意されたい。ディスペンサも、梱包材料を、梱包物形成器を通して搬送するように調整され、上部パネル38は、全ての形成セクション20を通して実質的に同じ平面を移動する。これに関して、梱包材料折り畳みチャネルが、実質的に共通平面内で整列すると言うこともできる。装置がHFFS装置である本実施形態では、梱包材料は、梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器と係合する前に略水平の流路の中へ導くことができ、上部パネル38は、形成セクション全体を通して略水平の経路上を進む。その結果、梱包材料は、形成セクションを通過するときに、一方向に、又は縦軸の周りの平面において、相当量だけ折り畳まれる。これは、半剛性梱包材料の場合に特に有益であり、材料が隆起又は座屈する傾向を低減させる。異なる形状の梱包物を生成するときには、上部パネル38が存在しない場合があるが、梱包材料の少なくとも一部は、実質的に単一平面において形成セクションを通過し、それにより、梱包材料は、任意の所与の時点で、実質的に一方向又は平面だけが折り畳まれることが認識されるであろう。形成される梱包物の形状にかかわらず、これは、梱包材料が搬送される方向に延在する縦軸Xの周りにだけ梱包材料が一般に折り畳まれるように形成セクションが構成される場合に有益である。
【0066】
機械方向における梱包材料の角度の変化が、比較的少なく、かつ望ましくない隆起及び折り目を生じさせない限り、梱包材料が梱包物形成器に対して厳密に垂直な状態に保持する必要がないことが認識されるであろう。実際に、いくつかの用途では、材料の張力を制御するために、僅かな角度で梱包材料を梱包物形成器22aのうちの最初の梱包物形成器上に導くことが望ましい場合がある。しかしながら、この角度は、従来のフローラップ装置で使用される角度よりも大幅に小さく、典型的には、機械方向と平行に延在する、又はそれを含む平面に対して、20度以下、又は10度以下、又は5度以下である。HFFS型装置に関する試験において、梱包材料を、下側から僅かに上方へ傾斜させて、梱包物形成器22aのうちの最初の梱包物形成器上へ導くことが有益であり得ることが分かっている。
【0067】
また、梱包物形成器22a~22eの数及びそれらの間隔を変化させて、使用される特定の梱包材料14及び全体的な梱包要件を満たすことができることも認識されるであろう。したがって、いくつかの梱包用途では、5つよりも多い又は少ない梱包物形成器22a~22eを使用することができる。梱包物形成器の数の増加は、梱包材料を更に多くの追加の段階において、及びより多くの支持体によって折り畳むことを可能にするが、梱包材料の移動に対する摩擦抵抗を増加させる。隣接する梱包物形成器の間隔、又は少なくとも、梱包材料折り畳みチャネル24を画定するその一部などの梱包材料に接触する部品の間隔は、梱包材料が形成器の間に垂れ下がり過ぎないことを確実にするように選択される。したがって、より剛性があり、より硬い材料と共に使用する場合は、この間隔を、より可撓性の材料と共に使用する場合よりも広くすることができる。隣接する梱包物形成器22a~22eの間隔は、一連に沿って一定である必要はない。したがって、例示するように、一連の後方の梱包物形成器は、一連の最初のものよりも共に近くにあり得る。梱包材料のための付加的な支持体を、隣接する梱包物形成器の間に提供することができる。
【0068】
装置の動作を開始するには、梱包材料14の先頭端部を、梱包材料折り畳みチャネル24を通して梱包物形成器の中へ手で供給し、各チャネル24を次々に通過するように正しい形状に操作することができる。梱包材料は、全ての梱包物形成器を通して供給された時点で、定常状態で方向Aに流れさせることができ、材料14は、種々の梱包物形成器の各々のそれぞれの梱包材料形成/成形チャネル24に次々に接近するときに、自動的に正しい形状に合致して、それらを通過する。これを添付図面に概略的に例示し、梱包材料を折り畳む種々の段階がそれぞれの梱包物形成器22a~22eの下に示されている。
【0069】
梱包材料14は、折り畳みを支援するためにスコア又はデボスすることができる。スコア及びデボスすることで、梱包材料の厚さを低減させて、材料をより容易に折り畳むことができる脆弱線を作成する。いくつかのスコア/デボス線は、縦方向に(すなわち、機械方向又は搬送方向Aに)延在させることができ、一方で、いくつかは、横方向に、又はある角度で2つの間に延在させることができる。材料14は、供給ロールに巻かれる前に、事前にスコア/デボスすることができる。代替的に、又は加えて、装置10は、梱包材料が供給ロールから引き出された後に、それを直列にスコア/デボスするための1つ以上の配設を含むことができる。スコアリング/デボス配設は、第1の梱包物形成器22aの上流に及び/又は任意の一対の隣接した梱包物形成器の間に提供することができる。梱包物形成器22a~22eのうちの少なくとも1つはまた、梱包材料が折り畳みチャネルに進入する前又はそのときに梱包材料をスコア/デボスするのを補助するセクションを有することもできる。スコアリング配設は、機械的ダイカッティング技術及び/又はレーザスコアリングの使用を含むことができる。直列のデボスは、梱包材料に例えば材料を圧縮する一対のローラ又は車輪の間を通過させることなどによる、機械プレス技術を使用して実行することができる。
【0070】
代替的に、又は加えて、梱包材料は、事前折り目加工することができる。事前折り目加工することは、梱包材料が所与の線に沿って曲がる永続的な傾向を有するように、梱包材料を部分的に折り畳む又は操作することを含む。梱包材料は、供給ロールに巻き付けられる前に事前折り目加工することができ、及び/又は装置は、ライン内にあるが梱包物形成器の外側で梱包材料を事前折り目加工するための配設を含むことができる。これは、例えば、梱包材料に、局在的な折り目線を作成する一対の雄型及び雌型の構成要素の間に通過させることによって実行することができる。
【0071】
梱包材料は、完成梱包物の隅部を形成する位置で縦方向にスコア、デボス、又は事前折り目加工することができる。例えば、例えばチョコレートバー又は他のブロック形状の物品を梱包するために、梱包物が略長方形輪郭の断面を有する場合、梱包材料14は、長方形の各隅部で縦方向にスコア又は事前に折り目加工することができる。しかしながら、梱包材料は、折り畳み線が必要とされる任意の位置に、縦方向にスコア、デボス、又は事前折り目加工することができる。
【0072】
図2及び
図3に概略的に例示するように、装置はまた、梱包材料がチューブ状構造に形成されるときに各物品の周りに次々に折り畳まれるように、梱包される一連の物品44を機械方向に搬送し、好適な位置で物品を梱包材料の近位に連続的に位置決めするための物品搬送配設(図示せず)も含む。本質的には、物品搬送配設は、各物品を部分的に折り畳まれた梱包材料の中へ挿入し、それにより、物品は、充填材料と共にその後の全ての梱包物形成器の梱包材料折り畳みチャネルを通過し、これは、物品の周りに梱包材料を完全に折り畳むプロセスを完了する。
【0073】
物品搬送配設は、当技術分野で知られている任意の好適な形態をとることができる。物品が梱包材料14の下方から搬送される場合、物品搬送配設は、物品を下側から支持し、それに沿って物品を摺動させることができる細長いガイドと、その長さの一部にわたってガイドと平行に走る循環駆動ベルト又はチェーンと、を備えることができる。駆動ベルト又はチェーンは、典型的には、物品が互いに設定された間隔に維持され、梱包材料の速度と協調させた速度でガイドに沿って移動するように、その長さに沿って離間したいくつかの駆動部材(例えば、ペグ)を有し、各々が、物品の端部に係合し、それをガイドに沿って機械方向に移動させるように構成されている。ガイドは、梱包材料が物品ガイドを必要とすることなく物品を保持することが可能であるように十分に梱包材料が物品の周囲に折り畳まれるまで、各物品を支持するように配設することができる。一実施形態では、梱包材料は、任意の残りの梱包物形成器22に沿ってそれが物品を引き出すのに十分強固に物品を把持する。しかしながら、必要な場合に梱包された物品の重量を支持するために物品の下側で梱包材料の外側に接触する、更なる物品ガイドを提供することができる。
【0074】
図2は、物品44が、第1の最初の梱包物形成器22aの下流の位置において、部分的に折り畳まれた梱包材料14の中へ導入される一実施形態を例示する。例示する実施形態では、各物品44は、梱包材料の側部領域14aが内方かつ上方へ折り畳まれて下部パネル42を部分的に画定する位置において、第3の梱包物形成器22cに挿入される直前に、部分的に折り畳まれた梱包材料14の中へ挿入される。これは、物品が梱包材料の上部パネル38と内方へ折り畳まれた側部領域14aとの間で捕捉されるように、物品44が、内方へ折り畳まれる梱包物の側部領域14aによって下側から支持されるので有益である。次いで、物品44が部分的に包み込まれた、部分的に折り畳まれた梱包材料14は、第3の梱包物形成器22c、第4梱包物形成器22d、及び第5の梱包物形成器22eの梱包材料折り畳みチャネル24を通過し、これは、物品の下側で側部領域14aを上方へ折り畳んで、下部パネル42を完全に形成するプロセスを完了する。物品は、最後の梱包物形成器22eを出た時点で、梱包材料14に完全に巻き付けられ、梱包材料の最外の横方向端部領域14bは、下部パネルから外方に突出している。最外の横方向端部領域14bは、共に密封されて、既知の方法で、一方又は他方の側部の上へ折り畳むことができる、梱包物の縦フィン密封を形成する。縦密封を形成するプロセスは、物品がまだ最後の梱包物形成器22eを通過している間に実行すること、又は少なくとも開始することができ、又は物品が最後の形成器を出た後に実行することができる。装置10は、当技術分野でよく知られているような、縦密封を形成するための好適な密封機構を含む。梱包物を完成させるには、梱包材料の対向領域を共に密封して、横方向に延在する横方向端部密封を物品の両端部に形成し、梱包材料を切断して、梱包材料の残部から各梱包物を切り離す。装置10は、当技術分野で知られている、梱包材料を圧着するための端部接着バーなどの端部密封を形成するための好適な密封機構を備える。
【0075】
図3は、各物品が一連の梱包物形成器のうちの最初の梱包物形成器22aの梱包材料折り畳みチャネル24に進入する直前に、部分的に折り畳まれた梱包材料14の中へ挿入される、代替の実施形態を例示する。この実施形態では、各物品は、梱包材料と共に、梱包物形成器22a~22eの全ての梱包材料折り畳みチャネル24を通過する。この実施形態では、物品は、時間自体を支持することができるように十分に梱包材料が物品の周りに折り畳まれるまで、下側から支持することができる。加えて、梱包材料が一度部分的に巻き付けられた時点で、物品が形成セクション20を通って移動し続けるときに物品を支持し続けるように、下側で梱包材料の外面に係合する、支持部材を提供することができる。
【0076】
図2及び
図3を参照して上で説明した実施形態のいずれかでは、部分的に折り畳まれた梱包材料に物品が挿入される位置の下流の梱包物形成器には、梱包材料折り畳みチャネル24を画定する開口36が、梱包材料の中に少なくとも部分的に包み込まれた物品44を収容するように成形されていることが認識されるであろう。これは、
図2及び
図3において、関連する梱包物形成器(
図2の22c、22d、及び22e、並びに
図3の全ての梱包物形成器)内に、物品44の断面形状を示すクロスハッチで示している。典型的に、最後の梱包物形成器22e内の梱包材料折り畳みチャネル24は、梱包材料内に完全に包み込まれたときに、梱包されている物品の断面形状に合致する形状を有し、縦フィン密封が生成される場所には、フィン密封を形成する最外の横方向端部領域14bを収容するのに好適な形成部を有する。物品は、一連の梱包物形成器22a~22eに沿った任意の好適な位置において、部分的に折り畳まれた梱包材料に挿入することができることが認識されるであろう。
【0077】
図2及び
図3に例示する実施形態では、物品44は、部分的に折り畳まれた梱包材料14の中へ下側から導入される。しかしながら、このプロセスは、逆にすることができ、物品44が先頭の供給配設内の梱包材料の上側から供給されることを認識されたい。
【0078】
梱包物形成器のうちの少なくともいくつかは、梱包材料が材料折り畳みチャネル24を通過するときに外側26及び内面28の両方に接触し、梱包材料が折り畳まれるときにそれを支持及び案内するように構成されている。これに関して、チャネル24を画定する梱包物形成器の対向表面は、梱包材料の外面26と接触するための外側案内面30、及び梱包材料の内面28と接触するための内側案内面32と見なすことができる。しかしながら、いくつかの配設では、少なくとも最後の梱包物形成器22eは、梱包材料の外面とだけ係合して、材料を物品の周りに折り畳むプロセスを完了することができる。梱包材料の両側に係合することによって、梱包物形成器は、梱包材料の剛性が高過ぎて、材料の一方の側部だけに係合する従来の形成器の形状に容易に合致しない場合であっても、梱包材料を必要な形状に正確に折り畳むことが可能である。それでも、使用される梱包材料の種類に応じて、いくつかの実施形態では、梱包材料の外面だけを梱包物形成器に接触させることが可能である。
【0079】
この文脈における「梱包材料の外面」への言及は、梱包材料が梱包物に形成されるときに最外にある梱包材料の表面を意味する。対照的に、「梱包材料の内面」への言及は、完成した梱包物の最内にあり、梱包された物品に向いている表面を意味する。
【0080】
図4~
図14は、本発明の態様による、フローラップ梱包のための装置110の更なる実施形態を例示する。この第2の実施形態の装置110は、上で説明した第1の実施形態の装置10と同様であり、大きな違いだけを詳細に説明する。
【0081】
装置110は、機械方向又は梱包搬送方向Aに連続した帯状の梱包材料114を分配するように配設された梱包材料ディスペンサ112を備える。梱包材料114は、最初は供給ロール115に巻き付けられており、梱包材料ディスペンサ112は、梱包材料をロールから搬送方向又は機械方向Aに引き出すための機構を含む。この機構は、典型的に、梱包材料を所望の経路に沿って案内及び支持するための、並びに梱包材料の所望の張力を維持するための1つ以上のローラ116を含む。梱包材料は、最初に、平坦又は平面構成118の供給ロール115から分配され、装置110は、梱包材料が通って搬送され、梱包材料をチューブ状構造に折り畳むように構成された形成セクション120を有する。先の実施形態と同様に、形成セクション120は、機械方向に直列に配設された一連の5つの梱包物形成器122a~122eを含む。各梱包物形成器は、梱包材料が機械方向Aに進行するときに通過する梱包材料折り畳みチャネル124を画定する。チャネル124の形状は、徐々に構成され、梱包材料を平面状態118からチューブ状構造に連続的に折り畳む。
【0082】
第1の実施形態の梱包物形成器と同様に、第2の実施形態の梱包物形成器は、各々が、略垂直に延在するプレート134を備え、そのプレートを通る開口136によって梱包材料折り畳みチャネル124が画定されている。しかしながら、先の実施形態の形成器とは異なり、第2の実施形態の各形成器は、プレート134の入口側から上流に延在する、1つ以上のガイドを追加的に有する。各梱包物形成器の1つ又は複数のガイドは、プレートの開口136に向かって、それを通して梱包材料114を導くように構成され、また、梱包材料折り畳みチャネル124の延長部を画定すると見なすことができる。
【0083】
例示するように、この第2の実施形態の梱包物形成器122a~122eでは、垂直プレート134は、基部部分が下部支持構造156に装着されたプレート134の下縁部に水平基部部分154を有する、L字形状の部材152の一部として提供される。しかしながら、実際には、梱包物形成器は、梱包材料の経路の下側又は上側のいずれかから梱包されている物品を搬送することができる物品搬送配設を収容する必要に応じて、下側からではなく、上側から及び/又は1つ以上の側部から支持することができる。
【0084】
以下、梱包物形成器122a~122eの更なる詳細を、特に
図5~
図14を参照しながら説明する。
【0085】
図4には例示していないが、装置110は、上で
図2及び
図3を参照して説明したものと同様の物品搬送配設を備える。しかしながら、装置110は、物品が、一連の梱包物形成器のうちの最後の梱包物形成器122eのすぐ上流で、部分的に折り畳まれた梱包材料114の中へ導入されるように構成されている。したがって、最初の4つの梱包物形成器122a、122b、122c、及び122dの梱包材料折り畳みチャネル124の一部を画定する開口136は、比較的幅が狭いスロットの形態であり、そこを梱包材料のみが通過する。これらの梱包物形成器のスロット付き開口136は、梱包材料114の厚さと実質的に等しい、又はそれよりも僅かに厚い厚さを有する。しかしながら、最後の形成器122eでは、開口136は、物品の周りに巻き付けられた梱包材料を収容するように成形され、本実施形態では、チョコレートバーなどの長方形ブロックの断面形状を有する。したがって、
図13及び
図14に示すように、開口136は、梱包材料がその周りに巻き付けられた物品を収容するようにサイズ決定された長方形の主部分136aを有する。この実施形態では、梱包物形成器は、縦フィン密封を有する梱包物を生成するように構成されている。これを収容するために、最後の形成器122eの開口136はまた、開口の長方形ブロック形状の主要部分136aの下縁部の中央において下方へ延在する垂直スロット部分136bも含み、その開口を、フィン密封を形成する梱包材料の横方向外側縁部領域114bが通過する。
【0086】
最初の4つの梱包物形成器122a、122b、122c、122dの各々は、(梱包材料が進行する機械方向Aに関して考慮したときに)プレート134の上流面から上流に突出する外側ガイド162及び内側ガイド164を有する。内側及び外側ガイドは、梱包材料に接触する表面を有する細長い部材であり、梱包材料を開口136の中へ通して導くように成形され、外側ガイド162は、梱包材料の外面126と係合し、内側ガイド164は、梱包材料の内面128と係合する。
【0087】
最初の4つの形成器122a、122b、122c、122dの各々では、内側ガイド164は、一般に、スロット付き開口136の形状に合致し、内側ガイド164の外面166は、スロット付き開口136の内縁部と整列している。したがって、逆U字形状のスロット付き開口136を有する第1の形成器122aでは、内側ガイド164aは、対応する逆U字形状の断面を有する細長い部材であり、それにより、梱包材料は、内側ガイドの外面166上へ、それに沿って引き出されて、スロット付き開口136に進入することができる。内側ガイド164aは、その長さに沿って実質的に一定の断面を有する。この梱包物形成器内の外側ガイド162aもまた、略逆U字形状であり、プレート134に隣接するスロット付き開口136の外側縁部の形状に略合致するが、ガイド162aの上流端部170に向かって外方へ広がっている内面168を有する。外側ガイドの内面168は、梱包材料の外面126に接触し、ファンネルとして作用して、梱包材料を内側ガイド164a上へ指向して、スロット付き開口136の中へ通す。
【0088】
図7及び
図8に例示する第2の梱包物形成器122bでは、開口136もまた、略逆U字スロットとして成形されているが、スロット付き開口136の側面部分の下端部領域136aが外方へ角度付けされている。これは、最後の梱包において縦フィン密封を形成する梱包材料の外側横縁部領域114bの内縁部を画定する、梱包材料の折り目を生成する。内側ガイド164bの外面166は、スロット付き開口136の内縁部に、その全長にわたって合致する。この形成器の外側ガイド162bは、スロット付き開口のフレア状下端部領域136aの上縁部の範囲にだけ延在する側面部分を有する、略逆U字形状部材である。外側ガイド162bの内面168は、スロット付き開口の水平上側セクション及び垂直に下方に延在する部分136bに沿って、スロット付き開口136の外側縁部の輪郭に一致するように成形されているが、ガイドの上流端170に向かって外方へ広がっている。内側ガイド164bは、外側ガイド162bよりも長い。
図9及び
図10に示す第3の梱包物形成器122cは、同様に構築され、唯一の違いは、スロット付き開口の下端部領域136aがより大きい範囲で広がって、内側ガイド164cの形状に対応して変化することである。
【0089】
第4の梱包物形成器122dの開口136は、梱包材料の側部領域114aを上方かつ内方へ折り畳んで、梱包物の側部パネル140及び下部又は後部パネル142を画定し始めるように成形されている。この目的のために、スロット付き開口136の側面部分は、梱包物の側部パネル140を形成する、略垂直に延在する上側領域136cと、下部又は後部パネル142を形成し始めるように梱包材料を内方へ折り畳む、内方へ角度付きの内側部分136dと、梱包材料の外側横方向端部領域114aを更に折り畳んでフィン密封を生成する、フレア状の下端部領域136aと、を有する。内側ガイド164dの外面166は、その長さ全体にわたってスロット付き開口136の内縁部の輪郭に合致する。この場合、外側ガイド162dは、内面168が、スロット付き開口の水平上部の外側縁部、及びスロット付き開口の側面部分の縦方向に延在する上側縁部領域136cの外側縁部に合致する、逆U字形状部材である。この場合、外側ガイド162dは、略一定の断面であり、その上流端部に向かって外方へ広がっていない。
【0090】
最後の梱包物形成器122eは、外側ガイド162eだけを有し、これは、上で説明した第4の形成器122dの外側ガイドと形状が類似している。したがって、外側ガイド162eは、内面168がスロット付き開口の水平上部の外側縁部、及び開口136の縦方向に延在する側面部分136bの外側縁部に合致する、逆U字形状部材である。この場合、外側ガイド162eは、略一定の断面であり、その上流端部に向かって外方へ広がっていない。この実施形態では、最後の形成器の開口136は、完成した梱包物の横断面外側輪郭に合致し、梱包材料の外側横方向端部領域114bが当接する。この実施形態では、最後の形成器122eは、梱包材料の外面126にだけ接触する。
【0091】
代替の実施形態では、開口を出た梱包材料を支持するために、内側ガイド及び/又は外側ガイドを、梱包物形成器のうちの少なくとも1つのプレート152の下流側に提供することができる。そのような下流のガイドは、上流側のガイドに加えて、又はその代わりに提供することができる。
【0092】
例示する装置110では、ガイド162、164の各々は、必要な輪郭を画定するように成形された比較的薄いシート材料から形成されている。しかしながら、そのようにする必要はなく、ガイド表面を画定するための他の配設を使用することができる。これに関して、内側ガイド164の外面166及び外側ガイド162の内面168の輪郭が主に重要である。ガイド162、164の長さは、梱包材料を好適に支持するように構成されている。したがって、梱包材料が比較的可撓性である場合は、より長いガイドを使用することができ、梱包材料がより高い剛性である場合は、より短いガイドを使用することができる。
【0093】
説明する実施形態では、梱包物形成器22a~22e、122a~122eは、離間関係で支持体に実装された別個の部品である。これは、各形成器を独立に交換することができるという点で有益である。これは、1つ以上の形成器の変化を見出す必要がある場合に有益であり得る。また、隣接する形成器間の間隔は、特定の要件を満たすように調整することができ、各梱包物形成器の垂直位置及び/又配向は、独立に調整することができる。しかしながら、形成器を又は一連の形成器のうちの少なくともいくつかを、単一の一体型ユニットに組み込むことができ、したがって、別個の部品になり得ないことがあり得る。それでも、多くの用途では、存在する場合に任意のガイド162、164を含む、ガイドチャネル24、124を画定する部分などの、梱包材料に接触する隣接する梱包物形成器の部分の間に分離が存在することが予期される。したがって、従来の形成器とは異なり、一連の梱包物形成器は、梱包材料が平面構成からチューブ状構成に折り畳まれるときに、梱包材料がその上に引き出される、梱包材料の相当な表面領域に接触する連続面ではなく、一般に、不連続なガイド面を画定する。
【0094】
梱包材料14、114は、密封して、材料の種類及び他の梱包要件に応じて、任意の好適な手段によって、完成した梱包物を形成することができる。例えば、梱包材料は、限定されないが、熱密封可能なポリエチレン(PE)、PE EVAブレンド、PE EVAイオノマーブレンド、熱密封可能なポリ乳酸コポリマー、又は冷間密封などの、接着剤を使用して密封することができる。梱包材料は、例えば、超音波又は無線周波数技術を使用して熱密封すること、又は冷間密封を用いる場合には圧力を使用して密封することができる。実際には、当技術分野で知られているあらゆる好適な密封技術を使用することができる。梱包材料は、事前に塗布された密封材料を有することができ、又は積層体の一部として熱密封可能な層を備えることができる。代替的に、又は加えて、この装置は、梱包材料14、114がラインの任意の好適な位置で供給ロールから引き出された後に、接着剤又は他の密封材料を梱包材料に塗布するためのシステムを組み込むことができる。梱包材料14、114はまた、ラッカーのコーティングなどの保護層を印刷及び/又はコーティングすることもできる。したがって、板紙、カートン用板紙、ボール紙、又は紙などを含む梱包材料への言及は、そのような材料の組み合わせ、そのような材料の少なくとも1つの層を含む積層体、及び保護層に印刷又はコーティングすることができる、密封を形成するための接着剤又は他の材料が塗布された梱包材料を含むと理解されるべきである。梱包材料はまた、バリア特性を提供する及び/又は誘導加熱を可能にする金属層又は金属化層を含むこともできる。他の好適なバリア層も、梱包材料に含むことができる。
【0095】
本発明の装置及び方法は、梱包中に梱包材料が物品又は商品の周りにチューブに形成されるときにそれらの形状を維持する、物品又は商品を梱包するのに特に適している。そのような物品は、梱包物の形状に合致する流動性物品と比較して、剛性であると見なされる。剛性である製品の場合、これらは、いかなる内部梱包物も伴うことなく、本発明の装置及び方法を使用して直接梱包することができるが、所望に応じて内部梱包物を使用することができる。これには、例えばキャンディーバー、チョコレートバー、及び他のスナック型のバーが挙げられ得るバーの形態のブロック状の製品を含む、広範囲にわたる製品が含まれる。しかしながら、ブロック形状でない製品も、本発明の装置及び方法を使用して梱包することができる。例えば、ブロック以外の角柱形状のチョコレート又はキャンディ製品は、本発明の装置及び方法を使用して梱包することができる。これには、三角形又は六角形の角柱として成形された細長い製品が含まれ得る。不定形状を有する菓子製品も、本発明の装置及び方法を使用して梱包することができる。これには、例えば、動物又は他のキャラクタに成形された製品が含まれ得る。梱包中に経験する温度において固体である他の食品も、本発明の装置及び方法を使用して梱包することができる。例えば、いくつかのチーズ、ケーキ、及びビスケットは、本発明の装置及び方法を使用して梱包することができる。直接の梱包に対してそれ自体が剛性でない、又は十分に堅牢でない製品は、本発明の装置及び/又は方法を使用して、充填した容器の周りに形成された略剛性の容器及びフローラップした梱包物内に配置することができる。これには、剛性であるが直接フローラップするのには十分堅牢でなく、通常は、複数の製品を共に単一の梱包物内に梱包する、ビスケット又はクラッカーなどの製品が含まれ得る。この場合、複数の製品は、剛性容器内に共にまとめられて(積み重ねられて)、梱包物品を形成することができる。本発明の装置及び方法は、食品を梱包するのに特に好適であるが、そのような用途に限定されず、任意の好適な製品を梱包するように適合させることができる。
【0096】
また、本発明による装置又は方法に従って梱包される物品への言及は、1つを超える製品小片が共に単一の梱包物内に梱包される環境も網羅することを意図していることも理解されたい。例えば、2つ以上のチョコレートバーを単一の梱包物内に梱包することが知られており、本発明の装置及び方法は、このようにして、複数の製品を共に単一の梱包物内に梱包するように適合させることができ、共に梱包された各製品群は、1つの物品と見なされる。
【0097】
一実施形態では、装置10、110は、より容易に折り畳むために梱包材料を加湿及び/又は加熱するための配設を含む。これは、蒸気及び/又は加湿熱気を梱包材料に適用するための装置を備えることができる。例えば、梱包物形成器のうちの少なくともいくつかは、チャンバ内に収容することができ、装置は、蒸気及び/又は加湿熱風をチャンバに注入するためのシステムを備える。代替的に、又は加えて、梱包材料を加湿するための前処理チャンバを梱包物形成器の上流に位置付けることができ、梱包材料が梱包物形成器を通過する前にそこを通って搬送される。装置は、蒸気及び/又は加湿熱風を梱包材料に指向するための1つ以上のノズルを備えていることができ、及び/又は梱包物形成器のうちの少なくとも1つが、使用中に梱包材料を加熱するための加熱配設を組み込むことができる。
【0098】
上記の実施形態は、ほんの一例として記載される。添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能である。例えば、梱包物形成器22a~22e、122a~122eは、梱包材料折り畳みチャネル24、124を画定するための開口を有する、プレート以外の形態をとることができる。梱包物形成器は、梱包物材料折り畳みチャネルを少なくとも部分的に画定するための開口が提供された、プレート以外の本体を備えることができる。更に例示的な代替の実施形態では、梱包物形成器は、梱包材料折り畳みチャネル24、124をそれらの間に画定するように輪郭形成され、離間した2つの別個のガイド部材を備えることができる。一連の梱包物形成器は、全て同じものを構築する必要がないことが認識されるであろう。更に、梱包物形成器は、梱包材料がチャネルを通って滑らかに流れるのを支援するために、低摩擦インサート若しくはローラ、又は他の形成部を備えること、又は低摩擦材料でコーティングすることができる。いくつかの場合では、梱包物形成器の梱包材料折り畳みチャネルの形状は、搬送方向Aにおいて変化し得る。形成セクションは、梱包材料をチューブ状構造に折り畳むのを補助するために、梱包物形成器以外の配設を含むことができる。更に、梱包材料ディスペンサ12、112は、最初及び最後の梱包物形成器の間に位置付けられた梱包材料を駆動するための1つ以上の機構を含むことができる。