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特許7323888建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-01
(45)【発行日】2023-08-09
(54)【発明の名称】建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網の製造方法
(51)【国際特許分類】
   D01F 8/14 20060101AFI20230802BHJP
   D03D 15/20 20210101ALI20230802BHJP
【FI】
D01F8/14 B
D03D15/20
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019100572
(22)【出願日】2019-05-29
(65)【公開番号】P2020193415
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000004503
【氏名又は名称】ユニチカ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000228073
【氏名又は名称】日本エステル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089152
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】池田 弘平
(72)【発明者】
【氏名】池上 翔平
(72)【発明者】
【氏名】水野 雄太
(72)【発明者】
【氏名】宮野 雅人
【審査官】大▲わき▼ 弘子
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-098516(JP,A)
【文献】特開平06-192916(JP,A)
【文献】特開平06-330410(JP,A)
【文献】特開平04-240219(JP,A)
【文献】特開昭62-257419(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01F8/00-8/18、
D03D1/00-27/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が該ポリエチレンテレフタレートよりも融点の低い共重合ポリエステルである芯鞘型複合長繊維よりなるマルチフィラメント糸において、前記共重合ポリエステルは、酸成分であるテレフタル酸と、ジオール成分であるブタンジオール及び数平均分子量が500~2000であるポリテトラメチレングリコールとが共重合されてなり、該ジオール成分中の該ポリテトラメチレングリコールの割合は15~50モル%であるマルチフィラメント糸を準備する工程
前記マルチフィラメント糸を用いて、網、織物及び編物よりなる群から選ばれた繊維製品を得る工程及び
前記繊維製品を鞘成分の融点と芯成分の融点の間の温度に加熱して、鞘成分を溶融させて芯鞘型複合長繊維相互間を融着させる工程
を具えることを特徴とするプラスチック様の建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網の製造方法。
【請求項2】
鞘成分に耐候剤が含有されている請求項1記載の建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網の製造方法。
【請求項3】
鞘成分に潤滑剤が含有されている請求項1記載の建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網の製造方法に関し、特に広い現場まで、折り畳んだり巻回したりして、搬送しうるプラスチック様の建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、芯成分が高融点のポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が低融点の共重合ポリエステルよりなる芯鞘型複合長繊維が集束されてなるマルチフィラメント糸を用いて、織物や網地等の繊維製品を得ることは知られている(特許文献1)。かかる繊維製品を鞘成分の融点と芯成分の融点の間の温度に加熱し、芯鞘型複合長繊維相互間を融着させて熱成形体を得ると、この熱成形体は剛直で、柔軟性に欠けるという問題があった。柔軟な熱成形体を得るために、本発明者は、芯成分が高融点のポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が低融点のポリオレフィンよりなる芯鞘型複合長繊維が集束されてなるマルチフィラメント糸を提案している(特許文献2)。
【0003】
【文献】特開2001-271270号公報
【文献】特開2019-19440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、特許文献2記載の手段とは異なる手段で、柔軟で折り畳んだり巻回することのできるプラスチック様の建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が該ポリエチレンテレフタレートよりも融点の低い共重合ポリエステルである芯鞘型複合長繊維よりなるマルチフィラメント糸において、前記共重合ポリエステルは、酸成分であるテレフタル酸と、ジオール成分であるブタンジオール及び数平均分子量が500~2000であるポリテトラメチレングリコールとが共重合されてなり、該ジオール成分中の該ポリテトラメチレングリコールの割合は15~50モル%であるマルチフィラメント糸を準備する工程前記マルチフィラメント糸を用いて、網、織物及び編物よりなる群から選ばれた繊維製品を得る工程及び前記繊維製品を鞘成分の融点と芯成分の融点の間の温度に加熱して、鞘成分を溶融させて芯鞘型複合長繊維相互間を融着させる工程を具えることを特徴とするプラスチック様の建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網(以下、これらをまとめて「シート類」ということもある。)の製造方法に関するものである。
【0006】
本発明で用いられる芯鞘型複合長繊維は、芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分がポリエチレンテレフタレートよりも融点の低い共重合ポリエステルである。芯成分と鞘成分の質量比は、芯成分:鞘成分=1~3:1であるのが好ましい。鞘成分の質量比がこの範囲より低いと、芯鞘型複合長繊維相互間の融着による接着力が低下する傾向となる。また、鞘成分の質量比がこの範囲より高いと、シート類中において当初の繊維形態を維持している芯成分の径が小さくなり、シート類の引張強度が低下する傾向となる。芯鞘型複合長繊維の繊度は任意であるが、一般的に4~20デシテックス程度である。
【0007】
芯成分はポリエチレンテレフタレートで構成されている。ポリエチレンテレフタレートは、耐候性や機械的強度に優れているからである。一方、鞘成分を構成している共重合ポリエステルは、酸成分であるテレフタル酸と、ジオール成分であるブタンジオール及びポリテトラメチレングリコールとが共重合されてなるものである。したがって、この共重合ポリエステルは、テレフタル酸構成単位、ブタンジオール構成単位及びポリテトラメチレングリコール構成単位よりなるものである。ポリテトラメチレングリコールは、テトラメチレングリコールが重合されてなるものであり、重合度が5~25程度のもので、数平均分子量が500~2000のものである。ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量が500未満であると、得られるシート類の柔軟性が劣るため、好ましくない。また、数平均分子量が2000を超えると、芯鞘型複合長繊維表面の粘着性が激しくなり、取扱性や作業性が低下し、好ましくない。ここで、ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン換算で測定したものである。
【0008】
ジオール成分中のポリテトラメチレングリコールの割合は、15~50モル%である。したがって、共重合ポリエステル中のブタンジオール構成単位:ポリテトラメチレングリコール構成単位=1~5.7:1(モル比)となっている。ジオール成分中のポリテトラメチレングリコールの割合が15モル%未満になると、得られるシート類の柔軟性が劣るため、好ましくない。また、ポリテトラメチレングリコールの割合が50モル%を超えると、芯鞘型複合長繊維表面の粘着性が激しくなり、取扱性や作業性が低下し、好ましくない。なお、共重合ポリエステル中の各構成単位のモル%は、以下の方法によって測定されるものである。すなわち、重水素化ヘキサフルオロイソプロパノールと重水素化クロロホルムとの容量比が1/20の混合溶媒に共重合ポリエステルを溶解させ、日本電子社製LA-400型NMR装置にて1H-NMRを測定し、得られたチャートの各成分のプロトンのピークの積分強度から、共重合ポリエステル中の各構成単位のモル%を求めた。
【0009】
鞘成分には、耐候剤を含有させておくのが好ましい。得られるシート類を屋外で用いる場合、耐候剤を含有させておくと、長期に亙って引張強度等の機械的物性が低下しにくいからである。耐候剤としては、従来公知のものが採用され、主として紫外線吸収剤が用いられる。紫外線吸収剤としては、トリアジン誘導体、ベンゾトリアジン誘導体、ヒンダードアミン化合物又はベンゾトリアゾール系化合物等が用いられる。耐候剤の含有量は、鞘成分中に0.1~10重量%程度である。
【0010】
また、本発明で用いる芯鞘型複合長繊維表面は粘着性を持っているため、鞘成分に潤滑剤を含有させておくのが好ましい。潤滑剤を含有させておくと、芯鞘型複合長繊維を集束してマルチフィラメント糸を得るとき、マルチフィラメント糸を編組又は製編織して繊維製品を得るときに、ガイド孔との摩擦により、毛羽立ったり切断したりする恐れが少なくなる。潤滑剤としては、従来公知のものが採用され、たとえば、ジメチルポリシロキサン等のシリコーン系化合物やパーフルオロポリエーテル等のフッ素系化合物等が用いられる。潤滑剤の含有量は、鞘成分中に0.1~10重量%程度である。
【0011】
芯成分及び/又は鞘成分には、さらに他の添加剤が含有されていてもよい。たとえば、着色剤、難燃剤又は導電剤等を含有させておいてもよい。得られるシート類を建築工事用シートに使用するとき、特に難燃剤を含有させておくのが好ましい。他の添加剤の含有量も任意であるが、一般的に芯鞘型複合長繊維中に0.1~10重量%程度である。
【0012】
本発明に用いる芯鞘型複合長繊維は、従来公知の複合溶融紡糸法により製造され、これを集束してマルチフィラメント糸とする。マルチフィラメント糸の総繊度/長繊維数は、500~3000デシテックス/50~300本程度である。本発明に用いる繊維製品としては、マルチフィラメント糸を製網して網とするか、又は製編織して織物或いは編物にする。編物としては、目の大きい網も含まれ、特に養殖網等の漁網として使用する場合に用いられる。この繊維製品を、鞘成分の融点以上で芯成分の融点未満の温度に加熱し、芯鞘型複合長繊維相互間を融着させて、外観上はプラスチック様の網、織物又は編物よりなるシート類を得る。かかるシート類は、機械的強度が優れていると共に、柔軟性にも優れており、折り畳んだり巻回することが可能である。
【0013】
本発明による方法で得られたシート類は、比較的広い現場で用いられる資材として好適である。たとえば、メッシュシート等の建築工事用シート、剥落防止シート等の土木工事用又は建築工事用シート、養殖網等の漁網として好適に用いることができる。本発明による方法で得られたシート類は、これらの広い現場まで、折り畳んだり巻回したりして、搬送しうるからである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に用いるマルチフィラメント糸は、芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が特定の共重合ポリエステルよりなる芯鞘型複合長繊維で構成されている。そして、このマルチフィラメント糸を用いて得られた繊維製品を加熱して、鞘成分を溶融させて、芯鞘型複合長繊維相互間を融着させると、柔軟であるが機械的強度に優れた建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網が得られる。したがって、得られた建築工事用シート、土木工事用シート又は漁網は、プラスチック様でありながら、折り畳んだり巻回しうる程度の柔軟性を持ちながら、機械的強度に優れているという効果を奏する。
【実施例
【0015】
実施例1
鞘成分として、融点153.5℃の共重合ポリエステルを準備した。ここで、この共重合ポリエステルの組成は、テレフタル酸26.9重量部(100.0モル%)、1,4-ブタンジオール12.6重量部(70.2モル%)、数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール60.5重量部(29.8モル%)よりなるものである。一方、芯成分として、融点256℃で極限粘度[η]0.75のポリエチレンテレフタレートを準備した。
【0016】
孔径0.6mmで孔数192個の芯鞘型複合紡糸口金を具えた複合溶融紡糸装置に、上記した芯成分と鞘成分を供給し、口金温度を280℃とし、芯成分:鞘成分=2.7:3(質量比)として、複合溶融紡糸を行った。得られた芯鞘型複合長繊維192本を集束し、常用の手段で加熱、冷却、延伸及び弛緩処理を施し、1670デシテックス/192フィラメントのマルチフィラメント糸を得た。なお、この芯鞘型複合長繊維の横断面は、同心円形であった。
【0017】
得られたマルチフィラメント糸を2本引き揃えた糸条をボビンに巻取り、このボビンを8打角打製紐機に設置して、8本組紐を得た。この8本組紐を温度185℃で1分間の条件で加熱して、熱成形を行い、棒状の熱成形体を得た。
【0018】
実施例2
鞘成分として、融点181.4℃の共重合ポリエステルを用いる他は、実施例1と同様の方法で8本組紐を得た。ここで、この共重合ポリエステルの組成は、テレフタル酸2906重量部(100.0モル%)、1,4-ブタンジオール14.8重量部(75.1モル%)、数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール55.6重量部(24.9モル%)よりなるものである。そして、この8本組紐を温度195℃で1分間の条件で加熱して、熱成形を行い、棒状の熱成形体を得た。
【0019】
実施例3
鞘成分として、融点194.5℃の共重合ポリエステルを用いる他は、実施例1と同様の方法で8本組紐を得た。ここで、この共重合ポリエステルの組成は、テレフタル酸33.9重量部(100.0モル%)、1,4-ブタンジオール18.4重量部(81.4モル%)、数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール47.7重量部(18.6モル%)よりなるものである。そして、この8本組紐を温度205℃で1分間の条件で加熱して、熱成形を行い、棒状の熱成形体を得た。
【0020】
比較例1
鞘成分として、融点206.0℃の共重合ポリエステルを用いる他は、実施例1と同様の方法で8本組紐を得た。ここで、この共重合ポリエステルの組成は、テレフタル酸40.5重量部(100.0モル%)、1,4-ブタンジオール23.8重量部(88.3モル%)、数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール35.7重量部(11.7モル%)よりなるものである。そして、この8本組紐を温度215℃で1分間の条件で加熱して、熱成形を行い、棒状の熱成形体を得た。
【0021】
実施例1~3で得られた棒状の熱成形体と比較例1で得られた棒状の熱成形体の柔軟性を比較したところ、前者の棒状の熱成形体は後者のものに比べて、折り畳みやすく且つ巻回しやすいものであった。
【0022】
実施例4
実施例2で用いた共重合ポリエステルに、耐候剤を0.6重量%添加した他は、実施例2と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。ここで、用いた耐候剤は、Shung Bang Industrial Corp.製のトリアジン系紫外線吸収剤(品番:SB-UVA6164)である。
【0023】
実施例5
耐候剤の添加量を2.0重量%とした他は、実施例4と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。
【0024】
実施例6
耐候剤の添加量を5.0重量%とした他は、実施例4と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。
【0025】
実施例7
耐候剤として、BASFジャパン社製のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(品番:Tinuvin234)を用いた他は、実施例5と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。
【0026】
[耐候試験]
実施例1~7で得られた棒状の熱成形体に耐候試験を行った。耐候試験は、スガ試験機株式会社製の蛍光灯ウェザーメーターFUVなる装置を用い、槽内温度63℃で槽内湿度14%RHの条件下に棒状の熱成形体をおいて、波長270~700nmの光を放射照度42W/m2で140時間及び240時間で放射し、その後の引張強さ(N)を測定した。その結果を表1に示した。なお、引張強さ(N)は、JIS L-1013記載の方法に準拠して行い、島津製作所社製オートグラフAG-1を用い、つかみ間隔250mmで引張速度300mm/分の条件で測定した。
【0027】
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
放射時間 0時間 140時間 240時間
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 923N 671N 542N
実施例2 900N 519N 416N
実施例3 958N 601N 521N
実施例4 913N 664N 587N
実施例5 914N 741N 632N
実施例6 914N 787N 791N
実施例7 904N 774N 708N
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0028】
表1の結果から分かるように、実施例1~3で得られた棒状の熱成形体に比べて、実施例4~7で得られた棒状の熱成形体の方が、光を放射した後の引張強さの低下が少なく、耐候性が向上していることが分かる。
【0029】
実施例8
実施例2で用いた共重合ポリエステルに、潤滑剤を1.0重量%添加した他は、実施例2と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。ここで、用いた潤滑剤は、信越化学工業社製の両末端カルビノール変性シリコーンオイルKF-6003(分子量5090、25℃における動粘度110mm2/s)である。
【0030】
実施例9
潤滑剤の添加量を2.1重量%に変更する他は、実施例8と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。
【0031】
実施例10
潤滑剤の添加量を3.5重量%に変更する他は、実施例8と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。
【0032】
実施例11
潤滑剤の添加量を8.5重量%に変更する他は、実施例8と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。
【0033】
実施例12
潤滑剤を、信越化学工業社製の両末端カルビノール変性シリコーンオイルKF-6000(分子量930、25℃における動粘度35mm2/s)に代えた他は、実施例10と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。
【0034】
実施例13
実施例2で用いた共重合ポリエステルに、潤滑剤を1.0重量%添加した他は、実施例2と同様の方法で棒状の熱成形体を得た。ここで、用いた潤滑剤は、信越化学工業社製のジメチルポリシロキサンKF-96-100cs(分子量6000、25℃における動粘度100mm2/s)である。
【0035】
各実施例において、繊維製品である8本組紐を製紐する際、糸条のボビンからの解除性及びガイド孔に対する通過性は、実施例8~13がより優れていた。