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特許7323985トリプトファンジオキシゲナーゼ(IDO1とTDO)の阻害剤及び治療におけるその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-01
(45)【発行日】2023-08-09
(54)【発明の名称】トリプトファンジオキシゲナーゼ(IDO1とTDO)の阻害剤及び治療におけるその使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/437 20060101AFI20230802BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20230802BHJP
   A61K 31/4745 20060101ALI20230802BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20230802BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 27/12 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230802BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230802BHJP
   C07D 498/04 20060101ALI20230802BHJP
   C07D 498/14 20060101ALI20230802BHJP
【FI】
A61K31/437
A61K31/444
A61K31/4745
A61K31/519
A61K31/5377
A61P9/00
A61P13/12
A61P15/00
A61P25/00
A61P25/28
A61P27/12
A61P29/00
A61P31/00
A61P35/00
A61P43/00 111
C07D498/04 101
C07D498/14
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2017507807
(86)(22)【出願日】2015-08-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2017-09-21
(86)【国際出願番号】 IB2015056129
(87)【国際公開番号】W WO2016024233
(87)【国際公開日】2016-02-18
【審査請求日】2018-08-10
【審判番号】
【審判請求日】2020-10-09
(31)【優先権主張番号】628688
(32)【優先日】2014-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501410698
【氏名又は名称】オークランド ユニサービシーズ リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン デスモンド パルマー
(72)【発明者】
【氏名】ライ ミーン チーン
(72)【発明者】
【氏名】スワルナラサ アクラティヤ ガマゲ
【合議体】
【審判長】藤原 浩子
【審判官】前田 佳与子
【審判官】渕野 留香
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-520246(JP,A)
【文献】特表2013-519685(JP,A)
【文献】国際公開第01/79193(WO,A2)
【文献】Bioorg.Med.Chem.Lett.,2003,Vol.13,No.9,pp.1577-1580
【文献】Bioorg.Med.Chem.Lett.,2009,Vol.19,No.19,pp.5716-5721
【文献】J.Heterocyclic Chem.,1987,Vol.24,No.1,pp.219-222
【文献】J.Heterocyclic Chem.,1979,Vol.16,No.6,pp.1109-1111
【文献】J.SaudiChem.Soc.,2011,Vol.15,No.4,pp.309-312
【文献】Bioorg.Med.Chem.Lett.,2012,Vol.22,No.24,pp.7357-7362
【文献】J.Org.Chem.,1999,Vol.64,No.23,pp.8479-8484
【文献】Heterocycles,1982,Vol.19,No.2,pp.339-342
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K31/00-33/44
REGISTRY、CAplus(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)及び/又はトリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)の阻害を必要とする温血動物において、IDO1及び/又はTDOを阻害するための医薬組成物であって、前記医薬組成物は、式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩:
【化1】
[ここで、
(a)ZがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であるか、
(b)XがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、YがCR3であり、ZがCR4であるか、あるいは
(c)X及びZが共にN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、YがCR3であり、
1、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立して以下の基:H、ハロゲン、R、-OH、-OR、-OC(O)H、-OC(O)R、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR、-OC(O)NRR、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR)2、-NO2、-NH2、-NHR、-NRR、-NHC(O)H、-NHC(O)R、-NRC(O)R、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NRR、-NRC(O)NHR、-SH、-SR、-S(O)H、-S(O)R、-SO2R、-SO2NH2、-SO2NHR、-SO2NRR、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-C≡CH、-C≡CR、-CH=CHR、-CH=CRR、-CR=CHR、-CR=CRR、-CO2H、-CO2R、-CHO、-C(O)R、-C(O)NH2、-C(O)NHR、-C(O)NRR、-CONHSO2H、-CONHSO2R、-CONRSO2R、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、C1~C6アルキルピペラジニル、モルホリニル、及びチオモルホリニル、から選択され;
又はR1とR2が一緒になって、又はR2とR3が一緒になって、又はR3とR4が一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を任意に含む、炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5又は6員環を形成することができ、前記環は、Rから選択される1~4個の置換基で任意に独立して置換され;
各Rは、以下の段落(a)及び(b)で定義される基のいずれかから独立して選択される:
(a)任意に置換されたC1-6アルキル基、任意に置換されたC2-6アルケニル基、任意に置換されたC2-6アルキニル基、及び任意に置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキル基の各々の1又は2以上の任意の置換基は、それぞれ独立して、以下の基:ハロゲン、-OH、-OR5、-OC(O)R5、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR5、-OC(O)NR55、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR52、-NO2、-NH2、-NHR5、-NR55、-N+(O-)R55、-NHC(O)H、-NHC(O)R5、-NR5C(O)R5、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR55、-NR5C(O)NHR5、-SH、-SR5、-S(O)H、-S(O)R5、-SO25、-SO2NH2、-SO2NHR5、-SO2NR55、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO25、-CHO、-C(O)R5、-C(O)NH2、-C(O)NHR5、-C(O)NR55、-CONHSO2H、-C(O)NHSO25、-C(O)NR5SO25、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニル、からなる群から選択される;ここで、基イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニルのそれぞれは、1又は2以上の以下の基:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7環状アルキル、ハロゲン、-OH、-OR7、-OC(O)R7、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR7、-OC(O)NR77、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR72、-NO2、-NH2、-NHR7、-NR77、-N+(O-)R77、-NHC(O)H、-NHC(O)R7、-NR7C(O)R7、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR77、-NR7C(O)NHR7、-SH、-SR7、-S(O)H、-S(O)R7、-SO27、-SO2NH2、SO2NHR7、SO2NR77、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO27、-CHO、-C(O)R7、-C(O)NH2、-C(O)NHR7、C(O)NR77、-CONHSO2H、-C(O)NHSO27、-C(O)NR7SO27、任意に置換されたアリール基、及び、最大12個の炭素原子を有し、かつ、O、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基、により任意に置換される;ここで、前記アリール及びヘテロアリール基の各々の前記1又は2以上の任意の置換基は、それぞれ独立して、以下の基:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、又はC3-7環状アルキル、ハロゲン、-OH、-OR8、-OC(O)R8、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR8、-OC(O)NR88、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR82、-NO2、-NH2、-NHR8、-NR88、-N+(O)R88、-NHC(O)H、-NHC(O)R8、-NR8C(O)R8、-NHC(O)NH2、NHC(O)NR88、-NR8C(O)NHR8、-SH、-SR8、-S(O)H、-S(O)R8、-SO28、-SO2NH2、-SO2NHR8、-SO2NR88、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO28、-CHO、-C(O)R8、-C(O)NH2、-C(O)NHR8、-C(O)NR88、-C(O)NHSO2H、-C(O)NHSO28、及び-C(O)NR8SO28、から選択される;ここで、各R5、R7、及びR8は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から、独立して選択される;及び
(b)任意に置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、かつ、O、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基;ここで、前記1又は2以上の任意の置換基は、Rについて上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基から、それぞれ独立して選択される;
9とR10は、H及びメチルから、それぞれ独立して選択される]、
及び医薬的に許容し得る担体を含む、医薬組成物。
【請求項2】
1、R2、R3、及びR4は、存在する場合、H、ハロゲン、任意に置換されたC1~C6アルキル、-O-R(式中、Rは任意に置換されたC1~C6アルキル及び任意に置換されたアリール(例えばフェニル)から任意に選択される)、-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリール、任意に置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、かつ、O、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリールである)からなる群から、それぞれ独立して選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
(a)R1、R2、R3、及びR4は、存在する場合、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から、それぞれ独立して選択されるか、
(b)R1、R2、R3、及びR4の1つ又は2つは、存在する場合、Hであり、HではないR1、R2、R3、及びR4のその他は、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から、独立して選択される、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
3が存在し、ハロゲン、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択される、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
ZがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R3が、ハロゲン、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項6】
ZがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R1がHであり、R2とR3の一方又は両方がH以外である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項7】
(a)H以外であるR2とR3の各々が、ハロゲン、任意に置換されたC1~C6アルキル、-OR(式中、Rは任意に置換されたC1~C6アルキル、及び任意に置換されたアリールから選択される)、-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリール基、置換フェニルなどの任意に置換されたアリール基、及び任意に置換されたヘテロアリール基である)からなる群から独立して選択されるか、あるいは
(b)H以外であるR2とR3の各々が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から、それぞれ独立して選択される、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
1とR2が一緒になって、又はR2とR3が一緒になって、又はR3とR4が一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を任意に含む、炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5又は6員環を形成し、前記環は、Rから独立して選択される1~4個の置換基で任意に置換され、前記環の一部ではないR1、R2、R3、及びR4の置換基は、H、ハロゲン、任意に置換されたC1~C6アルキル、O-R(式中、Rは任意に置換されたC1~C6アルキル、任意に置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、かつ、O、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基である)から独立して選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項9】
9とR10が両方ともHである、請求項1~8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
ZがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R9とR10が両方ともHである、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項11】
(a)R1、R2、及びR3が、それぞれ独立して、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択されるか、
(b)R1、R2、及びR3の1つ又は2つがHであり、HではないR1、R2、及びR3のその他は、独立して、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択されるか、
(c)R1がHであり、R2とR3の一方又は両方がH以外であり、HではないR2とR3の各々が、独立して、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択されるか、
(d)R3が、ハロゲン、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択されるか、あるいは
(e)R1がHであり、R2とR3が、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を任意に含む、炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で任意に置換される、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
以下:
5-ブロモ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(1)
イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(2)
5-クロロ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(3)
4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(4)
4,5,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(5)
5-ブロモイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(6)
6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(7)
5-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(8)
イソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(9)
5,6,7,8-テトラヒドロイソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(10)
6-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(11)
イソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(12)
4-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(13)
5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(14)
6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(15)
5-ヨードイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(16)
イソオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-3-アミン(17)
6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(18)
4,N4-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,4-ジアミン(19)
5-クロロ-N3,4,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(20)
5-クロロ-N3,N3,4,6-テトラメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(21)
5-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(22)
5-(2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(23)
5-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(24)
5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(25)
5-(ピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(26)
5-(ピリジン-4-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(27)
2-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(28)
4-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(29)
5-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(30)
5-(3-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(31)
5-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(32)
5-(3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(33)
5-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(34)
5-(2,3,4-トリクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(35)
5-(4-(トリフルオロメチルフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(36)
5-(3-アミノフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(37)
メチル3-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)ベンゾエート(38)
5-(6-フルオロピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(39)
5-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(40)
6-メトキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(41)
6-クロロ-4-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(42)
イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(43)
5-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(44)
5,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(45)
6-メチル-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(46)
6-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(47)
6-イソプロピルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(48)
5-ニトロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(49)
エチル3-アミノ-6-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(50)
4-メトキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(51)
5-(ジフルオロメトキシ)-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(52)
エチル3-アミノ-6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(53)
エチル3-アミノ-6-(ジフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(54)
5-フルオロ-6-モルホリノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(55)
N6-シクロプロピル-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(56)
5-フルオロ-N6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(57)
6-(フラン-2-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(58)
6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]イソオキサゾロ[4,5-e]ピリジン-3-アミン(59)
6,6-ジメチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(61)
7,8-ジヒドロ-5H-イソオキサゾロ[5,4-b]ピラノ[3,4-e]ピリジン-3-アミン(62)
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(63)
6-メチルイソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(64)
4-(メチルチオ)-6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(65)
6-クロロ-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(66)
5,6-ジクロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(67)
6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(68)
5-(3-メトキシプロパ-1-イン-1-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(69)
6-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(70)
6-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(71)
6-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(72)
6-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(73)
6-(2-チエニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(74)
6-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(75)
6-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(76)
6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(77)
6-(2-モルホリノエトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(78)
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(79)
6-(メチルスルホニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(80)
3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボン酸(81)
メチル3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキシラート(82)
6-フェノキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(83)
6-(2-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(84)
6-(3-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(85)
6-(4-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(86)
6-(2-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(87)
6-(3-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(88)
6-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(89)
6-(2-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(90)
6-(3-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(91)
6-(4-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(92)
6-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(93)
6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(94)
6-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(95)及び
6-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(96)、
ら選択される式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項13】
以下:
5-ブロモ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(1)
4,5,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(5)
5-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(8)
4-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(13)
5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(14)
6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(15)
5-ヨードイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(16)
6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(18)
4,N4-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,4-ジアミン(19)
5-クロロ-N3,4,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(20)
5-クロロ-N3,N3,4,6-テトラメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(21)
5-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(22)
5-(2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(23)
5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(25)
5-(ピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(26)
5-(ピリジン-4-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(27)
2-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(28)
4-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(29)
5-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(30)
5-(3-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(31)
5-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(32)
5-(3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(33)
5-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(34)
5-(2,3,4-トリクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(35)
5-(4-(トリフルオロメチルフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(36)
5-(3-アミノフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(37)
メチル3-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)ベンゾエート(38)
5-(6-フルオロピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(39)
5-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(40)
6-クロロ-4-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(42)
イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(43)
5-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(44)
5,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(45)
6-メチル-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(46)
6-イソプロピルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(48)
5-ニトロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(49)
エチル3-アミノ-6-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(50)
4-メトキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(51)
5-(ジフルオロメトキシ)-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(52)
エチル3-アミノ-6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(53)
エチル3-アミノ-6-(ジフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(54)
5-フルオロ-6-モルホリノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(55)
N6-シクロプロピル-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(56)
5-フルオロ-N6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(57)
6-(フラン-2-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(58)
6,6-ジメチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(61)
7,8-ジヒドロ-5H-イソオキサゾロ[5,4-b]ピラノ[3,4-e]ピリジン-3-アミン(62)
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(63)
4-(メチルチオ)-6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(65)
6-クロロ-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(66)
5,6-ジクロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(67)
6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(68)
5-(3-メトキシプロパ-1-イン-1-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(69)
6-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(70)
6-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(71)
6-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(72)
6-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(73)
6-(2-チエニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(74)
6-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(75)
6-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(76)
6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(77)
6-(2-モルホリノエトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(78)
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(79)
6-(メチルスルホニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(80)
3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボン酸(81)
メチル3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキシラート(82)
6-フェノキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(83)
6-(2-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(84)
6-(3-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(85)
6-(4-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(86)
6-(2-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(87)
6-(3-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(88)
6-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(89)
6-(2-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(90)
6-(3-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(91)
6-(4-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(92)
6-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(93)
6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(94)
6-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(95)
6-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(96)、
から選択される化合物、又は
その医薬的に許容し得る塩。
【請求項14】
ヒトを含む温血動物における癌の治療における使用のための、請求項1~12のいずれか1項に定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩、あるいは請求項13に記載の化合物又はその医薬的に許容し得る塩、及び医薬的に許容し得る担体を含む医薬組成物。
【請求項15】
ヒトを含む温血動物における癌の治療における使用のための医薬の製造における、請求項1~12のいずれか1項に定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩、あるいは請求項13に記載の化合物又はその医薬的に許容し得る塩、及び医薬的に許容し得る担体の使用。
【請求項16】
インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)及び/又はトリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)の阻害を必要とする温血動物において、IDO1及び/又はTDOを阻害するための医薬組み合わせ又はキットであって、前記医薬組み合わせ又はキットが、
(a)請求項1~12のいずれか1項に定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩、あるいは請求項13に記載の化合物又はその医薬的に許容し得る塩と、
(b)化学療法剤、及び免疫調節剤、例えば抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質のモジュレーター、及び養子T細胞免疫療法剤(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))からなる群から選択される1又は2以上の追加の薬剤と、
を含む、組み合わせ又はキット。
【請求項17】
インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)及び/又はトリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)の阻害を必要とする温血動物において、IDO1及び/又はTDOを阻害するための医薬の製造における、請求項1~12のいずれか1項に定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩、あるいは請求項13に記載の化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3-アミノイソオキサゾロピリジン類、これらを含有する医薬組成物、及び医薬品としてのこれらの使用に関し、より詳細には、単独の又は他の薬剤、例えば抗癌ワクチン、他のタイプの免疫調節治療薬、放射線、及び他の化学療法剤と組合せた、癌治療法における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)は、キヌレニンへのトリプトファンの変換の第1段階かつ律速段階を触媒し、免疫系を抑制する広範囲の癌において発現される(Uyttenhoveet al., J. Nat. Med. 2003, 9, 1269)。臨床腫瘍における高いIDO1発現は、肺癌、結腸直腸癌、乳癌、黒色腫、及び婦人科癌を含む広範囲の癌における患者の予後不良と相関することが示されている。マウスメラノーマ細胞株におけるIDO1遺伝子のサイレンシングは、マウスに移植されたときに腫瘍を形成する細胞の能力を低下させ(Zhenget al., J. Immunol. 2006, 177, 5639)、IDO1を癌介入の標的として確認した。多くのグループが、癌患者の腫瘍免疫を回復させるアプローチとして、IDO1の小分子阻害剤の開発を追求してきた。このような阻害剤は、単独で又は他の標準的な化学療法と組み合わせて、抗腫瘍活性を示す可能性がある。小分子阻害剤を用いてIDO1酵素の下流のシグナル伝達を阻止することはまた、抗癌ワクチン投与、免疫チェックポイントタンパク質(CTLA4及びPD1-4sなど)の調節、及び養子T細胞療法(例えば、CART細胞)の使用(Mautinaet al., Proceeding of the AACR Annual Meeting、2014、ポスター5023)などの他の免疫調節アプローチと相乗作用する可能性も有する。初期の研究では、1-メチルトリプトファン(1-MT)のようなトリプトファンの誘導体を、IDO1の競合阻害剤(Cady and Sono、Arch. Biochem. Biophys. 1991, 291, 326)として使用し、IDO1が癌の薬理学的介入(Hou et al. 、Cancer Res。2007、614)の魅力的な標的であろうという概念の証明を提供した。海洋無脊椎動物から単離された天然産物は、トリプトファン誘導体よりもかなり高い効力でIDO1を阻害する。nM濃度の活性を有する現在までに記載されている最も強力なIDO1阻害剤の1つは、海洋の海綿動物から単離されたエキジグミン(Brastianos et al., J. Am. Chem. Soc. 、2006, 128, 16046)である。海洋ヒドロイドから単離された2つのアンヌリンは、nM濃度で活性を示し、低いnM活性で一連のIDO1阻害性ピラノナフトキノン類を生成する医化学プログラムを刺激した(Pereira et al., J. Nat. Prod. 2006, 69, 1496; Kumar et al., J. Med. Chem. 2008, 51, 1706)。化合物ライブラリーの大量処理スクリーニングにより、IDO1のヒドロキシアミジン阻害剤の構造クラスが発見及び最適化された(Yue et al., J. Med. Chem. 2009, 52, 7364)。細胞内酵素に対するnM活性と経口バイオアベイラビリティを有する最適化ヒドロキシアミジン候補は、現在臨床試験中である(Newton et al., J Clin Oncol. 2012, 30(Suppl; abstract 2500))。イミダゾイソインドールクラスのもう一つの強力なIDO阻害剤もまた、現在、初期段階の臨床試験中である(Mautina et al., Proceedings of the AACR Annual Meeting、2013)。
【0003】
トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)は、トリプトファン分解経路における別の重要な酵素である。TDO阻害剤はまた、癌及び他の症状の治療において広範な治療有効性を有し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、3-アミノイソオキサゾロピリジン化合物、及び医学における、例えば癌治療における、又は少なくとも一般人に有用な選択肢を提供するための、これらの使用を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様において、本発明は、
式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩:
【化1】
【0006】
[ここで、
WはCR1、N、又はN-オキシドであり;
XはCR2、N、又はN-オキシドであり;
YはCR3、N、又はN-オキシドであり;
ZはCR4、N、又はN-オキシドであり;
W、X、Y、及びZの少なくとも1つは、N又はN-オキシドであり;
【0007】
1、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立して以下の基:H、ハロ、R、-OH、-OR、-OC(O)H、-OC(O)R、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR、-OC(O)NRR、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR)2、-NO2、-NH2、-NHR、-NRR、-NHC(OH)、-NHC(O)R、-NRC(O)R、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NRR、-NRC(O)NHR、-SH、-SR、-S(O)H、-S(O)R、-SO2R、-SO2NH2、-SO2NHR、-SO2NRR、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-C≡CH、-C≡CR、-CH=CHR、-CH=CRR、-CR=CHR、-CR=CRR、-CO2H、-CO2R、-CHO、-C(O)R、-C(O)NH2、-C(O)NHR、-C(O)NRR、-CONHSO2H、-CONHSO2R、-CONRSO2R、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、C1~C6アルキルピペラジニル、モルホリニル、及びチオモルホリニル、から選択され;
【0008】
又はR1とR2が一緒になって、又はR2とR3が一緒になって、又はR3とR4が一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を任意に含む、炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5又は6員環を形成することができ、前記環は、Rから選択される1~4個の置換基で任意に独立して置換され;
【0009】
各Rは、以下の段落(a)及び(b)で定義される基のいずれかから独立して選択される:
【0010】
(a)任意に置換されたC1-6アルキル基、任意に置換されたC2-6アルケニル基、任意に置換されたC2-6アルキニル基、及び任意に置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキル基の各々の1又は2以上の任意の置換基は、それぞれ独立して、以下の基:ハロ、-OH、-OR5、-OC(O)R5、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR5、-OC(O)NR55、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR52、-NO2、-NH2、-NHR5、-NR55、-N+(O-)R55、-NHC(O)H、-NHC(O)R5、-NR5C(O)R5、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR55、-NR5C(O)NHR5、-SH、-SR5、-S(O)H、-S(O)R5、-SO25、-SO2NH2、-SO2NHR5、-SO2NR55、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO25、-CHO、-C(O)R5、-C(O)NH2、-C(O)NHR5、-C(O)NR55、-CONHSO2H、-C(O)NHSO25、-C(O)NR5SO25、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニル、からなる群から選択される;ここで、基イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニルのそれぞれは、1又は2以上の以下の基:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR7、-OC(O)R7、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR7、-OC(O)NR77、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR72、-NO2、-NH2、-NHR7、-NR77、-N+(O-)R77、-NHC(O)H、-NHC(O)R7、-NR7C(O)R7、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR77、-NR7C(O)NHR7、-SH、-SR7、-S(O)H、-S(O)R7、-SO27、-SO2NH2、SO2NHR7、SO2NR77、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO27、-CHO、-C(O)R7、-C(O)NH2、-C(O)NHR7、C(O)NR77、-CONHSO2H、-C(O)NHSO27、-C(O)NR7SO27、任意に置換されたアリール基、及び、最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基、により任意に置換される;ここで、前記アリール及びヘテロアリール基の各々の前記1又は2以上の任意の置換基は、それぞれ独立して、以下の基:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、又はC3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR8、-OC(O)R8、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR8、-OC(O)NR88、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR82、-NO2、-NH2、-NHR8、-NR88、-N+(O)R88、-NHC(O)H、-NHC(O)R8、-NR8C(O)R8、-NHC(O)NH2、NHC(O)NR88、-NR8C(O)NHR8、-SH、-SR8、-S(O)H、-S(O)R8、-SO28、-SO2NH2、-SO2NHR8、-SO2NR88、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO28、-CHO、-C(O)R8、-C(O)NH2、-C(O)NHR8、-C(O)NR88、-C(O)NHSO2H、-C(O)NHSO28、、及び-C(O)NR8SO28、から選択される;ここで、各R5、R7、及びR8は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から、独立して選択される;及び
【0011】
(b)任意に置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基;ここで、前記1又は2以上の任意の置換基は、Rについて上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基から、それぞれ独立して選択される;
【0012】
9とR10は、以下の段落(a)及び(b)で定義される基のいずれかから、それぞれ独立して選択される:
【0013】
(a)H、任意に置換されたC1-6アルキル基、任意に置換されたC2-6アルケニル基、任意に置換されたC2-6アルキニル基、及び任意に置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキルの各々の1又は2以上の任意の置換基は、以下の基:ハロ、-OH、-OR11、-OC(O)R11、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR11、-OC(O)NR1111、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR112、-NO2、-NH2、-NHR11、-NR1111、-N+(O-)R1111、-NHC(O)H、-NHC(O)R11、-NR11C(O)R11、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1111、-NR11C(O)NHR11、-SH、-SR11、-S(O)H、-S(O)R11、-SO211、-SO2NH2、-SO2NHR11、-SO2NR1111、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO211、-CHO、-C(O)R11、-C(O)NH2、、C(O)NHR11、-C(O)NR1111、-CONHSO2H、-C(O)NHSO211、-C(O)NR11SO211、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニルから、それぞれ独立して選択される;ここで、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニルの各基は、1又は2以上の以下の基:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR13、-OC(O)R13、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR13、-OC(O)NR1313、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR132、-NO2、-NH2、-NHR13、NR1313、-N+(O)R1313、-NHC(O)H、NHC(O)R13、-NR13C(O)R13、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1313、-NR13C(O)NHR13、-SH、-SR13、-S(O)H、-S(O)R13、-SO213、-SO2NH2、-SO2NHR13、-SO2NR1313、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、CO213、-CHO、-C(O)R13、-C(O)NH2、C(O)NHR13、-C(O)NR1313、-CONHSO2H、-C(O)NHSO213、及び-C(O)NR13SO213、により任意に置換される;ここで、各R11とR13は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基、により独立して置換される;及び
【0014】
(b)任意に置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリールの各々の1又は2以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義されたものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;
【0015】
又は
(c)R9とR10は一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を任意に含む、炭素原子の部分飽和又は完全不飽和の5又は6員環を形成することができ、前記環は、R9とR10について上記(a)で定義されたものと同じ任意の置換基から選択される1~5個の置換基で任意に独立して置換され得る]、
【0016】
及び医薬的に許容し得る担体を含む、医薬組成物を提供する。
【0017】
別の態様において本発明は、薬剤として使用するための式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
別の態様において本発明は、医学に使用するための式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
【0018】
更なる態様において本発明は、治療活性物質として使用するための、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における癌の治療に使用するための、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
【0019】
更なる態様において本発明は、薬剤の製造における式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用を提供する。
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における癌を治療するための薬剤の製造における、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用を提供する。
【0020】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における癌を治療するための薬剤の製造における、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用を提供し、ここで前記治療は、式Iの化合物と1又は2以上の追加の薬剤の投与を含み、ここで、前記追加の薬剤は、化学療法剤、免疫調節剤、例えば抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質のモジュレーター、及び養子T細胞免疫療法剤(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))、及び放射線療法からなる群から選択され、及び、ここで追加の薬剤は、式Iの化合物の投与前、投与中、又は投与後に投与される。いくつかの実施態様において、追加の薬剤は免疫調節剤を含む。
【0021】
更なる態様において本発明は、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の治療有効量を動物に投与することを含む、ヒトを含む温血動物における癌の治療方法を提供する。
【0022】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における癌を治療する方法を提供し、この方法は、前記動物に治療有効量の式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を投与することを含み、ここで、この方法は、化学療法剤、免疫調節剤、例えば抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質のモジュレーター、及び養子T細胞免疫療法剤(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))、及び放射線療法からなる群から選択される1又は2以上の追加の薬剤を投与する工程を更に含み、及び、ここで追加の薬剤は、式Iの化合物の投与前、投与中、又は投与後に投与される。いくつかの実施態様において、追加の薬剤は免疫調節剤を含む。
【0023】
更なる態様において本発明は、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)の阻害を必要とするヒトを含む温血動物における、その阻害方法であって、IDO1阻害活性を有する式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、IDO1を阻害するのに有効な量で前記動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0024】
更なる態様において本発明は、トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)の阻害を必要とするヒトを含む温血動物における、その阻害方法であって、TDO阻害活性を有する式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、TDOを阻害するのに有効な量で前記動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0025】
更なる態様において本発明は、IDO1及びTDOの阻害を必要とするヒトを含む温血動物における、その阻害方法であって、IDO1及びTDOの両方の阻害性を有する式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、IDO1及びTDOを阻害するのに有効な量で前記動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0026】
更なる態様において本発明は、医薬組み合わせ又はキットであって、
(a)式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩と、
(b)化学療法剤、及び免疫調節剤、例えば抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質のモジュレーター、及び養子T細胞免疫療法剤(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))からなる群から選択される1又は2以上の追加の薬剤と、
を含む、上記組み合わせ又はキットを提供する。
【0027】
更なる態様において本発明は、癌の治療に使用するための医薬組み合わせ又はキットであって、
(a)式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩と、
(b)化学療法剤、及び免疫調節剤、例えば抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質のモジュレーター、及び養子T細胞免疫療法剤(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))からなる群から選択される1又は2以上の追加の薬剤と、
を含む上記組み合わせ又はキットを提供する。
【0028】
更なる態様において本発明は、炎症症状、感染性疾患、中枢神経系疾患又は障害、冠動脈心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性の生殖器健康状態に関連する症状又は障害、及び白内障からなる群から選択される症状又は障害の治療に使用するための、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
【0029】
更なる態様において本発明は、炎症症状、感染性疾患、中枢神経系疾患又は障害、冠動脈心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性の生殖器健康状態に関連する症状又は障害、及び白内障からなる群から選択される症状又は障害を治療するための薬剤の製造における、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用を提供する。
【0030】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物において、炎症症状、感染性疾患、中枢神経系疾患又は障害、冠動脈心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性の生殖器健康状態に関連する症状又は障害、及び白内障からなる群から選択される症状又は障害を治療する方法であって、前記動物に式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の治療有効量を投与することを含む方法を、提供する。
【0031】
上記で定義した本発明の組成物、方法、使用、及び他の態様のいずれかで使用することができる式Iの化合物のいくつかの実施態様は、以下の番号の付いた段落(1)~(30)に記載される。
【0032】
(1)本発明の第1の態様において上記で定義した式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩。
【0033】
(2)W、X、Y、及びZがすべて、本発明の第1の態様において上記で定義した通りである式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩であって、ここで、
1、R2、R3、及びR4は、それぞれ以下の基:H、ハロ、R、-OH、-OR、-OC(O)H、-OC(O)R、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR、-OC(O)NRR、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR)2、-NO2、-NH2、-NHR、-NRR、-NHC(OH)、-NHC(O)R、-NRC(O)R、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NRR、-NRC(O)NHR、-SH、-SR、-S(O)H、-S(O)R、-SO2R、-SO2NH2、-SO2NHR、-SO2NRR、-CF3、-OCF3、-OCHF2、-CN、-C≡CH、-C≡CR、-CH=CHR、-CH=CRR、-CR=CHR、-CR=CRR、-CO2H、-CO2R、-CHO、-C(O)R、-C(O)NH2、-C(O)NHR、-C(O)NRR、-CONHSO2H、-CONHSO2R、-CONRSO2R、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、C1~C6アルキルピペラジニル、モルホリニル、及びチオモルホリニル、から選択され;
【0034】
又はR1とR2が一緒になって、又はR2とR3が一緒になって、又はR3とR4が一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を任意に含む、炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5又は6員環を形成することができ、前記環は、Rから選択される1~4個の置換基で独立して任意に置換され;
【0035】
各Rは、以下の段落(a)及び(b)で定義される基から独立して選択される:
【0036】
(a)任意に置換されたC1-6アルキル基、任意に置換されたC2-6アルケニル基、任意に置換されたC2-6アルキニル基、及び任意に置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及び環状アルキル基の各々の1又は2以上の任意の置換基は、以下の基:ハロ、-OH、-OR5、-OC(O)R5、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR5、-OC(O)NR55、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR52、-NO2、-NH2、-NHR5、-NR55、-N+(O-)R55、-NHC(O)H、-NHC(O)R5、-NR5C(O)NHR5、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR55、-NR5C(O)NHR5、-SH、-SR5、-S(O)H、-S(O)R5、-SO25、-SO2NH2、-SO2NHR5、-SO2NR55、-CF3、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO25、-CHO、-C(O)R5、-C(O)NH2、、C(O)NHR5、-C(O)NR55、-CONHSO2H、-C(O)NHSO25、-C(O)NR5SO25、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニルから、それぞれ独立して選択される;ここで、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニルの各基は、1又は2以上の以下の基:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR7、-OC(O)R7、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR7、-OC(O)NR77、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR72、-NO2、-NH2、-NHR7、NR77、-N+(O-)R77、-NHC(O)H、NHC(O)R7、-NR7C(O)R7、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR77、-NR7C(O)NHR7、-SH、-SR7、-S(O)H、-S(O)R7、-SO27、-SO2NH2、-SO2NHR7、-SO2NR77、-CF3、OCF3、OCHF2、-CN、-CO2H、CO27、-CHO、-C(O)R7、-C(O)NH2、C(O)NHR7、-C(O)NR77、-CONHSO2H、-C(O)NHSO27、及び-C(O)NR7SO27、任意に置換されたアリール基、及び、最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基、により任意に置換される;ここで、前記アリール及びヘテロアリール基の各々の前記1又は2以上の任意の置換基は、それぞれ独立して、以下の基:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、又はC3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR8、-OC(O)R8、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR8、-OC(O)NR88、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR82、-NO2、-NH2、-NHR8、-NR88、-N+(O)R88、-NHC(O)H、-NHC(O)R8、-NR8C(O)R8、-NHC(O)NH2、NHC(O)NR88、-NR8C(O)NHR8、-SH、-SR8、-S(O)H、-S(O)R8、-SO28、-SO2NH2、-SO2NHR8、-SO2NR88、-CF3、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO28、-CHO、-C(O)R8、-C(O)NH2、-C(O)NHR8、-C(O)NR88、-C(O)NHSO2H、-C(O)NHSO28、、及び-C(O)NR8SO28、から選択される;ここで、各R5、R7、及びR8は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から、独立して選択される;及び
【0037】
(b)任意に置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基;ここで、各アリール及びヘテロアリールの前記1又は2以上の任意の置換基は、Rについて上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基から、それぞれ独立して選択される;
【0038】
9とR10は、以下の段落(a)及び(b)で定義される以下の基から、それぞれ独立して選択される:
【0039】
(a)H、任意に置換されたC1-6アルキル基、任意に置換されたC2-6アルケニル基、任意に置換されたC2-6アルキニル基、及び任意に置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキルの各々の1又は2以上の任意の置換基は、以下の基:ハロ、-OH、-OR11、-OC(O)R11、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR11、-OC(O)NR1111、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR112、-NO2、-NH2、-NHR11、-NR1111、-N+(O)R1111、-NHC(O)H、-NHC(O)R11、-NR11C(O)R11、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1111、-NR11C(O)NHR11、-SH、-SR11、-S(O)H、-S(O)R11、-SO211、-SO2NH2、-SO2NHR11、-SO2NR1111、-CF3、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO211、-CHO、-C(O)R11、-C(O)NH2、、C(O)NHR11、-C(O)NR1111、-CONHSO2H、-C(O)NHSO211、-C(O)NR11SO211、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニルから、それぞれ独立して選択される;ここで、環状C3-7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニルの各基は、1又は2以上の以下の基:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR13、-OC(O)R13、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR13、-OC(O)NR1313、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR132、-NO2、-NH2、-NHR13、NR1313、-N+(O-)R1313、-NHC(O)H、NHC(O)R13、-NR13C(O)R13、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1313、-NR13C(O)NHR13、-SH、-SR13、-S(O)H、-S(O)R13、-SO213、-SO2NH2、-SO2NHR13、-SO2NR1313、-CF3、OCF3、OCHF2、-CN、-CO2H、CO213、-CHO、-C(O)R13、-C(O)NH2、C(O)NHR13、-C(O)NR1313、-CONHSO2H、-C(O)NHSO213、及び-C(O)NR13SO213、により任意に置換される;ここで、各R11とR13は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から、独立して選択される;及び
【0040】
(b)任意に置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリールの各々の1又は2以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;又は
【0041】
(c)R9とR10は一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を任意に含む、炭素原子の部分飽和又は完全不飽和の5又は6員環を形成することができ、前記環は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基から選択される1~5個の置換基で独立して任意に置換することができる。
【0042】
(3)R9とR10が、それぞれ独立して以下の基から選択される、段落(1)又は(2)で定義された化合物:任意に置換されたC1-6アルキル基、任意に置換されたC2-6アルケニル基、任意に置換されたC2-6アルキニル基、又は任意に置換されたC3-7環状アルキル基;次に、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキルの各々の1又は2以上の任意の置換基は、以下の基:ハロ、-OH、-OR11、-OC(O)R11、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR11、-OC(O)NR1111、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR112、-NO2、-NH2、-NHR11、-NR1111、-N+(O)NHR1111、-NHC(O)H、-NHC(O)R11、-NR11C(O)R11、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1111、-NR11C(O)NHR11、-SH、-SR11、-S(O)H、-S(O)R11、-SO211、-SO2NH2、-SO2NHR11、-SO2NR1111、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO211、-CHO、C(O)R11、-C(O)NH2、-C(O)NHR11、-C(O)NR1111、-CONHSO2H、-C(O)NHSO211、及び-C(O)NR11SO211、からそれぞれ独立して選択される;ここで、各R11は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から、独立して選択される。
【0043】
(4)ZがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3である、段落(1)~(3)のいずれか1つで定義される化合物。
【0044】
(5)XがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、YがCR3であり、ZがCR4である、段落(1)~(3)のいずれか1つで定義される化合物。
【0045】
(6)X及びZが共にN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、YがCR3である、段落(1)~(3)のいずれか1つで定義される化合物。
【0046】
(7)R1、R2、R3、及びR4は、存在する場合、H、ハロ、任意に置換されたC1~C6アルキル、-O-R(式中、Rは任意に置換されたC1~C6アルキル基、置換されたフェニルなどの任意に置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基である)からなる群から、それぞれ独立して選択される、(1)~(6)のいずれか1つで定義される化合物。
【0047】
(8)R1、R2、R3、及びR4は、存在する場合、H、ハロ、任意に置換されたC1~C6アルキル、-O-R(式中、Rは任意に置換されたC1~C6アルキル基、任意に置換されたアリール(例えばフェニル)、-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基である)からなる群から、それぞれ独立して選択される、(1)~(6)のいずれか1つで定義される化合物。
【0048】
(9)R1、R2、R3、及びR4は、存在する場合、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から、それぞれ独立して選択される、段落(8)で定義される化合物。
【0049】
(10)R1、R2、R3、及びR4の1つ又は2つは、存在する場合、Hであり、HではないR1、R2、R3、及びR4のその他は、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から、独立して選択される、段落(8)で定義される化合物。
【0050】
(11)R3が存在し、ハロゲン、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(8)~(10)のいずれか1つで定義される化合物。
【0051】
(12)ZがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R3がハロゲン、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(4)で定義される化合物。
【0052】
(13)ZがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R1がHであり、R2とR3の一方又は両方がH以外であり、例えばR2とR3の両方がH以外であるか、又はR2がHでありR3がH以外であるか、又はR3がHでありR2がH以外である、段落(4)で定義される化合物。
【0053】
(14)H以外であるR2とR3の各々が、ハロゲン、任意に置換されたC1~C6アルキル、-OR(式中、Rは任意に置換されたC1~C6アルキル、及び任意に置換されたアリールから選択される)、-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリール基、置換フェニルなどの任意に置換されたアリール基、及び任意に置換されたヘテロアリール基である)からなる群から独立して選択される、段落(13)で定義される化合物。
【0054】
(15)H以外であるR2とR3の各々が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、段落(14)で定義される化合物。
【0055】
(16)R1とR2が一緒になって、又はR2とR3が一緒になって、又はR3とR4が一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を任意に含む、炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5又は6員環を形成し、前記環は、Rから独立して選択される1~4個の置換基で任意に置換され、前記環の一部ではないR1、R2、R3、及びR4の置換基は、H、ハロ、任意に置換されたC1~C6アルキル、O-R(式中、Rは任意に置換されたC1~C6アルキル、任意に置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基である)から独立して選択される、段落(1)~(6)のいずれか1つで定義される化合物。
【0056】
(17)R9とR10が、H、任意に置換されたC1-6アルキル基、置換されたフェニルなどの任意に置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、各々がO、N、及びSから独立して選択される1又は2以上のヘテロ原子をその環系に有する任意に置換されたヘテロアリール基から、独立して選択される、段落(1)~(16)のいずれか1つで定義される化合物。
【0057】
(18)R9とR10が両方ともHである、段落(1)~(17)のいずれか1つで定義される化合物。
【0058】
(19)ZがN又はN-オキシド、例えばNであり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R9とR10が両方ともHである、段落(4)で定義される化合物。
【0059】
(20)R1、R2、及びR3が、それぞれ独立して、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(19)で定義される化合物。
【0060】
(21)R1、R2、及びR3が、それぞれ独立して、H、ハロゲン、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、及び置換ヘテロアリールからなる群から選択される、段落(19)で定義される化合物。
【0061】
(22)R1、R2、及びR3の1つ又は2つがHであり、HではないR1、R2、及びR3のその他は、独立して、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(19)で定義される化合物。
【0062】
(23)R1がHであり、R2とR3の一方又は両方がH以外であり、HではないR2とR3の各々が、独立して、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、メチルなどのC1-6アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(19)で定義される化合物。
【0063】
(24)R3が、ハロゲン、-OR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは任意に置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(19)~(23)のいずれか1つで定義される化合物。
【0064】
(25)R1がHであり、R2とR3が、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を任意に含む、炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で任意に置換される、段落(19)で定義される化合物。
【0065】
(26)以下:
5-ブロモ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(1)
イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(2)
5-クロロ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(3)
4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(4)
4,5,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(5)
5-ブロモイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(6)
6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(7)
5-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(8)
イソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(9)
5,6,7,8-テトラヒドロイソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(10)
【0066】
6-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(11)
イソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(12)
4-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(13)
5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(14)
6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(15)
5-ヨードイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(16)
イソオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-3-アミン(17)
6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(18)
4,N4-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,4-ジアミン(19)
5-クロロ-N3,4,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(20)
【0067】
5-クロロ-N3,N3,4,6-テトラメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(21)
5-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(22)
5-(2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(23)
5-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(24)
5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(25)
5-(ピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(26)
5-(ピリジン-4-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(27)
2-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(28)
4-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(29)
5-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(30)
【0068】
5-(3-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(31)
5-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(32)
5-(3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(33)
5-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(34)
5-(2,3,4-トリクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(35)
5-(4-(トリフルオロメチルフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(36)
5-(3-アミノフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(37)
メチル3-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)ベンゾエート(38)
5-(6-フルオロピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(39)
5-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(40)
【0069】
6-メトキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(41)
6-クロロ-4-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(42)
イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(43)
5-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(44)
5,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(45)
6-メチル-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(46)
6-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(47)
6-イソプロピルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(48)
5-ニトロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(49)
エチル3-アミノ-6-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(50)
【0070】
4-メトキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(51)
5-(ジフルオロメトキシ)-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(52)
エチル3-アミノ-6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(53)
エチル3-アミノ-6-(ジフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(54)
5-フルオロ-6-モルホリノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(55)
N6-シクロプロピル-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(56)
5-フルオロ-N6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(57)
6-(フラン-2-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(58)
6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]イソオキサゾロ[4,5-e]ピリジン-3-アミン(59)
6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]イソオキサゾロ[4,5-e]ピリジン-3-アミン(60)
【0071】
6,6-ジメチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(61)
7,8-ジヒドロ-5H-イソオキサゾロ[5,4-b]ピラノ[3,4-e]ピリジン-3-アミン(62)
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(63)
6-メチルイソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(64)
4-(メチルチオ)-6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(65)
6-クロロ-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(66)
5,6-ジクロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(67)
6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(68)
5-(3-メトキシプロパ-1-イン-1-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(69)
6-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(70)
【0072】
6-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(71)
6-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(72)
6-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(73)
6-(2-チエニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(74)
6-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(75)
6-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(76)
6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(77)
6-(2-モルホリノエトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(78)
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(79)
6-(メチルスルホニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(80)
【0073】
3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボン酸(81)
メチル3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキシラート(82)
6-フェノキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(83)
6-(2-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(84)
6-(3-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(85)
6-(4-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(86)
6-(2-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(87)
6-(3-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(88)
6-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(89)
6-(2-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(90)
【0074】
6-(3-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(91)
6-(4-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(92)
6-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(93)
6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(94)
6-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(95)及び
6-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(96)、
からなる群から選択される段落(1)で定義される化合物と、
その医薬的に許容し得る塩。
【0075】
(27)前記化合物が5-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミンではない、前記段落(1)~(26)のいずれか1つで定義される化合物。
【0076】
(28)前記化合物がIDO1阻害剤である、前記段落(1)~(27)のいずれか1つで定義される化合物。
【0077】
(29)前記化合物がTDO阻害剤である、前記段落(1)~(27)のいずれか1つで定義される化合物。
【0078】
(30)前記化合物がIDO1阻害剤及びTDO阻害剤の両方である、前記段落(1)~(27)のいずれか1つで定義される化合物。
【0079】
式Iのいくつかの化合物は新規である。したがって、そのような化合物は、本発明の更なる特徴として提供される。例えば本発明は、以下:
5-ブロモ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(1)
4,5,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(5)
5-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(8)
4-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(13)
5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(14)
6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(15)
5-ヨードイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(16)
6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(18)
4,N4-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,4-ジアミン(19)
5-クロロ-N3,4,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(20)
【0080】
5-クロロ-N3,N3,4,6-テトラメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(21)
5-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(22)
5-(2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(23)
5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(25)
5-(ピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(26)
5-(ピリジン-4-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(27)
2-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(28)
4-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(29)
5-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(30)
【0081】
5-(3-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(31)
5-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(32)
5-(3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(33)
5-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(34)
5-(2,3,4-トリクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(35)
5-(4-(トリフルオロメチルフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(36)
5-(3-アミノフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(37)
メチル3-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)ベンゾエート(38)
5-(6-フルオロピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(39)
5-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(40)
【0082】
6-クロロ-4-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(42)
イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(43)
5-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(44)
5,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(45)
6-メチル-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(46)
6-イソプロピルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(48)
5-ニトロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(49)
エチル3-アミノ-6-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(50)
【0083】
4-メトキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(51)
5-(ジフルオロメトキシ)-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(52)
エチル3-アミノ-6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(53)
エチル3-アミノ-6-(ジフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(54)
5-フルオロ-6-モルホリノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(55)
N6-シクロプロピル-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(56)
5-フルオロ-N6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(57)
6-(フラン-2-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(58)
6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]イソオキサゾロ[4,5-e]ピリジン-3-アミン(60)
【0084】
6,6-ジメチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(61)
7,8-ジヒドロ-5H-イソオキサゾロ[5,4-b]ピラノ[3,4-e]ピリジン-3-アミン(62)
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(63)
式 4-(メチルチオ)-6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(65)
6-クロロ-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(66)
5,6-ジクロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(67)
6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(68)
5-(3-メトキシプロパ-1-イン-1-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(69)
6-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(70)
【0085】
6-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(71)
6-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(72)
6-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(73)
6-(2-チエニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(74)
6-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(75)
6-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(76)
6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(77)
6-(2-モルホリノエトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(78)
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(79)
6-(メチルスルホニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(80)
【0086】
3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボン酸(81)
メチル3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキシラート(82)
6-フェノキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(83)
6-(2-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(84)
6-(3-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(85)
6-(4-クロロフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(86)
6-(2-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(87)
6-(3-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(88)
6-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(89)
6-(2-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(90)
【0087】
6-(3-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(91)
6-(4-メトキシフェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(92)
6-(3-(トリフルオロメチル)フェノキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(93)
6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(94)
6-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(95)及び
6-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(96)、
から選択される式Iの化合物と、
その医薬的に許容し得る塩とを、更に提供する。
【0088】
本発明の他の態様は、本明細書に開示される実施態様の適切な組合せを含み得る。また、当業者には理解されるように、本発明の1つの態様の特徴及び好適な実施態様はまた、本発明の他の態様にも関する。
【0089】
本発明は、広義には上記で定義した通りであるが、これに限定されるものではなく、以下の記載がその例を提供する実施態様も含む。以下、本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0090】
図1】hIDO1を発現するようにトランスフェクトされたLewis肺癌細胞を皮下接種し、次に腫瘍が触診可能な場合には、75mg/kgで化合物3を毎日腹腔内又は皮下投与して処置したC57/BIマウスについて、治療の0~16日後の腫瘍容積を示す。腫瘍は、人道的倫理的終点に達するまで、2日毎に測定された。腫瘍体積はmm3で示される。1群あたりN=7。*は、反復測定のある片側分散分析の有意性を示す。
図2】150mg/kgの化合物3で処置後、0.25時間、1時間、2時間、4時間、6時間、及び24時間目の分析HPLCによって測定された、16日目の皮下GL-261-hIDO1腫瘍(腫瘍サイズ15~20mm)を有するマウスの血漿及び腫瘍中のK:T比を示す(1時点についてn=3)。DMSOで処理後、0.25時間、1時間、2時間、4時間、6時間、及び24時間目の、3匹のマウスからプールされたDMSOビヒクル対照群(黒色、n=21)。*と**は、片側分散分析とDMSO対照と比較したSidakの多重比較による有意性(それぞれp<0.05、p<0.01)を示す。
図3図3は、ビヒクル(A)、腫瘍移植の8日後に開始して75mg/kgの化合物3を毎日腹腔内投与(B)、抗PD1に対する抗免疫チェックポイント抗体(C)(上:腫瘍移植の8,11及び14日目に250μg/マウスを腹腔内投与)又は抗CTLA4に対する抗免疫チェックポイント抗体(下:腫瘍移植の6日後に1mg/マウスを腹腔内投与)に対する抗免疫チェックポイント抗体(C);又は化合物3+免疫チェックポイント抗体の組み合わせ(D)を用いて処置した、scGL261ーhIDO1腫瘍を有するマウスを用いた研究の人道的倫理的終点に対する生存率を示す。P値は、ビヒクル生存曲線と比較した対数順位分析による有意差を示す。色付きの矢印は投与スケジュールを示す。
【発明を実施するための形態】
【0091】
定義
本明細書で使用される用語「放射線療法」は、ガン細胞を殺し腫瘍を縮小するための、X線、ガンマ線、中性子、陽子、及び他の源からの高エネルギー放射線の使用を意味する。放射線は体外の機械(外部放射線療法)から来ることもあれば、がん細胞近くの体内に置かれた放射性物質(内部放射線療法)から来ることもある。全身放射線療法は、血液中を移動して体内の組織に到達する放射標識されたモノクローナル抗体などの放射性物質を使用する。照射及び放射線療法という用語は同じ意味を持つ。
【0092】
本発明のいくつかの化合物は、1又は2以上の異なるエナンチオマー又はジアステレオマーの形態で存在し得ることを認識すべきである。エナンチオマー又はジアステレオマーの形態が本発明の上記態様に含まれることを理解すべきである。
【0093】
本明細書を通して使用されるハロ又はハロゲン基という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード基を意味すると解釈されるべきである。
【0094】
上記に定義した式Iの変種が、1又は2以上のイミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニル基によって任意に置換される場合、関連する変種への結合は、これらの基の利用可能な窒素原子又は炭素環原子のうちの少なくとも1つを介し得ることを理解すべきである。
【0095】
「ヘテロアリール」という用語には、特に別の指定がなければ、単環系及び二環系の両方を含むことを理解すべきである。
【0096】
「アリール」という用語は、フェニル又はナフチルなどの芳香族炭化水素を意味することを理解すべきである。
【0097】
ある基が「任意に置換されている」と認定されている場合、これはこの基が(a)置換されていないか、又は(b)規定された置換基で置換され得ることを意味する。
【0098】
本明細書を通じてC1~C6アルキル又はC2~C6アルケニル基が参照される場合、これらの基は、分枝していなくても分枝してもよいことを理解すべきである。例えばC1~C6アルキルへの参照は、tert-ブチル(Me)3C基を含むことが意図されている。
【0099】
「癌を治療する」及び「癌の治療」という表現は、特に限定されないが、抗腫瘍効果、応答速度、疾患の進行までの時間、及び全生存期間を含む1又は2以上の抗癌効果を生じる方法を含む。「抗腫瘍」効果には、特に限定されないが、腫瘍増殖の阻害、腫瘍増殖の遅延、腫瘍の退縮、腫瘍の縮小、治療中止時の腫瘍の再増殖までの時間の上昇、及び疾患の進行の遅延が含まれる。
【0100】
「治療上有効な量」は、癌を治療するために被験体に投与された時に、癌に対してそのような治療を行うのに十分な化合物の量を意味する。「有効量」は、治療される癌、投与される化合物、治療される癌の重篤度、対象の年齢及び相対的な健康状態、投与経路と投与形態、治療が単独療法であるか又は併用療法であるか、主治医の判断、及び他の要因に依存して変動する。
【0101】
「医薬的に許容し得る」とは、一般的に安全で、毒性がなく、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではない医薬組成物を調製するのに有用であり、動物及びヒトへの医薬用途について許容されるものを含む。
【0102】
ある化合物の「医薬的に許容し得る塩」は、本明細書で定義されるように医薬的に許容され、親化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。このような塩としては、
【0103】
(a)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸と形成されるか;又は酢酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸などの有機酸と形成される酸付加塩;及び
【0104】
(b)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、又はアルミニウムイオンで置換されるか、又は有機又は無機塩基と配位することができた場合に形成される塩、を含む。許容し得る有機塩基には、エタノールアミン、ジエタノールアミン、N-メチルグルカミン、トリエタノールアミンなどが含まれる。許容し得る無機塩基には、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、及び水酸化ナトリウムが含まれる。
【0105】
「温血動物」とは、特に限定されないが、ヒト、非ヒト霊長類、例えばチンパンジー及び他の類人猿及びサル種、農場家畜、例えばウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、及びブタ;家畜、例えばウサギ、イヌ、及びネコ;実験動物、例えばラット、マウス及びモルモットなどのげっ歯類が含まれる。
【0106】
本発明の化合物及びその調製方法
上記で定義したように、本発明は広義には、一般式Iの化合物を含有する医薬組成物、及び治療、特に癌治療における、そのような化合物の使用に関する。式Iの化合物は、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)及び/又はトリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)の阻害剤であることが見出されている。このように、本発明の化合物は、単独で、又は抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質のモジュレーター、養子T細胞免疫療法(例えばキメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))、放射線療法及び他の化学療法剤のような他の薬剤と組み合わせて、癌治療に有用であることが期待される。式Iの化合物はまた、癌以外の種々の他の症状の治療において有用であることが期待される(下記の本発明の治療法の項でより詳細に記載される)。
【0107】
方法1~8を参照して、式Iの化合物の化合物及びその医薬的に許容し得る塩を調製するためのいくつかの方法を、以下に記載する。
【0108】
合成スキーム
式Iのいくつかの化合物は、カリウムtert-ブトキシド、炭酸カリウム、又は炭酸セシウムのような塩基の存在下で、適切に置換されたハロ-シアノピリジンとアセトヒドロキサム酸との反応によって調製することができる(方法1)。この反応には、DMF、p-ジオキサン、及びN-メチルモルホリンを含む様々な溶媒を使用することができる。
方法1
【化2】
【0109】
アルキルアミノ置換基及び/又はアリールアミノ置換基を有する化合物は、活性化ハロゲン原子をアミン及び/又はアニリンで置換することによって調製することができる(方法2)。
方法2
【化3】
【0110】
環外アミノ基上にアルキル置換基を含む化合物は、一級アミンとオルトギ酸トリアルキルとを反応させた後、水素化ホウ素ナトリウムなどの適切な還元剤で還元することにより調製することができる(方法3)。
方法3
【化4】
【0111】
このような化合物はまた、還元アミノ化プロセスにおいて、一級アミンとアルキルアルデヒドとを反応させた後、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤と反応させて、調製することができる(方法4)。
方法4
【化5】
【0112】
ペンダントアリール又はヘテロアリール(Het)置換基を有する化合物は、適切に置換されたハロゲン含有又はトリフレート含有基質を、適切なアリール又はヘテロアリールボロン酸又はエステルと、パラジウム触媒下でスズキ(Suzuki)カップリング反応により調製することができる(方法5)。
方法5
【化6】
【0113】
ペンダントアリール又はヘテロアリール(Het)置換基を有する化合物はまた、適切に置換されたハロゲン又はトリフラート含有化学中間体と適切なアリール又はヘテロアリールボロン酸又はエステルを用いて、パラジウム触媒スズキカップリング反応を行い、次に得られたアリール又はヘテロアリール生成物を最終生成物に変化させることにより調製することもできる(方法6)。
方法6
【化7】
【0114】
アルキル及び/又はアリールエーテル結合置換基を含む化合物は、ナトリウム又は水素化ナトリウム又は炭酸セシウムのような塩基の存在下で、アルコール及び/又はフェノールによる活性化ハロゲン原子の置換によって調製することができる(方法7)。
方法7
【化8】
【0115】
チオアルキル及び/又はチオアリールエーテル結合置換基を含む化合物は、ナトリウム又は水素化ナトリウム又は炭酸セシウムのような塩基の存在下で、活性化されたハロゲン原子をチオール及び/又はチオフェノールによって置換することにより、又はチオール又はチオフェノールの金属塩との直接反応により調製することができる。得られたチオアルキル又はチオフェノール誘導体は、過酸化水素、過酸、金属錯体、及びオキサジリジンなどの適切な酸化試薬を用いて、これらの対応するスルホキシド又はスルホン誘導体に酸化することができる(方法8)。
方法8
【化9】
【0116】
当業者は、上記に概説した手順と類似の手順を用いることにより、式Iの他の化合物も調製できることを理解するであろう。
【0117】
本発明の治療方法
本発明の式Iの化合物は、IDO1又はTDOの阻害剤、又はIDO1及びTDOの両方の阻害剤であり得る。IDO1又はTDOのいずれかの阻害剤である化合物、ならびにIDO1及びTDOの二重阻害剤である化合物は、癌療法において有用であると予想される。したがって、ある実施態様では本発明は、ヒトを含む温血動物における癌の治療を必要とする対象に、治療有効量の式Iの化合物、又は式Iの化合物を含む医薬組成物を投与することによって、癌を治療する方法を提供する。
【0118】
本発明の具体的な態様において、式Iの化合物は、癌患者における腫瘍免疫を回復するのに有用であると期待される。本発明の化合物は、単独で、又は化学療法剤、放射線及び/又は免疫調節剤を含む他の癌治療法と組み合わせて有用であり得る。
【0119】
免疫調節剤としては、特に限定されないが、抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質(CTLA4及びPD1-4sなど)を調節する薬剤、及び養子T細胞療法(CARTなど)が挙げられる。したがって、式Iの化合物は、治療される具体的な症状に応じて、単独で、又は1又は2以上の他のそのような療法と組み合わせて、同時に又は連続して投与することができる。
【0120】
具体的な実施態様において式Iの化合物は、イピリムマブ(CTLA4の阻害剤)、ニボルマブ及びランブロリズマブ(両方ともPD-1の阻害剤)から選択される1又は2以上の免疫療法と組み合わせて投与され得る。
【0121】
式Iの化合物と組み合わせて投与することができる追加の化学療法剤には、特に限定されないが、Merck INdex (2006)の第14版(参照のため本明細書に組み込まれる)の癌化学療法薬処方に列挙されている化合物、例えばアスパラギナーゼ、ブレオマイシン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、コラスパーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、エトポシド、5-フルオロウラシル、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシウレア、イホスファミド、イリノテカン、ロイコボリン、ロムスチン、メクロレタミン、6-メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、プロカルバジン、ラロキシフェン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、チオグアニン、トポテカン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビンデシンがある。
【0122】
式Iの化合物と組み合わせて投与することができる更なる抗増殖剤には、特に限定されないが、BCNU、CCNU、DTIC及びアクチノマイシンDが含まれる。更に抗増殖剤には、特に限定されないが、Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics (Eleventh Edition), Molinoff et al.編(McGraw-Hill, pages 1225-1287 (2006)出版)(参照のため本明細書に組み込まれる)中の新生物疾患の治療に使用することが認められている化合物、例えばアミノグルテチミド、L-アスパラギナーゼ、アザチオプリン、5-アザシチジンクラドリビン、ブスルファン、ジエチルスチルベストロール、2',2'-ジフルオロデオキシシチジン、ドセタキセル、エリスロヒドロキシノニルアデニン、エチニルエストラジオール、5-フルオロデオキシウリジン、5-フルオロデオキシウリジン一リン酸、リン酸フルダラビン、フルオキシメステロン、フルタミド、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、イダルビシン、インターフェロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メルファラン、ミトタン、パクリタキセル、ペントスタチン、N-ホスホノアセチル-L-アスパラギン酸(PALA)、プリカマイシン、セムスチン、テニプドシド、テストステロンプロピオネート、チオテパ、トリメチルメラミン、ウリジン、及びビノレルビンがある。
【0123】
式Iの化合物と組み合わせて投与することができる更なる抗増殖剤には、特に限定されないが、発癌及び腫瘍増殖に必要とされる特異的標的化分子を妨害することによって癌細胞の増殖を阻止する他の分子標的化剤が含まれる。例には、小分子タンパク質及び脂質キナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、分子標的化ヒト化モノクローナル抗体及びモノクローナル抗体薬物コンジュゲートが含まれる。このような阻害剤の例としては、リツキシマブ、トラスツズマブ、アレムツズマブ、トシツモマブ-I131、セツキシマブ、イブリツモマブチウキセタン、ベバシズマブ、パニツムマブ、オファツムマブ、イピリムマブ、ブレンツキシマブベドチン、パーツズマブ、アド-トラスツズマブエムタンシン、ラムシルマブ、オビヌツズマブ、ニボルマブ、ランブロリズマブ、ジヌツキシマブ、イマチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ソラフェニブ、ダサチニブ、スニチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、クリゾチニブ、ルキソリチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、アキシチニブ、ボスチニブ、カボザニチニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、トファシチニブ、アファチニブ、ダブラフェニブ、イブルチニブ、及びトラメチニブが挙げられる。
【0124】
広範囲の癌が本発明の化合物によって治療され得る。本発明に従って治療され得る癌には、特に限定されないが、結腸直腸癌、乳房の癌、黒色腫、生殖器、呼吸器、脳、消化管、尿路、眼、肝臓、皮膚、頭部及び首、甲状腺、副甲状腺の癌、及びこれらの遠隔転移が含まれる。これらの障害にはまた、リンパ腫、肉腫、及び白血病も含まれる。
【0125】
乳癌の例には、特に限定されないが、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、インサイチュ乳管癌、及びインサイチュ小葉癌が含まれる。
【0126】
気道の癌の例には、特に限定されないが、小細胞及び非小細胞肺癌ならびに気管支腺腫及び胸膜肺芽腫が含まれる。
【0127】
脳癌の例には、分析対象物、脳幹及び視床下部膠腫、小脳及び大脳星状細胞腫、髄芽腫、上衣腫、並びに神経外胚葉腫瘍及び松果体腫瘍が含まれる。
【0128】
男性生殖器の腫瘍には、特に限定されないが、前立腺癌及び精巣癌が含まれる。
【0129】
女性生殖器の腫瘍には、特に限定されないが、子宮内膜癌、子宮頸癌、卵巣癌、膣癌及び外陰癌ならびに子宮肉腫が含まれる。
【0130】
消化管の腫瘍としては、特に限定されないが、肛門、結腸、結腸直腸、食道、胆嚢、胃、膵臓、直腸、小腸、及び唾液腺の癌が含まれる。
【0131】
尿路の腫瘍には、特に限定されないが、膀胱、陰茎、腎臓、腎盂、尿管、及び尿道がんが含まれる。
【0132】
眼の癌には、特に限定されないが、眼内黒色腫及び網膜芽細胞腫が含まれる。
【0133】
肝臓癌の例には、特に限定されないが、肝細胞癌(線維層状変異体を伴う又は伴わない肝細胞癌)、胆管癌(肝内胆管癌)、及び混合肝細胞胆管癌にが含まれる。
【0134】
皮膚癌には、特に限定されないが、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚癌、及び非黒色腫皮膚癌が含まれる。
【0135】
頭頸部癌には、特に限定されないが、喉頭/下咽頭/鼻咽頭/口腔咽頭癌、及び口唇及び口腔癌が含まれる。リンパ腫には、特に限定されないが、AIDS関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、ホジキン病、及び中枢神経系のリンパ腫が含まれる。
【0136】
肉腫には、特に限定されないが、軟部組織の肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫、及び横紋筋肉腫が含まれる。白血病には、特に限定されないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病及び毛状細胞白血病が含まれる。
【0137】
これらの障害は、ヒトにおいてよく解析されているが、他の温血動物においても同様の病因で存在し、本発明の化合物によって治療することができる。
【0138】
具体的な治療法が、治療薬の投与において日常的に考慮される様々な要因に依存する選択された投与経路を採用することは、当業者には理解されるであろう。本発明の化合物の最適な治療過程、すなわち治療様式、及び規定された日数の間に与えられる1日当たりの投与回数が、従来の治療試験を用いて当業者によって確認され得ることは、当業者により更に理解されるであろう。
【0139】
治療投薬量は1日当たり1mg~30gの範囲にあると思われる。具体的な患者のために選択される具体的な用量レベルは、使用される具体的な化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、及び排泄率、薬剤の組み合わせ、及び治療を受けている症状の重症度を含む種々の要因に依存するであろう。
【0140】
式Iのいくつかの化合物は、IDO1の阻害剤であると同様に、IDO2も阻害し得る。IDO1及びIDO2の二重阻害剤である化合物もまた、癌療法において有用であると予想される。したがって、別の態様において本発明は、阻害が必要なヒトを含む温血動物においてIDO1及びIDO2を阻害する方法であって、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、IDO1及びIDO2を阻害するのに有効な量で投与することを含む。
【0141】
IDO(IDO1及びIDO2)及び/又はTDOの阻害剤である化合物は、癌の治療だけでなく、ある範囲の他の疾患又は症状(例えば、PCT国際公開第WO2015/082499号及びその中で言及されている科学文献で考察されている;これらの全ては参照のため本明細書に組み込まれる)の治療においても有効であり得ることが報告されている。例えばそのような化合物は、炎症症状、感染性疾患、中枢神経系疾患又は障害、冠状動脈性心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性の生殖器健康状態に関連する症状又は障害、及び白内障の治療に有用であり得る。したがって、本発明の式Iの化合物はまた、そのような疾患又は症状の治療に有用であり得る。
【0142】
式Iの化合物により治療され得る炎症症状の例には、免疫B細胞、T細胞、樹状細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、及び/又は好中球調節不全に関連する症状が含まれる。
【0143】
式Iの化合物によって治療することができる感染症の例には、細菌感染症、ウイルス感染症、例えば腸感染、C型肝炎、敗血症及び敗血症誘発性低血圧が含まれる。
【0144】
式Iの化合物によって治療することができる中枢神経系疾患又は障害の例には、筋萎縮性側索硬化症(AML)、ハンチントン病、アルツハイマー病、疼痛、うつ病などの情動障害を含む精神障害、多発性硬化症、パーキンソン病、及びHIV関連神経認知低下が含まれる。
【0145】
式Iの化合物によって治療することができる女性の生殖器健康状態に関連する症状又は障害の例は、子宮内膜症でであり、女性の生殖器健康に関連する健康状態は避妊及び中絶を含む。
【0146】
本発明の医薬組成物
本発明は、本発明の式Iの1又は2以上の化合物及び医薬的に許容し得る担体を含む医薬組成物を含む。
【0147】
医薬的に許容し得る賦形剤、アジュバント、担体、緩衝剤、又は安定剤は無毒でなければならず、活性成分の有効性を妨害すべきではない。担体又は他の物質の正確な性質は、投与経路に依存する。
【0148】
化合物は、投薬単位製剤で、経口、局所、非経口、吸入又は噴霧又は経直腸的に投与することができる。用語「注射による投与」は、静脈内、筋肉内、皮下、及び非経口注射、ならびに注入技術の使用が含まれる。1又は2以上の非毒性の医薬的に許容し得る担体とともに、及び所望の他の活性成分とともに、1又は2以上の化合物が存在してもよい。
【0149】
経口使用が意図される組成物は、医薬組成物の製造のための当該分野で公知の任意の適切な方法に従って調製することができる。そのような組成物は、口当たりの良い調製物を提供するために、希釈剤、甘味剤、香味剤、着色剤、及び保存剤からなる群から選択される1又は2以上の物質を含有し得る。錠剤は、錠剤の製造に適した無毒性の医薬的に許容し得る賦形剤との混合物中に活性成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、又はリン酸ナトリウム;造粒剤及び崩壊剤、例えばコーンスターチ又はアルギン酸;及び結合剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、又はタルクでもよい。錠剤は被覆されていなくてもよく、又は胃腸管における崩壊及び吸収を遅延させ、それにより長期間にわたって持続作用を提供するための、既知の技術によって被覆してもよい。例えば、グリセリルモノステアレート又はグリセリルジステアレートのような時間遅延材料を使用することができる。これらの化合物はまた、速やかに放出される固体形態で調製することもできる。
【0150】
経口使用のための製剤はまた、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合されている硬質ゼラチンカプセルとして、又は活性成分が水又は油媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィン又はオリーブ油と混合されている軟質ゼラチンカプセルとして提供されてもよい。
【0151】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤との混合物中に活性物質を含有する。そのような賦形剤は、懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、及びアラビアゴム;分散剤又は湿潤剤は天然リン脂質、例えばレシチン、又は縮合生成物又は脂肪酸とのアルキレンオキシド、例えばポリオキシエチレンステアレート、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノールで、又はエチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレアート、又はエチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトール無水物由来の部分エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートである。水性懸濁液はまた、1又は2以上の保存剤、例えばエチル若しくはn-プロピルp-ヒドロキシベンゾエート、1又は2以上の着色剤、1又は2以上の香味剤、及び1又は2以上の甘味剤、例えばスクロース又はサッカリンを含み得る。
【0152】
水を添加することによって水性懸濁液を調製するのに適した分散性粉末及び顆粒は、活性成分を、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1又は2以上の保存剤との混合物中に提供する。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤は、既に上記したものによって例示される。更なる賦形剤、例えば甘味剤、香味材及び着色剤もまた存在し得る。
【0153】
化合物はまた、非水性液体製剤の形態、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油又はピーナッツ油のような植物油、又は液体パラフィンのような鉱油中に、活性成分を懸濁させることによって製剤化することができる油性懸濁液の形態でもよい。油性懸濁液は、増粘剤、例えば蜜蝋、硬質パラフィン又はセチルアルコールを含有してもよい。口当たりの良い経口製剤を提供するために、上記のような甘味剤、及び香味剤を添加することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸のような抗酸化剤の添加によって保存し得る。
【0154】
本発明の医薬組成物はまた、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油性相は、植物油、例えばオリーブ油又はラッカセイ油、又は鉱油、例えば流動パラフィン、又はこれらの混合物でもよい。適切な乳化剤は、天然ゴム、例えばアラビアゴム又はトラガカントゴム、天然リン脂質、例えば大豆、レシチン、及び脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導されるエステル又は部分エステル、例えばモノオレイン酸ソルビタン、及び前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンでもよい。エマルジョンはまた、甘味剤及び香味剤を含有してもよい。
【0155】
シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、又はスクロースを用いて製剤化することができる。そのような製剤はまた、粘滑剤、保存剤、香味剤、及び着色剤を含み得る。
【0156】
化合物はまた、薬物の直腸投与のための坐剤の形態で投与することもできる。これらの組成物は、常温では固体であるが、直腸温度で液体であり、したがって直腸内で溶解して薬物を放出する適切な非刺激性賦形剤に薬物を混合することによって調製することができる。このような物質には、カカオバター及びポリエチレングリコールが含まれる。
【実施例
【0157】
以下の実施例は、本発明の化合物及びこれらの調製方法の代表例である。しかしながら、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0158】
合成手順
明示されていない出発物質は、商業的に入手可能であるか、又はその合成が化学文献に記載されているか、又は当業者に公知の方法によって調製することができる。例示化合物は、1NMR分光法、APCIイオン化質量分析法、融点、及び燃焼又はHRMS分析により解析された。例示化合物の純度はHPLC分析によって測定し、すべての化合物について>95%であることが判明した。
【0159】
全てのカラムクロマトグラフィーにシリカゲル60(SiO2)(0.040~0.063mm)を用いた。
【0160】
略語
NMR: 核磁気共鳴
ESI: 電子噴霧イオン化
APCI: 大気圧化学イオン化
HPLC: 高速液体クロマトグラフィー
LCMS: 液体クロマトグラフィー-質量分析
HRMS: 高分解能質量分析
mp: 融点
DMF: ジメチルホルムアミド
EtOAc: 酢酸エチル
DCM: ジクロロメタン
MeOH: メタノール
THF: テトラヒドロフラン
HOAc: 酢酸
dppf: 2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDCI: 1-エチル-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
TEA: トリエチルアミン
【0161】
方法1.代表例
5-ブロモ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(1)
【化10】
【0162】
無水DMF(10mL)中のアセトヒドロキサム酸(0.61g、8.13mmol)の窒素下の溶液にカリウムtert-ブトキシド(0.91g、8.14mmol)を加えた。反応混合物を20℃で2時間撹拌した。次に、5-ブロモ-2-クロロ-4,6-ジメチルニコチノニトリル(1.00g、4.07mmol)を加え、得られた混合物を20℃で24時間撹拌し、次にH2O(150ml)で希釈し、1時間撹拌した。得られた白色沈殿物を濾過し、水で洗浄した。濾液をEtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ(Na24)、溶媒を真空下で蒸発させて、更なる物質を得た。単離された固体及び抽出された物質の両方を合わせ、石油エーテル/EtOAcの0~50%勾配で溶出するSiO2上のクロマトグラフィーに付した。カラム精製した生成物をDCM/石油エーテルから再結晶して、5-ブロモ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(1)(0.68g、69%)を白色の固体として得た。融点(DCM/石油エーテル)208-211℃,1H NMR [(CD3)2SO] δ 6.24 (s, 2H, NH2), 2.66 (6H, 2 x CH3), LCMS [M+H] = 24 及び 244. 元素分析: C8H8BrN3O: 計算値: C, 36.7; H, 3.3; N, 17.4; 実測値: C, 36.9; H, 3.2, N, 17.4%。
【0163】
同様にして以下が調製された:
イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(2)
【化11】
【0164】
1,2-ジメトキシエタン中の2-クロロニコチノニトリルから収率48%で;
【0165】
5-クロロ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(3)
【化12】
【0166】
2,5-ジクロロ-4,6-ジメチルニコチノニトリルから収率75%で;融点(DCM/石油エーテル)214-216℃, 1H NMR [(CD3)2SO] δ 6.25 (bs, 2H, NH2), 2.64 (s, 3H, CH3), 2.61 (s, 3H, CH3); LCMS [M+H]=198; HPLC 99.8%; 元素分析:C8H8ClN3O: 計算値: C, 48.6; H, 4.1; N, 21.4; 実測値: C, 48.8; H, 3.9, N, 21.4%。
【0167】
4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(4)
【化13】
【0168】
2-クロロ-4,6-ジメチルニコチノニトリルから収率40%で;融点(DCM/石油エーテル)156-158℃; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 6.98 (s, 1H), 6.09 (bs, 2H, NH2), 2.57 (d, J =0.6 Hz, 3H, CH3), 2.48 (s, 3H, CH3); HPLC 99.9%; 元素分析:C8H9N3O: 計算値: C, 58.9; H,5.6; N, 25.5; 実測値: C,59.0; H, 5.6; N, 25.9%。
【0169】
4,5,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(5)
【化14】
【0170】
2-クロロ-4,5,6-トリメチルニコチノニトリルから収率39%で;融点(DCM/石油エーテル)204-207℃; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 6.04 (bs, 2H, NH2), 2.44 (s, 6H, 2 x CH3), 2.14 (s, 3H, CH3); HPLC 99.9%; 元素分析: C9H11N3O: 計算値: C, 61.0; H, 6.3; N, 23.7; 実測値: C, 61.0; H, 6.3; N, 23.7%。
【0171】
5-ブロモイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(6)
【化15】
【0172】
5-ブロモ-2-クロロニコチノニトリルから収率60%で;融点(DCM/石油エーテル)231-234 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.63 ((d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.71 (bs, 2H, NH2); HPLC 99.6%; LCMS [M+H] 214 及び 216; 元素分析: C6H4BrN3O: 計算値: C, 33.7; H, 1.9; N, 19.6; 実測値: C, 33.9; H, 1.7; N, 19.5%。
【0173】
6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(7)
【化16】
【0174】
2-クロロ-6-メチルニコチノニトリルから収率40%で;融点(DCM/石油エーテル)224-226 °C; HPLC 100%; LCMS [M+H]=150; 元素分析: C7H7N3O: 計算値: C, 56.4; H, 4.7; N, 28.2; 実測値: C; 56.6; H, 4.5; N, 28.2%。
【0175】
5-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(8)
【化17】
【0176】
2,5-ジクロロニコチノニトリルから収率79%で;融点(DCM/石油エーテル)257-260 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.57 (d, J=2.4 Hz, 1H), 8.42 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.72 (s, 2H, NH2), HPLC 99.9%; LCMS [M+H]=170; 元素分析: C6H4ClN3O: 計算値: C, 42.5; H, 2.4; N, 24.8; 実測値: C, 42.6; H, 2.2; N, 24.6%。
【0177】
イソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(9)
【化18】
【0178】
2-クロロキノリン-3-カルボニトリルから収率72%で;融点(DCM/石油エーテル)261-263 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.93 (s, 1H), 8.16 (dd, J=8.3, 1.0 Hz, 1H), 7.99 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.87 (ddd, J=8.5, 6.8, 1.4 Hz, 1H), 7.59 (ddd, J=8.1, 6.8, 1.1 Hz, 1H), 6.89 (s, 2H, NH2). HPLC 99.6%; 元素分析: C10H7N3O: 計算値: C, 64.9; H, 3.8; N, 22.7; C, 65.0; H, 3.7; N, 22.7%。
【0179】
5,6,7,8-テトラヒドロイソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(10)
【化19】
【0180】
2-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-カルボニトリルから収率61%で;融点(DCM/MeOH)236-239 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.92 (s, 1H), 6.46 (bs, 2H, NH2), 2.88 (t, J=6.4 Hz, 2H), 2.83 (t, J=6.2 Hz, 2H), 1.87-1.74 (m, 4H); HPLC 100%; LCMS [M+H]= 190; 元素分析: C10H11N3O: 計算値: C, 63.5; H, 5.9; N, 22.2; 実測値: C, 63.6; H, 5.9, N, 22.2%。
【0181】
6-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(11)
【化20】
【0182】
2,6-ジクロロニコチノニトリルから収率2%で;融点(DCM/MeOH)238-241°C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.33 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.48 (d, J=8.1 Hz, 1H), 6.76 (bs, 2H, NH2); LCMS [M+H]=170; HPLC 99.9%, 元素分析: C6H4ClNO3: 計算値: C, 42.5; H, 2.4; N, 24.8; 実測値: C, 42.7; H, 2.3; N, 24.7%。
【0183】
イソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(12)
【化21】
【0184】
1,4-ジオキサン中の4-クロロピリミジン-5-カルボニトリルから収率15%で;融点(DCM/石油エーテル)>295 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.29 (s, 1H), 9.08 (s, 1H ), 7.00 (bs, 2H, NH2); LCMS [M+H]=137; HPLC 96.0%; 元素分析: C5H4N4O: 計算値: C, 44.1; H, 3.0; N, 41.2; 実測値: C, 44.3; H, 2.9; N, 40.9%。
【0185】
4-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(13)
【化22】
【0186】
1,2-ジメトキシエタン中の2-クロロ-4-フェニルニコチノニトリルから収率26.6%で;融点(DCM/石油エーテル)196-199 °C ; LCMS [M+H]=212; HPLC 99.7%; 元素分析: C12H9N3O: 計算値: C, 68.2; H, 4.3; N, 19.9; 実測値: C, 68.4; H, 4.2; N, 20.0%。
【0187】
5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(14)
【化23】
【0188】
1,2-ジメトキシエタン中の2-クロロ-5-フルオロニコチノニトリルから収率45%で;融点(DCM/石油エーテル)223-226 °C; LCMS [M+H]=154; HPLC 99.8%; 元素分析: C6H4FN3O: 計算値: C, 47.1; H, 2.6; N, 27.4 実測値: C, 47.3; H, 2.5 N, 27.7%。
【0189】
6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(15)
【化24】
【0190】
2-クロロ-6-フェニルニコチノニトリルから収率48%で;融点(DCM/石油エーテル)236-238 °C; LCMS [M+H]=212; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.36 (d, J=8.1 Hz, 1H), 8.17- 8.14 (m, 2H), 7.97 (d, J=8.27 Hz, 1H); 7.56-7.48 9 (m, 3H), 6.65 (s, 2H, NH2); HPLC 100%; 元素分析: C12H9N3O: 計算値: C, 68.2; H, 4.3; N, 19.9; 実測値: C,68.3; H, 4.2; N , 19.8%。
【0191】
5-ヨードイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(16)
【化25】
【0192】
2-クロロ-5-ヨードニコチノニトリルから収率35%で;融点(DCM/MeOH)243-246°C; LCMS [M+H]=262; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.69 (2xd, J=2.1 Hz, 2H), 6.68 (bs, 2H, NH2); HPLC 99.9%; 元素分析: C6H4IN3O: 計算値: C, 27.6; H, 1.5; N; 16.1; 実測値: C, 27.7; H, 1.6; N, 16.0%。
【0193】
イソオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-3-アミン(17)
【化26】
【0194】
4-クロロニコチノニトリルから収率11%で;融点(DCM/MeOH)189-192°C; LCMS [M+H]=136; HPLC 99.7%. HRMS (ESI+) 元素分析: C6H6N3O 136.0505; 実測値: 136.0502。
【0195】
6-クロロ-4-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(42)
【化27】
【0196】
2,6-ジクロロ-4-メチルニコチノニトリルから、融点 225-228 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.28 (s, 1H), 6.33 (br s, 2H, NH2), 2.63 (s, 3H, CH3); HPLC 99.3%; LCMS 実測値: [M+H]=184, 186。
【0197】
イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(43)
【化28】
【0198】
6-アミノ-2-クロロニコチノニトリルから、融点205-208 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.71 (d, J=8.8 Hz, 1H), 6.70 (br s, 2H, NH2), 6.31 (d, J=8.8 Hz, 1H), 6.08 (br s, 2H, NH2); HPLC 99.0%; LCMS 実測値: [M+H]=151。
【0199】
5-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(44)
【化29】
【0200】
5-メチル-2-クロロニコチネートから、融点 232-234 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.35 (d, J=1.2 Hz, 1H), 8.07 (d, J=1.2 Hz, 1H), 6.57 (br s, 2H, NH2), 2.39 (s, 3H, CH3); HPLC 96.4%. LCMS 実測値: [M+H]=150。
【0201】
5,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(45)
【化30】
【0202】
2-クロロ-5,6-ジメチルニコチノニトリルから、融点263-266 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.95 (s, 1H), 6.47 (br s, 2H, NH2), 2.49 (s, 3H, CH3), 2.31 (s, 3H, CH3); HPLC 99.1%; LCMS 実測値: [M+H]=164。
【0203】
6-メチル-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(46)
【化31】
【0204】
2-クロロ-6-メチル-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリルから、融点112-114 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.70 (s, 1H), 6.07 (br s, 2H, NH2), 2.68 (s, 3H, CH3); HPLC 97.7%. LCMS 実測値: [M+H]=218。
【0205】
6-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(47)
【化32】
【0206】
2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリルから収率31%で。融点(DCM/MeOH)226-228 °C; 1H NMR [(CD3)2SO]δ 8.60 (d, J = 7.90 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 7.90 Hz, 1H), 6.93 (brs 2H); 元素分析: C7H4F3N3O: 計算値: C, 41.4, H, 2.0; N, 20.7; 実測値: C, 41.4, H, 1.8; N, 20.5%。
【0207】
6-イソプロピルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(48)
【化33】
【0208】
2-クロロ-6-イソプロピルニコチノニトリルから収率79%で。融点(DCM/石油エーテル)165-168 °; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.18 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.53 (brs, 2H), 3.11 ( sp, J = 6.9 Hz, 1H), 1.25 (d, J = 6.9 Hz, 6H); 元素分析: C9H11N3O: 計算値: C, 61.0; H, 6.3 N, 23.7; 実測値: C, 61.2; H, 6.4; N, 23.5%。
【0209】
5-ニトロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(49)
【化34】
【0210】
5-ニトロ-2-クロロニコチノニトリルから、融点 >290 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.37 (d, J=2.8 Hz, 1H), 9.27 (d, J=2.8 Hz, 1H), 7.06 (br s, 2H, NH2); HPLC 99.8%. LCMS 実測値: [M+H]=181。
【0211】
エチル3-アミノ-6-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(50)
【化35】
【0212】
エチル6-クロロ-5-シアノ-2-(トリフルオロメチル)ニコチネートから、融点177-180 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.95 (s, 1H), 7.08 (br s, 2H, NH2), 4.40 (q, J=8.0 Hz, 2H, OCH2). 1.34 (t, J=8.0 Hz, 3H, CH3); HPLC 99.1%. LCMS 実測値: [M+H]=276。
【0213】
4-メトキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(51)
【化36】
【0214】
2-クロロ-4-メトキシニコチノニトリルから、融点241-243 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.35 (d, J=5.9 Hz, 1H), 6.91 (d, J=5.9 Hz, 1H), 6.17 (br s, 2H, NH2), 3.99 (s, 3H); HPLC 97.6%. LCMS 実測値: [M+H]=166。
【0215】
5-(ジフルオロメトキシ)-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(52)
【化37】
【0216】
2-クロロ-5-(ジフルオロメトキシ)-4,6-ジメチルニコチノニトリルから、融点 151-153 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.05 (t, J=74 Hz, 1H), 6.23 (br s, 2H, NH2), 2.54 (s, 3H), 2.51 (s, 3H); HPLC 99.7%. LCMS 実測値: [M+H]=230。
【0217】
エチル3-アミノ-6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(53)
【化38】
【0218】
エチル6-クロロ-5-シアノ-2-メチルニコチネートから、融点178-180 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.86 (s, 1H), 6.81 (br s, 2H, NH2), 4.35 (q, J=7.2 Hz, 2H, OCH2), 2.80 (s, 3H, CH3), 1.36 (t, J=7.2 Hz, 3H, CH3); HPLC 99.6%. LCMS 実測値: [M+H]=222。
【0219】
エチル3-アミノ-6-(ジフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-カルボキシラート(54)
【化39】
【0220】
エチル6-クロロ-5-シアノ-2-(ジフルオロメチル)ニコチネートから、融点158-160 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.05 (s, 1H), 7.59 (t, J=53 Hz, 1H), 7.04 (br s, 2H, NH2), 4.39 (q, J=6.8 Hz, 2H, OCH2), 1.37 (t, J=6.8 Hz, 3H, CH3); HPLC 99.1%. LCMS 実測値: [M+H]=258。
【0221】
5-フルオロ-6-モルホリノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(55)
【化40】
【0222】
2-クロロ-5-フルオロ-6-モルホリノニコチノニトリルから、融点168-170 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.86 (d, J=12.8 Hz, 1H), 6.33 (br s, 2H, NH2), 3.72 (br s, 4H, CH2O), 3.51 (br s, 4H, CH2N); HPLC 98.0%. LCMS 実測値: [M+H]=239。
【0223】
N6-シクロプロピル-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(56)
【化41】
【0224】
2-クロロ-6-(シクロプロピルアミノ)-5-フルオロニコチノニトリルから、融点182-184 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.66 (d, J=12.9 Hz, 1H), 7.63 (br s, 1H, NH), 6.14 (br, 2H, NH2), 2.75 (m, 1H, CHN), 0.73 (m, 2H, CH2), 0.56 (m, 2H, CH2); HPLC 99.4%. LCMS 実測値: [M+H]=209。
【0225】
5-フルオロ-N6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(57)
【化42】
【0226】
2-クロロ-6-(ジメチルアミノ)-5-フルオロニコチノニトリルから、融点186-189 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.74 (d, J=13.2 Hz, 1H), 5.76 (br, 2H, NH2), 3.11 (s, 6H, NMe2); HPLC 96.2%. LCMS 実測値: [M+H]=197。
【0227】
6-(フラン-2-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(58)
【化43】
【0228】
2-クロロ-6-(フラン-2-イル)ニコチノニトリルから、融点269-272 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.31 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.93 (d, J=1.2 Hz, 1H), 7.72 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.28 (d, J=3.2 Hz, 1H), 6.72 (dd, J=3.2, 1.2 Hz, 1H), 6.64 (br s, 2H, NH2). HPLC 98.7%. LCMS 実測値: [M+H]=202。
【0229】
6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]イソオキサゾロ[4,5-e]ピリジン-3-アミン(59)
【化44】
【0230】
2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-3-カルボニトリルから、融点217-220 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.99 (s, 1H), 6.47 (br s, 2H, NH2), 2.94 (m, 4H), 2.13 (m, 2H); HPLC 99.4%. LCMS 実測値: [M+H]=176。
【0231】
6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]イソオキサゾロ[4,5-e]ピリジン-3-アミン(60)
【化45】
【0232】
2-クロロ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-3-カルボニトリルから、融点 210-212 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.94 (s, 1H), 6.47 (br s, 2H, NH2), 3.02 (d, J=4.0 Hz, 2H), 2.87 (d, J=4.1 Hz, 2H), 1.83 (m, 2H), 1.61 (m, 4H); HPLC 96.6%. LCMS 実測値: [M+H]=204。
【0233】
6,6-ジメチル-5,6,7,8-テトラヒドロイソオキサゾロ[5,4-b]キノリン-3-アミン(61)
【化46】
【0234】
2-クロロ-6,6-ジメチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-カルボニトリルから、融点203-205 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.90 (s, 1H), 6.49 (br s, 2H, NH2), 2.62 (s, 2H), 2.06 (t, J=6.9 Hz, 2H), 1.65 (t, J=6.9 Hz, 2H), 0.97 (s, 6H); HPLC 99.1%. LCMS 実測値: [M+H]=218。
【0235】
7,8-ジヒドロ-5H-イソオキサゾロ[5,4-b]ピラノ[3,4-e]ピリジン-3-アミン(62)
【化47】
【0236】
2-クロロ-7,8-ジヒドロ-5H-ピラノ[4,3-b]ピリジン-3-カルボニトリルから、融点248-250 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.94 (s, 1H), 6.57 (br s, 2H, NH2), 4.81 (s, 2H), 4.00 (m, 2H), 2.97 (m, 2H); HPLC 97.8%. LCMS 実測値: [M+H]=192。
【0237】
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(63)
【化48】
【0238】
4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリルから、融点 >310 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.05 (s, 1H), 6.92 (br s, 2H, NH2), 2.56 (s, 3H, SCH3); HPLC 99.9%. LCMS 実測値: [M+H]=183。
【0239】
6-メチルイソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(64)
【化49】
【0240】
4-クロロ-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリルから、融点 180-182 oC; 1H NMR (CD3OD) δ 9.10 (s, 1H), 2.78 (s, 3H, CH3); HPLC 97.9%. LCMS 実測値: [M+H]=151。
【0241】
4-(メチルチオ)-6-フェニルイソオキサゾロ[5,4-d]ピリミジン-3-アミン(65)
【化50】
【0242】
4-クロロ-6-(メチルチオ)-2-フェニルピリミジン-5-カルボニトリルから、融点 230-233oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.48 (m, 2H), 7.57 (m, 3H), 6.37 (br s, 2H, NH2), 2.84 (s, 3H, SCH3); HPLC 98.3%. LCMS 実測値: [M+H]=259。
【0243】
6-クロロ-5-フルオロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(66)
【化51】
【0244】
20℃のアセトヒドロキサム酸(589mg、7.85mmol)のN-メチルモルホリン溶液(10mL)に、無水K2CO3(1.08g、7.83mmol)を加え、混合物をこの温度で1時間撹拌した。この混合物を氷中で冷却し、2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチノニトリル(1.00g、5.24mmol)を加え、反応混合物をゆっくりと20℃まで温め、この温度で3日間撹拌した。次に、反応混合物をH2Oで希釈し、K2CO3で塩基性化し、EtOAc中に抽出し、乾燥させた(Na2SO4)。溶媒の蒸発により半固体が得られ、これをクロマトグラフィー(SiO2/X4/EtOAc、0~20%)に付した。正確な質量を有する画分を合わせ、溶媒を蒸発させた。得られた残渣をDCM及びMeOHですりつぶして(66)(2.0mg、0.2%収率)を得た。融点243-245 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.32 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.77 (brs, 2H); HPLC 99.4%; 元素分析: C6H3ClFN3O.0.25 MeOH: 計算値: C, 38.38, H, 2.06; N, 21.49; 実測値: C, 38.32; H, 1.85, N, 21.54%。
【0245】
5,6-ジクロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(67)
【化52】
【0246】
N-メチルモルホリン中の2,5,6-トリクロロニコチノニトリル及びアセトヒドロキサム酸から室温で3日間で、67(収率3%)を得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.58 (s, 1H), 6.82 (brs, 2H), HPLC 96.5%, LCMS [M+H]=204/206。
【0247】
6-クロロ-4-(トリフルオロメチル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(68)
【化53】
【0248】
2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(102mg、0.42mmol)及びアセトヒドロキサム酸(315mg、4.2mmol)の純混合物を120℃で20時間加熱した。次に、冷却した反応混合物をH2Oで希釈し、K2CO3で塩基性化し、EtOAc中に抽出し、溶液を乾燥させた(Na2SO4)。溶媒の蒸発及び残渣のクロマトグラフィー(SiO2/石油エーテル/EtOAc 0~20%)により、68(4.0mg、収率4%)を得た、1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.95 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 6.24 (brs, 2H), HPLC 99.5%, LCMS [M+H]=238。
【0249】
5-(3-メトキシプロパ-1-イン-1-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(69)
【化54】
【0250】
DMF(6.0ml)とEt3N(6.0ml)中の2-クロロ-5-ヨードニコチノニトリル(277mg、1.05mmol)、CuI(19.8mg、0.104mmol)及びPdCl2(PPh32(44mg、0.022mmol)を、密封管中でN2を用いて脱気し、メチルプロパルギルエーテル(1.1ml、910mg、13mmol)を加え、反応混合物を20℃で2時間撹拌した。反応混合物をH2Oで希釈し、EtOAc中に抽出し、乾燥させた(Na2SO4)。溶媒の蒸発及びSiO2/石油エーテル/EtOAc(0~10%)上の残渣のクロマトグラフィーにより、2-クロロ-5-(3-メトキシプロパ-1-イン-1-イル)ニコチノニトリル(103mg、47.4%)を得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.80 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.39 (s, 2H), 3.59 (s, 3H), LCMS [M+H]=207。20%の石油エーテル/EtOAcによる更なる溶出により、ビス付加生成物である2,5-ビス((3-メトキシプロパ-1-イン-1-イル)オキシ)ニコチノニトリル(100mg、40%)を得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.90 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.56 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.49 (s, 2H), 4.40 (s, 2H), 3.39 (s, 3H), 3.35 (s, 3H), LCMS [M+H]=241。
【0251】
アセトヒドロキサム酸及びKOtBuを用いたDMF中の2-クロロ-5-(3-メトキシプロパ-1-イン-1-イル)ニコチノニトリルの同様の閉環により、収率24%で69が得られた、融点(DCM/石油エーテル)183-186 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.61 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.70 (brs, 2H), 4.37( s, 2H), 3.37 (s, 3H); HPLC 99.9%; LCMS [M+H]=204, C9H9N3O2: 計算値: C, 59.1, H, 4.5, N, 20.7; 実測値: C, 59.2, H, 4.3; N, 20.7%。
【0252】
方法2.代表例
【0253】
6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(18)
【化55】
【0254】
6-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミンのTHF溶液(15ml)に、40%ジメチルアミン水溶液(2ml)を加えた。反応混合物を20℃で4日間撹拌した。過剰の溶媒を真空下で除去し、得られた沈殿物を濾過し、固体を集めた。濾液をEtOAc(20mL×3)で抽出して、更なる物質を得た。合わせた生成物を石油エーテル/EtOAcの0~75%勾配で溶出するSiO2上のクロマトグラフィーに付して、N6,N6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,6-ジアミン(18)(81mg;77% )を白色固体として得た。融点(DCM/石油エーテル)1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.85 (d, J=8.8 Hz, 1H), 6.57 (d, J=8.8 Hz, 1H), 1.13 (s, 2H, NH2); 3.09 [s, 6H, N(CH3)2]. LCMS [M+H]=179; HPLC 99.7%; 元素分析: C8H10N4O: 計算値:C, 53.9; H, 5.7; N, 31.4; 実測値: C, 54.1; H, 5.6; N, 31.5%。
【0255】
同様に以下を調製した。
【0256】
4,N4-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3,4-ジアミン(19)
【化56】
【0257】
4-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミンから収率74%で。融点(DCM/MeOH)218-220 °C; LCMS [M+H]=179; HPLC 99.9%. HRMS (ESI+) 元素分析: C7H11N4O: 計算値: 179.0927; 実測値: 179.0926。
【0258】
方法2.更なる例
一般的な実験手順
【化57】
【0259】
DMSO中のA(1.0当量)の溶液にB(2.0当量)及びKF(3.0当量)を加え、得られた混合物をマイクロ波反応器中で150℃で2時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取TLC(CH2Cl2/MeOH=20/1)により精製して所望の生成物を得た。
【0260】
上記方法を用いて以下の化合物が調製された:
【表1】
【0261】
方法3.代表例
5-クロロ-N3,4,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(20)
【化58】
【0262】
オルトギ酸トリメチル(3mL)中の5-クロロ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(0.21mg、1.05mmol)の混合物を20時間還流した。過剰量のオルトギ酸トリメチルを真空下で除去し、残渣をエタノール(10mL)に溶解し、NaBH4(284mg、7.7mmol)で処理し、混合物を20℃で3時間、次に50℃で20時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をH2O(50mL)中で撹拌した。得られた沈殿物を濾過し、更に水で洗浄した。回収した固体を、0~40%の石油エーテル/EtOAcの勾配で溶出するSiO2上のカラムクロマトグラフィーに付して精製した。DCM/石油エーテル、次に石油エーテル/EtOAc及び最後にMeOH/H2Oからの再結晶により、生成物である5-クロロ-N3,4,6-トリメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(20)(50mg、22.5%)を得た。融点 167-170 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 6.53 [(q, J=4.4 Hz 1H, NH(CH3)], 2.82 (d, J=4.9 Hz, 3H, NCH3); 2.62 (s, 3H, CH3), 2.60 (s, 3H, CH3); LCMS [M+H]=212.5; HPLC 97.5%; 元素分析: C9H10ClN3O: 計算値: C, 51.1; H, 4.8; N, 19.8; 実測値: C, 51.0; H, 4.5; N, 19.9%。
【0263】
方法4.代表例
【0264】
5-クロロ-N3,N3,4,6-テトラメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(21)
【化59】
【0265】
HOAc(5mL)中の5-クロロ-4,6-ジメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(0.10g、0.506mmol)の懸濁液に、パラホルムアルデヒド(0.65g、7.2mmol)及びNaBH3CN(0.45g、7.2mmol)を添加した。反応混合物を100℃で2時間加熱し、冷却し、K2CO3水溶液で塩基性化した。得られた沈殿物を濾過し、H2Oで洗浄し、SiO2上の0~75%石油エーテル/DCMの勾配で溶出するクロマトグラフィーを行って、5-クロロ-N3,N3,4,6-テトラメチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(21)(45mg;39%)を得た。融点(DCM/石油エーテル)112-113 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 2.90 [s, 6H, N(CH3)2], 2.65 (s, 3H, CH3), 2.63 (s, 3H, CH3); LCMS [M+H]=226.5; HPLC 98.3%; 元素分析: C10H12ClN3O: 計算値: C, 53.2; H, 5.4; N,18.6; 実測値: C, 53.1; H, 5.3; N,18.5%。
【0266】
方法5.代表例
5-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b’]ピリジン-3-アミン(22)
【化60】
【0267】
1,4-ジオキサン(6mL)中の5-ブロモイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(0.16g、0.76mmol)、(3-メトキシフェニル)ボロン酸(0.23g、152mmol)と2M K2HPO4(3mL)をN2で脱気した。PdCl2(dppf)(50mg、9%mol)を加え、反応混合物を撹拌し、70℃で一晩加熱した。ジオキサンを真空下で蒸発させ、残渣を水とEtOAcとの間で分配した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、溶媒を蒸発させた。残渣を0~30%の石油エーテル/EtOAcの勾配で溶出するクロマトグラフィーを行って、5-(3-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(22)(66mg、36%)を得た、融点(EtOAc/石油エーテル) 200~202℃、1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.83 (d, J=2.3 Hz, 1H), 8.59 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.45 (t, J=8.1 Hz, 1H), 7.28-7.26 (m, 2H), 7.02-7.03 (m, 1H), 7.00-6.99 (m, 1H), 6.68 (s, 2H, NH2), 3.85 (s, 3H, OCH3), LCMS [M+H]= 242, HPLC: 98.2%, 元素分析: C13H11N3O2: 計算値: C, 64.7; H, 4.6; N, 17.4; 実測値: C, 64.7; H, 4.6, N, 17.4%
【0268】
同様に以下を調製した。:
【0269】
5-(2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(23)
【化61】
【0270】
(2-メトキシフェニル)ボロン酸から収率19%で;融点(DCM/石油エーテル)191-193 °C; HPLC 98.6%: HRMS (ESI+) 元素分析: C13H12N3O2: 計算値: 242.0924; 実測値: 242.0928。
【0271】
5-フェニルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(24)
【化62】
【0272】
5-ブロモイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン及びフェニルボロン酸から収率13%で;融点(DCM/MeOH)249-252 °C; LCMS [M+H]=212; HPLC 99.3%. 元素分析: C7H9N3O.1/4 H2O: 計算値: C, 67.5; H, 4.4; N, 19.7; 実測値: C, 67.4; H, 4.2; N, 19.8%。
【0273】
5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(25)
【化63】
【0274】
3-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ボロン酸から収率18%で;融点(DCM/MeOH)258-261 °C; LCMS [M+H]=260; HPLC 99.6%; C13H10FN3O: C, 60.2; H, 4.0; N, 16.2; 実測値: C, 60.1; H, 3.8; N, 16.2%。
【0275】
5-(ピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(26)
【化64】
【0276】
3-ピリジルボロン酸から収率6%で;融点(MeOH)239-242 °C; HPLC 98.8%; HRMS (ESI+) 元素分析: C11H9N4O: 計算値: 213.0771; 実測値: 213.0779。
【0277】
5-(ピリジン-4-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(27)
【化65】
【0278】
4-ピリジルボロン酸から収率6%で;融点(DCM/MeOH)291-294 °C; HPLC 98.6%; HRMS (ESI+); calcd. for C11H9N4O: 計算値: 213.0771; 実測値: 213.0774。
【0279】
2-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(28)
【化66】
【0280】
(2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸から収率4%で;融点(MeOH/H2O)208-211 °C; HPLC 95.7%; HRMS (ESI+) 元素分析: C12H10N3O2: 計算値: 228.0768; 実測値: 228.0771。
【0281】
4-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)フェノール(29)
【化67】
【0282】
(4-ヒドロキシフェニル)ボロン酸から収率4%で;融点(MeOH)272-275 °C; HPLC 99.6%. HRMS (ESI+) 元素分析: C12H10N3O2: 計算値: 228.0768; 実測値: 228.0763。
【0283】
5-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(30)
【化68】
【0284】
(4-フルオロフェニル)ボロン酸から収率16%で;融点(MeOH)235-238 °C; HPLC 99.6%; 元素分析: C12H8FN3O: 計算値: C, 62.9; H, 3.5; N, 18.3; 実測値: C, 62.3; H, 3.4; N, 18.3%。
【0285】
5-(3-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(31)
【化69】
【0286】
(3-フルオロフェニル)ボロン酸から収率38%で;融点(MeOH)233-236°C; HPLC 98.4%; 元素分析: C12H8FN3O: 計算値: C, 62.9; H, 3.5; N, 18.3; 実測値: C, 62.5; H, 3.5; N, 18.1%。
【0287】
5-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(32)
【化70】
【0288】
(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸から収率18%で;融点(MeOH)258-261 °C; HPLC 99.5%; C12H7F2N3O: 計算値: C, 58.3; H, 2.8; N, 17.0; 実測値: C, 58.2; H, 2.7; N, 16.9%。
【0289】
5-(3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(33)
【化71】
【0290】
(3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)ボロン酸から収率5%で;融点(MeOH)210-211°C; HPLC 99%; HRMS (ESI+) 元素分析: C13H10F2N3O2: 計算値: 278.0737; 実測値: 278.0736。
【0291】
5-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(34)
【化72】
【0292】
(2,4-ジクロロフェニル)ボロン酸から収率5%で;融点(石油エーテル/EtOAc)233-236 °C; HPLC 97%; 元素分析: C12H7Cl2N3O: 計算値: C 51.4; H, 2.5; N, 15.0; 実測値: C, 51.3; H, 2.6; N, 14.8%。
【0293】
5-(2,3,4-トリクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(35)
【化73】
【0294】
(2,3,4-トリクロロフェニル)ボロン酸から収率3%で;融点(DCM/MeOH)250-153 °C; HPLC 97.5% LCMS [M+H] 314 及び 316. HRMS (ESI+) 元素分析: C12H7Cl3N3O: 計算値: 313.9648; 実測値: 313.9649。
【0295】
5-(4-(トリフルオロメチルフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(36)
【化74】
【0296】
(4-トリフルオロメチルフェニル)ボロン酸から収率17%で;融点(MeOH)267-270 °C; HPLC 99.9%; LCMS (M+H) 281; C13H8F3N3O: 計算値: C, 55.9; H, 3.0; N, 15.0; 実測値: C, 55.8; H, 2.8; N, 15.0%。
【0297】
5-(3-アミノフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(37)
【化75】
【0298】
(3-アミノフェニル)ボロン酸から収率83%で;融点(MeOH/H2O)220-221 oC; HPLC 96.0%; LCMS (M+H) 227; 元素分析: C12H10N4O: 計算値: C, 63.7; H, 4.5; N, 24.8; C, 64, H, 4.5; N, 24.5%。
【0299】
メチル3-(3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-5-イル)ベンゾエート(38)
【化76】
【0300】
(3-(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸から収率28%で;融点(MeOH)221-223 °C; HPLC 98.2%; LCMS (M+H) 270; 元素分析: C14H11N3O3: 計算値: C, 62.4; H, 4.1; N, 15.6; 実測値: C, 62.1; H, 4.1; N, 15.6%。
【0301】
5-(6-フルオロピリジン-3-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(39)
【化77】
【0302】
(6-フルオロピリジン-3-イル)ボロン酸から収率37%で;融点(MeOH)278-281 °C; HPLC 99.4%; HRMS (ESI+) 元素分析: C11H8FN4O: 計算値: 231.0677; 実測値: 231.0680。
【0303】
5-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(40)
【化78】
【0304】
(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ボロン酸から収率8.2%で;融点(MeOH)195-198 °C; LCMS [M+H]=314; HPLC 98.5%; 元素分析: C13H7ClF3N3O: 計算値: C, 49.2; H, 2.2; N, 13.4; 実測値: C, 49.7; H, 2.1; N, 13.3%。
【0305】
方法6.代表的な手順及び更なる例
【0306】
6-(4-メトキシフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(70)
【化79】
【0307】
ジメトキシエタン(6ml)、EtOH(6ml)、及びH2O(6ml)中の2,6-ジクロロニコチン酸(1.0g、5.21mmol)、4-メトキシフェニルボロン酸(0.96g、1.15mmol、1.2当量)、K2CO3(2.5g、3.5当量)の混合物をN2で脱気し、次にPd(dppf)Cl2(180mg)を加え、反応混合物をN2下で2時間還流した。混合物を蒸発乾固させ、得られた固体をEtOAc中で撹拌し、濾過した。集めた固体を少量の水に溶解し、溶液を2M HClで注意深く酸性化した。得られた沈殿物を濾過し、母液を更にEtOAcで抽出し、乾燥させた(Na2SO4)。溶媒を蒸発させると更に物質が得られた。両方の固体を合わせ、MeOH/DCMから再結晶化させて、2-クロロ-6-(4-メトキシフェニル)ニコチン酸(196mg、16%)を得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 13.62 (br , 1H, CO2H), 8.25 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.03 (s, J = 8.1 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 3.84 (s, 3H, OCH3)。これを更に精製することなく直接使用した。
【0308】
痕跡量のDMFを含む2-クロロ-6-(4-メトキシフェニル)ニコチン酸(196mg、0.74mmol)及びSOCl2(10ml)の混合物を2時間還流した。過剰のSOCl2を真空下で除去し、得られた残渣を無水1,4-ジオキサンに溶解し、氷中で冷却した。NH3水溶液(10ml)を加え、溶液を室温で20時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、2-クロロ-6-(4-メトキシフェニル)ニコチンアミド(153mg、78%)を得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.05 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.01 (brs, 1 H), 7.98-7.91 (m, 2H), 7.73 (brs, 1H), 7.07 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 3.83 (s, 3 H)。これを更に精製することなく直接使用した。
【0309】
2-クロロ-6-(4-メトキシフェニル)ニコチンアミド(153mg、0.58mmol)をトルエン(3mL)及びPOCl3(0.5mL)の混合物中で1時間還流した。反応混合物を20℃に冷却し、K2CO3水溶液で注意深く塩基性化し、EtOAcで抽出し、次に乾燥した(Na2SO4)。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー(SiO2/0~20%石油エーテル/EtOAc)に付して、2-クロロ-6-(4-メトキシフェニル)ニコチノニトリル(120mg、84%)を得た。1H NMR (CDCl3) δ 8.03 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.96 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H)。これを更に精製することなく使用した。
【0310】
一般的な方法1によるDMF中のアセトヒドロキサム酸及びKOtBuを用いた2-クロロ-6-(4-メトキシフェニル)ニコチノニトリルの閉環により、(70)を収率57%で得た。融点(DCM/MeOH)249-252 °C, 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.12 (brd, J = 9.0 Hz, 2H), 7.90 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.08 (brd, J = 9.0 Hz, 2H), 6.60 (s, 2H, NH2), 3.84 (s, 3H, OCH3); HPLC 96.4%; LCMS [M+H]=242.5; 元素分析: C13H11N3O2: 計算値: C, 64.7; H, 4.6, N, 17.4; 実測値: C, 64.4; H, 4.4; N, 17.4%。
【0311】
6-(4-フルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(71)
【化80】
【0312】
2,6-ジクロロニコチン酸と(4-フルオロフェニル)ボロン酸の同様のスズキカップリングにより、2-クロロ-6-(4-フルオロフルオロフェニル)ニコチン酸を収率49%で得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 13.72 (br s,1H), 8.31 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.19 (br dd, J = 9.0, 5.5 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.38 (t, J = 8.9 Hz, 1H)。これを更に精製することなく直接使用した。
【0313】
2-クロロ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチン酸と塩化チオニルとの反応、次にNH3水溶液との反応により、2-クロロ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチンアミドを得た;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.17-8.13 (m, 2H), 8.05-8.36 ( m, 2H), 7.98 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.67 (br s, 1H), 7.38-7.34 (m, 2H)。これをPOCl3/トルエン中で還流して2-クロロ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチノニトリルを2段階で収率83%で得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.55 (d, J = 8. 2 Hz, 1H), 8.26-8.21 (m, 3H), 7.43-7.37 (m, 2H)。
【0314】
DMF中の2-クロロ-6-(4-フルオロフェニル)ニコチノニトリルとアセトヒドロキサム酸及びKOtBuとの反応により、(71)が収率21%で得られた、融点(DCM/石油エーテル)265-268 °C; 1 H NMR [(CD3)2SO]δ 8.35 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.22 (dd, J = 9.0, 5.5 Hz, 2H), 7.96 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.37 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 6.65 (s, 2H); HPLC 99.8%; 元素分析: C12H8FN3O計算値: C, 61.7; H, 3.7; N, 18.0; 実測値: C, 61.8; H, 3.6; N, 18.1%。
【0315】
6-(2,4-ジクロロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(72)
【化81】
【0316】
2,6-ジクロロニコチン酸と(2,4-ジクロロフェニル)ボロン酸との同様のスズキカップリング、次に塩化チオニル及びNH3水溶液を用いる処理によって、2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)ニコチンアミドを得た。これを還流下でPOCl3/トルエンと反応させると、2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)ニコチノニトリルが全体収率15%で得られた。1H NMR [(CD3)2SO δ 8.61 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.62 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H); LCMS [M+H]=279。
【0317】
DMF中の2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)ニコチノニトリルとアセトヒドロキサム酸及びKOtBuとの反応により、(72)を、収率41%で得た。融点(DCM/石油エーテル)231-233 °C; 1H NMR [(CD3)2SO δ 8.40 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 8.4, 2.1 Hz, 1H), 6.73 (s, 2H); HPLC 99.3%; 元素分析: C12H7Cl2N3O: 計算値: C, 51.5; H, 2.5; N, 15.0; 実測値: C, 51.6; H, 2.4; N, 15.1%
【0318】
6-(2,4-ジフルオロフェニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(73)
【化82】
【0319】
2,6-ジクロロニコチン酸と(2,4-ジフルオロフェニル)ボロン酸との同様のスズキカップリングと、次に塩化チオニル/NH3水溶液を用いることにより、2-クロロ-6-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミドを得て、この物質をPOCl3/トルエンを用いて還流下で処理して、2-クロロ-6-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチノニトリルを収率19%で得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.57 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.08-7.99 (m, 2H), 7.50 (ddd, J = 11.8, 9.2, 2.5 Hz, 1H), 7.34-7.29 (m, 1H)。
【0320】
DMF中の2-クロロ-6-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチノニトリルとアセトヒドロキサム酸及びKOtBuとの反応により、(73)を収率74%で得た。融点(DCM/石油エーテル)235-238 °C; 1H NMR [(CD3)2SO δ 8.39 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.04 (dt, J = 8.9, 6.7 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 8.1, 2.0 Hz, 1H), 7.45 (ddd, J = 11.7, 9.3, 2.5 Hz, 1H), 7.31-7.26 (m, 1H), 6.71 (s, 2H); HPLC 97.8%。
【0321】
6-(2-チエニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(74)
【化83】
【0322】
2,6-ジクロロニコチン酸と2-チエニルボロン酸との同様のスズキカップリング、次に生成物の処理により、(74)を得た。融点 241-244 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.28 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.96 (dd, J = 3.7, 1.1 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 5.0, 1.1 Hz, 1H), 7.22 (dd, J = 5.0, 3.7 Hz, 1H), 6.6 (br s, 2H). HPLC 99.2%; LCMS [M+H]=218。
【0323】
6-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(75)
【化84】
【0324】
2,6-ジクロロニコチン酸と(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)ボロン酸との同様のスズキカップリング、次に生成物の処理により、(75)が得られた。1H NMR [CD3OD] δ 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.27 (s, 3H); HPLC 97%; ESI+ Found 216.0872, C10H9N5O requires 216.0880。
【0325】
方法7.代表例
【化85】
【0326】
20℃で無水MeOH(3mL)にナトリウム(129mg、5.6mmol)を添加することによって生成された溶液に、6-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(16mg、0.09mmol)を加え、溶液を20℃で20時間撹拌した。次に、反応混合物を蒸発乾固させ、得られた残渣をH2O(10mL)中で撹拌して白色沈殿物を得て、これを濾過し、H2Oで洗浄し、100℃で乾燥して、6-メトキシイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(41)(7mg、46%)を得た、融点 (H2O), 213-215 oC; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 6.42 (bs, 2H, NH2), 3.91, (s, 3H, OCH3), HPLC 99.8%; HRMS (ESI+), 元素分析: C7H8N3O2: 計算値: 166.0611; 実測値: 166.0606。
【0327】
方法7.更なる例
【0328】
6-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(76)
【化86】
【0329】
同様に、6-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン及びN,N-ジメチルアミノプロパノールから収率33%で。融点(DCM/石油エーテル)164-166 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.09 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.41 (brs, 2H), 4.32 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.35 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.14 (s, 6H), 1.86 ( p, J = 6.8Hz, 1H); HPLC 99.7%; HRMS (ESI+) 元素分析: C11H17N4O2: 計算値: [M+H] 237.1346, 実測値: 237.1346。
【0330】
6-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(77)
【化87】
【0331】
同様に、6-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン及びN,N-ジメチルアミノエタノールから収率43%で。融点(DCM/石油エーテル)168-170 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.09 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.42 (brs, 2H), 4.38 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.20 (s, 6H); HPLC 99.9%; HRMS (ESI+) 元素分析: C10H15N4O2: 計算値: [M+H] 223.1190, 実測値: 223.1197。
【0332】
6-(2-モルホリノエトキシ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(78)
【化88】
【0333】
同様に、6-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン及び2-モルホリノエタノールから収率24%で。融点(DCM/石油エーテル)151-153 °C; 1H NMR [CD3)2SO] δ 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.42 (brs 2H), 4.42 (brm, 2H), 3.56 (brm, 4H), 2.70 (brm, 2H), 2.40 (brm, 4H); HPLC 99.9%; HRMS (ESI+) 元素分析: C12H17N4O3: 計算値: [M+H] 265.1295, 実測値: 265.1295。
【0334】
一般的な方法:
【化89】
【0335】
0℃でDMF中のB(2.0当量)の溶液に、NaH(鉱油中60%分散液、1.9当量)を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。次にA(1.0当量)を加え、得られた混合物を90℃で6~16時間撹拌した(TLCで追跡した)。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水及び食塩水で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製して所望の生成物を得た。
【0336】
以下の化合物Cは、この一般的な方法によって調製された:
【表2】
【0337】
方法8.代表的な手順
【0338】
6-(メチルチオ)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(79)及び6-(メチルスルホニル)イソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(80)
【化90】
【0339】
DMF中の6-クロロイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミンと3当量のナトリウムチオメトキシドとを室温で18時間反応させて、(79)を収率68%で得た。融点(DCM/MeOH)230-233 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.07 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.53 (brs, 2H), 2.56 (s, CH3); HPLC 99.3%; HRMS (ESI+) 元素分析: C7H8N3OS [M+H]: 計算値: 182.0383; 実測値: 182.0380。
【0340】
THF(3.0mL)中の(79)(18mg、0.1mmol)の溶液に、過酢酸(酢酸中の32%溶液0.5mL)を添加し、反応混合物を20℃で30時間撹拌した。溶媒を20℃で蒸発させ、残渣をH2Oで希釈し、K2CO3で塩基性化し、EtOAc中に抽出し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒の蒸発及びDCM/石油エーテルからの残渣の結晶化により、(80)(19mg、収率89%)が得られた。融点(DCM/石油エーテル)231-234 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.65 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 7.94 Hz, 1H), 6.96 (brs, 2H), 3.35 (s, CH3); HPLC 98.5%; LCMS Found [M+H]=214。
【0341】
3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボン酸(81)
【化91】
【0342】
6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(48mg、0.32mmol)を0℃で濃H2SO4(5mL)に溶解し、次にCrO3(160mg、1.6mmol)を添加し、20℃で20時間攪拌を続けた。次に、混合物を氷中で撹拌し、得られた沈殿物を濾過し、H2Oで洗浄し、エーテル及び石油エーテル/DCMの1:1混合物で洗浄し、次にオーブン中で乾燥して81(8.0mg、14%)を得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 12.78 (br,1H), 8.45 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.81 (brs, 2H). HPLC 96%. LCMS 実測値: [M+H]=178。
【0343】
メチル3-アミノイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-6-カルボキシラート(82)
6-メチルイソオキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(248mg、1.66mmol)を、冷却した濃H2SO4(10ml)に0℃で溶解し、次にCrO3(350mg、3.5mmol)を加え、混合物20℃で3日間攪拌した。0℃に冷却後、MeOH(1ml)を加え、20℃で20時間撹拌を続けた。混合物を水で希釈し、EtOAc中に抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、溶媒を蒸発させた後、残渣をHPLCで分離して82(44mg)を得た。1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.48 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.84 (brs, 2 H), 3.92 (s, 3H) 元素分析: C8H7N3O3: 計算値: C, 49.7; H, 3.6; N, 21.7; 実測値: C, 49.8; H, 3.5; N, 21.8%. HPLC 99.6%。
【0344】
IDO1活性の酵素アッセイ
pREP4及びpQE9-IDOプラスミドで形質転換した大腸菌のEC538株の培養物から、組換えヒトIDO1(rhIDO1)を発現させ、精製した。総容量30μLのアッセイ培地中で9nMの最終濃度のrhIDO1(15μL)と混合した、50mMリン酸緩衝液、10mMアスコルビン酸、10μMメチレンブルー、100μg/mLカタラーゼ、80μM TRP、0.01%ツイーン20(v/v)を含む384ウェルマイクロプレートに、反応混合物を入れた。プレートを37℃で30分間インキュベートし、ピペリジン(200mM)を加え、65℃で20分間加熱して酵素反応を停止させた。蛍光強度をλex400nm及びλem500nmで読み取った。試験化合物を100%DMSOに溶解し、rhIDO1を添加する前にアッセイ培地で予め希釈した。IDO1阻害率(%)は、
([阻害されていない酵素アッセイシグナル]-[阻害された酵素アッセイシグナル]×100)/
([阻害されていない酵素アッセイシグナル]-[アッセイ培地シグナル])
として計算される。
すべての実験を3重測定で行い、Prism v5 (Graphpad Software, Inc., La Jolla, CA, USA) を用いて統計分析を行った。
【0345】
IDO1阻害のための細胞ベースのアッセイ
細胞IDO1活性の阻害のアッセイのために、ヒトIDO1(LLTC-hIDO1)又はネズミ(LLTC-mIDO1)を発現するようにトランスフェクトされたルイス肺癌細胞を、試験化合物と共に37℃、5%CO2 で24時間培養した。次に、各ウェルからの培養上清を新鮮な平底96ウェルプレートに移し、トリクロロ酢酸(最終濃度10%)と混合し、60℃で20分間インキュベートした。次に、プレートを遠心分離し(2500gで10分間)、新しいプレート中に上清を移し、4-(ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド(酢酸中20mg/mL)と1:1で混合した。各ウェルの吸光度を480nmで読み取り、細胞酵素活性を50%阻害した濃度を計算した。
【0346】
同じ実験で各ウェルの細胞の生存率を、3-(4,5-ジメチルチアゾリル-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)比色アッセイを用いて測定した。IDO1阻害の測定のために上清を除去した後、結晶形成が観察されるまで細胞をMTT(500μg/mL)とともにインキュベートした。プレートを2500gで15分間遠心分離し、次にウェルの上清をすべて廃棄した。DMSO(100μL/ウェル)を加えて結晶を溶解させ、各ウェルの吸光度を570nmで測定した。各ウェル中の細胞生存率は、未処理対照のパーセントとして表した。別段の記載がない限り、すべての実験に3重培養物を使用した。
【0347】
アッセイの結果を以下の表に示す。
【表3-1】
【表3-2】
【0348】
TDO阻害のための細胞ベースのアッセイ
細胞TDOの阻害のアッセイのために、完全長ヒトTDOを過剰発現するようにトランスフェクトされたGL261細胞を試験化合物とともに、37℃、5%CO2で24時間培養した。次に、各ウェルからの培養上清を新鮮な平底96ウェルプレートに移し、IDO1アッセイについて上記したようにキヌレニン含量を測定し、細胞酵素活性を50%阻害する濃度を計算した。
【0349】
同じ実験で各ウェルの細胞の生存率を、3-(4,5-ジメチルチアゾリル-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)比色アッセイを用いて測定した。
【0350】
アッセイの結果を以下の表に示す。
【表4】
【0351】
腫瘍増殖阻害の測定
同系のC57Bl/6マウスの皮下に腫瘍を移植し、腫瘍が約3×3mmのサイズに達した時に、異なる治療群に割り当てた。化合物をDMSOに溶解し、50mlの用量を腹腔内注射又は皮下注射のいずれかによって毎日投与した。腫瘍を1日おきに測定し、人道的倫理的終点に達するまでマウスを追跡した。
【0352】
試験の結果は、ヒトIDO1を産生するようにトランスフェクトされたルイス肺TC癌細胞系を用いて、化合物3について図1に示されている。腫瘍体積はmm3で示される。1群あたりN=7。*は、反復測定のある分散分析による有意性を示す。
【0353】
キヌレニン対トリプトファン比(K:T)の変化の測定
16日間の皮下GL-261-hIDO1腫瘍(腫瘍サイズ15~20mm)を有するマウスの血漿及び腫瘍中のK:T比を、150mg/kgの化合物3で処置後、0.25時間、1時間、2時間、4時間、6時間、及び24時間目に、分析HPLCにより測定した。1時点についてn=3。3匹のマウスからプールしたDMSOビヒクル対照群(n=21)、DMSOで処置後0.25時間、1時間、2時間、4時間、6時間、及び24時間目。*及び**は、片側分散分析と、DMSO対照と比較したSidakの多重比較による有意性(それぞれp<0.05、p<0.01)を示す。
この試験の結果を図2に示す。
【0354】
免疫チェックポイント阻止と組み合わせた相乗効果の決定
図3は、ビヒクル(A);腫瘍移植の8日後に開始した、毎日75mg/kgの化合物3(B)の腹腔内投与;抗PD1(上:腫瘍移植後8,11及び14日目に250μg/マウスを腹腔内投与)又は抗CTLA4(下:腫瘍移植の6日後に1mg/マウスを腹腔内投与)に対する抗免疫チェックポイント抗体(C);又は化合物3+免疫チェックポイント抗体の組み合わせ(D)、で処置したsc GL261-hIDO1腫瘍を有するマウスを用いた試験の、人道的倫理的終点に対するまでの生存率を示す。P値は、ビヒクル生存曲線と比較した対数順位分析による有意差を示す。色付きの矢頭は投与スケジュールを示す。
この試験の結果を図3に示す。
【0355】
本明細書で使用する「含む(comprising)」は、「含む(including)」、「含有する(containing)」又は「によって特徴づけられる」と同義語であり、包括的又は制限なしであり、追加の列挙されていない要素又は方法の工程を除外しない。本明細書で使用される場合、「からなる(consisting of)」は、請求項要素に特定されていない全ての要素、工程、及び成分を除外する。本明細書で使用する「から基本的になる」とは、請求項の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を与えない材料又は工程を排除するものではない。本明細書の各例において、「含む」、「から基本的になる」及び「からなる」の用語は、他の2つの用語のいずれかと置き換えることができる。
【0356】
材料、組成物、成分、又は化合物の群が本明細書に開示されている場合、これらの群のすべての個々のメンバー及びこれらのすべてのサブグループが別々に開示されていると理解される。マーカッシュグループ又は他のグループが本明細書で使用される場合、そのグループのすべての個々のメンバー及びそのグループの可能なすべての組み合わせ及びサブ組合せは、開示に個別に含まれていると意図される。本明細書に記載又は例示された成分のすべての配合物又は組合せは、特に別の指定がなければ、本発明の実施に使用することができる。明細書に、例えば温度範囲、時間範囲、又は組成範囲などの範囲が示されている場合は、すべての中間範囲と部分範囲、ならびに与えられた範囲に含まれるすべての個々の値は、その開示に含まれると意図される。開示及び請求項において、「及び/又は」は、追加的又は代替的を意味する。更に、単数での用語の使用は、複数形をも包含する。
【0357】
本明細書に引用される全ての参考文献は、本明細書の開示と矛盾しない範囲で、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で提供されるいくつかの参考文献は、出発物質の供給源、追加の出発物質、追加の試薬、追加の合成方法、追加の分析方法、追加の生物学的物質、追加の細胞、及び本発明の追加の用途に関する詳細を提供するために、参照のため本明細書に組み込まれる。本明細書で使用されるすべての見出しは、便宜上のものに過ぎない。本明細書中で言及されたすべての特許及び刊行物は、本発明が関係する当業者の技術水準を示しており、個々の刊行物、特許、又は特許出願が具体的かつ個々に参照により組み込まれるのと同程度に、参照のため本明細書に組み込まれる。本明細書に引用された参考文献は、これらの出版物又は出願日現在の技術水準を示すためにその全体が参照により本明細書に組み込まれており、この情報は、必要に応じて、先行技術中に存在する具体例を排除するために本明細書において使用することができることが意図されている。
図1
図2
図3