(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-01
(45)【発行日】2023-08-09
(54)【発明の名称】埋め込まれた多層電子機器を有する多層構造体
(51)【国際特許分類】
H01L 25/00 20060101AFI20230802BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20230802BHJP
H01L 25/065 20230101ALI20230802BHJP
H01L 25/18 20230101ALI20230802BHJP
【FI】
H01L25/00 A
H01L25/08 H
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022074134
(22)【出願日】2022-04-28
(62)【分割の表示】P 2018553913の分割
【原出願日】2017-04-11
【審査請求日】2022-05-24
(32)【優先日】2016-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516089669
【氏名又は名称】タクトテク オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126354
【氏名又は名称】藤田 尚
(72)【発明者】
【氏名】サースキー,ヤルモ
(72)【発明者】
【氏名】トルビネン,ヤルッコ
(72)【発明者】
【氏名】ラーッパナ,パシ
(72)【発明者】
【氏名】ヘイッキネン,ミッコ
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-034473(JP,A)
【文献】国際公開第2015/049425(WO,A1)
【文献】特表2017-500752(JP,A)
【文献】特開2006-203086(JP,A)
【文献】特開2009-010204(JP,A)
【文献】特開2015-184542(JP,A)
【文献】国際公開第2015/146274(WO,A1)
【文献】特開2015-073103(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0013376(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105051923(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/00
H01L 25/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板フィルムを得るステップ(404)であって、前記第1の基板フィルムが、少なくともその第1の側面上に電気的機構を収容するように構成され、前記第1の側面および実質的に対向する第2の側面を有する、ステップ(404)と、
第2の基板フィルムを得るステップであって、前記第2の基板フィルムが、少なくともその第1の側面上に電気的機構を収容するように構成され、前記第1の側面および実質的に対向する第2の側面を有する、ステップと、
前記第1の基板フィルムの前記第1の側面上に少なくとも1つの電気的機構を提供するステップ(406、408)と、
第2の基板フィルムの前記第1の側面上に少なくとも1つの他の電気的機構を提供するステップであって、前記少なくとも1つの電気的機構および前記少なくとも1つの他の電気的機構のうちの少なくとも一方が、取り付けられた電子部品である、ステップと、
前記少なくとも1つの電気的機構を前記第1の基板フィルムまたは前記第2の基板フィルム上に提供した後に、前記第1および第2の基板フィルムのうちの少なくとも一方を、選択された実質的に非平面の3次元形状に形成するステップ(418)と、
前記第1の基板フィルムおよび前記第2の基板フィルムの前記第1の側面が、実質的に空隙を隔てた関係で互いに向かい合うように構成されるように、前記第1の基板フィルムおよび前記第2の基板フィルムを、成形型内に配置するステップと、
前記第1の基板フィルムと前記第2の基板フィルムとの間のプラスチック層を成形し(410)、前記第1の基板フィルムおよび前記第2の基板フィルムの前記第1の側面上に前記電気的機構を少なくとも部分的に埋め込むステップと、
を含む、電子デバイスのための一体型多層組立体を確立する方法(400)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの電気的機構の前記提供が、第1の検知素子を装着またはアディティブプリントすることを含む、請求項
1のいずれかに記載の方法。
【請求項3】
前記第1の検知素子が、前記組立体に対する接触またはジェスチャを検知するための第1の電極を備える、請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の基板フィルムが、使用時に、そこにおいて検知されるべき環境および電位対象物に面するように構成される、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの他の電気的機構の前記提供が、第2の検知素子を装着またはアディティブプリントすることを含む、請求項
2から
4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記第2の検知素子が、前記第1の検知素子と共同して前記組立体に対する接触またはジェスチャを検知するための第2の電極を備える、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の検知素子および前記第2の検知素子が、前記組立体の厚さ方向に重なるように空間的に構成される、請求項
6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
概して、本発明は、電子機器と接続した多層構造体、関連デバイス、および関連する製
造方法に関連する。特に、しかしながら排他的なものではなく、本発明は、多層積層体に
おける電子機器などの機能素子の提供に関する。
【背景技術】
【0002】
概して、様々な電子デバイスなど、例えば電子機器および電子製品においては様々な異
なる積層組立体および構造体が存在する。
【0003】
共通構造内に素子を積層することの背後にある動機は、関連する使用状況と同じくらい
に多様であり得る。結果として生じる最適化されたソリューションが最終的に多層性質を
呈するときには、サイズ節減、重量節減、費用節減、有用性の便益、または、例えば製造
プロセスもしくは物流に関連して部品の単なる効率的な統合が求められることが比較的多
い。ひいては、関連する使用シナリオは、製品パッケージまたは食品ケーシング、デバイ
スハウジングの視覚的デザイン、ウェアラブル電子機器、パーソナル電子デバイス、ディ
スプレイ、検出器またはセンサ、車室、アンテナ、ラベル、車両、および特に自動車用電
子機器などに関連し得る。
【0004】
電子部品、IC(集積回路)、および伝導体などの電子機器は、一般的には、複数の異
なる技法により基板素子上に提供され得る。例えば、様々な表面実装デバイス(SMD)
などの既製の電子機器は、多層構造体の内側または外側界面層を最終的に形成する基板表
面上に装着され得る。加えて、「プリンテッドエレクトロニクス」という用語に該当する
技術が、実際に電子機器を生成するために関連基板に直接的およびアディティブに適用さ
れ得る。「プリンテッド」という用語は、この文脈においては、実質的にアディティブな
印刷プロセスにより、スクリーン印刷、フレキソ印刷、およびインクジェット印刷を含む
がこれらに限定されない、印刷物から電子機器/電気素子を生成することができる様々な
印刷技法を指す。使用される基板は、可撓性でありかつプリントされた有機材料であり得
るが、必ずしも常にこれが当てはまるわけではない。
【0005】
プラスチック基板フィルムなどの基板は、加工、例えば(熱)形成または成形を施され
得る。実際、例えば射出成形を使用して、プラスチック層がフィルム上に提供され得、お
そらくはその後、フィルム上に存在する電子部品などのいくつかの素子を埋め込む。プラ
スチック層は、異なる機械的性質、光学的性質、電気的性質、電気的性質などを有し得る
。得られた多層構造体、または積層構造体は、電子機器などの含まれる機構、ならびに意
図する使用シナリオおよび関連する使用環境に応じて、様々な目的のために構成され得る
。例えば、それは、ホスト素子の対応した凹部と結合するためのいかり爪型突出部などの
1つもしくは複数の連結機構を備え得、またはその逆も然りである。
【0006】
しかしながら、電子機器が常に、関連製品内で最も優先度の高いまたは最も重要な重大
または唯一の機構ではない場合があり、それらは実際には、補足の任意選択的な機構にす
ぎないと見なされる場合があるため、所望の電気的効果を提供する機構の設計および実装
は、注意深く実行されなければならない。重量およびサイズ要件、高い消費電力、追加の
設計考慮、新たな加工ステップ、および製造フェーズおよび結果として生じる製品の概し
て増大された全体的な複雑性はすべて、目標とするソリューションにおいて様々な電子機
構を採用する副次的影響として容易に出現し得る数々の欠点の例である。
【0007】
先述の観点から、多くの現実の製造シナリオにおいて所望の電子機構または一般的に電
気的な機構をすべて基板フィルム上に植え込むことは、機構をその上に装着または生成す
るのに利用可能な表面積が限られていることから不可能ではないとしても非常に困難であ
り、例えばいくつかの素子がいずれにしても最適またはさらには適切な様式で機能するた
めには物理的に分離していることが必要である。さらに、いくつかの用途において、いく
つかの機構を、互いに隣接するか、または距離を離すかのいずれかで、共通の基板上に置
くことはいずれの場合においても準最適であり、これは、結果として生じるかなり制限さ
れた機構の空間的分離が、実装された機能性の達成可能な空間分解能を低減させるためで
あり、この機能性とは、例えば検知機能性であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、埋め込まれた、電子機構などの電気的機構が設けられることになる様
々なデバイスまたは他のホスト素子の文脈において既存のソリューションに関連付けられ
る上の欠点のうちの1つまたは複数を少なくとも緩和することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本目的は、本発明に従う多層組立体および関連する製造方法の実施形態を用いて達成される。
本発明は以下の[1]から[20]の実施形態を含む。
[1]第1の基板フィルム(106)であって、少なくともその第1の側面上に電気的機構を収容するように構成され、上記第1の側面および実質的に対向する第2の側面を有する、第1の基板フィルム(106)と、
第2の基板フィルム(202)であって、少なくともその第1の側面上に電気的機構を収容するように構成され、上記第1の側面および実質的に対向する第2の側面を有し、上記第1の基板フィルムの上記第1の側面と上記第2の基板フィルムの上記第1の側面とが互いに向かい合うように構成される、第2の基板フィルム(202)と、
上記第1の基板フィルムの上記第1の側面上の少なくとも1つの電気的機構(214B)と、
上記第2の基板フィルムの上記第1の側面上の少なくとも1つの他の電気的機構(214A)と、
上記第1の基板フィルムの上記第1の側面上および上記第2の基板フィルムの上記第1の側面上に上記電気的機構(それぞれ)を少なくとも部分的に埋め込んでいる、上記第1の基板フィルムと上記第2の基板フィルムとの間の成形プラスチック層(204)と、
を備える、電子デバイスのための一体型多層組立体(100、200、300)。
[2]上記第1の基板フィルム上の上記少なくとも1つの電気的機構が、上記組立体の表面に対する接触を検出するための第1の検知素子(214B)を備える、上記[1]に記載の組立体。
[3]上記第1の検知素子が、好ましくはアディティブプリント材料の第1の電極を備える、上記[2]に記載の組立体。
[4]上記第2の基板フィルム上の上記少なくとも1つの他の電気的機構が、第2の検知素子(214A)を備え、上記第1の検知素子および上記第2の検知素子が、上記組立体の表面に対する、接触またはジェスチャ、任意選択的に、上記組立体の表面に対する追跡される対象物の非接触運動に関与する3次元ジェスチャを検出するように共同で構成される、上記[2]または[3]に記載の組立体。
[5]上記第2の検知素子が、好ましくはアディティブプリント材料の第2の電極を備える、上記[4]に記載の組立体。
[6]上記第1の基板フィルムおよび上記第2の基板フィルムの一方または両方の上に少なくとも1つの保護層(108、218)をさらに備える、上記[1]から[5]のいずれかに記載の組立体。
[7]上記第1の基板フィルムおよび上記第2の基板フィルムのうちの少なくとも一方が、3次元の非平面形状に形成されるように見える、上記[1]から[6]のいずれかに記載の組立体。
[8]上記第1の基板フィルムおよび上記第2の基板フィルムのうちの少なくとも一方が、既定の周波数または周波数帯域を考慮して光学的に不透明、半透明、または実質的に透明の材料の窓(116)を備える、上記[1]から[7]のいずれかに記載の組立体。
[9]上記第1の基板フィルムおよび上記第2の基板フィルムのうちの少なくとも一方が、充填材のない貫通孔型の窓を備える、上記[1]から[8]のいずれかに記載の組立体。
[10]上記基板フィルムが、ポリマー、熱可塑性材料、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、メチルメタクリレートおよびスチレンのコポリマー(MS樹脂)、ガラス、有機材料、線維材料、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ならびに金属からなる群から選択される少なくとも1つの材料を含む、上記[1]から[9]のいずれかに記載の組立体。
[11]上記成形プラスチック層が、PC、PMMA、ABS、PET、ナイロン(PA、ポリアミド)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(GPPS)、弾性樹脂、およびMS樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの材料を含む、上記[1]から[10]のいずれかに記載の組立体。
[12]上記第1の基板フィルムおよび上記第2の基板フィルム上に位置する上記電気的機構が、導電性トレース、プリンテッド導電性トレース、導体パッド、部品、集積回路(チップ)、処理ユニット、メモリ、通信ユニット、トランシーバ、送信機、受信機、信号プロセッサ、マイクロコントローラ、バッテリ、発光デバイス、光検知デバイス、フォトダイオード、コネクタ、電気コネクタ、光学コネクタ、ダイオード、OLED(有機LED)、プリンテッド電子部品、センサ、力センサ、アンテナ、加速度計、ジャイロスコープ、容量式スイッチまたはセンサ、電極、センサ電極、プリンテッドセンサ電極、および光起電力電池からなる群から選択される少なくとも1つの素子を備える、上記[1]から[11]のいずれかに記載の組立体。
[13]第1の基板フィルムを得るステップ(404)であって、上記第1の基板フィルムが、少なくともその第1の側面上に電気的機構を収容するように構成され、上記第1の側面および実質的に対向する第2の側面を有する、ステップ(404)と、
第2の基板フィルムを得るステップであって、上記第2の基板フィルムが、少なくともその第1の側面上に電気的機構を収容するように構成され、上記第1の側面および実質的に対向する第2の側面を有する、ステップと、
上記第1の基板フィルムの上記第1の側面上に少なくとも1つの電気的機構を提供するステップ(406、408)と、
第2の基板フィルムの上記第1の側面上に少なくとも1つの他の電気的機構を提供するステップと、
上記第1の基板フィルムおよび上記第2の基板フィルムの上記第1の側面が、実質的に空隙を隔てた関係で互いに向かい合うように構成されるように、上記第1の基板フィルムおよび上記第2の基板フィルムを、成形型内に、好ましくは成形型半体につき1つのフィルムを配置するステップと、
上記第1の基板フィルムと上記第2の基板フィルムとの間のプラスチック層を成形し(410)、上記第1の基板フィルムおよび上記第2の基板フィルムの上記第1の側面上に上記電気的機構を少なくとも部分的に埋め込むステップと、
を含む、電子デバイスのための一体型多層組立体を確立する方法(400)。
[14]上記第1の基板および上記第2の基板のうちの少なくとも一方を選択された実質的に非平面の3次元形状に形成すること(418)を、上記少なくとも1つの電気的機構をその上に提供した後に行うステップをさらに含む、上記[13]に記載の方法。
[15]上記少なくとも1つの電気的機構の上記提供が、第1の検知素子を装着またはアディティブプリントすることを含む、上記[13]または[14]のいずれかに記載の方法。
[16]上記第1の検知素子が、上記組立体に対する接触またはジェスチャを検知するための第1の電極を備える、上記[15]に記載の方法。
[17]上記第1の基板フィルムが、使用時に、そこにおいて検知されるべき、指またはタッチペンなどの、環境および電位対象物に面する前方フィルムとして構成される、上記[16]に記載の方法。
[18]上記少なくとも1つの他の電気的機構の上記提供が、第2の検知素子を装着またはアディティブプリントすることを含む、上記[15]から[17]のいずれかに記載の方法。
[19]上記第2の検知素子が、上記第1の検知素子と共同して上記組立体に対する接触またはジェスチャを検知するための第2の電極を備える、上記[18]に記載の方法。[20]上記第1の検知素子および上記第2の検知素子が、上記組立体の厚さ方向に重なるように空間的に構成される、上記[19]に記載の方法。
【0010】
本発明の1つの実施形態によると、電子デバイスのための一体型多層組立体は、
好ましくは可撓性の第1の基板フィルムであって、少なくともその第1の側面上に、導
電性トレースおよび電子部品などの電気的機構、例えばSMD(表面実装デバイス)を収
容するように構成され、第1の側面および実質的に対向する第2の側面を有する、第1の
基板フィルムと、
好ましくは可撓性の第2の基板フィルムであって、その少なくとも第1の側面上に導電
性トレースおよび電子部品などの電気的機構を収容するように構成され、第1の側面およ
び実質的に対向する第2の側面を有し、第1の基板フィルムおよび第2の基板フィルムの
第1の側面が互いに向かい合うように構成される、第2の基板フィルムと、
第1の基板フィルムの第1の側面上の少なくとも1つの電気的機構と、
第2の基板フィルムの第1の側面上の少なくとも1つの他の電気的機構と、
第1の基板フィルムおよび第2の基板フィルムの第1の側面上に電気的機構を少なくと
も部分的に埋め込む、第1の基板フィルムと第2の基板フィルムとの間の成形プラスチッ
ク層と、を備える。
【0011】
本フィルムは、成形層に隣接しかつ接触し得る。好ましくは、この層は、フィルムと層
が共に接着されて積層多層組立体を確立するようにフィルム間に成形されている。
【0012】
1つの実施形態において、一方または両方の基板フィルム上の少なくとも1つの上記の
電気的機構は、検知のための電極を備えるかまたは画定する。1つまたは複数の電極は、
例えば、容量性ジェスチャおよび/または接触検知装置の一部として利用され得る。した
がって、少なくとも2つの積層された、および任意選択的に(組立体の厚さ方向に)重な
っている電極、好ましくは各フィルム上に少なくとも1つの電極は、例えば、多層組立体
に対する、またはより一般的には多層組立体の周辺における、接触または3Dジェスチャ
を検出することを目的として電極構造体の少なくとも部分を構成し得る。
【0013】
1つの補足的実施形態または代替的実施形態のいずれかにおいて、基板フィルムの一方
または両方は、所望の3D形状に形成、例えば、熱形成される。形成は、電子部品などの
電気的機構のうちの少なくともいくつかをフィルム上に置いた後に任意選択的に行われ得
る。元々フィルムは平面であり得、機構のうちの少なくともいくつかが、造形の前にフィ
ルム上の選択された場所に位置付けられ得る。好ましくは、この場所は、既に位置付けら
れている機構、または基板上のトレースなど、それら機構の相互接続の破壊を避けるため
に、後に続く形成がその場所に過度の応力を向けることがないように選択される。
【0014】
いくつかの実施形態において、一方または両方のフィルム上の機構は、光源または光検
出器を含み得る。例えば、いくつかのLEDが、フィルム上に位置付けられ得る。代替的
にまたは追加的に、フォトダイオードもしくはフォトトランジスタなどの光検出器または
光起電性デバイスが、フィルム上に、または一般的には組立体内に含まれ得る。
【0015】
プラスチック層は、所定の周波数または周波数帯域、任意選択的に可視光に関して、光学的に少なくとも半透明の、任意選択的に透明の材料を含み得る。この層は、例えば、埋め込まれた光源から周囲環境へ、または周囲環境もしくは埋め込まれた光源から埋め込まれた検出器へ光を透過させるための導光層を確立し得る。
【0016】
いくつかの実施形態において、本組立体は、保護層、審美層、および/または接続層な
ど、少なくとも1つの追加の層を一方または両方のフィルムの第2の表面上にさらに含み
得る。
【0017】
第1の基板フィルムは、所定の周波数または周波数帯域に関して、光学的に実質的に不透明、半透明、または透明であり得る。本フィルムは、選択された1つの色または選択された複数の色を呈し得る。埋め込まれた光源または外部光源によって発せられる(およびおそらくは任意選択の光検出器によって捕捉される)周波数は、基板フィルムによって吸収されるか、反射されるか、または透過され得る。同様の検討事項が第2の基板フィルムにも当てはまる。
【0018】
しかしながら、基板フィルムの一方または両方は、その第2の側面上に電気的機構また
は特に電子機構などの機能的機構を備え得る。
【0019】
いくつかの実施形態において、基板フィルムの一方または両方は、記号、パターン、テ
キスト、図などのグラフィックを含み得る。そのようなものは、IML/IMD(インモ
ールドラベリング、インモールド装飾)技術を使用して提供され得る。
【0020】
追加の層は、基板フィルムおよびその間の成形プラスチック層の集合体の上に直接生成
され得るか、またはラミネートされ得る。ラミネーションは、熱、圧力、および/または
接着剤の適用を伴い得る。
【0021】
さらなる実施形態によると、電子デバイスのための一体型多層組立体を確立する方法は
、
好ましくは可撓性の第1の基板フィルムを得るステップであって、第1の基板フィルム
が、少なくともその第1の側面上に、導電性トレースおよび電子部品などの電気的機構、
例えばSMD(表面実装デバイス)を収容するように構成され、第1の側面および実質的
に対向する第2の側面を有する、ステップと、
好ましくは可撓性の第2の基板フィルムを得るステップであって、第2の基板フィルム
が、少なくともその第1の側面上に、導電性トレースおよび電子部品などの電気的機構を
収容するように構成され、第1の側面および実質的に対向する第2の側面を有する、ステ
ップと、
第1の基板フィルムの第1の側面上に少なくとも1つの電気的機構を提供するステップ
と、
第2の基板フィルムの第1の側面上に少なくとも1つの他の電気的機構を提供するステ
ップと、
第1の基板フィルムおよび第2の基板フィルムの第1の側面が、実質的に空隙を隔てた
関係で互いに向かい合うように構成されるように、第1の基板フィルムおよび第2の基板
フィルムを、成形型内に、好ましくは成形型半体につき1つのフィルムを配置するステッ
プと、
第1の基板フィルムと第2の基板フィルムとの間のプラスチック層を成形して、第1の
基板フィルムおよび第2の基板フィルムの第1の側面上に電気的機構を少なくとも部分的
に埋め込むステップと、を含む。
【0022】
成形方法は、好ましくは射出成形である。電子機器などのさらなる機構が既に設けられ
た基板フィルムが、インサートとして利用され得る。
【0023】
組立体の実施形態に関して本明細書内に提示される異なる検討事項は、当業者によって
理解されるように、必要な変更を加えて方法の実施形態に柔軟に適用され得、その逆も然
りである。
【0024】
本発明の効用は、実施形態に応じて複数の論点から生じる。
【0025】
得られた多層構造体は、一般的には、比較的軽量および小型に、例えば薄型に保たれる
が、依然として頑丈であり、埋め込まれた機能的機構を保護し、例えば、寸法、形状、色
、および/またはグラフィックパターンに関して所望の外観を呈する。
【0026】
2つの基板フィルム、ならびにそれら両方の上の、トレース、電極、電子部品、および
/または一般的には素子などの、特に電気的機構の提供により、利用可能な設置空間また
は表面積および全体的な空間コンフィギュアビリティに関して大きな利益がもたらされる
。例えば導電性プリント材料から確立された1つまたは複数の電極パッドまたは電極領域
が、例えば、空間的に所望の方式で(例えば、組立体の厚さ方向に、すなわち、組立体の
層を通って進む方向に少なくとも部分的に重なっている)両方のフィルムに提供され得、
これにより、協力的に共同して、組立体に対するユーザ入力または一般的にはジェスチャ
、例えば3Dジェスチャの正確な容量検知が可能になる。接触および非接触ジェスチャの
両方が検出され得る。代替的に、例えば接触を検出するための1つまたは複数の電極ある
いは一般的には検知素子は、組立体表面上の接触場所から遠く離れた後方フィルムが検知
素子を唯一備えていたソリューションに対して接触検出を促進するために、前方(使用時
)基板フィルム上のみに提供され得る。
【0027】
使用される熱可塑性成形材料は、成形プロセスの観点から電子機器を固定することを含
む様々な目的のために最適化され得る。しかしながら、成形材料は、任意選択的に他の使
用される材料と一緒に、例えば、湿度、熱、寒さ、ほこり、衝撃などの環境条件から電子
機器などの埋め込まれた機構を保護するように構成され得る。
【0028】
光学応用の場合、光源または検出器などの埋め込まれたオプトエレクトロニクスと成形
導光材料との間の光結合は強力であり得、低損失でかつ著しいアーチファクトがない。関
連した製造プロセスの相対的な簡素さは、例えば、関連するかなり許容できるデバイスお
よび材料費、空間、工程所要時間、物流および保管要件に対して、それ自体で利益をもた
らす。
【0029】
しかしながら、本組立体は、表面グラフィック、埋め込まれたグラフィック(例えば、
窓を通して依然として見ることが可能であり得る)、異なる表面プロファイルを有する表
面材料、全体的な形状などの構成により、操作者など見る人に対して選択された外観、例
えば触感を呈し得る。
【0030】
埋め込まれた機構は、印刷により基板フィルム上に装着されるか、直接生成され得る。
好ましい印刷技法は、アディティブ(プリンテッドエレクトロニクス技法)であり、例え
ば、スクリーン印刷、フレキソ印刷、およびインクジェットを含む。
【0031】
「いくつかの」という表現は、本明細書では1から始まる任意の正の整数を指し得る。
【0032】
「複数の」という表現は、それぞれ、2から始まる任意の正の整数を指し得る。
【0033】
「第1の」および「第2の」などの序数は、本明細書では、ある要素を他の要素と区別
するために使用され、別途明示的に記述されない限り、それらを特に優先付けまたは順位
付けするものではない。
【0034】
「フィルム」および「ホイル」という用語は、本明細書では、別途明示的に記述されな
い限り、一般的に区別なく使用される。
【0035】
本発明の異なる実施形態は、添付の従属請求項に開示される。
【0036】
次に、本発明は、添付の図面を参照してさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明に従う多層組立体の1つの実施形態を例証する図である。
【
図2】本発明に従う多層構造体の実施形態の断面側面図である。
【
図3】本発明の多層組立体および組立体の関連素子を獲得するための製造プロセスの1つの実施形態を概念的に例証する図である。
【
図4】本発明に従う方法の実施形態を開示するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
様々な実施形態において、一方または両方の基板フィルムは、関連材料層内の、貫通孔
、フラップ、または切り口などの開口部によって画定される少なくとも1つの窓を含み得
る。
【0039】
窓は、任意選択的に、フィルムの材料とは異なる充填材料を含み得る。この材料は、任意選択的に、選択された波長、例えば可視の波長に関して、光学的に半透明または透明であり、板ガラスなど、任意選択的にガラスまたはプラスチックである。例えば、この材料は、レンズ、プリズム、もしくは他の屈折素子、および/または回折素子などの光学的機能素子を画定し得る。
【0040】
窓は、テキスト、数字、記号、グラフィックパターン、および/または図の少なくとも
部分形状など、所望の標示的および/または装飾的形状を呈し得る。さらに、窓材料は、
適用可能な場合、選択された色のものであり得る。
【0041】
様々な実施形態において、成形層の材料は、窓充填物の少なくとも部分を確立し得る。
この材料は、例えば、基板フィルムによって画定される窓内に収容される導波層および任
意選択的に潜在的なさらなる隣接層からの突出部を画定し得る。成形材料はまた、いくつ
かの実施形態において、組立体の外(上)表面の少なくとも一部分を確立し得る。
【0042】
様々な実施形態において、本組立体は、成形材料および基板フィルムに加えて、その片
面または両面上にさらなるフィルムまたは一般的には層を含み得る。
【0043】
例えば、カバー層が、フィルムもしくはボードなどの少なくとも1つのカバー要素また
は付着塗料によって、一方の基板フィルム上に提供され得る。カバー層はまた、任意選択
的に、例えば、組立体の埋め込まれた光源によって発せられる光が周囲環境へと通過する
こと、または外部光が組立体内へ、例えば成形材料内を通ることを可能にする窓を含み得
る。窓は、下にある基板層の窓と整列され、少なくとも部分的に重なり得る。それらは同
じまたは異なるサイズのものであり得る。
【0044】
カバーの材料は、例えば、プラスチック、ガラス、革、織物、有機材料、または一般的に繊維状材料を含み得る。いくつかの実施形態において、この材料は、例えば外部光源および/または組立体の内部光源によって発せられる波長に関して、実質的に半透明または透明であり得る。いくつかの他の実施形態において、この材料は実質的に不透明であり得る。カバーは、例えばゴムのまたはゴムのような表面を有し得る。表面材料およびトポロジ(表面形態)は、例えば絶縁性質(例えば湿度および/または熱)もしくは湿し性質に加えて、またはその代わりに、所望の感触および/または審美的性質を提供するように最適化され得る。カバー層は、可撓性、弾性、または硬性/剛性であり得る。
【0045】
カバー層は、組立体を保護し得、および/または、例えば組立体が一方の基板フィルム
を介してホストに固定されない場合、ホストデバイスへの組立体の取り付けを促進し得る
。カバー層、またはいくつかのシナリオにおいては直接的に基板フィルムが、このように
して、接着剤および/またはこの目的のために例えばボス/ベース、クリップ、フック、
凹部などの形態にある機械的固定構造体などの、取り付け機構を含み得る。
【0046】
したがって、使用される層材料、それらの厚さ、および例えば埋め込まれた素子に応じ
て、組立体全体は、全体的に可撓性または剛性/硬性であり得る。
【0047】
様々な実施形態において、基板フィルムは、プラスチック、金属、ガラス、革、織物、
有機および/または繊維状材料(例えば、紙またはボール紙)を含み得る。好ましくは、
基板フィルムは、電気絶縁性(絶縁体)材料であるか、または少なくともそれを含む。基
板フィルムは、例えば、使用される材料、それらの光透過性、可撓性、電子機器などのホ
ストされる機構、層厚、および/または形状に関して、互いに類似した構成、または異な
る構成であり得る。
【0048】
基板フィルムは、選択された波長に関して、光学的に不透明、半透明、または透明であり得る。組立体の外部または内部光源によって発せられて後に基板に入射する光は、使用される材料、それぞれの屈折率、ならびに装置およびその素子の全体的な構成、例えばジオメトリおよび表面トポロジに応じて、一方または両方の基板フィルムによって少なくとも部分的に吸収されるか、またはそれを通る(透過する)ことが可能であり得る。しかしながら、基板フィルムは、少なくとも局所的に反射性であり得るか、または、例えばコーティングの形態でもしくはもっと完全に、反射(表面)材料を含み得る。
【0049】
様々な実施形態において、成形プラスチック層は、選択された例えば可視光の波長を考
慮して、光学的に実質的に不透明、半透明、または透明であり得る。いくつかの実施形態
において、成形層は、導光として機能するように構成され得る。成形層は、任意選択的に
基板フィルム上に提供されかつ少なくとも部分的に成形材料に埋め込まれる、組立体の内
部光源によって発せられる光、および/または外部光を輸送し得る。
【0050】
様々な実施形態において、基板は、例えば成形層を基板上に提供する前または提供する
際に、好ましくは圧力形成、真空形成、または液圧形成などの熱形成により、所望の実質
的に3次元(非平面)の、例えば基板自身の厚さに対して湾曲した、角のある、または起
伏のある形状に形成されている。プリンテッドエレクトロニクスおよび/または搭載部品
の形態にある電子機器などの電気的機構が、形成前に基板上に既に提供されている場合が
ある。結果として生じる3D形状は、当初のフィルムより数倍厚くなり得る。追加的にま
たは代替的に、そのような機構は、形成後に基板に提供されている場合がある。
【0051】
多層組立体は、全体的に略平面または平坦であり得る。したがって、組立体の幅および
長さの規模は、高さ(層が積層される方向)すなわち「厚さ」とは異なり得、「厚さ」は
大幅に小さくなり得る。例えば、厚さは、ほんの数ミリメートル以下であり得るが、幅お
よび長さは、数センチメートル以上、実施形態によってはそれよりさらに大きい場合があ
る。厚さは一定であり得るか、または厚さは、例えば、いくつかの実施形態においては組
立体の形状が全体的に適合し得る円板の全体的形状を考慮して、変化し得る。
【0052】
いくつかの実施形態において、光源の代わりに、または光源に加えて、フォトダイオー
ド、フォトトランジスタ、他の好適な光電素子などのいくつかの光受信機もしくは検出器
、または例えば光起電性素子(例えば太陽電池)が基板フィルム上に提供される。それら
は、確立されたプラスチック層の内側に成形により少なくとも部分的に埋め込まれ得る。
これらの素子は、基板もしくは例えば前述の窓を通って受信される光、および/または内
部光源によって発せられプラスチック導光層内を伝播される光を捕捉または一般的には検
知するように構成される。検知データは、例えば、光源を調節することに利用され得る。
【0053】
様々な実施形態において、基板フィルム上および/または組立体のさらなる層もしくは
素子上に提供されるような、組立体に含まれる電気的機構は、一般的には、導電性トレー
ス、プリンテッド導電性トレース、導体パッド、部品、集積回路(チップ)、処理ユニッ
ト、メモリ、通信ユニット、トランシーバ、送信機、受信機、信号プロセッサ、マイクロ
コントローラ、バッテリ、発光デバイス、光検知デバイス、フォトダイオード、コネクタ
、電気コネクタ、光学コネクタ、ダイオード、OLED(有機LED)、プリンテッド電
子部品、センサ、力センサ、アンテナ、加速度計、ジャイロスコープ、容量式スイッチま
たはセンサ、電極、センサ電極、プリンテッド電極、プリンテッドセンサ電極、および光
起電力電池からなる群から選択される少なくとも1つの素子を備え得る。本機構は、プリ
ンテッドエレクトロニクス技術(例えば、スクリーン印刷もしくはインクジェット、また
は他のアディティブ法)を用いてプリントされ得、および/または装着され得る。本機構
は、例えば成形導光層内または異なる層間に少なくとも部分的に埋め込まれ得る。例えば
、組立体に電力を供給するために配置され得るコネクタなどのいくつかの機構は、組立体
の周囲環境に少なくとも部分的に曝露され得る。
【0054】
本明細書内で先に示唆したように、カバー層、関連する潜在的な窓充填材料、基板フィ
ルム、成形層、および/または組立体の他の素子は、それらの上または中のグラフィック
パターンおよび/または色などの視覚的に区別可能な装飾性/審美性および/または情報
性の特徴を備えている場合がある。この特徴は、組立体内にその外部表面の下に埋め込ま
れているか、組立体の外部表面上に提供されている場合がある。したがって、IML(イ
ンモールドラベリング)/IMD(インモールド装飾)技法が、これらの特徴を製造する
ために適用可能である。
【0055】
様々な実施形態において、使用される成形型は、成形プラスチック層内に成形型の対応
する鏡映特徴を確立する表面形状を組み込み得る。形状/特徴は、例えば、突出部、格子
、ボス、ボス-ベース、凹部、溝、隆起、孔、または切り口を含み得る。
【0056】
添付の図を参照すると、
図1は、100において、本発明に従う多層組立体、特にその
外側、の1つの実施形態を例証する。
【0057】
描写された単に例示にすぎない組立体100は、概していくらか平坦または平面の、側
壁を有するとしても低い、円板形状のものである。組立体100の外側表面は、基板フィ
ルム106またはその上の任意選択のカバー層108によって少なくとも部分的に画定さ
れる。任意選択的に、実質的に透明または少なくとも半透明の、この例では円形の、窓1
16Aは、材料が存在しないか、または透明もしくは半透明材料、例えばプラスチックま
たはガラスの円形の略平面のプレートを含み得る。
【0058】
当業者は、最適の形状が、光学、寸法(サイズ)、および審美的な目的に基づいてケー
ス特異的に決定され得るということを理解する。
【0059】
他の実現可能な実施形態において、組立体100および関連素子は、より3次元の形状
を持つことができ、したがってかなりの厚さまたは「高さ」も有する。
【0060】
示される組立体100は、その厚さ/高さ軸の周りに強い(円形の)対称性を有するが
、いくつかの他の実施形態においては、組立体またはその部品の少なくとも1つまたは複
数は、異なる対称性を持つか、実質的に全く対称性を持たない(非対称性)。
【0061】
図2は、断面側面図により、本発明に従う多層組立体の実施形態200を示す。したが
って、この主として概念的な表現は、例えば
図1の実施形態および様々な他の実施形態を
網羅し得る。
図1を参照すると、この図は、例えば、線A-Aに沿って見たものであり得
る。
図3は、300において、特に製造プロセスおよび層構造の見地から本質的に同じま
たは類似の実施形態を例証する。
図3において、例証された層厚は、例示にすぎないが、
相対的な厚さに関しては現実のシナリオも反映し得る。例えば、一方または両方の基板1
06、202は、フィルムタイプ(例えば、約0.1ミリメートル厚を有する)のもので
あり得るが、例えば成形層204は、実質的により厚く、例えば1もしくは数ミリメート
ル、またはそれ以上であり得る。
【0062】
基板106、202には、少なくともその第1の側面(図内の上/上方表面)上に、本
明細書で先に記載されるように、導電性トレース(伝導体)210、電極214A、21
4B、電子部品212、214、例えば、光源214、光受信機/センサ、集積回路など
の素子が設けられている。加えて、そのような素子314Aは、好ましくは熱可塑性材料
の層204の成形後に任意選択的に少なくとも部分的に、基板の両方の側面/表面上に提
供され得、および/または基板内に埋め込まれ得る。
【0063】
基板106、202は、成形層204を介して構造的に接続される以外に、機能的に、
例えば電気的にも共に接続されて、例えばそれらの間の信号伝達および/または電流提供
を可能にし得る。
【0064】
基板106、202間の接続230は、金属ピン、フレックス回路などの導電素子の使
用により実現され得る。いくつかの実施形態において、ワイヤレス接続(例えば、rfま
たは光学的)も適用され得る。
【0065】
(有線)接続230は、例えば、成形中に接続素子を保護するために適用可能な成形型
特徴を使用して成形の後または成形の前に確立され得る。代替的にまたは追加的に、柱な
ど、それによって占有される空間に材料204が流れることを防ぐ適切な成形型特徴によ
って、成形中に接続素子のために、例えばリードスルーが確立され得る。
【0066】
1つの他の代替的または補足的選択肢として、基板106、202は、例えば、任意選
択的に電気配線、フレックス回路、または他の伝導体を介して、縁において共に電気的に
接続され得、それにより、例えば接続のための成形材料204を確立された多層積層体の
より中央の領域から後で除去する行為を省くこと、または必要なリードスルーを作成する
ための柱などの特定の成形型特徴を配置することを可能にし得る。
【0067】
さらなる選択肢として、成形材料204は、接続のためのその中のリードスルーおよび
関連導電素子を配置するために、ドリル穿孔など機械加工され得るか、別のやり方で加工
され得る。
【0068】
外部電子機器または例えばホストデバイス電子機器を考慮した一方の基板106、20
2への電力供給および/または通信接続は、同様の様式で、例えば縁において提供される
側面接点により、一般的には配置され得る。
【0069】
いくつかの用途においては、層204を成形する代わりに、層204は、例えば、好ま
しくは基板204の第1の上方表面から突出する電子機器212、214の少なくとも部
分を受容および収容するための凹部などの必要な表面形態を含む既製の素子に準拠して、
別のやり方で提供され得る。
【0070】
基板106は、成形層204にラミネートされ得るか、または成形層204上に生成さ
れ得る。基板106は、例えば光源214によって発せられる光が周囲環境に向けて透過
されることを可能にするため、および/または任意選択的に検知を目的とした周囲環境と
の他の種類の相互作用のための、少なくとも1つの窓116、または本明細書内で先に論
じられるようにいくつかの実施形態においては、複数の窓を含み得る。いくつかの他の実
施形態において、基板202は、追加的にまたは代替的に、少なくとも1つのそのような
窓を含み得る(明確性を理由に図内には明示的に示されていない)。
【0071】
窓116、層204、および光源214(および/または光検出器/センサなどの他の関連素子)は、例えば相互位置、材料、寸法、および形状に関して、光源214によって発せられ、層204内を伝播し、窓116に入射する光が、少なくとも選択された入射角に関して窓116を通過するように構成されている場合がある。
【0072】
さらに、本構成は、任意選択的に、光源および/または追加の電子機器などの他の内部
素子が、見る人から実質的に完全に、または少なくとも、組立体の面法線(すなわち、窓
充填/マスキング層106、潜在的な上層108、あるいは窓充填材料がない場合には層
204の面法線)などの基準に対する選択された検査角度内に隠れたままであるようなも
のであり得る。関連臨界角の大きさは、例えば、約10度、15度、20度、30度、4
0度、45度、50度、60度、またはそれ以上であり得る。いくつかの他の実施形態に
おいて、基準は、上記の面法線とは異なり得、したがって例えば面法線から45度の角度
などの特定の角度にある線であってもよく、上記の視角はこの基準に対しておよびおそら
くはこの基準の周りで画定される。
【0073】
少なくとも1つのカバー/上層108は任意選択的に、光が成形層204および基板1
06だけでなく、組立体全体を所望の程度まで出射するように、基板106の窓に対して
整列され得る窓116Cを伴って提供および配置され得る。例えば、窓116、116C
は、組立体の厚さ/高さ方向に沿って実質的に重ねられ得る。
【0074】
少なくとも1つの下層218は、任意選択的に、成形層204と反対の側面上に基板2
02の下に提供され得る。下層218は、審美的機能(例えば、グラフィック、表面形態
、色などによって提供される)、触覚機能(例えば、表面形態、材料選択により)、保護
機能(材料性質、厚さ、可撓性/剛性、硬度、絶縁性など)、接続/固定機能(例えば、
粘着性、接着、突出部、凹部、フック、ベルクロ(登録商標)などの機械的な)、導電機
能(導電材料、トレース、リード/ワイヤ、または他の伝導体)、および/または他の機
能を有し得る。
【0075】
いくつかの実施形態において、下層218は省略され、組立体200は、基板202を
介してホストデバイスまたは他のホスト素子218に取り付けられる。さらなる代替案と
して、組立体200は、スタンドアローン素子もしくはデバイスタイプのものであり得る
か、または、他の表面を介して(例えば、側壁/縁または上表面を介して)ホストもしく
は他の素子に取り付けられ得る。
【0076】
いくつかの実施形態において、組立体200は、ホストデバイス/素子のケーシングま
たはカバーの少なくとも部分を形成する。組立体は、例えば、全体的に凸状、中空、入れ
物、および/または容器形状を呈するようにそれに応じて造形され得る。
【0077】
組立体200は、内面反射、好ましくは導光として機能する成形層204内の光の総内
面反射ベースの伝播を生じさせるように構成され得る。好適な材料を使用することにより
、望まない吸収/漏出の代わりに光の反射型伝播が強化され得る。層204は、例えば、
隣接する基板106、202、下層/ホスト素子表面/保護層218、および/または関
連反射体よりも高い屈折率を有し得る。さらに、上部または側面発光LEDなどの光源2
14に対する導光層204の場所およびジオメトリは、光が全体的に、関連する臨界角よ
りも大きい角度で材料界面に到達して、当業者によって理解されるような内面反射を確実
にするように構成され得る。
【0078】
いくつかの実施形態において、例えば一方または両方の基板106、202および成形
層204は、例えば屈折率に関して、実質的に同様の光学的性質を有し得る。したがって
、素子間の界面は、層204および基板106、202の機能的な組み合わせ内での入射
光および例えば光の総内面反射ベースの伝播に対して透明または実質的に存在しないと見
なされ得る。
【0079】
組立体200の潜在的な照明および/または光伝播機構を考慮すると、1つの一般的目
的は、本明細書内で先に述べたようなホットスポットのない周囲環境に向けた窓116を
介して均一の照明、または均一の「輝度」分布を提供することにあり得る。光の指向性(
例えばコリメート光であるか散光であるか)は、同様にケース特異的に決定され得る。例
えば、拡散/コリメートレンズまたは他の機構が、適切に造形された窓充填物116、1
16C、および/または組立体の他の素子によって実装され得る。プレート、フィルム、
または層表面などの埋め込まれた反射/ミラリング機構が、同様の目的のために利用され
得る。
【0080】
組立体200によって投影/発光される(光源214を起源とする)光に加えて、知覚
される表面の照明均一性は、反射外部光の均一性にも依存する。
【0081】
窓116、116Cの、組立体200の周囲環境からその場所に到達する外部光に対す
る反射性質に関して、関連充填物(または、層204など、例えば貫通孔型窓の場合など
窓充填物がない場合に外部光を受容する、組立体の他の素子)は、周囲環境に面する外表
面を組み込み得る。その表面は、好ましくは、そのような入射光を全方向に等しく反射す
るために理想的にまたは最大限に拡散性である。この種の拡散性質は、例えば、表面粗さ
を高めることによって達成され得る。
【0082】
均一性などの所望の照明特性を得るために、いくつかの実施形態において、組立体20
0は、内部透過された光を周囲環境へ出力結合し、おそらくは外部光を反射する外部表面
の少なくとも部分を画定する窓116、116Cまたは他の素子の照明に関して構成され
得る。下にある層204からの窓116、116Cの一定の照明は、したがって、1つの
潜在的な設計目的と見なされ得る。
【0083】
追加的にまたは代替的に、窓116、116Cまたは他の素子の輝度値および/または
光度は、少なくとも十分に(適切なレベルの十分な量は、当業者によって実施形態特異的
に当然に決定されるものとする)一定であるように構成され得る。
【0084】
一般的に、組立体200、および例えば特にその窓116、116Cの照明性質は、実
際には、使用される素子に関連した材料、それらの相互位置付け、ならびに寸法および形
状の組み合わせによって決定され得る。形状は、表面トポロジおよび全体的ジオメトリの
両方を網羅し得る。
【0085】
図4は、本発明に従う方法の実施形態を開示するフロー
図400を含む。
【0086】
多層構造体を製造するための方法の最初に、始動フェーズ402が実行され得る。始動
402の間、材料、部品、および器具の選択、獲得、較正、および他の構成行為など、必
要な作業が行われ得る。個々の素子および材料選択が、連携し、選択された製造および設
置プロセスに耐えることにおいて特別な注意がなされる必要があり、これは、当然ながら
好ましくは、製造プロセス仕様および部品データシートに基づいて前もって、または例え
ば、生成されたプロトタイプを検査および試験することによって、チェックされる。使用
される設備、中でも成形/IMD(インモールド装飾)、ラミネーション、ボンディング
、熱形成、切断、ドリル穿孔、および/または印刷設備などは、したがってこの段階で動
作可能な状態にまで準備され得る。成形型には、必要な表面形態などが用意され得る。
【0087】
404において、電子機器を収容するための、好ましくは可撓性の基板フィルムおよび/または潜在的には他の好ましくは平面の基板素子が得られる。基板材料の既製の素子、例えば、プラスチックフィルムのロールが獲得され得る。いくつかの実施形態において、基板フィルム自体がまず、成形、押出し、または他の方法により所望の原材料から内部生成され得る。任意選択的に、基板フィルムは加工される。基板フィルムは、本明細書内で先に企図されるように、例えば、被覆され得、切断され得、および/または開口部、切り目、凹部、切り口などを備え得る。当初のフィルムおよび/または結果として生じるフィルムは、例えば、矩形、正方形、または円形形状を持ち得る。基板は、基板の上に提供されることになる光源もしくは検出器の動作波長など、光の選択された波長または一般的には電磁放射に関して、不透明、半透明、または実質的に透明であり得る。
【0088】
406において、電子部品を電気的に結合するための、例えば所望の回路パターンまた
は回路設計の伝導体線、電極、導体パッド(または他の接触領域)などを画定するいくつ
かの導電素子またはトレースが、好ましくは関連するアディティブ技術に関するプリンテ
ッドエレクトロニクスの1つまたは複数の技法によって、一方または両方の基板フィルム
上に提供される。例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、フレキソ印刷、グラビ
ア印刷、またはオフセットリソグラフ印刷が利用され得る。また、例えばグラフィック、
視覚標識などの印刷を伴うフィルムを助長するさらなる行為がここで行われ得る。
【0089】
408において、いくつかの電子素子または部品、例えば、プロセッシング素子、通信
素子、メモリ素子、検知素子、および/またはLEDなどの光源が、一方または両方の基
板フィルムおよび関連する表面に提供され得る。実際には、例えば、様々なSMDなどの
既製の部品が、はんだおよび/または接着剤によって選択された接触領域に取り付けられ
得る。代替的にまたは追加的に、プリンテッドエレクトロニクス技術は、実際に、OLE
Dなどの部品の少なくとも部分を直接フィルム上に製造するために適用され得る。
【0090】
いくつかの実施形態において、一方または両方の基板フィルムは、好ましくは真空または圧力形成などの熱形成418により所望の3D形状(実質的に非平面の形状)を呈するように形成され得る。熱形成可能な材料を含む基板は、ホストデバイスまたは使用シナリオによりよく適合するように造形され得る。追加的にまたは代替的に、熱形成は、既に確立された多層積層体がそのような加工に耐えるように設計される場合には、成形410後に行われることさえある。形成技法に関して、例えば圧力形成は、基板に非常に正確な鮮明な細部を提供するために適用され得る。圧力形成は、一般的には、望ましくない流れを可能にして、結果としてそこから圧力を低下させることになる(貫通)孔が基板にないときに好まれ得る。
【0091】
いくつかの実施形態において、いくつかの電子機器の部分組立体/サブ基板が、409
においてそのようなものとして一方または両方の基板に提供され、例えば接着剤によって
固定され得る。
【0092】
410において、光源によって発せられる光および/または外部(例えば周囲)光のた
めの導光を任意選択的に確立する少なくとも1つの熱可塑性層が、好ましくは成形により
、基板フィルムのうちの少なくとも1つの第1の側面、ならびにトレースおよびいくつか
の電子部品など、基板フィルム上の電気的機構の少なくとも部分に、提供され得る。好ま
しくは、光源および/または他の機構は、成形材料内に少なくとも部分的に埋め込まれる
。実際には、1つまたは両方の基板フィルムは、射出成形プロセスにおいてインサートと
して使用され得る。基板素子の第1の側面および関連表面には、いくつかの実施形態にお
いて、境界線など、成形プラスチックのない1つまたは複数の領域が残っている。いくつ
かの実施形態において、基板フィルムの両面に、成形層が提供され得る。使用される熱可
塑性材料は、不透明または少なくとも半透明であり得る。熱可塑性材料は、少なくとも1
つの色を呈し得る。
【0093】
いくつかの実施形態において、両方の基板フィルムはまず、実際の成形の間にプラスチ
ック層がそれらの間に注入されるように、基板フィルム自体の成形型半体内に挿入され得
る。好ましくは、フィルムは、完全にではないとしても、実質的に互いに空隙を隔てた関
係で、すなわちフィルム間に、注入される熱可塑性材料によって占有されるいくらかの空
間がある状態で、成形型(半体)内に位置する。
【0094】
実質的に空隙を隔てた関係は、依然として、いくつかの実施形態において、両方のフィ
ルムの局所領域、例えば縁領域が、互いに接触状態にあるシナリオを指す。例えば、先に
参照した円板形状は、したがって、互いに接続されるかまたは少なくとも近いフィルム縁
を伴うが、フィルムの残りの部分、例えば中央部分は、成形プラスチックによって分離さ
れるために互いから離れているという結果として得られ得る。
【0095】
プラスチックは、1つまたは複数の場所を介して、例えばフィルムの側面から、注入さ
れ得る。したがって、例えば縁注入および/または孔注入(フィルム内の1つまたは複数
の孔によるフィルム間のプラスチック注入)が適用され得る。代替的に、基板フィルムの
うちの一方は、好適なラミネーション技法によって、他方の基板フィルムおよびその後の
成形プラスチック層の既製の集合体に取り付けられ得る。
【0096】
いずれかの基板フィルムには、先に論じた窓のための少なくとも1つの孔が設けられ得
る。孔は、例えば、切断、ドリル穿孔、彫刻、スタンピング、またはエッチング工程によ
り生じ得る。成形中、熱可塑性成形材料は次いで一方または両方の側面から穴に入り得、
また任意選択的にフィルムの他方の側面へと進んで、少なくとも当該フィルムのための窓
充填物の少なくとも部分を確立し得る。
【0097】
いくつかの実施形態において、成形前に基板フィルム内に貫通孔が準備されていない。
フィルムは、依然として、任意選択的に、成形材料の圧力に起因して成形中に窓形成を促
進するために、窓の標的位置において例えば薄くされた、または他のやり方で弱体化され
た(例えば上記の工程のうちの1つを使用して形成された)スポットを有し得る。いくつ
かの実施形態において、他方のフィルムに接触する成形型表面は、その上に、フィルム内
の窓の標的位置に対応する凹部、穿孔領域、フラップ、またはピンホールなどの表面特徴
を有し得、それにより成形中に窓を形成および/または充填するのを促進し得る。したが
って、フィルム内の窓の所望の領域に一致しかつそれに面する特徴は、成形材料が窓を介
してフィルムの他方の側面(すなわち成形型側/外側)に流れることをさらに可能にし得
る。
【0098】
適用可能な材料選択の数例を考慮して、基板フィルムおよび/もしくは潜在的なさらな
るフィルムまたは材料層は、実質的に、ポリマー、熱可塑性材料、PMMA(ポリメチル
メタクリレート)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、メチルメタクリレートおよ
びスチレンのコポリマー(MS樹脂)、ガラス、有機材料、線維材料、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ならびに金属からなる群から選択される少なくとも1つの材料か
らなる、またはそれらを含み得る。
【0099】
実現可能な成形法は、例えば、射出成形を含む。いくつかの可塑性材料の場合、それら
は、二段または一般的には多段成形法を使用して成形され得る。複数の成形ユニットを有
する成形機が利用され得る。代替的に、複数の機械または単一の再構成可能な機械が、い
くつかの材料を順次提供するために使用され得る。任意選択的に、いくつかのオーバーモ
ールド適用可能材料が、1つまたは複数の成形層、例えば基板フィルム間の隣接層を確立
するために利用され得る。
【0100】
成形層を確立するために使用される(熱)可塑性材料は、例えば埋め込まれた光源によって発せられる光および/または可視光などの外部(例えば周囲)光が無視できる損失でそこを通過することを可能にする選択された波長に関して、光学的に実質的に不透明、透明、または半透明の材料を含む。選択された波長での材料の十分な透過率は、例えば実施形態に応じて、約60%、70%、75%、85%、90%、または95%、またはそれ以上であり得る。
【0101】
例えば上記の成形手順または熱、圧力、および/もしくは接着剤ベースのラミネーショ
ンよって組立体に提供されるプラスチック層は、一般的には、例えば弾性樹脂を組み込み
得る。より詳細には、この層は、PC、PMMA、ABS(アクリロニトリルブタジエン
スチレン)、PET、ナイロン(PA、ポリアミド)、ポリプロピレン(PP)、ポリス
チレン(GPPS)、およびMS樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの材料を
含む1つまたは複数の熱可塑性材料を含み得る。
【0102】
412において、さらなる層が、任意選択的に組立体に提供され得る。提供は、例えば
成形、堆積コーティング/他のコーティング方法、および取付による直接製造を含み得る
。窓を画定する切り口または孔は、任意選択的に、ドリル穿孔、彫刻、鋸断、エッチング
、切断(例えば、レーザまたは機械ブレードを用いて)によって、または当業者によって
理解されるような任意の他の実現可能な加工方法を使用して、マスキング層および潜在的
なさらなる層内に提供され得る。代替的に、この層は、例えば、成形により既製の窓特徴
を有して生成され得る。
【0103】
得られる積層構造体の全体的な厚さに関して、それは、使用される材料、ならびに製造
およびその後の使用の観点から必要な強度を提供する関連する最小材料厚に大きく依存す
る。これらの態様は、個々の場合に応じて検討されるべきである。例えば、構造体の全体
的な厚さは、約1mmであり得るが、それより大幅に厚いまたは薄い実施形態も実現可能
である。
【0104】
項目414は、潜在的な後処理作業およびホストデバイスまたは素子への取り付けを指
す。
【0105】
416において、方法の実行は終了する。
【0106】
本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により、その等価物と一緒に決定される。当業
者は、開示された実施形態が例示的目的のためだけに構築されたものであり、上の原則の
多くに当てはまる他の配置が、それぞれの潜在的な使用シナリオに最も適するように容易
に準備され得ることを理解するものとする。