(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-01
(45)【発行日】2023-08-09
(54)【発明の名称】基板処理方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20230802BHJP
【FI】
H01L21/304 651B
H01L21/304 647A
H01L21/304 648G
(21)【出願番号】P 2022084220
(22)【出願日】2022-05-24
【審査請求日】2022-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】リー,キョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】キム,テ クン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ミン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】カン,ウォン ヨン
【審査官】小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/004047(WO,A1)
【文献】特開2020-096141(JP,A)
【文献】特開2015-119164(JP,A)
【文献】特開2021-153140(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/306
H01L 21/027
B08B 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基
板処理方法
であって、
回転する基板上にポリマーを含む処理液を供給して液膜を形成するが、
前記処理液を供給する以前に回転する前記基板上に溶解液を供給
し、
前記液膜の形成は、
前記処理液を供給した以後に、
前記処理液の供給を中断して前記基板を回転させるものであり、
前記液膜を形成した以後に、
回転する前記基板上に剥離液を供給して前記基板から前記液膜を剥離することと、
前記液膜を剥離した以後に回転する前記基板上にリンス液を供給して前記基板上の残余物を洗浄することをさらに含み、
前記溶解液は常温以上の高温で提供される基板処理方法。
【請求項2】
前記溶解液は前記溶解液の沸騰点以下の温度で提供されることを特徴とする請求項
1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
前記基板上に前記溶解液を供給する間に前記基板の回転速度は変更されることを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記基板上に前記溶解液を供給する間、
前記基板の回転速度は段階的に減ることを特徴とする請求項
3に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記基板上に前記溶解液を供給する間に前記基板の回転速度は漸進的に減ることを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項6】
前記溶解液は有機溶剤で提供され、
前記ポリマーは樹脂を含むことを特徴とする請求項
1に記載の基板処理方法。
【請求項7】
基
板処理方法
であって、
回転す
る基板上に溶解液を供給する溶解液供給段階と、
前記溶解液供給段階以後に回転する前記基板上にポリマーを含む処理液を供給する処理液供給段階を含み、
前記処理液供給段階以後に、
前記処理液供給を中止して前記基板を回転させて前記基板上に前記処理液の液膜を形成する液膜形成段階と、
前記液膜形成段階以後に、
回転する前記基板上に剥離液を供給して前記基板から前記処理液の液膜を剥離する液膜剥離段階と、
前記液膜剥離段階以後に回転する前記基板上にリンス液を供給して前記基板上の残余物を洗浄するリンス液供給段階をさらに含み、
前記溶解液は有機溶剤であ
り、
前記溶解液供給段階で、
前記溶解液は常温以上の高温で提供される基板処理方法。
【請求項8】
前記溶解液供給段階で、
前記溶解液は常温以上の高温で提供されるが、前記溶解液の沸騰点以下の温度で提供されることを特徴とする請求項
7に記載の基板処理方法。
【請求項9】
前記処理液供給段階で、前記基板は第2速度で回転され、
前記溶解液供給段階で、前記基板は第1速度で回転され、
前記第2速度は、前記第1速度より早い速度で提供されることを特徴とする請求項
7に記載の基板処理方法。
【請求項10】
前記溶解液供給段階で、
前記基板の回転速度は段階的に減ることを特徴とする請求項
7に記載の基板処理方法。
【請求項11】
前記溶解液供給段階で、
前記基板の回転速度は漸進的に減ることを特徴とする請求項
7に記載の基板処理方法。
【請求項12】
前記リンス液供給段階以後に前記基板上に液供給を中止して前記基板を回転させる乾燥段階をさらに含むことを特徴とする請求項
7に記載の基板処理方法。
【請求項13】
前記ポリマーは樹脂を含むことを特徴とする請求項
7に記載の基板処理方法。
【請求項14】
前記剥離液は脱イオン水(Deionized water)であり、
前記リンス液は有機溶剤であることを特徴とする請求項
7に記載の基板処理方法。
【請求項15】
基
板処理方法
であって、
回転す
る基板上に溶解液を供給する溶解液供給段階と、
前記溶解液供給段階以後に回転する前記基板上にポリマーを含む処理液を供給する処理液供給段階と、
前記処理液供給を中止して前記基板を回転させて前記基板上に前記処理液の液膜を形成する液膜形成段階と、
回転する前記基板上に剥離液を供給して前記基板から前記処理液の液膜を剥離する液膜剥離段階と、
前記液膜剥離段階以後に回転する前記基板上にリンス液を供給して前記基板上の残余物を洗浄するリンス液供給段階と、
前記リンス液供給段階以後に前記基板上に液供給を中止して前記基板を回転させる乾燥段階を含み、
前記ポリマーは樹脂を含
み、前記溶解液は有機溶剤であ
り、
前記溶解液供給段階で、
前記溶解液は常温以上の高温で提供される基板処理方法。
【請求項16】
前記処理液供給段階で前記基板は第2速度で回転され、
前記溶解液供給段階で前記基板は第1速度で回転され、
前記第2速度は前記第1速度より早い速度で提供されることを特徴とする請求項
15に記載の基板処理方法。
【請求項17】
前記溶解液供給段階で、
前記基板の回転速度は段階的に減ることを特徴とする請求項
15に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理方法に関するものであり、より詳細には、基板にポリマーを含む液を供給して基板を液処理する基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するためには、写真、蒸着、アッシング、蝕刻、そして、イオン注入などのような多様な工程が遂行される。また、このような工程らが遂行される前後には基板上に残留されたパーティクルを洗浄処理する洗浄工程が遂行される。
【0003】
洗浄工程は、スピンヘッドに支持されて回転する基板にケミカルを供給する工程、基板に脱イオン水(Deionized Water:DIW)などのような洗浄液を供給して基板上でケミカルを除去する工程、以後に洗浄液より表面張力が低いイソプロピルアルコール(IPA)液のような有機溶剤を基板に供給して基板上の洗浄液を有機溶剤に置換する工程、そして、置き換えされた有機溶剤を基板上で除去する工程を含む。
【0004】
また、洗浄工程は、基板上にポリマー及びソルベントを含む処理液を供給する過程を含むことができる。処理液が基板上に塗布され、揮発成分を含むソルベントが揮発されれば、処理液の体積変化によってポリマーが硬化されながらパーティクルを吸着する。以後、パーティクルを吸着したポリマーを脱イオン水を通じて基板から剥離させた後IPAのような有機溶剤で基板を再び洗浄する。
【0005】
この時、ソルベントを含む処理液を基板上に供給する時に、基板に形成されたパターン内に処理液が充分に浸透されることができなくて、パーティクルがまともに除去されない問題がある。これを解決するため、処理液の供給量を増やすこともあるが、これは処理液の無駄使いを引き起こしてパーティクル除去にも大きい効果のない問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国特許公開第10-2015-00055590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、洗浄効率を向上させることができる基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0008】
また、本発明は処理液の使用量を低減することができる基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0009】
また、本発明は処理液が基板に形成されたパターンの間間に侵透することができる基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0010】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から当業者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、基板を処理する方法を提供する。一実施例によれば、基板処理方法は、回転する基板上にポリマーを含む処理液を供給して液膜を形成するが、処理液を供給する以前に回転する基板上に溶解液を供給することができる。
【0012】
一実施例によれば、溶解液は常温以上の高温で提供されることができる。
【0013】
一実施例によれば、溶解液は溶解液の沸騰点以下の温度で提供されることができる。
【0014】
一実施例によれば、基板上に溶解液を供給する間、基板の回転速度は変更されることができる。
【0015】
一実施例によれば、基板上に溶解液を供給する間、基板の回転速度は段階的に減ることができる。
【0016】
一実施例によれば、基板上に溶解液を供給する間、基板の回転速度は漸進的に減ることができる。
【0017】
一実施例によれば、液膜の形成は、処理液を供給した以後に、処理液の供給を中断して基板を回転させるものであることがある。
【0018】
一実施例によれば、溶解液は有機溶剤で提供され、ポリマーは樹脂を含むことができる。
【0019】
また、基板処理方法は、一実施例によれば、回転する基板上に溶解液を供給する溶解液供給段階と、溶解液供給段階以後に回転する基板上にポリマーを含む処理液を供給する処理液供給段階を含み、溶解液は有機溶剤であることができる。
【0020】
一実施例によれば、溶解液供給段階で、溶解液は常温以上の高温で提供されるが、溶解液の沸騰点以下の温度で提供されることができる。
【0021】
一実施例によれば、処理液供給段階で、基板は第2速度で回転され、溶解液供給段階で基板は第1速度で回転され、第2速度は第1速度より早い速度で提供されることができる。
【0022】
一実施例によれば、溶解液供給段階で、基板の回転速度は段階的に減ることができる。
【0023】
一実施例によれば、溶解液供給段階で、基板の回転速度は漸進的に減ることができる。
【0024】
一実施例によれば、処理液供給段階以後に、処理液供給を中止して基板を回転させて基板上に処理液の液膜を形成する液膜形成段階をさらに含むことができる。
【0025】
一実施例によれば、液膜形成段階以後に、回転する基板上に剥離液を供給して基板から処理液の液膜を剥離する液膜剥離段階と、液膜剥離段階以後に回転する基板上にリンス液を供給して基板上の残余物を洗浄するリンス液供給段階と、リンス液供給段階以後に基板上に液供給を中止して基板を回転させる乾燥段階をさらに含むことができる。
【0026】
一実施例によれば、ポリマーは樹脂を含むことができる。
【0027】
一実施例によれば、剥離液は脱イオン水(Deionized water)であり、リンス液は有機溶剤であることができる。
【0028】
また、基板処理方法は、一実施例によれば、回転する基板上に溶解液を供給する溶解液供給段階と、溶解液供給段階以後に回転する基板上にポリマーを含む処理液を供給する処理液供給段階と、処理液供給を中止して基板を回転させて基板上に処理液の液膜を形成する液膜形成段階と、回転する基板上に剥離液を供給して基板から処理液の液膜を剥離する液膜剥離段階と、液膜剥離段階以後に回転する基板上にリンス液を供給して基板上の残余物を洗浄するリンス液供給段階と、リンス液供給段階以後に基板上に液供給を中止して基板を回転させる乾燥段階と、を含み、ポリマーは樹脂を含んで溶解液は有機溶剤であることができる。
【0029】
一実施例によれば、処理液供給段階で基板は第2速度で回転され、溶解液供給段階で基板は第1速度で回転され、第2速度は第1速度より早い速度で提供されることができる。
【0030】
一実施例によれば、溶解液供給段階で、基板の回転速度は段階的に減ることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の一実施例によれば、基板の洗浄効率を向上させることができる。
【0032】
また、本発明の一実施例によれば、処理液の使用量を低減することができる。
【0033】
また、本発明の一実施例によれば、処理液が基板に形成されたパターンの間間に侵透することができる。
【0034】
本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
【
図2】
図1の液処理チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図4】本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図5】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図6】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図7】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図8】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図9】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図10】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図11】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図12】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図13】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図14】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図15】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図16】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図17】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図18】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【
図19】同じく、本発明の基板処理方法によって基板を処理する姿と基板の処理方法によって処理された基板の姿を順次に見せてくれる図面である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施例を添付された図面らを参照してより詳細に説明する。本発明の実施例はさまざまな形態で変形することができるし、本発明の範囲が下の実施例らに限定されることで解釈されてはいけない。本実施例は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0037】
図1は、本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
図1を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10と処理モジュール20を含む。一実施例によれば、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1方向92といって、上部から眺める時第1方向92と垂直な方向を第2方向94といって、第1方向92及び第2方向94にすべて垂直な方向を第3方向96という。
【0038】
インデックスモジュール10は収納された容器80から基板(W)を処理モジュール20に返送し、処理モジュール20で処理が完了された基板(W)を容器80に収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向94に提供される。インデックスモジュール10はロードポート(load port)12とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準でロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板(W)らが収納された容器80はロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数個が提供されることができるし、複数のロードポート12は第2方向94に沿って配置されることができる。
【0039】
容器80としては前面開放一体式ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器80はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベヤー(Overhead Conveyor)、または、自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることができる。
【0040】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には長さ方向が第2方向94に提供されたガイドレール140が提供され、インデックスロボット120はガイドレール140上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板(W)が置かれるハンド122を含み、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向96を軸にした回転、そして、第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0041】
処理モジュール20はバッファーユニット200、返送チャンバ300、液処理チャンバ400を含む。バッファーユニット200は処理モジュール20に搬入される基板(W)と処理モジュール20から搬出される基板(W)が一時的にとどまる空間を提供する。液処理チャンバ400は基板(W)上に液を供給して基板(W)を液処理する液処理工程を遂行する。返送チャンバ300はバッファーユニット200、液処理チャンバ400の間に基板(W)を返送する。
【0042】
返送チャンバ300はその長さ方向が第1方向92に提供されることができる。バッファーユニット200はインデックスモジュール10と返送チャンバ300との間に配置されることができる。液処理チャンバ400は返送チャンバ300の側部に配置されることができる。液処理チャンバ400と返送チャンバ300は第2方向94に沿って配置されることができる。バッファーユニット200は返送チャンバ300の一端に位置されることができる。
【0043】
一例によれば、液処理チャンバ400らは返送チャンバ300の両側に配置され、返送チャンバ300の一側で液処理チャンバ400らは第1方向92及び第3方向96に沿ってそれぞれAXB(A、Bはそれぞれ1または1より大きい自然数)配列で提供されることができる。
【0044】
返送チャンバ300は返送ロボット320を有する。返送チャンバ300内には長さ方向が第1方向92に提供されたガイドレール340が提供され、返送ロボット320はガイドレール340上で移動可能に提供されることができる。返送ロボット320は基板(W)が置かれるハンド322を含み、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向96を軸にした回転、そして、第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0045】
バッファーユニット200は基板(W)が置かれるバッファー220を複数個具備する。バッファー220らは第3方向96に沿ってお互いの間に離隔されるように配置されることができる。バッファーユニット200は前面(front face)と後面(rear face)が開放される。前面インデックスモジュール10と見合わせる面であり、後面は返送チャンバ300と見合わせる面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファーユニット200に近付いて、返送ロボット320は後面を通じてバッファーユニット200に近付くことができる。
【0046】
図2は、
図1の液処理チャンバ400の一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
図2を参照すれば、液処理チャンバ400はハウジング410、コップ420、支持ユニット440、液供給ユニット460、そして、昇降ユニット480を有する。
【0047】
ハウジング410は概して直方体形状で提供される。コップ420、支持ユニット440、そして、液供給ユニット460はハウジング410内に配置される。
【0048】
コップ420は上部が開放された処理空間を有して、基板(W)は処理空間内で液処理される。支持ユニット440は処理空間内で基板(W)を支持する。液供給ユニット460は支持ユニット440に支持された基板(W)上に液を供給する。液は複数種類で提供され、基板(W)上に順次に供給されることができる。昇降ユニット480はコップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0049】
一例によれば、コップ420は複数の回収桶422、424、426を有する。回収桶422、424、426はそれぞれ基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。それぞれの回収桶422、424、426は支持ユニット440を囲むリング形状で提供される。液処理工程が進行時基板(W)の回転によって飛散される処理液は各回収桶422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。
【0050】
一例によれば、コップ420は第1回収桶422、第2回収桶424、そして、第3回収桶426を有する。第1回収桶422は支持ユニット440を囲むように配置され、第2回収桶424は第1回収桶422を囲むように配置され、第3回収桶426は第2回収桶424を囲むように配置される。第2回収桶424に液を流入する第2流入口424aは第1回収桶422に液を流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収桶426に液を流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0051】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は概して円形で提供されて基板(W)より大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板(W)の後面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板(W)が支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突き出されるように提供される。
【0052】
支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チャックピン442bは支持板442から上部に突き出されるように提供され、基板(W)が回転される時基板(W)が支持ユニット440から離脱されないように基板(W)の側部を支持する。駆動軸444は駆動機446によって駆動され、基板(W)の底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準で回転させる。
【0053】
昇降ユニット480はコップ420を上下方向に移動させる。コップ420の上下移動によってコップ420と基板(W)との間の相対高さが変更される。これによって基板(W)に供給される液の種類によって処理液を回収する回収桶422、424、426が変更されるので、液らを分離回収することができる。前述したところと異なり、コップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0054】
図2を参照すれば、本発明は液供給ユニット460と液供給ユニット460を制御する制御機40を含むことができる。液供給ユニット460は、溶解液供給ノズル463、剥離液供給ノズル462、リンス液供給ノズル464、そして、処理液供給ノズル470を含む。一例で、溶解液供給ノズル463、剥離液供給ノズル462、リンス液供給ノズル464、そして、処理液供給ノズル470は相異なアーム461によって支持されることができる。選択的に、溶解液供給ノズル463、剥離液供給ノズル462、リンス液供給ノズル464、そして、処理液供給ノズル470は等しいアーム461によって支持されることができる。
【0055】
溶解液供給ノズル463は支持ユニット440に支持された基板(W)上に溶解液を供給する。一例によれば溶解液は、後述するポリマーを溶解させる液体である。一例によれば、溶解液は有機溶剤である。一例によれば、溶解液はイソプロピルアルコール(IPA:isopropyl alcohol)、シンナー(Thinner)、ブタノール(Butanol)、PGME(Propylene glycol methyl ether)、MIBC(Methyl Isobutyl Carbinol)のうちで何れか一つで提供されることができる。
【0056】
剥離液供給ノズル462は基板(W)上に剥離液を吐出する。一例によれば、剥離液は脱イオン水を含む。剥離液は、基板(W)に形成された処理液液膜に物理的な衝撃を加えて液膜を基板(W)から剥離させる。
【0057】
リンス液供給ノズル464は基板(W)上にリンス液を吐出する。一例で、リンス液はポリマーを溶解させる液体で提供される。一例によれば、リンス液は有機溶剤を含む。一例によれば、リンス液はイソプロピルアルコール(IPA:isopropyl alcohol)、シンナー(Thinner)、ブタノール(Butanol)、PGME(Propylene glycol methyl ether)、MIBC(Methyl Isobutyl Carbinol)のうちで何れか一つで提供されることができる。
【0058】
前述した例では、溶解液供給ノズル463とリンス液供給ノズル464が別個に提供されることで説明した。しかし、これと異なり、溶解液供給ノズル463とリンス液供給ノズル464は別に提供されないで、一つのノズルで溶解液とリンス液をすべて供給するように提供されることができる。
【0059】
処理液供給ノズル470は基板(W)上にポリマーを含んだ処理液を供給する。処理液はポリマーとソルベントを含む。ポリマーは樹脂を含む。樹脂はアクリル樹脂、フェノール樹脂であることができる。処理液は、ポリマーがソルベントに溶解された状態の液である。基板(W)上の処理液を乾燥させれば、ソルベントは蒸発されて固化されたポリマーが基板(W)上に残る。
【0060】
以下、
図3乃至
図19を参照して本発明の基板処理方法に対して説明する。
図3は本発明の基板処理方法の順序図を示し、
図4乃至
図19はそれぞれ本発明の基板処理方法によって基板(W)を処理する姿と基板(W)の処理方法によって処理された基板(W)の姿を順次に見せてくれる図面である。
図3を参照すれば、本発明の基板処理方法は、溶解液供給段階(S10)、処理液供給段階(S20)、液膜形成段階(S30)、液膜剥離段階(S40)、リンス液供給段階(S50)、そして、乾燥段階(S60)を含む。
【0061】
図4は、溶解液供給段階(S10)で回転する基板(W)上に溶解液(L1)を供給する姿を示し、
図5は溶解液(L1)が供給された基板(W)の姿を示す。一例で、溶解液(L1)供給ノズル463は基板(W)の中央領域に対向される領域で溶解液(L1)を供給する。基板(W)の回転によって溶解液(L1)は基板(W)の中心から縁領域に広がって行く。溶解液(L1)は基板(W)を全体的にウェッティングする。また、
図5に示されたようにウェッティング液は基板(W)に形成されたパターン(P)の間間に浸透される。
【0062】
一例で、溶解液供給段階(S10)で、基板(W)は第1速度(V1)で回転される。以下、第1速度(V1)は溶解液供給段階(S10)が遂行されるうちに基板(W)の回転速度の平均値であることで説明する。一実施例によれば、基板(W)上に溶解液(L1)を供給する間に基板(W)の回転速度は変更されることができる。例えば、溶解液供給段階(S10)で、基板(W)の回転速度は段階的に減ることができる。例えば、溶解液供給段階(S10)で、基板(W)は
図6に示されたように第1時間の間にV11の速度で回転される。第1時間以後、基板(W)は
図7に示されたように第2時間の間V11の速度より遅い速度であるV12の速度で回転される。一例で、V11の速度とV12の速度の平均速度は第1速度(V1)である。一例で、第1時間は第2時間より長い時間で提供される。選択的に、基板(W)上に溶解液(L1を供給する間に基板(W)の回転速度は漸進的に減ることができる。
【0063】
溶解液供給段階(S10)で基板(W)の回転速度を減らすことによって、溶解液(L1)が基板(W)上で乾燥されることを防止する。一例で第2時間は、以後の処理液供給段階(S20)を遂行するためにノズルを交替する時間で提供される。これに、溶解液(L1)を基板(W)上に供給することができない時間の間に基板(W)の回転速度を減らして溶解液(L1)が基板(W)上で乾燥することを防止する。
【0064】
一例で、溶解液(L1)は高温で提供される。例えば、溶解液(L1)は常温以上の高温で提供されることができる。但し、溶解液(L1)は溶解液(L1)の沸騰点以下の温度で提供される。これに、溶解液(L1)が基板(W)上で蒸発することを防止する。
【0065】
溶解液供給段階(S10)以後に処理液供給段階(S20)が始まる。
【0066】
図8は、処理液供給段階(S20)で回転する基板(W)上に処理液(L2)を供給する姿を示し、
図9は溶解液(L1)が供給された基板(W)に処理液(L2)が供給された姿を示し、
図10は処理液(L2)内のポリマーが溶解液(L1)に溶解された姿を示す。
【0067】
処理液供給段階(S20)で
図8に示されたように回転する基板(W)上に処理液(L2)を供給する。一例で、処理液(L2)供給ノズル470は基板(W)の中央領域に対向される領域で処理液(L2)を供給する。基板(W)の回転によって処理液(L2)は基板(W)の中心から縁領域に広がって行く。処理液(L2)は
図9に示されたように溶解液(L1)が供給された基板(W)上に供給される。処理液(L2)が基板(W)上に供給されながら、
図9に示されたように処理液(L2)内のポリマーが溶解液(L1)に溶解される。基板(W)が溶解液(L1)によってプレウェッティング(pre-wetting)されているところ、処理液(L2)は基板(W)上の前面で容易に広がって行く。溶解液(L1)がパターン(P)間間に既に浸透されているところ、処理液(L2)は溶解液(L1)によって容易にパターン(P)間間に侵透するようになる。これに、基板(W)上の前面、そして、パターン(P)間間に処理液(L2)を供給するために所要される処理液(L2)の量は、溶解液(L1)を供給しないで処理液(L2)をすぐ基板(W)上に供給する時所要される処理液(L2の量より少ない利点がある。また、溶解液(L1)は処理液(L2)のポリマーを溶解することができる有機溶剤で提供されるところ、処理液(L2)がより容易に基板(W)の前面、そして、パターン(P)間間に侵透することができる。一実施例によれば、処理液供給段階(S20)で基板(W)は第2速度(V2)で回転され、溶解液供給段階(S10)で基板(W)は第1速度(V1)で回転され、第2速度(V2)は第1速度(V1)より早い速度で提供されることができる。これに、前述したところのように、溶解液供給段階(S10)で溶解液(L1)がすぎるほど蒸発されることを防止する。
【0068】
処理液(L2)が基板(W)上に供給されれば、
図10に示されたように基板(W)上に溶解液(L1)とポリマーを含む液膜が形成される。液膜に処理液(L2)が供給されれば、ポリマーは溶解液(L1)に溶解されながら基板(W)上のパーティクル(D)を吸着させる。これに、パターン(P)間間に位置されたパーティクル(D)が処理液(L2)によって捕獲される。
【0069】
処理液供給段階(S20)以後に、液膜形成段階(S30)が始まる。
図11は液膜形成段階(S30)で基板(W)が回転する姿を示し、
図12は液膜形成段階(S30)で基板(W)上の処理液(L2)内のソルベントが蒸発される姿を示す。液膜形成段階(S30)で、処理液(L2)内のソルベントを蒸発させて処理液(L2)を基板(W)上で固化させる。固化された処理液(L2’)内には
図12に示されたようにパーティクル(D)が捕獲された状態である。一例で、
図11に示されたように液膜形成段階(S30)で基板(W)上に液供給を中止したまま基板(W)を回転させる。一例で、液膜形成段階(S30)で基板(W)の回転速度は処理液供給段階(S20)で基板(W)の回転速度と同じく提供される。選択的に、液膜形成段階(S30)で基板(W)の回転速度は処理液供給段階(S20)で基板(W)の回転速度より遅いか、または早く提供される。前述したところのように、溶解液(L1)を加熱して供給するところ液膜形成段階(S30)で、ソルベントの揮発を促進させることができる。一例で、液膜形成段階(S30)で、ソルベントの揮発を促進させるように基板(W)を加熱することができる。
【0070】
液膜形成段階(S30)以後に、液膜剥離段階(S40)が遂行される。
図13は、液膜剥離段階(S40)で基板(W)上に剥離液(L3)を供給する姿を示し、
図14は液膜剥離段階(S40)で基板(W)上の固化された処理液(L2’)液膜が剥離される姿を示す。
図13に示されたように液膜剥離段階(S40)で、回転する基板(W)上に剥離液(L3)を供給して基板(W)上で固化された処理液(L2’)を基板(W)上のパーティクル(D)と共に剥離させる。一例で、剥離液(L3)供給ノズル462は基板(W)の中央領域に対向される領域で剥離液(L3)を供給する。基板(W)の回転によって剥離液(L3)は基板(W)の中心から縁領域に広がって行く。基板(W)のパターン(P)形成面に付着されたパーティクル(D)が固化された処理液(L2’)と共に基板(W)から剥離される。剥離液(L3)は、固化された処理液(L2’)に物理的な力を加えて固化された処理液(L2’)が基板(W)から脱落されるようにする。
【0071】
液膜剥離段階(S40)以後にリンス液供給段階(S50)が遂行される。
図15は、リンス液供給段階(S50)で基板(W)上にリンス液(L4)を供給する姿を示し、
図16は基板(W)上にリンス液(L4)が供給された姿を示す。
【0072】
図15に示されたようにリンス液供給段階(S50)で、リンス液(L4)供給ノズル464が回転する基板(W)上にリンス液(L4)を供給して基板(W)上に残留する残余物を除去する。液膜剥離段階(S40)で剥離液(L3)を供給して基板(W)を洗浄しても、基板(W)上には
図16のように異物が残存することができる。これに、基板(W)上にリンス液(L4)を供給して残余物を除去する。一例で、リンス液(L4)供給ノズル464は基板(W)の中央領域に対向される領域でリンス液(L4)を供給する。基板(W)の回転によってリンス液(L4)は基板(W)の中心から縁領域に広がって行きながら残余物を除去する。
【0073】
リンス液供給段階(S50)以後に乾燥段階(S60)が遂行される。
図17は、リンス液供給段階(S50)が終わった以後の基板(W)の状態を示し、
図18は乾燥段階(S60)で基板(W)を回転させる姿を示し、
図19は乾燥段階(S60)が終わった以後の基板(W)の状態を示す。
図17に示されたように、リンス液供給段階(S50)で基板(W)上に供給されたリンス液(L4)は残余物を除去するが、リンス液(L4)自体が基板(W)上に残留することができる。これに、乾燥段階(S60)で基板(W)上に残っているリンス液(L4)を乾燥させる。一例で、乾燥段階(S60)で、
図18に示されたように基板(W)上に液供給を中止した状態で基板(W)を回転させる。乾燥段階(S60)が完了すれば、
図19に示されたようにパターン(P)の間間に残余する物質がなしに基板(W)が洗浄される。
【0074】
以上、各段階で、液が吐出されるうちに基板(W)は回転される状態で提供されることで説明した。しかし、選択的に液が吐出されるうちに基板(W)は止められた状態で提供されることができる。
【0075】
以上、各ノズルは基板(W)の中央領域で基板(W)上に液を供給することで命じた。しかし、選択的に、各ノズルの弾着支点は基板(W)の中央領域で基板(W)の縁領域の間に変更されることができる。
【0076】
本発明の一実施例によれば、基板(W)上にポリマーを含む処理液を供給する以前に有機溶剤を先に供給して処理液が基板(W)の前面に均一に等しく広がって基板(W)のパターン間間に侵透できるようにする利点がある。これによって、処理液の使用量が低減されることができる利点がある。
【0077】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、上述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。著わした実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0078】
460 液供給ユニット
462 剥離液供給ノズル
463 溶解液供給ノズル
464 リンス液供給ノズル
470 処理液供給ノズル
【要約】 (修正有)
【課題】基板にポリマーを含む液を供給して液処理し、洗浄効率を向上させる基板洗浄方法を提供する。
【解決手段】基板処理方法は、ポリマーを含む処理液を供給するS20前に、回転する基板上に溶解液を供給しS10、溶解液を基板に形成されたパターンの間に浸透させ、その後、回転する基板上にポリマーを含む処理液を供給S20して液膜を形成するS30。
【効果】これにより、処理液は容易にパターン間に侵透するようになり、パターン間のパーティクルが処理液によって捕獲される。
【選択図】
図3