(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-02
(45)【発行日】2023-08-10
(54)【発明の名称】モジュール化された浄水用水桶装置及びそれを備える浄水器
(51)【国際特許分類】
C02F 1/00 20230101AFI20230803BHJP
【FI】
C02F1/00 B
C02F1/00 S
C02F1/00 H
C02F1/00 V
(21)【出願番号】P 2021149235
(22)【出願日】2021-09-14
【審査請求日】2021-09-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0110228
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521405399
【氏名又は名称】ミュン スン ヘ
【氏名又は名称原語表記】MYUNG, Sung Hee
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100224694
【氏名又は名称】伊藤 孝志
(72)【発明者】
【氏名】ミュン スン ヘ
(72)【発明者】
【氏名】ハン サン クン
【審査官】高橋 成典
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-137902(JP,A)
【文献】特開2015-013691(JP,A)
【文献】特開2014-226663(JP,A)
【文献】特開平09-206747(JP,A)
【文献】中国実用新案第210641907(CN,U)
【文献】米国特許第05126041(US,A)
【文献】特開平09-108658(JP,A)
【文献】特開2009-196650(JP,A)
【文献】中国実用新案第203328528(CN,U)
【文献】実開昭50-050416(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/00
C02F 1/28
1/44
1/66 - 1/68
B67D 1/00 - 3/04
F24D 18/00
F24H 1/00
1/18 - 1/20
4/00 - 4/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯水槽に載せられる形態で前記貯水槽と分離可能に結合される胴体と、
前記胴体に分離可能に結合され、浄化対象水が貯蔵される水桶と、を含み、
前記胴体は、ハウジングと、前記ハウジングの内部空間に設けられて、前記浄化対象水を浄化する浄水フィルターと、前記ハウジングの内部空間に設けられて、前記浄化対象水が前記浄水フィルターを通過して、前記貯水槽に供給されるように流動圧力を形成する加圧ポンプと、前記加圧ポンプの作動を制御するポンプ制御器と、前記貯水槽の水位を測定する貯水槽水位測定手段と、を備え、
前記貯水槽水位測定手段は、前記ハウジングの下に位置して、前記貯水槽の水位によって移動する浮きと、前記浮きの位置を電気的信号に変換して、前記ポンプ制御器に伝送する貯水槽水位感知部と、前記浮きの最下位置を調節するための浮き位置調節部と、を備え、
前記浮き位置調節部は、前記浮きから上向きに延びる浮き棒部と、前記浮き棒部が結合される棒結合部と、を備え、
前記浮き棒部の外周面には、高さ方向に沿って離隔して位置する複数個の係止溝が形成され、
前記棒結合部は、結合胴体と、前記結合胴体に固定されるカバー部と、前記カバー部に挿設される係止フックと、を備え、
前記結合胴体には、開放された下端から上向きに延び、前記浮き棒部が挿入される挿入通路が形成され、
前記カバー部は、リング状であって、前記結合胴体の開放された下端に挿設され、
前記係止フックは、リング状であって、前記カバー部の中心に形成される結合口に挿設され、前記浮き棒部が通過する棒通路を備え、
前記係止フックには、前記係止溝に引っ掛かる係止突起が形成され、
前記係止フックは、前記カバー部に対して高さ方向に沿って一定区間にわたって移動自在であり、
前記係止フックの前記カバー部に対する位置変化によって、前記係止フックの一部が弾性変形されて前記係止突起が前記係止溝から離脱することができる、モジュール化された浄水用水桶装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、基礎部と、前記基礎部から上向きに延びる壁部と、を備え、
前記基礎部と前記壁部との間に形成される凹状の空間が前記水桶が載置される載置部を形成する、請求項1に記載のモジュール化された浄水用水桶装置。
【請求項3】
前記ポンプ制御器は、前記貯水槽水位測定手段から伝送される貯水槽水位信号を用いて、前記貯水槽水位が低くなって設定された下限水位に到達したことが確認されれば、前記加圧ポンプを作動させ、前記貯水槽水位が高くなって設定された上限水位に到達したことが確認されれば、前記加圧ポンプの作動を止める、請求項1に記載のモジュール化された浄水用水桶装置。
【請求項4】
前記水桶の低水位状態を感知して前記ポンプ制御器に伝送する水桶低水位感知手段をさらに含む、請求項1に記載のモジュール化された浄水用水桶装置。
【請求項5】
前記ポンプ制御器は、前記水桶の低水位状態が感知されれば、前記加圧ポンプの作動を遮断する、請求項4に記載のモジュール化された浄水用水桶装置。
【請求項6】
水桶低水位感知手段は、前記胴体に設けられるリードスイッチと、前記水桶の内部空間で前記リードスイッチの上に隣接して位置するように設けられる磁石部と、を備える磁石スイッチセンサーであり、
前記磁石部は、前記水桶の水位変化に対応して移動する磁石を備え、
前記リードスイッチは、前記磁石が近接した時に作動して、前記ポンプ制御器に水桶低水位信号を伝送する、請求項4に記載のモジュール化された浄水用水桶装置。
【請求項7】
前記貯水槽は、上端が開放されて形成される開口部を備え、
前記ハウジングは、前記貯水槽の上端開口部に挿入されるように突設されるドッキング部をさらに備える、請求項1に記載のモジュール化された浄水用水桶装置。
【請求項8】
前記ドッキング部は、パッキング部材が挿設されるパッキング結合部を備え、
前記パッキング結合部は、先端に行くほど小さくなる半径を有するように多段構造で形成される、請求項7に記載のモジュール化された浄水用水桶装置。
【請求項9】
前記水桶の開放された上端部を開閉するように、前記胴体にヒンジ結合される蓋と、
前記蓋によって前記水桶の開放された上端部が閉状態を保持するように、前記蓋をロックする蓋ロック手段をさらに含む、請求項1に記載のモジュール化された浄水用水桶装置。
【請求項10】
浄化された水が貯蔵される第1貯水槽と、前記第1貯水槽に貯蔵された水が排出される第1コック弁を備える本体と、
前記第1貯水槽に載せられる形態で前記本体と分離可能に結合される胴体と、前記胴体に分離可能に結合され、浄化対象水が貯蔵される水桶を備える水桶装置と、を含み、
前記胴体は、ハウジングと、前記ハウジングの内部空間に設けられて、前記浄化対象水を浄化する浄水フィルターと、前記ハウジングの内部空間に設けられて、前記浄化対象水が前記浄水フィルターを通過して、前記第1貯水槽に供給されるように流動圧力を形成する加圧ポンプと、前記加圧ポンプの作動を制御するポンプ制御器と、前記
第1貯水槽の水位を測定する貯水槽水位測定手段と、を備え、
前記貯水槽水位測定手段は、前記ハウジングの下に位置して、前記
第1貯水槽の水位によって移動する浮きと、前記浮きの位置を電気的信号に変換して、前記ポンプ制御器に伝送する貯水槽水位感知部と、前記浮きの最下位置を調節するための浮き位置調節部と、を備え、
前記浮き位置調節部は、前記浮きから上向きに延びる浮き棒部と、前記浮き棒部が結合される棒結合部と、を備え、
前記浮き棒部の外周面には、高さ方向に沿って離隔して位置する複数個の係止溝が形成され、
前記棒結合部は、結合胴体と、前記結合胴体に固定されるカバー部と、前記カバー部に挿設される係止フックと、を備え、
前記結合胴体には、開放された下端から上向きに延び、前記浮き棒部が挿入される挿入通路が形成され、
前記カバー部は、リング状であって、前記結合胴体の開放された下端に挿設され、
前記係止フックは、リング状であって、前記カバー部の中心に形成される結合口に挿設され、前記浮き棒部が通過する棒通路を備え、
前記係止フックには、前記係止溝に引っ掛かる係止突起が形成され、
前記係止フックは、前記カバー部に対して高さ方向に沿って一定区間にわたって移動自在であり、
前記係止フックの前記カバー部に対する位置変化によって、前記係止フックの一部が弾性変形されて前記係止突起が前記係止溝から離脱することができる、モジュール化された浄水用水桶装置を備える浄水器。
【請求項11】
前記本体は、前記第1貯水槽から供給される水が貯蔵される第2貯水槽と、前記第2貯水槽に貯蔵された水が排出される第2コック弁と、前記第2貯水槽に貯蔵された水を加熱する加熱手段と、をさらに備える、請求項10に記載のモジュール化された浄水用水桶装置を備える浄水器。
【請求項12】
前記本体は、前記第1貯水槽に貯蔵された水を冷却する冷却手段をさらに備える、請求項10に記載のモジュール化された浄水用水桶装置を備える浄水器。
【請求項13】
前記本体は、前記第1貯水槽の内部空間を上部空間と下部空間とに分離する分離板をさらに備え、
前記浄水フィルターから排出される水は、前記上部空間と前記下部空間のうち、前記上部空間に流入され、
前記冷却手段は、前記下部空間の水を冷却させ、
前記第1貯水槽には、前記上部空間と前記下部空間とを連通させる通路部が形成される、請求項12に記載のモジュール化された浄水用水桶装置を備える浄水器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浄水器の技術に係り、より詳細には、水桶を設置して使用する浄水器に関する。
【背景技術】
【0002】
浄水器は、水をきれいに濾過して浄化する器具であって、設置方式によって、水道配管を浄水器と直接連結して水道水を浄化させる水道直結式と、水桶に貯蔵された水を浄化させて供給する非配管式と、に区分される。非配管式は、水道直結式とは異なって、水道配管と連結されないために、設置位置に制約を受けない。従来の非配管式浄水器に使われる水桶は、単に水を貯蔵する構造に過ぎない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】大韓民国登録実用新案公報登録番号第20-0353960号「浄水器」(2004.06.23)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、メンテナンスが容易になるようにモジュール化された構造の浄水用水桶装置及びそれを備える浄水器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記本発明が解決しようとする課題を果たすために、本発明の一側面によれば、貯水槽に載せられる形態で前記貯水槽と分離可能に結合される胴体;及び前記胴体に分離可能に結合され、浄化対象水が貯蔵される水桶;を含み、前記胴体は、ハウジングと、前記ハウジングの内部空間に設けられて、前記浄化対象水を浄化する浄水フィルターと、前記ハウジングの内部空間に設けられて、前記浄化対象水が前記浄水フィルターを通過して、前記貯水槽に供給されるように流動圧力を形成する加圧ポンプと、前記加圧ポンプの作動を制御するポンプ制御器と、を備えるモジュール化された浄水用水桶装置及びそれを備える浄水器が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、前述した本発明の目的をいずれも果たすことができる。具体的に、浄水器に使われる水桶装置が胴体と、胴体に分離可能に載置される水桶と、を備え、胴体は、ハウジングと、前記ハウジングの内部空間に設けられて、前記浄化対象水を浄化する浄水フィルターと、前記ハウジングの内部空間に設けられて、前記浄化対象水が前記浄水フィルターを通過するように流動圧力を形成する加圧ポンプと、前記加圧ポンプの作動を制御するポンプ制御器と、を備えて、モジュール化された構造からなるので、浄水器に対するメンテナンス作業が容易になる。
【0007】
また、浄水器に設けられる水桶装置は、水桶、浄水フィルター、加圧ポンプ、本体の貯水槽の水位を測定する貯水槽水位測定手段、貯水槽の水位によって加圧ポンプの作動を制御するポンプ制御器を備えるようにモジュール化されることにより、浄水機能を有さない単純化された構造の本体に交替可能に設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態による浄水器についての斜視図である。
【
図2】
図1に示された浄水器の斜視図であって、本体と水桶装置とが分離された状態を示した図面である。
【
図3】
図1に示された浄水器の内部構造が見えるように図示した側断面図である。
【
図4】
図1に示された浄水器の水桶装置についての斜視図であって、水桶が分離された状態を示した図面である。
【
図5】本発明の他の実施形態による水桶装置の貯水槽水位測定手段の構成を示す図面である。
【
図6】
図5に示された貯水槽水位測定手段で浮きの位置移動が可能な状態を示す図面である。
【
図7】
図5に示された貯水槽水位測定手段で浮きが他の位置に固定される状態を示す図面である。
【
図8】
図5に示された貯水槽水位測定手段で浮きが他の位置に固定される状態を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の構成及び作用を詳しく説明する。
【0010】
図1と
図2とには、本発明の一実施形態による浄水器が斜視図として示されている。
図1と
図2とを参照すれば、本発明の一実施形態による浄水器100は、本体110と、本体110の上部に分離可能に結合される水桶装置160と、を含む。
【0011】
図3には、浄水器100の内部構造が見えるように浄水器100が側断面図として示されている。
図1ないし
図3を参照すれば、本体110は、ケース120と、ケース120に設けられる第1浄水供給部130と、ケース120に設けられる第2浄水供給部140と、第1浄水供給部130と第2浄水供給部140とを連通させる連結管150と、を備える。
【0012】
ケース120は、内部空間122を提供する。ケース120の上部に水桶装置160が分離可能に結合される。
【0013】
第1浄水供給部130は、浄水された水が貯蔵される第1貯水槽131と、第1貯水槽131の内部空間を上下に分離する分離板135と、第1貯水槽131に貯蔵される水を冷却させる冷却手段(図示せず)と、第1貯水槽131に貯蔵された冷水を排出する第1コック(cock)弁136と、第1貯水槽131と第1コック弁136とを連通させる冷水供給管139と、を備える。第1浄水供給部130は、浄化された冷水を第1コック弁136を通じて使用者に供給する。
【0014】
第1貯水槽131は、ケース120の内部空間122で上部に位置するように設けられる。第1貯水槽131は、内部に浄水された水が貯蔵される第1貯水空間132を提供する。第1貯水槽131の上端は、開放されて開口部133を形成する。第1貯水空間132に水桶装置160から浄化された水が供給される。第1貯水空間132は、分離板135によって相対的に上に位置する上部空間132aと相対的に下に位置する下部空間132bとに分離される。下部空間132bに貯蔵される水が冷却手段(図示せず)によって冷却されて冷水を形成する。上部空間132aに貯蔵される水は、常温の浄化された水であり、第2浄水供給部140に供給される。
【0015】
分離板135は、第1貯水槽131の第1貯水空間132に位置する。分離板135は、平板状であって、第1貯水空間132で水平に配される。第1貯水空間132で分離板135上の空間が上部空間132aであり、分離板135下の空間が下部空間132bである。分離板135の外周と第1貯水槽131の内壁面との間は離隔する。それにより、分離板135の外周と第1貯水槽131の内壁面との間には、上部空間132aと下部空間132bとを連通させる通路部134が形成される。上部空間132aに貯蔵された常温の浄化された水が通路部134を通じて下部空間132bに移動する。分離板135の中央部には、通孔135aが形成される。分離板135には、連結管150が通孔135aを通じて連結される。上部空間132aに貯蔵された常温の浄化された水が通孔135aと連結管150とを通じて第2浄水供給部140に移動する。
【0016】
冷却手段(図示せず)は、第1貯水空間132の下部空間132bに貯蔵された水を冷却させる。冷却手段(図示せず)によって第1貯水空間132の下部空間132bに貯蔵された水が冷水を形成する。冷却手段(図示せず)は、浄水器の技術分野において冷水を供給するために通常使われるあらゆる形態の冷却手段を含む。
【0017】
第1コック弁136は、ケース120の外部に位置するように設けられる。冷水用コック弁136を通じて第1貯水空間132の下部空間132bに貯蔵された冷水が排出される。第1コック弁136は、浄水器の技術分野において通常使われるあらゆる形態のコック弁を含む。
【0018】
冷水供給管139は、第1貯水空間132の下部空間132bと第1コック弁136とを連通させる。冷水供給管139を通じて第1貯水空間132の下部空間132bに貯蔵された冷水が第1コック弁136に流動する。
【0019】
第2浄水供給部140は、第1貯水槽131から供給される浄化された水が貯蔵される第2貯水槽141と、第2貯水槽141に貯蔵される水を加熱させる加熱手段(図示せず)と、第2貯水槽141に貯蔵された温水を排出する第2コック弁146と、第2貯水槽141と第2コック弁146とを連通させる温水供給管149と、を備える。第2浄水供給部134は、浄化された温水を第2コック弁146を通じて使用者に供給する。
【0020】
第2貯水槽141は、ケース120の内部空間122で第1貯水槽131よりも下に位置するように設けられる。第2貯水槽141は、内部に浄水された水が貯蔵される第2貯水空間142を提供する。第2貯水空間142には、連結管150を通じて第1貯水槽131の上部空間132aに貯蔵された常温の浄化された水が供給される。第2貯水空間142に貯蔵される水は、加熱手段(図示せず)によって加熱されて温水を形成する。
【0021】
加熱手段(図示せず)は、第2貯水空間142に貯蔵された水を加熱させる。加熱手段(図示せず)によって第2貯水空間142に貯蔵された水が温水を形成する。加熱手段(図示せず)は、浄水器の技術分野において温水を供給するために通常使われるあらゆる形態の加熱手段を含む。
【0022】
第2コック弁146は、ケース120の外部に位置するように設けられる。温水用コック弁146を通じて第2貯水空間142に貯蔵された温水が排出される。第2コック弁146は、浄水器の技術分野において通常使われるあらゆる形態のコック弁を含む。
【0023】
温水供給管149は、第2貯水空間142と第2コック弁146とを連通させる。温水供給管149を通じて第2貯水空間142に貯蔵された温水が第2コック弁146に流動する。
【0024】
連結管150は、分離板135から下向きに延びる。連結管150の上端は、分離板135に通孔135aと連結される。連結管150の下端は、第2貯水槽141の第2貯水空間142に位置する。連結管150の下端は、第2貯水槽141の第2貯水空間142で底面に隣接して位置することが望ましい。連結管150を通じて第1貯水槽131の上部空間132aに貯蔵された常温の浄化された水が第2貯水槽141の第2貯水空間142に供給される。
【0025】
水桶装置160は、本体110の上部に分離可能に載せられる形態で結合される。水桶装置160は、浄化対象水を貯蔵し、該貯蔵された浄化対象水を浄化して本体110に設けられた第1浄水供給部130に供給する。
図1ないし
図4を参照すれば、水桶装置160は、胴体170と、胴体170に分離可能に結合され、浄化対象水が貯蔵される水桶190と、水桶190の低水位状態を感知する水桶低水位感知手段199と、胴体170にヒンジ結合されて水桶190を開閉する蓋195と、蓋195を開閉のための蓋ロック手段161と、を備える。
【0026】
胴体170は、水桶190が分離可能に載置されるハウジング171と、水桶190に貯蔵された水を浄化する浄水フィルター175と、水桶190に貯蔵された水が浄水フィルター175を通過するように流動圧力を形成する加圧ポンプ178と、第1貯水槽131の第1貯水空間132の水位変化を測定する貯水槽水位測定手段180と、加圧ポンプ178の動作を制御するポンプ制御器(図示せず)と、を備える。
【0027】
ハウジング171は、水桶190が分離可能に載置される載置部171aを提供する。また、ハウジング171は、浄水フィルター175と加圧ポンプ178とが収容されて設けられる内部空間171bを提供する。ハウジング171は、およそ水平に形成される基礎部172と、基礎部172の裏側に壁の形態で立てられて形成される壁部173と、基礎部172から下向きに突設される本体ドッキング部174と、を備える。基礎部172と壁部173との間の凹状の空間が水桶190が分離可能に載置される載置部171aを形成する。
【0028】
基礎部172は、およそ水平に形成され、基礎部172の内部空間は、ハウジング171の内部空間171bの一部を形成する。基礎部172の底面には、本体ドッキング部174が突設される。基礎部172の裏側には、壁部173が位置する。基礎部172から載置部171aに向ける上面には、挿入溝172aが形成される。
【0029】
壁部173は、基礎部172の裏側に壁の形態で立てられて形成される。壁部173の内部空間は、ハウジング171の内部空間171bの一部を形成する。壁部173の内部空間には、浄水フィルター175が位置するように設けられる。壁部173から載置部171aに向ける部分は開放される。それにより、水桶190が載置部171aに載置された場合、浄水フィルター175が外部に露出されず、水桶190が載置部171aから分離される場合、
図4に示したように、浄水フィルター175が外部に露出されて浄水フィルター175の交替作業が行われる。
【0030】
本体ドッキング部174は、基礎部172から下向きに突設される。本体ドッキング部174は、下の先端に行くほどおよそ狭くなる形態である。本体ドッキング部174が本体110の第1貯水槽131の開口部133に挿入されることにより、水桶装置160が本体110に結合されうる。水桶装置160が本体110と結合された状態で浄化された水が第1貯水槽131に供給されうる。本体ドッキング部174には、パッキング部材1741が差し込まれて本体ドッキング部174の外周に結合されるパッキング結合部1742が形成される。パッキング部材1741は、第1貯水槽131の内側面と接触して第1貯水槽131に異物の流入を防ぐ。パッキング結合部1742は、高さ方向に沿って外周面が多段構造からなる。パッキング結合部1742で下に位置する段が上に位置する段よりもさらに小径を有するように形成される。このように、パッキング結合部1742が多段構造で形成されることにより、他の外径を有する部分にパッキング部材1741が結合されて多様な内径を有する第1貯水槽131に対応して使われる。パッキング部材1741は、リング状の結合部1743と、結合部1743から外側に延びる羽根部1745と、を備える。結合部1743がパッキング結合部1742の各段に結合され、羽根部1745が第1貯水槽131の内周面と接触する。
【0031】
浄水フィルター175は、ハウジング171の内部空間171bで壁部173に形成される空間に交替が可能に設けられる。浄水フィルター175は、水桶190に貯蔵された水を供給されて浄化して排出する。浄水フィルター175を通過して浄化された水は、本体110の第1貯水槽131に供給される。浄水フィルター175によって浄化された水は、浄水フィルター175から延びるフィルター排出管176を通じて排出される。フィルター排出管176は、本体ドッキング部174の内部領域に延びる。それにより、水桶装置160が本体110と結合された状態でフィルター排出管176から排出される浄化された水が第1貯水槽131に供給される。水桶190に貯蔵された水は、フィルター流入管177を通じて浄水フィルター175に流入される。フィルター流入管177は、ハウジング171の内部空間171bで加圧ポンプ178と浄水フィルター175とを連結する。
【0032】
加圧ポンプ178は、水桶190に貯蔵された水が浄水フィルター175を通過するように流動圧力を形成する。加圧ポンプ178の作動は、ポンプ制御器(図示せず)によって制御され、加圧ポンプ178が作動すれば、水桶190に貯蔵された水が加圧ポンプ178、フィルター流入管177、浄水フィルター175及びフィルター排出管176を順に経て第1貯水槽131に供給される。加圧ポンプ178が作動しなければ、水桶190に貯蔵された水が水桶190から排出されない。加圧ポンプ178の流入口は、載置部171aに位置する挿入溝172aとポンプ導入管179とを通じて連結されて連通される。
【0033】
貯水槽水位測定手段180は、水桶装置160が本体110と結合された状態で第1貯水槽131の第1貯水空間132の水位変化を測定する。貯水槽水位測定手段180は、第1貯水空間132の水位によって移動して高さ方向の位置が変わる浮き181と、浮き181の高さ方向の位置変化から第1貯水空間132の水位変化を感知する貯水槽水位感知部183と、を備える。浮き181は、本体ドッキング部174から下向きに突出して延びる棒部185の先端に連結されて、水桶装置160が本体110と結合された状態で第1貯水槽131の第1貯水空間132に位置する。棒部185の全長が調節されるように、棒部185は、複数個の単位棒186、187が分離可能に連設される。それにより、第1貯水槽131の深さ変化に対応して浮き181の最下位置が調節される。
【0034】
浮き181は、水桶装置160が本体110と結合された状態で第1貯水槽131の第1貯水空間132の水位によって移動する。すなわち、浮き181は、第1貯水槽131の第1貯水空間132の水位が高くなれば、これに対応して上がり、第1貯水槽131の第1貯水空間132の水位が低くなれば、これに対応して下がる。
【0035】
貯水槽水位感知部183は、水桶装置160が本体110と結合された状態で浮き181の高さ方向の位置変化を感知し、それを電気的信号に変換してポンプ制御器(図示せず)に伝送する。貯水槽水位感知部183は、浮き181の上昇と下降とを区分して、これに対応する電気的信号をポンプ制御器(図示せず)に伝送することもできる。
【0036】
ポンプ制御器(図示せず)は、貯水槽水位感知部183から伝送される第1貯水槽131の水位変化信号と水桶低水位感知手段199から伝送される水桶190の低水位感知信号とを用いて加圧ポンプ178の動作を制御する。具体的に、ポンプ制御器(図示せず)は、基本的に水桶低水位感知手段199から水桶190の低水位信号を伝送されれば、水桶190に供給に必要な最小限の水もないと判断して加圧ポンプ178の作動を遮断する。水桶低水位感知手段199から水桶190の低水位信号が感知されず、水桶190に、供給に必要な水が十分にあると判断される場合に、ポンプ制御器(図示せず)は、貯水槽水位感知部183から伝送される第1貯水槽131の水位変化信号によって加圧ポンプ178の作動を制御する。具体的に、第1コック弁136または第2コック弁146を通じて冷水または温水が排出されることによって、第1貯水槽131の水位が低くなって、設定された下限水位に到達すれば、ポンプ制御器(図示せず)は、加圧ポンプ178を作動させて浄化された水を第1貯水槽131に供給する。加圧ポンプ178が作動して浄化された水が第1貯水槽131に供給される中に第1貯水槽131の水位が高くなって、設定された上限水位に到達すれば、ポンプ制御器(図示せず)は、加圧ポンプ178の作動を止める。
【0037】
水桶190は、浄化対象水を貯蔵する水貯蔵空間191を内部に提供し、胴体170に形成された載置部171aに分離可能に載置される外形を有する。水桶190は、床板192と、床板192から上向きに延びる側壁194と、を備える。水桶190の上端は、水の供給のために開放され、水桶190の開放された上端は、胴体170の載置部171aに載置された状態で蓋195によって開閉される。水桶190の底面には、載置部171aの挿入溝172aに挿入される挿入管部193が下向きに突設される。水桶190に貯蔵された水は、挿入管部193を通じて下向きに排出されて加圧ポンプ178に流入される。側壁194の上端部には、胴体170との結合状態を安定して保持するための複数個の係止フック196が形成される。係止フック196に対応してハウジング171の壁部173の上端には、係止フック196が引っ掛かる係止溝173aが形成される。
【0038】
水桶低水位感知手段199は、水桶190の低水位状態を感知する。水桶低水位感知手段199によって感知される水桶190の低水位状態は、予め設定された水桶190の水位であって、円滑な水の供給のために水桶190に水の補充が必要な水位を意味する。本実施形態では、水桶低水位感知手段199として磁石スイッチセンサー(magnet switch sensor)が使われると説明する。磁石スイッチセンサー199は、水桶190の内部空間に位置するように水桶190に設けられて、水桶190の水位によって移動する磁石を備える磁石部198と、胴体170に設けられて、磁石部198に備えられる磁石と相互作用して作動するリードスイッチ186と、を備える。水桶190の水位が低水位状態になれば、磁石部198に備えられる磁石が共に下がってリードスイッチ186に近接し、リードスイッチ186は、近接した磁石によって作動して低水位状態を感知する。水桶低水位感知手段199によって感知された低水位状態は、電気的信号としてポンプ制御器(図示せず)に伝送されて、加圧ポンプ178の制御に用いられる。水桶低水位感知手段199によって水桶190の低水位状態が感知されれば、胴体170に設けられるランプ170aが点灯される。
【0039】
蓋195は、胴体170の壁部173の上端部にヒンジ結合されて水桶190の開放された上端部を開閉する。蓋195によって水桶190の開放された上端部が開かれた時、水の補充が可能であり、水桶190が胴体170から分離される。蓋195によって水桶190の開放された上端部が閉状態は、蓋ロック手段161によってロックされて保持される。
【0040】
蓋ロック手段161は、蓋195を開閉のためのものであって、蓋ロック手段161がロックされた状態では、蓋195によって水桶190の開放された上端部が閉状態が保持される。蓋ロック手段161は、錠162と、水桶190に形成される水桶係止貫通口165と、蓋195に形成される蓋係止貫通口168と、を備える。錠162は、錠胴体163と、錠胴体163に対して移動してロック状態を変化させる係止爪164と、を備える。係止爪164が水桶係止貫通口165と蓋係止貫通口168とに共に引っ掛って蓋195をロック状態で保持させることができる。本実施形態において、錠162は、番号錠であると説明するが、本発明は、これに制限されるものではない。水桶係止貫通口165は、水桶190の側壁194の上端部に外側に突設された突出羽根部166に形成される。蓋係止貫通口(図示せず)は、蓋195が水桶190の開放された上端部を覆った状態で水桶係止貫通口165と連通されるように位置する。蓋ロック手段161によって水桶190が閉状態を安全に保持することにより、人体に有害な異物などの流入を防止することができる。
【0041】
図5には、本発明の他の実施形態による水桶装置の貯水槽水位測定手段の構成が示されている。
図5を参照すれば、本発明の他の実施形態による貯水槽水位測定手段280は、第1貯水空間(
図3の132)の水位によって移動して高さ方向の位置が変わる浮き181と、浮き181の高さ方向の位置変化から第1貯水空間(
図3の132)の水位変化を感知する貯水槽水位感知部283と、浮き181の最下位置を調節するための浮き位置調節部284と、を備える。
図5に示された貯水槽測定手段280は、浮き位置調節部284に特徴がある。
【0042】
浮き位置調節部284は、浮き181から上向きに延びる浮き棒部285と、浮き棒部285が結合される棒結合部290と、を備える。浮き位置調節部284によって浮き棒部285が棒結合部290から下向きに突出して延びる突出長さ(L)が調節される。
【0043】
浮き棒部285は、浮き181から上向きに延びられ、先端から一部区間が棒結合部290に挿入されて棒結合部290と結合される。浮き棒部285で棒結合部290に挿入される区間の長さが調節されて突出長さ(L)が調節される。浮き棒部285の外周面には、高さ方向である長手方向に沿って等間隔に離隔して位置する複数個の係止溝286が形成される。係止溝286は、帯状であって、両端には、外側に向かう傾斜面287が形成される。本実施形態では、係止溝286が浮き棒部285の長手方向に沿って3個が離隔して位置すると説明するが、本発明は、これに制限されるものではない。係止溝286は、2個または4個以上であり、これも、本発明の範囲に属すものである。3個の係止溝286の1つが棒結合部290に固定されるが、3個の係止溝286のうち、棒係合溝290に固定される係止溝286の位置によって突出長さ(L)が変わる。
【0044】
棒結合部290は、浮き棒部285と結合されて、浮き棒部285の移動することによってハウジング171に対して上下移動する。貯水槽水位感知部283は、棒結合部290の上下移動による位置を感知する。棒結合部290は、結合胴体291と、結合胴体291に固定されるカバー部294と、カバー部294に挿設される係止フック296と、を備える。
【0045】
結合胴体291は、高さ方向に沿って延設される円筒状であって、下端が開放され、内部に開放された下端と連通され、高さ方向に沿って延びる挿入通路292が形成される。挿入通路292に浮き棒部285が挿入される。結合胴体291の開放された下端には、カバー部294が挿設される。結合胴体291は、浮き181と共に高さ方向に沿って移動する。
【0046】
カバー部294は、結合胴体291の開放された下端に挿設される。カバー部294は、およそリング状であって、結合胴体291の下端と下端周囲の内周と外周とを取り囲み、中心には、係止フック296が差し込まれる結合口295が形成される。カバー部294の結合口295を形成する内周面には、上方に行くほど外側に傾斜する傾斜面2951が形成される。
【0047】
係止フック296は、およそリング状であって、カバー部294の結合口295に差し込まれてカバー部294に結合される。係止フック296が斜視図として示された
図9を共に参照すれば、係止フック296には、浮き棒部285が通過する棒通路297が形成される。係止フック296の内周面には、内側に突設される係止突起298が形成される。係止突起298に浮き棒部285に形成された係止溝286が引っ掛かる。係止フック296の上端には、外側に突設される突起部299が形成される。係止フック296は、突起部299が形成される側に係止突起298を含む区間にわたって半径方向に沿って分離されて配される複数個の切開片271を備える。複数個の切開片271は、外力によって内側または外側に弾性変形されて移動する。突起部299は、カバー部294の傾斜面2951と接した状態では複数個の切開片271が外側に移動することが制限されて、係止突起298が係止溝286に引っ掛かった状態を安定して保持することができる。係止フック296の下端には、外側に突設される係止片276が形成される。係止片276は、突起部299が傾斜面2951と接した状態でカバー部294の下端と一定距離離隔して位置する。係止フック296がカバー部294に対して高さ方向に沿って相対移動して、
図6に示したように、係止片276がカバー部294の下端と接する状態になれば、突起部299が外側に弾性変形されて移動することにより、浮き棒部285が摺動して係止突起298が係止溝286から出ることができる状態になる。
図6に示された状態では、浮き181の位置調節が可能となり、
図7及び
図8に示したように、係止突起298が他の位置の係止溝286に挿入されて浮き181の位置が固定される。
【0048】
以上、実施形態を通じて本発明を説明したが、本発明は、これに制限されるものではない。前記実施形態は、本発明の趣旨及び範囲を外れず、修正または変更され、当業者は、このような修正と変更も本発明に属するものであるということが分かる。
【符号の説明】
【0049】
100:浄水器
110:本体
120:ケース
130:第1浄水供給部
131:第1貯水槽
135:分離板
136:第1コック弁
139:冷水供給管
140:第2浄水供給部
141:第2貯水槽
146:第2コック弁
150:連結管
160:水桶装置
170:胴体
171:ハウジング
171a:載置部
172:基礎部
173:壁部
174:本体ドッキング部
175:浄水フィルター
178:加圧ポンプ
180:貯水槽水位測定手段
181:浮き
183:貯水槽水位感知部
186:リードスイッチ
190:水桶
195:蓋
198:磁石部
199:水桶低水位感知手段