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特許7324567光ファイバをボビンの上に挿入するための装置及び方法
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  • 特許-光ファイバをボビンの上に挿入するための装置及び方法 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-02
(45)【発行日】2023-08-10
(54)【発明の名称】光ファイバをボビンの上に挿入するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 57/02 20060101AFI20230803BHJP
   B65H 54/71 20060101ALI20230803BHJP
   B65H 57/10 20060101ALI20230803BHJP
   G02B 6/46 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
B65H57/02
B65H54/71 B
B65H57/10
G02B6/46
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2017554797
(86)(22)【出願日】2016-04-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-07-05
(86)【国際出願番号】 FR2016051008
(87)【国際公開番号】W WO2016174365
(87)【国際公開日】2016-11-03
【審査請求日】2019-03-26
【審判番号】
【審判請求日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】1553841
(32)【優先日】2015-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】513112876
【氏名又は名称】コンダクティクス ヴァンプフラー フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】グリレ,ミシェル
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】古屋野 浩志
【審判官】有家 秀郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-194597(JP,A)
【文献】実開平5-37819(JP,U)
【文献】特開2002-96973(JP,A)
【文献】特開2010-160207(JP,A)
【文献】特開平8-327831(JP,A)
【文献】特開平5-294553(JP,A)
【文献】実開昭59-120763(JP,U)
【文献】特開平6-166466(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 54/71
B65H 57/00-57/28
B65H 65/00
G02B 6/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボビンのリムに配置されるポートを通って光ファイバを挿入する装置であって、前記リムは、前記光ファイバを受けるように構成される前記ボビンのリールを前記光ファイバの余分な長さを巻き付けるように構成されるマガジンから隔て、前記装置は、前記光ファイバが進む方向に沿って:
- 前記光ファイバを移動させる移動システムと、
- 前記光ファイバを切断する切断ツールと、
- 第1の光ファイバ案内要素であって、前記切断ツールは、前記移動システムと前記第1の光ファイバ案内要素との間に配置され、前記第1の光ファイバ案内要素はスロットを有し、前記スロットの基部が、前記リムに直交する方向に従って前記光ファイバを受け入れるための前記移動システムに面する入口と、前記リールの側で前記ボビンの前記リムの前記ポートに面するように構成される出口との間に湾曲部を画定し、前記基部は、前記出口において前記リムに実質的に直交するまで湾曲し、それによって、前記第1の光ファイバ案内要素は、前記ボビンの回転軸に平行な方向に従って前記マガジンに向かう前記光ファイバの挿入を可能にするように、前記光ファイバを前記基部の湾曲にしたがって湾曲させることによって前記入口と前記出口との間で向きを変更させる、第1の光ファイバ案内要素と、
を有する、
装置。
【請求項2】
前記切断ツールと前記第1の光ファイバ案内要素との間に、前記光ファイバのための出口よりも広い前記光ファイバのための入口を有する円錐部分を有する、第2の光ファイバ案内要素をさらに有する、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2の光ファイバ案内要素は、前記光ファイバが進む方向に沿って前記円錐部分の下流に円筒部分を有する、
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記光ファイバを移動させる移動システムは、前記光ファイバに圧力を加えるように、前記光ファイバが進む方向に沿って配置される2つのローラを有し、前記ローラの1つはモータによって回転する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
光ファイバを製造する機械であって、
前記機械は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置を有する、
機械。
【請求項6】
前記機械はさらに:
- 少なくとも1つのキャプスタン及び少なくとも1つのプーリであって、前記キャプスタン及び前記プーリは、前記機械の主要領域において前記光ファイバが進む方向を定める、少なくとも1つのキャプスタン及び少なくとも1つのプーリと、
- 伝動体及び前記光ファイバの端部を保持することができる前記伝動体に堅固に接続されるクランプ要素を有する光ファイバ案内システムであって、前記伝動体は前記光ファイバが進む方向と平行に配置される、光ファイバ案内システムと、
を有する、
請求項5に記載の機械。
【請求項7】
ボビンのリムに配置されるポートを通って光ファイバを挿入する方法であって、前記リムは、前記光ファイバを受けるように構成される前記ボビンのリールを前記光ファイバの余分な長さを巻き付けるように構成されるマガジンから隔て、前記方法は:
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置を供給するステップであって、前記第1の光ファイバ案内要素の前記出口は、前記リールの側に位置し、前記ポートは前記第1の光ファイバ案内要素の前記出口に面して位置決めされて、前記マガジンに向かう前記光ファイバの挿入を可能にする、ステップと、
- 前記移動システムに前記光ファイバを挿入するステップと、
- 前記切断ツールによって前記光ファイバを切断するステップと、
- 前記光ファイバの端部を前記リムに直交する方向に従って前記第1の光ファイバ案内要素の前記入口に向かって移動させるとともに、前記ボビンの回転軸に平行な方向に従って前記マガジンに向かって前記ポートを通って前記光ファイバを挿入するように、前記光ファイバの向きを変更するよう前記スロット内で前記光ファイバを前記出口までの案内するステップと、
を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバをボビンの上に挿入するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバの製造では、ある長さの光ファイバが、その保管及び使用する場所へのその輸送を考慮してボビン上に巻き付けられる。この長さは、典型的には、数キロメートルのオーダーである。
【0003】
前記ボビンから光ファイバのサンプルを試験できることを考慮して、光ファイバの余分な長さをボビンに配置された専用のマガジンに巻き付けることが知られている。この余分な長さは、ボビン上に最初に巻かれた光ファイバの一部に対応するので、そのようなマガジンは、ファイバの全体を巻き取った後にこの余分な長さにアクセスできるようにすることを可能にする。
【0004】
図1Aは、そのようなマガジンを有する、既知のタイプのボビン1’の斜視図である。
【0005】
ボビン1’は、光ファイバを受ける円筒状のリール10と、リールの上に巻かれる光ファイバを軸方向に保持するためにリール10の各端部に半径方向に延びる2つのリム11、12とを有する。
【0006】
2つのリムの一方(この場合、リム11)は、光ファイバ100のためのポート110を備える。
【0007】
前記リム11は、リール10を、光ファイバの余分な長さ100’を受けることが意図される円筒形マガジン13から隔てる。
【0008】
図1Bに最も良く見ることができるように、リムは、マガジン上に巻かれた光ファイバの余分な長さ100’を軸方向に保持するための周縁部130を有する。
【0009】
マガジンの上に光ファイバの余分な長さ100’を巻き付けるために、オペレータは所望の長さの光ファイバの部分100’を(リールからマガジンに向かって)ポート110を通過させ、次いで手動で光ファイバのこの部分を、周縁部130の後で、マガジン13の上に巻き付ける。次に、光ファイバの意図しない巻き戻しを避けるために、その端部100”を接着剤101によってリム11に張り付ける。
【0010】
この手動操作は長い時間がかかり且つコストがかかる。
【0011】
特許文献1は、ボビンのリム内に配置されたポートを通して光ファイバを挿入するための装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】EP 0 509 384
【発明の概要】
【0013】
本発明の目的は、マガジン上への光ファイバの前記余分な長さの位置決めを自動化すること、より具体的には、光ファイバがボビンのリムに配置されたポートを自動的に通されることを可能にする装置を設計することである。
【0014】
本発明によれば、ボビンのリムに配置されるポートを通って光ファイバを挿入する装置が提案され、装置は、光ファイバが進む方向に沿って:
- 光ファイバを移動させるシステムと、
- 光ファイバを切断するツールと、
- スロットを有する第1の光ファイバ案内要素であって、スロットの基部は、移動システムに面する入口と、ボビンのリムのポートに面する出口との間に湾曲部を画定する、第1の光ファイバ案内要素と、
を有することを特徴とする。
【0015】
実施形態によれば、この装置は、切断ツールと第1の案内要素との間に、光ファイバのための出口よりも広い光ファイバのための入口を有する円錐部分を有する、第2の案内要素をさらに有する。
【0016】
特に有利には、第2の案内要素は、光ファイバが進む方向に沿って円錐部分の下流に円筒部分を有する。
【0017】
実施形態によれば、光ファイバを移動させるシステムは、光ファイバに圧力を加えるように、光ファイバが進む方向に配置される2つのローラを有し、前記ローラの1つはモータによって回転する。
【0018】
本発明の他の目的は、光ファイバを製造する機械に関し、それは、上で定義されたような、挿入装置を有することを特徴とする。
【0019】
実施形態によれば、前記機械はさらに:
- 少なくとも1つのキャプスタン及び少なくとも1つのプーリであって、前記キャプスタン(複数可)及び前記プーリ(複数可)は、前記機械の主要領域において光ファイバが進む方向を定める、少なくとも1つのキャプスタン及び少なくとも1つのプーリと、
- 伝動体及び、光ファイバの端部を保持することができる、前記伝動体に堅固に接続されるクランプ要素を有する光ファイバ案内システムであって、前記伝動体は光ファイバが進む方向と平行に配置される、光ファイバ案内システムと、
を有する。
【0020】
本発明の他の目的は、上で定義されたような装置によりボビンのリムに配置されるポートを通って光ファイバを挿入する方法に関する。
【0021】
前記方法は:
- 挿入装置の供給であって、ポートは第1の案内要素の出口に面して位置決めされる、供給と、
- 移動システムへの光ファイバの挿入と、
- 切断ツールによる光ファイバの切断と、
- 光ファイバの端部を第1の案内要素の入口に向かって移動させること及びスロット内の光ファイバの出口までの案内と、
を連続して含む。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照して、以下に続く詳細な説明から明らかになるであろう。
【0023】
図1A】光ファイバの余分な長さが巻かれるマガジンを有するボビンの斜視図である。
図1B図1Aのボビンの部分断面図である。
図2】本発明による挿入装置を有する、光ファイバを製造する機械の全体図である。
図3】その使用の異なるステップにおける、本発明による光ファイバを挿入する装置の斜視図である。
図4】その使用の異なるステップにおける、本発明による光ファイバを挿入する装置の斜視図である。
図5】その使用の異なるステップにおける、本発明による光ファイバを挿入する装置の斜視図である。
図6】光ファイバ案内要素の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
ボビンは、図1に示されたボビンのタイプである、すなわち、それは、巻かれた光ファイバを受けるように意図された円筒形のリールと、リールの両側の、光ファイバを軸方向に保持するように半径方向に延びる2つのリムとを有する。
【0025】
リムの1つは、光ファイバ用のポートを備える。そのようなポートの寸法は、通常、数ミリメートルである。ポートは、好ましくはリムに、リールの近傍で配置される。
【0026】
巻かれたファイバの余分な長さを受けることが意図される円筒形マガジンが、光ファイバのためのポートが配置されるリムによりリールから隔てられることによってボビンに配置される。
【0027】
マガジンは、リールとリムの一体部品を形成することができ、したがってボビンは1つのピースである。代替的には、マガジンは、リール及び/又はリムにその後接続される別個のピースの形態で提供されることができる。
【0028】
光ファイバがポートを通されることを可能する光ファイバを挿入する装置を示す、図3-6では、ボビンのポート110及びリール10を備えるリム11のみが部分的に表されている。
【0029】
図2は、そのような挿入装置を有することができる光ファイバを製造する機械全体の図である。しかし、挿入装置は、光ファイバの余分な長さが上で定義されたようなボビンに巻かれなければならない、他のタイプの機械で使用される可能性が高いことが理解されるであろう。
【0030】
機械1000は、光ファイバが進む方向に沿って、巻出機1、主要領域2及び巻取機3を有する。
【0031】
巻出機1は、機械の主要領域の中に進むように意図される光ファイバのボビン(図示せず)を受け入れるように設計されている。
【0032】
巻取機3は、空のボビン30を受け入れるように設計されており、その上に主要領域2を出る光ファイバが、リールに巻かれる前に、余分な長さの形でマガジン上に巻かれる。
【0033】
機械が光ファイバを機械的に試験することが意図される図2に示される場合では、主要領域2は、その上に入力キャプスタン20、出力キャプスタン21、及びキャプスタンの間に配置される複数のプーリ22が配置されるフレーム23を有し、キャプスタン20、21及びプーリ22のドラムは同一の垂直面内にある。キャプスタン20、21のそれぞれの回転速度は、決定された機械的張力を光ファイバに加えるように選択される。他の用途、特に巻き取り(言い換えると、長さの短い光ファイバを保持する複数のボビンに長い長さの光ファイバを含むボビンを再生すること)では、1つの単一のキャプスタン(一般に、図2の入力キャプスタン20に対応する)で十分であり、前記キャプスタンは、光ファイバを移動させる機能を有する。同様に、図2に示されるプーリの数は単なる指標であり、機械は1つ又は幾つかのプーリを有することができる。
【0034】
巻出機から巻線機に光ファイバを移送することを考慮して、ボビン30から巻き戻される光ファイバの端部は、入力キャプスタン20の上流の主要領域に挿入され、次に異なるプーリ22の間で出力キャプスタン21まで案内される。出力キャプスタン21の下流で、光ファイバは、ボビン30に巻かれることを考慮して、ボビン30まで案内される。
【0035】
光ファイバを主要領域内に、次にボビン30内に自動的に挿入するために、前記機械1000は、伝動体25(例えば、チェーン又はストラップ)及び、前記伝動体25に接続されるとともに締め付けられるときに光ファイバをクランプするように適合される2つのジョーを有するクランプ要素26(図3に見ることができる)を有する、光ファイバ案内システムを有する。伝動体25は、キャプスタン20、21及びプーリ22と同じフレーム23の面上の連続したループの形態で配置され、前記キャプスタンとプーリとの間の光ファイバのものとに平行な方向に進む。
【0036】
新しい光ファイバの長さが巻出機から巻取機に移されなければならない場合、オペレータは、主要領域2の入口に光ファイバを位置決めし、次に、光ファイバを把持する装置5が、クランプ要素が光ファイバの一部をその端部の隣(例えば、入力キャプスタン20のすぐ上流)でクランプするように、作動する。次に、伝動体25は、クランプ要素によって保持される光ファイバを、入力キャプスタン20、プーリ22のセット及び出力キャプスタン21に、ボビン30まで動かす。この目的のために、クランプ要素は、プーリの各々へのファイバの挿入を可能にするように選択される、伝動体からの決定された距離に光ファイバを保持する。
【0037】
光ファイバがボビンまで案内されると、クランプ要素は主要領域の入口に戻され、次に伝動体が停止される。
【0038】
図3-6は、クランプ要素による光ファイバの自動把持がポート110を通過させることを可能にする、装置6の実施形態を示す。
【0039】
前記装置6は、有利には、主要領域2の出口に位置する。
【0040】
装置6は、主に、光ファイバが進む方向に沿って、光ファイバを移動させるシステム60、61と、光ファイバを切断するツール63と、光ファイバをリム11のポートに向けて案内する少なくとも1つの第1の要素65を有する。オプションで、第2の案内要素64が、切断ツール63と第1の案内要素65との間に配置される。
【0041】
図6に最も良く見ることができるように、案内要素65は、ファイバの入口651とファイバの出口652との間に延びる湾曲した底部650を有するスロットを備える。実施形態によれば、底部650を備える、スロットを画定する壁は、2つの平行な平面にある。代替的には、前記壁は、出口孔652に向かって光ファイバの位置を漸進的に特定することを可能にする、漏斗効果を生成するように、案内要素65の下方部分において近づくように、平行ではなく傾斜している。
【0042】
入口651の幅(言い換えると、その間でスロットが延びる2つの壁の間の距離)は、光ファイバの直径より大きい。光ファイバは、その端部が移動システム60、61(又は、必要であれば第2の案内要素64)と入口651との間で、直線で進むように、十分に案内されていると考えられるので、入口651が移動システム60、61(又は、必要に応じて第2の案内要素64)に近づくほど、入口651の幅は狭くなることができる。純粋に指標として、入口651の幅は2から10mmの間である。出口652の幅は、ポート110の幅以下である。完全に指標として、入口652の幅は0.5から2mmの間である。
【0043】
図3に示されるように、光ファイバ100は、前述のクランプ要素26(クランプ要素26が取り付けられている伝動体25の一部のみが、図の読みやすさを促進するために示されている)によって、リム11の隣のボビンのリール10に向かわされている。図示された実施形態では、ボビンは、その回転軸が実質的に水平であるように配置されているが、光ファイバは、リム11に平行に、実質的に垂直にされている。したがって、リム11に配置されるポートを通過できるようにするために、光ファイバは、実質的に水平にポートに面して提示されるように、曲げられなければならない。
【0044】
クランプ要素が図3に示される位置にあるとき、光ファイバ100は、2つのローラ60、61の間に保持され、これらは、光ファイバを、ポートを通して挿入するよう光ファイバを移動させる手段の一部を形成する。ローラ60はモータによって回転することができ、ローラ61はフリーである。2つのローラの間の距離は、ローラ60の回転が、2つのローラの周面間で光ファイバを前方に移動させることができるよう、光ファイバにわずかな圧力を加えるように調整される。移動システムは、例えば、図3の位置と、光ファイバから離れて配置される休止位置との間で電動アームによって、動かされることができる支持部62に接続される。
【0045】
しかし、他のシステムが、本発明の枠組みから離れることなく、光ファイバを移動させるために使用されることができる。このような移動システムは、キャプスタン又はバンドトラックを備えることができる。
【0046】
光ファイバ100の両側の、ローラ60、61の位置決めと並行して、案内要素65は、入口651が光ファイバ100に面し、出口652がボビンのリム11のポート110に面するように持ち上げられる。
【0047】
他方、ハサミの形態の切断ツール63は、ローラ60、61と案内要素65との間で、光ファイバに面して持ち上げられる。この状況では、切断ツールのブレードは、光ファイバの両側で開いている。
【0048】
図4に示されるように、切断ツール63は、ブレードを閉じることによって、光ファイバを切断するように作動する。光ファイバが進む方向に沿って、切断ツールの上流に位置する光ファイバの部分は、廃棄されるために除去される。その後、切断ツールのブレードが再び開かれる。
【0049】
図5及び6を参照すると、ローラ60は次に、光ファイバ100が案内要素65に向かって下降して入口651に入るように、回転する。スロットの底部650に当たることによって、光ファイバは、前記底部650の曲率にしたがって湾曲し、出口652及びリム11のポート110までそれに沿って進む。したがって、光ファイバはポート110を通過することができる。
【0050】
図3-6では、他の案内要素64が示されている。この第2の案内要素は、有利には、第1の案内要素65を補うが、これは任意である。第2の案内要素64は、光ファイバが進む方向に沿って、切断ツール63と第1の案内要素65との間に配置される。
【0051】
図6に最も良く見ることができるように、案内要素64は、回転軸が垂直である漏斗形状を有する。前記案内要素64は、比較的広い直径を有する光ファイバ用の入口641と、比較的狭い直径を有する光ファイバ用の出口642とを有する。入口641と出口642との間の案内要素の内面は、連続して、円錐形、次に円筒形を有し、孔642の狭い直径を有する、円筒形部分640は、光ファイバを垂直方向に向けるようある長さを有する。
【0052】
機能するとき、円筒形部分640の軸は、要素65のスロットの壁に平行であり、好ましくは、これら2つの壁の中央面に位置する。
【0053】
有利には、案内要素64の出口642と案内要素65の入口651との間の距離は、可能な限り小さく、典型的には20mm未満である。場合により、要素64及び65は、同一の構成要素を構成するように組み立てられることができる。
【0054】
有利には、ローラ60、61と案内要素65(又は、場合によっては、案内要素64)の入口との間の距離は、挿入中に光ファイバの端部の通り道を制御するために、できるだけ小さい。純粋に指標として、前記距離は5から30mmの間である。同様に、案内要素65の出口652とリム11との間の距離はできるだけ小さい。純粋に指標として、前記距離は0から10mmの間である。
【0055】
装置6は、図3-5を参照して定義されたシーケンスを実施することを考慮して、これらの要素の作動を同期させるように構成される、クランプ要素、ローラ、切断ツール及び案内要素(複数可)を制御するシステムを有する。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6